JP2010001870A - 高圧燃料ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない部品数でプランジャにかかる負担を軽減できる高圧燃料ポンプを提供すること。
【解決手段】高圧燃料ポンプのプランジャ41は、略棒状のプランジャ本体411と、このプランジャ本体411の端部に鍔状に形成されカム部が摺接するタペット412と、を有する。また、プランジャ本体411のうち、シリンダ42内部を摺動する部分をシリンダ摺動部413とし、このシリンダ摺動部413とタペット412との間の部分を中間部414とすると、この中間部414には、シリンダ摺動部413側からタペット412側にかけて滑らかに拡径する区間S2が含まれる。この拡径する区間S2には、側面視で互いに異なる曲率χ1,χ2を有する少なくとも2つの曲線が含まれる。
【選択図】図4

Description

本発明は、高圧燃料ポンプに関する。詳しくは、エンジンのインジェクタに燃料を供給する高圧燃料ポンプに関する。
多気筒ディーゼルエンジンにおける燃料供給系は、燃料タンクに貯留された燃料を圧送する低圧燃料ポンプと、この低圧燃料ポンプによって圧送された燃料を加圧する高圧燃料ポンプと、この高圧燃料ポンプにより加圧された燃料を、エンジンの気筒毎に設けられたインジェクタに供給するコモンレールとを含んで構成される。
このうち、高圧燃料ポンプは、カム部が設けられたポンプシャフトと、このポンプシャフトを回転可能に支持するハウジングと、ポンプシャフトの回転軸周りに放射状に配置されたシリンダと、シリンダ内部に往復動可能に収容されたプランジャと、シリンダの内壁面とプランジャの先端面とにより区画形成された加圧室と、を含んで構成される。この高圧燃料ポンプでは、ポンプシャフトを回転駆動して、プランジャの基端側のタペットから駆動力を伝達し、このプランジャをシリンダ内で往復動することにより、加圧室内の燃料を加圧する。このように、プランジャの基端側の根元には、ポンプシャフトの回転駆動力が直に伝達するため、応力が集中しやすくなっている。
そこで、プランジャにかかる負担を軽減するために様々な研究がなされている。
例えば特許文献1には、プランジャを、シリンダ内部を摺動するシリンダ摺動部と、ポンプシャフトのカム部が接触するタペットとで別体に形成した高圧燃料ポンプが示されている。この高圧燃料ポンプでは、別体で形成されたシリンダ摺動部とタペットとはコイルスプリングを介して連結されており、これにより、プランジャにかかる負担が軽減される。
また例えば特許文献2には、タペットに、ポンプシャフトのカム部の外周面に当接するローラを設けた高圧燃料ポンプが示されている。この高圧燃料ポンプでは、ポンプシャフトの回転に伴い、カム部の外周面に当接しながらローラが回転し、さらにこのカム部の外周面の起伏に合わせてプランジャが往復動する。これにより、プランジャにかかる負担が軽減される。
特開2004−308425号公報 特開2001−221131号公報
しかしながら、上述の特許文献1及び特許文献2示された高圧燃料ポンプでは、別体のタペット、コイルスプリング、及びローラ等の余分に必要な部品点数が増えてしまう。このように複数の部品で構成した場合、各部品の組み付け精度を考慮する必要があるため、製造及び組立てにかかるコストが高くなってしまう。
また、特許文献2の高圧燃料ポンプのように、プランジャにローラを設ける場合、ローラの片当りを考慮して、プランジャをポンプシャフト側に付勢するスプリングの荷重を大きくする必要がある。しかしながら、スプリングの荷重を大きくしてしまうと、ローラとカム部の接触面に潤滑油が供給されにくくなってしまうため、潤滑油切れやローラの偏耗等の理由により燃料を圧縮するタイミングが遅れ、結果として圧縮効率が低下するおそれもある。
本発明は、上述した点を考慮してなされたものであり、少ない部品数でプランジャにかかる負担を軽減できる高圧燃料ポンプを提供することを目的とする。
本発明は、内燃機関の燃料噴射弁に燃料を高圧で供給する高圧燃料ポンプ(例えば、後述の高圧燃料ポンプ1)であって、ハウジング(例えば、後述のハウジング3)と、前記内燃機関の駆動源により回転駆動されるポンプシャフト(例えば、後述のポンプシャフト2)と、前記ハウジング内部に形成され前記ポンプシャフトを回転可能に支持する軸受部(例えば、後述の第1軸受部33、及び第2軸受部34)と、前記ポンプシャフトの回転軸周りに放射状に延在するシリンダ(例えば、後述のシリンダ42)と、当該シリンダ内部に往復動可能に収容されたプランジャ(例えば、後述のプランジャ41,41A,41B)と、前記プランジャの前記ポンプシャフト側の端部を、前記ポンプシャフトに形成されたカム部(例えば、後述のカム部22)に向かって付勢する付勢機構(例えば、後述のスプリング44)と、を備え、前記プランジャは、略棒状のプランジャ本体(例えば、後述のプランジャ本体411)と、当該プランジャ本体の前記ポンプシャフト側の端部に鍔状に形成され前記カム部が摺接するカム摺接部(例えば、後述のタペット412)と、を有し、前記プランジャ本体のうち、前記シリンダ内部を摺動する部分をシリンダ摺動部(例えば、後述のシリンダ摺動部413)とし、当該シリンダ摺動部と前記カム摺接部との間の部分を中間部(例えば、後述の中間部414,414A,414B)とし、当該中間部には、前記シリンダ摺動部側から前記カム摺接部側にかけて滑らかに拡径する区間(例えば、後述の区間S2)が含まれ、当該拡径する区間には、側面視で互いに異なる曲率(例えば、後述の曲率χ1,χ2)を有する少なくとも2つの曲線が含まれることを特徴とする。
この発明によれば、その端部にカム摺接部が鍔状に形成されたプランジャ本体において、シリンダ内部を摺動する部分をシリンダ摺動部とし、このシリンダ摺動部よりもカム摺接部側の部分を中間部とした。また、この中間部のうちシリンダ摺動部側からカム摺接部側にかけて滑らかに拡径する区間において、側面視で互いに異なる曲率を有する少なくとも2つの曲線を形成した。
ポンプシャフトを回転駆動し、カム摺接部に荷重を加えると、プランジャ本体のうちカム摺接部側の中間部に応力が生じる。特にこの中間部のうち、シリンダ摺動部からカム摺接部側へかけて拡径する区間には、特に大きな応力が集中しやすくなっている。このような拡径する区間に、互いに異なる曲率を有する少なくとも2つの曲線を形成することにより、応力が集中するのを緩和することができる。これにより、プランジャにかかる負担を軽減し、プランジャの耐久性を向上することができる。
この場合、前記中間部のうち前記拡径する区間よりも前記シリンダ摺動部側には、前記シリンダ摺動部の外径よりも縮径する区間(例えば、後述の区間S3,S3´)が含まれることが好ましい。
ところで、プランジャのうち特にシリンダ摺動部はシリンダ内部を高速で摺動するため、その円筒度精度を高めておく必要がある。この発明によれば、円筒度精度を高めるためにシリンダ摺動部の外周面を砥石で研削する際に、中間部等の特に精度を高める必要のない部分をも誤って研削してしまうのを防止することができる。また、このような縮径する区間を中間部に形成することにより、研削する必要がある部分と、研削する必要のない部分とを明確に区分することができる。
この場合、前記少なくとも2つの曲線のうち、前記シリンダ摺動部側の曲線の曲率は、前記カム摺接部側の曲線よりも小さいことが好ましい。
シリンダ摺動部は、シリンダ内部を摺動するため、側面視でその外周線が直線状に形成される。この発明によれば、このようなシリンダ摺動部からカム摺接部までを、次第に曲率が大きくなるように、より滑らかに形成することができる。
この場合、前記縮径する区間には、側面視で前記拡径する区間に含まれる曲線の曲率よりも小さな曲率(例えば、後述の曲率χ3)を有する曲線が含まれることが好ましい。
この発明によれば、プランジャの強度を損なうことなく、中間部に縮径する区間を形成することができる。すなわち、縮径する区間に段差を形成せず、所定の曲率を有する曲線を形成することにより、特定の箇所に応力が集中するのを防止できるので、プランジャの強度を損なうことがない。
この場合、前記中間部のうち前記シリンダ摺動部の外径よりも縮径する区間は、当該プランジャが前記シリンダ内部で上死点に達した状態であっても、前記シリンダ内部に入り込まないことが好ましい。
例えば、プランジャがシリンダ内部で上死点に達した際に、このプランジャのうちシリンダ摺動部の外径よりも縮径した区間がシリンダ内部に入り込むと、シリンダとプランジャとの間に大きな隙間ができてしまい、この隙間から多くの燃料が漏れてしまうおそれがある。この発明によれば、プランジャが上死点に達した際に、シリンダとプランジャの隙間から燃料が過剰に漏出するのを防止できる。
本発明の高圧燃料ポンプによれば、プランジャ本体の中間部のうちシリンダ摺動部からカム摺接部側へかけて拡径する区間に、互いに異なる曲率を有する少なくとも2つの曲線を形成することにより、この拡径する区間に応力が集中するのを緩和することができる。これにより、プランジャにかかる負担を軽減することができる。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る高圧燃料ポンプ1の構成を示す断面図である。
高圧燃料ポンプ1は、駆動源からの駆動力により、導入された低圧燃料を加圧して、この加圧した燃料を高圧燃料として排出するものである。
具体的には、この高圧燃料ポンプ1は、例えば、ディーゼルエンジンの燃料供給系に設けられる。すなわち、この高圧燃料ポンプ1は、例えば、エンジンのカムシャフトを駆動源として回転駆動され、低圧燃料ポンプにより燃料タンクに貯留された燃料が導入されると、この燃料を加圧して、コモンレールを介して、エンジンの各気筒に設けられたインジェクタに高圧燃料を供給する。
高圧燃料ポンプ1は、長尺状のポンプシャフト2と、このポンプシャフト2を回転可能に収容するハウジング3と、シリンダ42及びプランジャ41が設けられたシリンダホルダ4とを含んで構成される。高圧燃料ポンプ1は、シリンダ42内でプランジャ41を往復動させることで、シリンダ42内部に形成された加圧室43において燃料を加圧するプランジャポンプである。
ポンプシャフト2は、長尺状のポンプシャフト本体21と、このポンプシャフト本体21の外周面から半径方向に突出したカム部22と、を含んで構成される。このカム部22の軸方向に沿った断面の形状は、楕円形状(後述の図2参照)となっている。ポンプシャフト本体21の先端側は、エンジンのカムシャフト等の駆動源に連結され、基端側はハウジング3内に収容される。
ハウジング3は、ポンプシャフト本体21のカム部22から先端側を収容するメインハウジング31と、ポンプシャフト本体21を基端側から覆うハウジングカバー32との2つの部材を組み合わせて構成される。
メインハウジング31の内部には、ポンプシャフト2の回転軸に沿って延出し、ポンプシャフト本体21のうちカム部22よりも先端側を回転可能に支持する筒状の第1軸受部33と、ポンプシャフト2の回転軸の半径方向に沿って延出し、カム部22及びシリンダホルダ4を収容する筒状のシリンダ収容部36とが形成される。
ハウジングカバー32は、フランジ状に形成されており、ポンプシャフト本体21を基端側から覆った状態で、メインハウジング31に図示しない締結部材により固定される。このハウジングカバー32の内部には、ポンプシャフト本体21のうちカム部22よりも基端側を回転可能に支持する第2軸受部34が形成される。
図2及び図3は、図1の線II−IIに沿った断面を示す図であり、シリンダホルダ4の構成を示す断面図である。
シリンダホルダ4は、ポンプシャフト2の回転軸周りに放射状に延在する筒状のシリンダ42と、このシリンダ42の内部に往復動可能に収容されたプランジャ41と、を備える。このシリンダホルダ4は、プランジャ41及びシリンダ42をメインハウジング31のシリンダ収容部36に挿入した状態で、複数の締結部材49によりメインハウジング31に締結される。
プランジャ41は、略棒状のプランジャ本体411と、このプランジャ本体411のポンプシャフト2側の端部に鍔状に形成されたカム摺接部としてのタペット412とを有する。なお、このプランジャ41のより詳細な構成については、後に図4を参照して説明する。
シリンダ収容部36内には、プランジャ41のタペット412を、ポンプシャフト2のカム部22の外周面に向かって付勢する付勢機構としてのスプリング44が設けられる。これにより、タペット412とカム部22とは、常時接触した状態となる。また、このシリンダホルダ4において、燃料を加圧する加圧室43は、シリンダ42の内壁面とプランジャ41の先端面とにより区画形成される。
また、以上のように構成されたシリンダホルダ4は、プランジャ41の中心軸OPが、楕円形状の断面を有するカム部22の中心軸Oを通過するように、メインハウジング31に取り付けられる。
ポンプシャフト本体21を、中心軸Oで回転駆動すると、このポンプシャフト本体21の回転に従動してカム部22が回転する。カム部22が回転すると、接触点Pはカム部22の外周面に沿って移動する。すなわち、カム部22が回転すると、このカム部22の断面の形状に合わせて、中心軸Oから接触点Pまでの距離が変化し、これに伴い、プランジャ41がシリンダ42の内部において上死点と下死点との間を往復動する。すなわち、プランジャ41は、カム部22の長軸OLがプランジャ41の中心軸OPと一致した時に上死点に達し(図3参照)、カム部22の短軸OSがプランジャ41の中心軸OPと一致した時に下死点に達する。
ここで、プランジャ41が下死点から上死点に達するまでの工程、すなわち、加圧室43内の燃料を加圧する工程において、図2に示すように、接触点Pがプランジャ41の中心軸OPからずれている時には、破線2aに示す部分、すなわちプランジャ本体411のうちタペット412側の付け根の部分に、特に大きな応力が集中しやすくなっている。
図1に戻って、シリンダホルダ4には、さらに、加圧室43に燃料を流入させる低圧通路45a,45b,45cと、加圧室43から燃料を排出する高圧通路46と、が形成されている。このうち、低圧通路45aには、メインハウジング31に形成された図示しない燃料通路を介して、燃料導入部11から導入された燃料が供給される。また、高圧通路46は、コモンレールに接続される燃料排出部12の排出通路12aに連通する。
また、低圧通路45cには、加圧室43側からこの低圧通路45c側へ燃料が逆流するのを防止する低圧側逆止弁47が設けられ、高圧通路46には、高圧通路46側から加圧室43側へ燃料が逆流するのを防止する高圧側逆止弁48が設けられる。
以上のように構成された高圧燃料ポンプ1では、駆動源によりポンプシャフト2を回転駆動すると、プランジャ41がシリンダ42内部で往復動する。ここで、低圧通路45a,45b,45cから加圧室43内に燃料を供給すると、加圧室43内の燃料はプランジャ41により高圧に加圧されるとともに、高圧側逆止弁48が開いた状態となり、加圧室43内の高圧燃料が燃料排出部12から排出される。
次に、プランジャ41の詳細な構成について、図4を参照して説明する。
図4は、プランジャ41の構成を示す側面図である。より具体的には、上死点に達した時におけるプランジャ41の構成を示す。
プランジャ41は一の材料より形成されるが、以下では便宜上、その形状及び機能により、プランジャ41を軸方向に沿って複数の部分に分けて説明する。
具体的には、プランジャ41のうち、カム部が摺接する部分、すなわち、一点鎖線4aよりも図4中下方の部分をタペット412とする。
また、プランジャ41のうち、略棒状に形成された部分、すなわち、一点鎖線4aよりも図4中上方の部分をプランジャ本体411とする。
また、このプランジャ本体411のうち、略円柱状に形成されシリンダ42内部を摺動する部分、すなわち、一点鎖線4bよりも図4中上方の部分をシリンダ摺動部413とし、さらに、プランジャ本体411のうち、シリンダ摺動部413とタペット412との間の部分、すなわち、一点鎖線4bよりも図4中下方の部分を中間部414とする。
上述のように、プランジャ41で加圧室内の燃料を加圧する際には、プランジャ本体411のうちタペット412側の付け根の部分、すなわち、中間部414に応力が集中しやすくなっている。この点に鑑みて、中間部414は、以下に示すような形状で形成される。
図4に示すように、中間部414には、側面視で外周線が中心軸OPと平行に延びる区間S1と、シリンダ摺動部413側からタペット412側にかけて滑らかに拡径する区間S2と、が含まれる。また、この滑らかに拡径する区間S2には、側面視で互いに異なる曲率χ1,χ2を有する2つの曲線が含まれている。
より具体的には、この滑らかに拡径する区間S2に含まれる曲線の曲率は、シリンダ摺動部413側からタペット412側へ向かって次第に大きくなるようにすることが好ましい。つまり、シリンダ摺動部413側の曲線の曲率をχ1とし、タペット412側の曲線の曲率をχ2とした場合、χ1<χ2となっていることが好ましい。また、中間部414の中心軸OPに沿った長さをLとした場合、曲率χ1を1/0.37L程度とし、曲率χ2を1/0.25L程度とすることがより好ましい。
本実施形態によれば、以下のような作用効果がある。
(1)その端部にタペット412が鍔状に形成されたプランジャ本体411において、シリンダ42内部を摺動する部分をシリンダ摺動部413とし、このシリンダ摺動部413よりもタペット412側の部分を中間部414とした。また、この中間部414のうちシリンダ摺動部413側からタペット412側にかけて滑らかに拡径する区間S2において、側面視で互いに異なる曲率χ1,χ2を有する少なくとも2つの曲線を形成した。
ここで、ポンプシャフト2を回転駆動し、タペット412に荷重を加えると、プランジャ本体411のうちタペット412側の中間部414に応力が生じる。特にこの中間部414のうち、シリンダ摺動部413からタペット412側へかけて拡径する区間S2には、特に大きな応力が集中しやすくなっている。このような拡径する区間S2に、互いに異なる曲率χ1,χ2を有する少なくとも2つの曲線を形成することにより、応力が集中するのを緩和することができる。これにより、プランジャ41にかかる負担を軽減し、プランジャ41の耐久性を向上することができる。
(2)シリンダ摺動部413は、シリンダ42内部を摺動するため、側面視でその外周線が直線状に形成される。そこで、シリンダ摺動部413側の曲線の曲率をχ1とし、タペット412側の曲線の曲率をχ2とした場合、χ1<χ2とすることにより、シリンダ摺動部413からタペット412までを、次第に曲率が大きくなるように、より滑らかに形成することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態の高圧燃料ポンプについて、図5及び図6を参照して説明する。
以下の第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
図5は、本実施形態に係るプランジャ41Aの構成を示す側面図である。より具体的には、上死点に達した時におけるプランジャ41Aの構成を示す。
本実施形態の高圧燃料ポンプは、プランジャ41Aの構成が第1実施形態の高圧燃料ポンプ1と異なる。より具体的には、プランジャ41Aの中間部414Aの構成が異なる。
図5に示すように、中間部414Aには、側面視で外周線が中心軸OPと平行に延びるとともにシリンダ摺動部413の外径よりも縮径する区間S3と、シリンダ摺動部413側からタペット412側にかけて滑らかに拡径する区間S2と、が含まれる。
ここで、シリンダ摺動部413の外径と縮径する区間S3における外径との差は、縮径する区間S3のシリンダ摺動部413に対する逃げ幅Wと等しい。ここで、上述のように中間部414Aの中心軸OPに沿った長さをLとした場合、縮径する区間S3の逃げ幅Wは0.006L程度であれば十分である。また、図5に示すように、縮径する区間S3は、プランジャ41Aがシリンダ42内部で上死点に達した状態であっても、このシリンダ42内部に入り込まない。なお、この図5において、逃げ幅Wは、理解の便宜のために誇張して記載されている。
本実施形態によれば、上述の(1)及び(2)の効果に加えて、以下に示す効果を有する。
(3)プランジャ41Aのうち特にシリンダ摺動部413はシリンダ42内部を高速で摺動するため、その円筒度精度を高めておく必要がある。そこで、図6に示すように、シリンダ摺動部413の円筒精度を高めるために、プランジャ41Aを中心軸OPで回転しながら、砥石419Aでシリンダ摺動部413の外周面を研削する際に、砥石419Aが中間部414Aに当たってしまい、この中間部414Aをあやまって研削してしまうのを防止することができる。すなわち、この縮径した区間S3を、砥石419Aの逃げ部として利用することができる。また、このような縮径した区間S3を中間部414Aに形成することにより、研削する必要がある部分と、研削する必要のない部分とを明確に区分することができる。なお、この図6において、逃げ幅Wは、図5と同様に誇張して記載されている。
(4)上述のように、縮径する区間S3は、プランジャ41Aがシリンダ42内部で上死点に達した状態であっても、このシリンダ42内部に入り込まない。これにより、プランジャ41Aが上死点に達した際に、シリンダ42とプランジャ41Aとの隙間から燃料が過剰に漏出するのを防止できる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態の高圧燃料ポンプについて、図7〜図10を参照して説明する。
以下の第3実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
図7は、本実施形態に係るプランジャ41Bの構成を示す側面図である。より具体的には、上死点に達した時におけるプランジャ41Bの構成を示す。
本実施形態の高圧燃料ポンプは、プランジャ41Bの構成が第1実施形態の高圧燃料ポンプ1と異なる。より具体的には、プランジャ41Bの中間部414Bの構成が異なる。
図7に示すように、中間部414Bには、側面視で外周線がシリンダ摺動部413の外径よりも縮径する区間S3´と、シリンダ摺動部413側からタペット412側にかけて滑らかに拡径する区間S2と、が含まれる。また、この縮径する区間S3´には、側面視で曲率χ3を有する曲線が含まれている。
より具体的には、この縮径する区間S3´に含まれる曲線の曲率χ3は、拡径する区間S2に含まれる2つの曲線の曲率χ1,χ2よりも小さいことが好ましい。また、中間部414Bの中心軸OPに沿った長さをLとした場合、曲率χ1を1/0.37L程度とし、曲率χ2を1/0.25L程度とし、曲率χ3を1/3.7L程度とすることがより好ましい。
図8は、中間部414Bの縮径する区間S3´を示す部分拡大図である。
上述のように、縮径する区間S3´には、所定の曲率χ3を有する曲線が含まれるとともに、シリンダ摺動部413の外径よりも縮径されている。ここで、シリンダ摺動部413の外径と、区間S3´において最も縮径した部分の外径との差は、縮径する区間S3´のシリンダ摺動部413に対する逃げ幅Wと等しい。また、上述の第2実施形態と同様に、中間部414Bの中心軸OPに沿った長さをLとした場合、縮径する区間S3´の逃げ幅Wは0.006L程度であれば十分である。なお、この図8において、曲率χ3及び逃げ幅Wは、図5と同様に誇張して記載されている。
次に、以上のように構成されたプランジャ41Bの応力解析の結果について、図9及び図10を参照して説明する。
図9は、プランジャ41Bの応力解析の結果を模式的に示す図であり、図10は、プランジャ41Bに対する比較例のプランジャ41Xの応力解析の結果を模式的に示す図である。ここで、比較例のプランジャ41Xは、本実施形態のプランジャ41Bと、中間部414Xの構成が異なる。すなわち、比較例のプランジャ41Xの中間部414Xのうち拡径する区間には、側面視で所定の曲率を有する単一の曲線のみが含まれる点が、本実施形態のプランジャ41Bと異なる。
また、図9及び図10では、応力解析の結果として、図2に示すような燃料の加圧時において各部分に生じる応力の大きさを4段階に分けるとともに、これをハッチングの濃淡で表した。すなわち、発生する応力が最も小さい部分を白で示し、発生する応力が大きくなるに従い濃いハッチングで示す。
図9及び図10に示すように、本実施形態のプランジャ41B及び比較例のプランジャ41X共に、中間部414B,414Xに応力が発生する。
図10に示すように、比較例のプランジャ41Xでは、中間部のうちタペット側の付け根の部分に特に大きな応力が集中する。一方、図9に示すように、本実施形態のプランジャ41Bでは、上述のようなタペット側の付け根の部分における応力の集中が緩和される。
本実施形態の高圧燃料ポンプによれば、上述の(1)〜(4)の効果に加えて、以下の効果がある。
(5)縮径する区間S3´に段差を形成せず、曲率χ3を有する曲線を形成することにより、特定の箇所に応力が集中するのを防止し、プランジャ41Bの強度を損なうことなく、中間部414Bに縮径する区間S3´、すなわち砥石の逃げ部を形成することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、プランジャ本体の中間部のうち滑らかに拡径する区間S2に、側面視で互いに異なる曲率χ1,χ2を有する2つの曲線を形成したが、曲線の数はこれに限らない。例えば、互いに異なる曲率を有する3つ以上の曲線を形成してもよい。
また、上記実施形態では、ポンプシャフト本体と一体に形成されたカム部により、プランジャを往復動させたが、これに限らない。例えば、カムリングが設けられたカム部によりプランジャを往復動させてもよい。
本発明の第1実施形態に係る高圧燃料ポンプの構成を示す断面図である。 図1の線II−IIに沿った断面を示す図である。 図1の線II−IIに沿った断面を示す図である。 上記実施形態に係るプランジャの構成を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係るプランジャの構成を示す側面図である。 上記実施形態に係るプランジャのシリンダ摺動部の外周面を、砥石で研削する様子を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るプランジャの構成を示す側面図である。 上記実施形態に係る中間部の縮径する区間を示す部分拡大図である。 上記実施形態に係るプランジャの応力解析の結果を模式的に示す図である。 比較例のプランジャの応力解析の結果を模式的に示す図である。
符号の説明
1…高圧燃料ポンプ
2…ポンプシャフト
22…カム部
3…ハウジング
4…シリンダホルダ
41,41A,41B…プランジャ
411,411A,411B…プランジャ本体
412…タペット(カム摺接部)
413…シリンダ摺動部
414,414A,414B…中間部
χ1,χ2,χ3…曲率
S1,S2,S3,S3´…区間
42…シリンダ
44…スプリング(付勢機構)

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃料噴射弁に燃料を高圧で供給する高圧燃料ポンプであって、
    ハウジングと、
    前記内燃機関の駆動源により回転駆動されるポンプシャフトと、
    前記ハウジング内部に形成され前記ポンプシャフトを回転可能に支持する軸受部と、
    前記ポンプシャフトの回転軸周りに放射状に延在するシリンダと、
    当該シリンダ内部に往復動可能に収容されたプランジャと、
    前記プランジャの前記ポンプシャフト側の端部を、前記ポンプシャフトに形成されたカム部に向かって付勢する付勢機構と、を備え、
    前記プランジャは、略棒状のプランジャ本体と、当該プランジャ本体の前記ポンプシャフト側の端部に鍔状に形成され前記カム部が摺接するカム摺接部と、を有し、
    前記プランジャ本体のうち、前記シリンダ内部を摺動する部分をシリンダ摺動部とし、当該シリンダ摺動部と前記カム摺接部との間の部分を中間部とし、
    当該中間部には、前記シリンダ摺動部側から前記カム摺接部側にかけて滑らかに拡径する区間が含まれ、
    当該拡径する区間には、側面視で互いに異なる曲率を有する少なくとも2つの曲線が含まれることを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  2. 前記中間部のうち前記拡径する区間よりも前記シリンダ摺動部側には、前記シリンダ摺動部の外径よりも縮径する区間が含まれることを特徴とする請求項1に記載の高圧燃料ポンプ。
  3. 前記少なくとも2つの曲線のうち、前記シリンダ摺動部側の曲線の曲率は、前記カム摺接部側の曲線よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の高圧燃料ポンプ。
  4. 前記縮径する区間には、側面視で前記拡径する区間に含まれる曲線の曲率よりも小さな曲率を有する曲線が含まれることを特徴とする請求項2又は3に記載の高圧燃料ポンプ。
  5. 前記中間部のうち前記シリンダ摺動部の外径よりも縮径する区間は、当該プランジャが前記シリンダ内部で上死点に達した状態であっても、前記シリンダ内部に入り込まないことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の高圧燃料ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011174430A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Ntn Corp ポンプ用タペット
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