JP2008500010A - イヌ科動物のghrh遺伝子、ポリペプチド及び使用方法 - Google Patents

イヌ科動物のghrh遺伝子、ポリペプチド及び使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、イヌ科動物のプリプロGHRHポリペプチド、イヌ科動物の成熟GHRHペプチド、イヌ科動物のプリプロGHRH又はイヌ科動物の成熟GHRHをコードしている単離したポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、脊椎動物、特にイヌにおいて、遺伝子治療によって疾患及び成長ホルモン欠損症を処置するために使用することができる、イヌ科動物のプリプロGHRH又はイヌ科動物のGHRHをコードしており且つそれを発現するベクターも包含する。

Description

本出願は、「CANINE GHRH GENE, POLYPEPTIDES AND METHODS OF USE」と題された、2003年5月1日出願の米国仮特許出願第60/467,405号の優先権を主張する。前述の出願、並びにそれ中に又はそれを遂行する間に引用されたすべての文書(「出願に引用された文書」)及び出願に引用された文書中で引用又は参照されたすべての文書、並びに本明細書中で引用又は参照したすべての文書(「本明細書中で引用した文書」)、並びに本明細書中で引用した文書中で引用又は参照されたすべての文書と共に、本明細書中又は本明細書中に参照により援用されている任意の文献中で言及したすべての製品のすべての製造者の指示書、説明書、製品仕様書、及び製品情報シートが、本明細書中に参照により援用されており、本発明の実行に用い得る。
本発明は、イヌ科動物のプリプロGHRHポリペプチド、イヌ科動物の成熟GHRHペプチド、イヌ科動物のプリプロGHRH又はイヌ科動物の成熟GHRHをコードしている単離したポリヌクレオチドに関する。
一実施形態では、本発明は、イヌ科動物のプリプロGHRH又はイヌ科動物のGHRHをコードしており且つそれを発現するベクターに関する。このようなベクターは、脊椎動物、特にイヌにおいて、遺伝子治療によって疾患及び成長ホルモン欠損症を処置するために使用することができる。
別の実施形態では、本発明は、イヌ科動物のプリプロGHRH又はイヌ科動物のGHRHをin vivoで発現するベクターを動物宿主に注射することを含む、ペプチドGHRHを脊椎動物、特にイヌに送達する方法に関する。
本発明は、脊椎動物、特にイヌにおける貧血、悪液質、創傷治癒、骨折治癒、骨粗鬆症、肥満症を処置する方法にも関する。
成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)とは、下垂体前葉による成長ホルモン(GH)の合成及び分泌を制御するために重要な役割を果たす視床下部ペプチドである。ヒトGHRHは、C末端がアミド化された44個のアミノ酸のペプチドである。対照的に、ラットGHRHは長さが43個のアミノ酸のアミド化されていないペプチドであり、ヒトGHRHと67%しか相同性がない。GHRHは、C末端領域におけるシグナルペプチドの除去及びタンパク質分解的切断によって成熟GHRHへとプロセッシングされる前駆体(プリプロGHRH)から派生することが確立されている。前駆体のアミノ酸配列は、2つの可能性のあるスプライシング−アクセプター部位の示差的な使用法に応じて107個又は108個の残基を含む。
ヒトとラットGHRHの遺伝子は、4個のイントロンによって隔てられた5個の小さなエクソンを含み、ゲノムDNA上で10キロを超える塩基にわたるが、イントロンの位置及び大きさが異なる。
特許出願EP1052286号は、ゲノムライブラリからイヌ科動物のGHRH遺伝子をクローニングする非特異的な方法を例示しているが、その説明には遺伝子のヌクレオチド配列が開示されておらず、どのようにイントロンを除去し、どのようにエクソン配列を構築して完全なコード配列を得るかについての指導もまったく提供されていない。
家畜では、GHRHは、主に除脂肪体重の増加によって、乳の組成を変化させずに乳汁分泌を促進し、乳変換への供給を増加させ、成長を維持する。GHの分泌を刺激することにより、GHRHは動物において免疫機能を亢進する。GHRHは、成長ホルモン産生異常による癌などの慢性疾患における悪液質の処置(Bartlett et al Cancer 1994, 73, 1499-1504及びSurgery 1995, 117, 260-267)、創傷治癒、骨折治癒、老化過程の遅延、骨粗鬆症及び貧血(Sohmiya et al J. Endocrinol. Invest. 2000, 23, 31-36及びClin. Endocrinl. 2001, 55, 749-754)において、治療上の大きな有用性を有する。
特許出願EP1052286号 Bartlett et al Cancer 1994, 73, 1499-1504 Surgery 1995, 117, 260-267 Sohmiya et al J. Endocrinol. Invest. 2000, 23, 31-36 Clin. Endocrinl. 2001, 55, 749-754
研究により、GHの産生及び分泌を刺激するためには比較的少量のGHRHしか必要ないことが示されている。しかし、異なる動物種由来の異種GHRHを用いることにより、GHの放出に対してより弱い刺激がもたらされ得る。また、異種GHRHペプチドの治療上の投与により、宿主において抗体応答が誘発され得る。イヌ科動物のGHRHをコードしているDNAは本発明以前に知られておらず、イヌ又は他の動物種を処置するのに十分な量でイヌ科動物のGHRHを利用可能にする必要性があった。
本出願中で文書を引用又は特定した場合はいずれも、このような文献が本発明の従来技術として利用可能であることの承認ではない。
本発明は部分的に、本出願者らによる、新規のイヌ科動物のプリプロGHRH及びイヌ科動物の成熟GHRHポリヌクレオチド並びにポリペプチド配列の同定に基づいている。
本発明は、イヌ科動物のプリプロGHRHポリペプチド、イヌ科動物の成熟GHRHペプチド及びイヌ科動物のプリプロGHRH又はイヌ科動物の成熟GHRHをコードしている単離したポリヌクレオチドに関する。有利な実施形態では、イヌ科動物のプリプロGHRHポリペプチドは、本質的に配列番号1のアミノ酸残基からなる。別の有利な実施形態では、イヌ科動物の成熟GHRHペプチドは、本質的に配列番号2のアミノ酸残基からなる。
本発明はまた、配列番号3の配列を有するイヌ科動物のプリプロGHRHから本質的になる単離したポリヌクレオチド、又はそれに完全に相補的なアンチセンス鎖、並びに配列番号4の配列を有するイヌ科動物の成熟GHRHから本質的になる単離したポリヌクレオチド、又はそれに完全に相補的なアンチセンス鎖も包含する。ポリヌクレオチドはDNA又はRNA分子であることができる。
一実施形態では、本発明は、イヌ科動物のプリプロGHRH又はイヌ科動物のGHRHをコードしており且つそれを発現するベクターに関する。このようなベクターは、脊椎動物において、遺伝子治療によって疾患及び成長ホルモン欠損症を処置するために使用することができる。有利な実施形態では、発現ベクターは、イヌ科動物のプリプロGHRHをコードしており、配列番号3のヌクレオチド塩基配列を含むポリヌクレオチドを含む。別の有利な実施形態では、発現ベクターは、イヌ科動物の成熟GHRHをコードしており、配列番号4のヌクレオチド塩基配列を含むポリヌクレオチドを含む。有利な実施形態では、ヌクレオチド塩基配列は、プロモーター及び任意選択でエンハンサーに作動可能に連結している。
別の実施形態では、本発明は、イヌ科動物のプリプロGHRH又はイヌ科動物のGHRHをin vivoで発現するベクターを動物宿主に注射することを含む、ペプチドGHRHを脊椎動物、特にイヌに送達する方法に関する。有利な実施形態では、動物宿主はイヌである。有利な実施形態では、イヌ科動物のGHRH又はイヌ科動物のプリプロGHRHを発現するベクターと、製薬上又は獣医学上許容される担体又はビヒクル、或いは細胞中でのイヌ科動物のGHRH若しくはイヌ科動物のプリプロGHRHの送達及び発現を促進する又はベクターの安定性を向上させる賦形剤とを含む配合物。有利には、送達は動物、有利には脊椎動物、より有利にはイヌに、in vivoで行う。より有利な実施形態では、配合物中のベクターは、本質的に配列番号3からなるイヌ科動物のプリプロGHRH配列又は本質的に配列番号4からなるイヌ科動物の成熟GHRH配列を含む。
本発明はまた、GHRH配合物を動物に注射することを含む、動物、有利には脊椎動物、より有利にはイヌにGHRHを送達する方法を提供する。有利な実施形態では、配合物は、イヌ科動物のGHRHを発現するベクターと製薬上又は獣医学上許容される担体若しくはビヒクル又は賦形剤とを含む。
本発明はまた、脊椎動物において貧血、悪液質、創傷治癒、骨折治癒、骨粗鬆症及び肥満症を処置する方法に関する。本発明はまた、脊椎動物の免疫応答を刺激する方法に関する。
本開示及び特に特許請求の範囲及び/又は段落中では、「含む」、「含んだ」、「含んでいる」などの用語は、米国特許法でそれらに帰するとされた意味を有することができることを留意されたい。例えば、これらは「含む」、「含まれた」、「含めた」などを意味することができ、「本質的に〜からなる」及び「から本質的になる」などの用語は、米国特許法でそれらに帰するとされた意味をもつ。例えば、これらは明白に列挙していない要素を許容するが、従来技術に見つかる要素又は本発明の基本的な若しくは新規の特徴に影響を与える要素を排除する。本明細書中で使用する「一貫して本質的に」とは、明白に非イヌ科動物のGHRH配列を排除する意味をもつ。
これら及び他の実施形態は、以下の詳細な説明に開示されている又はそれから明らかであり、またそれに包含されている。
例として示すが、本発明を記載した具体的な実施例だけに限定することを意図しない以下の詳細な説明は、添付の図面と併せることで最もよく理解され得る。
本発明は部分的に、本出願者らによる、新規のイヌ科動物のプリプロGHRH及びイヌ科動物の成熟GHRHポリヌクレオチド並びにポリペプチド配列の同定に基づいている。本発明以前に、マウス、ラット、ブタ及びウシなどの様々な動物種由来の利用可能なGHRHペプチド及びコード配列が存在していた。イヌに異種GHRHを用いることにより、GHの放出に対してより弱い刺激がもたらされ、繰り返して注射したあとに宿主において抗体応答が誘発され得る。イヌ科動物のGHRHをコードしているDNAは本発明以前に知られておらず、イヌを処置するのに十分な量でイヌ科動物のGHRHを利用可能にする必要性があった。
本発明は、以下のアミノ酸配列を有するイヌ科動物のプリプロGHRHポリペプチドに関する:H-MPLWVFFLVILTLSSGSHSSPPSLPIRIPRYADAIFTNSYRKVLGQLSARKLLQDIMSRQQGERNREQGAKVRLGRQVDSLWASQKQMALENILASLLQKRRNSQG-OH(配列番号1)。ペプチドシグナル(プレペプチド)配列はMet(1)からSer(20)にわたる。Ser(19)の後ろでシグナルペプチドの切断も起こることができる。括弧内の数字はプリプロGHRH配列中のアミノ酸の位置を意味する。H−M及びG−OHは、プリプロペプチドのN末端でのMetアミノ酸及びカルボキシ末端でのGlyアミノ酸が修飾されていないことを意味する。preGHRHペプチドの切断後、Arg(30)の後ろ及びLeu(74)の後ろでプロGHRHペプチドが切断され、成熟GHRHペプチドがもたらされる。
イヌ科動物のプリプロGHRHポリペプチドの変異体は、位置2のアミノ酸Proがアミノ酸Leuによって置換されている。
本発明はまた、以下のアミノ酸配列を有するイヌ科動物の成熟GHRHペプチドに関する:R1-YADAIFTNSYRKVLGQLSARKLLQDIMSRQQGERNREQGAKVRL-R2(配列番号2)(Rは水素又はH−Metであり、RはOH又はNHである)。N末端でのH−Met又はH−Yは、メチオニン又はチロシンが修飾されていないことを意味する。成熟ペプチドのカルボキシ末端でのL−OH又はL−NH2は、ロイシンアミノ酸が修飾されていないかアミド化されているかのどちらかであることを意味する。
別の実施形態では、本発明は、安定性が向上したイヌ科動物の成熟GHRHの類似体を含む。この類似体は、Tyr(1)からHis(1)、Ala(2)からVal(2)、Gly(15)からAla(15)、Met(27)からLeu(27)又はSer(28)からAsn(28)からなる群から選択された、少なくとも1つのアミノ酸置換を有する。括弧内の数字は成熟GHRH配列中のアミノ酸の位置を意味する。これらのアミノ酸置換はイヌ科動物のプリプロGHRHポリペプチド内に導入することができる。当業者には、このような特異的アミノ酸置換を行うことは日常的な実験である。例えばそれだけには限定されないが、イヌ科動物の成熟GHRHポリヌクレオチドの部位特異的突然変異誘発を実施して、上述アミノ酸置換のうち1つ又は複数を有するイヌ科動物の成熟GHRHペプチドの突然変異体を得ることができる。当分野で知られている方法を用いて遺伝子も化学合成することができる。
用語「タンパク質」、「ペプチド」、「ポリペプチド」及び「ポリペプチド断片」は、任意の長さのアミノ酸残基のポリマーをいうために、本明細書中で互換性があるように使用される。ポリマーは、直鎖状又は分枝鎖状であることができ、修飾アミノ酸又はアミノ酸の類似体を含んでいてよく、アミノ酸以外の化学基(chemical moiety)によって中断されていてもよい。これらの用語は、自然に又は介入することによって、例えばジスルフィド結合の形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、又は標識化成分や生物活性成分との結合など任意の他の操作若しくは修飾によって修飾されたアミノ酸ポリマーも包含する。
本発明は、以下の配列及び断片を有する、イヌ科動物のプリプロGHRHをコードしている単離したポリヌクレオチドを包含する:5'-ATGCCACTCTGGGTGTTCTTCCTGGTGATCCTCACCCTCAGCAGTGGCTCCCACTCTTCCCCGCCATCCCTGCCCATCAGAATCCCTCGGTATGCAGACGCCATCTTCACCAACAGCTACCGGAAGGTGCTGGGCCAGCTGTCCGCCCGCAAGCTCCTGCAGGACATCATGAGCCGGCAGCAGGGAGAGAGAAACCGGGAGCAAGGAGCAAAGGTACGACTCGGCCGTCAGGTGGACAGTCTGTGGGCAAGCCAAAAGCAGATGGCATTGGAGAACATCCTGGCATCCCTGTTACAGAAACGCAGGAACTCCCAAGGATGA-3'(配列番号3)。
本発明はまた、位置5及び6のヌクレオチドC及びAがそれぞれT及びGによって置換されている、イヌ科動物のプリプロGHRHをコードしているポリヌクレオチドの変異体を提供する。
本発明はまた、以下の配列を有する、イヌ科動物の成熟GHRHをコードしている単離したポリヌクレオチドを含む:5'-TATGCAGACGCCATCTTCACCAACAGCTACCGGAAGGTGCTGGGCCAGCTGTCCGCCCGCAAGCTCCTGCAGGACATCATGAGCCGGCAGCAGGGAGAGAGAAACCGGGAGCAAGGAGCAAAGGTACGACTC-3'(配列番号4)。
「ポリヌクレオチド」とは、任意の長さのヌクレオチドの高分子形態であり、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、及び類似体を任意の組合せで含む。ポリヌクレオチドは三次元構造を有していてよく、既知又は未知の任意の機能を行ってよい。用語「ポリヌクレオチド」には二本鎖、一本鎖、及び三重らせん分子が含まれる。別段に指定しない又は必要としない限りは、ポリヌクレオチドである本明細書中に記載の本発明の任意の実施形態は、二本鎖の形態、及びDNA、RNA若しくはハイブリッド分子のいずれかの二本鎖の形態を構成することが知られている又は予想されている2つの相補的な形態のそれぞれを包含する。
ポリヌクレオチドの非限定的な例は、遺伝子又は遺伝子断片、エクソン、イントロン、mRNA、tRNA、rRNA、リボザイム、cDNA、組換えポリヌクレオチド、分枝鎖状ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離したDNA、任意の配列の単離したRNA、核酸プローブ及びプライマーである。ポリヌクレオチドは、メチル化されたヌクレオチド及びヌクレオチドの類似体などの修飾されたヌクレオチド、ウラシル(uracyl)、フルオロリボースやチオレートなどの他の糖及び結合基、並びにヌクレオチド分枝を含み得る。ヌクレオチドの配列は重合後に、標識化成分を用いたコンジュゲーションなどによってさらに修飾されてもよい。この定義に含まれる他の種類の修飾は、cap、1つ又は複数の天然に存在するヌクレオチドを類似体で置換すること、及びポリヌクレオチドをタンパク質、金属イオン、標識化成分、他のポリヌクレオチド又は固体担体に結合させる手段の導入である。
「単離した」ポリヌクレオチド又はポリペプチドとは、それがそのネイティブ環境中で付随している物質を実質的に含まないものをいう。実質的に含まないとは、これらの物質を少なくとも50%、有利には少なくとも70%、より有利には少なくとも80%、さらにより有利には少なくとも90%含まないことをいう。
本発明は、GHRHポリヌクレオチドの相補鎖をさらに含む。
相補鎖は任意の長さの高分子であることができ、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、及び類似体を任意の組合せで含むことができる。
ハイブリダイゼーション反応は、様々な「ストリンジェンシー」条件下で行うことができる。ハイブリダイゼーション反応のストリンジェンシーを高める条件は周知である。例えば、"Molecular Cloning: A Laboratory Manual", second edition (Sambrook et al. 1989)を参照されたい。関連する条件の例には(ストリンジェンシーが低い順で)以下が含まれる:インキュベーション温度は25℃、37℃、50℃、及び68℃;緩衝液の濃度は10×SSC、6×SSC、1×SSC、0.1×SSC(SSCは0.15MのNaClと15mMのクエン酸緩衝液である)及び他の緩衝液系を用いたそれと等価な濃度;ホルムアミドの濃度は0%、25%、50%、及び75%;インキュベーション時間は5分間〜24時間;1、2又は複数回の洗浄ステップ;洗浄インキュベーション時間は1、2、又は15分間;並びに洗浄液は6×SSC、1×SSC、0.1×SSC、又は脱イオン水。
本発明は、イヌ科動物のGHRHポリペプチドの機能的に等価な変異体及び誘導体並びに機能的に等価なその断片をコードしているポリヌクレオチドをさらに包含し、これは、それがコードしているポリペプチドの特性を増強させるか、低下させるか、又は有意に影響を与えない場合がある。これらの機能的に等価な変異体、誘導体、及び断片は、イヌ科動物のGHRHの活性を保持する能力を示す。例えば、コードされているアミノ酸配列に変化を与えないDNA配列の変化、並びにアミノ酸残基の保存的置換、1つ若しくはいくつかのアミノ酸の欠失又は付加、及びアミノ酸の類似体によるアミノ酸残基の置換をもたらすDNA配列の変化は、コードされているポリペプチドの特性に有意に影響を与えない変化である。保存的アミノ酸置換は、グリシン/アラニン、バリン/イソロイシン/ロイシン、アスパラギン/グルタミン、アスパラギン酸/グルタミン酸、セリン/スレオニン/メチオニン、リシン/アルギニン、及びフェニルアラニン/チロシン/トリプトファンである。
別の実施形態では、本発明は、配列番号1に対して少なくとも少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性又は同一性を有する、イヌ科動物のプリプロGHRHポリペプチドの変異体を含む。
別の実施形態では、本発明は、配列番号2に対して少なくとも97%、少なくとも97.5%、少なくとも98%、少なくとも98.5%、又は少なくとも99%の相同性又は同一性を有する、イヌ科動物の成熟GHRHポリペプチドの変異体を含む。
別の実施形態では、本発明は、配列番号3に対して少なくとも86.5%、少なくとも87%、少なくとも87.5%、少なくとも88%、少なくとも88.5%、少なくとも89%、少なくとも89.5%、少なくとも90%、少なくとも90.5%、少なくとも91%、少なくとも91.5%、少なくとも92%、少なくとも92.5%、少なくとも93%、少なくとも93.5%、少なくとも94%、少なくとも94.5%、少なくとも95%、少なくとも95.5%、少なくとも96%、少なくとも96.5%、少なくとも97%、少なくとも97.5%、少なくとも98%少なくとも98.5%、少なくとも99%又は少なくとも99.5%の相同性又は同一性を有する、イヌ科動物のプリプロGHRHをコードしているポリヌクレオチドの変異体を含む。本発明は、イヌ科動物のプリプロGHRHの類似体をコードしているポリヌクレオチドも包含する。有利な実施形態では、イヌ科動物のプリプロGHRHの類似体は、配列番号1に対して少なくとも86.5%、少なくとも87%、少なくとも87.5%、少なくとも88%、少なくとも88.5%、少なくとも89%、少なくとも89.5%、少なくとも90%、少なくとも90.5%、少なくとも91%、少なくとも91.5%、少なくとも92%、少なくとも92.5%、少なくとも93%、少なくとも93.5%、少なくとも94%、少なくとも94.5%、少なくとも95%、少なくとも95.5%、少なくとも96%、少なくとも96.5%、少なくとも97%、少なくとも97.5%、少なくとも98%少なくとも98.5%、又は少なくとも99%又は少なくとも99.5%の相同性又は同一性を有する。
別の実施形態では、本発明は、配列番号4に対して90.5%、少なくとも91%、少なくとも91.5%、少なくとも92%、少なくとも92.5%、少なくとも93%、少なくとも93.5%、少なくとも94%、少なくとも94.5%、少なくとも95%、少なくとも95.5%、少なくとも96%、少なくとも96.5%、少なくとも97%、少なくとも97.5%、少なくとも98%少なくとも98.5%、少なくとも99%又は少なくとも99.5%の相同性又は同一性を有する、イヌ科動物の成熟GHRHをコードしているポリヌクレオチドの変異体を含む。本発明は、イヌ科動物の成熟GHRHの類似体をコードしているポリヌクレオチドも包含する。有利な実施形態では、イヌ科動物の成熟GHRHの類似体は、配列番号2に対して97.5%、少なくとも98%少なくとも98.5%、少なくとも99%又は少なくとも99.5%の相同性又は同一性を有する。
本発明の目的のために、配列の同一性又は相同性は、重なり及び同一性が最大となる一方で配列ギャップが最小限となるようにアラインメントを行った場合の配列を比較することによって決定される。具体的には、いくつかの数学アルゴリズムのうち任意のものを用いて配列同一性を決定し得る。2つの配列を比較するために用いる数学アルゴリズムの非限定的な例は、Karlin & Altschul, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1993; 90: 5873-5877に記載のように修正したKarlin & Altschul, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1990; 87: 2264-2268のアルゴリズムである。
配列の比較に用いる数学アルゴリズムの別の例は、Myers & Miller, CABIOS 1988; 4: 11-17のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、GCG配列アラインメントソフトウェアパッケージの一部であるALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれている。アミノ酸配列を比較するためにALIGNプログラムであるPAM120重量残基表を利用する場合は、ギャップ長ペナルティは12を、及びギャップペナルティは4を用いることができる。局所的な配列類似性領域及びアラインメントを同定するためのさらに別の有用なアルゴリズムは、Pearson & Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1988; 85: 2444-2448に記載のFASTAアルゴリズムである。
本発明による使用が有利であるのはWU−BLAST(ワシントン大学のBLAST)バージョン2.0ソフトウェアである。いくつかのUNIXプラットフォーム用のWU−BLASTバージョン2.0の実行可能なプログラムは、ftp://blast.wustl.edu/blast/executablesからダウンロードすることができる。このプログラムはWU−BLASTバージョン1.4に基づいており、これは同様にパブリックドメインNCBI−BLASTバージョン1.4に基づいている(すべて本明細書中に参考として組み込まれているAltschul & Gish, 1996, Local alignment statistics, Doolittle ed., Methods in Enzymology 266: 460-480;Altschul et al Journal of Molecular Biology 1990; 215: 403-410;Gish & States, 1993; Nature Genetics 3: 266-272;Karlin & Altschul, 1993; Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90: 5873-5877)。
一般に、アミノ酸配列の比較は既知の構造のポリペプチドのアミノ酸配列と未知の構造のポリペプチドのアミノ酸配列とのアラインメントを行うことによって達成する。その後、配列中のアミノ酸を比較し、相同性のあるアミノ酸のグループをグループ化する。この方法によりポリペプチドの保存領域が検出され、アミノ酸の挿入及び欠失が説明される。アミノ酸配列間の相同性は、市販されているアルゴリズムを用いて決定することができる(上記の相同性の説明も参照)。本明細書中他の箇所で言及したものに加えて、米バイオテクノロジー情報センターのBLAST、ギャップBLAST(gapped BLAST)、BLASTN、BLASTP、及びPSI−BLASTのプログラムにも言及する。これらのプログラムはこの目的のために当分野において幅広く使用されており、2つのアミノ酸配列の相同領域のアラインメントを行うことができる。
プログラムの組の中のすべての検索プログラムのうち、ギャップアラインメントルーチンがデータベース検索自体に不可欠である。所望する場合はギャッピングをオフにすることができる。長さ1のギャップのペナルティ(Q)の初期設定は、タンパク質及びBLASTPではQ=9であり、BLASTNではQ=10であるが、任意の整数に変更し得る。ギャップを伸長するための1残基あたりのペナルティ(R)の初期設定は、タンパク質及びBLASTPではR=2であり、BLASTNではR=10であるが、任意の整数に変更し得る。重なり及び同一性が最大となる一方で配列ギャップが最小限となるように配列のアラインメントを行うために、Q及びRの値の任意の組合せを用いることができる。アミノ酸比較マトリックスの初期設定はBLOSUM62であるが、PAMなどの他のアミノ酸比較マトリックスを利用することができる。
或いは又はそれに加えて、例えばヌクレオチド又はアミノ酸配列に関して、用語「相同性」又は「同一性」とは、2つの配列間の相同性の定量的測度を示すことができる。パーセント配列相同性は、(Nref−Ndif)*100/Nref(式中、Ndifはアラインメントを行った際の2つの配列中の同一でない残基の合計数であり、Nrefは一方の配列中の残異数である)として計算することができる。したがって、DNA配列AGTCAGTCは配列AATCAATCと75%の配列同一性を有する(Nref=8;Ndif=2)。
或いは又はそれに加えて、配列に関して、「相同性」又は「同一性」とは、同一のヌクレオチド又はアミノ酸を有する位置の数を2つの配列のうち短い方のヌクレオチド又はアミノ酸の数で割算したものをいうことができ、ここで、2つの配列のアラインメントはWilbur及びLipmanのアルゴリズム(本明細書中に参照により援用されているWilbur & Lipman, Proc Natl Acad Sci USA 1983; 80: 726)に従って、例えばウィンドウサイズは20個のヌクレオチド、ワード長は4個のヌクレオチド、及びギャップペナルティは4を用いて決定することができ、アラインメントを含めた配列データのコンピュータ支援解析及び解釈は市販されているプログラム(例えばIntelligenetics(商標)Suite、Intelligenetics Inc.カリフォルニア州)を用いて便利に行うことができる。RNA配列が類似していると考えられる場合、又はDNA配列と一定割合の配列の同一性若しくは相同性を有する場合は、DNA配列中のチミジン(T)はRNA配列中のウラシル(U)と等価と見なされている。したがって、RNA配列は本発明の範囲内にあり、DNA配列中のチミジン(T)をRNA配列中のウラシル(U)と等価と見なすことによって、DNA配列に由来することができる。
さらに、必要以上の実験を行わずに、当業者は、パーセント相同性を決定するために多くの他のプログラム又は参考文献を調べることができる。
本発明はさらに、ベクター分子又は発現ベクター内に含まれており、且つプロモーター要素及び任意選択でエンハンサーに作動可能に連結しているイヌ科動物のGHRHポリヌクレオチドを包含する。
有利な実施形態では、プロモーターはサイトメガロウイルス(CMV)前初期遺伝子のプロモーターである。別の有利な実施形態では、プロモーター及び/又はエンハンサー要素は酸素誘導性である。本発明の方法で用いることができる酸素誘導性プロモーター及び/又はエンハンサーの例には、それだけには限定されないが、初期成長応答−1(Egr1)プロモーター(例えばPark et al., J Clin Invest. 2002 Aug; 110 (3): 403-1参照)、低酸素症誘導性因子(HIF)誘導エンハンサー(例えばCuevas et al., Cancer Res. 2003 Oct 15; 63 (20): 6877-84参照)及びMn−スーパーオキシドジスムターゼ(Mn−SOD)プロモーター(例えばGao et al., Gene. 1996 Oct 17; 176 (1-2): 269-70参照)が含まれる。
別の実施形態では、エンハンサー並びに/又はプロモーターには、様々な細胞又は組織に特異的なプロモーター(例えば、筋肉、内皮細胞、肝臓、体性細胞若しくは幹細胞)、様々なウイルスプロモーター及びエンハンサー並びに各動物種に同質遺伝子的に特異的な様々なGHRH DNA配列が含まれる。例えば、イヌ科動物筋肉細胞中でイヌ科動物のGHRHが発現される場合は、イヌ科動物のGHRHの発現を最適化するためにエンハンサー及び/又はプロモーターはイヌ科動物筋肉細胞に特異的であることができる。筋肉に特異的なプロモーター及びエンハンサーの例は記載されており、当業者に知られている(例えば、その開示が全体で参考として組み込まれているLi et al., Gene Ther. 1999 Dec; 6 (12): 2005-11;Li et al., Nat Biotechnol. 1999 Mar; 17 (3): 241-5及びLoirat et al., Virology. 1999 Jul 20; 260 (1): 74-83参照)。
本発明で使用し得るプロモーター及びエンハンサーには、それだけには限定されないが、LTR又はラウス肉腫ウイルス、HSV−1のTK、SV40の初期又は後期プロモーター、アデノウイルス主要後期(MLP)、ホスホグリセリン酸キナーゼ、メタロチオネイン、α−1抗トリプシン、アルブミン、コラゲネーゼ(collagenese)、エラスターゼI、β−アクチン、β−グロビン、γ−グロビン、α−胎児性タンパク質、筋肉クレアチンキナーゼが含まれる。「ベクター」とは、in vitro又はin vivoのどちらかで標的細胞に送達する異種ポリヌクレオチドを含む組換え、DNA若しくはRNAプラスミド又はウイルスをいう。異種ポリヌクレオチドは治療を目的として目的配列を含んでいてよく、任意選択で発現カセットの形態であってよい。本明細書中で使用する場合、ベクターは最終的な標的細胞又は対象中で複製が可能である必要はない。この用語にはクローニングベクターが含まれ、ウイルスベクターも含まれる。
用語「組換え」とは、ポリヌクレオチドが、自然に存在しない、又は自然には見つからない配置で別のポリヌクレオチドに連結している、半合成又は合成起源であることを意味する。
「異種」とは、比較する残りのエンティティとは遺伝的に明確に異なるエンティティ由来であることを意味する。例えば、ポリヌクレオチドを、遺伝子操作技術によって異なる源由来のプラスミド又はベクター内に配置してもよく、これは異種ポリヌクレオチドである。そのネイティブコード配列から取り出し、ネイティブ配列以外のコード配列に作動可能に連結させたプロモーターは異種プロモーターである。
本発明のポリヌクレオチドは、同一転写単位内のさらなるコード配列、プロモーター、リボソーム結合部位、ポリアデニル化部位などの制御要素、同一の又は異なるプロモーターの制御下にあるさらなる転写単位、宿主細胞のクローニング、発現、相同組換え、及び形質転換を可能にする配列、並びに本発明の実施形態を提供するために望ましい場合がある任意のこのような構築体などの、さらなる配列を含み得る。
本発明は、イヌ科動物のプリプロGHRH、イヌ科動物の成熟GHRH、イヌ科動物のプロGHRH或いは変異体若しくは類似体又は断片を発現するベクターを包含する。成熟GHRH又はプロGHRHでは、GHRHを細胞外培地に分泌させるために、ペプチドをコードしているヌクレオチド配列の直前にペプチドシグナルをコードしているフレーム内のヌクレオチド配列が存在することが好ましい。シグナル配列は、プリプロGHRH由来の天然配列であるか、又は分泌されたタンパク質由来のペプチドシグナル、例えば組織プラスミノーゲンアクチベータータンパク質(tPA)、特にヒトtPA由来のシグナルペプチドであることができる(S. Friezner Degen et al J. Biol. Chem. 1996, 261, 6972-6985;R. Rickles et al J. Biol. Chem. 1988, 263, 1563-1569;D. Berg. et al Biochem. Biophys. Res. Commun. 1991, 179, 1289-1296)。成熟GHRHでは、アミド化を得るために、コードポリヌクレオチド配列中のペプチドのC末端にGly及びArgを追加することができる。
イヌ科動物のGHRHの発現のための要素が本発明のベクター中に存在することが有利である。最小限の様式では、これは、開始コドン(ATG)、ストップコドン及びプロモーター、並びに任意選択でプラスミドなどの特定のベクター及び特定のウイルスベクター、例えばポックスウイルス以外のウイルスベクターのポリアデニル化配列も含むか、本質的にそれらからなるか、又はそれらからなる。ポリヌクレオチドがポリタンパク質断片、例えばイヌ科動物のGHRHをコードしている場合は、ベクター中においてATGが読み枠の5’に配置され、ストップコドンが3’に配置されることが有利である。エンハンサー配列、イントロンなどの安定化配列、及びタンパク質の分泌を可能にするシグナル配列などの、発現を制御するための要素が存在していてもよい。
in vivo又はin vitroのどちらかで本発明の遺伝子の遺伝子産物を発現させるためにベクター若しくは組換え体若しくはプラスミドを作製及び/又は投与する方法は、任意の所望する方法、例えば:米国特許第4,603,112号;同第4,769,330号;同第4,394,448号;同第4,722,848号;同第4,745,051号;同第4,769,331号;同第4,945,050号;同第5,494,807号;同第5,514,375号;同第5,744,140号;同第5,744,141号;同第5,756,103号;同第5,762,938号;同第5,766,599号;同第5,990,091号;同第5,174,993号;同第5,505,941号;同第5,338,683号;同第5,494,807号;同第5,591,639号;同第5,589,466号;同第5,677,178号;同第5,591,439号;同第5,552,143号;同第5,580,859号;同第6,130,066号;同第6,004,777号;同第6,130,066号;同第6,497,883号;同第6,464,984号;同第6,451,770号;同第6,391,314号;同第6,387,376号;同第6,376,473号;同第6,368,603号;同第6,348,196号;同第6,306,400号;同第6,228,846号;同第6,221,362号;同第6,217,883号;同第6,207,166号;同第6,207,165号;同第6,159,477号;同第6,153,199号;同第6,090,393号;同第6,074,649号;同第6,045,803号;同第6,033,670号;同第6,485,729号;同第6,103,526号;同第6,224,882号;同第6,312,682号;同第6,348,450号及び同第6,312,683号;1986年10月16日出願の米国特許出願第920,197号;国際公開公報WO90/01543号;国際公開公報WO91/11525号;国際公開公報WO94/16716号;国際公開公報WO96/39491号;国際公開公報WO98/33510号;欧州特許EP265785号;欧州特許EP0370573号;Andreansky et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996; 93: 11313-11318;Ballay et al., EMBO J. 1993; 4: 3861-65;Felgner et al., J. Biol. Chem. 1994; 269: 2550-2561;Frolov et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996; 93: 11371-11377;Graham, Tibtech 1990; 8: 85-87;Grunhaus et al., Sem. Virol. 1992; 3: 237-52;Ju et al., Diabetologia 1998; 41: 736-739;Kitson et al., J. Virol. 1991; 65: 3068-3075;McClements et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996; 93: 11414-11420;Moss, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996; 93: 11341-11348;Paoletti, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996; 93: 11349-11353;Pennock et al., Mol. Cell. Biol. 1984; 4: 399-406;Richardson (Ed), Methods in Molecular Biology 1995; 39, "Baculovirus Expression Protocols," Humana Press Inc.;Smith et al. (1983) Mol. Cell. Biol. 1983; 3: 2156-2165;Robertson et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996; 93: 11334-11340;Robinson et al., Sem. Immunol. 1997; 9: 271;及びRoizman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1996; 93: 11307-11312に開示されている方法に従う若しくは類似している方法、又はそれらに引用された文書中に開示されている方法であることができる。したがって、本発明のベクターは、ポックスウイルス(例えば、ワクシニアウイルス、アビポックス(avipox)ウイルス、カナリア痘ウイルス、鶏痘ウイルス、ラクーン痘(raccoonpox)ウイルス、豚痘ウイルスなど)、アデノウイルス(例えば、ヒトアデノウイルス、イヌ科動物アデノウイルス)、ヘルペスウイルス(例えばイヌ科動物ヘルペスウイルス)、バキュロウイルス、レトロウイルスなど(本明細書中に参照により援用されている文書に記載)の、任意の適切な組換えウイルス又はウイルスベクターであることができ、又は、ベクターはプラスミドであることができる。本明細書中で引用した文書及び本明細書中に参照により援用されている文書は、本発明の実施に有用なベクターの例を提供することに加えて、本発明の組成物中の、又はそれに含まれるベクター若しくは複数のベクターによって発現される非イヌ科動物のGHRHペプチド又はその断片の源、例えば、非イヌ科動物の成熟GHRHペプチド、非イヌ科動物のプリプロGHRHペプチド、非イヌ科動物のpreGHRHペプチド、非イヌ科動物のプロGHRHペプチド又はその断片、サイトカインなども提供することができる。
本発明はまた、発現ベクターなどのベクターを含む調製物、例えば、治療用組成物に関する。調製物は、GHRHポリヌクレオチドのうち1つ若しくは複数を含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなる(且つ有利にはそれを発現する)1つ若しくは複数のベクター、例えばin vivo発現ベクターなどの発現ベクターを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなることができる。有利には、ベクターは、製薬上又は獣医学上許容される担体、賦形剤又はビヒクル中で、イヌ科動物のGHRHをコードしているコード領域を含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなるポリヌクレオチドを含み、且つそれを発現する。したがって、本発明の一実施形態によれば、調製物中の他のベクター若しくは複数のベクターは、コードしているポリヌクレオチドを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなり、妥当な状況下では、ベクターはイヌ科動物のGHRHの1つ若しくは複数の他のタンパク質又はその断片を発現する。
別の実施形態によれば、調製物中のベクター若しくは複数のベクターは、イヌ科動物のGHRHの1つ若しくは複数のタンパク質又はその断片(若しくは複数の断片)をコードしているポリヌクレオチド(若しくは複数のポリヌクレオチド)を含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなり、ベクター若しくは複数のベクターはポリヌクレオチド(若しくは複数のポリヌクレオチド)を発現する。本発明の調製物は、有利には妥当な条件下若しくは適切な条件下においてin vivoで、又は適切な宿主細胞中で、同一のタンパク質及び/又は異なるタンパク質をコードしているが有利には同一のタンパク質をコードしている、様々なイヌ科動物のGHRHの単離したもの由来のポリヌクレオチドを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなり、且つ有利に発現もしている少なくとも2つのベクターを含むか、本質的にそれからなるか、或いはそれからなることが有利である。有利にはin vivoで、イヌ科動物のGHRHペプチド、融合タンパク質又はそのエピトープをコードしているポリヌクレオチドを含むか、本質的にそれからなるか、或いはそれからなり、且つ有利にはそれを発現する1つ若しくは複数のベクターを含む調製物。本発明はまた、様々なGHRH、例えば、それだけには限定されないが、イヌに加えてネコ、ウシ、ヤギ、ヒト、マウス、サル、ブタ、ラット及びヒツジなどの様々な種由来のGHRHのコードを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなり、且つそれを発現するベクターの混合物にも向けられている。
本発明の一実施形態によれば、発現ベクターはウイルスベクター、具体的にはin vivo発現ベクターである。有利な実施形態では、発現ベクターはアデノウイルスベクターである。有利には、アデノウイルスは、ヒトAd5ベクター、E1欠失及び/又はE3欠失アデノウイルスである。
1つの特定の実施形態では、ウイルスベクターはポックスウイルス、例えば、ワクシニアウイルス又は弱毒化ワクシニアウイルス(例えば、MVA、即ちニワトリ胚繊維芽細胞上でアンカラ(Ankara)ワクチン株を570以上継代したあと得られた改変アンカラ株;Stickl & Hochstein-Mintzel, Munch. Med. Wschr., 1971, 113, 1149-1153;Sutter et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 1992, 89, 10847-10851を参照;ATCC VR−1508として利用可能;又はNYVAC、米国特許第5,494,807号の例えば実施例1〜6、並びにNYVACの構築、及びコペンハーゲン株ワクシニアウイルスゲノムからさらなるORFが欠失しているNYVACの変異体、及びこの組換え体の部位内に異種コード核酸分子を挿入すること、及びマッチしたプロモーターの使用について記載している米国特許第5,494,807号のet seqを参照;国際公開公報WO96/40241号も参照)、アビポックスウイルス又は弱毒化アビポックスウイルス(例えば、カナリア痘、鶏痘、鳩痘(dovepox)、鳩痘(pigeonpox)、鶉痘(quailpox)、ALVAC若しくはTROVAC;例えば米国特許第5,505,941号、第5,494,807号参照)、豚痘、ラクーン痘、ラクダ痘、或いは粘液腫症ウイルスである。
本発明の別の実施形態によれば、ポックスウイルスベクターはカナリア痘ウイルス又は鶏痘ウイルスベクター、有利には弱毒化カナリア痘ウイルス又は鶏痘ウイルスである。この観点から、ATCCからアクセス番号VR−111の下で利用可能なカナリア痘。弱毒化カナリア痘ウイルスは米国特許第5,756,103号(ALVAC)及び国際公開公報WO01/05934号に記載されている。数々の鶏痘ウイルスワクチン株、例えばMERIALから販売されているDIFTOSEC CT株及びINTERVETから販売されているNOBILIS VARIOLEワクチンも利用可能であり、弱毒化鶏痘株TROVACに関する米国特許第5,766,599号も参照されたい。
それらの組換え体を作製する方法及びそれらの組換え体をどのように投与するかについての情報に関して、当業者は、本明細書中で引用した文書及び国際公開公報WO90/12882号を参照することができ、例えば、ワクシニアウイルスについてはとりわけ米国特許第4,769,330号、第4,722,848号、第4,603,112号、第5,110,587号、第5,494,807号、及び第5,762,938号に言及されており、鶏痘についてはとりわけ米国特許第5,174,993号、第5,505,941号及び米国特許US−5,766,599号に言及されており、カナリア痘についてはとりわけ米国特許第5,756,103号に言及されており、豚痘についてはとりわけ米国特許第5,382,425号に言及されており、ラクーン痘についてはとりわけ国際公開公報WO00/03030号に言及されている。
発現ベクターがワクシニアウイルスである場合、発現させるポリヌクレオチド又は複数のポリヌクレオチドの挿入部位又は複数の部位は、チミジンキナーゼ(TK)遺伝子又は挿入部位、赤血球凝集素(HA)遺伝子又は挿入部位、A型の封入体をコードしている領域(ATI)であることが有利である。本明細書中で引用した文書、特にワクシニアウイルスに関するものも参照されたい。カナリア痘の場合には、挿入部位又は複数の部位はORF(若しくは複数のORF)C3、C5及び/又はC6であることが有利である。本明細書中で引用した文書、特にカナリア痘ウイルスに関するものも参照されたい。鶏痘の場合には、挿入部位又は複数の部位はORFF7及び/又はF8であることが有利である。本明細書中で引用した文書、特に鶏痘ウイルスに関するものも参照されたい。MVAウイルス領域の挿入部位又は複数の部位は、有利には、Carroll M. W. et al., Vaccine, 1997, 15 (4), 387-394;Stittelaar K. J. et al., J. Virol., 2000, 74 (9), 4236-4243;Sutter G. et al., 1994, Vaccine, 12 (11), 1032-1040を含めた様々な出版物に記載のとおりである。この観点から、当業者が他の挿入部位又は他のプロモーターを用いることを可能にする完全なMVAゲノムがAntoine G., Virology, 1998, 244, 365-396に記載されていることにも注目されたい。
有利には、発現させるポリヌクレオチドを特定のポックスウイルスプロモーター、例えばとりわけワクシニアプロモーター7.5kDa(Cochran et al., J. Virology, 1985, 54, 30-35)、ワクシニアプロモーターI3L(Riviere et al., J. Virology, 1992, 66, 3424-3434)、ワクシニアプロモーターHA(Shida, Virology, 1986, 150, 451-457)、牛痘プロモーターATI(Funahashi et al., J. Gen. Virol., 1988, 69, 35-47)、ワクシニアプロモーターH6(Taylor J. et al., Vaccine, 1988, 6, 504-508;Guo P. et al. J. Virol., 1989, 63, 4189-4198;Perkus M. et al., J. Virol., 1989, 63, 3829-3836)の制御下に挿入する。
特定の実施形態では、ウイルスベクターはヒトアデノウイルス(HAV)又はイヌ科動物アデノウイルス(CAV)などのアデノウイルスである。
一実施形態では、ウイルスベクターはヒトアデノウイルス、具体的には、Genbankのアクセッション番号M73260の下で開示されており、且つ参照文献J. Chroboczek et al Virol. 1992, 186, 280-285に開示されているhAd5の配列を参照することによって、ウイルスゲノムのE1領域中の具体的にはヌクレオチド459付近からヌクレオチド3510付近を欠失させることによって複製能力をなくさせた血清型5アデノウイルスである。欠失させたアデノウイルスを、E1を発現する293(F. Graham et al J. Gen. Virol. 1977, 36, 59-72)又はPER細胞、具体的にはPER.C6(F. Falloux et al Human Gene Therapy 1998, 9, 1909-1917)中で増殖させる。ヒトアデノウイルスは、E3領域中の具体的にはヌクレオチド28592付近からヌクレオチド30470付近が欠失していることができる。E1領域中の欠失は、E3領域中の欠失と組み合わせて行うことができる(例えば、J. Shriver et al. Nature, 2002, 415, 331-335、F. Graham et al Methods in Molecular Biology Vol. 7: Gene Transfer and Expression Protocols Edited by E. Murray, The Human Press Inc, 1991, p 109-128;Y. Ilan et al Proc. Natl. Acad. Sci. 1997, 94, 2587-2592;米国特許US6,133,028号;米国特許US6,692,956号;S. Tripathy et al Proc. Natl. Acad. Sci. 1994, 91, 11557-11561;B. Tapnell Adv. Drug Deliv. Rev. 1993, 12, 185-199;X. Danthinne et al Gene Thrapy 2000, 7, 1707-1714;K. Berkner Bio Techniques 1988, 6, 616-629;K. Berkner et al Nucl. Acid Res. 1983, 11, 6003-6020;C. Chavier et al J. Virol. 1996, 70, 4805-4810参照)。挿入部位は、最終的にE1及び/若しくはE3領域の部分的又は完全な欠失のあとのE1及び/若しくはE3座位(領域)であることができる。有利には、発現ベクターがアデノウイルスである場合は、発現させるポリヌクレオチドを、強力なプロモーターなどの真核細胞中で機能するプロモーター、好ましくはサイトメガロウイルス前初期遺伝子プロモーター(CMV−IEプロモーター)、具体的にはM. Boshart et al Cell 1985, 41, 521-530に記載のヌクレオチド−734付近からヌクレオチド+7付近のエンハンサー/プロモーター領域又はPromega Corp.のpCIベクターのエンハンサー/プロモーター領域の制御下に挿入する。CMV−IEプロモーターは、ネズミ又はヒト由来であることが有利である。伸長因子1αのプロモーターも使用することができる。1つの特定の実施形態では、低酸素症によって調節されるプロモーター、例えばK. Boast et al Human Gene Therapy 1999, 13, 2197-2208)に記載のプロモーターHREを使用することができる。筋肉に特異的なプロモーターも使用することができる(X. Li et al Nat. Biotechnol. 1999, 17, 241-245)。強力なプロモーターも、プラスミドベクターに関連して本明細書中に記載されている。一実施形態では、スプライシング配列をエンハンサー/プロモーター領域の下流に配置することができる。例えば、CMV−IE遺伝子から単離したイントロンI(R. Stenberg et al J. Virol. 1984, 49, 190)、ウサギ若しくはヒトβ−グロビン遺伝子から単離したイントロン、具体的にはb−グロビン遺伝子由来のイントロン2、免疫グロブリン遺伝子から単離したイントロン、SV40初期遺伝子由来のスプライシング配列、又はマウス免疫グロブリンアクセプター配列と融合させたヒトβ−グロビンドナー配列を含むPromege Corp.のpCIベクターから単離したキメライントロン配列(Genbankアクセッション番号CVU47120のヌクレオチド890付近からヌクレオチド1022付近)である。ポリ(A)配列及びターミネーター配列を、発現させるポリヌクレオチド、例えばウシ成長ホルモン遺伝子、具体的にはGenbankアクセッション番号BOVGHRHのヌクレオチド2339付近からヌクレオチド2550付近、ウサギβ−グロビン遺伝子又はSV40後期遺伝子ポリアデニル化シグナルの下流に挿入することができる。
別の実施形態では、ウイルスベクターはイヌ科動物アデノウイルス、具体的にはCAV−2である(例えば、L. Fischer et al. Vaccine, 2002, 20, 3485-3497;米国特許第5,529,780号;米国特許第5,688,920号;PCT出願WO95/14102号参照)。CAVでは、挿入部位はE3領域中及び/又はE4領域と右のITR領域との間に位置する領域中であることができる(米国特許第6,090,393号;米国特許第6,156,567号参照)。一実施形態では、挿入はサイトメガロウイルス前初期遺伝子プロモーター(CMV−IEプロモーター)又はヒトアデノウイルスベクターについて既に記載したプロモーターなどのプロモーターの制御下で行う。ポリ(A)配列及びターミネーター配列は、発現させるポリヌクレオチド、例えばウシ成長ホルモン遺伝子又はウサギβ−グロビン遺伝子ポリアデニル化シグナルの下流に挿入することができる。
別の特定の実施形態では、ウイルスベクターはイヌ科動物ヘルペスウイルス(CHV)又はネコ科動物ヘルペスウイルス(FHV)などのヘルペスウイルスである。CHVでは、挿入部位は特にチミジンキナーゼ遺伝子中、ORF3中、又はUL43ORF中であってもよい(米国特許第6,159,477号参照)。一実施形態では、発現させるポリヌクレオチドは真核細胞中で機能するプロモーター、有利にはCMV−IEプロモーター(ネズミ又はヒト)の制御下で挿入する。1つの特定の実施形態では、低酸素症によって調節されるプロモーター、例えばK. Boast et al Human Gene Therapy 1999, 13, 2197-2208)に記載のプロモーターHREを使用することができる。ポリ(A)配列及びターミネーター配列は、発現させるポリヌクレオチド、例えばウシ成長ホルモン又はウサギβ−グロビン遺伝子ポリアデニル化シグナルの下流に挿入することができる。
本発明のさらなる実施形態によれば、発現ベクターはプラスミドベクター又はDNAプラスミドベクター、具体的にはin vivo発現ベクターである。具体的な非限定的な例では、ポリヌクレオチド配列を挿入するためのベクターとしてpVR1020又は1012プラスミド(VICAL Inc.;Luke C. et al., Journal of Infectious Diseases, 1997, 175, 91-97;Hartikka J. et al., Human Gene Therapy, 1996, 7, 1205-1217)を利用することができる。pVR1020プラスミドはpVR1012由来であり、ヒトtPAシグナル配列を含む。一実施形態では、ヒトtPAシグナルは、Genbankのアクセッション番号HUMTPA14のアミノ酸M(1)からアミノ酸S(23)を含む。
用語プラスミドは、本発明によるポリヌクレオチド及び所望の宿主又は標的の細胞若しくは複数の細胞中でそれがin vivoで発現されるために必要な要素を含む任意のDNA転写単位にわたる。この観点から、スーパーコイル又は非スーパーコイルの環状プラスミド、並びに直鎖状の形態が本発明の範囲内にあることが意図されることに注意されたい。
各プラスミドは、イヌ科動物の成熟GHRHをコードしているポリヌクレオチドに加えて、プロモーターに作動可能に連結しているか、プロモーターの制御下にあるか、又はプロモーターに依存しているイヌ科動物のプリプロGHRH、イヌ科動物のプロGHRH、変異体、類似体又は断片を含む(comprise)か、含む(contain)か、又は本質的にそれからなる。一般に、真核細胞中で機能するプロモーターを用いることが有利である。好ましい強力なプロモーターはヒト若しくはネズミ由来、又は任意選択でラット若しくはモルモットなどの別の起源である前初期サイトメガロウイルスプロモーター(CMV−IE)である。CMV−IEプロモーターは実際のプロモーター部分を含むことができ、これはエンハンサー部分に結合していてもしていなくてもよい。欧州特許EP−A−260148号、欧州特許EP−A−323597号、米国特許第5,168,062号、第5,385,839号、及び第4,968,615号、並びにPCT出願WO87/03905号を参照することができる。CMV−IEプロモーターは、有利にはヒトCMV−IE(Boshart M. et al., Cell., 1985, 41, 521-530)又はネズミCMV−IEである。
より一般的には、プロモーターはウイルス又は細胞起源である。本発明の実施において有用に用い得るCMV−IE以外の強力なウイルスプロモーターは、SV40ウイルスの初期/後期プロモーター又はラウス肉腫ウイルスのLTRプロモーターである。本発明の実施において有用に用い得る強力な細胞性プロモーターは、例えばデスミンプロモーター(Kwissa M. et al., Vaccine, 2000, 18, 2337-2344)又はアクチンプロモーター(Miyazaki J. et al., Gene, 1989, 79, 269-277)などの細胞骨格の遺伝子のプロモーターである。
これらプロモーターの機能的な細断片、即ち十分な促進活性を維持しているこれらプロモーターの一部分が本発明内に含まれ、例えばPCT出願WO98/00166号又は米国特許第6,156,567号による切断CMV−IEプロモーターを本発明の実施において使用することができる。したがって、本発明の実施におけるプロモーターには、完全長のプロモーターの誘導体及び細断片であって、十分な促進活性、好ましくは誘導体又は細断片が由来する実際の又は完全長のプロモーターの促進活性に実質的に類似した促進活性、例えば米国特許第6,156,567号の切断CMV−IEプロモーターの活性及び完全長のCMV−IEプロモーターの活性と同種の活性を維持しており、その結果プロモーターとして機能する誘導体及び細断片が含まれる。したがって、本発明の実施におけるCMV−IEプロモーターは、完全長のプロモーターのプロモーター部分及び/又は完全長のプロモーターのエンハンサー、並びに誘導体及び細断片を含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなることができる。
好ましくは、プラスミドは、他の発現制御要素を含むか、又は本質的にそれからなる。安定化配列(又は複数の安定化配列)、例えばイントロン配列(又は複数のイントロン配列)、好ましくはhCMV−IEの第1イントロン(PCT出願WO89/01036号)、ウサギβ−グロビン遺伝子のイントロンII(van Ooyen et al., Science, 1979, 206, 337-344)を組み込むことが特に有利である。
プラスミド及びポックスウイルス以外のウイルスベクターのポリアデニル化シグナル(ポリA)に関しては、ウシ成長ホルモン(bGH)遺伝子のポリ(A)シグナル(米国特許第5,122,458号参照)、又はウサギβグロビン遺伝子のポリ(A)シグナル若しくはSV40ウイルスのポリ(A)シグナルをより用いることができる。
本発明の別の実施形態によれば、発現ベクターは、妥当な細胞系中でのタンパク質のin vitro発現に用いられる発現ベクターである。分泌のあと、又は分泌が起こらない場合も(分泌が存在しない場合は、典型的には細胞溶解が起こる又は細胞溶解を行う)、発現されたタンパク質を培養上清中又はそれから収集することができ、任意選択で限外濾過などの濃縮方法によって濃縮するか、及び/又は親和性、イオン交換若しくはゲル濾過型クロマトグラフィー方法などの精製手段によって精製する。
本発明で使用することができる宿主細胞には、それだけには限定されないが、筋肉細胞、ケラチノサイト、筋芽細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)、ベロ細胞、BHK21、sf9細胞などが含まれる。宿主細胞を培養する条件は特定の遺伝子に応じて変動し、宿主細胞に応じてイヌ科動物のGHRHを培養するために最適な条件を決定するために、時によっては日常的な実験が必要であることは当業者に理解されよう。例えば、イヌ科動物のGHRHをコードしているベクターを筋芽細胞(処置を必要としている動物由来の筋肉組織から得ることができる)に形質転換させ、形質転換した筋芽細胞を動物へと移植することができる。その結果、組換えイヌ科動物のGHRHを発現するよう遺伝子操作した筋芽細胞は、ホルモンを動物の血液中に分泌することができる。別の例では、ケラチノサイトもGHRHをコードしているベクターで形質転換させ、動物内に移植することができ、その結果循環内にイヌ科動物のGHRHが分泌される。
「宿主細胞」とは、遺伝子改変を行ったか、又は組換えプラスミド若しくはベクターの外来ポリヌクレオチドを投与することによって遺伝子改変を行うことが可能である原核細胞或いは真核細胞を示す。遺伝子改変を行った細胞に言及する場合、この用語は最初に改変を行った細胞及びその子孫のどちらもいう。
所望の配列を含むポリヌクレオチドを適切なクローニング又は発現ベクター内に挿入し、次いでベクターを適切な宿主細胞内に導入して複製及び増幅することができる。当分野で知られている任意の手段によってポリヌクレオチドを宿主細胞内に導入することができる。目的のポリヌクレオチドを含むベクターは、直接の取り込み、エンドサイトーシス、形質移入、f接合、電気穿孔、塩化カルシウム、塩化ルビジウム、リン酸カルシウム、DEAE−デキストラン、又は他の物質を用いた形質移入、微粒子銃、リポフェクション、及び感染(ベクターが感染性、例えばレトロウイルスベクターである場合)を含めたいくつかの妥当な手段のうち任意のものによって、宿主細胞内に導入することができる。ベクター又はポリヌクレオチドの導入の選択は多くの場合宿主細胞の特徴に依存する。
有利な実施形態では、本発明は、標的細胞中におけるイヌ科動物のGHRHの送達及び発現のために配合物を治療上有効な量で投与することを提供する。治療上有効な量の決定は当業者には日常的な実験である。一実施形態では、配合物は、イヌ科動物のGHRHを発現するポリヌクレオチドを含む発現ベクター及び製薬上又は獣医学上許容される担体、ビヒクル又は賦形剤を含む。有利な実施形態では、製薬上又は獣医学上許容される担体、ビヒクル又は賦形剤は、形質移入を促進する及び/又はベクター若しくはタンパク質の保存性を向上させる。
製薬上又は獣医学上許容される担体若しくはビヒクル又は賦形剤は、当業者に周知である。例えば、製薬上又は獣医学上許容される担体若しくはビヒクル又は賦形剤は、0.9%のNaCl溶液(例えば生理食塩水)又はリン酸緩衝液であることができる。本発明の方法で使用することができる他の製薬上又は獣医学上許容される担体若しくはビヒクル又は賦形剤には、それだけには限定されないが、ポリ−(L−グルタミン酸塩)又はポリビニルピロリドンが含まれる。製薬上又は獣医学上許容される担体若しくはビヒクル又は賦形剤は、ベクター(若しくは本発明のベクターからin vitroで発現されるタンパク質)の投与を容易にする任意の化合物又は化合物の組合せであり得る。有利には、担体、ビヒクル又は賦形剤は、形質移入を促進する及び/又はベクター(若しくはタンパク質)の保存性を向上させ得る。用量及び用量体積は本明細書中の一般的な説明に記載されており、また、必要以上の実験を行わずに、本開示を当分野の知識と組み合わせて読むことによって当業者が決定することができる。
プラスミド用に有利に適切であるが排他的でない第四級アンモニウム塩を含むカチオン性脂質は、以下の式を有することが有利であり:
Figure 2008500010
(式中、Rは12〜18個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の直鎖脂肪族基であり、Rは2又は3個の炭素原子を含む別の脂肪族基であり、Xはアミン又はヒドロキシル基である)、例えばDMRIEである。別の実施形態では、カチオン性脂質は中性脂質、例えばDOPEと会合していることができる。
これらカチオン性脂質のうち、有利には中性脂質、有利にはDOPE(ジオレオイル−ホスファチジル−エタノールアミン;Behr J. P., 1994, Bioconjugate Chemistry, 5, 382-389)と会合したDMRIE(N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチル−2,3−ビス(テトラデシルオキシ)−1−プロパンアンモニウム;国際公開公報WO96/34109号)が好ましく、DMRIE−DOPEが形成される。
有利には、プラスミドとアジュバントとの混合物を即席且つ有利には調製物の投与と同時に又は調製物の投与のすぐ前に形成させる。例えば、投与のすぐ前に又は前に、有利には投与の前に混合物が複合体を形成するのに十分な時間を与えるために、例えば、投与の約30分前など投与の約10分〜約60分前に、プラスミド−アジュバント混合物を形成させる。
DOPEが存在する場合は、DMRIE:DOPEのモル比は、有利には約95:約5〜約5:約95、より有利には約1:約1、例えば1:1である。
DMRIE又はDMRIE−DOPEのアジュバント:プラスミド重量比は、約10:約1〜約1:約5など約50:約1〜約1:約10、有利には約1:約1〜約1:約2、例えば1:1〜1:2であることができる。
具体的な実施形態では、薬剤組成物をin vivoで直接投与し、コードされている産物が宿主内でベクターによって発現される。GHRHをコードしているベクターのin vivo送達方法(例えば、その開示が全体で参照により援用されている米国特許第6,423,693号;欧州特許公開EP1052286号、欧州特許公開EP1205551号、米国特許公開第20040057941号、国際公開公報WO9905300号及びDraghia-Akli et al., Mol Ther. 2002 Dec; 6 (6): 830-6参照)を改変して、本発明のイヌ科動物のGHRHをイヌに送達することができる。上述の参照文献の教示を考慮して、当業者は、本明細書中に記載のイヌ科動物のGHRHをコードしているベクターのin vivo送達を行うことができる。
有利には、本発明による薬剤組成物及び/若しくは治療用組成物並びに/又は配合物は、本明細書中に記載の1つ若しくは複数の発現ベクター及び/又はポリペプチドの治療反応を誘発させるために有効な量を含むか、本質的にそれからなるか、或いはそれからなり、有効な量は、必要以上の実験なしに、本明細書中に組み込まれている文書を含めた本開示及び当分野の知識から決定することができる。
プラスミドベクターに基づいた治療用組成物及び/又は薬剤組成物の場合、用量は、一般的に、約1μg〜約2000μg、有利には約50μg〜約1000μg、より有利には約100μg〜約800μgの、GHRHを発現するプラスミドを含むか、本質的にそれからなるか、又はそれからなることができる。電気穿孔を用いてプラスミドベクターに基づいた治療用組成物及び/又は薬剤組成物を投与する場合は、プラスミドの用量は一般に約0.1μg〜1mg、有利には約1μg〜100μg、有利には約2μg〜50μgである。用量体積は、約0.1〜約2ml、有利には約0.2〜約1mlであることができる。これらの用量及び用量体積は、イヌ科動物並びにウマ科動物及びネコ科動物などの他の哺乳動物の標的種の処置に適切である。
治療用組成物及び/又は薬剤組成物は、用量あたり約10〜約1011、有利には約10〜約1010、より有利には約10〜約10個の、GHRHを発現する組換えアデノウイルスのウイルス粒子を含む。ポックスウイルスに基づいた治療用組成物及び/又は薬剤組成物の場合、用量は約10pfu〜約10pfuであることができる。薬剤組成物は、用量あたり約10〜10、有利には約10〜10pfuの、GHRHを発現するポックスウイルス又はヘルペスウイルス組換えを含む。
哺乳動物である標的種用の組成物の用量体積、例えばイヌ科動物用の組成物の用量体積は、ウイルスベクター、例えば非ポックスウイルス−ウイルスベクターに基づいた組成物に基づいて、一般に約0.1〜約2.0ml、好ましくは約0.1〜約1.0ml、より好ましくは約0.5ml〜約1.0mlである。
当業者には、本明細書中の開示は例として提供し、本発明はそれらに限定されないことを理解されよう。本明細書中の開示及び当分野の知識から、当業者は、必要以上の実験を行わずに投与数、投与経路、及び各注射プロトコルで用いる用量を決定することができる。
本発明は、本発明に従って作製した治療用組成物を有効な量で動物に少なくとも1回投与することを企図する。動物は雄、雌、妊娠した雌及び新生仔であってよい。投与は、それだけには限定されないが、筋肉内(IM)、皮内(ID)若しくは皮下(SC)注射、又は鼻腔内若しくは経口投与を含めた様々な経路によるものでよい。本発明による治療用組成物は、無針装置によっても投与することができる(例えば、Pigjet、Biojector又はVitajet装置(Bioject、米国オレゴン州)を用いる)。プラスミド組成物を投与するための別の手法は、電気穿孔を用いることである(例えば、S. Tollefsen et al. Vaccine, 2002, 20, 3370-3378;S. Tollefsen et al. Scand. J. Immunol., 2003, 57, 229-238;S. Babiuk et al., Vaccine, 2002, 20, 3399-3408;PCT出願WO99/01158号参照)。別の実施形態では、遺伝子銃又は金微粒子銃によってプラスミドを動物に送達する。有利な実施形態では、動物は脊椎動物である。より有利な実施形態では、脊椎動物はイヌである。
本発明は、病状を処置する薬剤組成物を生成するための、イヌ科動物のGHRH、イヌ科動物の成熟GHRH、イヌ科動物のプリプロGHRH、イヌ科動物プロGHRH、変異体、類似体又は断片をコードしており且つそれを発現するウイルスベクターの使用に関する。例えば、本発明によるGHRHを投与することによって刺激されたGHの分泌は、貧血の動物の赤血球細胞に直接的な刺激効果を有する場合がある。しかし、GHRH組成物の投与から利益を受け得る他の病状には、それだけには限定されないが、脊椎動物における悪液質、特に癌から生じる悪液質、創傷治癒、骨折治癒、骨粗鬆症、肥満症などが含まれる。本発明のイヌ科動物のGHRHを発現するベクターは、成長ホルモン産生異常による癌などの慢性疾患における悪液質の処置(Bartlett et al Cancer 1994, 73, 1499-1504及びSurgery 1995, 117, 260-267)、創傷治癒、骨折治癒、老化過程の遅延、骨粗鬆症及び貧血(Sohmiya et al J. Endocrinol. Invest. 2000, 23, 31-36及びClin. Endocrinl. 2001, 55, 749-754)において、治療上の有用性を有する。
ブタGHRHをコードしているプラスミドの筋肉内送達は、イヌにおいて成長ホルモン及びIGF−Iの放出を刺激し、貧血及び悪液質を処置することが実証されている(例えばDraghia-Akli et al., Mol Ther. 2002 Dec; 6 (6): 830-6参照)。GHRHの慢性投与はイヌにおいて骨折治癒を促進することが実証されている(例えばDubreuil et al., Can J Vet Res. 1996 Jan; 60 (1): 7-13参照)。本発明の治療用イヌ科動物のGHRHベクターをDubreuil他のポリエチレンロッド外科用インプラント(Can J Vet Res. 1996 Jan; 60 (1): 7-13)の代わりに投与して動物の骨成長を促進することが有利となろう。同様に、GHRHの慢性投与はラットにおいて創傷治癒を促進することが実証されている(例えばGarrel et al., Surg Res. 1991 Oct; 51 (4): 297-302参照)。ここでも、本発明の治療用イヌ科動物のGHRHベクターをGarrel他の徐放性ペレットインプラントインプラント(Surg Res. 1991 Oct; 51 (4): 297-302)の代わりに投与して動物の創傷治癒を促進することが有利となろう。
本発明はまた、脊椎動物の免疫応答を刺激する方法に関する。一実施形態では、脊椎動物はトリ、ネコ、ウシ、イヌ、サカナ、ヤギ、ウマ、ヒト、マウス、サル、ブタ、ラット又はヒツジである。より有利な実施形態では、脊椎動物はイヌである。
リンパ球はGH−IGF−I、GHRH及びそのそれぞれの受容体を発現するので、GHRHを投与することが免疫細胞の機能を亢進させると仮説されていた(例えばKhorram et al., J Clin Endocrinol Metab. 1997 Nov; 82 (11): 3590-6参照)。ヒトでは、GHRHの類似体を健康な高齢者に投与することにより、著しい免疫亢進効果がもたらされ、免疫機能の無防備状態に対する治療上の利点が与えられ得る(例えばKhorram et al., J Clin Endocrinol Metab. 1997 Nov; 82 (11): 3590-6参照)。トランスジェニックマウスにおけるGHRHの過剰発現により、免疫機能の一部のパラメータの有意な刺激がもたらされた(例えばDialynas et al., J Clin Endocrinol Metab. 1997 Nov; 82 (11): 3590-6参照)。別のマウス研究では、GHRHが実験的自己免疫脳脊髄炎の発生に重要な役割を果たし、自己免疫疾患から保護する治療手法の基盤を提供し得る(例えばIkushima et al., J Immunol. 2003 Sep 15; 171 (6): 2769-72参照)。上述の研究はGHRHが免疫細胞の機能を亢進することを示唆しているので、本発明の治療用イヌ科動物のGHRHベクターを投与することは脊椎動物における免疫応答の刺激に有利となるであろう。
次に、以下の非限定的な例によって本発明をさらに説明する。
[実施例]
視床下部をイヌから採取し、直ちに液体窒素中で凍結させた。QIAGEN(全RNA単離用のRneasy Miniプロトコル、カタログ番号74104)のキットを用いて組織から全RNAを抽出した。Potter Dounceを用いて、キットの変性溶液600μl中で視床下部由来の細胞を解離させた。この溶液はグアニジンイソチオシアネート及びβ−メルカプトエタノールを含んでいた。組織のホモジネートを5分間14000RPM(毎分の回転数)で遠心分離して細片を除去した。600μlの70%エタノール溶液を加え、混合物をRneasyカラム(colomn)に載せ、15秒間10000RPMで遠心分離した。キットと共に提供されたRW1緩衝液でカラムを2回洗浄した。1分間14000RPMで遠心分離したあと、RNAを50μlのRNAseを含まない緩衝液で溶出させた。
cDNAを、5mMのMgCl、20mMのトリスHCl pH8.3、100mMのKCl、1mMのDTT、1mMの各dNTP、20単位のRNAse阻害剤、50単位のモロニーネズミ白血病ウイルス逆転写酵素、2.5μMのランダムヘキサヌクレオチドプライマー及び2μlの全視床下部RNAを含む20μlの反応混合物中で合成した。逆転写ステップは、23℃で5分間、42℃で20分間、99℃で5分間及び10℃で5分間のサイクルで行った。
cDNAのプールは、反応に以下のオリゴヌクレオチドを用いたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅した:
NB151(18量体)5'-ATGCYRCTCTGGGTGYTC-3'(配列番号5)
NB152(17量体)5'-TCATCCYTGGGAGTTCC-3'(配列番号6)
NB153(21量体)5'-GCTACCGGAAGGTKCTGGGCC-3'(配列番号7)
NB154(21量体)5'-GGCCCAGMACCTTCCGGTAGC-3'(配列番号8)
(YはC又はTであり、RはA又はGであり、KはG又はTであり、MはA又はCである)。
オリゴヌクレオチドNB151及びNB154を用いて、GHRH遺伝子の5’末端に対応する136塩基対(bp)の断片を増幅した。NB152及びNB153オリゴヌクレオチドを用いて、GHRH遺伝子の3’末端に対応する重複する206bpの断片を増幅した。
100μlの反応混合物は、20μlのcDNA混合物、2.5単位のDNAポリメラーゼ(J. Cline et al. Nucl. Acid Res. 1996, 24, 3546-3551及びH. Hogrefe et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A 2002, 99, 596-601)、50mMのトリスHCl、pH8.2、0.5μgの各オリゴヌクレオチド(NB151/NB154又はNB152/NB153)を含む。増幅は、94℃で30秒間、55℃で30秒間、72℃で1分間の35サイクル、次いで最後に72℃で10分間の伸長を行って実施した。
GHRHmRNAの5’及び3’末端のヌクレオチド配列を得るために、cDNAの5’及び3’末端をRACEプロトコルに従って増幅した。5’末端には、3μlの全視床下部RNA、2μMのプライマーオリゴdT5’−CDS、2μMのSmtオリゴヌクレオチドを含む5μlの混合物を70℃で加熱し、変性させるために氷上で冷却した。5μlのオリゴヌクレオチドを有する変性RNA、50mMのトリスHCl、pH8.3、75mMのKCl、6mMのMgCl、2mMのDTT、1mMの各dNTP、100単位の逆転写酵素を含む10μlの混合物反応を90分間42℃でインキュベーションし、その後、10mMのトリシン−KOH、pH8.5、1mMのEDTAの緩衝液で1:10に希釈した。2.5μlのアリコートを、0.04μMのユニバーサルプライマー、0.2μMのNB154オリゴヌクレオチド、40mMのトリシン−KOH、pH8.7、15mMのKOAc、3.5mMのMg(OAc)、3.75μg/mlのBSA、0.005%のTweem20(登録商標)、0.005%のノニデット−P40、0.2μMの各dNTP、2.5単位のTaqDNAポリメラーゼも含む50μlの反応混合物中での増幅に用いた。増幅は、5回のサイクル(cyclation)を5回のサイクルで3分間、及び94℃で30秒間、65℃で3分間、72℃で3分間の30サイクルを用いて実施した。239bpの断片が得られた。
Smt(30量体)5'-AAGCAGTGGTATCAACGCAGAGTACGCGGG-3'(配列番号9)
オリゴdT5'-CDS5'-(T)25N_1N-3'(N−1はA、C又はGであり、NはA、C、G又はTである)。
ユニバーサルプライマー5'-CTAATACGACTCACTATAGGGCAAGCAGTGGTATCAACGCAGAGT-3'(配列番号10)
3’末端には、手順は、5μlの混合物は3μlの全視床下部RNA、2μMのSMART(Clontech Laboratories、カリフォルニア州Palo Alto)オリゴヌクレオチドのみを含み、50μlのPCR用反応混合物は2.5μlの希釈cDNAのアリコート、0.04μMのユニバーサルプライマー混合物、0.2μMのNB153オリゴヌクレオチド、50mMのトリスHCl、pH8.3、75mMのKCl、6mMのMgCl2、3.75μg/mlのBSA、0.005%のTween20(登録商標)、0.005%のノノデット(Nonodet)−P40、0.2μMの各dNTP、2.5単位のTaqDNAポリメラーゼを含む以外は上述のものと同じである。386bpの断片が得られた。
SMART(57量体)5'-AAGCAGTGGTATCAACGCAGAGTAC(T)30N-1N-3'(配列番号11)(N−はA、C又はGであり、NはA、C、G又はTである)。
PCR増幅した断片は妥当なプラスミド内に直接クローニングした。大腸菌(E.coli)コロニーをコロニーリフトハイブリデーテョンによってスクリーニングした。プラスミドpCRII NB151/154及びpCRII NB152/153に対応する、GHRHのcDNAを有するプラスミドを、アルカリホスファターゼで標識したNB155プローブを用いて同定した。
NB155(50量体)5'-GCCATCTTCACYAACARCTACCGGAAGGTBCTGGGCCAGCTVTCYGCCCG-3'(配列番号12)(YはC又はTであり、RはA又はGであり、BはC又はG又はTであり、VはA又はC又はGである)。
クローンの配列決定を行った。321bpを含むイヌ科動物のプリプロGHRHをコードしているヌクレオチド配列は以下のとおりである:5'-ATGCCACTCT GGGTGTTCTT CCTGGTGATC CTCACCCTCA GCAGTGGCTC CCACTCTTCC CCGCCATCCC TGCCCATCAG AATCCCTCGG TATGCAGACG CCATCTTCAC CAACAGCTAC CGGAAGGTGC TGGGCCAGCT GTCCGCCCGC AAGCTCCTGC AGGACATCAT GAGCCGGCAG CAGGGAGAGA GAAACCGGGA GCAAGGAGCA AAGGTACGAC TCGGCCGTCA GGTGGACAGT CTGTGGGCAA GCCAAAAGCA GATGGCATTG GAGAACATCC TGGCATCCCT GTTACAGAAA CGCAGGAACT CCCAAGGATG A-3'(配列番号3)。
対応するアミノ酸配列は以下のとおりである:H-MPLWVFFLVI LTLSSGSHSS PPSLPIRIPR YADAIFTNSY RKVLGQLSAR KLLQDIMSRQ QGERNREQGA KVRLGRQVDS LWASQKQMAL ENILASLLQK RRNSQG-OH(配列番号1)。シグナルペプチドはアミノ酸1〜アミノ酸20にわたり、成熟GHRHはアミノ酸31〜アミノ酸74にわたる。
イヌ科動物のGHRHをコードしているポリヌクレオチドは、NB184及びNB185オリゴヌクレオチド並びにDNAポリメラーゼを用いて全視床下部RNAからRT−PCRによって得られる(J. Cline et al. 1996及びH. Hogrefe et al. 2002)。
NB184(33量体):5'-TTTCGCGGATCCTATGCAGACGCCATCTTCACC-3'(配列番号13)(その5’末端にBamH I部位を含む)
NB185(35量体):5'-AAAGCTCTAGATCAACGGCCGAGTCGTACCTTTGC-3'(配列番号14)(その5’末端にXba I部位を含む)。
増幅は、42℃で15分間、95℃で5分間、4℃で5分間の逆転写ステップを1サイクル及び95℃で45秒間、55℃で45秒間、72℃で1分間のPCRステップを30サイクルで用いて実施した。
PCR産物(164pb)をフェノール−クロロホルム抽出によって抽出し、次いでBamH I及びXba Iによって消化して147bpのBamH I/Xba I(断片A)を作製した。
プラスミドpAB110はpVR1020プラスミド(Vical Inc)に由来し、プラスミドのBamH I/Bgl II消化のあとPB326及びPB329オリゴヌクレオチドに対応するポリリンカー(BamH I、Not I、EcoR I、EcoR V、Xba I、Pml I、Pst I、Bgl II)を挿入する。
PB326(40量体)5'-GATCTGCAGCACGTGTCTAGAGGATATCGAATTCGCGGCC-3'(配列番号15)
PB329(40量体)5'-GATCCGCGGCCGCGAATTCGATATCCTCTAGACACGTGCT-3'(配列番号16)
プラスミドpAB110をBamH I/Xba I消化によって直線化して断片B(5055bp)を作製した。
次いで断片A及びBを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB179(5202bp)(図1)を作製した。
プラスミドpCRII NB151/154をまずEcoRIによって消化した。EcoRI断片(167bp)を精製し、最後にBsaWIによって消化してEcoRI−BsaWI断片(143bp)を作製した。プラスミドpCRII NB152/153をまずEcoRIによって消化した。EcoRI断片(235bp)を精製し、最後にBsaWIによって消化してBsaWI−EcoRI断片(220bp)を作製した。
次いでこれら2つの断片を精製し、EcoRIによって直線化したプラスミドpCRII NB151/154内にクローニングして最終プラスミドpCRII NB151/152(4295bp)を作製した。
pNB209の構築は、イヌ科動物のGHRH前駆体(106個のアミノ酸のポリペプチド)をコードしているpVR1012プラスミド(Vical Inc.)に基づいている。
さらなるSalI及びXbal部位をそれぞれ5’及び3’末端に有するcGHRH遺伝子に対応するDNA断片を、プライマーNB361及びNB360、鋳型としてプラスミドpCRIINB151/152、並びにDNAポリメラーゼを用いたPCRによって増幅した。
NB360(30量体):5'-AAAGCTCTAGATCATCCTTGGGAGTTCCTG-3'(配列番号17)(その5’末端にXbal部位を含む)
NB361(31量体):5'-TTTACGCGTCGACATGCTGCTCTGGGTGTTC-3'(配列番号18)(その5’末端にSalI部位を含む)
PCR断片(345bp)をフェノール−クロロホルム抽出によって精製し、次いでSalI及びXbalによって消化して断片A(327bp)を作製した。
プラスミドpVR1012をSalI/Xbal消化によって直線化して断片B(4880bp)を作製した。
次いで断片A及びBを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB209(5207bp)を作製した。図2は、pNB209のラスミド地図及びコードされているORFを示す。
プラスミドpNB210/pNB211/pNB212/pNB213の構築:GHRHプロペプチドに融合した真核tPAリーダーペプチドを含むハイブリッドタンパク質をコードしている改変GHRH遺伝子を含むpAB110由来のプラスミド。
さらなるSalI及びEco47III部位をそれぞれ5’及び3’末端に有するtPA(アミノ酸1〜23)に対応するDNA断片を、プライマーNB355及びNB356、鋳型としてプラスミドpAB110、並びにDNAポリメラーゼを用いたPCRによって得た(J. Cline et al. 1996及びH. Hogrefe et al. 2002)。
NB355(20量体):5'-CCGTCGTCGACAGAGCTGAG-3'(配列番号19)(その5’末端にSalI部位を含む)
NB356(24量体):5'-AAAAGCGCTGGGCGAAACGAAGAC-3'(配列番号20)(その5’末端にEco47III部位を含む)
フェノール−クロロホルム抽出によってPCR断片(184bp)を精製し、次いでSalI及びEco47IIIによって消化して断片A(172bp)を作製した。
さらなるSalI及びNaeI部位をそれぞれ5’及び3’末端に有するtPA(アミノ酸1〜28)に対応するDNA断片を、プライマーNB355及びNB357、鋳型としてプラスミドpAB110、並びにDNAポリメラーゼを用いたPCRによって得た。
NB355(20量体):5'-CCGTCGTCGACAGAGCTGAG-3'(配列番号19)(その5’末端にSalI部位を含む)
NB357(42量体):5'-AAAGCCGGCATGGATTTCCTGGCTGGGCGAAACGAAGAC TGC-3'(配列番号21)(その5’末端にtPAリーダーペプチドの5個のアミノ酸の付加及びNaeI部位を含む)。
フェノール−クロロホルム抽出によってPCR断片(199bp)を精製し、次いでSalI及びNaeIによって消化して断片B(187bp)を作製した。
さらなるNlaIV及びXbal部位をそれぞれ5’及び3’末端に有する欠失(アミノ酸1〜19)GHRHに対応するDNA断片を、プライマーNB358及びNB360、鋳型としてプラスミドpCRII NB151/152、並びにDNAポリメラーゼを用いたPCRによって得た。
NB358(21量体):5'-TTTGGTTCCCCGCCATCCCTG-3'(配列番号22)(その5’末端にNlaIV部位を含む)
NB360(30量体):5'-AAAGCTCTAGATCATCCTTGGGAGTTCCTG-3'(配列番号17)(その5’末端にXbal部位を含む)。
フェノール−クロロホルム抽出によってPCR断片(281bp)を精製し、次いでNlaIV及びXbalによって消化して断片C(265bp)を作製した。
さらなるStuI及びXbalI部位をそれぞれ5’及び3’末端に有する欠失(アミノ酸1〜20)GHRHに対応するDNA断片を、プライマーNB359及びNB360、鋳型としてプラスミドpCRII NB151/152、並びにDNAポリメラーゼを用いたPCRによって得た。
NB359(24量体):5'-TTTAGGCCTCCATCCCTGCCCATC-3'(配列番号23)(その5’末端にStuI部位を含む)
NB360(30量体):5'-AAAGCTCTAGATCATCCTTGGGAGTTCCTG-3'(配列番号17)(その5’末端にXbaI部位を含む)
フェノール−クロロホルム抽出によってPCR断片(278bp)を精製し、次いでStuI及びXbalによって消化して断片D(262bp)を作製した。
プラスミドpVR1012をSalI/XbaI消化によって直線化して断片E(4880bp)を作製した。
次いで断片E、A及びCを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB210(5313bp)を作製した。図3は、pNB210のプラスミド地図及びコードされているORFを示す。
次いで断片E、A及びDを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB211(5310bp)を作製した。図4は、pNB211のプラスミド地図及びコードされているORFを示す。
次いで断片E、B及びCを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB212(5331bp)を作製した。図5は、pNB212のプラスミド地図及びコードされているORFを示す。
次いで断片E、B及びDを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB213(5328bp)を作製した。図6は、pNB213のプラスミド地図及びコードされているORFを示す。
プラスミドpNB214/pNB215の構築
プラスミドpNB214/pNB215の構築:イヌ科動物のGHRH成熟ペプチドに融合したヒトtPAを含むハイブリッドタンパク質をコードしている改変GHRH遺伝子を含む、pAB110由来のプラスミド。
さらなるBst1107I及びXbalI部位をそれぞれ5’及び3’末端に有する、ペプチド(アミノ酸31〜74)GHRHに対応するDNA断片を、プライマーNB362及びNB363、鋳型としてプラスミドpCRII NB151/152、並びにDNAポリメラーゼを用いたPCRによって得た(J. Cline et al. 1966及びH. Hogrefe et al. 2002)。
NB362(27量体):5'-TTTGTATACGCAGACGCCATCTTCACC-3'(配列番号24)(その5’末端にBst1107I部位を含む)
NB363(32量体):5'-AAAGCTCTAGATCAGAGTCGTACCTTTGCTCG-3'(配列番号25)(その5’末端にXbaI部位を含む)
フェノール−クロロホルム抽出によってPCR断片(152bp)を精製し、次いでBst11071I及びXbaIによって消化して断片F(136bp)を作製した。
次いで断片E、A及びFを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB214(5184bp)を作製した。図7は、pNB214のプラスミド地図及びコードされているORFを示す。
次いで断片E、B及びFを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB215(5202bp)を作製した。図8は、pNB215のプラスミド地図及びコードされているORFを示す。
断片E、A及びBは実施例5に記載されている。
イヌ科動物のプリプロGHRHのヌクレオチド配列は、発現を向上させるためにコザックコンセンサス配列を導入することによってコドン使用頻度をカニスファミリアリス(Canis familiaris)の1種に適応させることにより、潜在スプライシング部位を除去することによって最適化される。このような改変遺伝子は合成によって得られる:配列番号40。
pNB216の構築:これは、イヌ科動物のGHRH最適化前駆体(106個のアミノ酸のポリペプチド)配列番号40をコードしているpVR1012プラスミド(Vical Inc.)に基づいている。
最適化したイヌ科動物のプリプロGHRH遺伝子を挿入するプラスミドpCR−Script Amp−GHRH(Stratagene、米国カリフォルニア州Lajolla)をSalI及びXbalで消化してSalI−−Xbal断片(336bp)を作製し、プラスミドpVR1012をSalI/XbaI消化によって直線化して断片E(4880bp)を作製した。次いでこれら2つの断片精製し、ライゲーションして最終プラスミドpNB216(5216bp)を作製した。
プラスミドpNB217/pNB218の構築:最適化したGHRHプロペプチドに融合した真核tPAリーダーペプチドを含むハイブリッドタンパク質をコードしている改変GHRH遺伝子を含む、pAB110由来のプラスミド。
5’及び3’末端をそれぞれさらなるNlaIV及びXbal部位で最適化した、欠失(アミノ酸1〜20)GHRHに対応するDNA断片を、プライマーNB364及びNB365、鋳型としてpCR−Script Amp−GHRHプラスミド、並びにDNAポリメラーゼを用いたPCRによって得た。
NB364(24量体):5'-TTTGGCCCCCCCAGCCTGCCCATC-3'(配列番号45)(その5’末端にNlaIV部位を含む)
NB365(33量体):5'-AAAGCTCTAGATTATCAGCCCTGGCTGTTCCGC-3'(配列番号46)(その5’末端にXbaI部位を含む)
フェノール−クロロホルム抽出によってPCR断片(281bp)を精製し、次いでNlaIV及びXbalによって消化して断片G(265bp)を作製した。
プラスミドpVR1012をSalI/Xbal消化によって直線化して断片E(4880bp)を作製した。
次いで断片E、A及びGを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB217(5313bp)を作製した。図10は、pNB217のプラスミド地図及びコードされているORFを示す。
次いで断片E、B及びGを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB218(5328bp)を作製した。図11は、pNB218のプラスミド地図及びコードされているORFを示す。
断片A及びBは実施例5に記載されている。
プラスミドpNB219/pNB220の構築:最適化したイヌ科動物のGHRH成熟ペプチドに融合したヒトtPAを含むハイブリッドタンパク質をコードしている改変GHRH遺伝子を含む、pAB110由来のプラスミド。
5’及び3’末端をそれぞれさらなるBst1107I及びXbal部位で最適化したペプチド(アミノ酸31〜74)GHRHに対応するDNA断片を、プライマーNB366及びNB367、鋳型としてプラスミドpCRII NB151/152、並びにDNAポリメラーゼを用いたPCRによって得た(J. Cline et al. 1996及びH. Hogrefe et al. 2002)。
NB366(27量体):5'-TTTGTATACGCCGACGCCATCTTCACC-3'(配列番号47)(その5’末端にBst1107I部位を含む)
NB367(32量体):5'-AAAGCTCTAGATCACAGCCGCACTTTGGCGCC-3'(配列番号48)(その5’末端にXbal部位を含む)
フェノール−クロロホルム抽出によってPCR断片(152bp)を精製し、次いでBst1107I及びXbalによって消化して断片H(136bp)を作製した。
次いで断片E、A及びHを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB219(5184bp)を作製した。図12は、pNB219のプラスミド地図及びコードされているORFを示す。
次いで断片E、B及びHを精製し、ライゲーションしてプラスミドpNB220(5199bp)を作製した。図13は、pNB220のプラスミド地図及びコードされているORFを示す。
断片A及びBは実施例5に記載されている。
DNAを取り込ませるための低電圧電気穿孔及び動物中で発現させる方法は、その開示がその全体で参照により援用されている米国特許公開20040057941号の実施例2から適応させることができる。本発明のプラスミドを送達するために、必要以上の実験なしに本明細書中に記載の方法を改変することができる。
筋肉内へのプラスミドDNAの直接の注射、次いで電気穿孔は、プラスミドDNAを骨格筋内へ局所的且つ制御された送達を行うための方法である。これは、受動的送達様式で通常用いられる多い量ではなく、少ないプラスミド量(0.1mgほどまで低い)を用いるという利点を有する。理論に縛られることを望まずに、電気穿孔によるプラスミドの取り込みの増加の機構は、恐らく、タンパク質の能動輸送があってもなくても新しく作製された膜孔によって起こる。理論に縛られることを望まないが、筋肉細胞の透過化処理の度合いは、電界強度、パルスの長さ、電極の形状及び種類(Bureau et al., Biochim Biophys Acta. 2000 May 1; 1474 (3): 353-9及びGilbert et al., Biochim Biophys Acta. 1997 Feb 11; 1334 (1): 9-14.)、並びに細胞の大きさ(Somiari et al., Mol Ther. 2000 Sep; 2 (3): 178-87)に依存する。標準的な電極の配置、即ちプレート又はワイヤー電極の対を4mm間隔で配置することは、げっ歯類において有効であることが示されたが、ブタやヒトなどの大きな哺乳動物では、皮膚の抵抗力の増大、皮下脂肪組織の厚さ、及び電界を比例的に増加させた場合の組織損傷への懸念によりこのような種類の電極が非実用的となる。ブタやイヌの筋線維は相当大きく、したがって電気的透過化処理にげっ歯類の筋肉よりも適している。この報告では、大きな哺乳動物において、様々な用量のGHRH又は類似体核酸配列を1回注射し、次いで筋肉内アプリケーターを用いて電気穿孔を行うことが、治療的血漿ホルモンレベルを生じ、また貧血を処置し、るいそうを逆転させ、対象の重量を増やすことを可能にし、且つ慢性的に病気の対象の推定寿命を延長させることができる生物学的に有意な効果を生じるために十分であることを示す。
pSP−HV−GHRH系(ブタGHRHを発現するベクター)を、in vivo電気穿孔によって健康なイヌの左前脛骨筋に送達した。4匹のイヌ(2匹の雄及び2匹の雌)のグループ1つを対照として用い、8匹のイヌ(4匹の雄及び4匹の雌)のグループ3つにpSP−HV−GHRH系を注射した。イヌに、ビヒクルのみ(対照)、又は200mcg、若しくは600mcg若しくは1000mcgのpSP−HV−GHRHを注射し、次いで針電気穿孔を行った。GHRH及びGHの全身性レベルの増加の指標は、血清IGF−Iの濃度の増加である。したがって、注射の28日後、ビヒクルのみ(対照)、又は200mcg、若しくは600mcg若しくは1000mcgのpSP−HV−GHRHを注射したイヌから血清を採取し、IGF−Iレベルを決定した。600mcgを注射したイヌのIGF−Iレベルは、対照(ビヒクルのみ)の処置動物よりも3倍高かった(図2)。IGF−Iレベルの増加は統計的に有意であった(p<0.046)。200mcg及び1000mcgのプラスミドを注射した動物は対照よりも高いIGF−Iレベルを示したが、IGF−Iレベルは600mcgを注射した動物よりも低かった。より高いGHRHレベルに対応したIGF−Iレベルの増加は、イヌにおいて組換えブタGH(「pGH」)を利用した他の研究と矛盾がない。例えば、pGHで処置したイヌにおける血清GHレベルの増加に相関する、用量依存性の血清IGF−Iレベルの増加(約2〜10倍)があった。
理論に縛られることを望まないが、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)は、成長ホルモン(GH)の下垂体前葉からの産生及び放出を刺激し、次いでこれが肝臓及び他の標的器官からのIGF−Iの産生を刺激する。したがって、GHRH及びGHの全身性レベルの増加の指標は、血清IGF−I濃度の増加である。200、600及び1000mcgのpSP−HV−GHRHを注射した健康なイヌにおける血清IGF−Iのレベルは、注射前の値と比較して注射の28日後ですべて高かった。600mcgのpSP−HV−GHRHを注射したイヌは、最も高い統計的に有意なIGF−Iレベルの増加(例えば90%を超える、p<0.046)を示し、これは、600mcgが健康なイヌの最適な濃度であり得ることを示している。
本発明の有利な実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神又は範囲を逸脱せずに多くのその明らかな変形が可能であるので、上述の文章によって定義した本発明は、上述の説明中に記述した特定の詳細に限定されないことを理解されたい。
pNB179のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号49であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号50である。 pNB209のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号26であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号27である。 pNB210のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号28であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号29である。 pNB211のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号30であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号31である。 pNB212のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号32であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号33である。 pNB213のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号34であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号35である。 pNB214のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号36であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号37である。 pNB215のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号38であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号39である。 pNB216のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号40であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号27である。 pNB217のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号41であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号31である。 pNB218のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号42であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号35である。 pNB219のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号43であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号37である。 pNB220のプラスミド地図及びコードされているORFを示す図である。コードされているORFのヌクレオチド配列は配列番号44であり、コードされているORFのアミノ酸配列は配列番号39である。

Claims (18)

  1. 配列番号1の配列を有するアミノ酸残基から本質的になる、単離したイヌ科動物のプリプロGHRHポリペプチド。
  2. 配列番号2の配列を有するアミノ酸残基から本質的になる、単離したイヌ科動物の成熟GHRHペプチド。
  3. 配列番号3の配列を有するイヌ科動物のプリプロGHRHから本質的になる、単離したポリヌクレオチド、又はそれに完全に相補的なアンチセンス鎖。
  4. 配列番号4の配列を有するイヌ科動物の成熟GHRHから本質的になる、単離したポリヌクレオチド、又はそれに完全に相補的なアンチセンス鎖。
  5. ポリヌクレオチドがDNA分子である、請求項3又は4に記載のポリヌクレオチド。
  6. ポリヌクレオチドがRNA分子である、請求項3又は4に記載のポリヌクレオチド。
  7. イヌ科動物のプリプロGHRHをコードしており、配列番号3のヌクレオチド塩基配列を含むポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  8. イヌ科動物の成熟GHRHをコードしており、配列番号4のヌクレオチド塩基配列を含むポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  9. ヌクレオチド塩基配列がエンハンサー及び/又はプロモーターに作動可能に連結している、請求項7又は8に記載の発現ベクター。
  10. 請求項7に記載のベクター及び製薬上又は獣医学上許容される担体、ビヒクル又は賦形剤を含む、イヌ科動物のプリプロGHRHを細胞中に送達して発現させるための配合物。
  11. 請求項8に記載のベクター及び製薬上又は獣医学上許容される担体、ビヒクル又は賦形剤を含む、イヌ科動物の成熟GHRHを細胞中に送達して発現させるための配合物。
  12. 担体、ビヒクル又は賦形剤が形質移入を促進する及び/又はベクター若しくはタンパク質の保存性を向上させる、請求項10又は11に記載の配合物。
  13. 請求項10又は11に記載の配合物を脊椎動物に注射することを含む、GHRHを脊椎動物に送達する方法。
  14. 脊椎動物がイヌである、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項10又は11に記載の配合物を有効量で脊椎動物の細胞に投与し、細胞中でGHRHを発現させることを含む、脊椎動物において貧血、骨折治癒、悪液質、肥満症、骨粗鬆症又は創傷治癒を処置する方法。
  16. 脊椎動物がイヌである、請求項15に記載の方法。
  17. 請求項10又は11に記載の配合物を有効量で脊椎動物の細胞に投与し、細胞中でGHRHを発現させることを含む、脊椎動物において免疫応答を刺激する方法。
  18. 脊椎動物がイヌである、請求項17に記載の方法。
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