JP2009542778A - Mtkiキナゾリン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)
【化1】
Figure 2009542778

[式中、Yは−C3〜9アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−C1〜5アルキル−もしくは−C1〜5アルキル−NR−CO−C1〜5アルキル−を表し;Xは−O−を表し;XはNR−C1〜2アルキル−を表し;Rは水素、ハロもしくはHet−O−を表し;Rは水素を表し;Rはヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ −、またはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルオキシおよびNR10から各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシを表し;Rは水素もしくはC1〜4アルキルを表し;Rは水素もしくはC1〜4アルキルを表し;Rは水素を表し;RおよびR10は各々独立して水素、C1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−C(=O)−;C1〜4アルキルもしくはヒドロキシで置換されたC1〜4アルキルを表し;Hetは場合によりC1〜4アルキルで置換されていてもよいピリジニルを表し;Hetはモルホリニル、ピペリジニルもしくはピペラジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ−C1〜4アルキルもしくはC1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−で置換されていてもよい]
の化合物、そのN−オキシド形態、製薬学的に許容しうる付加塩および立体化学的異性体に関する。

Description

本発明は、抗腫瘍活性を保有し、従って、人体もしくは動物体の処置の方法において有用なある種の新規キナゾリン誘導体もしくはその製薬学的に許容しうる塩に関する。本発明はまた、該キナゾリン誘導体の製造方法、それらを含有する製薬学的組成物および治療方法における、例えば人体もしくは動物体におけるアテローム性動脈硬化症、再狭窄および癌のような細胞増殖性疾患の予防もしくは処置における使用のための薬剤の製造におけるそれらの使用にも関する。
近年、細胞は癌遺伝子、すなわち、活性化すると悪性腫瘍細胞の形成をもたらす遺伝子へのそのDNAの一部のトランスフォーメーションによって癌化し得ることが見出されている(非特許文献1)。いくつかのそのような癌遺伝子は、増殖因子の受容体であるペプチドの生産を引き起こす。増殖因子受容体複合体の活性化は、次に細胞増殖の増加をもたらす。例えば、いくつかの癌遺伝子はチロシンキナーゼ酵素をコードすること、そしてある種の増殖因子受容体もまたチロシンキナーゼ酵素であることが既知である(非特許文献2;非特許文献3)。同定されるチロシンキナーゼの第一の群はそのようなウイルス癌遺伝子、例えばpp60v−Srcチロシンキナーゼ(別名v−Srcとして知られている)および正常細胞における対応するチロシンキナーゼ、例えばpp60c−Srcチロシンキナーゼ(別名c−Srcとして知られている)に起因した。
受容体チロシンキナーゼは、細胞複製を開始する生化学的シグナルの伝達において重要な役割を果たす。これらは、細胞膜を貫通しそして上皮増殖因子(EGF)のような増殖因子に対する細胞外結合ドメインおよびタンパク質におけるチロシンアミノ酸をリン酸化するためにそしてそれ故に細胞増殖に影響を及ぼすためにキナーゼとして働く細胞内部分を保有する大きな酵素である。異なる受容体チロシンキナーゼに結合する増殖因子のファミリーに基づいて受容体チロシンキナーゼの様々なクラスが既知である(非特許文献4)。分類には、EGFR(もしくはHer1もしくはerbB1)、HER2(もしくはErbB2)、HER3(もしくはErbB3)およびHER4(もしくはErbB4)のような受容体チロシンキナーゼのEGFファミリーを含んでなるクラスI受容体チロシンキナーゼが包含される。これらのクラスI受容体内で、HER3はチロシンキナーゼ活性を有さないが、リガンド結合機能を保持し、そしてシグナル伝達の能力を有する。分類にはさらに、インシュリンおよびIGFI受容体およびインシュリン関連受容体(IRR)のような受容体チロシンキナーゼのインシュリンファミリーを含んでなるクラスII受容体チロシンキナーゼならびにPDGFα、PDGFβのような受容体チロシンキナーゼの血小板由来増殖因子(PDGF)ファミリー;およびコロニー刺激因子1(CSF1)受容体を含んでなるクラスIII受容体チロシンキナーゼが包含される。
ある種のチロシンキナーゼは、細胞内に位置しそして腫瘍細胞運動性、播種および浸潤性そして次に転移性腫瘍増殖に影響を及ぼすもののような生化学的シグナルの伝達に関与する非受容体チロシンキナーゼのクラスに属することもまた既知である(非特許文献5、非特許文献6、非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9、非特許文献10、非特許文献11、非特許文献12、非特許文献13および非特許文献14)。Src、Lyn、FynおよびYesチロシンキナーゼのようなSrcファミリー、AblおよびArgのようなAblファミリーならびにJak1およびTyk2のようなJakファミリーを包含する非受容体チロシンキナーゼの様々なクラスが既知である。
非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーは正常細胞において高度に調節され、そ
して細胞外刺激の不在下で不活性構造において維持されることが既知である。しかしながら、あるSrcファミリーメンバー、例えばc−Srcチロシンキナーゼは、胃腸癌、結腸癌、直腸癌、胃癌(非特許文献15および非常特許文献16)および乳癌(非特許文献17)のような一般的なヒト癌において(正常細胞レベルと比較した場合に)有意に活性化されることが多い。非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーはまた、肺の腺癌および扁平上皮細胞癌を包含する非小細胞肺癌(NSCLCS)(非特許文献18)、膀胱癌(非特許文献19)、食道癌(非特許文献20)、前立腺の癌、卵巣癌(非特許文献21)ならびに膵臓癌(非特許文献22)のような他の一般的なヒト癌においても同定されている。より多くのヒト腫瘍組織が非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーについて試験されるにつれて、その広範囲に及ぶ普及(prevalence)が確立されると考えられる。
c−Src非受容体チロシンキナーゼの主な役割は、例えば焦点接着キナーゼおよびパキシリンを包含する多数の細胞質タンパク質との相互作用によって焦点接着複合体の集合を調節することであることがさらに既知である。さらに、c−Srcは細胞運動性を促進するアクチン細胞骨格を調節するシグナル伝達経路に共役している。同様に、インテグリン媒介シグナル伝達においてそしてカドヘリン依存性細胞間結合を破壊することにおいてc−Src、c−Yesおよびc−Fyn非受容体チロシンキナーゼにより重要な役割が果たされる(非特許文献23および非特許文献24)。細胞運動性は、限局性腫瘍が血流への播種、他の組織への侵潤および転移性腫瘍増殖の開始の段階を経て進行するために必ず必要とされる。例えば、限局性から播種性、浸潤性転移性疾患への結腸腫瘍進行は、c−Src非受容体チロシンキナーゼ活性と関連付けられている(非特許文献25、非特許文献26および非特許文献27)。
従って、そのような非受容体チロシンキナーゼの阻害剤は腫瘍細胞の運動性の選択的阻害剤としてそして転移性腫瘍増殖の阻害をもたらす哺乳類癌細胞の播種および浸潤性の選択的阻害剤として有用なはずであると認識されている。特に、そのような非受容体チロシンキナーゼの阻害剤は、充実性腫瘍疾患の封じ込めおよび/もしくは処置における使用のための抗浸潤剤として有用なはずである。この考えの裏づけは、標的に基づく制癌剤の最初の例であるハーセプチン(R)(トラスツズマブ)およびグリーベックTM(メシル酸イマチニブ)の開発により提供される。ハーセプチン(R)(トラスツズマブ)は、侵潤性乳癌にかかっている患者の約30%において100倍まで増幅されることが見出された受容体チロシンキナーゼ、Her2/neuを標的とする。臨床試験において、ハーセプチン(R)(トラスツズマブ)は乳癌に対して抗腫瘍活性を有することが判明し(非特許文献28による概説)、従って、受容体チロシンキナーゼを標的とする治療の原理の証明を与えた。第二の例、グリーベックTM(メシル酸イマチニブ)は、慢性骨髄性白血病(CML)にかかっている実質的に全ての患者および急性リンパ芽球性白血病にかかっている成人患者の15%〜30%に存在する構成的に活性の細胞質チロシンキナーゼ、アベルソンチロシンキナーゼ(Bcr−Abl)に対して開発された。臨床試験において、グリーベックTM(メシル酸イマチニブ)は最小限の副作用で目覚しい効能を示し、それは提出の3ヶ月以内の承認をもたらした。臨床試験および規制審査のこの薬剤の通過の速度は、迅速な薬剤開発におけるケーススタディになっている(非特許文献29)。
今回、驚くべきことに、ある種のキナゾリン誘導体が強力な抗腫瘍活性を保有することを我々は見出した。本発明において開示される化合物は単一の生物学的プロセスへの効果によってのみ薬理学的活性を有することを意味することを望まずに、これらの化合物は転移性腫瘍細胞の浸潤性および移動能力をもたらすシグナル伝達段階に関与する受容体および非受容体チロシン特異的プロテインキナーゼの1つもしくはそれ以上の阻害によって抗腫瘍効果を与えると考えられる。特に、本発明の化合物は非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーの阻害によって、例えばc−Src、c−Yesおよびc−Fynの1つ
もしくはそれ以上の阻害により抗腫瘍効果を与えると考えられる。
c−Src非受容体チロシンキナーゼ酵素は、破骨細胞によって推進される骨吸収の制御に関与することもまた既知である(非特許文献30;非特許文献31;非特許文献32および非特許文献33)。従って、c−Src非受容体チロシンキナーゼの阻害剤は骨粗鬆症、パジェット病、骨における転移性疾患および腫瘍誘発性高カルシウム血症のような骨疾患の予防および処置において有用である。
NMDA受容体NR2BサブユニットのFynキナーゼに媒介されるリン酸化は、神経障害性疼痛の持続に必須であることが示されている(非特許文献34)。従って、Fynキナーゼの阻害剤は神経障害性疼痛の処置において有用である。
本発明の化合物はまた、炎症性疾患(例えば関節リウマチおよび炎症性腸疾患)、線維性疾患(例えば肝硬変および肺線維症)、糸球体腎炎、多発性硬化症、乾癬、皮膚の超過敏反応、血管疾患(例えばアテローム性動脈硬化症および再狭窄)、アレルギー喘息、インシュリン依存性糖尿病、糖尿病性網膜症および糖尿病性腎症のような様々な非悪性疾患に起因する無制御細胞増殖を阻害することにおいても有用である。
一般に、本発明の化合物は、受容体チロシンキナーゼ、例えばEGF受容体チロシンキナーゼおよび/もしくはVEGF受容体チロシンキナーゼのような他のチロシンキナーゼ酵素に対してあまり強くない阻害活性を保有しながら、例えばc−Srcおよび/もしくはc−Yesの阻害により、非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリーに対する強力な阻害活性を保有する。さらに、本発明のある種の化合物はVEGF受容体チロシンキナーゼに対するよりも非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリー、例えばc−Srcおよび/もしくはc−Yesに対する実質的に優れた効能を保有する。そのような化合物は、VEGF受容体チロシンキナーゼに対してほとんど活性を示さずに例えばc−Srcおよび/もしくはc−Yesを阻害するために十分な量でそれらを使用することができる、非受容体チロシンキナーゼのSrcファミリー、例えばc−Srcおよび/もしくはc−Yesに対する十分な効能を保有する。
ある種の4−(2,3−メチレンジオキシアニリノ)−3−シアノキノリン誘導体は、Src依存性細胞増殖の阻害に有用であることが特許文献1に開示される。そこには何らかの大環状化4−(2,3−メチレンジオキシアニリノ)−3−キナゾリン誘導体の開示はない。
キナゾリンを含有するある種の7−アルキニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルもしくはキナゾリンを含有する7−アルケニル−1,3−ベンゾジオキソール−4−イルは、癌のような過剰増殖性疾患を処置することにおいて有用であることが特許文献2に開示される。そこには何らかの大環状化4−(2,3−メチレンジオキシアニリノ)−3−キナゾリン誘導体の開示はない。
従って、細胞増殖関連疾患の処置における薬剤の製造に有用なさらなるチロシンキナーゼ阻害剤を提供することは本発明の目的である。
さらに、神経障害性疼痛の処置における薬剤の製造に有用なFynキナーゼ阻害剤を提供することは本発明の目的である。
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本発明は式(I)
Figure 2009542778
[式中、
Yは−C3〜9アルキル−、−C1〜5アルキル−O−C1〜5アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−C1〜5アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−CO−C1〜5アルキル−、−C1〜6アルキル−NR−CO−、−NR−CO−C1〜6アルキル−、−C1〜3アルキル−NR−CO−Het−、−C1〜6アルキル−NR−Het−、C1〜6アルキル−CO−C1〜6アルキル−、−C1〜6アルキル−CO−NR−もしくは−CO−NR−C1〜6アルキル−を表し;特にYは−C3〜9アルキル−、−C1〜5アルキル−O−C1〜5アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−C1〜5アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−CO−C1〜5アルキル−、−C
1〜6アルキル−NH−CO−、−NH−CO−C1〜6アルキル−、−C1〜3アルキル−NH−CO−Het−、−C1〜6アルキル−NR−Het−、C1〜6アルキル−CO−C1〜6アルキル−、−C1〜6アルキル−CO−NH−もしくは−CO−NH−C1〜6アルキル−を表し;
は−O−、−O−C1〜2アルキル−もしくは−NR−C1〜2アルキル−を表し;
は直接結合、−C1〜2アルキル−、−O―、−O−C1〜2アルキル−もしくは−NR−C1〜2アルキル−を表し;
は水素、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、Het、Ar、Het−O−もしくはAr−O−を表し;
は水素、シアノ、ハロ、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキルもしくはC1〜6アルキルを表し、ここで、該C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキルもしくはC1〜6アルキルは、場合によりヒドロキシもしくはハロから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;特にRは水素、シアノ、ハロまたは場合によりヒドロキシもしくはハロから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよC1〜6アルキルを表し;
はヒドロキシ;C1〜4アルキルオキシ;またはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、ハロ、NR10、C1〜4アルキル−O−C(=O)−O−、Ar、NR1112−カルボニル、Het−カルボニルおよびオキシラニルから各々独立して選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシ−を表し;
は水素、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−は、場合によりC1〜4アルキルオキシ−、Hetもしくはフェニルで置換されていてもよく;特にRは水素、C1〜4アルキルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキルオキシカルボニル−は場合によりフェニルで置換されていてもよく;
は水素、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−は、場合によりC1〜4アルキルオキシ−、Hetもしくはフェニルで置換されていてもよく;特にRは水素、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシカルボニル−、Ar−S(=O)−もしくはHet−C1〜4アルキルカルボニルを表し、ここで、該C1〜4アルキルオキシカルボニル−は場合によりフェニルで置換されていてもよく;
は水素、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−は、場合によりC1〜4アルキルオキシ−、Hetもしくはフェニルで置換されていてもよく;特にRは水素、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシカルボニル−、Ar−S(=O)−もしくはHet−C1〜4アルキルカルボニルを表し、ここで、該C1〜4アルキルオキシカルボニル−は場合によりフェニルで置換されていてもよく;
は水素、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカ
ルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−は、場合によりC1〜4アルキルオキシ−、Hetもしくはフェニルで置換されていてもよく;特にRは水素、C1〜4アルキル、Het−C1〜4アルキルもしくはC1〜4アルキルオキシC1〜4アルキルを表し;
は水素、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−は、場合によりC1〜4アルキルオキシ−、Hetもしくはフェニルで置換されていてもよく;特にRは水素、C1〜4アルキル、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキルオキシカルボニルもしくはHet−C1〜4アルキルオキシカルボニルを表し;
およびR10は各々独立して水素;Het;Het11−S(=O);Het11−S(=O)−;C1〜4アルキルまたはヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキル−S(=O)、ハロ、Het10、C1〜4アルキル−C(=O)−NR13−、C1〜4アルキル−S(=O)−NR14−、C1〜4アルキル−S(=O)−NR14−、アミノ−C(=O)−NR15、モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノ−C(=O)−NR16−、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノカルボニルオキシ、Het12−オキシカルボニル、C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルオキシ−、Het13−カルボニル、C1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−NR17−C(=O)−もしくはC1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−NR17−C(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルを表し;
11およびR12は各々独立して水素;C1〜4アルキルまたはヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキル−S(=O)−もしくはC1〜4アルキル−S(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルを表し;
13は水素もしくはC1〜4アルキルを表し;
14は水素もしくはC1〜4アルキルを表し;
15、R16およびR17は各々独立して水素もしくはC1〜4アルキルを表し;
18およびR19は各々独立して水素;C1〜4アルキルまたはヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキル−S(=O)−もしくはC1〜4アルキル−S(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルを表し;
Hetはピロリジニル、2−ピロリジノニルもしくはピペリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
Hetはピロリジニル、2−ピロリジノニルもしくはピペリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
Hetはモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、フラニル、ピラゾリル、ジオキソラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニルもしくはピロリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ−もしくはC1〜4アルキルスルホニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されて
いてもよく;
Hetはモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、1,1−ジオキソチオモルホリニル、ピペラジニル、フラニル、チオモルホリニル、イミダゾリルもしくはピラゾリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ;C1〜4アルキル;アミノ;モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノ;C1〜4アルキル−S(=O)−;C1〜4アルキル−S(=O)−;ヒドロキシ、C1〜4アルキル−C(=O)−NH−、C1〜4アルキル−S(=O)−、C1〜4アルキル−S(=O)−、アミノ、モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノカルボニル、NR1819、アミノカルボニル、C1〜4アルキルオキシおよびモノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノカルボニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキル;場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキルスルホキシおよびC1〜4アルキルスルホニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよいC1〜4アルキル−C(=O)−;または場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキルスルホキシおよびC1〜4アルキルスルホニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよいC1〜4アルキルオキシカルボニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
Hetはモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、1,1−ジオキソチオモルホリニル、ピペラジニルもしくはチオモルホリニルを表し、ここで、該Hetは場合によりC1〜4アルキル;ヒドロキシ;アミノ;モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノ;C1〜4アルキル−S(=O);C1〜4アルキル−S(=O);ならびにヒドロキシ、C1〜4アルキル−C(=O)−NH−、C1〜4アルキル−S(=O)−およびC1〜4アルキル−S(=O)から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
Het、HetおよびHetは各々独立してモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニルもしくはピロリジニルを表し、ここで、該Het、HetおよびHetは場合によりヒドロキシ、アミノ、C1〜4アルキルならびにヒドロキシ、ハロおよびC1〜4アルキルオキシ−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルから選択される1個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
HetおよびHet10は各々独立してモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、1,1−ジオキソチオモルホリニル、ピペラジニルもしくはチオモルホリニルを表し、ここで、該HetおよびHet10は場合によりC1〜4アルキル;ヒドロキシ;アミノ:モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノ;C1〜4アルキル−S(=O);ならびにヒドロキシ、C1〜4アルキル−C(=O)−NH−、C1〜4アルキル−S(=O)−およびC1〜4アルキル−S(=O)から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
Het11、Het12およびHet13は各々独立してモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニルもしくはピロリジニルを表し、ここで、該Het11、Het12およびHet13は場合によりヒドロキシ、アミノ、C1〜4アルキルならびにヒドロキシ、ハロおよびC1〜4アルキルオキシ−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルから選択される1個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
ArおよびArは各々独立して場合によりニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ−もしくはアミノで置換されていてもよいフェニルを表し;
Ar、ArおよびArは各々独立して場合によりニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ−もしくはアミノで置換されていてもよいフ
ェニルを表す]
の化合物、そのN−オキシド形態、製薬学的に許容しうる付加塩および立体化学的異性体に関する。
前述の定義および以下において用いる場合、
−C1〜2アルキルはメチルもしくはエチルを定義し;
−C1〜4アルキルは例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、1−メチルエチル、2−メチルプロピル、2,2−ジメチルエチルなどのような1〜4個の炭素原子を有する直鎖状および分枝鎖状飽和炭化水素基を定義し;
−C1〜5アルキルは例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、1−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルエチルなどのような1〜5個の炭素原子を有する直鎖状および分枝鎖状飽和炭化水素基を定義し;
−C1〜6アルキルにはC1〜5アルキルおよび例えばヘキシル、1,2−ジメチルブチル、2−メチルペンチルなどのような6個の炭素原子を有するその高級同族体が包含されるものとし;
−C1〜7アルキルにはC1〜6アルキルおよび例えば1,2,3−ジメチルブチル、1,2−メチルペンチルなどのような7個の炭素原子を有するその高級同族体が包含されるものとし;
−C3〜9アルキルはプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルなどのような3〜9個の炭素原子を有する直鎖状および分枝鎖状飽和炭化水素基を定義し;
−C1〜4アルキルオキシはメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、1−メチルエチルオキシ、2−メチルプロピルオキシなどのような直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基を定義し;
−C1〜6アルキルオキシにはメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、1−メチルエチルオキシ、2−メチルプロピルオキシなどのようなC1〜4アルキルオキシおよび高級同族体が包含されるものとする;
上記に本明細書において用いる場合、(=O)という用語は炭素原子に結合している場合にはカルボニル部分、硫黄原子に結合している場合にはスルホキシド部分、そして2個の該用語が硫黄原子に結合している場合にはスルホニル部分を形成する。
ハロという用語はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードの総称である。前述および以下において用いる場合、基もしくは基の一部としてのポリハロC1〜6アルキルは、モノ−もしくはポリハロ置換されたC1〜6アルキル、例えば1個
もしくはそれ以上のフルオロ原子を有するメチル、例えばジフルオロメチルもしくはトリフルオロメチル、1,1−ジフルオロ−エチルなどとして定義される。ポリハロC1〜4アルキルもしくはポリハロC1〜6アルキルの定義内で、1個より多くのハロゲン原子がアルキル基に結合している場合、それらは同じもしくは異なることができる。
上記の定義および以下に記載するような複素環にはその全ての可能な異性体が包含されるものとし、例えば、ピロリルには2H−ピロリルも包含され;トリアゾリルには1,2,4−トリアゾリルおよび1,3,4−トリアゾリルが包含され;オキサジアゾリルには1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリルおよび1,3,4−オキサジアゾリルが包含され;チアジアゾリルには1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリルおよび1,3,4−チアジアゾリルが包含され;ピラニルには2H−ピラニルおよび4H−ピラニルが包含される。
さらに、上記の定義および以下に記載するような複素環は、必要に応じて任意の環炭素もしくはヘテロ原子を介して式(I)の分子の残りに結合していることができる。従って
、例えば、複素環がイミダゾリルである場合、それは1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、3−イミダゾリル、4−イミダゾリルおよび5−イミダゾリルであることができ;それがチアゾリルである場合、それは2−チアゾリル、4−チアゾリルおよび5−チアゾリルであることができ;それがトリアゾリルである場合、それは1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−5−イル、1,3,4−トリアゾール−1−イルおよび1,3,4−トリアゾール−2−イルであることができ;それがベンゾチアゾリルである場合、それは2−ベンゾチアゾリル、4−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリルおよび7−ベンゾチアゾリルであることができる。
上記のような製薬学的に許容しうる付加塩は、式(I)の化合物が形成することのできる治療的に有効な無毒の酸付加塩形態を含んでなるものとする。後者は、塩基形態をそのような適切な酸で処理することにより都合よく得ることができる。適切な酸は、例えば、ハロゲン化水素酸、例えば塩酸もしくは臭化水素酸;硫酸;硝酸;リン酸などのような無機酸;もしくは例えば酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸(すなわち、ブタン二酸)、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモン酸などのような有機酸を含んでなる。
上記のような製薬学的に許容しうる付加塩は、式(I)の化合物が形成することのできる治療的に有効な無毒の塩基付加塩形態を含んでなるものとする。そのような塩基付加塩形態の例は、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム塩、ならびに例えばアンモニア、アルキルアミン、ベンザチン、トロメタミン、N−メチル−D−グルカミン、ヒドラバミン、アミノ酸、例えばアルギニン、リシンのような製薬学的に許容しうるアミンとの塩である。
逆に、該塩形態を適切な塩基もしくは酸での処理により遊離酸もしくは塩基形態に転化することができる。
上記に使用する場合に付加塩という用語はまた、式(I)の化合物ならびにその塩が形成することのできる溶媒和物も含んでなる。そのような溶媒和物は、例えば水和物、アルコラートなどである。
上記に使用する場合に立体化学的異性体という用語は、式(I)の化合物が有することのできる可能な異なる異性体ならびに立体配座形態を定義する。他に記載されないかもしくは示されない限り、化合物の化学表示は全ての可能な立体化学的および立体配座的異性体の混合物を意味し、該混合物は基本分子構造の全てのジアステレオマー、鏡像異性体および/もしくは配座異性体を含有する。純粋形態もしくは相互と混合した両方の、式(I)の化合物の全ての立体化学的異性体は、本発明の範囲内に包含されるものとする。
式(I)の化合物のあるものはまた、それらの互変異性体で存在することもできる。そのような形態は、上記の式に明白に示されないが、本発明の範囲内に包含されるものとする。
式(I)の化合物のN−オキシド形態は、1個もしくは数個の窒素原子がいわゆるN−オキシドに酸化される式(I)の化合物を含んでなるものとする。
本発明の大環状化合物の化学名は、Chemical Abstracts Service(CAS)により認められた命名規約に従って作成された。互変異性体の場合、構
造の示される互変異性体の名称が作成された。しかしながら、他の示されない互変異性体もまた本発明の範囲内に包含されることは、本発明に関して明らかなはずである。
本発明の化合物の第一の群は、以下の制約;
Yは−C3〜9アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−C1〜5アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−CO−C1〜5アルキル−、−C1〜6アルキル−NH−CO−、−C1〜3アルキル−NH−CO−Het−、−C1〜6アルキル−NR−Het−を表す;
−X−は−O−もしくは−O−C1〜2アルキル−を表し;特にXは−O−を表す;
−X−は直接結合、−C1〜2アルキル−もしくはNR−C1〜2アルキル−を表す;
は水素、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、Het、Het−O−もしくはAr−O−を表し;特にRは水素、シアノ、ハロもしくはHet−O−を表す;
は水素を表す;
はヒドロキシ;C1〜4アルキルオキシ;またはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、ハロ、NR10、C1〜4アルキル−O−C(=O)−O−およびオキシラニルから各々独立して選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシ−を表す;
は水素、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシカルボニル−、Ar−S(=O)−もしくはAr−S(=O)−を表し、ここで、該C1〜4アルキルオキシカルボニル−は場合によりフェニルで置換されていてもよい;
は水素、C1〜4アルキルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキルオキシカルボニル−は場合によりフェニルで置換されていてもよい;
は水素もしくはC1〜4アルキルを表す;
は水素、C1〜4アルキル、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−もしくはC1〜4アルキルオキシカルボニルを表し;特にRは水素、C1〜4アルキルもしくはAr−S(=O)−を表す;
およびR10は各々独立して水素;C1〜4アルキルまたはヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキル−S(=O)、C1〜4アルキル−S(=O)、ハロもしくはC1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルオキシ−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルを表し;特にRおよびR10は各々独立して水素;C1〜4アルキルまたはヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシもしくはC1〜4アルキル−S(=O)から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルを表す;
Hetはピロリジニルもしくはピペリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシもしくはC1〜4アルキルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;特にHetは場合によりヒドロキシもしくはC1〜4アルキルで置換されていてもよいピロリジニルを表す;
Hetはピロリジニルもしくはピペリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシもしくはC1〜4アルキルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;特にHetは場合によりヒドロキシもしくはC1〜4アルキルで置換されていてもよいピロリジニルを表す;
Hetはモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニルもしくはピロリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシもしくはC1〜4アルキルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;特にHetは場合によりヒドロキシもしくはC1〜4アルキルで置換されていてもよいピペリジニルを表す;
Hetはモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、1,1−ジオキソチオモルホリニルもしくはピペラジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ;C1〜4アルキル;アミノ;C1〜4アルキル−S(=O)−;C1〜4アルキル−S(=O)−;ヒドロキシおよびC1〜4アルキル−C(=O)−NH−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキル;または場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシおよびC1〜4アルキルスルホニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよいC1〜4アルキル−C(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;特にHetはモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、1,1−ジオキソチオモルホリニルもしくはピペラジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ;C1〜4アルキル;アミノ;C1〜4アルキル−S(=O)−;C1〜4アルキル−S(=O)−;ヒドロキシおよびC1〜4アルキル−C(=O)−NH−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキル;または場合によりC1〜4アルキルスルホニルで置換されていてもよいC1〜4アルキル−C(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよい;
ArおよびArは各々独立して場合によりニトロ、シアノ、ヒドロキシもしくはC1〜4アルキルオキシ−で置換されていてもよいフェニルを表し;特にArおよびArは各々独立して場合によりニトロで置換されていてもよいフェニルを表す
の1つもしくはそれ以上が適用される式(I)の化合物からなる。
本発明の化合物の別の群は、以下の制約:
はヒドロキシ;C1〜4アルキルオキシ;またはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、ハロ、NR10、C1〜4アルキル−O−C(=O)−O−、Ar、NR1112−カルボニルおよびHet−カルボニルから各々独立して選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシ−を表す
が適用される式(I)の化合物からなる。
本発明の化合物の別の群は、以下の制約:
はヒドロキシ;C1〜4アルキルオキシ;またはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、ハロ、NR10およびC1〜4アルキル−O−C(=O)−O−から各々独立して選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシ−を表す
が適用される第一の群の化合物からなる。
本発明の化合物の別の群は、以下の制約:
Yは−C3〜9アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−C1〜5アルキル−もしくは−C1〜5アルキル−NR−CO−C1〜5アルキル−を表す;
は−O−を表す;
はNR−C1〜2アルキル−を表す;
は水素、ハロもしくはHet−O−を表す;
は水素を表す;
はヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−またはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルオキシおよびNR10から各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシを表す;
は水素もしくはC1〜4アルキルを表し;特にRは水素もしくはメチルを表す;
は水素もしくはC1〜4アルキルを表し;特にRは水素もしくはメチルを表す;
は水素を表す;
およびR10は各々独立して水素;C1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−C(=O)−;C1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−C(=O)−;C1〜4アルキルもしくはヒドロキシで置換されたC1〜4アルキルを表す;
Hetは場合によりC1〜4アルキルで置換されていてもよいピリジニルを表し;特にHetは場合によりメチルで置換されていてもよいピリジニルを表す;
Hetはモルホリニル、ピペリジニルもしくはピペラジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ−C1〜4アルキルもしくはC1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−で置換されていてもよい
の1つもしくはそれ以上が適用される式(I)の化合物からなる。
化合物のさらなる興味深い群は;
Figure 2009542778
Figure 2009542778
よりなる群から選択される式(I)の化合物からなる。
化合物の他の特定の群は下記のとおりである:
−X−が−O−を表す式(I)の化合物;
−X−が−NR−C1〜2アルキル、特に−N(CH)−C1〜2アルキル−を表す式(I)の化合物;
−Rがフルオロ、クロロもしくはブロモである式(I)の化合物;
−Rがシアノである式(I)の化合物;
−Rが式(I)の構造の7位にある式(I)の化合物;
−RがヒドロキシおよびNR10もしくはHet−から選択される1個の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシを表す式(I)の化合物;
−RがC1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルオキシで置換されたC1〜4アルキルオキシを表す式(I)の化合物;
−RがC1〜4アルキルオキシ、さらに特にメトキシを表す式(I)の化合物;
−Rが水素もしくはメチルであり、そしてR10がC1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−C(=O)−、C1〜4アルキルもしくはヒドロキシ−C1〜4アルキルを表す式(I)の化合物;特にRが水素もしくはメチルであり、そしてR10がメチル−S(=O)−(CH−C(=O)−もしくはヒドロキシ−C1〜4アルキル−を表す式(I)の化合物;さらに特にRが水素もしくはメチルを表し、そしてR10がメチル−S(=O)−(CH−C(=O)−もしくはヒドロキシ−エチル−を表す式(I)の化合物;
−Hetがピペリジニルもしくはピペラジニルを表し、ここで、該Hetがメチルもしくヒドロキシエチルで置換される式(I)の化合物;
Figure 2009542778
よりなる群から選択される式(I)の化合物。
本発明のさらなる態様において、X置換基は式(I)の構造の2’位にあり、R置換基は水素もしくはハロを表しそして4’位にあり、R置換基は2位にあり、そしてR置換基は7位にある。あるいはまた、X置換基は式(I)の構造の3’位にあり、R置換基は水素もしくはハロを表しそして4’位にあり、R置換基は2位にあり、そしてR置換基は7位にある。
本発明の化合物は、有機化学の当業者によって一般に用いられそして例えば以下の参考文献;“Heterocyclic Compounds”−Vol.24(part4)p261−304 Fused pyrimidines,Wiley−Interscience;Chem.Pharm.Bull.,Vol 41(2),362−368(1993);J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,2001,130−137に記述されているいくつかの標準的な合成方法のいずれかにより製造することができる。
以下の実験部分にさらに例示されるように、化合物の特定の群は、式(3)の化合物と以下で呼ばれる、−X−が−O-を表す式(I)の化合物である。該化合物は、一般に、それぞれ、市販されているベルトルム酸および4−ヒドロキシ−3−メトキシ−安息香酸から製造することができる既知の6−アセトキシ−4−クロロ−7−メトキシキナゾリン(II’)から出発して製造される。
標準的な条件下、例えば40〜100℃の間である高温で2−プロパノールにおいて3〜12hの間攪拌した、適当な置換されたベンゾジオキソール−アミン(III’)と後者とのカップリングにより中間体化合物(IV’)を生成せしめる(スキーム1)。
Figure 2009542778
[V=水素または例えばメチルカルボニル、t−ブチル、メチル、エチル、ベンジルもしくはトリアルキルシリル基のような保護基
、Y、RおよびRは式(I)の化合物に定義したとおりである]
T.W.GreeneおよびP.G.M.WutsによりProtective Groups in Organic Synthesis,第3版,1998に記述されるような式(IV’)の中間体の脱保護、続いてミツノブ条件下での閉環により、Rがメトキシを表す本発明(I)の大環状化合物(1)を生成せしめる(スキーム2)。
Figure 2009542778
[V=水素または例えばメチルカルボニル、t−ブチル、メチル、エチル、ベンジルもしくはトリアルキルシリル基のような保護基
、Y、RおよびRは式(I)の化合物に定義したとおりである]
該メトキシ基のさらなる改変によりRがメトキシ以外である本発明の化合物(I)を生成せしめる(スキーム3)。簡潔に言えば、式(I)の該大環状化合物を例えば濃HIもしくはHBrと加熱することによるような当該技術分野で既知の条件を用いて脱メチル化する。この脱メチル化反応の特定の例は、以下の実施例A1k);A2i)およびA5i)に提供される。次に、当該技術分野で既知の条件下で適切なアルコールでアルキル化してRがメチル以外である本発明の化合物(3)を生成せしめる。アルキル化は、典型的に、例えば以下の実施例A1l);A2k)およびA5j)に提供されるようなミツノブ条件下で行われる。
Figure 2009542778
[ここで、RはC1〜4アルキル−を表すかもしくはRはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、ハロ、NR10、C1〜4アルキル−O−C(=O)−O−、Ar、NR1112−カルボニルおよびHet−カルボニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルを表す。Ar、Het、Het、Y、X、R、R、R10、R11およびR12は上記の式(I)の化合物に定義したとおりである。]
以下に例示されるように、化合物の特定の群は、RがNR10もしくはHet
置換されたC1〜4アルキル−を表し、ここで、該Hetが窒素原子を介して分子の残りに結合している式(3)の化合物である。一般式(5)の該化合物は、一般に、一般式(2)の化合物から出発して合成スキーム4に従って製造される。
Figure 2009542778
[ここで、n=1、2、3もしくは4;Y;X;R;RおよびR10は式(I)の化合物に定義したとおりであり、もしくはRおよびRはそれらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成し、ここで、該複素環は前述の式(I)の化合物にHetとして定義される。]
この場合も同様に、第一段階においてアルコール(2)をミツノブ条件下で適切なハロアルキルアルコールでアルキル化し、続いて当該技術分野で既知の条件下でアミノ化した。
上記の代わりに、そして特にC1〜4アルキル部分がヒドロキシ−でさらに置換される式(5)の化合物について、該化合物はオキシランアナログ3’から出発して求核付加反応を用いて製造される(スキーム5)。
Figure 2009542778
[ここで、Y;X;R;RおよびR10は式(I)の化合物に定義したとおりであり、もしくはRおよびR10はそれらが結合している窒素原子と一緒になって複素環を形成し、ここで、該複素環は前述の式(I)の化合物にHetとして定義される。]
この反応は、例えば以下の実施例B1に提供されるような当該技術分野で既知の条件を
用いて行われる。
前述のスキーム2に提供されるようなミツノブ閉環は、式(7)の化合物と以下で呼ばれる、Xが−O−を表し;XがNR−C1〜2アルキル−を表し;そして−Y−が−C3〜9アルキル−を表す式(I)の化合物に特に有用である。該化合物について、置換されたベンゾジオキソールアミン(12)は、Xが水素もしくはハロゲンである既知の4−ヒドロキシ−3−メトキシ−2−ニトロベンズアルデヒド(8)から製造される(スキーム6)。例えば以下の実施例A7a)に提供されるような当該技術分野で既知の条件を用いる、すなわち、AlCl(無水)の存在下でピリジン/CHClのような適当な溶媒の混合物を用いる脱メチル化によりジアルコール(9)を生成せしめ(スキーム6a)、それはジクロロ−もしくはジヨード−メタンのような適切なアルキルハロゲン化物でアルキル化した後に一般式(10)のベンゾジオキソール誘導体を生成せしめる(スキーム6b)。ウィリアムソン反応としても知られているこのアルキル化反応は、例えばDMF中のKCO;MeSO中の固体KOH;CHCl中のHgOおよびHBFもしくは銅(I)第三級アルコキシドを用いてアルコールからのプロトンの除去により製造されるアロキシド(aroxide)イオンでのハロゲン化物の処理を伴う。さらに特定の実施例は、以下の実施例A7b)およびA12b)に提供される。
分子にC3〜9アルキルエチレンリンカーを導入するために、還元的アミノ化、続いて第一級アミンが用いられている場合には遊離アミンの任意の保護により(スキーム6d)、一般式(11)のニトロベンゾジオキソール誘導体を生成せしめる(スキーム6c)。還元的アミノ化反応は当該技術分野で既知の条件を用いて行われ、ここで、アルデヒドは水素および水素化触媒の存在下で、またはエタノールもしくはジクロロエタンのような適当な溶媒において水素化ホウ素ナトリウム、鉄ペンタカルボニル、NaBH(OAc)およびギ酸のような他の還元剤を用いて適切な第一級もしくは第二級アミンで処理される。還元的アミノ化のさらに特定の実施例は、以下の実施例A7c)およびA12e)に提供される。アミンの任意の保護は、T.W.GreeneおよびP.G.M.WutsによりProtective Groups in Organic Synthesis,第3版,1998に記述されるように、例えばtert−ブチルオキシカルボニルもしくはベンジルオキシカルボニルのような適当な保護基を用いて行うことができる。
ニトロベンゾジオキソール誘導体(11)の還元(スキーム6e)により、式(12)のベンゾジオキソロアミンを最終的に生成せしめる。この還元は標準的な条件を用いて、例えば水素化分解(H、Pt/C、チオフェン、MeOH)もしくは塩化スズ(II)(SnCl、H、EtOH)を用いて行われる。
Figure 2009542778
[ここで、n=0もしくは1;Xは水素もしくはハロを表し;Rは前述の式(I)の化合物に定義したとおりであり、そしてR5’には前述の式(I)の化合物に定義したとおりのRの定義および例えばtert−ブチルオキシカルボニルもしくはベンジルオキシカルボニルのような保護基が包含される。]
式(Ia)の化合物と以下で呼ばれる;−XYX−リンカーがジアミンもしくはアミドを含んでなる式(I)の化合物、特にXが−O−を表し;XがNR−C1〜2アルキル−を表し、そしてYがC1〜5アルキル−NR−C1〜5アルキル−、C1〜5アルキル−NR−CO−C1〜5アルキル−、C1〜6アルキル−NH−CO−、NH−CO−C1〜6アルキル−、C1〜3アルキル−NH−CO−Het−、C1〜6アルキル−NR−Het−、C1〜6アルキル−CO−NHもしくはCO−NH−C1〜6アルキルを表す化合物について、ミツノブ閉環の代替合成スキーム(スキーム7)が適用されている。
式(V)の中間体は、上記のとおり得られる。対応するエーテル(13a)の形成は、標準的な条件下で適切なアミノ化アルキルハロゲン化物を用いて、すなわち、例えばDMF中のKCO;MeSO中の固体KOH;CHCl中のHgOおよびHBFもしくは銅(I)第三級アルコキシドを用いてアルコールからのプロトンの除去により製造されるアロキシドイオンでハロゲン化物が処理されるウィリアムソン反応を用いて行われる。さらに特定の実施例は、以下の実施例A5e)に提供される。脱保護、続いて閉環により式(Ia)の目標化合物を生成せしめる。脱保護は、例えばT.W.GreeneおよびP.G.M.WutsによりProtective Groups in Organic Synthesis,第3版,1998に記述されるような標準的な条件下で行われる。閉環は、典型的なアミド形成もしくはアミンによるヒドロキシ基の置換のいずれかである。
アミド形成は、例えば室温もしくはわずかに上で良い収率で進めるためにカップリング剤を用いることのような当該技術分野で既知の条件下で行われる。カップリング剤は、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド;N,N’−カルボニルジイミダゾール、POCl、イソシアン酸クロロスルホニル、BuPとPhCNOの混合物およびDIPEAとHBTUの混合物のようなペプチド合成において通常用いられるものである。
アミンでのヒドロキシ基の置換、すなわち、アミンへのアルコールの転化は、例えばト
リエチルアミンの存在下で二臭化トリフェニルホスフィンでの処理によるかもしくはビス(1−メチルエチル)−ジアゼニン−ジカルボキシレートの存在下でトリフェニルホスフィンでの処理によるような当該技術分野で既知の条件下で行われる。
Figure 2009542778
スキーム7に代わるものとして、−XYX−リンカーがジアミンを含んでなる式(I)の化合物について、特にXが−O−を表し;XがNR−C1〜2アルキル−を表し、そしてYがC1〜5アルキル−NR−C1〜5アルキル−もしくはC1〜6アルキル−NR−Het−を表す式(I)の化合物について、中間体(V)は前述のスキーム7に記述されるのと同様な条件下で、すなわち、代わりにジハロゲン化アルキルとのウィリアムソン反応を用いてアルキル化することができる。このようにして得られる中間体(15)において、脱保護されたアルコールは前述のスキーム7に記述されるのと同様な反応条件を用いて最初に第二級アミンに転化され、その後にここではキナゾリン部分上に存在するアルキルハロゲン化物と第二級アミンとのアルキル化反応からなる最終的な閉環が続く。この場合も同様に、このアルキル化反応は例えばヨウ化テトラブチルアンモニウムおよびCsCOの存在下でCHCNのような適当な溶媒におけるような標準的な条件下で行われる。このおよび他の反応条件は、以下の実施例においてさらに詳細に提供される。
Figure 2009542778
必要もしくは所望に応じて、任意の順序の以下のさらなる段階の任意の1つもしくはそれ以上を行うことができる:
(i)任意の残留保護基(1つもしくは複数)を除くこと;
(ii)式(I)の化合物もしくはその保護された形態を式(I)のさらなる化合物もしくはその保護された形態に転化すること;
(iii)式(I)の化合物もしくはその保護された形態を式(I)の化合物のN−オキシド、塩、第四級アミンもしくは溶媒和物またはその保護された形態に転化すること;
(iv)式(I)の化合物のN−オキシド、塩、第四級アミンもしくは溶媒和物またはその保護された形態を式(I)の化合物もしくはその保護された形態に転化すること;
(v)式(I)の化合物のN−オキシド、塩、第四級アミンもしくは溶媒和物またはその保護された形態を式(I)の化合物の別のN−オキシド、製薬学的に許容しうる付加塩、第四級アミンもしくは溶媒和物またはその保護された形態に転化すること;
(vi)式(I)の化合物が(R)および(S)鏡像異性体の混合物として得られる場合に、所望の鏡像異性体を得るために該混合物を分割することが必要である。
式(I)の化合物、そのN−オキシド、付加塩、第四級アミンおよび立体化学的異性体は、当該技術分野において既知である方法を用いて、本発明のさらなる化合物に転化することができる。
上記の方法において、次の反応段階において使用される中間体および大環状化合物の官能基は保護基によりブロックされる必要があり得ることは、当業者により理解される。
保護することが望ましい官能基には、ヒドロキシ、アミノおよびカルボン酸が包含される。ヒドロキシルの適当な保護基には、トリアルキルシリル基(例えば、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリルもしくはトリメチルシリル)、ベンジルおよびテトラヒドロピラニルが包含される。アミノの適当な保護基には、tert−ブチルオキシカルボニルもしくはベンジルオキシカルボニルが包含される。カルボン酸の適当な保護基には、C(1〜6)アルキルもしくはベンジルエステルが包含される。
官能基の保護および脱保護は、反応段階の前もしくは後に行われることができる。
さらに、式(I)の化合物におけるN−原子は、例えば2−プロパノン、テトラヒドロフランもしくはジメチルホルムアミドのような適当な溶媒中でCH−Iを用いて当該技術分野で既知の方法によりメチル化することができる。
式(I)の化合物はまた、官能基転化の当該技術分野で既知の方法に従って相互に転化することもでき、そのいくつかの実施例は以下に記載される。
式(I)の化合物はまた、3価の窒素をそのN−オキシド形態に転化するための当該技術分野で既知の方法に従って対応するN−オキシド形態に転化することもできる。該N−酸化反応は、一般に、式(I)の出発物質を3−フェニル−2−(フェニルスルホニル)−オキサジリジンとまたは適切な有機もしくは無機過酸化物と反応させることにより実施することができる。適切な無機過酸化物は、例えば、過酸化水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属過酸化物、例えば、過酸化ナトリウム、過酸化カリウムを含んでなり;適切な有機過酸化物は、例えば、ベンゼンカルボペルオキソ酸もしくはハロ置換されたベンゼンカルボペルオキソ酸、例えば3−クロロベンゼンカルボペルオキソ酸のようなペルオキシ酸、ペルオキソアルカン酸、例えばペルオキソ酢酸、アルキルヒドロペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロペルオキシドを含んでなることができる。適当な溶媒は、例えば、水、低級アルカノール、例えばエタノールなど、炭化水素、例えばトルエン、ケトン、例えば2−ブタノン、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン、およびそのような溶媒の混合物である。
式(I)の化合物の純粋な立体化学的異性体は、当該技術分野で既知の方法の適用により得ることができる。ジアステレオマーは分別結晶およびクロマトグラフィー技術、例えば向流分配、液体クロマトグラフィーなどのような物理的方法により分離することができる。
本発明における式(I)の化合物のいくつかおよび中間体のいくつかは、不斉炭素原子を含有し得る。該化合物および該中間体の純粋な立体化学的異性体は、当該技術分野で既知の方法の適用により得ることができる。例えば、ジアステレオマーは分別結晶もしくはクロマトグラフィー技術、例えば向流分配、液体クロマトグラフィーおよび同様の方法のような物理的方法により分離することができる。鏡像異性体は、ラセミ混合物から最初に該ラセミ混合物を例えばキラル酸のような適当な分割剤でジアステレオマー塩もしくは化合物の混合物に転化し;次にジアステレオマー塩もしくは化合物の該混合物を例えば分別結晶もしくはクロマトグラフィー技術、例えば液体クロマトグラフィーおよび同様の方法により物理的に分離し;そして最後に該分離したジアステレオマー塩もしくは化合物を対応する鏡像異性体に転化することにより得ることができる。純粋な立体化学的異性体はまた、介在反応が立体特異的に起こるならば、適切な中間体および出発物質の純粋な立体化学的異性体から得ることもできる。
式(I)の化合物および中間体の鏡像異性体を分離する代わりの方法は、液体クロマトグラフィー、特にキラル固定相を用いる液体クロマトグラフィーを含む。
上記の反応方法において使用されるような中間体および出発物質のいくつかは既知の化合物であり、そして市販されている可能性があるかもしくは当該技術分野で既知の方法に従って製造することができる。
以下の実験部分に記述されるように、本発明の化合物の増殖阻害効果および抗腫瘍活性は、例えばEGFR、Abl、Fyn、Flt1、Hckもしくは例えばLyn、Yesおよびc−SrcのようなSrcキナーゼファミリーのような受容体チロシンキナーゼに対する酵素アッセイにおいてインビトロで示されている。代替アッセイにおいて、これら
の化合物の増殖阻害効果は、MTTのような当該技術分野で既知の細胞毒性アッセイを用いて多数の癌細胞系に対して、特に卵巣癌細胞系SKOV3および扁平上皮癌細胞系A431において試験された。
従って、本発明は治療における、さらに特に細胞増殖媒介疾患の処置もしくは予防における使用のための式(I)の化合物ならびにそれらの製薬学的に許容しうるN−オキシド、付加塩、第四級アミンおよび立体化学的異性体を提供する。式(I)の化合物ならびにそれらの製薬学的に許容しうるN−オキシド、付加塩、第四級アミンおよび立体化学的異性体は、以下で本発明の化合物と称することができる。
本発明の化合物は、腫瘍細胞の運動性の選択的阻害剤としてそして転移性腫瘍増殖の阻害をもたらす哺乳類癌細胞の播種および浸潤性の選択的阻害剤として特に有用である。従って、そのような非受容体チロシンキナーゼの阻害剤は、胃腸癌、例えば結腸癌、直腸癌および胃癌;乳癌;肺の腺癌および扁平上皮細胞癌のような非小細胞肺癌;膀胱癌;食道癌;前立腺の癌;卵巣癌;ならびに膵臓癌のような一般的なヒト癌の処置において有用なはずであることが認識されている。非受容体チロシンキナーゼの阻害剤はまた、骨疾患(例えば骨粗鬆症、パジェット病、骨における転移性疾患および腫瘍誘発性高カルシウム血症)、炎症性疾患(例えば関節リウマチおよび炎症性腸疾患)、線維性疾患(例えば肝硬変および肺線維症)、糸球体腎炎、多発性硬化症、乾癬、皮膚の超過敏反応、血管疾患(例えばアテローム性動脈硬化症および再狭窄)、アレルギー喘息、インシュリン依存性糖尿病、糖尿病性網膜症および糖尿病性腎症のような様々な非悪性疾患に起因する無制御細胞増殖の予防および処置においても有用である。
本発明の化合物の有用性を考慮して、アテローム性動脈硬化症、再狭窄および癌のような細胞増殖性疾患を処置する方法が提供され、該方法は、本発明の化合物の治療的に有効な量を細胞増殖性疾患を患っているそのような処置を必要とする動物、例えばヒトを包含する哺乳類に投与することを含んでなる。
該方法は、ヒトを包含する動物への本発明の化合物の有効量の全身もしくは局所投与を含んでなる。本発明のSrcファミリー非受容体チロシンキナーゼ阻害剤の治療的に有効な量は、増殖阻害効果を生じさせるために十分な量であること、そしてこの量はとりわけ新生物のサイズ、タイプ、治療製剤における化合物の濃度および患者の症状により異なることを当業者は認識する。一般に、アテローム性動脈硬化症、再狭窄および癌のような細胞増殖性疾患を処置するための治療薬として投与されるSrc阻害剤の量は、主治医によりケースバイケースで決定される。
一般に、適当な用量は0.5nM〜200μM、そしてさらに通常は5nM〜10μMの範囲における処置部位でのSrc阻害剤の濃度をもたらすものである。これらの処置濃度を得るために、処置を必要とする患者は0.01mg/kg〜300mg/kg体重の間、特に10mg/kg〜100mg/kg体重で投与される可能性が最も高い。上記のように、上記の量はケースバイケースで異なり得る。これらの処置方法において、本発明の化合物は好ましくはアドミッション(admission)の前に調合される。以下に本明細書において記述されるように、適当な製薬学的製剤は周知のそして容易に入手可能な成分を用いて既知の方法により製造される。
Src阻害剤としてのそれらの高度の選択性のために、上記に定義したとおりの式(I)の化合物はまた、受容体チロシンキナーゼ受容体内のキナーゼドメインをマークするかもしくは同定するためにも有用である。この目的のために、本発明の化合物は、特に分子中の1個もしくはそれ以上の原子をそれらの放射性同位体で部分的にもしくは完全に置換することにより標識することができる。興味深い標識化合物の例は、ヨウ素、臭素もしく
はフッ素の放射性同位体である少なくとも1個のハロを有する化合物;または少なくとも1個の11C−原子もしくはトリチウム原子を有する化合物である。
1つの特定の群は、Rが放射性ハロゲン原子である式(I)の化合物からなる。原則として、ハロゲン原子を含有する式(I)の任意の化合物は、ハロゲン原子を適当な同位体で置換することにより放射性標識しやすい。この目的に適当なハロゲン放射性同位体は、放射性ヨウ化物、例えば122I、123I、125I、131I;放射性臭化物、例えば75Br、76Br、77Brおよび82Brおよび放射性フッ化物、例えば18Fである。放射性ハロゲン原子の導入は、適当な交換反応によりもしくは式(I)のハロゲン誘導体を製造するための上記のような方法の任意の1つを用いることにより行うことができる。
放射性標識の別の興味深い形態は、炭素原子を11C−原子で置換することもしくはトリチウム原子での水素原子の置換によってである。
従って、式(I)の該放射性標識化合物は、生物学的材料において受容体部位を特異的にマークする方法において使用することができる。該方法は、(a)式(I)の化合物を放射性標識する段階、(b)この放射性標識化合物を生物学的材料に投与する段階、そして次に(c)放射性標識化合物からの放射を検出する段階を含んでなる。
あるいはまた、化合物は適当な同位体で標識される。標識化のこの形態において、水素、炭素および窒素の天然で豊富な同位体(H、12Cおよび14N)はこれらの元素の安定な同位体(それぞれ、H[重水素]、13Cおよび15N)で置換される。安定な同位体での標識化は、2つの主要な目的のために用いられる。
−タンパク質、炭水化物および核酸への安定な同位体の導入は、原子レベルでのそれらの構造決定を容易にする。
−安定な同位体で標識された化合物の増加した質量を利用する代謝研究。
生物学的材料という用語は、生物学的起源を有する材料のあらゆる種類を含んでなるものとする。さらに特に、この用語は組織サンプル、血漿もしくは体液、ならびに動物、特に温血動物、もしくは臓器のような動物の一部もさす。
インビボアッセイにおいて使用する場合、放射性標識化合物は適切な組成物において動物に投与され、そして該放射性標識化合物の位置は、例えば単光子放出コンピューター断層撮影(SPECT)もしくはポジトロン放出断層撮影(PET)などのような画像化技術を用いて検出される。このようにして、体全体にわたる特定の受容体部位への分布を検出することができ、そして該受容体部位を含有する臓器を上記の画像化技術により視覚化することができる。式(I)の放射性標識化合物を投与しそして放射性化合物からの放射を検出することにより臓器を画像化するこの方法もまた、本発明の一部を構成する。
なおさらなる態様において、本発明は上記の細胞増殖性疾患もしくは適応症のいずれかを処置するための薬剤の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
治療効果を得るために必要とされる、本明細書において有効成分とも呼ばれる本発明の化合物の量は、もちろん、特定の化合物、投与の経路、レシピエントの年齢および症状、ならびに処置する特定の障害もしくは疾患によって異なる。適当な毎日用量は0.01mg/kg〜300mg/kg体重、特に10mg/kg〜100mg/kg体重である。処置の方法にはまた、1日当たり1〜4回の間の服用の処方計画で有効成分を投与するこ
とを包含することもできる。
有効成分を単独で投与することは可能であるが、それを製薬学的組成物として与えることが好ましい。従って、本発明は、製薬学的に許容しうる担体もしくは希釈剤と一緒に、本発明の化合物を含んでなる製薬学的組成物をさらに提供する。担体もしくは希釈剤は、組成物の他の成分と適合しそしてそのレシピエントに有害ではないという意味において「許容可能」でなければならない。
本発明の製薬学的組成物は、薬学の当該技術分野において周知である任意の方法により、例えば、Gennaro et al.Remington’s Pharmaceutical Sciences(第18版,Mack Publishing Company,1990,特にPart 8:Pharmaceutical preparations and their Manufactureを参照)に記述されているもののような方法を用いて製造することができる。有効成分として、塩基形態もしくは付加塩形態の特定の化合物の治療的に有効な量を製薬学的に許容しうる担体とよく混合して合わせ、それは投与に所望される製剤の形態により多種多様な形態をとり得る。望ましくは、これらの製薬学的組成物は、好ましくは、経口、経皮もしくは非経口投与のような全身投与;または吸入、鼻腔用スプレー、点眼薬によるかもしくはクリーム、ゲル、シャンプーなどによるような局所投与に適当な単位投与形態物においてである。例えば、経口用投与形態物の組成物を製造することにおいて、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤および液剤のような経口用液状製剤の場合には例えば水、グリコール、油、アルコールなどのような通常の製薬学的媒質のいずれかを:または散剤、丸剤、カプセル剤および錠剤の場合には澱粉、糖、カオリン、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などのような固形担体を用いることができる。錠剤およびカプセル剤は、それらの投与の容易さのために、最も都合のよい経口用投与単位形態物に相当し、この場合、固形の製薬学的担体が明らかに用いられる。非経口組成物では、例えば溶解性を促進するために、他の成分を含むことができるが、担体は通常は少なくとも大部分において滅菌水を含んでなる。例えば、注入可能な液剤を製造することができ、ここで、担体は食塩水溶液、グルコース溶液もしくは食塩水とグルコース溶液の混合物を含んでなる。注入可能な懸濁剤もまた製造することができ、この場合、適切な液状担体、沈殿防止剤などを用いることができる。経皮投与に適当な組成物において、担体は、場合によりわずかな割合の任意の性質の適当な添加剤と組み合わせて、場合により浸透促進剤および/もしくは適当な湿潤剤を含んでなってもよく、これらの添加剤は皮膚にいかなる重大な有害効果ももたらさない。該添加剤は、皮膚への投与を容易にすることができ、そして/もしくは所望の組成物の製造を助けることができる。これらの組成物は様々な方法で、例えば経皮パッチとして、スポットオンとしてもしくは軟膏として投与することができる。
投与の容易さおよび投薬量の均一性のためには投与単位形態物において上記の製薬学的組成物を調合することは特に好都合である。投与単位形態物は、本明細書および本明細書の請求項において用いる場合、単位投薬量として適当な物理的に別個の単位をさし、各単位は、必要とされる製薬学的担体と会合して所望の治療効果をもたらすように計算された有効成分の所定の量を含有する。そのような投与単位形態物の例は錠剤(分割錠もしくはコート錠を包含する)、カプセル剤、丸剤、散剤パケット、カシェ剤、注入可能な液剤もしくは懸濁剤、茶さじ一杯分、大さじ一杯分など、およびその分離した倍量である。
実験部分
以下で、「THF」という用語はテトラヒドロフランを意味し、「DMF」はN,N−ジメチルホルムアミドを意味し、「EtOAc」は酢酸エチルを意味し、「MgSO」は硫酸マグネシウムを意味し、「NaBH(OAc)」はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを意味し、「CHCl」はジクロロメタンを意味し、「NaSO」は
硫酸ナトリウムを意味し、「CHOH」はメタノールを意味し、「DMA」はジメチルアセトアミドを意味し、「NaBH」はテトラヒドロホウ酸(1−)ナトリウムを意味し、「NaHCO」は炭酸1ナトリウム塩を意味し、「DIAD」はビス(1−メチルエチル)エステルジアゼンジカルボン酸を意味し、「EtN」はトリエチルアミンを意味し、「DIPEA」はN−エチル−N−(1−メチルエチル)−2−プロパンアミンを意味し、「KCO」は炭酸カリウムを意味し、「DIPE」はジイソプロピルエーテルを意味し、「EtOH」はエタノールを意味し、「HBTU」は1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1−H−ベンゾトリアゾリウムヘキサフルオロリン酸(1−)3−オキシドを意味し、「HCTU」は1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン」−5−クロロ−1H−ベンゾトリアゾリウムヘキサフルオロリン酸(1−)3−オキシドを意味し、「CsCO」は炭酸セシウムを意味し、「EtO」はジエチルエーテルを意味し、「CHCl」はクロロホルムを意味し、「AlCl」は塩化アルミニウムを意味し、「NaOCH」はメタノール、ナトリウム塩を意味し、「NaHPO」はリン酸、1ナトリウム塩を意味し、「HCl」は1塩酸塩を意味する。
A.本発明の化合物およびそれらの中間体の製造
実施例A1
a)化合物A1の製造
Figure 2009542778
フロー下でTHF(150ml)中の(5−ブロモ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)−1,1−ジメチルエチルエステルカルバミン酸(0.0389mol)の溶液にメチルリチウム(0.0389mol)を−78℃で滴下して加えた。混合物を15分間攪拌した。ブチルリチウム(0.0778mol)を滴下して加えた。混合物を30分間攪拌した。THF(50ml)中のDMF(0.389mol)の溶液を−78℃で加えた。混合物を1時間攪拌し、−78℃で氷上に注ぎ、そしてEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、16gの化合物A1を生成せしめた。
b)化合物A2の製造
Figure 2009542778
化合物A1(37.7mmol)および5−アミノ−1−ペンタノール(75.6mmol)を1,2−ジクロロエタン(160ml)に溶解し、そして室温で45分間攪拌した。混合物を0℃に冷却し、そして酢酸(4.35ml)を5分以内に加えた。NaBH(OAc)(75.5mmol)を少しずつ加え、そして0℃での攪拌を30分間続けた。混合物を室温で17時間攪拌し、飽和水性NaHCO溶液上に注ぎ、そしてCHClで2回抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、15g(淡い油状物(light oil))の化合物A2を生成せしめ、精製せずに次の段階において使用した。
c)化合物A3の製造
Figure 2009542778
乾式CHCl(10ml)中の粗化合物A2(2.26mmol)の溶液を0℃に冷却した。1−[[(フェニルメトキシ)カルボニル]オキシ]−2,5−ピロリジンジオン(2.49mmol)を少しずつ加えた。混合物を0℃で30分間、次に室温で1時間攪拌した。反応混合物をCHClと水との間で分配した。分離した有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:EtOAc/ヘキサン 1:1〜2:1)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.900g(81.8%、無色の泡状物(foam))の化合物A3を生成せしめた。
分析HPLC:方法2(「化合物同定」、方法2の部分を参照)、Rt=4.68(89%)。APCI−MS:487([M+H]),387([M+H−Boc]),150(100)
d)化合物A4の製造
Figure 2009542778
0℃でCHCl(7.5ml)中の化合物A3(3.90mmol)の溶液をHCl溶液(ジオキサン中4M)(37ml)で処理した。混合物を室温まで温めておき、そして約2時間攪拌し、次に氷と水の混合物上に注いだ。この混合物をEtOAcで抽出した。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして濃縮し、1.68gの化合物A4を生成せしめ、精製せずに次の段階において使用した。
e)化合物A5の製造
Figure 2009542778
アセトニトリル(130ml)中の粗化合物A4(26.2mmol)の溶液を4−クロロ−7−メトキシ−6−キナゾリノールアセテート(エステル)(26.2mmol)で処理した。混合物を85℃に1.5時間加熱した。混合物を室温まで冷却した。溶媒を
蒸発させ、残留物を真空中で乾燥させ(18gの緑色の油およびフォーム)、そして次にシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜95:5)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、14.0g(89%)の化合物A5を生成せしめた。
分析HPLC:方法2、Rt=3.71(98%)。APCI−MS:603(100、[M+H]
f)化合物A6の製造
Figure 2009542778
乾式DMA(1ml)中の化合物A5(0.166mmol)の溶液を塩化メタンスルホニル(0.83mmol)で処理し、そして90〜95℃で3時間加熱した。残留物をEtOAcと飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を分離し、水、続いて飽和水性NaCl溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:EtOAc)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.041g(40%、無色のフォーム)の化合物A6を生成せしめた。
APCI−MS:621(100、[M+H])(「化合物同定」の部分からの一般的方法Cに記述されるMS法に従って測定した)
g)化合物A7の製造
Figure 2009542778
CHOH(5ml)中の粗化合物A6(0.83mmol)の溶液を濃水性HCl溶液(0.21ml)で処理し、そして反応混合物を60℃に6時間加熱した。溶媒を蒸発させた。残留物をEtOAcと飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を分離し、水および飽和水性NaCl溶液で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、0.440g(94%)の化合物A7を生成せしめた。
h)化合物A8の製造
Figure 2009542778
DMA(10ml)中の化合物A7(0.35mmol)の溶液をDMA(4ml)中のCsCO(0.00107mmol)の混合物に6時間以内に65℃で加えた。反応混合物をEtOAcと氷/水との間で分配した。有機層を分離し、飽和水性NaCl溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(SI−60(230〜400メッシュ;溶離剤:ヘキサン/EtOAc 100:0〜0:100、次にCHCl/CHOH 100:0〜96:4))。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.167gの化合物A8を生成せしめた。
分析HPLC:方法11、Rt=3.66(98%)。APCI−MS:543(100、[M+H])。
i)化合物A9および化合物A10の製造
Figure 2009542778
化合物A8(0.21mmol)および48%水性HBr溶液(2ml)の混合物を80℃で15分間攪拌した。2−プロパノール(1ml)の添加後に、攪拌を80℃で20分間続けた。溶媒を蒸発させた。残留物をEtOAcと飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を分離し、飽和水性NaCl溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜95:5)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.042g(48%、淡い粉末(light powder))の化合物A9を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.94(97%)。APCI−MS:409(100、[M+H])。
2−プロパノール(2ml)中の化合物A9(0.05mmol)の懸濁液を48%水性HBr溶液(0.2ml)で処理し、そして蒸発させた。残留物を2−プロパノールから2回共蒸発させた。次に、それを2−プロパノール/EtO 1:1に懸濁し、濾過し、そして真空中で乾燥させ、0.027g(全体で42%;ライトパウダー)の化合物A10を臭化水素酸塩(.2HBr)として生成せしめた。
分析HPLC:方法2、Rt=2.70(99%)。APCI−MS:409(100、[M+H])。
j)化合物A11の製造
Figure 2009542778
化合物A9(0.50mmol)、ホルムアルデヒド(0.030g、1.0mmol)およびNaOCH(0.135g、2.5mmol)の混合物をCHOH(4ml)およびTHF(2ml)で処理した。溶液を室温で24時間攪拌した。NaBH(0.038g、1.0mmol)を加え、そして攪拌を5時間続けた。混合物をCHClと飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、0.215g(定量的収量)の化合物A11を生成せしめた。
M.P.>230℃、dec。分析HPLC:方法1、Rt=3.04(95%)。APCI−MS:423(100、[M+H])。H−NMR(DMSO−d6):9.44(s,NH),8.42(s,1H),7.22(s,1H),7.14(s,1H),6.77(s,2H),6.03(s,2H),4.42(br.t,OCH2),3.93(s,OCH3),3.41(br.s,2H),約2.5(2H),1.97(s,NCH3),1.77(br.m,4H),1.48(br.m,2H)。
k)化合物A12の製造
Figure 2009542778
DMF(5ml)中の化合物A11(0.62mmol)、塩化リチウム(6.16mmol)、硫化ナトリウム(NaS)9水和物(6.16mmol)の混合物をマイクロ波装置において150℃に2.5時間加熱した。反応混合物をCHClおよび飽和水性NaHCO溶液および水の間で分配した。分離した有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(CHCl/CHOH 100:0〜92:8)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。残留物(0.116gの黄色の粉末)をEtOに懸濁し、10分間超音波処理し(例えば超音波浴において)、濾過し、そして真空中で乾燥させた。黄色の粉末(0.090g)が得られ、それをシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜92:8)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.074g(29.4%、黄色の固体)の化合物A12を生成せしめた。
M.P.>230℃、dec。分析HPLC:方法1、Rt=1.22(99%)。APCI−MS:409(100、[M+H])。H−NMR(DMSO−d6):10.30(br.s,OH),9.39(s,NH),8.35(s,1H),7.11(s,1H),7.08(s,1H),6.76(s,2H),6.02(s,2H),4.42(br.t,OCH2),3.41(br.s,2H),約2.5(2H),1.97(s,NCH3),1.79(br.m,4H),1.49(br.m,2H)。l)化合物A13の製造
Figure 2009542778
化合物A12(0.16mmol)およびトリフェニルホスフィン(0.24mmol)の混合物を乾燥させ(真空中)、そしてTHF(2ml)で処理した。(2R)−オキシランメタノール(0.17mmol)を加えた。THF(1.3ml)中のビス(1−メチルエチル)エステルジアゼンジカルボン酸(0.17mmol)の溶液をゆっくりと加えた。混合物を室温で1 1/2時間攪拌し、次に追加のトリフェニルホスフィン(0.24mmol)、(2R)−オキシランメタノール(0.00017mol)およびビス(1−メチルエチル)エステルジアゼンジカルボン酸(0.17mol)を加えた。攪拌を1 1/2時間続け、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜95:5)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.094gの化合物A13(S−立体配置)を生成せしめた。
実施例A2
a)化合物A14の製造
Figure 2009542778
1,2−ジクロロエタン(160ml)に溶解した化合物A1(37.7mmol)に2−(メチルアミノ)エタノール(75.4mmol)および酢酸(17.5mmol)を加えた。溶液を室温で1時間攪拌し、次に0℃に冷却した。NaBH(OAc)(75.5mmol)を少しずつ加え、反応混合物を室温まで温めておき、そして攪拌を18時間続けた。混合物をCHClと飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、そして溶媒を真空中で濃縮した。これにより白色の固体を生成せしめ、それを真空中で乾燥させ、12.07g(99%)の化合物A14を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=3.00(100%)。APCI−MS:325(100、[M+H])。
b)化合物A15の製造
Figure 2009542778
0℃で、HCl溶液(ジオキサン中4M)(7.5ml)を乾式CHCl(5ml)中の化合物A14(1.54mmol)の溶液に加えた。混合物を0℃で1時間、次に室温で1時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、そして残留物をEtO(10ml)で処理し、10分間超音波処理し、30分間攪拌し、そして濾過した。固体を真空中で乾燥させ、460mg(定量的、白色の粉末)の化合物A15を塩酸塩(.2HCl)として生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=1.72(96%)。APCI−MS:225([M+H]),150(100)。
c)化合物A16の製造
Figure 2009542778
不活性雰囲気下で、化合物A15(21.9mmol)および4−クロロ−7−メトキシ−6−キナゾリノールアセテート(エステル)(22.0mmol)を乾式アセトニトリル(170ml)に懸濁し、そして90分間加熱還流させた(60分後に透明な橙色の溶液が生じた)。溶液を冷却し、そしてCHClと飽和水性NaHCO溶液の混合物上に注いだ。有機相を分離し、水相をCHClで抽出した。有機相を洗浄し(飽和水性NaCl溶液)、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして濃縮した。粗生成物をCHClから蒸発させ、そしてEtO/ヘキサン 1:1(100ml)で処理し、超音波処理し、そして攪拌して微細固体を生成せしめ、それを濾過し、そして真空中で乾燥させ、9.6g(99%)の化合物A16を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.76(92%)。APCI−MS:441(100、[M+H])。
d)化合物A17の製造
Figure 2009542778
CHOH(30ml)中の化合物A16(4.54mmol)の懸濁液に32%水性HCl溶液(3ml)をゆっくりと加えた。得られる褐色の溶液を65℃で2.5時間攪拌した。混合物をCHClと飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、そして溶媒を真空中で濃縮し、1.62g(89.5%、無色の粉末)の化合物A17を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.56(95%)。APCI−MS:399(100、[M+H])。
e)化合物A18の製造
Figure 2009542778
化合物A17(4.84mmol)およびKCO(9.69mmol)の混合物を真空中で1時間乾燥させ、次に乾式DMF(37ml)に溶解し、そして室温で1時間攪拌した。1,3−ジブロモプロパン(9.69mmol)を5分以内に滴下して加え、そして混合物の攪拌を15時間続けた。混合物をEtOAcと半飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、そして溶媒を真空中で濃縮した。得られる残留物を水と飽和水性NaCl溶液との間で分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、そして溶媒を真空中で濃縮し、続いてシリカゲルSi−60(230〜400メッシュ)上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶離剤:CHCl/CHOH 97:3、次に0.5%飽和水性NH溶液を含んでCHCl/CHOH 97:3〜0.5%飽和水性NH溶液を含んでCHCl/CHOH 95:5)、1.12g(44.4%、黄色のフォーム)の化合物A18を生成せしめた。
分析HPLC:方法2、Rt=2.91(86%)。APCI−MS:519/521(100、[M+H])。
f)化合物A19の製造
Figure 2009542778
化合物A18(2.0mmol)、2−ニトロベンゼンスルホンアミド(6.0mmol)およびトリフェニルホスフィン(6.2mmol)の混合物を真空中で15分間乾燥させ、そして乾式THF(20ml)に不活性雰囲気下で溶解した。DIAD(6.0mmol)を滴下して加えた。溶液を室温で2時間攪拌した。沈殿物が形成された。溶媒を蒸発させ、そして残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(Si−60(230〜400メッシュ)(溶離剤:EtOAc、CHCl/CHOH 100:0〜96:4))。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、1.02g(72.6%、黄色のフォーム)の化合物A19を生成せしめた。
分析HPLC:方法2、Rt=3.33(79%)。APCI−MS:703/705(100、[M+H])。
g)化合物A20の製造
Figure 2009542778
CsCO(6.8mmol)およびヨウ化テトラブチルアンモニウム(2.8mmol)の混合物を真空中で15分間乾燥させ、そして不活性雰囲気下で乾式アセトニトリル(105ml)で処理した。アセトニトリル(20ml)中の化合物A19(1.4mmol)の溶液を10分にわたって滴下して加えた。混合物を15時間攪拌し、そして濃縮した。濃縮物をEtOAcと水との間で分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、そして溶媒を真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して(Si−60(230〜400メッシュ)(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜95:5))いくらかのヨウ化テトラブチルアンモニウムがまだ混入している生成物を生成せしめた。この物質をEtOAcに溶解し、そして水で2回洗浄し、0.62g(72.7%、ライトパウダー)の化合物A20を生成せしめた。
分析HPLC:方法2、Rt=3.32(93%)。APCI−MS:623(100、[M+H])。
h)化合物A21およびA22の製造
Figure 2009542778
CsCO(2.7mmol)および化合物A20(0.9mmol)の混合物を乾式DMF(35ml)で処理した。チオフェノール(1.1mmol)を加え、そして混合物を室温で15時間攪拌した。濃縮物をEtOAcと水との間で分配した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして濃縮した。シリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し(Si−60(230〜400メッシュ)(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜95:5))、365mg(91.7%)の化合物A21を生成せしめた。
分析HPLC:方法2、Rt=2.67(99%)。APCI−MS:438(100、[M+H])。H−NMR(DMSO−d6):10.52(br.s,NH),8.43(s,1H),8.17(s,1H),7.18(s,1H),6.75(d,J=7.9,1H),6.69(d,J=7.8,1H),5.96(s,2H),4.45(br.t,OCH2),3.92(s,OCH3),3.58(br.s,2H),2.69(br.s,2H),2.52(br.s,2H),2.39(br.s,2H),2.25(s,NCH3),1.80(br.m,3H)。
2−プロパノール(3ml)に化合物A21(0.16mmol)のサンプルを溶解し、約0.2mlの32%水性HCl溶液で処理し、そして溶媒を蒸発させた。この処理を
2回繰り返した。次に、残留物を2−プロパノール(2ml)およびEtO(2ml)から2回共蒸発させた。次にそれをEtOに懸濁し、そして濾過した。固体を洗浄し(EtO/ヘキサン 1:1)、そしてi.v.乾燥させて75mg(86.2%)の化合物A22を塩酸塩(.3HCl)として生成せしめた。
分析HPLC:方法2、Rt=2.69(100%)。APCI−MS:438(100、[M+H])。
i)化合物A23の製造
Figure 2009542778
化合物A21(0.571mmol)、塩化リチウム(5.71mmol)および硫化ナトリウム(NaS)9水和物(5.7mmol)の混合物をDMF(5ml)で処理し、そしてマイクロ波装置において150℃に15分間加熱した。残留物をEtOAc、CHClおよび飽和水性NaHCO溶液の間で分配した。分離した有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜90:10、次に1%の濃水性NH溶液を含んでCHCl/CHOH
90:10)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.142g(58%、黄色の固体)の化合物A23を生成せしめた。
j)化合物A24およびA25の製造
Figure 2009542778
乾式THF(17ml)中の化合物A23(1.44mmol)の溶液をEtN(1.58mmol)で処理した。沈殿物が生じた。追加の乾式THF(5ml)を加えた。乾式THF(8ml)中のBoc−無水物(1.58mmol)の溶液を0℃で滴下して加えた。混合物を0℃で30分間、次に室温で1時間攪拌した。追加のBoc−無水物(63mg)を加え、そして攪拌を1時間続けた。濃縮物をEtOAcと飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、そして溶媒を真空中で濃縮した。シリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し(Si−60(230〜400メッシュ)(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜95:5))、498mg(66%;黄色のフォーム)の化合物A24および144mg(16%;黄色の粉末)の化合物A25を生成せしめた。
化合物A24:分析HPLC:方法2、Rt=2.98(99%)。APCI−MS:524(100、[M+H])。
化合物A25:分析HPLC:方法2、Rt=3.93(100%)。APCI−MS:624(100、[M+H])。
k)化合物A26の製造
Figure 2009542778
化合物A24(0.15mmol)およびトリフェニルホスフィン(0.31mmol)の混合物を真空中で30分間乾燥させた。不活性雰囲気下で、乾式THF(3ml)および3−ブロモ−1−プロパノール(0.24mmol)を加えた。THF(1ml)中のDIAD(0.24mmol)の溶液を滴下して加えた。溶液を室温で2時間攪拌し、そして溶媒を蒸発させ、化合物A26を生成せしめた。
l)化合物A27の製造
Figure 2009542778
化合物A26(0.124mmol)を乾式アセトニトリル(4ml)に溶解した。1−メチルピペラジン(4.47mmol)を加え、そして反応混合物を周囲温度で一晩攪拌した。混合物を飽和水性NaHCO溶液で処理し、次にCHClで2回抽出した。有機層を飽和水性NaHCO溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜90:10〜CHCl/(CHOH/1%NH)90/10)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.075g(黄色のフォーム;2段階にわたって91.5%の収率)の化合物A27を生成せしめた。
実施例A3
a)化合物A28の製造
Figure 2009542778
化合物A24(0.115mmol)およびトリフェニルホスフィン(0.241mmol)を合わせ、そして真空ポンプを用いて30分間乾燥させた。乾式THF(2ml)、続いて2−(2−メトキシエトキシ)エタノール(0.183mmol)を加えた。乾式THF(1ml)中のDIAD(0.183mmol)の溶液を滴下して加えた。得られる反応溶液を室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶離剤:CHCl/CHOH 100/0〜96/4)、0.062g(86%、ベージュ色のフォーム)の化合物A28を生成せしめた。
実施例A4
a)化合物A29の製造
Figure 2009542778
化合物A26(0.124mmol)、2−(メチルアミノ)エタノール(4.47mmol)および乾式アセトニトリル(4ml)を密封管に入れた。反応混合物を60℃に加熱し、次に60℃で一晩攪拌した。反応混合物を冷却し、次にCHClに溶解し、そして飽和水性NaHCO溶液で2回洗浄した。分離した有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜90:10〜CHCl/(CHOH/1%NH)90/10)、0.069gの化合物A29を生成せしめた。
実施例A5
a)化合物A30の製造
Figure 2009542778
THF(240ml)中のN−メチル−L−アラニンメチルエステル(45.2mmol)の懸濁液にDIPEA(90.5mmol)、化合物A1(30.1mmol)およびNaBH(OAc)(60.3mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌し、飽和水性NaHCO溶液で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(溶離剤:ヘキサン/EtOAc 2:1)、9.5g(86%)の化合物A30(S−立体配置)を白色の固体として生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=3.47(100%)。APCI−MS:367(100、[M+H])。
b)化合物A31の製造
Figure 2009542778
0℃で無水CHCl(30ml)中の化合物A30(8.22mmol)の溶液にHCl溶液(ジオキサン中4M)(48ml)を加えた。1.5時間後に、反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をEtOに溶解し、濾過し、そしてEtOで洗浄した。次に固体を集め、そして真空中で乾燥させ、3.62g(定量的、ジオキサンを含有する)の化合物A31(S−立体配置、ライトパウダー)を塩酸塩(.2HCl)として生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=3.02(98%)。
c)化合物A32の製造
Figure 2009542778
化合物A31(1.36mmol)および6−アセトキシ−4−クロロ−7−メトキシキナゾリン(1.36mmol)を真空中で15分間乾燥させた。アセトニトリル(15ml)を加えた。反応混合物を40分間加熱還流させ、次に室温まで冷却させ、飽和水性NaHCO溶液で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧下で濃縮し、そしてシリカゲルクロマトグラフ
ィーにより精製した(溶離剤:EtOAc)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.498g(61%;白色の泡状物;S−立体配置)の化合物A32を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=3.02(95%)。APCI−MS:483(100、[M+H])。
d)化合物A33の製造
Figure 2009542778
CHOH(55ml)中の化合物A32(11.0mmol)の溶液に32%HCl溶液(10.4ml)を加えた。反応混合物を50℃で3時間攪拌し、そして次に減圧下で濃縮した。残留物を飽和水性NaHCO溶液で溶解し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧下で濃縮し、5.04g(定量的収量;S−立体配置)の化合物A33を淡い泡状物(light foam)として生成せしめ、それをさらに精製せずに使用した。
分析HPLC:方法1、Rt=2.79(99%)。APCI−MS:441(100、[M+H])。
e)化合物A34の製造
Figure 2009542778
乾式DMF(95ml)中の化合物A33(10.4mmol)の溶液に無水KCO(15.5mmol)を加えた。反応混合物を室温で15分間攪拌した。次に、(3−ブロモプロピル)カルバミン酸tert−ブチル(11.4mmol)を加えた。次に、反応混合物を50℃で攪拌した。6時間後に、追加の(3−ブロモプロピル)カルバミン酸tert−ブチル(0.5g、2.10mmol)を加えた。5時間後に、混合物を濾過した。残留物をEtOAcですすいだ。濾液を水、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、そして残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜95:5)、4.549g(80%;S−立体配置)の化合物A34を無色のフォームとして生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=3.41(100%)。APCI−MS:599(100、[M+H])。
f)化合物A35の製造
Figure 2009542778
0℃で無水CHCl(10ml)中の化合物A34(300mg、0.50mmol)の溶液にトリフルオロ酢酸(10ml、0.13mol)を加えた。1時間後に、反応混合物を減圧下で濃縮した。残留トリフルオロ酢酸をCHClでの共蒸発により除いた。残留物を水に溶解し、飽和水性NaHCO溶液の添加によりpH8〜9までアルカリ性にし、数回EtOAc次にCHClで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧下で濃縮し、0.293g(定量的収量;S−立体配置;さらに精製せずに、次の反応段階において使用した)の化合物A35を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.69(97%)。APCI−MS:498(100、[M+H])。
g)化合物A36の製造
Figure 2009542778
トリフルオロ酢酸塩としての化合物A35(1.67mmol)をCHOH(15ml)と水(15ml)の混合物に溶解した。溶液を0℃に冷却した。水性水酸化リチウム溶液(1.0M)(17mmol)を加え、そして混合物を攪拌しながら室温まで温めておいた。反応混合物を26時間攪拌し、次にその最初の容量の半分まで濃縮し、そして数滴のNaHPOをpH=8まで加えた。層を分離した。水相をCHCl/CHOH 95/5(16x100ml)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、0.950g(定量的収量;S−立体配置;さらに精製せずに、次の反応段階において使用した)の化合物A36を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.64(100%)。APCI−MS:484(100、[M+H])。
h)化合物A37およびA38の製造
Figure 2009542778
無水DMF(20ml)中の粗化合物A36(0.21mmol)の溶液に無水DMF(20ml)中のHBTU(0.62mmol)およびDIPEA(1.05mmol)の溶液を5.5時間の期間にわたってシリンジポンプによって加えた。次に、反応混合物を10時間さらに攪拌し、そして減圧下で濃縮した。残留物をCHOHに溶解し、そして濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、そしてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(CHCl/CHOH 100:0〜99:1)、47mg(49%;S−立体配置)の化合物A37を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.90(100%)。APCI−MS:466(100、[M+H])。H−NMR(CDCl3):d8.58(s,1H),7.17(s,1H),7.14(br.s,1H),6.78(br.s,1H),6.69(d,J=7.8,1H),6.61(d,J=7.8,1H),5.97(d,J=3.3,2H),4.33(br.s,2H),3.94(s,OCH3),3.67(br.s,2H),3.47(br.s,3H),2.18(s,NCH3),2.09(m,2H),1.25(d,J=6.6,3H)。
化合物A37を2−プロパノール(8ml)および濃水性HCl溶液(0.1ml)での処理によりHCl塩に転化し、36mgの化合物A38(S−立体配置)を塩酸塩(.2HCl)として生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.87(100%)。APCI−MS:466(100、[M+H])。
i)化合物A39およびA40の製造
Figure 2009542778
バイアルに硫化ナトリウム(NaS)9水和物(2.68mmol)、化合物A37(0.27mmol)、塩化リチウム(2.67mmol)および無水DMF(2.2ml)を入れた。次にバイアルを密封し、マイクロ波装置中に入れ、そして150℃で15分間攪拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物を飽和水性NaHCO溶液で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮し、そしてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(溶離剤:CHCl/ヘキサン/CHOH 5:5:0〜5:5:1)、40mg(33%、S−立体配置)の化合物A39を生成せしめた。
化合物A39(35mg)を2−プロパノールおよび濃水性HCl溶液(0.1ml)での処理によりHCl塩に転化し、33mg(S−立体配置)の化合物A40を塩酸塩(.2HCl)として生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.78(100%)。APCI−MS:452(100、[M+H])。
j)化合物A41の製造
Figure 2009542778
化合物A39(0.22mol)およびトリフェニルホスフィン(0.46mmol)の混合物を30分間真空中で乾燥させ、そして乾式THF(2ml)に溶解した。3−ブロモ−1−プロパノール(31ml、0.35mmol)を加えた。THF(2ml)中のDIPEA(0.35mmol)の溶液をゆっくりと加えた。混合物を室温で2時間攪拌し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲルを通して濾過した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜93:7)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、化合物A41(S−立体配置)を不純化合物として生成せしめ、それをさらに精製せずに使用した。
k)化合物A42の製造
Figure 2009542778
無水乾式アセトニトリル(7ml)中の粗化合物A41(0.22mmol)の懸濁液にモルホリン(7.29mmol)を加えた。反応混合物を室温で89時間攪拌し、次に飽和水性NaHCO溶液で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(CHCl/CHOH 10:0〜9:1)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.115g(2段階にわたって90%;S−立体配置;黄色がかった白色のフォーム)の化合物A42を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.60(96%)。APCI−MS:579(100、[M+H])。
実施例A6
a)化合物A43の製造
Figure 2009542778
化合物A39(0.177mmol)およびトリフェニルホスフィン(0.372mmol)を合わせ、次に真空ポンプを用いて乾燥させた。不活性雰囲気下で、乾式THF(2ml)を加えた。懸濁液を攪拌した。2−(2−メトキシエトキシ)エタノール(0.283mmol)を加えた。乾式THF(1ml)中のDIPEA(0.283mmol)の溶液を滴下して加えた。得られる反応溶液を室温で2.5時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、次に真空中で1時間乾燥させた。残留物(0.300g)をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0、99:1以上、98:2、97:3〜95:5)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.074g(76%;S−立体配置)の化合物A43を生成せしめた。
実施例A7
a)化合物A44の製造
Figure 2009542778
無水乾式CHCl(5ml)中の無水AlCl(9.45mmol)の懸濁液に5−ブロモ−4−ヒドロキシ−3−メトキシ−2−ニトロベンズアルデヒド(3.62mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を0℃に冷却し、そしてピリジン(15.9mmol)を滴下して加えた。次に、反応混合物を室温まで温めておき、一晩攪拌し、水(50ml)と濃水性HCl溶液(3.9ml)の混合物に注ぎ込み、55℃で1時間攪拌し、そして再び0℃に冷却した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、集め、そして真空中で乾燥させ、0.755g(79%、黄色の粉末として)の化合物A44を生成せしめた。
分析HPLC:方法2、Rt=3.56(98%)。H−NMR(DMSO−d6):約10.0(非常にbr s,OH),9.68(s,CHO),7.80(s,1H)。
b)化合物A45の製造
Figure 2009542778
無水DMF(10ml)中の化合物A44の溶液にジヨードメタン(3.81mmol)を加えた。水素化ナトリウム(鉱油中55%、4.0mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を80℃に加熱し、そして一晩攪拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物を
水性1M HCl溶液で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:EtOAc/ヘキサン 0:100〜30:70)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.097g(19%、橙色の粉末として)の化合物A45を生成せしめた。
分析HPLC:方法10、Rt=3.35(90%)。APCI−MS:273/275(100、[M+H])。H−NMR(DMSO−d6):9.98(s,CHO),7.79(s,1H),6.54(s,2H)。
c)化合物A46の製造
Figure 2009542778
1,2−ジクロロエタン(14.4ml)中の化合物A45(1.36mmol)の溶液に5−アミノ−1−ペンタノール(2.81mmol)を加えた。混合物を15分間攪拌し、そして0℃に冷却した。氷酢酸(2.8mmol)を一度に加え、そしてNaBH(OAc)(2.73mmol)を少しずつ加えた。混合物を室温で6時間攪拌した。残留物をCHClと飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を分離し、飽和水性NaHCO溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を減圧下で蒸発させ、0.490g(定量的収量;さらに精製せずに、次の反応段階において使用した)の化合物A46を生成せしめた。
d)化合物A47の製造
Figure 2009542778
0℃で無水CHCl(19ml)中の粗アミン化合物A46(1.36mmol)の溶液に1−[[(フェニルメトキシ)カルボニル]オキシ]−2,5−ピロリジンジオン(1.88mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を室温まで温めておき、4時間攪拌し、CHClで希釈し、水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:EtOAc/ヘキサン 1:1次に6:4)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.500g(74%)の化合物A47を生成せしめた。
分析HPLC:方法10、Rt=4.49(96%)。APCI−MS:495/497(100、[M+H])。
e)化合物A48の製造
Figure 2009542778
THF(1.4ml、0.1モル当量のEtNを含有する)中の化合物A47(0.1mmol)の溶液をチオフェン(DIPE中4%、0.050ml)、酸化バナジウム(V)(5.7mg)およびPt/C(5%)(50mg)の溶液の存在下で2時間水素化した。次に、反応混合物をセライトを通して濾過した。フィルター残留物をCHClですすいだ。濾液を減圧下で濃縮し、0.045g(97%、さらに精製せずに直接使用した)の化合物A48を生成せしめた。
APCI−MS:465/467(100、[M+H])(「化合物同定」の部分からの一般的方法Cに記述されるMS法に従って測定した)。
f)化合物A49の製造
Figure 2009542778
2−プロパノール(10.7ml)中の化合物A48(1.05mmol)の溶液に4−クロロ−7−メトキシ−6−キナゾリノールアセテート(エステル)(1.26mmol)を加えた。反応混合物を加熱還流させた。3および4時間後に、追加の4−クロロ−7−メトキシ−6−キナゾリノールアセテート(エステル)(それぞれ、53mgおよび80mg)を加えた。5時間後に、混合物を室温まで冷却させ、そして減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜98:2)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.492g(69%)の化合物A49を生成せしめた。
分析HPLC:方法10、Rt=3.56(92%)。APCI−MS:681/683(100、[M+H])。
g)化合物A50の製造
Figure 2009542778
無水DMA(4ml)中の化合物A49(0.44mmol)の溶液に塩化メタンスルホニル(2.46mmol)を加えた。反応混合物を95℃で予熱した湯浴に入れ、そして3.5時間攪拌した。周囲温度まで冷却した後に、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和水性NaHCO溶液、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧下で濃縮し、0.319g(定量的収量、これを次の段階に直接使用した)の化合物A50を生成せしめた。
APCI−MS:699/701/703(100、[M+H])(「化合物同定」の部分からの一般的方法Cに記述されるMS法に従って測定した)。
h)化合物A51の製造
Figure 2009542778
CHOH(2ml)中の粗化合物A50(0.44mmol)の溶液に32%HCl溶液(0.84mmol;0.083ml)を加えた。反応混合物を50℃で6.5時間そして室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を飽和水性NaHCO溶液で溶解し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、次にNaSO上で乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮し、0.283g(98%の収率、これを次の段階に直接使用した)の化合物A51を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=4.48(93%)。APCI−MS:657/659/661(100、[M+H])。
i)化合物A52の製造
Figure 2009542778
無水DMA(10.6ml)中のCsCO(2.57mmol)の懸濁液に無水DMA(4.2ml)中の化合物A51(0.343mmol)の溶液を65℃でゆっくりと加えた(3.25時間にわたって、シリンジポンプを用いて)。次に、反応混合物を65℃で12時間さらに攪拌し、室温まで冷却させ、氷−水の混合物に注ぎ込み、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を数回水、ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜97:3)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.107g(50%、淡黄色の粉末として)の化合物A52を生成せしめた。
APCI−MS 621/623(100、[M+H])(「化合物同定」の部分からの一般的方法Cに記述されるMS法に従って測定した)。
実施例A8
a)化合物A53の製造
Figure 2009542778
化合物A12(0.73mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.54mmol)の混合物を真空下で10分間乾燥させ、そして乾式THF(14ml)で処理した。3−ブロモ−1−プロパノール(1.17mmol)を加えた。乾式THF(6ml)中のDIPEA(1.17mmol)の溶液を滴下して加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。追加のブロモ−1−プロパノール(0.59mmol)、トリフェニルホスフィン(0.77mmol)およびDIPEA(0.59mmol)を加えた。攪拌を1.75時間続けた。溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜97:3)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。固体残留物をCHCl/EtOAcに懸濁し、そして濾過した。固体を真空中で乾燥させ、0.230g(59.2%)の化合物A53を生成せしめた。
APCI−MS:528/530(100、[M+H])(「化合物同定」の部分からの一般的方法Cに記述されるMS法に従って測定した)。
実施例A9
a)化合物A54の製造
Figure 2009542778
アセトニトリル(4ml)中の化合物A26(0.124mmol)、4−(メチルスルホニル)ピペリジン塩酸塩(0.298mmol)およびN−エチル−N−(1−メチルエチル)−2−プロパンアミン(0.372mmol)の混合物を密封管において50℃で一晩攪拌した。追加の4−(メチルスルホニル)ピペリジン塩酸塩(0.298mmol)およびN−エチル−N−(1−メチルエチル)−2−プロパンアミン(0.372mmol)を加え、そして反応混合物を50℃で一晩攪拌した。この混合物を飽和水性NaHCO溶液とCHCl(2x)との間で分配した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜95:5)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.052g(71%、黄色のフォーム)の化合物A54を生成せしめた。
実施例A10
a)化合物A55の製造
Figure 2009542778
大過剰の2−(メチルアミノ)エタノール(8.575mmol)を乾式アセトニトリル(8ml)中の化合物A53の混合物に加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌した。次に、混合物を75℃に加熱し、そしてそれを再び一晩攪拌した。混合物をCHClで抽出した。分離した有機層を飽和NaHCO溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl、CHCl/(CHOH/NH))。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.120g(93.5%)の化合物A55を生成せしめた。
実施例A11
a)化合物A56の製造
Figure 2009542778
化合物A12(100mg、0.25mmol)およびトリフェニルホスフィン(135mg、0.52mmol)の混合物を10分間i.v.乾燥させ、そして乾式THF(5ml)で処理した。(3−ヒドロキシプロピル)−1,1−ジメチルエチルエステルカルバミン酸(69mg、0.39mmol)を加えた。乾式THF(2ml)中のDIAD(0.076ml、0.39mmol)の溶液をゆっくりと加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をi.v.乾燥させ、そして分取高速液体クロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:ヘキサン/EtOAc/CHOH勾配)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.105g(76%)の化合物A56を生成せしめた。
M.P.:210〜213℃。分析HPLC:方法2、Rt=3.40(97%)。APCI−MS:566(100、[M+H])。
b)化合物A57の製造
Figure 2009542778
乾式CHCl(3ml)中の化合物A56(90mg、0.16mmol)の懸濁液をTFA(3ml)で処理し、そして室温で3時間攪拌させた。残留物をCHClと飽和水性NaHCOとの間で分配した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、0.074g(定量的)の化合物A57を生成せしめた。M.P.:dec>190℃。分析HPLC:方法1、Rt=2.77(98%)。APCI−MS:466(100、[M+H])。
c)化合物A58の製造
Figure 2009542778
乾式DMF(1ml)中の化合物A57(0.000140mol)、3−(メチルスルホニル)プロパン酸(0.154mmol)、6−クロロ−1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(0.168mmol)およびHCTU(0.168mmol)の懸濁液にDIPEA(0.000560mol)を加えた。反応混合物を一晩攪拌し、そして次に酢酸エチルで抽出した。分離した有機層をNaHCO溶液(半飽和)、HOおよびブラインで洗浄した。次に有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を
蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し(溶離剤:CHCl/CHOH)、0.051g(61%)の化合物A58を生成せしめた。
実施例A12
a)化合物A59の製造
Figure 2009542778
トルエン(870ml)中の化合物A44(0.08350mol)およびダウエックス(R)樹脂(21.3g)の混合物を室温で攪拌した。1,2−エタンジオール(0.83495mol)を加え、そして反応混合物を攪拌し、そしてアルゴン雰囲気下で一晩還流させた。反応混合物を濾過した。残留物をメタノールで洗浄した。濾液を蒸発させた。褐色の油状残留物をEtOAcで抽出した。分離した有機層を乾燥させ、水で(2x)、1回ブラインで洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、25.9gの化合物A59を生成せしめた。
b)化合物A60の製造
Figure 2009542778
無水DMF(660ml)中のカテコール化合物A59(25.9g、84.6mmol)および酸化銅(II)(2.42g、30.5mmol)の溶液にジヨードメタン(34ml、0.43mol)を加えた。水素化ナトリウム(鉱油中60%、8.5g、0.19mol)を少しずつ加えた。次に反応混合物を80℃で13時間攪拌し、周囲温度まで冷却させ、水に注ぎ込み、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮し、そしてシリカゲルクロマトグラフフィーにより精製して(EtOAc/ヘキサン 0:100〜40:60)13.1g(2段階にわたって49%)の化合物A60を黄色の粉末として生成せしめた。
10BrNO(318.1)。H−NMR(DMSO−d6):7.27(s,1H),6.38(s,2H),6.21(s,1H),3.92(m,4H)。
c)化合物A61の製造
Figure 2009542778
乾式DMF(50ml)中の化合物A60(9.43mmol)、6−メチル−3−ピ
リジノール(18.86mmol)、Cu粉(9.43mmol)およびCsCO(14.13mol)の混合物を90℃で5時間攪拌した。加熱を止め、そして混合物をEtOAcで抽出した。分離した有機層を半飽和水性NaCl溶液で、1回ブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物(褐色の油)をシリカゲル上でカラムクロマトグラフフィーにより精製した(溶離剤:ヘキサン/EtOAc 7/3〜1/1)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、1.78g(27%)の化合物A61を生成せしめた。
d)化合物A62の製造
Figure 2009542778
CHCl(90ml)およびHO(30ml)中の化合物A61(6.7mmol)の混合物を攪拌した。TFA(30ml)を加えた。反応混合物を40℃で週末にわたって攪拌した。溶媒を蒸発させた。水性濃縮物をEtOAc(500ml)と10%水性KCO溶液(400ml)との間で分配した。二相混合物を強く攪拌した。KCO粉末をアルカリ性まで少しずつ加えた。有機層を分離し、10%水性KCO溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、次にEtOで共蒸発させ、1.92g(94.5%)の化合物A62を生成せしめた。
e)化合物A63の製造
Figure 2009542778
化合物A62(7.18mmol)を1,2−ジクロロエタン(87ml)に溶解した。5−アミノ−1−ペンタノール(14.36mmol)を加え、そして混合物を室温で15分間攪拌した。次に混合物を0℃に冷却し、そして酢酸(14.36mmol)を加えた。NaBH(OAc)(14.36mmol)を少しずつ加え、そして得られる反応混合物を0℃で15分間攪拌した。混合物を室温まで温めておき、そして攪拌を一晩続けた。反応混合物を(2x)CHClと飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、2.85g(黄色の油;さらに精製せずに、次の反応段階において使用した)の化合物A63を生成せしめた。
f)化合物A64の製造
Figure 2009542778
化合物A63(7.18mmol)を乾式CHCl(87ml)に溶解した。溶液を氷浴上で冷却した。1−[[(フェニルメトキシ)カルボニル]オキシ]−2,5−ピロリジンジオン(7.90mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を0℃で30分間、次に室温で3時間攪拌した。反応混合物をCHClで2回抽出し、水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させて残留物を生成せしめ、それを次にシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:ヘキサン/EtOAc 70/30〜100/0)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、4.85gの化合物A64を生成せしめた。
g)化合物A65の製造
Figure 2009542778
CHOH(80ml)中の化合物A64(3.820mmol)の溶液をPt/C(5%)(0.3g)を触媒として4時間水素化した。H(3当量)の取り込み後に、触媒をNaSOおよびセライト上で濾過して分離し、そして濾液を蒸発させ、1.97g(褐色の油、さらに精製せずに、次の反応段階において使用した)の化合物A65を生成せしめた。
h)化合物A66の製造
Figure 2009542778
化合物A65(2.818mmol)をDMA(26ml)に溶解した。塩化メタンスルホニル(15.78mmol)を加えた。反応混合物を95℃で4時間攪拌した。反応
混合物をEtOAc(700ml)と飽和水性NaHCO溶液(150ml)の混合物と振盪した。有機層を分離し、そして追加の150mlの飽和水性NaHCO溶液(150ml)で洗浄した。分離した有機層を水(5x100ml)で、1回ブライン(100ml)で洗浄し、次に乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、2.01g(さらに精製せずに、次の反応段階において使用した)の化合物A66を生成せしめた。
i)化合物A67の製造
Figure 2009542778
化合物A66(2.8mmol)をCHOH(16ml)に溶解し、そして次に32%HCl溶液(0.66ml)を加えた。反応混合物を50℃に加熱し、そして一晩攪拌した。溶媒を蒸発させ、そして残留物をEtOAc(3x)で抽出し、そして飽和水性NaHCO溶液で洗浄した。分離した有機層をHOおよびブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させ、1.9g(さらに精製せずに、次の反応段階において使用した)の化合物A67を生成せしめた。
j)化合物A68の製造
Figure 2009542778
CsCO(21.42mmol)をチオビスメタン(85ml)に懸濁し、そして懸濁液を不活性雰囲気下で60℃に加熱した。チオビスメタン(40ml)中の化合物A67(2.818mmol)の溶液を3.5時間の期間にわたってシリンジによって滴下して加えた。反応混合物を60℃で一晩攪拌した。反応混合物を氷水(1L)上に注いだ。この混合物をEtOAc(3x400ml)で抽出した。分離した有機層を水(4x200ml)、ブライン(1x200ml)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100/0〜96/4)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、1.09g(60%)の化合物A68を生成せしめた。
実施例B1
化合物B1の製造
Figure 2009542778
CHCl(1ml)および2−プロパノール(5ml)中の化合物A13(0.16mmol)の溶液をピペリジン(1.6mmol)で処理した。混合物を70℃に18時間加熱した。溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100:0〜95:5)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。この残留物の一部(0.06mmol)を2−プロパノール(3ml)/濃水性HCl溶液(0.1ml)で処理し、濾過して分離し、そして乾燥させ、0.038g(93%)の化合物B1を塩酸塩(S−立体配置;.3HCl)として生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.80(98%)。APCI−MS:550(100、[M+H])。
以下の化合物は、化合物B1と同様にして製造した。
Figure 2009542778
実施例B2
化合物B2の製造
Figure 2009542778
化合物A12(0.10mmol)およびトリフェニルホスフィン(0.14mmol)の混合物をTHF(2ml)でそして2−メトキシエタノール(0.68mmol)で
処理した。THF(0.5ml)中のビス(1−メチルエチル)エステルジアゼンジカルボン酸(0.11mmol)の溶液をゆっくりと加えた。混合物を室温で3時間にわたって攪拌し、次に追加のトリフェニルホスフィン(19mg、0.07mmol)およびビス(1−メチルエチル)エステルジアゼンジカルボン酸(0.06mmol)を加え、そして攪拌を3時間続けた。残留物を水とCHClとの間で分配した。分離した有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物(褐色の油、154mg)をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/EtOH 99:1〜95:5)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.027g(60.5%、ライトパウダー)の化合物B2を塩酸塩(.2HCl)として生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=1.52(98%)。APCI−MS:467(100、[M+H])。
以下の化合物は、化合物B2と同様にして製造した。
Figure 2009542778
実施例B3
化合物B3の製造
Figure 2009542778
EtO(適量)中の化合物A27(0.104mmol)の混合物を攪拌し、そしてN雰囲気下で氷浴中で0℃に冷却した。HCl(ジオキサン中4N)(3ml)を加え、そして混合物を氷浴中で15分間、次に室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させた。EtOを加えた。混合物を室温で30分間攪拌した。沈殿物を濾過して分離し、EtOで洗浄し、そして乾燥させ、0.073g(93.6%)の化合物B3を塩酸塩(.5HCl)として生成せしめた。
以下の化合物は、化合物B3と同様にして製造した。
Figure 2009542778
実施例B4
化合物B4の製造
Figure 2009542778
EtO(適量)中の化合物A28(0.089mmol)の混合物を攪拌し、そしてN雰囲気下で氷浴中で冷却した。HCl(ジオキサン中4N)(3ml)を加え、そして混合物を0℃で15分間、次に室温で30分間攪拌した。溶媒を蒸発させた。EtOを加え、そして混合物を室温でさらに30分間攪拌した。沈殿物を濾過して分離し、EtOで洗浄し、そして乾燥させ、0.042g(73.7%)の化合物B4を塩酸塩(.3HCl)として生成せしめた。
実施例B5
化合物B5の製造
Figure 2009542778
EtO(適量)中の化合物A29(0.000097mol)の混合物を攪拌し、そしてN雰囲気下で氷浴上で冷却した。HCl(ジオキサン中4N)(3ml)を加え、そして混合物を氷浴上で15分間、次に室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させた。EtOを加え、そして混合物を室温でさらに30分間攪拌した。沈殿物を濾過して分離し、EtOで洗浄し、そして乾燥させ、0.072g(定量的収量;さらに精製せずに次の反応段階において使用した)の化合物B5を塩酸塩(.4HCl)として生成せしめた。
以下の化合物は、化合物B5と同様にして製造した。
Figure 2009542778
実施例B6
化合物B6の製造
Figure 2009542778
2−プロパノール(3ml)中の化合物A42(0.16mmol)の懸濁液に32%水性HCl溶液(0.1ml)を加えた。次に、混合物を減圧下で濃縮乾固させ、2−プロパノール/32%水性HCl溶液(3:0.1ml)の混合物に再溶解し、そして再濃縮した。水性HClの残留量を2−プロパノール(x3)およびEtO(x1)での共蒸発により除いた。残留物をEtOに溶解し、濾過し、そしてEtOで洗浄した。次に固体を集め、そして乾燥させ、0.098g(91%、ライトパウダーとして)の化合物B6を塩酸塩(.3HCl;S−立体配置)として生成せしめた。
M.P.:dec.>198℃。分析HPLC:方法1、Rt=2.71(96%)。APCI−MS:579(100、[M+H])。
表F−5におけるHCl塩は、化合物B6と同様にして製造した。表F−5における遊離塩基は、化合物A42と同様にして製造した(化合物A42は化合物B6の遊離塩基である)
Figure 2009542778
実施例B7
化合物B7の製造
Figure 2009542778
2−プロパノール(3ml)中の化合物A43(0.126mmol)の懸濁液に32%濃水性HCl溶液(20滴)を加えた。次に、混合物を減圧下で濃縮乾固させ、2−プロパノール/32%水性HCl溶液(3:0.1ml)の混合物に再溶解し、そして再濃縮した。水性HClの残留量を2−プロパノール(x3)およびEtO(x1)での共蒸発により除いた。残留物をEtOに溶解し、濾過し、そしてEtOで洗浄した。次に固体を集め、そして乾燥させ、0.070g(89%、ライトパウダーとして)の化合物B7を塩酸塩(.2HCl;S−立体配置)として生成せしめた。
表F−6におけるHCl塩は、化合物B7と同様にして製造した。表F−6における遊離塩基は、化合物A43と同様にして製造した(化合物A43は化合物B7の遊離塩基である)
Figure 2009542778
実施例B8
化合物B8の製造
Figure 2009542778
化合物A52の脱ベンジル化は、化合物52(0.171mmol)に48%HBr溶液(0.0142mol)を加えることにより成し遂げられた。反応混合物を80℃で25分間攪拌し、次に混合物を室温まで冷却させ、そして溶媒を蒸発させた。HBrを共蒸発させるために2−プロパノールを加えた。残留物をEtOAcで希釈し、次に飽和水性NaHCO溶液(x2)、ブライン(x1)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物(61mg)をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100/0、99/1、98/2、97/3および95/5)。最も純粋な生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。
次に、残留物(0.028g)を2−プロパノール(6ml)に再懸濁することにより塩形成を行い、そして32%水性HCl溶液(10滴)で塩酸塩(.2HCl)に転化した。溶媒を減圧下で蒸発させた。得られる粉末を2−プロパノールに再懸濁し、そして32%HCl溶液(10滴)で再び処理した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物をEtO下で研和した。溶媒を蒸発させた。残留物をEtO下で研和し、濾過して分離し、EtOで3回洗浄し、濾過して分離し、そして乾燥させ、0.0285gの化合物B8を塩酸塩(.2HCl)として生成せしめた。
以下の化合物は、化合物B8と同様にして製造した。
Figure 2009542778
化合物B50
Figure 2009542778
は、化合物A52と同様にして製造した。しかし、脱ベンジル化反応については、以下の化合物は化合物B8と同様にして製造した。
Figure 2009542778
実施例B9
化合物B9およびB10の製造
Figure 2009542778
化合物A21(0.23mmol)およびパラホルムアルデヒド(4.6mmol)の混合物をCHOH(16ml)および酢酸(26 5l、0.46mmol)に溶解した。N下で、Pt/C(5%)(94mg)を加え、そして混合物を室温で標準圧下で15時間水素化した。セライトおよびNaSOのパッドを通して混合物を濾過した。残留物を洗浄した(CHOH、次にCHOH/CHCl 1:1)。濾液を濃縮し、そして残留物を処理した(worked−up)(示されるように、有機溶媒と水溶液との間の残留物の分配:CHCl、飽和水性NaHCO溶液)。有機層を乾燥させ(NaSO)、そして溶媒を蒸発させ、白色の粉末(94mg)を生成せしめ、それをEtO/ヘキサン 1:1に懸濁した。生成物を濾過して分離し、洗浄し(EtO/ヘキサン 1:1)、そして真空中で乾燥させ、86mg(83%)の化合物B9を生成せしめた。
分析HPLC:方法2、Rt=2.62(99%)。APCI−MS:452(100、[M+H])。H−NMR(DMSO−d6):11.2(br.s,NH),8.50(s,1H),7.99(s,1H),7.26(s,1H),6.82(d,J=7.9,1H),6.74(d,J=7.8,1H),6.03(s,2H),4.45(br.t,OCH2),3.98(s,OCH3),3.68(br.s,2H),2.65(br.s,2H),2.44(s,NCH3),2.44〜2.41(br.m,4H),2.00(s,NCH3),1.84(br.m,2H)。
2−プロパノール(3ml)に化合物B9(0.16mmol)のサンプルを溶解し、0.2mlの32%水性HCl溶液で処理し、そして蒸発させた。この処理を2回繰り返した。次に、残留物を2−プロパノール(2ml)およびEtO(2ml)から2回共蒸発させた。残留物をEtOに懸濁し、そして濾過した。固体を洗浄し(EtO)、そして真空中で乾燥させ、85mg(79%)の化合物B10を塩酸塩(.3HCl)として生成せしめた。
分析HPLC:方法2、Rt=2.61(100%)。APCI−MS:452(100、[M+H])。
実施例B10
化合物B11の製造
Figure 2009542778
化合物A23(0.142mmol)を2−プロパノール(3ml)に懸濁した。32%HCl溶液(10滴)を室温で滴下して加えた。溶媒を真空下で蒸発させた。残留物を2−プロパノール(3ml)に再懸濁した。32%HCl溶液(10滴)を加えた。溶媒を蒸発させた。2−プロパノールを加え、そして共蒸発させた(2x)。EtOを加え、そして共蒸発させた(2x)。濃縮物を濾過し、そしてフィルター残留物をEtOで洗浄し、次に乾燥させ、0.068g(90.6%、黄色の粉末)の化合物B11を塩酸塩(.3HCl)として生成せしめた。
実施例B11
化合物B12の製造
Figure 2009542778
化合物A53(0.245mmol)をアセトニトリル(10ml)に懸濁した。1−メチルピペラジン(9.01mmol)を加え、そして反応混合物を室温で18時間攪拌した。水性NaHCO溶液を加えた。この混合物をCHCl(3x)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100/0から95/5以上〜CHCl/CHOH/NHOH 94/5/1〜90/9/1)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。残留物をEtOにおいて洗浄し、濾過して分離し、そして乾燥させた。この画分(0.080g)を2−プロパノールに溶解し、そしてHCl/2−プロパノールで塩酸塩(.4HCl)に転化した。2−プロパノールおよびEtOでの処理および共蒸発後に、残留物をEtOに懸濁し、濾過して分離し、EtOで洗浄し、次に真空中で乾燥させ、0.
095gの化合物B12を塩酸塩(.4HCl)として生成せしめた。
以下の化合物は、化合物B12と同様にして製造した。
Figure 2009542778
Figure 2009542778
実施例B12
化合物B13の製造
Figure 2009542778
乾式アセトニトリル(8ml)中の化合物A53(0.15mmol)の溶液に1−ピペラジンエタノール(0.98mmol)を加えた。溶液を室温で15時間攪拌した。追加の1−ピペラジンエタノール(128mg、0.98mmol)およびアセトニトリル(4ml)を加え、そして攪拌を24時間続けた。混合物をCHClで処理し、そして濾過した。濾液を蒸発させた。残留物をCHClと飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を分離し、飽和水性NaCl溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物(0.350g)をシリカゲル上でフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH/濃水性NH 10:1:0.1)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させ、0.070g(84.3%)の化合物B13を生成せしめた。
分析HPLC:方法1、Rt=2.78(90%)。APCI−MS:579([M+H]),153(100)。
以下の化合物は、化合物B13と同様にして製造した。
Figure 2009542778
実施例B13
化合物B14の製造
Figure 2009542778
EtO中の化合物A54(0.063mmol)の混合物を攪拌し、そして氷浴上で冷却した。HCl溶液(ジオキサン中4M)(3ml)を加え、そして温度を0℃で保ちながら反応混合物を30分間攪拌した。次に、反応混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させた。残留物をEtO下で研和し、濾過して分離し、EtOで洗浄し、次に乾燥させ、0.066g(定量的収量;さらに精製せずに、次の反応段階において使用した)の化合物B14を塩酸塩(.4HCl)として生成せしめた。
実施例B14
化合物B15の製造
Figure 2009542778
10mlの丸底フラスコにおいて、2−プロパノール(3ml)中の化合物A55(0.187mmol)の溶液を32%HCl溶液(10滴)で処理した。溶媒を蒸発させた。残留物を2−プロパノール(3ml)に溶解し、そして32%HCl溶液(10滴)で再び処理した。溶媒を蒸発させた。残留物を2−プロパノール(3ml)に溶解し、そして溶媒を蒸発させた。残留物をEtO(3ml)に懸濁し、フリットガラスフィルター上で濾過して分離し、EtO(3ml)で洗浄し、次に乾燥させ、0.107g(90%)の化合物B15を塩酸塩(.3HCl)として生成せしめた。
表F−10におけるHCl塩は、化合物B15と同様にして製造した。表F−10における遊離塩基は、化合物A55と同様にして製造した(化合物A55は化合物B15の遊離塩基である)。
Figure 2009542778
実施例B15
化合物B16の製造
Figure 2009542778
10mlの丸底フラスコにおいて、2−プロパノール(3ml)中の化合物A58(0.080mmol)の溶液を32%HCl溶液(10滴)で処理した。溶媒を蒸発させた。残留物を2−プロパノール(3ml)に溶解し、そして32%HCl溶液(10滴)で再び処理した。溶媒を蒸発させた。残留物をEtO(3ml)に懸濁し、フリットガラスフィルター上で濾過し、EtO(3ml)で洗浄し、次に乾燥させ、0.046g(85%)の化合物B16を塩酸塩(.2HCl)として生成せしめた。
実施例B16
化合物B17の製造
Figure 2009542778
CHOH(11.2ml)およびCHCl(1.6ml)中の化合物A68(0.32mmol)の混合物を10%Pd/C(0.190g)を触媒として
水素化した。H(1当量)の取り込み後に、触媒をNaSOおよびセライトのパッドを通して濾過し、そして濾液を減圧下で蒸発させた。残留物をシリカゲル上でショートカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤:CHCl/CHOH 100/0、99/1以上、98/2および97/3〜95/5)。生成物画分を集め、そして溶媒を蒸発させた。残留物(0.074g)を2−プロパノール(15ml)に懸濁した。10滴の32%HCl溶液を加えて均質溶液を得た。溶媒を蒸発させた。固体を2−プロパノールに再び懸濁し、そして懸濁液を32%HCl溶液で処理した。溶媒を減圧下で蒸発させた。EtOを加え、そして混合物を超音波条件に供した。溶媒を蒸発させた。残留物をEtOに溶解し、次に濾過して分離し、EtOに再懸濁し(x3)、濾過して分離し、そして減圧下で一晩乾燥させ、0.0785gの化合物B17を塩酸塩(.3HCl)として生成せしめた。
実施例B17
化合物B30の製造
Figure 2009542778
化合物B82(0.080g、0.00016mol)、シアン化亜鉛(Zn(CN))(0.017g、0.000145mol)、Zn(0.002g、粉末)、DPPF(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)(0.017g、0.000031mol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd(dba))(0.017g、0.000016mol)の混合物を真空中で5分間乾燥させ、そして乾式脱気DMA(2.5ml;無水)でアルゴン下で処理した。反応混合物を1分間攪拌し、そして次に混合物をマイクロ波装置において150℃に30分間加熱した。残
留物をEtOAcと半飽和水性NaHCO溶液との間で分配した。有機層を分離し、HOおよびブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物(褐色の粉末;0.098g)をCHOH/EtO 1/1(2ml)に懸濁し、そして濾過した。固体を最初にCHOH/EtOでそして次にEtOで洗浄し、そして次に真空中で乾燥させた。収量:0.055gの化合物B30(77%)。
以下の化合物は、実施例A5h)に記述される方法と同様にして製造した。
Figure 2009542778
B.化合物同定
LCMS−方法:
一般的方法A:
HPLC測定は、脱気装置を有するクォータナリポンプ、オートサンプラー、カラムオーブン(他に示されない限り、40℃で設定する)、ダイオードアレイ検出器(DAD)および以下のそれぞれの方法において特定されるようなカラムを含んでなるAlliance HT 2790(Waters)システムを用いて行われた。カラムからのフローは、MS分光計に分けられた。MS検出器はエレクトロスプレーイオン化源と共に配置された(configured with)。質量スペクトルは、0.1秒の滞留時間を用いて1秒で100から1000までスキャンすることにより得られた。キャピラリーニードル電圧は3kVであり、そして供給源温度は140℃で保たれた。窒素をネブライザーガスとして用いた。データ収集は、Waters−Micromass MassLyn
x−Openlynxデータシステムで行われた。
一般的方法B:
HPLC測定は、脱気装置を有するクォータナリポンプ、オートサンプラー、ダイオードアレイ検出器(DAD)および以下のそれぞれの方法において特定されるようなカラムを含んでなるAlliance HT 2795(Waters)システムを用いて行われた。カラムからのフローは、MS分光計に分けられた。MS検出器はエレクトロスプレーイオン化源を用いて設定された。LCT(方法6および7について−Watersからの飛行時間型ZsprayTM質量分析計)上ではキャピラリーニードル電圧は3kVでありそして供給源温度は100℃で、そしてZQTM(方法8について−Watersからの簡易型(simple)四重極ZsprayTM質量分析計)上では110℃で3.15kVで保たれた。窒素をネブライザーガスとして用いた。データ収集は、Waters−Micromass MassLynx−Openlynxデータシステムで行われた。
一般的方法C:
HPLC測定は、Dionex P580LPGクォータナリ勾配ポンプ、TSP(熱分離(Thermo Separation))−もしくはGilson ASPECオートサンプラー、Dionex UVD340Sダイオードアレイ検出器(DAD)もしくはTSP二波長UV検出器および以下のそれぞれの方法において特定されるようなカラムを含んでなるシステムを用いて行われた。カラム温度は室温であった。クロマトグラフィーデータシステムは、Chromeleon Vs.6.60以上であった。
質量検出は、Thermo Finnigan AQATMもしくはThermo Finnigan MSQTM plus質量分析計上でフローインジェクション分析(FIA)(例えば、MeOH、0.2%ギ酸)により行われた。イオン化はAPCI+(大気圧化学イオン化)であった。典型的に、測定は3〜4コーン電圧で同時に行われた。コーン電圧は、約0.3秒以内に交互に入れ替わる、例えばThermo Finnigan AQATMでは5、15および30Vでそして例えばThermo Finnigan MSQTM plusでは40、50および70Vで、短い間隔で測定中に改変された。APCIプローブ温度は350℃であった。質量スペクトルは、2.5秒以内に100から800までスキャンすることにより得られた。窒素をネブライザーガスとして用いた。
一般的方法D:
HPLC測定は、脱気装置を有するバイナリポンプ、オートサンプラー、カラムオーブン、UV検出器および以下のそれぞれの方法において特定されるようなカラムを含んでなるAgilent 1100シリーズ液体クロマトグラフィーシステムを用いて行われた。カラムからのフローは、MS分光計に分けられた。MS検出器はエレクトロスプレーイオン化源を用いて設定された。キャピラリー電圧は3kVであり、四重極温度は100℃で保たれ、そして脱溶媒和温度は300℃であった。窒素をネブライザーガスとして用いた。データ収集は、Agilent Chemstationデータシステムで行われた。
一般的方法E:
LC測定は、バイナリポンプ、サンプルオーガナイザー、カラムヒーター(55℃で設定する)、ダイオードアレイ検出器(DAD)および以下のそれぞれの方法において特定されるようなカラムを含んでなるAcquity UPLC(Waters)システムを用いて行われた。カラムからのフローは、MS分光計に分けられた。MS検出器はエレクトロスプレーイオン化源を用いて設定された。質量スペクトルは、0.02秒の滞留時間
を用いて0.18秒で100から1000までスキャンすることにより得られた。キャピラリーニードル電圧は3.5kVであり、そして供給源温度は140℃で保たれた。窒素をネブライザーガスとして用いた。データ収集は、Waters−Micromass MassLynx−Openlynxデータシステムで行われた。
方法1:
一般的方法Cに加えて:逆相HPLCを1.5ml/分の流速でDevelosil RPAqカラム(4.6x50mm)上で実施した。220nmおよび254nmでのUV検出。直線勾配の実行を5分で5%のアセトニトリルおよび95%の水(0.1%TFA;TFAはトリフルオロ酢酸として定義される)から100%のアセトニトリルまで用い、そして1分間保持した。
方法2:
一般的方法Cに加えて:逆相HPLCを1.5ml/分の流速でDevelosil RPAqカラム(4.6x50mm)上で実施した。220nmおよび254nmでのUV検出。直線勾配の実行を5分で10%のアセトニトリルおよび90%の水(0.1%TFA)から100%のアセトニトリルまで用い、そして1分間保持した。
方法3:
一般的方法Cに加えて:逆相HPLCを1.5ml/分の流速でDevelosil RPAqカラム(4.6x50mm)上で実施した。220nmおよび254nmでのUV検出。直線勾配の実行を5分で40%のアセトニトリルおよび60%の水(0.1%TFA)から100%のアセトニトリルまで用い、そして1分間保持した。
方法4:
一般的方法Dに加えて:逆相HPLCを2.6ml/分の流速でYMC−Pack ODS−AQ C18カラム(4.6x50mm)上で実施した。勾配の実行を4.80分で95%の水および5%のアセトニトリルから95%のアセトニトリルまで用い、そして1.20分間保持した。質量スペクトルは、100から1400までスキャンすることにより得られた。注入容量は10μlであった。カラム温度は35℃であった。
方法5:
一般的方法Dに加えて:逆相HPLCを2.6ml/分の流速でYMC−Pack ODS−AQ C18カラム(4.6x50mm)上で実施した。勾配の実行を3.40分で88%の水および12%のアセトニトリルから88%のアセトニトリルまで用い、そして1.20分間保持した。質量スペクトルは、110から1000までスキャンすることにより得られた。注入容量は10μlであった。カラム温度は35℃であった。
方法6:
一般的方法Bに加えて:逆相HPLCを30℃の温度で1.0ml/分の流速でXterra−RP C18カラム(5μm、3.9x150mm)上で実施した。2つの移動相(移動相A:100%の7mM酢酸アンモニウム;移動相B:100%のアセトニトリル)を用いて85%A、15%B(3分間保持する)から5分で20%A、80%Bまでの勾配条件を実行し、20%Aおよび80%Bで6分間保持し、そして初期条件で3分間再平衡化した。20μlの注入容量を用いた。コーン電圧は、ポジティブイオン化モードについて20Vそしてネガティブイオン化モードについて20Vであった。質量スペクトルは、0.08秒のスキャン間遅延を用いて0.8秒で100から900までスキャンすることにより得られた。
方法7:
一般的方法Bに加えて:逆相HPLCを30℃の温度で1.0ml/分の流速でXterra−RP C18カラム(5μm、3.9x150mm)上で実施した。2つの移動相(移動相A:100%の7mM酢酸アンモニウム;移動相B:100%のアセトニトリル)を用いて85%A、15%B(3分間保持する)から5分で20%A、80%Bまでの勾配条件を実行し、20%Aおよび80%Bで6分間保持し、そして初期条件で3分間再平衡化した。20μlの注入容量を用いた。コーン電圧は、ポジティブイオン化モードについて5Vであった。質量スペクトルは、0.08秒のスキャン間遅延を用いて0.8秒で100から900までスキャンすることにより得られた。
方法8:
一般的方法Bに加えて:逆相HPLCを30℃の温度で1.0ml/分の流速でXterra−RP C18カラム(5μm、3.9x150mm)上で実施した。2つの移動相(移動相A:100%の7mM酢酸アンモニウム;移動相B:100%のアセトニトリル)を用いて85%A、15%B(3分間保持する)から5分で20%A、80%Bまでの勾配条件を実行し、20%Aおよび80%Bで6分間保持し、そして初期条件で3分間再平衡化した。20μlの注入容量を用いた。コーン電圧は、ポジティブおよびネガティブイオン化モードについて20Vであった。質量スペクトルは、0.3秒のスキャン間遅延を用いて0.4秒で100から1000までスキャンすることにより得られた。
方法9:
一般的方法Aに加えて:逆相HPLCを3ml/分の流速でChromolith(4.6x25mm)上で実施した。3つの移動相(移動相A:95%の25mM酢酸アンモニウム+5%のアセトニトリル;移動相B:アセトニトリル;移動相C:メタノール)を用いて96%A、2%Bおよび2%Cから0.9分で49%Bおよび49%Cまで、0.3分で100%Bまでの勾配条件を実行し、そして0.2分間保持した。2μlの注入容量を用いた。コーン電圧は、ポジティブイオン化モードについて10Vそしてネガティブイオン化モードについて20Vであった。
方法10:
一般的方法Cに加えて:逆相HPLCを1.5ml/分の流速でDevelosil RPAqカラム(4.6x50mm)上で実施した。220nmおよび254nmでのUV検出。直線勾配の実行を5分で20%のアセトニトリルおよび80%の水(0.1%TFA)から100%のアセトニトリルまで用い、そして1分間保持した。
方法11:
一般的方法Cに加えて:逆相HPLCを1.5ml/分の流速でDevelosil RPAqカラム(4.6x50mm)上で実施した。220nmおよび254nmでのUV検出。直線勾配の実行を5分で15%のアセトニトリルおよび85%の水(0.1%TFA)から100%のアセトニトリルまで用い、そして1分間保持した。
方法12:
一般的方法Eに加えて:逆相UPLC(超高速液体クロマトグラフィー)を0.8ml/分の流速で架橋エチルシロキサン/シリカ(BEH)C18カラム(1.7μm、2.1x50mm)上で実施した。2つの移動相(移動相A:HO中0.1%のギ酸/メタノール95/5;移動相B:メタノール)を用いて95%Aおよび5%Bから1.3分で5%Aおよび95%Bまでの勾配条件を実行し、そして0.2分間保持した。0.5μlの注入容量を用いた。コーン電圧は、ポジティブイオン化モードについて10Vそしてネガティブイオン化モードについて20Vであった。
方法13:
一般的方法Aに加えて:逆相HPLCを1.6ml/分の流速でXterra MS C18カラム(3.5μm、4.6x100mm)上で実施した。3つの移動相(移動相A:95%の25mM酢酸アンモニウム+5%のアセトニトリル;移動相B:アセトニトリル;移動相C:メタノール)を用いて100%Aから6.5分で1%A、49%Bおよび50%Cまで、1分で1%Aおよび99%Bまでの勾配条件を実行し、そしてこれらの条件を1分間保持し、そして100%Aで1.5分間再平衡化した。10μlの注入容量を用いた。コーン電圧は、ポジティブイオン化モードについて10Vそしてネガティブイオン化モードについて20Vであった。
融点:
多数の化合物について、融点は直線温度勾配を有する加熱プレート、スライディングポインター(sliding pointer)および摂氏温度単位の温度目盛りからなるコフラーホットベンチで得られた。値は、この分析方法と一般に関連する実験不確実性で得られた。
多数の化合物について、融点はビュッヒ融点装置B−540もしくはB545(オープンキャピラリーチューブにおいて)で得られた。加熱媒体は金属ブロックであった。サンプルの融点は、拡大レンズおよび大きい光コントラストにより視覚的に観察された。融点は、3もしくは10℃/分のいずれかの温度勾配で測定された。最大温度は300℃であった。値はこの分析方法と一般に関連する実験不確実性で得られた。
Figure 2009542778
Figure 2009542778
Figure 2009542778
C.薬理学的実施例
Davies,S.P.et al.,Biochem J.(2000),351;p.95−105により記述されるようなガラスファイバーフィルター技術を用いてc−Srcキナーゼのインビトロ阻害を評価した。
ガラスファイバーフィルター技術において、キナーゼの活性は、(33P)放射性標識ATPの存在下で上記のキナーゼタンパク質とインキュベーションされる適切な基質を用いて測定される。次に、基質の(33P)リン酸化は、ガラスファイバーフィルター上に結合した放射活性として測定される。
C1:c−Srcフィルターアッセイ
代わりのフィルターベースのアッセイにおいて、シンチレーション計数の代わりにphosphostorageスクリーンを用いて最終キナーゼ活性を評価した。
このアッセイにおいて、Srcキナーゼ反応は96ウェルマイクロタイタープレートにおいて25℃で10分間行われる。25μlの反応容量は、8mMのMOPS pH7.0、20mMの酢酸Mg、0.2mMのNaEDTA、0.5mMのMnCl、1.0μMの非標識ATP、0.2μCiのAT33P、20ngのポリ(Glu,Tyr)4:1および5ngのヒトSrcを含有する。
5μlの3%リン酸溶液を加えることにより反応を止める。次に、5μlの反応混合物をFiltermat Aフィルター(Wallac)上にスポットし、そして75mMのリン酸において5分間3回、そしてメタノールにおいて5分間1回洗浄し、その後で乾燥させ、そしてホスホストレージスクリーン(phosphostorage screen)を用いてTyphoon(Amersham)上で定量する。
C2:Fynキナーゼアッセイ
このアッセイにおいて、Fynキナーゼ反応は96ウェルマイクロタイタープレートにおいて25℃で10分間行われる。25μlの反応容量は、8mMのMOPS pH7.0、20mMの酢酸Mg、0.2mMのNaEDTA、0.5mMのMnCl、1.0μMの非標識ATP、0.2μCiのAT33P、20ngのポリ(Glu,Tyr)4:1および5ngのヒトFynを含有する。
5μlの3%リン酸溶液を加えることにより反応を止める。次に、5μlの反応混合物をFiltermat Aフィルター(Wallac)上にスポットし、そして75mMのリン酸において5分間3回、そしてメタノールにおいて5分間1回洗浄し、その後で乾燥させ、そしてシンチレーション計数する。
以下の表は、本発明の化合物のpIC50値を提供する。
Figure 2009542778
D.組成物実施例
以下の製剤は、本発明による動物およびヒト患者への全身投与に適当な典型的な製薬学的組成物を例示する。
「有効成分」(A.I.)は、これらの実施例の全体にわたって使用する場合に式(I)の化合物もしくはその製薬学的に許容しうる付加塩に関する。
実施例D.1:フィルムコート錠
錠剤コアの製造
A.I.(100g)、ラクトース(570g)および澱粉(200g)の混合物をよく混合し、そしてその後に約200mlの水中のドデシル硫酸ナトリウム(5g)およびポリビニル−ピロリドン(10g)の溶液で湿らせた。湿った粉末混合物をふるいにかけ、乾燥させ、そして再びふるいにかけた。次に、微晶質セルロース(100g)および水素化植物油(15g)を加えた。全体をよく混合し、錠剤に圧縮し、各々10mgの有効成分を含んでなる10.000個の錠剤を生成せしめた。
コーティング
変性エタノール(75ml)中のメチルセルロース(10g)の溶液にDCM(150ml)中のエチルセルロース(5g)の溶液を加えた。次に、DCM(75ml)および1,2,3−プロパントリオール(2.5ml)を加えた。ポリエチレングリコール(10g)を溶融し、そしてジクロロメタン(75ml)に溶解した。後者の溶液を前者に加え、そして次にオクタデカン酸マグネシウム(2.5g)、ポリビニル−ピロリドン(5g)および濃縮色懸濁液(30ml)を加え、そして全体を均質化した。このようにして得られる混合物で錠剤コアをコーティング装置においてコーティングした。

Claims (17)


  1. Figure 2009542778
    [式中、
    Yは−C3〜9アルキル−、−C1〜5アルキル−O−C1〜5アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−C1〜5アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−CO−C1〜5アルキル−、−C1〜6アルキル−NR−CO−、−NR−CO−C1〜6アルキル−、−C1〜3アルキル−NR−CO−Het−、−C1〜6アルキル−NR−Het−、C1〜6アルキル−CO−C1〜6アルキル−、−C1〜6アルキル−CO−NR−もしくは−CO−NR−C1〜6アルキル−を表し;
    は−O−、−O−C1〜2アルキル−もしくは−NR−C1〜2アルキル−を表し;
    は直接結合、−C1〜2アルキル−、−O−、−O−C1〜2アルキル−もしくは−NR−C1〜2アルキル−を表し;
    は水素、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、Het、Ar、Het−O−もしくはAr−O−を表し;
    は水素、シアノ、ハロ、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキルもしくはC1〜6アルキルを表し、ここで、該C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜7シクロアルキルもしくはC1〜6アルキルは、場合によりヒドロキシもしくはハロから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    はヒドロキシ;C1〜4アルキルオキシ;またはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、ハロ、NR10、C1〜4アルキル−O−C(=O)−O−、Ar、NR1112−カルボニル、Het−カルボニルおよびオキシラニルから各々独立して選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシ−を表し;
    は水素、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−は、場合によりC1〜4アルキルオキシ−、Hetもしくはフェニルで置換されていてもよく;
    は水素、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−は、場合によりC1〜4アルキルオキシ−、Hetもしくはフェニルで置換されていてもよく;
    は水素、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキル、C
    2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−は、場合によりC1〜4アルキルオキシ−、Hetもしくはフェニルで置換されていてもよく;
    は水素、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−は、場合によりC1〜4アルキルオキシ−、Hetもしくはフェニルで置換されていてもよく;
    は水素、Ar−S(=O)−、Ar−S(=O)−、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C3〜7シクロアルキル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルキルカルボニルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−は、場合によりC1〜4アルキルオキシ−、Hetもしくはフェニルで置換されていてもよく;
    およびR10は各々独立して水素;Het;Het11−S(=O);C1〜4アルキルまたはヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキル−S(=O)、ハロ、Het10、C1〜4アルキル−C(=O)−NR13−、C1〜4アルキル−S(=O)−NR14−、アミノ−C(=O)−NR15、モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノ−C(=O)−NR16−、アミノカルボニル、アミノカルボニルオキシ、モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノカルボニルオキシ、Het12−オキシカルボニル、C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルオキシ−、Het13−カルボニルもしくはC1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−NR17−C(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルを表し;
    11およびR12は各々独立して水素;C1〜4アルキルまたはヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシもしくはC1〜4アルキル−S(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルを表し;
    13は水素もしくはC1〜4アルキルを表し;
    14は水素もしくはC1〜4アルキルを表し;
    15、R16およびR17は各々独立して水素もしくはC1〜4アルキルを表し;
    18およびR19は各々独立して水素;C1〜4アルキルまたはヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシもしくはC1〜4アルキル−S(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルを表し;
    Hetはピロリジニル、2−ピロリジノニルもしくはピペリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    Hetはピロリジニル、2−ピロリジノニルもしくはピペリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    Hetはモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、フラニル、ピラゾリル、ジオキソラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニルもしくはピロリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ−もしくはC1〜4アルキルスルホニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されて
    いてもよく;
    Hetはモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、1,1−ジオキソチオモルホリニル、ピペラジニル、フラニル、チオモルホリニル、イミダゾリルもしくはピラゾリジニルを表し、ここで、該Hetは場合によりヒドロキシ;C1〜4アルキル;アミノ;モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノ;C1〜4アルキル−S(=O)−;ヒドロキシ、C1〜4アルキル−C(=O)−NH−、C1〜4アルキル−S(=O)−、アミノ、モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノカルボニル、NR1819、アミノカルボニル、C1〜4アルキルオキシおよびモノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノカルボニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキル;場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシおよびC1〜4アルキルスルホニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよいC1〜4アルキル−C(=O)−;または場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシおよびC1〜4アルキルスルホニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよいC1〜4アルキルオキシカルボニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    Hetはモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、1,1−ジオキソチオモルホリニル、ピペラジニルもしくはチオモルホリニルを表し、ここで、該Hetは場合によりC1〜4アルキル;ヒドロキシ;アミノ;モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノ;C1〜4アルキル−S(=O);ならびにヒドロキシ、C1〜4アルキル−C(=O)−NH−およびC1〜4アルキル−S(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    Het、HetおよびHetは各々独立してモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニルもしくはピロリジニルを表し、ここで、該Het、HetおよびHetは場合によりヒドロキシ、アミノ、C1〜4アルキルならびにヒドロキシ、ハロおよびC1〜4アルキルオキシ−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルから選択される1個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    HetおよびHet10は各々独立してモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、1,1−ジオキソチオモルホリニル、ピペラジニルもしくはチオモルホリニルを表し、ここで、該HetおよびHet10は場合によりC1〜4アルキル;ヒドロキシ;アミノ:モノ−もしくはジ(C1〜4アルキル)アミノ;C1〜4アルキル−S(=O);ならびにヒドロキシ、C1〜4アルキル−C(=O)−NH−およびC1〜4アルキル−S(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    Het11、Het12およびHet13は各々独立してモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニルもしくはピロリジニルを表し、ここで、該Het11、Het12およびHet13は場合によりヒドロキシ、アミノ、C1〜4アルキルならびにヒドロキシ、ハロおよびC1〜4アルキルオキシ−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルから選択される1個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    ArおよびArは各々独立して場合によりニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ−もしくはアミノで置換されていてもよいフェニルを表し;
    Ar、ArおよびArは各々独立して場合によりニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシ−もしくはアミノで置換されていてもよいフェニルを表す]
    を有する化合物、そのN−オキシド形態、製薬学的に許容しうる付加塩および立体化学的
    異性体。
  2. Yが−C3〜9アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−C1〜5アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−CO−C1〜5アルキル−、−C1〜6アルキル−NH−CO−、−C1〜3アルキル−NH−CO−Het−、−C1〜6アルキル−NR−Het−を表し;
    が−O−もしくは−O−C1〜2アルキル−を表し;
    が直接結合、−C1〜2アルキル−もしくは−NR−C1〜2アルキル−を表し;
    が水素、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、Het、Het−O−もしくはAr−O−を表し;
    が水素を表し;
    がヒドロキシ;C1〜4アルキルオキシ;またはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、ハロ、NR10、C1〜4アルキル−O−C(=O)−O−およびオキシラニルから各々独立して選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシ−を表し;
    が水素、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルオキシカルボニル−もしくはAr−S(=O)−を表し、ここで、該C1〜4アルキルオキシカルボニル−が場合によりフェニルで置換されていてもよく;
    が水素、C1〜4アルキルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニル−を表し、ここで、該C1〜4アルキルオキシカルボニル−が場合によりフェニルで置換されていてもよく;
    が水素もしくはC1〜4アルキルを表し;
    が水素、C1〜4アルキル、Ar−S(=O)−もしくはC1〜4アルキルオキシカルボニルを表し;
    およびR10が各々独立して水素;C1〜4アルキルまたはヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ、C1〜4アルキル−S(=O)、ハロもしくはC1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルオキシ−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルを表し;
    Hetがピロリジニルもしくはピペリジニルを表し、ここで、該Hetが場合によりヒドロキシもしくはC1〜4アルキルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    Hetがピロリジニルもしくはピペリジニルを表し、ここで、該Hetが場合によりヒドロキシもしくはC1〜4アルキルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    Hetがモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニルもしくはピロリジニルを表し、ここで、該Hetが場合によりヒドロキシもしくはC1〜4アルキルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    Hetがモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、1,1−ジオキソチオモルホリニルもしくはピペラジニルを表し、ここで、該Hetが場合によりヒドロキシ;C1〜4アルキル;アミノ;C1〜4アルキル−S(=O)−;ヒドロキシおよびC1〜4アルキル−C(=O)−NH−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキル;または場合によりヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシおよびC1〜4アルキルスルホニルから選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよいC1〜4アルキル−C(=O)−から選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
    ArおよびArが各々独立して場合によりニトロ、シアノ、ヒドロキシもしくはC1〜4アルキルオキシ−で置換されていてもよいフェニルを表す
    請求項1に記載の化合物。
  3. がヒドロキシ;C1〜4アルキルオキシ;またはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、ハロ、NR10およびC1〜4アルキル−O−C(=O)−O−から各々独立して選択される1個または可能であれば2個もしくはそれ以上の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシ−を表す
    請求項1もしくは2に記載の化合物。
  4. Yが−C3〜9アルキル−、−C1〜5アルキル−NR−C1〜5アルキル−もしくは−C1〜5アルキル−NR−CO−C1〜5アルキル−を表し;
    が−O−を表し;
    が−NR−C1〜2アルキル−を表し;
    が水素、ハロもしくはHet−O−を表し;
    が水素を表し;
    がヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−またはHet、ヒドロキシ、C1〜4アルキルオキシ−、C1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルオキシおよびNR10から各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシを表し;
    が水素もしくはC1〜4アルキルを表し;
    が水素もしくはC1〜4アルキルを表し;
    が水素を表し;
    およびR10が各々独立して水素;C1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−C(=O)−;C1〜4アルキルもしくはヒドロキシで置換されたC1〜4アルキルを表し;
    Hetが場合によりC1〜4アルキルで置換されていてもよいピリジニルを表し;
    Hetがモルホリニル、ピペリジニルもしくはピペラジニルを表し、ここで、該Hetが場合によりヒドロキシ−C1〜4アルキルもしくはC1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−で置換されていてもよい
    請求項1、2もしくは3に記載の化合物。
  5. が−O−を表し;
    が−NR−C1〜2アルキル−、特に−N(CH)−C1〜2アルキル−を表し;
    がフルオロ、クロロもしくはブロモであり;
    がシアノであり;
    が式(I)の構造の7位にある
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. がヒドロキシおよびNR10もしくはHet−から選択される1個の置換基で置換されたC1〜4アルキルオキシを表す
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. がC1〜4アルキルオキシ−C1〜4アルキルオキシで置換されたC1〜4アルキルオキシを表す
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  8. がC1〜4アルキルオキシを表す
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  9. が水素もしくはメチルであり、そしてR10がC1〜4アルキル−S(=O)−C1〜4アルキル−C(=O)−、C1〜4アルキルもしくはヒドロキシ−C1〜4アル
    キルを表す
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  10. Hetがピペリジニルもしくはピペラジニルを表し、ここで、該Hetがメチルもしくヒドロキシエチルで置換される
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 置換基が式(I)の構造の2’位にあり、R置換基が水素もしくはハロを表しそして4’位にあり、R置換基が2位にあり、そしてR置換基が7位にあるか;もしくはX置換基が式(I)の構造の3’位にあり、R置換基が水素もしくはハロを表しそして4’位にあり、R置換基が2位にあり、そしてR置換基が7位にある
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. Figure 2009542778
    Figure 2009542778
    よりなる群から選択される式(I)の化合物。
  13. 式(I)のキナーゼ阻害剤。
  14. 薬剤としての使用のための請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
  15. アテローム性動脈硬化症、再狭窄および癌のような細胞増殖性疾患を処置するための薬剤の製造における請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  16. 神経障害性疼痛を処置するための薬剤の製造における請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  17. 製薬学的に許容しうる担体および有効成分として請求項1〜12のいずれか1項に記載のとおりの化合物の有効キナーゼ阻害量を含んでなる製薬学的組成物。
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