JP2013222983A - 画像処理装置、画像処理方法、コンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 印刷解像度(第二の解像度)よりも低解像度であるRIP解像度(第一の解像度)で画像オブジェクトの幅を補正する補正情報を付加しても、印刷解像度で画像オブジェクトの幅を補正することを可能にする。
【解決手段】 第二の解像度の単位で画像オブジェクトの幅を補正するために用いられる補正情報を、第一の解像度で構成される画像データにおいて、画像オブジェクトのエッジ部の画素に付加する。そして、補正情報に基づく変換パターンに従って、補正情報の付加された第一の解像度の画素を、第二の解像度の複数の画素に変換する。
【選択図】 図2
【解決手段】 第二の解像度の単位で画像オブジェクトの幅を補正するために用いられる補正情報を、第一の解像度で構成される画像データにおいて、画像オブジェクトのエッジ部の画素に付加する。そして、補正情報に基づく変換パターンに従って、補正情報の付加された第一の解像度の画素を、第二の解像度の複数の画素に変換する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、印刷される文字や線などの画像の幅を補正する画像処理装置、画像処理方法、コンピュータプログラムに関する。
印刷される文字や線などの画像の再現性は、印刷装置の使用環境や長期使用によって変わってしまうことがあり、同じ画像データに基づく印刷であっても、印刷された文字や線の画像の幅が太くなったり細くなったりする。そこで印刷される文字や線の画像の幅を補正する技術がある(特許文献1)。特許文献1は、所定の解像度の画像データにおいてドットの付加あるいは間引きを行うことで、画像の幅を補正する技術を開示する。
一般的に画像データを処理するにあたって、処理に使われるメモリサイズの削減あるいは処理の高速化などを狙って、画像データの解像度を下げることで、データサイズの小さい画像データに対して画像処理を行うことが考えられる。このような場合、特許文献1の補正技術では、画像データに対して1画素単位でドットの付加・間引きが行われるため、補正時での画像データの解像度によっては印刷時の解像度(印刷解像度)での微細な補正ができない。例えば、印刷解像度が2400dpiである印刷装置において、画像幅の補正を1200dpiの画像データに対して行う場合、印刷装置の能力的には2400dpiでの微細な画像幅の補正が可能であるにもかかわらず、1200dpiでの補正が行われる。
そこで本発明は、印刷解像度よりも低い解像度の画像データに対して画像幅の補正を行っても、印刷解像度での画像幅の補正を行うことを目的とする。
そこで本発明は、印刷解像度よりも低い解像度の画像データに対して画像幅の補正を行っても、印刷解像度での画像幅の補正を行うことを目的とする。
本発明の画像処理装置は、第一の解像度の画素で構成される画像データに含まれる所定の種類の画像オブジェクトの幅を前記第一の解像度より高い第二の解像度で補正するために用いられる補正情報を、前記画像オブジェクトの幅を補正するために前記第一の解像度の画素に付加する付加手段と、前記画像オブジェクトを含む前記第一の解像度の画像データを前記第二の解像度に変換する変換手段と、を有し、前記変換手段は、前記補正情報が付加された前記第一の解像度の画素を、前記補正情報に基づく前記第二の解像度の有効画素に変換することを特徴とする。
本発明によれば、印刷解像度よりも低い解像度の画像データに対して画像オブジェクトの幅の補正を行うべく補正情報を付加しても、印刷解像度での画像オブジェクトの幅の補正を行うことができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
<第一の実施形態>
[画像処理装置の構成]
図1は、本実施形態の画像処理装置のハードウェア構成を説明する図である。本実施形態の画像処理装置としては、例えばデジタル複写機や、別途スキャナが用意されているレーザープリンタ、ファクシミリといった電子写真式のカラーまたはモノクロの画像形成装置を用いても良い。また、インクジェットプリンタであってもよい。
[画像処理装置の構成]
図1は、本実施形態の画像処理装置のハードウェア構成を説明する図である。本実施形態の画像処理装置としては、例えばデジタル複写機や、別途スキャナが用意されているレーザープリンタ、ファクシミリといった電子写真式のカラーまたはモノクロの画像形成装置を用いても良い。また、インクジェットプリンタであってもよい。
本実施形態の画像処理装置は、CPU101、ROM102、RAM103、HDD104、表示部105、操作部106、スキャナ部107、スキャナ画像処理部108、ネットワークI/F(Interface)109、プリンタ画像処理部110、プリンタ部111、システムバス112を備えている。なお、CPUはCentral Processing Unitの略称である。ROMはRead Only Memoryの略称である。RAMはRandom Access Memoryの略称である。HDDはHard Disk Drive野略称である。
上記構成を詳述する。CPU101は、装置全体の制御及び演算処理等を行う中央処理装置であり、ROM102やHDD104に格納されたプログラムに基づき、後述の各画像処理を実行する。
ROM102は、読み出し専用メモリであり、システム起動プログラムやプリンタエンジンの制御を行うプログラム及び文字データや文字コード情報等の記憶領域である。
RAM103は、ランダムアクセスメモリであり、様々な処理毎にプログラムやデータがロードされ実行される際にCPU101によって利用される記憶領域である。また、受信した画像ファイルの記憶領域としても利用される。
HDD104は、例えばハードディスク等から構成されており、プログラムや各情報ファイル・印刷画像等の格納や、作業用領域として利用される記憶領域である。
表示部105は、例えば液晶等による表示を行うものであり、画像処理装置の状態や、エラー状態などといった画像処理装置内部の動作状態を表示する。
操作部106は、画像処理装置に関する各種の設定をユーザ指示に基づいて行うためのユーザインターフェースである。
スキャナ部107は、原稿に光源からの光線を照射して反射光をRed、Green、Blueのカラーフィルタを備えたCCDなどで電気信号に変換し、パラレルケーブル(またはシリアルケーブル)を介して原稿に対応したRGB画像データを得るものである。CCDはCharge Coupled Deviceの略称である。
スキャナ画像処理部108は、スキャナ部107で読み取られた画像データに対して画像処理を施す部分である。
ネットワークI/F109は、画像処理装置をLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)といったネットワークと接続するインターフェースである。
プリンタ画像処理部110は、スキャナ画像処理部108で画像処理がほどこされた画像データ、あるいはネットワークI/F109を経由して受信したPDL(Page Description Language)データに対して画像処理を施す。この画像処理の結果、プリンタ画像処理部110は、プリンタ部111のプロセスカラーであるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色版に対応する画像データで構成されるCMYK画像データを生成する。そしてプリンタ画像処理部110は、CMYK画像データをプリンタ部111へ送信する。
プリンタ部111は、プリンタ画像処理部110で生成されたCMYK画像データに基づいて、露光、潜像、現像、転写、定着の各電子写真プロセスによって用紙などのシート上に画像を形成(印刷)する部分である。このプリンタ部111は、所定の印刷解像度でCMYK画像データを印刷する。
システムバス112は、上述の構成要素を接続し、各部間のデータ通信路である。
[プリンタ画像処理部110の詳細な構成]
図2は第一実施形態におけるプリンタ画像処理部110の詳細な構成を説明する図である。本実施形態におけるプリンタ画像処理部110は、PDL処理部301、プリンタ色処理部302、線幅補正部303、ガンマ補正部304、パターン生成部305、解像度変換部306、画像形成部307を備えている。
[プリンタ画像処理部110の詳細な構成]
図2は第一実施形態におけるプリンタ画像処理部110の詳細な構成を説明する図である。本実施形態におけるプリンタ画像処理部110は、PDL処理部301、プリンタ色処理部302、線幅補正部303、ガンマ補正部304、パターン生成部305、解像度変換部306、画像形成部307を備えている。
上記の構成を詳述する。PDL処理部301は、ネットワークI/F109を介して受信したPDLデータを処理する部分である。このPDL処理部301は、PDLデータに基づいてラスタライズ処理を行うことで第一の解像度の画像データ(単に、RIP解像度の画像データともいう)を生成する。なお、PDLデータはラスタライズ処理後の画像データの解像度(RIP解像度)を指示する情報を含む。また第一の解像度は、本実施形態においては600dpiあるいは1200dpiとして説明するが、本発明はこれに限られない。
また、PDL処理部301は、PDLデータに基づいて、生成される第一の画像データ中の画像オブジェクトの種類を示す属性データを画像データの画素ごとに生成し、各画素に付加する。なお、画像オブジェクトの種類とは、本実施形態において、線・文字・写真・図形などのことを示す。また線や文字の種類に関しては、線の太さや文字の大きさに応じて、細線、細線以外の線、小さい文字、小さい文字以外の文字などの種類にも分けてもよい。
また、PDL処理部301は、CMM(Color Management Module)を用いて色変換も行う。
プリンタ色処理部302は、PDL処理部301で生成された画像データに対して色変換処理を施してCMYKの画像データを生成する。
線幅補正部303は、プリンタ色処理部302で生成された画像データにおいて、画素ごとに付加された属性データと画素の画素値を参照し、所定の種類の画像オブジェクトのエッジ部の画素に対して多値の補正レベル値(補正情報ともいう)を付加する。なお、この補正レベル値とは、後述するように画像オブジェクトの幅を印刷解像度でどの程度増減して補正するのか(印刷解像度での補正量)を示す情報であり、本実施例においては画素の濃度値である。
この補正対象の画素に付加される補正レベル値は、表示部105に図6のように示される設定画面(印刷環境設定項目と呼ぶ)を用いて、操作部106を介してユーザによって入力される設定値と対応している。つまり、ユーザによって設定値が入力されることで、設定値に応じた値が補正レベル値として設定される。すなわち、補正レベル値はユーザ指示に基づいて設定されるといえる。図6で示される例として、ユーザによって入力される設定値(図6の調整幅)は、0、1、2、3、4の5つの値(多値)をとる。なお、図6に示される印刷環境設定項目は、印刷処理の開始前に表示部105によって表示され、操作部106を介したユーザからの入力をすでに受け付けている。ユーザ指示に基づいて入力された設定値は、RAM103に記憶される。
なお、図6に示される設定画面は、本実施例の画像処理装置とネットワークを介して接続される不図示の情報処理装置の備える表示部に表示されてもよい。例えば、情報処理装置は、画像処理装置に送信して印刷するPDLデータの印刷条件(2in1印刷やカラー印刷などの条件)を設定する際に、図6に示される設定画面を情報処理装置の備える表示部に表示する。そして、情報処理装置は、ユーザ指示に基づいて入力された設定値を、PDLデータとともに画像処理装置に送信し、画像処理装置はPDLデータとともに受信した設定値をRAM103に記憶する。
また本実施例においては、線幅補正部303は、補正レベル値が付加された画素と補正レベル値が付加されていない画素とを区別するために、補正レベル値が付加された画素の属性データに対して補正フラグを付加する。この補正フラグも補正情報の一部として扱うことができる。この詳細の処理は図4を用いて後述する。
ガンマ補正部304は、プリンタ部111の階調特性を一定に保つための階調補正処理を施す部分である。ただし、ガンマ補正部304は、補正フラグの付加された画素データに対してはガンマ補正を行わない。
パターン生成部305は、画素の属性データを参照して補正フラグが付加されているかを判定する。そしてパターン生成部305は、処理対象となっている画素(変換画素)が線幅補正部303で補正レベル値が付加されている場合、すなわち変換画素が画像幅の補正対象の画素である場合に、次の処理を行う。パターン生成部305は、変換画素の上下左右に隣接する画素、すなわち主走査方向および副走査方向に変換画素と隣接する画素(以下、隣接画素と呼ぶ)の画素値を参照する。そしてパターン生成部305は、画像データの解像度をRIP解像度(第一の解像度)からより高解像度の印刷解像度(第二の解像度)に変換する際に用いるパターン(変換パターンともいう)を生成する。詳細は図5を用いて後述する。
解像度変換部306は、RIP解像度(第一の解像度)の画像データを、RIP解像度(第一の解像度)よりも解像度の高い印刷解像度(第二の解像度)の画像データへと変換する。この際に、解像度変換部306は、変換画素が線幅補正部303で補正フラグが付加された画素である場合に、パターン生成部305で生成したパターンを用いて、画像データの解像度を変換する。また、解像度変換部306は、変換画素が補正フラグの付加されていない画素である場合、一般的なバイリニア法やバイキュービック法、ニアレストネイバー法を用いて、画像データの解像度を変換する。処理の詳細は図5を用いて後述する。
画像形成部307はCMYK画像データに対してハーフトーン処理を施して、N(整数)ビットのハーフトーン画像データを生成する。そして、画像形成部307は、生成したハーフトーン画像データをプリンタ部111へ送る。
[印刷処理フロー]
図3は本実施形態の画像処理装置が印刷処理を実行する際の例示的な処理フローであって、CPU101によって各処理部の処理が制御、実行されることで実現される。なお、この処理フローを実行するためのプログラムはHDD104に格納されており、このプログラムをCPU101がRAM103にロードし、実行することで図3の処理フローが実行される。
図3は本実施形態の画像処理装置が印刷処理を実行する際の例示的な処理フローであって、CPU101によって各処理部の処理が制御、実行されることで実現される。なお、この処理フローを実行するためのプログラムはHDD104に格納されており、このプログラムをCPU101がRAM103にロードし、実行することで図3の処理フローが実行される。
ステップs410において、ネットワークI/F109は、ネットワークを介して不図示のPCなどの情報処理装置から送られてきたPDLデータを受信しプリンタ画像処理部110のPDL処理部301へ送る。
ステップs412において、PDL処理部301は、CMMを使用して、PDLデータの標準色空間(例えばsRGB等)のRGB画像データを画像処理装置で扱う色空間のRGB画像データに色変換する。色変換は一般的にICC(International Color Consortium)の規定に準拠したプロファイル(ICCプロファイル)を使用して実行される。またICCプロファイルは複数種類用意され、画像データの用途(属性)に応じた色域マッピングを行うことが可能である。
ステップs413において、PDL処理部301は、s412で色空間が変換されたPDLデータに対してラスタライズ処理を行う。この際にPDL処理部301は、印刷データ(本実施例ではPDLデータ)に含まれるラスタライズ処理後の解像度(RIP解像度)についての指示情報に基づいて、第一の解像度(本実施形態では600dpiまたは1200dpi)で構成されるRGBの画像データを生成する。また同時に、線・文字・写真・図形等の画像オブジェクトを表わす属性データを生成する。またPDL処理部301はRIP解像度をRAM103に記憶する。
ステップs414において、プリンタ色処理部302は、ステップs413で生成されたRGBで表現された画像データに対して色変換処理を実行することで、プロセスカラーで表現されたCMYKの画像データを生成する。
ステップs415において、線幅補正部303は、CMYKの画像データに対して画像幅の補正処理を実行する。処理の詳細については、図4を用いて後述する。
ステップs416において、ガンマ補正部304は、温度・湿度による環境変化や耐久によるプリンタ濃度特性の変化を補正するために、CMYK毎に1次元LUT処理を行って階調補正を行う。
ステップs417において、パターン生成部305は、前述したとおり、画像データの解像度を変換する際に用いるパターンを生成する。処理の詳細について図5を用いて後述する。
ステップs418において、解像度変換部306は、前述したとおり第一の解像度の画像データを、RIP解像度(第一の解像度)よりも解像度の高い印刷解像度(第二の解像度)の画像データへと変換する。処理の詳細について図5を用いて後述する。
ステップs419において、画像形成部307は、印刷解像度(第二の解像度)に変換されたCMYKの画像データに対してハーフトーン処理を行い、ハーフトーン画像データをプリンタ部111に送る。
そして、プリンタ部(印刷手段)111は、ハーフトーン画像データに基づき、シート上に画像を印刷する。
ここで、ステップs418の前までは印刷解像度よりも低解像度のRIP解像度の画像データであるため、各処理部における画像データに対する処理や、画像データの各処理部間の転送処理が、印刷解像度の画像データを処理するよりも高速に行われる。
<線幅補正部での処理>
図4は、線幅補正部303で実行されるステップs415の詳細な処理フローである。以下の処理を画像データの全画素に対して行うものとする。また、各ステップで閾値に用いる濃度を100%と設定して説明しているが、これに限るものではない。なお、100%の濃度(100%濃度)とは、その画素の取りうる濃度値の最大値(最大濃度値)のことを示す。例えば画素が0〜255の濃度値をとりうる場合、100%濃度とは濃度値が255であることを示す。また同様に、x%濃度とは濃度値255のx%の濃度値(255×x/100)であることを示す。
図4は、線幅補正部303で実行されるステップs415の詳細な処理フローである。以下の処理を画像データの全画素に対して行うものとする。また、各ステップで閾値に用いる濃度を100%と設定して説明しているが、これに限るものではない。なお、100%の濃度(100%濃度)とは、その画素の取りうる濃度値の最大値(最大濃度値)のことを示す。例えば画素が0〜255の濃度値をとりうる場合、100%濃度とは濃度値が255であることを示す。また同様に、x%濃度とは濃度値255のx%の濃度値(255×x/100)であることを示す。
なお、以下ではプロセスカラーにおいてブラックの色版について説明する。
ステップs510において、線幅補正部303は、表示部105で表示され、操作部106で入力された印刷環境設定項目(図6参照)の設定値をRAM103から読み込む。設定値が「0」であれば補正は行われず、設定値が「1」〜「4」と大きくなるにつれて画像幅は段階的に太くなるように補正される。第一の実施形態では例として出力解像度が2400dpiとする。その場合、設定値が1つ大きくなるごとに補正量が2400dpiの1画素分(約10μm)多くなる。また、線幅補正部303は、s413でRAM103に記憶されたRIP解像度を読み込む。
ステップs511において、線幅補正部303は、入力された画像データと属性データを参照することで以下の条件(補正条件)が満たされるかどうかを判定する。補正条件は、処理対象となっている注目画素が100%濃度ではなく、かつ、その隣接画素の濃度が100%濃度であり、かつ、この注目画素に隣接する画素(隣接画素)の属性が所定の種類(例えば文字または線)である(図7(a)参照)、という条件である。
ステップs512において、線幅補正部303は、ステップs511でYesと判定された場合に、注目画素に補正レベル値を付加する。このとき、付加する補正レベル値はステップs510で読み込まれた設定値およびRIP解像度に基づいて決定される。
具体的には、図7(b)に示すように、画像データの解像度が1200dpi(RIP解像度が1200dpi)であって印刷解像度が2400dpiである場合、補正レベル値として画素に付加される濃度値は50%濃度、100%濃度の2つの値(多値)のいずれかである。これは印刷解像度(2400dpi)の画像データに100%濃度の画素を1画素あるいは2画素を付加することを意味する。
設定値が「0」である場合は、画像は補正されないため、注目画素に対して何も処理されない。設定値が「1」である場合は、補正レベル値として50%濃度の濃度値(画素値)が注目画素に付加される。設定値が「2」である場合は、100%濃度の濃度値が注目画素に付加される。設定値が「3」の場合は、補正レベル値として100%濃度の濃度値が注目画素に付加され、さらに補正レベル値として50%濃度の濃度値が、隣接画素と反対側で隣接する画素に付加される。設定値が「4」の場合は、補正レベル値として100%濃度の濃度値が注目画素に付加され、さらに補正レベル値として100%濃度の濃度値が、隣接画素と反対側で隣接する画素に付加される。
また、図7(c)に示すように、画像データの解像度が600dpi(RIP解像度が600dpi)であって印刷解像度が2400dpiである場合、補正レベル値として画素に付加される濃度値は、25%濃度、50%濃度、75%濃度、100%濃度の4つの値(多値)のいずれかである。これは印刷解像度(2400dpi)の画像データに100%濃度の画素を1〜4画素を付加することを意味する。すなわち、補正レベル値として付加される濃度値の増減幅は印刷解像度における1画素分に対応しており、印刷解像度でどの程度画像オブジェクトの幅を補正するかを決定するために用いられる情報である。
設定値が「0」である場合は、画像が補正されないようにするため、注目画素に対して何も処理されない。設定値が「1」である場合は、補正レベル値として25%濃度の濃度値(画素値)が注目画素に付加される。設定値が「2」である場合は、50%濃度の濃度値が注目画素に付加される。設定値が「3」の場合は、補正レベル値として75%濃度の濃度値が注目画素に付加される。設定値が「4」の場合は、補正レベル値として100%濃度の濃度値が注目画素に付加される。
すなわち、これらステップs511、s512における処理は、画素ごとに付加された属性データと画素の画素値を参照し、所定の種類の画像オブジェクトのエッジ部の画素に対して多値の補正レベル値(補正情報ともいう)を付加する処理である。なお、処理対象となっている注目画素が100%濃度ではなく、かつ、その隣接画素の濃度が100%濃度であるような画像オブジェクトの部分がエッジ部である。
ステップs513において、線幅補正部303は、ステップs512で補正レベル値としての濃度値を付加した画素が補正対象となった画素であることを示すための補正フラグを、補正対象となった画素の属性データに付加する。
<パターン生成部および解像度変換部での処理>
図5は、パターン生成部305及び解像度変換部306で実行されるステップs417及びステップs418の詳細な処理フローである。以下の処理を画像データの全画素に対して行うものとする。なお、以下で説明する図5の処理フローにおいて、処理対象となっている画素のことを変換画素と呼ぶ。また、ステップs614、s616での判定の基準とする画素の濃度を100%濃度として説明しているが、これに限るものではない。
図5は、パターン生成部305及び解像度変換部306で実行されるステップs417及びステップs418の詳細な処理フローである。以下の処理を画像データの全画素に対して行うものとする。なお、以下で説明する図5の処理フローにおいて、処理対象となっている画素のことを変換画素と呼ぶ。また、ステップs614、s616での判定の基準とする画素の濃度を100%濃度として説明しているが、これに限るものではない。
ステップs611において、解像度変換部306は、変換画素が補正対象の画素であるか否かの判定を行うために、変換画素の属性データを参照する。
ステップs612において、解像度変換部306は、ステップs611で参照した属性データに補正フラグが付加されているかどうかを判定する。補正フラグが付加された変換画素は補正対象の画素であると判定され、処理はステップs613へ進む。また、補正フラグが付加されていない変換画素は補正対象の画素ではないと判定され、処理はステップs619へ進む。
ステップs613において、解像度変換部306は、変換画素の濃度値(画素値)を読み込む。すなわち、ここで解像度変換部306は、ステップs512で付加された補正レベル値(補正情報)を取得している。
ステップs614において、解像度変換部306は、ステップs613で読み込んだ変換画素の濃度値が100%濃度であるか否かを判定する。濃度値が100%濃度である場合、処理はステップs615へ進み、そうでない場合、処理はステップs616へ進む。
ステップs615において、解像度変換部306は、変換画素の解像度の変換に用いるパターン(変換パターン)内のすべての座標を点灯させるようパターン生成部305に通知する。そして、パターン生成部305は解像度変換部306からの通知を受信して変換パターンを生成する。そして、パターン生成部305は変換パターンを解像度変換部306へ通知(送信)する。このパターン生成部305による変換パターンの生成については、図8、9を用いて後述する。
ステップs616において、解像度変換部306は、変換画素に隣接する画素(隣接画素)の濃度値(画素値)が100%濃度であるか否かを順次判定していく(例えば上、下、左、右の順)。解像度変換部306は、隣接画素が100%濃度の画素値でない場合は何も処理はせず、次の未判定の隣接画素の画素値を順次判定する。濃度値が100%濃度である隣接画素があると判定された場合、処理はステップs617へ進む。そうでない場合、処理はステップs618へ進む。
ステップs617において、解像度変換部306は、パターン生成部305に解像度変換に用いるパターン(変換パターン)内の対象座標を点灯させるように通知する。そして、パターン生成部305は解像度変換部306からの通知を受信して変換パターンを生成する。そして、パターン生成部305は変換パターンを解像度変換部306へ通知(送信)する。このパターン生成部305による変換パターンの生成については、図8、9を用いて後述する。
ステップs618において、解像度変換部306は、パターン生成部305から変換画素の解像度の変換に用いる変換パターンを受信する。そして、解像度変換部306は、受信した変換パターンに従って、RIP解像度(第一の解像度)である変換画素を印刷解像度(第二の解像度)である複数の有効画素に変換する。つまり解像度変換が実行される。なお有効画素とは、印刷される画素のことであり、濃度値が0より大きい画素のことである。本実施例においては、有効画素は100%濃度の画素である。なおステップs617で対象座標を点灯させていない場合の変換パターンは、全消灯の変換パターンとなっていて、ステップs618の解像度変換で変換画素は、画素値が0%濃度である複数の印刷解像度の画素に変換される。
ステップs619において、解像度変換部306は、一般的なバイリニア法やバイキュービック法、ニアレストネイバー法を用いて、RIP解像度(第一の解像度)である変換画素を印刷解像度(第二の解像度)である複数の画素に変換する。つまり解像度変換が実行される。
<変換パターンの生成>
次に、ステップs615、s617で行われるパターン生成部305の変換パターン(以下単にパターンと呼ぶ)の生成について図8(a)〜(c)、図9(a)〜(c)を用いて説明する。この変換パターンは、RIP解像度の1つの画素を印刷解像度の複数の画素に変換する場合の、印刷解像度で印刷される有効画素の配置パターンを示すものである。また、以下の説明からもわかるように、パターン生成部305は、印刷解像度で印刷される複数の画素の配置を示す変換パターンを決定する処理を行う。
次に、ステップs615、s617で行われるパターン生成部305の変換パターン(以下単にパターンと呼ぶ)の生成について図8(a)〜(c)、図9(a)〜(c)を用いて説明する。この変換パターンは、RIP解像度の1つの画素を印刷解像度の複数の画素に変換する場合の、印刷解像度で印刷される有効画素の配置パターンを示すものである。また、以下の説明からもわかるように、パターン生成部305は、印刷解像度で印刷される複数の画素の配置を示す変換パターンを決定する処理を行う。
まず、画像データの解像度が1200dpi(RIP解像度が1200dpi)の場合に関して、図8(a)〜(c)を用いて説明する。解像度が1200dpiの場合、印刷解像度2400dpiに解像度変換するために用いられるパターンは、1200dpiの1画素を2400dpiの4画素に変換するものとなる。
前述のように、変換画素の周囲の画素の濃度値(画素値)を見て、100%濃度の画素値である否かを判定するので、図8(a)の例では変換画素の右に100%濃度の画素があるため、パターン内の対象座標を点灯させる。ここで点灯させるとは、パターン内の対象座標に該当するレジスタを1にすることで、対象座標の画素を、印刷される有効画素とすることを差す。
図8(b)はRIP解像度が1200dpiかつ印刷解像度が2400dpiの場合に用いられるパターンを説明するものである。このパターン内において、4つの座標(X,Y)(=(0,0)、(0,1)、(1,0)、(1,1))が存在する。これらの各座標は、変換画素を解像度変換した後の高解像度の画素の位置に対応する。座標値Xは副走査方向の画素位置を表し、座標値Yは主走査方向の画素位置を表す。解像度変換部306は、変換画素の解像度を変換する際に、パターン内で点灯された座標に対応する位置での変換後の高解像度の画素を100%濃度の画素(印刷される画素)とし、それ以外の高解像度の画素を0%濃度の画素(印刷されない画素)とする。
RIP解像度が1200dpiの場合、本実施形態においては、変換画素のとりうる画素値は50%濃度および100%濃度の2つのいずれかである。
ここで変換画素の画素値が100%濃度である場合、ステップs615においてパターン生成部305は、パターン内のすべての座標を点灯させる。すなわち、変換画素の解像度を変換した後の高解像度の4画素の全てが100%濃度となる。
また変換画素の画素値が50%濃度である場合、ステップs617においてパターン生成部305は、隣接画素の画素値および位置に基づいて、パターン内の対象画素を点灯させる。図8(c)は、変換画素が50%濃度である場合の、点灯させる座標と100%濃度の隣接画素の位置との関係を示した図である。これについて図8(a)と図15(a)を例として説明する。
図8(a)を例にして説明すると、変換画素の右にある隣接画素のみが、隣接画素の濃度値が100%濃度であると判定される。この場合、パターン内の対象座標は、y=1の座標であり、この座標を点灯する(図8(c)の[4]参照)。
これから、変換画素から見た100%濃度の隣接画素の方向の座標が点灯されることが分かる。つまり、変換画素の上にある隣接画素が100%濃度であれば、図8(c)の[1]のように対象座標が点灯される。また、変換画素の下にある隣接画素が100%濃度であれば、図8(c)の[2]のように対象座標が点灯される。また、変換画素の左にある隣接画素が100%濃度であれば、図8(c)の[3]のように対象座標が点灯される。
次に図15(a)を例にして説明すると、変換画素の下にある隣接画素および右にある隣接画素が、100%濃度であると判定される。この場合、パターン内の対象座標は、図8(c)の[2]および[4]の組み合わせであると考えられる。そこでパターン生成部305は、図8(c)の[2]および[4]で示される点灯のパターンの論理和をとることで、点灯させる対象座標を決定する(図15(b)参照)。すなわち、パターン生成部305は、y=1またはx=1であるような座標を点灯する。
これから、100%濃度の隣接画素が2つ以上あった場合、変換画素に適用される点灯のパターンは、それぞれの隣接画素による点灯のパターンの論理和となることがわかる。つまり、変換画素に適用されるパターンは複数の100%濃度の隣接画素の位置関係に基づいて決定されていることがわかる。
次に画像データの解像度(RIP解像度)が600dpiの場合について図9を用いて説明する。RIP解像度が600dpiの場合、印刷解像度2400dpiに解像度変換するために用いられるパターンは1画素を16画素に変換するものとなる。
ここで変換画素の画素値が100%濃度である場合、ステップs615においてパターン生成部305は、パターン内のすべての座標を点灯させる。すなわち、変換画素の解像度を変換した後の高解像度の複数の画素の全てが100%濃度となる。
また変換画素の画素値が25%濃度、50%濃度、75%濃度である場合、ステップs617においてパターン生成部305は、隣接画素の画素値および位置に基づいて、パターン内の対象画素を点灯させる。
RIP解像度が1200dpiの場合と同様に、RIP解像度が600dpiの場合のパターンも、変換画素に隣接する100%濃度の画素の位置に基づいて対象画素の点灯を決定される。
図9(b)はRIP解像度が600dpiかつ印刷解像度が2400dpiの場合に用いられるパターンを説明するものである。このパターン内において、図8(b)と同様の考え方で、16通りの座標(X,Y)が存在する。
RIP解像度が600dpiの場合、本実施形態においては、変換画素のとりうる画素値は25%濃度、50%濃度、75%濃度、100%濃度の4つのいずれかである。
ここで変換画素の画素値が100%濃度である場合、ステップs615においてパターン生成部305は、パターン内のすべての座標を点灯させる。すなわち、変換画素の解像度を変換した後の高解像度の16画素の全てが100%濃度となる。
また変換画素の画素値が25%濃度である場合、ステップs617においてパターン生成部305は、隣接画素の画素値および位置に基づいて、パターン内の対象画素を点灯させる。図9(c)は、変換画素が25%濃度である場合の、点灯させる座標と100%濃度の隣接画素の位置との関係を示した図である。同様に図9(d)は、変換画素が50%濃度である場合の、点灯させる座標と100%濃度の隣接画素の位置との関係を示した図である。また、図9(e)は、変換画素が75%濃度である場合の、点灯させる座標と100%濃度の隣接画素の位置との関係を示した図である。
ここで図9(a)の例では、変換画素の右に100%濃度の画素があるため、パターン内のy=3となる対象座標を点灯する。また、図示されていないが、100%濃度の隣接画素が複数あった場合、図15で説明したように、点灯のパターンの論理和の考えを適用する。つまり、変換画素に適用されるパターンは複数の100%濃度の隣接画素の位置関係に基づいて決定される。
以上の説明からもわかるように、変換パターンは、600dpiのRIP解像度の1画素を2400dpiの印刷解像度の16画素に変換し、1200dpiのRIP解像度の1画素を2400dpiの印刷解像度の4画素に変換する。すなわち、変換パターンは、RIP解像度に応じて、異なる画素数の印刷解像度の画素を含むようになっている。
以上がパターン生成部305によって生成されるパターンについての説明である。
これまでで説明したように、本実施形態の画像処理装置は、画像データに対してRIP解像度のまま、多値の補正レベル値(多値の濃度値)を付加する画像幅を補正する処理を行う。そして、この画像処理装置は、画像データを解像度変換する際に、付加した補正レベル値と隣接画素の濃度値を考慮して低解像度から高解像度への画素の変換パターンを生成し、この変換パターンを用いた解像度変換を行う。
以上の画像処理装置の構成により、解像度変換が行われる前までの画像データが低解像度のRIP解像度の画像データであるため、この画像データに対する各処理が、印刷解像度の画像データを処理するよりも高速に行われる。また、RIP解像度よりも高解像度である印刷解像度による補正が可能となる。
また、画像データをHDD104に保存しておき、必要になったら画像データを読み込んで画像形成(印刷)を行うような画像処理装置の場合、印刷解像度の画像データを保存するよりもHDD104の容量を小さくすることが可能となる。
なお、本実施形態では線幅補正部303では補正レベル値として濃度値を注目画素に付加したが、本発明はこれに限られない。つまり、補正レベル値は、付加される補正レベル値によって印刷解像度での補正量が一意に決まるような値であればよい。
なお、本実施形態では線幅補正部303と解像度変換部306の間にはガンマ補正部304があるが、本発明を適用するうえで、この他の処理部が含まれていてもよい。
なお、本発明は、スキャナ部107で原稿を読み取り、スキャナ画像処理部108を用いてスキャナの画像処理を適用したデータに対して線幅補正を行う構成にも適用できる。
<第二の実施形態>
第一の実施形態では、例えば図5に示したように、変換画素と隣接する100%濃度の隣接画素(例では上、下、左、右にある画素)の、変換画素に対する位置関係に従って、パターンを生成して変換画素の解像度変換を行った。しかしながら、図5のステップs614、s616での判定において隣接画素が所定の濃度値以上を有していれば、パターン内の座標を点灯するようにしてもよい。つまり、所定の濃度値以上である濃度の濃い文字や線といった画像オブジェクトに対しても補正を行うようにしてもよい。
第一の実施形態では、例えば図5に示したように、変換画素と隣接する100%濃度の隣接画素(例では上、下、左、右にある画素)の、変換画素に対する位置関係に従って、パターンを生成して変換画素の解像度変換を行った。しかしながら、図5のステップs614、s616での判定において隣接画素が所定の濃度値以上を有していれば、パターン内の座標を点灯するようにしてもよい。つまり、所定の濃度値以上である濃度の濃い文字や線といった画像オブジェクトに対しても補正を行うようにしてもよい。
そこで第二の実施形態では、文字または線がある所定の濃度値以上であれば補正を行う方法について説明する。
第二の実施形態に係る画像処理装置のシステムブロック図は、第一の実施形態と同様であるため説明は省略する。
図10は、第二の実施形態に係るプリンタ画像処理部110の構成を示すブロック図である。第一の実施形態と異なる点は濃度調整部1103が追加された点である。つまり、図10において、番号が同じ処理部は図2のものと同様の処理部である。
濃度調整部1103は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色の信号値を調整することで、画像の濃度調整が行う部分である。これにより、ある濃度以上の文字や線の画像オブジェクトに対しても画像幅の補正を行うことができる。
図11は第二の実施形態における、印刷処理実行時の例示的な処理フローである。ステップs1210〜ステップs1214は第一の実施形態におけるステップs410〜s414と同様であるため説明は省略する。
ステップs1215において、濃度調整部1103は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各プロセスカラーの濃度値を調整する。また、濃度調整部1103は、属性データを参照することで、所定の画像オブジェクトに対してのみ濃度調整を行う。
ステップs1216〜ステップs1220は第一の実施形態におけるステップs415〜s419と同様であるため説明は省略する。
図12は、濃度調整部1103で実行されるステップs1215の詳細な処理フローである。なお、図13に示される設定画面は、第一の実施形態で説明した図6の設定画面(印刷環境設定項目)の代わりに表示部105に表示される画面である。図13の設定画面(印刷環境設定項目)も、第一の実施形態と同様に、操作部106を介してユーザによって各設定値が入力される。
図13の調整幅は、図6の調整幅と同様である。これに加え、本実施形態では、画像幅の補正が行われる画素の濃度を決定するための対象濃度(図13の対象濃度0−100%)が、ユーザ指示に基づいて設定値として入力され、RAM103に記憶される。入力される対象濃度は0%濃度〜100%濃度のうち何れかの濃度値である。なお、図13に示される設定画面は、印刷処理の開始前に表示部105によって表示され、操作部106を介したユーザからの入力をすでに受け付けている。
以下、図12のステップs1215の処理について説明する。この処理は画像データの全画素に対して、画素ごとに行われる。
ステップs1310において、濃度調整部1103は、印刷環境設定項目(図13参照)で設定された対象濃度の設定値をRAM103から読み込む。
ステップs1311において、濃度調整部1103は、処理対象の画素(注目画素)の属性データを参照し、注目画素の属性が文字または線であり、かつ注目画素の画素値(濃度値)がステップs1310で読み込まれた設定値(対象濃度)以上であるか否かを判定する。注目画素の属性が文字または線であり、かつ、注目画素の画素値が対象濃度以上である場合(ステップs1311でYes)、ステップs1312に処理が進む。そうでない場合(ステップs1311でNo)、処理は終了する。
ステップs1312において、濃度調整部1103は、注目画素に対して濃度調整を実施する。具体的には濃度調整部1103は、図14に示すような曲線に従って、印刷環境設定項目の設定値(対象濃度)以上である注目画素の画素値を、線幅補正の対象となる特定の濃度(第一の実施形態では100%濃度)の画素値に調整する。なお、対象濃度以上の濃度を有する画素が線幅補正の処理対象になる方法であれば、他の方法を用いて各画素の画素値を調整しても良い。
以上、説明したように、本実施形態によれば、文字または線が所定の濃度以上であれば濃度調整を行って、第一の実施形態で説明した画像幅の補正を行うことができる。
<第三の実施形態>
第一の実施形態および第二の実施形態では、画像幅を太くする補正について説明した。本実施形態では、画像幅を細くする補正について説明する。なお、本実施形態の画像処理装置について、第一の実施形態と同様である部分については説明を省略する。ただし、本実施形態における印刷処理実行時の例示的な処理フローは、第一の実施形態とステップs415の線幅補正部303、パターン生成部305、解像度変換部306で実行される処理フローが異なるため、以下で詳細を説明する。
第一の実施形態および第二の実施形態では、画像幅を太くする補正について説明した。本実施形態では、画像幅を細くする補正について説明する。なお、本実施形態の画像処理装置について、第一の実施形態と同様である部分については説明を省略する。ただし、本実施形態における印刷処理実行時の例示的な処理フローは、第一の実施形態とステップs415の線幅補正部303、パターン生成部305、解像度変換部306で実行される処理フローが異なるため、以下で詳細を説明する。
図16は、線幅補正部303で実行されるステップs415の詳細な処理フローである。
以下の処理を画像データの全画素に対して行うものとする。また、各ステップで閾値に用いる濃度を100%濃度と設定して説明しているが、これに限るものではない。
以下の処理を画像データの全画素に対して行うものとする。また、各ステップで閾値に用いる濃度を100%濃度と設定して説明しているが、これに限るものではない。
ステップs1710において、線幅補正部303は、印刷環境設定項目の設定値(調整幅)とRIP解像度をRAM103から読み込む。この調整値は、第一の実施形態の図6と同様に、表示部105に図6のように示される設定画面(印刷環境設定項目と呼ぶ)を用いて、操作部106を介してユーザによって入力される設定値である。ただし、本実施形態では、画像幅を細くする補正であるため、ユーザ指示により入力される調整幅は図6で示される例と異なり、0、−1、−2、−3、−4の5つの値(多値)となる。設定値が「−1」から「−4」へと小さくなるにつれて画像の幅は印刷解像度(2400dpi)単位で段階的に細く補正される。
ステップs1711において、線幅補正部303は、注目画素について、以下の補正条件を満たすかどうかを判定する。補正条件とは、処理対象となっている注目画素が100%濃度であって、かつ、注目画素の属性が文字または線であり、かつ、注目画素の隣接画素の濃度が100%濃度ではない、という条件である。すなわち、このステップs1711の処理は、画素ごとに付加された属性データと画素の画素値を参照し、所定の種類の画像オブジェクトのエッジ部の画素に対して多値の補正レベル値(補正情報ともいう)を付加する。
ステップs1712において、線幅補正部303は、ステップs1711でYesと判定された場合、注目画素の画素値およびその隣接画素の画素値を、ステップs1710で読み込まれた設定値(設定値、RIP解像度)に基づいて決定する。
例えば、RIP解像度が1200dpiであり、設定値が「0」である場合は、注目画素に対して何も処理が行われない。また設定値が「−1」である場合は注目画素の画素値は50%濃度とされ、設定値が「−2」である場合は画素値が0%濃度とされる。設定値が「−3」の場合は注目画素が0%濃度とされ、注目画素に隣接する100%濃度の画素(画素Aと呼ぶ)があれば画素Aの画素値が50%濃度とされる。設定値が「−4」の場合は注目画素と画素Aの画素値は共に0%濃度とされる。
また、RIP解像度が600dpiであり、設定値が「0」である場合は、注目画素に対して何も処理が行われない。また設定値が「−1」である場合は注目画素の画素値は75%濃度とされ、設定値が「−2」である場合は画素値が50%濃度とされる。設定値が「−3」の場合は注目画素が25%濃度とされる。設定値が「−4」の場合は注目画素が0%濃度とされる。
ステップs1713において、線幅補正部303は、ステップs1712で画素値を変更した画素の属性データに補正フラグを付加する。
図17は、パターン生成部305及び解像度変換部306で実行されるステップs417及びステップs418の詳細な処理フローである。以下の処理を画像データの全画素に対して行うものとする。
ステップs1811において、解像度変換部306は、処理対象の画素(変換画素)の属性データを参照する。
ステップs1812において、解像度変換部306は、属性データに補正フラグが付加されているかどうかを判定する。補正フラグが付加されている場合、処理はステップs1813へ進み、そうでない場合、処理はステップs1819へ進む。
ステップs1813において、解像度変換部306は、変換画素の画素値を読み込む。
ステップs1814において、解像度変換部306は、変換画素が0%濃度であるか否かを判定する。変換画素が0%濃度である場合、処理はステップs1815へ進み、そうでない場合、処理はステップs1816へ進む。
ステップs1815において、解像度変換部306は、変換画素の解像度の変換に用いるパターン(変換パターン)内のすべての座標を点灯させないようパターン生成部305に通知する。そして、パターン生成部305は解像度変換部306からの通知を受信して変換パターンを生成する。そして、パターン生成部305は変換パターンを解像度変換部306へ通知(送信)する。なお、本実施形態における変換パターンもRIP解像度に基づいて図8、9を用いて説明した第一の実施形態と同様のものが用いられる。
ステップs1816、s1817、s1818において、解像度変換部306は、第一の実施形態と同様に図5のステップs616、s617、s618の処理を行う。
ステップs1819において、解像度変換部306は、第一の実施形態と同様に図5のステップs619の処理を行う。
以上、説明したように、本実施形態によれば、印刷環境設定項目の設定値に基づいて、線幅補正部303は所定の種類の画像オブジェクトのエッジ部の画素値を減少する。その後、第一の実施形態と同じようにパターン生成部305、解像度変換部306の処理を行うことで、ことで、所定の種類の画像オブジェクトの幅を細く補正することが可能である。これによって本実施形態は、第一の実施形態で説明したものと同様の効果を得ることができる。
<その他の実施形態>
以上で説明した実施形態において、ブラックのプロセスカラーの色版について説明したが、各ステップで用いる閾値濃度やパターン点灯させた際の印刷解像度(第二の解像度)の画素の画素値を適宜変更することで、他のプロセスカラーの色版についても本発明を適用可能である。
以上で説明した実施形態において、ブラックのプロセスカラーの色版について説明したが、各ステップで用いる閾値濃度やパターン点灯させた際の印刷解像度(第二の解像度)の画素の画素値を適宜変更することで、他のプロセスカラーの色版についても本発明を適用可能である。
また、本実施形態は以下の処理を実行することによっても実現される。その処理は、上述した実施形態の機能を実現させるソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
301 PDL処理部
302 プリンタ色処理部
303 線幅補正部
304 ガンマ補正部
305 パターン生成部
306 解像度変換部
307 画像形成部
302 プリンタ色処理部
303 線幅補正部
304 ガンマ補正部
305 パターン生成部
306 解像度変換部
307 画像形成部
Claims (14)
- 第一の解像度の画素で構成される画像データに含まれる所定の種類の画像オブジェクトの幅を前記第一の解像度より高い第二の解像度で補正するために用いられる補正情報を、前記画像オブジェクトの幅を補正するために前記第一の解像度の画素に付加する付加手段と、
前記画像オブジェクトを含む前記第一の解像度の画像データを前記第二の解像度に変換する変換手段と、
を有し、
前記変換手段は、前記補正情報が付加された前記第一の解像度の画素を、前記補正情報に基づく前記第二の解像度の有効画素に変換することを特徴とする画像処理装置。 - 第一の解像度の画素で構成される画像データに含まれる所定の種類の画像オブジェクトの幅を前記第一の解像度より高い第二の解像度で補正するために用いられる補正情報を、前記画像オブジェクトのエッジ部の前記第一の解像度の画素に付加する付加手段と、
前記画像オブジェクトを前記第二の解像度で印刷するために、前記第一の解像度の画像データを前記第二の解像度に変換する変換手段と、
を有し、
前記変換手段は、前記補正情報が付加された前記第一の解像度の画素を、前記補正情報に基づく前記第二の解像度の有効画素に変換することを特徴とする画像処理装置。 - 前記補正情報の付加された前記第一の解像度の画素が前記変換手段によって変換される場合の、前記第二の解像度の有効画素の配置を示す変換パターンを、前記補正情報と、前記補正情報の付加された前記第一の解像度の画素に隣接する画素の画素値および位置とに基づいて決定する決定手段を有し、
前記変換手段は、前記補正情報が付加された前記第一の解像度の画素を、前記決定手段で決定された前記変換パターンに従って前記第二の解像度の有効画素に変換することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 解像度の指示情報を含む印刷データを情報処理装置から受信する受信手段と、
前記印刷データに含まれる前記指示情報によって指示される解像度を前記第一の解像度として前記印刷データをラスタライズすることで、前記第一の解像度の画像データを生成する生成手段と、
を有し、
前記決定手段によって決定される前記変換パターンは、前記指示情報の指示する解像度に応じて、異なる画素数の前記第二の解像度の画素を含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記決定手段によって決定される前記変換パターンの有効画素の配置は、前記補正情報と前記補正情報に付加された前記第一の解像度の画素に隣接する第1の画素の画素値とに基づいて決定される有効画素の配置パターンと、前記補正情報と前記補正情報に付加された前記第一の解像度の画素に隣接する第1の画素の画素値とに基づいて決定される有効画素の配置パターンとの論理和であることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
- 前記付加手段は、
処理対象の前記第一の解像度の画素の画素値、および、前記処理対象の前記第一の解像度の画素と隣接する画素の画素値に基づいて、前記所定の種類の画像オブジェクトのエッジ部を判定し、前記エッジ部の前記第一の解像度の画素に前記補正情報を付加することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記エッジ部は、前記処理対象の画素の画素値が最大濃度値ではなく、かつ、前記処理対象の画素と隣接する画素の画素値が最大濃度値である前記所定の画像オブジェクトの部分であることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
- 前記有効画素は、最大濃度値を有する前記第二の解像度の画素であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記付加手段は、前記第一の解像度の前記画像データにおいて、所定の値以上を有する画素に、前記補正情報を付加することを特徴とする請求項2乃至8の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記第一の解像度はラスタライズ処理後のRIP解像度であり、前記第二の解像度は印刷手段の印刷解像度であることを特徴とする請求項2乃至9の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記付加手段は、多値の濃度値を前記補正情報として、前記第一の解像度の画素に付加することで、前記第一の解像度の画素の濃度値を前記多値の濃度値に変更し、
前記変換手段は、前記多値の濃度値に変更された第一の解像度の画素を、最大濃度値を有する複数の前記第二の解像度の有効画素に変換することを特徴とする請求項2乃至10の何れか1項の画像処理装置。 - 前記所定の種類の画像オブジェクトは、文字または線の属性を有することを特徴とする請求項2乃至11の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 付加手段が、第一の解像度の画素で構成される画像データに含まれる所定の種類の画像オブジェクトの幅を前記第一の解像度より高い第二の解像度で補正するために用いられる補正情報を、前記画像オブジェクトのエッジ部の前記第一の解像度の画素に付加する付加工程と、
変換手段が、前記画像オブジェクトを前記第二の解像度で印刷するために、前記第一の解像度の画像データを前記第二の解像度に変換する変換工程と、
を有し、
前記変換工程は、前記補正情報が付加された前記第一の解像度の画素を、前記補正情報に基づく前記第二の解像度の有効画素に変換することを特徴とする画像処理方法。 - 請求項1乃至12の何れか1項に記載の各手段として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015137510A1 (en) * | 2014-03-13 | 2015-09-17 | Ricoh Company, Limited | Image forming apparatus |
JP2016005201A (ja) * | 2014-06-18 | 2016-01-12 | キヤノン株式会社 | 画像処理装置、画像処理方法、プログラム |
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2012
- 2012-04-12 JP JP2012091251A patent/JP2013222983A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015137510A1 (en) * | 2014-03-13 | 2015-09-17 | Ricoh Company, Limited | Image forming apparatus |
JP2015177242A (ja) * | 2014-03-13 | 2015-10-05 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
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