JP2010074627A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像の特徴に適したスクリーンを用いるとともに、複数のスクリーンを用いることによる画質劣化の低減を図る。
【解決手段】画像処理装置は、画像に、異なる複数のスクリーンを用いてそれぞれスクリーン処理を行い、各スクリーンによる処理画像を生成するスクリーン処理部2a、2bと、前記画像の特徴解析を行う特徴解析部1と、前記特徴解析の結果に基づいて前記複数のスクリーンによる各処理画像の合成比率を決定し、当該合成比率によって各処理画像を合成した合成画像を出力する合成部3と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置及び画像処理方法に関する。
スクリーン線数は線数が低いほど階調性が安定し、線数が高いほど解像度が向上する。よって、文字等のように解像度を重視する領域にはスクリーン線数が高線数のスクリーンを用い、ベタ画像(同程度の濃度で塗りつぶされている領域)等のように階調性を重視する領域についてはスクリーン線数が低いものを用いるとよい。
しかし、文字やベタ画像が混在する画像については、一律に同じスクリーンを用いてスクリーン処理したのでは、解像度と階調性の両方を満足させるのは困難である。
そこで、領域毎に用いるスクリーンを切り替えることが行われている。例えば、描画単位であるオブジェクト毎に、文字(Text)、線画(Graphics)又は写真画(Image)の何れであるかを示すタグ情報を付加しておく。そして、このタグ情報によって識別された文字、線画又は写真画の領域毎に、文字、線画又は写真画に適切なスクリーンを切り替えて用いる。
また、画像をハイライト部分(画像の明るい部分)とそれ以外の部分に分離し、ハイライト部分には低線数のスクリーンを用い、それ以外の部分には高線数のスクリーンを用いる方法も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、画像からエッジを検出し、エッジの有無によって異なるスクリーンを用いるとともに、エッジが有る場合にはそのエッジ強度に応じたスクリーンを用いる方法についても開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−270655号公報 特開平9−294208号公報
しかしながら、写真画像の中に髪の毛や文字(例えば、瓶のラベル、Tシャツの文字)が含まれている場合等は、上記のようにタグ情報を用いた領域分離方法や、特許文献1、2に記載の領域分離方法では正確な分離が難しく、適切なスクリーンが用いられない場合がある。
また、中間調の濃度を持つ文字等については、低線数のスクリーンを用いると、文字のエッジがギザギザになるジャギーと呼ばれる画質劣化を生じる。このような画質劣化を回避するには、タグ情報により文字であることが示され、文字用の高線数のスクリーンが用いられるとよいが、様々な印刷条件の下ではこのようにタグ情報を正確に反映できない場合がある。
また、画像に中間調の濃度を持つ縦線や横線が含まれる場合、スクリーン角度が45°以外のスクリーンを使用してスクリーン処理すると、スクリーンの方位性により縦線や横線の線幅が変わってしまい、線画像の再現性が低くなるという問題がある。
さらに、同一画像において複数種のスクリーンを切り替えて使用すると、その切り替え部分が見た目に分かる程目立ち、不要なノイズを生じる場合もある。
本発明の課題は、画像の特徴に適したスクリーンを精度良く用いることである。
請求項1に記載の発明によれば、
画像に、異なる複数のスクリーンを用いてそれぞれスクリーン処理を行い、各スクリーンによる処理画像を生成するスクリーン処理部と、
前記画像の特徴解析を行う特徴解析部と、
前記特徴解析の結果に基づいて前記複数のスクリーンによる各処理画像の合成比率を決定し、当該合成比率によって各処理画像を合成した合成画像を出力する合成部と、
を備える画像処理装置が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、
前記特徴解析は、ウェーブレット解析である請求項1に記載の画像処理装置が提供される。
請求項3に記載の発明によれば、
前記スクリーン処理を行う領域単位と、前記ウェーブレット解析を行う領域単位とが整数倍の関係にある請求項2に記載の画像処理装置が提供される。
請求項4に記載の発明によれば、
前記異なる複数のスクリーンは、各スクリーンのスクリーン線数が整数倍の関係にある請求項2又は3に記載の画像処理装置が提供される。
請求項5に記載の発明によれば、
前記異なる複数のスクリーンは、スクリーン処理において各スクリーンにより形成されるドットの成長中心が周期的に重なる関係にある請求項2又は3に記載の画像処理装置が提供される。
請求項6に記載の発明によれば、
前記特徴解析部は、ウェーブレット解析により、少なくとも細線構造、エッジ又は孤立点の何れかの特徴の有無を判定するとともに、ベタ画像又はグラデーションの特徴の有無を判定し、
前記合成部は、前記特徴解析部により細線構造、エッジ又は孤立点の特徴が有ると判定された場合、前記異なる複数のスクリーンの中でも高線数のスクリーンを用いた処理画像の合成比率を大きくし、前記特徴解析部によりベタ画像又はグラデーションの特徴が有ると判定された場合、前記異なる複数のスクリーンの中でも低線数のスクリーンを用いた処理画像の合成比率を大きくする請求項2〜5の何れか一項に記載の画像処理装置が提供される。
請求項7に記載の発明によれば、
前記異なる複数のスクリーンには、中間調の濃度を持ち、画像の主走査方向又は副走査方向に延在する線画像用のスクリーンが含まれ、
前記特徴解析部は、ウェーブレット解析により、中間調の濃度を持ち、画像の主走査方向又は副走査方向に延在する線画像の特徴の有無を判定し、
前記合成部は、前記特徴解析部により前記中間調の濃度を持ち、画像の主走査方向又は副走査方向に延在する線画像の特徴を有すると判定された場合、当該線画像用のスクリーンを用いた処理画像の合成比率を100%に決定する請求項2〜6の何れか一項に記載の画像処理装置が提供される。
請求項8に記載の発明によれば、
前記中間調の濃度を持ち、画像の主走査方向又は副走査方向に延在する線画像用のスクリーンは、スクリーン角度45°のスクリーンである請求項7に記載の画像処理装置が提供される。
請求項9に記載の発明によれば、
前記合成画像に、誤差拡散処理又はノイズ付加処理を施す後処理部を備える請求項1〜8の何れか一項に記載の画像処理装置が提供される。
請求項10に記載の発明によれば、
画像に、異なる複数のスクリーンを用いてそれぞれスクリーン処理を行い、各スクリーンによる処理画像を生成する工程と、
前記画像の特徴解析を行う工程と、
前記特徴解析の結果に基づいて前記複数のスクリーンによる各処理画像の合成比率を決定し、当該合成比率によって各処理画像を合成した合成画像を出力する工程と、
を含む画像処理方法が提供される。
本発明によれば、特徴ある画像部分毎にその特徴に適したスクリーンが精度良く用いられた合成画像を得ることができる。
本実施形態では、本発明をMFP(Multi Function Peripheral)に適用した例を説明する。MFPは、複写機能、印刷機能等の複数の機能を備えた複合型の画像形成装置である。
図1に、本実施形態に係るMFPの機能的構成を示す。
MFP100は、外部PC(パーソナルコンピュータ)200と接続されており、当該外部PC200から送信されたPDL(Page Description Language)形式のデータから画像のデータを生成して当該画像の印刷を行うことができる。
図1に示すように、MFP100は、コントローラ20、画像処理部10、制御部11、読取部12、操作部13、表示部14、記憶部15、画像メモリ16、印刷装置17を備えて構成されている。
コントローラ20は、ラスタライズ処理により画素毎の画像データを生成する。
例えば、外部PC200において作成されたドキュメントのデータが、プリンタドライバソフトによってPDL形式に変換され、コントローラ20に送信される。コントローラ20はラスタライズ処理によって、送信されたPDLデータに含まれるPDLコマンドを解析し、描画すべき画像単位(これをオブジェクトという)毎に画素を割り当て、この割り当てた画素毎に画素値を設定した画像のデータを生成する。画像はC(シアン)、M(マジェンタ)、Y(イエロー)、K(黒)の色毎に生成される。
なお、本実施形態ではコントローラ20をMFP100内に内蔵する構成を説明したが、コントローラ20をMFP100外部に設ける構成であってもよい。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成されている。制御部11は、記憶部15に記憶されている各種処理プログラムとの協働により、演算を行ったり、MFP100の各部を集中制御したりして各種処理を実行する。
読取部12は、光学系やCCD(Charge Coupled Device)を有するスキャナを備え、原稿を光走査して画像信号(アナログ信号)を生成する。生成された画像信号は、図示しない処理部において各種補正処理が施された後、デジタル変換されて画像処理部10に出力される。
操作部13はオペレータの操作指示を入力するためのものであり、各種キーや表示部14と一体に構成されるタッチパネル等を備えて構成されている。操作部13は、キー等の操作に応じた操作信号を生成して制御部11に出力する。
表示部14は、制御部11の制御に従ってディスプレイ上に操作画面等を表示する。
記憶部15は、各種処理プログラムの他、処理に必要なパラメータや設定データ等を記憶している。記憶部15としてはハードディスク等を用いることができる。
画像メモリ16は画像のデータを記憶するためのメモリである。画像メモリ16としてはDRAM(Dynamic RAM)等を用いることができる。
印刷装置17は、画像処理部10から入力される印刷用の画像に基づいて印刷を行う。印刷用の画像とは、コントローラ20によって生成された画像に、画像処理部10が画像処理を施して生成したものである。
印刷装置17は、電子写真方式による印刷を行い、例えば給紙部、露光部、現像部、定着部等を含んで構成されている。印刷時には、画像のデータに基づいて露光部が感光ドラム上にレーザ光を照射して静電潜像を形成する。静電潜像は現像部により現像され観光ドラム上にはトナー像が形成される。トナー像の形成はC、M、Y、Kの各色の画像について行われ、各色のトナー像は中間転写ベルト上に重ねて転写されてカラー像となる。カラー像は転写ローラ等によって給紙部から給紙された用紙上に転写され、定着部により定着処理が施される。
次に、画像処理部10についてさらに説明する。
画像処理部10は、コントローラ20から入力される画像や、読取部12から入力される画像に画像処理を施す。例えば、画像処理部10は、読取部12から入力された画像についてはRGBをCMYKの色に変換する色変換処理を施す。また、画像処理部10は、画像に階調補正処理やスクリーン処理を施して印刷用の画像を生成する。
スクリーン処理についてさらに説明する。
図2は、画像処理部10においてスクリーン処理時に機能する主な構成部分を示す図である。図2に示すように、画像処理部10は、特徴解析部1、第1スクリーン処理部2a、第2スクリーン処理部2b、合成部3、後処理部4を含んで構成されている。
特徴解析部1はある領域単位毎に画像の特徴解析を行う。特徴解析はウェーブレット解析であり、特徴解析部1はウェーブレット解析により少なくとも細線構造、エッジ、孤立点、ベタ画像又はグラデーションの特徴の有無を判定する。細線構造とは数画素幅の線画像をいう。ベタ画像とは特定の濃度で塗りつぶされた画像をいう。
具体的なウェーブレット解析法について説明する。
以下、ハールウェーブレットを用いた解析例を示すが、ウェーブレット解析は何れのウェーブレットでもよい。
ウェーブレット解析を行う領域単位と、スクリーン処理を行う領域単位とは、整数倍の関係とすることが好ましい。後述するが、第1スクリーン処理部2aで使用する第1スクリーンは4×4画素の正方形のスクリーンであり、第2スクリーン処理部2bで使用する第2スクリーンは2×2画素の正方形のスクリーンである。第1スクリーン処理部2aでは第1スクリーンを4個組み合わせた8×8画素のスーパーセルを用いて、第2スクリーン処理部2bでは第2スクリーンを16個組合せた8×8画素のスーパーセルを用いてスクリーン処理が行われる。本実施形態では、そのスクリーン処理の領域単位である8×8画素と同じ、つまり1倍の関係に当たる領域単位8×8画素でウェーブレット解析を行う例を説明する。
図3は8×8画素の領域に対して行う、1次〜3次のウェーブレット解析の概要を示している。
図3に示すように、1次解析において、特徴解析部1は8×8画素の各画素につき主走査方向に隣接する画素間で画素値を加算し、その加算値からなる4×8画素を得る。同様に8×8画素の副走査方向に隣接する画素間で画素値を加算し、その加算値からなる8×4画素を得る。
次いで、特徴解析部1は加算値からなる4×8画素に対し、副走査方向に隣接する画素間で画素値を加算してその加算値からなる4×4画素を得るとともに、隣接する画素間で画素値を差分しその差分値からなる4×4画素を得る。この加算値からなる4×4画素が、主走査方向及び副走査方向における合計値の1次解析結果Pであり、差分値からなる4×4画素が副走査方向における差分合計値の1次解析結果Py1である。一方、特徴解析部1は加算値からなる8×4画素を対象として、主走査方向に隣接する画素間で画素値を差分し、差分値からなる4×4画素を得る。この差分値からなる4×4画素が主走査方向における差分合計値の1次解析結果Px1である。
2次解析では、特徴解析部1は1次解析で用いた、加算値からなる4×8画素について主走査方向に隣接する画素間で加算を行い、加算値からなる2×8画素を得る。この加算値からなる2×8画素と、1次解析で得られた加算値からなる4×4画素(主走査方向及び副走査方向の合計値)を対象に、図3に示すように上記1次解析と同様の処理を2回繰り返し、2次解析結果P、Px2、Py2を得る。2次解析結果P、Px2、Py2は2×2画素の値である。
3次解析では、特徴解析部1は2次解析に用いた、加算値からなる2×8画素について、主走査方向に隣接する画素間で加算を行い加算値からなる1×8画素を得る。この加算値からなる1×8画素と、2次解析で得られた加算値からなる2×2画素(主走査方向及び副走査方向の合計値)を対象に、図3に示すように上記1次解析と同様の処理を3回繰り返し、3次解析結果P、Px3、Py3を得る。3次解析結果P、Px3、Py3は1×1画素の値である。
以上のようなウェーブレット解析によって得られた解析結果のうち、3次解析結果であるP、Px3、Py3に基づいて、特徴解析部1は特徴の有無の判定を行う。判定は細線構造、エッジ、孤立点、ベタ画像、グラデーションの順に行い、何れかの特徴を有すると判定した時点で判定を終了する。例えば、特徴解析部1は図4に示すように構成される。図4に示すように、特徴解析部1は、入力された画像に対し8×8画素の領域単位で上述のウェーブレット解析を行うウェーブレット解析部S1、その解析結果を用いて特徴の有無を判定する細線構造判定部S2、エッジ判定部S3、孤立点判定部S4、ベタ画像判定部S5、グラデーション判定部S6を含む。
ウェーブレット解析部S1によって得られたウェーブレット解析結果は、細線構造判定部S2に出力される。このウェーブレット解析の結果により細線構造判定部S2において細線構造の特徴を有すると判定された場合、細線構造判定部S2はその判定結果を示す信号を合成部3に出力する。一方、細線構造判定部S2において細線構造の特徴を有するとは確定できない場合、細線構造判定部S2は後段のエッジ判定部S3にウェーブレット解析結果を出力する。後段のエッジ判定部S3、孤立点判定部S4、ベタ画像判定部S5、グラデーション判定部S6は、細線構造判定部S2と同様にウェーブレット解析結果を用いてそれぞれ判定すべき特徴を有するかどうかを判定する。判定すべき特徴を有すると判定された場合、エッジ判定部S3、孤立点判定部S4、ベタ画像判定部S5又はグラデーション判定部S6はその判定結果を示す信号を出力し、判定すべき特徴を有すると確定できない場合には後段の判定部へとウェーブレット解析結果を出力する。最後にグラデーション判定部S6においてグラデーションとは確定できない場合、つまり細線構造、エッジ、孤立点、ベタ画像、グラデーションの何れの特徴を有するとも確定できなかった場合、グラデーション判定部S6は該当する特徴が無いことを示す信号を出力する。
この判定の順番は、高線数のスクリーンが適している特徴の順番である。細線構造、エッジ、孤立点のように高線数のスクリーンが適している特徴を、ベタ画像、グラデーションのように低線数のスクリーンが適している特徴より先に判定するのは、細線構造等に対し誤って低線数のスクリーンが用いられると画質劣化の程度が大きくなるからである。
また、細線構造、エッジ、孤立点のように高階調性よりも高解像度を実現するスクリーンが適している特徴については前半でまとめて判定し、ベタ画像、グラデーションのように高解像度性よりも高階調性を実現するスクリーンが適している特徴については後半でまとめて判定することにより、画像の特徴が明確でなく判定を誤った場合でも同種のスクリーンが適用された処理結果を得ることができる。例えば、ベタ画像もグラデーションも、後述する合成部3では低線数のスクリーンを用いてスクリーン処理された処理画像が合成に用いられる割合が大きい。よって、本来の特徴はベタ画像であったが誤ってグラデーションと判定された場合でも、合成画像において同種のスクリーンを用いた処理画像の割合が同じ程度であり、処理結果に大きな違いは生じない。
次に、各判定部による特徴の有無の判定方法について説明する。
(1)細線構造の判定
細線構造では、細線の延在方向によってもウェーブレット解析の結果が異なるので、細線構造判定部S2は線画像を、斜線と、縦線(画像の副走査方向に延在する線画像)又は横線(画像の主走査方向に延在する線画像)とに分けて判定する。
(1.1)斜線の判定
斜線の場合、主走査方向及び副走査方向の合計値PはP>0となる。また、主走査方向の差分合計値Px3、副走査方向の差分合計値Py3は斜線が延在する方向によってPx3<0、Py3>0となるか、或いはPx3>0、Py3<0となる。よって、3次解析結果P、Px3、Py3がこの条件を満たす場合、細線構造判定部S2はウェーブレット解析を行った8×8画素の領域が斜線の細線構造の特徴を有すると判定する。一方、条件を満たさない場合、細線構造判定部S2は斜線と確定できないと判定する。
例えば、図5に示すような1画素幅の斜線構造を有する8×8画素の領域において、ウェーブレット解析の3次解析結果は、主走査方向及び副走査方向の合計値Pが870、主走査方向の差分合計値Px3は−570、副走査方向の差分合計値Py3は570である。P>0、Px3<0、Py3>0の条件を満たすので、この8×8画素の領域は斜線の細線構造の特徴を有すると判定される。
(1.2)縦線、横線の判定
縦線の場合、主走査方向及び副走査方向の合計値PはP>0、主走査方向の差分合計値Px3はPx3>0、副走査方向の差分合計値Py3はPy3=0又は0付近となる。横線の場合、合計値PはP>0、主走査方向の差分合計値Px3はPx3=0又は0付近、副走査方向の差分合計値Py3はPy3>0となる。Px3又はPy3が0付近かどうかは閾値を用いて判断すればよい。3次解析結果が上記条件を満たす場合、細線構造判定部S2はウェーブレット解析を行った8×8画素の領域が縦線又は横線の細線構造の特徴を有すると判定する。条件を満たさない場合、細線構造判定部S2は縦線又は横線と確定できないと判定する。
例えば、図6に示すような1画素幅の縦線構造を有する8×8画素の領域において、ウェーブレット解析の3次解析結果は、主走査方向及び副走査方向の合計値Pが1600、主走査方向の差分合計値Px3は1600、副走査方向の差分合計値Py3は0である。P>0、Px3>0、Py3=0を満たすので、この8×8画素の領域は縦線の細線構造の特徴を有すると判定される。
なお、縦線又は横線の細線構造の特徴を有すると判定された場合、その細線構造が中間調の濃度を持つかどうかを、細線構造判定部S2においてさらに判定することが好ましい。中間調であるかどうかは、予め中間調の濃度かどうかを判断するための閾値を用意しておき、8×8画素の領域内の最大画素値とこの閾値とを比較することにより判断すればよい。或いは、0を超える画素値を持つ画素数を細線構造判定部S2がカウントし、ウェーブレット解析結果である合計値Pをカウントした画素数で除算して平均値を得る。そして、細線構造判定部S2はこの平均値が、細線構造が中間調の濃度であれば取り得る一定範囲内であるかどうかを閾値によって判断し、一定範囲内であれば中間調の濃度であると判断すればよい。中間調の濃度を持つ縦線又は横線の細線構造であると判定された場合、細線構造判定部S2はその判定結果を示す信号を出力する。
(2)エッジの判定
エッジの場合、主走査方向及び副走査方向の合計値PはP>0となる。また、エッジの方向によって、主走査方向の差分合計値Px3、副走査方向の差分合計値Py3は、Px3=0、Py3=P>0であるか、或いはPx3=P>0、Py3=0となる。よって、ウェーブレット解析の3次解析結果がこの条件を満たす場合、エッジ判定部S3はウェーブレット解析を行った8×8画素の領域がエッジの特徴を有すると判定する。条件を満たさない場合にはエッジ判定部S3はエッジと確定できないと判定する。
例えば、図7に示すようなエッジを含む8×8画素の領域において、ウェーブレット解析の3次解析結果は、主走査方向及び副走査方向の合計値Pが6120、主走査方向の差分合計値Px3は6120、副走査方向の差分合計値Py3は0である。P>0、Px3=P>0、Py3=0を満たすので、8×8画素の領域はエッジの特徴を有すると判定される。
(3)孤立点の判定
孤立点の場合、主走査方向及び副走査方向の合計値P、主走査方向の差分合計値Px3、副走査方向の差分合計値Py3は、P=Px3=Py3>0となる。よって、ウェーブレット解析の結果がこの条件を満たす場合、孤立点判定部S4はウェーブレット解析を行った8×8画素の領域が孤立点の特徴を有すると判定する。条件を満たさない場合には孤立点判定部S4は孤立点と確定できないと判定する。
例えば、図8に示すような孤立点を含む8×8画素の領域において、ウェーブレット解析の3次解析結果は、主走査方向及び副走査方向の合計値Pが255、主走査方向の差分合計値Px3は255、副走査方向の差分合計値Py3は255である。P=Px3=Py3>0を満たすので、8×8画素の領域は孤立点の特徴を有すると判定される。
(4)ベタ画像の判定
ベタ画像の場合、主走査方向及び副走査方向の合計値PはP≧0、主走査方向の差分合計値Px3はPx3=0、副走査方向の差分合計値Py3はPy3=0となる。よって、ウェーブレット解析の3次解析結果がこの条件を満たす場合、ベタ画像判定部S5はウェーブレット解析を行った8×8画素の領域がベタ画像の特徴を有すると判定する。条件を満たさない場合にはベタ画像判定部S5はベタ画像と確定できないと判定する。
例えば、図9に示すようなベタ画像である8×8画素の領域において、ウェーブレット解析の3次解析結果は、主走査方向及び副走査方向の合計値Pが1920、主走査方向の差分合計値Px3は0、副走査方向の差分合計値Py3は0である。P≧0、Px3=0、Py3=0を満たすので、8×8画素の領域はベタ画像の特徴を有すると判定される。
(5)グラデーションの判定
グラデーションの場合、主走査方向及び副走査方向の合計値PはP>0である。また、主走査方向の差分合計値Px3、副走査方向の差分合計値Py3は、グラデーションの濃度が変動する方向によってP>Px3>0、Py3=0であるか、Px3=0、P>Py3>0となる。よって、ウェーブレット解析の3次解析結果がこの条件を満たす場合、グラデーション判定部S6はウェーブレット解析を行った8×8画素の領域がグラデーションの特徴を有すると判定する。条件を満たさない場合にはグラデーション判定部S6はグラデーションと確定できず、該当する特徴はないと判定する。
例えば、図10に示すようなグラデーションである8×8画素の領域において、ウェーブレット解析の3次解析結果は、主走査方向及び副走査方向の合計値Pが8480、主走査方向の差分合計値Px3は4480、副走査方向の差分合計値Py3は0である。P>0、P>Px3>0、Py3=0を満たすので、8×8画素の領域はグラデーションの特徴を有すると判定される。
次に、第1スクリーン処理部2a、第2スクリーン処理部2bについて説明する。
第1スクリーン処理部2a、第2スクリーン処理部2bは、それぞれ異なるスクリーンを用いて画像にスクリーン処理を施す。
各スクリーンは、そのスクリーン線数を整数倍の関係とすることが好ましい。整数倍とすることにより、スクリーンによって周期的に形成されるスクリーン線の位置が周期的に一部重なる。これにより、後に各スクリーンによりスクリーン処理された処理画像を合成したとき、合成画像において用いられたスクリーンが異なる領域の境界部分の不自然さを低減することができる。
同様に、異なるスクリーンを用いたことによる不自然さを低減するため、各スクリーンのスクリーン角度は同じであることが好ましい。
ただし、中間調の濃度を持つ縦線又は横線の線画像については、線幅を含めた線画像の再現性向上のため、当該線画像専用のスクリーンを用いることが好ましい。専用のスクリーンとしては、例えばスクリーン角度45°のスクリーンが挙げられる。また、専用のスクリーンとして、縦線であればスクリーン角度0°のスクリーン、横線であればスクリーン角度90°のスクリーン等、その線の延在方向に直交するスクリーン角度を持つスクリーンを用いることもできる。
本実施形態では、そのような条件を満たすスクリーンとして、第1スクリーン処理部2aはスクリーン線数;106線、スクリーン角度;45°、4×4画素の正方形からなる第1スクリーンを用い、第2スクリーン処理部2bはスクリーン線数;212線、スクリーン角度45°、2×2画素の正方形からなる第2スクリーンを用いる例を説明する。第1スクリーンと第2スクリーンはスクリーン角度が同じ45°であり、第2スクリーンの線数は第1スクリーンの2倍である。
スクリーン処理は、階調性を向上させるため、スーパーセル法により行われることが好ましい。第1スクリーンのスクリーンサイズは4×4画素、第2スクリーンのスクリーンサイズは2×2画素であるので、第1スクリーン処理部2a、第2スクリーン処理部2bはその公倍数である8×8画素の処理単位でスクリーン処理を行う。すなわち、第1スクリーン処理部2aは第1スクリーンを4個組合せたスーパーセルを用い、第2スクリーン処理部2bは第2スクリーンを16個組み合わせたスーパーセルを用いる。
図11に、スーパーセルが用いられた画像例を示す。
図11に示すように、第1スクリーンのスーパーセルが画像に対し繰り返し適用される位置は、第2スクリーンのスーパーセルが画像に対し繰り返し適用される位置と同じである。なお、図11に示す1マスは2×2画素を示している。図11において、第1スクリーンのスーパーセルによって形成される各ドットの中心を結ぶ線が、第1スクリーンによって形成されるスクリーン線である。また、第2スクリーンのスーパーセルによって形成される各ドットの中心を結ぶ線が、第2スクリーンによって形成されるスクリーン線である。図11に示すように、何れのスクリーン線もスクリーン角度45°である。また、第1スクリーンによってスクリーン線が形成される周期の1/2周期で、第2スクリーンのスクリーン線が形成されている。すなわち、第1スクリーンのスクリーン線と第2スクリーンのスクリーン線は、周期的に一部重なっている。
合成部3による画像の合成によって、ある領域では第1スクリーンによって形成されたドットが表れ、隣接する領域で第2スクリーンによって形成されたドットが表れる場合がある。しかし、図11に示すように異なるスクリーンによって表れたドットは同じスクリーン線上に並ぶか、或いは同じスクリーン線上でなくてもドット間の間隔が周期的となる。よって、スクリーンの切り替わり部分が目立ちにくくなり、複数のスクリーンを用いることによる画質劣化の低減を図ることができる。また、ドットの位相ずれによるモアレの発生を防ぐことができる。
このようにして、第1スクリーン処理部2aによってスクリーン処理された処理画像、第2スクリーン処理部2bによってスクリーン処理された処理画像は、それぞれ合成部3に出力される。
合成部3は、特徴解析部1から入力される特徴解析の結果に基づいて、第1スクリーン処理部2aから入力される処理画像と、第2スクリーン処理部2bから入力される処理画像との合成比率を決定する。このとき、合成部3は特徴解析の結果、細線構造、エッジ、孤立点の特徴を有すると判定された場合には、第1スクリーン又は第2スクリーンの中でもより高線数である第2スクリーンによる処理画像の合成比率を大きくする。一方、ベタ画像、グラデーションの特徴を有すると判定された場合、合成部3は第1スクリーン又は第2スクリーンの中でもより低線数である第1スクリーンによる処理画像の合成比率を大きくする。そして、合成部3は決定した合成比率で各処理画像の各画素の画素値を足し合わせて、各処理画像を合成した合成画像を生成する。
合成例を挙げると、特徴解析により細線構造の特徴を有すると判定された場合、合成部3は第1スクリーンと第2スクリーンのうち高線数である第2スクリーンの処理画像の合成比率を100%と決定する。すなわち、細線構造の特徴を有すると判定された8×8画素の領域については、第2スクリーンによる処理画像を選択してそのまま出力する。エッジ又は孤立点と判定された場合も同様に、より高線数である第2スクリーンの処理画像を100%の合成比率で出力する。
一方、ベタ画像又はグラデーションの特徴を有すると判定された場合、合成部3は第1スクリーンと第2スクリーンのうち低線数である第1スクリーンの処理画像の合成比率を100%と決定する。すなわち、ベタ画像又はグラデーションの特徴を有すると判定された8×8画素の領域については、第1スクリーンによる処理画像を選択してそのまま出力する。
上記6種の特徴の何れにも該当なしと判定された場合、合成部3は第1スクリーンの処理画像と第2スクリーンの処理画像との合成比率をそれぞれ50%と決定する。合成部3は、該当なしと判定された8×8画素の領域については、各処理画像の平均値を算出して出力する。
なお、何れかの特徴を有すると判定された場合であっても、その特徴の強弱があるので、閾値によって段階的に特徴の強弱を判定し、その強弱によって合成比率を決定することとしてもよい。
孤立点の例で説明すると、図8に示したように画素値255を持つ孤立点の周辺が全て画素値0であるような明確な特徴を有する画像ではなく、周辺にノイズが含まれていたりする場合がある。このような場合、ウェーブレット解析の3次解析結果はP=Px3=Py3=255とならず、P、Px3、Py3間に5や10等の差が生じることとなる。よって、閾値として例えば10を設定しておき、各P、Px3、Py3の差が0であれば合成部3は孤立点の特徴が強いと判断し、上記のように第2スクリーンを用いた処理画像の合成比率を100%とする。これに対し、差が0より大きく閾値10以下であれば、合成部3は孤立点の特徴が弱いと判断し、第1スクリーンを用いた処理画像の合成比率を10%、第2スクリーンを用いた処理画像の合成比率を90%に決定する。これにより特徴の強弱によってより細かなスクリーンの使い分けが可能となる。なお、各P、Px3、Py3の差が閾値10以上であれば、特徴解析部1において孤立点として確定できないと判定するようにすればよい。
また、中間調の濃度を持つ縦線又は横線であるとの判定結果が入力された場合、合成部3はスクリーン角度45°のスクリーンを用いた処理画像の合成比率を100%とする。第1スクリーン及び第2スクリーンは何れもスクリーン角度は45°であるので、何れの合成比率で合成してもよい。例えば、細線構造であることを考慮して高線数の第2スクリーンを用いた処理画像の合成比率を100%としてもよいし、中間調の濃度であることを考慮してそれぞれ50%の合成比率としてもよい。
このようにして生成された合成画像は後処理部4に出力される。
後処理部4は、合成部3から出力された合成画像に対し、ノイズ付加処理や誤差拡散処理等の後処理を施す。ノイズ付加処理において、後処理部4は例えばランダムに発生させたノイズ分の画素値を、合成画像の任意の位置の画素に加算する。また、誤差拡散処理では、後処理部4は合成画像の各画素の画素値を閾値との比較により2値化し、2値化の際の閾値との誤差を周辺画素へ加算する。
以上のように、本実施形態に係るMFP100によれば、第1スクリーン処理部2aが第1スクリーンを用いて画像にスクリーン処理を行い、第2スクリーン処理部2bが第1スクリーンとは異なる第2スクリーンを用いてスクリーン処理を行って、それぞれ処理画像を生成する。また、特徴解析部1が画像の特徴解析を行い、その解析結果に基づいて合成部3がそれぞれ異なる2つのスクリーンによって得られた各処理画像の合成比率を決定し、当該合成比率によって各処理画像を合成した合成画像を出力する。
これにより、特徴を有する画像部分毎に合成比率を変えることができるので、1つの画像に様々な特徴を持つ画像部分が混在していても、特徴を有する画像部分毎にその特徴に適したスクリーンを精度良く用いてスクリーン処理された合成画像を得ることができる。また、異なるスクリーンが用いられた処理画像を合成することにより、解像度と階調性のバランスを調整することができる。さらに、合成により異なるスクリーンによる処理結果を違和感なく出力することができる。
特徴解析部1の特徴解析はウェーブレット解析であるので、その解析結果から複数種の特徴を精度良く判定することが可能となる。
また、特徴解析部1は、ウェーブレット解析により少なくとも細線構造、エッジ、孤立点、ベタ画像、グラデーションの特徴の有無を判定し、合成部3は細線構造、エッジ又は孤立点の特徴を有すると判定された場合、第1スクリーンと第2スクリーンのうちより高線数の第2スクリーンを用いた処理画像の合成比率を、第1スクリーンを用いた処理画像よりも大きくする。これにより、合成画像において細線構造、エッジ、孤立点の特徴を有する画像部分については高解像度を実現することができる。また、合成部3はベタ画像又はグラデーションの特徴を有すると判定された場合、第1スクリーンと第2スクリーンのうちより低線数の第1スクリーンを用いた処理画像の合成比率を、第2スクリーンを用いた処理画像よりも大きくする。これにより、合成画像においてベタ画像やグラデーションの特徴を有する画像部分については高階調性を実現することができる。
また、特徴解析部1は中間調の濃度を持つ縦線又は横線の特徴の有無を判定し、合成部3は当該縦線又は横線の特徴を有すると判定された場合、当該縦線又は横線専用のスクリーン角度45°のスクリーンを用いた処理画像の合成比率を100%に決定する。これにより、合成画像において、中間調の濃度を持つ縦線又は横線の線幅が変わることを防ぐことができ、当該縦線又は横線の再現性向上を図ることができる。
また、後処理部4は合成画像に後処理を施すので、隣接する画像領域間で異なるスクリーンが用いられた合成画像が得られた場合でも、その境界部分の不自然さを低減させることができる。
なお、上記実施形態に係るMFP100は本発明の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、異なる複数のスクリーンは、スクリーン処理において各スクリーンにより形成されるドットの成長中心が周期的に重なる関係にあることとしてもよい。成長中心とは、スクリーンの中で最も容易にドットが出力されるように閾値が定められた位置をいう。多くの場合、この成長中心からドットの成長が開始されることとなる。このとき、第1スクリーン及び第2スクリーン内で形成されるドットの成長中心が周期的に重なるように、第1スクリーン処理部2aが第1スクリーンを画像に繰り返し用いる位置を調整するか、或いは第2スクリーン処理部2bが第2スクリーンを画像に繰り返し用いる位置を調整する。
図12は、スクリーンの適用位置の調整結果の一例を示す図である。
図12に示すように、第1スクリーンのドット成長中心は、4×4画素のうち上から2画素、左から2画素の位置(図12に示す第1スクリーンのドット成長開始位置)に定められており、第2スクリーンのドット成長中心は、2×2画素のうちの左上の位置(図12に示す第2スクリーンのドット成長開始位置)に定められている。なお、図12において1マスは1画素を示している。第1スクリーン処理部2aは第1スクリーンのドット成長中心を第2スクリーンのドット成長中心に一致させるため、図12に示すように第1スクリーンの画像への適用位置を調整する。第1スクリーン及び第2スクリーンはスクリーン線数が整数倍であり、同じスクリーン角度、同じスクリーン形状であるので、図12に示すように第1スクリーンによって形成されるドットの周期の1/2周期で、第2スクリーンによるドットが形成されることとなる。結果として、第1スクリーン、第2スクリーンのそれぞれによって形成されるドットの成長中心は周期的に一部重なる。
合成部3による画像の合成によって、第1スクリーンによって形成された各ドットが表れる領域と、第2スクリーンによって形成された各ドットが表れる領域とが隣接する場合がある。しかし、図12に示すように異なるスクリーンによって表れたドットは成長中心が一部重なっているので、領域毎に異なるスクリーンが用いられてもその境界部分の不自然さを低減でき、複数のスクリーンを用いることによる画質劣化の低減を図ることができる。また、ドットの位相ずれによるモアレの発生を防ぐことができる。
また、上述のスクリーン処理では第1スクリーン及び第2スクリーンの何れもスクリーン角度45°のものを用いたが、条件によっては、中間調の濃度を持つ縦線又は横線に適したスクリーン角度45°のスクリーンが用いられない場合がある。例えば、スクリーン角度が75°、75°、15°の3つのスクリーンが用いられる場合である。このような状況下では、結果としてスクリーン角度45°の合成画像が得られるように、合成部3がスクリーン角度75°の処理画像と、スクリーン角度15°の処理画像とを合成比率50%で合成すればよい。
また、第1スクリーン及び第2スクリーンが正方形のスクリーンである例を説明したが、その他の形状のスクリーンを用いることもできる。例えば、図13に示すようなスクリーン形状のスクリーンの場合、特徴解析はスクリーンを含む4×4画素の処理単位で行うことができる。このとき、4×4画素の領域のうち、スクリーンに該当しない画素は画素値0に変換して特徴解析を行えばよい。また、図13に示すようにスクリーンのシフト位置に合わせて特徴解析の対象とする領域もシフトすればよい。
また、上述の特徴解析部1は、細線構造、エッジ、孤立点、ベタ画像、グラデーションの順に、優先順位を設けて判定し、何れか1つの判定結果を合成部3に出力していたが、合成部3において優先順位をつけることとしてもよい。例えば、図14に示すように特徴解析部1では全ての判定を並行して行い、その判定結果を合成部3に出力する。合成部3では各判定結果を受けて細線構造、エッジ、孤立点、ベタ画像、グラデーションの順に判定結果を採用する。例えば、エッジの特徴を有するとの判定結果と、ベタ画像の特徴を有するとの判定結果が入力されている場合にはエッジの特徴を有するとの判定結果を優先して採用する。
また、図14に示す構成の場合、合成部3において予め各特徴の判定結果に対し、第1スクリーンと第2スクリーンの合成比率を、その処理画像に乗算する係数として定めておき、採用された判定結果に応じた係数で処理画像の合成を行うこととしてもよい。例えば、細線構造、エッジ、孤立点は第1スクリーンの係数を0(合成比率0%)、第2スクリーンの係数を1(合成比率100%)、ベタ画像、グラデーションは第1スクリーンの係数を1(合成比率100%)、第2スクリーンの係数を0(合成比率0%)と設定しておく。なお、図14において合成部3に示す比率は、スクリーンの種類とその係数を示している。スクリーンの種類は第1スクリーンであれば1、第2スクリーンであれば2の数値で示している。例えば「1:1」は第1スクリーンの係数が1であることを示している。
なお、合成部3において2以上の特徴を有するとの判定結果が得られた場合、係数を修正することとしてもよい。例えば、上述のようにエッジとベタ画像の特徴を有するとの判定結果が得られている場合、エッジの判定結果が優先されるため、本来エッジに適した高線数の第2スクリーンの処理画像に対する係数を1(合成比率100%)とすることとなるが、ベタ画像であるとの判定結果を考慮して第2スクリーンの係数を0.9(合成比率90%)、第1スクリーンの係数を0.1(合成比率10%)に修正して合成することとしてもよい。
また、画像の特徴を精度良く判定できるのであれば、ウェーブレット解析の結果は3次解析結果だけでなく2次解析結果等を用いて特徴を判定してもよい。
例えば、図5に示す斜線の場合、2次解析結果として図15に示すような結果が得られる。図15に示すように、細線構造の斜線であれば、主走査方向及び副走査方向の合計値Pは2×2画素の対向する2画素の1組が0の値となり、他方の1組が0より大きい値となる。また、主走査方向の差分合計値Px2、副走査方向の差分合計値Py2は、Px2の2×2画素の対向する2画素の1組が0の値、他方の1組が0より小さい値となり、Py2の2×2画素の対向する2画素の1組が0の値、他方の1組が0より大きい値となる。斜線の延在する方向によってはその逆で、Px2の2×2画素の対向する2画素の1組が0の値、他方の1組が0より大きい値となり、Py2の2×2画素の対向する2画素の1組が0の値、他方の1組が0より小さい値となる。よって、この条件を満たすかどうかによって斜線の細線構造か否かを判定することができる。
また、MFP以外にも画像処理を行うコンピュータ装置であれば本発明を適用することが可能である。また、上述した特徴解析部1、第1スクリーン処理部2a、第2スクリーン処理部2b、合成部3、後処理部4の処理をプログラム化し、当該プログラムを用いてソフトウェアによる画像処理を行うこととしてもよい。この場合、プログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としては、ROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
本実施形態におけるMFPの機能的構成を示す図である。 図1の画像処理部においてスクリーン処理時に主に機能する構成部分を示す図である。 ウェーブレット解析の概要を示す図である。 図2の特徴解析部の機能ブロック図である。 斜線の細線構造と、そのウェーブレット解析結果例を示す図である。 縦線の細線構造と、そのウェーブレット解析結果例を示す図である。 エッジと、そのウェーブレット解析結果例を示す図である。 孤立点と、そのウェーブレット解析結果例を示す図である。 ベタ画像と、そのウェーブレット解析結果例を示す図である。 グラデーションと、そのウェーブレット解析結果例を示す図である。 スクリーン線数が整数倍の関係にある2つのスクリーンのスーパーセルを示す図である。 ドットの成長中心が周期的に重なる関係にある2つのスクリーンを示す図である。 正方形でないスクリーンを用いる場合の特徴解析の領域単位について説明する図である。 特徴解析部と合成部の他の構成例を示す図である。 斜線の細線構造についてのウェーブレット解析の2次解析結果を示す図である。
符号の説明
100 MFP
10 画像処理部
1 特徴解析部
2a 第1スクリーン処理部
2b 第2スクリーン処理部
3 合成部
4 後処理部

Claims (10)

  1. 画像に、異なる複数のスクリーンを用いてそれぞれスクリーン処理を行い、各スクリーンによる処理画像を生成するスクリーン処理部と、
    前記画像の特徴解析を行う特徴解析部と、
    前記特徴解析の結果に基づいて前記複数のスクリーンによる各処理画像の合成比率を決定し、当該合成比率によって各処理画像を合成した合成画像を出力する合成部と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記特徴解析は、ウェーブレット解析である請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記スクリーン処理を行う領域単位と、前記ウェーブレット解析を行う領域単位とが整数倍の関係にある請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記異なる複数のスクリーンは、各スクリーンのスクリーン線数が整数倍の関係にある請求項2又は3に記載の画像処理装置。
  5. 前記異なる複数のスクリーンは、スクリーン処理において各スクリーンにより形成されるドットの成長中心が周期的に重なる関係にある請求項2又は3に記載の画像処理装置。
  6. 前記特徴解析部は、ウェーブレット解析により、少なくとも細線構造、エッジ又は孤立点の何れかの特徴の有無を判定するとともに、ベタ画像又はグラデーションの特徴の有無を判定し、
    前記合成部は、前記特徴解析部により細線構造、エッジ又は孤立点の特徴が有ると判定された場合、前記異なる複数のスクリーンの中でも高線数のスクリーンを用いた処理画像の合成比率を大きくし、前記特徴解析部によりベタ画像又はグラデーションの特徴が有ると判定された場合、前記異なる複数のスクリーンの中でも低線数のスクリーンを用いた処理画像の合成比率を大きくする請求項2〜5の何れか一項に記載の画像処理装置。
  7. 前記異なる複数のスクリーンには、中間調の濃度を持ち、画像の主走査方向又は副走査方向に延在する線画像用のスクリーンが含まれ、
    前記特徴解析部は、ウェーブレット解析により、中間調の濃度を持ち、画像の主走査方向又は副走査方向に延在する線画像の特徴の有無を判定し、
    前記合成部は、前記特徴解析部により前記中間調の濃度を持ち、画像の主走査方向又は副走査方向に延在する線画像の特徴を有すると判定された場合、当該線画像用のスクリーンを用いた処理画像の合成比率を100%に決定する請求項2〜6の何れか一項に記載の画像処理装置。
  8. 前記中間調の濃度を持ち、画像の主走査方向又は副走査方向に延在する線画像用のスクリーンは、スクリーン角度45°のスクリーンである請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記合成画像に、誤差拡散処理又はノイズ付加処理を施す後処理部を備える請求項1〜8の何れか一項に記載の画像処理装置。
  10. 画像に、異なる複数のスクリーンを用いてそれぞれスクリーン処理を行い、各スクリーンによる処理画像を生成する工程と、
    前記画像の特徴解析を行う工程と、
    前記特徴解析の結果に基づいて前記複数のスクリーンによる各処理画像の合成比率を決定し、当該合成比率によって各処理画像を合成した合成画像を出力する工程と、
    を含む画像処理方法。
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