JP2010052546A - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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昂 尾▲崎▼
Haruki Okazaki
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Abstract

【課題】前方の障害物との衝突が予知されたときに、後続車の有無を考慮した適正なタイミングで自車両を減速させることにより、乗員の安全性をより適正に確保する。
【解決手段】本発明の車両の走行制御装置は、自車両の前方に存在する障害物を検知する障害物検知手段(10)と、この障害物検知手段(10)からの入力情報に基づき自車両の衝突が予知されると、ブレーキ装置31を作動させて自車両に制動力を付与する衝突制御手段3と、自車両の後方を走行する後続車を検知する後続車検知手段(11)とを備える。上記衝突制御手段3は、前方の障害物との衝突が予知され、かつ後方ミリ波レーダ11により後続車が検知されると、後続車が検知されていないときよりも早い時点から上記ブレーキ装置31を作動させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自車両の前方に存在する障害物を検知する障害物検知手段と、この障害物検知手段からの入力情報に基づき自車両の衝突が予知されると、ブレーキ装置を作動させて自車両に制動力を付与する衝突制御手段とを備えた車両の走行制御装置に関する。
従来から、車両衝突時の被害を軽減すること等を目的として、自車両の前方に検知された障害物との衝突が予知されると、自車両に対し強制的にブレーキをかけることが行われており、このような自動ブレーキを用いた装置として、例えば下記特許文献1に示される車両用制動力発生装置が知られている。
具体的に、この特許文献1では、レーザー光の反射を利用した距離センサにより、自車両の前方に存在する先行車両等の障害物と自車両との距離、および両者の相対速度を検出するとともに、これら検出された両情報に基づいて、上記障害物との接触を回避するために制動が必要か否かを判定し、制動が必要な場合には、ブレーキ装置を作動させて自車両に所定の制動力を発生させるようにしている。
特開2004−17925号公報
ところで、前方の障害物との衝突が予知されて強制的に自動ブレーキがかけられたときに、自車両の後方を後続車が走行していたとすると、急減速する自車両の動きに後続車が対応できず、後続車が自車両に衝突してしまうおそれがある。すなわち、後続車の有無にかかわらず一律に自動ブレーキをかけてしまうと、その自動ブレーキによって前方の障害物に対する衝突緩和等は図れても、かえって車両の後突事故を招く可能性が高まるおそれがあり、このような点を考慮して乗員の安全性をさらに向上させることが求められていた。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、前方の障害物との衝突が予知されたときに、後続車の有無を考慮した適正なタイミングで自車両を減速させることにより、乗員の安全性をより適正に確保することが可能な車両の走行制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、自車両の前方に存在する障害物を検知する障害物検知手段と、この障害物検知手段からの入力情報に基づき自車両の衝突が予知されると、ブレーキ装置を作動させて自車両に制動力を付与する衝突制御手段とを備えた車両の走行制御装置であって、自車両の後方を走行する後続車を検知する後続車検知手段を備え、上記衝突制御手段は、前方の障害物との衝突が予知され、かつ上記後続車検知手段により後続車が検知されると、後続車が検知されていないときよりも早い時点から上記ブレーキ装置を作動させることを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、自車両が前方の障害物と衝突することが予知されたときに、自車両の後方に後続車が検知されると、検知されていないときに比べてブレーキ装置の作動開始タイミングが早められるようになっているため、後続車が存在する状態では、ブレーキの開始が早まる分、必要な制動力の大きさが小さくて済み、上記ブレーキ装置の作動により自車両に発生する減速度を相対的に小さくすることができる。このため、前方の障害物との衝突が予知されたときに、後続車が対応できないような急な減速度で自車両が減速してしまうことがなく、後続車が自車両に追突するのを効果的に防止しながら、早い段階でのブレーキ開始により、上記障害物との衝突を効果的に緩和もしくは回避することができ、乗員の安全性をより適正に確保できるという利点がある。
本発明の好ましい形態として、上記衝突制御手段は、上記後続車検知手段により検知された後続車が自車両に対し接近中であると判断されると、上記ブレーキ装置の作動開始タイミングを早める(請求項2)。
また、上記衝突制御手段は、上記後続車検知手段により検知された後続車が自車両から所定距離以内にあると判断されると、上記ブレーキ装置の作動開始タイミングを早める(請求項3)。
これらの構成によれば、自車両に追突する可能性が高い後続車があるするときに、早めに自動ブレーキをかけて急減速を回避することにより、上記後続車が自車両に追突するのを効果的に防止して乗員をより適正に保護できるという利点がある。
本発明において、上記ブレーキ装置の作動タイミングが早められる場合には、制動開始から終了まで略一定の減速度が発生するように上記衝突制御手段がブレーキ装置を制御することが好ましい(請求項4)。
この構成によれば、例えば減速度の急上昇によって後続車の追突を招くといった事態を有効に回避しつつ、自車両を一定の減速度で確実に減速させて乗員の安全性をより適正に確保できるという利点がある。
本発明の車両の走行制御装置は、好ましくは、自車両が衝突したことを検知する衝突検知手段を備え、上記衝突制御手段は、上記衝突検知手段により衝突が検知されたときに、シートベルトのプリテンショナ機構を作動させてシートベルトを巻き取る制御を実行する(請求項5)。
この構成によれば、実際に衝突が起きてしまった場合でも、シートベルトで乗員を適正に拘束することにより、衝突時の衝撃から乗員を効果的に保護できるという利点がある。
以上説明したように、本発明の車両の走行制御装置によれば、前方の障害物との衝突が予知されたときに、後続車の有無を考慮した適正なタイミングで自車両を減速させることにより、乗員の安全性をより適正に確保できるという利点がある。
図1は、本発明の一実施形態にかかる車両の走行制御装置が適用された車両の全体構成を概略的に示す図、図2は、上記走行制御装置の制御系を示すブロック図である。これら図1および図2に示される車両の走行制御装置は、周知のCPUや各種メモリ等からなる運転制御ユニット1を有しており、この運転制御ユニット1により運転中の車両各部の動作が統括的に制御されるようになっている。
上記運転制御ユニット1には、車両の運転状態や車両の周囲状況に関する各種情報を検出するための複数のセンサが電気的に接続されている。具体的に、上記運転制御ユニット1には、自車両の前方に存在する障害物を検知する前方ミリ波レーダ10(本発明にかかる障害物検知手段に相当)と、自車両の後方を走行する後続車を検知する後方ミリ波レーダ11(本発明にかかる後続車検知手段に相当)と、自車両の走行速度を検出する車速センサ12と、ステアリングホイール5(図1)の操舵角度を検出する操舵角センサ13と、車両に作用するヨーレートを検出するヨーレートセンサ14と、自車両が障害物に衝突したことを検知するGセンサ等からなる衝突センサ15(本発明にかかる衝突検知手段に相当)とがそれぞれ接続されている。
上記前方ミリ波レーダ10は、物体検出用のミリ波を自車両の前方に向けて送信する送信機と、物体に当たって反射してきたミリ波(反射波)を受信する受信機とを有しており(いずれも図示省略)、上記ミリ波の送信時点からの反射波の受信時点までの時間を順次計測することにより、自車両とその前方の障害物との距離および相対速度を演算して検出し、その検出結果を上記制御ユニット1に電気信号として出力するように構成されている。なお、上記前方ミリ波レーダ10により検知し得る障害物としては、自車両の進行方向前方を走行する先行車両や対向車両、もしくは路上に放置された駐車車両や静止物体等が挙げられる。
上記後方ミリ波レーダ11は、自車両の後方に向けてミリ波を発信すること以外は、基本的に上記前方ミリ波レーダ10と同様の構造を有しており、自車両の後方にミリ波を発進して反射波を受信することにより、自車両の後方を走行する後続車の有無を検知するように構成されている。
図2に示すように、上記運転制御ユニット1は、その機能要素として、自動速度制御手段2および衝突制御手段3を有している。
上記自動速度制御手段2は、自車両の走行速度を自動的に調節してあらかじめ設定された目標速度に一致させる等のいわゆるオートクルーズコントロールを行うものである。具体的に、この自動速度制御手段2は、後述する操作部20が運転者により操作されてオートクルーズ機能がONにされた場合に、エンジンのスロットル弁30に開閉用の操作信号を出力してエンジン回転数を調節し、または車両のブレーキ装置31にその制動力を調節するための操作信号を出力することにより、自車両の走行速度を所定の目標速度に一致させるように構成されている。
ただし、上記自動速度制御手段2は、自車両の前方の所定距離内に先行車両が存在する場合には、上記のように自車両の走行速度を目標速度に一致させる制御は行わず、上記先行車両に対し一定の車間距離を空けて追従するように自車両の走行速度を制御するように構成されている。具体的に、上記自動速度制御手段2は、上記車速センサ12、操舵角センサ13、およびヨーレートセンサ14からの入力情報に基づいて自車両の進行路を予測するとともに、この進行路内に適当な先行車両が存在するか否かを上記前方ミリ波レーダ10からの入力情報に基づき判断する。そして、自車両の進行路内に適当な先行車両が存在することが確認された場合に、上記スロットル弁30やブレーキ装置31を適宜制御することにより、上記先行車両と自車両との車間距離が一定に維持されるように自車両の走行速度を調節するように構成されている。
上記衝突制御手段3は、上記前方ミリ波レーダ10により検出された障害物と自車両との間の距離および相対速度に基づいて、自車両が障害物に衝突する可能性が高いか否かを判定する機能(衝突を予知する機能)と、その結果衝突が予知された場合に、乗員に対し警告を行うとともに、所定のタイミングでブレーキ装置31を作動させて自車両を減速させる機能とを有している。
具体的に、上記衝突制御手段3は、自車両が前方の障害物と衝突することが予知されると、まず、車室内のインストルメントパネル等に設けられた表示ランプまたはアラーム発生装置等からなる警報装置32を作動させることにより、衝突する可能性が高いことを乗員に報知する。そして、上記警報装置32の作動から所定時間が経過して、なおも衝突が避けられない状態にあるときに、上記ブレーキ装置31を作動させて自車両を減速させるとともに、乗員拘束用のシートベルト40(図1)を巻き取るシートベルトテンショナ35(本発明にかかるプリテンショナ機構)を作動させることにより、シートベルト40を所定の張力で巻き取って乗員を拘束するように構成されている。
図2に示すように、上記シートベルトテンショナ35は、第1プリテンショナ36および第2プリテンショナ37を有している。このうち、第1プリテンショナ36は、例えば電動モータ等から構成され、上記衝突制御手段3により衝突が予知されてから実際に衝突が起きるまでの間に、シートベルト40の弛みを解消する程度に設定された第1張力でシートベルト40を巻き取ることにより、乗員の衝突回避操作に影響しない程度の拘束力で乗員を拘束する機能を有している。一方、第2プリテンショナ37は、例えば火薬を用いたインフレータ等により構成され、実際に衝突が起きたときに、上記第1張力よりも大きい第2張力でシートベルト40を瞬時に巻き取ることにより、乗員を強い拘束力で拘束して衝突時の衝撃から乗員を保護する機能を有している。
図2および図3に示すように、上記ステアリングホイール5には、オートクルーズ機能に関する所定の操作を行うための操作部20が設けられており、この操作部20は、メインスイッチ21、キャンセルスイッチ22、および目標車速調節スイッチ23を有している。
上記メインスイッチ21は、オートクルーズ機能をONにするためのスイッチであり、このメインスイッチ21が運転者により押圧操作されることで、自車両の走行速度を自動制御する上記自動速度制御手段2が作動状態に切り替わるようになっている。具体的に、自車両が所定速度以上で走行している状態において、上記メインスイッチ21が押圧操作されると、その時点での走行速度が目標車速として設定され、この目標車速での走行状態が維持されるように上記スロットル弁30やブレーキ装置31を作動させる制御が上記自動速度制御手段2により行われるようになっている。
上記キャンセルスイッチ22は、オートクルーズ機能をOFFにするためのスイッチであり、上記自動速度制御手段2の作動中にこのキャンセルスイッチ22が運転者により押圧操作されることで、上記自動速度制御手段2が非作動状態に切り替わって当該手段2による自動速度制御が解除されるようになっている。
上記目標車速調節スイッチ23は、上下方向に操作可能なレバースイッチからなり、当該スイッチ23が運転者により上下方向に操作されることで、オートクルーズ時の目標車速が所定速度ずつ増減設定されるようになっている。具体的には、上記目標車速調節スイッチ23が上向き(図3中で「+」の表示がある側)に1回操作されるごとに、例えば上記目標車速が5km/hずつ増大設定される一方、上記スイッチ23が下向き(図3中で「−」の表示がある側)に1回操作されるごとに、上記目標車速が5km/hずつ減少設定され、このように増減された新たな目標車速に自車両の走行速度を一致させるように、上記自動速度制御手段2がスロットル弁30やブレーキ装置31を制御するように構成されている。
ここで、自車両の衝突が予知されたときに上記衝突制御手段3がブレーキ装置31を作動させるタイミング等について詳しく説明する。当実施形態において、上記衝突制御手段3の制御によるブレーキ装置31の作動開始タイミングは、自車両の後方を走行する後続車の有無に応じて異なるタイミングに設定される。すなわち、上記前方ミリ波レーダ10からの入力情報に基づき前方の障害物との衝突が予知されると、上記衝突制御手段3は、上記後方ミリ波レーダ11により後続車が検知されているか否かを判断し、後続車が検知されている場合には、検知されていない場合よりもブレーキ装置31の作動開始タイミングを早めるように構成されている。
図4は、上記衝突制御手段3が自動ブレーキ制御を行う際の制動力の変化を時間経過で示すタイムチャートである。本図において、横軸は時間を、縦軸は制動力の大きさを示しており、図中の実線は後続車が存在するときのブレーキ線図、破線は後続車が存在しないときのブレーキ線図をそれぞれ示している。
図4の破線を用いて、まず、後続車が存在しない場合に行われる自動ブレーキ制御について説明する。横軸の時点t0で、自車両が前方の障害物と衝突することが予知されると、上記時点t0から所定時間(例えば約1秒程度)が経過した時点tyで、上記衝突制御手段3がブレーキ装置31を作動させてあらかじめ定められた制動力B1を発生させる。そして、この状態が所定時間(例えば約0.5秒程度)維持された後の時点tzで、ブレーキ装置31の制動力が増大されることにより、上記制動力B1よりも大きい制動力B2が自車両に付与され、衝突が発生する時点tcまで(例えば約0.5秒程度の間)この状態が維持される。
このように、後続車が存在しない場合、衝突制御手段3は、自車両が段階的に減速するようにブレーキ装置31の作動を制御する。以下では、衝突が予知されて最初に付与される軽めのブレーキ(制動力B1のブレーキ)を1次ブレーキ、次に付与される急なブレーキ(制動力B2のブレーキ)を2次ブレーキと称する。なお、上記制動力B1,B2の大きさは適宜設定可能であるが、例えば、1次ブレーキ時の制動力B1は、自車両に約1.2m/s2程度の減速度が発生するような制動力に、2次ブレーキ時の制動力B2は、約6.0m/s2程度の減速度が発生するような制動力にそれぞれ設定される。
一方、自車両の後方に後続車が存在する場合には、図4の実線に示すように、衝突予知時点t0から比較的短い時間が経過した時点tx、つまり、上記1次ブレーキの開始時点tyよりも時間δだけ早い時点tx(例えば衝突予知時から約0.2秒程度経過した時点)でブレーキ装置31が作動し、あらかじめ定められた制動力B0が自車両に付与される。この制動力B0は、上記1次ブレーキ時の制動力B1と2次ブレーキ時の制動力B2との間の値(例えば約2.0m/s2程度の減速度が発生するような制動力)に設定され、衝突発生時点tcまで同じ制動力B0が維持される。
このように、後続車が存在する場合には、衝突制御手段3による自動ブレーキの開始タイミングが、後続車が存在しないときの開始タイミングよりも所定時間(δ)早められ、そのときの制動力(B0)は、後続車が存在しないときに付与される2段階の制動力(B1,B2)の中間値に設定されて制動終了まで一定の値に維持される。これにより、後続車が存在する場合と存在しない場合とで、ブレーキの総量(制動力×時間)が略同一となるようになっている。
次に、以上のような衝突予知時のブレーキ制御を司る上記衝突制御手段3による制御動作の具体的手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートがスタートすると、衝突制御手段3は、上記前方ミリ波レーダ10からの入力情報に基づいて、自車両の前方に他車両や静止物体等の障害物が存在するか否かを判定する制御を実行する(ステップS1)。具体的には、上記車速センサ12、操舵角センサ13、およびヨーレートセンサ14からの入力情報に基づいて自車両の進行路を予測するとともに、この進行路内に何らかの障害物が存在するか否かを上記前方ミリ波レーダ10からの入力情報に基づき判断する。
上記ステップS1でYESと判定されて自車両の前方に障害物が存在することが確認された場合、衝突制御手段3は、上記前方ミリ波レーダ10により検出された障害物と自車両との間の距離および相対速度に基づいて、自車両が前方の障害物と衝突する可能性が高いか否かを判定する制御を実行する(ステップS2)。そして、ここでYESと判定されて衝突する可能性が高いことが確認された場合に、そのことを乗員に報知して注意を促すべく、上記警報装置32を作動させる制御を実行する(ステップS3)。
次いで、衝突制御手段3は、上記後方ミリ波レーダ11からの入力情報に基づいて、自車両の後方に後続車が存在するか否かを判定する(ステップS4)。そして、ここでYESと判定されて後続車が存在することが確認された場合に、上記後方ミリ波レーダ11により検出された自車両と後続車との車間距離および相対速度に基づいて、上記後続車が自車両に接近中であるか否か、および、上記後続車が自車両に対し所定距離以内にあるか(つまり車間距離が所定の閾値以下であるか)否かをそれぞれ判定する制御を実行する(ステップS5,S6)。
上記ステップS4〜S6のいずれかでNOと判定されて自車両から所定距離以内に接近中の後続車が存在しないことが確認された場合、衝突制御手段3は、図4の破線に示すように、前方の障害物との衝突が予知された時点(上記ステップS2でYESと判定された時点)t0から所定時間が経過した時点tyで、上記ブレーキ装置31を作動させて比較的軽めの制動力B1を発生させることにより、自車両を比較的小さい減速度(例えば約1.2m/s2程度)で減速させる1次ブレーキを付与する制御を開始する(ステップS10)。
このように1次ブレーキの付与が開始されると、衝突制御手段3は、前方ミリ波レーダ10からの入力情報等を再度調べることにより、上記障害物との衝突を回避することが可能か否かを判定する(ステップS11)。そして、ここでNOと判定されて衝突が避けられないことが確認された場合に、上記1次ブレーキの開始時点tyから所定時間が経過した時点tzで、上記ブレーキ装置31の制動力を増大させて比較的大きな制動力B1を発生させることにより、自車両をかなり急な減速度(例えば約6.0m/s2程度)で減速させる2次ブレーキを付与する制御を開始する(ステップS12)。さらに、これと略同時に、上記シートベルトテンショナ35の第1プリテンショナ36を作動させることにより、乗員が過度に拘束されない程度に設定された第1張力でシートベルト40を巻き取る制御を実行する(ステップS13)。一方、上記ステップS11でYESと判定されて衝突を回避可能なことが確認された場合には、上記2次ブレーキの付与およびシートベルト40の巻き取りを行うことなくそのままリターンする。
次に、上記ステップS4〜S6でいずれもYESと判定された場合、つまり、自車両から所定距離以内に後続車が存在し、しかもこの後続車が接近中であることが確認された場合の制御動作について説明する。この場合、衝突制御手段3は、図4の実線に示すように、上記ステップS10で行われる1次ブレーキの開始時点tyよりも所定時間δだけ早い時点txで、上記ブレーキ装置31を作動させ、上記ステップS10,S12で付与される制動力B1,B2の間の値に設定された制動力B0を自車両に付与することにより、急ブレーキとならない程度の所定の減速度(例えば約2.0m/s2程度)で自車両を減速させる制御を開始する(ステップS7)。このステップS7で開始された自動ブレーキは、次のステップS8で衝突が回避可能と判断されない限り、自車両が障害物に衝突するまで制動力B0のまま維持される。
このようにして制動力B0での自動ブレーキが開始されると、衝突制御手段3は、前方ミリ波レーダ10からの入力情報等を再度調べることにより、上記障害物との衝突を回避することが可能か否かを判定する(ステップS8)。そして、ここでNOと判定されて衝突が避けられないことが確認された場合に、上記シートベルトテンショナ35の第1プリテンショナ36を作動させることにより、乗員が過度に拘束されない程度に設定された第1張力でシートベルト40を巻き取る制御を実行する(ステップS9)。一方、上記ステップS8でYESと判定された場合には、このようなシートベルト40の巻き取りを行うことなくそのままリターンする。
上記ステップS9またはステップS13で第1プリテンショナ36を作動させた後、衝突制御手段3は、上記衝突センサ15からの入力情報に基づいて、上記障害物に自車両が衝突したか否かを判定する制御を実行する(ステップS14)。そして、ここでYESと判定されて上記障害物との衝突(前突事故)が起きたことが確認された場合に、上記シートベルトテンショナ35の第2プリテンショナ37を作動させることにより、乗員がかなり大きな拘束力で拘束される程度に設定された第2張力でシートベルト40を巻き取る制御を実行する(ステップS15)。一方、上記ステップS14でNOと判定された場合には、このような第2張力でのシートベルト40の巻き取りを行うことなくそのままリターンする。
以上説明したように、当実施形態の車両の走行制御装置は、自車両の前方に存在する障害物を検知する障害物検知手段としての前方ミリ波レーダ10と、この前方ミリ波レーダ10からの入力情報に基づき自車両の衝突が予知されると、ブレーキ装置31を作動させて自車両に制動力を付与する衝突制御手段3と、自車両の後方を走行する後続車を検知する後続車検知手段としての後方ミリ波レーダ11とを備える。そして、上記衝突制御手段3は、前方の障害物との衝突が予知され、かつ後方ミリ波レーダ11により後続車が検知されると、後続車が検知されていないときよりも早い時点から上記ブレーキ装置31を作動させるように構成されている。このような構成によれば、前方の障害物との衝突が予知されたときに、後続車の有無を考慮した適正なタイミングで自車両を減速させることにより、乗員の安全性をより適正に確保できるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、自車両が前方の障害物と衝突することが予知されたときに、自車両の後方に後続車が検知されると、検知されていないときに比べてブレーキ装置31の作動開始タイミングが早められるようになっているため、後続車が存在する状態では、ブレーキの開始が早まる分、必要な制動力の大きさが小さくて済み、上記ブレーキ装置31の作動により自車両に発生する減速度を相対的に小さくすることができる。このため、前方の障害物との衝突が予知されたときに、後続車が対応できないような急な減速度で自車両が減速してしまうことがなく、後続車が自車両に追突するのを効果的に防止しながら、早い段階でのブレーキ開始により、上記障害物との衝突を効果的に緩和もしくは回避することができ、乗員の安全性をより適正に確保できるという利点がある。
特に、上記実施形態では、後続車が自車両から所定距離以内にあり、かつ自車両に対し接近中であると判断されると、上記ブレーキ装置の作動開始タイミングが早められるようになっているため、自車両に追突する可能性が高い後続車があるときに、早めに自動ブレーキをかけて急減速を回避することにより、上記後続車が自車両に追突するのを効果的に防止して乗員をより適正に保護できるという利点がある。
また、上記実施形態では、後続車が存在するためにブレーキ装置31の作動開始タイミングが早められる場合に、制動開始から終了まで一定の減速度(図4のB0)が発生するように上記衝突制御手段3がブレーキ装置31を制御するため、例えば減速度の急上昇によって後続車の追突を招くといった事態を有効に回避しつつ、自車両を一定の減速度で確実に減速させて乗員の安全性をより適正に確保できるという利点がある。
また、上記実施形態では、衝突センサ15(衝突検知手段)により自車両の衝突が検知されたときに、上記衝突制御手段3がシートベルトテンショナ35(より具体的にはその第2プリテンショナ37)を作動させてシートベルト40を巻き取る制御を実行するように構成されているため、実際に衝突が起きてしまった場合でも、上記シートベルト40で乗員を適正に拘束することにより、衝突時の衝撃から乗員を効果的に保護できるという利点がある。
なお、上記実施形態では、ミリ波を送受信する前方ミリ波レーダ10および後方ミリ波レーダ11により、自車両の前方の障害物または後方の後続車を検知するようにしたが、これら障害物および後続車を検知するための手段は、上記ミリ波レーダ10,11に限られない。例えば、上記ミリ波以外のレーダー波(検出波)として、レーザー波または超音波等を送受信することで物体を検知するセンサを、上記検知手段として用いてもよい。
また、上記実施形態では、後方ミリ波レーダ11により検知された後続車が自車両から所定距離以内にあり、かつ自車両に対し接近中であることが確認された場合(つまりステップS5,S6でいずれもYESの場合)に、上記衝突制御手段3がブレーキ装置31を作動させるタイミングを早めるようにしたが、上記2つの条件のうちいずれかのみを判定し、その結果に基づいて上記ブレーキ装置31の作動開始タイミングを決定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、後続車が存在する場合の自動ブレーキを、制動開始から終了まで一定の減速度が発生するようにブレーキ装置31を作動させることにより行ったが、必ずしも一定の減速度で自車両を減速させる必要はなく、例えば制動開始から徐々に減速度が大きくなるようにブレーキ装置31を作動させるようにしてもよい。
本発明の一実施形態にかかる車両の走行制御装置が適用された車両の全体構成を概略的に示す図である。 上記走行制御装置の制御系を示すブロック図である。 オートクルーズ機能に関する操作を行うための操作部の具体的構成を示す図である。 自動ブレーキ時の制動力の変化を時間経過で示すタイムチャートである。 上記走行制御装置により行われる制御動作の具体的手順を示すフローチャートである。
符号の説明
3 衝突制御手段
10 前方ミリ波レーダ(障害物検知手段)
11 後方ミリ波レーダ(後続車検知手段)
15 衝突センサ(衝突検知手段)
31 ブレーキ装置
35 シートベルトテンショナ(プリテンショナ機構)
40 シートベルト

Claims (5)

  1. 自車両の前方に存在する障害物を検知する障害物検知手段と、この障害物検知手段からの入力情報に基づき自車両の衝突が予知されると、ブレーキ装置を作動させて自車両に制動力を付与する衝突制御手段とを備えた車両の走行制御装置であって、
    自車両の後方を走行する後続車を検知する後続車検知手段を備え、
    上記衝突制御手段は、前方の障害物との衝突が予知され、かつ上記後続車検知手段により後続車が検知されると、後続車が検知されていないときよりも早い時点から上記ブレーキ装置を作動させることを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 請求項1記載の車両の走行制御装置において、
    上記衝突制御手段は、上記後続車検知手段により検知された後続車が自車両に対し接近中であると判断されると、上記ブレーキ装置の作動開始タイミングを早めることを特徴とする車両の走行制御装置。
  3. 請求項1または2記載の走行制御装置において、
    上記衝突制御手段は、上記後続車検知手段により検知された後続車が自車両から所定距離以内にあると判断されると、上記ブレーキ装置の作動開始タイミングを早めることを特徴とする車両の走行制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の走行制御装置において、
    上記ブレーキ装置の作動タイミングが早められる場合には、制動開始から終了まで略一定の減速度が発生するように上記衝突制御手段がブレーキ装置を制御することを特徴とする車両の走行制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の走行制御装置において、
    自車両が衝突したことを検知する衝突検知手段を備え、
    上記衝突制御手段は、上記衝突検知手段により衝突が検知されたときに、シートベルトのプリテンショナ機構を作動させてシートベルトを巻き取る制御を実行することを特徴とする車両の走行制御装置。
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