JP2010049131A - 画像形成装置 - Google Patents

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宏樹 田中
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Abstract

【課題】像担持体の劣化や光沢性が失われた場合であっても一定のピーク位置を取得することができ、精度良く色ずれ補正を行うことができる画像形成措置を提供する。
【解決手段】色ずれ補正用検出パターンが転写された中間転写ベルト22に向けて検出用光を出射する発光素子31と、中間転写ベルト22で反射された検出用光を正反射成分と拡散反射成分とに分離する受光側偏光分離素子34と、受光側偏光分離素子34で分離された正反射成分の検出用光を受光する第1の受光素子35と、受光側偏光分離素子34で分離された拡散反射成分の検出用光を受光する第2の受光素子36と、発光素子31にかかる電流を決定する基準電圧を制御回路45で制御することによって発光光量を補正して拡散反射成分の検出用光の検出下限値から検出上限値までの高さを制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、発光素子から像担持体に向けて出射された検出用光の反射光を検出する検出センサを搭載した画像形成装置に関する。
従来から、プリンタ・複写機・ファクシミリ、或いはこれらを機能的に備えた複合機等の画像形成装置では、環境によって現像特性が大きく変化し易い。
従って、この環境によって変化する現像特性を補正して常に一定の画像を得るために、像担持体上のトナー像の反射濃度を検出センサで測定し、その検出値に基づいて現像器のトナー補給や現像器に印加するバイアス電圧等の現像条件、帯電器の帯電条件やレーザー走査光学系のレーザーパワー等の露光条件を制御している。
一方、近年の画像形成装置は、カラー化に伴い、その色調整システムには、感光体や中間転写体等の像担持体の表面に転写したトナー量を検出して、帯電バイアス・現像バイアス・露光(光量)・転写バイアス・ガンマ補正等にフィードバックを掛けてトナー量(トナー濃度補正)を安定させて所望の色再現(色調整)を行う方式を採用している。
ここで、上述した像担持体の表面トナー量を検出する検出センサは、正反射光(P波)用受光素子と拡散反射光(S波)用受光素子とを備え、例えば、図6に示したフルカラー(K・Y・C・M)の色ずれ補正用検出パターンを像担持体の表面に転写し、その色ずれ補正用検出パターンの検出を正反射光(ブラック(K))の受光タイミングと拡散反射光(ブラック(K)以外)の受光タイミングとを像担持体の移動速度を考慮した時間Tによって色ずれ補正を行っている。
これはP波のみ、S波のみを信号として処理した場合、像担持体の表面の反射率に影響を受け、十分光沢のある場合とない場合とで、表面の出力値を境として入れ替わる現象が存在するためである。
具体的には、色ずれ補正用検出パターンのパターン位置の検出は、例えば、図5(A)に示すような検出グラフ成分であった場合、そのグラフの検出下限値(像担持体の下地の反射光)から検出上限値(パターンの反射光)迄のグラフ高さの半分を閾値とし、その閾値上に位置する受光波出力値(V)を二値化してパターン位置(仮想ピーク値)を算出している。
そして、このパターン位置から各色のパターン間距離の理論値からのずれを計算し、像担持体への書き込みタイミングを制御することによってカラーレジストが行われている。
しかしながら、実際には、検出センサの精度のばらつき等により、P波・S波のピーク位置とP−S波で算出したパターン位置とは個体差を有するばかりでなく、例えば、図5に示すように、像担持体の表面劣化や濃度変化等によりP−S波の波形が変化するため、閾値から算出されるパターン位置(仮想ピーク位置)は変動し易い。
そのため、P波,S波のどちらか一方の受光ピークに閾値を取って二値化することが好ましく、この方法を用いれば検出センサのP波,S波のピーク位置ずれによるP−S波ピーク位置の変動という問題点が解消されるため、市販の汎用センサのようなラフな設計のものを検出センサとして用いても高い色ずれ検知精度を得ることができる。
これにより、ブラック(K)の色ずれ補正用検出パターンはP波で検知して二値化し、ブラック以外(例えば、シアン(C)・マゼンダ(M)・イエロー(Y))のカラーの色ずれ補正用検出パターンはS波で検知して二値化することが考えられている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2007−078874号公報 特開2007−240592号公報
ところが、上記の如く構成された検出センサにあっては、P波,S波を受光する受光素子や、その周辺回路部品等の特性によって、多くの光学センサでは像担持体の下地から色ずれ補正用検出パターン到達直後部位における受光素子の立ち上がり感度と、色ずれ補正用検出パターン通過直後部位における受光素子の立ち下り感度とが異なるため、P波,S波の単独の各アナログ波形は、各受光素子の実際の検出ピーク頂点を基準とした対称な山型の波形とはならず、しかも、検出ピーク頂点の位置は像担持体の劣化等によるピーク高さの変動によって変化する。
そのため、上述した方法では、像担持体の表面がトナーの添加剤(例えば、酸化チタン等)によって磨耗が発生したり、像担持体の長期使用や表面の汚れによって光沢性が失われた際には、像担持体の下地に対するP波,S波のピーク高さが変化した場合において、例えば、下地からピーク頂点までのピーク高さの中間値に常に閾値を設けるといった制御をおこなったとしても、二値化により算出されるピーク位置は像担持体の初期状態におけるピーク位置を保つことができないという問題が生じていた。
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、像担持体の劣化や光沢性が失われた場合であっても一定のピーク位置を取得することができ、精度良く色ずれ補正を行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の検出センサは、フルカラーの色ずれ補正用検出パターンが転写された像担持体に向けて検出用光を出射する発光素子と、像担持体で反射された検出用光を正反射成分と拡散反射成分とに分離する受光側偏光分離素子と、該受光側偏光分離素子で分離された正反射成分の検出用光を受光する第1の受光素子と、前記受光側偏光分離素子で分離された拡散反射成分の検出用光を受光する第2の受光素子と、ブラックの色ずれ補正用検出パターンを正反射成分の検出用光で検知したうえでブラック以外の色ずれ補正用検出パターンを拡散反射成分の検出用光で検知してブラックの色ずれ補正用検出パターン検知からブラック以外の色ずれ補正用検出パターン検知に至る所要時間と前記像担持体の移動速度とを利用して色ずれ検知制御を行う制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記発光素子にかかる電流を決定する基準電圧を制御することによって発光光量を補正して拡散反射成分の検出用光の検出下限値から検出上限値までの高さを制御することを特徴とする。
この際、前記制御回路は、前記像担持体の劣化度を変数として基準電圧を制御することを特徴とする。
また、前記制御回路は、前記像担持体の下地で反射した検出用光の正反射成分の検出用光の検出値と拡散反射成分の検出用光の検出値との比から前記像担持体の劣化度を算出することを特徴とする。
さらに、前記制御回路は、前記発光素子にかかる電流を決定する基準電圧を増幅制御することを特徴とする。
即ち、像担持体の劣化等に起因する検出グラフにおけるピーク値の高さ変動を、発光素子の光量補正する基準電圧を変化させることにより、像担持体の劣化に依存せず常に下地(下限値)からピーク値(上限値)までのグラフ高さの差を一定に制御するものである。
この際、制御回路による基準電圧の制御は、像担持体の下地の反射光のP波.S波の比から算出された像担持体の劣化度に対する関数で行うことにより、像担持体の劣化に対しても一定のピーク位置を得ることができるばかりでなく、像担持体の表面に発生した汚れやクリーニング不良等の突発的な不具合に対しても精度良く色ずれ補正を行うことができる。
本発明の画像形成装置は、像担持体の劣化や光沢性が失われた場合であっても一定のピーク位置を取得することができ、精度良く色ずれ補正を行うことができる。
次に、本発明の一実施形態に係る検出センサについて、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る検出センサを搭載した画像形成装置としてのタンデム方式のカラープリンタの説明図、図2は本発明の一実施形態に係る検出センサの説明図、図3は本発明の一実施形態に係る検出センサを用いた制御回路における制御例のフロー図、図4は本発明の一実施形態に係る検出センサによる検知結果のグラフ図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るトナークリーニング装置を搭載した画像形成装置としてのタンデム方式のカラープリンタ11は、プリンタ本体12の内部に、転写紙(図示せず)を収納する給紙カセット13と、給紙カセット13から転写紙を取り出す給紙部14と、給紙カセット13又は図示を略する手差トレイから供給された転写紙に画像形成処理を行う画像形成処理部15と、給紙カセット13又は手差トレイから供給された転写紙を転写紙搬送経路16で案内しつつ画像形成処理部15で画像形成処理したトナー像を転写する転写部17と、転写後のトナー像を定着する定着部18と、を備えている。
画像形成処理部15は、例えば、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナー(現像剤)を用いて画像形成処理を行うタンデム方式が採用されている。尚、以下の説明では、特に色指定に関する場合にのみ、各算用数字の符号に括弧書きで(Y,M,C,K)の色を付し、共通の場合には算用数字のみの符号を付して説明する。
画像形成処理部15は、各色(Y,M,C,K)毎に対応して、補給用トナーを収納した複数のトナーコンテナ19と、各色トナーを図示を略するパーソナルコンピュータから送信された印刷データに含まれる画像データに基づいてトナー像を形成するアモルファスシリコン製の複数の感光体ドラム20と、各感光体ドラム20にトナーを供給する複数の現像器21と、感光体ドラム20に形成されたトナー像が転写される無端状の中間転写ベルト22と、中間転写ベルト22を像担持体としてその表面のトナー像濃度を検出する検出センサ23と、備えている。
各感光体ドラム20は、その表面に露光器ユニット24から出射されたビーム光束に基づいて各色のトナー像を担持して中間転写ベルト22にトナー像を転写するためのものであり、現像器21と共に中間転写ベルト22の下方に配置されている。また、感光体ドラム20の周囲には、帯電器(帯電ローラ)25、露光器ユニット24、現像器21、転写ローラ26、クリーニング装置27、除電器28が転写プロセス順に配置されている。
各現像器21は、基本的に同一構成のものが中間転写ベルト22の下方に回動移動方向に沿って隣接配置されている。尚、現像器21の詳細な構成の説明は省略する。
中間転写ベルト22は、プリンタ本体12内で水平方向に延びて配置された無端ベルトであり、画像形成動作に伴って循環駆動される。また、中間転写ベルト22上に転写されたトナー像は、給紙カセット13又は手差トレイから転写紙搬送経路16を通って搬送されてきた転写紙に対し転写部17で転写する。さらに、中間転写ベルト22には、必要に応じて(例えば、所定設定枚数毎やユーザ操作等に応じて)、上述した(図6に示した)フルカラー(K・Y・C・M)の色ずれ補正用検出パターンが転写され、そのパターンを検出センサ23で検出して色ずれ補正を行う。
尚、転写部17でトナー像を転写した転写紙は転写紙搬送経路16を通って定着部18で定着された後、転写紙搬送経路16の終端部へと案内されてプリンタ本体12の上面として兼用する排紙トレイ12aに向けて排出される。
検出センサ23は、中間転写ベルト22のトナー像の反射濃度を測定し、その検出値に基づいて各現像器21のトナー補給や現像器21に印加するバイアス電圧等の現像条件、帯電器25の帯電条件や露光器ユニット24のレーザーパワー等の露光条件を制御するために用いている。また、検出センサ23は、図2に示すように、筐体29と、筐体29の検出用光出入窓を閉成する保護カバー30と、筐体29の内部に配置されて中間転写ベルト22に向けて検出用光を出射する発光ダイオード等の発光素子31と、発光素子31の前面に配置された出射側偏光分離素子32と、フォトトランジスタ等の補正光受光素子33と、中間転写ベルト22で反射された検出用光を正反射成分(P波)と拡散反射成分(S波)とに分離する受光側偏光分離素子34と、フォトダイオード等の第1,第2の受光素子35,36と、を備えている。
発光素子31には、LEDレーザービーム光源等が用いられ、所定の制御電圧が差動増幅回路(増幅回路)37から出力されると、その制御電圧の発光閾値電流が駆動回路38から発光素子31に供給される。
出射側偏光分離素子32には、偏光ビームスプリッタ、偏光プリズム、ハーフミラー等が用いられており、発光素子31から検出用光を中間転写ベルト22に向けて出射し、また発光素子31から出射された検出用光の一部を補正光受光素子33によって検知する。尚、出射側偏光分離素子32に偏光ビームスプリッタを用いた場合、発光素子31から出射された検出用光の一部はP波に偏光が揃えられた状態で透過する。
補正光受光素子33は、出射側偏光分離素子32で反射(屈折)された検出用光の一部を受光し、その光量をモニタ光検出回路(モニタ回路)39で検出した後、インピーダンス変換回路(変換回路)40でインピーダンス変換された光電流を光量検出電圧として差動増幅回路(増幅回路)37にフィードバックする。
受光側偏光分離素子34は、中間転写ベルト22で反射された検出用光を正反射成分(P波)と拡散反射成分(S波)とに分離する。
各受光素子35,36の検知結果は、I−V変換回路(変換回路)41,42で電圧変換した後、ゲイン調整回路(調整回路)43,44でゲイン調整されたうえで、受光素子36で受光したS波検出電圧値と受光素子35で受光したP波検出電圧値とが制御回路45へと出力される。
制御回路45は、ROM46に格納された制御プログラムに基づいて、上述した各現像器21のトナー補給や現像器21に印加するバイアス電圧等の現像条件、帯電器25の帯電条件や露光器ユニット24のレーザーパワー等の露光条件を制御する。また、ROM46には、本発明の色ずれ補正に関する制御プログラムも格納されており、受光素子35,36で受光したS波,P波から、中間転写ベルト22の劣化度を判定し、その劣化度に応じた発光光量となるように、発光素子31を制御する。
具体的には、発光素子31から出射された検出用光は、出射側偏光分離素子32並びに保護カバー30を透過して中間転写ベルト22で反射される。
その反射光は、保護カバー30を透過した後に、一部は受光側偏光分離素子34を透過して第1の受光素子35に受光され、他の一部は受光側偏光分離素子34に反射されて第2の受光素子36に受光される。
この際、受光側偏光分離素子34は、中間転写ベルト22で反射された検出用光を正反射成分(P波)と拡散反射成分(S波)とに分離するが、本実施の形態では、受光側偏光分離素子34への入射光の一部は受光側偏光分離素子34を透過した正反射成分(P波)の検出用光として偏光が揃えられた状態で第1の受光素子35で受光し、他の一部は受光側偏光分離素子34で反射した拡散反射成分(S波)の検出用光として第2の受光素子36で受光する。
各受光素子35,36は、その受光した反射光に基づくS波検出電圧値とP波検出電圧値とを制御回路45へと出力する。
制御回路45は、出力された各電圧値から、ROM46に格納されたトナー濃度補正制御プログラムに従ってトナー濃度補正制御(発光素子31の光量補正)を実行する。
例えば、図6に示したブラック(K)⇔マゼンダ(M)間の検出グラフ上におけるピーク間距離を算出することによってブラック(K)とマゼンタ(M)との間の色ずれ補正用検出パターン間距離を得ることができる。従って、本発明におけるカラーレジストとは、この得られた値と理論値との差を埋める色ずれ補正のことである。
ここで、図5に、中間転写ベルト22の初期時と劣化時とで、トナー量が等しい色ずれ補正用検出パターンとしてのマゼンダ(M)におけるS波出力(アナログ波形)を示す。
図5(A)は、中間転写ベルト22の初期時における受光素子36で受光したS波検出電圧値の検出グラフである。
このグラフにおいて、検出下限値は中間転写ベルト22のベルト下地からの反射光に基づく検出値であり、その後のグラフの立ち上がりはベルト下地から一つの(1本の)色ずれ補正用検出パターンに至る過程及び当該パターンからベルト下地に至る過程の中間転写ベルト22のベルト回動移動方向に沿うパターン検出値である。
そもそも、中間転写ベルト22の下地の反射特性及び色ずれ補正用検出パターンのトナー量が均一であれば、グラフはピーク位置を中心として左右(時間軸)で対称形状となるが、実際には、中間転写ベルト22の下地の反射特性及び色ずれ補正用検出パターンのトナー量の不均一性並びにセンサ感度特性等の様々な要因により、グラフ形状は対称形状とはなり難い。
従って、このグラフ上のピーク位置の特定には、得られたアナログ波形に対し、中間転写ベルト22の下地に相当する下限値から各ピーク頂点である検出上限値までの高さの中間値に閾値を設け、この閾値上に位置するグラフ交点間の中間位置を仮想ピーク位置として算出している。
同様に、図5(B)に、中間転写ベルト22が劣化している状態でのトナー量が等しい色ずれ補正用検出パターンとしてのマゼンダ(M)におけるS波出力(アナログ波形)を示す。
これらの結果、各アナログ波形の仮想ピーク位置を特定し、その時間軸を算出した結果、
初期時:0.13395[sec]
劣化時:0.13370[sec]
という値が得られた。
この初期時と劣化時とで仮想ピーク位置の算出に差が発生した要因は、中間転写ベルト22の初期時における表面光沢度は高く、中間転写ベルト22の劣化時における表面光沢度は低いことに起因する。
初期においては、中間転写ベルト22の表面(下地)の平滑性は高いので表面光沢度は高く、中間転写ベルト22上のトナー層表面も平滑性が高いため表面光沢度が高く拡散反射光量が少ない。
これに対し、耐刷後の中間転写ベルト22の表面(下地)は磨耗等により平滑性が初期に比較し劣化するため、ベルト表面のトナー層表面の平滑性も低下し表面光沢度が低くなるので拡散反射光量が増加する。このため、初期に対し耐刷後のトナー層のピーク高さは高くなる。
即ち、色ずれ補正用検出パターンに対するS波の反射光量(グラフ曲線)では、中間転写ベルト22の初期時における色ずれ補正用検出パターン検出時はベルト下地と色ずれ補正用検出パターンとの境界(反射光量)の差が少ないことから立上り及び立下りが緩やかなグラフ曲線となり、中間転写ベルト22の劣化時における色ずれ補正用検出パターン検出時はベルト下地と色ずれ補正用検出パターンとの境界(反射光量)の差が大きいことから立上り及び立下りが鋭いグラフ曲線となる。
結果として、中間転写ベルト22の初期時における表面光沢度の高い状態でのピーク値よりも、中間転写ベルト22の劣化時における表面光沢度の低い状態でのピーク値の方が高くなり、中間転写ベルト22の劣化時における表面光沢度の低い状態でのグラフ上での立上り及び立下りが鋭い(急激)な分だけ、閾値上でのグラフ交点(受光波出力値)の特定が容易となり、より厳密なピーク位置を特定することができている。
従って、中間転写ベルト22の初期時では、表面光沢度の高い状態でのグラフ上での立上り及び立下りが緩やかな分だけ、閾値上でのグラフ交点(受光波出力値)の特定が曖昧となり、厳密なピーク位置を特定することが困難となっており、そのまま誤差としてピーク位置の特定となってしまう。
そのため、劣化時の中間転写ベルト22でのS波に閾値を設けて二値化したピーク位置は、本実施の形態においては、図中左側にシフトすることとなり、この初期時の中間転写ベルト22と劣化時の中間転写ベルト22における二値化したピーク位置の差0.00025[sec]は、例えば、中間転写ベルト22の回動移動速度が164mm/sとした場合では、41.0[um]となり、大きなずれ量となる。
従って、制御回路45は、このずれ量(中間転写ベルト22の劣化度)を考慮して、例えば、図4に示した、中間転写ベルト22の初期時におけるS波と、中間転写ベルト22の劣化時におけるS波とで示すように、発光素子31の基準電圧を変化させる必要がある。この際、発光素子31の基準電圧は、増幅後の中間転写ベルト22のベルト下地部位(グラフ左右)での増幅範囲は狭く、ピーク値(グラフ中央)に達するほど増幅範囲が広くなるようにし、結果的に、中間転写ベルト22の劣化時のS波の下限値から上限値までの高さh1に対して、増幅後のS波の下限値から上限値までの高さh2が等しくなるように制御するのが好ましい。
以下、図3のフロー図に基づいて、制御回路45の制御例を説明する。
(ステップS1)
ステップS1では、制御回路45は、中間転写ベルト22の表面(下地)について、P波とS波の波形を取得するとともに、P波とS波の光量値の比率を求め、ステップS2に移行する。
(ステップS2)
ステップS2では、制御回路45は、ステップS1で求めたP波とS波の光量値の比率から、ベルト劣化度を算出して、ステップS3に移行する。尚、初期においてはP波が大きくS波は小さいが、劣化が進むにつれてP波が減少していき、P波:S波≒1:1に近づく。また、この中間転写ベルト22の劣化度の算出には、例えば、既存の画像形成処理枚数カウンタやトナーカウンタ等を利用し、所定のカウント値に達した場合等に中間転写ベルト22の劣化度を特定(予め、テーブル方式でROM46等に格納)して変数とする方式でも良い。
(ステップS3)
ステップS3では、制御回路45は、ROM46に格納されたトナー濃度補正制御プログラムに従って、受光素子33で受光した光量のフィードバックに変えて、ROM46に格納された基準電圧(例えば、3.5Vから3.8Vに変更)で発光素子31を発光させるように、差動増幅回路37を制御してトナー濃度補正制御(発光素子31の光量補正)を実行し、ステップS4へと移行する。
(ステップS4)
ステップS4では、制御回路45は、例えば、所定枚数の画像形成処理やユーザのモード指定等により、中間転写ベルト22に、図6に示したような、色ずれ補正用検出パターンを転写してステップS5へと移行する。
(ステップS5)
ステップS5では、制御回路45は、中間転写ベルト22(色ずれ補正用検出パターン)で反射した反射光から、受光素子35,36での受光に基づいてP波,S波の波形を取得すると共に、その光量値(ピーク値)から色を特定(ブラックを検知)してステップS6へと移行する。
(ステップS6)
ステップS6では、制御回路45は、ブラックの特定と同時にカウントを開始すると共に、取得したP波からブラックのピーク位置を決定してステップS7へと移行する。
(ステップS7)
ステップS7では、制御回路45は、光量補正後の発光素子31から出射された検出用光による中間転写ベルト22(色ずれ補正用検出パターン)からの反射光から、受光素子35,36での受光に基づいてP波,S波の波形を取得すると共に、その光量値(ピーク値)から色を特定(マゼンダを検知)してステップS8へと移行する。
(ステップS8)
ステップS8では、制御回路45は、マゼンダの特定と同時にカウントを終了すると共に、取得したS波からマゼンダのピーク位置を決定してステップS9へと移行する。
(ステップS9)
ステップS9では、制御回路45は、ブラック検知で開始してマゼンダ検知で終了したカウント値と中間転写ベルト22の回動移動速度とから、ブラック(K)とマゼンダ(M)とのパターン間距離を算出してステップS9へと移行する。尚、これらのカウント値やパターン間距離等は、図示しないRAMやHDD等の記憶手段に一時的に記憶される。
(ステップS10)
ステップS10では、制御回路45は、算出したパターン間距離に基づく時間的なタイミングずれ量を色ずれ量として露光器ユニット24にフィードバックしてステップS11へと移行する。
(ステップS11)
ステップS11では、制御回路45は、例えば、ROM46に格納された画像形成処理プログラムから、書き込みタイミングに関するプログラムを修正し、その修正したプログラムを図示しないHDD等の記憶手段に記憶してステップS12へと移行する。
(ステップS12)
ステップS12では、制御回路45は、実際の画像形成処理時において、HDD等の記憶手段に記憶した書き込みタイミングに関する修正プログラムに基づいて画像形成処理を実行し、このルーチンを終了する。
この基準電圧制御を行った本実施の形態においては、図4に示すように、劣化時の中間転写ベルト22のアナログ波形と、初期時の中間転写ベルト22のアナログ波形に基準電圧を増幅した波形と、でピーク位置を比較し、各波形に対し中間転写ベルト22の下地からピーク頂点までの中間値に閾値を設けてピーク位置を算出した結果、
初期時:0.13375[sec]
劣化時:0.13370[sec]
という値が得られた。
この差0.00005[sec]は、上述した結果と比較すると、初期時の中間転写ベルト22のS波ピーク位置が劣化時の中間転写ベルト22に近くなったことは明らかで、この際のピーク位置のずれ量は、上述した補正前の41.0[um]と比べると、8.2[um]と僅かであった。
このように、本発明の画像形成装置によれば、制御回路45は、発光素子31にかかる電流を決定する基準電圧を(増幅)制御することによって、発光光量を補正して拡散反射成分の検出用光の検出下限値から検出上限値までの高さを制御し、特に、中間転写ベルト22の下地で反射した検出用光の正反射成分の検出用光の検出値と拡散反射成分の検出用光の検出値との比(P波:S波)から中間転写ベルト22の劣化度を算出し、その中間転写ベルト22の劣化度を変数(≒1:1)として基準電圧を制御することによって、中間転写ベルト22の劣化や光沢性が失われた場合であっても一定のピーク位置を取得することができ、精度良く色ずれ補正を行うことができる。
ところで、上記実施の形態では、中間転写ベルト22の劣化時に合わせて発光素子31の基準電圧を増幅した場合で説明したが、これとは逆に、中間転写ベルト22の初期時に合わせて発光素子31の基準電圧を減幅しても良い。
本発明の一実施形態に係る検出センサを搭載した画像形成装置としてのタンデム方式のカラープリンタの説明図である。 本発明の一実施形態に係る検出センサの説明図である。 本発明の一実施形態に係る検出センサを用いた制御回路における制御例のフロー図である。 本発明の一実施形態に係る検出センサによる検知結果のグラフ図である。 従来の検出センサによる検知結果を示し(A)は像担持体の劣化前における検知グラフ図、(B)は像担持体の劣化後における検知グラフ図である。 色ずれ補正用検出パターンの説明図である。
符号の説明
22…中間転写ベルト(像担持体)
23…検出センサ
31…発光素子
34…受光側偏光分離素子
35…第1の受光素子
36…第2の受光素子
45…制御回路

Claims (4)

  1. フルカラーの色ずれ補正用検出パターンが転写された像担持体に向けて検出用光を出射する発光素子と、像担持体で反射された検出用光を正反射成分と拡散反射成分とに分離する受光側偏光分離素子と、該受光側偏光分離素子で分離された正反射成分の検出用光を受光する第1の受光素子と、前記受光側偏光分離素子で分離された拡散反射成分の検出用光を受光する第2の受光素子と、ブラックの色ずれ補正用検出パターンを正反射成分の検出用光で検知したうえでブラック以外の色ずれ補正用検出パターンを拡散反射成分の検出用光で検知してブラックの色ずれ補正用検出パターン検知からブラック以外の色ずれ補正用検出パターン検知に至る所要時間と前記像担持体の移動速度とを利用して色ずれ検知制御を行う制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、前記発光素子にかかる電流を決定する基準電圧を制御することによって発光光量を補正して拡散反射成分の検出用光の検出下限値から検出上限値までの高さを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御回路は、前記像担持体の劣化度を変数として基準電圧を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御回路は、前記像担持体の下地で反射した検出用光の正反射成分の検出用光の検出値と拡散反射成分の検出用光の検出値との比から前記像担持体の劣化度を算出することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御回路は、前記発光素子にかかる電流を決定する基準電圧を増幅制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015161550A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 キヤノン株式会社 画像形成装置、検知装置、およびそれらの制御方法

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