JP2010030843A - 水素製造用触媒、それを用いた水素製造装置 - Google Patents

水素製造用触媒、それを用いた水素製造装置 Download PDF

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泰雄 吉井
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Abstract

【課題】
低コストで、効率よく水素を製造することが可能な水素製造用触媒及びそれを用いた水素製造装置を提供する。
【解決手段】
水素製造用触媒は、非白金系の元素を含み、金属の周囲が配位子で覆われた金属クラスタを使用し、この金属クラスタが異なる価数の金属イオンを有している。これにより、白金を用いた触媒よりも、使用金属の価格当たりの燃料改質性能を向上させることができる。また、高価な白金を使用しない、低コストの水素製造装置を実現できる。この触媒は、水素燃焼内燃機関,燃料電池自動車,家庭用PEFCに適用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素製造用触媒と、該触媒を用いた水素製造装置に関する。
二酸化炭素などによる地球温暖化が深刻になる中で、化石燃料に代わって次世代を担うエネルギー源として水素が注目されている。また、エネルギーを有効活用してCO2排出を削減する省エネルギー化を推進するため、発電設備のコージェネ化が注目されている。水素を燃料として発電を行う燃料電池は次世代の発電技術として開発が精力的に進められている。燃料電池には固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell、以下、PEFCと略す)とメタノール燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell、以下、DMFCと略す)がある。PEFCは家庭用定置型発電システム,燃料電池自動車用として、またDMFCとはポータブル電源用分野で現状のLiイオン二次電池に代わる新電源として、携帯電話,PDA(Personal Digital Assistance)やノートPC等の携帯情報機器用として開発されている。
このような燃料電池の本体の開発も重要である一方、水素を燃料として用いるために不可欠な水素の輸送,貯蔵,供給システムが大きな課題となっている。水素は常温で気体であるため、液体や固体に比べて、貯蔵や輸送が難しい。しかも、水素は可燃性物質であるので、空気と所定の混合比になると、爆発の危険性がある。
このような問題を解決する技術として、炭化水素燃料と水蒸気を触媒上で反応させて水素を発生させ、この水素を水素吸蔵合金に貯蔵し、起動時に放出させて炭化水素燃料に添加して水添脱硫して燃料電池に供給する発電システムが示されている(例えば特許文献1参照)。
また、近年、安全性,運搬性及び貯蔵能力に優れた水素貯蔵方法として、シクロヘキサンやデカリンのような炭化水素を用いた有機ハイドライドシステムが注目されている。これらの炭化水素は、常温で液体であるため、運搬性に優れている。
例えば、トルエンと1−メチルシクロヘキサンは同じ炭素数を有する環状炭化水素であるが、トルエンは炭素同士の結合が二重結合である不飽和炭化水素であるのに対し、1−メチルシクロヘキサンは二重結合を持たない飽和炭化水素である。1−メチルシクロヘキサンの脱水素反応によりトルエンが得られ、トルエンの水素付加反応により1−メチルシクロヘキサンが得られる。すなわち、これらの炭化水素の脱水素と水素付加反応を利用することにより、水素の供給と貯蔵が可能となる。
噴霧器により高温の触媒層にシクロヘキサンを吹き付けて脱水素反応を行い、冷却器で生成物である水素とベンゼンを気体と液体に分離させる方法が示されている(例えば特許文献2,3参照)。
しかし、シクロヘキサンの反応に代表される脱水素反応を利用して水素を生成するには、反応効率が低いため、反応効率を高める必要がある。さらに、実用化する上では、シクロヘキサンなどの有機ハイドライドの脱水素反応温度を250〜300℃の高温度領域に設定する必要があり、このためにはヒータで加熱を行う必要があり、燃料電池で発生した電力の一部を使用するために効率が低下してしまう。また、例えば特許文献2,特許文献3に記載されているような装置においては、装置が大型化する傾向にあった。
1−メチルシクロヘキサンに代表される脱水素反応用触媒としては、例えば特許文献2において開示されているように、活性成分は貴金属の中でも最も高価な白金が主に使用されていた。よって、水素製造装置の低コスト化を図るためには、白金以外の金属を活性成分とする必要がある。また、従来の調製法で作製した触媒では、高価な白金を活性成分として用いても、その性能には限界があり、同種類の金属を用いても、これまでとは異なる特性を発現する高機能の触媒を適用する必要があった。
特開平7−192746号公報 特開2002−274801号公報 特開2002−184436号公報
本発明の目的は、低コストで、効率よく水素を製造することが可能な水素製造用触媒及びそれを用いた水素製造装置を提供することにある。
すなわち、本発明の水素製造装置は、有機化合物から水素を製造する水素製造装置であって、前記有機化合物と水蒸気を反応させて水素を生成する水蒸気改質反応、もしくは前記有機化合物から水素原子を脱離させて水素を生成する脱水素反応を行う触媒層を具備し、前記触媒層が、異なる価数の金属を含む金属クラスタを有することを特徴としている。
また、本発明の水素製造用触媒は、有機化合物と水蒸気を反応させて水素を生成する水蒸気改質反応、もしくは前記有機化合物から水素原子を脱離させて水素を生成する脱水素反応を行う水素製造用触媒であって、異なる価数の金属を含む金属クラスタを含有することを特徴としている。
本発明によれば、低コストで、効率よく水素を製造することができる。例えば、水素燃焼内燃機関,燃料電池自動車,家庭用PEFCなどの分散電源に水素を供給できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の水素製造用触媒は、異なる価数の金属原子を有する金属クラスタを用いている。金属クラスタとは、金属間に結合をもつ3個以上の金属原子よりなる集団で周囲が配位子で覆われた分子を意味する。金属クラスタは、バルク金属(金属の単体)と金属錯体の中間に位置づけられる一群の特異な化合物である。
ここでは、金属クラスタのなかでも、特にパラジウムクラスタを水素製造用触媒に使用した場合の反応機構を説明する。最初に、パラジウムクラスタ中のPd0が反応物である有機化合物中の水素を吸着する。次に、この吸着サイトに隣接した、Pd2+以上の酸化された金属イオンが、吸着した水素と反応してH2Oを生成する。このように水素が脱離することで、再度、水素イオンの吸着サイトを形成する。次に、ここで好ましくは、酸素が脱離して形成された酸素欠陥箇所に、酸素ガスを供給することにより、パラジウム上の酸素を補う。以上の反応経路を繰り返すことにより、有機化合物からの脱水素反応を持続することが可能となる。
水蒸気改質反応の反応機構は燃料である炭化水素がPd0上に吸着し、Pd2+以上の酸化された金属イオンが有する酸素が炭化水素中の水素と反応して後に、酸素格子欠陥を生成し、そこに反応用に供給した水蒸気の酸素は取り込まれ、解離した水素は結合して水素分子として発生する。
価数は、0価と2価以上の価数が混在することが好ましい。特に、2価以上の価数の金属イオンのモル数が、0価の金属イオンのモル数よりも大きいものが好ましい。0価の金属イオンのモル数の割合が20〜50%、2価の金属イオンの割合が20〜50%、4価の金属イオンの割合が10〜50%の範囲であることが好ましい。
金属クラスタの粒径は、160Å以下であることが好ましい。特に、パラジウムクラスタの場合には、粒径は40Åから160Åの範囲が好ましい。
金属クラスタは、金,タングステン,銅,コバルト,ニッケル,鉄,マンガン,パラジウム,レニウム,オスニウム,イリジウム,ロジウム,ルテニウム及び白金から選ばれる少なくとも1種である。好ましくは、パラジウムである。
触媒用途は異なるが、燃料電池電極触媒としては、パラジウムは、白金についで性能が高く、触媒活性成分での白金代替材料として有望であることが確認されている。貴金属の中では、金属単体の活性は白金が最も高いが、価格はこの逆となる。貴金属の中では、パラジウム,金は白金より低価格で、活性を高くする傾向にある。
触媒中のパラジウムの含有量は、好ましくは、5〜50重量%である。
性能が高いPdクラスタ触媒において触媒中のPd金属の価数をX線電子分光法により定量分析すると、その触媒中にはPd金属で0価,2価、及び4価が含まれることが判明している。また、この中で4価と0価の比が増大すると、触媒性能も高くなる傾向があり、特に0価だけしか含まない触媒は著しく性能が低い。よって反応には2価、及び4価が必要である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
[実施例1]
本実施例では、Pdクラスタを担体に担持した水素製造用触媒と、Pdクラスタを担体に担持しない水素製造用触媒の製法方法について説明する。
1.Pdクラスタの合成法
Pdクラスタの合成は、金田らの方法(Langmuir、2002、p.1849〜1855)を参考とした。この調製法は2種類のPd4クラスタを合成し、最終的にPd2060(NO3)360(CH3COO)36080クラスタを合成するものである。
酢酸パラジウム0.93gと酢酸92.7ccをフラスコに入れ、これをオイルバス内に設置し、攪拌しながら50℃に加熱した。この溶液にガラスピペットをノズルとして、10%−CO/N2ガスをバブリングさせた。ガス流量を500cc/min、通気時間を6時間とした。所定時間COを通気すると、フラスコ底に黄色沈殿物が生成した。黄色沈殿物を紛れ込ませないように残った酢酸をデカンテーションした後、わずかに残った酢酸を真空排気し、酢酸がなくなった時点から30分間真空排気処理し、乾燥した黄色沈殿物を得た。黄色沈殿物は、Pd4(CO)4(CH3COO)4・2CH3COOH(略称:PCA)クラスタである。
PCAを0.556g、1,10−フェナントロレン−水和物を0.249g、酢酸を10cc、二口フラスコに入れ、室温−大気下で30分間攪拌し、沈殿物として、Pd4(C1282)2(CO)2(CH3COO)4クラスタを得た。
上記フラスコにCu(NO3)2・3H2Oを0.015g添加した後、フラスコ内を真空排気し、注射針を取り付けたテトラバックからフラスコ内へO2ガスを供給した。酸素雰囲気のフラスコをオイルバス内に設置し、90℃で25分間攪拌し、黒色沈殿物としてPd2060(NO3)360(CH3COO)36080クラスタを得た。
2.Pdクラスタを担体に担持する方法
(Pd2060クラスタ担持)
触媒担体は、アルミニウムあるいは金属表面にアルミニウム層を設けたクラッド材を高熱伝導基板として、そのアルミニウム表面に陽極酸化により形成したアルミナ皮膜である。加えて、この担体が、陽極酸化、次いで陽極酸化によって生成した細孔を拡大処理した後、ベーマイト処理,焼成することにより形成したアルミナ皮膜である。さらに、担体が、陽極酸化により得られた細孔内に、酸化亜鉛,シリカ,酸化ジルコニウム,珪藻土からなる群(例えば、SiO2を含有する物質)及び活性炭から選ばれる少なくとも1種を充填した複合担体である。Pd2060(NO3)360(CH3COO)36080クラスタを酢酸に分散させ、このコロイド溶液を上記の方法で作製した担体に所定の担持量になるように含浸させた。Pd2060(NO3)360(CH3COO)36080クラスタの添加量は、Pd担持率が15.3wt%となるようにした。含浸後は触媒プレートを真空容器内で真空排気することで酢酸を蒸発させた。更に、真空下で2時間処理することで、Pd2060(NO3)360(CH3COO)36080クラスタを固定し、Pd2060(NO3)360(CH3COO)36080クラスタを担体に担持した触媒を作製した。
(Pd4クラスタ担持)
同様な方法により、Pd4(C1282)2(CO)2(CH3COO)4クラスタを担体に担持し、Pd4(C1282)2(CO)2(CH3COO)4クラスタを担体に担持した触媒を作製した。
Pd4(C1282)2(CO)2(CH3COO)4クラスタの添加量は、Pd担持率が15.3wt%となるようにした。
3.担体を用いないPdクラスタ触媒
従来、触媒において触媒性能を向上するためには、活性金属を担体に分散することで、触媒活性点の量、つまり表面積を増大することが必要であった。本発明の金属クラスタの単位表面積当たりの性能が高い場合、つまり触媒比活性が高い場合は担体に分散する必要がなくなる。よって、作製した金属クラスタを、直接、高熱伝導基板(例えば、アルミナ基板)に塗布して、これを触媒として用いることで高い触媒活性を発現できる。この場合、熱伝導性の低い担体を用いなくて済むため、触媒層の温度を短時間で所定の反応温度に到達させることができ、その結果、水素製造装置の起動時間を短縮することができる。また、家庭用PEFCでは家庭内の電力の負荷変動に迅速に応答することが重要となるが、触媒の熱容量が大きくなると、急速な温度変化に対応できなくなるため、担体を使用しないことで触媒の熱容量を低減し、反応温度を急速に変化したい場合でも対応できるようにする。
[実施例2]
図1に、実施例1において作製したPd2060クラスタ触媒(Pd2060(NO3)360(CH3COO)36080クラスタを担体に担持した触媒)を自動車の水素エンジン燃焼に適用したシステムの一実施例を示す。本発明の効果は、エンジンシリンダ6内部での燃焼において、燃料の一部を触媒上で改質することにより水素を生成させ、これを燃料をエンジン内で燃焼させる時に適当な量を添加することで燃焼効率を向上させることができ、かつ排ガス中の未燃分を低減することができるため自動車エンジン等の燃費を低減することが可能となる。水素製造装置1へは燃料である1−メチルシクロヘキサン3が液体燃料供給ノズル2から供給され、水素製造装置1内に設置されたPdクラスタ触媒上で、下記の(1)式で示すような1−メチルシクロヘキサン3の脱水素反応が進行して、水素とトルエンを生成し、各々は水素導入管4と脱水素燃料導入管5を通過して、水素供給ノズル7、及び脱水素燃料供給ノズル8から吸気弁11の上流位置に噴射することで効率良く燃焼することができる。
611−CH3 → C65−CH3 +3H2 ・・・(1)
[実施例3]
図2に、実施例1において作製したPd2060クラスタ触媒(Pd2060(NO3)360(CH3COO)36080クラスタを担体に担持した触媒)を自動車の水素エンジン燃焼に適用したシステムの一実施例を示す。ここでは水素製造装置1に排気ガス用供給ノズルが設置してあり、ここから排気弁12の後流に流れる、酸素をある程度含有した排気ガス14を導入することにより、水素製造装置1内に設置したPdクラスタ触媒上で1−メチルシクロヘキサンの脱水素化反応が効率良く進行するようにしたシステムである。
[実施例4]
図3では、NiO−La23触媒を自動車の水素エンジン燃焼に適用したシステムの一実施例を示す。本実施例では、Pdクラスタ触媒を水蒸気改質反応に使用している。水蒸気改質反応において高い燃料転化率を得るためには、通常、反応温度を650℃程度にする必要があり、実施例2,3で述べた脱水素反応の反応温度に比べて約2倍の温度が必要である。しかし、エンジン燃焼効率を高めるためには、水素濃度が約30%程度で充分であるため、反応温度は通常の650℃以下で良いこととなる。水蒸気改質触媒18はニッケル系のハニカム触媒である。水素製造装置1は吸気弁11の上流位置に設置されており、水素製造装置1内には触媒成分がNiO−La23からなら水蒸気改質触媒18が設置されている。液体燃料3と排気ガス導入管16で導入されるガス中の水蒸気は、燃料−水蒸気混合器19において予め均一に混合されて、液体燃料供給ノズル2から水蒸気改質触媒18へ供給される。排気ガス導入管16のガス取り口は排気弁12の後流位置に設置してある。
[実施例5]
図4に、NiO−La23触媒を自動車の水素エンジン燃焼に適用したシステムの一実施例を示す。水素製造装置1はエンジンシリンダ6内部に突出するように設置されている。シリンダ内部温度は1000℃以上と高温であるため、下記の(2)式で示す水蒸気改質反応の平衡状態まで充分に進行する条件である。エンジンシリンダ内部の温度は約800〜1200℃程度であるため、液体燃料がジメチルエーテルの場合、(2)式で示すような水蒸気改質反応は充分に進行する。
CH3−O−CH3+H2O → 4H2+2CO ・・・(2)
水蒸気改質触媒18はNiO−La23系のハニカム触媒である。水素製造装置1は吸気弁11の上流位置に設置されており、水素製造装置1内には水蒸気改質触媒18が設置されている。液体燃料3と排気ガス導入管16で導入されるガス中の水蒸気は、燃料−水蒸気混合器19において予め、均一に混合されて液体燃料供給ノズル2から水蒸気改質触媒18へ供給される。
[実施例6]
図5に、本発明の水素製造装置を自動車に搭載した一実施例を示す。水素製造装置21に燃料タンク23から燃料26が供給され、改質して生成した水素25はバッファタンク24に貯蔵された後に、エンジン負荷に対応した量が水素エンジン22へ供給されて燃焼される。上述した(1)式の反応の結果、未反応の液体燃料27は、再度、バッファタンク24へ回収される。
[実施例7]
図6に、本発明の水素製造装置を家庭用燃料電池システムに適用した一実施例を示す系統図である。図6において、システムは、水素製造装置28,COシフト反応器39,CO除去装置40から構成される燃料改質装置とPEFC燃料電池30から構成される。オートサーマル方式の燃料改質装置を備えた家庭用PEFCシステムでは、燃料の都市ガス31と空気32は補助燃焼器33で予熱された後、水素製造装置28へ供給される。また、貯湯槽35内の水の一部は蒸気発生器42で加熱され、蒸気として水素製造装置28へ供給される。水素製造装置28内にはNiO−La23触媒が充填されており、ここで都市ガス31と蒸気が反応することで水素を生成する。PEFC燃料電池30へは冷却水タンク38から水43が供給され、その結果、加熱された温水は貯湯槽35に貯められる。PEFC燃料電池30のアノードから排出されるアノード排ガス46は気水分離器37で気体と液体に分離された後、補助燃焼器33へ導入され、未燃分は燃焼される。
[実施例8]
図7に、本発明の水素製造装置を社会インフラに適用した一実施例を示す。水素製造装置50内に充填された金属クラスタ触媒51において、燃料62から水蒸気改質反応または脱水素反応により作製した水素63は、水素貯蔵所52に貯蔵される。水素63は水素貯蔵所52からは水素輸送車61によって、各地区に設置された水素ステーション55へ輸送される。燃料電池車54または水素自動車53へは水素ステーション55において燃料となる水素が供給される。また集合住宅57,病院59,学校58には燃料電池が設置されており、ここへは移動型水素ステーション60から水素が供給される。一般家庭56には実施例7で説明した家庭用PEFCシステムが設置され、ここでも水素製造用触媒により都市ガス、またはプロパンガスから水蒸気改質反応により水素が生成される。
Pdクラスタ触媒を自動車の水素エンジン燃焼に適用したシステムの一実施例。 Pdクラスタ触媒を自動車の水素エンジン燃焼に適用したシステムの一実施例。 水蒸気改質触媒を自動車の水素エンジン燃焼に適用したシステムの一実施例。 水蒸気改質触媒を自動車の水素エンジン燃焼に適用したシステムの一実施例。 水素製造装置を自動車に搭載した一実施例。 水素製造装置を家庭用燃料電池システムに適用した一実施例を示す系統図。 水素製造装置を社会インフラに適用した一実施例。
符号の説明
1,21,28,50 水素製造装置
2 液体燃料供給ノズル
3,26,62 燃料
4 水素導入管
5 脱水素燃料導入管
6 エンジンシリンダ
7 水素供給ノズル
8 脱水素燃料供給ノズル
9 点火プラグ
10 ピストン
11 吸気弁
12 排気弁
13 吸気ガス
14 排気ガス
15 排気ガス供給ノズル
16 排気ガス導入管
17,23 燃料タンク
18 水蒸気改質触媒
19 燃料−水蒸気混合器
20 液体燃料導入管
22 水素エンジン
24 バッファタンク
25,63 水素
27 液体燃料
29 水素含有ガス
30 PEFC燃料電池
31 都市ガス
32,41,44 空気
33 補助燃焼器
34,49 燃焼排ガス
35 貯湯槽
36 追炊給湯器
37 気水分離器
38 冷却水タンク
39 COシフト反応器
40 CO除去装置
42 蒸気発生器
43 水
45 温水
46 アノード排ガス
47 水素含有ガスの燃料電池入口弁
48 水素含有ガスバイパス弁
51 金属クラスタ触媒
52 水素貯蔵所
53 水素自動車
54 燃料電池車
55 水素ステーション
56 一般家庭
57 集合住宅
58 学校
59 病院
60 移動型水素ステーション
61 水素輸送車

Claims (14)

  1. 有機化合物から水素を製造する水素製造装置であって、
    前記有機化合物と水蒸気を反応させて水素を生成する水蒸気改質反応、もしくは前記有機化合物から水素原子を脱離させて水素を生成する脱水素反応を行う触媒層を具備し、前記触媒層が、異なる価数の金属を含む金属クラスタを有することを特徴とする水素製造装置。
  2. 前記触媒層が、さらに、前記金属クラスタを担持する担体を有することを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
  3. 前記金属クラスタは、価数が0価の金属と、価数が2価以上の金属とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の水素製造装置。
  4. 前記金属クラスタ中、2価以上の金属のモル数が、0価の金属のモル数よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  5. 前記金属クラスタは、価数が0価,2価及び4価の金属を有し、これらの金属の合計モル数に対して、前記0価の金属のモル数の割合が20〜50%、前記2価の金属のモル数の割合が20〜50%、前記4価の金属のモル数の割合が10〜50%であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  6. 前記金属クラスタは、金,タングステン,銅,コバルト,ニッケル,鉄,マンガン,パラジウム,レニウム,オスニウム,イリジウム,ロジウム,ルテニウム及び白金から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  7. 前記触媒中のパラジウムの含有量が、5〜50重量%であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  8. 前記金属クラスタを構成する異なる価数の金属のモル数割合をX線光電子分光により定量分析することで決定された金属を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  9. 前記金属が、パラジウムであることを特徴とする請求項8に記載の水素製造装置。
  10. 前記水素製造装置が、自動車内に設置されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  11. 前記自動車内に設置されたエンジンの内部に配置されることを特徴とする請求項10に記載の水素製造装置。
  12. 前記自動車内に設置されたエンジンと直結し、高温の排気ガスが流通する配管内に配置されることを特徴とする請求項10に記載の水素製造装置。
  13. 前記水蒸気改質反応もしくは前記脱水素反応において、さらに、酸素を供給する酸素供給手段を具備することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の水素製造装置。
  14. 有機化合物と水蒸気を反応させて水素を生成する水蒸気改質反応、もしくは前記有機化合物から水素原子を脱離させて水素を生成する脱水素反応を行う水素製造用触媒であって、異なる価数の金属を含む金属クラスタを含有することを特徴とする水素製造用触媒。
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