JP2009528192A - インクジェット記録要素 - Google Patents

インクジェット記録要素 Download PDF

Info

Publication number
JP2009528192A
JP2009528192A JP2008557274A JP2008557274A JP2009528192A JP 2009528192 A JP2009528192 A JP 2009528192A JP 2008557274 A JP2008557274 A JP 2008557274A JP 2008557274 A JP2008557274 A JP 2008557274A JP 2009528192 A JP2009528192 A JP 2009528192A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
particles
ink
base layer
recording element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008557274A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009528192A5 (ja
Inventor
カール シュルツ,テリー
ジーン シャウ−クライン,ローリ
ピーター ニコラス,トーマス
ジェイ ルスチャック,ケネス
Original Assignee
イーストマン コダック カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イーストマン コダック カンパニー filed Critical イーストマン コダック カンパニー
Publication of JP2009528192A publication Critical patent/JP2009528192A/ja
Publication of JP2009528192A5 publication Critical patent/JP2009528192A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/502Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording characterised by structural details, e.g. multilayer materials
    • B41M5/506Intermediate layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/502Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording characterised by structural details, e.g. multilayer materials
    • B41M5/508Supports
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M2205/00Printing methods or features related to printing methods; Location or type of the layers
    • B41M2205/38Intermediate layers; Layers between substrate and imaging layer
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/52Macromolecular coatings
    • B41M5/5218Macromolecular coatings characterised by inorganic additives, e.g. pigments, clays
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/52Macromolecular coatings
    • B41M5/5245Macromolecular coatings characterised by the use of polymers containing cationic or anionic groups, e.g. mordants
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/52Macromolecular coatings
    • B41M5/5254Macromolecular coatings characterised by the use of polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. vinyl polymers

Landscapes

  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

吸収力のある支持体、その支持体の一番近くに多孔性基層、該基層上に多孔性インク受容中間層、及び、該中間層上に多孔性インク受容上層を含むインクジェット記録要素。基層及び中間層は、少なくとも25g/mという量でそれぞれ存在し、さらに、印刷中に高流量のインク組成物を処理するため、並びに、カレンダー加工後に高光沢を与えるために、基層、中間層、及び上層の全乾燥重量の適用範囲は、60から130g/mである。そのようなインクジェット記録要素を作製する有利な方法も開示されている。

Description

本発明は、一般に、インクジェット記録媒体及び印刷方法の分野に関する。より明確には、本発明は、吸収力のある紙支持体を含み、高インク流量を吸収する能力も、光沢のある表面を提供する能力も持つ多孔性インクジェット記録要素を製造する方法に関する。
典型的なインクジェット記録システム又はインクジェット印刷システムにおいて、インク液滴は、記録要素又は媒体に向かって高速でノズルから噴出され、その媒体上に画像を生じる。そのインク液滴又は記録液は、一般に、染料又は顔料等の記録剤、及び、多量の溶剤を含む。その溶剤又はキャリア液は、一般的に、例えば、水と、一価アルコール、多価アルコール等の1又は複数の有機物質を含んだ水性混合物で作り上げられている。
インクジェット記録要素は、一般的に、少なくとも一表面上に少なくとも1つのインク受容層を有する支持体を含む。通常、2種類のインク受容層(IRL)がある。第1の種類のIRLは、膨張のために高容量を持つポリマーの非多孔性被覆を含み、その非多孔性被覆は、分子拡散によりインクを吸収する。カチオン又はアニオン物質がその被覆に添加され、カチオン又はアニオン染料の染料固定剤又は媒染剤として作用することができる。一般的に、支持体は平滑な樹脂で被覆された紙であり、その被覆は、任意選択で透明及び非常に平滑であり、非常に高光沢で「写真仕上げの(photo−grade)」インクジェット記録要素を生じている。しかし、この種のIRLは、通常、インクをゆっくり吸収する傾向があり、その結果、画像レシーバ又は印刷物は、触れられるまでには即座に乾かない。
第2の種類のインク受容層(IRL)は、無機の、高分子の、又は、有機−無機の複合材粒子、ポリマーバインダー、及び、染料固定剤又は媒染剤等の任意の添加剤からなる多孔性被覆を含む。これらの粒子は、化学成分、サイズ、形状、及び、粒内多孔度において変更可能である。この場合、印刷液は、触れられるまで即座に乾く印刷物を得るために、実質的に毛管作用により、IRLの開いた相互連結した孔内に吸収される。一般的に、1又は複数の層を含むことができる多孔性媒体の相互に連結した粒子間の全細孔容積は、画像を形成する適用されたインク全てを保持するのに十分な量を超える。
基本的に、多孔性層内の有機及び/又は無機粒子は、粒子間に間隔を置くことにより孔を形成する。粒子同士を結合しておくために、バインダーが使用される。しかし、高細孔容積を維持するために、バインダーの量を制限することが所望される。過度のバインダーにより、粒子又はビーズ間の孔は充填され始め、インク吸収作用が低下するだろう。一方、過少なバインダーにより、被覆の完全さが低下し、それによって深割れを引き起こす恐れがある。インクジェットコーティングにおいて、一般的に層の底で深割れが始まると、その層中に広がる傾向がある。
光沢のある多孔性インクジェット記録媒体は、通常、少なくとも2層:より支持体に近い基層、及び、支持体から遠い方の光沢のある受像層、を支持体に加えて含む。「写真のように鮮明な仕上がりの(photographic−grade)」光沢を得る1つの方法は、樹脂で被覆された紙支持体上にインクジェット受容層を被覆することである。しかし、樹脂で被覆された紙支持体は、比較的高価で、その製造において余計な樹脂被覆ステップを必要とする。
例えば、バーメル(Bermel)等による米国特許第6,630,212号は、樹脂で被覆された支持体紙上に被覆された2つの多孔性層を含んだインクジェット記録媒体を記載している。その2層は、予め計量する方法である押出機ホッパコーティングにより、ポリエチレン樹脂で被覆された支持体紙上に同時に被覆される。基層塗料は、ヒュームド(熱分解法で得られる)アルミナ粒子、PVAバインダー、及び、30%の固形分で被覆補助物質を含む。基層の被覆重量は、43g/mである。基層上の受像層は、ヒュームドアルミナ粒子、カチオン性ポリマーラテックス分散液、及び、PVAバインダーを含む。IRLの被覆重量は、2.2g/mである。
「写真のように鮮明な仕上がりの」光沢を有するインクジェット記録媒体は、普通紙支持体上に被覆される場合にも作製することができる。しかし、普通紙支持体は、一般に、樹脂で被覆された紙支持体よりも粗く、平滑ではないため、受像層上に平滑で光沢のある表面を達成するために、キャストコーティング若しくはフィルムトランスファーコーティング等の特別な被覆処理を用いることが一般的に必要である。これらの特殊化した被覆方法は、その生産力において、乾燥の問題により、又は、余分なステップにより抑制されてしまう。受像層上に光沢のある表面を生じるために、熱及び圧力を用いた軽いカレンダー加工も、従来のブレード、ロッド、又はエアナイフコーティング処理と組み合わせて普通紙上に使用されているが、これらの方法は、通常樹脂で被覆された紙支持体上の被覆で得られるものよりも低いレベルの光沢及び平滑度を生ずる傾向がある。
例えば、普通紙支持体上に被覆される2層の多孔性インクジェット受容物質が、米国特許第6,689,430号においてサダシヴァン(Sadasivan)等により記載されている。このインクジェット記録要素は、27g/mという乾燥重量を有する層を形成するために35%の固形分で組成物から被覆された基層を含む。基層は、無機顔料、すなわち、沈降炭酸カルシウム(PCC)及びシリカゲル、並びに、バインダー、すなわち、ポリビニルアルコール及びスチレンブタジエンラテックスを含む。基層の主な機能の1つは、染料ベースであろうと顔料ベースであろうと、着色剤と比較して、利用されたインクにおけるインク流体の液だめを提供することである。受像層は、コロイダルアルミナ粒子とヒュームドアルミナ粒子との混合物、PVAバインダー、カチオン性ポリマーラテックス分散液、及び、被覆補助物質を含んだ15%固形の塗料を用いて、8.6g/mという量で、乾燥した基層上に被覆される。サダシヴァン等により開示されたインクジェット記録要素は、優れた画質及び十分な光沢を適度なインク流量で提供しているけれども、現在要求されているより速い印刷速度に対して不十分であり、所望されているほど光沢がない。
インクジェット画像の質及び濃度が上がるに従い、インクジェット記録要素(「レシーバ」とも呼ばれる)に利用されるインクの量も増加している。この理由から、パドリング又は合体(coalescence)、及び、色間のにじみを防ぐために、媒体に十分に空いた容量を提供することが重要である。同時に、使用者に便宜を与えるために、印刷速度が増している。このように、十分な容量が、増加した量のインクを収容するのに必要とされるだけでなく、媒体は、インク量/単位面積/単位時間という点で、ますます増えるインク流量を処理することが可能であるべきである。
現在、商業的に入手可能な多孔性で光沢のあるインクジェットレシーバ物質は、一般に、50g/m未満の多孔性インク吸収(又は「インク保持」)層を含み、そのレシーバ物質が画質を落とすことなく処理できるインク流量には限界がある。ヒュームドアルミナを含み、上記のバーメル等による米国特許第6,630,212号の例において使用されたその物質を用いた高重量の被覆のコストは、50g/mを超える量においてひどく高くなるであろう。さらに、そのような物質を含んだ塗料は、高濃度で濁ってしまう。一方、高重量の被覆を得るための希薄な組成物の被覆は、長い乾燥時間、より遅い被覆速度、又は、複数の被覆パスを必要とし、それら全てが、設備のコスト、エネルギー、及び/又は、労働力を増やし、生産力を減じるであろう。このように、特定の製造問題及びコストが、被覆のより多い全容量の利点よりも重要であるという実際の問題として、インクジェット記録要素に使用されるインク吸収物質の量は現在制限されている。さらに、多孔性インクジェット記録要素において、比較的高価な物質、又は、複雑な、若しくは、不利益な製造工程なしに高光沢を獲得できるということは実証されていない。例えば、炭酸カルシウムを含んだ基層を有するインクジェット媒体は、主に金属酸化物の粒子を含んだ層と同等の光沢及び均一性を提供しない。ベーマイト等のより高価な物質を基層に用いても、樹脂で被覆された紙が高光沢のためには必要とされている。
以上のことを考慮すると、高品質、高容量、高光沢な多孔性インクジェットレシーバ物質の製造は、多層構造、高被覆重量の1又は複数の層、及び、比較的高価な物質、又は、複雑な処理により困難にされている。
クッチ(Cuch)は、米国公開特許出願第2004/0152819号において、0から20%のシリカ顔料と80から100%のヒュームド金属酸化物の顔料との混合物を含んだ、光沢のあるインク受容物質の下塗り層を調製するための塗料を記載している。レシーバ物質は、20から99%のシリカ顔料と1から80%のヒュームド金属酸化物の顔料との混合物を含んだ、任意の保護膜をさらに含むことができ、ヒュームド金属酸化物対シリカ粒子の比は、1:200から4:1に及ぶ。クッチは、より優れた光沢を得るために、ヒュームド金属酸化物を含んだ顔料の部分は、保護膜よりも下塗り層においてより多くあるべきであるということを教授している。これらの層は、シリカ/炭酸カルシウムの顔料組成物で調製された平滑層を有することができる紙支持体、又は、樹脂で被覆された紙上に被覆されている。例においてクッチにより使用された全レイダウンは、50g/m未満であった。光沢のレベルは、他の要因に加えて、使用された原紙に基づいたが、特に、高平滑度のカレンダー紙を使用しない限り、60°での光沢は、一般的に50未満であった。
従って、非常に優れた写真画質を提供し、光沢を示し、さらに、画質を落とすことなく高インク流量を吸収する能力を同時に持つインクジェット記録媒体を提供することが、本発明の目的である。
さらに、高インク流量を収容するために、本発明によるインクジェット記録媒体を使用した印刷方法を提供することが、本発明のさらなる目的である。
本発明は、上記の問題のうち1つ又は複数克服するよう向けられている。高インク容量及び流量、高光沢、並びに、速乾時間を有する画像記録要素を提供することが、本発明の目的である。高流量のインクを吸収し、速乾時間を提供する能力を持つインクジェット記録要素上に印刷するための印刷方法を提供することが、本発明のさらなる目的である。
これらの、及び、他の目的は、インクジェット記録要素を含む本発明に従い達成され、そのインクジェット記録要素は、吸収力のある支持体、その支持体の一番近くに多孔性基層、該基層上に多孔性インク受容中間層、及び、該中間層上に多孔性インク受容上層を含んでいる。基層、中間層、及び上層の全乾燥重量の適用範囲が、60から130g/mであるように、乾燥重量の適用範囲に基づいて、任意選択で副層に分割される基層は25g/mから60g/mという量で存在し、中間層は25g/mから60g/mという量で存在し、及び、上層は1から10g/mという量で存在する。
従って、本発明の一態様は、高流量の適用されたインクを吸収する能力を持つインクジェット記録要素に関し、吸収力のある支持体上に、順に:
(a)多孔性基層であって、該層の重量のうち50パーセントを超え、少なくとも0.4マイクロメートルという中央粒径を有する1又は複数の第1の物質の粒子を含み、任意選択で副層に分割され、さらに、乾燥重量の適用範囲に基づき25g/mから60g/mという量で存在する多孔性基層;
(b)多孔性インク受容中間層であって、該層の重量のうち50パーセントを超え、300nm未満の中央粒径を有する1又は複数の第2の物質の粒子を含み、任意選択で副層に分割され、さらに、25g/mから60g/mという量で存在する多孔性インク受容中間層;並びに、
(c)多孔性受像上層であって、該層の重量のうち50パーセントを超え、
(i)200nm未満の中央粒径を有し、前記1又は複数の第2の物質の粒子よりも少なくとも10パーセント小さい凝集していないコロイダル粒子、並びに、
(ii)250nmまでの二次粒子の中央粒径、及び、7から40nmという平均一次粒径を有する凝集したコロイダル粒子、
を含んだ中央粒径を有する物質の混合物を含み、乾燥重量の適用範囲に基づき1から10g/mという量で存在する多孔性受像上層;
を含み、
前記基層、前記中間層、及び前記上層の全乾燥重量の適用範囲が、61から130g/mであり、さらに、
印刷されていない当該インクジェット記録要素が、少なくとも15ガードナー光沢単位の20度光沢を示す。
粒径及び相対量という点で少なくとも異なるが前記上層及び中間層における物質は同じであり得るけれども、前記第1の物質及び第2の物質は異なる。
本発明の別の態様は、本発明によるインクジェット記録媒体を使用した印刷方法に関する。
本明細書中に本発明を記述することにおいて、以下の定義が一般に当てはまる:
「多孔性層」という用語は、液体拡散ではなく毛管作用により、適用されたインクを吸収することによって特徴づけられる層を定義するために本明細書において使用される。空隙率は、粒子対バインダーの比により影響され得るけれども、粒子間に間隔を置くことにより形成される孔に基づいている。層の空隙率は、臨界顔料体積濃度(CPVC)に基づき予測することができる。少なくとも支持体は多孔性とみなされないが、1又は複数の、実質的に全ての層であることが好ましい多孔性層を支持体上に有するインクジェット記録要素は、「多孔性インクジェット記録要素」と呼ぶことができる。
本明細書において言及される粒径は、他に指示されない限り、水中に分散した希釈粒子(diluted particles)の光散乱測定により決定される中央粒径であり、NANOTRAC(Microtac Inc.社)、MALVERN、若しくはCILASの計器、又は、本質的に同等の手段を使用した、レーザー回折又は光子相関分光(PCS)技術を用いて測定され、それらの情報は製品に関する文献に提供される場合が多い。0.3マイクロメートルを超える粒径に対して、粒子測定は、Micromeritics SEDIGRAPH 5100、又は、同等の手段によって行われる。50nm以下の粒径に対して、粒子測定は、直接法、代表試料の透過型電子顕微鏡法(TEM)、又は、同等の手段によって行われる。他に指示されない限り、粒径は、二次粒径を意味する。
本明細書において使用される、インクジェット媒体の層に対する「上」、「上に」、「上の」、「下(基)」、「下に」、「下の」等という用語は、支持体上の層の順を意味するが、必ずしも、その層同士が隣接している、又は、中間層がないと示しているわけではない。
本発明の方法に関して、「受像層」という用語は、画像が層の至る所に実質的に帰する、顔料捕獲層、染料捕獲層、又は、染料及び顔料捕獲層として使用される層を定義するよう意図されている。好ましくは、受像層は、染料ベースのインク用媒染剤を含む。染料ベースのインクの場合、画像は任意選択で、1を超える受像層に帰することができる。
本発明の方法に関して、「基層」(「液だめ層」又は「インクキャリア液受容層」とも呼ばれる場合がある)という用語は、相当量のインクキャリア液を吸収する、少なくとも1つの他のインク保持層の下にある層を意味するよう本明細書において使用される。使用中、インクのためのキャリア流体のうち相当量、好ましくは大部分が、基層内に収容される。基層は、画像含有層の上にはなく、それ自体が画像含有層(顔料捕獲層又は染料捕獲層)ではない。好ましくは、基層は、支持体に一番近いインク保持層であり、炭酸カルシウムを含む。
「インク受容層」又は「インク保持層」という用語は、適用されたインク組成物に対して受容力があり、インクジェット記録要素において画像を形成するために使用される1又は複数のインク組成物のいかなる部分も吸収又は捕獲する、支持体上のいかなる及び全ての層を含み、そのインク組成物は、後に乾燥により除去されるとしても、インクキャリア流体及び/又は着色剤を含んでいる。従って、インク受容層は、インクジェット記録要素のうち、染料及び/若しくは顔料により画像が形成される受像層、基層、又は、例えば、基層と一番上の層との間のいかなる追加の層も含むことができる。一般的に、支持体上にある全ての層がインク受容性である。インク受容層が被覆される支持体も、インクキャリア流体を吸収することができ、その場合支持体は、インク受容層ではなくインク吸収性又は吸収力のある層と呼ばれる。
「沈降炭酸カルシウム」という用語は、合成的に作製された炭酸カルシウムを定義するよう本明細書において使用されており、天然に発見される炭酸カルシウムには基づいていない。
「普通紙」という用語は、1g/m未満の被覆を素紙上に適用した紙を意味している。「素紙」という用語はセルロースの紙を意味し、その紙は、のり付け剤で処理することができる、又は、表面の一部に処理物質をしみ込ませることができるけれども、その表面は、紙のセルロース繊維上に別の物質の連続層又は被覆を有さない。
上記のように、本発明は、吸収力のある支持体上に、その支持体の一番近くに多孔性基層、該基層上に多孔性インク受容中間層、及び、該中間層上に多孔性インク受容上層を含んだ多孔性インクジェット記録要素に関し、基層、中間層、及び上層の全乾燥重量の適用範囲が、60から130g/mであるように、乾燥重量の適用範囲に基づいて、基層は25g/mから60g/mという量で存在し、中間層は25g/mから60g/mという量で存在し、及び、上層は1から10g/mという量で存在する。基層及び中間層は、任意選択で副層、好ましくは隣接しあう副層に分割することができ、その場合、独立してその副層は、個々に及び集合的にその層の限度に達する。好ましくは、さらに分割される場合は、2又は3つの副層のみが、その層を構成するよう存在する。
1つの好ましい実施形態において、基層は30から50g/mという量で存在し、中間層は30から50g/mという量で存在し、上層は1から5g/mという量で存在し、さらに、基層、中間層、及び上層の全乾燥重量の適用範囲は、61から105g/mである。そのような一実施形態において、インクジェット記録要素は、サビング層(subbing layers)等の1マイクロメートル未満の厚さの層はありうる例外として、本質的に、支持体上の多孔性基層、中間層、及び上層から成る。
好ましい実施形態において、印刷されていないインクジェット記録要素の60度光沢は少なくとも40ガードナー光沢単位であり、より好ましくは、20度光沢は少なくとも20ガードナー光沢単位で、60度光沢は少なくとも50ガードナー光沢単位であり、最も好ましくは、20度光沢は25ガードナー光沢単位を超え、60度光沢は55ガードナー光沢単位を超える。
特に好ましい実施形態において、インクジェット記録要素は、吸収力のある支持体上に、その支持体から順に以下の層を含む:
(a)ポリマーバインダー、及び、少なくとも80重量パーセントの無機粒子を含んだ多孔性基層であって、少なくとも60重量パーセントの無機粒子が、0.4から5マイクロメートルという粒径を有する沈降炭酸カルシウムを含む、多孔性基層;
(b)少なくとも80重量パーセントのアルミナ水和物又は未水和物の無機粒子を含んだ多孔性インク受容中間層であって、その一次粒子の中央粒径が150から250nmであり、中間層内にヒュームドアルミナが存在する場合、他の無機粒子に相対したヒュームドアルミナの濃度が、上層内の他の無機粒子に相対したヒュームドアルミナの濃度未満である、多孔性インク受容中間層;並びに、
(c)全無機粒子のうち、少なくとも80重量パーセントの、ヒュームドアルミナ粒子とオキシ水酸化アルミニウム粒子との混合物を含んだ多孔性受像上層であって、後者の粒子が90から150nmという中央粒径を有し、前者の粒子が200nm未満の二次粒子の中央粒径、及び、7から40nmという平均一次粒径を有する、多孔性受像上層;
乾燥重量の適用範囲に基づいて、任意選択で1又は複数の副層に分割される基層は25g/mから60g/mという量で存在し、任意選択で1又は複数の副層に分割される中間層は25g/mから60g/mという量で存在し、上層は1から10g/mという量で存在し、さらに、基層、中間層、及び上層の全乾燥重量の適用範囲が、60から130g/mであり;
さらに、印刷されていないインクジェット記録要素が、少なくとも15ガードナー光沢単位の20度光沢を示す。
好ましい実施形態において、本発明のインクジェット記録媒体は、写真画質を提供し、(印刷されていない媒体において)少なくとも25光沢単位の20°ガードナー光沢を示し、画質を落とすことなく少なくとも5.0×10−4mL/cm/秒のインク流量を吸収する能力を示している。このインク流量は、4インチ(10.16cm)×6インチ(15.24cm)の写真を、1インチあたり1200×1200ピクセルという最小設定単位で、42秒間に1ピクセルあたり10.35ピコリットル(pL)という平均インク量で印刷することに一致し、複数の被覆パスによる所与のピクセルの印刷は、4秒未満で完了する。
基層は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、不溶性の硫酸塩(例えば硫酸バリウム又は硫酸カルシウム)、含水シリカ又はシリカゲル、ケイ酸塩(例えばアルミノケイ酸塩)、二酸化チタン、タルク、及び、粘土又はその組成物(例えばカオリン若しくはカオリナイト)等の無機粒子を含む。基層内の無機粒子の大部分において、好ましい粒子は、微孔性顔料と比較して分散した粒子が低い内部空隙率を有するか、又は、内部空隙率を有していない構造化された顔料である。構造化された顔料は、乾燥した被覆において密な収容を可能にしない非球形の形態を有している。沈降炭酸カルシウム(PCC)は、インクジェット被覆において高い空隙率を提供する構造化された顔料の例である。例えば、偏三角面体の(scalenohedral)形態を有する沈降炭酸カルシウムが、インクジェット式印刷インクの吸収作用を提供するために使用されてきている。
基層は、50重量パーセントから90重量パーセントの無機粒子を含んでいることが好ましい。
多種の無機又は有機粒子を基層に使用できるけれども、炭酸カルシウムが、基板に被覆された場合に、十分な空き容量をそれでも提供できる安価な粒子であるとわかっている。普通紙上の基層として、炭酸カルシウムは、軽くカレンダー加工することにより、1又は複数の上層の光沢を発達させるための適切な基板を提供する。基層内の粒子の全重量のうち30%までの適度な量のシリカゲルを、空隙率を上げるために使用することができる。炭酸カルシウムもシリカゲルも、適切なpHで被覆される好ましいアニオン粒子として適切である。
好ましくは、基層は、沈降炭酸カルシウムの粒子を含み、1つの特に好ましい基層において、沈降炭酸カルシウム粒子は、基層内の全無機粒子に基づき、少なくとも65重量パーセントを作り上げている。沈降炭酸カルシウムは、偏三角面体、プリズム、針状、又は、菱面体の形態、及び、その組合せを含むことができる。
別の実施形態では、異なる形態のうち2種類の沈降炭酸カルシウム粒子の混合物が、基層において好都合に使用される。より好ましくは、基層は、同時係属中の本願の譲受人に譲渡された米国特許出願第11/302,875号に開示されているように、針状及び/又はプリズムの沈降炭酸カルシウムと組み合わせた偏三角面体の混合物を含む。
特に、一実施形態において、基層は、好ましくは3から20重量パーセントという量でバインダーを、及び、少なくとも80重量パーセントの無機粒子を含み、その無機粒子の重量のうち、少なくとも60パーセント、好ましくは少なくとも65パーセント、より好ましくは少なくとも70パーセントが、0.4から5マイクロメートル、好ましくは0.5から1.5マイクロメートルという中央粒径を有していることが好ましい沈降炭酸カルシウムを含む。
使用できる偏三角面体の炭酸カルシウムの例として、Specialty Minerals Inc.社(Minerals Technologies Inc.社の系列会社)から入手可能な種々のALBACAR PCC製品が挙げられる。Specialty Minerals社から入手可能な偏三角面体のPCC物質は、ALBACAR HO、ALBACAR 5970、及び、ViCALity(登録商標)Extra Lightを含む。
他の種類の沈降炭酸カルシウムの例として、同じくSpecialty Minerals Inc.社から入手可能な製品である、ALBAGLOS及びALBAFIL PCC‘s(プリズム)、OPACARB PCC(針状)、並びに、VICALITY Heavy PCC(立方)が挙げられる。PCC’sを作製している他の会社は、Pfizer社及びSolvay社を含む。
炭酸カルシウム含有層に使用するために、(各形態の)炭酸カルシウム粒子の平均サイズ(直径又は相当直径)は、中央粒径と比較して、0.4μmから5μmの長さで適切に変更することができ、好ましいサイズは3μm未満、より好ましくは2μm未満、最も好ましくは0.4から2μmである。
1つの好ましい実施形態において、基層は、有機無機複合粒子を含めた、無機粒子、有機及び/又は他の無機粒子の全重量に基づき、40重量パーセントまでの他の粒子との混合物内に沈降炭酸カルシウムを含む。
基層に使用できる有機粒子の例として、それだけに限らないが、メタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、スチレン系樹脂、セルロース誘導体、ポリビニル樹脂、エチレン−アリルコポリマー、及び、ポリエステル等の重縮合ポリマーを含めたポリマービーズが挙げられる。中空のスチレンビーズが、特定の応用において好ましい有機粒子である。
使用できる有機粒子の他の例として、米国特許第6,492,006号に開示されているもの等のコア/シェル粒子、及び、米国特許第6,475,602号に開示されているもの等の均一粒子が挙げられる。
基層に使用できる無機粒子の例として、沈降炭酸カルシウム粒子に加えて、例えば、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、粘土、タルク、か焼クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、又は、酸化亜鉛が挙げられる。1つの好ましい実施形態において、炭酸カルシウム含有層は、架橋ポリ(ビニルアルコール)バインダーにおいて多孔性アルミナ又はシリカゲルをさらに含む。
好ましい一実施形態において、基層は、基層における全無機粒子に基づき少なくとも5重量パーセント、好ましくは10から40重量パーセント、より好ましくは15から35重量パーセント、最も好ましくは20から28重量パーセントという量でシリカゲルの粒子を含む。
好ましい実施形態において、任意の追加有機又は無機粒子の平均一次粒径は、0.3μm(300nm)から5μm、好ましくは0.5μm(500nm)から1.0μm未満である。アルミナ等の複数の無機粒子は、より大きい二次粒子に凝集することができる。上記のように、粒子が小さいほどより小さな細孔を提供するが、粒子対バインダーの比が、粒子により生じる大きな表面積を考慮して下方へ調整されない限り、深割れをより発生する傾向がある。一方、大きすぎる粒子は、より少ない接点のため、劣化する可能性があるか、又は、深割れを生じる傾向があり、例えば、被覆が数個のビーズのみに等しい厚さを有する場合、乾燥した被覆を作り上げてしまう。
本発明の好ましい実施形態において、基層は、75重量パーセントから98重量パーセントの粒子、及び、2重量パーセントから25重量パーセントのポリマーバインダー、好ましくは82重量パーセントから96重量パーセントの粒子、及び、18重量パーセントから4重量パーセントのポリマーバインダー、最も好ましくは4から10重量パーセントのバインダーを含む。
インクがインクジェット媒体に適用された場合に、(一般的に水溶性の)液体キャリアがバインダーを膨張させて孔を閉じる傾向があり、ブリーディング又は他の問題を引き起こす恐れがあるため、上記のように、バインダーの量は制限されていることが望ましい。従って、より高いレベルのバインダーを、深割れを防ぐために一部の場合において使用することができるけれども、基層は、空隙率を維持するために、25重量パーセント未満のバインダーを含むことが好ましい。
いかなる適切なポリマーバインダーも、本発明に使用されるインクジェット記録要素の基層に使用することができる。好ましい実施形態において、ポリマーバインダーは、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ゼラチン、セルロースエーテル、ポリ(オキサゾリン)、ポリ(ビニルアセトアミド)、部分的に加水分解したポリ(酢酸ビニル/ビニルアルコール)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(アルキレンオキシド)、スルホン化又はリン酸化ポリエステル及びポリスチレン、カゼイン、ゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、デキストラン、ペクチン、コラーゲン誘導体、コロジアン(collodian)、寒天、クズウコン、グアル、カラゲニン、トラガカント、キサンタン、ラムサン(rhamsan)等、融和性の好ましくは親水性ポリマーである。好ましくは、親水性ポリマーは、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(ビニルピロリジノン)、ポリ(酢酸ビニル)、若しくは、そのコポリマー、又は、ゼラチンである。一般に、ポリウレタン、酢酸ビニル−エチレンコポリマー、エチレン−塩化ビニルコポリマー、酢酸ビニル−塩化ビニル−エチレンターポリマー、アクリル系ポリマー、又はその誘導体を用いても、良い結果が得られる。好ましくは、バインダーは、水溶性の親水性ポリマーであり、最も好ましくは、ポリビニルアルコール等である。
例えば、ポリ(スチレン−co−ブタジエン)、ポリウレタンラテックス、ポリエステルラテックス、ポリ(アクリル酸n−ブチル)、ポリ(メタクリル酸n−ブチル)、ポリ(アクリル酸−2−エチルヘキシル)、アクリル酸n−ブチルとアクリル酸エチルとのコポリマー、酢酸ビニルとアクリル酸n−ブチルとのコポリマー等の疎水性物質等、他のバインダーも使用することができる。ポリ(スチレン−co−ブタジエン)ラテックスが好ましい。親水性バインダーとラテックスバインダーとの混合物が有用であり、ポリ(スチレン−co−ブタジエン)ラテックスとのPVAの混合物が、特に好ましい。
機械的耐久性を基層に与えるために、上記のバインダーに作用する架橋剤を少量添加することができる。そのような添加剤により、層の凝集力が改善される。カルボジイミド、多官能性のアジリジン、アルデヒド、イソシアン酸塩、エポキシド、多価金属カチオン、ビニルスルホン、ピリジニウム、ピリジリウム(pyridylium)ジカチオンエーテル、メトキシアルキルメラミン、トリアジン、ジオキサン誘導体、クロム明礬、硫酸ジルコニウム、及び、ホウ酸又はホウ酸塩等の架橋剤を使用することができる。好ましくは、架橋剤は、アルデヒド、アセタール、又はケタール(2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等)である。
基層は、(乾燥時の)厚さが、少なくとも25μm、より好ましくは、他の液体キャリア吸収層の存在に応じて30μm又は70μm、最も好ましくは30から60μmである。
以下に指示されているように、他の従来の添加剤を基層に含むことができ、それらの添加剤は、記録要素の特定の使用に依拠することができる。基層は、一般的に、媒染剤を必要としない。
基層は、少なくとも2つの他の多孔性層の下に配置され、インクジェット記録要素に適用された相当量の液体キャリアを吸収するが、吸収する染料又は顔料は、1又は複数の上に重なる層よりも実質的に少ない。
基層上の多孔性層は、適用されたインクの液体組成物が基層内にかなり浸透するための流路を提供することができる相互に連結する空隙を含み、従って、炭酸カルシウム含有層を乾燥時間に寄与させる。多孔性ではない層、又は、閉じた孔を含んだ層は、下にある層を乾燥時間に寄与させない。
上記で指示したように、インクジェット記録要素は、基層上に、任意選択で1又は複数の副層に分割され、層の重量のうち50パーセントを超える、300nm未満、好ましくは150から250nmの中央粒径を有する1又は複数の第2の物質の粒子を含んだ多孔性インク受容中間層を含み、その中間層は、25g/mから60g/mという量で存在する。
好ましくは、インク受容中間層における前記1又は複数の第2の物質は、金属酸化物又はセミメタリック酸化物(semi−metallic oxide)の水和物若しくは未水和物の粒子を含む。好ましいセミメタリック要素はシリコンである。より好ましくは、前記1又は複数の第2の物質は、シリカ、又は、アルミナ水和物若しくは未水和物を含む、実質的に凝集していないコロイダル粒子である。最も好ましくは、前記1又は複数の物質は、例えば、ベーマイト等のオキシ水酸化アルミニウム物質であるアルミナ水和物を含む。
好ましくは、インク受容中間層における前記1又は複数の第2の物質は、インク受容中間層内に75から100パーセントの無機粒子を含む。
「アルミナ水和物」という用語は、本明細書において、以下の一般式により定義される:
Figure 2009528192
式中、nは0から3の整数であり、mは0から10、好ましくは0から5の数である。多くの場合、mHOは、結晶格子の形成に関与しない水性相を表しているが、除去することが可能である。従って、mは整数以外の値をとることができる。しかし、mとnは同時に0にはならない。
「アルミナ未水和物」という用語は、本明細書において、mもnも同時にゼロである場合に上記の式により定義され、乾式処理で作製されたヒュームドアルミナ、又は、アルミナ水和物をか焼することにより作製された無水アルミナAlを含む。本明細書において使用されるアルミナ未水和物等の用語は、水への添加後に生じるいかなる水和作用にもかかわらず、インクジェット記録要素の製造中に塗料を作製するために使用される乾燥物質に適用する。
ベーマイト構造を示すアルミナ水和物の結晶は、一般に層状物質であり、その(020)面はマクロ面を形成し、特徴のある回析ピークを示している。完璧なベーマイトに加えて、擬似ベーマイトと呼ばれ、(020)面の層間に過度の水を含有する構造をとることができる。この擬似ベーマイトのX線回析図形は、完璧なベーマイトの回析ピークよりも幅の広い回析ピークを示す。完璧なベーマイト及び擬似ベーマイトは、互いをはっきりと区別することができないため、「ベーマイト」又は「ベーマイト構造」という用語は、本明細書において、文脈により他に指示されない限り、どちらも含むよう使用される。この明細書の目的において、「ベーマイト」という用語は、ベーマイト及び/又は擬似ベーマイトを意味する。
ベーマイト及び擬似ベーマイトは、本明細書において一般式γ−AlO(OH)xHOにより定義されるオキシ水酸化アルミニウムであり、式中xは0から1である。x=0の場合、物質は、擬似ベーマイトと比較して本質的にベーマイトであり:x>0、及び、物質が水をその結晶性の構造に組み込む場合、物質は擬似ベーマイトとして既知である。ベーマイト及び擬似ベーマイトは、Al・zHOでも表され、z=1の場合、物質はベーマイトであり、1<z<2の場合、物質は擬似ベーマイトである。上記の物質は、その組成物及び結晶構造により、水酸化アルミニウム(例えば、Al(OH)、バイヤライト、及びギブサイト)並びにダイアスポア(α−AlO(OOH))から区別される。上記で指示されているように、ベーマイトは、通常、かなり結晶化されており、一実施形態において、JCPDS−ICDD粉末回析ファイル21−1307で与えられているX線回析図形による構造を有している。擬似ベーマイトは、ベーマイトには劣るが、それでもかなり結晶化されており、一般に、より低い強度で比較的幅の広いピークを有するXRDパターンを表す。
「オキシ水酸化アルミニウム」という用語は、本明細書において、一般式γ−AlO(OH)xHO(好ましくはベーマイト)のシェル又は層を表面が形成するよう処理される又は処理できるいかなる物質も含むために広く解釈されるよう定義され、そのような物質は、アルミニウム金属、窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウム(AlON)、α−Al、γ−Al、一般式Alの遷移アルミナ、ベーマイト(γ−AlO(OH))、擬似ベーマイト(γ−AlO(OH)xHO、0<x<1の場合)、ダイアスポア(α−AlO(OH))、並びに、バイヤライト及びギブサイトの水酸化アルミニウム(Al(OH))を含む。従って、オキシ水酸化アルミニウム粒子は、オキシ水酸化アルミニウムを含んだ表面シェルを少なくとも有する、いかなる細かく分割された物質も含む。最も好ましい実施形態において、粒子のコア及びシェルは、どちらも、100m/gを超えるBET表面積を有するベーマイトを含んだ同じ物質のものである。
好ましい実施形態において、中間層に使用されるコロイダルアルミナは、好ましくは25nm未満、より好ましくは15から25nmである上層のコロイダルアルミナよりも大きい、好ましくは25nmを超える、より好ましくは30から60nmの結晶子サイズを含み、この結晶子サイズは、Siemens社若しくはPhilips社によるX線回析計、又は、同等の手段を用いた、粉末アルミナ試料に対するX線回析(d50)によって測定される。
上記のように、インクジェット記録要素は、多孔性インク受容中間層上に多孔性受像上層を含み、その多孔性受像上層は、該層の重量のうち50パーセントを超える、
(i)200nm未満、好ましくは80から150nm、より好ましくは100から140nmの中央粒径を有し、1又は複数の第2の物質の粒子よりも少なくとも10パーセント小さい、好ましくは少なくとも20パーセント小さい1又は複数の物質の凝集していないコロイダル粒子、並びに、
(ii)250nmまでの、好ましくは200nmまでの、より好ましくは150nmまでの二次粒子の中央粒径、及び、7から40nmという平均一次粒径を有する1又は複数の物質の凝集したコロイダル粒子、
を含んだ中央粒径を有する物質の混合物を含み、
さらに、その多孔性受像層は、乾燥重量の適用範囲に基づき1から10g/mという量で存在する。上層は、最も高い濃度及び最も多い量の媒染剤、好ましくはカチオン性ポリマーを含んでいることが好ましい。
好ましくは、受像上層における1又は複数の物質は、金属酸化物又はセミメタリック酸化物の水和物若しくは未水和物の粒子を含み、凝集したコロイダル粒子は、ヒュームド金属酸化物又はセミメタリック酸化物である。より好ましくは、ヒュームド粒子は、層内の全無機粒子に基づき25から75重量パーセントという量で存在し、最も好ましくは、受像上層内のヒュームドアルミナ又はヒュームドシリカ、及び、凝集していないコロイダル粒子は、層内の全無機粒子に基づき25から75重量パーセントという量で存在する。そのような混合物において、2種類の粒子の平均団粒径(mean aggregate particle size)における差は、25パーセント以内、より好ましくは20パーセント以内であることが好ましい。有用なコロイダル粒子の例として、アルミナ水和物(ベーマイト等のオキシ水酸化アルミニウムを含む)、アルミナ、シリカ、アルミノケイ酸塩、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム等が挙げられる。
好ましくは、凝集していないコロイダル粒子は、粒径は別として、多孔性インク受容中間層のために上記で説明されているように、オキシ水酸化アルミニウム物質又はコロイダル(凝集していない)シリカを含む。
金属酸化物及びセミメタリック酸化物の粒子は、湿式処理により作製される粒子と乾式処理(気相処理)により作製される粒子とにざっと分けることができる。後者の種類の粒子は、ヒュームド粒子又はパイロジェニック(熱分解法で得られる)粒子とも呼ばれる。気相法では、火炎加水分解法及びアーク法が商業的に使用されている。ヒュームド粒子は、ノンヒュームド(non−fumed)粒子又は水和粒子とは異なる特性を見せる。ヒュームドシリカの場合、この異なる特性は、表面上のシラノール基の密度の差により生じる場合がある。ヒュームド粒子は、高い空隙比を有する三次元構造を形成するのに適している。
ヒュームド又はパイロジェニック粒子は、より小さな一次粒子の集合体である。一次粒子は多孔性ではないけれども、その集合体は有意の空隙容量を含有し、従って、迅速な液体吸収の能力を持つ。これらの空隙含有集合体は、凝集した粒子が密に固まり、被覆の粒子間空隙容量を最小限にする場合でさえも、被覆が液体吸収のための有意な容量を保持するのを可能にする。例えば、本発明においては選択的な任意の使用のための、ヒュームドアルミナ粒子が、米国特許第20050170107 A1号に記載されている。
本発明の好ましい実施形態において、受像上層内の他の無機粒子に相対したヒュームド粒子の濃度は、インク受容中間層内にヒュームド粒子がある場合、前記中間層内の他の無機粒子に相対したヒュームド粒子の濃度を超える。好ましくは、受像上層内の他の無機粒子に相対したヒュームド粒子の濃度は、インク受容中間層内にヒュームド粒子がある場合、前記中間層内の他の無機粒子に相対したヒュームド粒子の濃度の2倍、より好ましくは4倍を超える。
インク受容中間層及び受像上層に関しては、どちらも多孔性であり、それぞれが相互に連結する空隙を含んでいる。インク受容中間層及び受像上層は、光沢の大部分に寄与するため、ひとまとめにして「光沢を生じるインク受容層」と呼ばれる。上記のように、光沢を生じるインク受容層のそれぞれにおける空隙は、インクが基層内にかなり浸透するための流路を提供し、そのため、基層を乾燥時間に寄与させる。従って、光沢を生じるインク受容層内の空隙は、(つながるために)開いていることが好ましく、最適な中間層の吸収作用のために、(必然ではないが)基層内の空隙と類似の空隙サイズを有していることが好ましい。
光沢を生じるインク受容層内の相互に連結する空隙は、インク受容中間層も受像上層も、種々の方法により得ることができる。上記の無機粒子に加えて、インク受容中間層及び受像上層は、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリスチレン、ポリ(アクリル酸ブチル)等の有機粒子、並びに、チタニア、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、又は、他の無機粒子を含む無機粒子からなる追加の混合物を独立して含有することができる。好ましくは、光沢を生じるインク受容層における実質的に全ての粒子が、300nm以下の平均一次粒径を有している。
適切に、光沢を生じるインク受容層のためのポリマーバインダーは、例えば、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)、ポリ(2−メチル−2−オキサゾリン)、ポリ(アクリルアミド)、キトサン、ポリ(エチレンオキシド)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性ポリマーを独立して含む。例えば、ポリ(スチレン−co−ブタジエン)、ポリウレタンラテックス、ポリエステルラテックス、ポリ(アクリル酸n−ブチル)、ポリ(メタクリル酸n−ブチル)、ポリ(アクリル酸−2−エチルヘキシル)、アクリル酸n−ブチルとアクリル酸エチルとのコポリマー、酢酸ビニルとアクリル酸n−ブチルとのコポリマー等の疎水性物質等、他のバインダーも使用することができる。
多孔性の光沢を生じるインク受容層に使用される粒子と任意のバインダーの粒子対バインダー重量比は、100:0から60:40、好ましくは100:0から90:10に及ぶことができる。一般に、規定された範囲外の粒子対バインダー比を有する層は、通常、優れた画質を提供するのに十分なほど多孔性ではない。本発明の好ましい実施形態において、光沢を生じるインク受容層における粒子対ポリマーバインダーの容量比は、1:1から15:1である。
光沢を生じるインク受容層に任意選択で含むことができる他の添加剤は、硝酸のようなpH調整剤、架橋剤、レオロジー調整剤、界面活性剤、UV吸収物質、殺生物剤、潤滑油、染料、色止め剤又は媒染剤、蛍光増白剤、及び、他の従来から既知の添加剤を含む。
インクジェット記録要素は、顔料インク若しくは染料ベースのインクのために特別に適合させることができるか、又は、両方のインクのために設計することができる。顔料ベースのインクの場合、受像上層は、顔料捕獲層として機能することができる。染料ベースのインクの場合、上層も中間層も、又はその上部が、層内のいかなる媒染剤の効果にも応じて、画像を含むことができる。
「顔料捕獲層」という用語は、本明細書において、使用中、画像を印刷するために使用されるインクジェットインク組成物の顔料着色剤のうち好ましくは少なくとも75重量パーセント、より好ましくは実質的に全てが、顔料捕獲層内にとどまることを意味するよう使用される。
媒染剤は、インク保持層のうちどれにも使用することができるが、通常、少なくとも受像上層に、及び、任意選択で中間層にも使用することができる。媒染剤は、インクジェットの染料に対して本質的ないかなる物質でもあり得る。媒染剤は、加えられた染料ベースのインクの染料をインク保持層から除去し、その染料を1又は複数の染料捕獲層内に固定する。そのような媒染剤の例として、米国特許第6,297,296号及びそこに引用されている参考文献に開示されているもの等の陽イオンの格子、米国特許第5,342,688号に開示されているもの等のカチオン性ポリマー、並びに、米国特許第5,916,673号に開示されている多価イオンが挙げられる。これらの媒染剤の例として、高分子の四級アンモニウム化合物、又は、ポリメタクリル酸(ジメチルアミノエチル)、ポリアルキレンポリアミン、並びに、それらの、ジシアノジアミド、アミン−エピクロロヒドリン重縮合との縮合による生成物等の原重合体が挙げられる。さらに、レシチン及びリン脂質化合物も使用することができる。そのような媒染剤の特定の例として、以下のものが挙げられる:ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド/ジメタクリル酸エチレングリコール、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド);ポリメタクリル酸(2−N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチルメトサルフェート;ポリメタクリル酸(3−N,N,N−トリメチルアンモニウム)プロピルクロライド;ビニルピロリジノンとビニル(N−メチルイミダゾリウム)クロライドとのコポリマー;及び、(3−N,N,N−トリメチルアンモニウム)プロピルクロライドで誘導体化されたヒドロキシエチルセルロース。好ましい実施形態において、カチオン媒染剤は、四級アンモニウム化合物である。
媒染剤と融和するために、媒染剤が含まれている1又は複数の層内のバインダーもポリマーも、荷電されていないか、又は、その媒染剤と同じ荷電であるべきである。同じ層内のポリマー又はバインダーが、媒染剤の電荷とは反対の電荷を有している場合、コロイド不安定及び不必要な集合が生じうる。
一実施形態において、多孔性の受像上層は、該層の2重量部から40重量パーセント、好ましくは10から25重量パーセント、より好ましくは15重量部に及ぶ量で媒染剤を独立して含むことができる。上層は、実質的に最も高い濃度及び最も多い量のポリマー媒染剤を含有した層であることが好ましい。
被覆されたインク保持層のための支持体は、普通紙、好ましくは素紙(被覆されていない紙)から選択することができる。従って、樹脂被覆紙は避けられることになる。本発明に使用される支持体の厚さは、12から500μm、好ましくは75から300μmであり得る。
所望であれば、支持体に対する基層の粘着性を改善するために、支持体に基層を適用する前に、支持体の表面をコロナ放電処理することができる。
インクジェット記録要素は、他の画像記録物若しくは装置、又は、画像記録装置の移送機構と接触する可能性があるため、界面活性剤、潤滑油、マット粒子等の添加剤を、関心のある特質を下げない程度まで、インクジェット記録要素に添加できる。
本発明のインクジェット記録要素、又は、個々の要素に分割されるシート材料は、種々の被覆方法により作製でき、その被覆方法は、それだけに限定されないが、巻き線材コーティング、スロットコーティング、スライドホッパコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング等を含むことができる。これらの方法のうちの一部が、2層以上の同時被覆を可能にし、製造における経済的観点から好まれている。
インクジェット記録物質は、
(a)吸収力のある支持体を提供するステップ、
(b)後に計量する方法により、前記吸収力のある支持体のうち少なくとも1表面上に、無機粒子、バインダー、及び界面活性剤を含んだ第1の塗料を被覆して、前記支持体上に基層を提供するステップであって、
前記第1の塗料が40から80重量パーセント固体、好ましくは50から80重量パーセント固体であり、
前記基層が、その固体の重量のうちの50パーセントを超える、0.4から5マイクロメートルという平均粒径を有する1又は複数の基層物質の粒子を含み、
前記基層が、1つの被覆パスにおいて、少なくとも25g/mという乾燥重量の適用範囲で被覆される、ステップ;
(c)前記基層のための被覆を乾燥させるステップ;
(d)予め計量される被覆方法により、前記基層上に、前記第1の塗料よりも少なくとも10パーセント低い固体濃度を有する少なくとも2種類の追加の塗料を被覆するステップであって、
前記2種類の追加の塗料が、該塗料の重量のうち60パーセント未満固体を、好ましくは25から40パーセント固体を独立して有し、中間層には第2の塗料、及び、上層には第3の塗料を少なくとも含み、
前記第2及び第3の塗料は異なり、さらに、前記固体の重量のうちの50パーセントを超える、300nm未満の平均粒径を有する1又は複数の追加の粒子を独立して含み、
追加の物質が、金属酸化物及びシリコン酸化物の水和物又は未水和物から選択され、
前記第1及び第2の塗料がバインダーも含み、
前記中間層の乾燥重量の適用範囲が少なくとも25g/mであり、前記上層の乾燥重量の適用範囲が1から10g/mであり、さらに、前記基層、前記中間層、及び前記上層の全乾燥重量の適用範囲が61から130g/mである、ステップ;
(e)追加の層のための被覆を乾燥させるステップ:
(f)ステップ(e)の被覆を、少なくとも15ガードナー単位の20度光沢までカレンダー加工するステップ;
を含む工程により製造されることが好ましい。
好ましい実施形態において、乾燥した基層も、ステップ(c)と(d)との間でカレンダー加工される。
特に好ましい実施形態において、前記基層は、1つのステーションにて1つの層で被覆され、追加の被覆は全て、1つのステーションにて同時に被覆される。一実施形態において、インクジェット記録要素全体が、1つの被覆パス内で被覆される。
「単一の被覆パス」又は「1つの被覆パス」という用語は、任意選択で1又は複数のステーションにて、1又は複数の層を被覆することを含んだ被覆作業を意味し、その被覆作業は、インクジェット記録物質をロールに巻く前に発生する。インクジェット記録物質をロールに巻きつける前、及び、インクジェット記録物質をロールに巻きつけた後だが、2回目にインクジェット記録物質をロールに巻く前に再び、さらなる被覆ステップが発生する被覆作業は、2回のパスによる被覆作業と呼ばれる。
「後に計量する方法」という用語は、被覆された余分な物質を除去することにより、塗料が被覆後に計量される方法を意味する。
「予め計量する方法」という用語は、直接計量する方法とも呼ばれ、例えばポンプにより、塗料が被覆前に計量される方法を意味する。
予め計量される方法は、例えば、カーテンコーティング、押出ホッパコーティング、スライドホッパコーティング等から選択することができる。
好ましい実施形態において、2つの追加の層は、好ましくはカーテンコーティングにより同時に被覆され、基層はロッドコーティングされる。一実施形態では、ステップ(b)の後、少なくとも2種類の追加の塗料を含む後の層全てが、1つの被覆パスにおいて被覆される。
サビング層、保護膜、基層と上層との間にあるさらなる中間層等を含めた任意の他の層を、従来の被覆手段により、当業界において一般的に使用される支持体物質上に被覆することができる。好ましくは、基層及び中間層の2層が、5マイクロメートルを超える厚さを有する唯一の層である。
本発明の記録要素を象徴するために使用されるインクジェットインクは、当業界において周知である。インクジェット印刷に使用されるインク組成物は、一般的に、溶剤又はキャリア液体、染料又は顔料、湿潤剤、有機溶剤、洗剤、増粘剤、防腐剤等を含んだ塗料である。溶剤又はキャリア液体は、単に水であり得るか、又は、多価アルコール等の他の水溶性溶剤と混合した水であり得る。多価アルコール等の有機物質が優勢なキャリア又は溶剤液であるインクも、使用することができる。特に有用なのは、水と多価アルコールの混合溶剤である。染料がそのような組成物に使用される場合、その染料は、一般的に、水溶性の直接染料又は酸性染料である。そのような塗料は、例えば、米国特許第4,381,946号;4,239,543号;及び4,781,758号を含めた従来技術において広く記載されている。
一般的に、インクジェット印刷に使用される着色剤は、アニオン性の性質である。染料ベースの印刷システムにおいて、染料分子はアニオン部分を含有している。顔料ベースの印刷システムでは、分散した顔料はアニオン部分で官能性を持っている。着色剤は、最大限の画像濃度を提供するために、インクジェットレシーバの表面付近で固定されるべきである。顔料ベースの印刷システムの場合、表面付近でインク顔料粒子を効果的に捕獲するために、上層内に最適孔径を有するインクジェットレシーバが設計される。染料ベースの印刷システムは、レシーバの上層内に色留め剤又は媒染剤を必要とする。多価の金属イオン及び不溶性のカチオン性ポリマーラテックス粒子が、効果的な媒染剤をアニオン性染料に与えている。顔料ベースの印刷システムも染料ベースの印刷システムも、広範囲にわたって入手可能である。使用者の便宜のため、普遍的な多孔性インクジェットレシーバは、その一番上の層に染料色留め剤を含むであろう。
本明細書に開示されている記録要素は、インクジェットプリンタに有用であるとして主として言及されているが、ペンプロッタアセンブリのための記録媒体としても使用することができる。ペンプロッタは、インクレシーバと接触する毛細管の束からなるペンを用いて、記録媒体の表面に直接書き込むことにより作動する。
本発明の別の態様は:
(a)デジタルデータ信号に反応するインクジェットプリンタを提供するステップ;
(b)前記インクジェットプリンタに上記のインクジェット記録要素を積むステップ;
(c)前記インクジェットプリンタに顔料インクジェットインクを積むステップ;及び、
(d)前記デジタルデータ信号に応じて、前記インクジェットインクを用いて前記インクジェット記録要素に印刷するステップ;
を含むインクジェット印刷方法に関する。
好ましい実施形態において、インクジェットインクの組成物は、画質を落とすことなく少なくとも5.0×10−4mL/cm/秒という速度でインクジェット記録要素上に適用される。このインク流量は、1インチあたり1200×1200ピクセルという最小設定単位で、42秒間に1ピクセルあたり10.35ピコリットル(pL)という平均インク量で写真を印刷することに一致し、複数の被覆パスによる所与のピクセルの印刷は、4秒未満で完了する。
以下の実施例は、本発明をさらに説明している。
本発明の工程による多層インクジェットレシーバを、以下のように調製した。
基層のための塗料溶液を、43%溶液としての0.335乾燥gのCOLLOID211ポリアクリル酸ナトリウム(Kemira Chemicals社)と145gの水を混合することにより調製した。その混合物に、25.44乾燥gのシリカゲル(IJ−624、Crosfield Ltd.社)を撹拌しながら、148.3乾燥gの沈降炭酸カルシウム(ALBAGLOSS−S、Specialty Minerals Inc.社)を69%溶液として、4.09乾燥gのポリ(ビニルアルコール)(Celvol325、Air Products and Chemicals Inc.社)を10%溶液として、追加の22.89乾燥gのシリカゲル(IJ−624、Crosfield Ltd.社)、及び、25乾燥gのスチレンブタジエンラテックス(CP692NA、Dow Chemicals社)を50%溶液として添加した。ゲル化を回避するために、シリカゲルは2回に分けて添加した。
従って、基層を、45%固体で、0.15:21.30:65.45:1.80:11.30という重量比で、ポリアクリル酸ナトリウム、シリカゲル、沈降炭酸カルシウム、ポリ(ビニルアルコール)、及び、スチレンブタジエンラテックスから作り上げた。
基層の塗料溶液を、連量179g/mの原紙上にロッドコーティングし、強制空気により乾燥させた。乾燥した基層被覆の厚さは30μmで、その重量は32.3g/mであった。
中間層のための塗料溶液を、アルミナ水和物(CATAPAL200、Sasol Corp.社)、ポリ(ビニルアルコール)(GOHSENOL GH−23、Nippon Gohsei Co.社)、CARTABOND GH(Clariant Corp.社)グリオキサール架橋剤、及び、ホウ酸を、95.38:4.25:0.25:0.13という比で結合させ、33重量パーセント固体の水溶性塗料を与えることにより調製した。
上層のための塗料溶液を、アルミナ水和物(DISPAL 14N4−80、Condea Vista Co.社)、ヒュームドアルミナ(Cab−O−SPERSE PG003、Cabot Corp.社)、ポリ(ビニルアルコール)(GOHSENOL GH−23、Nippon Gohsei Co.社)、カチオン媒染剤、CARTABOND GH グリオキサール(Clariant Corp.社)、及び、ホウ酸を、36.4:41.58:5.23:15.72:0.25:0.13という比で結合させ、21重量パーセント固体の水溶性塗料を与えることにより調製した。界面活性剤ZONYL FSN(DuPont Co.社)及びOLIN 10G(Olin Corp.社)を、被覆補助物質として少量添加した。
中間層及び上層を、40℃の温度にて、それぞれ75cP及び20cP(センチポアズ)という粘度で基層の上にカーテンコートした。次に、その被覆を、強制空気により乾燥させ、3層の記録要素を産出した。中層の厚さは、35μm又は37.7g/mであった。保護膜層の厚さは、2μm又は2.15g/mであった。被覆した物質を、ニップに通る2回のパスを含んだ700PLIの圧力で、カレンダー加工した。
上記の配合による試料を、小規模(実験室用)のビーズコーティング機により、3つの独立した被覆パスにおいて、そのパス間で乾燥及び再び巻きながら調製した。(光沢に関する調査のための実験データを得るという目的のために、実施例1とは対照的に、本発明のより大規模な被覆方法は使用しなかった。)D−min光沢を、20、60、及び85度で測定した。結果は以下の表1に示されている。
Figure 2009528192
上記の表1の結果は、上層、中層、及び基層のうちいずれか一つでも省かれた場合に、光沢が有意になくなることを実証している。基層を、追加の同等の重量の中層と置き換えることにより、容認できない深割れが生じる。
上層におけるヒュームドアルミナ及びコロイダルアルミナの比を変更したことを除いて、表1における被覆番号1の配合に従い被覆を調製した。D−min光沢を、20、60、及び85度で測定した。試料をEPSON R200プリンタで印刷した。原色、等和色、及び黒色の濃度を測定した。結果は以下の表2に示されている。
Figure 2009528192
光沢測定の結果により、比較要素C−2の光沢が本発明の要素3、4、及び5の光沢よりも劣っていることが示されている。さらに、染料ベースのインクを用いた濃度測定により、比較要素が本発明の要素3、4、及び5よりも濃度において劣っていることが示されている。
これらの基層が被覆された紙のインク吸収作用を、ASTM試験法D5455に記載されているBristow試験法を用いて評価した。3重量部のBAYSCRIPT Cyan BAシアン染料(Bayer Chemical社)、12重量部のジエチレングリコール、0.5重量部のSURFYNOL465(Air Products社)、0.02重量部のPROXEL GXL殺生物剤(Avecia社)、0.3重量部の10%トリエタノールアミン、及び、84.18重量部の水を含んだ50マイクロリットルの対照インクを塗布ホッパ内に量り入れた。基層が被覆された紙それぞれのBristowインク吸収値を、0.5mm/sというホイールの回転速度及び0.1MPaホッパ圧力で測定した。3回の接触時それぞれで、2回測定を行った。1組とされたその2回の測定の結果は、それぞれ平均され、表3に示されている。
Figure 2009528192
Bristow試験の結果は、ヒュームドアルミナを有していない比較記録要素C−6が、インク受容上層内に少なくとも25%ヒュームドアルミナを含有する本発明の例、記録要素2、3、及び4と比較して、劣ったインク吸収作用を有していることを実証している。

Claims (41)

  1. 高流量の適用されたインクを吸収する能力を持つインクジェット記録要素であって、吸収力のある支持体上に、順に:
    (a)多孔性基層であって、該層の重量のうち50パーセントを超え、少なくとも0.4マイクロメートルという中央粒径を有する1又は複数の第1の物質の粒子を含み、任意選択で副層に分割され、さらに、乾燥重量の適用範囲に基づき25g/mから60g/mという量で存在する多孔性基層;
    (b)多孔性インク受容中間層であって、該層の重量のうち50パーセントを超え、300nm未満の中央粒径を有する1又は複数の第2の物質の粒子を含み、任意選択で副層に分割され、さらに、25g/mから60g/mという量で存在する多孔性インク受容中間層;並びに、
    (c)多孔性受像上層であって、該層の重量のうち50パーセントを超え、
    (i)200nm未満の中央粒径を有し、前記1又は複数の第2の物質の粒子よりも少なくとも10パーセント小さい1又は複数の物質の凝集していないコロイダル粒子、並びに、
    (ii)250nmまでの二次粒子の中央粒径、及び、7から40nmという一次粒径を有する1又は複数の物質の凝集したコロイダル粒子、
    を含んだ中央粒径を有する物質の混合物を含み、任意選択で副層に分割され、さらに、乾燥重量の適用範囲に基づき1から10g/mという量で存在する多孔性受像上層;
    を含み、
    前記基層、前記中間層、及び前記上層の全乾燥重量の適用範囲が、61から130g/mであり;さらに、
    印刷されていない当該インクジェット記録要素が、少なくとも15ガードナー光沢単位の20度光沢を示す、インクジェット記録要素。
  2. 乾燥重量の適用範囲に基づき、前記基層が30から50g/mという量で存在し、前記インク受容中間層が30から50g/mという量で存在し、前記受像上層が1から5g/mという量で存在し、さらに、前記基層、前記中間層、及び前記上層の全乾燥重量の適用範囲が、61から105g/mである、請求項1に記載の要素。
  3. 当該印刷されていないインクジェット記録要素の60度光沢が、少なくとも40ガードナー光沢単位である、請求項1に記載の要素。
  4. 当該印刷されていないインクジェット記録要素の20度光沢が、少なくとも20ガードナー光沢単位であり、さらに、60度光沢が、少なくとも50ガードナー光沢単位である、請求項1に記載の要素。
  5. 当該印刷されていないインクジェット記録要素の20度光沢が、25ガードナー光沢単位を超え、さらに、60度光沢が、55ガードナー光沢単位を超える、請求項1に記載の要素。
  6. 前記基層における前記1又は複数の第1の物質が構造化された粒子である、請求項1に記載の要素。
  7. 前記基層における1又は複数の第1の物質が沈降炭酸カルシウムである、請求項1に記載の要素。
  8. 前記沈降炭酸カルシウムが、偏三角面体、プリズム、針状、菱面体、及び、その組合せからなる群から選択された形態により特徴づけられる1又は複数の物質を含む、請求項7に記載のインクジェット記録要素。
  9. 前記沈降炭酸カルシウムが、2種類の形態の沈降炭酸カルシウムの混合物を含む、請求項8に記載のインクジェット記録要素。
  10. 前記沈降炭酸カルシウムが、針状及び/又はプリズムの沈降炭酸カルシウムと組み合わせた偏三角面体の混合物を含む、請求項9に記載のインクジェット記録要素。
  11. 前記基層における1又は複数の第1の物質が、50重量パーセントから90重量パーセントの無機粒子を前記基層内に含む、請求項1に記載の要素。
  12. 前記基層が、該基層内の全無機粒子に基づき少なくとも60重量パーセントという量で沈降炭酸カルシウムの粒子を含む、請求項11に記載の要素。
  13. 前記基層が、該基層内の全無機粒子に基づき5から40重量パーセントという量でシリカゲルの粒子をさらに含む、請求項7に記載の要素。
  14. 前記インク受容中間層における前記1又は複数の第2の物質が、金属酸化物又はセミメタリック酸化物の水和物若しくは未水和物の粒子を含む、請求項1に記載の要素。
  15. 前記インク受容中間層における1又は複数の第2の物質が、75から100パーセントの無機粒子を前記インク受容中間層内に含む、請求項14に記載の要素。
  16. 前記1又は複数の第2の物質が、アルミナ水和物若しくは未水和物、又は、シリカを含んだ実質的に凝集していないコロイダル粒子である、請求項15に記載の要素。
  17. 前記1又は複数の物質がオキシ水酸化アルミニウムである、請求項14に記載の要素。
  18. 前記受像上層における前記1又は複数の物質が、金属酸化物又はセミメタリック酸化物の水和物若しくは未水和物の粒子を含む、請求項1に記載の要素。
  19. 前記受像上層における前記凝集したコロイダル粒子が、ヒュームド金属酸化物又はセミメタリック酸化物である、請求項18に記載の要素。
  20. 前記受像上層内の全無機粒子に基づき、前記ヒュームド金属酸化物又はシリコン含有酸化物が、25から75重量パーセントという量で存在し、及び、前記受像上層における前記凝集していないコロイダル粒子が、25から75重量パーセントという量で存在する、請求項19に記載の要素。
  21. 前記ヒュームド金属酸化物又はシリコン含有酸化物の粒子が、ヒュームドアルミナ又はヒュームドシリカを含む、請求項19に記載の要素。
  22. 前記凝集していないコロイダル粒子が、ベーマイト又は凝集していないコロイダルシリカを含む、請求項1に記載の要素。
  23. 前記受像上層内の他の無機粒子に相対したヒュームド粒子の濃度が、前記インク受容中間層内にヒュームド粒子がある場合、前記中間層内の他の無機粒子に相対したヒュームド粒子の濃度を超える、請求項19に記載の要素。
  24. 前記受像上層内の他の無機粒子に相対したヒュームド粒子の濃度が、前記インク受容中間層内にヒュームド粒子がある場合、前記中間層内の他の無機粒子に相対したヒュームド粒子の濃度の2倍を超える、請求項23に記載の要素。
  25. 前記基層が、15重量パーセント未満バインダーを含む、請求項1に記載の要素。
  26. 前記基層が、親水性バインダーも疎水性バインダーも含む、請求項1に記載のインクジェット記録要素。
  27. 前記基層における前記バインダーがポリ(ビニルアルコール)を含む、請求項25に記載のインクジェット記録要素。
  28. 前記基層が、前記ポリ(ビニルアルコール)のための架橋剤をさらに含む、請求項27に記載のインクジェット記録要素。
  29. 前記基層が、疎水性ポリマーラテックスをさらに含む、請求項28に記載のインクジェット記録要素。
  30. 前記疎水性ポリマーラテックスがスチレンブタジエンポリマーである、請求項29に記載のインクジェット記録要素。
  31. 前記基層が分散剤をさらに含む、請求項1に記載のインクジェット記録要素。
  32. 前記基層における前記分散剤がポリアクリル酸エステルを含む、請求項31に記載のインクジェット記録要素。
  33. 前記インク受容中間層及び前記受像上層が、10重量パーセント未満バインダーをそれぞれ独立して含み、前記粒子対前記ポリマーバインダーの容量比が、1:1から15:1である、請求項1に記載の要素。
  34. 少なくとも前記受像上層が媒染剤を含む、請求項1に記載の要素。
  35. 前記受像上層が、10から25重量パーセント固体のポリマー媒染剤を含む、請求項34に記載の要素。
  36. 前記媒染剤が、カチオン性ポリマーラテックス粒子の形状である、請求項34に記載の要素。
  37. 前記受像層内の媒染剤の濃度が、前記受像層の下にある層のいずれかに媒染剤が存在する場合、その媒染剤の濃度の3倍を超える、請求項35に記載の要素。
  38. 前記媒染剤が、前記受像層の下にある層に本質的に欠けている、請求項36に記載の要素。
  39. 前記支持体が、無機又は有機物質の連続層で被覆されていないセルロースからできた素紙である、請求項1に記載のインクジェット記録要素。
  40. 任意選択で1マイクロメートル未満の厚さのサビング層又は他の層を除いて、本質的に、前記支持体上の前記基層、インク保持中間層、及び受像上層からなる、請求項1に記載のインクジェット記録要素。
  41. インクジェット印刷工程であって:
    (A)デジタルデータ信号に反応するインクジェットプリンタを提供するステップ;
    (B)前記プリンタに請求項1に記載のインクジェット記録要素を積むステップ;
    (C)前記プリンタにインクジェットインク組成物を積むステップ;及び、
    (D)前記デジタルデータ信号に応じて、前記インクジェットインク組成物を用いて前記インクジェット記録要素に印刷するステップ;
    を含むインクジェット印刷工程。
JP2008557274A 2006-02-28 2007-02-13 インクジェット記録要素 Pending JP2009528192A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/364,749 US7718237B2 (en) 2006-02-28 2006-02-28 Glossy inkjet recording element on absorbent paper and capable of absorbing high ink flux
PCT/US2007/003685 WO2007100481A1 (en) 2006-02-28 2007-02-13 Inkjet recording element

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009528192A true JP2009528192A (ja) 2009-08-06
JP2009528192A5 JP2009528192A5 (ja) 2010-03-25

Family

ID=38229725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008557274A Pending JP2009528192A (ja) 2006-02-28 2007-02-13 インクジェット記録要素

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7718237B2 (ja)
EP (1) EP1989059A1 (ja)
JP (1) JP2009528192A (ja)
WO (1) WO2007100481A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012502193A (ja) * 2008-09-09 2012-01-26 オムヤ・デイベロツプメント・アー・ゲー プリントスルーの低下を示す製紙配合物用炭酸カルシウム/顔料の組成物
JP2012179898A (ja) * 2011-02-10 2012-09-20 Canon Inc インクジェット記録媒体
JP2012228809A (ja) * 2011-04-26 2012-11-22 Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd インクジェット記録用光沢紙
JP2012236329A (ja) * 2011-05-11 2012-12-06 Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd インクジェット記録シート及びその製造方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7829160B2 (en) * 2006-02-28 2010-11-09 Eastman Kodak Company Glossy inkjet recording element on absorbent paper
US8114487B2 (en) * 2008-07-31 2012-02-14 Eastman Kodak Company Inkjet recording media with cationically-modified clay particles
US8202585B2 (en) * 2008-07-31 2012-06-19 Eastman Kodak Company Inkjet recording media with cationically-modified clay particles
US8080292B2 (en) * 2008-10-15 2011-12-20 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Coated paper for pigment-based inkjet printers
US8092874B2 (en) 2009-02-27 2012-01-10 Eastman Kodak Company Inkjet media system with improved image quality
US8697203B2 (en) 2010-11-16 2014-04-15 International Paper Company Paper sizing composition with salt of calcium (II) and organic acid, products made thereby, method of using, and method of making
CN104220267B (zh) * 2012-04-17 2017-09-12 惠普发展公司,有限责任合伙企业 具有顶涂层的打印介质

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003145925A (ja) * 2001-08-31 2003-05-21 Eastman Kodak Co インクジェット記録要素および印刷方法
JP2003220761A (ja) * 2001-12-12 2003-08-05 Eastman Kodak Co インクジェット記録要素
JP2004299378A (ja) * 2003-03-18 2004-10-28 Mitsubishi Paper Mills Ltd インクジェット被記録媒体

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2841923B2 (ja) * 1991-06-07 1998-12-24 日本製紙株式会社 印刷用塗工紙の製造方法
DE69506822T2 (de) 1994-04-19 1999-08-12 Ilford Imaging Ch Gmbh Aufzeichnungsschicht für tintenstrahldruck
US5643631A (en) * 1995-03-17 1997-07-01 Minerals Tech Inc Ink jet recording paper incorporating novel precipitated calcium carbonate pigment
JP4051838B2 (ja) * 1999-04-26 2008-02-27 王子製紙株式会社 被記録体及びその製造方法
US6297296B1 (en) 1999-05-19 2001-10-02 Kodak Polychrome Graphics Llc Latex complexes as stabilized colorant
US6887559B1 (en) 1999-10-01 2005-05-03 Cabot Corporation Recording medium
US6979480B1 (en) * 2000-06-09 2005-12-27 3M Innovative Properties Company Porous inkjet receptor media
US6492006B1 (en) 2000-06-30 2002-12-10 Eastman Kodak Company Ink jet recording element
US6475602B1 (en) 2000-06-30 2002-11-05 Eastman Kodak Company Ink jet recording element
US6630212B2 (en) * 2001-01-26 2003-10-07 Eastman Kodak Company Ink jet recording element
EP1249533A1 (en) * 2001-04-14 2002-10-16 The Dow Chemical Company Process for making multilayer coated paper or paperboard
US6447111B1 (en) * 2001-08-31 2002-09-10 Eastman Kodak Company Ink jet printing method
US6689430B2 (en) * 2001-08-31 2004-02-10 Eastman Kodak Company Ink jet recording element
US7056969B2 (en) * 2001-10-09 2006-06-06 Kanzaki Specialty Papers, Inc. Ink jet recording material suitable for use in wide format printing applications
US7335407B2 (en) * 2001-12-20 2008-02-26 Eastman Kodak Company Multilayer inkjet recording element with porous polyester particle
JP3933039B2 (ja) 2002-11-22 2007-06-20 王子製紙株式会社 インクジェット記録体
US20040152819A1 (en) * 2003-01-10 2004-08-05 Cuch Simon R. Glossy ink jet recording materials
JP4106037B2 (ja) * 2004-03-01 2008-06-25 富士フイルム株式会社 インクジェット記録媒体
JP2005280341A (ja) * 2004-03-05 2005-10-13 Oji Paper Co Ltd インクジェット記録用シート
JP2006027194A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003145925A (ja) * 2001-08-31 2003-05-21 Eastman Kodak Co インクジェット記録要素および印刷方法
JP2003220761A (ja) * 2001-12-12 2003-08-05 Eastman Kodak Co インクジェット記録要素
JP2004299378A (ja) * 2003-03-18 2004-10-28 Mitsubishi Paper Mills Ltd インクジェット被記録媒体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012502193A (ja) * 2008-09-09 2012-01-26 オムヤ・デイベロツプメント・アー・ゲー プリントスルーの低下を示す製紙配合物用炭酸カルシウム/顔料の組成物
JP2012179898A (ja) * 2011-02-10 2012-09-20 Canon Inc インクジェット記録媒体
JP2012228809A (ja) * 2011-04-26 2012-11-22 Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd インクジェット記録用光沢紙
JP2012236329A (ja) * 2011-05-11 2012-12-06 Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd インクジェット記録シート及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007100481A1 (en) 2007-09-07
EP1989059A1 (en) 2008-11-12
US20070202279A1 (en) 2007-08-30
US7718237B2 (en) 2010-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1996408B1 (en) Inkjet recording media
JP2009528192A (ja) インクジェット記録要素
EP0827841B1 (en) Ink jet recording medium
EP1963445B1 (en) Inkjet recording media comprising precipitated calcium carbonate
JP4533397B2 (ja) インクジェット記録媒体
US8114487B2 (en) Inkjet recording media with cationically-modified clay particles
EP1510354B1 (en) Recording medium having ink receptive layer and process for producing the same
EP2310210B1 (en) Inkjet recording media with cationically-modified clay particles
EP1989060B1 (en) Glossy inkjet recording element
US20070202264A1 (en) Method for making a high-ink-flux glossy coated inkjet recording element on absorbent paper
JP4298100B2 (ja) 被記録媒体及びその製造方法
EP2695740B1 (en) Recording medium
JP2002225424A (ja) インクジェット用記録材料
JP4124083B2 (ja) インクジェット記録体の製造方法
JP2003054121A (ja) インクジェット記録材料
JP2003285534A (ja) インクジェット用記録材料
JP2005169643A (ja) インクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法
JP2012171224A (ja) インクジェット記録材料
JP2015150878A (ja) 染料インク及び顔料インク両用のインクジェット記録材料及びインクジェット記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100204

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120720

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120727

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120907

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130212