JP2010063336A - 回転機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータジェネレータを過変調領域にて制御するに際し、モータジェネレータを流れる電流の振幅に脈動が生じること。
【解決手段】ノルム算出部46では、モータジェネレータを流れるdq軸上の実電流id,iqのベクトルノルムを算出する。ハイパスフィルタ48では、上記ベクトルノルムの脈動成分を抽出する。補正量算出部50では、抽出された脈動成分をゼロに制御するための操作量として、拡張誘起電圧オブザーバ40にて推定される回転角度θ1の補正量Δθを算出する。補正部52では、回転角度θ1を補正量Δθにて補正することで、弱め界磁制御に用いる最終的な回転角度θを算出する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回転機の端子を直流電源の正極及び負極のそれぞれに接続するスイッチング素子を備える電力変換回路を操作することで前記回転機の制御量を制御するものであって且つ、前記制御量を制御すべく前記回転機に対する指令電圧の変動幅を前記直流電源の電圧以上に設定する回転機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、例えば下記非特許文献1に見られるように、電動機のq軸上を実際に流れる電流をトルクの指令値に応じて設定されるq軸の指令電流にフィードバック制御すべく、dq軸上の指令電圧ベクトルの位相を操作するものも提案されている。これにより、電圧利用率の高い領域において、応答性の高いトルク制御が実現できるとしている。
大井、戸張、岩路、「高応答を実現する電圧位相操作型の弱め界磁制御法」、平成19年電気学会産業応用部門大会
ただし、上記のようにq軸電流を操作することでトルクを制御する場合、トルクが高くなるにつれて、電動機を流れる電流の振幅に脈動が生じる等、電動機の制御性が低下するおそれがあることが発明者らによって見出された。
なお、上記制御装置に限らず、回転機に対する指令電圧の変動幅を電力変換回路の入力電圧以上に設定するものにあっては、電流の振幅に脈動が生じる等の不都合が生じるこうした実情も概ね共通したものとなっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、回転機に対する指令電圧の変動幅を電力変換回路の入力電圧以上に設定する場合であっても、回転機の制御量をその指令値により好適に制御することのできる回転機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、回転機の端子を直流電源の正極及び負極のそれぞれに接続するスイッチング素子を備える電力変換回路を操作することで前記回転機の制御量を制御するものであって且つ、前記制御量を制御すべく前記回転機に対する指令電圧の変動幅を前記直流電源の電圧以上に設定する回転機の制御装置において、前記回転機を流れる電流の振幅の脈動成分を抽出する抽出手段と、前記脈動成分を抑制すべく前記電力変換回路の出力電圧を操作する操作手段とを備えることを特徴とする。
上記電流の振幅の脈動は、出力電圧の操作によって抑制可能である。上記発明では、この点に鑑み、脈動成分を抑制する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記回転機の磁極方向成分及びこれに直交する直交方向成分のいずれか一方の電流をその指令値に制御するための操作量として前記磁極方向成分の指令電圧を設定し、該磁極方向成分の指令電圧と前記電力変換回路の入力電圧とに基づき前記直交方向成分の指令電圧を設定する単一指令値操作手段を更に備え、前記制御量の制御は、前記磁極方向成分の指令電圧及び前記直交方向成分の指令電圧に基づき前記電力変換回路の出力電圧を操作することで行われることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記単一指令値操作手段は、前記直交方向成分の電流をその指令値に制御するための操作量として前記磁極方向成分の指令電圧を設定するものであることを特徴とする。
回転機に対する指令電圧の変動幅が直流電源の電圧以上となる際には、磁極方向成分及び直交方向成分の電流は、磁極方向成分及び直交方向成分の指令電圧の作るベクトルのノルムが入力電圧によって制限されるとの条件を示す電圧制限楕円上にあると考えられる。そしてこの条件の下での直交方向成分の電流の変化に対するトルクの変化は、トルクが大きくなるにつれて大きくなる。そしてこれが回転機の制御性の低下を招く要因となる。このため、こうした領域においては、脈動成分が生じ易いため、操作手段の利用価値が特に大きい。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記回転機に対する印加電圧と前記回転機を流れる電流とに基づき前記回転機の回転角度を推定する推定手段を更に備え、前記回転機の制御量の制御に際して用いられる回転角度に関する情報は、前記推定手段の出力する回転角度であることを特徴とする。
回転機を流れる電流の振幅の脈動は、上記推定手段によって推定される回転角度を用いて回転機の制御量が制御される場合に特に顕著となることが発明者らによって見出されている。このため、上記発明は、上記操作手段の利用価値が特に大きい。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記回転機を流れる電流を2次元座標系の電流成分に変換する変換手段を更に備え、前記抽出手段は、前記変換された電流成分の作るベクトルのノルムの脈動を抽出するものであることを特徴とする。
2次元座標系のベクトルのノルムは、回転機を流れる電流の振幅に対応する。このため、上記発明では、相電流の振幅を直接検出する場合と比較して、振幅の脈動を容易に抽出することができる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記抽出手段によって抽出される脈動成分を抑制すべく前記回転機の回転角度の補正量を算出する補正量算出手段を更に備え、前記操作手段は、前記出力電圧の操作に際して用いる前記回転機の回転角度情報を、前記補正量にて補正された値とすることを特徴とする。
出力電圧の操作に際しては、通常、回転角度に関する情報が用いられるため、上記発明では、出力電圧を脈動成分に基づき操作することができる。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、前記補正量算出手段は、比例制御器を備えて構成されることを特徴とする。
上記発明では、比例制御器を備えることで、補正量を適切に算出することができる。
なお、比例制御器のゲインの絶対値は、トルクの絶対値が大きいほど大きく設定されることが望ましい。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる回転機の制御装置をハイブリッド車の制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるモータジェネレータの制御システムの全体構成を示す。モータジェネレータ10は、3相の永久磁石同期モータである。また、モータジェネレータ10は、突極性を有する回転機(突極機)である。詳しくは、モータジェネレータ10は、埋め込み磁石同期モータ(IPMSM)である。
モータジェネレータ10は、インバータIVを介して高圧バッテリ12に接続されている。インバータIVは、スイッチング素子Sup,Sunの直列接続体と、スイッチング素子Svp,Svnの直列接続体と、スイッチング素子Swp,Swnの直列接続体とを備えており、これら各直列接続体の接続点がモータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。これらスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnとして、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。そして、これらにはそれぞれ、ダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnが逆並列に接続されている。
本実施形態では、モータジェネレータ10やインバータIVの状態を検出する検出手段として、以下のものを備えている。まずモータジェネレータ10の各相を流れる電流iu,iv,iwを検出する電流センサ16,17,18を備えている。更に、インバータIVの入力電圧(電源電圧VDC)を検出する電圧センサ19を備えている。
上記各種センサの検出値は、インターフェース13を介して低圧システムを構成する制御装置14に取り込まれる。制御装置14では、これら各種センサの検出値に基づき、インバータIVを操作する操作信号を生成して出力する。ここで、インバータIVのスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnを操作する信号が、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnである。
本実施形態では、上記操作信号を生成すべく、図2に示すように、電流ベクトル制御と弱め界磁制御とを行う。詳しくは、図示されるように、回転速度が大きい領域において、弱め界磁制御を行う。また、トルクの絶対値が大きいほどより低い回転速度においても弱め界磁制御を行う。
具体的には、変調率が所定値α(>1)以下の領域では電流ベクトル制御を行う。換言すれば、2次元座標系における指令電圧ベクトルのノルムが制限電圧VL以下の領域では電流ベクトル制御を行う。ここで、制限電圧VLは、電源電圧VDCに「3/8」の平方根と「1.2」とを乗算した値に設定される。ここで、電源電圧VDCに「3/8」の平方根を乗算した値は、変調率が「1」である場合に対応する。これに対し、「1.2」は、電流ベクトル制御の制御性を維持することのできる上限値に設定されている。
図3に、上記インバータIVの操作信号の生成に関する処理のうち、特に上記弱め界磁制御に関するブロック図を示す。
モータジェネレータ10の各相を流れる電流iu,iv,iwは、αβ変換部20において、固定2相座標系の実電流であるα軸上の実電流iαとβ軸上の実電流iβとに変換される。実電流iα、iβは、dq変換部22において、回転2相座標系の実電流であるd軸上の実電流idとq軸上の実電流iqとに変換される。トルク推定器24では、dq軸上の実電流id,iqと電気角速度ωとに基づき、モータジェネレータ10のトルクを推定する(推定トルクTeを算出する)。
一方、偏差算出部26では、推定トルクTeに対する要求トルクTrの差を算出する。偏差算出部26の出力は、トルク制御器28に取り込まれる。トルク制御器28では、推定トルクTeを要求トルクTrにフィードバック制御するための操作量として、q軸上の指令電流iqrを算出する。この処理は、具体的には、推定トルクTeに対する要求トルクTrの差の比例積分演算によって行われる。一方、偏差算出部30では、q軸上の実電流iqに対する指令電流iqrの差を算出する。そして、電流制御器32では、q軸上の実電流iqを上記指令電流iqrにフィードバック制御するための操作量として、d軸上の指令電圧vdrを設定する。詳しくは、電流制御器32では、積分演算によって指令電圧vdrを設定する。
そして、q軸電圧設定部34では、上記制限電圧VLと指令電圧vdrとに基づき、q軸の指令電圧vqrを設定する。詳しくは、制限電圧の2乗から指令電圧vdrの2乗を減算したものの平方根をq軸の指令電圧vqrとする。上記指令電圧vdr,vqrは、3相変換部36に出力される。3相変換部36では、dq軸上の指令電圧vdr、vqrを、3相の指令電圧vur,vvr,vwrに変換する。操作信号生成部38では、指令電圧vur,vvr,vwrを信号波とし、これとキャリアとの大小関係に基づき、操作信号を生成する。
なお、上記各処理には、適宜、回転角度θが用いられる。本実施形態では、センサレスシステムを採用しているため、モータジェネレータ10の電気的な状態量に基づき推定される回転角度θが用いられる。詳しくは、本実施形態では、拡張誘起電圧オブザーバ40を備えている。拡張誘起電圧オブザーバ40は、基本的には、「突極型ブラシレスDCモータのセンサレス制御のための拡張誘起電圧オブザーバ 平成11年電気学会全国大会 No.1026」に記載された処理を行うものである。すなわち、固定2相座標系の実電流iα、iβと、固定2相座標系での印加電圧(固定座標変換部42の出力)とに基づき、回転角度θと相関を有する角度相関量として固定2相座標系での拡張誘起電圧を推定し、これに基づき回転角度θ1を推定する。一方、速度算出部44では、回転角度θ1の時間微分演算に基づき電気角速度ωを算出する。ちなみに、拡張誘起電圧オブザーバ40に印加電圧情報を出力する固定座標変換部42は、指令電圧vdr,vqrをαβ軸上の指令電圧に変換する処理を行うものである。ただし、弱め界磁制御時には、3相変換部36の出力する指令電圧vur,vvr,vwrの変動幅が電源電圧VDCを上回ることに鑑み、インバータIVの出力電圧の実効値が指令電圧vdr,vqrと等しくなるようにαβ軸上の指令電圧を設定するなどすることが望ましい。
なお、上記制限電圧VLは、回転角度をレゾルバ等のハードウェア手段によって検出する場合よりもセンサレスシステムの方が電流ベクトル制御の制御性を維持できる電圧利用率が低下する傾向に鑑みて設定されている。
ところで、上記弱め界磁制御に際しては、モータジェネレータ10を流れる電流iu,iv,iwの振幅に脈動が生じる等、モータジェネレータ10の制御性が低下するおそれがある。特に高トルク領域においてこうした現象が顕著となりやすいことが発明者らによって見い出されている。この要因の1つとしては、センサレスシステムを採用したことにあると考えられる。実際、センサレスシステムにおいて上記現象が特に顕著となる。もう1つの要因は、トルクを制御するための操作量をq軸電流とする本実施形態の制御器の構成自体にあると考えられる。以下、これについて図4に基づき説明する。
図4(a)は、電圧制限楕円、及び等トルク曲線を示す。ここで、電圧制限楕円は、dq軸上での周知の電圧方程式において、実電流id,iqの時間微分値をゼロとするとの条件の下、dq軸上の電圧vd,vqのベクトルノルムが制限電圧VLとなる実電流id,iqをプロットすることで得られるものである。ちなみに、この電圧制限楕円は、電気角速度ωに依存するが、図4(a)では、電気角速度ωを所定値とした場合についての電圧制限楕円を示している。一方、等トルク曲線は、トルクを所定値とすることのできる実電流id,iqを結んで得られる曲線である。弱め界磁制御時においては、指令電圧vdr,vqrのベクトルノルムが制限電圧VLとされる態様にて推定トルクTeが要求トルクTrにフィードバック制御されるため、等トルク曲線と電圧制限楕円との交点上に実電流id,iqが制御されることとなると考えられる。
ここで、等トルク曲線と電圧制限楕円との交点のうち、q軸の電流とトルクとの関係を図4(b)に示す。図4(b)に示されるように、q軸電流とトルクとの関係は良好な線形性を有するものの、トルクが大きい領域では、q軸の電流変化に対するトルクの変化が大きくなり、過度にトルクが大きい領域では、q軸電流に対してトルクが一義的に定まらなくなる。このことから、トルクが大きい領域において制御性が低下すると考えられる。詳しくは、q軸電流が大きい領域において、トルクの制御性が不安定化し、過度にトルクが大きくなる際には、制御が破綻するおそれがある。
本実施形態では、高トルク領域での制御性の低下に起因した電流の振幅の脈動成分を抑制制御すべく、回転角度θを操作する。以下、これについて詳述する。
先の図3に示すノルム算出部46では、dq軸上の実電流id,iqのベクトルノルムを算出する。このノルムは、電流の振幅値と正の相関を有するものである。このため、電流の振幅に脈動が生じる場合には、このノルムにも脈動が生じる。一方、ハイパスフィルタ48は、ノルム算出部46の出力の高次成分を抽出する。このため、ハイパスフィルタ48の出力は、ノルムの脈動成分、換言すれば電流振幅の脈動成分となる。補正量算出部50は、ハイパスフィルタ48の出力をゼロに制御するための操作量として補正量Δθを算出する。詳しくは、比例積分演算にて補正量Δθを算出する。ここで、比例ゲインKpの絶対値は、推定トルクTeの絶対値が大きいほど大きく設定する。また、力行時と回生時とでゲインの符号を反転させる。
補正部52では、拡張誘起電圧オブザーバ40の出力する回転角度θ1を補正量Δθにて補正することで、回転角度θを算出する。これにより、推定トルクTeを要求トルクTrに制御する際に適宜回転角度θが用いられることとなる。これにより、指令電圧vur,vvr,vwrの位相についても補正量Δθによって補正される。そして、これに基づきインバータIVの出力電圧が操作されるため、脈動を抑制するようにインバータIVの出力電圧が操作されることとなる。
図5(a)に、本実施形態による弱め界磁制御時においてモータジェネレータ10に流れる電流の推移を示す。図示されるように、モータジェネレータ10を流れる電流iu,iv,iwの振幅の脈動は好適に抑制されている。これに対し、図5(b)には、上記補正量Δθによる回転角度θ1の補正を行わない場合を示す。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)モータジェネレータ10を流れる電流の振幅の脈動成分を抑制すべくインバータIVの出力電圧を操作した。これにより、脈動成分を抑制することができる。
(2)dq軸上の実電流id,iqのベクトルノルムの脈動を抽出した。これにより、相電流の振幅を直接検出する場合と比較して、振幅の脈動を容易に抽出することができる。
(3)インバータIVの出力電圧の操作に際して用いる回転角度情報を、補正量Δθにて補正された値(回転角度θ)とした。これにより、出力電圧を脈動成分に基づき操作することができる。
(4)脈動成分を入力とする比例制御器を用いて補正量Δθを算出した。これにより、補正量Δθを適切に算出することができる。
(5)推定トルクTeを要求トルクTrに制御するための操作量としてq軸上の指令電流iqrを設定し、q軸上の実電流iqを指令電流iqrに制御するための操作量として指令電圧vdrを設定し、指令電圧vqrについては、制限電圧VLと指令電圧vdrとに基づき設定した。この場合、高トルク領域において、制御性の低下が顕著となるため、補正量Δθによる補正処理の利用価値が特に大きい。
(6)モータジェネレータ10に対する印加電圧(固定座標変換部42の出力)とモータジェネレータ10を流れる電流とを関係付けるモデル(拡張誘起電圧モデル)を用いてモータジェネレータ10の回転角度θ1を推定する拡張誘起電圧オブザーバ40を備え、これによって推定される回転角度に基づきトルクを制御した。このようにセンサレスシステムを用いる場合には、モータジェネレータ10を流れる電流の振幅の脈動が特に顕著となることが発明者らによって見出されている。このため、補正量Δθによる補正処理の利用価値が特に大きい。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・回転機を流れる電流の振幅の脈動成分を抽出する抽出手段としては、ハイパスフィルタ48を備えて構成されるものに限らない。例えばバンドパスフィルタを備えて構成されるものであってもよい。この場合、過度に高い周波数ノイズが補正量Δθに反映されることを回避することができる。
・回転機を流れる電流の振幅の脈動成分を抽出する抽出手段としては、dq変換部22を備えて構成されるものに限らない。例えば、実電流iu,iv,iwをαβ軸上の実電流iα,iβに変換する手段を備えて構成されるものであってもよい。この場合であっても、ベクトルノルムとして、振幅を容易に算出することができる。もっとも、実電流iu,iv,iwを2次元座標系の電流成分に変換する手段を備えるものにも限らず、実電流iu,iv,iwの極大値及び極小値を検出することで振幅を検出する手段を備えるものであってもよい。
・上記実施形態では、力行、回生の双方において補正量Δθによって回転角度θを補正したがこれに限らない。例えば力行時に限って補正を行ってもよい。
・補正量算出部50としては、比例積分制御器に限らない。例えば比例制御器としてもよい。また例えば比例積分微分制御器としてもよい。
・上記実施形態では、制御に際して用いる回転角度θを、ハイパスフィルタ48の出力にて補正された値としたが、これに限らない。例えば、拡張誘起電圧オブザーバ40の出力する回転角度θ1を用いて制御をすることを基本としつつ、指令電圧vur,vvr,vwrの位相を、ハイパスフィルタ48の出力に基づき補正するようにしてもよい。
・トルク制御器28としては、比例積分制御器に限らない。例えば比例制御器や、積分制御器、比例積分微分制御器等であってもよい。
・電流制御器32としては、積分制御器に限らない。例えば比例積分制御器や、比例積分微分制御器等としてもよい。
・トルク推定器24としては、実電流id,iq及び回転速度を入力とするマップを備えるものに限らない。例えばこれに温度補正を加えるものや、実電流id,iq、回転速度及び温度を入力とする4次元マップを備えるものとしてもよい。また、マップに限らず、モデル式にてトルクを推定算出するものであってもよい。
・実際のトルクに関する情報を取得する手段としては、トルク推定器24に限らず、トルクセンサを備えるものにあっては、その検出値を取得する手段であってもよい。
・上記各実施形態では、指令電圧vdrを、トルクフィードバック制御のための最終的な操作量としたが、これに限らない。例えば上記特許文献1に記載されているように、要求トルクTrに制御するための開ループ操作量を、指令電圧vdrとしてもよい。
・弱め界磁制御手段としては、q軸の実電流を指令電流にフィードバック制御するための操作量としてd軸の指令電圧を設定するものに限らない。例えばd軸の実電流を指令電流にフィードバック制御するための操作量としてd軸の指令電圧を設定するものであってもよい。この場合であっても、q軸の指令電圧については、制限電圧とd軸の指令電圧によって設定することができる。更に、弱め界磁制御手段としては、dq軸上のいずれか一方の指令電流のみを設定するものにも限らない。また、指令電流を設定することなく、トルクをフィードバック制御するための操作量として電圧利用率と位相とを設定する手段と、電圧利用率毎に定義されたスイッチングパターンの中から設定される電圧利用率を満足するスイッチングパターンを検索する手段とを備えるものであってもよい。
・モータジェネレータ10の制御量としては、トルクに限らず、例えば回転速度であってもよい。
・電圧利用率が所定以上の場合に回転機の制御量を制御する高電圧制御手段としては、多パルスを生成可能な弱め界磁制御に限らない。例えば、いわゆる1パルス制御を行う矩形波制御手段であってもよい。
・上記実施形態では、固定座標系での実電流iα、iβ及び印加電圧を入力とする拡張誘起電圧オブザーバを用いて回転角度θを推定したがこれに限らない。例えば回転座標系での実電流id,iq及び印加電圧を入力とする拡張誘起電圧オブザーバを用いて回転角度θを推定してもよい。
・回転角度θに関する情報を取得する手段としては、拡張誘起電圧に基づき推定される回転角度θを取得するものに限らない。例えばレゾルバを備えるシステムにあっては、その検出値を取得する手段であってもよい。この場合、センサレスとする場合と比較して、電流ベクトル制御の制御性が高い電圧利用率まで安定する傾向にあるため、この場合には、制限電圧VLを上記各実施形態よりも大きく設定してもよい。もっとも、制限電圧VLの値については、要求仕様に応じて例えば変調率「1」に対応する値とする等、適宜変更してよい。
・突極機としては、IPMSMに限らない。例えば、同期リラクタンスモータ(SynRM)であってもよい。
・回転機としては、ハイブリッド車に搭載されるものに限らず、例えば電気自動車に搭載されるものであってもよい。更に、回転機としては、車両の駆動系を構成するものにも限らない。
一実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる制御の切り替え態様を示す図。 同実施形態にかかる弱め界磁制御に関する処理を示すブロック図。 電流振幅の脈動の生成の一要因と考えられるものを説明するための図。 上記実施形態の効果を示すタイムチャート。
符号の説明
10…モータジェネレータ、14…制御装置、28…トルク制御器、32…電流制御器、46…ノルム算出部、48…ハイパスフィルタ(抽出手段の一実施形態)、50…補正量算出部、40…拡張誘起電圧オブザーバ。

Claims (7)

  1. 回転機の端子を直流電源の正極及び負極のそれぞれに接続するスイッチング素子を備える電力変換回路を操作することで前記回転機の制御量を制御するものであって且つ、前記制御量を制御すべく前記回転機に対する指令電圧の変動幅を前記直流電源の電圧以上に設定する回転機の制御装置において、
    前記回転機を流れる電流の振幅の脈動成分を抽出する抽出手段と、
    前記脈動成分を抑制すべく前記電力変換回路の出力電圧を操作する操作手段とを備えることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 前記回転機の磁極方向成分及びこれに直交する直交方向成分のいずれか一方の電流をその指令値に制御するための操作量として前記磁極方向成分の指令電圧を設定し、該磁極方向成分の指令電圧と前記電力変換回路の入力電圧とに基づき前記直交方向成分の指令電圧を設定する単一指令値操作手段を更に備え、
    前記制御量の制御は、前記磁極方向成分の指令電圧及び前記直交方向成分の指令電圧に基づき前記電力変換回路の出力電圧を操作することで行われることを特徴とする請求項1記載の回転機の制御装置。
  3. 前記単一指令値操作手段は、前記直交方向成分の電流をその指令値に制御するための操作量として前記磁極方向成分の指令電圧を設定するものであることを特徴とする請求項2記載の回転機の制御装置。
  4. 前記回転機に対する印加電圧と前記回転機を流れる電流とに基づき前記回転機の回転角度を推定する推定手段を更に備え、
    前記回転機の制御量の制御に際して用いられる回転角度に関する情報は、前記推定手段の出力する回転角度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  5. 前記回転機を流れる電流を2次元座標系の電流成分に変換する変換手段を更に備え、
    前記抽出手段は、前記変換された電流成分の作るベクトルのノルムの脈動を抽出するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  6. 前記抽出手段によって抽出される脈動成分を抑制すべく前記回転機の回転角度の補正量を算出する補正量算出手段を更に備え、
    前記操作手段は、前記出力電圧の操作に際して用いる前記回転機の回転角度情報を、前記補正量にて補正された値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  7. 前記補正量算出手段は、比例制御器を備えて構成されることを特徴とする請求項6記載の回転機の制御装置。
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