JP2009504682A - トランスサイレチンアミロイドーシスのゲニステインによる阻害 - Google Patents

トランスサイレチンアミロイドーシスのゲニステインによる阻害 Download PDF

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Abstract

ゲニステインは、優れたトランスサイレチンアミロイドーシス阻害剤であり、血漿中で優れた結合選択性を示す。トランスサイレチンアミロイドーシスの患者を、病状の改善のために、ゲニステイン含有治療薬で治療することが、開示される。

Description

本発明は、トランスサイレチンアミロイドーシスの治療に関する。更に詳細には、本発明は、トランスサイレチンアミロイドーシスの治療として、ゲニステインを使用することに関する。
老人性の全身性アミロイドーシス(SSA)は、野生型(WT)トランスサイレチン(TTR)アミロイドフィブリルの心臓及び末梢神経への沈着に特徴づけられる(Westermark,P.;et al.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1990,87,2843〜2845;McCarthy,R.E.;3rd;Kasper,E.K.Clin.Cardiol.1998,21,547〜552)。100以上の種々のTTR変異体のうちの1つの変異体による沈着は、家族性アミロイド多発ニューロパシー(FAP)として知られる疾病群に関与している(Saraiva,M.J.;Costa,P.P.;Goodman,D.S.J.Clin.Invest.1985,76,2171〜2177;Plante−Bordeneuve,V.;Said,G.Curr.Opin.Neurol.2000,13,569〜573)。V30M突然変異は、最も一般的なFAP変異体であり、日本、ポルトガル、及びスェーデンの患者にみられる。約100万人のアフリカ系アメリカ人は、高い浸透度を有する家族性アミロイド心筋症(FAC)変異体、V122I TTR、によるうっ血性心不全の重大な危険性を有している(Jacobson,D.R.;et al.N.Engl.J.Med.1997,336,466〜473)。更に、TTR変異体の亜集団は、CNS選択性アミロイドーシス(CNSA)を惹き起こすことが、近年になって、判明した。
トランスサイレチン(TTR)は、ホロ(holo)−レチノール結合タンパク質及びチロキシン(T4)を血液及び脳脊髄液(CSF)中で輸送する機能を持つ(Nilsson,S.F.;Rask,L.;Peterson,P.A.J.Biol.Chem.1975,250,8554〜8563;Monaco,H.L.;Rizzi,M.;Coda,A.Science 1995,268,1039〜1041)。TTRは、ダイマー−ダイマーインターフェイスに位置する、2つの同一漏斗形状のチロキシン結合部位を有する。これらのチロキシン結合部位は、結晶の2双軸(Z−軸)に垂直に配向した2本のC2軸により相互交換され得る(図2)(Sacchettini,J.C.;Kelly,J.W.Nat.Rev.Drug Discov.2002,1,267〜275)。通常は、血漿及びCSF中のTTRの1%未満が、T4と結合し、これらの部位を他の小さな疎水性分子の標的とさせ、アミロイド形成を防ぐ(Bartalena,L.;Robbins,J.Clin.Lab.Med.1993,13,583〜598)。
チロキシン部位に結合することによりTTRフィブリル形成を阻害できる数種の化合物が報告されている(Adamski−Werner,S.L.;et al.J.Med.Chem.2004,47,355〜374;Baures,P.W.;et al.Bioorg.Med.Chem.1999,7,1339〜1347;Baures,P.W.;Peterson,S.A.;Kelly,J.W.Bioorg.Med.Chem.1998,6,1389〜1401;Johnson,S.M.;et al.J.Med.Chem.2005,近刊;Klabunde,T.;et al.Nat.Struct.Biol.2000,7,312〜321;Oza,V.B.;et al.J.Med.Chem.2002,45,321〜332;Peterson,S.A.;et al.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1998,95,12956〜12960;Petrassi,H.M.;et al.J.Am.Chem.Soc.2000,122,2178〜2192;Razavi,H.;et al.Bioorg.Med.Chem.2005,15,1075〜1078;Razavi,H.;et al.Angew.Chem.Int.Ed.Engl.2003,42,2758〜2761;Wiseman,R.L.;et al.J.Am.Chem.Soc.2005,近刊)。理想的に言えば、良好な阻害剤は、高い親和性で結合し、ゆっくりと解離し、かつ血液中のTTRに高い結合選択性を示すものである。これらの分子は、解離遷移状態よりも天然状態(native state)への結合を好むので、そのことにより仲介された動的安定化を通して、その影響を及ぼす(Hammarstrom,P.;et al.Science 2003,299,713〜716)。天然状態の動的安定化は、化合物ヘテロ接合体中で働くのと同じメカニズムであり、そのメカニズムでは、主にV30Mサブユニットから構成されるテトラマーへT119Mトランス−サプレッサーサブユニットを組み込むことで、解離活性化バリアを上昇させ、その結果、疾病を改善する(Hammarstrom,P.;et al.Science 2003,299,713〜716;Hammarstrom,P.;Schneider,F.;Kelly,J.W.Science 2001,293,2459〜2462)。同様に、小分子によるTTRの動的安定化は、TTRアミロイドーシスを改善することができる。
ゲニステイン(1)は、種々の大豆食品中に1.9〜229μg/gの濃度でみられるイソフラボンである。さらにゲニステインの71〜968μg/gは、そのO−グルコシド複合体、ゲニスチン(2)として存在し、インビボで腸内バクテリアにより迅速に脱グリコシル化される。毒性研究から、このイソフラボンは、相対的に高い濃度で使用しても、健康に悪影響を引き起こすようには見えないことが示されている(Okazaki,K.;et al.Arch.Toxicol.2002,76,553〜559;Busby,M.G.;et al.Am.J.Clin.Nutr.2002,75,126〜136;Bloedon,L.T.;et al.Am.J.Clin.Nutr.2002,76,1126〜1137)。
従って、TTRに結合し、TTRアミロイドーシスの治療に効果的であり、かつヒトに対し安全な統計結果を示す、非常に効能のある天然産物を提供することが必要とされている。
一定の割合でのテトラマー解離及び部分モノマー変性を含む、トランスサイレチン(TTR)のミスフォールディング(misfolding)は、3つのアミロイド疾病である、老人性の全身性アミロイドーシス(SSA)、家族性アミロイド多発ニューロパシー(FAP)及び家族性アミロイド心筋症(FAC)に関与する、TTRのアミロイドへのミスアセンブリー(misassembly)及び他の異常な四次構造を生じるのに十分である。大豆中の主要なイソフラボン天然産物である、ゲニステインは、非占有のTTR甲状腺ホルモン結合部位の1つ又は両方に結合することが本明細書中に開示される。この結合は、本明細書中で、天然状態のテトラマーを、解離遷移状態より一層安定化させる効果を有し、その結果、テトラマーの解離のための化学反応バリアを上げることが開示されている。ゲニステインは、トランスサイレチンテトラマーの解離及びアミロイド形成に対する優れた阻害剤であり、酸媒介フィブリル形成を、TTRのみの場合に示されるものの10%未満まで減じることが本明細書中に開示されている。ゲニステインは、又、最も一般的なFAP及びFAC突然変異であるV30M及びV122Iによるアミロイド形成を阻害することが本明細書中に開示されている。ゲニステインは、他の全ての血漿蛋白質ではなく、血漿中TTRに、高度に選択的に結合することが本明細書中に開示される。等温滴定熱量測定(ITC)から、ゲニステインが、負の協同性(Kd1=40nM、Kd2=1.4μM)でTTRに結合することが示される。ゲニステインは、その公知の経口バイオアベイラビリティ及び安全性データのより、トランスサイレチンアミロイドーシスの奇病を治療する栄養補助食品として特に有用である。
本発明の1態様は、トランスサイレチンアミロイドーシスを有するか又は潜在的に有する患者の治療方法を対象とする。この治療法は、患者に、有効成分としてゲニステインの治療有効量を含有する組成物を投与するステップを含む。ゲニステインは、前記治療過程の間、前記患者の血漿中でトランスサイレチンの酸媒介フィブリル形成を、少なくとも約90%まで阻害するのに十分な量投与される。ゲニステインは、式:
Figure 2009504682
により表わされる構造を有する。好ましい態様では、トランスサイレチンアミロイドーシスは、老人性の全身性アミロイドーシス又は家族性アミロイドーシス多発ニューロパシーである。更に詳細には、家族性アミロイドーシス多発ニューロパシーは、V30M突然変異に特徴づけられる。別の好ましい態様では、トランスサイレチンアミロイドーシスは、家族性アミロイドーシス心筋症である。更に詳細には、家族性アミロイドーシス心筋症は、V122I突然変異に特徴づけられる。別の好ましい態様では、ゲニステインは、前記患者に対し、ゲニステインの血漿濃度を、3.6μmol以上のレベルまで上昇させるのに十分な量で投与される。別の好ましい態様では、ゲニステインは、前記患者に対し、ゲニステインの血漿濃度を、7.2μmol以上のレベルまで上昇させるのに十分な量で投与される。別の好ましい態様では、投与は、定期的に繰り返される。別の好ましい態様では、ゲニステインは、患者に経口投与される。
本発明の別の態様では、トランスサイレチンアミロイドーシスを有するか又は潜在的に有する患者を治療する医薬の製造へゲニステインを使用する。この医薬は、有効成分としてゲニステインの治療有効量を含有する。ゲニステインは、前記治療過程の間、前記患者の血漿中でトランスサイレチンの酸媒介フィブリル形成を、少なくとも約90%まで阻害するのに十分な量投与される。ゲニステインは、式:
Figure 2009504682
により表わされる構造を有する。好ましい態様では、トランスサイレチンアミロイドーシスは、老人性の全身性アミロイドーシス又は家族性アミロイドーシス多発ニューロパシーである。更に詳細には、家族性アミロイドーシス多発ニューロパシーは、V30M突然変異に特徴づけられる。別の好ましい態様では、トランスサイレチンアミロイドーシスは、家族性アミロイドーシス心筋症である。更に詳細には、家族性アミロイドーシス心筋症は、V122I突然変異に特徴づけられる。別の好ましい態様では、ゲニステインは、前記患者に対し、ゲニステインの血漿濃度を、3.6μmol以上のレベルまで上昇させるのに十分な量で投与される。別の好ましい態様では、ゲニステインは、前記患者に対し、ゲニステインの血漿濃度を、7.2μmol以上のレベルまで上昇させるのに十分な量で投与される。別の好ましい態様では、投与は、定期的に繰り返される。別の好ましい態様では、ゲニステインは、患者に経口投与される。
天然産ゲニステイン及び構造的に関連する数個の天然類似体について、TTRアミロイドフィブリル形成を阻害するその能力に関しインビトロでテストした。ゲニステインは、WT TTRアミロイド形成の優れた阻害剤のように見える。その上、この化合物は、他の可能性あるすべてのタンパク質標的よりも、血漿中のTTRへ高度に選択的に結合する。ゲニステインは、変異体;V30M及びV122I、に関係する最も一般的な疾病のアミロイド形成も阻害する。大豆製品の摂取を増加させるか又は大豆に基づくサプリメントをその食事に付け加えるだけで、一部の患者が利益を得ることができるので、そのような栄養補助食品を使用する利点は多い。ゲニステインの豊富な毒性情報から、高濃度での摂取ですら、ヒトが消費しても安全であることが示唆されている(Okazaki,K.;et al.Arch.Toxicol.2002,76,553〜559;Busby,M.G.;et al.Am.J.Clin.Nutr.2002,75,126〜136;Bloedon,L.T.;et al.Am.J.Clin.Nutr.2002,76,1126〜1137)。
(考察)
ゲニステインは、優れたトランスサイレチンアミロイド形成阻害剤であることが、本明細書中に開示される。この栄養補助食品は、野生型、V30M及びV122Iのアミロイド形成を実質的に阻害する(図3A〜C)。この化合物(3.6μM又は7.2μM)は、非添加TTRが示す値の10%未満(3.6μM TTR)までフィブリル形成を減じる。更に、ゲニステインは、尿素中のWT及びV122I TTRテトラマーの解離速度を劇的に緩慢にし(図4)、小分子が媒介するテトラマーの動的安定化を示す。これらの実験は、ゲニステインが効果的であるはずの生理的条件をシミュレートしそうもない尿素溶液を使用しているので、V30Mに対して見られたより小さな効果は、ゲニステインが、V30M疾病の治療において劣るものであるということを必ずしも意味せず、むしろこれらは動的安定性を示している。
TTRテトラマーの動的安定化は、解離遷移状態よりネィティブ状態を選択する安定化の結果生じる。T119Mサブユニットの包含による、V30M含有TTRテトラマーの動的安定化は、TTRアミロイドーシスを改善するのに十分であり、このことは、TTRのゲニステイン媒介動的安定化が、ヒトの疾病を防止するのに有効であることを示唆する。アミロイド形成経路に関わる何れの種が、毒性を誘発するのか不明のままであるので、動的安定化は、最も保守的な戦略である。
等温滴定熱量測定法を使用して、pH8.0(25℃)でのWT TTRについてゲニステインの結合定数を測定した。空所の引算及び得られたサーモグラムの積分から、結合等温線が得られ、これは、負の協同性(Kd1=40nM、Kd2=1400nM)を備えた2つの連続した相互作用結合部位又は2つの同一の非相互作用部位(Kd1=Kd2=845nM)のモデルに等しくぴったりとフィットする。等濃度のゲニステインとTTRで強い凝集阻害が観察されるので、恐らく、ゲニステインは、負の協同性(Kd1=40nM、Kd2=1400nM)で結合し、主にTTR・Iを溶解して提供するようである。非リガンド型TTRが主な種なので、Kd1=Kd2=845nMのばあいには、低濃度での効力は期待されないだろう。
ゲニステインの5位と7位にあるヒドロキシル基は、凝集阻害について重要であるように思える。5−OHが欠けるダイゼインは、TTR濃度の2倍濃度(7.2μM)で投与の場合、凝集阻害能力がほぼ4倍減少する。7位のヒドロキシル基をグルコース部分でマスクすると(ゲニスチン)、活性の劇的な損失をもたらし、非常に高い阻害剤濃度でも41%のフィブリル形成が残る(ゲニスチン36μM、タンパク質3.6μM)。p−ヒドロキシフェニル置換基の位置も重要のようである。この構造をイソフラボン(ゲニステイン)の2位から1位に移動させると(アピゲニン)、pH4.4でWT TTR凝集の阻害は、2倍減少する結果となる。
ジフルニサルは、トランスサイレチンアミロイド形成の阻害において、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)として効果があることが、従来報告されている(Miller,S.R.;Sekijima,Y.;Kelly,J.W.Lab.Invest.2004,84,545〜552)。この化合物は、正常のヒト被験者経口投与研究(Sekijima,Kelly 未公開結果)で有望であるが、腎臓病及び腎不全の非常に高い発病率に悩まされるアフリカ系アメリカ人では、腎血流障害のために、V122IFACの治療に関しては問題がある(U.S.Renal Data System,National Institutes of Health,National Institutes of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases,Bethesda,MD)。NSAIDによる治療は、腎臓への血流を保持する助けとなるプロスタグランジンの合成を阻害するので、この危険性を悪化させる可能性がある。ゲニステインは、腎機能にいかなる悪影響も有することを示さず、ジフルニサルより活性かつ選択性であるので、より良好なV122Iアミロイドーシス阻害剤であり得る。
重要であり克服不可能な課題ではないが、体重1kg当たり16mgの用量で約0.1〜8μMのゲニステインのインビボ血漿濃度では、ゲニステイン及びゲニスチンの経口バイオアベイラビリティが少ないことである(Busby,M.G.;et al.Am.J.Clin.Nutr.2002,75,126〜136;Bloedon,L.T.;et al.Am.J.Clin.Nutr.2002,76,1126〜1137;Setchell,K.D.;et al.J.Nutr.2001,131,1362S〜1375S)。Caco−2細胞及びラット灌流腸管モデルを使用するLiu及びHuの研究(Liu,Y.;Hu,M. Drug Metab.Dispos.2002,30,370〜377)で、ゲニステインは、腸に効果的に吸収されるが、広範な初回通過代謝は、主な代謝産物として7−OH−グルクロン酸を形成することが示される。ゲニスチンの浸透性は、その対応するアグリコンよりもほぼ5倍低い。ゲニステインの血漿中半減期は、男性では3.2時間、女性では3.8時間であることが測定された。これらの興味ある薬物動態学から、緩慢な放出処方が有用であることが示唆される(Busby,M.G.;et al.Am.J.Clin.Nutr.2002,75,126〜136;Bloedon,L.T.;et al.Am.J.Clin.Nutr.2002,76,1126〜1137)。
大豆製品、特にゲニステイン、は、抗腫瘍作用を有することが報告されており、これは、血管内皮成長因子(VEGF)を含む多数のタンパク質の遺伝子発現修飾に至るタンパク質チロシンキナーゼ経路の阻害による。これらの発現変化が、細胞成長及び増殖、血管形成、並びに細胞サイクルをG2/Mで阻むことが示された(Ravindranath,M.H.;et al.Adv.Exp.Med.Biol.2004,546,121〜165)。ゲニステインのチロシンキナーゼとの相互作用及びこれらの多数の生物学的経路への影響は、長期治療に対する懸念を引き起こす。しかしこれらの懸念は、大豆の多い食事は多数のプラスの効果を有することを示唆する疫学データ及びゲニステインの毒性を評価する多数の短期高投与量研究の双方により和らげられる。
(材料と方法)
ゲニステイン、ダイゼイン及びアピゲニンは、Aldrich Chemical Companyから購入した。ゲニスチンは、Calbiochemから購入し、そのまま使用した。これらの化合物の純度は、HPLC及び高分解能質量分析法により証明した。
(タンパク質発現及び精製)
WT、V122I及びV30M TTRは、これまでに記されているようにE.coliから発現及び精製した(Foss,T.R.;et al.J.Mol.Biol.2005,近刊)。
(停滞(stagnant)トランスサイレチン凝集アッセイ)
停滞凝集アッセイは、これまでに記されているように行った(Lashuel,H.A.;et al.Biochemistry 1999,38,13560〜13573)。TTR(10mMリン酸ナトリウム、100mM KCl及び1mM EDTA中の7.6μM(0.4mg/mL)、pH7.0)のサンプル0.495mLを、DMSO中のイソフラボン又はフラボン阻害剤(0.76mM又は1.44mM)5μLと共にインキュベートした。30分後、サンプルを、100mMのKClと、1mMのEDTAとを含有する200mM酢酸緩衝液(WT及びV122Iに関してはpH4.2、最終pH4.4、V30Mに関してはpH4.8、最終pH5.0)0.5mLで希釈した。サンプルを短時間ボルテックスした後、更に37℃で、72時間、撹拌せずにインキュベートした。濁度測定を、HP8453UV−可視分光計により、350nmと400nmで行って、凝集の程度を調べた。測定の直前に、シングルタイムポイントのサンプル(single−time point samples)(72時間)をボルテックスした。
(円二色性によるTTR尿素変性カーブ)
TTR(400μL、0.25mg/mL;4.5μMテトラマー)を、4.5又は9.0μMの濃度のゲニステインと共に25℃で18時間プレインキュベートした。100mMのKClと、1mMのEDTAと、1mMのDTTとを含有する50mMリン酸緩衝液(pH7.0)中の尿素(10M、600μL)を、最初の測定の直前に、サンプルに添加した(総容積1.0mL、尿素6.0M、TTR(1.8μMテトラマー)最終濃度0.1mg/mL)。0.5nm毎にサンプリングしながら、220〜214nmの波長スキャンを使用し、円二色性スペクトルを、120時間(25℃)まで記録した。218〜215のシグナルを平均し、プロットして、各時点で解離し、アンフォールド(unfolded)されたTTRテトラマーの画分を決定した。
(TTR抗体精製及びセファロースへの結合(conjugation))
既に記されているようにして作成された抗体(Purkey,H.E.;Dorrell,M.I.;Kelly,J.W.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 2001,98,5566〜5571)を、組換えブドウ球菌タンパク質Aカラムにわたるラビット血清通路により精製した。カラムをpH7.2の50mMリン酸ナトリウム緩衝液の5カラム容積で洗浄した。抗体を5カラム容積の100mMクエン酸緩衝液(pH3.0)で溶出させた。溶出画分各5mLを、1Mトリス−HCl緩衝液(pH9.0)1mLで中和させた。次いで、画分を100mM重炭酸ナトリウム(pH8.2)に対して透析した。その後、濃縮タンパク質を臭化シアン活性化セロファロースに結合させた。セファロースゲルは、先ずろ過漏斗中で、1mM HClの1400mLで15分間洗浄した。カップリング緩衝液(100mM重炭酸ナトリウム、500mM NaCl、pH8.3)及び抗体を洗浄済みゲルに添加した(ゲル1g当たり35mgの抗体及びカップリング緩衝液5mL)。ゲルを室温で1時間回転させた後、遠心分離(3000rpm)を1分行った。ゲルを、100mMトリス−HCl緩衝液(pH8.0)に移し、室温で2時間回転させた。ゲルをNaCl(500mM)含有100mM酢酸緩衝液(pH4.0)及びNaCl(500mM)含有100mMトリス−HCl緩衝液(pH8.0)で、2サイクル洗浄した。ゲルをTSA(10mMトリス−HCl、140mM NaCl、0.025%アジ化ナトリウム、pH8.0)で2度洗浄し、TSA中に1:1のスラリーとして貯蔵した。
(ゲニステイン及びダイゼインのTTRへの血漿選択性結合)
血漿中のTTRへのゲニステイン及びダイゼインの結合化学量は、抗体補足/HPLC法により測定した(Purkey,H.E.;Dorrell,M.I.;Kelly,J.W.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 2001,98,5566〜5571)。潜在的阻害剤の1.44mM DMSO貯蔵溶液のサンプル7.5μLを、ヒト血漿1.0mLを含む1.5mLエッペンドルフ型チューブ(Eppendorf tube)に添加した。混合物を37℃で18時間インキュベートした。急冷したセファロースのゲル:トリス生理食塩水(1:1)スラリー(125μL)を添加し、生じたスラリーを4℃で1時間揺動させた。混合物を遠心分離(16000×g)し、上澄みを2つの等しいアリコート(400μL)に分配した。各アリコートに抗−TTR抗体結合セファロースのゲル:トリス生理食塩水(1:1)スラリー(200μL)を添加した(前記参照)。これらの混合物を、4℃で、20分間、ゆっくりと揺動した後、遠心分離(16000×g)して、上澄みを取り出した。ゲルペレットを、4℃で、0.05%サポニン含有トリス生理食塩水1mLで洗浄し(3×10分)、その後、トリス生理食塩水で洗浄した(2×1mL、各回10分)。最終洗浄後、サンプルを遠心分離(16000×g)し、生じたペレットに100mMトリエチルアミン(pH11.5)155μLを添加して、抗体から、TTR及び結合小分子を溶出させた。高いpH混合物を4℃で30分間揺動し、次いで遠心分離(16000×g)した。TTRと阻害剤とを含有する上澄み(145μL)を取り出し、逆相HPLCにより分析した。生じた溶液(135μL)は、Keystone3−cmC18逆相カラムを100%溶液Aで利用するWaters717Plusオートサンプラーに注入した。溶液Bの9分に渡る20〜100%直線勾配を利用して、TTRと阻害剤の両方を溶出させた。溶液Aは、水94.8%、アセトニトリル5%、トリフルオロ酢酸0.2%からなる。溶液Bは、アセトニトリル94.8%、水5%、トリフルオロ酢酸0.2%を含有する。280nmでの検出をWaters486Tunable Absorbance Detectorで実施した。小分子及びTTRの積分ピークを、公知量の小分子及びTTRから制作した較正カーブと比較した。
(等温滴定熱量分析)
ゲニステインとWT TTRの結合を特徴付ける解離定数を、Microcal等温滴定熱量計(Microcal Inc.,Northampton,MA)を使用して測定した。小分子溶液(100mM KClと、1mM EDTAと、10%EtOHとを含有する25mMトリス(pH8.0)中の最終濃度432μM)を調製し、WT TTR(100mM KClと、1mM EDTAと、10%EtOHとを含有する25mMトリス(pH8.0)中12μM)を含むITCセルへ滴定した。全操作に関して、少量の予備的注入を行った後、リガンド:タンパク質のモル比が少なくとも4:1に至るまで、同一の注入(2.0〜5.0μL)を行った。データは、Solverプラグインを備えたMicrosoft Excel(Microsoft Corporation,Redmond,WA)を利用して、非線形最小2乗法により、同一の結合部位モデル又は連続相互作用結合部位モデル(Foss,T.R.;et al.J.Mol.Biol.2005,近刊)のどちらかに適合させた。
(結果)
(フィブリル形成アッセイ)
ゲニステイン(1)、ゲニスチン(2)、ダイゼイン(3)及びアピゲニン(5、図1)を、既に記載の濁度アッセイ(Lashuel,H.A.;et al.Biochemistry 1999,38,13560〜13573)を使用して、WT TTRアミロイド形成の潜在的阻害剤としてテストした。大豆抽出物が、TTRアミロイドーシスの天然産阻害剤のためのスクリーンで、活性を示した(N Green、未公開結果)ので、大豆のこれらの主成分が評価された。ゲニステインは、最も一般的なFAP及びFAC突然変異、それぞれV30M及びV122I、によるアミロイド形成の阻害剤として、その効能に関してもテストした。WT又は突然変異TTRホモテトラマーに関連して凝集体形成が報告されており、その場合の阻害剤不在時の凝集量を、100%とする。従って、所定の阻害剤の存在下での5%凝集体形成は、95%の阻害に相当する。ゲニステインは、基本的には、WT、V30M及びV122I TTR(3.6μM)からの酸媒介凝集を、テスト阻害剤の両方の濃度(3.6μM又は7.2μM)で防止した(フィブリル2〜9%)(図3)。ダイゼイン及びアピゲニンは、WT凝集体形成のあまり有効でない阻害剤であり、TTRの2倍の濃度(7.2μM)で投与の際に、ほぼ20%と28%の凝集をそれぞれ許した。グルコシドゲニスチンは、非常に弱い阻害剤であり、TTRの濃度より1桁高い濃度(36μM)でWT TTR凝集体形成41%を示した。
(ゲニステイン濃度の関数としてのテトラマーの解離率)
尿素起因性解離に対しテトラマーのTTRを動的に安定化させるその能力に関して、ゲニステインを更にテストした。尿素起因性モノマー変性にはテトラマーの解離が必要なので、遷移を非可逆的にする遷移後尿素濃度(6M)中で、迅速なモノマーアンフォールディング(unfolding)とテトラマー解離を関連付けることで、テトラマー解離の速度をモニターすることが可能となる。種々の小分子濃度でのテトラマー解離の割合及び範囲は、6.0M尿素中で、遠紫外線CD分光計によりモニターした。ゲニステインは、WT TTRテトラマー解離の幅に最も劇的な効果を及ぼした(図4A)。等モル量のゲニステイン及びWT TTR(1.8μM)では、120時間後、ほんの10%の蛋白質が解離し、アンフォールドされた。このことは、残りが、小分子結合の結果として、安定化されていることを意味する。これは、同一条件下でのV122Iの33%解離(図4B、三角形)及びV30Mの87%解離(図4C、三角形)と対照的であった。阻害剤濃度(3.6μM)が、TTR濃度(1.8μM)の2倍の場合には、WT TTRの1%のみ(図4A、ひし形)、V122Iの18%(図4B、ひし形)及びV30Mの70%(図4C、ひし形)が同一期間にわたり解離した。これらの結果は、小分子結合が与えたTTRテトラマーの動的安定化と一致した。
(ゲニステイン及びダイゼインの血漿選択性)
ゲニステイン及びダイゼインのどちらが、血漿中の他の蛋白質ではなく選択的にTTRに結合し得るかテストするために、これら2つの化合物を、血漿と共にインキュベートして、TTRの結合化学量を測定した。2つのイソフラボンは、ヒト血漿と共に、10.8μMの濃度(ヒト血漿中の代表的TTR濃度は約5μMである)で、別々にインキュベートした。トランスサイレチンは、樹脂結合抗TTR抗体に捕捉させ、3洗浄ステップを施した。抗体からTTR及び任意の結合小分子を高いpHにより放出後、TTRに結合した阻害剤の化学量を、逆相HPLCにより評価した。TTRテトラマー当たり最大2.0当量の阻害剤が結合できる。洗浄による損失が、観察された化学量を低下させている可能性があり、このことは、これらの数値が下限であると考えられることを意味する。4つの独立した実験の分析は、テトラマー当たり1.45当量のゲニステインの血漿選択性を明らかにし、これは洗浄関連損失及びリガンドの解離定数が非常に低いことを意味する。他方、ダイゼインは、0.75の結合化学量を示し、これは下限を示す。
(WT TTRへのゲニステインの結合定数の測定)
等温滴定熱量測定法を使用して、ゲニステインのWT TTRへの結合の解離定数を、pH8.0(25℃)で測定した。ブランク減算後のサーモグラムの集積により、結合等温線が得られ、これは負の協同性を備えた2つの連続した相互作用結合部位又は2つの同一の非相互作用部位のモデルに、等しく適合する。連続結合部位への適合から、Kd1=40±25nM、Kd2=1400±170nMの解離定数が得られた。データを同一結合部位に適合させると、1.92±0.07の占有でKd1=Kd2=845±45nMが得られた。阻害効果は、負の協同結合(Kd1=40±25nM、Kd2=1400±170nM)を強く示唆した;下記参照。
(図面の詳細な記述)
図1は、ゲニスチン(2)のアグリコンであるゲニステイン(1)、ダイジン(4)及びその相当するアグリコンであるダイゼイン(3)並びに、最初の2つのアグリコンと比較するために使用されたアピゲニン(5)の構造を示す。ゲニステインの5位にあるヒドロキシル基を欠くイソフラボンダイゼインは、大豆食品中にも見られるが、化学的保護作用はその性質に無い。
図2は、2つのチロキシン結合部位を描写するトランスサイレチンのテトラマー構造の概略図である。2つの結合部位は、結晶学上の2双軸に垂直な2本のC2軸により相互交換される。チロキシンで満たされた各結合部位は、内側及び外側ポケットを有する。
図3は、フィブリル形成の防止に関する種々の化合物の効能を比較する、一連の棒グラフ3つを示す。部分酸が仲介して、(A)WT、(B)V30M及び(C)V122I TTRの凝集を変性する。青の棒は、pHを4.4まで下げる(72時間)前に、テトラマーのTTR(3.6μM)が阻害剤(3.6μM又は7.2μM)と共に、30分間プレインキュベートされた場合の凝集体形成アッセイからのデータを表す。各棒グラフ(光学濃度350nm)のY軸は、100%とされたWT TTR(3.6μM)と比較した凝集体の形成を表す。従って、凝集体形成5%は、95%の阻害とみなされる。
図4は、(A)WT(黒丸)、(B)V122I及び(C)V30M TTRに関する、尿素媒介テトラマー解離(6M)カーブの割合を示す一連のグラフである。WT及びその変異体をゲニステイン(1.8μM、三角形;3.6μM、ひし形)と共にプレインキュベートすると、TTRの解離は、劇的に緩慢となる。214〜218nmでの遠紫外線CD楕円率は、WTのそれと比較され、各時点で解離し、迅速にアンフォールドされるTTRの画分を決定した。これらの実験は、ゲニステインが効果的であるはずの生理的条件をシミュレートしそうもない尿素溶液を使用しているので、V30Mで見られたより小さな効果は、ゲニステインがV30M疾病の治療において劣ることを必ずしも意味せず、むしろこれらは動的安定性を示している。
ゲニスチン(2)のアグリコンであるゲニステイン(1)、ダイジン(4)及びその相当するアグリコンであるダイゼイン(3)並びに、最初の2つのアグリコンと比較するために使用されたアピゲニン(5)の構造を示す。 2つのチロキシン結合部位を描写するトランスサイレチンのテトラマー構造の概略図である。 フィブリル形成防止に対する種々の化合物の効能を比較する、一連の棒グラフ3つを示す。 (A)WT(緑の円)、(B)V122I及び(C)V30M TTRに関する、尿素媒介テトラマー解離(6M)カーブの割合を示す一連のグラフである。

Claims (20)

  1. トランスサイレチンアミロイドーシスを有するか又は潜在的に有する患者の治療方法であって、
    前記治療方法は、前記患者に、有効成分としてゲニステインの治療有効量を含有する組成物を投与するステップを含み、
    前記ゲニステインは、前記治療過程の間、前記患者の血漿中でトランスサイレチンの酸媒介フィブリル形成を、少なくとも約90%阻害するのに十分な量投与され、
    前記ゲニステインは、式:
    Figure 2009504682
    により表わされる構造を有する治療方法。
  2. 前記トランスサイレチンアミロイドーシスが、老人性の全身性アミロイドーシスである請求項1に記載の方法。
  3. 前記トランスサイレチンアミロイドーシスが、家族性アミロイドーシス多発ニューロパシーである請求項1に記載の方法。
  4. 前記家族性アミロイドーシス多発ニューロパシーが、V30M突然変異で特徴付けられる請求項3に記載の方法。
  5. 前記トランスサイレチンアミロイドーシスが、家族性アミロイドーシス心筋症である請求項1に記載の方法。
  6. 前記家族性アミロイドーシス心筋症が、V122I突然変異で特徴付けられる請求項5に記載の方法。
  7. 前記患者に対し投与されるゲニステインの治療有効量が、ゲニステインの血漿濃度を3.6マイクロモル以上の値まで上昇させるのに十分な量である請求項1に記載の方法。
  8. 前記患者に対し投与されるゲニステインの治療有効量が、ゲニステインの血漿濃度を7.2マイクロモル以上の値まで上昇させるのに十分な量である請求項1に記載の方法。
  9. 前記ゲニステインを含有する組成物の投与が、定期的に繰り返される請求項1に記載の方法。
  10. 前記ゲニステインを含有する組成物が、患者に経口投与される請求項1に記載の方法。
  11. トランスサイレチンアミロイドーシスを有するか又は潜在的に有する患者を治療するための医薬の製造へのゲニステインの使用であって、この医薬は、有効成分としてゲニステインの治療有効量を含有し、前記ゲニステインは、前記治療過程の間、前記患者の血漿中でトランスサイレチンの酸媒介フィブリル形成を、少なくとも約90%まで阻害するのに十分な量投与され、前記ゲニステインは、式:
    Figure 2009504682
    により表わされる構造を有する医薬製造へのゲニステインの使用。
  12. 前記トランスサイレチンアミロイドーシスが、老人性の全身性アミロイドーシスである請求項11に記載の使用。
  13. 前記トランスサイレチンアミロイドーシスが、家族性アミロイドーシス多発ニューロパシーである請求項11に記載の使用。
  14. 前記家族性アミロイドーシス多発ニューロパシーは、V30M突然変異で特徴付けられる請求項13に記載の使用。
  15. 前記トランスサイレチンアミロイドーシスが、家族性アミロイドーシス心筋症である請求項11に記載の使用。
  16. 前記家族性アミロイドーシス心筋症が、V122I突然変異で特徴付けられる請求項15に記載の使用。
  17. 前記患者に対し投与されるゲニステインの治療有効量が、ゲニステインの血漿濃度を3.6マイクロモル以上の値まで上昇させるのに十分な量である請求項11に記載の方法。
  18. 前記患者に対し投与されるゲニステインの治療有効量が、ゲニステインの血漿濃度を7.2マイクロモル以上の値まで上昇させるのに十分な量である請求項1に記載の方法。
  19. 前記ゲニステインを含有する組成物の投与は、定期的に繰り返される請求項11に記載の使用。
  20. 前記ゲニステインを含有する組成物が、患者に経口投与される請求項11に記載の使用。
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