JP2010073948A - パルスレーザ用電源装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2段の磁気パルス圧縮回路と、リセット回路RCを有するパルスレーザ用電源回路において、転送コンデンサC1,C2あるいはCpに並列に抵抗R1とインダクタL1を接続する。これにより、各転送段の磁気コアの磁気リセット時間を制御することが可能となり、放電電極間に逆方向の残留電圧が印加されるのを防ぐことができる。また、最終磁気リセット完了後の残留エネルギーにより電圧が振動するのを急速に減衰させることができる。なお、上記抵抗R1とL1の直列回路を、磁気圧縮回路の各段の転送コンデンサC1,C2,Cpに並列に分割して接続してもよい。
【選択図】 図1
Description
近年、露光装置のスループット向上と回路パターンの超微細化のため、特許文献1や特許文献2で示されている、発振段用レーザ及び増幅段用レーザを備えたダブルチャンバシステムで高出力化が計られている。
今後、半導体デバイスの高集積化が進んで32nmノードプロセスになると、露光装置は液浸技術による高NA(1.3〜1.5)化とダブルパターニング等の技術の導入に必要になる。この32nmノード対応露光装置の高スループット化のため、ArFエキシマレーザには、高繰返し周波数(6kHz以上)かつ高出力(60W以上)が要求されている。
ダブルチャンバシステムにおいては、発振段レーザと増幅段レーザが放電するタイミングを調整する必要があり、発振段レーザと増幅段レーザの放電、発光のタイミングがずれると発振段レーザから放出されたレーザビームは良好に増幅されない。
図5のパルスレーザ用電源装置の高電圧パルス発生器は、可飽和リアクトルからなる3個の磁気スイッチSR1、SR2、SR3と昇圧トランスTC1を用いた2段の磁気パルス圧縮回路からなる。磁気スイッチSR1はIGBT等の半導体スイッチング素子である固体スイッチSWでのスイッチングロスの低減用のものであり、磁気アシストとも呼ばれる。
第1の磁気スイッチSR2と第2の磁気スイッチSR3により2段の磁気パルス圧縮回路を構成している。
コンデンサC1が充電されると、コンデンサC1における電圧Vc1の時間積分値が磁気スイッチSR2の特性で決まる限界値に達すると、磁気スイッチSR2が飽和して磁気スイッチが入り、コンデンサC1、コンデンサC2、磁気スイッチSR3のループに電流が流れ、コンデンサC1に蓄えられた電荷が移行してコンデンサC2に充電される。
磁気リセットには様々な方法があるが、その一つとしてコアにリセット巻線を設け、このリセット巻線に、主巻線とは逆方向に直流電流を流すリセット回路を設け、このリセット回路により、上記リセット巻線に電流(リセット電流)を流しておく方法がある。
図5に示したものでは、上記磁気スイッチSR1,SR2,SR3、トランスTC1をリセットするためのリセット回路RCが設けられており、該リセット回路RCにより、上記磁気スイッチSR1,SR2,SR3、トランスTC1をリセットする。
すなわち、磁気スイッチSR1,SR2、SR3、トランスTC1のコアには、リセット巻線LR1,LR2,LR3,TR1が巻かれており、リセット巻線LR1,LR2,LR3,TR1はリアクトルL、直流電源Eに直列に接続されている。
そして、上記リセット巻線LR1,LR2,LR3,TR1にリセット電流Irを流して磁気スイッチSR1,SR2,SR3、トランスTC1をリセットする。
このような問題に対処するため、例えば、特許文献3、特許文献4に記載のものでは、ダイオード、あるいは抵抗とダイオードを回路上に挿入し、反射電圧を抑制していた。このような構成とすれば、ダイオードの順方向電圧分までは減衰可能であった。
同図に示すように、負の高電圧パルスが発生して放電電極間に放電が発生したのち(同図の(1) 放電タイミング)、電圧Vcpは反転して上昇する。
そして、磁気スイッチSR1,SR2,SR3、トランスTC1のリセットが完了すると(同図(2) 最終磁気リセット完了タイミング)、電圧Vcpは振動しながら減衰する(同図(3) の残留エネルギーの減衰期間)。
しかし、リセット時間、周期が短くなると、放電後のチャンバー(放電電極間)に印加されるプラス側の電圧が大きくなり高周波放電動作が不安定になる。また、残留エネルギーの振動の影響により、次の放電がパルス発生動作に遅延時間を生ずる。
すなわち、図6に示すように、例えば主放電の繰り返し周波数が6kHzで、放電周期が166.7μsであると、次の放電までに残留振動が減衰せず、また、放電後に電極間に印加されるプラス側の電圧が大きくなる。
(1)高周波動作を行うと、各可飽和リアクトル、トランスの磁気リセットも早く終了させる必要がある。リセットを早く終了させるには各可飽和リアクトル等の磁気リセットを早く終了させることになる。
リセット動作は、コアの両端コンデンサの電位差を主転送時とは反対方向に印加させることにより行っている。リセットを早くするということはコアの両端電位差を大きくすることである。このため放電後のチャンバーに印加されるプラス側の電圧が大きくなる。
リセットの順番は、コアのVt積が小さい順に終了していく。図5の回路では、SR3→SR2→TC1の順番である。
リセットが完了すると可飽和リアクトル両端は、周波数が小さい(周期が長い)成分では、インダクタンス値が小さくなる。例えば磁気スイッチSR3のリセットが終了すると、その両端のコンデンサC2、Cpがインダクタンスなしで接続された状態となる。容量としてはC2//Cpの並列合成容量として機能する。
このため、磁気スイッチSR2のリセット終了時は、コンデンサC1、C2、Cpは並列に接続された状態となる。トランスTC1のリセット動作時はコンデンサC1に電圧が印加される。
すなわちC1//C2//Cpの合成容量に電圧が印加されている状態でリセットが行われている。このためこの間は、放電チャンバの放電部に印加される電圧は、ピーキングコンデンサCpの電圧Vcpと同等であり、C1//C2//Cpの合成容量に印加される電圧となる。この電圧は次回放電に影響を与えるので、上限値以下に抑える必要がある。
各段の可飽和リアクトル等の磁気リセット時間は、同図に示すように最終段が一番早く、以後、転送元への順番でリセットが完了していく。転送元の磁気コアのVt積が一番大きいため、最終段の可飽和リアクトルに向かってリセット時間は小さくなる。そして、残留エネルギーは同図の経路で減衰する。
なお、Vt積は、印加電圧と飽和までの時間の積であり、可飽和リアクトルのエネルギー蓄積可能量を示す。
以上のように、リセット動作を早く終了させるためには、コア両端の印加電圧を高くする必要があり、結果としてチャンバの放電部に印加される残留電圧が高くなっていく。高周波放電動作を安定化させるためには、この残留電圧を抑え、放電後Vcp電圧をプラス側に印加しないようにすることが望ましい。
この振動電圧が可飽和リアクトルの両端電圧に微小な電位差を生じさせ、リセット完了した可飽和リアクトルのリセット点を微少に移動させることになる。リセット点が変化すると飽和時間が変化して、高電圧パルスの遅延時間が変化することになる。結果として高電圧パルスの出力遅延時間が変化して、ダブルチャンバシステムにおける発振段レーザと増幅段レーザとの間の同期制御に影響を与える。
磁気リセットは、リセット巻線に電流を流すことにより図8に示すように、コアの飽和領域(磁気スイッチのオン状態)から、コアの状態を磁気リセット点まで引き戻すことであるが、残留振動があると、この振動電圧により磁気リセット点が同図に示すように移動する。このため、次のパルスの転送時のスタート位置が変化することになり、高電圧パルスの出力遅延時間が変化する。
上記(1)の問題、すなわち、放電後のチャンバーに印加されるプラス側の電圧が大きくなるという問題は、昇圧トランスTC1のリセット動作時の印加される電圧が問題であるが、従来においては、昇圧トランスTC1のリセット電流値の最適値を確認し、リセット巻線数等で調整を行っていた。
しかし、高繰り返し動作を行うために物理的にリセット時間を早くする必要がある。このためには、昇圧トランスTC1に印加される電圧を大きくしなければならず、電圧が上限値を超えることになる。
さらに、前記図5に示したように、リセット巻線にリセット電流を流しておくリセットする方法の場合、リセット回路が共通のため、可飽和リアクトル等のコアへの個別の注入エネルギーをきめ細かく制御できない。また、放電チャンバーの放電部からの戻りエネルギー(放電チャンバー内で消費されないエネルギー)の影響でコアの初期リセット点が変わると、リセット時間の数値を設計的に求めることも困難である。
このため、自動的に各コアのリセットの順番がSR3→SR2→TC1という順番に固定されていた。
従来においては、動作周波数が遅いためリセット時間を早くする必要がなく、許容値を超える場合は、前記特許文献3,4に記載されるような方法でピーク値を抑えていれば、充分であった。
また、これまでの最大動作周波数では動作周波数が遅かったので、漂遊抵抗成分による自然減衰で、次のパルス動作までに振動を減衰させるといった回路構成になっているものもあった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、放電後に、放電電極間に逆方向の残留電圧が印加されるのを防止し、チャンバーにおける放電を安定化するとともに、放電後に生ずる残留振動を短時間で減衰させ、残留振動の影響により次の放電の同期ずれが生ずるのを防止することである。
(1)主コンデンサに充電された電圧が一次側に印加されるトランスと、該トランスの2次側に接続され、可飽和リアクトルと転送コンデンサからなる磁気圧縮回路と、リセット巻線にリセット電流を流すことによりコアを逆励磁して、上記トランスと可飽和リアクトルの磁気リセットを行なうリセット回路を備えたパルスレーザ用電源装置において、上記転送コンデンサに並列に、抵抗とインダクタの直列回路を接続する。
すなわち、磁気リセット完了時の残留エネルギーを消費するために、転送コンデンサに並列に抵抗を挿入する。しかし、抵抗のみを挿入する場合は、主転送時には抵抗にも電流が流れるため損失となる。そこで、主転送時の損失を減らすために抵抗に直列にインダクタを挿入する。
(2)上記(1)において、上記抵抗とインダクタの直列回路を、上記磁気圧縮回路の最終段の転送コンデンサに並列に接続する。
(3)上記(1)において、上記抵抗とインダクタの直列回路を、上記磁気圧縮回路の各段の転送コンデンサに並列に、分割して接続する。
(1)転送コンデンサに並列に、抵抗とインダクタの直列回路を接続しているので、各転送段の磁気コアの磁気リセット時間を制御することが可能となり、最終段の可飽和リアクトルの磁気コアのリセットを遅らせることで、チャンバーの放電部への正側の電圧の印加を抑制し、高周波放電動作を安定化させることができる。
また、最終磁気リセット完了後の残留エネルギーにより電圧が振動するのを急速に減衰させることができ、残留振動により磁気コアの磁気リセット点が変動するのを防ぐことができ、次のパルスの転送時のスタート位置を安定化することができる。
さらに、抵抗に直列にインダクタを接続しているので、主転送時に、この抵抗に流れる電流を遮断することができ、抵抗を接続することによる主転送時の損失を減らすことができる。
(2)上記抵抗とインダクタの直列回路を、磁気圧縮回路の最終段の転送コンデンサに並列に接続することにより、最終段の転送コンデンサへの転送時間が一番早いので、主転送時の損失を最も少なくすることができる。
(3)上記抵抗とインダクタの直列回路を、上記磁気圧縮回路の各段の転送コンデンサに並列に、分割して接続することにより、抵抗の損失と、抵抗の大きさを最適化するのに有効である。
図1は、前記図5に示した電源回路の高電圧パルス発生器の最終段のコンデンサであるピーキングコンデンサCpに並列に抵抗R1とインダクタL1の直列回路を接続したものであり、その他の構成は前記図5に示したものと同様である。
すなわち、可飽和リアクトルからなる3個の磁気スイッチSR1、SR2、SR3と昇圧トランスTC1を用いた2段の磁気パルス圧縮回路と、上記磁気スイッチSR1,SR2,SR3、トランスTC1をリセットするためのリセット回路RCが設けられている。 そして、前述したように、2段の磁気圧縮回路でパルス圧縮動作が行なわれ、ピーキングコンデンサCpが充電される。そして、この電圧がブレークダウン電圧に達すると、チャンバ内の主放電電極間で主放電が開始し、レーザ光が発生する。
上記電源回路は、前記した発振段レーザと増幅段レーザを有するダブルチャンバシステムの電源装置に適用するのが好適であるが、チャンバが一つのシングルチャンバのレーザ装置にも適用することができる。
ここで、単純に抵抗のみを挿入した場合は、主転送(コンデンサC0のエネルギーの放電チャンバーへの転送)時に、この抵抗によりロスが発生することになる。
このロスを極力抑えるためにコイル(インダクタL1)を抵抗R1に直列に挿入している。主転送は、前述の振動エネルギーに比べて2桁程度周波数成分が大きいため、抵抗に流れる電流を遮断することができる。
上記のように、抵抗R1とインダクタL1の直列回路を設けることにより、各転送段の可飽和リアクトルの磁気リセット時間を制御することができる。すなわち、図1に示すように抵抗R1を挿入することで最終段の磁気スイッチSR3のコアのリセット時間を遅らせることができる。これにより、放電安定化のために残留電圧のピーク値を抑制することができる。
図2(a)は、抵抗とインダクタが挿入されていない従来の回路におけるリセット動作を説明する図である。
同図において、放電後、リセット回路にリセット電流が流れることにより、同図のAの方向に電流が流れ、ピーキングコンデンサCpに充電されていた電荷はコンデンサC2に移行し、コンデンサC2の電圧が上昇する。これにより、可飽和リアクトルSR3には、(Vc2−Vcp)の電圧が印加され、VT積である(Vc2−Vcp)×tが一定値に達すると可飽和リアクトルSR3のコアがリセットされる。同様に、リセット電流が流れることにより、同図のBの方向に電流が流れ、コンデンサC2に充電されていた電荷がコンデンサC1に移行し、コンデンサC1の電圧が上昇する。これにより、可飽和リアクトルSR2には、(Vc1−Vc2)の電圧が印加され、VT積である(Vc1−Vc2)×tが一定値に達すると可飽和リアクトルSR2のコアがリセットされる。
さらに、コンデンサC1が充電されることにより、昇圧トランスTC1にVc1が印加され、このVT積が一定値に達すると昇圧トランスTC1のコアがリセットされる。
磁気圧縮回路においてVT積は、通常、可飽和リアクトルSR3<SR2<昇圧トランスTC1の順に設定されているので、図2(a)の回路の場合には、可飽和リアクトルSR3→SR2→昇圧トランスTC1の順にリセットされることになる。
同図において、放電後、リセット回路にリセット電流が流れることにより、同図のAの方向に電流が流れるが、この場合は、抵抗R1とインダクタL1が並列に接続されているため、この電流の多くは抵抗R1とインダクタL1の直列回路に流れ、コンデンサC2の電圧はそれほど上昇しない。このため、可飽和リアクトルSR3に印加される電圧は小さく、可飽和リアクトルSR3のコアのリセットが遅れる。
一方、可飽和リアクトルSR2、昇圧トランスTC1には、上述したようにそれぞれ(Vc1−Vc2)、Vc1の電圧が印加され、このVT積が一定値が一定値に達するとそのコアがリセットされる。
すなわち、コンデンサに並列に抵抗R1を挿入し、抵抗R1の値を適切に選定することにより、可飽和リアクトルのリセット時間を制御することができ、図2(b)に示すように構成すれば最終段の可飽和リアクトルSR3のコアのリセットを遅らせることができる。
最終段の可飽和リアクトルSR3のコアのリセットが終了していない間は、その前段のコンデンサC2の電圧は、コンデンサCpに伝達されず、負荷側には現れない。
したがって、この間に、リセット時間が一番かかるコア、この場合はトランスTC1のリセット電圧を大きくしてトランスTC1のリセットを早く終了させる。
すなわち、抵抗R1の抵抗値、リセット電流値等を最適にすることで、放電チャンバーの放電部に印加される電圧(VCp)を抑制することが可能となる。
図3は、磁気リセット時に放電チャンバの電極間に印加される電圧のタイムチャートである。なお、同図の縦軸はピーキングコンデンサCpの電圧Vcpを示し、横軸は時間tであり、同図は6kHz動作時の電圧Vcpの変動を示している。
同図に示すように、負の高電圧パルスが発生して放電電極間に放電が発生したのち(同図の(1) 放電タイミング)、電圧Vcpは反転して上昇する。
そして、磁気コアのリセット完了後、電圧Vcpは振動しながら減衰する(同図(2) の残留エネルギーの減衰期間)。
本実施例では、ピーキングコンデンサCpに並列に抵抗R1が接続されているので、上記残留エネルギーは、抵抗R1で消費されて同図に示すように急速に減衰し、次の放電周期では数ボルト以下に減衰する。
このため、残留振動により磁気リセット点が図8に示したように移動するのを防ぐことができ、次のパルスの転送時のスタート位置を安定化することができる。
また、前記したように最終段の可飽和リアクトルSR3のコアのリセットを遅らせることで、放電が発生したのちに反転して上昇する正の電圧は負荷側には現れず、チャンバーの放電部に正側の電圧の印加を抑制し、高周波放電動作を安定化させることができる。
磁気リセット完了後の残留エネルギーによる振動成分(電圧)は次の放電動作までに収束させる必要がある。放電の動作周期をT、最終の磁気コアのリセット完了時刻をtとすると、減衰可能時間τは、次の(1)式となる。
τ=T−t …(1)
ここで、τは、各段のコンデンサのトータルの容量値C(全てを並列接続したときの容量値)と抵抗値Rの時定数で決まる値以下とする必要があり、以下の(2)式を満足する必要がある。
τ>RC
R<τ/C …(2)
インダクタLの値は、主転送時の電流をブロックし、リセット後の減衰時は電流が流れることが要求されることから、次のように定まる。
主転送時の転送時間は早く、周波数成分では10MHzオーダであるが、減衰時の周波数成分は100kHzオーダーであり、2桁周波数成分の値が異なる。したがって、これに見合ったインピーダンスになるようにインダクタンスの値Lを選定する。
これは、振動エネルギーの吸収(減衰)を主転送印加電圧(30kV程度)に対して、数ボルト以下にしなければならないが、ダイオードを使用した場合、振動エネルギーを規定値の数ボルト以下に抑えることができないためである。
つまり、ダイオードを使用して主転送時のロスをブロックさせる場合は、振動エネルギー吸収時にダイオードを通して電流を流すことになるが、通常、耐圧を考慮してダイオードを複数個直列接続しているため、その際のダイオードの順方向電圧だけで数十ボルト以上となる。
図1では、最終段のコンデンサであるピーキングコンデンサCpに並列に抵抗R1とインダクタL1の直列回路を接続したが、図4では、各転送コンデンサに並列に分割して抵抗とインダクタの直列回路を配置したものであり、その他の構成は図1に示したものと同様である。
本実施例においては、図4に示すように、ピーキングコンデンサCpに並列に抵抗R1とインダクタL1の直列回路が接続され、コンデンサC2に並列に抵抗R2とインダクタL2の直列回路が接続され、さらに、コンデンサC1に並列に抵抗R3とインダクタL3の直列回路が接続されている。
上記のように各転送コンデンサに並列に分割して抵抗とインダクタの直列回路を接続し、各抵抗値の値を適宜設定することにより、抵抗の発熱と大きさを最適化することができる。また、各抵抗値の値及びリセット電流の値を適宜調整することにより、各磁気コアのリセット終了のタイミングを設定することもできる。
SW スイッチ
L1 リアクトル
SR1,SR2,SR3 磁気スイッチ
TC1 昇圧トランス
C1,C2 コンデンサ
Cp ピーキングコンデンサ
L1 インダクタ
R1 抵抗
RC リセット回路
TR1,LR1,LR2,LR3 リセット巻線
L インダクタ
E 直流電源
Claims (3)
- 主コンデンサに充電された電圧が一次側に印加されるトランスと、該トランスの2次側に接続され、可飽和リアクトルと転送コンデンサからなる磁気圧縮回路と、リセット巻線にリセット電流を流すことによりコアを逆励磁して、上記トランスと可飽和リアクトルの磁気リセットを行なうリセット回路を備えたパルスレーザ用電源装置であって、
上記転送コンデンサに並列に、抵抗とインダクタの直列回路が接続されている
ことを特徴とするパルスレーザ用電源装置。 - 上記抵抗とインダクタの直列回路は、上記磁気圧縮回路の最終段の転送コンデンサに並列に接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載のパルスレーザ用電源装置。 - 上記抵抗とインダクタの直列回路は、上記磁気圧縮回路の各段の転送コンデンサに並列に、分割して接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載のパルスレーザ用電源装置。
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