JP2010023605A - 車線逸脱防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者の操作との干渉を低減するとともに車線逸脱を未然に防止する車線逸脱防止装置を提供する。
【解決手段】車線逸脱防止装置において、自車両前方の環境情報を取得して走行車線を設定する環境認識手段110と、走行車線内で自車両の目標走行位置を設定する目標走行位置設定手段120と、目標走行位置と自車両との横位置関係に基づいて自車両の前記走行車線からの逸脱傾向を判定する逸脱判定手段140と、逸脱傾向がないと判定された場合に目標走行位置からの自車両の横変位の増加に応じて横変位を低減する方向へ操舵力を付与する第1の制御モードと、逸脱傾向があると判定された場合にパルス状の操舵力を付与する第2の制御モードとを有する操舵制御手段180とを備える構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両において自車両と車線との横位置関係を検出し、車線逸脱を防止する方向への操舵力を発生させる車線逸脱防止装置に関する。
車線逸脱防止装置は、ステレオカメラ等の環境認識手段により自車両の走行車線を認識し、自車両の走行車線からの逸脱傾向を判定した際に警報を発生したり、逸脱を回避するよう車両を操向するものである。
例えば、特許文献1には、自車両の走行車線端の区切り線を基準とした警報領域に車輪が入った場合に、ステアリングホイールやシートに組み込まれた振動アクチュエータを有する警報手段を作動させる車線逸脱警報装置が記載されている。
また、特許文献2には、自車両が走行車線から逸脱する傾向がある場合、路面カントに応じた制御開始タイミングで逸脱回避方向へのヨーモーメントを発生させる車線逸脱防止装置が記載されている。
特開2007−249498号公報 特開2005−145336号公報
しかし、従来の車線逸脱防止装置は、自車両の逸脱傾向が生じてはじめて操舵力を発生したり、警報を出力したりするものであり、逸脱を未然に防止することは考慮されていない。
これに対し、車線内に目標走行位置を設定し、この目標走行位置に沿って車両を走行させる車線追従支援装置も提案されているが、このような制御を行うと、運転者が意図的に目標走行位置からずれた位置を走行しようとした場合、運転者の操舵操作との干渉が生じて運転者に違和感を与えてしまう。
本発明の課題は、運転者の操作との干渉を低減するとともに車線逸脱を未然に防止する車線逸脱防止装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1の発明は、自車両の走行車線からの逸脱を防止するよう操舵機構に操舵力を付与する車線逸脱防止装置において、自車両前方の環境情報を取得して自車両の走行車線を設定する車線設定手段と、前記走行車線内で自車両の目標走行位置を設定する目標走行位置設定手段と、前記目標走行位置と自車両との横位置関係に基づいて自車両の前記走行車線からの逸脱傾向を判定する逸脱判定手段と、前記逸脱傾向がないと判定された場合に前記目標走行位置からの自車両の横変位の増加に応じて前記横変位を低減する方向へ前記操舵力を付与する第1の制御モードと、前記逸脱傾向があると判定された場合にパルス状の前記操舵力を付与する第2の制御モードとを有する操舵制御手段とを備えたことを特徴とする車線逸脱防止装置である。
請求項2の発明は、前記第1の制御モードにおける前記操舵力は前記横変位に対して2次以上の高次関数を用いて算出されることを特徴とする請求項1に記載の車線逸脱防止装置である。
請求項3の発明は、路面の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段を備え、前記操舵制御手段は、前記摩擦係数の低下に応じて、前記第1の制御モードにおける前記横変位に対する前記操舵力のゲインを低下させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車線逸脱防止装置である。
請求項4の発明は、路面の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段を備え、前記操舵制御手段は、前記摩擦係数の低下に応じて、前記第2の制御モードにおける前記パルス状の操舵力を低下させることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置である。
請求項5の発明は、自車両前方の障害物を検出する障害物検出手段と、前記障害物の自車両に対する横位置に基づいて前記障害物の自車両に対する接近度を算出する接近度算出手段とをさらに備え、前記操舵制御手段は、前記接近度が所定値よりも高い時に前記第1の制御モードによる前記障害物へ接近する方向への操舵力の付与を中止することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置である。
請求項6の発明は、前記接近度算出手段は、前記障害物が自車両の走行車線外に存在する場合、前記障害物寄りの自車両の走行車線端と前記障害物との横方向距離を危険度として算出し、前記操舵制御手段は、前記横方向距離が所定値以下の時に前記第1の制御モードによる前記障害物へ接近する方向への操舵力の付与のみを中止することを特徴とする請求項5に記載の車線逸脱防止装置である。
請求項7の発明は、前記接近度算出手段は、前記障害物が自車両の走行車線内に存在する場合、前記障害物が存在する側とは反対側の自車両の走行車線端と前記障害物との横方向距離を危険度として算出し、前記操舵制御手段は、前記横方向距離が自車両の幅以上の時は前記第1の制御モードによる前記障害物へ接近する方向への操舵力の付与のみを中止し、前記横方向距離が自車両の幅より小さい際は前記第1の制御モード及び前記第2の制御モードによる前記障害物へ接近する方向への操舵力の付与を中止することを特徴とする請求項5に記載の車線逸脱防止装置である。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)逸脱傾向が判定されない場合に自車両の横変位増加に応じた操舵力を付与する第1の制御モードを有することによって、車両が逸脱傾向をもつに到る前に操舵力の付与を開始して、逸脱傾向の発生を抑制することができる。また、逸脱傾向が判定された場合にパルス状の操舵力を付与する第2の制御モードを有することによって、逸脱傾向の発生時には運転者に警報し、車線中央側への操舵操作を促すことができる。さらに、逸脱傾向が生じたとしても第2の制御モードによって安全を確保できるため、第1の制御モードは逸脱を確実に防止するような強い支援レベルを持たせる必要がなく、運転者の操舵操作との干渉を低減することができる。
(2)第1の制御モードにおける操舵力は、横変位に対して2次以上の高次関数を用いて算出することによって、車線の中央部では操舵力及び横変位に対する操舵力の増加率を小さくすることができるため、運転者の操舵操作との干渉が生じにくい。また、横変位の増加に応じて操舵力及びその増加率が増加することによって、横変位が大きくなった場合にはある程度の大きい操舵力を発生させ、逸脱防止効果を高めることができる。また、このような制御は、車線中央部では制御を行っていることを運転者に意識させにくいため、運転者が気付かぬように車線逸脱を防止することができる。
(3)摩擦係数の低下に応じて第1の制御モードにおける横変位に対する操舵力のゲインを低下させることによって、滑りやすい路面で過大な操舵力を発生させて車両の挙動が不安定となることを防止できる。
(4)摩擦係数の低下に応じて第2の制御モードにおけるパルス状の操舵力を低下させることによって、滑りやすい路面で過大な操舵力を発生させて車両の挙動が不安定となることを防止できる。
(5)障害物の接近度が所定値よりも高い時に第1の制御モードによる障害物へ接近する方向への操舵力の付与を中止することによって、障害物を回避しようとする運転者の操舵操作との干渉を防止することができる。
(6)障害物が自車両の走行車線外に存在する場合、車線端と障害物との横方向距離を危険度として算出することによって、障害物との衝突リスクを適切に検出することができる。
(7)障害物が自車両の走行車線内に存在する場合、反障害物側の車線端と障害物との横方向距離を危険度として算出することによって、すり抜け時に衝突するリスクを適切に検出することができる。そして、車線逸脱することなくすり抜けが可能である場合は、第1の制御モードのみを停止することによって、運転者が操舵制御との干渉を感じることなく障害物を回避できる。また、車線逸脱することなくすり抜けることが不可能な場合には、意図的な逸脱操作が行われるものと推定し、第1及び第2の制御モードを停止することによって、運転者が操舵制御との干渉を感じることなく車線を逸脱することができる。
本発明は、運転者の操作との干渉を低減するとともに車線逸脱を未然に防止する車線逸脱防止装置を提供する課題を、車線内では自車両の横位置偏差の三乗に応じた操舵トルクを付与する第1の制御を行い、逸脱時にはパルス状の操舵トルクを付与する第2の制御を行うことによって解決した。
以下、本発明を適用した車線逸脱防止装置の実施例について説明する。
実施例の車線逸脱防止装置は、例えば、前2輪を操舵する乗用車等の4輪自動車に設けられるものである。
図1は、実施例の車線逸脱防止装置を含む車両のシステム構成を示す図である。
車線逸脱防止装置は、自車両の走行車線からの逸脱傾向が判定された場合に、運転者に逸脱を警報しかつ車両を車線中央方向へ戻すため、操舵機構10に操舵トルク(操舵力)を付与するものである。
操舵機構10は、前輪FWを支持するハウジングHを所定の操向軸線(キングピン)回りに回転させて操舵を行うものである。
操舵機構10は、ステアリングホイール11、ステアリングシャフト12、ステアリングギアボックス13、タイロッド14等を備えて構成されている。
ステアリングホイール11は、運転者が操舵操作を入力する環状の操作部材である。
ステアリングシャフト12は、ステアリングホイール11の回転をステアリングギアボックス13に伝達する回転軸である。
ステアリングギアボックス13は、ステアリングシャフト12の回転運動を車幅方向の直進運動に変換するラックアンドピニオン機構を備えている。
タイロッド14は、一方の端部をステアリングギアボックス13のラックに連結され、他方の端部をハウジングHのナックルアームに連結された軸状の部材である。タイロッド14は、ハウジングHのナックルアームを押し引きすることによってハウジングを回転させ、操舵を行う。
また、車両は、電動パワーステアリング(EPS)制御ユニット20、操安制御ユニット30、エンジン制御ユニット40、トランスミッション制御ユニット50、車両統合ユニット60等を備えている。
EPS制御ユニット20は、運転者の操舵操作に応じて操舵アシスト力を発生する電動パワーステアリング装置を統括的に制御するものである。EPS制御ユニット20には、電動アクチュエータ21、舵角センサ22、トルクセンサ23等が接続されている。
電動アクチュエータ21は、例えば、ステアリングシャフト12の途中に設けられ、減速機構を介して操舵機構10に対して操舵トルク(操舵力)を付与する電動モータである。
舵角センサ22は、ステアリングシャフト12の角度位置(ステイリングホイール11の角度位置と実質的に等しい)を検出するエンコーダを備えている。
トルクセンサ23は、電動アクチュエータ21とステアリングホイール11との間でステアリングシャフト12に挿入され、ステアリングシャフト12に作用するトルクを検出するものである。通常、トルクセンサ23が検出するトルクは、運転者がステアリングホイール11に入力する操舵トルクと実質的に等しくなる。
操安制御ユニット30は、各車輪のブレーキの制動力を個別に制御する車両操安性制御及びABS制御を行うものである。車両操安性制御は、アンダーステア又はオーバーステアの発生時に、旋回内輪側と外輪側の制動力を異ならせて復元方向のヨーモーメントを発生させるものである。ABS制御(アンチロックブレーキ制御)は、車輪のロック傾向を検出した際に、当該車輪の制動力を低減して回復させるものである。
操安制御ユニット30には、ハイドロリックコントロールユニット(HCU)31、車速センサ32、ヨーレートセンサ33、横加速度(横G)センサ34等が接続されている。
HCU31は、各車輪の液圧式サービスブレーキに付与されるブレーキフルード液圧を個別に制御する装置である。HCU31は、ブレーキフルードを加圧するモータポンプ、及び、各車輪のキャリパシリンダへ付与される圧力を調整するソレノイドバルブ等を備えている。
車速センサ32は、各車輪のハブベアリングを保持するハウジングに設けられ、車輪速に応じた車速パルス信号を出力する。この車速パルス信号は、所定の処理を施すことによって、車両の走行速度を求めることができる。
ヨーレートセンサ33及び横Gセンサ34は、車体の鉛直軸回りの回転速度及び横方向の加速度をそれぞれ検出するMEMSセンサを備えている。
エンジン制御ユニット40は、車両の走行用動力源であるエンジン及びその補器類を統括的に制御するものである。
トランスミッション制御ユニット50は、エンジンの出力を変速して前後のディファレンシャルへ伝達するオートマティックトランスミッションを統括的に制御するものである。
車両統合ユニット60は、上記各ユニットに関連する以外の車両の電装品を統括的に制御するものである。
また、実施例の車線逸脱防止装置は、以下説明する逸脱防止制御ユニット100を備えている。
逸脱防止制御ユニット100は、上述したEPS制御ユニット20、操安制御ユニット30、エンジン制御ユニット40、トランスミッション制御ユニット50、車両統合ユニット60と、例えばCAN通信システム等の車載LANを介して接続され、各種情報や信号を取得可能となっている。
また、逸脱防止制御ユニット100は、環境認識手段110、目標走行位置設定手段120、自車進行路推定手段130、逸脱判定手段140、障害物検出手段150、接近度算出手段160、摩擦係数検出手段170、操舵制御手段180等を備えて構成されている。なお、これらの各手段は、それぞれ独立したハードウェアとして構成されてもよく、また、一部又は全部を共通したハードウェアとした構成としてもよい。
環境認識手段110は、自車両前方を撮像した画像情報に基づいて、自車両前方の環境を認識し、自車両の走行車線を設定するものである。環境認識手段110は、本発明にいう車線設定手段として機能する。
環境認識手段110は、ステレオカメラ111、画像処理部112等が接続されている。
ステレオカメラ111は、例えば車両のフロントウインドウ上端部のルームミラー基部付近に設けられた一対のメインカメラ及びサブカメラを備えている。メインカメラ及びサブカメラは、それぞれCCDカメラを有して構成されている。メインカメラ及びサブカメラは、車幅方向に離間して設置されている。メインカメラ及びサブカメラは、それぞれ基準画像及び比較画像を撮像し、これらに係る画像データを画像処理部112に出力する。
画像処理部112は、ステレオカメラ111が出力した基準画像及び比較画像の画像データをA/D変換した後、所定の画像処理を施して環境認識手段110に出力するものである。この画像処理には、例えば、各カメラの取付位置誤差の補正や、ノイズ除去、階調の適切化などが含まれる。デジタル化された画像は、例えば、垂直方向及び水平方向にマトリクス状に配列された複数の画素を有する。これらの各画素は、それぞれ被写体の明るさに応じた輝度値を有する。
環境認識手段110は、基準画像及び比較画像のデータに基づいて、基準画像上の任意の画素又は複数の画素からなるブロックである画素群の視差を検出する。この視差は、ある画素又は画素群の基準画像上の位置と比較画像上の位置とのずれ量である。この視差を用いると、三角測量の原理により、自車両から当該画素に対応する被写体までの距離を算出することができる。
環境認識手段110は、自車両前方の車線両端部に配置された白線の形状を認識することによって、自車両の走行車線を設定する。なお、本明細書、特許請求の範囲等において、白線とは、車線の幅方向における端部に引かれた連続線又は破線を示すものとし、実際の色彩が白色以外(例えば燈色など)の線も含むものとする。
図2は、自車両及び走行車線の平面的配置の一例を示す図である。
環境認識手段110は、基準画像のデータから、路面上に相当する箇所の各画素の輝度データに基づいて白線WL部分を検出する。自車両に対する白線WL部分の画素群の方位は、画像データ上の画素位置に基づいて検出される。具体的には、垂直方向における画素位置が路面上に相当する領域を水平方向に走査し、輝度値が急変する箇所を車線の輪郭として認識する。そして、上述した視差を用いて当該白線部分の画素群の距離を算出することによって、白線の位置を検出する。
そして、環境認識手段110は、白線位置の検出を連続的に行なって車両の進行方向に複数の車線候補点Pを設定し、整合のとれない車線候補点Pを無視するとともに、二次の最小二乗近似による補完処理を行うことによって、自車両前方の車線形状を認識する。
ここで、白線WLは、以下の式1によって近似される。

y=ax+bx+c ・・(式1)
a,b,c:定数

なお、ここでcは自車両重心から左右車線端までの距離を示し、右側白線のc(C_right)と左側白線のc(C_left)との和は自車両の車線中央からの横偏差Δeを示し、またこれらの差は車線幅Xwを示している。
目標走行位置設定手段120は、環境認識手段110が設定した車線左右の白線WLの中央に、目標走行位置Xcを設定するものである。
自車進行路推定手段130は、環境認識手段110からの情報、舵角センサ22、車速センサ32、ヨーレートセンサ33等によって検出される車両の走行状態、及び、既知の車両諸元等に基づいて、自車両の進行路を推定するものである。
自車進行路の推定は、例えば、車両前方の所定の距離である注視距離Zにおける自車両の横位置を算出する。注視距離Zは、自車両前方の所定の距離であって、例えば自車両が数秒後(例えば約2秒程度)に到達する位置に設定される。
自車両の重心位置を原点とし、車幅方向へ延びるX軸、及び、車体前方側へ延びるZ軸を有する座標系を用いて以下説明する。
注視距離Zにおける自車進行路の横位置Xeは、以下の式2によって求められる。
Figure 2010023605
逸脱判定手段140は、自車進行路推定手段130を用いて、環境認識手段110が設定した走行車線からの自車両OVの逸脱傾向を判定するものである。
図3は、逸脱判定における自車両と走行車線との平面的配置の一例を示す図である。ここで、図3に示す自車両OVは、注視距離Zにおける推定位置を示している。
逸脱判定手段140は、自車進行路推定手段130が推定した注視距離Zにおける自車両の横位置Xeから、自車両OVの目標走行位置Xcに対する横偏差Δeを求め、この横偏差Δeに基づいて求めた自車両の側端部位置が、環境認識手段110が設定した車線から逸脱する(左右いずれかの白線WLを跨ぐ)場合に逸脱判定を成立させる。
障害物検出手段150は、環境認識手段110が取得した画像情報を用いて、自車両前方の障害物の形状、サイズ、横位置及び距離を検出するものである。
接近度算出手段160は、障害物検出手段150が検出した障害物の自車両走行車線に対する横位置を、衝突リスクの危険度を示す指標である接近度として算出するものである。この接近度の算出については、後に詳しく説明する。
摩擦係数検出手段170は、自車両OVが走行中の路面の摩擦係数(μ)を検出するものである。摩擦係数検出手段170として、例えば、車速、ハンドル角、ヨーレート等の各種パラメータ及び所与の車両運動モデル式を用いた公知のものを用いることができるが、路面摩擦係数を検出する手法は特に限定されない。
操舵制御手段180は、上述した各手段を用いて、電動パワーステアリング装置を制御して操舵機構10に操舵トルクを付与する操舵制御を行うものである。
操舵制御は、自車両OVの走行車線からの逸脱傾向に応じて、逸脱を防止するため自車両OVを車線中央側へ戻す車線逸脱防止制御を含む。
車線逸脱防止制御は、第1段階の車線逸脱防止制御(第1の制御モード)及び第2段階の車線逸脱防止制御(第2の制御モード)を有し、各段階の制御における操舵トルクの基本値は、自車両の目標走行位置からの横偏差Δeに基づいて設定される。
図4は、車線逸脱防止制御における横偏差と操舵トルクとの相関を示すグラフである。図4(a)は第1段階の車線逸脱防止制御を示し、図4(b)は第2段階の車線逸脱防止制御を示している。図4(a)、図4(b)のいずれも、横軸は横偏差Δeを示し、縦軸は目標操舵トルクを示している。
第1段階の車線逸脱防止制御においては、操舵トルクTcは、Δe≦Xw/2(Xwは車線幅)の場合は、以下の式3を用いて算出される。第1段階の車線逸脱防止制御は、横偏差Δeの3乗に比例して増大する操舵トルクTcを付与することによって、運転者に操舵支援をあまり意識させずに車線逸脱を未然に防止するものである。
Figure 2010023605
また、Δe>Xw/2の場合には、操舵トルクTcは、所定の一定値であるトルクリミット値Tlim(Δe=Xw/2のときの値)にガードされる。
第2段階の車線逸脱防止制御においては、操舵トルクTpは、Δe≦Xw/2(Xwは車線幅)の場合は、一律ゼロに設定されている。また、Δe>Xw/2の場合には、操舵トルクTpは、以下の式4のように、一定の大きさに設定されかつこれが一定周期でオンオフを繰り返すようになっている。第2段階の車線逸脱防止制御は、逸脱傾向が生じた後に、パルス状の操舵トルクを付与してステアリングホイール11を振動させ、運転者に逸脱を警報して車線中央側への操舵操作を促すものである。
Figure 2010023605
なお、操舵制御手段180は、摩擦係数検出手段170によって、路面の摩擦係数低下が検出された場合には、第1段階、第2段階の車線逸脱防止制御の操舵トルクを、ともに摩擦係数の低下量に応じて低下させる。第1段階の車線逸脱防止制御の操舵トルクの低下は、ゲインGを低下させることによって行う。
さらに、操舵制御手段180は、運転者によるウインカ操作時や、急制動、急操舵等に基づく緊急回避状態の判定時には、運転者の操舵操作との干渉を防止するため、操舵制御を停止する。また、図示しない路面カント検出手段により、路面カント(横方向傾斜)が検出された場合には、勾配を上る方向への操舵トルクを強め、下る方向への操舵トルクを弱める補正を行う。
以下、車線逸脱防止制御について、より詳細に説明する。
図5は、実施例の車線逸脱防止装置における車線逸脱防止制御を示すフローチャートである。以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:環境認識>
環境認識手段110は、自車両前方の画像情報から、自車両OVの走行車線OLを設定するとともに、自車両OVの車線内横位置Xe及び走行車線の車線幅Xwを計測する。
その後、ステップS02に進む。
<ステップS02:第1段階の車線逸脱防止制御における操舵トルク算出>
操舵制御手段180は、上述した式3を用いて、自車両の横位置Xeに基づく第1段階の車線逸脱防止制御における操舵トルクTcを算出し、ステップS03に進む。
<ステップS03:横偏差判断>
操舵制御手段180は、逸脱判定手段140と協働して、自車両OVの目標走行位置Xcに対する横位置Xeのずれ量である横偏差Δeが、車線幅の半分であるXw/2以上であるか(車線逸脱か)判定し、Xw/2≦Δeである場合はステップS04に進み、Xw/2>Δeである場合はステップS06に進む。
<ステップS04:第2段階の車線逸脱防止制御における操舵トルク算出>
操舵制御手段180は、上述した式4を用いて、自車両の横位置Xeに基づく第2段階の車線逸脱防止制御における操舵トルクTpを算出し、ステップS05に進む。
<ステップS05:第1段階、第2段階の操舵トルク加算>
操舵制御手段180は、ステップS02において算出した第1段階の車線逸脱防止制御における操舵トルクTcと、ステップS04において算出した第2段階の車線逸脱防止制御における操舵トルクTpとを加算し、ステップS06に進む。
<ステップS06:電動パワーステアリング制御指示出力>
操舵制御手段180は、ステップS05で加算した操舵トルクに基づいて、EPS制御ユニット20に制御指示を出力し、電動アクチュエータ21を駆動させて操舵機構10に操舵トルクを付与させ、処理を終了(リターン)する。
また、実施例の車線逸脱防止装置は、上述した第1段階の車線逸脱防止制御を停止する第1の停止ロジック、及び、第2の停止ロジックを備えている。第1及び第2の停止ロジックは、運転者が意図的に車線内で横位置を変化させて走行したい場合に、第2段階の車線逸脱防止制御は残して第1段階の車線逸脱防止制御のみを停止するものである。
第1の停止ロジックは、自車両OVの走行車線の外部に、運転者がリスクを感じる物体が存在する場合に、第1段階の車線逸脱防止制御を停止するものである。
リスクを感じる物体として、例えば隣接する車線を走行中の大型車両等の車両や、走行車線に隣接する壁、ポール、建物等の建造物が挙げられる。
第2の停止ロジックは、走行車線内に自車両OVがすり抜けられる程度の小さな障害物があり、これを回避する際に第1段階の車線逸脱防止制御を停止するものである。
ここでいう小さな障害物として、例えば、一部が白線を跨いで自車両OVの走行車線に張り出した駐車車両や、車線端付近に存在するバイク、自転車、歩行者等が挙げられる。
まず、第1の停止ロジックについて説明する。
図6は、第1の停止ロジックが適用される場合の自車両、走行車線及び障害物の平面的配置の一例を示す図である。
図7は、第1の停止ロジックを示すフローチャートである。以下、図7のステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS11:停止時間制御用タイマ値判断>
操舵制御手段180は、停止時間制御用タイマ値Tが0よりも大きいか判断し、T>0の場合はステップS19に進み、その他の場合はステップS12に進む。
停止時間制御用タイマ値Tは、左右いずれかの方向への第1段階の車線逸脱防止制御を停止した後の時間経過を示すタイマ値であって、後述する初期値T_initから経過時間に応じて減少する。
<ステップS12:環境認識>
障害物検出手段150及び接近度算出手段160は、環境認識手段110を用いて、自車両OVの走行車線OLと隣接する隣接車線NLを走行する隣接車両NVが存在する場合には、隣接車両NVの横位置、隣接車両NVの車両端から隣接車線NL車線端までの距離dを計測する。
その後、ステップS13に進む。
<ステップS13:隣接車両有無判断>
操舵制御手段180は、障害物検出手段150が隣接車両NVを検出した場合はステップS14に進み、検出しない場合は処理を終了(リターン)する。
<ステップS14:隣接車両車線端接近状況判定>
操舵制御手段180は、ステップS12において計測された隣接車両NVの車両端から隣接車線NL車線端までの距離dが所定の閾値(例えば0.2m)以下であるか判断する。そして、dが0.2mより小さい場合はステップS15に進み、その他の場合は処理を終了(リターン)する。
<ステップS15:隣接車両方向判定>
操舵制御手段180は、障害物検出手段150等を用いて、隣接車両NVが自車両OVの走行車線OLに対して左右いずれの車線を走行しているか判定する。
隣接車両NVが右側車線(X負方向)を走行している場合はステップS16に進み、左側車線(X正方向)を走行している場合はステップS17に進む。
<ステップS16:左方向第1段階逸脱防止制御停止>
操舵制御手段180は、自車両OVが走行車線OLの左(X正側)に逸脱する場合の第1段階の車線逸脱防止制御を停止する。
その後、ステップS18に進む。
<ステップS17:右方向第1段階逸脱防止制御停止>
操舵制御手段180は、自車両OVが走行車線OLの右(X負側)に逸脱する場合の第1段階の車線逸脱防止制御を停止する。
その後、ステップS18に進む。
<ステップS18:停止時間制御用タイマ値初期化>
操舵制御手段180は、停止時間制御用タイマ値Tに初期値T_initを設定し、処理を終了(リターン)する。
<ステップS19:第1段階逸脱防止制御停止継続>
操舵制御手段180は、ステップS16又はステップS17において停止した第1段階の車線逸脱防止制御の停止を継続する。その後、ステップS20に進む。
<ステップS20:停止時間制御用タイマ値Tデクリメント>
操舵制御手段180は、停止時間制御用タイマ値Tを、現状の値から1減算する。
その後、処理を終了(リターン)する。
次に、第2の停止ロジックについて説明する。
図8は、第2の停止ロジックが適用される場合の自車両、走行車線及び障害物の平面的配置の一例を示す図である。
図9は、第2の停止ロジックを示すフローチャートである。以下、図9のステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS21:停止時間制御用タイマ値判断>
操舵制御手段180は、停止時間制御用タイマ値Tが0よりも大きいか判断し、T>0の場合はステップS31に進み、その他の場合はステップS22に進む。
<ステップS22:環境認識>
障害物検出手段150及び接近度算出手段160は、環境認識手段110を用いて、自車両OVの前方に、少なくとも一部が走行車線OL内に張り出した障害物Fが存在する場合には、障害物Fの走行車線OL内側の側端点と、走行車線OLの反障害物F側の白線WLとの横方向距離Woを計測する。
その後、ステップS23に進む。
<ステップS23:先行物体有無判断>
操舵制御手段180は、障害物検出手段150が自車両前方の障害物F(先行物体)を検出した場合はステップS24に進み、検出しない場合は処理を終了(リターン)する。
<ステップS24:すり抜け判定>
操舵制御手段180は、自車両OVが走行車線OLから逸脱することなく障害物Fをすり抜けられるか判定するすり抜け判定を行う。
具体的には、自車両の車幅WcとステップS22において求めた距離Woとを比較し、Wc≧Woである場合は、すり抜け不可と判定してステップS25に進む。一方、Wc<Woである場合は、すり抜け可能と判定してステップS26に進む。
<ステップS25:第1及び第2段階の車線逸脱防止制御停止フラグセット>
操舵制御手段180は、運転者の操舵操作による意図的な車線逸脱が生じることを推定し、第1段階及び第2段階の車線逸脱防止制御をともに停止するフラグをセットする。
その後、ステップS27に進む。
<ステップS26:第1段階の車線逸脱防止制御停止フラグセット>
操舵制御手段180は、運転者が走行車線OL内において自車両OVの横位置をずらして障害物Fをすり抜けることを推定し、第1段階の車線逸脱防止制御のみを停止するフラグをセットする。
その後、ステップS27に進む。
<ステップS27:障害物方向判定>
操舵制御手段180は、障害物検出手段150等を用いて、障害物Fが自車両OVの走行車線OLに対して左右いずれの端部に存在するか判定する。
障害物Fが右側(X負方向)に存在する場合はステップS28に進み、左側(X正方向)に存在する場合はステップS29に進む。
<ステップS28:左方向逸脱防止制御停止>
操舵制御手段180は、ステップS25又はS26において設定したフラグに従い、自車両OVが走行車線OLの左(X正側)に逸脱する場合の逸脱防止制御を停止する。
その後、ステップS30に進む。
<ステップS29:右方向逸脱防止制御停止>
操舵制御手段180は、ステップS25又はS26において設定したフラグに従い、自車両OVが走行車線OLの右(X負側)に逸脱する場合の逸脱防止制御を停止する。
その後、ステップS30に進む。
<ステップS30:停止時間制御用タイマ値初期化>
操舵制御手段180は、停止時間制御用タイマ値Tに初期値T_initを設定し、処理を終了(リターン)する。
<ステップS31:第1段階逸脱防止制御停止継続>
操舵制御手段180は、ステップS28又はステップS29において停止した車線逸脱防止制御の停止を継続する。その後、ステップS32に進む。
<ステップS32:停止時間制御用タイマ値Tデクリメント>
操舵制御手段180は、停止時間制御用タイマ値Tを、現状の値から1減算する。
その後、処理を終了(リターン)する。
以上説明した実施例によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)逸脱傾向が判定されない場合に自車両OVの目標走行位置に対する横方向の偏差Δe増加に応じた操舵トルクを付与する第1段階の車線逸脱防止制御を行うことによって、自車両OVが車線逸脱に到る前に操舵トルクの付与を開始して、逸脱を未然に防止することができる。また、逸脱傾向が判定された場合にパルス状の操舵トルクを付与する第2段階の車線逸脱防止制御を行うことによって、車線逸脱時には運転者に警報し、車線中央側への操舵操作を促すことができる。さらに、逸脱が生じたとしても第2段階の車線逸脱防止制御によって安全を確保できるため、第1段階の車線逸脱防止制御は逸脱を確実に防止するような強い支援レベルを持たせる必要がなく、運転者の操舵操作との干渉を低減することができる。
(2)第1段階の車線逸脱防止制御における操舵トルクは、偏差Δeを三乗した値に所定のゲインを乗じて算出することによって、車線の中央部では偏差Δeに対する操舵トルクの増加率を小さくすることができるため、運転者の操舵操作との干渉が生じにくい。また、偏差Δeの増加に応じて操舵トルク及びその増加率が増加することによって、偏差Δeが大きくなった場合にはある程度の大きい操舵トルクを発生させ、逸脱防止効果を高めることができる。また、このような制御は、車線中央部では制御を行っていることを運転者に意識させにくいため、運転者が気付かぬように車線逸脱を防止することができる。
(3)摩擦係数の低下に応じて第1段階の車線逸脱防止制御における偏差Δeに対する操舵トルクのゲインGtを低下させることによって、滑りやすい路面で過大な操舵トルクを発生させて車両の挙動が不安定となることを防止できる。
(4)摩擦係数の低下に応じて第2段階の車線逸脱防止制御におけるパルス状の操舵トルクを低下させることによって、滑りやすい路面で過大な操舵トルクを発生させて車両の挙動が不安定となることを防止できる。
(5)隣接車両を含む障害物の距離が所定値よりも近い時に第1段階の車線逸脱防止制御による障害物へ接近する方向への操舵トルクの付与を中止することによって、障害物を回避しようとする運転者の操舵操作との干渉を防止することができる。
(6)障害物が自車両の走行車線外に存在する場合、車線端と障害物との横方向距離dを危険度として算出することによって、障害物との衝突リスクを適切に検出することができる。
(7)障害物が自車両の走行車線内に存在する場合、反障害物側の車線端と障害物との横方向距離Woを危険度として算出することによって、すり抜け時に衝突するリスクを適切に検出することができる。そして、車線逸脱することなくすり抜けが可能である場合は、第1段階の車線逸脱防止制御のみを停止することによって、運転者が操舵制御との干渉を感じることなく障害物を回避できる。また、車線逸脱することなくすり抜けることが不可能な場合には、意図的な逸脱操作が行われるものと推定し、第1段階及び第2段階の車線逸脱防止制御を停止することによって、運転者が操舵制御との干渉を感じることなく車線を逸脱することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)各段階の車線逸脱制御における操舵トルクの算出手法は、上述した実施例のものに限定されず、適宜変更することができる。例えば、第1段階の操舵トルク算出式に、例えば3次項以外のフィードバック項や、車線形状に応じたフィードフォワード項を付加してもよい。また、第2段階のパルス状の操舵トルクの設定も実施例のような一定値には限定されない。
(2)各実施例では、車線認識手段はステレオカメラを用いて車線形状を検出しているが、本発明はこれに限らず、例えばナビゲーション装置等のために準備された地図データ及び自車位置の測位情報に基づいて車線形状を検出するようにしてもよい。
(3)操舵機構に操舵トルクを付与するアクチュエータの構成は、実施例のようなコラムアシストタイプのものに限らず、例えば、ステアリングシャフトに接続されたピニオン軸を駆動するピニオンアシストタイプ、ステアリングシャフトに接続されたピニオンと独立したピニオンを駆動するダブルピニオンタイプ、ステアリングラック自体を直進方向に駆動するラック直動タイプ等であってもよい。
(4)実施例では自車両の側端部が白線を跨ぐことが推定された場合に逸脱傾向を認め逸脱判定を成立させているが、逸脱判定の手法や基準はこれに限らず適宜変更することができる。例えば、車線端までの距離が所定の閾値以下となったときに逸脱判定を成立させるようにしてもよい。また、自車両の横位置だけでなく、ヨー角や車線に対する横速度を加味して逸脱傾向を判定してもよい。
本発明を適用した車線逸脱防止装置の実施例を含む車両のシステム構成を示す図である。 実施例の車線逸脱防止装置における自車両と走行車線との平面的配置の一例を示す図である。 実施例の車線逸脱防止装置の逸脱判定における自車両と走行車線との平面的配置の一例を示す図である。 実施例の車線逸脱防止装置の車線逸脱防止制御における自車両の横偏差と操舵トルクとの相関を示すグラフである。 実施例の車線逸脱防止装置における車線逸脱防止制御を示すフローチャートである。 実施例の車線逸脱防止装置における第1の停止ロジックが適用される場合の自車両、走行車線及び障害物の平面的配置の一例を示す図である。 実施例の車線逸脱防止装置における第1の停止ロジックを示すフローチャートである。 実施例の車線逸脱防止装置における第2の停止ロジックが適用される場合の自車両、走行車線及び障害物の平面的配置の一例を示す図である。 実施例の車線逸脱防止装置における第2の停止ロジックを示すフローチャートである。
符号の説明
10 操舵機構 11 ステアリングホイール
12 ステアリングシャフト 13 ステアリングギアボックス
14 タイロッド FW 前輪
H ハウジング
20 電動パワーステアリング(EPS)制御ユニット
21 電動アクチュエータ 22 舵角センサ
23 トルクセンサ 30 操安制御ユニット
31 ハイドロリックコントロールユニット(HCU)
32 車速センサ 33 ヨーレートセンサ
34 横加速度(横G)センサ 40 エンジン制御ユニット
50 トランスミッション制御ユニット
60 車両統合ユニット
100 逸脱防止制御ユニット 110 環境認識手段
111 ステレオカメラ 112 画像処理部
120 目標走行位置設定手段 130 自車進行路推定手段
140 逸脱判定手段 150 障害物検出手段
160 接近度算出手段 170 摩擦係数検出手段
180 操舵制御手段
OV 自車両 WL 白線
NV 隣接車両 F 障害物
OL 自車両走行車線 NL 隣接車線

Claims (7)

  1. 自車両の走行車線からの逸脱を防止するよう操舵機構に操舵力を付与する車線逸脱防止装置において、
    自車両前方の環境情報を取得して自車両の走行車線を設定する車線設定手段と、
    前記走行車線内で自車両の目標走行位置を設定する目標走行位置設定手段と、
    前記目標走行位置と自車両との横位置関係に基づいて自車両の前記走行車線からの逸脱傾向を判定する逸脱判定手段と、
    前記逸脱傾向がないと判定された場合に前記目標走行位置からの自車両の横変位の増加に応じて前記横変位を低減する方向へ前記操舵力を付与する第1の制御モードと、前記逸脱傾向があると判定された場合にパルス状の前記操舵力を付与する第2の制御モードとを有する操舵制御手段と
    を備えたことを特徴とする車線逸脱防止装置。
  2. 前記第1の制御モードにおける前記操舵力は前記横変位に対して2次以上の高次関数を用いて算出されること
    を特徴とする請求項1に記載の車線逸脱防止装置。
  3. 路面の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段を備え、
    前記操舵制御手段は、前記摩擦係数の低下に応じて、前記第1の制御モードにおける前記横変位に対する前記操舵力のゲインを低下させること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車線逸脱防止装置。
  4. 路面の摩擦係数を検出する摩擦係数検出手段を備え、
    前記操舵制御手段は、前記摩擦係数の低下に応じて、前記第2の制御モードにおける前記パルス状の操舵力を低下させること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  5. 自車両前方の障害物を検出する障害物検出手段と、
    前記障害物の自車両に対する横位置に基づいて前記障害物の自車両に対する接近度を算出する接近度算出手段と
    をさらに備え、
    前記操舵制御手段は、前記接近度が所定値よりも高い時に前記第1の制御モードによる前記障害物へ接近する方向への操舵力の付与を中止すること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車線逸脱防止装置。
  6. 前記接近度算出手段は、前記障害物が自車両の走行車線外に存在する場合、前記障害物寄りの自車両の走行車線端と前記障害物との横方向距離を危険度として算出し、
    前記操舵制御手段は、前記横方向距離が所定値以下の時に前記第1の制御モードによる前記障害物へ接近する方向への操舵力の付与のみを中止すること
    を特徴とする請求項5に記載の車線逸脱防止装置。
  7. 前記接近度算出手段は、前記障害物が自車両の走行車線内に存在する場合、前記障害物が存在する側とは反対側の自車両の走行車線端と前記障害物との横方向距離を危険度として算出し、
    前記操舵制御手段は、前記横方向距離が自車両の幅以上の時は前記第1の制御モードによる前記障害物へ接近する方向への操舵力の付与のみを中止し、前記横方向距離が自車両の幅より小さい際は前記第1の制御モード及び前記第2の制御モードによる前記障害物へ接近する方向への操舵力の付与を中止すること
    を特徴とする請求項5に記載の車線逸脱防止装置。
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