JP2002055059A - 異物検査装置、露光装置、及び露光方法 - Google Patents

異物検査装置、露光装置、及び露光方法

Info

Publication number
JP2002055059A
JP2002055059A JP2000243372A JP2000243372A JP2002055059A JP 2002055059 A JP2002055059 A JP 2002055059A JP 2000243372 A JP2000243372 A JP 2000243372A JP 2000243372 A JP2000243372 A JP 2000243372A JP 2002055059 A JP2002055059 A JP 2002055059A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light receiving
scattered light
foreign matter
receiving system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000243372A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Kato
正紀 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2000243372A priority Critical patent/JP2002055059A/ja
Publication of JP2002055059A publication Critical patent/JP2002055059A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 散乱光の光強度差が散乱角に応じて大きく変
化する場合であっても、その差を低減して異物の検査上
不都合のない差に調整可能であり、しかも比較的安価に
実現できる異物検査装置、露光装置、及び露光方法を提
供する。 【解決手段】 光ビームB1を被検査面としてのペリク
ル60の表面に照射する照射系50と、ペリクル60の
表面に付着した異物からの散乱光を受光する受光系65
と、受光系65で受光された散乱光の光強度に応じた散
乱信号を出力する光電検出素子68とを備えた異物検査
装置であって、ペリクル60の表面に照射する光ビーム
B1の空間強度分布を調整する照射光調整部材53を備
える。また、受光系65に入射する散乱光の光強度を散
乱光の散乱受光角に応じて調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異物検査装置、露
光装置、及び露光方法に係り、特にマスク表面等の被検
査面に付着した微細なゴミ等の異物や傷等を自動的に検
出する異物検査装置、並びに当該異物検査装置を備える
露光装置及び当該異物検査装置によって検査が行われた
マスクを用いて感光基板に対して露光を行う露光方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路や液晶表示装置の各種デ
バイスは、フォトリソグラフィ技術を用いて製造される
のが一般的である。フォトリソグラフィ技術は、微細な
パターンが形成されたマスク又はレチクル(以下、総称
して「マスク」という)に照明光を照明し、パターンの
像をフォトレジスト等の感光剤が塗布された半導体ウェ
ハや透明基板等の感光基板上に転写する技術であり、転
写を行う際には露光装置が用いられる。この露光装置
は、例えばステップ・アンド・リピート方式の縮小投影
型露光装置、所謂ステッパや、ステップ・アンド・スキ
ャン方式の露光装置等が挙げられる。
【0003】上記ステッパは、半導体集積回路のように
一枚の感光基板上に同一のパターンを複数転写して形成
されるデバイスを製造する場合に用いられることが多
く、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置は、大
面積の液晶表示素子等を製造する際に用いられることが
多い。このステップ・アンド・スキャン方式の露光装置
は、例えば特開平7−57986号公報や特開平7−3
26557号公報にて開示されているように、複数の投
影光学系を千鳥状に配置し、マスクと感光基板としての
プレートとを同期して走査することによって露光するも
のである。
【0004】フォトリソグラフィ技術では、1つのマス
クのパターンを複数枚の感光基板に転写してデバイスを
形成するため、マスクに埃や塵等のマスクに形成された
パターン以外のもの(異物)が付着していると異物の形
状がマスクに形成されたパターンとともに転写されてし
まい、欠陥となる虞がある。近年、特に半導体集積回路
に形成されるパターンは微細化されており、10μm〜
30μm程度の大きさの異物がマスクに付着していても
欠陥となることが考えられる。
【0005】マスクは一般的に透明ガラス基板の一方の
面にクロム等を用いてパターンを形成して、このパター
ンが形成された面に透明な薄膜(ペリクル)を張架して
形成される。ペリクルの表面又は透明ガラス基板のパタ
ーンが形成されていない面にゴミ等の異物が付着してい
ると上述の問題が生ずるため、マスクのパターンの像を
感光基板に転写する前にペリクル又はパターンが形成さ
れていないガラス基板面に異物が付着しているか否かを
検査する必要がある。この検査は異物検査装置を用いて
行われる。
【0006】図19は、従来の異物検査装置の概略構成
を示す斜視図である。図19に示した従来の異物検査装
置では、半導体レーザ100から射出された放射状のレ
ーザビーム(波長約780nm)をコリメータレンズ1
01で平行ビームに変換し、アナモルフィックプリズム
102で図中X軸方向にビーム形を拡大する。X方向に
拡大された断面が長円のレーザビームは平行四辺形形状
の開口部を有する絞り103によってビーム形の長手方
向に部分遮光され、ミラー104で反射されて被検査面
であるペリクル105の表面に90度に近い入射角で入
射する。
【0007】こうして、ペリクル105上には、ビーム
形の拡大方向に延びた帯状の照射領域106(一方向に
関して被検査面を帯状に一括照射する照射領域)が形成
される。この帯状の照射領域106内に異物があると散
乱光が発生する。異物からの散乱光は、受光レンズ10
7を介して、イメージセンサ108に結像する。イメー
ジセンサ108で検出された散乱光の強度に応じて、異
物の大きさを検出することができる。尚、ペリクル10
5が張架されているマスク109を帯状の照射領域10
6の長手方向とほぼ垂直な方向(図中Y軸方向)に移動
させながらビーム走査することにより、被検査面全体に
亘る異物検査を行うことができる。通常、異物検査装置
の検査結果は、検出された異物の場所をマスク109の
位置に対応させて表示するように構成されている。ま
た、検査結果から異物の大きさを表示するように構成さ
れる。露光装置内に異物検査装置を搭載している場合に
は、露光装置が備える表示部にその検査結果が表示され
る。
【0008】異物検査装置は、上述したように被検査面
上に付着した異物の大きさも検出することができる。異
物の大きさは、予めプラスチック等で形成された所定の
大きさ(例えば15μm程度の大きさ)の真球ビーズを
ペリクル105又はマスクのガラス面に付着させて上述
した検査を行い、この検査結果と実際にゴミ等の異物が
付着している状態で得られた検査結果とを比較すること
によって異物のおおよその大きさを求めている。半導体
レーザ100から射出されるレーザビームは空間強度分
布を有し、この空間強度分布を有するレーザビームを用
いて照射領域106を照射している。
【0009】よって、同一径の真球ビーズを付着させた
場合であっても、真球ビーズによる散乱光の光強度もレ
ーザビームの空間強度分布に応じた分布を有する。ま
た、真球ビーズによる散乱光の光強度は散乱角に応じて
変化するため、受光レンズ107に受光される散乱光の
光強度は、照射領域106の長手方向のどの位置からど
の散乱光角をもって入射したかによって変化する。従来
は、イメージセンサ108の検出結果に対して電気的に
処理を行ってこれらを補正した。
【0010】また、上述したステップ・アンド・スキャ
ン方式の露光装置は、複数の投影光学系を千鳥状に配置
することにより、一度の走査で露光することができる面
積が飛躍的に増大した。例えば400mm角以上の大き
なマスクを使用して感光基板の露光を行うことができ、
格段にスループットの向上が見込まれるようになった。
その結果、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置
で使用するマスクの大きさはステッパで使用するマスク
の大きさと比較して格段に大型化している。マスクが大
型化すると異物検査装置の検査領域も広く設定する必要
があるが、広い検査領域全体を見込むことができるよう
受光レンズ107を設計すると、受光レンズ107その
他の光学部品が大型化し、高コストになるという問題が
ある。かかる問題点を解決した技術が、例えば、特開2
000−162137号方向に開示されている。
【0011】この公報に開示された異物検査装置は、送
光系と受光系とを複数用い、各検査領域を多少オーバー
ラップさせて検査することにより、大型のマスクの全面
を検査するものである。このとき、各送光系から射出さ
れるレーザビームをそれぞれ異なった視野に分割するこ
とにより、各受光系が複数の送光系から射出されたレー
ザビームによる影響を受けないように設定される。この
技術においても、前述した真球ビーズ(例えば15μm
程度の大きさ)を用いて得られた検査結果に基づいて、
検査領域の位置に応じた散乱光の光強度差を電気的に補
正している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、6インチ
(14.7mm)角程度の大きさのレチクルであれば、
検査者が15μm程度の大きさを有する真球ビーズをレ
チクル上に付着させる作業を行い、図19に示した異物
検査装置を用いて検査を行うことは、レチクルが小さい
ので比較的容易な作業である。例えば、レチクルが軽量
であるため搬送作業が容易であり、真球ビーズが付着し
たか、又は除去されたかを目視にて確認する面積が小さ
いため確認作業が容易である。しかしながら、マスクが
大型化すると、マスクの搬送自体が注意を要するものと
なり、かつ大面積のマスクに15μm程度の真球ビーズ
が付着したか、又はマスクから真球ビーズが除去された
かを確認する作業は困難となる。従って、マスクが大型
化すればするほどかかる作業は困難になる。
【0013】また、大型化したマスクはその自重による
変形を防止するため、マスク基板(透明ガラス基板)自
体の厚さも8〜10mm程度と厚く設定される。マスク
基板の厚みが大であると、露光時にマスクに照射される
照明光が屈折率の高いマスク基板を通過する距離が長く
なるため、露光による異物の転写や、照度ムラに影響を
与えるゴミの径は大きくなる。換言すると、マスク基板
が厚い分、ペリクルやマスク基板に付着した小さな異物
(例えば大きさが10μm程度の異物)は殆ど露光ムラ
等に影響を与えなくなる。
【0014】そこで、かかる大きなマスクを用いる場合
には、照度ムラ等に影響を与えると考えられる30μm
程度以上の大きさを有する異物がマスクに付着している
か否かを検査することが試みられている。この場合に
は、30μm程度の大きさの真球ビーズを用いて前述し
た異物の大きさを判別するための基準となる検査結果を
得る作業が行われる。真球ビーズがこの程度の大きさで
あれば、懐中電灯等を用いて光をマスクに照射すること
で真球ビーズの付着の有無を目視で確認することができ
るので、作業効率は格段に向上する。
【0015】しかしながら、真球ビーズの大きさが大き
くなるにつれ、真球ビーズによる散乱光の散乱角とその
光強度との関係は大きく変化することが実験的に分かっ
ている。図20は、真球ビーズの径の変化による散乱光
の散乱角とその光強度との関係の変化を示す図である。
図20において、符号R1が付された曲線は、大きさが
15μmの真球ビーズを用いたときの散乱光の散乱角と
その光強度との関係を示しており、符号R2が付された
曲線は、大きさが30μmの真球ビーズを用いたときの
散乱光の散乱角とその光強度との関係を示している。
尚、図20においては、横軸に散乱光の散乱角をとり、
縦軸に散乱角が70度の散乱光の光強度を「1」とした
ときの相対強度をとっている。図20に示したように、
大きさが15μmの真球ビーズを用いた場合には、散乱
角が変化してもさほど相対強度は変化しない。よって、
15μmの真球ビーズを用いたときにイメージセンサ1
08から得られる検出信号に対して電気的に補正するこ
とにより、散乱角に拘わらず散乱光の相対強度をほぼ一
定にすることができる。
【0016】一方、図20に示されるように、30μm
の真球ビーズを用いたときにイメージセンサ108から
得られる検出信号は、散乱光の散乱角に応じて大きく変
化する。よって、例えば、散乱角が100度のときに得
られる散乱光の光強度に合わせてイメージセンサ108
の感度等を設定すると、散乱角が70度のときに得られ
る散乱光は飽和して検出される不具合がある。また、散
乱角が70度のときに得られる散乱光の光強度に合わせ
てイメージセンサ108の感度等を設定すると、散乱角
が100度のときに得られる散乱光は雑音に埋もれてし
まう不具合があり、かかる変化の大きな検出信号を電気
的に補正することは困難であるという問題があった。
【0017】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、散乱光の光強度差が散乱角に応じて大きく変化
する場合であっても、その差を低減して異物の検査上不
都合のない差に調整可能であり、しかも比較的安価に実
現できる異物検査装置、露光装置、及び露光方法を提供
することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の観点による異物検査装置は、光ビー
ム(B1,B2)を被検査面に照射する照射系(50、
50a、50b)と、前記被検査面に付着した異物(d
1、d2)からの散乱光を受光する受光系(65、65
a、65b)と、当該受光系(65、65a、65b)
で受光された散乱光の光強度に応じた散乱信号を出力す
る光電検出素子(68、68a、68b)とを備えた異
物検査装置であって、前記被検査面の位置に応じて異な
る散乱受光角のもとで散乱光が前記受光系(65、65
a、65b)へ入射することにより前記光電検出素子
(68、68a、68b)にて生ずる被検査面の位置に
応じた散乱光の光強度差を低減させる調整手段(53、
53a、53b、70、70a、70b、75a、75
b)を具備することを特徴としている。この発明によれ
ば、散乱受光角、つまりある散乱角をもって散乱された
散乱光の内、受光系及び光電検出素子にて受光される散
乱光の受光系及び光電検出素子それぞれに対してなす角
に応じて光強度差のある散乱光が受光系を介して光電検
出素子に入射している状況下において、光電検出素子に
て生ずる被検査面の位置に応じた散乱光の光強度差を低
減させるための調整手段を備えたので、散乱光の散乱受
光角に応じた光強度差が低減される。その結果、散乱光
の光強度差が散乱受光角に応じて大きく変化している場
合であっても、異物の検査上不都合のない差に調整する
ことができる。また、本発明の第2の観点による異物検
査装置は、第1の観点による異物検査装置において、前
記調整手段が、前記被検査面に照射する光ビーム(B
1)の空間強度分布を所望の空間強度分布に調整する照
射光調整部材(53)を有することを特徴としている。
また、本発明の第3の観点による異物検査装置は、第2
の観点による異物検査装置において、前記照射光調整部
材(53)は、前記受光系(65)に入射する散乱光の
内、小さい散乱受光角で前記受光系(65)に入射する
散乱光が発生する被検査面の位置に対して相対的に弱い
光強度の光ビーム(B1,B2)が照射されるように、
前記光ビーム(B1,B2)の空間強度分布を調整する
ことを特徴としている。これらの発明によれば、被検査
面に照射する光ビームの空間強度分布を調整して、高い
光強度をもって受光系に入射する散乱光が生ずる箇所に
は低い光強度の光ビームを照射し、逆に低い光強度をも
って受光系に入射する散乱光が生ずる箇所には高い光強
度の光ビームを照射しているので、散乱受光角に応じた
散乱光の光強度差を異物の検査上不都合のない差に調整
することができる。また、本発明の第4の観点による異
物検査装置は、第2の観点又は第3の観点による異物検
査装置において、前記照射光調整部材(53)が、入射
する光ビーム(B1)の少なくとも一部を減光する減光
部材(53b)を有することを特徴としており、本発明
の第5の観点による異物検査装置は、第2の観点又は第
3の観点による異物検査装置において、前記照射光調整
部材(53)が、入射する光ビーム(B1)を変位させ
る変位部材(53a)を有することを特徴としている。
また、本発明の第6の観点による異物検査装置は、第1
の観点から第5の観点の何れかの観点による異物検査装
置において、前記調整手段が、被検査面の位置に応じた
散乱光の光強度差を低減させるために、前記受光系(6
5)へ入射する散乱光の散乱受光角に応じた光強度に基
づいて減光特性が設定された受光側減光部材(70b)
を有することを特徴としている。また、本発明の第7の
観点による異物検査装置は、第1の観点から第5の観点
の何れかの観点による異物検査装置において、前記調整
手段が、前記受光系(65、65a、65b)の開口数
の一部を制限する開口数制限部材(70a、75a、7
5b)を有することを特徴としている。ここで、本発明
の第8の観点による異物検査装置は、第6の観点又は第
7の観点の何れかの観点による異物検査装置において、
前記調整手段が、前記受光系(65、65a、65b)
に入射する散乱光の内、小さい散乱受光角で前記受光系
(65、65a、65b)に入射する散乱光を制限する
ことを特徴としている。これら第6の観点から第8の観
点による異物検査装置によれば、受光系へ入射する散乱
光の散乱受光角に応じた光強度に基づいて減光特性が設
定された受光側減光部材又は受光系の開口数を制限する
開口数制限部材を備えているため、受光系へ入射する散
乱光の散乱受光角に応じた光強度差を異物の検査上不都
合のない範囲に補正することができる。更に、受光側減
光部材又は開口数制限部材を設けているだけであるの
で、比較的安価に散乱受光角に応じた散乱光の光強度差
を低減することができる。また、本発明の第9の観点に
よる異物検査装置は、第1の観点から第8の観点の何れ
かの観点による異物検査装置において、前記受光系(6
5、65a、65b)が、80度以上の散乱受光角の散
乱光を受光するように設定されることを特徴としてい
る。また、本発明の第10の観点による異物検査装置
は、第1の観点から第9の観点の何れかの観点による異
物検査装置において、前記照射系(50、50a、50
b)が、所定の方向(x軸方向)に沿って伸びた照射領
域(A1、A2)を形成し、前記受光系(65、65
a、65b)が、前記所定の方向(x軸方向)に沿った
前記被検査面上の検出視野の両端(x10、x20)に発生
する散乱光の散乱受光角が異なるように配置されること
を特徴としている。また、本発明の第11の観点による
異物検査装置は、第10の観点による異物検査装置にお
いて、前記受光系(65、65a、65b)が、前記被
検査面上の検出視野中心から前記所定の方向に沿ってず
れた位置に前記受光系(65、65a、65b)の光軸
(AX、AXa、AXb)が位置するように設定される
ことを特徴としている。また、本発明の第12の観点に
よる異物検査装置は、第11の観点による異物検査装置
において、前記受光系(65、65a、65b)が、前
記被検査面に対して前記受光系(65、65a、65
b)の光軸(AX)が傾斜するように設定されることを
特徴としている。これら第10の観点から第12の観点
による異物検査装置によれば、単に被検査面上の検出視
野の両端に発生する散乱光の散乱角が異なるよう受光系
を配置し、又は受光系の光軸を被検査面上の検出視野中
心から所定の方向へずらす若しくは傾斜させるだけで散
乱受光角に応じた光強度差を低減することができるの
で、比較的安価に散乱受光角に応じた光強度差を低減す
ることができる。また、本発明の本発明の第13の観点
による異物検査装置は、被検査面を照射する照射系(5
0、50a、50b)と、前記被検査面に付着した異物
(d1、d2)からの散乱光を受光する受光系(65、
65a、65b)とを有し、前記受光系(65、65
a、65b)は、所定の方向に沿った前記被検査面上の
検出視野の両端に発生する散乱光の散乱受光角が異なる
ように配置されることを特徴としている。この発明によ
れば、単に所定の方向に沿った被検査面上の検出視野の
両端に発生する散乱光の散乱受光角が異なるように受光
系を配置するだけで散乱受光角に応じた光強度差を低減
することができるので、比較的安価に散乱受光角に応じ
た光強度差を低減することができる。また、本発明の露
光装置は、所定のパターン(PA)が形成されたマスク
(M)を照明して得られる当該パターン(PA)の像を
感光基板(P)上に転写する露光装置であって、前記マ
スク(M)上の異物(d1、d2)を検査する上記異物
検査装置を具備することを特徴としている。また、本発
明の露光方法は、上記異物検査装置を用いて所定のパタ
ーン(PA)が形成されたマスク(M)上の異物(d
1、d2)を検査するステップと、検査が行われたマス
ク(M)を照明して当該マスク(M)に形成されたパタ
ーン(PA)の像を感光基板(P)上に転写するステッ
プとを有することを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態による異物検査装置、露光装置、及び露光方法に
ついて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態によ
る異物検査装置を備える本発明の一実施形態による露光
装置の構成を示すブロック図であり、図2は、本発明の
一実施形態による露光装置が備える投影光学系7とマス
クM及びプレートPとの位置関係を示す斜視図である。
本実施形態においては、複数の部分投影光学系7a〜7
gからなる投影光学系7を備えたステップ・アンド・ス
キャン方式の露光装置に適用した場合について説明す
る。
【0020】尚、以下の説明においては、図1及び図2
中に示されたXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直
交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明す
る。図1及び図2に示したXYZ直交座標系では、所定
の原画パターンPAが形成されたマスクMと、ガラス基
板上にレジストが塗布されたプレートPとが搬送される
方向(走査方向)をX軸方向、マスクMの平面内でX軸
と直交する方向をY軸方向、マスクMの法線方向をZ軸
方法に設定してある。図1中のXYZ座標系は、実際に
はXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直
上方向に設定される。
【0021】図1及び図2において、照明光学系1はほ
ぼ均一の照度を有する照明光を射出して図中XY平面内
のマスクMを均一に照明する。この照明光学系1として
は、例えば図3に示す構成のものが好適である。図3
は、図1及び図2に示した照明光学系1の具体的な構成
の一例を示す図である。図3において、楕円鏡20の内
部には、例えばg線(436nm)又はi線(365n
m)の照明光を供給する水銀ランプ等の光源が設けられ
ており、この光源からの照明光は、楕円鏡20により集
光される。楕円鏡20で集光された照明光は、シャッタ
20aを介して、ライトガイド21の入射端に光源像を
形成する。ここで、シャッタ20aは、開状態の場合に
は照明光を透過するが、閉状態の場合には照明光を遮断
してマスクMに対する照明を停止させる。ライトガイド
21は、その射出端21a,21bに均一な光強度分布
の2次光源面を形成する。尚、ライトガイド21は、ラ
ンダムに束ねられた光ファイバーで構成されることが望
ましい。
【0022】ライトガイド21から射出した光束は、リ
レーレンズ22a,22bをそれぞれ介して、フライア
イレンズ23a,23bに達する。これらのフライアイ
レンズ23a,23bの射出面側には、複数の2次光源
が形成される。複数の2次光源からの光は、2次光源形
成位置に前側焦点が位置するように設けられたコンデン
サレンズ24a,24bを介して、矩形状の開口部25
a,25bを有する視野絞り25を均一に照明する。視
野絞り25を介した露光光は、それぞれレンズ26a,
26bを介して、ミラー27a,27bによって光路が
90°偏向され、レンズ28a,28bに達する。ここ
で、レンズ26aとレンズ28a及びレンズ26bとレ
ンズ28bは、視野絞り25とマスクMとを共役にする
リレー光学系であり、レンズ28a,28bを介した露
光光は、視野絞り25の開口部25a,25bの像であ
る照明領域29a,29bを形成する。
【0023】尚、視野絞り25の開口部25a,25b
の形状は、矩形状に限ることはない。この照明領域の形
状としては、投影光学系の視野の形状に可能な限り相似
であることが望ましい。また、図3においては、説明を
簡単にするために、照明領域29c〜29gを形成する
照明光学系は、その光軸のみを示している。尚、図3で
は図示省略されているが、ライトガイド21の射出端
は、照明領域の数に対応して設けられており、これらの
照明領域29c〜29gには、図示省略したライトガイ
ド21の射出端からの露光光が供給される。また、前述
したシャッタ20aを省略し、照明領域29a〜29g
を形成する照明光学系各々の光路の途中(例えば、視野
絞り25とレンズ26a,26bとの間)にシャッタを
設け、各照明領域29a〜29gに照明される照明光を
選択的に停止させるようにしても良い。更にまた、1つ
の光源では光量不足になる場合複数の光源を設け、各々
の光源から供給される照明光を集光してライトガイド2
1に導くよう構成することが好ましい。
【0024】図1及び図2に戻り、マスクMはマスクホ
ルダ2を介して図中X軸方向に平行移動可能なマスクス
テージ3上に載置されている。マスクMには転写すべき
所定のパターンとしての原画パターンPAが形成され、
原画パターンPAが形成された面にはペリクル60が張
架されている。また、マスクホルダ2の上面の一端には
L字型の移動鏡4が取り付けられ、移動鏡4の鏡面に対
向した位置にレーザ干渉計5が配置されており、このレ
ーザ干渉計5によってマスクステージ3のXY面内にお
けるX座標、Y座標、及びXY平面内における回転角が
計測される。また、マスクステージ3は後述する主制御
系15の制御の下、マスク駆動系6によって動作が規定
される。マスクステージ3の下方には投影光学系7が設
けられる。
【0025】次に、図4を参照して投影光学系7につい
て説明する。尚、投影光学系7は、図2に示すように各
々が同様の構成を有する部分投影光学系7a〜7gから
なり、説明を簡単にするために部分投影光学系7aのみ
について述べる。図4は、部分投影光学系7aのレンズ
構成図である。この部分投影光学系7aは、2組の反射
屈折光学系を組み合わせた構成である。図4において、
部分投影光学系7aは、第1光学系30と、視野絞り3
1と、第2光学系32とから構成されており、これらの
第1光学系30及び第2光学系32は、それぞれ屈折系
と凹面鏡とを用いた反射屈折光学系である。尚、第1光
学系31及び第2光学系32は反射屈折系として例えば
ダイソン型光学系を用いることもできるし、また、反射
系として例えばオフナー系を用いることもできる。更
に、反射屈折系と反射系とを組み合わせて部分投影光学
系7a〜7gを構成することもできる。
【0026】第1光学系30は、マスクMの面に対して
45°の傾斜で配置された反射面を持つ直角プリズム3
3と、マスクMの面内方向に沿った光軸を有し、凸面を
直角プリズム33の反対側に向けた平凸レンズ成分34
と、全体としてメニスカス形状であって凹面を平凸レン
ズ成分34側に向けた反射面を有するレンズ成分35
と、直角プリズム33の反射面と直交しかつマスクM面
に対して45°の傾斜で配置された反射面を持つ直角プ
リズム36とを有する。
【0027】マスクMを介した照明光学系1からの光
は、直角プリズム33によって光路が90°偏向され、
直角プリズム33に接合された平凸レンズ成分34に入
射する。この平凸レンズ成分34には、平凸レンズ成分
34とは異なる硝材にて構成されたレンズ成分35が接
合されており、直角プリズム33からの光は、平凸レン
ズ成分34とレンズ成分35との接合面34aにて屈折
し、反射膜が蒸着された反射面35aに達する。反射面
35aで反射された光は、接合面34aで屈折され、平
凸レンズ成分34に接合された直角プリズム36に達す
る。平凸レンズ成分34からの光は、直角プリズム36
により光路が90°偏向されて、この直角プリズム36
の射出面側に、マスクMの1次像を形成する。ここで、
第1光学系30が形成するマスクMの1次像は、X軸方
向(光軸方向)の横倍率が正であり、かつY軸方向の横
倍率が負となる等倍像である。
【0028】1次像からの光は、第2光学系32を介し
て、マスクMの2次像をプレートP上に形成する。第2
光学系32の構成は、第1光学系30と同様に、マスク
Mの面に対して45°の傾斜で配置された反射面を持つ
直角プリズム37と、マスクMの面内方向に沿った光軸
を有し、凸面を直角プリズム37の反対側に向けた平凸
レンズ成分38と、全体としてメニスカス形状であって
凹面を平凸レンズ成分38側に向けた反射面を有するレ
ンズ成分39と、直角プリズム37の反射面と直交しか
つマスクM面に対して45°の傾斜で配置された反射面
を持つ直角プリズム40とを有する。
【0029】前述した直角プリズム36の射出面側から
出射された光は、直角プリズム37によって光路が90
°偏向され、直角プリズム37に接合された平凸レンズ
成分38に入射する。この平凸レンズ成分38には、平
凸レンズ成分38とは異なる硝材にて構成されたレンズ
成分39が接合されており、直角プリズム37からの光
は、平凸レンズ成分38とレンズ成分39との接合面3
8aにて屈折し、反射膜が蒸着された反射面39aに達
する。反射面39aで反射された光は、接合面38aで
屈折され、平凸レンズ成分38に接合された直角プリズ
ム40に達する。平凸レンズ成分38からの光は、直角
プリズム40により光路が90°偏向されて、プレート
P上にマスクMの2次像を形成する。この第2光学系3
2は、第1光学系30と同じく、X軸方向が正かつY軸
方向が負となる横倍率の等倍像を形成する。よって、プ
レートP上に形成される2次像は、マスクMの等倍の正
立像(上下左右方向の横倍率が正となる像)となる。
【0030】ここで、部分投影光学系7a(第1光学系
30及び第2光学系32)は、等倍の正立像を形成する
両側テレセントリック光学系である。尚、上述の第1光
学系30及び第2光学系32は、反射面35a,39a
が共に同じ向きとなるように構成されている。これによ
り、投影光学系全体の小型化を図ることができる。ま
た、第1光学系30及び第2光学系32は、平凸レンズ
成分34,38と、反射面35a,39aとの間の光路
中を硝材で埋める構成となっている。これにより、平凸
レンズ成分34,38と反射面35a,39aとの偏心
が生じない利点がある。
【0031】図1及び図2に戻り、部分投影光学系7a
〜7gの配置について説明する。図2において、部分投
影光学系7a〜7gは、部分投影光学系7a〜7g内に
設けられた視野絞り31によって規定される視野領域2
a〜2gを有している。これらの視野領域2a〜2gの
像は、プレートP上の露光領域8a〜8g上に等倍の正
立像として形成される。ここで、部分投影光学系7a〜
7dは、視野領域2a〜2dが図中Y軸方向に沿って配
列されるように設けられている。また、部分投影光学系
7e〜7gは、図中X軸方向で視野領域2a〜2dとは
異なる位置に、視野領域2e〜2gがY軸方向に沿って
配列されるように設けられている。このとき、部分投影
光学系7a〜7dと、部分投影光学系7e〜7gとは、
それぞれが有する直角プリズム同士が極近傍に位置する
ように設けられる。
【0032】ここで、図3を用いて説明した照明光学系
1が形成する照明領域29a〜29gと部分投影光学系
7a〜7g内に設けられた視野絞り31によって規定さ
れる視野領域2a〜2gとの関係は図5に示した関係と
なる。図5は、照明光学系1が形成する照明領域と部分
投影光学系7a〜7gによって規定される視野領域との
配置関係を示す図である。図5において、マスクM上に
は、原画パターンPAが形成されており、この原画パタ
ーンPAの領域を囲むように例えば2mm程度の幅を有
する遮光部LSAが設けられている。
【0033】図3に示される照明光学系1は、図5中破
線にて囲まれる照明領域29a〜29gを均一に照明す
る。この照明領域29a〜29g内には、部分投影光学
系7a〜7gによって規定される視野領域2a〜2gが
配列されている。これらの視野領域2a〜2gは、部分
投影光学系7a〜7g内の視野絞り31(図4参照)に
より、その形状がほぼ台形状となる。ここで、視野領域
2a〜2dの上辺(一対の平行な辺のうちの短辺)と、
視野領域2e〜2gの上辺(一対の平行な辺のうちの短
辺)とが対向するように配列されている。従って、プレ
ートP上には、部分投影光学系7a〜7dによって、図
中Y軸方向に沿って配列された露光領域8a〜8dが形
成され、部分投影光学系7e〜7gによって、露光領域
8a〜8dとは異なる位置にY軸方向に沿って配列され
た露光領域8e〜8gが形成される。これらの露光領域
8a〜8gは、視野領域2a〜2gの等倍の正立像であ
る。また、図5に示した視野領域2a〜2gはY軸方向
に配列され、更にX軸方向に2列に配列されているが、
各視野領域2a〜2gにおける照明光の光強度はマスク
M及びプレートPを図中X軸方向に走査したときにプレ
ートP上のY軸方向における総露光量が一定となるよう
設定される。
【0034】再び図1及び図2に戻り、プレートPはプ
レートホルダ9上に載置されている。また、プレートホ
ルダ9は、XY平面内において平行移動可能なXYステ
ージ10上に載置されている。また、マスクステージ3
とXYステージ10とは、図中X軸方向に同期して移動
する。これにより、プレートP上には、照明光学系1に
より照明されたマスクMの像が逐次転写され、所謂走査
露光が行なわれる。マスクMの移動により、視野領域2
a〜2gによるマスクMの全面の走査が完了すると、プ
レートP上の全面に渡ってマスクMの像が転写される。
【0035】また、プレートホルダ9上の上面の一端に
は移動鏡11が取り付けられ、移動鏡11の鏡面に対向
した位置にレーザ干渉計12が配置されており、このレ
ーザ干渉計12によってXYステージ10のXY面内に
おけるX座標、Y座標、及びXY平面内における回転角
が計測される。尚、図1においては移動鏡11に関して
図示を簡略化しているが、実際には図2に示すようにX
軸に沿った反射面を有する移動鏡11aとY軸に沿った
反射面を有する移動鏡11bを備える。また、レーザ干
渉計12からのレーザ光を移動鏡11aに導くためのプ
リズム13a〜13c及びレーザ干渉計12からのレー
ザ光を移動鏡11bに導くためのプリズム13dが設け
られる。XYステージ10は、主制御系15の制御の
下、プレート駆動系14によって動作が規定される。
【0036】主制御系15は、本実施形態による露光装
置の全体的な動作を制御する。具体的には、レーザ干渉
計5,12の検出結果に基づいて、マスクステージ3及
びXYステージ10の位置合わせを行うとともに、露光
時にはこれらのステージの同期走査制御を行う。更に、
搬送装置16を制御して、マスクライブラリ17から必
要となるマスクMを取り出す制御を行う。搬送装置16
は主制御系15の制御の下、搬送アーム16aの動作を
制御し、主制御系15から指示されたマスクMをマスク
ライブラリ17から取り出すとともに、取り出したマス
クMを本発明の実施形態による異物検査装置18に搬送
する。
【0037】また、異物検査装置18によって検査され
たマスクMを異物検査装置18からマスクホルダ2まで
搬送する。更に、マスクホルダ2上に載置されている交
換すべきマスクMを搬送し、マスクライブラリ17に収
納する。マスクライブラリ17は、1枚のマスクMを収
納するマスクカセット(図示省略)を多数格納する。
尚、本発明の実施形態による異物検査装置18は、マス
クホルダ2、投影光学系7、及びプレートホルダ9が配
置されているチャンバと同一のチャンバ内に配置されて
いる。異物検査装置18の内部構成の詳細については後
述する。
【0038】また、図1及び図2においては図示を省略
しているが、本発明の一実施形態による露光装置はマス
クMとプレートPとの相対的な位置関係を計測するため
のアライメントセンサを備える。このアライメントセン
サは、例えば照明光学系1とマスクホルダ2との間に配
置され、マスクMに形成された位置情報計測用のマーク
(図示省略)と、部分投影光学系7a、7bを介してプ
レートPに形成された位置情報計測用のマーク(図示省
略)とを同時に観察することにより、マスクMとプレー
トPとの位置情報及び相対的な位置ずれを計測する。
【0039】次に、以上説明した構成における本発明の
一実施形態による露光装置の露光時の動作について簡単
に説明する。まず、主制御系15は、図示しない基板ロ
ーダ装置を制御して露光対象のプレートPをプレートホ
ルダ9上に搬入する。プレート9の搬入を行っている
間、主制御系15は搬送装置16に対してマスクMの種
類を示す情報とマスクを取り出す旨を示す情報とを含む
制御信号を出力する。搬送装置16は、主制御系15か
ら出力された制御信号中のマスクMの種類を示す情報に
基づいて、搬送アーム16aを用いて該当するマスクM
をマスクライブラリ17から取り出し、取り出したマス
クMを異物検査装置18に搬送する。尚、異物検査装置
18でレチクルライブラリ17から取り出したマスクM
の検査を行っている間に、搬送装置16は搬送アーム1
6aにてマスクホルダ2上に載置されているマスクMを
搬送してマスクライブラリ17に収納すれば効率よく搬
送を行うことができる。
【0040】異物検査装置18による検査が終了する
と、搬送装置16は搬送アーム16aの動作を制御して
検査が終了したマスクMをマスクホルダ2上に載置す
る。マスクMがマスクホルダ2上に載置され、プレート
Pがプレートホルダ9上に載置されると、前述したアラ
イメントセンサを用いてマスクMとプレートPとの相対
的な位置情報が計測され、その計測結果は主制御系15
へ出力される。主制御系15はアライメントセンサから
出力された相対的な位置情報に基づいてマスクMとプレ
ートPとの相対的な位置合わせを行う。その後、主制御
系15はマスク駆動系6及びプレート駆動系14を制御
してマスクM及びプレートP各々を走査開始位置へ移動
させ、シャッタ20a(図3参照)を開状態として照明
光をマスクM上へ照射させる。
【0041】そして、マスクMとプレートPとをX軸方
向へ同期走査しつつマスクMに形成された原画パターン
PAの像を投影光学系7を介してプレートP上に順次転
写する。尚、一度の走査でプレートPの全面を露光する
ことができない場合には、Y軸方向の所定幅のみを一度
の走査で露光し、この露光領域に対する露光が終了した
後に、マスクMとプレートPとをY軸方向にステップさ
せて、プレートP上の露光を終了した領域に隣接する領
域に対して露光処理を行う。このときに、マスクMの交
換が必要であればマスクMの交換を行う。このときもマ
スクホルダ2上に新たに載置されるマスクMは、異物検
査装置18によってペリクル又はガラス基板上に異物が
付着しているか否かが検査されたものである。
【0042】以上、本発明の一実施形態による露光装置
の構成及び動作について説明したが、次に、本発明の実
施形態による異物検査装置について図面を参照して詳細
に説明する。 〔第1実施形態〕図6は、本発明の第1実施形態による
異物検査装置の構成を模式的に示す斜視図である。本発
明の第1実施形態による異物検査装置は、形状の大きな
真球ビーズ(例えば30μmの真球ビーズ)を用いた場
合に、図20に示した散乱角依存性をもって受光される
散乱光の内、散乱受光角に応じて生ずる散乱光の光強度
差を、被検査面としてのペリクル60の表面に照射する
光ビームB1の空間強度分布を所望の空間強度分布に調
整することにより低減するものである。
【0043】尚、以下の説明においては、図6中に示さ
れたxyz直交座標系を設定し、このxyz直交座標系
を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。図1
及び図2に示したXYZ直交座標系は露光装置について
設定される座標系であり、xyz直交座標系は異物検査
装置内のみで設定される座標系である。図6に示したx
yz直交座標系では、被検査面としてのペリクル60の
表面と平行にxy平面を設定し、ペリクル60の表面に
垂直な方向にz軸を設定している。
【0044】図6に示した本発明の第1実施形態による
異物検査装置は、光ビームB1を被検査面としてのペリ
クル60の表面に照射する照射系50と、ペリクル60
の表面に付着した異物からの散乱光を受光する受光系6
5と、受光系65で受光された散乱光の光強度に応じた
散乱信号を出力する光電検出素子68とを備える。尚、
図6においては、マスクMのガラス基板61に張架され
ているペリクル60の表面に付着した異物を検査する場
合を例に挙げて説明するが、マスクMのガラス基板61
のペリクル60が張架されていない面61aに付着した
異物の検査を行う場合にも本実施形態による異物検査装
置を用いることができる。また、ペリクル60の表面や
マスクMのガラス基板61の面61aの双方について同
時に検査を行えるようにガラス基板61の上面側及び下
面側にそれぞれこの異物検査装置を配置すればよい。
【0045】図6において、照射系50は、半導体レー
ザ51、コリメータレンズ52、照射光調整部材53、
アナモルフィックプリズム54、絞り55、ミラー5
6、及び光吸収体57を含んで構成される。半導体レー
ザ51は波長が約780nmの光ビームを射出する半導
体レーザである。半導体レーザ51から射出された光ビ
ームはx軸方向及びy軸方向に異なる広がり角をもって
発散する発散ビームであるとともに、x軸方向及びy軸
方向の空間強度分布が正規分布となる光ビームである。
半導体レーザ51の射出側には、半導体レーザ51から
射出された光ビームを平行ビームに変換するコリメータ
レンズ52が設けられている。よって、半導体レーザ5
1から射出された光ビームはコリメータレンズ52によ
り、その断面形状が楕円であり、中央部の光強度が高い
空間強度分布を有する平行な光ビームとなる。
【0046】照射光調整部材53は、半導体レーザ51
から射出される光ビームの空間強度分布を所望の空間強
度分布に調整するものである。尚、図6ではコリメータ
レンズ52とアナモルフィックプリズム54との光路上
に照射光調整部材53を図示しているが、照射光調整部
材53の配置はかかる位置に制限されず、例えばコリメ
ータレンズ52とミラー56との間に配置されていれば
よい。ここで、照射光調整部材53の構成例について説
明する。図7は、照射光調整部材53の構成例を示す図
であり、(a)は第1構成例を示し、(b)は第2構成
例を示す。図7(a)に示した第1構成例では、照射光
調整部材53が、コリメータレンズ52とアナモルフィ
ックプリズム54との間に配置された変位部材53aに
よって実現されている。この変位部材53aは、透明な
平行平板によって形成されており、y軸方向に設定され
た回転軸を中心として回動自在に構成され、コリメータ
レンズ52を通過した光ビームのx軸方向の位置を変位
させることにより空間強度分布を可変する。
【0047】また、図7(b)に示した第2構成例で
は、照射光調整部材53が、絞り55とミラー56との
間に配置された減光部材53bによって実現されてい
る。この減光部材53bは、長手方向を制限する絞り5
5に形成された開口部を通過した光ビームの進行方向に
対して垂直な面内において、その位置に応じて透過光量
を傾斜的に制限する特性を有する。図7(b)に示した
例では、長手方向を制限する絞り55に形成された開口
部の長手方向に沿って図中符号dc1を付して示した透
過光量特性を有している。減光部材53bは、例えば透
明なガラス基板に対してドット状に遮光性材料を蒸着し
て形成され、ドットの密度を位置に応じて傾斜的に変え
ることにより、透過光量を傾斜的に制限している。この
第2構成例では、図7(a)に示した第1構成例と同様
に光ビームの空間強度分布を可変することができる。
【0048】尚、前述した第1構成例では、変位部材5
3aを用いて正規分布を有する光ビームを空間的に変位
させることによって、光ビームの空間強度分布を可変し
ていたが、可変させた光ビームの空間強度分布は、依然
として正規分布に従ったものとなる。一方、第2構成例
では、例えば半導体レーザ51から射出される光ビーム
が有する正規分布が異なる分布となるよう変化させつつ
光ビームが所望の空間強度分布となるようにドットを形
成すれば任意の空間強度分布を有するよう設定すること
ができる。更に、上述した減光部材53bは、ドットを
形成して構成する以外に例えば金属膜の厚さを0から所
望の厚さに変化させるようなグラデーション型の減光フ
ィルタや、絞り55に形成された開口部の長手方向にお
けるピッチが粗から密に変化する一次元の回折格子等を
用いることもできる。
【0049】図6に戻り、アナモルフィックプリズム5
4は、入射する光ビームをzx平面内方向に拡大する。
アナモルフィックプリズム54によってzx平面方向に
拡大された断面形状が長円の光ビームは、平行四辺形形
状の開口部を有する絞り55によってその長手方向が部
分遮光され、ミラー56で反射される。ミラー56で反
射された光ビームB1は被検査面であるペリクル60の
表面に90度に近い入射角で入射する。つまり、光ビー
ムB1はペリクル60の表面にほぼ平行に入射する。こ
こで、照射系50から射出される光ビームB1と、被検
査面としてのペリクル60表面の法線N1とのなす角を
入射角θとする。尚、図中y軸方向にマスクMを移動可
能、即ち走査可能にする図示しない適当な駆動装置が設
けられている。
【0050】ペリクル60の表面に対して90度に近い
入射角θをもって入射した光ビームB1は、ペリクル6
0の表面においてX軸方向に沿った帯状の照射領域A1
を形成する。ペリクル60からの正反射光は直接光吸収
体57によって吸収される。一方、ペリクル60上の異
物からの散乱光は、90度近い受光角をもってY軸方向
に沿って配置された受光系65によって受光される。こ
こで、受光系65の光軸をAXとし、光軸AXとペリク
ル60の表面に対する法線N1とのなす角を受光角ψと
する。この受光角ψは80度以上とし、好ましくは88
度以上、更に好ましくは89度以上とする。また、X軸
方向に沿った帯状の照射領域A1の長手方向に対する散
乱光の散乱角をηとする。尚、散乱角(散乱受光角)と
は、例えば、被検査面に対する照射光の入射面(被検査
面上の異物を照明する照射光の被検査面に対する入射
角)と被検査面上の異物から散乱して受光系の瞳中心に
向かう散乱光とのなす角として定義されるものである。
【0051】受光系65は、シャープカットフィルタ6
6及び受光レンズ67を有し、異物からの散乱光をシャ
ープカットフィルタ66及び受光レンズ67を介してイ
メージセンサ68により受光する。ここで、シャープカ
ットフィルタ66は散乱光の光強度に応じた所謂散乱信
号に対してノイズを形成する可視光以下の波長を有する
外乱光を遮光するために設けられる。また、イメージセ
ンサ68としては、一次元CCD(Charge Coupled Dev
ice)等の光電検出器が用いられる。イメージセンサ6
8は受光系65を介して照射領域A1と共役に設定され
る。尚、本実施形態では、ある散乱角をもって散乱され
た散乱光の内、受光系65及びイメージセンサ68にて
受光される散乱光の受光系65及びイメージセンサ68
それぞれに対してなす角を散乱受光角と称する。また、
以下の説明では説明を簡略化するため、イメージセンサ
68によって検出されるペリクル60上の領域(検出視
野)が照射領域A1と同一の領域に設定されているとす
る。尚、通常、検出視野は照射領域A1を含む領域に設
定される。
【0052】ここで、図20を用いて説明したように、
30μmの大きさの真球ビーズを用いた場合には、散乱
角に応じた散乱光の光強度差が大きくなる。ここで、こ
の現象を具体的に説明する。図8は、照射領域A1の長
手方向の位置に応じて異なる散乱角を有する散乱光が入
射する様子を示す上面図であり、図6に示した部材と同
一の部材には同一の符号が付してある。尚、図8は、受
光系65の光軸AXと照射領域A1を通る直線とを含む
面に直交する方向から異物検査装置の上面を見たときの
上面図である。いま、理解を容易にするため、均一な光
ビームB1がペリクル60の表面に設定された照射領域
A1を全面に亘って照射しているとする。また、照明領
域A1内の位置x1と位置x2に形状、材質、及び大きさ
が同一の異物d1,d2がそれぞれ付着しているとす
る。尚、異物d1,d2の大きさは30μmの真球ビー
ズと同程度の大きさであると仮定する。
【0053】均一な光ビームB1が照射領域A1を全面
に亘って照射しているため位置x1に付着している異物
d1において生ずる散乱光と、位置x2に付着している
異物d2において生ずる散乱光とは同一の空間強度分布
を有する。しかしながら、位置x1に付着している異物
d1から発せられた散乱光の内、例えば図中の散乱角η
1で散乱された散乱光が受光系65で受光され、位置x2
に付着している異物d2から発せられた散乱光の内、例
えば図中の散乱角η2で散乱された散乱光が受光系65
で受光される。図8において、位置x1及び位置x2から
受光系65に向かって伸びている矢印の長さは、その方
向へ散乱される散乱光の光強度を示している。
【0054】図8から分かるように、散乱角η1は90
度以下であり、散乱角η2は90度以上である。図20
を参照すると、散乱角が小さいほど散乱光の相対的な光
強度は増大し、特に散乱角が80度以下である場合に散
乱光の相対的な光強度は急激に増大するため、位置x1
から受光系65に入射する散乱光の光強度と位置x2
ら受光系65に入射する散乱光の光強度との差が大きく
なり、イメージセンサ68から出力される散乱信号に対
して電気的に補正を行うことができなくなる。本実施形
態においては、前述した照射光調整部材53を用いて照
射領域A1の位置に応じて光ビームB1の空間強度分布
を所望の空間強度分布に調整し、散乱角に応じた散乱光
の光強度差を低減している。
【0055】具体的な方針は、図8において、受光系6
5の光軸AXよりも−x軸方向に位置する照射領域(図
中符号G1を付した領域)に付着した異物により生ずる
散乱光の内、受光系65へ入射する散乱光の散乱角は小
さく散乱光の光強度は高いため光ビームB1の強度を低
く設定し、受光系65の光軸AXよりもx軸方向に位置
する照射の領域(図中符号G2を付した領域)に付着し
た異物により生ずる散乱光の内、受光系65へ入射する
散乱光の散乱角は大きく散乱光の光強度は低いため光ビ
ームB1の強度を高く設定する。
【0056】図9は、照射光調整部材53の面を用いて
散乱光の光強度差を低減させる原理を説明するための図
であり、図6及び図7(a)に示した部材と同一の部材
には同一の符号が付してある。尚、図9の説明では、図
7(a)に示した照射光調整部材53の第1構成例、つ
まり変位部材53aを用いて光ビームB1の空間強度分
布を調整する場合について説明するが、図7(b)に示
した照射光調整部材53の第2構成例を用いる場合も同
様に光ビームB1の空間強度分布を調整することができ
る。
【0057】図9において変位部材53aがコリメータ
レンズ52から射出される平行な光ビームに対して直交
する関係にある場合には、変位部材53aは光ビームの
位置を変位させず、光ビームは実線で示した光路BP1
に沿ってアナモルフィックプリズム54に至り、アナモ
ルフィックプリズム54でzx平面方向に拡大された断
面形状が長円の光ビームに変換される。ここで、変位部
材53aの面がコリメータレンズ52から射出される光
ビームに対して直交する関係にある場合に、変位部材5
3aを通過した光ビームのx軸方向の空間強度分布は符
号PR1を付して示した分布となる。
【0058】アナモルフィックプリズム54を通過した
光ビームは絞り55によって長さ方向の形状が規定さ
れ、ミラー56を介して光路BP2に沿ってペリクル6
0の表面の照射領域A1を照射する。照射領域A1の長
手方向(x軸方向)の光ビームB1の空間強度分布は、
図9中符号PF1を付した分布となる。この空間強度分
布PF1は、照射領域A1の長手方向にほぼ一定の光強
度を有する分布となるが、正規分布を有する光ビームB
1の分布を反映して照射領域A1の中央部の光強度が僅
かに高くなる分布となる。
【0059】一方、図9において変位部材53aの面が
コリメータレンズ52から射出される平行な光ビームに
対してある角度をもって配置されている場合(この場合
の変位部材53aを図中破線で示している)には、変位
部材53aによって光ビームのx軸方向の位置が変位
し、破線で示した光路BP3に沿ってアナモルフィック
プリズム54に至り、アナモルフィックプリズム54で
zx平面方向に拡大された断面形状が長円の光ビームに
変換される。ここで、変位部材53aがコリメータレン
ズ52から射出される光ビームに対してある角度をもっ
て配置されている場合に、変位部材53aを通過した光
ビームのx軸方向の空間強度分布は符号PR2を付して
示した分布となる。このように、コリメータレンズ52
から射出される光ビームに対してある角度をもって変位
部材53aを配置するとx軸方向に光ビームの光路が変
位し、その結果として光ビームの空間強度分布も変位す
る。
【0060】アナモルフィックプリズム54を通過した
光ビームは絞り55によって長さ方向の形状が規定さ
れ、ミラー56を介して光路BP2に沿ってペリクル6
0の表面の照射領域A1を照射する。ここで、実線で示
した光路BP2は絞り55に形成された開口部を通過し
た光の光路であるため、変位部材53aによってx軸方
向に変位された光ビームも変位されない光ビームも同一
の光路BP2に沿うことになる。しかしながら、変位部
材53aによって光ビームがx軸方向に変位することに
より、絞り55の面内において開口部に対する光ビーム
の分布も変位するため、光路BP2に沿う光ビームの空
間強度分布は変位部材53aによって変位された場合と
されない場合とで相違する。
【0061】照射領域A1の長手方向(x軸方向)にお
ける変位部材53aによって変位された光ビームB1の
空間強度分布は、図9中符号PF2を付した分布とな
る。この分布は正規分布を有する光ビームB1の分布を
反映した分布となるが、照明領域A1の位置に応じて光
強度が大きく変化する空間分布となる。このように、本
実施形態では、図8を用いて説明したとおり領域G1に
おける光ビームB1の光強度が弱く、領域G2における
光ビームB1の光強度が弱くなるような空間強度分布を
得ている。その結果、受光系65に入射する散乱光の
内、相対的に高い光強度をもって受光系に入射する散乱
光が生ずる箇所には低い光強度の光ビームが照射され、
相対的に低い強度をもって受光系に入射する散乱光が生
ずる箇所には高い光強度の光ビームが照射される結果、
散乱受光角に応じて生ずる散乱光の光強度差を低減する
ことができる。
【0062】以上、本発明の第1実施形態による異物検
査装置について説明したが、照射系50内に設けられる
照射光調整部材53、変位部材53a、及び減光部材5
3bは、照射系50内における光ビームの光路に挿脱可
能に構成されることが好ましい。また、ペリクル60上
に付着させる真球ビーズの径に応じて変位部材53aに
よる光ビームの変位量を可変できる構成とすることが好
ましい。更に、異なる透過光量特性を有する減光部剤5
3bを予め複数用意しておき、検査に用いる真球ビーズ
の径に応じて最適な透過光量特性を有する減光部材53
bを選択して照射系50内における光ビームの経路に配
置するようにすることが好適である。
【0063】〔第2実施形態〕図10は、本発明の第2
実施形態による異物検査装置の構成を模式的に示す斜視
図であり、図6に示した本発明の第1実施形態による異
物検査装置が備える部材と同一の部材には同一の符号を
付している。本発明の第2実施形態による異物検査装置
は、形状の大きな真球ビーズ(例えば30μmの真球ビ
ーズ)を用いた場合に、図20に示した散乱角依存性を
もって受光される散乱光の内、散乱受光角に応じて生ず
る散乱光の光強度差を、散乱光の散乱受光角に応じた光
強度に基づいて減光することにより低減するものであ
る。
【0064】マスクMのガラス基板61の厚みやガラス
基板61の表面に対するペリクル60の高さ公差等があ
る場合には、第1実施形態のように、照射領域A1に照
射する光ビームB1の空間強度分布を可変すると、照射
領域A1内における光ビームB1の空間強度分布が所期
の空間強度分布からずれてしまう。よって、より高い精
度で散乱光の光強度差を減ずるためには、本実施形態の
ように受光系65で受光される散乱光の光強度差を、散
乱光の散乱受光角に応じた光強度に基づいて減光するこ
とにより低減することが望ましい。尚、以下の説明にお
いては、図6の場合と同様に図10中に示されたxyz
直交座標系を設定し、このxyz直交座標系を参照しつ
つ各部材の位置関係について説明する。
【0065】図10に示した本発明の第2実施形態によ
る異物検査装置は、光ビームB1を被検査面としてのペ
リクル60の表面に照射する照射系50と、ペリクル6
0の表面に付着した異物からの散乱光を受光する受光系
65と、受光系65で受光された散乱光の光強度に応じ
た散乱信号を出力する光電検出素子68と、受光側調整
部材70とを備える。本実施形態においても、マスクM
のガラス基板61に張架されているペリクル60の表面
に付着した異物を検査する場合を例に挙げて説明する
が、マスクMのガラス基板61のペリクル60が張架さ
れていない面61aに付着した異物の検査を行う場合に
も本実施形態による異物検査装置を用いることができ
る。
【0066】図10において、照射系50は、第1実施
形態と同様に半導体レーザ51、コリメータレンズ5
2、アナモルフィックプリズム54、絞り55、ミラー
56、及び光吸収体57を含んで構成される。尚、図6
では、理解を容易にするため、照射系50から照射光調
整部材53を除いた場合を例に挙げて説明する。従っ
て、ペリクル60上に設定される照射領域A1には、例
えば図9中の符号PF1を付した空間強度分布を有する
光ビームB1が照射される。
【0067】また、受光系65は、シャープカットフィ
ルタ66及び受光レンズ67を有し、異物からの散乱光
をシャープカットフィルタ66及び受光レンズ67を介
してイメージセンサ68により受光する。イメージセン
サ68は受光系65を介して照射領域A1と共役に設定
され、検出視野が照射領域A1と同一領域に設定される
のは第1実施形態と同様である。受光側調整部材70
は、受光系65へ入射する散乱光の散乱受光角に応じた
光強度に基づいて受光系65へ入射する散乱光を制限す
る。つまり、本実施形態は、被検査面としてのペリクル
60表面に付着した異物から生ずる散乱光の内、散乱受
光角に応じた光強度に基づいて受光系65に入射する散
乱光を、受光側減光部材70によって制限することによ
り散乱光の光強度差を低減している。尚、図10では受
光側調整部材70が受光系65と照射領域A1との間に
配置される場合を図示しているが、受光系65とイメー
ジセンサ68との間に配置してもよい。
【0068】ここで、受光側調整部材70の構成例につ
いて説明する。図11は、受光側調整部材70の構成例
を示す図であり、(a)は第1構成例を示し、(b)は
第2構成例を示す。図11(a)に示した第1構成例で
は、受光側調整部材70が受光系65の開口数の一部を
制限する開口数制限部材70aを有することにより実現
されている。図11(a)に示したように、開口数制限
部材70aは直線状のエッジ部71を有し、照射領域A
1と受光系65との間にエッジ部71が受光部65の開
口数の一部を制限するよう配置される。
【0069】尚、図11(a)に示した例では開口数制
限部材70aが受光系65に入射する散乱光の内、小さ
い散乱受光角で入射する散乱光を制限するよう配置され
ている場合を図示している。尚、図10及び図11にお
いては理解を容易にするため開口数制限部材70aが受
光系65に対してある距離離間して配置されているが、
迷光等の影響を避けるため開口数制限部材70aが受光
系65に対して可能な限り密着して配置されていること
が好ましい。
【0070】開口数制限部材70aは、受光系65の光
軸AXに対して垂直な面内において移動可能に構成さ
れ、例えば図中x軸方向に移動させることによりx軸方
向におけるエッジ部71の位置を調整することができ
る。次に、開口数制限部材70aを用いることによって
受光系65に入射する散乱光の受光散乱角に応じた光強
度差を減ずることができる原理について説明する。図1
2は、開口数制限部材70aを用いたときに受光系65
に入射する散乱光が受光散乱角に応じて制限される様子
を示す上面図であり、図10に示した部材と同一の部材
には同一の符号が付してある。
【0071】尚、図12は図11と同様に、受光系65
の光軸AXと照射領域A1を通る直線とを含む面に直交
する方向から異物検査装置の上面を見たときの上面図で
ある。尚、図12においても理解を容易にするため、均
一な光ビームB1がペリクル60の表面に設定された照
射領域A1を全面に亘って照射し、照明領域A1内の位
置x1と位置x2に形状、材質、及び大きさが同一の異物
d1,d2がそれぞれ付着しているとする。尚、異物d
1,d2の大きさは30μmの真球ビーズと同程度の大
きさであると仮定する。
【0072】均一な光ビームB1が照射領域A1を全面
に亘って照射されると、同一の空間強度分布を有する散
乱光が位置x1に付着している異物d1と位置x2に付着
している異物d2によって生ずる。開口数制限部材70
aが図12に示した位置に配置されていないと仮定する
と、異物d1によって生ずる散乱光の内、η11〜η12
散乱角を有する散乱光が受光系65に入射し、異物d2
によって生ずる散乱光の内、η21〜η22の散乱角を有す
る散乱光が受光系65に入射する。
【0073】ここで、受光系65の照射領域A1側には
小さな散乱角ηをもって受光系65に入射する散乱光を
遮光する開口数制限部材70aが配置されているため、
図12に示したように位置x1にある異物d1によって
生じ、受光系65に入射する散乱光の一部が遮光され
る。一方、位置x1にある異物d2によって生じ、受光
系65に入射する散乱光は遮光されない。よって、位置
1にある異物d1から生じた散乱光の内、イメージセ
ンサ68で受光される散乱光の光量が減り、位置x2
ある異物d2から生じた散乱光の内、イメージセンサ6
8で受光される散乱光の光量は変化しない。従って、開
口数制限部材70aを設けることで受光系65、ひいて
はイメージセンサ68に入射する散乱光を散乱受光角に
応じて制限している。このように、本実施形態では、開
口数制限部材70aを用いて受光系65に入射する散乱
光を散乱角に応じて制限することにより、散乱光の散乱
受光角に応じた光強度差を低減することができる。
【0074】本実施形態においては、開口数制限部材7
0aを図中x軸方向に移動させることによりx軸方向に
おけるエッジ部71の位置を調整することができるた
め、受光系65に入射する散乱光の内、どの程度の散乱
角ηをもって散乱される散乱光を遮光するかは任意に設
定することができるが、図20を参照すると、相対的な
光強度が急激に増大する80度以下の散乱角を有する散
乱光を遮光するよう設定することが好ましい。更に好ま
しくは85度、更には90度以下の散乱角を有する散乱
光を遮光するようにする。
【0075】以上説明した受光側減光部材70の第1構
成例においては開口数制限部材70aが概略矩形形状で
あり直線状のエッジ部71を有していたが、開口数制限
部材70aの形状は円形形状であってもよく、どの程度
の遮光特性を開口数制限部材70aによって任意に設定
することが可能である。また、開口数制限部材70aを
図中のx軸方向に移動させることにより受光系65の開
口数を調整していたが、開口数制限部材70aを受光系
65の光軸AXに沿って移動させることにより受光系6
5の開口数を調整してもよい。
【0076】また、図11(b)に示した第2構成例で
は、受光側減光部材70が受光系65と照射領域A1と
の間に配置された受光側減光部材70bによって実現さ
れている。この受光側減光部材70bは、受光系65へ
入射する散乱光の散乱受光角に応じた光強度に基づいて
減光特性が設定されている。受光側減光部材70bは、
例えば透明なガラス基板に対してドット状に遮光性材料
を蒸着して形成され、ドットの密度を位置に応じて傾斜
的に変えることにより、透過光量を傾斜的に制限してい
る。
【0077】図11(b)に示した例では、イメージセ
ンサ68の長手方向に沿って図中符号dc2を付して示
した透過光量特性を有するように形成されている。つま
り、受光側減光部材70b面内において図中−x軸方向
に入射した散乱光の遮光量が多く、逆にx軸方向に入射
した散乱光の遮光量が少なくなるよう設定されている。
かかる特性を有する受光側減光部材70bを設けること
で、開口数制限部材70aを設けた場合と同様に受光系
65に入射する散乱光の内、小さな散乱角を有する散乱
光を遮光又は減光することができるので、上述した第1
構成例の場合と同様に、開口数制限部材70bを用いて
受光系65に入射する散乱光を散乱角に応じて遮光又は
減光することにより、散乱光の散乱受光角に応じた光強
度差を低減することができる。尚、上述した2構成例で
は、上述した受光減光部材70bは、ドットを形成して
構成する以外に例えば金属膜の厚さを0から所望の厚さ
に変化させるようなグラデーション型の減光フィルタ
や、図11(b)中のx軸方向にそってピッチが粗から
密に変化する一次元の回折格子等を用いることもでき
る。
【0078】以上、本発明の第2実施形態について説明
したが、ペリクル上に付着させる真球ビーズの径に応じ
て開口数制限部材70aのx軸方向の位置を調整可能に
構成することが好ましい。また、受光側減光部材70b
は、受光系65の入射面側に挿脱可能に構成されること
が好ましい。更に、異なる透過光量特性を有する受光側
減光部材70bを予め複数用意しておき、検査に用いる
真球ビーズの径に応じて最適な透過光量特性を有する受
光側減光部材70bを選択して受光系65の入射面側に
配置するようにすることが好適である。
【0079】〔第3実施形態〕図13は、本発明の第3
実施形態による異物検査装置の構成を模式的に示す上面
図であり、図8及び図12に示した部材と同一の部材に
は同一の符号が付してある。尚、図13は図11と同様
に、受光系65の光軸AXと照射領域A1を通る直線と
を含む面に直交する方向から異物検査装置の上面を見た
ときの上面図である。また、図13においては照射系5
0の図示は省略している。イメージセンサ68は受光系
65を介して照射領域A1と共役に配置され、更に受光
系65の検出視野が照明領域A1と同一の領域に設定さ
れているとする。
【0080】本発明の第3実施形態による異物検査装置
は、形状の大きな真球ビーズ(例えば30μmの真球ビ
ーズ)を用いた場合に、図20に示した散乱角依存性を
もって受光される散乱光の内、散乱受光角に応じて生ず
る散乱光の光強度差を、受光系45を照射領域A1の長
手方向であって、受光系65に入射する散乱光の散乱角
が大となる方向へずらして配置することによりイメージ
センサ68へ入射する散乱光の散乱角に応じた光強度を
調整するものである。いま、図13中破線で示した位置
に受光系65及びイメージセンサ68が配置され、その
光軸が照明領域のx軸方向における中央部に設定されて
いる場合を考える。この場合に、照明領域A1内にある
異物によって生ずる散乱光のうち、η31以上であってη
41以下の散乱角を有する散乱光が受光系65によって受
光され、イメージセンサ68に入射する。
【0081】本実施形態では、図13に示すように、受
光系65及びイメージセンサ68を照射領域A1の長手
方向であって、受光系65に入射する散乱光の散乱角が
大となる方向、つまり−x軸方向へずらして配置してい
る。このとき、受光系65が移動したことに伴って受光
系65に関してイメージセンサ68と照明領域A1とが
共役関係となるよう、イメージセンサ68は受光系65
の変位量よりも大きな変位量をもって−x軸方向に配置
されている。
【0082】受光系65及びイメージセンサ68を照明
領域A1の長手方向へずらすことにより、照明領域A1
内にある異物によって生ずる散乱光のうち、η32以上で
あってη42以下の散乱角を有する散乱光が受光系65に
よって受光され、イメージセンサ68に入射する。つま
り、図13中破線で示した位置に受光系65及びイメー
ジセンサ68が配置されていた場合には、η31の散乱角
を有する散乱光が最も小さな散乱角をもって受光系65
に入射する散乱光であった。これに対し、受光系65と
イメージセンサ68とを図13に示した配置とすること
で、η31よりも大きな散乱角η32を有する散乱光が受光
系65に入射する散乱光の内、最も小さな散乱角をもっ
て入射する散乱光である。
【0083】また、図13中破線で示した位置に受光系
65及びイメージセンサ68が配置されていた場合に
は、η41の散乱角を有する散乱光が最も大きな散乱角を
もって受光系65に入射する散乱光であった。これに対
し、受光系65とイメージセンサ68とを図13に示し
た配置とすることで、η41よりも大きな散乱角η42を有
する散乱光が受光系65に入射する散乱光の内、最も大
きな散乱角をもって入射する散乱光である。以上から、
受光系65及びイメージセンサ68を照明領域A1の長
手方向に移動することで、散乱角が小さな散乱光の受光
系65への入射が制限される一方、より大きな散乱光が
受光系65へ入射可能となった。このように、本実施形
態は、受光系65及びイメージセンサ68を照射領域A
1の長手方向にずらすことで散乱光の散乱角に応じた光
強度差を減少させているが、別の見方をすれば、照射領
域A1の両端部x10,x20において生ずる散乱光の散乱
角が異なるように受光系65及びイメージセンサ68を
配置して散乱光の散乱角に応じた光強度差を低減させる
ものである。
【0084】ここで、受光系65が光軸AXに対して±
15度の範囲の散乱光を受光することができると仮定し
た場合、受光系65は75度〜105度の散乱角を有す
る散乱光を受光することとなる。図20を参照して分か
る通り、30μmの真球ビーズによって散乱される散乱
光の光強度は散乱角に大きく依存し、75度の散乱角を
有する散乱光の光強度と105度の散乱角を有する散乱
光の光強度では5倍以上の強度差がある。
【0085】しかしながら、レンズ系65及びイメージ
センサ68を照明領域A1に対してずらして、受光系6
5が80度〜110度の散乱角を有する散乱光を受光す
るように設定するだけで受光系65に入射する散乱光の
光強度差は約3倍程度に減少する。更に、受光レンズ6
7の径を大きくするか、又は照射領域A1と受光系65
との間の距離を長くすることによって受光レンズの見込
み角を小さくすれば、当然信号強度差を小さくすること
も可能になる。以上、本発明の第3実施形態について説
明したが、ペリクル上に付着させる真球ビーズの径に応
じて照射領域A1の長手方向における受光系65及びイ
メージセンサ65の位置を調整可能に構成されることが
好適である。
【0086】〔第4実施形態〕図14は、本発明の第4
実施形態による異物検査装置の構成を模式的に示す上面
図であり、図8、図12、及び図13に示した部材と同
一の部材には同一の符号が付してある。尚、図14は図
11と同様に、受光系65の光軸AXと照射領域A1を
通る直線とを含む面に直交する方向から異物検査装置の
上面を見たときの上面図であり、照射系50の図示は省
略している。尚、イメージセンサ68は受光系65を介
して照射領域A1と共役に配置され、更に受光系65の
検出視野が照明領域A1と同一の領域に設定されている
とする。本発明の第4実施形態による異物検査装置は、
散乱受光角に応じて生ずる散乱光の光強度差を、照明領
域A1に対する受光系65及びイメージセンサ68の距
離を長くすることによりイメージセンサ68へ入射する
散乱光の散乱角に応じた光強度を調整するものである。
【0087】図14中においては、前述した第1実施形
態及び第2実施形態で用いられた受光系65及びイメー
ジセンサ68が配置される位置を受光系及びイメージセ
ンサを破線で図示することにより表している。本実施形
態においては、破線に示した位置に受光系が配置されて
いたときの受光系65と照射領域A1との距離に対して
1.5倍の距離となるように受光系65及びイメージセ
ンサ68を配置している。
【0088】受光系及びイメージセンサが破線で示した
位置に配置されている場合には、受光系65はη31以上
であってη41以下の散乱角を有する散乱光を受光する。
図14に示したとおり、照明領域A1に対する受光系6
5及びイメージセンサ68の距離を長くして受光系65
及びイメージセンサ68を配置しても受光系65はη 31
以上であってη41以下の散乱角を有する散乱光を受光す
る。しかしながら、受光系65及びイメージセンサ68
の照明領域A1に対する距離が長く設定されているた
め、照明領域A1の一方の端部位置x10からη31の散乱
角をもって散乱された散乱光L1は受光系65に入射し
ない。同様に、照明領域A1の他方の端部位置x20から
η41の散乱角をもって散乱された散乱光L2も受光系6
5の入射しない。
【0089】図14に示したように、受光系65及びイ
メージセンサ68の照明領域A1に対する距離を長くし
て配置することで、照明領域A1内から発せられた散乱
光の内、受光系65で受光される最も散乱角の小さな散
乱光は散乱角η31よりも大きな散乱角η51を有する散乱
光であり、逆に照明領域A1内から発せられた散乱光の
内、受光系65で受光される最も散乱角の大きな散乱光
は散乱角η41よりも小さな散乱角η52を有する散乱光で
ある。このように、受光系65及びイメージセンサ68
の照明領域A1に対する距離を長くして配置して、散乱
角の小さな散乱光の受光系65への入射を不可とするこ
とでイメージセンサ68へ入射する散乱光の散乱角に応
じた光強度を調整することができる。
【0090】更に、本実施形態と前述した第3実施形態
とを組み合わせ、照射領域A1に対する受光系65及び
イメージセンサ68の距離を長く設定するとともに、照
射領域A1の長手方向に沿って受光系65及びイメージ
センサ68をずらすことにより、受光系65は85度〜
105度の散乱角を有する散乱光を受光することとな
り、より散乱角が小さな散乱光が受光系65に入射する
ことを制限することができる。以上、本発明の第5実施
形態について説明したが、ペリクル上に付着させる真球
ビーズの径に応じて照射領域A1に対する受光系65及
びイメージセンサ65を可変に構成することが好適であ
る。
【0091】〔第5実施形態〕図15は、本発明の第5
実施形態による異物検査装置の構成を模式的に示す上面
図であり、図8及び図12〜図14に示した部材と同一
の部材には同一の符号が付してある。尚、図15は図1
1と同様に、受光系65の光軸AXと照射領域A1を通
る直線とを含む面に直交する方向から異物検査装置の上
面を見たときの上面図であり、照射系50の図示は省略
している。尚、イメージセンサ68は受光系65を介し
て照射領域A1と共役に配置され、更に受光系65の検
出視野が照明領域A1と同一の領域に設定されていると
する。本発明の第5実施形態による異物検査装置は、散
乱受光角に応じて生ずる散乱光の光強度差を、照明領域
A1に対する受光系65の光軸を傾斜させることにより
イメージセンサ68へ入射する散乱光の散乱角に応じた
光強度を調整するものである。別の見方をすれば、本実
施形態は、照射領域A1の両端部x10,x20において生
ずる散乱光の散乱角が異なるように受光系65及びイメ
ージセンサ68を配置して散乱光の散乱角に応じた光強
度差を低減させるものである。
【0092】照射領域A1に対して受光系65の光軸A
Xを傾斜させているため、イメージセンサ68を受光系
65に関して照明領域A1と共役にする必要からイメー
ジセンサ68は受光系67を傾斜させた分と受光系65
が有する受光レンズ67の倍率分だけイメージセンサ6
8を更に傾斜させた配置となる。照射領域A1に対する
受光系65の光軸AXを傾斜させると第3実施形態と同
様に、散乱角の小さな散乱光(例えば、散乱角η31を有
する散乱光)の受光系65への入射を制限することがで
き、逆により大きな散乱角を有する散乱光(例えば、散
乱角η42を有する散乱光)を受光できるようになる。以
上、本発明の第5実施形態について説明したが、ペリク
ル上に付着させる真球ビーズの径に応じて受光系65の
光軸AXの傾斜角を可変可能に構成することが好適であ
る。
【0093】図16は、2組の照射系50a,50bと
2組の受光系65a,65b及びイメージセンサ68
a,68bを備える異物検査装置に前述した第2実施形
態及び第3実施形態を適用した場合の概略構成を示す斜
視図である。図16に示した異物検査装置は、照射領域
A1を照射する照射系50aと、照射領域A1を含むよ
うに配置された帯状受光取り込み領域C1において生じ
た散乱光を受光する受光系65a及びイメージセンサ6
8aとを有する。更に、照射領域A2を照射する照射系
50bと、照射領域A2を含むように配置された帯状受
光取り込み領域C2において生じた散乱光を受光する受
光系65b及びイメージセンサ68bとを有する。かか
る構成の異物検査装置は、大面積のマスクMを検査する
際に用いられる。この技術の詳細については、例えば特
開2000−162137号公報を参照されたい。
【0094】受光系65a,65bの入射側には前述し
た第2実施形態を適用して開口数制限部材70aに相当
する開口数制限部材75a,75bをぞれぞれ配置して
受光系65a,65bの開口数を制限するとともに、前
述した第3実施形態を適用して受光系65a及びイメー
ジセンサ68aを照射領域A1の長手方向に沿って−x
軸方向にずらし、受光系65b及びイメージセンサ68
bを照射領域A2の長手方向に沿ってx軸方向にずらし
た配置としている。図16に示した構成の異物検査を用
いることで、大面積のマスクに対して検査の際に用いら
れる真球ビーズの大きさが大きくなって信号強度差が大
きくなる場合であっても信号強度差を小さくすることが
できる。但し、若干の信号強度差は残ってしまうため、
更にイメージセンサ68a,68bによって得られた電
気信号を補正するか、若しくは前述した第1実施形態を
適用するか、又はこれらの双方を適用して厳密に調整を
行うことが望ましい。
【0095】以上の図16においては、受光系65a、
65b双方での開口数を制限する開口数制限部材75
a,75bをそれぞれ配置した例を示したが、各照射系
50a、50bに図7に示すような変位部材53a又は
減光部材53bを配置しても良く、各受光系65a、6
5bに図11(b)に示すような受光側減光部材70b
を配置しても良く、また受光系65a、65bを図1
3、図14、及び図15に示すような配置としても良
い。更に、本発明では図7、図10、図11、図13、
図14及び図15に示した各手段(各調整部材や受光系
の配置等)を複数組み合わせることにより一層有効であ
り、この場合照射系と受光系との組が一組の場合に限ら
れず、複数組とした場合にも有効である。
【0096】尚、以上の各例として示した異物検査装置
を調整(初期の機械的又は光学的な調整、メンテナンス
時の機械的又は光学的な調整等)した後に、実際の異物
への光電検出器の感度を調整するには、均一に減光可能
で減光量が異なる減光フィルタを複数用意し、適切な減
光量を付与する減光フィルタを照射系の照射光路内に選
択的に配置する。これにより検出感度の切換・調整が可
能となる。
【0097】また、大型マスクの場合に異物によるパタ
ーンへの影響は、マスク厚やペリクルの高さにより一義
的に決定するが、実際の許容度は、露光する各種レーヤ
ーによって異なる場合がある。この場合には、先に述べ
た均一に減光可能で減光量が異なる複数の減光フィルタ
の内、適切な減光フィルタを照射系の照射光路内に選択
的に配置することが好ましい。このとき、適切な減光フ
ィルタを光路内に挿脱配置できるように、減光部材挿脱
機構(減光部材交換機構)を設けることが好ましく、検
出感度を調整するときにも減光部材挿脱機構(減光部材
交換機構)を設けることが好ましいことは言うまでもな
い。
【0098】以上、本発明の一実施形態による露光装置
及び異物検査装置について説明したが、本発明は上記実
施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可
能である。例えば、上記実施形態ではステップ・アンド
・スキャン方式の露光装置を例に挙げて説明したが、ス
テップ・アンド・リピート方式の露光装置にも適用可能
である。更に、上述した第1実施形態〜第5実施形態を
複数組み合わせて適用することもできる。また、本実施
形態の露光装置の照明光学系1の光源は、g線(436
nm)、i線(365nm)のみならず、KrFエキシ
マレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(19
3nm)、F2レーザ(157nm)から射出されるレ
ーザ光、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることが
できる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃とし
て、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(La
6)、タンタル(Ta)を用いることができる。
【0099】次に本発明の一実施形態による露光装置を
リソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方
法の実施形態について説明する。図17は、マイクロデ
バイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、
CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例
のフローチャートを示す図である。図17に示すよう
に、まず、ステップS10(設計ステップ)において、
マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デ
バイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するため
のパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マ
スク製作ステップ)において、設計した回路パターンを
形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステッ
プS12(ウェハ製造ステップ)において、シリコン等
の材料を用いてウェハを製造する。
【0100】次に、ステップS13(ウェハ処理ステッ
プ)において、ステップS10〜ステップS12で用意
したマスクとウェハを使用して、後述するように、リソ
グラフィ技術等によってウェハ上に実際の回路等を形成
する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステッ
プ)において、ステップS13で処理されたウェハを用
いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダ
イシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング
工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ス
テップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認
テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を
経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷され
る。
【0101】図18は、半導体デバイスの場合におけ
る、図17のステップS13の詳細なフローの一例を示
す図である。図18において、ステップS21(酸化ス
テップ)においてはウェハの表面を酸化させる。ステッ
プS22(CVDステップ)においてはウェハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)
においてはウェハ上に電極を蒸着によって形成する。ス
テップS24(イオン打込みステップ)においてはウェ
ハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステッ
プS24のそれぞれは、ウェハ処理の各段階の前処理工
程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて
選択されて実行される。
【0102】ウェハプロセスの各段階において、上述の
前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程
が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ2
5(レジスト形成ステップ)において、ウェハに感光剤
を塗布する。引き続き、ステップ26(露光ステップ)
において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装
置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウェ
ハに転写する。次に、ステップ27(現像ステップ)に
おいては露光されたウェハを現像し、ステップ28(エ
ッチングステップ)において、レジストが残存している
部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去
る。そして、ステップ29(レジスト除去ステップ)に
おいて、エッチングが済んで不要となったレジストを取
り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し
行うことによって、ウェハ上に多重に回路パターンが形
成される。
【0103】以上説明した本実施形態のマイクロデバイ
ス製造方法を用いれば、露光工程(ステップ26)にお
いて上記の露光装置及び上で説明した露光方法が用いら
れ、真空紫外域の照明光により解像力の向上が可能とな
り、しかも露光量制御を高精度に行うことができるの
で、結果的に最小線幅が0.1μm程度の高集積度のデ
バイスを歩留まり良く生産することができる。
【0104】また、半導体素子等のマイクロデバイスだ
けではなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装
置、及び電子線露光装置等で使用されるレチクル又はマ
スクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板
やシリコンウェハ等ヘ回路パターンを転写する露光装置
にも本発明を適用できる。ここで、DUV(深紫外)や
VUV(真空紫外)光等を用いる露光装置では、一般的
に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石
英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フ
ッ化マグネシウム、又は水晶等が用いられる。また、プ
ロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置等で
は、透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマス
ク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウェハ等
が用いられる。なお、このような露光装置は、WO99
/34255号、WO99/50712号、WO99/
66370号、特開平11−194479号、特開2000−12453
号、特開2000−29202号等に開示されている。
【0105】もちろん、半導体素子の製造に用いられる
露光装置だけではなく、液晶表示素子(LCD)等を含
むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンを
ガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッド
の製造に用いられてデバイスパターンをセラミックウェ
ハ上へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製
造に用いられる露光装置等にも本発明を適用することが
できる。
【0106】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、散乱受光角に応じて光強度差のある散乱光が受光系
を介して光電検出素子に入射している状況下において、
光電検出素子にて生ずる被検査面の位置に応じた散乱光
の光強度差を低減させるための調整手段を備えたので、
散乱光の散乱受光角に応じた光強度差が低減される。そ
の結果、散乱光の光強度差が散乱受光角に応じて大きく
変化している場合であっても、異物の検査上不都合のな
い差に調整することができるという効果がある。しか
も、散乱光の散乱受光角に応じた光強度差を比較的安価
に低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態による異物検査装置を備え
る本発明の一実施形態による露光装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】 本発明の一実施形態による露光装置が備える
投影光学系PとマスクM及びプレートPとの位置関係を
示す斜視図である。
【図3】 図1及び図2に示した照明光学系1の具体的
な構成の一例を示す図である。
【図4】 部分投影光学系7aのレンズ構成図である。
【図5】 照明光学系1が形成する照明領域と部分投影
光学系7a〜7gによって規定される視野領域との配置
関係を示す図である。
【図6】 本発明の第1実施形態による異物検査装置の
構成を模式的に示す斜視図である。
【図7】 照射光調整部材53の構成例を示す図であ
り、(a)は第1構成例を示し、(b)は第2構成例を
示す。
【図8】 照射領域A1の長手方向の位置に応じて異な
る散乱角を有する散乱光が入射する様子を示す上面図で
ある。
【図9】 照射光調整部材53を用いて散乱光の光強度
差を低減させる原理を説明するための図である。
【図10】 本発明の第2実施形態による異物検査装置
の構成を模式的に示す斜視図である。
【図11】 受光側調整部材70の構成例を示す図であ
り、(a)は第1構成例を示し、(b)は第2構成例を
示す。
【図12】 開口数制限部材70aを用いたときに受光
系65に入射する散乱光が受光散乱角に応じて制限され
る様子を示す上面図である。
【図13】 本発明の第3実施形態による異物検査装置
の構成を模式的に示す上面図である。
【図14】 本発明の第4実施形態による異物検査装置
の構成を模式的に示す上面図である。
【図15】 本発明の第5実施形態による異物検査装置
の構成を模式的に示す上面図である。
【図16】 2組の照射系50a,50bと2組の受光
系65a,65b及びイメージセンサ68a,68bを
備える異物検査装置に前述した第2実施形態及び第3実
施形態を適用した場合の概略構成を示す斜視図である。
【図17】 マイクロデバイスの製造過程の一例を示す
フローチャートを示す図である。
【図18】 半導体デバイスの場合における、図17の
ステップS13の詳細なフローの一例を示す図である。
【図19】 従来の異物検査装置の概略構成を示す斜視
図である。
【図20】 真球ビーズの径の変化による散乱光の散乱
角とその光強度との関係の変化を示す図である。
【符号の説明】
B1,B2 光ビーム 50,50a,50b 照射系 d1,d2 異物 65,65a,65b 受光系 68,68a,68b イメージセンサ(光電検出素
子) 53 照射光調整部材(調整手段) 53a 変位部材(調整手段) 53b 減光部材(調整手段) 70 受光側調整部材(調整手段) 70a 開口数制限部材(調整手段) 70b 受光側減光部材(調整手段) 75a 開口数制限部材(調整手段) 75b 開口数制限部材(調整手段) AX,AXa,AXb 光軸 PA 原画パターン(パターン) M マスク P プレート(感光基板)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA49 CC18 FF44 GG06 GG22 HH04 HH12 JJ02 JJ05 JJ08 JJ25 LL04 LL12 LL21 LL30 MM22 QQ31 UU07 2G051 AA56 AB01 AB20 BA10 BB07 BB09 BB11 BB17 BB20 BC03 CA03 CA04 CB05 CC07 DA07 5F046 AA18

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを被検査面に照射する照射系
    と、前記被検査面に付着した異物からの散乱光を受光す
    る受光系と、当該受光系で受光された散乱光の光強度に
    応じた散乱信号を出力する光電検出素子とを備えた異物
    検査装置であって、 前記被検査面の位置に応じて異なる散乱受光角のもとで
    散乱光が前記受光系へ入射することにより前記光電検出
    素子にて生ずる被検査面の位置に応じた散乱光の光強度
    差を低減させる調整手段を具備することを特徴とする異
    物検査装置。
  2. 【請求項2】 前記調整手段は、前記被検査面に照射す
    る光ビームの空間強度分布を所望の空間強度分布に調整
    する照射光調整部材を有することを特徴とする請求項1
    記載の異物検査装置。
  3. 【請求項3】 前記照射光調整部材は、前記受光系に入
    射する散乱光の内、小さい散乱受光角で前記受光系に入
    射する散乱光が発生する被検査面の位置に対して相対的
    に弱い光強度の光ビームが照射されるように、前記光ビ
    ームの空間強度分布を調整することを特徴とする請求項
    2記載の異物検査装置。
  4. 【請求項4】 前記照射光調整部材は、入射する光ビー
    ムの少なくとも一部を減光する減光部材を有することを
    特徴とする請求項2又は請求項3記載の異物検査装置。
  5. 【請求項5】 前記照射光調整部材は、入射する光ビー
    ムを変位させる変位部材を有することを特徴とする請求
    項2又は請求項3記載の異物検査装置。
  6. 【請求項6】 前記調整手段は、被検査面の位置に応じ
    た散乱光の光強度差を低減させるために、前記受光系へ
    入射する散乱光の散乱受光角に応じた光強度に基づいて
    減光特性が設定された受光側減光部材を有することを特
    徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の異
    物検査装置。
  7. 【請求項7】 前記調整手段は、前記受光系の開口数の
    一部を制限する開口数制限部材を有することを特徴とす
    る請求項1から請求項5の何れか一項に記載の異物検査
    装置。
  8. 【請求項8】 前記調整手段は、前記受光系に入射する
    散乱光の内、小さい散乱受光角で前記受光系に入射する
    散乱光を制限することを特徴とする請求項6又は請求項
    7記載の異物検査装置。
  9. 【請求項9】 前記受光系は、80度以上の散乱受光角
    の散乱光を受光するように設定されることを特徴とする
    請求項1から請求項8の何れか一項に記載の異物検査装
    置。
  10. 【請求項10】 前記照射系は、所定の方向に沿って伸
    びた照射領域を形成し、 前記受光系は、前記所定の方向に沿った前記被検査面上
    の検出視野の両端に発生する散乱光の散乱受光角が異な
    るように配置されることを特徴とする請求項1から請求
    項9の何れか一項に記載の異物検査装置。
  11. 【請求項11】 前記受光系は、前記被検査面上の検出
    視野中心から前記所定の方向に沿ってずれた位置に前記
    受光系の光軸が位置するように設定されることを特徴と
    する請求項10記載の異物検査装置。
  12. 【請求項12】 前記受光系は、前記被検査面に対して
    前記受光系の光軸が傾斜するように設定されることを特
    徴とする請求項10記載の異物検査装置。
  13. 【請求項13】 被検査面を照射する照射系と、前記被
    検査面に付着した異物からの散乱光を受光する受光系と
    を有し、 前記受光系は、所定の方向に沿った前記被検査面上の検
    出視野の両端に発生する散乱光の散乱受光角が異なるよ
    うに配置されることを特徴とする異物検査装置。
  14. 【請求項14】 所定のパターンが形成されたマスクを
    照明して得られる当該パターンの像を感光基板上に転写
    する露光装置であって、 前記マスク上の異物を検査する請求項1から請求項13
    の何れか一項に記載の異物検査装置を具備することを特
    徴とする露光装置。
  15. 【請求項15】 請求項1から請求項13の何れか一項
    に記載の異物検査装置を用いて所定のパターンが形成さ
    れたマスク上の異物を検査するステップと、 検査が行われたマスクを照明して当該マスクに形成され
    たパターンの像を感光基板上に転写するステップとを有
    することを特徴とする露光方法。
JP2000243372A 2000-08-10 2000-08-10 異物検査装置、露光装置、及び露光方法 Withdrawn JP2002055059A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000243372A JP2002055059A (ja) 2000-08-10 2000-08-10 異物検査装置、露光装置、及び露光方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000243372A JP2002055059A (ja) 2000-08-10 2000-08-10 異物検査装置、露光装置、及び露光方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002055059A true JP2002055059A (ja) 2002-02-20

Family

ID=18734238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000243372A Withdrawn JP2002055059A (ja) 2000-08-10 2000-08-10 異物検査装置、露光装置、及び露光方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002055059A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008545153A (ja) * 2005-07-01 2008-12-11 カール・ツァイス・エスエムティー・アーゲー 複数の投影対物レンズを備えた投影露光装置
JP2010236966A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥検査装置およびその方法
JP2013190252A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥検査方法及びその装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008545153A (ja) * 2005-07-01 2008-12-11 カール・ツァイス・エスエムティー・アーゲー 複数の投影対物レンズを備えた投影露光装置
JP2010236966A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥検査装置およびその方法
JP2013190252A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥検査方法及びその装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5924267B2 (ja) 検査方法、検査装置、露光管理方法、露光システムおよび半導体デバイスの製造方法
US7791718B2 (en) Measurement method, exposure method, and device manufacturing method
KR101267144B1 (ko) 센서의 교정 방법, 노광 방법, 노광 장치, 디바이스 제조방법, 및 반사형 마스크
KR20080065940A (ko) 위치검출장치 및 노광장치
US7209215B2 (en) Exposure apparatus and method
JPH075115A (ja) 表面状態検査装置
KR100740601B1 (ko) 이물검사장치 및 방법, 노광장치 및 디바이스 제조방법
TWI487001B (zh) A surface position detecting device, a surface position detecting method, an exposure apparatus, and an element manufacturing method
JP3874755B2 (ja) 迷放射を決定する方法、リソグラフィ投影装置
JP2009163237A (ja) リソグラフィ方法
JPH0792096A (ja) 異物検査装置並びにこれを備えた露光装置及びデバイ スの製造方法
JP2004134474A (ja) 位置検出装置の検査方法、位置検出装置、露光装置、および露光方法
JP2002055059A (ja) 異物検査装置、露光装置、及び露光方法
US20070146673A1 (en) Exposure apparatus, exposure method, device manufacturing method
TWI397780B (zh) 曝光設備、曝光方法、和裝置製造方法
JP4581262B2 (ja) 露光装置及び露光方法
JP2008021830A (ja) 計測方法及び装置、並びに露光方法及び装置
JP2005311198A (ja) 露光装置、合焦位置検出装置及びそれらの方法、並びにデバイス製造方法
JP5397596B2 (ja) フレア計測方法及び露光方法
JP2010016317A (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP2001267196A (ja) 位置検出装置、位置検出方法、露光装置、及び露光方法
JPH11233424A (ja) 投影光学装置、収差測定方法、及び投影方法、並びにデバイス製造方法
JP2002141261A (ja) 面位置検出装置及びその製造方法、露光装置及びその製造方法、並びにマイクロデバイスの製造方法
JP2007178152A (ja) 異物検査装置及び露光装置
JP2004061915A (ja) マスク検査方法及び露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20071106