JP2010040929A - 電子機器及びフレキシブルプリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローコストに製造可能であり、かつ耐屈曲特性(耐摺動特性)を高めたフレキシブルプリント配線板を提供する。
【解決手段】フラット配線部S2は、全体が屈曲自在に形成されている。フレキシブルプリント配線板20の幅方向Wを例えば3分割する2つの位置において、長さ方向Lに延びるスリット(切込み線)27が形成されている。スリット27によって、フラット配線部S2は、多数本の導電層22,22…のうち所定の本数の導電層22,22…ごとに分割した、複数の分割配線部S21,S22,S23が形成される。さらに、フラット配線部S2は、その幅方向w1がコネクタ部S1の幅方向w2に対して所定の角度θ1で傾斜して延びる傾斜配線部D1と、この傾斜配線部D1の両端でこの傾斜配線部D1とコネクタ部S1とを繋ぐ捻り部D2とからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、回路を有する複数の筐体が相対移動可能に取り付けられ、これらの筐体内の回路どうしをフレキシブルプリント配線板によって電気的に接続してなる電子機器、および該電子機器の筐体間配線に用いるフレキシブルプリント配線板に関する。
近年、携帯電話に代表される電子機器の小型・軽量化、多機能化が急速に進展している。こうした携帯電話の内部配線材としてフレキシブルプリント配線板(以下、FPCと称する)が用いられている。
携帯電話は、通話時の利便性と不使用時(待受時)の携帯性とを両立させるため、例えば、表示画面を備えた第一の筐体と、操作ボタンを備えた第二の筐体から構成し、これら2つの筐体を互いに屈曲、回転、スライドなどが可能なように係合させたものが主流である。そして、こうした複数の筐体間を電気的に接続(配線)するために、フレキシブルプリント配線板が好適に用いられている。
こうした携帯電話のうち、最近、2つの筐体を互いに平行にスライドさせるタイプの携帯電話が利用されつつある。スライドタイプの携帯電話では、スライド前後で筐体の全長が大きく変化するため、2つの筐体間を配線する際には、筐体の厚み方向にフレキシブルプリント配線板をほぼ180°近くU字型に屈曲させて収容し、スライド前後での筐体の全長変化に対応する余長を確保している。
しかしながら、フレキシブルプリント配線板を筐体の厚み方向にほぼ180°近くU字型に屈曲させて、筐体のスライド操作のたびに屈曲部分の移動(摺動)を繰り返すと、例えば銅箔などから形成されたフレキシブルプリント配線板の導電層が疲労によって破断、あるいは剥離し、導通不良を引き起こす懸念があった。特に、近年の携帯電話の薄型化の進行により、フレキシブルプリント配線板の屈曲部分の曲げ半径がますます小さくなり、フレキシブルプリント配線板に過大な曲げ応力が集中することが懸念されていた。
こうしたフレキシブルプリント配線板の耐屈曲特性(耐摺動特性)を向上させるために、例えば、特許文献1には、導電層を特定の結晶構造を持つ銅箔によって形成したフレキシブルプリント配線板が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、導電層を高純度銅箔によって形成したフレキシブルプリント配線板が記載されている。
特開2000−151052号公報 特開2001−168480号公報
しかしながら、上述した特許文献1や特許文献2に記載されたフレキシブルプリント配線板は、いずれも、導電層を特定の結晶構造を持つ銅箔や高純度銅箔などを用いるため、導電層の形成材料が高価であり、また、フレキシブル基板上に導電層を形成するにあたって特殊な成膜工程が必要となるなど、製造コストが増加するという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、互いに移動可能に係合された複数の筐体を、摺動、屈曲、回転などの操作を繰り返しても、フレキシブルプリント配線板の導通不良を引き起こすことがない電子機器を提供することを目的とする。
また、本発明は、ローコストに製造可能であり、かつ耐屈曲特性(耐摺動特性)を高めたフレキシブルプリント配線板を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の電子機器は、回路を有する複数の筐体が相対移動可能に係合され、これら筐体の回路どうしをフレキシブルプリント配線板で電気的に接続してなる電子機器であって、前記フレキシブルプリント配線板は、所定の幅と長さをもつ帯状の屈曲自在なフレキシブル基板、および該フレキシブル基板の長さ方向に沿って細長く延び、かつ幅方向に沿って互いに所定の間隔を空けて並列させた多数本の導電層を少なくとも備えたフラット配線部と、該フラット配線部の両端にそれぞれ形成され、前記回路と電気的に接続される平板状のコネクタ部とからなり、前記フラット配線部は、前記フレキシブル基板の長さ方向に沿って前記フレキシブル基板に形成したスリットによって、前記多数本の導電層のうち所定の本数の導電層ごとに分割した、複数の分割配線部からなり、前記分割配線部は、その幅方向が前記コネクタ部の幅方向に対して所定の角度で傾斜して延びる傾斜配線部と、該傾斜配線部の両端でこの傾斜配線部と前記コネクタ部とを繋ぐ捻り部とからなることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の電子機器は、請求項1において、前記傾斜配線部は、その幅方向が前記コネクタ部の幅方向に対して略直角を成すことを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の電子機器は、請求項1または2において、複数の前記傾斜配線部を束ねて厚み方向に積層させる結束手段を更に備えたことを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の電子機器は、請求項1ないし3いずれか1項において、前記傾斜配線部を前記筐体の移動面に沿って屈曲させて配置したことを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の電子機器は、請求項4において、前記傾斜配線部を前記筐体の移動面に沿ってU字型を成すように屈曲させて配置したことを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の電子機器は、請求項1ないし5いずれか1項において、前記複数の筐体は、第1の筐体と、該第1の筐体に対してスライド可能に取り付けられた第2の筐体とからなることを特徴とする。
本発明の請求項7に記載のフレキシブルプリント配線板は、所定の幅と長さをもつ帯状の屈曲自在なフレキシブル基板、および該フレキシブル基板の長さ方向に沿って細長く延び、かつ幅方向に沿って互いに所定の間隔を空けて並列させた多数本の導電層を少なくとも備えたフラット配線部と、該フラット配線部の両端にそれぞれ形成された平板状のコネクタ部とを少なくとも備えたフレキシブルプリント配線板であって、前記フラット配線部は、前記フレキシブル基板の長さ方向に沿って前記フレキシブル基板に形成したスリットによって、前記多数本の導電層のうち所定の本数の導電層ごとに分割した、複数の分割配線部からなり、前記分割配線部は、その幅方向が前記コネクタ部の幅方向に対して所定の角度で傾斜して延びる傾斜配線部と、該傾斜配線部の両端でこの傾斜配線部と前記コネクタ部とを繋ぐ捻り部とからなることを特徴とする。
本発明のフレキシブルプリント配線板によればコネクタ部の幅方向に対して、例えば直角に捻られた分割配線部を、電子機器の移動面に沿ってU字型に屈曲させる、即ち、分割配線部の幅方向を電子機器の厚み方向と合致するように屈曲させて配線する事が可能になる。
また、本発明の電子機器によれば、分割配線部の幅方向を電子機器の厚み方向と合致するように屈曲させることによって、フレキシブルプリント配線板を最小屈曲半径を電子機器の幅方向いっぱいに広げて配線することができる。
これにより、電子機器の薄型化が進んだとしても、電子機器の厚みよりも寸法が相当に広い幅方向に沿ってフレキシブルプリント配線板屈曲させることができるので、反復屈曲による導電層の破断、断線を確実に防止できる。長期間に渡ってフレキシブルプリント配線板の良好な導電性を維持することが可能になる。
さらに、フレキシブルプリント配線板を用いた本発明の電子機器は、薄型化に際してフレキシブルプリント配線板の最小屈曲半径を考慮する必要が無い、即ち、フレキシブルプリント配線板の最小屈曲半径は電子機器の幅方向に依存するので、電子機器のより一層の薄型化に寄与する。
以下、本発明に係るフレキシブルプリント配線板の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、例えば携帯電話(電子機器)の配線に用いられる、本発明のフレキシブルプリント配線板を示す外観斜視図である。また、図2は、フレキシブルプリント配線板を俯瞰した平面図であり、図3は、フレキシブルプリント配線板の層構成を示す断面図である。なお、図2はフレキシブルプリント配線板の幅方向を拡大しており、図3は厚み方向を拡大して示している。
本発明のフレキシブルプリント配線板20は、例えば、絶縁性の柔軟な(屈曲自在な)樹脂フィルム等からなるフレキシブル基板21と、このフレキシブル基板21の一面に形成された、多数の細長い導電層22,22…とを備えている。フレキシブル基板21は、所定の幅と長さをもつ薄い帯状(リボン状)に形成されていれば良い。なお、本発明でいう幅方向Wとは、この帯状のフレキシブル基板21、ないしフレキシブルプリント配線板20の短辺方向を表すものとし、同様に長さ方向Lとは、長辺方向を表すものとする。
導電層22,22…は、それぞれがフレキシブル基板21の一面に、長さ方向Lに沿って細長く延びるように形成されている。こうした導電層22,22…は、幅方向Wに沿って互いに所定の間隔を空けて多数本、並列して形成されている。導電層22,22…は、導電性に優れた金属、例えば、銅薄膜、銀薄膜、アルミニウム薄膜などから構成されていればよい。
図3に示すように、一面に導電層22が形成されたフレキシブル基板21を厚み方向T1で挟むように絶縁性の保護層23,24が形成されている。また、この保護層23に重ねて電磁遮蔽用の磁気シールド層25を更に形成するのが好ましい。
図1、図2に示すように、フレキシブルプリント配線板20は、その長さ方向Lにおいて、フラット配線部S2と、このフラット配線部S2の両端にそれぞれ形成されたコネクタ部S1とからなる。このうち、コネクタ部S1は、保護層23および磁気シールド層25を形成せずに導電層22,22…を露呈させた領域(部分)であり、このコネクタ部S1においては、保護層24に重ねて、更に補強層26が形成されているのが好ましい(図3参照)。
こうしたコネクタ部S1は、例えば、携帯電話(電子機器)の第一の回路と第二の回路との間の電気的な接続に用いる。このコネクタ部S1においては、露呈した導電層22,22…の周面を覆うように、更に、金メッキや銀メッキが施されているのが好ましい。
フラット配線部S2は、全体が屈曲自在に形成されている。そして、フレキシブルプリント配線板20の幅方向Wを例えば3分割する2つの位置において、長さ方向Lに延びるスリット(切込み線)27が形成されている。このスリット27は、フレキシブルプリント配線板20のフラット配線部S2において、磁気シールド層25から保護層24までを貫いて切断されている。
このようなスリット27によって、フラット配線部S2は、多数本の導電層22,22…のうち所定の本数の導電層22,22…ごとに分割した、複数の分割配線部S21,S22,S23が形成される。2本のスリット27によって区画された分割配線部S21,S22,S23は、それぞれ隣接する分割配線部に対して一定の範囲で揺動可能となる。
さらに、フラット配線部S2は、その幅方向w1がコネクタ部S1の幅方向w2に対して所定の角度θ1で傾斜して延びる傾斜配線部D1と、この傾斜配線部D1の両端でこの傾斜配線部D1とコネクタ部S1とを繋ぐ捻り部D2とからなる。傾斜配線部D1の幅方向w1と、コネクタ部S1の幅方向w2との成す角度θ1は、例えば略直角(約90°)であればよい。
また、分割配線部S21,S22,S23のそれぞれの捻り部D2は、コネクタ部S1と傾斜配線部D1との間で幅方向が約90°回転する(幅方向を水平から垂直にする)までフラット配線部S2を捻って形成した部位である。
このような構成のフレキシブルプリント配線板10は、コネクタ部S1の幅方向w2に対して、フラット配線部S2の傾斜配線部D1は、その幅方向が角度θ1、例えば直角を成して長さ方向Lに延びる形状であるため、例えば、スライド式の携帯電話において、2つの筐体の移動面に沿ってこの傾斜配線部D1をU字型に屈曲させる、即ち、傾斜配線部D1の幅方向w1を携帯電話の厚み方向と合致するように屈曲させて配線する事が可能になる。なお、こうした分割配線部と傾斜配線部を備えたフレキシブルプリント配線板を電子機器(携帯電話)に用いた際の作用は後ほど述べる。
図4は、電子機器の配線に用いられる、本発明のフレキシブルプリント配線板の別な実施形態を示す外観斜視図である。また、図5は、図4のフレキシブルプリント配線板を俯瞰した平面図である。なお、この図5はフレキシブルプリント配線板の幅方向を拡大して表示している。
この実施形態におけるフレキシブルプリント配線板40は、長さ方向Lにおいて、フラット配線部S4と、このフラット配線部S4の両端にそれぞれ形成されたコネクタ部S3とからなり、コネクタ部S3では、導電層42,42…が露呈される。
フラット配線部S4は、フレキシブルプリント配線板40の幅方向Wを、例えば3分割する2つの位置において、長さ方向Lに延びるスリット(切込み線)47が形成され、このスリット47によって、フレキシブルプリント配線板40のフラット配線部S4は、多数本の導電層42,42…のうち所定の本数の導電層42,42…ごとに分割した、複数の分割配線部S41,S42,S43が形成される。
さらに、フラット配線部S5は、その幅方向w3がコネクタ部S3の幅方向w4に対して所定の角度θ2で傾斜して延びる傾斜配線部D3と、この傾斜配線部D3の両端でこの傾斜配線部D3とコネクタ部S3とを繋ぐ捻り部D4とからなる。傾斜配線部D3の幅方向w3と、コネクタ部S3の幅方向w4との成す角度θ2は、例えば略直角(約90°)であればよい。
また、分割配線部S41,S42,S43のそれぞれの捻り部D4は、コネクタ部S3と傾斜配線部D3との間で幅方向が90°回転する(幅方向を水平から垂直にする)までフラット配線部S4を捻って形成した部位である。
そして、このフレキシブルプリント配線板40には、分割配線部S41,S42,S43を束ねて、厚み方向T2に沿って積層させる結束手段49が形成されている。こうした結束手段49によって、分割配線部S41,S42,S43が一体とされ、断面矩形の極めてコンパクトな外形形状の結束配線部48が形成される。結束手段49は、例えば、絶縁性の硬質樹脂部材、あるいはゴムなどの軟質樹脂部材によって、分割配線部S41,S42,S43を纏めて係合させるものであればよい。
また、こうした結束手段49は、本実施形態では、分割配線部S41,S42,S43の両端付近に形成しているが、分割配線部S41,S42,S43の長さに応じて、分割配線部S41,S42,S43がそれぞれ個別に揺動、分離しない程度に、適切な数だけ形成されていればよい。
次に、図4、5に示したフレキシブルプリント配線板を備えた、本発明の電子機器の一実施形態について説明する。図6(a)は、本発明の電子機器の一例であるスライドタイプの携帯電話の携帯時(待受時)の状態を示す外観斜視図であり、図6(b)は、その通話時(操作時)の状態を示す外観斜視図である。
携帯電話(電子機器)10は、第一の筐体11と、第二の筐体12とをからなる。この第一の筐体11と、第二の筐体12とは、互いに重ねて配され、第二の筐体12は、第一の筐体11の移動面11aに沿って所定の範囲でスライド(摺動)可能に、第一の筐体11と係合されている。
第一の筐体11には、例えば、操作ボタン13が配されている。また、第二の筐体12には、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)14が配されている。こうした携帯電話10は、携帯時(待受時)には、その外形を小さくして携帯性を高めるために、第一の筐体11と第二の筐体12の外形が合致する位置にスライドされ、操作ボタン13が隠蔽される(図6(a)参照)。また、通話時(操作時)には、操作ボタン13が露呈される位置まで第二の筐体12を第一の筐体11に対してスライドさせる(図6(b)参照)。
図7は、図6に示す携帯電話のフレキシブルプリント配線板による配線の様子を示す説明図である。スライドタイプの携帯電話10の第一の筐体11に形成された第一の回路63と、第二の筐体12に形成された第二の回路64は、それぞれのコネクタの形成位置が、携帯電話10の幅方向WBにおいてズレた位置、即ち一直線上に並ばない位置に形成されている。
そして、これら第一の回路63と第二の回路64との間を配線するフレキシブルプリント配線板40は、コネクタ部S3の幅方向w4に対して、その幅方向が例えば直角に捻られた結束配線部48を、携帯電話10の移動面10aに沿ってU字型に屈曲させる、即ち、結束配線部48の幅方向を携帯電話の厚み方向と合致するように屈曲させて配線する事が可能になる。
このように、結束配線部48の幅方向を携帯電話の厚み方向と合致するように屈曲させることによって、フレキシブルプリント配線板40を最小屈曲半径rを携帯電話10の幅方向WBいっぱいに広げて配線することができる。
従来のスライドタイプの携帯電話の配線に用いるフレキシブルプリント配線板は、携帯電話の厚み方向に沿ってU字型に屈曲させていたため、最小屈曲半径を携帯電話の厚みの半分以下にする必要があった。しかし、本発明のフレキシブルプリント配線板40を用いる事によって、携帯電話の薄型化が進んだとしても、携帯電話の厚みよりも寸法が相当に広い幅方向WBに沿って屈曲させることができるので、反復屈曲による導電層42,42…の破断、断線を確実に防止できる。長期間に渡ってフレキシブルプリント配線板40の良好な導電性を維持することが可能になる。
さらに、フレキシブルプリント配線板40を用いた本発明の電子機器(携帯電話)は、薄型化に際してフレキシブルプリント配線板40の最小屈曲半径を考慮する必要が無い、即ち、本発明のフレキシブルプリント配線板40の最小屈曲半径は携帯電話10の幅方向WBに依存するので、携帯電話(電子機器)10のより一層の薄型化に寄与する。
なお、上述した実施形態では、電子機器として携帯電話を例示したが、もちろん、これ以外にも、各種情報端末や携帯電子機器などにも適用できる。また、筐体は2つである必要はなく、3つ以上の筐体からなる電子機器の配線にも、本発明のフレキシブルプリント配線板を適用することができる。複数の筐体どうしの係合形態も、上述した実施形態のようにスライド可能な係合以外にも、回転、屈曲あるいはこれらの組み合わせによる係合形態であってもよい。
フレキシブルプリント配線板のフラット配線部は、上述した実施形態のように、2本のスリットによって3つの分割配線部に区画されたものに限定される事はなく、1本のスリットによって2つの分割配線部に区画することや、3本以上のスリットを形成して4つ以上の分割配線部に区画したものであってもよい。
本発明の効果を検証した実施例を以下に示す。本発明例として図4、図5に示すような、フラット配線部に設けた2本のスリットによって3つの分割配線部を形成し、更にこの3つの分割配線部を結束手段によって結束した結束配線部を有するフレキシブルプリント配線板を本発明例とした。また、比較例として、こうしたスリットを設けずに均一な幅で延びる従来のフレキシブルプリント配線板を比較例とした。
本発明例と比較例との共通の仕様は以下の通りである。
1.導電層の形成ピッチ:0.3mm、
2.導電層の並列数:12本(本発明では、これを4本ごとにスリットを形成し、4本の導電層をもつ分割配線部を3つ形成)
3.配線版の全長:100mm
4.コネクタ部の長さ:3mm
5.コネクタ部の補強板長さ:5mm
6.各導電層の幅:0.2mm
7.各導電層の厚み:0.018mm
8.フレキシブル基板:ポリイミドフィルム(厚み13nm)+接着剤
9.保護層:ポリイミドフィルム(厚み13nm)+接着剤
10.磁気シールド層:銀ペースト+カーボンコート(厚み10nm)
以上の構成の本発明例と比較例のフレキシブルプリント配線板を用いて、繰り返し屈曲動作を行い、耐屈曲性を検証した。
検証方法は、IPC法に準拠し、ストローク25mm,スピード500回/分として、それぞれのサンプル数を10個について調べた。これらの検証結果(平均値)を表1に示す。
Figure 2010040929
表1に示す結果によれば、本発明例のフレキシブルプリント配線板は、従来の比較例のフレキシブルプリント配線板と比較して、屈曲配線スペースが3mmで約7倍の耐屈曲性能があることが判明した。本発明のフレキシブルプリント配線板の顕著な耐屈曲性効果が確認された。
本発明のフレキシブルプリント配線板の一例を示す斜視図である。 本発明のフレキシブルプリント配線板の一例を示す平面図である。 本発明のフレキシブルプリント配線板の一例を示す断面図である。 本発明のフレキシブルプリント配線板の別な一例を示す斜視図である。 本発明のフレキシブルプリント配線板の別な一例を示す平面図である。 本発明の電子機器(携帯電話)の一例を示す斜視図である。。 本発明の電子機器(携帯電話)の配線状態を示す説明図である。
符号の説明
10 電子機器(携帯電話)、11,12 筐体、20 フレキシブルプリント配線板、22 導電層、27 スリット、48 結束配線部、49 結束手段、S1 フラット配線部、S2 コネクタ部、S21,S22,S23 分割配線部、D1 傾斜配線部、D2 捻り部。

Claims (7)

  1. 回路を有する複数の筐体が相対移動可能に係合され、これら筐体の回路どうしをフレキシブルプリント配線板で電気的に接続してなる電子機器であって、
    前記フレキシブルプリント配線板は、所定の幅と長さをもつ帯状の屈曲自在なフレキシブル基板、および該フレキシブル基板の長さ方向に沿って細長く延び、かつ幅方向に沿って互いに所定の間隔を空けて並列させた多数本の導電層を少なくとも備えたフラット配線部と、該フラット配線部の両端にそれぞれ形成され、前記回路と電気的に接続される平板状のコネクタ部とからなり、
    前記フラット配線部は、前記フレキシブル基板の長さ方向に沿って前記フレキシブル基板に形成したスリットによって、前記多数本の導電層のうち所定の本数の導電層ごとに分割した、複数の分割配線部からなり、
    前記分割配線部は、その幅方向が前記コネクタ部の幅方向に対して所定の角度で傾斜して延びる傾斜配線部と、該傾斜配線部の両端でこの傾斜配線部と前記コネクタ部とを繋ぐ捻り部とからなることを特徴とする電子機器。
  2. 前記傾斜配線部は、その幅方向が前記コネクタ部の幅方向に対して略直角を成すことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 複数の前記傾斜配線部を束ねて厚み方向に積層させる結束手段を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 前記傾斜配線部を前記筐体の移動面に沿って屈曲させて配置したことを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項に記載の電子機器。
  5. 前記傾斜配線部を前記筐体の移動面に沿ってU字型を成すように屈曲させて配置したことを特徴とする請求項4項に記載の電子機器。
  6. 前記複数の筐体は、第1の筐体と、該第1の筐体に対してスライド可能に取り付けられた第2の筐体とからなることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項に記載の電子機器。
  7. 所定の幅と長さをもつ帯状の屈曲自在なフレキシブル基板、および該フレキシブル基板の長さ方向に沿って細長く延び、かつ幅方向に沿って互いに所定の間隔を空けて並列させた多数本の導電層を少なくとも備えたフラット配線部と、該フラット配線部の両端にそれぞれ形成された平板状のコネクタ部とを少なくとも備えたフレキシブルプリント配線板であって、
    前記フラット配線部は、前記フレキシブル基板の長さ方向に沿って前記フレキシブル基板に形成したスリットによって、前記多数本の導電層のうち所定の本数の導電層ごとに分割した、複数の分割配線部からなり、
    前記分割配線部は、その幅方向が前記コネクタ部の幅方向に対して所定の角度で傾斜して延びる傾斜配線部と、該傾斜配線部の両端でこの傾斜配線部と前記コネクタ部とを繋ぐ捻り部とからなることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
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