JP2010014795A - 光学装置およびプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】反射型偏光素子を用い、かつ、部品点数を削減できる光学装置およびプロジェクタを提供すること。
【解決手段】光学装置は、光変調素子43と、各光変調素子43の光路後段にそれぞれ設けられ、光変調素子43から射出された光束を入射する入射側端面441A、および入射側端面441Aに対して傾斜した射出側傾斜面441Bを有する複数の反射用プリズム441と、各反射用プリズム441の光路後段にそれぞれ設けられた複数の反射型偏光素子442と、色合成光学装置5と、色合成光学装置5の光路後段に設けられ、画像光を射出する射出側端面61、および射出側端面61に対して傾斜した入射側傾斜面62を有し、画像光を透過させることで各色光の反射用プリズム441を透過した際に生じた光路長の差を調整する調整プリズム6とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】光学装置は、光変調素子43と、各光変調素子43の光路後段にそれぞれ設けられ、光変調素子43から射出された光束を入射する入射側端面441A、および入射側端面441Aに対して傾斜した射出側傾斜面441Bを有する複数の反射用プリズム441と、各反射用プリズム441の光路後段にそれぞれ設けられた複数の反射型偏光素子442と、色合成光学装置5と、色合成光学装置5の光路後段に設けられ、画像光を射出する射出側端面61、および射出側端面61に対して傾斜した入射側傾斜面62を有し、画像光を透過させることで各色光の反射用プリズム441を透過した際に生じた光路長の差を調整する調整プリズム6とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、光学装置およびプロジェクタに関する。
従来、光源装置と、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成する光変調素子と、画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタが知られている。
このようなプロジェクタでは、光変調素子(液晶パネル)の光束入射側および光束射出側には、通常、入射光束のうち所定の直線偏光光を透過させ、他の光束を除去する偏光素子が配置される(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプロジェクタでは、液晶パネルを1つのみ用いる単板式に構成されており、液晶パネルの光束射出側に配置される偏光素子に反射型の偏光素子(反射型偏光板)を用いることで、射出側に配置される偏光素子の耐光性および耐熱性を向上させるとともに、反射型偏光素子にて反射された不要な光束を液晶パネルに入射させない構成としている。
具体的に、特許文献1に記載のプロジェクタでは、反射型偏光素子の光路前段には、入射光束の光軸に直交する光束入射側端面、および光束入射側端面に対して傾斜した射出側傾斜面を有する断面三角形状の第1のプリズムが設けられ、反射型偏光素子の光路後段には、前記光束入射側端面と平行な光束射出側端面、および光束射出側端面に対して傾斜し前記射出側傾斜面に対向する入射側傾斜面を有する断面三角形状の第2のプリズムが設けられ、反射型偏光素子にて反射された不要な光束は、第1のプリズムの光束入射側端面にて全反射し、液晶パネルを避ける方向に進行する。
このようなプロジェクタでは、光変調素子(液晶パネル)の光束入射側および光束射出側には、通常、入射光束のうち所定の直線偏光光を透過させ、他の光束を除去する偏光素子が配置される(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプロジェクタでは、液晶パネルを1つのみ用いる単板式に構成されており、液晶パネルの光束射出側に配置される偏光素子に反射型の偏光素子(反射型偏光板)を用いることで、射出側に配置される偏光素子の耐光性および耐熱性を向上させるとともに、反射型偏光素子にて反射された不要な光束を液晶パネルに入射させない構成としている。
具体的に、特許文献1に記載のプロジェクタでは、反射型偏光素子の光路前段には、入射光束の光軸に直交する光束入射側端面、および光束入射側端面に対して傾斜した射出側傾斜面を有する断面三角形状の第1のプリズムが設けられ、反射型偏光素子の光路後段には、前記光束入射側端面と平行な光束射出側端面、および光束射出側端面に対して傾斜し前記射出側傾斜面に対向する入射側傾斜面を有する断面三角形状の第2のプリズムが設けられ、反射型偏光素子にて反射された不要な光束は、第1のプリズムの光束入射側端面にて全反射し、液晶パネルを避ける方向に進行する。
しかしながら、この特許文献1に記載のプロジェクタの構成を、液晶パネルを3つ用いる三板式のプロジェクタに適用した場合、各液晶パネルごとに、第1のプリズム、第2のプリズム、および反射型偏光素子が設けられることとなり、部品点数が多くなってしまうという問題がある。
本発明の目的は、反射型偏光素子を用い、かつ、部品点数を削減できる光学装置、およびプロジェクタを提供することにある。
本発明の光学装置は、複数の色光毎に設けられ、前記各色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調素子と、前記各光変調素子の光路後段にそれぞれ設けられ、前記光変調素子から射出された光束を入射する入射側端面、および前記入射側端面に対して傾斜した射出側傾斜面を有する複数の反射用プリズムと、前記各反射用プリズムの光路後段にそれぞれ設けられ、前記反射用プリズムを介した色光のうち第1直線偏光光を透過し、偏光方向が前記第1直線偏光光に直交する第2直線偏光光を前記反射用プリズムに向けて反射する複数の反射型偏光素子と、前記各反射型偏光素子を透過した各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置と、前記色合成光学装置の光路後段に設けられ、前記画像光を射出する射出側端面、および前記射出側端面に対して傾斜した入射側傾斜面を有し、前記画像光を透過させることで前記各色光の前記反射用プリズムを透過した際に生じた光路長の差を調整する調整プリズムとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、光変調素子から射出された各色光は、入射側端面に対して傾斜する射出側傾斜面を有する各反射用プリズムを透過した際に、各位置によって光路長に差が生じるが、色合成光学装置の光路後段には、射出側端面に対して傾斜した入射側傾斜面を有する調整プリズムが設けられているので、この調整プリズムに各色光が透過することで、各色光中の各位置による光路長の差を調整することができ、画質を良好に維持できる。
また、各光変調素子の光路後段には、反射型偏光素子および反射用プリズムのみを設ければよいので、各光変調素子の光路後段に第1のプリズム、第2のプリズム、および反射型偏光板が設けられることとなる従来に比べ、部品点数を削減できる。
加えて、従来に比べ、第2のプリズムを不要にできるので、当該第2のプリズムと反射型偏光素子との間に形成されていた接着層を削減でき、光学装置の信頼性を向上できる。
また、各光変調素子の光路後段には、反射型偏光素子および反射用プリズムのみを設ければよいので、各光変調素子の光路後段に第1のプリズム、第2のプリズム、および反射型偏光板が設けられることとなる従来に比べ、部品点数を削減できる。
加えて、従来に比べ、第2のプリズムを不要にできるので、当該第2のプリズムと反射型偏光素子との間に形成されていた接着層を削減でき、光学装置の信頼性を向上できる。
本発明の光学装置は、複数の色光毎に設けられ、前記各色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調素子と、前記各光変調素子の光路後段にそれぞれ設けられ、前記光変調素子から射出された光束を入射する入射側端面、および前記入射側端面に対して傾斜した射出側傾斜面を有する複数の反射用プリズムと、前記各反射用プリズムの光路後段にそれぞれ設けられ、前記反射用プリズムを介した色光のうち、第1直線偏光光を透過し、偏光方向が前記第1直線偏光光に直交する前記第2直線偏光光を前記反射用プリズムに向けて反射する複数の反射型偏光素子と、前記各反射型偏光素子を透過した各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備え、前記色合成光学装置は、前記各反射型偏光素子を透過した各色光を入射する各光束入射側端面が前記各反射用プリズムの前記各射出側傾斜面にそれぞれ平行するように形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、光変調素子から射出された各色光は、入射側端面に対して傾斜する射出側傾斜面を有する各反射用プリズムを透過した際に、各位置によって光路長に差が生じるが、色合成光学装置は、光束入射側端面が射出側傾斜面に平行するように形成されているので、この色合成光学装置に各色光が透過することで、各色光中の各位置による光路長の差を調整することができ、画質を良好に維持できる。
また、各光変調素子の光路後段には、反射型偏光素子および反射用プリズムのみを設ければよいので、各光変調素子の光路後段に第1のプリズム、第2のプリズム、および反射型偏光板が設けられることとなる従来に比べ、部品点数を削減できる。
加えて、従来に比べ、第2のプリズムを不要にできるので、当該第2のプリズムと反射型偏光素子との間に形成されていた接着層を削減でき、光束の透過率および光学装置の信頼性を向上できる。
また、各光変調素子の光路後段には、反射型偏光素子および反射用プリズムのみを設ければよいので、各光変調素子の光路後段に第1のプリズム、第2のプリズム、および反射型偏光板が設けられることとなる従来に比べ、部品点数を削減できる。
加えて、従来に比べ、第2のプリズムを不要にできるので、当該第2のプリズムと反射型偏光素子との間に形成されていた接着層を削減でき、光束の透過率および光学装置の信頼性を向上できる。
本発明の光学装置では、前記光変調素子は、3つの前記色光毎に設けられ、前記色合成光学装置は、前記光束入射側端面を有する3つの入射側プリズムと、前記画像光を射出する光束射出側端面を有する射出側プリズムとを備え、前記各入射側プリズムおよび前記射出側プリズムは、前記各光束入射側端面および前記光束射出側端面が外側を向き各界面が平面視X字形状を有するように組み合わされ、前記色合成光学装置は、前記各界面の交線方向に沿って、前記交線に直交する各平面で切断した断面積が変化する形状を有することが好ましい。
本発明の光学装置では、前記光変調素子は、3つの前記色光毎に設けられ、前記色合成光学装置は、前記光束入射側端面を有する3つの入射側プリズムと、前記画像光を射出する光束射出側端面を有する射出側プリズムとを備え、前記各入射側プリズムおよび前記射出側プリズムは、前記光束入射側端面および前記光束射出側端面が外側を向き各界面が平面視X字形状を有するように組み合わされ、前記色合成光学装置は、前記界面の交線方向に沿って、前記交線に直行する各平面で切断した断面積が一定となる形状を有することが好ましい。
本発明によれば、3つの光変調素子が設けられるため、従来の構成の場合、3つの第2のプリズムが設けられることとなるが、本発明では、3つの第2のプリズム全てを不要にできるので、部品点数を大幅に削減できる。また、従来の構成の場合、第2のプリズムと反射型偏光素子との間に形成されていた接着層が3つ設けられることとなるが、それらの接着層を全て削減できるので、光束の透過率および光学装置の信頼性を確実に向上できる。
本発明の光学装置は、前記各入射側プリズムおよび前記射出側プリズムは、同一形状を有し、前記色合成光学装置の光路後段に設けられ、前記画像光を射出する射出側端面、および前記射出側端面に対して傾斜した入射側傾斜面を有し、前記画像光を透過させることで前記各色光の前記反射用プリズムおよび前記色合成光学装置を透過した際に生じた光路長の差を調整する調整プリズムを備えることが好ましい。
本発明によれば、3つの入射側プリズム、および射出側プリズムが全て同一形状を有するので、製造を容易にできる。
また、射出側プリズムが入射側プリズムと同一形状とされることで、各色光が当該射出側プリズムを透過する際に、各色光中の各位置によって光路長に差が生じてしまうが、色合成光学装置の光路後段に、射出側端面に対して傾斜した入射側傾斜面を有する調整プリズムが設けられているので、当該調整プリズムに各色光が透過することで、各色光中の各位置による光路長の差を調整することができ、画質を良好に維持できる。
また、射出側プリズムが入射側プリズムと同一形状とされることで、各色光が当該射出側プリズムを透過する際に、各色光中の各位置によって光路長に差が生じてしまうが、色合成光学装置の光路後段に、射出側端面に対して傾斜した入射側傾斜面を有する調整プリズムが設けられているので、当該調整プリズムに各色光が透過することで、各色光中の各位置による光路長の差を調整することができ、画質を良好に維持できる。
本発明のプロジェクタは、光源装置と、前記光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成する光学装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、前記光学装置は、前述の光学装置であることを特徴とする。
本発明によれば、前述と同様の構成を備えているので、前述と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、前述と同様の構成を備えているので、前述と同様の効果を奏することができる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1は、第1実施形態に係るプロジェクタの構成を示す概略構成図。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、この画像光を図示しないスクリーン上に拡大投射する。このプロジェクタ1は、図1に示すように、投射レンズ2と、光学ユニット3とを備える。なお、プロジェクタ1は、これら投射レンズ2および光学ユニット3のほか、プロジェクタ1内部の各構成部材を冷却する冷却ファンを有する冷却ユニットや、各構成部材を制御する制御装置等を備える。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1は、第1実施形態に係るプロジェクタの構成を示す概略構成図。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、この画像光を図示しないスクリーン上に拡大投射する。このプロジェクタ1は、図1に示すように、投射レンズ2と、光学ユニット3とを備える。なお、プロジェクタ1は、これら投射レンズ2および光学ユニット3のほか、プロジェクタ1内部の各構成部材を冷却する冷却ファンを有する冷却ユニットや、各構成部材を制御する制御装置等を備える。
光学ユニット3は、前記制御装置による制御の下、光源から射出された光束を光学的に処理して画像信号に対応した画像光を形成する。この光学ユニット3は、図1に示すように、光源装置31と、照明光学装置32と、色分離光学装置33と、リレー光学装置34と、光学装置4と、これら各光学部品31〜34,4を内部に設定された照明光軸Aに対する所定位置に配置する図示しない光学部品用筐体とを備える。
光源装置31は、図1に示すように、光源ランプ311、リフレクタ312、および凹レンズ313を備える。光源ランプ311から射出された光束は、リフレクタ312によって反射される等して凹レンズ313に入射し、当該凹レンズ313によって照明光軸Aと略平行な平行光にされて照明光学装置32側へ射出される。
光源装置31は、図1に示すように、光源ランプ311、リフレクタ312、および凹レンズ313を備える。光源ランプ311から射出された光束は、リフレクタ312によって反射される等して凹レンズ313に入射し、当該凹レンズ313によって照明光軸Aと略平行な平行光にされて照明光学装置32側へ射出される。
照明光学装置32は、図1に示すように、第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322、偏光変換素子323、および重畳レンズ324を備える。光源装置31から射出された光束は、第1レンズアレイ321によって複数の部分光束に分割され、第2レンズアレイ322の近傍で結像する。そして、第2レンズアレイ322から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が偏光変換素子323の入射面に垂直となるように入射し、偏光変換素子323にて略1種類の直線偏光光として射出される。偏光変換素子323から直線偏光光として射出され、重畳レンズ324を介した複数の部分光束は、光学装置4の後述する3枚の液晶パネル43上で重畳する。
色分離光学装置33は、図1に示すように、2枚のダイクロイックミラー331,332、および反射ミラー333を備え、これらダイクロイックミラー331,332、および反射ミラー333により、照明光学装置32から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学装置34は、図1に示すように、入射側レンズ341、リレーレンズ343、および反射ミラー342,344を備え、色分離光学装置33で分離された色光、例えば、赤色光を光学装置4の後述する赤色光側の液晶パネル43Rまで導く機能を有する。
光学装置4は、入射した各色の光束を画像情報に応じてそれぞれ変調して各色の画像光を形成し、当該各色の画像光を合成して画像光を形成する。この光学装置4の具体的な構成については後述する。
投射レンズ2は、複数のレンズを組み合わせた組レンズとして構成され、光学装置4から射出された画像光をスクリーン上に拡大投射する。
リレー光学装置34は、図1に示すように、入射側レンズ341、リレーレンズ343、および反射ミラー342,344を備え、色分離光学装置33で分離された色光、例えば、赤色光を光学装置4の後述する赤色光側の液晶パネル43Rまで導く機能を有する。
光学装置4は、入射した各色の光束を画像情報に応じてそれぞれ変調して各色の画像光を形成し、当該各色の画像光を合成して画像光を形成する。この光学装置4の具体的な構成については後述する。
投射レンズ2は、複数のレンズを組み合わせた組レンズとして構成され、光学装置4から射出された画像光をスクリーン上に拡大投射する。
〔光学装置の構成〕
図2は、液晶パネル43R,43Bおよびクロスダイクロイックプリズム5等の配置を示す光学装置4の側面図、図3は、液晶パネル43Gおよびクロスダイクロイックプリズム5等の配置を示す光学装置4の側面図である。
光学装置4は、図2および図3に示すように、フィールドレンズ41と、入射側偏光素子42と、光変調素子としての液晶パネル43(赤色光側の液晶パネルを43R、緑色光側の液晶パネルを43G、青色光側の液晶パネルを43Bとする)と、射出側偏光素子44と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム5と、調整プリズム6とを備える。
本実施形態では、ダイクロイックミラー332、および反射ミラー333,344は、入射光束を上方に反射するように、照明光軸Aに対して傾斜配置されており、当該光束を変調して射出するための前記各光学部品2,41〜44は、図2および図3に示すように、ダイクロイックミラー332、および反射ミラー333,344よりも上方(図2および図3中上方)に配置されている。
図2は、液晶パネル43R,43Bおよびクロスダイクロイックプリズム5等の配置を示す光学装置4の側面図、図3は、液晶パネル43Gおよびクロスダイクロイックプリズム5等の配置を示す光学装置4の側面図である。
光学装置4は、図2および図3に示すように、フィールドレンズ41と、入射側偏光素子42と、光変調素子としての液晶パネル43(赤色光側の液晶パネルを43R、緑色光側の液晶パネルを43G、青色光側の液晶パネルを43Bとする)と、射出側偏光素子44と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム5と、調整プリズム6とを備える。
本実施形態では、ダイクロイックミラー332、および反射ミラー333,344は、入射光束を上方に反射するように、照明光軸Aに対して傾斜配置されており、当該光束を変調して射出するための前記各光学部品2,41〜44は、図2および図3に示すように、ダイクロイックミラー332、および反射ミラー333,344よりも上方(図2および図3中上方)に配置されている。
フィールドレンズ41は、照明光学装置32から射出され、ダイクロイックミラー332、および反射ミラー333,344によって反射された各部分光束を照明光軸Aと平行な平行光に変換する。
入射側偏光素子42は、偏光変換素子323で揃えられた偏光方向と略同一の偏光方向の直線偏光光のみを透過し、当該方向と直交する直線偏光光を反射する。
液晶パネル43は、ガラスなどからなる平面視矩形状の一対の基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、前記制御装置による制御の下、入射側偏光素子42から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
入射側偏光素子42は、偏光変換素子323で揃えられた偏光方向と略同一の偏光方向の直線偏光光のみを透過し、当該方向と直交する直線偏光光を反射する。
液晶パネル43は、ガラスなどからなる平面視矩形状の一対の基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、前記制御装置による制御の下、入射側偏光素子42から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
射出側偏光素子44は、液晶パネル43から射出された光束のうち、入射側偏光素子42の透過軸に直交する偏光方向の第1直線偏光光のみを透過する。この射出側偏光素子44は、図2に示すように、反射用プリズム441と、反射型偏光素子442とを備える。
反射用プリズム441は、断面直角三角形の柱状に形成され、入射側端面441Aと、断面略直角三角形状の斜辺であり、入射側端面441Aに対して傾斜する射出側傾斜面441Bと、光束入射側端面431Aと90度の頂角を挟んで配置される端面441Cとを備える。この反射用プリズム441は、入射側端面441Aが照明光軸Aに対して直交するように配置される。
反射用プリズム441は、断面直角三角形の柱状に形成され、入射側端面441Aと、断面略直角三角形状の斜辺であり、入射側端面441Aに対して傾斜する射出側傾斜面441Bと、光束入射側端面431Aと90度の頂角を挟んで配置される端面441Cとを備える。この反射用プリズム441は、入射側端面441Aが照明光軸Aに対して直交するように配置される。
反射型偏光素子442は、射出側傾斜面441B上に設けられ、第1直線偏光光を透過し、偏光方向が第1直線偏光光に直交する第2直線偏光光を反射する。この反射型偏光素子442は、射出側傾斜面441B上に多数平行に形成されたアルミニウム等の微細な線状リブにより構成される。反射型偏光素子442は、線状リブが延出している方向に平行な偏光方向の第1直線偏光光を透過し、垂直な偏光方向の第2直線偏光光を反射する。
液晶パネル43から射出されて射出側偏光素子44に入射する光束は、以下のようにして当該射出側偏光素子44から射出される。
すなわち、液晶パネル43から射出された光束は、図2に示すように、まず、入射側端面441Aから反射用プリズム441に入射し、射出側傾斜面441Bから射出されて反射型偏光素子442に入射する。反射型偏光素子442に入射した光束のうち、第1直線偏光光は、反射型偏光素子442を透過し、クロスダイクロイックプリズム5に入射する。この際、クロスダイクロイックプリズム5に入射する各色光は、反射用プリズム441にて屈折することとなる。また、反射用プリズム441は、断面直角三角形に形成され、光束の進行方向に対して各部の厚みが異なるので、当該反射用プリズム441を透過する光束には、各位置によって光路長の差が生じることとなる。
一方、反射型偏光素子442に入射した光束のうち、第2直線偏光光は、図2に示すように、反射型偏光素子442により光束入射側に反射され、入射側端面441Aにて全反射した後、端面441Cから液晶パネル43を避ける方向に射出される。なお、端面441C上には、第2直線偏光光の反射を防止する図示しない反射防止膜が形成されている。
すなわち、液晶パネル43から射出された光束は、図2に示すように、まず、入射側端面441Aから反射用プリズム441に入射し、射出側傾斜面441Bから射出されて反射型偏光素子442に入射する。反射型偏光素子442に入射した光束のうち、第1直線偏光光は、反射型偏光素子442を透過し、クロスダイクロイックプリズム5に入射する。この際、クロスダイクロイックプリズム5に入射する各色光は、反射用プリズム441にて屈折することとなる。また、反射用プリズム441は、断面直角三角形に形成され、光束の進行方向に対して各部の厚みが異なるので、当該反射用プリズム441を透過する光束には、各位置によって光路長の差が生じることとなる。
一方、反射型偏光素子442に入射した光束のうち、第2直線偏光光は、図2に示すように、反射型偏光素子442により光束入射側に反射され、入射側端面441Aにて全反射した後、端面441Cから液晶パネル43を避ける方向に射出される。なお、端面441C上には、第2直線偏光光の反射を防止する図示しない反射防止膜が形成されている。
クロスダイクロイックプリズム5は、各射出側偏光素子44を透過した各色光を合成して画像光を形成する。このクロスダイクロイックプリズム5は、図1に示すように、底面部に各色光が入射する光束入射側端面511を有する直角三角柱状の3つの入射側プリズム51R,51G,51B、および底面部に画像光を射出する光束射出側端面512を有する直角三角柱状の射出側プリズム51Sが、頂角同士を中心に各界面に沿って貼り合わされて前記各底面部が外側を向いた立方体状に形成されている。各プリズム51R,51G,51B,51Sは、等しい屈折率を有する。また、前記各界面に沿って平面視X字状に反射面である4つの誘電体多層膜513が形成されている。これらの誘電体多層膜513のうち、X字状の一方の延出方向に沿った一組の誘電体多層膜513と、X字状の他方の延出方向に沿った一組の誘電体多層膜513とは、異なる波長域の光束を反射するように構成されている。すなわち、2組の誘電体多層膜513は、液晶パネル43GからのG光を透過し、液晶パネル43R,43BからのR,B光を反射する。これにより、画像光が形成される。射出側プリズム51Sの射出面512には、調整プリズム6が接着等により取り付けられている。
調整プリズム6は、射出側プリズム51Sと等しい屈折率を有するとともに、図3に示すように、反射用プリズム441と等しい大きさの直角三角柱状に形成されている。この調整プリズム6は、画像光を射出する射出側端面61、および射出側端面61に対して傾斜し、射出側プリズム51Sに取り付けられる入射側傾斜面62を有している。このような調整プリズム6は、射出側端面61が、入射側プリズム51Gの光路前段に設けられた反射用プリズム441の射出側傾斜面441Bに対し、入射光束の中心軸を中心として180度の回転対称性を有するような姿勢で、また、前記2組の誘電体多層膜513の交線K(図1参照)方向に沿って、当該交線Kに直交する各平面で切断した断面が変化するような姿勢で、射出側プリズム51Sに取り付けられている。調整プリズム6は、射出側プリズム51Sから射出され、各位置によって光路長が異なる画像光の各位置の光路長を、いずれの位置によっても光路長が等しくなるように調整する。調整プリズム6により各位置の光路長が等しくなるように調整された画像光は、射出側端面61から射出されるとともに屈折し、投射レンズ2から射出される。
〔本実施形態の効果〕
以上の本実施形態によれば、以下の効果がある。
各液晶パネル43から射出された各色光は、入射側端面441Aに対して傾斜する射出側傾斜面441Bを有する各反射用プリズム441を透過した際に、各位置によって光路長に差が生じるが、本実施形態では、クロスダイクロイックプリズム5の光路後段には、射出側端面61に対して傾斜した入射側傾斜面62を有する調整プリズム6が設けられているので、この調整プリズム6に各色光が透過することで、各色光中の各位置による光路長の差を調整することができ、画質を良好に維持できる。
また、各液晶パネル43の光路後段には、反射型偏光素子442および反射用プリズム441のみを設ければよいので、各液晶パネル43の光路後段に第1のプリズム、第2のプリズム、および反射型偏光素子が設けられることとなる従来に比べ、部品点数を削減できる。
加えて、従来に比べ、第2のプリズムを不要にできるので、当該第2のプリズムと反射型偏光素子との間に形成されていた接着層を削減でき、光学装置の信頼性を向上できる。
以上の本実施形態によれば、以下の効果がある。
各液晶パネル43から射出された各色光は、入射側端面441Aに対して傾斜する射出側傾斜面441Bを有する各反射用プリズム441を透過した際に、各位置によって光路長に差が生じるが、本実施形態では、クロスダイクロイックプリズム5の光路後段には、射出側端面61に対して傾斜した入射側傾斜面62を有する調整プリズム6が設けられているので、この調整プリズム6に各色光が透過することで、各色光中の各位置による光路長の差を調整することができ、画質を良好に維持できる。
また、各液晶パネル43の光路後段には、反射型偏光素子442および反射用プリズム441のみを設ければよいので、各液晶パネル43の光路後段に第1のプリズム、第2のプリズム、および反射型偏光素子が設けられることとなる従来に比べ、部品点数を削減できる。
加えて、従来に比べ、第2のプリズムを不要にできるので、当該第2のプリズムと反射型偏光素子との間に形成されていた接着層を削減でき、光学装置の信頼性を向上できる。
〔第2実施形態〕
次に第2実施形態のプロジェクタ1Aについて説明する。
図4は、第2実施形態に係るプロジェクタ1Aの構成を示す概略構成図である。
本実施形態のプロジェクタ1Aは、前記第1実施形態と同様の構成を備えるが、前記実施形態では、調整プリズム6は、クロスダイクロイックプリズム5の光束射出側に設けられていたが、本実施形態では、調整プリズムとしての調整プリズム部52は、クロスダイクロイックプリズム5Aの各光束入射側に設けられている点が前記第1実施形態と異なる点である。
次に第2実施形態のプロジェクタ1Aについて説明する。
図4は、第2実施形態に係るプロジェクタ1Aの構成を示す概略構成図である。
本実施形態のプロジェクタ1Aは、前記第1実施形態と同様の構成を備えるが、前記実施形態では、調整プリズム6は、クロスダイクロイックプリズム5の光束射出側に設けられていたが、本実施形態では、調整プリズムとしての調整プリズム部52は、クロスダイクロイックプリズム5Aの各光束入射側に設けられている点が前記第1実施形態と異なる点である。
図5は、光学装置4Aを示す拡大図、図6は、光学装置4Aを示す側面図である。
すなわち、本実施形態では、図5および図6に示すように、各入射側プリズム51R,51G,51Bの各光束入射側に、調整プリズム部52が外側に張り出すように形成されており、クロスダイクロイックプリズム5Aは、立方体状の本体部50と、本体部50から外側に張り出した調整プリズム部52とを備えて構成されている。各調整プリズム部52は、射出側偏光素子44が接着等により取り付けられ、当該射出側偏光素子44から射出される光束が入射する光束入射側端面511を備えている。すなわち、クロスダイクロイックプリズム5Aは、光束入射側端面511が反射用プリズム441の射出側傾斜面441Bにそれぞれ平行するように形成されている。また、クロスダイクロイックプリズム5Aは、2組の誘電体多層膜513の交線K方向に沿って、当該交線Kに直交する各平面で切断した断面が変化する形状に形成されている。
すなわち、本実施形態では、図5および図6に示すように、各入射側プリズム51R,51G,51Bの各光束入射側に、調整プリズム部52が外側に張り出すように形成されており、クロスダイクロイックプリズム5Aは、立方体状の本体部50と、本体部50から外側に張り出した調整プリズム部52とを備えて構成されている。各調整プリズム部52は、射出側偏光素子44が接着等により取り付けられ、当該射出側偏光素子44から射出される光束が入射する光束入射側端面511を備えている。すなわち、クロスダイクロイックプリズム5Aは、光束入射側端面511が反射用プリズム441の射出側傾斜面441Bにそれぞれ平行するように形成されている。また、クロスダイクロイックプリズム5Aは、2組の誘電体多層膜513の交線K方向に沿って、当該交線Kに直交する各平面で切断した断面が変化する形状に形成されている。
このような本実施形態でも、反射用プリズム441を透過する際に光束中の各位置によって生じる光路長の差を、調整プリズム部52によって調整できるので、画質を良好に維持できるなど、前記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、光路内の接着層を削減できるので光束の透過率を向上できる。
また、各調整プリズム部52に、射出側偏光素子44を介して反射用プリズム441が接着されるので、調整プリズム部52の光束入射側端面511および反射用プリズム441の射出側傾斜面441B間での光束の屈折を打ち消すことができる。そのため、各光学部品2,31〜34,4Aを同一平面内に配置することができ、光学設計を容易にできる。
また、各調整プリズム部52に、射出側偏光素子44を介して反射用プリズム441が接着されるので、調整プリズム部52の光束入射側端面511および反射用プリズム441の射出側傾斜面441B間での光束の屈折を打ち消すことができる。そのため、各光学部品2,31〜34,4Aを同一平面内に配置することができ、光学設計を容易にできる。
〔第3実施形態〕
次に第3実施形態の光学装置4Bについて説明する。
図7は、第3実施形態に係る光学装置4Bを示す側面図である。
本実施形態の光学装置4Bは、前記第2実施形態と同様の構成を備えるが、前記第2実施形態では、調整プリズム部52は、2組の誘電体多層膜513の交線K方向に沿って、当該交線Kに直交する各平面で切断した断面が変化する形状に形成されていたが、本実施形態では、調整プリズム部52は、交線Kに直交する各平面で切った断面が一定となる形状に形成されている点、および調整用プリズム部52の形状に合わせ、反射用プリズム441Bの配置方向が異なる点が前記第2実施形態と異なる点である。
次に第3実施形態の光学装置4Bについて説明する。
図7は、第3実施形態に係る光学装置4Bを示す側面図である。
本実施形態の光学装置4Bは、前記第2実施形態と同様の構成を備えるが、前記第2実施形態では、調整プリズム部52は、2組の誘電体多層膜513の交線K方向に沿って、当該交線Kに直交する各平面で切断した断面が変化する形状に形成されていたが、本実施形態では、調整プリズム部52は、交線Kに直交する各平面で切った断面が一定となる形状に形成されている点、および調整用プリズム部52の形状に合わせ、反射用プリズム441Bの配置方向が異なる点が前記第2実施形態と異なる点である。
また、本実施形態では、射出側プリズム51Sの射出側にも、調整プリズム部52と同形状のプリズム部52Aが形成されている。すなわち、各プリズム51R,51G,51B,51Sが同一形状を有しており、立方体状プリズム53を形成している。そして、プリズム部52Aの光束射出側端面515には、プリズム部52Aを透過する際に光束中の各位置によって生じる光路長の差を調整するための調整プリズム6Aが、接着等により設けられている。この調整プリズム6Aは、画像光を射出する射出側端面61A、および射出側端面61Aに対して傾斜し、プリズム部52Aに取り付けられる入射側傾斜面62Aを有している。
このような本実施形態でも、前記第2実施形態と同様に画質を良好に維持できる、各光学部品2,31〜34,4Bを同一平面内に配置することができ、光学設計を容易にできる効果を奏することができるうえ、各プリズム51R,51G,51B,51Sが同一形状であるので、製造を容易にできる。
このような本実施形態でも、前記第2実施形態と同様に画質を良好に維持できる、各光学部品2,31〜34,4Bを同一平面内に配置することができ、光学設計を容易にできる効果を奏することができるうえ、各プリズム51R,51G,51B,51Sが同一形状であるので、製造を容易にできる。
〔第4実施形態〕
次に第4実施形態の光学装置4Cについて説明する。
図8は、第4実施形態に係る光学装置4Cを示す側面図である。
本実施形態の光学装置4Cでは、クロスダイクロイックプリズム5Cが、前記第3実施形態のクロスダイクロイックプリズム5Bからプリズム部52Aおよび調整プリズム6Aが省かれた構成となっている点が特徴である。
このような本実施形態でも、各プリズム51R,51G,51B,51Sが同一形状とはならないが、前記第3実施形態と同様の効果を奏することができるうえ、プリズム部52Aおよび調整プリズム6Aを省略した分、小型化を図ることができる。
次に第4実施形態の光学装置4Cについて説明する。
図8は、第4実施形態に係る光学装置4Cを示す側面図である。
本実施形態の光学装置4Cでは、クロスダイクロイックプリズム5Cが、前記第3実施形態のクロスダイクロイックプリズム5Bからプリズム部52Aおよび調整プリズム6Aが省かれた構成となっている点が特徴である。
このような本実施形態でも、各プリズム51R,51G,51B,51Sが同一形状とはならないが、前記第3実施形態と同様の効果を奏することができるうえ、プリズム部52Aおよび調整プリズム6Aを省略した分、小型化を図ることができる。
〔第5実施形態〕
次に第5実施形態のプロジェクタ1Dについて説明する。
図9は、第5実施形態に係るプロジェクタ1Dを示す概略構成図である。
本実施形態のプロジェクタ1Dは、前記第1実施形態と同様の構成を備えるが、前記第1実施形態では、調整プリズム6は、2組の誘電体多層膜513の交線K方向に沿って、当該交線Kに直交する各平面で切断した断面が変化する形状に形成されていたが、本実施形態では、調整プリズム6は、2組の誘電体多層膜513の交線K方向に沿って、当該交線Kに直交する各平面で切断した断面が一定となる形状に形成されている点が異なる。
このような本実施形態でも、前記第1実施形態と同様の効果を奏することができるうえ、調整プリズム6からの光束の射出方向と、調整プリズム6の光路前段での進行方向とが同一平面内となるので、各光学部品2,31〜34,4Dを同一平面内に配置することができる。
次に第5実施形態のプロジェクタ1Dについて説明する。
図9は、第5実施形態に係るプロジェクタ1Dを示す概略構成図である。
本実施形態のプロジェクタ1Dは、前記第1実施形態と同様の構成を備えるが、前記第1実施形態では、調整プリズム6は、2組の誘電体多層膜513の交線K方向に沿って、当該交線Kに直交する各平面で切断した断面が変化する形状に形成されていたが、本実施形態では、調整プリズム6は、2組の誘電体多層膜513の交線K方向に沿って、当該交線Kに直交する各平面で切断した断面が一定となる形状に形成されている点が異なる。
このような本実施形態でも、前記第1実施形態と同様の効果を奏することができるうえ、調整プリズム6からの光束の射出方向と、調整プリズム6の光路前段での進行方向とが同一平面内となるので、各光学部品2,31〜34,4Dを同一平面内に配置することができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、調整プリズム6と、クロスダイクロイックプリズム5とが別体に設けられていたが、一体に形成されていてもよい。
前記各実施形態において、反射型偏光素子442の構成は、前記各実施形態で説明した構成に限らず、反射型偏光子であれば、いずれの構成でも構わない。
例えば、反射型偏光素子442として、誘電体多層膜によって形成される偏光分離素子、液晶材料などの屈折率異方性(複屈折性)を有する有機材料を層状に積層させた高分子系の層状偏光板、偏りのない光を右回りの円偏光と左回りの円偏光とに分離する円偏光反射板とλ/4位相差板を組み合わせた光学素子、ブリュースター角を利用して反射偏光光と透過偏光光とに分離する光学素子、あるいは、ホログラムを利用したホログラム光学素子等を採用しても構わない。
前記各実施形態では、フロント投射型のプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを備え、該スクリーンの裏面側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、調整プリズム6と、クロスダイクロイックプリズム5とが別体に設けられていたが、一体に形成されていてもよい。
前記各実施形態において、反射型偏光素子442の構成は、前記各実施形態で説明した構成に限らず、反射型偏光子であれば、いずれの構成でも構わない。
例えば、反射型偏光素子442として、誘電体多層膜によって形成される偏光分離素子、液晶材料などの屈折率異方性(複屈折性)を有する有機材料を層状に積層させた高分子系の層状偏光板、偏りのない光を右回りの円偏光と左回りの円偏光とに分離する円偏光反射板とλ/4位相差板を組み合わせた光学素子、ブリュースター角を利用して反射偏光光と透過偏光光とに分離する光学素子、あるいは、ホログラムを利用したホログラム光学素子等を採用しても構わない。
前記各実施形態では、フロント投射型のプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを備え、該スクリーンの裏面側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明は、反射型の偏光素子を用い、かつ、部品点数を削減できるため、プレゼンテーションやホームシアタに用いられるプロジェクタの光変調装置に利用できる。
1,1A,1D…プロジェクタ、2…投射レンズ(投射光学装置)、5,5A〜5C…クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)、6,6A…調整プリズム、31…光源装置、43…液晶パネル(光変調素子)、61…射出側端面、62…入射側傾斜面、441…反射用プリズム、441A…入射側端面、442…反射型偏光素子、511…光束入射側端面。
Claims (6)
- 複数の色光毎に設けられ、前記各色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調素子と、
前記各光変調素子の光路後段にそれぞれ設けられ、前記光変調素子から射出された光束を入射する入射側端面、および前記入射側端面に対して傾斜した射出側傾斜面を有する複数の反射用プリズムと、
前記各反射用プリズムの光路後段にそれぞれ設けられ、前記反射用プリズムを介した色光のうち第1直線偏光光を透過し、偏光方向が前記第1直線偏光光に直交する第2直線偏光光を前記反射用プリズムに向けて反射する複数の反射型偏光素子と、
前記各反射型偏光素子を透過した各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置と、
前記色合成光学装置の光路後段に設けられ、前記画像光を射出する射出側端面、および前記射出側端面に対して傾斜した入射側傾斜面を有し、前記画像光を透過させることで前記各色光の前記反射用プリズムを透過した際に生じた光路長の差を調整する調整プリズムとを備える
ことを特徴とする光学装置。 - 複数の色光毎に設けられ、前記各色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調素子と、
前記各光変調素子の光路後段にそれぞれ設けられ、前記光変調素子から射出された光束を入射する入射側端面、および前記入射側端面に対して傾斜した射出側傾斜面を有する複数の反射用プリズムと、
前記各反射用プリズムの光路後段にそれぞれ設けられ、前記反射用プリズムを介した色光のうち、第1直線偏光光を透過し、偏光方向が前記第1直線偏光光に直交する前記第2直線偏光光を前記反射用プリズムに向けて反射する複数の反射型偏光素子と、
前記各反射型偏光素子を透過した各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備え、
前記色合成光学装置は、前記各反射型偏光素子を透過した各色光を入射する各光束入射側端面が前記各反射用プリズムの前記各射出側傾斜面にそれぞれ平行するように形成されている
ことを特徴とする光学装置。 - 請求項2に記載の光学装置において、
前記光変調素子は、3つの前記色光毎に設けられ、
前記色合成光学装置は、前記光束入射側端面を有する3つの入射側プリズムと、前記画像光を射出する光束射出側端面を有する射出側プリズムとを備え、
前記各入射側プリズムおよび前記射出側プリズムは、前記各光束入射側端面および前記光束射出側端面が外側を向き各界面が平面視X字形状を有するように組み合わされ、
前記色合成光学装置は、前記各界面の交線方向に沿って、前記交線に直交する各平面で切断した断面積が変化する形状を有する
ことを特徴とする光学装置。 - 請求項2に記載の光学装置において、
前記光変調素子は、3つの前記色光毎に設けられ、
前記色合成光学装置は、前記光束入射側端面を有する3つの入射側プリズムと、前記画像光を射出する光束射出側端面を有する射出側プリズムとを備え、
前記各入射側プリズムおよび前記射出側プリズムは、前記光束入射側端面および前記光束射出側端面が外側を向き各界面が平面視X字形状を有するように組み合わされ、
前記色合成光学装置は、前記各界面の交線方向に沿って、前記交線に直行する各平面で切断した断面積が一定となる形状を有する
ことを特徴とする光学装置。 - 請求項4に記載の光学装置において、
前記各入射側プリズムおよび前記射出側プリズムは、同一形状を有し、
前記色合成光学装置の光路後段に設けられ、前記画像光を射出する射出側端面、および前記射出側端面に対して傾斜した入射側傾斜面を有し、前記画像光を透過させることで前記各色光の前記反射用プリズムおよび前記色合成光学装置を透過した際に生じた光路長の差を調整する調整プリズムを備える
ことを特徴とする光学装置。 - 光源装置と、前記光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成する光学装置と、前記画像光を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタであって、
前記光学装置は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学装置である
ことを特徴とするプロジェクタ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2008172440A JP2010014795A (ja) | 2008-07-01 | 2008-07-01 | 光学装置およびプロジェクタ |
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