JP2010039655A - コンピュータの放熱システム - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセッサの処理能力と放熱ファンの回転による騒音を調和してユーザに最大の快適度を与えることのできるコンピュータ用の放熱システムを提供する。
【解決手段】放熱システムは、処理能力の変更が可能なプロセッサ11を含む。放熱ファン33と温度センサ31がコンピュータの筐体内に設けられる。回転速度設定部63は閾値温度と温度センサが測定した測定温度に基づいて放熱ファンの回転速度を段階的に変更する。パフォーマンス制御部105、107は、測定温度と閾値温度に基づいてプロセッサが処理すべき作業の一部をプロセッサの処理能力を低減させて後続の時間帯で処理させる。この結果、測定温度のピークを後続の時間帯にシフトさせて放熱ファンの回転速度が上昇することを抑制することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は放熱ファンを備えるコンピュータの筐体内部の温度を管理する技術に関し、さらに詳細には放熱ファンの騒音とプロセッサの処理能力を調和して温度を管理する技術に関する。
ノート型パーソナル・コンピュータ(以下、ノートPCという。)は、筐体の内部にCPU、ビデオ・カード、PCカードなどの多くの電子デバイスを高密度に実装している。それらの電子デバイスはノートPCの動作に応じて発熱し、電子デバイス自体および筐体内部の温度が上昇する。主要な電子デバイスのチップ内部または近辺には温度を監視する温度センサが設けられており、温度センサの測定した温度に対しては閾値が設定されている。
ノートPCには、温度センサが測定する温度が上昇したときに筐体の内部に外気を取り入れて排気することにより外部に放熱するための放熱ファンまたは冷却ファンが設けられている。放熱ファンは、回転速度を複数の段階に制御することで放熱量を調整できるようになっている。放熱ファンの回転速度は、温度センサで測定した測定温度が閾値を超えると増加し、閾値より下がると低下するように調整される。このとき隣接する回転速度間において、1つの閾値で回転速度を上下両方向に制御すると、放熱ファンの回転速度が頻繁に変化して耳障りになるため、通常はヒステリシス特性をもたせている。すなわち、ノートPCは温度センサの温度が閾値温度Th1を超えたときに回転速度を1段階上げ、閾値温度Th2(Th2<Th1)より下がったときに回転速度を元に戻す制御をしている。
CPUはノートPCに搭載されている電子デバイスのなかで最も発熱量が大きい。CPUのクロック速度および動作電圧を下げることにより、消費電力を低減させるスピード・ステップ(SpeedStep、登録商標)とい技術が知られている。さらに、消費電力を低減するためにCPUを間欠動作させるスロットリング(Throttling)という技術も知られている。いずれの技術でも、CPUの処理能力を低減させて発熱量を低下することができる。また、ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)の仕様では、コンピュータ・システムの放熱に関してアクティブ・クーリング方式とパッシブ・クーリング方式の2つの方式を定義して区別している。
アクティブ・クーリング方式では、コンピュータの温度が上昇し始めると最初に放熱ファンを動作させ、放熱ファンが最大の回転速度に到達しても温度上昇が続く場合にCPUの処理能力を低減させる。パッシブ・クーリング方式では、コンピュータの温度が上昇し始めると最初にCPUの処理能力を低減させ、CPUの処理能力が最低まで低減しても温度上昇が続く場合に放熱ファンを動作させる。アクティブ・クーリング方式は、処理能力優先の考え方であり、パッシブ・クーリング方式は、消費電力の増大および放熱ファンの騒音の抑制を優先する考え方である。
特許文献1の発明は、CPUの動作速度の低下と電動ファンの回転という2つの冷却方式が存在するときの問題を解決する技術を開示する。同文献には、CPUの動作速度を低下させる手法を採用すると、コンピュータの動作性能がユーザの意思に反して自動的に低下されてしまうため使用環境が悪化するなどの問題があり、一方、電動ファンを回転させる手法を採用するとその電動ファンによって比較的大きな電力が消費されるため、ポータブル・コンピュータのバッテリ動作可能時間が短くなってしまうなどの問題があることが記載されている。
特許文献1の冷却方式には、ポータブル・コンピュータにCPUの動作速度の低下と電動ファンの回転という2つの冷却機能が設けられており、ユーザによる冷却モードの設定に応じてそれら2つの冷却機能を選択的に使用することができるようになっている。すなわち、ユーザがQuietモードを選択した場合には、バッテリ動作時間を長くするための低消費電力優先のモードとなり、電動ファンは回転させないでCPUの動作速度だけを低下させる。一方、ユーザがPerformanceモードを選択した場合には性能優先モードとなり、CPUの動作速度は低下させないで電動ファンの回転だけで冷却を行う。
特許文献2の発明は、ノートPCにおいて、温度センサが監視対象ではない近傍の電子デバイスからの放射熱の影響を受けると、対象とする電子デバイスの冷却には有効でない条件で冷却ファンを回転させたり、回転数を上昇させたりして不必要な騒音や電力消費をもたらしてしまうという問題を解決する技術を開示する。特許文献2の冷却システムでは、ある電子デバイスが負荷状態で動作するときは、サーマル・アクション・テーブルに設定された基準設定値に基づいて冷却ファンの動作を制御する。その電子デバイスがアイドル状態のときには、他の電子デバイスからの放射熱を考慮してサーマル・アクション・テーブルの基準設定値を修正した修正温度値に基づいて冷却ファンの動作を制御する。よって、冷却ファンが放射熱の影響や環境温度の上昇で過剰冷却となるような動作をすることがなくなる。
特開平8−328698号公報 特開2007−226617号公報
ユーザはノートPCに対して、作業を短時間で終了したいという処理能力に関する希望と同時に、放熱ファンの騒音には悩まされたくないという静寂性の希望ももっている。処理能力を下げれば発熱量が低下するため、放熱ファンは低い回転速度で動作しても温度を所定の範囲以内に維持することができるので、静寂性の要求を満たすことができる。他方で処理能力を上げれば発熱量が増加するため、温度を維持するためには放熱ファンを高い回転速度で動作させる必要があるので、静寂性の要求を満たすことができなくなる。このように処理能力と静寂性とは筐体内部の温度を介在してトレードオフ要素となる。
ACPIの仕様や特許文献1に示された放熱方法は、処理能力優先方式と静寂性優先方式とにあらかじめ優先順位をつけておいて順番に実行したり、ユーザの選択によりいずれか一方を実行したりするというものであった。すなわちこれまでは、処理能力優先方式または静寂性優先方式のいずれか一方だけを択一的に実行するか、一方だけでは温度上昇の抑制が不十分なときに先に実行した放熱方式を最大限機能させておきながら他方の放熱方式を追加的に実行していた。
ノートPCを対話型方式で利用するような場合は、処理能力優先方式と静寂性優先方式を同時に実行しなければならない状態はほとんどないため、多くの場合はいずれか一方だけを実行して温度を維持できるような熱設計が行われている。しかしこの場合、処理能力優先方式で放熱した場合には放熱ファンからの騒音が煩わしく、また、静寂性優先方式で放熱した場合には処理能力に不満が残るといったように、ユーザにとって必ずしも満足のいくものではなかった。ユーザの最大快適度は、処理能力と静寂性が調和した範囲で放熱システムが機能する点にあることは明らかであり、それに対応が可能な放熱システムが待望されていた。
そこで本発明の目的は、プロセッサの処理能力と放熱ファンの騒音を調和してユーザに最大の快適度を与えることのできるコンピュータ用の放熱システムを提供することにある。さらに本発明の目的は、処理能力を最低限の範囲で低減させながら、放熱ファンの騒音を低下させることのできるコンピュータ用の放熱システムを提供することにある。さらに本発明の目的は、そのような放熱システムを採用したコンピュータ、ならびにそのような放熱システムにおける放熱方法およびコンピュータ・プログラムを提供することにある。
コンピュータに収納された電子デバイスが発熱した熱を放熱ファンにより放熱する放熱システムの熱設計では、CPUがアイドル状態のときに放熱ファンの回転速度が最も低くなるか停止するように設定し、CPUの使用率が上昇して発熱量が上昇した場合に段階的に放熱ファンの回転速度を上昇させて筐体内部を所定の温度に維持するように放熱量と発熱量をバランスさせている。ユーザが作業をしているときには、温度センサが測定した測定温度はシステムの動作状態に応じて変化し、放熱ファンは測定温度に対する閾値温度に基づいて定まる回転速度で動作する。放熱ファンの回転速度の制御にヒステリシス特性があると、先の例では一旦測定温度が閾値温度Th1を超えて上昇した場合に放熱ファンの回転速度が上昇し、測定温度が閾値温度Th2より下がって回転速度が下降するまでに比較的長い時間を費やすことになる。
しかし、サーバ用コンピュータではなく個人向けのコンピュータ(以下、単にコンピュータと称す)に一般的な負荷をかけたときの測定温度の変化を監視すると、現在の放熱ファンの回転速度を1段上昇させるほど高い温度が長い時間測定され続けられることは希であり、CPUが高い処理能力で動作する必要がある状態は散発的に発生することが確認できる。回転速度が上昇した後に測定温度が下がるときには、閾値温度Th1と閾値温度Th2の間では、熱バランス上は回転速度を下げてもよいにもかかわらず放熱ファンは1段上の回転速度で回転しているため、現実の放熱ファンの回転速度に基づく放熱量と実際の発熱量との間に乖離が生ずることになる。また、短時間だけ温度が閾値温度Th1を超えるような場合は、処理能力を優先して放熱ファンの回転速度を上昇させるよりも、静寂性を優先して一時的に処理能力を低減させることで低い回転速度を維持した方がユーザの快適度が高いこともわかってきた。
本発明の基本的な原理は、処理時間に関連するプロセッサの処理能力と騒音に関連する放熱ファンの回転速度という温度を介在してトレードオフになる2つの要素をユーザの快適度を最大にするとい視点で調和させる点にある。本発明の態様では放熱ファンと温度センサとプロセッサとがコンピュータの筐体内に収納されており、回転速度設定部が閾値温度と温度センサが測定した測定温度に基づいて放熱ファンの回転速度を段階的に変更する。パフォーマンス制御部は、温度センサが測定した測定温度が所定時間以内に閾値温度を超えて放熱ファンの回転速度が上昇すると予測したときにプロセッサの処理能力を一時的に低減させる。
プロセッサの処理能力が低減すると発熱量は低下する。コンピュータが対話型処理を実行しているときは、プロセッサが高い負荷状態で動作を継続することはほとんどなく、プロセッサの発熱量が高い状態は一過性であるため、プロセッサは重い負荷状態に続いて軽い負荷状態になる。プロセッサは、負荷の重い時間帯では、処理能力が低下したことで処理能力が低下しないとしたら処理できた作業の一部を処理できなくなる。その処理できなくて残った一部の作業はプロセッサで実行待ちの状態になっているか、そもそも直前の作業の実行自体が遅延しているため、まだ実行すべき要求となっていないかであるが、プロセッサはやがて到来する後続の軽い負荷の時間帯でそれを処理する。したがって、処理能力が低下した時間帯で処理されるべきであった作業の一部が後続の作業量の少ない時間帯にシフトされて、プロセッサの発熱量のピークをなくすまたは軽減することができる。このように処理能力の低減により作業量自体が低減され、測定温度は閾値温度を超えなくなり放熱ファンの回転速度を上昇させる必要がなくなる。
パフォーマンス制御部を、現在の測定温度と現在の測定温度の上昇速度と閾値温度に基づいて温度センサが測定する温度が閾値温度を超えるまでの予測時間を計算する温度予測部と、予測時間に基づいてプロセッサの処理能力を変更する処理能力設定部とで構成することができる。処理能力設定部は、予測時間に基づいて現在の処理能力の低減、維持、または増大のいずれかを実行することで、測定温度が閾値温度を越えないようにしながら処理能力の低減量を最小、すなわち、パフォーマンスを最大にすることができる。処理能力設定部は、予測時間と予測時のプロセッサの使用率に基づいて処理能力の低減量を決定することができる。
処理能力設定部は、予測時のプロセッサの使用率に基づいて予測時間を修正した修正予測時間を生成し、修正予測時間に基づいて処理能力を最小単位量だけ変化させることができる。処理能力を最小単位量だけ変化させるとユーザに対する違和感を軽減することができる。処理能力設定部は、予測時間とプロセッサの使用率に基づいて処理能力の低減量を決定することができる。処理能力の低減を長時間続けると、ユーザにとって作業の遅延が許容できなくなる。この場合、作業の遅延の程度をパフォーマンス判定部がパフォーマンス特性値として計測することができる。パフォーマンス特性値は、処理能力が通常状態より低減している間の時間と処理能力の低減量に基づいて計算することができる。パフォーマンス判定部は、パフォーマンス特性値に基づいて処理能力設定部にパフォーマンス優先コマンドを発行する。処理能力設定部は、パフォーマンス優先コマンドを受け取ると、プロセッサの処理能力を通常状態に復帰させるか、または現在の処理能力低減量をより小さくする。
プロセッサの処理能力の低減中に、その処理能力を増大させるタイミングを、パフォーマンス特性値に基づいてユーザが調整できるようにすれば、ユーザの個性や作業状態に対応した最適な処理能力と静寂性の調和を図ることができる。回転速度設定部は閾値温度に基づいて回転速度を段階的に変更するが、温度予測部と処理能力設定部は、変更された新たな回転速度でも同様に機能する。本発明にかかる放熱システムによれば、放熱ファンの回転制御がヒステリシス特性をもつように設定されている場合には、熱バランス上で過冷却となるような状態が発生する機会が減少する。
本発明により、プロセッサの処理能力と放熱ファンの騒音を調和してユーザに最大の快適度を与えることのできるコンピュータ用の放熱システムを提供することができた。さらに本発明により、処理能力を最低限の範囲で低減させながら、放熱ファンの騒音を低下させることのできるコンピュータ用の放熱システムを提供することができた。さらに本発明により、そのような放熱システムを採用したコンピュータ、ならびにそのような放熱システムにおける放熱方法およびコンピュータ・プログラムを提供することができた。
図1は、本発明の実施の形態にかかるノートPC10の外形図で、図2はそのシステム構成を示す概略ブロック図である。ノートPC10は、表面にキーボードを搭載し内部に電子デバイスを収納したシステム筐体3と、LCD筐体1とで構成されている。システム筐体3の内部には、図2に実線のブロックで示す複数の電子デバイスが搭載されている。使用中にノートPC10の底面7はユーザの膝と接触することがあり、パームレスト5はユーザの手と接触する。したがって、システム筐体3の表面は所定の温度以下に維持する必要があり、そのために従来からノートPC10には強制冷却の放熱システムが採用されている。
CPU11は、ノートPC10の中枢機能を担う演算処理装置で、OS、BIOS、デバイス・ドライバ、あるいはアプリケーション・プログラムなどを実行する。CPU11はさらに、本実施の形態にかかる放熱制御プログラムを実行する。CPU11はノートPC10の電子デバイスの中で最も消費電力が大きく、かつ、発熱量も多い。CPU11は、スピード・ステップという技術およびスロットリングという技術に対応している。スピード・ステップは米国インテル社が開発した、CPUの動作電圧および動作周波数の値を自由に設定できる技術である。スピード・ステップでは、システムがある状態のときに許可する最大の動作周波数をシステムBIOSがCPU11のレジスタに設定することにより、実際に当該CPUが動作する動作周波数を段階的に低減させることができる。
CPU11は動作周波数を低減させるときに同時に当該動作周波数でCPU11を動作させるのに必要な値まで動作電圧を低減させる。CPU11は、スピード・ステップを実行するときに、EC27に指示してDC/DCコンバータ37に、CPU11の電圧を設定した最大動作周波数に適合するよう変更させる。スピード・ステップによりCPU11の消費電力および発熱量が低減する。スロットリングは、CPU11を一定間隔で動作および停止させて間欠動作をさせることにより平均的な処理速度を切り替える機能である。スロットリングを実行するには、システムBIOSがCPU11のレジスタにスロットリングの有効/無効の設定およびデューティ比(スロットリング率)を設定する。スピード・ステップもスロットリングも段階的にCPU11の処理能力および発熱量を変化させることができる。
また、スピード・ステップとスロットリングとを併用し、スピード・ステップによる最低の動作周波数を維持したままでスロットリングに移行することもできる。これらについて本発明との関連においては、CPU11の処理能力を複数の段階に変化させて放熱量を調整できる点が重要である。以後、スピード・ステップおよびスロットリングまたはいずれか一方により変化するCPU11の処理能力の各段階を、パフォーマンス・ステップということにする。本実施の形態では、パフォーマンス・ステップを100%、75%、50%、25%の4段階として説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。パフォーマンス・ステップが100%のときは、処理能力が低下していない状態であり、特にこの状態をCPU11の通常状態ということにする。
ノートPC10に実装されるハードウエアおよびソフトウエアは、ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)という規格に適合する。ACPIは、OSがBIOSと連携してPCを構成する各デバイスの消費電力を管理するための統一された方式として米国インテル社、米国マイクロソフト社および東芝が中心になって策定したものであり、電源のオン/オフ、サスペンド/レジューム、および放熱ファンの制御などの消費電力の制御にまつわる様々な機能および動作をOSが中心となって細かく設定・管理できるものである。ACPIはスピード・ステップおよびスロットリングに対応している。
CPU11は、ノース・ブリッジ13およびノース・ブリッジ13にさまざまなバスを経由して接続された各デバイスを制御する。ノース・ブリッジ13は、メイン・メモリ15へのアクセス動作を制御するためのメモリ・コントローラ機能や、CPU11と他のデバイスとの間のデータ転送速度の差を吸収するためのデータ・バッファ機能などを含む。メイン・メモリ15は、CPU31が実行するプログラムの読み込み領域、処理データを書き込む作業領域として利用される揮発性のRAMである。ビデオ・コントローラ17はノース・ブリッジ13に接続され、ビデオ・チップおよびVRAMを備えており、CPU11からの命令を受けて描画すべき画像ファイルのイメージを生成してVRAMに書き込み、VRAMから読み出したイメージを画像データとして液晶ディスプレイ装置(LCD)19に送る。LCD19は、LCD筐体1に収納される。
サウス・ブリッジ19は、ノース・ブリッジ13に接続され、さまざまな周辺入出力デバイスのインターフェースやPCIバス、PCI−Expressバスのポートを備えている。サウス・ブリッジ19には、オーディオ・コントローラ21およびHDD23などが接続される。HDD23は、OS、デバイス・ドライバ、およびアプリケーション・プログラムなどの周知のプログラムの他に、本実施の形態にかかる放熱制御プログラムを格納する。放熱制御プログラムの構成は後に説明する。
OSは、CPU11の使用率を示す使用率メータを備えている。Windows(登録商標)では、使用率メータがタスクマネージャのパフォーマンスの項目に表示されている。OSは、CPU11の使用率を情報として他のプログラムに伝えることができる。ここにCPU11の使用率は、CPU11がアイドル・プロセスという特別な空の命令を実行してCPU11が作業をしない待機状態で経過する時間と、OSやアプリケーション・プログラムなどを実行してCPU11を占有する時間のある単位時間における割合を示す情報である。CPU11の使用率は実行するプログラムの内容および数によって変化する。使用率が高くなるとCPUは単位時間あたりに多くの作業をしていることになり、消費電力および発熱量が増大する。なお、ここでは詳述しないが、CPU11が単一パッケージ内部にマルチコアタイプで実質的に複数のプロセッサが装備されているSMP(Symmetric Multiple Processor)システムの場合でも、それぞれのプロセッサコアが同時にフル稼働している場合を稼働率上限(すなわち100%)と見立てて、それらのプロセッサ群全体での適正な使用率を求めることができる。具体的には、例えば2つのコアを持つ場合に一方がフル稼働、他方がアイドル状態の場合には使用率は50%となることになる。
さらにサウス・ブリッジ19は、PCIバスまたはLPCバス25を介して、従来からノートPC10に使用されているレガシー・デバイス、あるいは高速なデータ転送を要求しないデバイスに接続される。LPCバス25には、エンベデッド・コントローラ(EC)27、フラッシュROM45、およびI/Oコントローラ47などが接続されている。EC27は、8〜16ビットのCPU、ROM、RAMなどで構成されたマイクロ・コンピュータであり、さらに複数チャネルのA/D入力端子、D/A出力端子、タイマー、およびディジタル入出力端子を備えている。EC27には、それらの入出力端子を介して、放熱ファン駆動回路29、温度センサ31、およびパワー・コントローラ35が接続されており、ノートPC10の内部の動作環境の管理にかかるプログラムをCPU11とは独立して実行させることができる。EC27のROMには、放熱ファン33の回転速度を制御するプログラムと基準温度値を記述したサーマル・アクション・テーブル(TAT)60(図3参照)が格納されている。
放熱ファン駆動回路29には放熱ファン33が接続されている。放熱ファン33は、システム筐体13の内部に取り入れた外気を、ヒート・シンクを通じて排気することでシステム筐体3の内部を強制冷却し、各電子デバイスおよびシステム筐体3の表面を許容温度以下に維持する。なお、システム筐体3に実装されている電子デバイスの中で、CPU11、ビデオ・コントローラ17のビデオ・チップ、およびノース・ブリッジが生成した熱は、ヒート・パイプおよびヒート・シンクを経由して外部に排出され、その他の電子デバイスが生成した熱はシステム筐体3の内部を移動する空気流により外部に排出される。
温度センサ31は、主要な電子デバイスに対応した位置およびシステム筐体3の所定の位置に設けられている。各温度センサ31は、外付け型として監視対象となる電子デバイスの近辺に配置されるか、または埋め込み型として当該電子デバイスのダイの中に形成される。CPU11およびビデオ・チップを監視する温度センサは埋め込み型で、その他の電子デバイスおよび筐体表面を監視する電子デバイスは外付け型である。外付け型の温度センサは、それぞれの電子デバイスの近辺においてマザー・ボード上に実装されている。
各温度センサ31は、対応する電子デバイスを保護する目的以外に、システム筐体3の表面温度を所定値以内に維持する目的で放熱ファン33の制御に使用される。EC27は、温度センサ31が測定した測定温度に基づいて放熱ファン33の制御信号を生成して放熱ファン駆動回路29に送る。放熱ファン駆動回路29は、EC27から送られた制御信号に基づいて、放熱ファン33のオン/オフ制御および回転速度の段階的な制御を行う。本実施の形態では、放熱ファン駆動回路29は、放熱ファン33の回転速度を、超低速回転、低速回転、中速回転、または高速回転の4つのいずれかになるように制御する。なお、EC27は回転速度を隣接する回転速度間で変化させ、たとえば超低速回転から中速回転に変化するような制御は行わない。
パワー・コントローラ35は、ノートPC10の電源を制御する半導体ロジック回路である。パワー・コントローラ35には、DC−DCコンバータ37が接続される。DC−DCコンバータ37は、AC/DCアダプタ43またはバッテリ41から供給される直流電圧を複数の電圧に変換してCPU11およびその他の電子デバイスに電力を供給する。AC/DCアダプタ43はノートPC10に接続されると、DC−DCコンバータ37とバッテリィ41を充電する充電器39に電力を供給する。
フラッシュROM45は不揮発性で記憶内容の電気的な書き替えが可能なメモリであり、I/Oデバイスを制御したり電源および筐体内の温度などを管理するシステムBIOS、およびノートPC10の起動時にハードウエアの試験や初期化を行うPOST(Power-On Self Test)などを格納する。放熱制御プログラムは、CPU11にスピード・ステップまたはスロットリングを実行させる際に、設定すべき動作周波数またはスロットリング率を指定してパワー・マネジメント・ドライバを通じてシステムBIOSに通知する。通知を受けたシステムBIOSは、CPU11のレジスタに指定された動作周波数またはスロットリング率を設定する。I/Oコントローラ47には、キーボードやマウスなどの入力デバイス49が接続される。
図3は、TAT60の構成の一部を例示して説明する図である。TAT60は、電子デバイスごとに放熱ファン33の動作状態を超低速回転、低速回転、中速回転、高速回転の間で変更するための基準温度値を記述している。基準温度値は、各動作状態に対するイネーブル温度とディスエーブル温度で構成され、回転速度が上昇方向に変化する場合と下降方向に変化する場合との間にヒステリシス特性を形成している。イネーブル温度LTe、MTe、HTeは、温度センサの測定温度が上昇傾向にある場合に放熱ファン33が、1段階回転速度が遅い動作状態から当該動作状態に移行する温度値である。ディスエーブル温度LTd、MTd、HTdは、温度センサの測定温度が下降傾向にある場合に放熱ファン33が当該動作状態より1段階回転速度の遅い動作状態に移行する温度値である。
CPU11および電子デバイスA〜Dに対応して温度センサ11Tないし19Tがそれぞれ設けられているものとする。なお、ノートPC10には電子デバイスに対応する位置だけでなくシステム筐体3の表面に対応する位置にも温度センサが設けられている。各温度センサ31に対応して設定されている基準温度値は、各電子デバイスとそれを監視する各温度センサが実際にシステム筐体13の内部に実装されたときに、放熱ファン33をできるだけ低い回転速度で動作させてシステム筐体3の所定の場所の表面温度が所定値を越えないようにするために設定されている。さらに基準温度値は、各電子デバイスがクリティカル温度を超えないように放熱ファン33を適切な回転速度で動作させるために設定されている。電子デバイスがクリティカル温度を超えて上昇するような場合は、ノートPC10は動作を停止したり、サスペンド状態またはハイバネーション状態に移行したりする。
EC27は、いずれかの温度センサ31が測定した測定温度が監視対象の電子デバイスに設定されたイネーブル温度に到達したとき放熱ファン33の回転速度を1段上昇させ、すべての温度センサ31が測定した測定温度が監視対象の電子デバイスに設定されたディスエーブル温度以下まで下降したとき放熱ファン33の回転速度を1段下降させる。具体的には、筐体内部の温度が上昇していずれかの温度センサ31の測定温度が低速回転のイネーブル温度LTeに到達したとき放熱ファン33は低速回転で動作し、中速回転のイネーブル温度LTeに到達したとき中速回転で動作し、さらに高速回転のイネーブル温度HTeに到達したとき高速回転で動作する。
放熱ファン33が高速回転している状態からノートPC10の負荷が減少して各温度センサ31が測定した測定温度が低下したときには、放熱ファン33はすべての温度センサ31の測定温度が高速回転のディスエーブル温度HTdに到達すると中速回転に移行し、中速回転のディスエーブル温度MTdに到達すると低速回転に移行し、低速回転のディスエーブル温度LTdに到達すると超低速回転に移行する。
図4は、このようなTAT60に基づいてEC27が放熱ファン33の回転速度を制御したときの放熱ファン33の回転速度と温度センサ11Tが測定した測定温度を示す図である。図4(A)、図4(B)において、縦軸はCPU11に埋め込まれた温度センサ11Tが測定した測定温度で横軸は経過時間を示す。ここでは、放熱ファン33の動作を複数の温度センサの中で、温度センサ11Tが支配しているときの様子を示している。ライン61は、CPU11に対してテスト・プログラムを実行させたときの測定温度の変化を示す。
図4(A)では、時刻t1−t2間、時刻t3−t4間、時刻t5−t6間の時間帯で放熱ファン33の回転速度が中速回転になり、その他の時間帯では低速回転になっている。図4(B)のライン63は、CPU11で図4(A)の場合と同じテスト・プログラムを実行させて、CPU11の最大動作周波数を通常状態の1/3に固定した場合の測定温度の変化を示す。CPU11は、動作周波数および動作電圧が低下してライン63はライン61に対して温度が下がる方向にシフトしている。図4(B)では、時刻t7−t8間で放熱ファン33の回転速度が中速回転になり、その他の時間帯では低速回転になっている。
このような測定温度の変化と放熱ファンの動作状態を検証すると、CPU11が複雑な技術計算や画像処理などの負荷の重いプログラムを実行している場合は別として、ノートPC10を対話形式で使用するような通常の使用状態では、測定温度がイネーブル温度MTeを越えている状態は一過性であり長く持続するものではないということ、および、図4(A)の時刻t9とt4の間などではファン制御のヒステリシス特性により、熱バランス上は放熱ファン33が低速回転でもよいにもかかわらず、中速回転で動作して過冷却状態になっていることである。過冷却状態は、不必要な騒音の発生と消費電力のロスの原因になる。
また、図4(B)において動作周波数を1/3に低下させた場合は、時刻t7−t8間だけで放熱ファン33が中速回転になり、図4(A)の場合よりも中速回転の期間が低減してはいるが、測定温度が放熱ファン33の回転速度の上昇に影響しない多くの時間帯で動作周波数が低下していることがわかる。本実施の形態にかかる放熱システムは、ノートPC10の通常の使用に基づくCPU11の発熱状態の推移の特徴を利用して、放熱ファン33からの不必要な騒音の発生および消費電力のロスを軽減し、さらに、CPU11の動作周波数を必要以上には低下させないようにする。
図5は、本実施の形態にかかる放熱システムの構成を示すブロック図である。放熱システムは、主要部がCPU11で実行される放熱制御プログラム100と従来からEC27で実行されるプログラムで構成されている。放熱制御プログラム100は、OS上で動作するアプリケーション・プログラムで、ユーザ・インターフェース部101、パフォーマンス判定部103、温度予測部105、および処理能力設定部107で機能が構成されている。放熱制御プログラム100を構成する各機能ブロックは、実際には、放熱制御プログラム、OS、メイン・メモリ15、およびCPU11などのソフトウエアとハードウエアの複合機能として実現される。
温度予測部105は、EC27の温度測定部61から各温度センサ31が測定した温度情報を定期的に受け取り、それぞれについて温度上昇の速度または加速度を計算する。なお、温度上昇の速度または加速度を総称して以後温度上昇速度という。温度予測部105は、TAT60に含まれるイネーブル温度HTe、MTe、LTeを保有している。温度予測部105は、各温度センサ31が測定した現在の測定温度とイネーブル温度と温度上昇速度とに基づいて、その時点の温度上昇速度が継続すると仮定した場合にいずれかの温度センサ31に関する測定温度がイネーブル温度HTe、MTe、LTeを越えるまでの時間を予測時間として計算し、処理能力設定部107に通知する。
ところで、測定温度が上昇していることは、CPU11の発熱量が放熱ファン33による放熱量よりも多いことを意味する。そして温度上昇しているCPU11の処理能力をある時刻で低下させると、測定温度は処理能力が低下したあとのCPU11の発熱量と放熱ファン33の放熱量による熱バランスで決まる温度に収束する。したがって、処理能力を低下させた直後に測定温度が急降下するわけではなく、処理能力の低下は、収束温度に到達するまでの間に測定温度がイネーブル温度を超えないように行う必要がある。
処理能力設定部107は、温度予測部105から受け取った予測温度をOSの使用率メータ67から受け取った最近のCPU11の使用率に基づいて修正し、新たな予測温度を生成する。このときの様子を図10(A)に基づいて説明する。図10(A)には、時刻t0での予測時間tpと修正予測時間tcと修正予測時間tcに対する閾値時間tt1が示されている。温度予測部105が生成した予測時間tpは、時刻t0における温度上昇速度が継続することを想定して計算されるが、時刻t0でのCPU11の使用率が低い場合は、時刻t0以後に使用率が上昇して測定温度が予測時間tp以内にイネーブル温度MTeに到達し放熱ファン33の回転速度が上昇する可能性があるので、予測時間tpを使用率で修正することが望ましい。
図10(A)において、ライン81は、時刻t0において測定温度が時刻t0における温度上昇速度に基づいて計算したイネーブル温度MTeに到達するまでの予測時間tpを示しており、ライン83は時刻t0における使用率に基づいて予測時間tpを修正した修正予測時間tcを示している。修正予測時間tcは、予測時間tpに対して予測時の使用率を考慮することにより、これより短い時間で測定温度がイネーブル温度MTeに到達することがないことを保証できる時間である。
修正予測時間tcは、たとえば、予測時の使用率が100%のときは予測時間tpと等しい値にし、使用率がX%のときは予測時間tpに使用率X%を乗じた値にすることができる。この場合、パフォーマンス・ステップを最小単位である1ステップだけ下げることで、修正予測時間tcを閾値時間tt1を上回るように増大させ、測定温度がイネーブル温度MTeを越えることがないように定めることができる。その結果、処理能力設定部107は、修正予測時間tcが閾値時間tt1以下になったときにパフォーマンス・ステップを1ステップだけ下げることで、測定温度をイネーブル温度MTe以内に維持することができる。具体的には、時刻t0でのパフォーマンス・ステップが100%、50%のときには、それぞれ75%、25%に低下させる。パフォーマンス・ステップを最小単位である1ステップだけ低減させる場合は、ユーザが処理能力の低下に対して抱く違和感を最小にすることができる。
これとは別に、処理能力設定部107は、予測時間tpが所定の閾値時間tt2以下になったときにパフォーマンス・ステップのステップ数をn(n>1)以上さげて、測定温度をイネーブル温度MTe以下に維持することもできる。この様子を図10(B)に基づいて説明する。図10(B)のライン85は、図10(A)のライン81と同じように、時刻t0において測定温度がT1のときに、時刻t0における温度上昇速度が継続すると仮定した場合に、イネーブル温度MTeに到達するまでの予測時間tpを示している。予測時間tpは使用率を考慮していないため、予測時の使用率によっては、処理能力を低下させないと仮定した場合の測定温度が予測時間tpより早い時間でイネーブル温度MTeに到達する可能性がある。
このとき低下させるステップ数を多くすることで大きな温度上昇の抑制効果を得ることができる。しかし、必要以上に低下させるステップ数を多くすることは、本来のCPU11の性能を無駄にするため好ましくない。必要最小限の範囲でパフォーマンス・ステップを低下させるために、処理能力設定部107は低下させるステップ数nを、予測時間tpを計算した時刻t0でのCPU11の使用率に基づいて決定する。すなわち、予測時間tpを計算した時刻t0でのCPU11の使用率が高い場合は、予測時間tpより短い時間で温度がイネーブル温度MTeに到達する可能性は低いので1ステップだけ下げて75%にし、CPU11の使用率が低い場合は予測時間よりも短い時間で温度がイネーブル温度に到達する可能性が高いので、2ステップまたは3ステップ下げてパフォーマンス・ステップを50%、25%にすることができる。図10(B)の場合は、図10(A)の場合に比べて、パフォーマンス・ステップを低下させるときの測定温度がイネーブル温度MTeに近づき、パフォーマンス・ステップを低下させる頻度は少なくなるが、低下させるときのステップ数は2ステップ以上になることがあるので、ユーザが処理能力の低下を感じる可能性は高くなる。
いずれの場合も処理能力設定部107は、温度予測部105から受け取ったすべての温度センサに関する予測時間tpが一定値以上または温度上昇を意味しない特別の予約値の場合は、システム筐体3の全体に渡って放熱ファン33の放熱量と電子デバイスからの発熱量がバランスしているか、放熱量が多くて測定温度が低下していると判断して、パフォーマンス・ステップを1ステップだけ上げる。処理能力設定部107はまた、修正予測時間tcまたは予測時間tpに基づいて処理能力を低減させる必要がないと判断し、かつ、処理能力を増大させる必要もないと判断したときは、それまでのパフォーマンス・ステップを維持する。このように処理能力設定部107は、OSの使用率メータ67から受け取った現在のCPU11の使用率と温度予測部105から受け取った予測時間tpに基づいて、現在のパフォーマンス・ステップを増加方向または低下方向に変更する必要があるか否かを判断してパフォーマンス・ステップを変更し、変更の必要がないときは、その時点のパフォーマンス・ステップを維持する。
処理能力設定部107は、パフォーマンス・ステップを変更する場合に、パワー・マネジメント・ドライバを経由してシステムBIOSにCPU11のレジスタに実行するパフォーマンス・ステップのための設定値を書き込む。処理能力設定部107が予測温度に基づいて測定温度をイネーブル温度以下に維持する処理を、パフォーマンス調整処理ということにする。なお、パフォーマンス調整処理においては必ずしもCPU11の使用率を利用する必要はない。
処理能力設定部107は、各温度センサ31が測定したそれぞれの温度に基づいて現在のパフォーマンス・ステップを増加方向または低下方向に変更する必要があるか否かを判断し、いずれかの温度センサの測定温度についてパフォーマンス・ステップを低下方向に変更すると判断した場合は低下させ、また、すべての温度センサの測定温度についてパフォーマンス・ステップを増加方向に変更すると判断した場合は増加させる。ユーザ・インターフェース部101は、各ユーザの個性やそのときの作業状況により変化する処理能力と静寂性のバランス位置を調整してユーザが最大の快適度を得ることができるように、LCD19を通じてユーザに設定画面を提供する。
パフォーマンス判定部103は処理能力設定部107が最初にパフォーマンス調整処理を開始した時点からパフォーマンス特性値の計算を開始する。パフォーマンス特性値は、パフォーマンス調整処理が行われている間の処理時間の遅延の程度を数値化した値である。パフォーマンス特性値は、処理能力を低下させるステップ数とパフォーマンス調整処理の継続時間の2つのファクターに基づいて計算することができる。パフォーマンス特性値Pfは、たとえば、各パフォーマンス・ステップPnでCPU11が動作する時間をtyとしたときにPf=Σ(100−Pn)×tyで計算することができる。図9にパフォーマンス特性値の計算例を示す。パフォーマンス特性値は、処理能力の低下が大きいほど、また、継続時間が長いほど大きな値となり処理時間の遅延を反映する。
パフォーマンス判定部103は、パフォーマンス特性値が所定の閾値に到達したときに、放熱ファン33の回転速度を上昇させるためのパフォーマンス優先コマンドを処理能力設定部103に送る。パフォーマンス判定部103は、処理能力設定部107を通じて回転速度設定部63から回転速度が増大したことの通知を受け取ると、パフォーマンス特性値の計算をリセットして、つぎにパフォーマンス調整処理が開始された時点で新たにパフォーマンス特性値の計算を開始し同様にパフォーマンス優先コマンドを生成する。さらにパフォーマンス判定部103は、CPU11が通常状態で動作する時間が所定の時間継続したことを示す情報を処理能力設定部107から受け取ると、パフォーマンス特性値の計算をリセットし、つぎにパフォーマンス調整処理が開始された時点で再度パフォーマンス特性値の計算を開始して同様にパフォーマンス優先コマンドを生成する。これは、パフォーマンス調整処理が所定時間中断した場合は、パフォーマンス特性値の計算をリセットしてもユーザの快適度に影響を与えないと考えられるからである。
パフォーマンス特性値に対する閾値は、ユーザ・インターフェース部101が提供する設定画面を通じて、ユーザが設定できるようになっている。ユーザは、現在のパフォーマンス調整処理に対して、パフォーマンスをより優先したい場合には、閾値を低くしてパフォーマンス調整処理を早く終了させ、静寂性をより優先させたい場合には、閾値を高くしてパフォーマンス調整処理の期間が長く続くようにすることができる。ユーザ・インターフェース部101は、ユーザにより設定された閾値をパフォーマンス判定部103に送る。RTC65は、ノートPC10に実装されたリアル・タイム・クロックで、パフォーマンス判定部103に時間情報を供給する。
処理能力設定部107は、パフォーマンス判定部103からパフォーマンス優先コマンドを受け取るとパフォーマンス調整処理を中断し、その時点のパフォーマンス・ステップを最大の100%に復帰させる。CPU11の負荷が変化しなければやがて測定温度はイネーブル温度を超えるため、EC27の回転速度設定部63は回転速度を1段増加させる。処理能力設定部107は、パフォーマンス優先コマンドを受け取ったとき以降に回転速度が上昇した通知を回転速度設定部63から受け取ると、パフォーマンス優先コマンドをリセットして、上昇した回転速度の下で再度パフォーマンス調整処理を行う。なお、パフォーマンス調整処理を中断してパフォーマンス・ステップを復帰させる際には、必ずしも前述のように100%に復帰させる必要はなく、その時点の発熱量が相対的に大きい場合には、例えばそれまで25%だったステップを、75%までに復帰するような調整があっても良い。これによって、1段増加した次の回転速度でのイネーブル温度(例えばHTe)をも短時間に一気に超えてしまうような急激な温度上昇に対応することができる。
EC27の温度測定部61は、各温度センサ31から受け取った信号をディジタルの温度値に変換する。温度測定部61は、温度予測部105と回転速度設定部63に温度値を転送する。回転速度設定部63は、温度測定部61から受け取った温度値とTAT60に設定された閾値とに基づいて放熱ファン駆動回路29に信号を送り、放熱ファン33の回転速度を制御する。放熱ファン33は、放熱ファン駆動回路29の制御下で所定の回転速度で動作する。このようにEC27が、温度センサ31が測定した測定温度に基づいて放熱ファン33の回転速度を制御する処理を放熱量調整処理ということにする。
放熱制御プログラム100は、CPU11のパフォーマンス・ステップを変更することにより放熱量を変化させてシステム筐体3の内部温度を制御するパフォーマンス系の温度制御構造を構成する。一方、EC27は、温度センサ31が測定した温度とTAT60の閾値に基づいて放熱ファン33の回転速度を調整することによりシステム筐体3の内部温度を制御する強制冷却系の温度制御構造を構成する。パフォーマンス系を構成する放熱制御プログラム100は、CPU11で実行されるため、CPU11で実行される他のプログラムの影響を受けて一時的に動作が不安定になる可能性も残る。強制冷却系を構成する温度測定部61、回転速度設定部63、およびTAT60はEC27のファームエアで構成されCPU11から独立して機能する。
すなわち、強制冷却系は、パフォーマンス調整処理とは無関係に温度センサ31とTAT60の値だけに基づいて放熱ファン駆動回路29を制御するので、何らかの原因でパフォーマンス系の動作が一時的に不安定になってもシステム筐体3の温度を安全な範囲に維持することができる。また、放熱制御プログラム100は、CPU11で実行するプログラムであるため容易に修正を行うことができ、かつ、強制冷却系にレイヤを重ねる構造であるため強制冷却系の変更を必要としない。
図6は、図5に示したパフォーマンス系と強制冷却系の2つの温度制御構造により構成される放熱システムが、ノートPC10のシステム筐体3内の温度を制御する手順を示すフローチャートである。ブロック201では、放熱ファン33が強制冷却系の放熱量調整処理によりいずれかの回転速度で回転している。放熱ファン33が高速回転をしている場合は、それ以上回転速度が上がることはないが、システムがシャットダウンに至るときの温度を閾値温度としてパフォーマンス調整処理を行うことも可能である。温度予測部105は、温度測定部61から定期的に各温度センサ31が測定した温度値を受け取り、たとえば2秒といった一定時間ごとに測定時点での予測時間を計算して、処理能力設定部107に通知する。
処理能力設定部107は回転速度設定部63から現在の回転速度に関する情報を受け取ってパフォーマンス調整処理を実行している。CPU11はユーザにより指定されたプログラムおよびシステムが決定したプログラムを実行しており、パフォーマンス・ステップと使用率に基づいて定まる量の発熱をしている。処理能力設定部107はブロック203で処理能力を低減させる必要があると判断したときにブロック205で図10を参照して説明したいずれかの方法でパフォーマンス・ステップを低下させる。処理能力設定部107は、ブロック207で処理能力を増大する必要があると判断したときは、ブロック209でパフォーマンス・ステップを増大させる。パフォーマンス判定部103はブロック211で、パフォーマンス特性値が閾値を越えたか否かを判定し、閾値を越えた場合にはブロック213でCPU11を通常状態に復帰させる。
ブロック215とブロック217では、強制冷却系がパフォーマンス系からは独立して温度センサ31の測定する測定温度に基づいて放熱量調整処理を実行している。そして、いずれかの温度センサ31が測定した測定温度がTAT60のイネーブル温度を越えるとブロック219で放熱ファン33の回転速度を1段上昇させ、すべての温度センサ31が測定した測定温度がTAT60のディスエーブル温度より下がったときにブロック221で放熱ファン33の回転速度を1段下降させる。ブロック217、219、221以降は、ブロック203に戻ってパフォーマンス系が新たな回転速度に関するイネーブル温度に基づいてパフォーマンス調整処理を開始する。
図7は、図6の手順を実行したときのパフォーマンス調整処理の一例を示す図である。図7は横軸が経過時間で縦軸がCPU11に埋め込まれた温度センサ11Tが示す測定温度である。図7では時刻t0から時刻t9までパフォーマンス調整処理が行われている。この間、処理能力設定部107がパフォーマンス・ステップを低下する必要があると判断したときの判断は、温度センサ11Tが支配していたものとしている。時刻t0以前では、放熱ファン33が低速回転で動作し、パフォーマンス調整処理は行われておらず、CPU11は通常状態で動作しているが、CPU11からの放熱量と低速回転での放熱量の熱バランスが崩れて、温度センサ11Tの測定温度が上昇している。
時刻t0で温度予測部105が、時刻t0における温度T0が、イネーブル温度MTeに到達する時刻t0xまでの時間を予測時間tf0として計算する。処理能力設定部107は、予測時間tf0に対してCPU11の使用率を適用して修正予測時間を計算し閾値時間と比較する。その結果、処理能力設定部107は、修正予測時間が閾値時間よりも短いと判断してCPU11のパフォーマンス・ステップを1ステップだけ下げて75%に設定する。処理能力設定部107は時刻t1、t2における予測時間tf1、tf2から計算した修正予測時間がそれぞれ閾値時間よりも短いため、時刻t1、t2でCPU11のパフォーマンス・ステップを1ステップずつ下げて、50%、25%とする。なお、時刻t1、t2では前の時刻t0、t1においてそれぞれパフォーマンス・ステップが1段階低下しているので温度上昇速度は鈍化し、予測時間tf1、tf2は予測時間tf0、tf1よりも長くなっているが、いずれもまだ閾値時間よりは短いため処理能力設定部107は、パフォーマンス・ステップを低下させる必要があると判断している。
処理能力設定部107は時刻t3、t4、t5における予測時間tf3、tf4、tf5から計算した修正予測時間がそれぞれ閾値時間よりも長くなり、かつ、パフォーマンス・ステップを増加する程度ではないため、時刻t3、t4、t5ではCPU11のパフォーマンス・ステップを変更しないで25%を維持する。時刻t6では処理能力設定部107は、測定温度が平衡または下降していることを認識して、パフォーマンス・ステップを1ステップ上げて50%にする。処理能力設定部107は時刻t7における予測時間tf7から計算した修正予測時間が閾値時間よりも長いため、時刻t7ではCPU11のパフォーマンス・ステップを変更しないで50%を維持する。
パフォーマンス判定部103は、時刻t0で処理能力設定部107がパフォーマンス調整処理を開始してからパフォーマンス特性値の計算を開始する。パフォーマンス特性値は、パフォーマンス調整処理が継続する時間にしたがって増加する。パフォーマンス特性値の増加率は、低下させるステップ数が大きいほど高くなる。時刻t8では、パフォーマンス特性値が所定の閾値に到達したため、パフォーマンス判定部103が処理能力設定部107にパフォーマンス優先コマンドを送る。パフォーマンス優先コマンドを受け取った処理能力設定部107は、時刻t8でパフォーマンス・ステップを100%に戻してCPU11を通常状態に復帰させる。
パフォーマンス・ステップが100%に戻ると、温度センサ11Tの温度は、低速回転で動作する放熱ファン33の放熱量と、処理能力が低下していないCPU11の発熱量で定まる温度に収束する。この例では、通常状態でのCPU11の発熱量が放熱量を上回っているため、時刻t9では、測定温度がイネーブル温度MTeに到達するため、強制冷却系は放熱ファン33の回転速度を1段上げて中速回転で動作させる。時刻t4と時刻t5の間でCPU11がアイドル状態になり、測定温度がディスエーブル温度LTdまで下がったとすれば、回転速度設定部63は、放熱ファン33の回転速度を1段下げて超低速回転に移行させる。このように、パフォーマンス系は、パフォーマンス調整処理期間中に、温度がイネーブル温度MTeを超えないで、かつ、CPU11が最大のパフォーマンス・ステップで動作するように予測温度に基づいてCPU11のパフォーマンス・ステップを制御する。
図8は、テスト・プログラムを利用して図7の手順を実行したときの温度センサ11Tが測定した測定温度とパフォーマンス・ステップの推移を説明する図である。図8(A)は、強制冷却系だけを機能させた場合で、図8(B)は強制冷却系とパフォーマンス系を機能させた場合を示す。図8(A)においては、CPU11の発熱量は、全期間taの間棒グラフで示すように変化するが、パフォーマンス調整処理は行われないため、ライン201で示す測定温度が3個所でイネーブル温度MTeを超えており、放熱ファン33の回転速度が強制冷却系の制御の下でその都度中速回転に変化している。
図8(B)では、図8(A)と同じテスト・プログラムを実行しているが、パフォーマンス調整処理が行われているため、ライン203で示す測定温度はイネーブル温度MTeを超えることはない。このとき、CPU11に対して行われる処理能力の変更に応じてCPU11の発熱量が変化する。期間tbの間は処理能力を低下させているため発熱量の上限が下がり、それに応じて発熱量も低下し、期間tcの間は処理能力を増加させているため発熱量の上限が上がり、それに応じて発熱量も増加している。
このことより、パフォーマンス調整処理では、CPU11の作業が増大して測定温度が上昇し始めた期間tbのときに一時的に処理能力を低下させて、処理能力を低下させた期間に処理すべきであった作業の一部を、作業が少ない後続の期間tcにシフトさせて測定温度のピークを抑制しているといえる。本発明は、トレードオフになっているCPU11の処理能力と放熱ファン33の静寂性を調和してユーザに最大の快適度を与える。
快適度はユーザの個人差およびそのときの作業状況で変化する。本発明では、ユーザ・インターフェース部101が提供する設定画面でユーザが閾値を調整して、パフォーマンスを優先するか、あるいは静寂性を優先するか選択し、ユーザごとにきめの細かい調和点の調整ができるようになっている。具体的には、ユーザはパフォーマンスを優先したい場合は閾値を小さく設定してパフォーマンス特性値が小さい段階で放熱ファン33の回転速度を上昇させることができる。ユーザは静寂性を優先したい場合は、閾値を大きく設定してパフォーマンス特性値が大きくなるまでパフォーマンス調整処理を継続することができる。
処理能力の調整をCPU11で行う例を示したが、スピード・ステップまたはスロットリングは、ビデオ・チップなどの他のプロセッサで行うこともできる。この場合、CPU11およびビデオ・チップまたはそのいずれか一方を利用してパフォーマンス調整処理を行うことができる。また、放熱ファン33は、図5を参照して説明した強制冷却系を構成するものであれば、システム筐体3の中に複数個設けられていてもよい。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
本発明の実施の形態にかかるノートPCの外形図である。 ノートPC10のシステム構成を示す概略ブロック図である。 サーマル・アクション・テーブル(TAT)の構成を説明する図である。 従来の放熱方式で放熱ファンを動作させたときの放熱ファンの回転速度を示す図である。 本実施の形態にかかる放熱システムの構成を示すブロック図である。 パフォーマンス系と強制冷却系により構成される放熱システムが、ノートPCの温度を制御する手順を示すフローチャートである。 パフォーマンス調整処理の状態の一例を示す図である。 テスト・プログラムを利用して図7の手順を実行したときの測定温度とパフォーマンス・ステップの推移を説明する図である。 パフォーマンス特性値の計算例を説明する図である。 予測時間に基づいて、処理能力を低減する原理を説明する図である。
符号の説明
LTe、MTe、HTe…イネーブル温度
3…システム筐体
60…サーマル・アクション・テーブル
100…放熱制御プログラム

Claims (20)

  1. コンピュータの筐体に収納された放熱システムであって、
    処理能力の変更が可能なプロセッサと、
    放熱ファンと、
    温度センサと、
    閾値温度と前記温度センサが測定した測定温度に基づいて前記放熱ファンの回転速度を段階的に変更する回転速度設定部と、
    前記測定温度と前記閾値温度に基づいて前記測定温度が所定時間以内に前記閾値温度を超えると判断したときに前記プロセッサの処理能力を一時的に低減させるパフォーマンス制御部と
    を有する放熱システム。
  2. 前記パフォーマンス制御部が、
    前記測定温度と前記測定温度の上昇速度と前記閾値温度に基づいて現在の処理能力を維持した場合に前記測定温度が前記閾値温度を超えるまでの予測時間を計算する温度予測部と、
    前記予測時間に基づいて前記プロセッサの処理能力を変更する処理能力設定部と
    を含む請求項1に記載の放熱システム。
  3. 前記処理能力設定部は、前記予測時間に基づいて処理能力の低減、維持、または増大のいずれかを実行する請求項2に記載の放熱システム。
  4. 前記処理能力設定部は、前記予測時間と前記プロセッサの使用率に基づいて処理能力の低減量を決定する請求項2または請求項3に記載の放熱システム。
  5. 前記処理能力設定部は、前記プロセッサの使用率に基づいて前記予測時間を修正した修正予測時間を生成し、該修正予測時間に基づいて処理能力を最小単位量だけ低減させる請求項2または請求項3に記載の放熱システム。
  6. 処理能力が通常状態より低減している時間と処理能力の低減量に基づいたパフォーマンス特性値を計算してパフォーマンス優先コマンドを前記処理能力設定部に発行するパフォーマンス判定部を有し、前記処理能力設定部は前記パフォーマンス優先コマンドに基づいて前記プロセッサを通常状態またはそれに準ずる状態に復帰させる請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の放熱システム。
  7. 前記パフォーマンス特性値に基づいて前記パフォーマンス優先コマンドを生成するための閾値をユーザが入力する設定画面を生成し、前記閾値を前記パフォーマンス判定部に送るユーザ・インターフェース部を有する請求項6に記載の放熱システム。
  8. 前記温度予測部は前記回転速度設定部が前記放熱ファンの回転速度を変更した後の新たな閾値温度に対する新たな予測時間を計算し、前記処理能力設定部は前記新たな予測時間に基づいて前記プロセッサの処理能力を変更する請求項2ないし請求項7のいずれかに記載の放熱システム。
  9. 前記閾値温度は、前記放熱ファンの回転速度を第1の回転速度から該第1の回転速度よりも速い第2の回転速度に上昇させる基準となる第1の閾値と前記第2の回転速度から前記第1の回転速度に下降させる基準となる前記第1の閾値より小さい第2の閾値で構成されている請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の放熱システム。
  10. 前記閾値温度が、前記コンピュータの筐体温度を所定の値以下に抑制するように設定されている請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の放熱システム。
  11. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の放熱システムを搭載したコンピュータ。
  12. 処理能力の変更が可能なプロセッサと放熱ファンと温度センサを筐体内に設けたコンピュータにおける放熱方法であって、
    前記温度センサが温度を測定するステップと、
    閾値温度と前記温度センサが測定した測定温度に基づいて前記放熱ファンの回転速度を前記コンピュータが段階的に変更するステップと、
    前記測定温度と前記閾値温度に基づいて前記測定温度が所定時間以内に前記閾値温度を超えるか否かを前記コンピュータが判断するステップと、
    前記閾値温度を超えると判断したときに前記プロセッサの処理能力を一時的に低減させるステップと
    を有する放熱方法。
  13. 前記判断するステップが、前記閾値温度と前記測定温度と前記測定温度の上昇速度に基づいて判断する請求項12に記載の放熱方法。
  14. 前記閾値温度に到達しないと判断したときに前記処理能力を増加または維持させるステップを有する請求項13に記載の放熱方法。
  15. 前記プロセッサの使用率に基づいて前記処理能力の低減量を決定するステップを含む請求項14に記載の放熱方法。
  16. 前記処理能力が低減している時間と処理能力の低減の程度に基づいて前記コンピュータがパフォーマンス特性値を計算するステップと、
    前記パフォーマンス特性値に基づいて前記プロセッサを通常状態に復帰させるステップと
    を有する請求項14または請求項15に記載の放熱方法。
  17. 前記パフォーマンス特性値に対する閾値を前記コンピュータがユーザから受け取るステップを有する請求項16に記載の放熱方法。
  18. 前記判断するステップと前記低減させるステップと前記増加または維持させるステップとを変更された回転速度ごとに新たな閾値温度に基づいて実行する請求項14ないし請求項17のいずれかに記載の放熱方法。
  19. 処理能力の変更が可能なプロセッサと放熱ファンと温度センサを筐体内に設けたコンピュータに、
    前記温度センサが温度を測定する機能と、
    閾値温度と前記温度センサが測定した測定温度に基づいて前記放熱ファンの回転速度を段階的に変更する機能と、
    前記測定温度と前記閾値温度に基づいて前記測定温度が所定時間以内に前記閾値温度を超えるか否かを前記コンピュータが判断する機能と、
    前記閾値温度を超えると判断したときに前記プロセッサの処理能力を一時的に低減させる機能と
    を実現させるコンピュータ・プログラム。
  20. 前記測定する機能および前記変更する機能を実現するプログラムと、前記判断する機能および前記低減させる機能を実現するプログラムが、相互に異なるプロセッサで実行される請求項19に記載のコンピュータ・プログラム。
JP2008200288A 2008-08-02 2008-08-02 コンピュータの放熱システム Active JP5189921B2 (ja)

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