JP2010007479A - エンジンの冷却液通路構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジエータ通路35に対する流出ポート11及び流入ポート12、ウォータポンプ33に連通するサクション通路36に対する流出ポート13、並びに、ラジエータ通路35をバイパスするバイパス通路15を有するウォータアウトレット部材1と、サーモスタットハウジング17に収容されるサーモスタット弁4と、を備えたエンジンの冷却液通路構造において、冷却液の流れを乱すことなく、サーモスタット弁4の感温精度を高める。
【解決手段】ウォータアウトレット部材1は、冷却液ジャケットの出口とサーモスタットハウジング17とを連通させる感温用バイパス通路6をさらに備える。感温用バイパス通路6は、サーモスタットハウジング17の内周面におけるサクション通路用の流出ポート13の連通位置とは逆側位置に開口していて、サーモスタット弁4の感温部41に向かって冷却液を流すように形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンに対して取り付けられる冷却液アウトレット部材に、サーモスタット弁が取り付けられたエンジンの冷却液通路構造に関する。
従来より、ウォータジャケットが形成されたエンジンと、ラジエータとを含んで構成されるエンジンの冷却液通路構造において、サーモスタット弁が内蔵されるサーモスタットハウジングに対し、ラジエータに連通するラジエータ通路からの流入ポートと、循環ポンプに連通するサクション通路への流出ポートと、ラジエータ通路をバイパスするバイパス通路と、がそれぞれ連通された構成が知られている。この構成では、エンジン冷間時にはサーモスタット弁によって前記ラジエータ通路側を閉じることでラジエータをバイパスさせて冷却液を循環させることによりエンジンの暖機を促進させる一方、エンジン温感時には、サーモスタット弁によって前記ラジエータ通路側を開けることでラジエータを経由して冷却液を循環させることにより、冷却液の温度を適切な温度となるようにしている(例えば特許文献1,2参照)。
ここで、エンジン冷間時には、前記バイパス通路を通じてサーモスタットハウジング内に流入する冷却液の温度を、サーモスタット弁の感温部が感知することに基づいて、当該サーモスタット弁の開閉動作が行われるが、バイパス通路を通じて流入する冷却液が、サーモスタット弁の感温部から離れた位置を流れて、サクション通路へと流出してしまうと、サーモスタット弁の感温部が冷却液の温度を感知し難くなる。その結果、冷却液が所定温度以上となってもサーモスタット弁の開閉動作が行われずに、その開閉動作が遅れてしまうという不都合がある。
そこで、特許文献1,2に開示された冷却液通路構造では、サーモスタットハウジング内に、突起や壁を形成することによって、バイパス通路からサーモスタットハウジング内へ流入する冷却液の流れの向きを強制的に変更し、それによって、サーモスタット弁の感温部へと冷却液が流れるようにしている。
実開昭63−198419号公報 実開平1−162027号公報
しかしながら、前記各特許文献に記載された構造では、サーモスタットハウジング内に形成した突起や壁によって、サーモスタットハウジング内の冷却液の流れが大きく乱れることになるため、冷却液の流れ抵抗が大きくなってしまう。このことは、冷却液の流れをスムースにするという観点からは好ましくない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サーモスタット弁を含むエンジンの冷却液通路構造において、冷却液の流れを乱すことなく、サーモスタット弁の感温精度を高めることにある。
本発明の一側面によると、エンジンの冷却液通路構造は、エンジンに対して取り付けられて、当該エンジン内に設けられた冷却液ジャケットの出口と連通すると共に、その途中にラジエータが介設されたラジエータ通路に対する流出ポート及び流入ポート、前記冷却液の循環ポンプに連通するサクション通路に対する流出ポート、並びに、前記ラジエータ通路をバイパスするバイパス通路を少なくとも有する冷却液アウトレット部材と、前記冷却液アウトレット部材において、前記ラジエータ通路用の流入ポートと前記サクション通路用の流出ポートと前記バイパス通路との間に介設されたサーモスタットハウジング内に収容されると共に、当該サーモスタットハウジング内の冷却液の温度を感知して前記ラジエータ通路及び前記バイパス通路のいずれか一方を選択的に前記サクション通路に連通させるサーモスタット弁と、を備える。
そして、前記バイパス通路は、前記サーモスタットハウジングの底面部にボトムバイパス孔を通じて連通しており、前記サクション通路用の流出ポートは、前記サーモスタットハウジングの周側面部に開口することで当該サーモスタットハウジングに連通しており、前記冷却液アウトレット部材は、前記ボトムバイパス孔をバイパスして前記冷却液ジャケットの出口と前記サーモスタットハウジングとを連通させる、前記ラジエータ通路用の流出ポートよりも小径の感温用バイパス通路をさらに備え、前記感温用バイパス通路は、前記サーモスタットハウジングの周側面部における前記サクション通路用の流出ポートの連通位置とは逆側位置に開口していて、前記サーモスタット弁の感温部に向かって冷却液を流すように形成されている。
この構成によると、冷却液アウトレット部材のサーモスタットハウジング内に収容されるサーモスタット弁は、冷却液の温度を感知してラジエータ通路及びバイパス通路のいずれか一方を選択的にサクション通路に連通させる。具体的に、サーモスタット弁は、エンジン冷間時には、ラジエータ通路を閉じることでバイパス通路を通じてサクション通路側に冷却液を流し、ラジエータ通路をバイパスさせる。そうして、ボトムバイパス孔からサーモスタットハウジング内に流入する冷却液の温度が所定温度以上になったことを、サーモスタット弁の感温部が感知することにより、サーモスタット弁は、ラジエータ通路を開けてバイパス通路(ボトムバイパス孔)を閉じることで、ラジエータ通路を経由してサクション通路側に冷却液を流す。
ここで、サーモスタットハウジングの底部に連通するボトムバイパス孔から、そのサーモスタットハウジング内に流入する冷却液は、サーモスタット弁の感温部付近を通過することなく、サーモスタットハウジングの周側面部に開口する開口を通じて、サクション通路に流れ出る場合があるものの、本構成では、ボトムバイパス孔をバイパスする感温用バイパス通路が、サーモスタットハウジングの周側面部におけるサクション通路用の流出ポートの連通位置とは逆側位置に開口して、サーモスタット弁の感温部に向かって冷却液を流すように形成されている。この感温用のバイパス通路によって、冷却液ジャケットの出口から流出した冷却液は、サーモスタット弁の感温部の付近に確実に流れるようになる。その結果、サーモスタット弁の感温精度が高まり、サーモスタット弁の開閉動作が遅れることが未然に回避される。
また、この構成では、冷却液ジャケットの出口と前記サーモスタットハウジングとの間に感温用のバイパス通路を設けており、サーモスタットハウジング内には、突起や壁等は設けていない。これにより、冷却液の流れを強制的に乱すことがなく、冷却液の流れ抵抗が増大することはない。
さらに、感温用バイパス通路は、ラジエータ通路が開になったときでも開いたままの状態であるものの、感温用バイパス通路は、ラジエータ通路用の流出ポートよりも小径であって流路抵抗は遙かに大きいため、ラジエータ通路が開のときには、感温用バイパス通路を通じてサーモスタットハウジングに流入する冷却液は、ほとんどなく、冷却液は、ラジエータ通路側に流れるようになる。従って、感温用バイパス通路が、冷却液の流れに悪影響を及ぼすことはない。
前記冷却液アウトレット部材には、前記サーモスタット弁を前記サーモスタットハウジング内に装着させるための開口が、前記サーモスタットハウジングの底面部に相対して形成されており、前記感温用バイパス通路は、前記サーモスタットハウジングの前記開口から前記周側面部に向かって進入させたドリルによる孔開け加工によって、前記冷却液アウトレット部材に形成されている、としてもよい。
冷却液アウトレット部材に対し、ドリル加工によって感温用バイパス通路を容易に形成することが可能になると共に、そのドリルを、サーモスタットハウジングの開口からその周側面部に向かって進入させることにより穴開け加工を行うことで、冷却液アウトレット部材に、不要な貫通孔が形成されることが回避される。これによって、例えば穴埋め用のプラグ等を省略することができるという利点がある。
前記冷却液アウトレット部材は、前記エンジンに対して取り付けられた状態で前記冷却液ジャケットの出口と連通することにより前記冷却液が流入する流入室をさらに備え、前記ラジエータ通路用の流出ポートは、前記冷却液ジャケットの出口に対し相対して配置されると共に、当該相対方向の外方に向かって延びるように、前記流入室に連通しており、前記サーモスタットハウジングは、前記流入室に対し前記相対方向に直交する方向に位置をずらすことによって、当該流入室と並んで配置され、前記ボトムバイパス通路は、前記流入室から前記相対方向に直交する方向に分岐して設けられており、前記感温用バイパス通路は、前記サーモスタットハウジングと前記流入室との間を、前記相対方向に対して斜めの方向に延びて配設されている、としてもよい。
こうすることで、ラジエータ通路用の流出ポートが、冷却液ジャケットの出口に対して、冷却液の流出方向に沿って真っ直ぐに設けられるため、ラジエータ通路が開になったときには、その流路抵抗を抑制しつつ、ラジエータを経由した冷却液の循環が実現する。一方で、前述したように、サーモスタットハウジング内における冷却液の抵抗も低減されているため、この構成では、冷却液が常時安定して循環することになる。
以上説明したように、本発明によると、感温用バイパス通路を、サーモスタットハウジングの周側面部に開口してサーモスタット弁の感温部に向かって冷却液を流すように形成することで、冷却液ジャケットの出口から流出した冷却液を、サーモスタット弁の感温部の付近に確実に流すことができ、サーモスタット弁の感温精度を高めて、サーモスタット弁の開閉動作が遅れることを未然に回避することができる。しかも、サーモスタットハウジング内には突起や壁等を設けないため、冷却液の流れ抵抗を増大させることを回避することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1,2は、本発明の実施形態に係るエンジンの冷却液通路構造が適用される冷却液アウトレット部材としてのウォータアウトレット部材1を示している。このウォータアウトレット部材1は、図3に模式的に示すように、エンジン31のシリンダヘッド2に対して取り付けられるものであり、それによって、シリンダヘッド2に設けられた冷却液ジャケットとしてのウォータジャケット21の出口22に対して連通するようになっている。
ここで、エンジンの冷却液循環回路の構成について、図4を参照しながら説明すると、前記の出口22を通じてエンジン31から流出した冷却液は、ウォータアウトレット部材1に流入する。ウォータアウトレット部材1は、その途中にラジエータ33が介設されたラジエータ通路35が接続される流出ポート11と流入ポート12とを有していると共に、エンジン31に対して取り付けられて、冷却液を循環させる循環ポンプとしてのウォータポンプ32に連通するサクション通路36が接続される流出ポート13を有している。ウォータアウトレット部材1はまた、空調用のヒータコア34がその途中に介設されたヒータコア通路37が接続される流出ポート14を有している。尚、ヒータコア通路37の下流端は、前記サクション通路36(流出ポート13)に対して接続されている。
そうして、詳しくは後述するが、このウォータアウトレット部材1は、サーモスタット弁4を有していると共に、その内部に、ラジエータ通路35をバイパスするボトムバイパス通路15が形成されている。
サーモスタット弁4は、前記ラジエータ通路35の流入ポート12と、サクション通路36の流出ポート13と、ボトムバイパス通路15との間に配設されており、冷却液の温度に応じて、ラジエータ通路35と、ボトムバイパス通路15とのいずれか一方を選択的に開にして、前記サクション通路36に連通させる機能を有する。つまり、エンジン冷間時の冷却液の温度が所定温度よりも低いときには、サーモスタット弁4が、前記ラジエータ通路35を閉にする一方、ボトムバイパス通路15を開にし、それによって、エンジン31からボトムバイパス通路15及びサクション通路36を介して再びエンジン31に戻すように、冷却液を循環させる。こうして、ラジエータ33をバイパスして冷却液を循環させることにより、エンジン31の暖機を促進する。
一方、エンジン31が昇温して冷却液の温度が所定温度以上になったときには、サーモスタット弁4が、ラジエータ通路35を開にする一方、ボトムバイパス通路15を閉にし、それによって、エンジン31からラジエータ33及びサクション通路36を介して再びエンジン31に戻すように、冷却液を循環させる。こうして、ラジエータ33に冷却液を供給することにより、冷却液の温度が所定温度となるようにしている。尚、ヒータコア通路37には、冷却液が常時流れるようになっている。
次に、ウォータアウトレット部材1の構成について、図1〜3を参照しながら説明する。尚、図2は、後述するサーモスタット弁4及びサーモキャップを取り外してサーモスタットハウジング17を露出させた状態を示している。また、図3は、ウォータアウトレット部材1において、冷却液が流れる流路、及びそれに相当する部分のみを抜き出して図示している。
ウォータアウトレット部材1は、その内部に、エンジン31の取付面側に開口すると共に、ウォータアウトレット部材1の内方に向かって凹陥する流入室16が形成されている。流入室16は、ウォータアウトレット部材1がエンジン31に取り付けられたときに、エンジン31のシリンダヘッド2に形成されたウォータジャケット21の出口22と連通するようになっている(図3参照)。
ラジエータ通路35の流出ポート11は、比較的大径に形成されていて、ウォータアウトレット部材1がエンジン31に取り付けられたときに、ウォータジャケット21の出口22に対して相対するように配設されると共に、その相対方向の外方に向かって延びるように、前記流入室16に対して連通している。そうして、この流出ポート11に対して、図示は省略するパイプが取付接続されることによって、流出ポート11とラジエータ33とが互いに連結されて、ラジエータ通路35の一部が構成されるようになっている。
このように、ラジエータ通路35の流出ポート11を、ウォータジャケット21の出口22に対して、冷却液の流出方向に沿って真っ直ぐに設けることによって、冷却液がラジエータ通路35側に流れる際の抵抗が低減し、ラジエータ33を経由した、相対的に大流量の冷却液の循環がスムースになるという利点がある。
前記ボトムバイパス通路15は、前記ラジエータ通路35の流出ポート11と比較して小径に形成されていて、エンジン31からラジエータに向かう前記相対方向(図1における上下方向)に直交する方向に延びて配設されている。そうしてボトムバイパス通路15の下流端は、図2に示すように、前記流入室16の周側面部に対して連通する一方、その上流端は、ウォータアウトレット部材1の側方に開口して、前記ヒータコア通路用の流出ポート14を構成している。このように、このウォータアウトレット部材1では、ボトムバイパス通路15がヒータコア通路37の一部を構成するようになっている。
ウォータアウトレット部材1にはまた、流入室16に対し、前記相対方向に直交する方向に位置をずらして配置されることで、当該流入室16に並設されるサーモスタットハウジング17が形成されている。サーモスタットハウジング17は、図2に示すように、前記ボトムバイパス通路15の上方に位置している。サーモスタットハウジング17はまた、ウォータアウトレット部材1におけるエンジン31との取付面側とは逆側の面に開口すると共に、当該ウォータアウトレット部材1の内方に向かって凹陥して形成されている。サーモスタットハウジング17内には、図1、3に示すように、サーモスタット弁4が、その開口から挿入されることによって収容されている。
サーモスタットハウジング17の底面部には、ボトムバイパス通路15に連通するボトムバイパス孔18が開口しており、このボトムバイパス孔18を介して、ボトムバイパス通路15とサーモスタットハウジング17とが互いに連通することになる。
このサーモスタットハウジング17にはさらに、その周側面部にサクション通路用の流出ポート13が連通している。この流出ポート13は、比較的大径に形成されると共に、前記相対方向に直交する方向に延びて形成されている。この流出ポート13の先端に対して、図示は省略するパイプが取付接続されることによって、この流出ポート13とウォータポンプ32とが互いに連結されて、サクション通路36が構成されるようになっている。尚、図2における符号19は、流出ポート13に対して突出するように形成されると共に、ヒータコア34からのパイプが接続されるポートである。これにより、前述したように、ヒータコア通路37の下流端が、流出ポート13に対して接続されることになる。
図1に示すように、前記サーモスタットハウジング17の開口には、その内部にサーモスタット弁4が収容された状態で、前記相対方向(図1における上下方向)に延びるサーモキャップが、例えばボルト等の締結手段によって取り付けられており、このサーモキャップによって、ラジエータ通路用の流入ポート12が構成されることになる。つまり、サーモキャップに対して、図示は省略するパイプが接続固定されることによって、ラジエータ33と流入ポート12とが互いに連結されて、ラジエータ通路35の一部が構成されることになる。
サーモスタット弁4はワックス型であって、図1に示すように、ワックスを封入した感温部41を挟んだ上側には、ラジエータ通路35を開閉するラジエータ通路側開閉弁42が配設されていると共に、感温部41を挟んだ下側には、サーモスタットハウジング17の底面部に開口するボトムバイパス孔18を開閉するボトムバイパス通路側開閉弁43が配設されている。そうして、冷却液の温度が低いときには、ワックスが収縮することで、スプリングの付勢力によりラジエータ通路側開閉弁42がラジエータ通路35を閉じると共に、ボトムバイパス通路側開閉弁43がボトムバイパス孔18を開ける一方(図1参照)、冷却液の温度が高いときには、ワックスの膨張により弁体がスプリングの軸方向に移動して、ラジエータ通路側開閉弁42がラジエータ通路35を開けると共に、ボトムバイパス通路側開閉弁43がボトムバイパス孔18を閉じるようになっている。そうして、ラジエータ通路35及びボトムバイパス通路15のいずれか一方が選択的に開けられて、前記サクション通路用の流出ポート13に連通することになる。
ここで、本実施形態のようにサーモスタットハウジング17に対し、ラジエータ通路35の流入ポート12とボトムバイパス孔18とを相対するように配置すると共に、サクション通路36の流出ポート13を、サーモスタットハウジング17の周側面部に連通させる構成においては、ラジエータ通路35が閉じられたときに、図3に一点鎖線の矢印で示すように、ボトムバイパス孔18からサーモスタットハウジング17内に流入した冷却液が、サーモスタット弁4の感温部41の付近を通過せずに、そのままサーモスタットハウジング17の周側面部に開口する流出ポート13へと流れていってしまう場合がある。このように、サーモスタットハウジング17内の冷却液が十分に混ざり合わない場合は、サーモスタット弁4の感温部41の近傍の冷却水の温度が低いままになって、結果として、サーモスタット弁4の感温精度が低下してしまうことと等価になる。
そこで、この実施形態に係るウォータアウトレット部材1では、図3に示すように、ボトムバイパス孔18をバイパスする、感温用バイパス通路6をさらに設けている。
この感温用バイパス通路6は、流入室16とサーモスタットハウジング17との間を、斜め方向に延びて配設されることにより、流入室16の周側面部と、サーモスタットハウジング17の周側面部とを互いに連通させている。より詳細に、この感温用バイパス通路6は、図2に示すように、サーモスタットハウジング17の周側面部における、前記流出ポート13の開口位置とは反対側に開口しており、当該開口の高さ方向位置は、図1に示すように、サーモスタット弁4の感温部41の位置に対応している。これにより、この感温用バイパス通路6を通じてサーモスタットハウジング17に流入する冷却液は、サーモスタット弁4の感温部41に向かって流れるようになる。このことにより、サーモスタット弁4の感温部41における冷却液の温度感知の精度が高まるようになる。その結果、冷却液の温度が所定以上になっているにも拘わらず、サーモスタット弁4がそのことを感知できずに弁の開閉動作が遅れてしまう、といったことを回避することができる。
この感温用バイパス通路6は、その径が、例えばラジエータ通路35の流出ポート11の径と比較して大幅に小さく設定されている。感温用バイパス通路6の径は、サーモスタット弁4の感温部41が冷却液の温度を感知し得る程度の流量が確保できるように、適宜設定すればよいが、ラジエータ通路35を開にしたときに、感温用バイパス通路6側の冷却液が流れることでラジエータ通路35側への冷却液の流れに支障が生じないように、感温用バイパス通路6の径は、ラジエータ通路35の流出ポート11の径よりも大幅に小さくすることが好ましい。
そうして、この感温用バイパス通路6は、鋳造によって成形したウォータアウトレット部材1に対して、ドリル加工を施すことによって形成されている。具体的には、図1,2に一点鎖線の矢印で示すように、サーモスタットハウジング17の開口から斜め方向にドリルを挿入することによって、サーモスタットハウジング17の周側面部から流入室16の周側面部に向かって延びる貫通孔(感温用バイパス通路6)を形成する。このようにサーモスタットハウジング17の開口を通じてドリルを挿入することにより、不要な貫通孔等をウォータアウトレット部材1に形成してしまうことが回避される。このことは、不要な貫通孔を塞ぐための例えばプラグ等を省略することができるという利点を有する。
このように、この実施形態に係るエンジンの冷却液通路構造では、感温用バイパス通路6によって、サーモスタット弁4の感温精度を高めている一方で、サーモスタットハウジング17内には突起や壁を設けないため、冷却液の流れがそうした突起や壁によって強制的に乱されることがなく、冷却液の流れ抵抗が増大することが防止される。その結果、冷却液の循環をスムースに行うことができる。
尚、前記の構成では、感温用バイパス通路6を、サーモスタットハウジング17と流入室16とを連通させるように設けていたが、例えば図1において、感温用バイパス通路6の傾斜角度をさらに急に設定することによって、サーモスタットハウジング17とボトムバイパス通路15におけるボトムバイパス孔18よりも上流側とを連通させるように設けてもよい。
以上説明したように、本発明は、冷却液の流れを乱すことなく、サーモスタット弁の感温精度を高めることができるから、エンジンの冷却液通路構造として有用である。
エンジンの冷却液通路構造が適用されたウォータアウトレット部材の断面図(図2のI−I断面図)である。 ウォータアウトレット部材の平面図である。 ウォータアウトレット部材における冷却液の流路部分のみを抜き出して示す説明図である。 エンジンの冷却液循環回路を示すブロック図である。
符号の説明
1 ウォータアウトレット部材(冷却液アウトレット部材)
11 ラジエータ通路に対する流出ポート
12 ラジエータ通路に対する流入ポート
13 サクション通路に対する流出ポート
15 ボトムバイパス通路(バイパス通路)
16 流入室
17 サーモスタットハウジング
18 ボトムバイパス孔
21 冷却液ジャケット
22 出口
31 エンジン
32 ウォータポンプ(循環ポンプ)
33 ラジエータ
35 ラジエータ通路
36 サクション通路
4 サーモスタット弁
41 感温部
6 感温用バイパス通路

Claims (3)

  1. エンジンに対して取り付けられて、当該エンジン内に設けられた冷却液ジャケットの出口と連通すると共に、その途中にラジエータが介設されたラジエータ通路に対する流出ポート及び流入ポート、前記冷却液の循環ポンプに連通するサクション通路に対する流出ポート、並びに、前記ラジエータ通路をバイパスするバイパス通路を少なくとも有する冷却液アウトレット部材と、
    前記冷却液アウトレット部材において、前記ラジエータ通路用の流入ポートと前記サクション通路用の流出ポートと前記バイパス通路との間に介設されたサーモスタットハウジング内に収容されると共に、当該サーモスタットハウジング内の冷却液の温度を感知して前記ラジエータ通路及び前記バイパス通路のいずれか一方を選択的に前記サクション通路に連通させるサーモスタット弁と、を備え、
    前記バイパス通路は、前記サーモスタットハウジングの底面部にボトムバイパス孔を通じて連通しており、
    前記サクション通路用の流出ポートは、前記サーモスタットハウジングの周側面部に開口することで当該サーモスタットハウジングに連通しており、
    前記冷却液アウトレット部材は、前記ボトムバイパス孔をバイパスして前記冷却液ジャケットの出口と前記サーモスタットハウジングとを連通させる、前記ラジエータ通路用の流出ポートよりも小径の感温用バイパス通路をさらに備え、
    前記感温用バイパス通路は、前記サーモスタットハウジングの周側面部における前記サクション通路用の流出ポートの連通位置とは逆側位置に開口していて、前記サーモスタット弁の感温部に向かって冷却液を流すように形成されているエンジンの冷却液通路構造。
  2. 請求項1に記載のエンジンの冷却液通路構造において、
    前記冷却液アウトレット部材には、前記サーモスタット弁を前記サーモスタットハウジング内に装着させるための開口が、前記サーモスタットハウジングの底面部に相対して形成されており、
    前記感温用バイパス通路は、前記サーモスタットハウジングの前記開口から前記周側面部に向かって進入させたドリルによる孔開け加工によって、前記冷却液アウトレット部材に形成されているエンジンの冷却液通路構造。
  3. 請求項2に記載のエンジンの冷却液通路構造において、
    前記冷却液アウトレット部材は、前記エンジンに対して取り付けられた状態で前記冷却液ジャケットの出口と連通することにより前記冷却液が流入する流入室をさらに備え、
    前記ラジエータ通路用の流出ポートは、前記冷却液ジャケットの出口に対し相対して配置されると共に、当該相対方向の外方に向かって延びるように、前記流入室に連通しており、
    前記サーモスタットハウジングは、前記流入室に対し前記相対方向に直交する方向に位置をずらすことによって、当該流入室と並んで配置され、
    前記ボトムバイパス通路は、前記流入室から前記相対方向に直交する方向に分岐して設けられており、
    前記感温用バイパス通路は、前記サーモスタットハウジングと前記流入室との間を、前記相対方向に対して斜めの方向に延びて配設されているエンジンの冷却液通路構造。
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