JP2010033901A - 燃料電池システム及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲温度の変動に対して適正な燃料供給を可能にし常に安定した発電出力を得られる燃料電池システム及び電子機器を提供する。
【解決手段】予め制御温度設定テーブル901を用意し、機器が使用される周囲温度に応じて制御温度設定テーブル901を参照して制御温度を設定し、この制御温度と温度センサ106の出力との比較し、温度センサ106の出力が上昇して、この出力が制御温度を上回ると、温度制御信号発生部702によりポンプオン信号を強制的に停止して(ポンプオン信号の発生時間を制限して)ポンプオフ信号を出力し、燃料電池発電部101への燃料の供給量を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システム及びこの燃料電池システムを電源として用いた電子機器に関する。
携帯電話機や携帯情報端末などの電子機器の小型化は目覚しいものがあり、これら電子機器の小型化とともに、電源として燃料電池を使用することが試みられている。燃料電池は、燃料と空気を供給するのみで、発電することができ、燃料のみを交換すれば連続して発電できるという利点を有するため、小型化が実現できれば、小型の電子機器の電源として極めて有効である。
そこで、最近、燃料電池として、直接メタノール型燃料電池(以下、DMFC;Direct Methanol Fuel Cellと称する。)が注目されている。かかるDMFCは、液体燃料の供給方式によって分類され、気体供給型や液体供給型等のアクティブ方式のものと、燃料収容部内の液体燃料を電池内部で気化させて燃料極に供給する内部気化型等のパッシブ方式のものがあり、これらのうち、パッシブ方式のものはDMFCの小型化に対して特に有利である。
従来、このようなパッシブ方式のDMFCとして、特許文献1に開示されるように、例えば燃料極、電解質膜および空気極を有する膜電極接合体(燃料電池セル)を、樹脂製の箱状容器からなる燃料収容部上に配置した構造のものが考えられている。
また、DMFCの燃料電池セルと燃料収容部とを流路を介して接続する構成のものも特許文献2〜4に開示されている。これら特許文献2〜4は、燃料収容部から供給された液体燃料を燃料電池セルに流路を介して供給することによって、流路の形状や径等に基づいて液体燃料の供給量を調整可能としたもので、特に、特許文献3では燃料収容部から流路にポンプで液体燃料を供給している。また、ポンプに代えて、流路に電気浸透流を形成する電界形成手段を用いることも記載されている。さらに特許文献4には電気浸透流ポンプを用いて液体燃料等を供給することが記載されている。
国際公開第2005/112172号パンフレット 特表2005−518646号公報 特開2006−085952号公報 米国特許公開第2006/0029851号公報
ところで、このようなDMFCを主発電部とした燃料電池システムでは、安定した発電出力を確保するためDMFC内部の発熱部の発熱による温度が予め設定された基準温度になるように制御を行う必要がある。この場合、発熱部の温度は、燃料電池システム周囲の温度にも影響を受け易く、実際の発熱部の温度は、燃料電池システムの周囲温度にDMFCでの発電による温度上昇分を加えたものとなる。
例えば、発熱部の基準温度を45℃とした場合、燃料電池システムの周囲温度の影響により発熱部が60℃まで上昇したとすると、発熱部の温度を基準温度にするための制御は、オンタイマーとオフタイマーの動作時間を変更して発電部への燃料供給量を調整しながら大きな温度幅で発熱部の温度を制御し、基準温度に近づけるようにしている。しかし、このような制御は、60℃以上の高温域で行われることがあり、最高温度側は、かなりの高温状態になるため、これが原因で、燃料電池システムを組み込んだ電子機器などに悪影響を及ぼすことがある。一方、燃料電池システムの周囲温度の影響により発熱部が基準温度より大幅に低下したような場合、今度は、45℃以下で、大きな温度幅で発熱部の温度が制御されるため、最低温度側で、かなりの低温状態となって発電部での発電能力が低下し、発熱部の温度をさらに低下させ、結果、DMFCの出力および発電効率が極端に低下する虞があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、周囲温度の変動に対して適正な燃料供給を可能にし常に安定した発電出力を得られる燃料電池システム及び電子機器を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、燃料により電力を発電する発電部を有する燃料電池本体と、周囲温度を検出する第1の温度検出手段と、前記燃料電池本体の発電部の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記周囲温度の属する複数の異なる温度領域と、これら温度領域に対応する制御温度を記憶した記憶手段と、前記第1の温度検出手段より検出される周囲温度に基づいて前記記憶手段より対応する温度領域を判定するとともに、該判定した温度領域に対応する制御温度を設定する制御温度設定手段と、前記制御温度設定手段により設定された制御温度と前記第2の温度検出手段の検出出力の比較結果に応じて前記発電部への燃料の供給量を制御する制御手段とを具備したことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載において、前記燃料電池本体は、前記発電部に燃料を供給する燃料移送制御手段を有し、前記制御手段は、制御温度設定手段により設定された制御温度と前記第2の温度検出手段の検出出力の比較結果に応じて前記燃料移送制御手段の動作時間を決定するオン信号の発生時間又は前記燃料移送制御手段の停止時間を決定するオフ信号の発生時間を制御することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載において、前記燃料電池本体は、前記発電部に燃料を供給する燃料移送制御手段を有し、前記制御温度設定手段は、前記判定された温度領域に対応して設定される制御温度とともに、さらに閾値温度を設定し、前記制御手段は、前記制御温度設定手段により設定された閾値温度及び制御温度と、前記第2の温度検出手段の検出出力とのそれぞれの比較結果に応じて前記燃料移送制御手段の動作時間を決定するオン信号の発生時間及び前記燃料移送制御手段の停止時間を決定するオフ信号の発生時間を制御することを特徴としている。
請求項4記載の発明は、燃料により電力を発電する発電部を有するとともに、前記発電部に燃料を供給する燃料移送制御手段を有する燃料電池本体と、周囲温度を検出する第1の温度検出手段と、前記燃料電池本体の発電部の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記周囲温度の属する複数の異なる温度領域と、これら温度領域に対応する制御温度を記憶した記憶手段と、前記温度検出手段より検出される周囲温度に基づいて前記記憶手段より対応する温度領域を判定するとともに、該判定した温度領域に対応する制御温度を設定する制御温度設定手段と、前記制御温度設定手段により設定された制御温度と前記第2の温度検出手段の検出出力の比較結果に応じて前記燃料移送制御手段の駆動電圧を可変制御する制御手段とを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料電池システムを電源として使用した電子機器である。
本発明によれば、周囲温度の変動に対して適正な燃料供給を可能にし常に安定した発電出力を得られる燃料電池システム及び電子機器を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる燃料電池システムの概略構成を示している。
図1において、1は燃料電池本体(DMFC)で、この燃料電池本体1は、起電部を構成する燃料電池発電部(セル)101、液体燃料を収容する燃料収容部102、燃料収容部102と燃料電池発電部(セル)101を接続する流路103及び燃料収容部102から燃料電池発電部(セル)101に液体燃料を移送するための燃料供給制御手段としてのポンプ104を有している。
図2は、このような燃料電池本体1をさらに詳細に説明するための断面図である。
この場合、燃料電池発電部101は、アノード触媒層11とアノードガス拡散層12とを有するアノード(燃料極)13と、カソード触媒層14とカソードガス拡散層15とを有するカソード(空気極/酸化剤極)16と、アノード触媒層11とカソード触媒層14とで挟持されたプロトン(水素イオン)伝導性の電解質膜17とから構成される膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)を有している。
ここで、アノード触媒層11やカソード触媒層14に含有される触媒としては、例えばPt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等の白金族元素の単体、白金族元素を含有する合金等が挙げられる。アノード触媒層11にはメタノールや一酸化炭素等に対して強い耐性を有するPt−RuやPt−Mo等を用いることが好ましい。カソード触媒層14にはPtやPt−Ni等を用いることが好ましい。ただし、触媒はこれらに限定されるものではなく、触媒活性を有する各種の物質を使用することができる。触媒は炭素材料のような導電性担持体を使用した担持触媒、あるいは無担持触媒のいずれであってもよい。
電解質膜17を構成するプロトン伝導性材料としては、例えばスルホン酸基を有するパーフルオロスルホン酸重合体のようなフッ素系樹脂(ナフィオン(商品名、デュポン社製)やフレミオン(商品名、旭硝子社製)等)、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂等の有機系材料、あるいはタングステン酸やリンタングステン酸等の無機系材料が挙げられる。ただし、プロトン伝導性の電解質膜17はこれらに限られるものではない。
アノード触媒層11に積層されるアノードガス拡散層12は、アノード触媒層11に燃料を均一に供給する役割を果たすと同時に、アノード触媒層11の集電体も兼ねている。カソード触媒層14に積層されるカソードガス拡散層15は、カソード触媒層14に酸化剤を均一に供給する役割を果たすと同時に、カソード触媒層14の集電体も兼ねている。アノードガス拡散層12およびカソードガス拡散層15は多孔質基材で構成されている。
アノードガス拡散層12やカソードガス拡散層15には、必要に応じて導電層が積層される。これら導電層としては、例えばAu、Niのような導電性金属材料からなる多孔質層(例えば、メッシュ)、多孔質膜、箔体あるいはステンレス鋼(SUS)などの導電性金属材料に金などの良導電性金属を被覆した複合材等が用いられる。電解質膜17と後述する燃料分配機構105およびカバープレート18との間には、それぞれゴム製のOリング19が介在されており、これらによって燃料電池発電部101からの燃料漏れや酸化剤漏れを防止している。
カバープレート18は酸化剤である空気を取入れるための不図示の開口を有している。カバープレート18とカソード16との間には、必要に応じて保湿層や表面層が配置される。保湿層はカソード触媒層14で生成された水の一部が含浸されて、水の蒸散を抑制すると共に、カソード触媒層14への空気の均一拡散を促進するものである。表面層は空気の取入れ量を調整するものであり、空気の取入れ量に応じて個数や大きさ等が調整された複数の空気導入口を有している。
燃料電池発電部101のアノード(燃料極)13側には、燃料分配機構105が配置されている。燃料分配機構105には配管のような液体燃料の流路103を介して燃料収容部102が接続されている。
燃料収容部102には、燃料電池発電部101に対応した液体燃料が収容されている。液体燃料としては、各種濃度のメタノール水溶液や純メタノール等のメタノール燃料が挙げられる。液体燃料は必ずしもメタノール燃料に限られるものではない。液体燃料は、例えばエタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、その他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料収容部102には燃料電池発電部101に応じた液体燃料が収容される。
燃料分配機構105には燃料収容部102から流路103を介して燃料が導入される。流路103は燃料分配機構105や燃料収容部102と独立した配管に限られるものではない。例えば、燃料分配機構105と燃料収容部102とを積層して一体化する場合、これらを繋ぐ燃料の流路であってもよい。燃料分配機構105は流路103を介して燃料収容部102と接続されていればよい。
ここで、燃料分配機構105は図3に示すように、燃料が流路103を介して流入する少なくとも1個の燃料注入口21と、燃料やその気化成分を排出する複数個の燃料排出口22とを有する燃料分配板23を備えている。燃料分配板23の内部には図2に示すように、燃料注入口21から導かれた燃料の通路となる空隙部24が設けられている。複数の燃料排出口22は燃料通路として機能する空隙部24にそれぞれ直接接続されている。
燃料注入口21から燃料分配機構105に導入された燃料は空隙部24に入り、この燃料通路として機能する空隙部24を介して複数の燃料排出口22にそれぞれ導かれる。複数の燃料排出口22には、例えば燃料の気化成分のみを透過し、液体成分は透過させない気液分離体(図示せず)を配置してもよい。これによって、燃料電池発電部101のアノード(燃料極)13には燃料の気化成分が供給される。なお、気液分離体は燃料分配機構105とアノード13との間に気液分離膜等として設置してもよい。燃料の気化成分は複数の燃料排出口22からアノード13の複数個所に向けて排出される。
燃料排出口22は燃料電池発電部101の全体に燃料を供給することが可能なように、燃料分配板23のアノード13と接する面に複数設けられている。燃料排出口22の個数は2個以上であればよいが、燃料電池発電部101の面内における燃料供給量を均一化する上で、0.1〜10個/cm2の燃料排出口22が存在するように形成することが好ましい。
燃料分配機構105と燃料収容部102の間を接続する流路103には、燃料移送制御手段としてのポンプ104が挿入されている。このポンプ104は燃料を循環される循環ポンプではなく、あくまでも燃料収容部102から燃料分配機構105に燃料を移送する燃料供給ポンプである。このようなポンプ104で必要時に燃料を送液することによって、燃料供給量の制御性を高めるものである。この場合、ポンプ104としては、少量の燃料を制御性よく送液することができ、さらに小型軽量化が可能という観点から、ロータリーベーンポンプ、電気浸透流ポンプ、ダイアフラムポンプ、しごきポンプ等を使用することが好ましい。ロータリーベーンポンプはモータで羽を回転させて送液するものである。電気浸透流ポンプは電気浸透流現象を起こすシリカ等の焼結多孔体を用いたものである。ダイアフラムポンプは電磁石や圧電セラミックスによりダイアフラムを駆動して送液するものである。しごきポンプは柔軟性を有する燃料流路の一部を圧迫し、燃料をしごき送るものである。これらのうち、駆動電力や大きさ等の観点から、電気浸透流ポンプや圧電セラミックスを有するダイアフラムポンプを使用することがより好ましい。
また、ポンプ104には、後述する燃料供給制御回路5が接続され、ポンプ104の駆動が制御される。この点については後述する。
このような構成において、燃料収容部102に収容された燃料は、ポンプ104により流路103を移送され、燃料分配機構105に供給される。そして、燃料分配機構105から放出された燃料は、燃料電池発電部101のアノード(燃料極)13に供給される。燃料電池発電部101内において、燃料はアノードガス拡散層12を拡散してアノード触媒層11に供給される。燃料としてメタノール燃料を用いた場合、アノード触媒層11で下記の(1)式に示すメタノールの内部改質反応が生じる。なお、メタノール燃料として純メタノールを使用した場合には、カソード触媒層14で生成した水や電解質膜17中の水をメタノールと反応させて(1)式の内部改質反応を生起させる。あるいは、水を必要としない他の反応機構により内部改質反応を生じさせる。
CH3OH+H2O → CO2+6H++6e- …(1)
この反応で生成した電子(e-)は集電体を経由して外部に導かれ、いわゆる出力として負荷側に供給された後、カソード(空気極)16に導かれる。また、(1)式の内部改質反応で生成したプロトン(H+)は電解質膜17を経てカソード16に導かれる。カソード16には酸化剤として空気が供給される。カソード16に到達した電子(e-)とプロトン(H+)は、カソード触媒層14で空気中の酸素と下記の(2)式にしたがって反応し、この反応に伴って水が生成される。
6e-+6H++(3/2)O2 → 3H2O …(2)
図1に戻って、このように構成された燃料電池本体1は、燃料電池発電部(セル)101に第2の温度検出手段としての温度センサ106が設けられている。この温度センサ106は、燃料電池発電部(セル)101の発熱部の温度を検出するもので、例えば、サーミスタや熱電対からなり、図2に示す燃料電池発電部(セル)101のカソード(空気極)16に配置されている。また、温度センサ106は、発熱温度に対応する検出信号を制御部7に出力する。
また、燃料電池本体1の周囲、例えばシステムを収納するケース6には、第1の温度検出手段として温度センサ8が設けられている。この温度センサ8は、ケース6周囲の温度を検出するもので、この周囲温度に対応する検出信号を制御部7に出力する。この周囲温度の検出出力は、実測値の場合と、例えばケース6の周囲温度を直接検出できないような場合は、例えば、燃料電池本体1の周囲温度の実測値から周囲温度を推定した推定値の場合も含まれる。制御部7については、後述する。
燃料電池本体1には、出力調整手段としてDC−DCコンバータ(電圧調整回路)2が接続されている。このDC−DCコンバータ2は、不図示のスイッチング要素とエネルギー蓄積要素を有し、これらスイッチング要素とエネルギー蓄積要素により燃料電池本体1で発電された電気エネルギーを蓄積/放出させ、燃料電池本体1からの比較的低い出力電圧を十分の電圧まで昇圧して生成される出力を発生する。このDC−DCコンバータ2の出力は、補助電源4に供給される。
なお、ここでは標準的な昇圧型のDC−DCコンバータ2を示したが、昇圧動作が可能なものならば、他の回路方式のものでも実施可能である。
DC−DCコンバータ2の出力端には、補助電源4が接続されている。この補助電源4は、DC−DCコンバータ2の出力により充電可能としたもので、電子機器本体3の瞬間的な負荷変動に対して電流を供給し、また、燃料枯渇状態になって前記燃料電池本体1が発電不能に陥った場合に電子機器本体3の駆動電源として用いられる。この補助電源4には、充放電可能な二次電池(例えばリチウムイオン充電池(LIB))や電気二重層コンデンサ)が用いられる。
補助電源4には、燃料供給制御回路5が接続されている。この燃料供給制御回路5は、補助電源4を電源としてポンプ104の動作を制御するもので、制御部7の指示に基づいてポンプ104をオン/オフ制御する。
燃料供給制御回路5には、制御部7が接続されている。
制御部7は、システム全体を制御するもので、記憶部9が接続されている。記憶部9は、制御温度設定テーブル901を有している。制御温度設定テーブル901は、図4に示すように周囲温度の属する温度領域901a及び温度領域901aに対する制御温度(動作温度)901bを記憶している。この場合、温度領域901aの各温度領域の設定基準は、例えば、中温領域を25℃とし、この中温領域に対して低温領域と高温領域を設定し、さらに中温領域と低温領域の間に中低温領域、中温領域と高温領域の間に中高温領域を設定している。また、これら低温領域、中低温領域、中温領域、中高温領域及び高温領域に対応する制御温度901bの設定は、低温領域に対応する制御温度を低温領域の周囲温度+15℃、中低温領域に対する制御温度を中低温領域の周囲温度+20℃、中温領域に対応する制御温度を中温領域の周囲温度+25℃、中高温領域に対する制御温度を中高温領域の周囲温度+15℃、高温領域に対応する制御温度を高温領域の周囲温度+10℃としている。ここで、中温領域の周囲温度に対して加算される値が一番大きく、低温領域及び高温領域の周囲温度に対して加算される値が小さくなっているのは、低温領域では、制御温度を必要以上高くすると燃料が供給が過剰になって、クロスオーバなどの現象が生じるからであり、また、高温領域では、制御温度を必要以上高くすると燃料が供給が過剰になって、発熱部の温度が上昇し過ぎるためである。
なお、低温領域、中低温領域、中温領域、中高温領域及び高温領域に対して設定される制御温度は一例で、燃料電池本体の容量や特性などによって任意に設定される。また、周囲温度の判定領域を低温領域、中低温領域、中温領域、中高温領域及び高温領域の5つの領域の場合を述べでいるが、例えば、低温領域、中温領域、及び高温領域の3つの大まかな領域にしたり、さらに細かく分けて多くの温度領域を設定することもできる。
制御部7は、制御温度設定部701、温度制御信号発生部702を有している。制御温度設定部701は、温度センサ8で検出される周囲温度、つまりケース6周囲の温度に基づいて図4に示す制御温度設定テーブル901を参照して低温領域、中低温領域、中温領域、中高温領域及び高温領域のいずれかの温度領域を判定し、この判定された温度領域に対応させて制御温度を設定する。温度制御信号発生部702は、燃料電池発電部101への燃料供給を制御するためポンプ104の動作時間を決定するポンプオン信号とポンプ104の停止時間を決定するポンプオフ信号を出力するとともに、温度センサ106の出力と制御温度設定部701で設定された制御温度を比較し、温度センサ106の出力が上昇して、この出力が制御温度を上回ると、このタイミングでポンプオン信号を強制的に停止して(ポンプオン信号の発生時間を制限して)ポンプオフ信号を出力し、その後、ポンプオフ信号に対して設定されたポンプ停止時間を経過すると再びポンプオン信号を出力するようになっている。
次に、このように構成された実施の形態の作用を説明する。
いま、周囲温度としてケース6周囲の温度が温度センサ8で検出されると、制御部7は、制御温度設定部701により温度センサ8の出力に基づいて図4に示す制御温度設定テーブル901を参照し、温度領域を判定する。この場合の周囲温度が25℃とすると、中温領域と判断され、この中温領域に対応する周囲温度+25℃が制御温度T11として設定される。これにより、いま、図5の期間Aに示すように温度センサ106の出力(発熱部の発熱温度)T12が制御温度T11を下回っている期間では、温度制御信号発生部702よりポンプオン信号とポンプオフ信号が交互に出力される。ポンプオン信号期間では、ポンプオン信号により決定される動作時間の範囲で燃料供給制御回路5によりポンプ104が駆動され、流路103を介して燃料電池発電部101に燃料が供給される。また、ポンプオフ信号期間では、ポンプオフ信号により決定されるポンプの停止時間だけ燃料供給制御回路5によるポンプ104の駆動が停止され、燃料電池発電部101への燃料供給が停止される。この状態で、燃料電池発電部(セル)101の発熱部の温度が上昇し、温度センサ106の出力T12が増加するような場合、燃料電池発電部(セル)101の発熱部の温度上昇により温度センサ106の出力T12が制御温度T11に達すると(図示a点参照)、このタイミングで温度制御信号発生部702よりポンプオフ信号が出力(ポンプオン信号が強制的に停止)され、燃料供給制御回路5によるポンプ104の駆動が停止され、燃料電池発電部101への燃料供給が強制的に停止される。この場合、期間Bに示すように燃料電池発電部(セル)101は、残留燃料により燃料供給が停止された後も発電を続け、発熱部の温度は上昇を続けるが、その後、降下に転じ温度センサ106の出力T12が低下していく。この状態で、温度制御信号発生部702は、ポンプオフ信号に対して設定されたポンプ停止時間を経過すると再びポンプオン信号を出力する。または、この後は期間Aに示す信号と同様にポンプオン信号とポンプオフ信号が交互に出力されても良い。これにより、燃料供給制御回路5によりポンプ104が駆動され、流路103を介して燃料電池発電部101に燃料が供給されるので、燃料電池発電部(セル)101の発熱部の温度は、再び上昇に転じ、制御温度T11に向かい、その後、温度センサ106の出力T12が再び制御温度T11に達すると(図示b点参照)、このタイミングで温度制御信号発生部702よりポンプオフ信号が出力(ポンプオン信号が強制的に停止)される(期間C参照)。以下同様な動作を繰り返すことにより、燃料電池発電部(セル)101の発熱部の温度は、制御温度T11に制御される。
このようにして、燃料電池発電部101は、制御温度設定部701で設定された制御温度(動作温度)に制御され、発電出力を発生する。燃料電池発電部101の発電出力は、DC−DCコンバータ2により昇圧され、電子機器本体3に供給される。同時に、補助電源4は、DC−DCコンバータ2の出力により充電される。また、電子機器本体3は、DC−DCコンバータ2から供給される電力を電源として動作される。
上述では、中温領域に対応する周囲温度+25℃を制御温度として設定した場合を述べたが、この他の低温領域、中低温領域、中高温領域及び高温領域の各温度領域についても、図4に示す制御温度設定テーブル901を参照して設定される制御温度に基づいて同様にして制御が行われる。
したがって、このようにすれば、予め制御温度設定テーブル901を用意し、機器が使用される周囲温度に応じて制御温度設定テーブル901を参照して制御温度を設定し、この制御温度と温度センサ106の出力との比較し、温度センサ106の出力が上昇して、この出力が制御温度を上回ると、温度制御信号発生部702によりポンプオン信号を強制的に停止して(ポンプオン信号の発生時間を制限して)ポンプオフ信号を出力し、燃料電池発電部101への燃料の供給量を制御するようにした。これにより、周囲温度がどのような場合でも、このときの周囲温度に応じて設定される制御温度に基づいて燃料電池発電部101での発熱部の温度が制御されるようになるので、特に、周囲温度が高温領域にある場合、この高温領域の周囲温度に応じた制御温度に基づいて発熱部の温度が制御されるので、従来のように最高温度側で、かなりの高温状態になるようなことがなくなり、燃料電池本体1を有する燃料電池システムを組み込んだ電子機器などへの悪影響を回避できる。また、周囲温度が低温領域にある場合も、このときの周囲温度に応じて設定される制御温度に基づいて燃料電池発電部101の発熱部の温度が制御されるので、従来のように温度上昇が得られないまま発電能力が低下し、発熱部の温度をさらに低下し、発電不能に陥るような事態も回避することができる。
ちなみに、第1の実施の形態により構成された燃料電池システムの試作を行い、この試作品についての性能評価を行ったところ、下記の結果が得られた。この場合、本願システムによるものと従来システムによるものをそれぞれ用意し、燃料収納タンクに純メタノールを注入し、中温域(25℃±10)、低温域、高温域のそれぞれの環境温度の下で、燃料電池発電部に一定電圧の発電を行わせ、そのときの出力から、10時間での出力、発熱温度を計測した。そして、10時間の測定に対しての出力と温度の変動幅を標準偏差として算出し、各温度域において従来システムでの値を100としたときの本願システムの値を相対値として求めた。この結果、中温域(25℃±10)では、従来システムの100に対して本願システムでは、出力偏差101、温度偏差100、低温域では、従来システムの100に対して本願システムでは、出力偏差72、温度偏差52、高温域では、従来システムの100に対して本願システムでは、出力偏差83、温度偏差85として求められた。この場合、中温域では、そもそも従来のものも中温域を適温として設計されているので大きな差がなかったが、低温域や高温域になると、本願システムのものは、常に適正に燃料供給ができるため出力の変動や温度の変動を小さくできる良好な発電を実現できることが証明された。
(変形例)
第1の実施の形態では、温度制御信号発生部702は、温度センサ106の出力が上昇する場合、温度センサ106の出力が制御温度を上回ると、このタイミングでポンプオン信号を強制的に停止してポンプオフ信号を出力し、その後、ポンプオフ信号に対して設定されたポンプ停止時間を経過すると再びポンプオン信号を出力するものとしたが、例えば、温度センサ106の出力が降下するような場合、この出力が制御温度を下回ると、このタイミングでポンプオフ信号を強制的に停止して(ポンプオフ信号の発生時間を制限して)ポンプオン信号を出力し、その後、ポンプオン信号に対して設定されたポンプ動作時間を経過すると再びポンプオフ信号を出力するようにしてもよい。このようにすれば、特に、周囲温度が低温領域にある場合に、燃料電池発電部101の温度上昇が得られないまま下降を続け発電能力が低下し、発電不能に陥るようなことを確実に防止できる。
勿論、温度制御信号発生部702は、周囲温度が高温領域又は低温領域にある場合に、第1の実施の形態で述べた動作と変形例で述べた動作を切り替えるようにしても良い。
(第2の実施の形態)
上述した実施の形態では、周囲温度に応じて制御温度を設定し、この制御温度に基づいて燃料電池発電部の発熱部での温度を制御するようにしたが、この第2の実施の形態では、制御温度と別に、さらに周囲温度に応じて設定される閾値温度を用意し、これら閾値温度と制御温度により燃料電池発電部の発熱部での温度を制御するようにしている。
この第2の実施の形態では、図1において、記憶部9に制御温度設定テーブル901に代えて制御温度設定テーブル902が設けられている。制御温度設定テーブル902は、図6に示すように周囲温度の属する温度領域902a、温度領域902aに対する制御温度(動作温度)902b及び温度領域902aに対する閾値温度902cを記憶している。この場合、温度領域902aの各温度領域の設定基準、各温度領域(低温領域、中低温領域、中温領域、中高温領域及び高温領域)に対応する制御温度902bの設定については、図4に示す制御温度設定テーブル901と同様である。また、閾値温度902cは、低温領域、中低温領域、中温領域、中高温領域及び高温領域に対応して設定され、低温領域に対応する閾値温度を低温領域の周囲温度+10℃、中低温領域に対する閾値温度を中低温領域の周囲温度+15℃、中温領域に対応する閾値温度を中温領域の周囲温度+20℃、中高温領域に対する閾値温度を中高温領域の周囲温度+10℃、高温領域に対応する閾値温度を高温領域の周囲温度+15℃としている。この場合、各温度領域の閾値温度は、各温度領域の制御温度に比べて低く(図示例では−5℃)設定されている。
また、制御部7の温度制御信号発生部702は、ポンプの動作時間を決定するポンプオン信号とポンプの停止時間を決定するポンプオフ信号を出力するもので、制御温度設定部701で設定された制御温度(又は閾値温度)に対して温度センサ106の出力(発熱部の発熱温度)を制御するためポンプオン信号とポンプオフ信号を出力する。また、温度制御信号発生部702は、温度センサ106の出力と上述の制御温度(又は閾値温度)を比較し、温度センサ106の出力増加により、この出力が閾値温度を上回ると、このタイミングでポンプオン信号を強制的に停止してポンプオフ信号を出力し、逆に温度センサ106の出力減少の際に、この出力が制御温度を下回ると、このタイミングでポンプオフ信号を強制的に停止してポンプオン信号を出力する。好ましくは、期間Aに示す信号と同様にポンプオン信号とポンプオフ信号が交互に出力される。
その他は、図1と同様である。
このような構成において、周囲温度としてケース6周囲の温度が温度センサ8で検出されると、制御部7は、制御温度設定部701により温度センサ8の出力に基づいて図6に示す制御温度設定テーブル902を参照し、温度領域を判定する。この場合の周囲温度が25℃とすると、中温領域と判断され、この中温領域に対応する周囲温度+25℃が制御温度T21、周囲温度+20℃が閾値温度T22として設定される。これにより、いま、図7の期間Aに示すように温度センサ106の出力(発熱部の発熱温度)T23が制御温度設定部701で設定された閾値温度T22(<制御温度T21)を下回っている期間では、温度制御信号発生部702よりポンプオン信号とポンプオフ信号が交互に出力される。これにより、ポンプオン信号期間では、ポンプオン信号により決定される動作時間の範囲で燃料供給制御回路5によりポンプ104が駆動され、流路103を介して燃料電池発電部101に燃料が供給される。また、ポンプオフ信号期間では、ポンプオフ信号により決定されるポンプの停止時間だけ燃料供給制御回路5によるポンプ104の駆動が停止され、燃料電池発電部101への燃料供給が停止される。この状態で、燃料電池発電部(セル)101の発熱部の温度が上昇し、温度センサ106の出力T23が増加するような場合、燃料電池発電部(セル)101の発熱部の温度上昇により、温度センサ106の出力T23が閾値温度T22に達すると(図示c点参照)、このタイミングで、温度制御信号発生部702よりポンプオフ信号が出力(ポンプオン信号が強制的に停止)され、燃料供給制御回路5によるポンプ104の駆動が停止され、燃料電池発電部101への燃料供給が強制的に停止される。この場合、期間Bに示すように燃料電池発電部(セル)101は、残留燃料により発電を続け、発熱部の温度は、燃料供給が停止された後も上昇を続けるが、その後、降下に転じ、温度センサ106の出力T23が低下していく。そして、制御温度T21まで低下すると(図示d点参照)、このタイミングで温度制御信号発生部702よりポンプオン信号が出力(ポンプオフ信号の発生時間を制限して)され、燃料供給制御回路5によりポンプ104が駆動され、流路103を介して燃料電池発電部101に燃料が供給される。燃料電池発電部(セル)101の発熱部の温度は、燃料供給が開始された後も一旦降下を続けるが、その後、上昇に転じ閾値温度T22に向かう(期間C参照)。あのこの期間Cにおいては、期間Aに示す信号と同様にポンプオン信号とポンプオフ信号が交互に出力されることが好ましい。そして、再び温度センサ106の出力T23が閾値温度T22に達すると(図示e点参照)、このタイミングで温度制御信号発生部702よりポンプオフ信号が出力(ポンプオン信号が強制的に停止)され、燃料供給制御回路5によるポンプ104の駆動が停止され、燃料電池発電部101への燃料供給が停止される。以下同様な動作を繰り返すことにより、燃料電池発電部(セル)101の発熱部の温度は、閾値温度T22と制御温度T21の間で制御される。
したがって、このようにしても第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。さらに、制御温度T21より低めに閾値温度T22を設定し、温度センサ106の出力T23が閾値温度T22に達したところで、ポンプオフ信号を出力して、ポンプ104の駆動を停止して燃料電池発電部101への燃料供給を停止させるようにした、つまり、温度センサ106の出力T23が制御温度T21に達する前に、燃料電池発電部101への燃料供給を停止させるようにしたので、燃料供給が停止された後も残留燃料により上昇を続ける燃料電池発電部101の発熱部の温度上昇を最小限に抑えることができ、これにより燃料電池発電部101の発熱部の温度が必要以上に上昇するような事態を回避できる。
(第3の実施の形態)
上述した実施の形態では、周囲温度の温度領域に応じて制御温度を設定し、この制御温度に基づいて燃料電池発電部での発熱部での温度を制御するようにしたが、この第3の実施の形態では、燃料供給手段であるのポンプの駆動電圧を可変するようにしている。
この第3の実施の形態では、図1において、燃料移送制御手段としてのポンプ104に、例えば電気浸透流ポンプ(以下、電気浸透流ポンプ104として述べる)が用いられる。この電気浸透流ポンプ104は、流路103内に電気浸透流現象を起こすシリカ等の焼結多孔体から構成される電気浸透材を有し、この電気浸透材の上流及び下流側端部にそれぞれ電極を配置した構成をしたもので、これら上流及び下流の電極間に所定の電圧(駆動電圧)を印加することにより、前記電気浸透材を介して流路103内に燃料を移送させるようにしている。この電気浸透流ポンプ104は、電極間に印加される駆動電圧を可変することにより流路103内を移送される燃料の量を可変できるという特徴を有している。
また、制御部7は、温度制御信号発生部702に代えてポンプ駆動信号発生部703が設けられている。このポンプ駆動信号発生部703は、制御温度設定部701で設定された制御温度に基づいて燃料供給制御回路5に対し電気浸透流ポンプ104の駆動電圧を制御するための制御信号を出力する。この場合、ポンプ駆動信号発生部703は、制御温度設定部701で設定された制御温度に対して温度センサ106の出力(発熱部の発熱温度)が上昇して上回ると、ポンプオン信号を強制的に停止してポンプオフ信号を出力し、温度センサ106の出力の低下にともない、温度センサ106の出力が制御温度を下回ると、ポンプオフ信号を強制的に停止してポンプオン信号を出力する。
その他は、図1と同様である。
このような構成においても、ケース6周囲の温度が温度センサ8で検出され、この温度センサ8の出力に基づいて図4に示す制御温度設定テーブル901を参照し、温度領域を判定する。この場合の周囲温度が25℃とすると、中温領域と判断され、この中温領域に対応する周囲温度+25℃が制御温度T11として設定される。
これにより、ポンプ駆動信号発生部703は、制御温度に対して温度センサ106の出力が下回ると電気浸透流ポンプ104に対して大きな駆動電圧を設定して、燃料電池発電部101への燃料供給量を多くして発熱部での温度上昇を許容し、温度センサ106の出力が上回ったとき電気浸透流ポンプ104に対して大きな駆動電圧を設定し燃料電池発電部(セル)101への燃料供給量を少なくして発熱部での温度上昇を抑制する。
したがって、このようにしても第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
上述した第3の実施の形態では、第1の実施の形態に適用した例を述べたが、第2の実施の形態に適用しても同様に実施できる。また、ポンプ104として、電気浸透流ポンプの例を述べたが、駆動電圧により燃料電池発電部101への燃料供給量を可変できるものならは、電気浸透流ポンプ以外のものを適用してもよい。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
さらに燃料電池発電部へ供給される液体燃料の気化成分においても、全て液体燃料の気化成分を供給してもよいが、一部が液体状態で供給される場合であっても本発明を適用することができる。
本発明の第1の実施の形態にかかる燃料電池システムの概略構成を示す図。 第1の実施の形態の燃料電池本体を詳細に説明するための断面図。 第1の実施の形態の燃料電池本体に用いられる燃料分配機構の斜視図。 第1の実施の形態に用いられる制御温度設定テーブルを説明する図。 第1の実施の形態の動作を説明するための図。 本発明の第2の実施の形態に用いられる制御温度設定テーブルを説明する図。 第2の実施の形態の動作を説明するための図。
符号の説明
1…燃料電池本体、101…燃料電池発電部
102…燃料収容部、103…流路
104…ポンプ、105…燃料分配機構
106…温度センサ、2…DC/DCコンバータ、3…電子機器本体
4…補助電源、5…燃料供給制御回路
6…ケース、7…制御部、
701…制御温度設定部、702…温度制御信号発生部、
703…ポンプ駆動信号発生部、8…温度センサ、
9…記憶部、901、902…制御温度設定テーブル、
11…アノード触媒層、12…アノードガス拡散層
13…アノード、14…カソード触媒層
15…カソードガス拡散層、16…カソード
17…電解質膜、18…カバープレート
19…Oリング、21…燃料注入口
22…燃料排出口、23…燃料分配板
24…空隙部

Claims (5)

  1. 燃料により電力を発電する発電部を有する燃料電池本体と、
    周囲温度を検出する第1の温度検出手段と、
    前記燃料電池本体の発電部の温度を検出する第2の温度検出手段と、
    前記周囲温度の属する複数の異なる温度領域と、これら温度領域に対応する制御温度を記憶した記憶手段と、
    前記第1の温度検出手段より検出される周囲温度に基づいて前記記憶手段より対応する温度領域を判定するとともに、該判定した温度領域に対応する制御温度を設定する制御温度設定手段と、
    前記制御温度設定手段により設定された制御温度と前記第2の温度検出手段の検出出力の比較結果に応じて前記発電部への燃料の供給量を制御する制御手段と
    を具備したことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池本体は、前記発電部に燃料を供給する燃料移送制御手段を有し、
    前記制御手段は、制御温度設定手段により設定された制御温度と前記第2の温度検出手段の検出出力の比較結果に応じて前記燃料移送制御手段の動作時間を決定するオン信号の発生時間又は前記燃料移送制御手段の停止時間を決定するオフ信号の発生時間を制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池本体は、前記発電部に燃料を供給する燃料移送制御手段を有し、
    前記制御温度設定手段は、前記判定された温度領域に対応して設定される制御温度とともに、さらに閾値温度を設定し、
    前記制御手段は、前記制御温度設定手段により設定された閾値温度及び制御温度と、前記第2の温度検出手段の検出出力とのそれぞれの比較結果に応じて前記燃料移送制御手段の動作時間を決定するオン信号の発生時間及び前記燃料移送制御手段の停止時間を決定するオフ信号の発生時間を制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  4. 燃料により電力を発電する発電部を有するとともに、前記発電部に燃料を供給する燃料移送制御手段を有する燃料電池本体と、
    周囲温度を検出する第1の温度検出手段と、
    前記燃料電池本体の発電部の温度を検出する第2の温度検出手段と、
    前記周囲温度の属する複数の異なる温度領域と、これら温度領域に対応する制御温度を記憶した記憶手段と、
    前記温度検出手段より検出される周囲温度に基づいて前記記憶手段より対応する温度領域を判定するとともに、該判定した温度領域に対応する制御温度を設定する制御温度設定手段と、
    前記制御温度設定手段により設定された制御温度と前記第2の温度検出手段の検出出力の比較結果に応じて前記燃料移送制御手段の駆動電圧を可変制御する制御手段と
    を具備したことを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の燃料電池システムを電源として使用した電子機器。
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