JP2010016317A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 露光装置の照明光学系を構成する光学素子の表面状態を示す情報を得ることが可能で構成がシンプルな露光装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、レチクルのパターンを投影光学系1によって基板51に投影して基板51を露光する露光装置であって、光学素子201を有する結像照明光学系212を含む照明光学系21と、光学素子201に向けて光を反射する反射面301と、結像照明光学系212に入射し反射面301及び光学素子201の表面で反射した第1の光と、結像照明光学系212に入射し反射面301及び光学素子201の表面で反射しなかった第2の光とに基づいて、光学素子201の表面状態を示す情報を得る処理部Pと、を備える。
【選択図】図1a

Description

本発明は、露光装置及びデバイス製造方法に関する。
半導体素子、液晶表示素子等を製造するためのフォトリソグラフィ工程では、高解像力の投影露光装置を用いて、レチクル等に形成された線幅の微細な回路パターンを、レジスト層を塗布したウエハ等の感光基板上に投影露光する。
この投影露光工程において、前記ウエハ上に塗布されるレジスト層に用いられる感光性樹脂から発生する揮発物質等が、投影光学系の光学部材の表面に付着して、当該光学部材表面を汚染してしまうことがあった。そのため、投影露光装置では、作業者による投影光学系の前記光学部材表面の拭き取り作業、即ち、洗浄作業が必須の作業となっていた。前記洗浄作業の実施タイミングについては、作業者が目視により前記汚染状態を確認した時点で行われたり、予め決定された一定の周期タイミングで定期的に行われたりしていた。
近年、半導体集積回路の微細化が一層進んでおり、半導体露光装置には転写されたパターンの線幅均一性が求められている。この線幅均一性の劣化の要因として、投影光学系、照明光学系で生じるフレアの影響が、無視できなくなってきた。投影光学系、照明光学系で生じるフレアが露光画面内の照度分布を不均一にするために、画面内に光学像の線幅不均一が発生する。さらにフレアが露光画面外に照射される場合は、隣接ショットの光学像の線幅不均一が発生する。このような投影光学系、照明光学系のフレアは、光学素子表面の汚染等により素子表面の反射率が増加することで生じる。
従来、投影光学系、照明光学系のフレアは、レジスト塗布されたウエハへの露光結果より推定していた。例えば、半導体露光装置で露光したパターン像の線幅変化、あるいは、露光量を変えて複数ショットの焼付けを行い、露光領域外のレジスト膜の残膜量変化から、投影光学系及び照明光学系の全系で生じるフレア量を予測していた。
また、投影光学系の光学素子表面の汚染を測定する自動測定手段が、特許文献1に提案されている。特許文献1に記載の技術では、最も感光基板側の光学素子表面の反射率を測定する自動測定手段と、最も感光基板側の光学素子表面の汚染除去を行う自動光洗浄手段が示されている。
特開平11−283903号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、投影光学系及び照明光学系の外部から感光基板側の光学素子表面に投影光学系や照明光学系の内部を通過させずに計測用光束を斜め入射させ、その反射光量を測定する。そのため、照明光学系を構成する内側の光学素子表面の反射率を測定することは難しい。このように従来技術では、照明光学系を構成する光学素子各々のフレア増加を測定することが困難であった。
また、特許文献1に記載の技術では、自動測定手段のために投影光学系と感光基板との間に光源を別途設けており、露光装置の構成が複雑になってしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであり、露光装置の照明光学系を構成する光学素子の表面状態を示す情報を得ることが可能で構成がシンプルな露光装置を提供することを目的とする。
本発明は、レチクルのパターンを投影光学系によって基板に投影して前記基板を露光する露光装置であって、光学素子を有する結像照明光学系を含む照明光学系と、前記光学素子に向けて光を反射する反射面と、前記結像照明光学系に入射し前記反射面及び前記光学素子の表面で反射した第1の光と、前記結像照明光学系に入射し前記反射面及び前記光学素子の表面で反射しなかった第2の光とに基づいて、前記光学素子の表面状態を示す情報を得る処理部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、露光装置の照明光学系を構成する光学素子の表面状態を示す情報を得ることが可能で構成がシンプルな露光装置を提供することができる。
[実施例1]
はじめに、本発明に係る露光装置の一例を、図1a及び図1bを用いて説明する。照明系2は、レーザ等の光源22、光源22から光を供給される照明光学系21より構成される。
光源22からの光は、照明光学系21により、所望の照明モード(有効光源形状)、所望の偏光状態、所望の照度分布として、レチクルステージ6上に載置されたレチクルを照明する。さらに照明光学系21は、有効光源形成光学系213、ケーラー照明光学系211、結像照明光学系212より構成される。結像照明光学系212を挟んでレチクルと光学的に共役な位置又はその近傍には、開口可変のマスキングブレード214が配置されており、レチクル上の照明範囲を所望の領域に限定することができる。また光源22と結像照明光学系212との間には、照明系2の露光量制御を行うための露光量センサ4’が配置されている。露光量センサ4’は、結像照明光学系212に入射する光の光量を検出する第2センサを構成する。
レチクルの下面にはパターンが形成されており、このパターンからの回折光が、投影光学系1により、基板を支持する基板ステージ5上に載置されたレジストの塗布された基板51上に投影され、基板51にパターンが転写される。一般に露光装置に用いられる投影光学系1は、物体面側、像面側の少なくとも何れか一方がテレセントリックな光学系となっている。特に像面側をテレセントリックとすることで、基板高さを変えてフォーカス調整を行う場合に、結像倍率の変化を原理的に無くすことができる。また、投影光学系1の物体面(レチクル)側がテレセントリックとなっている場合は、照明光学系21の像面(レチクル)側も併せてテレセントリックとなっている。ウエハ、ガラスプレート等の基板を、以下、「ウエハ」と呼ぶこととする。
投影光学系1、照明系2を構成する内部の光学素子は、クリーンドライエアや不活性ガス等、汚染物質を含まない気体でパージされており、光学素子の表面が汚染されにくい構造となっている。しかし、投影光学系1の物体面(レチクル)側および像面側を構成する光学系の最外面は、それぞれレチクルステージ6及び基板ステージ5等の駆動機構が存在する空間に接している。同様に照明光学系21の像面(レチクル)側を構成する光学系の最外面も、レチクルステージ6等の駆動機構が存在する空間に接している。
これらの、レチクルステージ6及び基板ステージ5の存在する空間は、駆動機構が存在するため雰囲気中の汚染物質を完全に除去することができない。そのため、この空間に接している投影光学系1と照明系2との光学素子表面は汚染の影響を受けやすくなる。そのため、投影光学系1の物体面側及び像面側を構成する光学系の最外面は、必要に応じて交換可能な構造となっている。同様に照明光学系21の像面(レチクル)側を構成する光学系の最外面も、必要に応じて交換可能な構造となっている。このように最も汚染が生じ易い光学素子を交換可能に設けることで、長期にわたり照明光学系21の光学性能を一定に保つことが可能となる。
また、走査型の半導体露光装置では、レチクルステージ6と基板51とは同期走査しつつパターン転写が行なわれる。レチクル、ウエハ51は、それぞれ不図示のレチクル搬送系、ウエハ搬送系により、露光装置内に搬入、搬出される。それぞれの搬送系で搬入されたレチクルはレチクルステージ6上に吸着固定され、ウエハ51はウエハチャック52上に吸着固定される。
レチクルステージ6は走査方向(図1a、図1bの紙面垂直方向)に駆動可能であり、基板ステージ5は走査方向および走査直交方向に駆動可能である。基板ステージ5は、不図示のオートフォーカス機構により、投影光学系1の最良結像面にウエハ51の表面を合焦させるために、水平面のレベリング駆動可能に、また投影光学系1の光軸方向(図1a、図1bの上下方向)に制御可能となっている。また基板ステージ5上には、ウエハ側光量センサ4が構成されている。ウエハ側光量センサ4は、結像照明光学系212に入射し、結像照明光学系212から出射された光を検出する第1センサを構成している。照明系2、レチクルステージ6及び基板ステージ5は、処理部Pにより制御されている。
次に照明光学系21のレチクル側光学素子201の表面状態を示す情報である表面反射率の測定について説明する。図1a及び図1bの各々の状態で、照明系2内に構成された露光量センサ4’の光量測定値と基板ステージ5上に構成されたウエハ側光量センサ4の光量測定値とに基づいて、照明光学系21のレチクル側光学素子201の反射率を算出する。
図1aの状態における光学素子表面の反射率の測定について説明する。照明系2内の光源22により発せられた光は、照明光学系21に入光する。照明光学系21は、有効光源形成光学系213、ケーラー照明光学系211、マスキングブレード214及び結像照明光学系212より構成される。
有効光源形成光学系213によりモノポール有効光源が形成され、ケーラー照明光学系211を通過して形成されたモノポール斜入射光束は、結像照明光学系212を経て、テストレチクル3に形成された反射面301を照明する。反射面301は、テストレチクル3の投影光学系側の面に形成されている。本実施例は、反射面301が照明光学系21の像面若しくはその近傍に配置された例である。このように汚染されない位置に反射面301を設けることで、反射面301の反射率の変化を僅少とすることができる。
モノポール斜入射光束は、有効光源形成光学系213内のハエの目レンズ2131等インテグレータの射出面に有効光源絞り2132を設け、有効光源の一部の光束を切り出すことで形成される。この時、ハエの目レンズ2131等インテグレータの射出面は、レチクル面に対して光学的に瞳面である。この有効光源絞り2132は、ターレット状に構成した複数絞りの切り替え機構又は開口可変な駆動絞り機構とすることで、有効光源の一部を切り出すことができる。
測定対象である光学素子201の表面反射率は0.1〜0.2%程度と低い。そこで、光学素子201の表面反射率を測定するために、コンピュータジェネレイテッドホログラム(CGH)等の回折光学素子を用いて例えばσ0.1程度の有効光源を有効光源絞り2132の位置に形成するのが望ましい。こうすることで、通常のσ0.8程度の均一照明から絞りでモノポール照明光を切り出す場合に比べて、照度が数十倍高い光量の斜入射光束を形成でき、良いSN比で光量を検出できるので、反射率を高精度に計測可能となる。
有効光源絞り2132を出た光束は、複数の光学素子からなるコリメータ2111で構成されるケーラー照明光学系211により、可変開口絞りであるマスキングブレード214のある面をケーラー照明する。この時、有効光源絞り2132は、コリメータ2111の光軸に対して偏芯した位置とすることで、マスキングブレード214のある面を斜入射光束で照明する。
マスキングブレード214は、コリメータ2111でケーラー照射された領域のうち、一部領域の光束だけを透過させる。マスキングブレード214を通過した光束は、結像照明光学系前群2121を経て、折り曲げミラー2122で偏向され、結像照明光学系後群2123を通り、テストレチクル3の反射面301上に集光する。
結像照明光学系前群2121、折り曲げミラー2122及び結像照明光学系後群2123は、結像照明光学系212を構成している。この結像照明光学系212により、マスキングブレード214の開口像が、テストレチクル3の反射面301上に結像している。ここでは、説明を簡単にするため、結像照明光学系212の結像倍率は等倍として以下説明する。
テストレチクル3の反射面301上に集光し反射した光束は、結像照明光学系後群2123の最も外郭にあるレチクル側光学素子201の表面で反射した後、テストレチクル3を通過して、投影光学系1に入光する。投影光学系1に入光した光束は、基板ステージ5に載置されたウエハ側光量センサ4の受光開口41を通過してウエハ側光量センサ4により受光され光電変換される。ウエハ側光量センサ4は、結像照明光学系212に入射し結像照明光学系212から出射された光を検出する第1センサを構成する。
このとき、受光開口41に斜入射光束が入光するよう予め位置を計算し基板ステージ5を駆動させておく。この受光開口41に斜入射光束が入光する位置は、以下の5つの情報より、いわゆる光線トレースを計算することにより求めることが可能である。
・結像照明光学系212のデータ、
・テストレチクル3に光束を入光させる位置、
・テストレチクル3に光束を入光させる入射角度、
・結像照明光学系212内の反射率を測定する光学素子面の指定、
・投影光学系1の光学データ
この計算は、当該業者であれば、投影露光装置内のコンピュータを用いて自動算出させることも容易である。
結像照明光学系後群2123の最も外郭にあるレチクル側光学素子201は、交換が容易な平行平面板等の透過素子とされることが多い。
ここで、図1aの状態における光学素子の反射率の測定について定量的に説明する。図1aの状態で、照明系2内に設けられた露光量センサ4’と基板ステージ5に載置されたウエハ側光量センサ4により同時に光量測定を行うものとする。このとき、照明系内に設けられた露光量センサ4’で測定される光量をIN(1a)とし、ウエハ側光量センサ4で測定される光量をOUT(1a)とする。
マスキングブレード214を照明する光束の照度は、照明系内に設けられた露光量センサ4’で測定される光量をIN(1a)に、露光量センサ4’が照明系内のどこの位置に設けられているかによって定まる計測効率Kを掛けたK・IN(1a)の値となる。
さらに結像照明光学系212の透過率をITとすると、テストレチクル3を照明する光束の照度は、K・IT・IN(1a) の値となる。
ここで、テストレチクル3のガラス面透過率をGT、テストレチクル3の反射面301における反射率をCDR、レチクル側光学素子201の反射率をILLRとする。すると、テストレチクル3の反射面301及びレチクル側光学素子201で反射した光束の光束の照度は、テストレチクル3を通過した直後で、
K・IT・IN(1a)・(GT4)・CDR・ILLR
となる。
露光装置に搭載される投影光学系1の結像倍率は、一般に1/4倍あるいは1/5倍などの縮小倍であるが、ここでは簡単のため、投影光学系1の結像倍率を1倍として、以下の説明を行う。縮小倍1/βの場合の議論は自明であるため省略した。
ここで、マスキングブレード214により形成される透過開口を通過した直後での光束の光量分布が光強度均一な状態である場合、テストレチクル3の反射面301上に集光(結像)した光束の光量分布も光強度均一な状態となる。
しかし、テストレチクル3の反射面301及びレチクル側光学素子201の表面で反射した光束が、投影光学系1を介しウエハ側光量センサ4上に達した状態では、受光開口41を照射する光束の光量分布は光強度均一では無くなっている。これは、マスキングブレード214により形成される透過開口の像が、ウエハ側光量センサ4上ではデフォーカスしているためである。
結像位置での光強度分布を均一とした場合、デフォーカスした状態での光強度分布は、デフォーカス量の増加に伴う像のボケにより、光量分布がひろがり、像の周辺部から光強度が低下してくる。この像のボケによる像周辺部の光量分布低下は、デフォーカス量と照明光束の持つ光束拡がり(NA)より決まるもので、結像照明光学系212及び投影光学系1の光線トレースにおいて照明光束の持つ光束拡がり(NA)を加味することにより容易に求まる。そこで、マスキングブレード214により形成される透過開口径を、この像のボケ量分予め大きく設定しておけば、受光開口41を照射する光束の光量分布は、受光開口41の開口部内で均一分布を得ることが可能となる。
このようにマスキングブレード214により形成される透過開口径を充分大きく設定した場合、投影光学系1の透過率をPTとすると、ウエハ側光量センサ4上の受光開口41に入光する光束の照度は、以下のように表される。
K・IT・IN(1a)・(GT4)・CDR・ILLR・PT
受光開口41の透過率をWTとすると、受光開口41を通過した直後の光束の照度は、
K・IT・IN(1a)・(GT4)・CDR・ILLR・PT・WT
となる。
受光開口41を通過した光束がウエハ側光量センサ4に光電変換される場合を考える。ウエハ側光量センサ4の光電変換効率をWKとすると、ウエハ側光量センサ4で測定される光量OUT(1a)は、以下のように表される。
OUT(1a)=K・IT・IN(1a)・(GT4)・CDR・ILLR・PT・WT・WK
この関係式から、レチクル側光学素子201の表面反射率
ILLR={ OUT(1a)/IN(1a)}/{ K・(GT4)・IT・PT・CDR・WT・WK}
を解けばILLRが求まる。
ただし、装置固有の定数項{ K・(GT4)・IT・PT・CDR・WT・WK}を予め求めておく必要がある。
これらの定数項のうち、下記に示した5つの項は、露光装置に組み込まれる前の、各々ユニット状態で、その特性を測定することは可能である。
・照明系2内の露光量センサ4’の計測効率K
・投影光学系1の透過率PT
・結像照明光学系212の透過率IT
・ウエハ側光量センサ4の受光開口41の透過率WT
・ウエハ側光量センサ4の光電変換効率WK
しかし、これらの定数項は、光束の入射角度によって異なる値を示すため、各々のユニットで入射角度を変えた光学特性を計測する必要があり、そのような測定環境を実現することが多大な労力を要する。また、これらの特性を予め求めておいたとしても、装置に組み込まれ使用されるにつれ特性が経時的に変化を生じた場合は、この定数項の経時変化がレチクル側光学素子201の表面反射率ILLR測定値の信憑性にそのまま影響を与えることになる。
したがって、図1aの状態で得られた装置固有の7種類の定数項を含んだ関係式からILLRを求めることは賢明ではなく、装置固有の定数項を極力少なくした関係式からILLRを求めるべきである。この定数項の削減は、図1bの測定を併せて行うことにより実現できる。
次に、図1bの状態での測定について説明する。ただし、図1aと同様な説明は省略する。図1aの状態との相違点は、マスキングブレード214により形成される透過開口を通過した光束が、投影光学系1によりウエハ側光量センサ4の受光開口41に直接集光し、受光開口41を通過することである。この時、投影光学系1内を通過する光束の位置が、図1aの状態と図1bの状態で異なるが、PT(図1aの状態)≒PT(図1bの状態)であるので、ここでは両状態のPTが等しいものとして説明を行う。
図1bの測定について定量的に説明する。ウエハ側光量センサ4で測定される光量OUT(1b)は、照明系2内に設けられた露光量センサ4’で測定される光量をIN(1b)とすると、以下のように表される。
OUT(1b)=K・IT・IN(1b)・(GT2)・PT・WT・WK
図1aおよび図1bの状態で求めた下記の2つの関係式(1)、(2)を用いて、レチクル側光学素子201の表面反射率ILLRについて解くと、表面反射率ILLRは式(3)で表される。
OUT(1a)=K・IT・IN(1a)・(GT4)・CDR・ILLR・PT・WT・WK (1)
OUT(1b)=K・IT・IN(1b)・(GT2)・PT・WT・WK (2)
ILLR={OUT(1a)/IN(1a)/OUT(1b)/IN(1b) }・{1/(GT2・CDR)} (3)
レチクル側光学素子201の表面反射率ILLRが、下記に示した4つの項のみで求められることは、非常に好ましい。
・照明系内に設けられた露光量センサ4’で測定される光量IN(1a)、IN(1b)
・ウエハ側光量センサ4で測定される光量OUT(1a)、OUT(1b)
・テストレチクル3の反射面301の反射率CDR
・テストレチクル3のガラス面透過率GT
上記手法は、予め露光装置に記憶させておかねばならない装置固有の特性が、テストレチクル3のガラス面透過率GT、テストレチクル3の反射面301の反射率CDRだけとなり非常に簡便となるので好ましい。このガラス面透過率GT、テストレチクル3の反射面301の反射率CDRと測定光の入射角度の関係をテストレチクル3単体で実測しておき、予め露光装置に記憶させておけばよいことになる。
このとき、テストレチクル3の硝材およびテストレチクル上面の光学物性値を用いて、ガラス面透過率GT及びテストレチクル3の反射面301の反射率CDRと測定光の入射角度との関係を、露光装置内で演算して求めても構わない。
上述したように、本実施例では、反射面301はテストレチクル3の下面に形成された反射層の照明光学系21側の面を反射面301としている。したがって、テストレチクル3が誤って汚染されたとしても、テストレチクル3の反射面301の反射率CDRは影響を受けない。また、テストレチクル3を洗浄器にかけることで、ガラス面透過率GTの回復させることが容易である為、ILLR測定値の信憑性に影響を与える定数項の経時変化が生じにくい。
光量IN(1a)、IN(1b)を測定するための露光量センサ4’は、照明系2に通常配置される露光量制御用センサを用いることが可能である。同様に、光量OUT(1a)、OUT(1b)を測定するためのウエハ側光量センサ4も、基板ステージ上に通常配置される露光量制御用センサを用いることが可能である。
このように、通常用いられている露光装置に対して、反射面301を設けたテストレチクル3を用いるだけの簡易な構成で、ウエハ側光量センサ4及び露光量センサ4’の検出結果に基づいて、光学素子201の表面反射率を測定することが可能となる。
図1aの状態における、結像照明光学系212に入射し、反射面301及び光学素子201の表面で反射した光は、第1の光を構成する。また、図1bの状態における、結像照明光学系212に入射し、反射面301及び光学素子201の表面で反射しなかった光は、第2の光を構成する。
上述の説明では、図1aおよび図1bの状態で下記の2つが、それぞれ等しいとして説明を行った。
・ウエハ側光量センサ4の受光開口41の透過率WT
・ウエハ側光量センサ4の光電変換効率WK
しかし、これらが厳密に等価となるのは、投影光学系1の物体(レチクル)面側、及び結像照明光学系212の像(レチクル)面側が略テレセントリックとなっており、かつ反射率の測定対象である像(レチクル)面側の最外光学素子201が平面の場合に限られる。この条件に限り、光量センサの持つ感度の角度特性(光束のセンサへの入射角度によりセンサ出力が異なる)に影響されることなく、結像照明光学系212内のレチクル側光学素子201の表面反射率を測定することが可能となる。
しかし、この条件を満たさなくとも、結像照明光学系212内のレチクル側光学素子201の表面反射率の経時変化をモニターする(特定期間ごとに測定を繰り返す)目的に対しては、何ら問題は無い。
この場合は、図1aおよび図1bの状態で下記の2つが、それぞれ等しいという近似を行うものとする。
・ウエハ側光量センサ4の受光開口41の透過率WT
・ウエハ側光量センサ4の光電変換効率WK
図1Cに実施例1における反射率の計測フローを示した。ステップS1で、レチクル搬送系がテストレチクル3を搬入し、レチクルステージ6の上に載置させる。テストレチクル3の下面内面には、結像照明光学系212 内の複数像高に対応した、複数の反射面301が構成されているものとする。ステップS2で、処理部Pは、照明有効光源の形状を設定する。処理部Pは、照明系2内の有効光源形状切り替え機構を駆動させ、モノポール照明光とする。ステップS3で、処理部Pは、照明系2内の有効光源可変機構を駆動させ、照明光の入射角度(NA)を所定の値に設定する。
ステップS4で、処理部Pは、結像照明光学系212の測定像高にテストレチクル3の反射面301を合致させるようレチクルステージ6を駆動する。ステップS5で、処理部Pは、照明領域を設定する。処理部Pは、照明系2内のマスキングブレードを駆動して、測定したい像高のテストレチクル3の反射面301近傍だけを部分的に照明させる。ステップS6で、処理部Pは、図1aの状態、すなわちテストレチクル3の反射面301と光学素子201の表面とで反射した光束が、投影光学系1を介してウエハ側光量センサ4の受光開口41を通過する位置に基板ステージ5を駆動させる。
ステップS7で、処理部Pは、光源レーザ等を発振させる等により、照明光をテストレチクル3の上に照射させる。ステップS8で、照明系2に配置された露光量センサ4’と基板ステージ5上に配置されたウエハ側光量センサ4とは、光量OUT(1a)と光量IN(1a)とをそれぞれ同時に計測する。ステップS9で、処理部Pは、光源レーザの発振を止める等させて、照明光をテストレチクル3上に照射しないようにする。
ステップS10及びステップS11で、処理部Pは、図1bの状態となるように、レチクルステージ6と基板ステージ5とを駆動させる。図1bの状態では、マスキングブレード214により形成される透過開口を通過した光束が、反射面301等で反射することなく、ウエハ側光量センサ4の受光開口41を直接通過する。ステップS12で、処理部Pは、光源レーザを発振させる等により、照明光をテストレチクル3の上に照射させる。ステップS13で、照明系2内に設けられた露光量センサ4’と基板ステージ5に配置されたウエハ側光量センサ4とは、光量OUT(1b)、IN(1b)を同時に計測する。
ステップS14で、処理部Pは、光源レーザの発振を止める等させて、照明光をテストレチクル3上に照射しないようにする。ステップS15で、処理部Pは、測定値OUT(1b)、IN(1b)、OUT(1a)、IN(1a)と、反射面301の反射率CDR及びテストレチクル3のガラス面透過率GTの入射角度特性値とより、測定時の入射角度を考慮し反射率ILLRを算出する。なお、反射面301の反射率CDR及びテストレチクル3のガラス面透過率GTの入射角度特性値は、露光装置に予め記憶されているデータを使用し得る。
[実施例2]
図2a及び図2bを用いて、照明光学系21内部の光学素子202の反射率を測定する実施例について説明する。
まず、図2aの状態における測定について説明する。図2aの状態は、図1aの状態に対して、マスキングブレード214により形成される透過開口の位置、レチクルステージ6の位置(テストレチクル3の反射面302の位置)と、基板ステージ5の位置が違う。この場合、処理部Pが、複数の光学素子の中の特定の光学素子202の表面で反射した光を検出することができる位置に、ウエハ側光量センサ4が配置された基板ステージ5を移動させる。ウエハ側光量センサ4によって検出される光は、光学素子の反射率を計測するのに必要な光のみに限られ、照明光学系21を構成する金属鏡筒内面によるフレア等、計測の誤差要因となる無駄な光が除かれるので、信憑性の高い反射率を計測し得る。
図2aで、テストレチクルの反射面302で反射した光束は、結像照明光学系後群2123を経て、折り曲げミラー2122で偏向され、結像照明光学系前群2121内の光学素子202面で反射される。この光学素子202面で反射された光束は、折り曲げミラー2122で偏向され、結像照明光学系後群2123及びテストレチクル3の透過部を通過し、投影光学系1に入光する。
投影光学系1に入光した光束は、基板ステージ5に載置されたウエハ側光量センサ4の受光開口41を通過してウエハ側光量センサ4により受光され光電変換される。この時、投影光学系1の透過率PTに対して、投影光学系1内を通過する光束の位置が、図2aの状態と図2bの状態で異なる。しかし、PT(図2aの状態)≒PT(図2bの状態)であるので、ここでは両状態における投影光学系1の透過率PTが等しいものとして説明を行う。
ここで、図2aの状態における測定について定量的に説明する。図2aの状態で、照明系2内に設けられた露光量センサ4’と基板ステージ5に載置されたウエハ側光量センサ4により、同時に光量測定を行うものとする。このとき、照明系2内に設けられた露光量センサ4’で測定される光量をIN(2a)とし、ウエハ側光量センサ4で測定される光量をOUT(2a)とする。
結像照明光学系後群2123の透過率をT2123、折り曲げミラー2122の反射率をR2122、光学素子202の反射率をR202とする。すると光学素子202面で反射された光束が、再びテストレチクル3に入光し通過した状態での光量は、
K・IT・IN(2a)・(GT4)・(T21232)・(R21222)・R202・CDR
となる。
よって図2aの状態でのウエハ側光量OUT(2a)は、以下のように表される。
OUT(2a)=K・IT・IN(2a)・(GT4)・(T21232)・(R21222)・R202・CDR・PT・WT・WK
次に、図2bの状態における測定について定量的に説明する。図2bは、図1bに対して、マスキングブレード214により形成される透過開口の位置と、基板ステージ5の位置が違うだけである。したがって、図2bの状態でのウエハ側光量OUT(2b)は、以下のように表される。
OUT(2b)=K・IT・IN(2b)・(GT2)・PT・WT・WK
このOUT(2a)、OUT(2b)についての二つの関係式から、以下の式が得られる。
R202・(T21232)・(R21222) = {OUT(2a)/IN(2a)/OUT(2b)/IN(2b) }・{1/(CDR・GT2)}
さらに、T2123≒1、R2122≒1と見なすことで、
R202≒{OUT(2a)/IN(2a)/OUT(2b)/IN(2b) }・{1/(CDR・GT2)}
となる。
ここで、T2123≒1、R2122≒1という近似を行うことは、光学素子202の表面反射率R202の経時変化をモニターする(特定期間ごとに測定を繰り返す)目的に対しては、何ら問題は無い。
このように、光学素子202の表面反射率R202も、実施例1に示した光学素子201の表面反射率ILLRと同じ関係式で求めることが可能となる。
[実施例3]
図3a,図3bを用いて、照明光学系21内の光学素子203の反射率を測定する実施例について説明する。なお、図1a,1bと同様な説明は省略する。
図3aの状態での測定について説明する。マスキングブレード214は、図1aと同様に、斜入射光束でケーラー照明されている。マスキングブレード214は、コリメータ2111でケーラー照射された領域のうち、一部領域の光束だけを透過させる。マスキングブレード214を通過した光束は、結像照明光学系前群2121内の光学素子203の表面で反射し、さらにマスキングブレード214の表面で反射して、結像照明光学系前群2121に入光し、結像照明光学系前群2121を通過する。この実施例におけるマスキングブレード214の表面は、照明光学系21の像面と光学的に共役な面若しくはその近傍に配置された反射面を構成している。
結像照明光学系前群2121を通過した光束は、折り曲げミラー2122で偏向され、結像照明光学系後群2123を通った後、さらにテストレチクル3を通過して、投影光学系1に入光する。投影光学系1に入光した光束は、基板ステージ5に載置されたウエハ側光量センサ4の受光開口41を通過してウエハ側光量センサ4により受光され光電変換される。投影光学系1内を通過する光束の位置が、図3aの状態と図3bの状態とで異なるが、PT(図3aの状態)≒PT(図3bの状態)であるので、ここでは両状態における投影光学系1の透過率PTは等しいものとして説明を行う。
図3aの状態における測定について定量的に説明する。図3aの状態で、照明系2内に設けられた露光量センサ4’と基板ステージ5に載置されたウエハ側光量センサ4により、同時に光量を測定するものとする。このとき、照明系2内に設けられた露光量センサ4’で測定される光量をIN(3a)とし、ウエハ側光量センサ4で測定される光量をOUT(3a)とする。
マスキングブレード214の反射率をR214とする。光学素子203面で反射した光束が、マスキングブレード214で反射され、結像照明光学系212を経て、テストレチクル3に入光し通過した状態での光量は、
K・IN(3a)・R203・R214・IT・(GT2)
となる。
よって図3aの状態におけるウエハ側光量OUT(3a)は、以下のように表される。
OUT(3a)=K・IN(3a)・R203・R214・IT・(GT2)・PT・WT・WK
次に、図3bの状態における測定について定量的に説明する。図3bは、図1bに対して、マスキングブレード214により形成される透過開口の位置と、基板ステージ5の位置が違うだけである。したがって、図3bの状態におけるウエハ側光量OUT(3b)は、以下のように表される。
OUT(3b)=K・IT・IN(3b)・(GT2)・PT・WT・WK
図3a及び図3bの状態におけるウエハ側光量OUT(3a)、OUT(3a)の関係式(4)、(5)を用いて、光学素子203の表面反射率R203について解くと、式(6)が得られる。
OUT(3a)=K・IT・IN(3a)・(GT2)・R203・R214・PT・WT・WK (4)
OUT(3b)=K・IT・IN(3b)・(GT2)・PT・WT・WK (5)
R203={OUT(3a)/IN(3a)/OUT(1b)/IN(1b) }・{1/(R214)} (6)
この場合、マスキングブレード214のガラス面反射率R214と測定光の入射角度との関係を実測し、予め露光装置に記憶させておく。
次に実施例2と実施例3の関係について説明する。
実施例2では、結像照明光学系前群2121内の光学素子202面の反射率を、
R202・(T21232)・(R21222) = {OUT(2a)/IN(2a)/OUT(2b)/IN(2b) }・{1/(CDR・GT2)}
と求めた。
同じ光学素子202面の反射率を、実施例3の方法で求めると、
R202・(T2121)={OUT(3a)/IN(3a)/OUT(1b)/IN(1b) }・{1/(R214)}
となる。ここで、T2121は、結像照明光学系前群2121の透過率とする。
さらに、T2123≒1、R2122≒1、およびT2121≒1と見なすと、上述の2つの式は、下記のように表される。
(実施例2の手法)
R202= {OUT(2a)/IN(2a)/OUT(2b)/IN(2b) }・{1/(CDR・GT2)}
(実施例3の手法)
R202・(T2121)={OUT(3a)/IN(3a)/OUT(1b)/IN(1b) }・{1/(R214)}
このように、結像照明光学系212内の光学素子202の反射率は、実施例2の手法、あるいは実施例3の手法いずれによっても求めることが可能である。
どちらの手法を選択するかは、結像照明光学系212及び投影光学系1のレンズ設計データをもとに、下記の2点から決定すればよい。
・ウエハ側光量センサ4の受光光量
・他面からの反射計測光との分離度
受光光量が大きく、他面からの反射計測光との分離度が高い手法が選択されるべきであることは言うまでもない。
[実施例4]
図4には、実施例1において結像照明光学系212に対する光の入斜角度を複数設定し、複数の入射角度のそれぞれについて反射率を求める場合の計測フローを示した。言うまでもないが、実施例2,3に対して実施例4の手法が適用可能である。
初めに、照明光の入射角度を初期設定値であるθ1とし、照明光の入射角度θ1に対する反射率ILLR(θ1)を算出する。ILLR算出の詳細は、図1Cと同じであるので説明は省略する。
次に、照明光の入射角度をθ2に変更する場合について説明する。入射角度をθ2とするときに、レチクルステージ6の駆動と照明領域の設定とを新たに行う必要はなく、入射角度θ1で定めた状態と同じとする。しかし、基板ステージ5の駆動位置は、入射角度θ2に対して新たに算出しなおした基板ステージ位置(1a,θ2)とする。
基板ステージ位置1a(θ2)の状態で、光量OUT(1a,θ2)、IN(1a, θ2)を同時に測定する。また、入射角度θ2に対して新たに算出しなおした基板ステージ位置(1b,θ2)に基板ステージ5を駆動させ、その状態で、光量OUT(1b,θ2)、IN(1b,θ2)を同時に測定する。
これらの測定値OUT(1a,θ2)、IN(1a,θ2)、OUT(1b,θ2)、IN(1b,θ2)を用いて、照明光の入射角度θ2に対する反射率ILLR(θ2)を算出する。
以下、同様に照明光の入射角度θnまでの計測を行い、照明光の入射角度θnに対する反射率ILLR(θn)を算出する。
このようにして、照明光の入射角度θ1〜θnに対する光学素子の表面反射率ILLR(θ1)〜ILLR(θn)を測定することが可能となる。そして、この表面反射率ILLR(θ1)〜ILLR(θn)の入射角度θ1〜θnに対する変化より、光学素子の表面に付着した汚染物質の屈折率や厚み等の光学物性値の推定を行うことが可能である。
[その他の実施例]
実施例1〜4では、照明系2内の露光量センサ4’による光量測定In(1a),In(1b)等を行ったが、光源がほぼ一定の光量を発光する事が可能であれば、光量測定In(1a),In(1b)を行わなくとも良い。光源がほぼ一定の光量を発光する場合、IN(1a)≒IN(1b)となる。
実施例1〜4で、例えば、OUT(1a)≒OUT(1b)となるように、光源からの発光量を調整して計測を行っても良い。そうすれば、ウエハ側光量センサ4で、OUT(1a)、OUT(1b)共に、電気ノイズによるSN低下の影響を僅少にすることができる。この場合は、照明系2内の露光量センサ4’で計測される光量は、IN(1a)<IN(1b)となる。
実施例1〜4では、基板ステージ5上に構成されたウエハ側光量センサ4を用いて反射率を計測する例を示したが、ウエハ側光量センサ4は基板ステージ5上に固定された構成に限らない。例えば、ウエハ51と同形状をした円形平行平面板に、光量センサ等の計測部、電源、通信機が構成されたものを用いても構わない。この場合、無線通信で光量の測定結果を露光装置本体に伝える。
実施例3,4では、基板ステージ5上に構成されたウエハ側光量センサ4を用いて反射率を計測する例を示したが、ウエハ側光量センサ4の代わりにレチクルステージ6上に光量センサを構成しても良い。また、ウエハ側光量センサ4の代わりにテストレチクル3と同形状をした矩形平行平面板に、光量センサ等の計測部、電源、通信機が構成されたものを用いても構わない。この場合は、無線通信で光量の測定結果を露光装置本体に伝える。
実施例1,2でも、ウエハ側光量センサ4の代わりにテストレチクル3と同形状をした矩形平行平面板に、光量センサ等の計測部、電源、通信機が構成されたものを用いても構わない。この場合は、円形平行平面板の上面に光量受光開口と反射面を形成し、無線通信で光量の測定結果を露光装置本体に伝える。
次に、上述の露光装置を利用した半導体集積回路素子、液晶表示素子等のデバイス製造方法を例示的に説明する。
デバイスは、前述の露光装置を用いて基板を露光する露光工程と、露光工程で露光された基板を現像する現像工程と、現像工程で現像された基板を加工する他の周知の工程とを経ることによって製造される。他の周知の工程は、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング工程などである。
実施例1に係る露光装置の説明図 実施例1に係る露光装置の説明図 実施例1における計測フロー 実施例2に係る露光装置の説明図 実施例2に係る露光装置の説明図 実施例3に係る露光装置の説明図 実施例3に係る露光装置の説明図 実施例4における計測フロー
符号の説明
1:投影光学系、2:照明系、3:テストレチクル、4:ウエハ側光量センサ(第1センサ)、4’:露光量センサ(第2センサ)、5:基板ステージ、6:レチクルステージ、11:投影光学系のウエハ側光学素子、12:投影光学系のレチクル側光学素子、21:照明光学系、22:光源、41:受光開口、51:ウエハ(基板)、52:ウエハチャック、201:結像照明光学系のレチクル側光学素子、202,203:結像照明光学系内の光学素子、211:ケーラー照明光学系、212:結像照明光学系、213:有効光源形成光学系、214:マスキングブレード、301,302:反射面、2111:コリメータ、2121:結像照明光学系前群、2122:折り曲げミラー、2123:結像照明光学系後群、2131:ハエの目レンズ、2132:有効光源絞り、処理部:P

Claims (10)

  1. レチクルのパターンを投影光学系によって基板に投影して前記基板を露光する露光装置であって、
    光学素子を有する結像照明光学系を含む照明光学系と、
    前記光学素子に向けて光を反射する反射面と、
    前記結像照明光学系に入射し前記反射面及び前記光学素子の表面で反射した第1の光と、前記結像照明光学系に入射し前記反射面及び前記光学素子の表面で反射しなかった第2の光とに基づいて、前記光学素子の表面状態を示す情報を得る処理部と、を備えることを特徴とする露光装置。
  2. 前記反射面は、前記照明光学系の像面若しくはその近傍、又は、前記像面と光学的に共役な面若しくはその近傍に配置されることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記反射面は、前記照明光学系の像面若しくはその近傍に配置されるテストレチクルの前記投影光学系側の面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  4. 前記基板を支持する基板ステージの上に配置され、前記結像照明光学系に入射し前記結像照明光学系から出射された光を検出する第1センサをさらに備え、
    前記処理部は、前記第1センサにより検出された前記第1の光及び前記第2の光に基づいて前記光学素子の表面状態を示す情報を得ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記レチクルを支持するレチクルステージの上に配置され、前記結像照明光学系に入射し前記結像照明光学系から出射された光を検出する第1センサをさらに備え、
    前記反射面は、前記照明光学系の像面と光学的に共役な面又は前記共役な面の近傍に配置され、
    前記処理部は、前記第1センサにより検出された前記第1の光及び前記第2の光に基づいて前記光学素子の表面状態を示す情報を得ることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  6. 前記照明光学系に光を供給する光源と前記結像照明光学系との間に配置され、前記結像照明光学系に入射する光の光量を検出する第2センサをさらに備え、
    前記処理部は、前記第1センサの検出結果と前記第2センサの検出結果とに基づいて前記光学素子の表面状態を示す情報を得ることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の露光装置。
  7. 前記結像照明光学系は複数の光学素子を含み、
    前記処理部は、前記複数の光学素子における特定の光学素子の表面で反射した光を検出することができる位置に前記第1センサを移動させることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 前記光学素子の表面状態は、表面反射率であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の露光装置。
  9. 前記処理部は、前記結像照明光学系に対する光の入射角度を複数設定し、前記複数の入射角度のそれぞれについて前記光学素子の前記表面状態を示す情報を得ることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の露光装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    前記露光された基板を現像する工程とを備えることを特徴とするデバイス製造方法。
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