JP2009515529A - 腎不全のための遺伝子療法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、宿主細胞中でBMP−7ポリペプチドを発現する組換えベクター及び上記組換えベクターを含む医薬組成物に関する。本発明はまた、哺乳動物での、有利にはイヌ及びネコでの、本発明の組換えベクター及び医薬組成物の投与による、急性腎不全及び慢性腎不全両方の予防及び/又は処置のための方法も包含する。

Description

関連出願
本出願は、本明細書に参照により組み込まれる、2005年11月14日に提出された米国仮出願第60/736,452号の優先権を主張する。
参照による組み込み
本明細書で引用される又は参照されるすべての文献(「本明細書で引用される文献」)及び本明細書で引用される文献で引用される又は参照されるすべての文献は、本明細書で又は参照により本明細書に組み込まれるあらゆる文献で言及されるあらゆる製品のためのあらゆるメーカーの使用説明書、説明書、製品仕様書、及び製品シートと共に、これによって本明細書に参照により組み込まれ、本発明の実施において利用されてもよい。
本発明は、組換えベクター、かかる組換えベクターを含む医薬組成物、及び哺乳動物における急性腎不全及び/又は慢性腎不全の予防及び/又は処置方法に関する。本発明はまた、宿主中で、タンパク質の骨形成タンパク質−1/骨形態形成タンパク質−7(OP−1/BMP−7,Osteogenic Protein-1/Bone Morphogenetic Protein-7)ファミリーに属する生物活性ポリペプチドを発現することができるベクターにも関する。
哺乳動物腎系は、血流からの異化老廃物の除去、並びに体内の体液と電解質とのバランスの維持両方で主たる役割を果たす。したがって、腎不全は、異化代謝産物及び他の毒素の蓄積並びに/又は電解質若しくは体液の著しいアンバランスの発生により、他の主要な器官系の不全並びに死につながる可能性がある、生命を脅かす状態である。一般的な事項として、腎不全は、「急性」又は「慢性」として分類される。以下に詳述されるように、急性腎不全及び慢性腎不全は、疾患と関連する腎臓の構造的な変性を遅延させる及び/又は逆戻りさせる適当な処置が存在しない、消耗性の生命を脅かす疾患である。
急性腎不全(ARF,acute renal failure)は、腎機能の突然の衰退をもたらす、虚血性傷害又は毒性傷害により普通引き起こされる。腎臓は、それらの特有の解剖学的特色及び生理学的特色のために、虚血及び毒物に対して感受性が強い。他の器官と比較して、多量の腎血流(心拍出量の約25%)が、血液由来の毒物の腎臓への送達の増加をもたらす。腎皮質は、腎皮質が、腎血流の90%を受け取り、且つ多数の糸球体毛細血管による広大な内皮表面面積を有するので、毒物暴露に対してとりわけ感受性である。腎皮質内で、近位尿細管(S3セグメント又は「直部」)及びヘンレ係蹄の厚い上行腕の上皮細胞は、それらの溶質輸送機能及び高度な代謝率のために、虚血性で毒物誘発性の外傷により最も頻繁に影響を及ぼされる。水及び電解質が糸球体濾液から再吸収されるので、尿細管上皮細胞は、高濃度の毒物にますます暴露され得る。類似して、髄質では、対向流増幅系が毒物を濃縮し得る。尿細管上皮細胞により分泌された又は再吸収された毒物(ゲンタミシン等)は、これらの細胞内に高濃度で蓄積する可能性がある。最終的に、腎臓はまた、多くの薬剤及び毒物の生体内変化にも役割を演ずる。生体内変化は、普通、親化合物ほど毒性ではない代謝産物の形成をもたらす。しかしながら、場合により(エチレングリコールの、グリコール酸及びシュウ酸への酸化等)、代謝産物はより毒性となる。
ARFは、3つの異なる段階を有し、それらは、開始段階、維持段階、及び回復段階として類別される。開始段階の間に、腎臓傷害を低下させる治療手段(たとえば輸液療法)は、ARFの定着の発生を予防することができる。維持段階は、尿細管病変及びネフロン機能障害の定着により特徴づけられる。ARFの回復段階は、腎機能が、ネフロン修復及び代償性肥大以後に改善される場合に生じる。尿細管病変は、尿細管基底膜が無傷で、且つ生細胞が存在する場合、修復される可能性がある。そのうえ、残存しているネフロンの機能的及び形態的肥大は、場合により、ネフロン数の減少を適当に代償することができる。たとえ腎機能回復が不完全だとしても、適当な機能が、場合により再建される可能性がある。しかしながら、より共通して、尿細管損傷は、重篤で、且つ回復不能であり、かなりのパーセンテージの動物が、ARFの維持段階で死ぬ又は安楽死させられる。
過去数十年の間の、ARFの細胞病原論及び分子病原論を解くためのおびただしい努力にもかかわらず、現在利用可能な有効な処置はなく、死亡の発生率は、獣医学において非常に高度なままである。少なくとも2つの遡及研究が、イヌでのARFに関連する予後不良を立証した。医原性ARFの研究では、生存率は38%であったのに対して、ARFのすべての種類の他の研究では、生存率は24%であった。したがって、ARFの予防及び/又は処置の改善のためのまだ対処されていない医学的必要性がある。
慢性腎不全(CRF,chronic renal failure)は、ネフロンの著しい、継続する損失による、糸球体濾過率(GFR,glomerular filtration rate)の進行性で、持続性の、著しい低下として定義されてもよい。CRFは、慢性腎機能不全(つまり少なくとも50〜60%の腎機能での持続性の減少)が、ネフロン機能単位の著しい損失を引き起こした、腎組織に対するいくつかの傷害に起因したポイントから典型的に始まる。初めの傷害は、急性腎不全のエピソードに関連しなかった可能性がある。初めの傷害の性質に関係なく、ネフロンが進行的に失われ、且つGFRが進行的に下降するにつれて、CRFは、徴候及び症状の「最終共通路」を顕在化させる。腎機能でのこの進行性の悪化は遅く、一見不可避であり、典型的にイヌ科及びネコ科の被検体では数ヶ月〜数年、ヒト患者では何十年に及ぶ。
初期のCRFは、GFRが、正常なレベルの約3分の1(たとえば、平均的なヒト大人については30〜40ml/分)に低下した場合に、典型的に始まる。著しいネフロン損失の結果として及び少数のネフロンを用いて最大GFRを維持するための見かけ上の「試み」において、平均的な単一ネフロンGFR(SNGFR,single nephron GFR)は、残りのネフロンの適応により、構造的レベル及び機能的レベルの両方で増加する。生検サンプルの顕微鏡検査により容易に検出可能なこの適応の1つの構造的な所見は、腎臓の糸球体及び尿細管の両方の「代償性肥大」であり、これは、それぞれの残りのネフロンにより、糸球体及び尿細管の文字どおりの拡大によりもたらされ得る、濾液の容量を実際に増加させるプロセスである。
集合管の肥大又は拡張の結果として、CRFを有する被検体の尿は、正常な直径の2〜6倍である円柱を含有することが多い(本明細書で「幅広円柱」又は「腎不全円柱」と言われる)。上記幅広円柱の存在は、CRFの診断を助ける。同時に、通常排出される溶質の吸収の減少又は分泌の増加等の残りのネフロンにおける機能的変化があり、これは、体内の他のところでのホルモン変化又はパラクリン変化に対する応答である可能性がある(たとえばカルシウム及びリン酸塩の血清レベルでの変化に応じて副甲状腺ホルモン(PTH,parathyroid hormone)のレベルが増加する)。
初期CRFでのこれらの適応は、GFR又は腎機能の他のパラメーターを完全に修復することにおいて成功せず、実際、残りのネフロンを、損失の危険性の増加にさらす。たとえば、SNGFRの増加は、高血圧及び過灌流による、糸球体に対する機械的ストレスに関連する。有足細胞接合部の完全性の損失は、高分子に対する糸球体の透過性の増加又は糸球体嚢の「漏れやすさ」につながる。増殖性の影響はまた、メサンギウム細胞、上皮細胞、及び内皮細胞並びにコラーゲン及び他のマトリックスタンパク質の沈着の増加において観察される。糸球体及び尿細管の両方の硬化は、肥大したネフロンの他の共通の症状であり、糸球体中の凝固の危険性が増加する。特に、SNGFRを、その正常なレベルを超えて十分に押し上げることによる、残りのネフロンのこれらの適応は、水負荷、溶質負荷、又は酸負荷での急性変化に対して応答するための残りのネフロンの能力を実際に減少させ、したがって、さらなるネフロン損失の可能性を実際に増加させる。
CRFが進行し、GFRが、正常の10%未満(つまりヒトで、約5〜10ml/分)まで下降し続けると、被検体は、末期腎疾患(ESRD,end-stage renal disease)に入る。この段階の間に、残りのネフロンは、老廃物を適当に除去し、且つ体液バランス及び電解質バランスを維持することができず、多くの器官系、特に心血管系が衰え始める可能性がある急速な衰退につながる。このポイントで、患者が腎臓置換療法(つまり慢性血液透析、持続的腹膜透析、又は腎臓移植)を受けない限り、腎不全は急速に進行し、死に至るであろう。
CRFの管理は、窒素血症、栄養の不適当、低増殖性貧血、鉱質代謝障害、電解質異常、代謝性アシドーシス、タンパク尿、水代謝障害、全身性高血圧、及び特定の病因に関係なく、CRFの共通した収束的結末と考えられる間質性線維症を通した腎外傷の進行を含むが、これらに限定されない腎不全により誘発される同定可能な臨床的予後、代謝の予後、内分泌の予後、及び生化学的予後のすべてを寛解させるために行わなければならない。
おびただしい進歩が、最近の十年間の間、CRFのいくつかの臨床的予後、代謝の予後、内分泌の予後、及び生化学的予後に対処するために成されている一方で、臨床的に慢性の線維症の療法は、非常に難易度の高いままであり、したがって、腎疾患の長期的な医学的コントロールは、重要な、まだ対処されていない、治療上必要なもののままである。現在、腎疾患関連性の線維症の低下を目標とする最も進歩した療法は、レニン−アンギオテンシン系(RAS,renin-angiotensin system)の活性の低下に焦点を合わせている。この戦略は、疾患発達を遅らせることが示されたけれども、その効力は、部分的なままであり、この戦略は、実験的状態及び臨床的状態における慢性線維症の進行を完全に停止させるわけではない。これは、おそらく、RAS以外の多くの因子がCRF関連性の線維症の病原論の一因となるからである。
ネコ及びイヌでのCRFの有病率は増加している。1980年に米国で調べられた1000匹のネコ当たり、4匹が腎不全を年齢に関係なく有した。1990年までに、腎不全の報告された症例の数は、4倍になり、検査された1000匹のネコ当たり、16症例が同定された。年齢が15歳より高いネコについては、腎不全の153症例が、1990年に1000匹の検査当たり診断された。高齢のネコでの腎不全の有病率における増加は、持ち主により求められる獣医の医療における増加を及び疾患を検出するための獣医による一層の努力を反映している可能性がある。理由が何でも、これらの発見は、高年齢の動物でのCRFの認識及び重要性が現れていることを強調する。伴侶動物におけるCRFの最も頻繁な病因は、特発性慢性間質性腎炎、回復不能なARF、家族性腎形成不全又は腎無形成、先天的多嚢胞性腎疾患、アミロイドーシス、糸球体腎炎、高カルシウム血症、両側水腎症、レプトスピラ症、腎盂腎炎、両側腎結石症、ファンコーニ様症候群、高血圧、腎リンパ肉腫を含むが、これらに限定されない。
ヒト医学では、100万人当たり約600人の患者が、慢性透析を、毎年、米国で、1年当たりの1人の患者当たり$60,000〜$80,000に近い平均コストで受けている。毎年の末期腎疾患の新しい症例のうちで、約28〜33%は、糖尿病性腎症(又は糖尿病性糸球体症又は糖尿病性腎肥大)によるものであり、24〜29%は、高血圧性腎硬化(又は高血圧性糸球体硬化症)によるものであり、15〜22%は、糸球体腎炎によるものである。すべての慢性ヒト透析患者についての5年間の生存率は、約40%であるが、65歳を超える患者については、その率は約20%まで落ちる。したがって、米国のみで、ほぼ200,000人のヒト患者が、慢性透析に依存性になる原因となり、毎年何万人もの早死をもたらす、腎機能の進行性の損失を予防するための処置について、必要性が残っている。
向腎性特性を呈し、尿細管修復及び腎機能の回復を促進する特定の形態形成因子及び/又は成長因子が最近同定されたという事実の観点から、これらの分子のいくつかは、ARF及び/又はCRFの予防及び/又は処置のための治療剤として使用される潜在力を有し得たと考えられる。1つの上記作用物質は、骨形態形成タンパク質−7(BMP−7、又は骨形成タンパク質−1、OP−1)であり、これは、形質転換成長因子−β(TGF−β,Transforming Growth Factor-β)スーパーファミリーのメンバーである。BMP−7は、アクチビン受容体I型及びII型に結合するが、TGF−β受容体I型、II型、及びIII型には結合しない。単量体BMP−7は、17〜19kDaの分子量を有し、異所性骨形成を誘発するその能力により、当初同定された。BMP−7ポリペプチドは、約35〜36kDaの見かけ上の分子量を有するホモ二量体として分泌される。最近、BMP−7は、腎発生の間の主な形態形成因子であることが示された。BMP−7の腎発現は、成熟腎臓において、とりわけ髄質の集合管において継続する。腎尿細管はまた、BMP−7受容体を発現する。ARF及びCRFの動物モデルでは、BMP−7の腎発現は、著しくダウンレギュレートされ、組換えBMP−7タンパク質の投与は、腎臓回復、より軽い間質性炎に関連する効果、及びプログラム細胞死を速めることが報告された。
しかしながら、BMP−7は、インビボでの半減期が短いので(約30分間)、精製タンパク質の注射の後での循環中での外来性タンパク質の持続レベルの維持は、複数回の短い間隔の投与を必要とし、非常に深刻な実践的な難題を作り出している。上記複数回注射療法のコストは、獣医学において適用可能となるには高すぎる。遺伝子送達は、様々な疾患処置のために、タンパク質療法に対する代替としてうまく促進されてきたけれども、インビボでのBMP−7ポリペプチド発現を通したARF及び/又はCRFの予防及び/又は処置のためのその適用可能性は、今まで提唱されておらず、その考えられる有効性は、不確かなままである。実に、低分子量のBMP−7ホモ二量体(つまり約35kDa)は、理論上、急速な糸球体濾過を可能にするであろう。インビボで発現したBMP−7のレベルが治療上有効な血漿濃度に達することができるかどうかは、既存の文献から予測し、決定することができない。インビボで発現したBMPタンパク質の評価をさらに複雑にすることには、結果は、処置動物の免疫状態に依存して可変的であり、免疫適格動物及び免疫不適格動物の間での著しい差異を有する可能性がある。したがって、総合的に全体として考えると、文献は、インビボで発現したBMP−7のレベルが治療上有用な血漿濃度に達することができるかどうかは教示していない。
本出願におけるあらゆる文献の引証又は検証は、上記文献が本発明に対する先行技術として利用可能であるとみなされるものではなく、且つこれを承認するものではない。
本発明は、急性腎不全又は慢性腎不全に罹患している又はその危険性がある哺乳動物被検体の予防及び処置の方法、並びに上記方法において使用するための組換えベクター及び医薬組成物を対象とする。本発明の方法、ベクター、及び組成物は、死亡率及び/又は罹病率を低下させ、腎不全を特徴づける、腎機能の進行性の損失を予防、阻害、遅延、又は緩和するのに有用である。本発明の方法、組換えベクター、及び組成物が有用な被検体は、急性腎不全又は慢性腎不全に既にかかっている被検体、腎臓置換療法を既に受けたことのある被検体、及び機能的ネフロン単位の進行性の損失に関連する、腎機能の急性又は進行性の損失に罹患していることが当然予想されるあらゆる被検体を含むが、これらに限定されない。特定の被検体が腎疾患の危険性があるかどうか、及び/又は被検体が本発明の方法及び/又は組成物から利益を得る可能性があるかどうかは、関連する医学又は獣医学の技術における熟練者がルーチン的に成すことができる決定である。
一実施形態では、本発明は、プレプロBMP−7遺伝子、プロBMP−7遺伝子、又は成熟BMP−7遺伝子を含有し、宿主で発現するベクターに関する。プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、又は成熟BMP−7ポリペプチドをコードするBMP−7遺伝子は、哺乳動物から由来するものであってもよい。好ましい実施形態では、発現ベクターは、イヌ科プレプロBMP−7、イヌ科プロBMP−7、又はイヌ科成熟BMP−7ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含んでいてもよい。BMP−7ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、プロモーター及び任意選択でエンハンサーに作動的に連結させてもよい。
有利な実施形態では、本発明は、イヌ科プロBMP−7ポリペプチドを含有し、且つ発現するベクターに関し、イヌ科プロBMP−7ポリペプチドは、N末端の「プレ」ペプチドが削除され、異なる起源からのペプチドシグナル配列が、イヌ科プロBMP−7ポリペプチドに融合される。有利には、そのペプチドシグナル配列は、インスリン様成長因子1(IGF−1)ペプチドシグナル配列又は組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)ペプチドシグナル配列であってもよい。他の実施形態では、発現ベクターは、イヌ科成熟BMP−7ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含んでいてもよく、上述のポリペプチドは、BMP−7、IGF−1、又はtPAからのペプチドシグナル配列に融合される。
他の実施形態では、本発明は、プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、又は成熟BMP−7ポリペプチドを発現するベクター及び薬学的に又は獣医学的に許容し得る担体、賦形剤、又は媒体を含む医薬組成物に関する。特定の実施形態では、医薬組成物は、ベクターの宿主細胞中への形質移入又は形質導入の効力を改善するための物質を含んでいてもよい。
他の実施形態では、本発明は、哺乳動物にBMP−7ポリペプチドを送達する方法に関し、この方法は、プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、又は成熟BMP−7ポリペプチドをインビボで発現することができるベクターを注射することを含んでいてもよい。有利な実施形態では、動物宿主は、イヌ又はネコであってもよい。本発明は、哺乳動物を、慢性腎不全又は急性腎不全について予防する及び/又は処置するための上記ベクターの使用に関する。本発明の医薬組成物は、筋肉内経路又は皮下経路を含むが、これらに限定されない投与のあらゆる適した経路により投与されてもよい。特定の実施形態では、ベクターは、宿主に、無針注射器を使用して又は電気的導入を使用して投与されてもよい。
他の実施形態では、本発明は、血清クレアチニン濃度の増加及び/又は血清尿素窒素濃度の増加を呈する哺乳動物を処置するための、本発明による医薬組成物の使用に関する。有利には、ネコは、血漿クレアチニン濃度が1.9mg/dlよりも高い場合に及び/又は血漿尿素窒素濃度が35mg/dlよりも高い場合に処置されてもよい。有利には、イヌは、血漿クレアチニン濃度が1.6mg/dlよりも高い場合に及び/又は血漿尿素窒素濃度が30mg/dlよりも高い場合に処置されてもよい。
本開示並びに特に請求項及び/又は段落で、「含む(comprises)」、「含まれた(comprised)」、「含む(comprising)」等のような用語は、米国特許法での意味に帰する意味を有することができ、たとえば、それらの用語は、「含む(includes)」、「含まれた(included)」、「含む(including)」等を意味することができる。「本質的に〜から成る(consisting essentially of)」及び「本質的に〜から成る(consists essentially of)」等の用語は、米国特許法での用語に基づく意味を有し、たとえば、それらの用語は、明確に記載されていない要素を考慮に入れるが、先行技術に見い出される又は本発明の基本的な若しくは新規な特徴に影響を及ぼす要素を除外することに留意されたい。
これらの実施形態及び他の実施形態は、以下の発明を実施するための最良の形態に記載され又はそれから明白であり、且つそれにより包含される。
実施例として与えられるが、本発明を記載される特定の実施形態にもっぱら限定するよう意図されない以下の詳述される記載は、添付の図面により最も理解されてもよい。
本発明の方法及び組成物は、腎不全の予防的処置に使用することができる。用語「予防」、「予防法」、「予防的処置」、並びに「予防処置」は、それらの用語が腎不全に関係するように並びにそれらの用語が本明細書並びにヒト医学及び獣医学の分野で使用されるように、健常な動物、又は腎不全とは無関係な疾患に罹患している、急性腎不全の危険性があると考えられる動物のいずれかの処置に関係する。ネコ及びイヌにおける急性腎不全についての主な危険因子は、ショック及び/又は血液量減少(たとえば出血、低血圧ショック、敗血症性ショック、麻酔遷延若しくは深麻酔、血液量減少、熱射病、外傷、熱傷、又は利尿剤乱用)、全身性疾患(たとえば膵炎、腹膜炎、肝不全、播種性血管内凝固症候群、副腎不全、又は脈管炎)、虚血(たとえば血栓塞栓性閉塞又は悪性高血圧により引き起こされた虚血)、感染症(たとえばレプトスピラ症、腎盂腎炎、ネコ科感染性腹膜炎、ボレリア症、リーシュマニア症、バベシア症、敗血症、又は敗血症性塞栓)、全身性腎疾患(たとえば多臓器不全、糸球体腎炎、全身性エリテマトーデス、腎静脈血栓症、尿流閉塞、溶血性***症候群、ヘム色素尿症−クラッシュ症候群、又は赤血球増加)、高齢、先天的腎疾患及び/又は遺伝的腎疾患、並びに腎細胞毒素(たとえばアミノグリコシド、アンホテリシンB、シスプラチン、アドリアマイシン、非ステロイド性抗炎症薬、利尿薬、IL−2、又はアロプリノール)に対する暴露、新形成(たとえばリンパ腫)、高カルシウム血症、外傷(たとえば剥離)、悪性高血圧、シュウ酸塩腎症その他等の他のいろいろな因子を含むが、これらに限定されない。
一般的に予防的目的のための処置は、急性腎不全に関する1つ又は複数の前述の危険因子に健常な動物を暴露する数週間内(理想的には6〜8日に)に行われる。その代わりに、急性腎不全に関連する危険因子が同定された病気の動物においては、処置は、腎臓代謝並びに/又は腎臓組織の構造及び構成に対する、危険因子である原発性疾患のあらゆるマイナスの影響を制限するために、できるだけ迅速に行われてもよい。
予防的処置の他に、本発明の方法及び組成物はまた、腎不全の治療処置に使用することもできる。用語「療法」又は「治療処置」は、それらの用語が腎不全に関係するように並びにそれらの用語が本明細書及び獣医学の分野で使用されるように、処置すること、又は急性腎不全に既に罹患している若しくはそれから回復している(つまり回復段階にある)動物の処置又は遅らせることを目指した処置を支援すること及び/又は速めること、並びに/又は慢性腎不全を有する若しくはその危険性があると診断された動物における病変発達を逆戻りさせることに関係する。療法の重要な目的は、ARF発症以後のCRFに移行する危険性を低下させることである。本明細書においては、被検体が、機能的ネフロン単位の進行性の損失に関連する、腎機能の進行性の損失に罹患することが合理的に予想される場合に、CRFに罹患する又はCRFを発症する危険性があると表現される。特定の被検体がCRFに罹患しているかどうか又はCRFを発症する危険性があるかどうかは、関連する獣医学の技術又は医学の技術における熟練者により容易に決定することができる。
イヌにおける慢性腎不全についての主な危険因子は、特発性慢性間質性腎炎、回復不能なARF、家族性腎形成不全、又は腎無形成(危険性が高い品種は、ノルウェジアンエルクハウンド、ラサアプソ、サモエード、コッカースパニエル、ドーベルマンピンシャー、スタンダードプードル、及びゴールデンレトリーバーを含む)、先天的多嚢胞性腎疾患(たとえばケアンテリア)、アミロイドーシス、糸球体腎炎、高カルシウム血症、両側水腎症、レプトスピラ症、腎盂腎炎、両側腎結石症、ファンコーニ様症候群、並びに高血圧を含むが、これらに限定されない。
ネコにおける慢性腎不全についての主な危険因子は、特発性慢性間質性腎炎、回復不能なARF、腎リンパ肉腫、多嚢胞性腎疾患(たとえばペルシアネコにおける家族性のもの)、糸球体腎炎、両側水腎症、アミロイドーシス、腎盂腎炎、高カルシウム血症、及び両側腎結石症を含むが、これらに限定されない。
CRFを罹患する又はCRFを発症する危険性がある又は腎臓置換療法を必要とする可能性があるヒト被検体は、末期腎疾患、慢性糖尿病腎症、高血圧性腎硬化、慢性糸球体腎炎、遺伝性腎炎、及び/又は腎形成異常を有する被検体、糸球体肥大、尿細管肥大、慢性糸球体硬化症、及び/又は慢性尿細管間質硬化を示す生検を受けたことのある被検体、腎臓線維症の存在を示す超音波、MRI、CATスキャン、又は他の非侵入性の検査を受けたことのある被検体、尿沈渣中に異常な数の幅広円柱を有する被検体、被検体について予想されるGFRの、慢性的に50%未満、より詳細には約40%、30%、又は20%未満の糸球体濾過率(「GFR」)を有する被検体、健常被検体そうでなければ類似する被検体が有する機能的ネフロン単位の数の約50%未満、より詳細には約40%、30%、又は20%未満の数の機能的ネフロン単位を有する被検体、単一の腎臓のみを有する被検体、並びに腎臓移植片レシピエントである被検体を含むが、これらに限定されない。
「糸球体濾過率」又は「GFR」は、血清タンパク質が結合せず、糸球体を介して自由に濾過され、腎尿細管により分泌されも再吸収されもしない血漿由来物質である「マーカー」物質の尿中へのクリアランスの率に比例する。したがって、本明細書に使用されるように、GFRは、好ましくは、以下の方程式により定義される:
式中、Uconcは、マーカー物質の尿濃度であり、Pconcは、マーカー物質の血漿濃度であり、Vは、ml/分の尿流率である。任意選択で、GFRは、体表面積に合わせて補正することができる。したがって、GFR値は、単位をml/分/1.73m」とみなされてもよい。GFR測定のための好ましいマーカー物質は、イヌリンである、しかしながら、この物質の濃度を測定する際の困難さのために、クレアチニンが、臨床設定におけるGFR測定のためのマーカーとして典型的に使用される。
「予想GFR」又は「GFRexp」の推定値は、被検体の年齢、体重、性別、体表面積、及び筋系の程度並びに血液試験により決定されるいくつかのマーカー化合物(たとえばクレアチニン)の血漿濃度の考慮に基づいて提供されてもよい。したがって、例として、予想GFRは、以下のように推定されてもよい:
この推定値は、表面積、筋系の程度、又は体脂肪のパーセンテージのような因子を考慮に入れない。それでもなお、血漿クレアチニンレベルをマーカーとして使用して、この式は、GFRを推定する安価な手段としてヒト男性に利用されてきた。クレアチニンは横紋筋により産生されるので、ヒト女性被検体の予想GFRは、筋量における予想される差異の説明となる0.85を掛けた同じ方程式により推定される(Lemann et al., 1990 Am. J. Kidney Dis. 16(3); 236-243を参照されたい)。
有形要素の存在についての尿沈渣の顕微鏡検査は、尿分析における標準的な手順である。尿中に存在する可能性のある有形要素の中には、遠位曲尿細管又は集合管の管腔のモールド又は「円柱」に典型的に相当する凝集した物質の円柱状の塊がある。健常なヒトでは、上記円柱の直径は、典型的に15〜25μmである。しかしながら、CRFを有する被検体では、尿細管の肥大が、正常な円柱の直径の2〜6倍であり、均質でろう様の外観(waxy appearance)を有することが多い円柱の存在をもたらす可能性がある。これらは、「幅広円柱(broad casts)」又は「腎不全円柱(renal failure casts)」と称される。本明細書に使用されるように、用語「幅広円柱」は、直径が被検体について正常の2〜6倍又はヒト円柱について約30〜150μmである尿沈渣円柱について言及するために使用される。
臨床的指標に関して本明細書に使用されるように、用語「急性」は、発症が、傷害又は危険因子に対する暴露の数時間又は数日内に急速に典型的に生じる腎病理について言うために使用される。
臨床的指標に関して本明細書に使用されるように、用語「慢性」は、少なくとも3か月、より好ましくは少なくとも6か月の期間持続することを意味する。したがって、たとえば、50%のGFRexpより下の測定GFRを慢性的に有する被検体は、少なくとも3か月、より好ましくは少なくとも6か月隔てられた少なくとも2回の測定で、GFRが測定され、GFRexpが50%より下であることがわかった及びGFRが介在期間の間に実質的に(たとえば10%)高かったと考えるのに医学的に正当な理由がない被検体である。幅広円柱の存在等の異常腎機能の他の指示物の存在が、少なくとも3か月、より好ましくは少なくとも6か月隔てられた少なくとも2回の測定で持続した場合、上記指示物は、同様に、慢性と評され得る。
表1は、ARF及びCRFを区別するのに有用である可能性のあるパラメーターについて、すべてではないが、いくつかを記載するものである。
本発明は、BMP−7ポリペプチドをインビボで発現することができるベクターを含む医薬組成物を活用する、腎不全のための療法及び予防的処置並びに血漿BMP−7濃度の増加の持続を誘発し、それによって上皮細胞上のTGF−β経路の活性化を低下させる方法及び組成物を提供する。TGF−β活性化は、数ある中で、Smad2因子及びSmad3因子のリン酸化及びそれらの核内輸入を引き起こし、上皮間葉移行の促進及び間葉上皮移行の抑制をもたらし、線維症についての主なトリガーとして作用する。BMP−7は、成人腎臓で発現するけれども、その発現は腎不全に直面して頻繁にダウンレギュレートされている。したがって、外来性インビボ産生BMP−7は、BMP−7のレベルを正常な生理的レベルまで修復するのを援助し、尿細管間質腎炎及びCRFに関連する線維症のコントロール及び後退をもたらし得る。
本明細書に使用されるように、本発明による医薬組成物は、組成物のその量の投与が、ARF又はCRFを罹患している哺乳動物被検体での疾患の臨床的徴候又は測定可能なマーカーの著しい改善を引き起こすのに十分な場合、「治療上の効力」を有する又は「治療上有効である」と表現される。本明細書に使用されるように、本発明による医薬組成物は、組成物のその量の投与が、被検体でのARFの発生を予防するのに十分な場合、「予防効力」を有する又は「予防的に有効である」と表現される。用語「治療上有効な」はまた、より一般的な意味で、ARF若しくはCRFを罹患している哺乳動物被検体での疾患の臨床的徴候若しくは測定可能なマーカーの著しい改善を引き起こすのに十分である又は被検体でのARFの発生を予防するのに十分である組成物の量について言うために本明細書に使用されてもよい。
被検体のARF又はCRFの状態を調べるのに有用で、医学の及び獣医学の文献において並びに当業者によく知られている、腎機能の測定可能なマーカーは、血液尿素窒素又は「BUN,blood urea nitrogen」レベル(静的測定及びBUNレベルにおける増加率又は減少率の測定の両方)、血清クレアチニンレベル(静的測定及び血清クレアチニンレベルにおける増加率又は減少率の測定の両方)、BUN/クレアチニン比の測定(BUN/クレアチニン比の変化率の測定の静的測定)、クレアチニンについての尿/血漿比、尿素についての尿/血漿比、糸球体濾過率(GFR)、ナトリウム(Na+)の血清濃度、尿浸透圧、日々の尿量その他を含むが、これらに限定されない(たとえばBrenner and Lazarus (1994), in Harrison's principles of Internal medicine, 13th edition, Isselbacher et al. eds, McGraw Hill Text, NY; Luke and Strom (1994), in Internal Medicine, 4th Edition, J. H. Stein, ed., Mosby-Year Book, Inc. St Louisを参照されたい)。上述のうち、クレアチニン及び/若しくは尿素の血漿濃度又はBUNの測定値は、腎機能の、特に重要で有用な読み取り値となる。
血清クレアチニン濃度についての正常値は、イヌでは、約0.5〜約1.6mg/デシリットル(「dl,decilitre」)、ネコでは約0.5〜約1.9mg/dlの範囲にある。血清クレアチニンレベルの正常な生理的な範囲の上限は、イヌよりもネコでわずかに高い。食餌を除き、血清クレアチニン濃度の生理的な値に影響を及ぼす因子は、よく理解されていない。タンパク質が豊富な食餌は、一時的に高クレアチン血症の原因となる潜在力を有することが知られている。たとえば、健常なイヌが市販の飼料を与えられた場合、血清クレアチニン濃度におけるおよそ25%の増加が、6〜9時間の期間にわたって生じ得る。クレアチン血症の微量の変動の関係は、判断するのが困難であり、クレアチニンレベルの2つの連続的な測定の間の関係のある最も小さな変動は、正常値から35μmol/lの濃度の変化と考えられる。
空腹時のイヌ及びネコでのBUNレベルについての正常な生理的な範囲の上限は、イヌでは約8.8〜約25.9mg/dl、ネコでは約15.4〜約31.2mg/dlの範囲にあり、正常範囲の上限は、イヌよりもネコでわずかに高い。BUNレベルは、クレアチニンレベルと同様に、食餌により影響を及ぼされる。BUNレベルにおける変動につながり得る他の因子は、長期的なグルココルチコイド処置及び/又は肝細胞不全を含む。
血清クレアチニンレベル及び/又はBUNレベルの、それらの正常な生理的な範囲を上回るあらゆる著しい増加は、腎臓が***物及び異化代謝産物を排除する能力の低下の徴候である(つまり排出不全)。
本発明の方法及び組成物の効力の実験的実証(たとえばBMP−7又はBMP−7の機能的均等物を用いた遺伝子療法に有用な方法及び組成物)は、たとえば、本発明の方法及び組成物を使用して処置した動物が、プラセボ処置動物と比較して、たとえば毒物(たとえばHgCl)又は腎虚血(たとえば両側腎動脈閉塞)を誘発する手技等のトリガー又は危険因子に暴露された場合に、血漿クレアチニン及び/又はBUNの上昇の著しい低下を呈することを実証することにより、種々の方法で実行することにより実行することができる。
同様に、組織読み取り値は、本発明の方法及び組成物の効力を実証するために使用することができる。適した組織の読み取りの例は、腎臓の皮質の実質内の及び度合いがより少ないが腎臓の髄質の実質内の、尿細管間質腎炎の病変(「TIN,tubulo-interstitial nephritic」病変)の定量化を含む。尿細管間質腎炎(TIN)に関連する間質性腎線維症は、広範囲の多様な病因を有する腎臓障害の共通の最終経路であることが十分に立証される。腎機能の悪化は、多くの形態の腎疾患における及び同様に数匹の実験動物モデルにおける尿細管間質病変の度合いにより主として決定される。したがって、TIN線維症の発達を遅らせる又は逆戻りさせることができる方法又は組成物は、疾患修飾機構を通して(つまり腎臓組織の構造要素の分解及び崩壊の制限により)、すべての腎臓障害のためになる潜在力を有する。本発明のBMP−7遺伝子療法の方法及び組成物の効力の実験的実証は、片側尿管閉鎖モデル又は「UUO,unilateral ureteral obstruction」モデルを使用して評価されたように、BMP−7処置動物が、コントロールよりも、腎臓での尿細管間質病変を著しく低下させたという観察から実証することができる。UUOモデルは、進行性尿細管萎縮及び間質コラーゲン蓄積に関連する腎線維症の慢性的な進行について、十分に確立された動物モデルである。UUOモデルは、当技術分野でよく知られており(たとえばR. Chevalier et al., Kidney Int. 2000, 57, 882-890を参照されたい、その内容は、これによって参照によりそれらの全体が組み込まれる)、片側尿管閉鎖手技は、当業者により容易に実行することができる。UUOモデルは、非常に深刻な尿細管間質病理及び軽微糸球体病変に典型的に関連し、本発明の方法及び組成物の効力を実証するための、たとえば、BMP−7又はBMP−7の機能的均等物のインビボでの発現に基づいた本明細書に開示される遺伝子療法戦略の効力を実証するための関係がある有用な実験モデルである。このモデルを使用すると、腎皮質でのTINの評価は、固定組織の従来のヘマトキシリンエオジン(若しくは「H&E,hematoxylin and eosin」)染色及び/又はコラーゲン特異的マッソントリクローム染色を使用して決定することができる。病変の特徴づけは、尿細管拡張、上皮萎縮、並びに筋線維芽細胞活性化及びマトリックス沈着を有する間質増大の度合いに基づく。さらなる調査は、たとえば、組織での間葉への上皮の移行(又は「EMT,epithelial to mesenchyme transition」)のレベルを特徴づけ、定量化するための、α−平滑筋アクチン(「α−SMA,α-smooth muscle actin」)特異性抗体を使用した免疫組織化学技術及び組織形態計測技術に基づくものとすることができる。相補的な免疫組織化学分析はまた、コラーゲンI又はフィブロネクチンに特異的な抗体を用いて実行することができる。細胞浸潤の定量化は、病変を特徴づけるために使用することができるさらなる読み取りとなる。後者の免疫組織化学分析は、たとえば、マクロファージに特異的な抗ED−1又は抗mac−1抗体を使用して行うことができる。総合的に、上述の読み取りの結果は、病変についての評点を提供するために使用することができる。
上記の他に、腎臓疾患及び/又は腎臓機能を研究するためのあらゆる他の適した方法又は読み取りはまた、あらゆる他の適した動物モデルを含み、本発明の方法及び組成物の効力を実証するために及び上記組成物のどれくらいの量が又は投与のどのようなモードが治療上又は予防的に有効であるかを決定するために使用することができる。
一態様では、本発明は、宿主中で、インビボで、骨形態形成タンパク質−7(BMP−7)ポリペプチド又はその変異体若しくは断片を発現することができるベクターに関する。本明細書に使用されるように、「BMP−7ポリペプチド」は、プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、又は成熟BMP−7ポリペプチドについて言うために使用されてもよく、プロBMP−7ポリペプチド及び成熟BMP−7ポリペプチドは、BMP−7シグナルペプチド、IGF−1シグナルペプチド、又はtPAシグナルペプチドに融合されてもよい。本発明のBMP−7ポリペプチドは、好ましくはイヌ科起源のものである。一実施形態では、ベクターは、プレプロBMP−7、プロBMP−7、又は成熟BMP−7のヌクレオチド配列又は遺伝子を含有し、それを宿主中で発現する。プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、又は成熟BMP−7ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列又は遺伝子は、哺乳動物、たとえばネコ又はイヌに由来する。好ましい実施形態では、BMP−7ヌクレオチド配列又は遺伝子は、イヌに由来する。
BMP−7はまた、骨形成タンパク質−1又は「OP−1」としても知られており、形質転換成長因子−βスーパーファミリー又は「TGF−β」スーパーファミリーのメンバーである。これは、プロタンパク質をプロセシングしてカルボキシ末端成熟タンパク質が得られる分泌タンパク質である。成熟タンパク質内には、配列番号3のアミノ酸330〜アミノ酸430にわたるドメインを定義する、7つのシステイン残基の保存パターンがある。タンパク質の活性形態は、ジスルフィド結合したホモ二量体である。その成熟した天然の形態では、自然発生BMP−7は、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(「SDS−PAGE,SDS-polyacrylamide gel electrophoresis」)により決定されるように、約30〜36kDaの見かけ上の分子量を有するグリコシル化二量体である。還元されると、30kDaタンパク質は、約16kDa及び18kDaの見かけ上の分子量を有する2つのグリコシル化ポリペプチドサブユニットを生じる。非グリコシル化タンパク質は、約27kDaの見かけ上の分子量を有する。還元されると、27kDa非グリコシル化タンパク質は、約14kDa及び16kDaの分子量を有する2つの非グリコシル化ポリペプチド鎖を生じる。
典型的に、自然発生BMP−7タンパク質は、前駆物質として翻訳され、N末端シグナルペプチド配列、「プロ」ドメイン、及び「成熟」タンパク質ドメインを有する。シグナルペプチドは、29残基長であり、翻訳の際に、Von Heijne (1986), Nucleic Acid Research, 14; 4683-4691の方法を使用して予測することができる開裂部位で急速に開裂される。「プロ」ドメインは、ヒト、イヌ科、ブタ、及びウシのBMP−7では264残基、マウスBMP−7では263残基を有する。プロドメインは、開裂されて、139残基の「成熟」C末端ドメインが得られ、このドメインは、102残基の保存された7つのシステインC末端ドメインを含む。本明細書で言われるように、BMP−7ポリペプチドの「プロ形態」は、1対のポリペプチドを含むタンパク質のことを言い、それぞれ、BMP−7ポリペプチドの成熟ドメインに、共有結合的又は非共有結合的に関連するプロドメインを含む。プロ形態は、培養哺乳動物細胞から分泌された第一の形態であると思われる。タンパク質の「成熟形態」は、共有結合的にも非共有結合的にもプロドメインに関連しない成熟C末端ドメインを言う。
本明細書に使用されるように、用語「プレプロBMP−7」、「プロBMP−7」、「成熟BMP−7」、及び「BMP−7は、明細書及び添付の配列一覧で示される特定のポリペプチド及び配列について言うだけではなく、誘導体、突然変異体、相同体、オルソログ、対立遺伝子変異体、対立遺伝子多形体、多形変異体、系統発生的対応物を含むが、これらに限定されない、これらのタンパク質の知られている自然発生変異体のいずれか又はすべて及び誘導体、突然変異体、断片、融合タンパク質その他を含むが、これらに限定されない、これらのタンパク質のいずれか又はすべての非自然発生変異体についても言う。本明細書に使用されるように、用語「変異体」は、すべての上記自然発生変異体及び非自然発生変異体を包含する。特に、本発明は、ARF及びCRFを含む腎疾患の治療処置又は予防処置に有用である特色を保持する並びに/又はBMP−7活性を保持するすべての上記変異体を包含する。
これらの機能的に等価な変異体、誘導体、及び断片その他は、BMP−7活性を保持する能力を示す。機能的等価物は、本明細書に使用されるように、以下の2つの基準のいずれかを満たす、あらゆるBMP−7の変異体、誘導体、断片その他について言う(a)それらは、かなりのレベルのアミノ酸配列相同性を、本明細書に記載されるBMP−7のタンパク質配列と有する若しくはかなりのレベルのヌクレオチド配列相同性を、本明細書に記載されるBMP−7のタンパク質配列と有するヌクレオチドによりコードされる;又は(b)それらは、げっ歯類での腎不全の以下の実験モデルの少なくとも1つで、プラセボ処置群と比較した処置群で、統計的に異なる応答を提供する能力を有する:(i)毒物誘発性モデル又は虚血誘発性腎不全モデル、血漿クレアチニン又はBUNの上昇の低下が、コントロール/プラセボ群と比較した処置群で予想される;(ii)腎不全のUUOモデル、病変評点の低下が、コントロール/プラセボ群と比較した処置群で予想される。
本発明により包含される変異体、誘導体その他の例証として、本明細書に開示されるヌクレオチド配列と全く同じではないが、ヌクレオチド配列での変化が、コードされたアミノ酸配列を変化させない又はアミノ酸残基の保存的な置換、1つ又は少数のアミノ酸の欠失又は付加、コードされたポリペプチドの特性に著しく影響を及ぼさないアミノ酸類似体によるアミノ酸残基の置換その他をもたらす、ヌクレオチド配列によりコードされるBMP−7変異体、誘導体その他を含むが、これらに限定されない。保存的なアミノ酸置換の例は、グリシン/アラニン置換、バリン/イソロイシン/ロイシン置換、アスパラギン/グルタミン置換、アスパラギン酸/グルタミン酸置換、セリン/トレオニン/メチオニン置換、リシン/アルギニン置換、及びフェニルアラニン/チロシン/トリプトファン置換を含む。上記のような機能的BMP−7誘導体をもたらす他の種類の置換体、変形物、付加体、欠失体、及び誘導体もまた本発明により包含され、当業者は、上記変異体又は誘導体の作製、同定、又は選択する方法及びそれらの変異体又は誘導体のBMP−7活性について試験する方法を容易に知るであろう。当業者は、潜在スプライス部位の除去により、開始コドンの前にKozakコンセンサス配列を導入することで、コドン使用頻度を適応させることにより、発現を改善するためにコドン使用頻度又はその組合せを変化させることにより、本発明のBMP−7ポリペプチドの発現を最適化してもよい。
他の実施形態では、本発明は、配列番号3の残基1〜431と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の相同性又は同一性を有するイヌ科プレプロBMP−7ポリペプチド変異体を含む。
他の実施形態では、本発明は、配列番号3の残基293〜残基431と少なくとも97%、少なくとも97.5%、少なくとも98%、少なくとも98.5%、又は少なくとも99%の相同性又は同一性を有するイヌ科成熟BMP−7ポリペプチド変異体を含む。
本発明の目的のために、配列の同一性又は相同性は、配列ギャップを最小にしながら、重複及び同一性を最大にするように整列させて、配列を比較することにより決定される。特に、配列同一性は、多くの数学アルゴリズムのいずれかを使用して決定されてもよい。2つの配列の比較のために使用される数学アルゴリズムの非限定的な例は、Karlin & Altschul, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1993, 90, 5873-5877におけるように修正されたKarlin & Altschul, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1990, 87, 2264-2268のアルゴリズムである。
配列の比較のために使用される数学アルゴリズムの他の例は、Myers & Miller, CABIOS 1988,4, 11-17のアルゴリズムである。上記アルゴリズムは、GCG配列アラインメントソフトウェアパッケージの一部であるALIGNプログラム(バージョン2.0)の中に組み込まれている。アミノ酸配列を比較するためにALIGNプログラムを活用すると、PAM120重み残基表、12のギャップ長ペナルティー、及び4のギャップペナルティーを使用することができる。局所的な配列の類似性の領域の同定及びアラインメントのためのさらに他の有用なアルゴリズムは、Pearson & Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1988, 85, 2444-2448に記載されるFASTAアルゴリズムである。
本発明による使用について有利なのは、WU−BLAST(ワシントン大学BLAST,Washington University BLAST)バージョン2.0ソフトウェアである。いくつかのUNIX(登録商標)プラットフォームのためのWU−BLASTバージョン2.0実行可能プログラムは、ftp://blast.wustl.edu/blast/executablesからダウンロードすることができる。このプログラムは、WU−BLASTバージョン1.4に基づき、これは、同様に、パブリックドメインNCBI−BLASTバージョン1.4に基づく(Altschul & Gish, 1996, Local alignment statistics, Doolittle ed., Methods in Enzymology 266, 460-480;Altschul et al., Journal of Molecular Biology 1990, 215, 403-410;Gish & States, Nature Genetics, 1993, 3: 266-272;Karlin & Altschul, 1993,Proc, Natl. Acad. Sci. USA 90, 5873-5877、これらのすべてが参照により本明細書に組み込まれる)。
一般に、アミノ酸配列の比較は、構造が知られているポリペプチドのアミノ酸配列を、構造が知られていないポリペプチドのアミノ酸配列と整列させることにより達成される。次いで、配列中のアミノ酸は比較され、相同であるアミノ酸の群は、共に一まとめにされる。この方法は、ポリペプチドの保存領域を検出し、アミノ酸挿入及び欠失の説明となる。アミノ酸配列の間の相同性は、市販で入手可能なアルゴリズムの使用により決定することができる(上記の相同性の記載もまた参照されたい)。他の本明細書で言及されたアルゴリズムの他に、言及はまた、National Center for Biotechnology Informationにより提供されるBLAST、ギャップBLAST、BLASTN、BLASTP、及びPSI−BLASTプログラムについても成される。これらのプログラムは、当技術分野で、この目的のために広範に使用され、2つのアミノ酸配列の相同領域を整列させることができる。
スーツ中のすべての検索プログラムで、ギャップアラインメントルーチンはデータベース検索自体と一体化している。ギャッピングは、所望の場合、止めることができる。長さ1のギャップについてのデフォルトペナルティー(Q)は、タンパク質及びBLASTPについてはQ=9及びBLASTNについてはQ=10であるが、任意の整数に変化させてもよい。ギャップを拡大するためのデフォルトの残基ごとのペナルティー(R)は、タンパク質及びBLASTPについてはR=2及びBLASTNについてはR=10であるが、任意の整数に変化させてもよい。Q及びRについての値の任意の組合せは、配列ギャップを最小にしながら重複及び同一性を最大にするよう配列を整列させるために使用することができる。デフォルトアミノ酸比較マトリックスはBLOSUM62であるが、PAM等の他のアミノ酸比較マトリックスを活用することができる。
好ましい実施形態では、本発明は、イヌ科プレプロBMP−7ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有し、且つ発現する、より好ましくは、配列番号1のヌクレオチド1〜1296を含有し、且つ発現するベクターを提供する。好ましくは、このベクターは、配列番号3のアミノ酸配列を有するポリペプチドを発現する。
一実施形態では、ペプチドシグナル(プレペプチド)配列は、位置(1)のMet残基から位置(29)のAla残基まで及び、アミノ酸残基の番号付けは、配列番号3として同定されたプレプロBMP−7配列の番号付けとする。シグナルペプチドの開裂は、Ala(29)残基の後に生じてもよい。プレBMP−7ペプチドの開裂の後に、プロBMP−7ポリペプチドは、配列Arg-X-X-Arg(292)の後で二番目に開裂され、成熟BMP−7ポリペプチドにつながる。
用語「タンパク質」、「ポリペプチド」、及び「ポリペプチド断片」は、任意の長さのアミノ酸残基のポリマーについて言及するために区別なく本明細書に使用される。
ある種の実施形態では、発現ベクターは、イヌ科成熟BMP−7ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含み、ポリペプチドは、イヌ科BMP−7シグナルペプチドである又はそれを含む又はそれに由来するペプチドシグナル配列に融合される。他の実施形態では、シグナルペプチド配列は、他のBMP−7シグナルペプチドである又はそれを含む又はそれに由来してもよい。
本発明は、さらに、プロBMP−7ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有し、且つ発現するベクターに関し、プレBMP−7シグナルペプチドが削除され、異なる起源からのペプチドシグナル配列がプロBMP−7ポリペプチドに融合される。たとえば、ある種の実施形態では、そのペプチドシグナル配列は、インスリン様成長因子I(IGF−1)ペプチドシグナル配列又は組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)ペプチドシグナル配列であってもよい。好ましい実施形態では、ポリヌクレオチドによりコードされるプロBMP−7は、イヌ科プロBMP−7ポリペプチドである。有利には、プロBMP−7は、配列番号1のヌクレオチド88〜1296である又はそれを含む又はそれに由来する及び配列番号3のアミノ酸残基30〜431に対応するアミノ酸配列をコードする又は含むポリヌクレオチドヌクレオチドによりコードされる。他の好ましい実施形態では、配列番号2に対応するコドン最適化イヌ科ヌクレオチド配列が使用される。
シグナルペプチドがIGF−1シグナルペプチドに由来する実施形態では、ペプチドシグナルは、ウマIGF−1ペプチドシグナルである又はそれを含む又はそれに由来し、好ましくは、ペプチドシグナルは、配列番号9のアミノ酸残基1〜25により定義され、配列番号8のヌクレオチド1〜75によりコードされることが好ましい。代わりの実施形態では、IGF−1ペプチドシグナルは、イヌ科IGF−1ペプチドシグナルであってもよく又はそれを含んでいてもよく又はそれに由来してもよく、好ましくは、配列番号12のアミノ酸残基1〜25により定義され、配列番号11のヌクレオチド1〜75によりコードされるイヌ科IGF−1ペプチドシグナルである又はそれを含む又はそれに由来する。
他の実施形態では、ペプチドシグナルは、ヒトtPAシグナルペプチド等のtPAペプチドシグナルであってもよい又はそれを含んでいてもよい又はそれに由来してもよい。好ましい実施形態では、使用されるtPAシグナルペプチドは、配列番号5のヒトtPAシグナルペプチド配列のアミノ酸残基1〜23であり又はそれを含み又はそれに由来し、配列番号4のヌクレオチド1〜69によりコードされる。代替実施形態では、配列番号7のアミノ酸残基1〜28であり又はそれを含み又はそれに由来し、配列番号6のヌクレオチド1〜84によりコードされるヒトtPAシグナルペプチドが、使用されてもよい。
本発明の有利な実施形態によれば、発現ベクターは、配列番号5、7、9、又は12によるIGF1又はtPAのシグナルペプチドをコードし、シグナルペプチドが削除されたプレプロBMP−7ポリペプチドに融合されたポリヌクレオチドを含む(残基30〜残基431に対応する)。本発明の他の実施形態によれば、発現ベクターは、成熟BMP−7に融合された、IGF1又はtPAのシグナルペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む(残基293〜残基431に対応する)。所望の配列を含むポリヌクレオチドは、適した発現ベクターに挿入することができ、ベクターは、同様に、複製及び増幅のための適した宿主細胞、たとえば大腸菌(E. coli)中に導入することができる。
いくつかの実施形態では、本発明は、イヌ科プレプロBMP−7、イヌ科プロBMP−7、イヌ科成熟BMP−7、又はその変異体若しくは断片を発現することができるベクターを包含する。成熟BMP−7又はプロBMP−7については、ペプチドシグナルをインフレームでコードするヌクレオチド配列は、細胞外培地中へのBMP−7の分泌を促進するために、ペプチドをコードするヌクレオチド配列に隣接して先行することが好ましい。シグナル配列は、プレプロBMP−7からの本来の配列又は分泌タンパク質からのペプチドシグナル、たとえば組織プラスミノーゲン活性化因子タンパク質(tPA)、特にヒトtPAからのシグナルペプチド(S. Friezner Degen et al J. Biol. Chem. 1996, 261, 6972-6985;R. Rickles et al J. Biol. Chem. 1988, 263, 1563-1569;D. Berg. et al Biochem. Biophys. Res. Commun. 1991, 179, 1289-1296)、又はインスリン様成長因子1(IGF1)、特にウマ科IGF1(K. Otte et al. Gen. Comp. Endocrinol. 1996, 102(1),11-15)、イヌ科IGF1(P. Delafontaine et al. Gene 1993, 130, 305-306)、ネコ科IGF1(国際公開第03/022886)、ウシIGF1(S. Lien et al. Mamm. Genome 2000, 11(10), 877-882)、ブタIGF1(M. Muller et al. Nucleic Acids Res. 1990, 18(2), 364)、ニワトリIGF1(Y. Kajimoto et al. Mol. Endocrinol. 1989, 3(12), 1907-1913)、シチメンチョウIGF1(GenBankアクセッション番号AF074980)からのシグナルペプチドとすることができる。IGF1からのシグナルペプチドは、本来のものであってもよく又は最適化されてもよく、特に、潜在スプライス部位を除去することにより及び/又はコドン使用頻度を適応させることにより最適化されてもよい。
本明細書に使用されるように、用語「ポリヌクレオチド」は、任意の長さのポリマー形態のヌクレオチドについて言うために使用され、このヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドを含有する。
本発明は、プロモーター要素に操作可能に連結され、エンハンサーにさらに連結されていてもよいBMP−7ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有し、且つ発現するベクターをさらに包含する。有利な実施形態では、プロモーターは、好ましくはヒト由来CMV又はネズミ由来CMVからの、サイトメガロウイルス(CMV,cytomegalovirus)前初期遺伝子のプロモーターである。他の実施形態では、エンハンサー及び/又はプロモーターは、当技術分野で知られており、本発明のベクター中でのBMP−7の発現に適したプロモーターの中から選択されてもよい。多くの上記プロモーターは、当技術分野で知られており、適したプロモーターは、当業者により容易に選択することができる。たとえば、様々な細胞特異的プロモーター及び/又は組織特異的プロモーター(たとえば筋肉、内皮細胞、肝臓、体細胞、及び幹細胞に特異的なプロモーター)並びに様々なウイルスプロモーター及びウイルスエンハンサー並びに各動物種について同質遺伝子的に特異的なBMP−7プロモーター等のBMP−7プロモーターがある。たとえば、一実施形態では、イヌ科BMP−7がイヌ科筋細胞中で発現されることになる場合、イヌ科筋細胞に特異的なエンハンサー及び/又はプロモーターは、イヌ科BMP−7の発現を所望の適用に最適化させるために使用されてもよい。筋特異的プロモーター及び筋特異的エンハンサーの例は記載されており、当業者に知られている(たとえばLi et al., Gene Ther. 1999 Dec, 6(12),2005-11、Li et al., Nat Biotechnol. 1999 Mar, 17(3), 241-5、及び Loirat et al., Virology. 1999, Jul 20,260(1), 74-83を参照されたい、これらの開示は、参照によりそれらの全体が組み込まれる)。
本発明で利用されてもよいプロモーター及びエンハンサーは、ラウス肉腫ウイルス(Rous sarcoma virus)のLTR、HSV−1のTK遺伝子、SV40の初期プロモーター又は後期プロモーター、アデノウイルス(adenovirus)の主要後期プロモーター(MLP,major late promoter)、ホスホグリセリン酸キナーゼ遺伝子、メタロチオネイン遺伝子、α−1抗トリプシン遺伝子、アルブミン遺伝子、コラーゲナーゼ遺伝子、エラスターゼI遺伝子、β−アクチン遺伝子、β−グロビン遺伝子、γ−グロビン遺伝子、α−フェトプロテイン遺伝子、並びに筋クレアチンキナーゼ遺伝子のプロモーター及びエンハンサーを含むが、これらに限定されない。
一般に、真核細胞で機能的な強力なプロモーターを利用することが有利である。好ましい強力なプロモーターは、ヒト又はマウス起源の又はラット若しくはモルモット等の他の起源を有していてもよい前初期サイトメガロウイルスプロモーター(CMV−IE,immediate early cytomegalovirus promoter)である。CMV−IEプロモーターは、実際のプロモーター部を含むことができ、このプロモーター部は、エンハンサー部に関連していてもよく又はしていなくてもよい。参照は、欧州特許出願公開第260148号、欧州特許出願公開第323597号、米国特許第5,168,062号、第5,385,839号、及び第4,968,615号、並びにPCT出願国際公開第87/03905号について成すことができる。CMV−IEプロモーターは、有利にはヒトCMV−IE(Boshart M. et al., Cell., 1985, 41, 521-530)又はネズミCMV−IEである。
より一般的な用語では、プロモーターは、ウイルス起源又は細胞起源のいずれかを有する。本発明の実施において有用に利用されてもよいCMV−IE以外の強力なウイルスプロモーターは、SV40ウイルスの初期/後期プロモーター又はラウス肉腫ウイルスのLTRプロモーターである。本発明の実施において有用に利用されてもよい強力な細胞プロモーターは、たとえばデスミンプロモーター(Kwissa M. et al., Vaccine, 2000, 18, 2337-2344)又はアクチンプロモーター(Miyazaki J. et al., Gene, 1989, 79, 269-277)等の、細胞骨格の遺伝子のプロモーターである。
これらのプロモーターの機能的細断片、つまり適当な促進活性を維持しているプロモーターの部分、たとえば、PCT出願国際公開第98/00166号又は米国特許第6,156,567号による切断CMV−IEプロモーターは、本発明の範囲内に含まれ、本発明の実施において使用することができる。本発明の実施におけるプロモーターは、適当な促進活性を維持し、したがってプロモーターとして機能する、完全長プロモーターの誘導体及び細断片を結果的に含み、好ましくは、誘導体又は細断片が由来する実際のプロモーター又は完全長プロモーターの活性に実質的に類似する、たとえば、米国特許第6,156,567号の切断CMV−IEプロモーターの活性に、完全長CMV−IEプロモーターの活性に類している活性を促進する。したがって、本発明の実施におけるCMV−IEプロモーターは、完全長プロモーターのプロモーター部分及び/又は完全長プロモーターのエンハンサー部分並びに誘導体及び細断片を含む又はそれらから本質的に成る又はそれらから成ることができる。
好ましくは、プラスミドは、他の発現コントロール要素を含む。安定化配列(複数可)、たとえば、イントロン配列(複数可)、好ましくはhCMV−IEの第1のイントロン(PCT出願国際公開第89/01036号)、ウサギβ−グロビン遺伝子のイントロンII(van Ooyen et al., Science, 1979, 206, 337-344)を組み込むことは特に有利である。ポックスウイルス(poxvirus)以外のプラスミド及びウイルスベクターについてのポリアデニル化シグナル(polyA)に関して、ウシ成長ホルモン(bGH)遺伝子のポリ(A)シグナル(米国特許第5,122,458号を参照されたい)又はウサギβ−グロビン遺伝子のポリ(A)シグナル又はSV40ウイルスのポリ(A)シグナルをさらに使用することができる。
用語「ベクター」は、本明細書に使用されるように、標的細胞にインビボ等で送達されることになる異種ポリヌクレオチドを含む、組換えDNA又は組換えRNAのプラスミド又はウイルスについて言う。異種ポリヌクレオチドは、療法の目的のための所望の配列を含んでいてもよく、発現カセットの形態をしていてもよい。本明細書に使用されるように、「ベクター」は、最終の標的細胞又は被検体中で複製することができる必要はない。
本明細書に使用される用語「組換え」は、半合成又は合成起源のポリヌクレオチドを意味し、このポリヌクレオチドは、自然界で生じない又は他のポリヌクレオチドに、自然界で見い出されない配置で連結される。
用語「異種」は、本明細書に使用されるように、それが並んでいる実体の残りと遺伝子的に別々の実体に由来することを意味する。たとえば、ポリヌクレオチドは、遺伝子工学技術により、異なる源に由来するプラスミド又はベクター中に配置されてもよく、したがって、異種ポリヌクレオチドとなる。したがって、その本来のコード配列から除去され、本来の配列以外のコード配列に作動的に連結されたプロモーターは、異種プロモーターである。
本発明のポリヌクレオチドは、同じ転写単位内の付加的なコード配列、プロモーター等のコントロール要素、リボソーム結合部位、転写ターミネーター、ポリアデニル化部位、同じ又は異なるプロモーターのコントロール下の付加的な転写単位、宿主細胞のクローニング、発現、相同組換え、及び形質転換を可能にする配列、並びに本発明の実施形態を提供するのに望ましい可能性のある任意の同様の構築物等の付加的な配列を含んでいてもよい。
イヌ科BMP−7の発現のための要素は、発明のベクター中に有利に存在する。最小限の様式では、これは、開始コドン(ATG)、停止コドン、及びプロモーターを含み、それらから本質的に成り、又はそれらから成り、さらに、プラスミド及びある種のウイルスベクター、たとえばポックスウイルス以外のウイルスベクター等のある種のベクターのためのポリアデニル化配列を含んでいてもよい、それらから本質的に成っていてもよい、又はそれらから成っていてもよい。ポリヌクレオチドが、ポリペプチド断片、たとえばイヌ科BMP−7をベクター中で有利にコードする場合、ATGは、リーディングフレームの5’に配置され、停止コドンは3’に配置される。エンハンサー配列、イントロン等の安定化配列、及びタンパク質の分泌を可能にするシグナル配列等の、発現をコントロールするための他の要素が存在していてもよい。インビボでの、本発明の遺伝子の遺伝子産物の発現のためのベクター又は組換え体又はプラスミドを作製する及び/又は投与する方法は、任意の所望の方法、たとえば、以下の中で開示される又は以下の中で引用される文献の中で開示される方法に似た方法とすることができる:米国特許第4,603,112号;第4,769,330号;第4,394,448号;第4,722,848号;第4,745,051号;第4,769,331号;第4,945,050号;第5,494,807号;第5,514,375号;第5,744,140号;第5,744,141号;第5,756,103号;第5,762,938号;第5,766,599号;第5,990,091号;第5,174,993号;第5,505,941号;第5,338,683号;第5,494,807号;第5,591,639号;第5,589,466号;第5,677,178号;第5,591,439号;第5,552,143号;第5,580,859号;第6,130,066号;第6,004,777号;第6,130,066号;第6,497,883号;第6,464,984号;第6,451,770号;第6,391,314号;第6,387,376号;第6,376,473号;第6,368,603号;第6,348,196号;第6,306,400号;第6,228,846号;第6,221,362号;第6,217,883号;第6,207,166号;第6,207,165号;第6,159,477号;第6,153,199号;第6,090,393号;第6,074,649号;第6,045,803号;第6,033,670号;第6,485,729号;第6,103,526号;第6,224,882号;第6,312,682号;第6,348,450号及び;第6,312,683号;1986年10月16日に提出された米国特許出願第920,197号;国際公開第90/01543号;国際公開第91/11525号;国際公開第94/16716号;国際公開第96/39491号;国際公開第98/33510号;欧州特許第265785号;欧州特許第0370573号;Andreansky et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996, 93: 11313-11318;Ballay et al., EMBO J. 1993; 4: 3861-65;Felgner et al., J. Biol. Chem. 1994; 269, 2550-2561;Frolov et al., Proc. Natl. Acad. Sci, USA 1996, 93, 11371-11377;Graham, Tibtech 1990, 8, 85-87;Grunhaus et al., Sem. Virol. 1992, 3, 237-52;Ju et al., Diabetologia 1998, 41, 736-739;Kitson et al., J. Virol. 1991, 65, 3068-3075;McClements et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996, 93, 11414-11420;Moss, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996, 93, 11341-11348;Paoletti, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996, 93, 11349-11353;Pennock et al., Mol. Cell. Biol. 1984,4,399-406;Richardson (Ed), Methods in Molecular Biology 1995, 39, "Baculovirns Expression Protocols," Humana Press Inc.;Smith et al, (1983) Mol. Cell. Biol. 1983, 3, 2156-2165;Robertson et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996, 93, 11334-11340;Robinson et al., Sem. Immunol. 1997, 9, 271;並びにRoizman, Proc. Natl. Acad. Sci, USA 1996, 93, 11307-11312。したがって、本発明におけるベクターは、ポックスウイルス(たとえばワクシニアウイルス(vaccinia virus)、トリポックスウイルス(avipox virus)、カナリアポックスウイルス(canarypox virus)、鶏痘ウイルス(fowlpox virus)、アライグマポックスウイルス(raccoonpox virus)、豚痘ウイルス(swinepox virus)等)、アデノウイルス(たとえばヒトアデノウイルス、イヌ科アデノウイルス)、ヘルペスウイルス(herpesvirus)(たとえばイヌ科ヘルペスウイルス)、バキュロウイルス(baculovirus)、レトロウイルス(retrovirus)等のような任意の適した組換えウイルス又はウイルスベクターとすることができる(本明細書に参照により組み込まれた文献中のもの);又はベクターはプラスミドとすることができる。参考文献により本明細書に引用され、組み込まれるベクターは、本発明の実施において有用なベクターの例を提供するだけではない。
本発明の一実施形態によれば、発現ベクターは、ウイルスベクター、特にインビボ発現ベクターである。有利な実施形態では、発現ベクターは、アデノウイルスベクターである。有利には、アデノウイルスは、ヒトアデノウイルス5型(hAd5)ベクターであるE1欠失及び/又はE3欠失アデノウイルスである。
特定の一実施形態では、ウイルスベクターは、ポックスウイルス、たとえばワクシニアウイルス若しくは弱毒化ワクシニアウイルス(たとえば、ニワトリ胚線維芽細胞上での、アンカラワクチン株の570回を超える継代の後に得られたMVA、修飾アンカラ株;Stickl & Hochstein-Mintzel, Munch. Med. Wschr., 1971, 113, 1149-1153;Sutter et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 1992, 89, 10847-10851を参照されたい;ATCC VR−1508として利用可能;又はNYVAC、米国特許第5,494,807号を参照されたい、たとえば米国特許第5,494,807号実施例1〜6以下参照、この特許は、NYVAC及びコペンハーゲン株ワクシニアウイルスゲノムからさらにORFが欠失し、異種コード核酸分子がこの組換え体の部位に挿入されたNYVACの変形物の構築について並びにマッチしたプロモーターの使用についても論じている;国際公開第96/40241号もまた参照されたい)、トリポックスウイルス若しくは弱毒化トリポックスウイルス(たとえばカナリアポックス、鶏痘、鳩痘(dovepox)、鳩痘(pigeonpox)、ウズラ痘、ALVAC、又はTROVAC;たとえば、米国特許第5,505,941号、第5,494,807号を参照されたい)、豚痘ウイルス、アライグマポックスウイルス、ラクダ痘ウイルス(camelpox virus)、又は粘液腫症ウイルス(myxomatosis virus)である。
本発明の他の実施形態によれば、ポックスウイルスベクターは、カナリアポックスウイルスベクター又は鶏痘ウイルスベクターであり、有利には、弱毒化カナリアポックスウイルス又は鶏痘ウイルスである。これに関しては、カナリアポックスは、アクセス番号VR−111でATCCから利用可能である。弱毒化カナリアポックスウイルスは、米国特許第5,756,103号(ALVAC)及びPCT出願国際公開第01/05934号に記載される。多数の鶏痘ウイルスワクチン接種株もまた利用可能である、たとえば、MERIAL社により販売されるDIFTOSEC CT株及びINTERVET社により販売されるNOBILIS VARIOLEワクチン;弱毒化鶏痘株TROVACに関係する米国特許第5,766,599号もまた参照されたい。
その組換え体を生成するための方法及びその組換え体を投与する方法についての情報については、当業者は、本明細書に引用される文献及びPCT出願国際公開第90/12882号を参照することができ、たとえば、ワクシニアウイルスに関しては、米国特許第4,769,330号、第4,722,848号、第4,603,112号、第5,110,587号、第5,494,807号、及び第5,762,938号がとりわけ言及され;鶏痘に関しては、米国特許第5,174,993号、第5,505,941号、及び米国特許第5,766,599号がとりわけ言及され;カナリアポックスに関しては、米国特許第5,756,103号がとりわけ言及され;豚痘に関しては、米国特許第5,382,425号がとりわけ言及され;アライグマポックスに関しては、PCT出願国際公開第00/03030号がとりわけ言及される。
発現ベクターが、ワクシニアウイルスである場合、発現されることになる1つ又は複数のポリヌクレオチドのための1つ又は複数の挿入部位は、有利には、チミジンキナーゼ(TK)遺伝子又は挿入部位、ヘマグルチニン(HA,hemagglutinin)遺伝子又は挿入部位、A型の封入体(ATI,inclusion body of the A type)をコードする領域である;本明細書に引用される文献、とりわけワクシニアウイルスに関係する文献もまた参照されたい。カナリアポックスの場合には、有利には、1つ又は複数の挿入部位は、ORF(複数可)C3、C5、及び/又はC6である;本明細書に引用される文献、とりわけカナリアポックスウイルスに関係する文献もまた参照されたい。鶏痘の場合には、有利には、1つ又は複数の挿入部位は、ORF F7及び/又はF8である;本明細書に引用される文献、とりわけ鶏痘ウイルスに関係する文献もまた参照されたい。MVAウイルスのための1つ又は複数の挿入部位は、有利には、Carroll M. W. et al., Vaccine, 1997, 15 (4), 387-394;Stittelaar K. J. et al., J. Virol. 2000, 74 (9),4236-4243;Sutter G. et al., 1994, Vaccine, 12 (11), 1032-1040を含むが、これらに限定されない様々な刊行物におけるようなものとし、これに関しては、完全なMVAゲノムは、当業者が他の挿入部位又は他のプロモーターを使用することができるようにするAntoine G., Virology, 1998, 244, 365-396に記載されることにも留意されたい。有利には、発現されることになるポリヌクレオチドは、特異的ポックスウイルスプロモーター、たとえば、とりわけ、ワクシニアプロモーター7.5kDa(Cochran et al., J. Virology, 1985, 54, 30-35)、ワクシニアプロモーターI3L(Riviere et al., J. Virology, 1992, 66, 3424-3434)、ワクシニアプロモーターHA(Shida, Virology, 1986,150,451-457)、牛痘プロモーターATI(Funahashi et al., J. Gen. Virol., 1988, 69, 35-47)、ワクシニアプロモーターH6(Taylor J. et al., Vaccine, 1988, 6, 504-508;Guo P. et al. J. Virol., 1989, 63, 4189-4198;Perkus M. et al., J. Virol., 1989, 63, 3829-3836)のコントロールの下で挿入される。
特定の実施形態では、ウイルスベクターは、ヒトアデノウイルス(HAV,human adenovirus)又はイヌ科アデノウイルス(CAV,canine adenovirus)等のアデノウイルスである。
一実施形態では、ウイルスベクターは、ヒトアデノウイルス、不可欠なゲノムのE1領域、アクセッション番号M73260の下でGenbankで及び参考刊行物J. Chroboczek et al Virol. 1992, 186, 280-285で開示されるhAd5の配列を参照するところによる特に約ヌクレオチド459〜約ヌクレオチド3510における欠失により複製することができなくされた特に血清型5アデノウイルスである。欠失アデノウイルスは、E1発現293細胞中で(F. Graham et al J. Gen. Virol. 1977, 36, 59-72)又はPER細胞、特にPER.C6細胞中で増殖する(F. Falloux et al Human Gene Therapy 1998, 9, 1909-1917)。ヒトアデノウイルスは、E3領域において、特に、約ヌクレオチド28592〜約ヌクレオチド30470において欠失させることができる。E1領域における欠失は、E3領域における欠失と組み合わせて行うことができる(たとえばJ. Shriver et al. Nature, 2002, 415, 331-335, F. Graham et al Methods in Molecular Biology Vo1.7: Gene Transfer and Expression Protocols Edited by E. Murray, The Human Press Inc, 1991, p 109-128;Y. Dan et al Proc. Natl. Acad. Sci. 1997, 94, 2587-2592;米国特許第6,133,028号;米国特許第6,692,956号;S. Tripathy et al Proc. Natl. Acad. Sci. 1994, 91, 11557-11561;B. Tapnell Adv. Drug Deliv. Rev. 1993, 12, 185-199;X. Danthinne et al Gene Thrapy 2000, 7, 1707-1714;K. Berkner Bio Techniques 1988, 6, 616-629;K. Berkner et al Nucl. Acid Res. 1983, 11, 6003-6020;C. Chavier et al J, Virol. 1996, 70,4805-4810を参照されたい)。挿入部位は、最終的な、E1領域及び/又はE3領域の部分的な又は完全な欠失の後のE1座及び/又はE3座(領域)とすることができる。有利には、発現ベクターがアデノウイルスである場合、発現されることになるポリヌクレオチドは、強力なプロモーター、好ましくは、M. Boshart et al Cell 1985, 41, 521-530におけるサイトメガロウイルス前初期遺伝子プロモーター(CMV−IEプロモーター)、特に、約ヌクレオチド−734〜約ヌクレオチド+7のエンハンサー/プロモーター領域又はPROMEGA Corp社製のpCIベクターからのエンハンサー/プロモーター領域等の、真核細胞において機能的なプロモーターのコントロールの下に挿入される。CMV−IEプロモーターは、有利には、ネズミ又はヒト由来である。延長因子1αのプロモーターもまた使用することができる。特定の一実施形態では、筋特異的プロモーターが使用することができる(X. Li et al Nat. Biotechnol. 1999, 17, 241-245)。強力なプロモーターはまた、プラスミドベクターに関しても本明細書に論じられる。一実施形態では、スプライシング配列は、エンハンサー/プロモーター領域の下流に位置させることができる。たとえば、CMV−IE遺伝子から単離されたイントロン1(R. Stenberg at al J. Virol. 1984, 49, 190)、ウサギβ−グロビン遺伝子若しくはヒトβ−グロビン遺伝子から単離されたイントロン、特に、β−グロビン遺伝子からのイントロン2、免疫グロブリン遺伝子から単離されたイントロン、SV40初期遺伝子からのスプライシング配列、又はマウス免疫グロブリンアクセプター配列に融合されたヒトβ−グロビンドナー配列を含む、Promega Corp.社製のpCIベクターから単離されたキメライントロン配列(アクセッション番号CVU47120の下のGenbankにおける約ヌクレオチド890〜約ヌクレオチド1022)。ポリ(A)配列及び終結配列、たとえば、ウシ成長ホルモン遺伝子ポリアデニル化シグナル、特に、アクセッション番号BOVBMP−7の下のGenbankにおける約ヌクレオチド2339〜約ヌクレオチド2550、ウサギβ−グロビン遺伝子ポリアデニル化シグナル、又はSV40後期遺伝子ポリアデニル化シグナルは、発現されることになるポリヌクレオチドの下流に挿入することができる。
他の実施形態では、ウイルスベクターは、イヌ科アデノウイルス、特にCAV−2である(たとえばL. Fischer et al. Vaccine, 2002, 20, 3485-3497;米国特許第5,529,780号;米国特許第5,688,920号;PCT出願国際公開第95/14102号を参照されたい)。CAVについては、挿入部位は、E3領域並びに/又はE4領域及び右側のITR領域の間に位置する領域とすることができる(米国特許第6,090,393号;米国特許第6,156,567号を参照されたい)。一実施形態では、インサートは、サイトメガロウイルス前初期遺伝子プロモーター(CMV−IEプロモーター)又はヒトアデノウイルスベクターについて既に記載されたプロモーター等のプロモーターのコントロール下とする。ポリ(A)配列及び終結配列、たとえばウシ成長ホルモン遺伝子ポリアデニル化シグナル又はウサギβ−グロビン遺伝子ポリアデニル化シグナルは、発現されることになるポリヌクレオチドの下流に挿入することができる。
他の特定の実施形態では、ウイルスベクターは、イヌ科ヘルペスウイルス(CHV,canine herpesvirus)又はネコ科ヘルペスウイルス(FHV,feline herpesvirus)等のヘルペスウイルスである。CHVについては、挿入部位は、特に、チミジンキナーゼ遺伝子、ORF3、又はUL43 ORF中としてもよい(米国特許第6,159,477号を参照されたい)。一実施形態では、発現されることになるポリヌクレオチドは、真核細胞において機能的なプロモーター、有利には、CMV−IEプロモーター(ネズミ又はヒト)のコントロールの下に挿入される。特定の一実施形態では、低酸素により調節されるプロモーター、たとえばK. Boast et al Human Gene Therapy 1999, 13, 2197-2208)に記載されるプロモーターHREが使用することができる。ポリ(A)配列及び終結配列、たとえばウシ成長ホルモンポリアデニル化シグナル又はウサギβ−グロビン遺伝子ポリアデニル化シグナルは、発現されることになるポリヌクレオチドの下流に挿入することができる。
本発明の他の実施形態によれば、発現ベクターは、プラスミドベクター又はDNAプラスミドベクター、特にインビボ発現ベクターである。特定の、非限定的な実施例では、pVR1020又はpVR1012プラスミド(VICAL Inc.社製;Luke C. et al., Journal of Infectious Diseases, 1997, 175, 91-97;Hartikka J. et al., Human Gene Therapy, 1996, 7, 1205-1217)は、ポリヌクレオチド配列の挿入のためのベクターとして活用することができる。pVR1020プラスミドは、pVR1012に由来し、ヒトtPAシグナル配列を含有する。一実施形態では、ヒトtPAシグナルは、アクセッション番号HUMTPA14の下のGenbankにおけるアミノ酸Met(1)〜アミノ酸Ser(23)又はAla(28)を含む。他の特定の非限定的な実施例では、ポリヌクレオチド配列の挿入のためのベクターとして活用されるプラスミドは、アクセッション番号U28070の下のGenbankにおけるアミノ酸Met(24)〜アミノ酸Ala(48)のウマ科IGF1のシグナルペプチド配列を含有することができる。
用語プラスミドは、本発明によるポリヌクレオチド及び所望の宿主又は標的の1つ又は複数の細胞におけるそのインビボ発現のために必要な要素を含むあらゆるDNA転写単位を包含し、これに関しては、スーパーコイルプラスミド、非スーパーコイルプラスミド、環状プラスミド、及び線状形態が本発明の範囲内にあることが意図されることに留意されたい。各プラスミドは、プレプロBMP−7、プロBMP−7、又は成熟BMP−7ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの他に、プロモーターに操作可能に連結された又はプロモーターのコントロール下の又はプロモーターに依存した好ましくはイヌ科起源からのBMP−7ポリペプチド、変異体、類似体、又は断片を含む又はそれを含有する又はそれから本質的に成る。
本発明はまた、適切な又は適した条件下のインビボで又は適した宿主細胞中で発現するベクターを含む医薬組成物にも関する。医薬組成物は、1つ又は複数のベクター、たとえば、BMP−7シグナルペプチド、IGF−1シグナルペプチド、又はtPAシグナルペプチドに融合されていてもよいBMP−7ポリペプチドをコードする1つ又は複数のポリヌクレオチド含み、それらから本質的に成り、又はそれらから成り、且つそれらを発現するインビボ発現ベクター等の発現ベクターを、薬学的に又は獣医学的に許容し得る担体、賦形剤、又は媒体中で含む、それらから本質的に成る、又はそれらから成ることができる。有利には、ベクターは、BMP−7シグナルペプチド、IGF−1シグナルペプチド、又はtPAシグナルペプチドに融合されていてもよいイヌ科BMP−7ポリペプチドをコードする少なくとも1つのポリヌクレオチドを、薬学的に又は獣医学的に許容し得る担体、賦形剤、又は媒体中で含有し、それらから本質的に成り、又はそれらから成り、且つそれらを発現する。したがって、本発明の一実施形態によれば、組成物中の他の1つ又は複数のベクターは、イヌ科BMP−7ポリペプチド以外の1つ又は複数の他のタンパク質、ポリペプチド、又はペプチドをコードし、且つ適切な環境下で発現するポリヌクレオチドを含む。
組成物は、イヌ科BMP−7ペプチド又は融合タンパク質をコードし、有利にはインビボで、有利には発現するポリヌクレオチドを含有する、それらから本質的に成る、又はそれらから成る1つ又は複数のベクターを含有する。
有利な実施形態では、本発明は、標的細胞におけるBMP−7ポリペプチドの送達及び発現のための、製剤の治療上有効な量の投与を提供する。治療上有効な量の決定は、当業者にとってルーチン的な実験作業である。一実施形態では、製剤は、BMP−7ポリペプチドを発現するポリヌクレオチドを含む発現ベクター及び薬学的に又は獣医学的に許容し得る担体、媒体、又は賦形剤を含む。有利な実施形態では、薬学的に又は獣医学的に許容し得る担体、媒体、又は賦形剤は、形質移入を促進する及び/又はベクターの保護を改善する。
薬学的に又は獣医学的に許容し得る担体又は媒体又は賦形剤は、当業者によく知られている。たとえば、薬学的に又は獣医学的に許容し得る担体又は媒体又は賦形剤は、水又は0.9%NaCl(たとえば生理食塩水)溶液又はリン酸緩衝液とすることができる。本発明の方法のために使用することができる、他の薬学的に又は獣医学的に許容し得る担体又は媒体又は賦形剤は、ポリ(L−グルタミン酸)又はポリビニルピロリドンを含むが、これらに限定されない。薬学的に又は獣医学的に許容し得る担体又は媒体又は賦形剤は、ベクターの投与を促進する、発現のレベルを増加させる、又は発現の持続期間を増加させる任意の化合物又は化合物の組合せであってもよい。用量及び投薬量は、一般的な記載において本明細書に論じられ、さらに、当技術分野における知識と共に解釈される本開示から、いかなる必要以上の実験作業も伴わないで当業者により決定することができる。
有利に、しかし排他的ではなく、プラスミドに適した、第四級アンモニウム塩を含有する陽イオン性脂質は、有利には以下の式を有する陽イオン性脂質である:
式中、Rは、12〜18個の炭素原子を有する飽和又は不飽和直鎖脂肪族ラジカルであり、Rは、2つ又は3つの炭素原子を含有する他の脂肪族ラジカルであり、Xは、アミン基又はヒドロキシル基であり、たとえばDMRIEである。他の実施形態では、陽イオン性脂質は、中性脂質、たとえばDOPEに関連し得る。
これらの陽イオン性脂質の中で、DMRIE(N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2,3−ビス(テトラデシロキシ)−1−プロパンアンモニウム;PCT出願国際公開第96/34109号)が好まれ、この陽イオン性脂質は、中性脂質に、有利にはDOPE(ジオレオイル−ホスファチジル−エタノールアミン(dioleoyl-phosphatidyl-ethanol amine);Behr J. P., 1994, Bioconjugate Chemistry, 5, 382-389)に、有利に関連し、DMRIE−DOPEを形成することができる。
有利には、賦形剤を有するプラスミド混合物は、即席で、有利には調製物の投与と同時に、又は調製物の投与直前に形成され、たとえば投与の直前又は投与より前に、プラスミド−賦形剤混合物は、有利には、混合物が複合体を形成するよう、投与より前に、たとえば、投与より前の約30分等の、投与より前の約10分及び約60分の間の十分な時間を与えるよう形成される。DOPEが存在する場合、DMRIE:DOPEモル比は、有利には約95:約5〜約5:約95、より有利には約1:約1、たとえば1:1である。DMRIE又はDMRIE−DOPEアジュバント:プラスミド重量比は、約10:約1及び約1:約5等の約50:約1及び約1:約10の間、有利には、約1:約1及び約1:約2、たとえば1:1及び1:2とすることができる。
特定の実施形態では、医薬組成物は、直接インビボで投与され、コード化産物は、ベクターにより宿主中で発現する。BMP−7ポリペプチド、有利にはイヌ科BMP−7ポリペプチドをコードするベクターをインビボで送達するための方法(たとえば、米国特許第6,423,693号;欧州特許公開第1052286号、欧州特許公開第1205551号、米国特許出願第2004/0057941号、PCT出願国際公開第9905300号、及びDraghia-Akli et al., Mol Ther. 2002 Dec, 6(6), 830-6;これらの開示は、参照によりそれらの全体が組み込まれる)は、本発明のBMP−7ポリペプチドをイヌ又はネコに送達するために修正することができる。本明細書に記載されるBMP−7をコードし、且つ発現するベクターのインビボ送達は、上述の参照が教示された当業者により達成することができる。
有利には、本発明による医薬組成物及び/又は製剤は、本明細書に論じられる治療的応答を得るための、有効な含量の1つ又は複数の発現ベクターを含み又はそれらから本質的に成り又はそれらから成り、有効な含量は、本明細書に組み込まれる文献及び当技術分野における知識を含めて、本開示から、必要以上の実験作業を伴わないで決定することができる。
プラスミドベクターをベースにした治療組成物及び/又は医薬組成物の場合には、用量は、大まかに言えば、BMP−7ポリペプチドを発現するプラスミドの約1μg〜約2000μg、有利には約50μg〜約1000μg、より有利には約100μg〜約800μgを含む、それから本質的に成る、又はそれから成る。プラスミドベクターをベースにした医薬組成物が電気的導入を用いて投与される場合、プラスミドの用量は、一般に、約0.1μg及び1mgの間、有利には約1μg及び100μgの間、有利には約2μg及び50μgの間となる。
有利な実施形態では、本発明によるプラスミドベクター(複数可)を含む医薬組成物は、宿主細胞によるベクターの取り込みを改善するために、好ましくは、電気的導入を用いた筋肉内経路により投与される。電気的導入の、選択的な又は組合せの特色は、以下のとおりである:(1)単又は両極性電界、好ましくは単極;(2)10〜250V/cm、好ましくは50〜200V/cmで変動する電界;(3)10〜50ミリ秒、好ましくは15〜25ミリ秒の電気パルス持続期間;(4)10〜990ミリ秒、好ましくは50〜250ミリ秒で変動する、パルスの間の間隔;(5)1〜50Hz、好ましくは4〜20Hz、最も好ましくは6〜10Hzで変動する周波数;(6)1〜15、好ましくは4〜10で変動するパルス数;(7)処置の持続期間は、0.1及び5秒の間、好ましくは0.5及び2.5秒の間、最も好ましくは0.75及び1.5秒の間で変動するであろう;(8)電極は、侵襲性又は非侵襲性とすることができる;(9)1回の処置当たりの電気的導入の数は、1及び10の間、好ましくは1及び5の間、最も好ましくは1及び2の間で構成されるであろう、そして処置の頻度は、BMP−7ポリペプチドが誘発された血漿濃度に基づいて確立されるであろう;(10)電気的導入は、麻酔又は鎮静作用を伴って又は伴わないで適用することができる。電気的導入はまた、腎臓に対して直接実行することができる。
プラスミドベクター(複数可)又はアデノウイルスベクター(複数可)を含む医薬組成物は、その代わりに、超音波穿通により投与することができる:(1)条件は、超音波暴露により誘発される剪断を回避するために定義される;プラスミド(複数可)は、ポリマーにより、好ましくは陽イオン性ポリマーにより保護することができる;(2)心エコー検査で使用される市販の造影剤(たとえばPESDAペルフルオロカーボン又はOptison)は、音響キャビテーション機構(又は他のもの)に基づいて、効力を改善するために使用することができる;(3)投与の経路は、好ましくは、腎臓のような内臓を標的とするのに興味がある筋肉内又は血管内(動脈内)とする;(4)診断上のパルス超音波は、連続波システムよりも好都合である;(5)効力は、プラスミド(複数可)が陽イオン化ゼラチンと複合体を形成する場合に高められる。
その代わりに、最小限の組織損傷でインビボ遺伝子送達を高めるために、医薬組成物はまた、フェムト秒赤外レーザー(LBGT技術)を使用して投与することもできる。
医薬組成物はまた血管送達により投与することもできる。薬力学に基づくプラスミドDNA遺伝子送達方法は、短期間内の多容量のDNA溶液の注射の後でのレシピエント動物における血液循環の流体力学の変化に基づく。門脈内又は肝臓内静脈注射を通した裸のDNAの送達は、高度なレベルの遺伝子発現をもたらすことが実証された。哺乳動物腎臓中での特異的発現は、下大静脈(IVC,inferior vena cava)への直接注射の後で達成することができる。この手技によると、腎臓中での発現は、他の器官よりも10〜1000倍高かった。
投薬量は、約0.1及び約2mlの間、有利には約0.2及び約1mlの間とすることができる。これらの用量及び投薬量は、イヌ科の動物並びにウマ科の動物及びネコ科の動物等の他の哺乳動物標的種の処置のために適している。
治療組成物及び/又は医薬組成物は、1用量当たり、約10〜約1011個、有利には約10〜約1010個、より有利には約10〜約10個の、BMP−7ポリペプチドを発現する組換えアデノウイルスのウイルス粒子を含有する。ポックスウイルスをベースにした治療組成物及び/又は医薬組成物の場合には、用量は、約10pfu及び約10pfuの間とすることができる。医薬組成物は、1用量当たり、約10〜10、有利には約10〜10pfuの、BMP−7ポリペプチドを発現するポックスウイルス組換え体又はヘルペスウイルス組換え体を含有する。
哺乳動物である標的種のための組成物の投薬量、たとえばウイルスベクターをベースにしたイヌ科組成物、たとえば非ポックスウイルスウイルスベクターベースの組成物の投薬量は、一般に約0.1及び約2.0mlの間、好ましくは約0.1及び約1.0mlの間、より好ましくは約0.5ml及び約1.0mlの間である。
本発明は、本発明によって作製された、効果的な量の治療組成物の、動物に対する少なくとも1回の投与を企図する。動物は、オス、メス、妊娠中のメス、及び新生仔であってもよい。この投与は、筋肉内(IM,intramuscular)、皮下(SC,subcutaneous)、血管内(IV,intravascular)、又は腎内注射を含むが、これらに限定されない様々な経路を介するものとすることができる。腎臓に達するための代替経路は、腎動脈、腎被膜下スペース中への注射、尿管からの逆行性注射、又は実質注射である。
本発明による治療組成物はまた、無針装置により(たとえば、Pigjet、Biojector、又はVitajet装置(BIOJECT社製、オレゴン、米国)を用いて)投与することもできる。プラスミド組成物を投与するための他のアプローチは、電気的導入を使用することである(たとえば、S. Tollefsen et al. Vaccine, 2002, 20, 3370-3378;S. Tollefsen et al. Scand. J. Immunol., 2003, 57, 229-238;S. Babiuk et al., Vaccine, 2002, 20, 3399-3408;PCT出願国際公開第99/01158号を参照されたい)。有利な実施形態では、動物は哺乳動物である。より有利な実施形態では、哺乳動物は、イヌ又はネコである。
本発明の組成物の投与に関する、本明細書の本開示は、例として提供され、本発明は、記載される特定の例に限定されないことが当業者により理解されたい。本明細書の本開示から及び当技術分野における知識から、当業者は、投与の数、投与経路、及び本発明の組成物の各投与のために使用されることになる用量を、いかなる必要以上の実験作業も伴わないで決定することができる。
好ましい実施形態では、本発明は、ARF又はCRFの処置及び/又は予防のための、イヌ科プレプロBMP−7、イヌ科プロBMP−7、イヌ科BMP−7成熟ポリペプチド、又はその変異体、誘導体、若しくは断片をコードし、且つ発現することができるウイルスベクター又はプラスミドベクターを含む組成物及び組成物の使用に関する。しかしながら、本発明の他の実施形態では、本明細書に開示される方法並びに組成物は、他の腎臓の状態、障害、及び疾患、食欲不振症、体重減少、脱水、うつ病、嘔吐、多尿症、並びに/又は多渇症を含むがこれらに限定されない他の疾患並びに状態を処置する並びに/又は予防するために使用されてもよい。
好ましい実施形態では、本発明は、それらの血清クレアチニン濃度における増加及び/若しくはそれらのBUN濃度における増加又はそれらの尿比重における増加を示す哺乳動物を処置するための本発明による医薬組成物の使用に関する。
有利には、ネコは、血漿クレアチニン濃度が1.9mg/dlよりも高い場合に及び/又は血漿尿素窒素濃度が35mg/dlよりも高い場合に処置される。有利には、イヌは、血漿クレアチニン濃度が1.6mg/dlよりも高い場合に及び/又は血漿尿素窒素濃度が30mg/dlよりも高い場合に処置される。
本発明は、以下の非限定的な実施例としてさらに記載される。
プラスミドpNB292の構築
コドン最適化イヌ科BMP7オープンリーディングフレーム(「ORF」)は、1296bpから成り、431個のアミノ酸ポリペプチド(配列番号2)をコードする。配列番号3のポリペプチド配列をコードし、特有のSalI及びXbaI制限部位が側面に並ぶコドン最適化cDNAを、重複するオリゴヌクレオチドから合成し、ハイブリダイゼーションにより集め、pCR-Scriptベクター(Invitrogen社製)中にクローン化し、プラスミドpPCR-Script050876(図1)を生成した。
所望のORFに対応するDNA断片を、SalI消化及びXbaI消化を使用して切り取り、pVR1012プラスミド中にさらにクローン化し(J. Hartikka et al. Human Gene Therapy 1996, 7, 1205-1217)、コドン最適化イヌ科BMP−7の発現がサイトメガロウイルス前初期(CMV IE)プロモーター/エンハンサーにより駆動されるpNB292プラスミド(図2)を生成した。pNB292プラスミドのヌクレオチド配列は、配列番号10のヌクレオチド配列である。pNB292プラスミドをDH5α大腸菌細菌に形質転換し、続いて、メーカーが推奨する市販のキット(QIAGEN社製)を使用して精製した。最終プラスミド濃度を、TE緩衝液中2mg/mlとした。
pNB292プラスミドによりコードされたポリペプチドの一過性インビトロ発現を確認し、Lipofectamin 2000(INViTROGEN社製)を使用して、CHO−K1細胞の形質移入の後に観察した。直径6cmのプレート中で90%コンフルエンスのCHO−K1細胞を、メーカーの使用説明書に従って、5μgプラスミド及び10μlリポフェクタミンを用いてそれぞれ形質移入した。形質移入の後、細胞を、1%ウシ胎仔血清を含有するMEM-glutamax培地中で24数時間培養した。ガラスカバースリップ上の成長した細胞を、PBSで洗浄し、さらなる固定及び透過処理のために、冷アセトン中で10分間インキュベートし、もう一度PBS中で洗浄した。組換えタンパク質産生を、間接免疫蛍光法により、抗ヒトBMP7ポリクローナル血清(ABCAM社製、ケンブリッジ 英国)を使用して分析した。免疫化学的方法により、pBN292によりコードされたプレプロBMP−7ポリペプチドがCHO−K1細胞中で発現することを確認した。
BMP−7プラスミドに基づく遺伝子療法の治療効果:
BMP−7遺伝子療法が慢性腎不全の実験的片側尿管閉鎖(UUO)モデルの発達に関連する尿細管間質病変の強度を低下させる能力を実証するために、研究をラットにおいて行った。
研究の開始に体重が約200gの20匹のオスのSprague−Dawleyラットを、IFFACREDO社(ラルブレール、フランス)から購入した。部屋の最高及び最低の両温度並びに湿度測定を毎日記録した。目標の温度及び湿度測定の範囲をそれぞれ20〜24℃及び20〜70%とした。光は、自動タイマーを使用して、12時間明及び12時間暗のサイクルで当てた。健常なラットのみを研究に含めた。ラットを、それぞれ5匹の動物の4群に無作為に割り付けた(群1〜4)。
片側尿管閉鎖(UUO)を、確立された手技を使用して、群2、3、及び4からのラットに対して実行した(R. Chevalier et al., Kidney Int. 2000, 57, 882-890)。手短に言えば、ラットに、チレタミン−ゾラゼパムの筋肉内注射により麻酔をかけた(ZOLETIL(登録商標)100−20〜50mg/kg−VIRBAC社製、フランス)。腹部を刈って、毛をなくし、腹側の皮膚をプロビドンヨードでこすって洗った。皮膚及び腹部内層の中央の切開を実行した。左尿管を露出し、2本の5.0絹縫合糸を用い、互いに約5mm離して管を締めることにより閉塞した。腹部内層及び皮膚の縫合は蚕糸を使用して実行した(装飾用の絹糸0、ETHICON社製、フランス)。群2のラットに偽手術を施した、つまり、これらの動物については、外科的にそれらの尿管を露出し、処理したが、結紮しなかった。群1のラットは、コントロールとして保ち、外科手術は実行しなかった。
コントロール導入遺伝子SEAPを発現するプラスミドgWIZ-SEAP(登録商標)を、GTS Inc.社(サンディエゴ、米国)から購入し、プラセボとして使用した。pNB292プラスミドを実施例1に従って構築した。最終プラスミド濃度をTE緩衝液中2mg/mlとした。
個々の動物を外科手術より2日前(D−2)及び外科手術の5日後(D+5)に処置し、外科手術の日をD0とした。30U/100μlの100μlのヒアルロニダーゼを用いた筋肉内前処置を、各標的筋に対して、プラスミドの注射の2時間前に実行した。続いて、ラットに麻酔をかけ(チレタミン−ゾラゼパムの筋肉内注射により:ZOLETIL(登録商標)100−20〜50mg/kg−VIRBAC社製、フランス)、プラスミド溶液の2分の1用量(つまり200μL)を、D−2に各脛側頭方筋領域に、D+5に各半膜様筋領域に、筋肉内(IM)注射により投与した。200μlの各注射は、2分の1の用量のプラスミド、つまり400μgに対応した。プラスミドを注射した各ラットは、処置1日当たり、合計量が800μgのDNAを受けた。以下の表により、注射したプラスミドの容量及び質量を要約する。
各群に投与した特定のプラスミド組成物を表3に明記する。
プラスミド筋肉内送達の後の5分以内に、電気的導入(ET,electrotransfer)を、注射した各筋に、皮膚及び電極の間の導電性ゲルの存在下で、非侵襲性プラーク電極(それぞれ約0.8cm)を使用し適用した。電極間距離は、約0.8cmと測定された。各20ミリ秒の一連の8電気パルスを、8Hzの周波数で1.3秒間にわたり適用した。印加電圧は、175V/cmの電界を目標に、140Vとした。
すべてのラットを、外科手術の13日後(D+13)に安楽死させた。2分の1のそれぞれの左の腎臓を病理組織学的分析のために10%緩衝ホルマリン中で固定した。固定化の後、各サンプルを、アルコール溶液中で濃度を増加させて脱水し、イソパラフィンH中できれいにし、パラフィン中に包埋した。包埋サンプルを、ミクロトーム(MICROM(登録商標)、フランス)を使用して、5μm切片にした。1つの部位当たり4枚の切片を用意し、ヘマトキシリン−エオシン−サフラニン(「HES,Hematoxylin-Eosin-Safranin」)及びマッソントリクロームを用いて染色した。組織学的切片は、×2、×4、×10、×25、及び×40対物レンズを取り付けた顕微鏡(ECLIPSE E600)を使用して観察した。上皮萎縮を有する尿細管拡張及びマトリックス沈着を有する間質増大により特徴づけられる腎形態学的外傷を、0(非存在)、1(軽度)、2(中程度)、3(局部)、及び4(重篤)の尺度に基づく盲検法で採点した。全体の平均点及び各評点の頻度を、個々の値に基づいて算出し、この値は、1匹のラット当たり10か所の域について、1群当たり6匹のラットについて決定した。
プラスミド発現BMP−7は、間質性腎線維症を、片側尿管閉鎖(UUO)の13日後に減弱させることが見い出された。
図3は、コントロール対処置群における病変評点の頻度のヒストグラムを提供する。腎組織の変性は、非閉鎖コントロール群1の5匹のラットのいずれにおいても観察することができず、すべてのラットは、「0」と評点をつけられた完全に正常な腎臓構造を維持していた。対照的に、閉鎖したが、非処置のコントロール群2の5匹のラットのうちの4匹のラットが、評点が4の重篤な病変を有した。この群のたった1匹のラットが、評点を3と採点され、実験モデルの重症度を実証した。SEAP処置群(群4)の4匹のラットのうちの4匹すべてもまた、評点を4と採点された重篤な病変を示し、したがって、関係のない導入遺伝子で処置したこの群での誘発の重症度が確認された。対照的に、BMP−7処置群3(群3)の5匹のラットのうちの4匹が3の病変点を有し、この群の1匹のラットのみが、4と評点をつけられた重篤な病変を有した。したがって、未処置コントロール群(群2)における80%及びプラセボ処置群(群4)における100%と比較して、BMP−7処置群での重篤な(評点4)病変の割合は20%であった(図4)。
このデータは、尿細管間質腎炎の非常に重篤な実験モデルにおける、BMP−7のプラスミドに基づく遺伝子療法の治療効果を明確に実証する。
本発明は、以下の番号付けした項によりさらに記載される:
1.腎不全に罹患している又はそれを発症する危険性がある哺乳動物被検体を処置する方法であって、プロモーターに作動的に連結された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含有する、治療上有効な量のプラスミドを上述の哺乳動物被検体に投与することを含み、BMP−7ポリペプチドが、哺乳動物被検体中でインビボで発現する方法。
2.哺乳動物被検体がネコ及びイヌからなる群から選択される、項1に記載の方法。
3.哺乳動物被検体がイヌである、項1に記載の方法。
4.哺乳動物被検体がネコである、項1に記載の方法。
5.哺乳動物被検体が、急性腎不全に罹患している又はその危険性がある項1に記載の方法。
6.哺乳動物被検体が、慢性腎不全に罹患している又はその危険性がある項1に記載の方法。
7.BMP−7ポリペプチドが、プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、及び成熟BMP−7ポリペプチドからなる群から選択される、項1に記載の方法。
8.BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列が、配列番号1、配列番号2、並びにBMP−7活性を有するポリペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択される、項1に記載の方法。
9.BMP−7ポリペプチドが、配列番号3並びにBMP−7活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、項1に記載の方法。
10.BMP−7ポリペプチドが、シグナルペプチドを含む、項1に記載の方法。
11.シグナルペプチドが、BMP−7シグナル配列、IGF−1シグナル配列、及びtPAシグナル配列からなる群から選択される、項10に記載の方法。
12.シグナルペプチドが、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号11、並びにシグナルペプチド活性を有するペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるヌクレオチド配列によりコードされる、項10に記載の方法。
13.シグナルペプチドが、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号12、並びにシグナルペプチド活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、項10に記載の方法。
14.プロモーターが、CMV IEプロモーター、RSVプロモーター、HSV−1 TKプロモーター、SV40初期プロモーター、SV40後期プロモーター、アデノウイルス主要後期プロモーター、ホスホグリセリン酸キナーゼ遺伝子プロモーター、メタロチオネイン遺伝子プロモーター、α−1抗トリプシン遺伝子プロモーター、アルブミン遺伝子プロモーター、コラーゲナーゼ遺伝子プロモーター、エラスターゼI遺伝子プロモーター、β−アクチン遺伝子プロモーター、β−グロビン遺伝子プロモーター、γ−グロビン遺伝子プロモーター、α−フェトプロテイン遺伝子プロモーター、及び筋クレアチンキナーゼ遺伝子プロモーターからなる群から選択される、項1に記載の方法。
15.プラスミドが、pNB292であり、配列番号10のヌクレオチド配列を有する、項1に記載の方法。
16.プラスミドが、VR1012プラスミドに挿入された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含む項1に記載の方法。
17.腎不全に罹患している又はそれを発症する危険性があるイヌ科の動物を処置する方法であって、プロモーターに作動的に連結されたBMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含有する治療上有効な量のプラスミドを前記イヌ科の動物に投与することを含む方法。
18.イヌ科の動物が、急性腎不全に罹患している又はその危険性がある、項17に記載の方法。
19.イヌ科の動物が、慢性腎不全に罹患している又はその危険性がある、項17に記載の方法。
20.BMP−7ポリペプチドが、プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、及び成熟BMP−7ポリペプチドからなる群から選択される、項17に記載の方法。
21.BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列が、配列番号1、配列番号2、並びにBMP−7活性を有するポリペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択される、項17に記載の方法。
22.BMP−7ポリペプチドが、配列番号3並びにBMP−7活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、項17に記載の方法。
23.BMP−7ポリペプチドが、シグナルペプチドを含む、項17に記載の方法。
24.シグナルペプチドが、BMP−7シグナル配列、IGF−1シグナル配列、及びtPAシグナル配列からなる群から選択される、項23に記載の方法。
25.シグナルペプチドが、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号11、並びにシグナルペプチド活性を有するペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるヌクレオチド配列によりコードされる、項23に記載の方法。
26.シグナルペプチドが、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号12、並びにシグナルペプチド活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、項23に記載の方法。
27.プロモーターが、CMV IEプロモーター、RSVプロモーター、HSV−1 TKプロモーター、SV40初期プロモーター、SV40後期プロモーター、アデノウイルス主要後期プロモーター、ホスホグリセリン酸キナーゼ遺伝子プロモーター、メタロチオネイン遺伝子プロモーター、α−1抗トリプシン遺伝子プロモーター、アルブミン遺伝子プロモーター、コラーゲナーゼ遺伝子プロモーター、エラスターゼI遺伝子プロモーター、β−アクチン遺伝子プロモーター、β−グロビン遺伝子プロモーター、γ−グロビン遺伝子プロモーター、α−フェトプロテイン遺伝子プロモーター、及び筋クレアチンキナーゼ遺伝子プロモーターからなる群から選択される、項17に記載の方法。
28.プラスミドが、pNB292であり、配列番号10のヌクレオチド配列を有する、項17に記載の方法。
29.プラスミドが、VR1012プラスミドに挿入された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含む、項17に記載の方法。
30.腎不全の発生を、その危険性がある哺乳動物被検体において予防する方法であって、プロモーターに作動的に連結されたBMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含有する予防的に有効な量のプラスミドベクターを前記哺乳動物被検体に投与することを含む方法。
31.哺乳動物被検体が、急性腎不全の危険性がある、項30に記載の方法。
32.哺乳動物被検体が、慢性腎不全の危険性がある、項30に記載の方法。
33.BMP−7ポリペプチドが、プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、及び成熟BMP−7ポリペプチドからなる群から選択される、項30に記載の方法。
34.BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列が、配列番号1、配列番号2、並びにBMP−7活性を有するポリペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択される、項30に記載の方法。
35.BMP−7ポリペプチドが、配列番号3並びにBMP−7活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、項30に記載の方法。
36.BMP−7ポリペプチドが、シグナルペプチドを含む、項30に記載の方法。
37.シグナルペプチドが、BMP−7シグナル配列、IGF−1シグナル配列、及びtPAシグナル配列からなる群から選択される、項30に記載の方法。
38.シグナルペプチドが、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号11、並びにシグナルペプチド活性を有するペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるヌクレオチド配列によりコードされる、項37に記載の方法。
39.シグナルペプチドが、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号12、並びにシグナルペプチド活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、項37に記載の方法。
40.プロモーターが、CMV IEプロモーター、RSVプロモーター、HSV−1 TKプロモーター、SV40初期プロモーター、SV40後期プロモーター、アデノウイルス主要後期プロモーター、ホスホグリセリン酸キナーゼ遺伝子プロモーター、メタロチオネイン遺伝子プロモーター、α−1抗トリプシン遺伝子プロモーター、アルブミン遺伝子プロモーター、コラーゲナーゼ遺伝子プロモーター、エラスターゼI遺伝子プロモーター、β−アクチン遺伝子プロモーター、β−グロビン遺伝子プロモーター、γ−グロビン遺伝子プロモーター、α−フェトプロテイン遺伝子プロモーター、及び筋クレアチンキナーゼ遺伝子プロモーターからなる群から選択される、項30に記載の方法。
41.プラスミドが、pNB292であり、配列番号10のヌクレオチド配列を有する、項30に記載の方法。
42.プラスミドが、VR1012プラスミドに挿入された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含む、項30に記載の方法。
43.プロモーターに作動的に連結された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含む組換えプラスミドベクター。
44.BMP−7ポリペプチドが、プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、及び成熟BMP−7ポリペプチドからなる群から選択される、項43に記載の組換えプラスミドベクター。
45.BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列が、配列番号1、配列番号2、並びにBMP−7活性を有するポリペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択される、項43に記載の組換えプラスミドベクター。
46.BMP−7ポリペプチドが、配列番号3並びにBMP−7活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、項43に記載の組換えプラスミドベクター。
47.BMP−7ポリペプチドが、シグナルペプチドを含む、項43に記載の組換えプラスミドベクター。
48.シグナルペプチドが、BMP−7シグナル配列、IGF−1シグナル配列、及びtPAシグナル配列からなる群から選択される、項47に記載の組換えプラスミドベクター。
49.シグナルペプチドが、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号11、並びにシグナルペプチド活性を有するペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるヌクレオチド配列によりコードされる、項47に記載の組換えプラスミドベクター。
50.シグナルペプチドが、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号12、並びにシグナルペプチド活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、項47に記載の方法。
51.プロモーターが、CMV IEプロモーター、RSVプロモーター、HSV−1 TKプロモーター、SV40初期プロモーター、SV40後期プロモーター、アデノウイルス主要後期プロモーター、ホスホグリセリン酸キナーゼ遺伝子プロモーター、メタロチオネイン遺伝子プロモーター、α−1抗トリプシン遺伝子プロモーター、アルブミン遺伝子プロモーター、コラーゲナーゼ遺伝子プロモーター、エラスターゼI遺伝子プロモーター、β−アクチン遺伝子プロモーター、β−グロビン遺伝子プロモーター、γ−グロビン遺伝子プロモーター、α−フェトプロテイン遺伝子プロモーター、及び筋クレアチンキナーゼ遺伝子プロモーターからなる群から選択される、項43に記載の方法。
52.プラスミドが、pNB292であり、配列番号10のヌクレオチド配列を有する、項43に記載の組換えプラスミドベクター。
53.プラスミドが、VR1012プラスミドに挿入された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含む、項43に記載の組換えプラスミドベクター。
54.項43〜53のいずれかに記載の組換えプラスミドベクター及び少なくとも1つの薬学的に又は獣医学的に許容される担体、賦形剤、又は媒体を含む医薬組成物。
このように、本発明の好ましい実施形態を詳細に記載したが、上述の項により定義された本発明は、その多くの明らかな変形物が、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、可能性として考えられるように、上述の記載で説明される特定の細部に限定されるものではないことを理解されたい。
050876pPCR-Scriptプラスミドマップ及びイヌ科BMP−7のコードされたオープンリーディングフレーム(「ORF」)を表す図である。コードされたORFのヌクレオチド配列は、配列番号2のヌクレオチド配列、コードされたORFのアミノ酸配列は、配列番号3のアミノ酸配列である。 pNB292プラスミドマップ及びイヌ科BMP−7のコードされたORFを表す図である。コードされたORFのヌクレオチド配列は、配列番号2のヌクレオチド配列、コードされたORFのアミノ酸配列は、配列番号3のアミノ酸配列である。 コントロールラット及びBMP−7を発現するプラスミドで処置したラットにおける、ある種の評点を有する腎臓病変の頻度を示すヒストグラムを提供する図である。 コントロールラット及びBMP−7を発現するプラスミドで処置したラットにおける、重篤な病変の頻度を示すヒストグラムを提供する図である。
配列表も本出願の一部として含まれる:配列番号1は、イヌ科プレプロBMP−7ポリペプチドのヌクレオチド配列であり、配列番号2は、イヌ科プレプロBMP−7ポリペプチドのコドン最適化ヌクレオチド配列であり、配列番号3は、イヌ科プレプロBMP−7ポリペプチドのアミノ酸配列であり、配列番号4は、tPAからの短いシグナルペプチドのヌクレオチド配列であり(23個のアミノ酸)、配列番号5は、tPAからの短いシグナルペプチドのアミノ酸配列であり(23個のアミノ酸)、配列番号6は、tPAからの長いシグナルペプチドのヌクレオチド配列であり(28個のアミノ酸)、配列番号7は、tPAからの長いシグナルペプチドのアミノ酸配列であり(28個のアミノ酸)、配列番号8は、ウマ科IGF−1シグナルペプチドのヌクレオチド配列であり、配列番号9は、ウマ科IGF−1シグナルペプチドのアミノ酸配列であり、配列番号10は、pBN292プラスミドのヌクレオチド配列であり、配列番号11は、イヌ科IGF−1シグナルペプチドのヌクレオチド配列であり、配列番号12は、イヌ科IGF−1シグナルペプチドのアミノ酸配列である。

Claims (20)

  1. プロモーターに作動的に連結された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含む組換えプラスミドベクターであって、前記BMP−7ポリペプチドが、プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、及び成熟BMP−7ポリペプチドからなる群から選択されるか、又は
    前記BMP−7ポリペプチドが、配列番号3並びにBMP−7活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する組換えプラスミドベクター。
  2. BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列が、配列番号1、配列番号2、並びにBMP−7活性を有するポリペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択される請求項1に記載の組換えプラスミドベクター。
  3. BMP−7ポリペプチドが、BMP−7シグナル配列、IGF−1シグナル配列、及びtPAシグナル配列からなる群から選択されるシグナルペプチドを含むか、又は
    前記シグナルペプチドが、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号11、並びにシグナルペプチド活性を有するペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるヌクレオチド配列によりコードされるか、又は
    前記シグナルペプチドが、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号12、並びにシグナルペプチド活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の組換えプラスミドベクター。
  4. プラスミドがpNB292であり、配列番号10のヌクレオチド配列を有する、又は
    プラスミドがVR1012プラスミドに挿入された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含む請求項1に記載の組換えプラスミドベクター。
  5. 請求項1に記載の組換えプラスミドベクター及び、任意で少なくとも1つの薬学的に又は獣医学的に許容される担体、賦形剤、又は媒体を含む医薬組成物。
  6. 腎不全に罹患している又はそれを発症する危険性がある哺乳動物被検体を処置する方法であって、プロモーターに作動的に連結された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含有する、治療上有効な量のプラスミドを前記哺乳動物被検体に投与することを含む方法。
  7. BMP−7ポリペプチドが、プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、及び成熟BMP−7ポリペプチドからなる群から選択されるか、又は
    BMP−7ポリペプチドが、配列番号3並びにBMP−7活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する請求項6に記載の方法。
  8. BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列が、配列番号1、配列番号2、並びにBMP−7活性を有するポリペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択される請求項6に記載の方法。
  9. BMP−7ポリペプチドが、シグナルペプチドを含み、前記シグナルペプチドが、BMP−7シグナル配列、IGF−1シグナル配列、及びtPAシグナル配列からなる群から選択されるか、又は
    前記シグナルペプチドが、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号12、並びにシグナルペプチド活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有するか、又は
    シグナルペプチドが、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号11、並びにシグナルペプチド活性を有するペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるヌクレオチド配列によりコードされる、請求項6に記載の方法。
  10. プラスミドが、pNB292であり、配列番号10のヌクレオチド配列を有するか、又は
    プラスミドが、VR1012プラスミドに挿入された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含む、請求項6に記載の方法。
  11. BMP−7ポリペプチドが、哺乳動物被検体中でインビボで発現する請求項6に記載の方法。
  12. 哺乳動物被検体が、ネコ科の動物及びイヌ科の動物からなる群から選択される請求項6に記載の方法。
  13. 哺乳動物被検体が、イヌ科の動物である請求項12に記載の方法。
  14. 腎不全を発症する危険性がある哺乳動物被検体において、腎不全の発症を予防する方法であって、プロモーターに作動的に連結された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含有する、予防的に有効な量のプラスミドベクターを前記哺乳動物被検体に投与することを含む方法。
  15. BMP−7ポリペプチドが、プレプロBMP−7ポリペプチド、プロBMP−7ポリペプチド、及び成熟BMP−7ポリペプチドからなる群から選択されるか、又は
    BMP−7ポリペプチドが、配列番号3並びにBMP−7活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する請求項14に記載の方法。
  16. BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列が、配列番号1、配列番号2、並びにBMP−7活性を有するポリペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択される請求項14に記載の方法。
  17. BMP−7ポリペプチドが、シグナルペプチドを含み、前記シグナルペプチドが、BMP−7シグナル配列、IGF−1シグナル配列、及びtPAシグナル配列からなる群から選択されるか、又は
    前記シグナルペプチドが、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号11、並びにシグナルペプチド活性を有するペプチドをコードするその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるヌクレオチド配列によりコードされるか、又は
    前記シグナルペプチドが、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号12、並びにシグナルペプチド活性を有するその断片、変異体、誘導体、及びホモログからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項14に記載の方法。
  18. プラスミドが、pNB292であり、配列番号10のヌクレオチド配列を有するか、又は
    プラスミドが、VR1012プラスミドに挿入された、BMP−7ポリペプチドをコードする核酸配列を含む請求項14に記載の方法。
  19. 哺乳動物被検体が、ネコ科の動物及びイヌ科の動物からなる群から選択される請求項14に記載の方法。
  20. 哺乳動物被検体が、イヌ科の動物である請求項19に記載の方法。
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