JP2010054137A - 冷蔵庫及び冷蔵庫用小物ケース - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上下方向に多層に区割された複数の収容室を備え,いずれかの収容室が当該冷蔵庫の前方に向けて引き出し自在である冷蔵庫であって,上記引き出し自在の収容室内に収容ケースが着脱自在に載置されてなり,更に,上記収容ケースの一部に平面視で略四角状の切欠が形成され,該切欠に挿抜自在の略矩形状の小物ケースが配置可能な冷蔵庫において,上記小物ケースの底角縁に斜面が形成されてなる冷蔵庫として構成される。
【選択図】図5
Description
一方特許文献2には,引き出し自在の野菜室内にプラスチック製の野菜容器が着脱自在に収容された冷蔵庫が開示されている。上記特許文献2における野菜ケースの一部には平面視で略四角状の切欠が形成され,該切欠に挿抜自在の略矩形状の小物ケースが配置可能な冷蔵庫が開示されている。小物ケースは,ペットボトルや,大根,セロリなどの長物野菜などを縦に収容するためのものである。従って,上記小物ケース自体も,家庭内における操作性を向上させ,内部に収容した野菜や飲み物をケースごと取り出しうるように上記切欠に対して挿抜自在に構成されている。
さらに,特許文献1に記載の小物容器7,あるいは特許文献2に記載の野菜ケースは,調味料や小さい野菜,あるいは種々の食品を収納しやすいように,上記特許文献2の図1に見られるように,底部に種々の凹凸が形成され,上記切欠に装着された略矩形状の小物ケースとの間に相当の隙間が往々にして形成される。
しかしながら,上記のように小物ケースと前記特許文献1に記載の小物容器7,あるいは特許文献2に記載の野菜ケースのような収容ケースとの間に形成される隙間が大きいと,引き出し自在の収納室を引き出した時の冷気の漏れが大きく,冷蔵用のエネルギーが無駄に捨てられることとなり,極めて不経済である。
図6(c)(図3の矢印Y2の方向から見た図)に示すように,小物ケース16の上端部20と上部ケース12の底面12aの間には,矢印X2,Y2により示すような隙間22dが生じる。そのため,図1に示すように野菜室10を閉じているときに内部の乾燥した冷気が矢印Z2示すように野菜室内に出入するので,野菜室内が乾燥し,野菜が傷んでしまう不都合が発生する。
さらに,ペットボトルが普及している今日,ペットボトルを冷やしたり,冷蔵室で冷やしたペットボトルを保冷の為,野菜室で保存するライフスタイルなどが定着してきており,それらの収容物の操作性を確保するために,従来,キュウリや小物野菜などを収納する目的で設置されていた小物ケース16は,上部ケース12の切欠部分の平面視での開口面積に対して,小さい開口面積のものであったので,図6(b)に示すように上部ケース12と小物ケース16との隙間は垂直方向の前記隙間22bに加えて水平方向にも大きく開いた隙間22cが介在している状態であった。つまり,斜め方向に見ると,図6(c)の矢印で示すように大きい隙間22dが形成されることとなり,このため冷気がこの隙間より出入し,野菜室内の湿度を減少させる問題を抱えていた。
従って,本発明は上記したような事情に鑑みて創案されたものであり,その目的とするところは,前記収容室内に配置された収容ケースの切欠と,この切欠に装着された小物ケースとの間に生じる隙間から,内部の冷気が出来るだけ出入しないようにして,収容室内の温湿度を一定に保つような改良が施された冷蔵庫を提供することである。
前記引き出し自在の収用室の一例として,従来周知の野菜室が挙げられ,前記収容ケースの一例として,上記野菜室の上部開口の蓋を兼ねる着脱自在の上部ケースが挙げられる。
また,本発明を冷蔵庫用小物ケースの改良として捉えた場合,上下方向に多層に区割された複数の収容室を備え,いずれかの収容室が当該冷蔵庫の前方に向けて引き出し自在である冷蔵庫であって,上記引き出し自在の収容室内に収容ケースが着脱自在に載置されてなり,更に,上記収容ケースの全幅あるいはその一部に平面視で略四角状の切欠が形成され,該切欠に挿抜自在の略矩形状の冷蔵庫用小物ケースが配置可能な冷蔵庫用小物ケースにおいて,上記冷蔵庫用小物ケースの底角縁に斜面が形成されてなる冷蔵庫用小物ケースとして捉えることができる。
従って,小物ケースに例えばペットボトル,調味料,お酒,牛乳などの縦長の紙パックなど,縦長の容器を差し込むと,差し込まれた容器の上記斜面側の底角部が上記斜面に当接する結果,上記容器が斜面を滑って斜面とは反対側の位置まで移動して停止する。その結果,容器の斜面とは反対側の肩部が隙間を塞ぐことになり,外部の空気が上記隙間を経て収容ケースが載置された収容室内に出入し収容室内の空気の温湿度変化が防止される。
収容室が野菜室あるいは野菜ケースであると,上記のようにペットボトルなどの容器が斜面を滑って移動することで,隙間が塞がれるようになり,冷気が野菜室内に出入することにより野菜室内の湿度が低下することが防止される。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る冷蔵庫Xの野菜室を引き出した状態を斜め上から見た斜視図,図2は前記野菜室の上部に収納される上部ケースの一例を示す斜視図,図3は前記野菜室の切欠部に小物ケースが差し込まれた状態を示す斜視図,図4は上記小物ケースを例示的に示す斜視図,図5は上記小物ケースにペットボトルが収納された状態を示す側面図であり,(a)は図3における小物ケースを矢印Y1方向から見た斜視図,(b)は図3における小物ケースを矢印Y2方向から見た斜視図,図6は収容ケースと小物ケースとの間に生じる隙間を説明するための図である。
前記野菜室10は,食品等の被冷却物を収容するべく上下方向に多層に区割され,引き差し自在の収容室の一例である。
上記野菜室10内には,着脱自在の上部ケース12が載置されている。図示の上部ケース12は,本発明の収納ケースの一例であり,上記収容室の上部開口の蓋を兼ねる着脱自在の上部ケースである。
本発明の収納ケースとしては,上記のような野菜ケース10の上部空間のみを占める上部ケース12はもちろん,前記特許文献2に開示の野菜容器のように,収納庫の容積のほぼ全体を占める収納ケースについても適用可能である。
上記上部ケース12には,図2に明示するように,上部ケース12の全幅Lにわたって,あるいはその一部(図3の場合は,一部の幅L1)に平面視で略四角状の切欠14(図2に二点鎖線で示される)が形成され,該切欠14に,図3に実線で示す挿抜自在の略矩形状の小物ケース16が装着可能である。
この場合上記上部ケース12の切欠14と前記小物ケース16の平面視における形状を略同じにしておくことで,後記するように野菜室10内の湿度低下が効率的に防止される。
図4(b)に示した小物ケース16bは,短辺側の側壁18bの上部に上方に向けて突出する突出壁18が形成されている。一方図4(a)に示した小物ケース16aは,短辺側の側壁18aの上部に,上記したような上方に向けて突出する突出壁18が形成されていない。上記突出壁18は,後記するように野菜室10内の冷却された空気の漏れを防止するためのものであるが,突出壁18は,前記上部ケース12の底部と干渉するために,上部ケース12が取付けられている時は,小物ケース16を野菜室10内の自由な位置に小物ケース16を置くことができない。上記のような小物ケース16は,使用者の代表である主婦などが自由に好きなものを入れて自由な位置に置いて使うことが出来ることが望ましいが,上記のようにその置き位置が制限されることは,使用者にとっては不便と感じることもあり得る。
そのため,上記突出壁18を除いて,小物ケース16を上部ケース12の下の自由な位置に置けるようにしたものが図4(a)に示した突出壁無しの小物ケース16aである。
図6はこのような隙間の発生を示す図である。即ち,図6(a)(図3の矢印Y1の方向から見た図)に示すように,小物ケース16の上端部20と上部ケース12の底面12aの間には,矢印X1で示すような隙間22aが生じる。そのため,図1に示すように野菜室10を引き出したときに冷気が矢印Z1で示すように野菜室10内に出入するため,野菜室内の湿度が低下してしまう。
また図6b(図3の矢印Y2の方向から見た図)に示すように,小物ケース16の上端部20と上部ケース12の底面12aの間には,矢印X2示すような隙間22bが生じる。そのため,図1に示すように野菜室10を引き出したときに冷気が矢印Z2示すように野菜室10内に出入して,野菜室内が乾燥し,野菜が傷んでしまう不都合が発生する。
さらに,従来はキュウリや人参などの小物野菜の収納を目的として設置されているため,倒れ防止も考慮して収納物を立てて収納するため,切欠14部分の開口面積より平面視での開口面積の小さい小物ケースが多く,図6(c)に示すように上部ケース12と小物ケース16との隙間は垂直方向の前記隙間22bに加えて水平方向にも大きく開いた隙間22cが介在している状態であった。つまり,斜め方向に見ると,図6(c)の矢印で示すように大きい隙間22dが形成されることとなり,このため小物ケース16と野菜室10との隙間が全周囲に渡り発生し,冷気がこの隙間より出入し,野菜室内の湿度を減少させる可能性があった。
また,前記したように上記上部ケース12の切欠14と前記小物ケース16の平面視における形状を略同じにしておくことで,小物ケース16と上部ケース12との隙間を全周囲に渡り狭くすることができ,さらに図6における隙間22c或いは22dが小さくなるので,野菜室10内の湿度低下が効率的に防止される。
即ち,この実施形態に係る小物ケース16には,図4に示すような底角縁に斜面24a及び24bが形成されている。斜面24a及び24bはいずれか一方でも,あるいは両方形成されていても良い。
斜面24aは,前記小物ケース16の野菜室10の扉26(図1参照)側内側面に対向する小物ケース16の側面(図1では小物ケース16の前面)の底角縁に形成されてなる斜面である。
また前記斜面24bは,前記小物ケース16の,前記野菜室10の扉側内側面と90度に交わる内側面28(図1参照)に対向する小物ケース16の側面(図1では小物ケース16の前方から見て右横)の底角縁に形成されてなる斜面である。
斜面24a,及び24bは,上記した位置にのみ形成される。これと反対側に形成すると,ペットボトルなどの容器がその斜面に当たって移動出来なくなり,容器の肩部で前記隙間を塞ぐ効果が生じなくなるためである。
また,斜面24aと,24bは,常に両方無ければならない訳ではなく,いずれか一方であっても上記隙間を塞ぐ動作は発生する。
また前記突出壁18が形成されていると,この突出壁18によって,図6(b)に示す隙間22bが塞がれる場合もあるが,その場合でも,図6(a)に示す隙間22aは生じる可能性があるので,本発明のような斜面24aを形成する意味がある。
10…野菜室(収容室)
12…上部ケース(収容ケース)
14…切欠
16…小物ケース
22…隙間
24…斜面
Claims (5)
- 上下方向に多層に区割された複数の収容室を備え,いずれかの収容室が当該冷蔵庫の前方に向けて引き出し自在である冷蔵庫であって,
上記引き出し自在の収容室内に収容ケースが着脱自在に載置されてなり,更に,上記収容ケースの全幅あるいはその一部に平面視で略四角状の切欠が形成され,該切欠に挿抜自在の略矩形状の冷蔵庫用小物ケースが配置可能な冷蔵庫において,
上記冷蔵庫用小物ケースの底角縁に斜面が形成されてなる冷蔵庫。 - 前記収容ケースが,上記収容室の上部開口の蓋を兼ねる着脱自在の上部ケースである請求項1に記載の冷蔵庫。
- 前記斜面が,前記冷蔵庫用小物ケースの,前記収容室の扉側内側面に対向する側面の底角縁に形成されてなる請求項1あるいは2のいずれかに記載の冷蔵庫。
- 上下方向に多層に区割された複数の収容室を備え,いずれかの収容室が当該冷蔵庫の前方に向けて引き出し自在である冷蔵庫であって,
上記引き出し自在の収容室内に収容ケースが着脱自在に載置されてなり,更に,上記収容ケースの全幅あるいはその一部に平面視で略四角状の切欠が形成され,該切欠に挿抜自在の略矩形状の冷蔵庫用小物ケースが配置可能な冷蔵庫用小物ケースにおいて,
上記冷蔵庫用小物ケースの底角縁に斜面が形成されてなる冷蔵庫用小物ケース。 - 前記斜面が,前記冷蔵庫用小物ケースの,前記収容室の扉側内側面に対向する側面の底角縁に形成されてなる請求項4に記載の冷蔵庫用小物ケース。
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