JP2010005322A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】診断用画像データの収集効率改善により超音波プローブの発熱を抑制する。
【解決手段】心電波形に同期させて心拍同期3次元走査を行なう際、送受信部2の駆動方法を制御する駆動制御部9は、生体信号検出部7が体動の影響を防止するために呼吸を一時停止させた被検体から収集する呼吸波形の変化量に基づき、モニタリング用画像データの生成を目的とする低パワー撮影モードの駆動方法をS/Nに優れた診断用画像データの生成を目的とする高パワー撮影モードの駆動方法へ自動更新する。更に、駆動制御部9は、生体信号検出部7が収集する前記被検体の心電波形におけるEarly Trigger状態あるいはLate Trigger状態の情報に基づき、前記高パワー撮影モードの駆動方法を低パワー撮影モードの駆動方法へ自動更新する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置に係り、特に、心電波形等の生体信号に同期させて画像データや時系列データの収集を行なう超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、複数の振動素子が配列された超音波プローブを用いて被検体の複数方向に対し超音波送受信を行ない、このとき得られた反射波に基づいて生成した画像データや時系列データをモニタ上に表示するものである。この装置は、超音波プローブの先端部を体表に接触させるだけの簡単な操作で体内の2次元画像データや3次元画像データをリアルタイムで観測することができるため各種臓器の形態診断や機能診断に広く用いられている。
3次元画像データの収集を目的とした従来の3次元走査では、複数の振動素子が1次元配列された超音波プローブをその配列方向に対して垂直な方向に移動あるいは回動させながら被検体の3次元領域に対して超音波を送受信し、このとき収集したボリュームデータをレンダリング処理することにより3次元画像データの生成を行なってきた。又、近年では、複数の振動素子が2次元配列された超音波プローブ(2次元アレイ超音波プローブ)が実用化されている。この2次元アレイ超音波プローブの使用により3次元領域に対する超音波送受信は全て電子的な制御で行なうことができるため、3次元走査に要する時間は大幅に短縮され、検査における操作性は著しく向上した。
しかしながら、所望の3次元領域に対する超音波走査によって3次元データ(ボリュームデータ)を収集する場合、極めて多くの送受信を繰り返す必要があり、しかもこれらの送受信に要する時間は、被検体の体内を伝播する超音波の音速、走査領域の大きさ、走査密度等によって決定されるため空間分解能に優れた広範囲なボリュームデータを収集するためには多くの時間が要求される。
一方、被検体内の複数方向からの反射波を同時に受信する、所謂、並列同時受信法によって画像データのリアルタイム性を向上させる方法が開発され、この方法を上述の3次元走査に適用することによりボリュームデータの収集に要する時間を短縮させることができる。しかしながら、心臓等の拍動性移動の有る臓器に対する3次元走査では多くの並列受信数が要求され、これを実現するためには装置の回路構成が極めて複雑になるという問題点を有していた。
このような問題点を解決するために、被検体の診断対象部位を含む3次元領域を複数の3次元サブ領域に分割し、これらの3次元サブ領域から収集された時系列的なボリュームデータ(以下では、サブボリュームデータと呼ぶ。)を心拍時相に基づいて合成する心拍同期3次元走査法(Triggered Volume Scan)が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
上述の方法では、3次元領域を構成する複数の3次元サブ領域に対し所定期間(例えば、1心拍期間)の3次元走査を順次行ない、このとき得られたサブボリュームデータに心拍時相情報を付加して一旦保存する。そして、複数の3次元サブ領域に対するサブボリュームデータの収集が完了したならば、同一の心拍時相において収集されたサブボリュームデータを合成することによって各心拍時相における3次元領域のボリュームデータを生成し、これらのボリュームデータを処理してボリュームレンダリング画像データ等の3次元画像データや所望スライス断面におけるMPR(Multi Planar Reconstruction)画像データ、更には、MIP(Maximum Intensity Projection)画像データ等を生成することにより、前記診断対象部位の所望心拍時相における3次元的な情報を動画像あるいは静止画像として観察することが可能となる。
特開2001−170047号公報
しかしながら、上述の2次元アレイ超音波プローブを用いた超音波走査では、振動素子の微小化に伴なってその電気音響変換効率は低下するため、S/Nに優れた良質の画像データを得るためには、大きなエネルギーあるいは大きな信号振幅を有した駆動信号によってこれらの振動素子を駆動しなくてはならない。
そして、このような駆動信号によって駆動された振動素子における発熱は増大し、従って、被検体の体表面に直接接触する2次元アレイ超音波プローブの表面温度は振動素子が1次元配列された従来の超音波プローブと比較して上昇し易くなる。そして、超音波検査の途中で前記表面温度が生体に対する安全性を考慮して予め設定された許容温度の限界値に近づいた場合、操作者は、十分な温度低下がみられるまで当該被検体に対する超音波検査を中断させなくてはならないため検査効率は著しく低下するという問題点を有していた。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、被検体から収集された心電波形等の生体信号に同期させて前記被検体に対する超音波検査を行なう際、超音波プローブに内蔵された振動素子の駆動方法を前記生体信号に基づいて制御することにより、超音波プローブにおける発熱を抑制することが可能な超音波診断装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る本発明の超音波診断装置は、複数の振動素子が配列された超音波プローブと、前記振動素子を駆動し被検体に対して超音波を送受信する送受信手段と、前記送受信によって得られた受信信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成手段と、前記被検体の生体信号を検出する生体信号検出手段と、前記生体信号に基づいて高パワー撮影モードあるいは低パワー撮影モードへの更新の是非を判定する撮影モード更新判定手段と、この撮影モード更新判定手段の判定結果に基づいて前記送受信手段による駆動方法を制御する駆動制御手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、被検体から収集された心電波形等の生体情報に同期させて前記被検体に対する超音波検査を行なう際、超音波プローブに内蔵された振動素子の駆動方法を前記生体情報に基づいて制御することにより、超音波プローブにおける発熱を抑制することが可能となる。従って、超音波プローブの温度上昇に伴なって超音波検査が中断する頻度は大幅に低減するため、検査効率が改善されるのみならず検査における被検体や操作者の負担は大幅に軽減される。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本実施例の超音波診断装置では、振動素子が2次元配列された超音波プローブを用いて心拍同期3次元走査を行なう際、体動の影響を防止するために呼吸を一時停止させた被検体から収集される呼吸波形の変化量に基づいて、前記超音波プローブの位置設定等に用いるモニタリング用画像データの生成を目的とした低パワー撮影モードからS/Nに優れた診断用画像データの生成を目的とした高パワー撮影モードへの自動更新を行なう。更に、心拍同期3次元走査が困難な心電波形のEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の情報に基づいて高パワー撮影モードから低パワー撮影モードへの自動更新を行なう。このような撮影モードの自動更新により高パワー撮影モードにおける診断用画像データの収集効率が改善される。又、当該被検体の超音波診断において重要な診断用画像データが収集される期間では高パワー撮影モードが適用され、診断用画像データの収集が行なわれない期間では低パワー撮影モードが適用されるため超音波プローブの発熱を抑制することができる。
尚、以下の実施例では、被検体から収集された心電波形や呼吸波形に基づいて心拍同期3次元走査法の撮影モードを更新する場合について述べるが、これに限定されるものではなく、例えば、ストレスエコー法等の心拍同期超音波検査法における撮影モードを上述の生体信号に基づいて更新する場合であってもよい。
(装置の構成)
本発明の実施例における超音波診断装置の構成と基本動作につき図1乃至図8を用いて説明する。尚、図1は、超音波診断装置の全体構成を示すブロック図であり、図2は、この超音波診断装置が備える送受信部及び受信信号処理部の具体的な構成を示すブロック図である。又、図6は画像データ生成部、図7は生体信号計測部及び撮影モード更新判定部の具体的な構成を示すブロック図である。
図1に示す超音波診断装置100は、被検体の診断対象部位を含む3次元領域に対し超音波パルス(送信超音波)を送信し、この送信によって得られた超音波反射波(受信超音波)を電気信号(受信信号)に変換する複数個の振動素子が2次元配列された超音波プローブ3と、前記被検体の所定方向に対し超音波パルスを送信するための駆動信号を前記振動素子に供給し、これらの振動素子から得られた複数チャンネルの受信信号を整相加算する送受信部2と、整相加算後の受信信号を処理してBモードデータを生成する受信信号処理部4と、前記3次元領域に設定された複数からなる3次元サブ領域の各々に対する3次元走査によって得られた上述のBモードデータを超音波送受信方向に対応させて配列することにより複数のサブボリュームデータを生成し、これら複数のサブボリュームデータの合成によって得られたボリュームデータを処理して3次元画像データを生成する画像データ生成部5と、上述の3次元画像データや後述の温度計測部11から供給される超音波プローブ3の温度計測結果等を表示する表示部6を備えている。
更に、超音波診断装置100は、被検体の心電波形及び呼吸波形を検出する生体信号検出部7と、検出されたこれらの生体信号に基づいて当該被検体の超音波検査に好適な撮影モード(即ち、高パワー撮影モードあるいは低パワー撮影モード)への更新の是非を判定する撮影モード更新判定部8と、超音波プローブ3の振動素子に対する送受信部2の駆動方法を前記判定結果に基づいて制御する駆動制御部9と、被検体情報の入力、画像データ生成条件の設定、画像データ表示条件の設定、更には、各種コマンド信号の入力等を行なう入力部10と、超音波プローブ3における発熱を計測する温度計測部11と、超音波診断装置100が備える上述の各ユニットを統括的に制御するシステム制御部12を備えている。
超音波プローブ3は、2次元配列されたM個の図示しない振動素子をその先端部に有し、前記先端部を被検体の体表に接触させて超音波の送受信を行なう。振動素子は電気音響変換素子であり、送信時には電気パルス(駆動信号)を超音波パルス(送信超音波)に変換し、受信時には超音波反射波(受信超音波)を電気的な受信信号に変換する機能を有している。そして、これら振動素子の各々は、図示しないMチャンネルの多芯ケーブルを介して送受信部2に接続されている。尚、本実施例では、M個の振動素子が2次元配列されたセクタ走査用の超音波プローブ3を用いた超音波診断装置100について述べるが、リニア走査やコンベックス走査等に対応した超音波プローブを用いても構わない。
次に、図2に示す送受信部2は、超音波プローブ3の振動素子に対して駆動信号を供給する送信部21と、振動素子から得られた受信信号に対して整相加算(位相を一致させて加算)を行なう受信部22を備えている。
送信部21は、レートパルス発生器211、送信遅延回路212及び駆動回路213を備え、レートパルス発生器211は、駆動制御部9が備えた後述の走査制御部91から供給される制御信号に基づき、高パワー撮影モード及び低パワー撮影モードにおける送信超音波の繰り返し周期を決定するレートパルスを生成する。送信遅延回路212は、上述の走査制御部91から供給される制御信号に基づき、送信超音波を所定の深さに集束するための集束用遅延時間と所定方向(θp、φq)に送信するための偏向用遅延時間をレートパルス発生器211から供給されるレートパルスに与えて駆動回路213へ供給する。
駆動回路213は、送信遅延回路212と同数の独立な駆動回路を有し、駆動制御部9が備えた後述の駆動波形制御部92から供給される制御信号に基づいて高パワー撮影モードあるいは低パワー撮影モードの振幅や波数を有した駆動信号を生成する。そして、超音波プローブ3において2次元配列されたM個の振動素子の中から選択されたMt(Mt≦M)個の送信用振動素子を前記駆動信号で駆動し被検体の体内に送信超音波を放射する。
一方、受信部22は、超音波プローブ3に内蔵されたM個の振動素子の中から受信用として選択されたMr(Mr≦M)個の振動素子に対応するMrチャンネルのA/D変換器221及び受信遅延回路222と加算器223を備え、受信用の振動素子から供給されたMrチャンネルの受信信号は、A/D変換器221にてデジタル信号に変換され受信遅延回路222に送られる。
受信遅延回路222は、駆動制御部9の走査制御部91から供給される制御信号に基づき、所定の深さからの受信超音波を集束するための集束用遅延時間と所定方向(θp、φq)に対して受信指向性を設定するための偏向用遅延時間をA/D変換器221から出力されるMrチャンネルの受信信号の各々に与え、加算器223は、受信遅延回路222からの受信信号を加算合成する。即ち、受信遅延回路222と加算器223により、所定方向から得られた受信信号は整相加算される。
又、受信部22の受信遅延回路222及び加算器223は、その遅延時間の制御によって複数方向に対する受信指向性を同時に形成する所謂並列同時受信を可能とし、並列同時受信の適用により3次元走査に要する時間は大幅に短縮される。尚、上述の送受信部2が備える送信部21及び受信部22の一部は超音波プローブ3の内部に設けられていても構わない。
図3は、超音波プローブ3の中心軸をz軸とした直交座標(x−y−z)における超音波送受信方向(θp、φq)の具体例を示したものであり、振動素子はx軸方向及びy軸方向に2次元配列され、θp及びφqは、x−z平面及びy−z平面に投影された超音波送受信方向のz軸に対する角度を示している。そして、駆動制御部9の走査制御部91から供給される制御信号に従って送信部21の送信遅延回路212及び受信部22の受信遅延回路222における遅延時間は制御され、複数の3次元サブ領域に対する超音波送受信が行なわれる。
次に、当該被検体の3次元領域に対して設定される複数の3次元サブ領域と、これらの3次元サブ領域に対する超音波送受信につき図4及び図5を用いて説明する。
図4は、被検体の診断対象部位を含む3次元領域S0に設定された心拍同期3次元走査における複数の3次元サブ領域を示しており、入力部10において設定されたセグメント数Sn(例えば、Sn=4)で3次元領域S0をy方向に分割することにより4つの3次元サブ領域S1乃至S4が設定される。そして、駆動制御部9の走査制御部91から供給される制御信号に基づいて送信部21の送信遅延回路212及び受信部22の受信遅延回路222の遅延時間を制御することにより、3次元サブ領域S1乃至S4の各々に対する3次元走査が行なわれる。
一方、図5は、上述の3次元サブ領域S1乃至S4に対する超音波送受信(3次元走査)の具体例を示したものであり、図5(a)は、生体信号検出部7によって検出された均一な心拍周期Toを有する心電波形、図5(b)は、この心電波形のR波を基準として生成された心拍同期信号、図5(c)は、前記心拍同期信号に基づいて3次元サブ領域S1乃至S4(図4参照)の各々に対して行なわれる3次元走査の順序を示している。
この場合、駆動制御部9の走査制御部91は、生体信号検出部7から供給される心拍同期信号の信号間隔(心拍周期)Toと入力部10において予め設定された心拍時相数Hn(例えば、Hn=4)に基づいて心拍時相τ1乃至τ4の各々におけるサブボリュームデータのデータ収集時間δτを設定し、更に、このデータ収集時間δτに基づいて3次元領域S0に対する3次元サブ領域のセグメント数Sn(Sn=4)を設定する。但し、心拍時相τ1は、3次元サブ領域S1に対する3次元走査が開始される心拍時相であり、心拍時相τ2乃至τ4は、3次元サブ領域S2乃至S4の各々に対する3次元走査が開始される心拍時相を示している。
次いで、走査制御部91は、上述の設定情報に基づいて送受信部2の送信遅延回路212及び受信遅延回路222を制御し、先ず、期間[t1−t2]において心拍時相τ1乃至τ4の3次元サブ領域S1に対し3次元走査を順次行ない、更に、期間[t2−t3]、期間[t3−t4]、期間[t4−t5]の各々において心拍時相τ1乃至τ4の3次元サブ領域S2乃至S4に対し3次元走査を行なう。
そして、画像データ生成部5が備える後述のボリュームデータ生成部52は、期間[t1−t2]乃至期間[t4−t5]の心拍時相τ1における超音波送受信に基づいて生成された3次元サブ領域S1乃至S4のサブボリュームデータを合成して心拍時相τ1におけるボリュームデータを生成し、同様にして、期間[t1−t2]乃至期間[t4−t5]の心拍時相τ2乃至τ4における超音波送受信に基づいて生成された3次元サブ領域S1乃至S4のサブボリュームデータを合成して心拍時相τ2乃至τ4の各々におけるボリュームデータを生成する。
尚、ここでは、均一な心拍周期(標準心拍周期)Toを有する心電波形が3次元サブ領域S1乃至S4のサブボリュームデータと共に得られる場合の心拍同期3次元走査法について述べたが、Early Trigger状態あるいはLate Trigger状態の心電波形が計測される場合については後述する。
図2へ戻って、受信信号処理部4は、Bモードデータを生成する機能を有し、包絡線検波器41と対数変換器42を備えている。包絡線検波器41は、受信部22の加算器223から供給される整相加算後の受信信号を包絡線検波し、対数変換器42は、包絡線検波された受信信号の振幅を対数変換してBモードデータを生成する。尚、包絡線検波器41と対数変換器42は順序を入れ替えて構成してもよい。
次に、図1に示した画像データ生成部5は、図6に示すようにサブボリュームデータ生成部51、ボリュームデータ生成部52及びボリュームデータ処理部53を備えている。
サブボリュームデータ生成部51は、超音波データ記憶部511、補間処理部512及びサブボリュームデータ記憶部513を備え、超音波データ記憶部511には、3次元サブ領域S1乃至S4の各々に対する3次元走査によって得られた受信信号に基づいて受信信号処理部4が生成したBモードデータが超音波送受信方向(θp、φq)を付帯情報として順次保存される。
一方、補間処理部512は、超音波データ記憶部511から3次元サブ領域単位で読み出した複数のBモードデータを超音波送受信方向(θp、φq)に対応させて配列することにより3次元Bモードデータを形成し、更に、この3次元Bモードデータを構成する不等間隔のボクセルを補間処理してx方向、y方向及びz方向に対し等方的なボクセルで構成されるサブボリュームデータを生成する。そして、3次元サブ領域の各々に対して生成された時系列的なサブボリュームデータは、駆動制御部9の走査制御部91からシステム制御部12を介して供給されるサブ領域情報や生体信号検出部7から供給される心拍時相情報(例えば、心拍同期信号)を付帯情報としてサブボリュームデータ記憶部513に保存される。
ボリュームデータ生成部52は、演算部521とボリュームデータ記憶部522を備えている。演算部521は、サブボリュームデータ生成部51のサブボリュームデータ記憶部513に保存されているサブボリュームデータとその付帯情報である心拍時相情報及びサブ領域情報を読み出し、3次元サブ領域の各々にて収集された複数のサブボリュームデータを上述の付帯情報に基づいて合成し広範囲な3次元領域に対する時系列的なボリュームデータを生成する。そして、得られたボリュームデータはボリュームデータ記憶部522に保存される。
次に、ボリュームデータ処理部53は、心拍同期3次元走査においてボリュームデータ生成部52から順次供給されるボリュームデータをレンダリング処理してボリュームレンダリング画像データやサーフィスレンダリング画像データ等の3次元画像データを生成する機能を有し、例えば、不透明度・色調設定部531、レンダリング処理部532及びプログラム保管部533を備えている。不透明度・色調設定部531は、ボリュームデータのボクセル値等に基づいて各ボクセルの不透明度や色調を設定し、レンダリング処理部532は、不透明度・色調設定部531によって設定された不透明度及び色調の情報を有するボリュームデータをプログラム保管部533から読み出した所定の処理プログラムを用いてレンダリング処理し時系列的な3次元画像データを生成する。
表示部6は、図示しない表示データ生成部、データ変換部及びモニタを備え、前記表示データ生成部は、画像データ生成部5が生成した高パワー撮影モードあるいは低パワー撮影モードの3次元画像データに温度計測部11から供給される超音波プローブ3の温度情報や入力部10にて入力される被検体情報等の付帯情報を付加して表示データを生成する。そして、前記データ変換部は、前記表示データ生成部によって生成された表示データに対しD/A変換と表示フォーマット変換を行なって前記モニタに表示する。
次に、生体信号計測部7は、図7に示すように心電波形計測部71と呼吸波形計測部72を備えている。心電波形計測部71は、当該被検体の心電波形を計測し、更に、この計測結果に基づいて心拍同期信号を生成する機能を有しており、被検体の体表面に装着することによって心電波形を検出するECG電極711と、このECG電極711によって検出された心電波形を所定の振幅に増幅する図示しない増幅部と、増幅された心電波形をデジタル信号に変換するA/D変換器712と、前記心電波形に基づいて心拍同期信号を生成する心拍同期信号生成部713を備えている。心拍同期信号生成部713は、心電波形の振幅と所定の閾値とを比較することにより心電波形のR波を検出し、このR波に基づいて心拍同期信号を生成する。尚、心拍同期信号の生成は、通常、R波と同一のタイミングにおいて行なわれるが、R波より所定時間遅れたタイミングで生成しても構わない。
一方、呼吸波形計測部72は、胸部組織のインピーダンス計測を目的として被検体の体表面に装着される呼吸センサ721と、この呼吸センサ721に印加された交流電圧に伴なう交流電流の計測によって得られた胸部組織のインピーダンスに基づいて呼吸波形を推定する呼吸波形推定部722と、得られた呼吸波形をデジタル信号に変換するA/D変換器723を備えている。但し、胸部組織のインピーダンス計測は、心電波形計測部71に設けられたECG電極711を用いて行なってもよい。
次に、撮影モード更新判定部8の具体的な構成につき既に示した図7を用いて説明する。この撮影モード更新判定部8は、信号間隔計測部81、ET/LT計数部82、波形変化量計測部83及び比較部84を備えている。
信号間隔計測部81は、生体信号検出部7の心電波形計測部71から時系列的に供給される心拍同期信号の信号間隔(心拍周期)を検出し、更に、この検出結果と予め設定された標準心拍周期に対する上限値及び下限値とを比較することにより心拍同期3次元走査の実行を困難にするEarly Trigger状態やLate trigger状態を検出する。
図8は、Early Trigger状態あるいはLate Trigger状態にある心電波形の心拍周期を説明するための図であり、図8(a)は、心電波形の標準心拍周期Toと入力部10から供給される心拍周期の許容変動範囲ΔTに基づいて標準心拍周期Toを中心として設定された下限値Tmin及び上限値Tmaxを示している。一方、図8(b)は、下限値Tminより小さな心拍周期Txaを有したEarly Trigger状態の心電波形を、又、図8(c)は、上限値Tmaxより大きな心拍周期Txbを有したLate Trigger状態の心電波形を夫々示している。
即ち、図7に示した撮影モード更新判定部8の信号間隔計測部81は、当該被検体の心電波形に基づいて生成された心拍同期信号の信号間隔と心拍周期の下限値Tmin及び上限値Tmaxとを比較する。そして、信号間隔が下限値Tminより小さなEarly Trigger状態と信号間隔が上限値Tmaxより大きなLate Trigger状態を検出する。
一方、ET/LT計数部82は、上述の信号間隔計測部81において連続して検出されるEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の回数を計数し、比較部84は、Early Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続検出回数と予め設定された閾値αとを比較することによって撮影モード更新の是非を判定する。
具体的には、高パワー撮影モードの心拍同期3次元走査による3次元画像データ(診断用画像データ)の収集中に発生したEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続検出回数と閾値αとの比較を行なった比較部84は、連続検出回数が所定閾値αより大きい場合、高パワー撮影モードを低パワー撮影モードへ更新するための判定を行ない、この判定結果をシステム制御部12へ供給する。
一方、撮影モード更新判定部8の波形変化量計測部83は、生体信号計測部7の呼吸波形計測部72から供給される呼吸波形の変化量を計測し、所定時間内にて計測された呼吸波形の変化量と予め設定された閾値βとを比較することによって撮影モード更新の是非を判定する。
具体的には、低パワー撮影モードの心拍同期3次元走査による3次元画像データ(モニタリング用画像データ)の観察下で被検体の超音波検査に好適な超音波プローブ3の位置及び方向が決定され、呼吸性移動の影響が無い良好な診断用画像データの収集を目的として被検体の呼吸が一時的に停止された場合、波形変化量計測部83によって計測された所定時間内における呼吸波形の変化量と閾値βとの比較を行なう比較部84は、前記変化量が閾値βより小さい場合、モニタリング用画像データの収集を目的とした低パワー撮影モードを診断用画像データの収集を目的とした高パワー撮影モードへ更新するための判定を行ない、この判定結果をシステム制御部12へ供給する。
再び図1へ戻って、駆動制御部9は、走査制御部91と駆動波形制御部92を備えている。
走査制御部91は、撮影モード更新判定部8からシステム制御部12を介して供給される撮影モードの更新判定結果に基づき、送受信部2のレートパルス発生器211に対する駆動方法(即ち、単位時間内の超音波送受信回数を決定するレートパルスの繰り返し周期)を更新する。このとき、入力部10からシステム制御部12を介して供給される走査方法の選択情報に基づき、更新された撮影モードにて行なわれる心拍同期3次元走査のボリュームレート、走査密度、走査範囲等の走査パラメータを設定し、これらの走査パラメータに基づいた制御信号を送受信部2の送信遅延回路212及び受信遅延回路222へ供給する。
例えば、高パワー撮影モードから低パワー撮影モードへの更新判定結果を撮影モード更新判定部8から受信した上述の走査制御部91は、送受信部2のレートパルス発生部211と送信遅延回路212及び受信遅延回路222を上述の駆動方法や走査パラメータに基づいて制御し、高いボリュームレートの3次元画像データを収集する高パワー撮影モードから低いボリュームレートの3次元画像データを収集する低パワー撮影モードへ更新する。
この場合、同等のボリュームレートを有し、高い走査密度の3次元画像データを収集する高パワー撮影モードから低い走査密度の3次元画像データを収集する低パワー撮影モードへの更新、あるいは、広い走査範囲の3次元画像データを収集する高パワー撮影モードから狭い走査範囲の3次元画像データを収集する低パワー撮影モードへの更新であってもよく、これらは、入力部10において選択される高パワー撮影モード及び低パワー撮影モードの走査方法によって一義的に決定される。
一方、駆動波形制御部92は、システム制御部12を介して撮影モード更新判定部8から供給される更新判定結果に基づいて送受信部2の駆動回路213に対する駆動方法(即ち、駆動信号の振幅や波数)を更新する。例えば、高パワー撮影モードから低パワー撮影モードへの更新判定結果を撮影モード更新判定部8から受信した駆動波形制御部92は、駆動回路213において生成される駆動信号の振幅あるいは波数を低減させることによって低パワー撮影モードの超音波送受信を行なう。
次に、入力部10は、操作パネル上にキーボード、トラックボール、マウス、選択ボタン、入力ボタン等の入力デバイスや表示パネルを備え、高パワー撮影モード及び低パワー撮影モードにおける走査方法の選択、Early Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続検出回数に対する閾値αの設定、呼吸波形の変化量に対する閾値βの設定、心拍周期の許容変動範囲ΔTの設定あるいは標準心拍周期に対する上限値Tmax及び下限値Tminの設定、3次元サブ領域のセグメント数Sn及び心拍時相数Hnの設定、被検体情報の入力、画像データ生成条件や画像データ表示条件の設定、更には、各種コマンド信号の入力等が行なわれる。システム制御部12は、図示しないCPUと記憶回路を備え、前記記憶回路には、入力部10にて入力/設定/選択された各種情報が保存される。そして、前記CPUは、上述の情報や前記記憶回路に予め保管された各種情報に基づいて超音波診断装置100の各ユニットを制御し、広範囲な3次元画像データの生成を目的とした心拍同期3次元走査の制御を当該被検体から収集された生体信号に基づいて行なう。
(撮影モードの更新手順)
次に、本実施例における撮影モードの更新手順につき、図9のフローチャートを用いて説明する。尚、ここでも説明を簡単にするために3次元サブ領域S1乃至S4において収集した心拍時相τ1乃至τ4のサブボリュームデータを合成してボリュームデータを生成し、得られたボリュームデータを処理して3次元画像データを生成する心拍同期3次元走査を例に撮影モードの更新手順について説明する。
心拍同期3次元走査による3次元画像データの生成に先立ち、超音波診断装置100の操作者は、生体信号検出部7が備えた心電波形計測部71のECG電極711及び呼吸波形計測部72の呼吸センサ721を被検体の体表面に装着した後、入力部10において被検体情報の入力、高パワー撮影モード及び低パワー撮影モードにおける走査方法の選択、Early Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続検出回数に対する閾値αの設定、呼吸波形の変化量に対する閾値βの設定、標準心拍周期に対する上限値Tmax及び下限値Tminの設定、3次元サブ領域のセグメント数Sn及び心拍時相数Hnの設定、更には、画像データ生成条件や画像データ表示条件の設定等を行なう。そして、これらの入力情報、設定情報及び選択情報は、システム制御部12の記憶回路に保存される(図9のステップS1)。
上述の初期設定が終了したならば、操作者は、生体信号検出部7の心電波形計測部71及び呼吸波形計測部72を動作状態にして当該被検体の心電波形及び呼吸波形の計測を開始し、更に、入力部10において3次元画像データの生成開始コマンドを入力する。そして、このコマンド信号がシステム制御部12へ供給されることにより当該超音波検査に最適な超音波プローブ3の位置設定を目的とした低パワー撮影モードにおける3次元画像データ(モニタリング用画像データ)の生成が開始される(図9のステップS2)。
低パワー撮影モードにおける3次元画像データの生成に際し、駆動制御部9の走査制御部91は、送受信部2のレートパルス発生器211と送信遅延回路212及び受信遅延回路222に対し3次元サブ領域S1乃至S4を超音波走査するための制御信号を供給する。
即ち、被検体から得られた心電波形に基づいて心電波形計測部71の心拍同期信号生成部713が生成した心拍同期信号を、システム制御部12を介して受信した送信部21のレートパルス発生器211は、この心拍同期信号に同期し予め設定された低パワー撮影モードの繰り返し周期(即ち、高パワー撮影モードの繰り返し周期より長い繰り返し周期)を有するレートパルスを生成して送信遅延回路212へ供給する。
送信遅延回路212は、駆動制御部9の走査制御部91から供給された走査制御信号に基づいて所定の深さに超音波を集束するための集束用遅延時間と、心拍時相τ1の3次元サブ領域S1における最初の超音波送受信方向(θ1、φ1)に超音波を送信するための偏向用遅延時間を前記レートパルスに与え、このレートパルスをMtチャンネルの駆動回路213に供給する。
次いで、駆動回路213は、送信遅延回路212から供給されたレートパルスに基づいて駆動信号を生成し、この駆動信号を超音波プローブ3に設けられたMt個の送信用振動素子に供給して被検体内に送信超音波を放射する。この場合、駆動回路213は、駆動制御部9の駆動波形制御部92から供給される制御信号に基づいて低パワー撮影モードの駆動振幅(即ち、高パワー撮影モードの駆動振幅より小さな駆動振幅)を有する駆動信号を生成する。
放射された送信超音波の一部は、音響インピーダンスの異なる被検体の臓器境界面や組織にて反射し、超音波プローブ3に設けられたMr個の受信用振動素子によって受信されてMrチャンネルの電気的な受信信号に変換される。次いで、この受信信号は、受信部22のA/D変換器221においてデジタル信号に変換され、更に、Mrチャンネルの受信遅延回路222において所定の深さからの受信超音波を収束するための集束用遅延時間と超音波送受信方向(θ1、φ1)からの受信超音波に対し強い受信指向性を設定するための偏向用遅延時間が走査制御部91から供給された上述の制御信号に基づいて与えられた後加算器223にて整相加算される。そして、整相加算後の受信信号が供給された受信信号処理部4の包絡線検波器41及び対数変換器42は、この受信信号に対して包絡線検波と対数変換を行なってBモードデータを生成し、得られたBモードデータは、超音波送受信方向(θ1、φ1)を付帯情報としてサブボリュームデータ生成部51の超音波データ記憶部511に保存される。
次いで、駆動制御部9の走査制御部91は、送受信部2の送信遅延回路212及び受信遅延回路222における遅延時間を制御してθ方向にΔθ、φ方向にΔφずつ順次更新された3次元サブ領域S1の超音波送受信方向(θp、φq)(θp=θ1+(p−1)Δθ(p=1〜P)、φq=φ1+(q−1)Δφ(q=1〜Q)、但し、超音波送受信方向(θ1、φ1)を除く)の各々に対し同様の手順で超音波を送受信して低パワー撮影モードの3次元走査を行なう。そして、各々の送受信方向にて得られたBモードデータも上述の超音波送受信方向を付帯情報としてサブボリュームデータ生成部51の超音波データ記憶部511に保存される。
同様の手順によって心拍時相τ2乃至τ4の3次元サブ領域S1におけるBモードデータの生成と保存が終了したならば、サブボリュームデータ生成部51の補間処理部512は、超音波データ記憶部511から読み出した複数のBモードデータを超音波送受信方向(θp、φq)(θp=θ1+(p−1)Δθ(p=1〜P)、φq=φ1+(q−1)Δφ(q=1〜Q))に対応させて配列することにより3次元Bモードデータを形成し、更に、この3次元Bモードデータを構成する不等間隔のボクセルを補間処理して等方的なボクセルで構成されるサブボリュームデータを生成する。
3次元領域S0(即ち、3次元サブ領域So1乃至So4)の心拍時相τ1乃至τ4におけるサブボリュームデータの収集と保存が終了したならば、ボリュームデータ生成部52は、サブボリュームデータ生成部51のサブボリュームデータ記憶部513に保存されていたサブボリュームデータと心拍時相情報及びサブ領域情報を読み出す。そして、これらのサブボリュームデータを上述の付帯情報に基づいて合成し広範囲な3次元領域S0に対する時系列的なボリュームデータを生成する。
一方、ボリュームデータ処理部53、ボリュームデータ生成部52から順次供給されるボリュームデータをレンダリング処理して低パワー撮影モードの3次元画像データを生成し、得られた3次元画像データを表示部6のモニタに表示する(図9のステップS3)。
次いで、操作者は、表示部6に表示された低パワー撮影モードにおける3次元画像データの観察下で体表面上の超音波プローブ3を当該超音波検査に最適な位置に再配置した後(図9のステップS4)、被検体の体動の影響を受けない良好な高パワー撮影モードの3次元画像データ(診断用画像データ)を収集するために、被検体に対し呼吸の一時停止を指示する。そして、この指示に従って呼吸を停止した被検体の呼吸波形を呼吸波形計測部72から受信した撮影モード更新判定部8は、呼吸波形の変化量を計測し、更に、所定時間内における呼吸波形の変化量と閾値βとを比較する(図9のステップS5)。
一方、当該被検体の心電波形に基づいて生成された心拍同期信号を心電波形計測部71から受信した撮影モード更新判定部8は、心拍同期信号の信号間隔を計測することによってEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の発生有無を検出し、更に、Early Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数と閾値αとを比較する(図9のステップS6)。
そして、呼吸波形の変化量が閾値βより小さく、Early Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数が閾値αより小さい場合、撮影モード更新判定部8は、上述の低パワー撮影モードを高パワー撮影モードへ更新するための判定を行なう。そして、この判定結果と心電波形計測部71において生成された心拍同期信号をシステム制御部12を介して受信した駆動制御部9の走査制御部91は、送信部21のレートパルス発生器211を制御して低パワー撮影モードのレートパルスを高パワー撮影モードのレートパルス(即ち、低パワー撮影モードの繰り返し周期より短い繰り返し周期を有するレートパルス)に更新する。
同様にして、駆動制御部9の駆動波形制御部92は、送受信部2の駆動回路213を制御して、低パワー撮影モードの駆動信号を高パワー撮影モードの駆動信号(即ち、低パワー撮影モードの駆動振幅より大きな振幅あるいは波数を有する駆動信号)に更新する。
そして、レートパルスと駆動信号を低パワー撮影モードから高パワー撮影モードへ更新した状態で上述のステップS3と同様な心拍同期3次元走査を実行することにより高パワー撮影モードにおける時系列的な3次元画像データの生成と表示を行なう(図9のステップS7)。
一方、上述のステップS5に示した呼吸波形の変化量と所定の閾値βとの比較において呼吸波形の変化量が閾値βより大きい場合、低パワー撮影モードにおける3次元画像データの生成と表示が継続して行なわれ(図9のステップS3)、ステップS6に示したEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数と閾値αとの比較においてEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数が閾値αより大きい場合も、低パワー撮影モードにおける3次元画像データの生成と表示が継続して行なわれる(図9のステップS8)。
又、ステップS7に示した高パワー撮影モードにおける3次元画像データの収集中にEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態が発生し、このEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数が閾値αより大きくなった場合、駆動制御部9は、撮影モード更新判定部8から供給される撮影モードの更新判定結果に基づいて送受信部2を制御し、この送受信部2が生成するレートパルスと駆動信号を高パワー撮影モードから低パワー撮影モードへ更新して3次元画像データの生成と表示を行なう(図9のステップS8)。
即ち、高パワー撮影モードにおける時系列的な3次元画像データの生成と表示が行なわれている途中でEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数が閾値αを超えた場合、高パワー撮影モードは低パワー撮影モードに更新され、更に、Early Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数が閾値α以下に復帰した場合、低パワー撮影モードは高パワー撮影モードへ再度更新される。
一方、高パワー撮影モードにおける時系列的な3次元画像データの生成及び表示と並行して計測されるEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数が閾値α以下の場合、高パワー撮影モードは継続して行なわれる。
そして、所望期間における高パワー撮影モードの時系列的な3次元画像データの収集が終了したならば心電波形の計測を終了させ(図9のステップS10)、心電波形計測部71から心拍同期信号が供給されなくなった撮影モード更新判定部8は、高パワー撮影モードを低パワー撮影モードへ更新するための判定を行なう。そして、駆動制御部9の走査制御部91は、撮影モード更新判定部8から供給される撮影モードの更新判定結果に基づいて送受信部2を制御し、この送受信部2が生成するレートパルスと駆動信号を高パワー撮影モードから低パワー撮影モードへ更新して3次元画像データの生成と表示を行なう(図9のステップS11)。
以上述べた本発明の実施例によれば、被検体から収集された心電波形に同期させて前記被検体に対する心拍同期3次元走査を行なう際、超音波プローブに内蔵された振動素子の駆動方法を前記心電波形や呼吸波形に基づいて制御することにより、当該被検体の超音波診断に必要な診断用画像データが収集される期間では高パワー撮影モードが適用され、診断用画像データの収集が行なわれない期間では低パワー撮影モードが適用されるため超音波プローブの発熱を抑制することができる。
又、本実施例によれば、超音波プローブの位置設定等に用いるモニタリング用画像データの生成を目的とした低パワー撮影モードからS/Nに優れた診断用画像データの生成を目的とした高パワー撮影モードへの更新を、当該被検体から収集された呼吸波形の変化量に基づいて自動的に行なうことができる。このため、診断用画像データの収集効率が改善される。
更に、当該被検体から得られた心電波形におけるEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数に基づいて撮影モードの更新が行なわれるため、診断用画像データを収集することができないEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数が所定の閾値を超えた場合には高パワー撮影モードを低パワー撮影モードへ自動更新して診断用画像データの収集を中断させ、又、Early Trigger状態あるいはLate trigger状態の連続発生回数が前記閾値以下に復帰した場合には低パワー撮影モードを高パワー撮影モードへ自動更新して診断用画像データの生成が再開される。このような撮影モードの自動更新により高パワー撮影モードにおける診断用画像データの収集効率が改善される。更に、診断用画像データが収集される期間では高パワー撮影モードが設定され、診断用画像データの収集が行なわれない期間では低パワー撮影モードが設定されるため超音波プローブの発熱を抑制することができる。
一方、上述した撮影モードの更新は、送信超音波の繰り返し周期を決定するレートパルスの繰り返し周期あるいは振動素子を駆動して送信超音波を発生させる駆動信号の振幅や波数を制御することによって容易に行なうことができる。
以上、本発明の実施例について述べてきたが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、変形して実施することが可能である。例えば、上述の実施例では、被検体に対する超音波送受信によって得られた受信信号を処理してBモードデータを生成し、このBモードデータに基づいて3次元画像データを生成する場合について述べたが、前記受信信号を処理して得られたカラードプラデータ等の他の超音波データに基づいて3次元画像データを生成してもよい。
又、3次元画像データの替わりにMPR画像データやMIP画像データ等の2次元画像データであってもよく、ドプラ信号を周波数分析して得られる時系列的な周波数スペクトラムデータであっても構わない。
更に、上述の実施例における低パワー撮影モードのモニタリング画像データは、高パワー撮影モードの診断用画像データと同様にして2次元アレイ超音波プローブを用いた心拍同期3次元走査によって生成される3次元画像データである場合について述べたが、2次元アレイ超音波プローブを用いて収集される所望断面の2次元画像データであってもよい。
一方、上述の実施例では、被検体から収集された心電波形や呼吸波形に基づいて心拍同期3次元走査法の撮影モードを更新する場合について述べたが、これに限定されるものではなく、例えば、ストレスエコー法等の心拍同期超音波検査法における撮影モードを上述の生体信号に基づいて更新する場合であってもよい。
又、心電波形あるいは呼吸波形の何れか一方を用いて高パワー撮影モード及び低パワー撮影モードの設定や更新を行なってもよく、更に、心電波形のEarly Trigger状態あるいはLate trigger状態の何れか一方の情報に基づいて高パワー撮影モード及び低パワー撮影モードの設定や更新を行なってもよい。
本発明の実施例における超音波診断装置の全体構成を示すブロック図。 同実施例の超音波診断装置が備える送受信部及び受信信号処理部の具体的な構成を示すブロック図。 同実施例の3次元走査における超音波送受信方向を説明するための図。 同実施例の心拍同期3次元走査モードにおける3次元サブ領域を示す図。 同実施例の3次元サブ領域に対する超音波走査の具体例を示す図。 同実施例の超音波診断装置が備える画像データ生成部の具体的な構成を示すブロック図。 同実施例の超音波診断装置が備える生体信号計測部及び撮影モード更新判定部の具体的な構成を示すブロック図。 同実施例における心電波形のEarly Trigger状態及びLate Trigger状態を説明するための図。 同実施例における撮影モードの更新手順を示すフローチャート。
符号の説明
2…送受信部
21…送信部
211…レートパルス発生器
212…送信遅延回路
213…駆動回路
22…受信部
221…A/D変換器
222…受信遅延回路
223…加算器
3…超音波プローブ
4…受信信号処理部
5…画像データ生成部
6…表示部
7…生体信号検出部
71…心電波形計測部
711…ECG電極
713…心拍同期信号生成部
72…呼吸波形計測部
721…呼吸センサ
722…呼吸波形推定部
8…撮影モード更新判定部
81…信号間隔計測部
82…ET/LT計数部
83…波形変化量計測部
84…比較部
9…駆動制御部
91…走査制御部
92…駆動波形制御部
10…入力部
11…温度計測部
12…システム制御部
100…超音波診断装置

Claims (11)

  1. 複数の振動素子が配列された超音波プローブと、
    前記振動素子を駆動し被検体に対して超音波を送受信する送受信手段と、
    前記送受信によって得られた受信信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成手段と、
    前記被検体の生体信号を検出する生体信号検出手段と、
    前記生体信号に基づいて高パワー撮影モードあるいは低パワー撮影モードへの更新の是非を判定する撮影モード更新判定手段と、
    この撮影モード更新判定手段の判定結果に基づいて前記送受信手段による駆動方法を制御する駆動制御手段とを
    備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記生体信号検出手段は、前記被検体の心電波形あるいは呼吸波形の少なくとも何れかを前記生体信号として検出することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記撮影モード更新判定手段は、前記生体信号検出手段によって検出された前記呼吸波形の変化量に基づいて低パワー撮影モードから高パワー撮影モードへの更新の是非を判定することを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  4. 前記撮影モード更新判定手段は、前記呼吸波形の変化量を計測する波形変化量計測手段と、前記変化量の計測結果と予め設定された第1の閾値とを比較する比較手段を有し、前記変化量の計測結果が前記第1の閾値より小さくなった場合、モニタリング用画像データの生成を目的とする前記低パワー撮影モードを診断用画像データの生成を目的とする前記高パワー撮影モードへ更新するための判定を行なうことを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置。
  5. 前記撮影モード更新判定手段は、前記生体信号検出手段によって検出された前記心電波形の心拍周期に基づいて前記高パワー撮影モードあるいは前記低パワー撮影モードへの更新の是非を判定することを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  6. 前記撮影モード更新判定手段は、前記心電波形に基づく心拍同期信号の信号間隔を計測してEarly Trigger状態あるいはLate Trigger状態を検出する信号間隔計測手段と、前記Early Trigger状態あるいは前記Late Trigger状態を計数するET/LT計数手段と、前記Early Trigger状態あるいは前記Late Trigger状態の連続発生回数と予め設定された第2の閾値とを比較する比較手段を有し、前記連続発生回数が前記第2の閾値より大きくなった場合、前記高パワー撮影モードを前記低パワー撮影モードへ更新するための判定を行なうことを特徴とする請求項5記載の超音波診断装置。
  7. 前記撮影モード更新判定手段は、前記生体信号検出手段による前記心電波形の検出が行なわれなくなった場合、前記高パワー撮影モードを前記低パワー撮影モードへ更新するための判定を行なうことを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  8. 前記駆動制御手段は、前記送受信手段が生成するレートパルスの繰り返し周期を前記判定結果に基づいて制御することにより単位時間における超音波の送受信回数を更新することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  9. 前記駆動制御手段は、前記振動素子を駆動するために前記送受信手段が生成する駆動信号の振幅あるいは波数を前記判定結果に基づいて制御することにより前記送受信における送信パワーを更新することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  10. 前記送受信手段は、前記生体信号検出手段によって検出された前記心電波形に同期させて前記被検体に対する心拍同期3次元走査を行ない、前記画像データ生成手段は、前記心拍同期3次元走査によって収集されたボリュームデータを処理して3次元画像データ、MIP画像データ及びMPR画像データの少なくとも何れかを生成することを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
  11. 前記送受信手段は、前記生体信号検出手段によって検出された前記心電波形に同期させて前記被検体に対する前記送受信を行ない、前記画像データ生成手段は、前記送受信によって得られた受信信号を処理してBモード画像データ、カラードプラ画像データ及び周波数スペクトラムデータの少なくとも何れかを生成することを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
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