JP2009504627A - ジヒドロピロールのエポキシ反応を介したジアザペンタンの調製 - Google Patents

ジヒドロピロールのエポキシ反応を介したジアザペンタンの調製 Download PDF

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Abstract

本発明は、下記の化学式(I)の化合物、またはその製薬上許容できる塩を調製する方法
Figure 2009504627

ここで式中、RはPgまたはP1’であり;
1’は、CO−ハイドロカルビル(Hydrocarbyl)であり;
は、CH、OまたはN−Pgであり;および
PgおよびPgは、それぞれ独立して、窒素保護基であり;
前記方法は、以下のステップ:
(i)ジオキシランと化学式IIの化合物とを反応させて化学式IIIのエポキシドを生成するステップ(i);を有する
Figure 2009504627

ここで式中、Xは、CN、CH、CHNH−Pg、ONH−Pg、NHNH−Pg、およびN(Pg)NH−Pgから選択される;
(ii)化学式IIIの化合物を化学式Iの化合物に変換するステップ(ii)
に関する。

Description

本発明は、システインプロテアーゼ阻害剤、とくにCAC1阻害剤の調製に有用な5,5−ビシクル構造ブロックの改良された合成方法に関する。
本発明の背景技術
プロテアーゼは、今までに完了した種々のゲノム塩基配列決定プログラムの分析によって同定された全ての遺伝子産物の約2%を構成する、生体分子の大きな群を形成する。プロテアーゼは、非常に広範な生物学的プロセスに関わるように進化してきており、天然にみられる無数のタンパク質中のペプチドアミド結合を切断することにより、前記プロセスの効果を調節している。
この加水分解作用は、タンパク質により提示される3次元の特定の電子的表面をまず認識し、次いでこれに結合して、さらに、プロテアーゼの触媒部位内での正確な切断のために、前記タンパク質が当該結合を整列させることにより、機能する。続いて、プロテアーゼ自身のアミノ酸側鎖を介して、またはプロテアーゼによって結合され活性化された水分子の作用によって切断されるアミド結合の求核攻撃によって、触媒的な加水分解が開始する。
攻撃する求核体がシステイン残基のチオール側鎖であるプロテアーゼは、システインプロテアーゼとして知られている。「システインプロテアーゼ」の一般的な分類には、ウイルス、細菌、原虫、植物、およびカビから哺乳動物に至る広範な生物にわたってみられる多くのメンバーが含まれる。
システインプロテアーゼは、3次元構造またはプロテアーゼの1次配列中の触媒残基の保存配列に基づいて、「族(clans)」に分類される。加えて、「族」はさらに、各プロテアーゼが、プロテアーゼ活性に関与する部位を構成するアミノ酸配列の部分を比較すると他のメンバーと統計的に有意な関係を共有する、「ファミリー」に分類されうる。(協議のためには、Barrett,A.J et al, in ‘Handbook of Proteolytic Enzymes’, Eds.Barrett, A. J., Rawlings, N. D., and Woessner, J. F. Publ. Academic Press, 1998を参照)。
今日まで、システインプロテアーゼは5つの族、CA、CB、CC、CD、およびCEに分類されている(Barrett,A. J. et al, 1998)。熱帯のパパイヤ果実の「パパイン」由来のプロテアーゼがCAの基礎となっており、種々の配列データベースにおいて、CAは現在、80を超える異なる完全なエントリーを含んでおり、現在のゲノム塩基配列決定に向けた努力により、より多くのエントリーが期待されている。
近年、システインプロテアーゼは、広範囲の疾患に関連する生物学的要因として発表されている。特に、族 CA/ファミリーC1(CAC1)のプロテーゼは、多くの疾患作用に関与している[a) Lecaille, F. et al, Chem. Rev. 2002, 102, 4459; (b) Chapman, H. A. et al, Annu. Rev. Physiol. 1997, 59, 63; Barrett, A. J. et al, Handbook of Proteolytic Enzymes; Academic: New York, 1998]。カテプシンK(骨粗鬆病)、カテプシンSおよびF(自己免疫疾患)、カテプシンB(腫瘍浸潤/転移)およびカテプシンL(転移/自己免疫疾患)といったヒトプロテーゼの例だけに限らず、ファルシパイン(マラリア原虫 熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum))、クルジパイン(トリパノソーマ クルージ感染)、およびリューシュマニア(Leishinaniasis)に関連するCPBプロテーゼ等の寄生虫のプロテアーゼがその例に挙げられる [ [Lecaille, F. et al, ibid, Kaleta, J., ibid]。
システインプロテアーゼ活性の阻害は、極めて大きい現行の関心をひく領域になっている[(a) Otto, H.−H. et al, Chem. Rev. 1997, 97, 133; (b) Heranandez, A. A. et al, Curr. Opin. Chem. Biol. 2002, 6, 459; (c) Veber, D. F. et al, Cur. Opin. Drug Disc. Dev. 2000, 3, 362−369; (d) Leung−Toung, R. et al, Curr. Med. Chem. 2002, 9, 979]。これらのCAC1プロテーゼのうちのいずれかが有する選択性阻害には、薬効能力に大きな期待を見出せ、かつヒトに投与するための好ましい化合物の開発が、製薬産業内では起こっている[例えば、(a) Bromme, D. et al, Curr. Pharm. Des. 2002, 8, 1639−1658; (b) Kim, W. et al, Expert Opin. Ther. Patents 2002, 12(3), 419参照]。今まで、ペプチド模倣の低分子の基質に注目が集められており、早くも臨床評価で多くの成果が達成されている。
今日までに開発されているシステインプロテアーゼ阻害剤は、ペプチド及びペプチド模倣(peptidomimetic)のニトリル(例えば、WO 03/04 1649)、直鎖及び環状ペプチド及びペプチド様ケトン(例えば、Veber, D. F. and Thompson, S. K., Curr. Opin. Drug Discovery Dev., 3(4), 362−369, 2000)、モノバクトム(monobactams)(例えば、WO 00/59881, WO 99148911, WO 01/09169)、α−ケトアミド(例えば、WO 03/013518)、シアノアミド(WO 01/077073、WO 01/068645)、ジヒドロピリミジン(例えば、WO 02/032879)およびシアノ−アミノピリミジン(例えば、WO 03/020278, WO 03/020721参照)。
Figure 2009504627
最初の環状阻害剤であるGSKは、3−アミド−テトラヒドロフラン−4−オン[1a]、3−アミドピロリジン−4−オン [1b]、4−アミド−テトラヒドロピラン−3−オン [1c]、4−アミドピペリジン−3−オン [1d]、および4−アミドアゼパン−3−オン [1e](上記参照)の持つ薬効、選択性および可逆性に由来するものである[ (a) Marquis, R. W. et al, J. Med. Chem. 2001, 44, 725, 参考文献; (b) Marquis, R. W. et al, J. Med. Chem. 2001, 44, 1380, 参考文献 参照]。
ケトンに対してα中心に位置する光学異性体に起因した立体的優位性を持つ環状ケトン[1]、特に5員環の類似体[1a]および[1b]についてさらに研究を進めた [Marquis, R. W. et al, J. Med. Chem. 2001, 44, 1380; Fenwick, A. E. et al, J. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2001, 11, 199; WO 00/69855]。これは、式(1a−d)の阻害剤の前臨床段階の最適化は除外しており、立体的安定性を有するアゼパノンシリーズ(1e)の開発を促進している。環状化合物の環構造の拡大するアプローチである、α−カーボンをアルキル化すると、環状ケトンがα位のエノール化を促す作用を抑制する結果、立体的安定性が得られる。しかしながら、3−アミドピロリジン−4−オン(1b)システムにおけてα位をメシル化すると、カテプシンKと比較してKi,app≒0.18から50nMの多大な薬効がロスする結果となる研究がある。
さらに、最近の研究では、CAC1プロテナーゼの阻害剤としての5,5−ビシクルシステム、例えば、N−(3−オキソ−ヘキサヒドロシクロペンタ[b]フラン−3a−イル)アクリルアミドビシクリックケトン[2][(a) Quibell, M.; Ramjee, M. K. , WO 02/57246; (b) Watts, J. et al, Bioorg. Med Chem. 12 (2004), 2903−2925]、テトラヒドロフロ[3,2−b]ピロール−3−オン やぐら状(based scaffolds)[3],[Quibell, M. et al, Bioorg. Med. Chem. 12 (2004), 5689−5710]、cis−6−オキソヘキサヒドロ−2−オキサ−1,4−ジアザペンタンおよびcis−6−オキソ―ヘキサヒドロピロロ[3,2−c]ピラゾール やぐら状(based scaffolds)[4] [Wang, Y. et al, Bioorg. Med. Chem. Left. 15 (2005), 1327−1331]、およびcis−ヘキサヒドロピロロ[3,2−b]ピロール−3−オン やぐら状(based scaffolds)[5] [Quibell, M. et al, Bioorg. Med. Chem. 13 (2005), 609−625]などが開発されている。
Figure 2009504627
上記の5,5−ビシクルシステムは、哺乳類および寄生虫のCAC1システインプロテアーゼ対象一連にとって治療学的に非常に興味深い阻害剤としての確実な効能を示していることが研究から把握される。さらに、5,5−ビシクル(bicyclic)シリーズは、trans融合幾何よりむしろcis融合という特筆すべき選択性を示すためキラルに安定な構造である。このキラル安定性は、キラル不安定な構造に起因して前臨床開発に効不向きな限定された効能を有するモノシクルシステムと比較すると、非常に優勢性を示すことができる。
本発明は、システインプロテアーゼ阻害剤の調製に有用な5,5−ビシクル構造ブロックの改良された合成方法を提供することを目的としている。さらに特に、本発明は、cis−ヘキサヒドロピロロ[3,2−b]ピロール−3−オン コアの改良された合成方法を提供することを目的とする。
本発明の態様を以下および添付した請求項で説明する。
本発明の明細書
本発明の第一の態様は、下記の化学式(I)の化合物、またはその製薬上許容できる塩を調製する方法
Figure 2009504627
ここで式中、RはPgまたはP1’であり;
1’は、CO−ハイドロカルビル(Hydrocarbyl)であり;
は、CH、OまたはN−Pgであり;および
PgおよびPgは、それぞれ独立して、窒素保護基であり;
前記方法は、以下のステップ:
(i)ジオキシランと化学式IIの化合物とを反応させて化学式IIIのエポキシドを生成するステップ(i);
Figure 2009504627
ここで式中、Xは、CN、CH、CHNH−Pg、ONH−Pg、NHNH−Pg、およびN(Pg)NH−Pgから選択される;
(ii)化学式IIIの化合物を化学式Iの化合物に変換するステップ(ii)
Figure 2009504627
を有する方法に関するものである。
本発明の第二の態様は、上記の方法を含む、システイニルプロテナーゼ阻害剤を調製する方法に関するものである。
本発明のさらなる態様は、化学式VII、VIIIおよびIXの化合物を調整する方法に関するものであり、当該化学式中におけるR、R、R、R、U、W、X’、Y、N、n、m、o、P、P2’およびR1’は、以下の発明の詳細な説明に記載するものと同様である。
Figure 2009504627
また、前記方法は、上述した本発明の第一の態様の方法を含むものである。
詳細な説明
本明細書に用いられる用語“ハイドロカルビル(Hydrocarbyl)”は、少なくとも炭素原子(C)および水素(H)を含む基をいう。ハイドロカルビル(Hydrocarbyl)基が1以上の炭素原子を含む場合、炭素原子同士がお互い結合しなくてもよい。例えば、少なくとも2つの炭素原子は、適当な元素や基を介して結合してもよい。それ故、ハイドロカルビル(Hydrocarbyl)基はヘテロ原子を含んでもよい。好ましいヘテロ原子は、当業者にとっても明らかであり、例えば、硫黄原子、窒素原子、酸素原子、リン原子、およびシリコン原子を含む。ハイドロカルビル(Hydrocarbyl)基が、少なくとも一つ以上のヘテロ原子を含む場合は、当該基は、炭素原子を介して結合されても、ヘテロ原子を介して他の基に結合されていてもよい。ハイドロカルビル(Hydrocarbyl)基は、例えば、ハロ,アルキル,アシル,シクロアルキル,脂環式の基,CF,OH,CN,NO,SOH,SONH,SOMe,NH,COOH,およびCONHなどの置換基に一つ以上置換されてもよい。本発明のハイドロカルビル(Hydrocarbyl)基は、好ましくは、アリール,ヘテロアリール,アルキル,シクロアルキル,アラルキル,脂環式の基またはアルケニル基であり、ハイドロカルビル(Hydrocarbyl)基は、より好ましくは、アリール,ヘテロアリール,アルキル,シクロアルキル,アラルキル、またはアルケニル基である。
本明細書に用いられる用語“アルキル”は、置換され(モノ−またはポリ−)または非置換であってもよく、飽和直鎖状および分枝状のアルキル基をいう。前記アルキル基は、好ましくは、炭素数1〜20のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜15のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜12のアルキル基であり、さらにより好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、特に好ましくは炭素数1〜3のアルキル基である。
好ましいアルキル基は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、およびヘキシルが挙げられる。好ましい置換基は、ハロ、CF、OH、CN、NO、SOH、SONH、SOMe、NH、COOH、およびCONHが挙げられる。
本明細書に用いられる用語“アリールまたはAr”は、置換され(モノ−またはポリ−)または非置換であってもよく、炭素数6〜12の芳香族基をいう。具体例としては、フェニル、およびナフチルなど挙げられる。好ましい置換基は、アルキル、ハロ、CF、OH、CN、NO、SOH、SONH、SOMe、NH、COOH、およびCONHが挙げられる。
本明細書に用いられる用語“ヘテロアリール”は、一以上のヘテロ原子を有し、かつ非置換のまたは置換基(モノ−またはポリ−)を有する炭素数4〜12の芳香族基をいう。好ましいヘテロアリール基は、ピロール、インドール、ベンゾフラン、ピラゾール、ベンジミダゾール、ベンゾチアゾール、ピリミジン、イミダゾール、ピラジン、ピリジン、キノリン、チアゾール、テトラゾール、チオフェン、およびフランが挙げられる。さらに、好ましい置換基は、例えば、ハロ、アルキル、CF、OH、CN、NO、SOH、SONH、SOMe、NH、COOH、およびCONHが挙げられる。
本明細書に用いられる用語“シクロアルキル”は、置換され(モノ−またはポリ−)または非置換の環状のアルキル基をいう。好ましい置換基は、例えば、ハロ、アルキル、CF、OH、CN、NO、SOH、SONH、SOMe、NH、COOH、CONHおよびアルコキシ挙げられる。
本明細書に用いられる用語“シクロアルキル(アルキル)”は、上記の用語“アルキル”と上記の用語“シクロアルキル”とを結合した基である。
本明細書に用いられる用語“アラルキル”は、上記の用語“アルキル”と上記の用語“アリール”とを結合した基である。好ましいアラルキル基は、CHPhおよびCHCHPhなどが挙げられる。
本明細書に用いられる用語“アルケニル”は、1以上の炭素−炭素の二重結合を有する基であり、分枝状または非分枝状のものでもよく、置換され(モノ−またはポリ−)または非置換の基をいう。本発明のアルケニル基は、好ましくは、炭素数2〜20のアルキル基であり、より好ましくは炭素数2〜15のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数2〜12のアルキル基であり、さらにより好ましくは炭素数2〜6のアルキル基であり、特に好ましくは炭素数2〜3のアルキル基である。好ましい置換基は、例えば、アルキル、ハロ、CF、OH、CN、NO、SOH、SONH、SOMe、NH、COOH、CONHおよびアルコキシ挙げられる。
本明細書に用いられる用語“脂環式”は、任意に1以上のヘテロ原子を含み、かつ任意に置換基を有する環状の脂肪族の基をいう。前記脂環式の基は、好ましくは、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル、およびモルフォリニルが挙げられる。前記脂環式の基は、より好ましくは、N−ピペリジニル、N−ピロリジニル、N−ピペラジニル、およびN−モルフォリニルが挙げられる。好ましい置換基は、例えば、アルキル、ハロ、CF、OH、CN、NO、SOH、SONH、SOMe、NH、COOH、CONHおよびアルコキシ挙げられる。
本明細書に用いられる用語“脂環式”は、当該技術分野において通常の有する意味であり、アルカン、アルケン、およびアルキンなどの非芳香族基を含んでもよく、さらにそれらの置換基誘導体も含みうる。
本発明に係る基、Pは、CH、OまたはN−Pgであると規定されている。本発明において、特により好ましい形態において、PはCHである。
本発明に係る基、Xは、CN、CH、CHNH−Pg、ONH−Pg、NHNH−Pg、およびN(Pg)NH−Pgから選択される少なくとも1つであり、特により好ましい形態において、XはCNである。
本発明は、本明細書に記載した化合物のすべての塩、水和物、溶媒和、複合体およびプロドラッグの使用および調製に関するものである。当該用語“化合物”は、文中において特別な記載がない限り、すべての塩、水和物、溶媒和、複合体およびプロドラッグを含みうる概念である。
本発明に係る一般式(I)の化合物の製薬上または獣医学上許容できる適切な塩は、有機酸、特に、カルボン酸塩、以下に制限されないが、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、パントテン酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、酪酸塩、ジグルコン酸塩、シクロペンタネート、グルコヘプタネート、グリセロリン酸塩、シュウ酸塩、ヘプタノエート、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、ニコチネート、パルモエート、ペクチネート、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、ラクトビオネート(lactobionate)、ピボレート(pivolate)、樟脳酸塩、ウンデカン酸塩及びコハク酸塩などの、カルボン酸、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、樟脳スルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−クロロベンゼンスルホン酸塩、及びp−トルエンスルホン酸塩等の、有機スルホン酸;ならびに塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ヘミスルフェート、チオシアン酸塩、過硫酸塩、リン酸塩及びスルホン酸塩等の、無機酸の塩が挙げられる。製薬上または獣医学上許容できない塩は、中間体にとって有益ではないかもしれない。
本発明は、さらに、種々の結晶構造、多様型、および(無)水和物構造における化合物の調製に関する。製薬産業においては、化合物の合成過程において使用される溶媒によって、精製およびまたは単離方法の微細な差異が生じ、これにより、どのような形態で化合物が単離されるかが決まってくる。
上記のように、本発明は、システイニルプロテナーゼ阻害剤の調製に有益な5,5ビシクル構造単位を準備するための改良方法を提供することを模索している。
本発明の重要な段階は、窒素原子を保護する2,5−ジヒドロピロール化合物(ステップ(i))のエポキシ化をジオキシランで行ない、その後酸化し(必要により)、分子内環化でcis−5,5ビシクル環を形成させることである。
酸化剤としてジオキシランの使用は、次の文献で知られている。[(a) Hodgson, D. M. et al, Synlett, 310 (2002); (b) Adam, W. et al, Acc. Chem. Res. 22, 205, (1989); (c) Yang, D. et al, J. Org. Chem., 60, 3887, (1995); (d) Mello, R. et al, J. Org. Chem., 53, 3890, (1988); (e) Curci, R. et al, Pure & Appi. Chem., 67(5), 811 (1995); (f Emmons, W. D. et al, J. Amer. Chem. Soc. 89, (1955)参照].
本発明の方法は、KHSOとケトンとの反応により、in situでジオキシランを生成することが好ましい。また、ステップ(i)は、単離されたジオキシラン、例えば、アセトンから生成したジオキシランを用いて行なわれうる。
活性成分としてのKHSOを含有する市販の酸化剤の一つである、オキソン(Oxone 登録商標)を用いてin situでジオキシランを生成することがより好ましい。
したがって、本発明の好ましい実施形態の一つとして、特許請求の範囲に記載した方法のステップ(i)は、オキソン(Oxone 登録商標)( 2KHSO・KHSO・KHSO)およびケトン共反応剤を用いて化学式IIで示される窒素原子を保護する2,5−ジヒドロピロール化合物のエポキシ化をin situで行なうことを含む。
上記のように、オキソン(Oxone 登録商標)の活性成分は、ペルオキシモノ硫酸カリウム、KHSO[CAS−RN 10058−23−8]、式 2KHSO・KHSO・KHSOで示される三重塩の成分として一般にペルオキシモノ硫酸カリウムとして知られている[デュポン社から市販されているペルオキシモノ硫酸水素カリウム(5:3:2:2),CAS−RN 70693−62−8]。当該オキソン(Oxone 登録商標)の酸化能は、ペルオキシモノ硫酸 HSO(カロ酸としても知られている)の第一塩である、その過酸化学に起因する。
Figure 2009504627
弱アルカリ状態(pH7.5〜8.0)において、過硫酸(塩)は、ケトン共反応剤と反応して、双方の酸素がケトンのカルボニルの炭素に結合し三員環過酸化物(ジオキシラン)を生成する。当該環状の過酸化物は、アルケン結合に対してsyn選択性の酸素転位により、化学式IIの化合物をエポキシ化しうる構造を有する。
本発明に係るケトンは、化学式Vであり、
Figure 2009504627
ここで式中、RおよびRは、それぞれ独立して、アルキル、アリール、ハロアルキルまたはハロアリールであることが好ましい。
式中、Rおよび/またはRが、アルキルの場合、当該アルキル基は、直鎖アルキルであっても分枝状アルキル基であってもよい。前記アルキル基は、好ましくは、炭素数1〜20のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜15のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜12のアルキル基であり、さらにより好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、特に好ましくは炭素数1〜3のアルキル基である。好ましいアルキル基は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、およびヘキシルが挙げられる。
本明細書に用いられる用語“ハロアルキル”は、上記のアルキル基の水素原子の一以上がハロゲン原子に置換されたものをいう。
式中、Rおよび/またはRが、アリールの場合、当該アリール基は、炭素数6〜12個の芳香族が挙げられる。好ましいアリール基の例としては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる。
本明細書に用いられる用語“ハロアリール”は、上記のアリール基の水素原子の一以上がハロゲン原子に置換されたものをいう。
具体的な例として、KHSO(オキソン 登録商標)と化学式Vのケトンとの反応により化学式VIのジオキソランが生成されうる。
Figure 2009504627
ここで式中、RおよびRは、上記と同様である。当該RおよびRは、それぞれ独立して、アルキル、またはハロアルキルであることがより好ましい。特に好ましい実施形態としては、当該RおよびRの少なくとも一つが、ハロアルキルであり、より好ましくは、CFまたはCFCFである。
本発明の好ましい実施形態としては、前記RおよびRは、それぞれ独立して、メチルまたはトリフルオロメチルである。
本発明の好ましい実施形態としては、前記ケトンは、アセトンおよび1、1、1−トリフルオロアルキルケトンからなる群から選択される少なくとも一つである。
本発明の好ましい実施形態としては、前記トリフルオロアルキルケトンは、1、1、1−トリフルオロアセトンまたは1、1、1−トリフルオロ−2−ブタノンである。
ジオキシランを用いたエポキシ反応は、anti−エポキシドのsyn−エポキシドに対する割合(anti−エポキシド:syn−エポキシド)を増やす傾向にある。具体的な例として、化学式IIIの化合物であり、かつXがCNの場合において、オキソン(登録商標)/1,1,1−トリフルオロブタノンの混合試薬を使用すると、anti−エポキシド:syn−エポキシドが、>9:1程度の割合で光学異性体の混合物が生成する。同様に、オキソン(登録商標)/1,1,1−トリフルオロアセトンの混合試薬を使用すると、anti−エポキシド:syn−エポキシドが、7:1の割合で光学異性体の混合物が生成する。一方、mCPBAを用いたエポキシ反応の従来方法では、anti−エポキシド:syn−エポキシドの比率が、例えば2:1の割合といった低い程度である。
本発明の合成条件を用いた場合は、anti−エポキシドのsyn−エポキシドに対する割合の増加が見られことから、結局のところ、その後のanti−エポキシドの分子内環化反応により生成される目的物である化学式Iのcis−5,5−ビシクル化合物の好ましい収率を達成することができる。
本発明の方法を用いた結果得られる良好な選択比は、さらに、反応溶剤からの抽出後、anti−およびsyn−エポキシドの生成混合物は、粉砕および/または有機溶媒からの結晶化により濃縮されて光学的に純粋なanti−エポキシドを得ることが明らかになっている。
本発明の好ましい実施形態としては、前記XがCNであり、前記化学式IIIの化合物は、結晶による精製によって、実質上純のanti−エポキシドを得ることができる。
本発明の好ましい実施形態としては、前記anti−エポキシドは、ジエチルエステル/ヘプタンの混合溶媒で結晶化する。
アルケンのエポキシ反応比は、反応の選択比、抽出の容易さ、および粉砕および/または再結晶によるanti−エポキシドの精製能に加えて、KHSO/ケトン混合溶液を使用することが、化学式IIの化合物の立体選択的エポキシ反応の試薬として非常に有益であると考えられる。
本発明の好ましい実施形態としては、前記ステップ(i)は、pH約7.5〜約8において行なわれる。ジオキシランがin situで生成される場合、pHの調製が重要である。また、当該pHは、リン酸または重炭酸緩衝液を用いて調製されることが好ましい。
本発明の好ましい実施形態としては、前記ステップ(i)は、NaHCOの存在下において行なわれる。
本発明の好ましい実施形態としては、前記ステップ(i)は、アセトニトリルを含む溶媒存在下において行なわれる。
本発明のさらに好ましい実施形態としては、前記ステップ(i)は、アセトニトリルおよび水を含む溶媒存在下において行なわれる。
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、ステップ(i)は、相間移動試薬をさらに含む混合溶媒存在下において行なわれる。前記相間移動試薬は、例えば18−クラウン−6およびBuHSO が好ましい。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記ステップ(i)は、Na.EDTA水溶液を含む混合溶媒存在下において行なわれる。
また、本発明のその他の実施形態の一つとしては、前記ステップ(i)は、アセトニトリル、水、およびNa.EDTAを含む溶媒存在下において行なわれる。
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、化学式IIにおいて、RがTter−ブトキシカルボニルであり、Pがメチレンであり、XがCNである場合、下記の比に示す過剰量の試薬;化学式IIの化合物 1.0当量、オキソン(登録商標)2.0当量、1,1,1−トリフルオロアセトン 2.0当量、アセトン 11.0当量、NaHCO3 8.6当量、 アセトニトリルと水との混合溶媒中のNa.EDTA 0.014当量を用いてステップ(i)の反応が行なわれる。また、当該反応は、0〜5℃、反応時間約60〜90分で行なわれることが好ましい。本発明の明細書において、ステップ(i)の最適条件が見受けられる。
特許請求の範囲に記載した方法のステップ(ii)は、化学式IIIの化合物が分子内環化反応によって、化学式Iの5,5−ビシクル化合物が生成される。本発明の好ましい形態としては、化学式IVのアミン中間体を介して反応が進行する。
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、前記ステップ(ii)は、化学式IIIの化合物を化学式IVの化合物にin situで変換すること;および前記化学式IVの化合物を化学式Iの化合物に変換することを含む。
Figure 2009504627
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、前記Xは、CNである、すなわち、下記に示す化学式IIIaの化合物の環化反応が当該ステップ(ii)に含まれる。
したがって、本発明のより好ましい実施形態の一つとしては、ステップ(ii)は、化学式IIIaの化合物を化学式IVaの化合物にin situで変換すること;および前記化学式IVaの化合物を化学式Iaの化合物に変換することを含む(すなわち、化学式Iの化合物において、PがCH)。
Figure 2009504627
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、前記ステップ(ii)は、化学式IIIaの化合物を、ホウ化水素ナトリウムおよび塩化コバルト(II)・六水和物で処理することを含む。当該ステップ(ii)に使用される溶媒は、メタノールであることがより好ましい。また、当該反応は室温で行なわれることが好ましい。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記ステップ(ii)は、化学式IIIaの化合物(式中のRは、tert−ブトキシカルボニル Bocである)をラネーニッケル触媒および水素で処理することを含む。また、前記ステップ(ii)に使用される溶媒は、アンモニア含有メタノールであることが好ましい。また、当該反応は、30℃、反応時間2時間で行なわれることが好ましい。これらの条件は、本発明の明細書において、ステップ(ii)の最適条件が見受けられ、収率、不純物プロファイル、および実現可能な実験規模に関しても本発明の範囲内である。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記ステップ(ii)は、エーテル中で前記化学式IIIaの化合物と、アルミニウム水素化リチウムとの反応により処理されることを含む。
本発明のその他の好ましい実施形態の一つとしては、前記ステップ(ii)は、前記化学式IIIaの化合物と、ホウ化水素ナトリウムおよび塩化ニッケルの反応により処理されることを含む。
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、前記化学式IIの化合物は、下記の化学式IIa
Figure 2009504627
で示されるものであり、Rは、上記で定義したものと同様である、すなわち、ステップ(i)は、Xがシアノである場合の化学式IIの化合物をエポキシ化させて化学式IIIaの化合物を生成させることを含む。
本発明の特に好ましい実施形態の一つとしては、前記化学式IIaの化合物は、下記の化学式IIb,
Figure 2009504627
から調製されるものであり、式中のLGは離脱基であり、かつRは、上記で定義したものと同様である。
前記離脱基、LGは、メシレート(Ms)、トシレート(Ts)、ハロ、またはOHであることが好ましい。
前記化学式IIaの化合物は、前記化学式IIbとシアン化ナトリウムとの反応により調製されることがより好ましい。また、上記反応に使用される溶媒は、DMSOまたはDMFであることが好ましい。また、本発明の特に好ましい実施形態の一つとしては、当該反応は、少なくとも約100℃、より好ましくは110℃で行なわれることが好ましい。さらに好ましくは、DMSO中、90〜95℃で2時間、前記化学式IIaの化合物は(式中のRは、tert−ブトキシカルボニル Bocである)、前記化学式IIb(式中のRは、tert−ブトキシカルボニル Bocである)とシアン化ナトリウム 1.5当量との反応により調製されることがより好ましい。これらの反応条件は、本発明の明細書において最適条件が見受けられ、本発明の範囲内である。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記化学式IIaの化合物は、前記化学式IIbとEtCNとの反応により調製される。また当該実施形態において、反応は、少なくとも約50℃、より好ましくは約60℃で行なわれることが好ましい。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記化学式IIaの化合物は、前記化学式IIbとKCNとの反応により調製され、また必要に応じて18−クラウン−6の存在下で反応を行なってもよい。
上記好ましい実施形態で使用されるEtCNまたはKCNには、溶媒としてDMF、CHClまたはTHFを使用してもよい。また、これらの実施形態で反応を進める場合は、DMSOまたはDMF中のシアン化ナトリウムを使用する反応条件と比較して、低温で反応を進めることができる。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記離脱基、LGがメシレート(Ms)の場合、前記化学式IIbの化合物は、下記の化学式IIcの化合物をメシル化することにより調製される、
Figure 2009504627
上記式中Rは、上記と同様である。
前記離脱基、LGがメシレート(Ms)の場合、前記化学式IIbの化合物(前記Rが、tert−ブトキシカルボニル(Boc)である)は、ジクロロメタン中で、トリエチルアミン 2.0当量およびメシルクロライド(MsCl) 1.5当量を用いて調製されることが好ましい。また、上記反応は、反応時間90〜100分、室温で行なわれることが好ましい。これらの反応条件は、本発明の明細書において最適条件が見受けられ、本発明の範囲内である。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記離脱基、LGがトシレート(Ts)の場合、前記化学式IIbの化合物は、前記化学式IIcの化合物をトシル化することにより調製され、化学式IIc中のRは、上記と同様である。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記離脱基、LGがOHであり、かつ前記化学式IIaの化合物は、下記の化学式IIcの化合物と、トリフェニルホスフィン、DEAD、およびアセトンシアノヒドリンとの反応により調製される。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記化学式IIcの化合物は、化学式IIdの化合物から調製される、
Figure 2009504627
上記式中、Rは、アルキルまたはアリール基である。化学式IIdの化合物において、Rは、アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
本発明の特に好ましい実施形態の一つとしては、前記化学式IIcの化合物は、メタノール/THF中で、化学式IIdの化合物と、ホウ化水素リチウムとの反応により調製される。当該反応は、室温において行われることが好ましい。これらの特定の酸化条件にすることで、すぐれた結果が得られる。
本発明の特に好ましい実施形態の一つとしては、前記化学式IIcの化合物(Rが、tert−ブトキシカルボニル(Boc)である)が、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム(Diglyme)中で、化学式IIdの化合物(前記Rが、tert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、Rがメチル基である)と、塩化リチウム 1.0当量と、ホウ化水素ナトリウム1.0当量との反応により調製される。当該反応は、90〜95℃、反応時間90〜100分で行なわれることが好ましい。これらの特定の酸化条件にすることで、すぐれた結果が得られる。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記化学式IIcの化合物は、化学式IIdの化合物と、アルミニウム水素化リチウムと、THF(またはジエチルエーテル)の反応により調製される。
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、前記化学式IIdの化合物は、化学式IIeの化合物から調製される。
Figure 2009504627
上記式中、Rは、アルキルまたはアリール基である。
前記化学式IIdの化合物は、トルエン/メタノール中で化学式IIeの化合物と(トリメチルシリル)ジアゾメタンとの反応により調製されることが好ましい。この変換におけるエステル化反応の条件は、有機合成化学の通常の知識を有するものであれば公知である。
前記化学式IIdの化合物(前記Rが、tert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、かつ前記Rがメチル基の場合)は、化学式IIeの化合物(Rが、tert−ブトキシカルボニル(Boc)である場合)と、ヨウ化メチル 3.0当量および炭酸水素カリウム 1.5当量との反応により調製されることが好ましい。当該反応は、43〜45℃、5〜6時間アセトン中で行なわれることが好ましい。これらの特定のアルキル化条件にすることで、すぐれた結果が得られる。
本発明に係る化学式IIeの化合物(Rが、tert−ブトキシカルボニル Bocである場合、CAS 51154−06−4)は、文献(Sturmer, R. et al, Synthesis, 1, 46−48, 2001)に記載の手順により複数キログラム規模で、キラルに達成できる。
本発明の他の好ましい実施形態の一つとしては、前記化学式IIdの化合物は、窒素原子の保護基である化学式IIfの化合物、またはその塩から調製される。
Figure 2009504627
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、窒素は、一般的なN−tert−ブトキシカルボニル保護基により保護される。これらの方法は、当業者にとって公知である。化学式中IIf中のRがメチルである化合物IIfは、塩酸塩として市販されている(Bachem, cat # F−i 500; 2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−2−カルボキシル酸メチルエステル)。
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、Rは、保護基Pgであり、かつエポキシ反応段階の間、環状窒素を保護しうる保護基であればどのようなものでもよい。好ましい窒素保護基は、当業者であれば公知である(例えば、“Protective Groups in Organic Synthesis” by Peter G. M. Wuts and Theodora W. Greene, 2 Edition参照)。
好ましい窒素保護基は、例えば、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジル(CBz)および2−(ビフェニルイル)イソプロピルが挙げられる。また当該Pgは、上記と同様である。Xが、N(Pg)NH−Pgの場合は、それぞれのPgは、同一でも異なってもよい。
本発明の特に好ましい実施形態の一つとしては、Rは、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)である。
本発明の特に好ましい実施形態の一つとしては、PがCHであり、XがCNであり、およびRは、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)である。
また、上記の他に、前記RがP1’基であってもよく、前記Rは特許請求の範囲に記載したその他の方法のステップし使用されるものと適合し、例えば、CO−ハイドロカルビル基が好ましい。前記P1’はCO−アリール、CO−アラルキル、CO−シクロアルキル、CO−アルキル、およびCO−脂環式の基からなる群から選択され、さらに、前記アリール、前記アラルキル、前記シクロアルキル、前記アルキル、および前記脂環式の基は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、NH、CF、S0−アルキル、S0−アリール、OH、NH−アルキル、NHCO−アルキル、およびN(アルキル)からなる群から選択される1以上の基でそれぞれ任意に置換されてもよい。
前記P1’は、CO−フェニル、CO−CH−フェニル、およびCO−(N−ピロリジン)からなる群から選択される少なくとも一つの基であることがより好ましい。また、前記P1’は、CO−(3−ピリジル)またはCO−(3−フルオロフェニル)などが特に好ましい例として挙げられる。
本発明の好ましい実施形態の一つとしては、窒素保護基Rが、BocまたはFmoc基であることが好ましく、Boc基であることがより好ましい。
本発明の他の好ましい実施形態は、化学式Iの化合物における結合していない(フリーの)NH基を保護するステップをさらに上述の方法に含むことに関する。したがって、本発明のさらに好ましい実施形態は、1,4−ジオキサン/水混合液中において、化学式Iの化合物を、Fmoc−Clおよび炭酸ナトリウムで処理することをさらに上述の方法に含むことに関する。本発明のこのような実施形態は、本発明の5,5−ビシクルシステムの固相合成に、特に有益である。
本発明の第二の特徴は、上記で説明したような方法を含むシステイニルプロテナーゼ阻害剤を調製する方法に関するものである。
前記システイニルプロテナーゼ阻害剤は、CAC1阻害剤であることが好ましく、前記CAC1阻害剤は、カテプシンK阻害剤、カテプシンS阻害剤、カテプシンF阻害剤、カテプシンB阻害剤、カテプシンL阻害剤、カテプシンV阻害剤、カテプシンC阻害剤、ファルシペイン(falcipain)阻害剤、およびクルーズペイン(cruzipain)阻害剤からなる群から選択される少なくとも一つであることがより好ましい。
本発明に係るその他の好ましい実施形態としては、前記化学式Iの化合物を化学式VIIの化合物に変換することをさらに含むステップである、
Figure 2009504627
上記式中、RおよびRは、それぞれ独立してハイドロカルビル(hydrocarbyl)である。
したがって、本発明の実施形態の一つは、化学式VIIのシステイニルプロテナーゼ阻害剤を調製する方法に関するものであり、当該方法は、上記の化学式Iの化合物を調製することと、前記化学式Iの化合物を化学式VIIの化合物に変換することとを含む方法である。
本発明の実施形態のその他の一つは、化学式VIIIのシステイニルプロテナーゼ阻害剤を調製する方法に関する、
Figure 2009504627
式中、Pは、上記と同様であり;
は、アリールまたはアルキルであり;
は、アルキル、アラルキル、シクロアルキル(アルキル)またはシクロアルキルであり;およびRは、アリール、ヘテロアリール、または脂環式の基であり、前記アリール、アルキル、アラルキル、シクロアルキル(アルキル)、シクロアルキル、ヘテロアリール、および脂環式の基は任意に置換されてもよい。
したがって、本発明の実施形態のその他の一つは、化学式VIIIのシステイニルプロテナーゼ阻害剤を調製する方法に関するものであり、当該方法は、上記の化学式Iの化合物を調製することと、前記化学式Iの化合物を化学式VIIIの化合物に変換することとを含む方法である。
本発明のその他の実施形態の一つは、上記の化学式VIIIのシステイニルプロテナーゼ阻害剤を調製する方法に関するものであり、式中において:
は、上記と同様であり、
は、アリールであり;
は、アルキル、アラルキル、シクロアルキル(アルキル)であり;および
は、アリール、またはヘテロアリールあり、前記アリール、アルキル、アラルキル、シクロアルキル(アルキル)、およびヘテロアリール基は任意に置換されてもよい。
前記前記アリール、アルキル、アラルキル、シクロアルキル(アルキル)、およびヘテロアリール基といった好ましい置換基は、例えば、OH、アルキル、ハロ、アシル、アルキル−NH、NH、NH(アルキル)、N(アルキル)および脂環式の基を含む、さらに、当該脂環式の基はそれ自身必要により1以上のアルキルまたはアシル基に置換されてもよく、例えば1以上のアルキルまたはアシル基に任意に置換されたピペラジニルまたはピペリジニル基が好ましい。
本発明のその他の実施形態の一つとしては、Rは、それぞれが1以上のアルキルまたはアシル基に次々と任意に置換されたピペラジニルまたはピペリジニル基で置換されたアリールまたはヘテロアリール基でもよい。
したがって、本発明の特に好ましい実施形態の一つとしては、CO−Rは、下記の化学式から選択される
Figure 2009504627
式中、Rは、アルキルまたはアシル基である。
本発明のその他の実施形態の一つとしては、Rが、1以上のアルキル基に任意に置換される5員環のヘテロアリール基もしくは6員環の脂環式の基である。
したがって、本発明の特に好ましい実施形態の一つとしては、CO−Rは、下記の化学式から選択される
Figure 2009504627
式中、Eおよびアルキルは、ここで定義するのと同様である。
また、本発明に係る化学式VIIIの化合物は、好ましくは、Rは、フェニル、3−ピリジル、または3−フルオロ−フェニルであり;Rは、CHCH(Me)、シクロへキシル−CH−、パラ−ヒドロキシベンジル、CHC(Me)、C(Me)、シクロペンチル、またはシクロへキシルであり;
は、フェニル、またはチオニルであり、それぞれは、OH、ハロ、アルキル、アルキル−NH、N−ピペラジニル、およびN−ピペリジニルからなる群から選択される少なくとも一つにそれぞれ任意に置換されていてもよく、さらに前記N−ピペラジニルおよびN−ピペリジニルは、それぞれ一以上のアルキルまたはアシル基にそれぞれ任意に置換されてもよく;
また、前記Rは、2−フラニル、3−フラニル、またはN−モルフォルニルであり、かつ前記2−フラニル、3−フラニル、またはN−モルフォルニルは一以上のアルキル基にそれぞれ任意に置換されてもよい。
また、本発明に係る化学式VIIIの化合物は、より好ましくは、Rは、フェニルであり;Rは、CHCH(Me)、シクロへキシル−CH−、パラ−ヒドロキシベンジル、CHC(Me)、またはC(Me)であり;
は、フェニル、またはチオニルであり、それぞれは、OH、ハロ、アルキル、アルキル−NH、N−ピペラジニル、およびN−ピペリジニルからなる群から選択される少なくとも一つにそれぞれ任意に置換されていてもよく、さらに前記N−ピペラジニルおよびN−ピペリジニルは、それぞれ一以上のアルキルまたはアシル基にそれぞれ任意に置換されてもよい。
化学式Iの化合物を化学式VIIおよびVIIIの化合物の生成に変化させるさらなる詳細な方法は、Quibell, M. et al, Bioorg. Med. Chem. 13 (2005), 609−625に記載されている。
特に好ましい実施形態において、前記化学式Iの化合物は、下記のスキーム1に示すように4つのステップにより化学式VIIIの化合物に変換される。最初に、前記化学式Iの化合物は、化学式の化合物RCONHCHRCOOHと一体となって(例えば、酸活性剤法を用いて)、化学式Xの化合物が生成される。当該化学式Xの化合物は、R基を除去しうる試薬によって処理され(例えば、酸分解)、次いで化学式RCOOHのカルボン酸とあいまって化学式XIの化合物が生成する。前記化学式XIを酸化することで、次いで化学式VIIIの化合物が生成される。
Figure 2009504627
第二級アルコールの酸化反応に適当な試薬は、当業者であれば公知のものでよい。例として、当該酸化反応は、Dess−Martin過酸化反応[Dess,D.B.etal,J.Org.Chem.1983,48,4155;Dess,D.B.etal,J.Am.Chem.Soc.1991,113,7277]、やSwem酸化[Mancuso,A.J.etal,J.Org.Chem.1978,43,2480]を介して反応が進行していると考えられる。
他の酸化反応としては、SO/ピリジン/EtN/DMSOを使用する方法[Parith,J.R.et al,J.Am.Chem.Soc.1967,5505; US 3,444,216, Parith, J. R. et al,]や、P/DMSOまたはP/AcOを使用する方法[Christensen, S. M. et al, Organic Process Research and Development, 2004, 8, 777]が挙げられる.その他の酸化試薬としては、活性ジメチルスルホキシド[Mancuso, A. J., Swern, D. J., Synthesis, 1981, 165]や、ピリジ二ウムクロロクロメート[Pianeatelli, G. et al, Sythesis, 1982, 245]およびジョーンズ試薬[Vogel, A, L, Textbook of Organic Chemistry, 6th Edition].が挙げられる。
特に好ましい実施形態において、本発明は、化学式IXの前記システイニルプロテナーゼ阻害剤を調製する方法に関する。
Figure 2009504627
ここで式中:
2’=O、CHまたはNR、前記Rは、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、およびAr−炭素数1〜7のアルキルから選択される一つ;
Y=CR1011−C(O)またはCR1011−C(S)またはCR1011−S(O)またはCR1011−SO
ここで前記R10およびR11は、それぞれ独立して、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、およびAr−炭素数1〜7のアルキル−アルキルから選択される、
またはYは、
Figure 2009504627
で表され、
上記式において、Lは、1〜4の整数であり、かつR12およびR13は、それぞれ独立して、CR1415から選ばれ、前記R14およびR15は、それぞれ独立して、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、またはAr−炭素数1〜7のアルキルまたはハロゲンである;およびR12およびR13のそれぞれ、R14およびR15のいずれか(ただし、R14およびR15の両方ではない)は、必要によりOH、O−炭素数1〜7のアルキル、O−炭素数3〜6のシクロアルキル、OAr、O−Ar−炭素数1〜7のアルキル、SH、S−炭素数1〜7のアルキル、S−炭素数3〜6のシクロアルキル、SAr、S−Ar−炭素数1〜7のアルキル、NH、NH−炭素数1〜7のアルキル、NH−炭素数3〜6のシクロアルキル、NH−Ar、NH−Ar−炭素数1〜7のアルキル、N−(炭素数1〜7のアルキル)、N−(炭素数3〜6のシクロアルキル)、N(Ar)およびN−(Ar−炭素数1〜7のアルキル)から選択されてもよい;
基(X’)において、X’=CR1617、前記R16およびR17は、それぞれ独立して、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、およびAr−炭素数1〜7のアルキルから選択され、前記oは、0から3までの整数であり;
基(W)において、W=O、S、C(O)、S(O)、またはS(O)またはNR18、前記R18は、それぞれ独立して、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、およびAr−炭素数1〜7のアルキルから選択され、前記nは、0から1までの整数であり;
基(V)において、V=C(O)、C(S)、S(O)、S(O)、S(O)NH、OC(O)、NHC(O)、NHS(O)、NHS(O)、OC(O)NH、C(O)NH、またはCR1920、C=N−C(O)−OR19またはC=N−C(O)−NHR19
前記R19およびR20は、それぞれ独立して、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、およびAr−炭素数1〜7のアルキルからなる群から選択される一つであり、前記mは0から3までの整数であり、mが1以上の場合は、(V)が、最大1のカルボニルまたはスルホニル基を含む;
U=飽和または不飽和であり、かつ0〜4個のヘテロ原子を含む安定した5員単環式から7員単環式、または飽和または不飽和であり、かつ0〜4個のヘテロ原子を含む安定した8員二環式から11員二環式、以下より選択される:
Figure 2009504627
21は:
H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、Ar−炭素数1〜7のアルキル、OH、O−炭素数1〜7のアルキル、O−炭素数3〜6のシクロアルキル、O−Ar、O−Ar−炭素数1〜7のアルキル、SH、S−炭素数1〜7のアルキル、S−炭素数3〜6のシクロアルキル、S−Ar、S−Ar−炭素数1〜7のアルキル、SOH、SO−炭素数1〜7のアルキル、SO−炭素数3〜6のシクロアルキル、SO−Ar、SO−Ar−炭素数1〜7のアルキル、NH、NH−炭素数1〜7のアルキル、NH−炭素数3〜6のシクロアルキル、NH−Ar、N−Ar、NH−Ar−炭素数1〜7のアルキル、N(炭素数1〜7のアルキル)、N(炭素数3〜6のシクロアルキル)、またはN(Ar−炭素数1〜7のアルキル)である;または、CHR21またはCR21基の一部である際は、R21はハロゲンでもよい;
Aは、以下から選択される:
CH、CHR21、O、S、SO、NR22、またはN−オキサイド(oxide)(N→O)、前記R21は、上記で定義されたものと同様である;およびR22は、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、ArおよびAr−炭素数1〜7のアルキルから選択される;
B、DおよびGは、それぞれ独立して以下から選択される:
CR21、前記R21は上記で定義されたものと同様である、またはNまたはN−オキサイド(oxide) (N→O);
Eは、以下から選択される:
CH、CHR21、O、S、SO、NR22、またはN−オキサイド(oxide)(N→O)、前記R21およびR22は、上記で定義されたものと同様である;
Kは、以下から選択される:
CH、CHR22、前記R22は、上記で定義されたものと同様である;
J、L、M、R、T、T、T、およびTは、それぞれ独立して、以下から選択される:
CR21、前記R21は、上記で定義されたものと同様である、またはNもしくはN−オキサイド(oxide)(N→O);
は、以下から選択される:
CHまたはN;
は以下から選択される:
NR22、SO、OC(O)、C(O)、NR22C(O);
qは、1から3の整数であり、したがって、5−員環、6−員環、または7−員環を規定する;
1’=R2’C(O)、R2’OC(O)、R2’NQC(O)、R2’SO、前記R2’は、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、ArおよびAr−炭素数1〜7のアルキルから選択され、およびQはHまたは炭素数1〜7のアルキルである。
化学式Iの化合物から化学式IXの化合物を生成する方法の詳細はWO04/007501(アミュラ セラピュティック リミティッド)に記載されている。
本発明のさらなる態様は、上記の化学式VII、VIIIまたはIX化合物の調製方法に関し、当該方法は、上記の本発明の第一の態様の方法を含む。
本発明の範囲は以下に記載する実施例に限定されることはない。
本発明の特に好適な実施形態を、スキーム2において説明する。
Figure 2009504627
(a)TMSCHTN,PhMe,MeOH.(b)LiBH,MeOH,THF.(c)MsC1,EtN,DCM.(d)NaCN,DMSO,110℃.(e)OXONE(登録商標),NaHCO,1,1,1−トリフルオロアセトン,CHCN,H0,Na.EDTA.(f)NaBH,コバルト(II)クロライド六水和物,MeOH.(g)Fmoc−C1,NaCO,1,4−ジオキサン,H0.(h)PPh,THF,DEAD,(CHC(OH)CN.
(S)−2,5−ジヒドロピロール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−メチルエステル(2)の製造
アルゴン雰囲気下、氷冷水で冷やしながら、(トリメチルシリル)ジアゾメタン(ヘキサン中2.0M溶液,200mL,400mmol)をトルエン(600mL)、メタノール(100mL)および(S)−Boc−3,4−ジヒドロピロリン(1)(ex.Bachem,50g,234.4mmol)の攪拌された混合物に15分かけて滴下した。黄色の溶液を30分間攪拌し、その後、酢酸15mLを添加して、無色の溶液を得た。溶媒を真空下除去し、淡黄色油状のエステル(2)(56.58g,>100%収率)を得て、該エステルを精製することなく、使用した。TLC(シングルUVスポット,R=0.10,ヘプタン:酢酸エチル 1:1);HPLC分析 シングルの主ピーク,R=14.26分,HPLC−MS 128.2[M+2H−Boc],172.1[M+2H−Bu],477.3{2M+Na]
S−2−ヒドロキシメチル−2,5−ジヒドロピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(3)の製造
水素化ホウ素リチウム(10.21g,469.0mmol)をTHF(1000mL)中に懸濁し、メタノール(19.3mL)、次いで乾燥THF(1428mL)中のエステル(2)(53.3g,234.5mmol)溶液を滴下した。添加後、1時間室温で混合物を攪拌し、次いで水(608mL)を注意深く混合物に添加し、ジクロロメタン(3×2026mL)で抽出した。結合した有機層をMgSOで乾燥した。濾液を減圧下濃縮し、淡黄色油状のアルコール(3)(46.4g,99%)得て、該アルコールをさらに精製することなく使用した。TLC(R0.20,ヘプタン:酢酸エチル 1:1),HPLC分析 シングルの主ピーク,R=11.32分,HPLC−MS 100.2[M+2H−Boc],144.1[M+2H−Bu],222.0[M+Na],421.3[2M+Na]
(S)−2−メタンスルホニルオキシメチル−2,5−ジヒドロピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(4)の製造
トリエチルアミン(52.3mL,372.4mmol)を、ジクロロメタン中(200mL)のアルコール(3)(46.4g,232.8mmol)およびメタンスルホニルクロライド(27.0mL,349.2mmol)の攪拌された溶液に0℃で滴下した。混合物は、30分間室温で攪拌し、次いで水(400mL)および塩水(400mL)で洗った。有機層を乾燥し(NaSO)、真空下濃縮し、淡黄色油(65.2g)を得て、これを酢酸エチル:ヘプタン混合物で溶出して、シリカのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、淡黄色油状のメシラート(4)(57.9g,90%)を得た。TLC(R=0.15,ヘプタン:酢酸エチル 1:1),HPLC分析 シングルの主ピーク,R=10.21分,HPLC−MS 178.1[M+2H−Boc],222.1[M+2H−Bu],300.1[M+Na],577.2[2M+Na]
(S)−2−シアノメチル−2,5−ジヒドロピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(5)の製造
シアン化ナトリウム(30.7g,626.5mmol)をDMSO(400mL)中メシラート(4)(57.9g,208.8mmol)の攪拌された溶液に室温で添加した。混合物を110℃で1時間加熱し、室温まで冷却し、次いで、ジクロロメタン(400mL)および水(400mL)中に注いだ。有機層を分離し、次いで、水性分をジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。結合したジクロロメタン層を塩水(200mL)で洗い、乾燥し(MgSO)、真空下で濃縮し、残渣を得た。該残渣を酢酸エチル:ヘプタン混合物で溶出して、シリカのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、油状のニトリル(5)を得て、冷却により白色ろう状固形物に固形化した(37.6g,87%)。
Figure 2009504627
1116に対して計算された分析値:C,63.44;H,7.74;N,13.45;実測値 C,63.23;H,7.63;N,13.31;C1116(MNa)に対して計算された精密質量:231.1104,実測値 231.1096(−3.22ppm)。
(S)−2−シアノメチル−2,5−ジヒドロピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(5)の他の製造
トリフェニルホスフィン(0.537g,2.048mmol)を0℃でTHF(10mL)中のアルコール(3)(0.204g,1.024mmol)溶液に添加した。反応混合物を0℃(冷水浴)で10分間攪拌した。DEAD(0.357g,2.048mmol)を滴下し、混合物を20分間攪拌した。アセトン−シアノヒドリン(0.174g,2.048mmol)を滴下した。添加後、混合物を26時間攪拌下、室温まで上げた。溶媒を減圧下除去し、粗生成物を得た。n−ヘプタン:酢酸エチル=8:1〜6:1を用いて、Jones ISOLUTE Flash−XL Si II then P(20g) X 2 カラムクロマトグラフィーで粗成生物を精製し、灰色がかった油状の生成物を得た(0.134g,63%)。
Figure 2009504627
(2R,3R,4S)−2−シアノメチル−6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.O]ヘキサン−3−カルボン酸 tert−ブチルエステル(6a)の製造
Figure 2009504627
アセトニトリル(150mL)中のニトリル(5)(6g,28.85mmol)溶液およびNa.EDTA水溶液(150mL,0.4mmol溶液)に、0℃で、予め冷やしたシリンジを用いて1,1,1−トリフロロアセトン(31.0mL,346mmol)添加した。この均一な溶液に重炭酸ナトリウム(20.4g,248mmol)およびOXONE(登録商標)(55.0g,89.4mmol)の混合物を1時間かけて徐々に添加した。次いで、混合物を水で希釈し(750mL)、生成物をジクロロメタン(4×150mL)中で抽出した。結合した有機層を5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(300mL)、水(300mL)および塩水(300mL)で洗い、次いでNaSOで乾燥し、真空下で濃縮し、残渣を得た。残渣をジエチルエーテル:ヘプタン(1:6)を用いて再結晶させ、白色固形の(3R,4S)−2R−シアノメチル−6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボン酸 tert−ブチルエステル(6a)を得た(4.3g,67%)。
Figure 2009504627
Figure 2009504627
母液に対してフラッシュクラマトグラフ、ついで再結晶を行うことにより、(3R,4S)−2R−シアノメチル−6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボン酸 tert−ブチルエステル(6a):(3S,4R)−2R−シアノメチル−6−オキサ−3−アザビシクロ{3.1.0]ヘキサン−3−カルボン酸 tert−ブチルエステル(6b)の6:1混合物として、さらなる生成物を得た(444mg,7%)。
(3aS,6aR)−3S−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[3,2−b]ピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(7)の製造
Figure 2009504627
ホウ化水素ナトリウム(0.42g,11.20mmol)を、メタノール(20mL)中のコバルト(II)クロライド六水和物(0.53g,2.23mmol)およびエポキシド(6a)(0.5g,2.23mmol)溶液に0℃で30分かけて徐々に添加した。添加後、混合物を室温で1時間攪拌し、次いでクエン酸(25mL,10%水溶液)を10分かけて滴下した(pH4)。次に、氷冷水で冷やしながら、pH≧13となるまで水酸化ナトリウム(5M)を添加した。次いで、混合物をジクロロメタンで抽出し(10×20mL)、乾燥し(NaSO)、真空下で濃縮し、さらに精製することなく無色油状の(3aS,6aR)−3S−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[3,2−b]ピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(7)を得た(0.41g,80%)。
Figure 2009504627
Figure 2009504627
(3aS,6aR)−3S−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[3,2−b]ピロール−1,4ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 4−(9H−フルオレン−9−イルメチル)エステル(8)の製造
Figure 2009504627
(3aS,6aR)−3S−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[3,2−b]ピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(7)(0.1g,0.438mmol)および炭酸ナトリウム(0.104g,0.986mmol)水溶液(2mL)ならびに1,4−ジオキサン(3mL)に、1,4−ジオキサン中9−フルオレニルメチルクロロホルメート(0.130g,0.504mmol)溶液(3mL)を40分かけて攪拌下0℃で滴下した。添加後、混合物を室温で1時間攪拌し、次いで水(50mL)を添加し、混合をジクロロメタン(4×50mL)で抽出し、乾燥し(NaSO)、真空下で濃縮して、残渣を得た。得られた残渣を酢酸エチル:ヘプタン混合物で溶出してシリカのフラッシュクロマトグラフで精製し、灰色がかった白色固形状の(3aS,6aR)−3S−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[3,2−b]ピロール−1,4−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル4−(9H−フルオレン−9−イルメチル)エステル(8)(0.152g,77%)を得た。
Figure 2009504627
2630に対して計算された分析値:C,69.31;H,6.71;N,6.22;実測値 C,69.11;H,7.06;N,5.84;C2630に対して計算された精密質量(MNa):473.2052,実測値473.2053(+0.06ppm)。
環化経路の変形
ビシクロ(7)を得るための反応の他の順序を検討し、スキーム3に詳述した。
Figure 2009504627
スキーム3
(a)OXONE(登録商標)、NaHCO、1,1,1−トリフルオロアセトン、CHCN、H0、Na.EDTA。(b)NaBH,CoC1.6H0,MeOH。(c)CbzCl,NaCO,THF,1120。(d)LiAIH,Et0。(e)OXONE(登録商標)、NaHCO、1,1,1−トリフルオロ−2−ブタノン、CHCN、H0、Na.EDTA。(f)NaH,THF。(g)Pd−C,H,エタノール。
Boc−Cbzアルコール(8b)のような有用なビシクロ誘導体は、経路を変えることによってニトリル(5)から製造することができる(スキーム3参照)。しかしながら、示した経路を比較すると、好適な選択は、重要な利点として(6a)の再結晶を利用したスキーム2で概説した経路である。したがって、エポキシ化、次いでコバルト触媒を用いたニトリル還元の反応順序(a→b→c)を用いると、定量的に水素化されてビシクロ(7)となる(8b)の合成に対して、おおよそ68%の収率が達成される。相対的に、エポキシ化、引き続いてのアルミニウム水素化リチウムを用いたニトリル還元(a→d→c)またはニトリル還元、アミン保護、エポキシ化、水素化/分子内環化(d→c→e→f)を含む2つの他の経路は、(8b)の収率がそれぞれおおよそ39%および22%である。後者の経路に対する諸条件は、省略することができない(例えば、OXONE(登録商標)、NaHCO、1,1,1−トリフルオロ−2−ブタノン、CHCN、H0、Na.EDTAを用いたエポキシ化の立体化学コントロールおよび可能性のある(11a)の再結晶化を向上させる)けれども、スキーム2に対するものと比較すると、追加の段階は何ら利益をもたらさないように考えられる。
本発明のより好適な実施形態は、スキーム2で述べた反応に対する最適な条件を記載したスキーム4中で、下記説明する。
Figure 2009504627
スキーム4
(a)3.0eq.Mel,1.5eq.KHCO,8vol.アセトン,43−45℃,5−6h.;(b)1.0eq.LiC1,1.0eq.NaBH,2vol.ジエチレングリコールジメチルエーテル(diglyme),90−95℃,90−100mm.;(c)1.5eq.MsCI,2.0eq.EtN,4vol.DCM,室温,90−100分;(d)1.5eq.NaCN,5vol.DMSO,90−95℃,2h;(e)2.0eq.OXONE(登録商標),8.6eq.NaHCO,2.0eq.1,1,1−トリフルオロアセトン,11.0eq.アセトン,20vol.CHCN,H0,0.014eq.Na.EDTA,0−5℃;(f)Raney Ni,MeOH},MeOH中10%アンモニア,H,30℃。
(S)−2,5−ジヒドロピロール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル2−メチルエステル(2)のラージスケールでの他の製造
Figure 2009504627
Figure 2009504627
・オーバーヘッドスターラーが取り付けられた250mlの4ネックRBF、サーモポケット(thermo−pocket)および冷却した水コンデンサーを準備する。
・酸(1)(25.Og)およびアセトン(175ml)を投入し、溶解するまで攪拌する。
・KHCO(17.6g)を30〜35℃で投入し、25mlのアセトンで漏斗を洗う。
・滴下漏斗を通じて温度を30〜35℃に保ちながら、15〜20分かけて、ヨウ化メチル(50.Og)をゆっくりと投入する。
・反応物を還流用(43〜45℃)にセットし、完了するまで(約5〜6時間)、TLCシステム(トルエン:メタノール;9:1)によって反応をモニターする。
・反応の完了後、反応混合物を15〜20℃まで冷却し、セライト床でフィルターをかける。
・反応混合物が濃縮懸濁液となるまで、真空下、40〜45℃で蒸留する。
・生成物が溶液中に残っていることを確認するために、MDC(75ml)を懸濁液に投入する。
・真空下、45〜50℃で濾液を濃縮し、明黄色液体上の生成物を得る。
生成物重量 26.4g(99.2%)
GCで測定した純度 99.8%
[H,13C nmrによって確認された生成物の同一性]
(S)−2−ヒドロキシメチル−2,5−ジヒドロピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(3)のラージスケールでの他の製造
Figure 2009504627
Figure 2009504627
・オーバーヘッドスターラーが取り付けられた500mlの4ネックRBFおよびコンデンサーを準備する。
・エステル(2)(25.0g)およびジグライム(diglyme)(25ml)を投入し、30〜35℃で攪拌し、溶解するまで攪拌する。
・1ロットあたりLiC1(4.7g)およびNaBH(4.2g)を投入し、25mlの温ジグライムで漏斗を洗う。
・15分間、30〜35℃で反応混合物を攪拌し、次いで温度を90〜95℃まで昇温させる。反応が完了するまで、温度を維持する(90〜100分)。反応はTLCによってモニターする(酢酸エチル:ヘキサン;4:6)。
・反応の完了後、反応物を室温まで冷却する。500mlのDI水を上記反応物(発熱性で、起沸性である!)に30分かけてゆっくりと添加する。
・1NのHClを用いて、反応混合物のpHを〜4にまで調整する。
・トルエン(250m1)を反応混合物に添加し、10〜15分間、30〜35℃で攪拌し、層を分離する。
・トルエン抽出を2回繰り返す(2×250ml)。
・有機層を合わせ、水で洗う(1×250ml)。洗いは、層が安定する前に15分間攪拌してから行うことに注意されたい。
・有機層をMgSOで乾燥し、真空下50〜55℃で濃縮して、油状の生成物を得る。
液体重量 22.4g(>100%,有機溶媒を若干含む)
GCで測定した純度 98%
[H,13C nmrによって確認された生成物の構造]
(S)−2−メタンスルホニルオキシメチル−2,5−ジヒドロピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(4)の製造
Figure 2009504627
Figure 2009504627
・オーバーヘッドスターラーが取り付けられた500mlの4ネックRBFおよび氷浴を準備する。
・アルコール(3)(20.0g)およびMDC(80ml)を投入し、溶解するまで攪拌する。
・反応混合物の温度を30〜35℃に保持しながら、メタンスルホニルクロリド(17.3 g)を反応混合物に10〜15分かけてゆっくりと投入する。
・反応物を30℃で10分間攪拌し、0〜2℃に冷却する。
・0〜8℃に温度を保ちながら、TEA(20.2g)を(非常に発熱しやすい反応物)にゆっくりと投入する。
・反応物を室温にまで温まるように放置し、TLC(トルエン:メタノール;9:1)によってモニタリングしながら、反応が完了するまで(90〜100分)攪拌する。
・DI水(160ml)を反応混合物に投入し、10〜15分間28〜30℃で攪拌する。
・層を分離し、抽出間で15分間攪拌しながら、MDC(3×50ml)で水層を抽出する。
・0.1NのHC1(1×50ml)、例えばNaHCO溶液(50ml)および塩水(160ml)を用いて有機層を洗う。
・有機層をMgSOで乾燥し、真空下(40〜50℃)で溶媒を除去し、粘性油状の生成物を得る。
生成物重量 22.3g(80%)
H NMRによって確認された生成物の同一性]
(S)−2−シアノメチル−2,5−ジヒドロピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(5)のラージスケールでの他の製造
Figure 2009504627
Figure 2009504627
・オーバーヘッドスターラーが取り付けられた500mlの4ネックRBFおよび水コンデンサーを準備する。
・20.0gのメシラート(4)および80mlのDMSO投入し、5分間30℃で溶解するまで攪拌する。
・1ロットあたり5.3gのNaCNを投入し、DMSO(20ml)を用いて30℃で漏斗を洗う(循環しているブリーチスクラバー(bleach scrubber)に対する排気口反応(vent reaction)!)。
・反応混合物を9O〜95℃にまで加熱し、攪拌しながら反応が完了するまで(〜2時間)温度を維持する。トルエン:メタノール(9:1)を用いたTLCによって反応をモニターする。
・反応物を室温にまで冷却するように放置し、1000mlのDI水(160ml)をゆっくりと均一な溶液となるように投入する。
・トルエン(200ml)を投入し、10分間攪拌する。
・層を分離する。
・トルエンを用いた抽出を繰り返す(2×200ml)。
・合わせたトルエン層を水で洗う(2×100ml)。
・水層を捨てる前に、シアン化物の跡を除去するために合わせた水層液を処理する。
・有機層をMgSOで乾燥する。
・真空下50〜55℃で濃縮して、濃暗茶色の液状の生成物を得る。
液体重量 9.9g (66%)
GCで測定した純度 95%
[H,13C nmrによって確認された生成物の構造]
追加の生成物は、合わせた水層から抽出しうる。
(2R,3R,4S)−2−シアノメチル−6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.O]ヘキサン−3−カルボン酸 tert−ブチルエステル(6a)のラージスケールでの他の製造
Figure 2009504627
Figure 2009504627
Figure 2009504627
・オーバーヘッドスターラーが取り付けられた500mlの4ネックRBFを準備する。
・シアン化物(5)(10.0g)、ACN(200ml)を投入し、混合物を5分間室温で攪拌する。
・EDTAナトリウム溶液(250ml水中0.25gr)を投入する。
・反応混合物を0〜5℃まで冷却する。
・35mlの予め冷却したアセトン(0〜5℃)に、1,1,1−トリフルオロアセトン(10.7g)を直接投入し、すぐに反応物に対する1ロット中に添加する(1,1,1−TFAは、非常に揮発性の試薬である!)。
・Oxone(59.1g)および重炭酸ナトリウム(34.7g)の均一な混合物を反応混合物に対して、0〜5℃で60〜90分間かけてゆっくりと添加する。
・添加完了後、(6:4)ヘキサン:EtOAcを用いたTLCによりモニターする。
・水(1L)を反応混合物に投入し、攪拌し、透明溶液を得た。
・MDC(200ml)を投入し、10〜15分間、20〜25℃で攪拌する。
・層を分離する。
・MDCを用いた抽出を繰り返す(2×200ml)。
・有機層を合わせ、5%亜硫酸ナトリウム水溶液(400ml)で洗い、10分間溶液を攪拌する。
・層を分離する。
・水を有機層に投入し(400ml)、10〜15分間攪拌する。
・層を分離する。
・層を分離する前に10〜15分間攪拌して、有機層を20%NaCl溶液(400ml)で洗う。
・有機層をMgSOで乾燥する。
・真空下(45〜50℃)で濃縮し、明黄色液状の粗エポキシド(10.2グラム)を得る。
液体重量 10.2gr(95%)
GCにより測定された純度 73%
(2R,3R,4S)−2−シアノメチル−6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.O]ヘキサン−3−カルボン酸 tert−ブチルエステル(6a)の精製
粗エポキシド(10.0g)をMDC(25ml)に溶解させ、生成物を中性アルミナ(50g)を吸収させるために投入する。ロータリーエバポレータで除去乾燥し、細かい粉末を得る。
第一抽出(シクロヘキサン)
シクロヘキサン(50ml)をアルミナ/生成物に添加し、15分間30〜35℃で攪拌し、フィルターをかける。シクロヘキサンでの洗いを繰り返す(3×50ml)。抽出物を合わせる。
8:2抽出
アルミナケーキに対して、50mlのシクロヘキサン:EtOAc/(8:2)混合物を添加し、15分間攪拌し、フィルターをかける。同じ抽出を5回以上繰り返し(6×50ml)、抽出物を合わせる。
6:4抽出
50mlのシクロヘキサン:EtOAc(6:4)混合物で6回アルミナを抽出する(6×50ml)。
フラクションを別々に濃縮する。
液体重量 7.4gr(F−1=1.4gr;F−2=5.2gr;F−3=0.8gr)
GCにより測定された純度 NLT80%
(2R,3R,4S)−2−シアノメチル−6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.O]ヘキサン−3−カルボン酸 tert−ブチルエステル(6a)の精製された生成物の再結晶
・Charge 6.0grの精製エポキシドをオーバーヘッドスターラーが取り付けられたフラスコに投入する。
・60mlの9:1 トルエン/シクロヘキサンを投入する。
・30分間30℃で攪拌する。
・白色結晶が形成し始める。
・10℃まで冷却し、1時間攪拌する。
・生成物をフィルターにかけ、真空下35℃にてオーバーナイトで乾燥する。
固体重量:4.5gr(44% 理論値)
GCにより測定された純度 NLT 98%
H,13C nmrによって確認された構造]
(3aS,6aR)−3S−ヒドロキシヘキサヒドロピロロ[3,2−b]ピロール−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(7)のラージスケールでの他の製造
Figure 2009504627
Figure 2009504627
・1リットルのオートクレーブ(スターラー型)に、30℃で、3.0grのanti−エポキシド(6a)および5.0grのラネーニッケルを投入し、メタノール(50ml)中10%アンモニアに続いて48mlメタノールを投入した。
・2.0時間、4.0〜4.5kg 水素圧で維持した。
・メタノール中5%トルエンを用いたTLCによって反応をモニターする。
・反応完了後、hyflo(hyflow)を通して物質をフィルターにかけ、濾液を蒸留し、濃液体状の最終ジアミンを得た。
収率 3.0gr(98.2%)
H,13C nmrによって確認された生成物の同一性]
要約すると、還元、メシラート化、シアン化物置換、エポキシ化、および還元−還元を経る(スキーム2)、カルボン酸エステルを二環式アルコールに転換するための、スキーム2で示したおおよその反応順序は、スキーム3で概説した反応を用いる経路(経路(d→c→e→f)または(a→d→c))よりも明らかに優れている。特に、反応生産物の収率が高いこと、(該して)クロマトグラフではない精製技術を用いていること、そして高いジアステレオ選択的なエポキシドの再結晶は、全てスキーム2がより優れたプロセスであることの証拠である。スキーム2で示された転換に対する最適な条件は、スキーム4で詳述する。
記載された本発明の種々の改良および変化は、本発明の範囲および精神から離れることなく本分野の当業者に対して明らかであるであろう。特定の好ましい実施の形態と関連させて本発明を述べてきたが、請求された発明は、そのような特定の実施の形態に必要以上に限定されるものではないことを理解されねばならない。実際、関連する分野において当業者にとっては明らかである、発明を実施するための記載した態様の種々の変形は以下の請求項の範囲内である。

Claims (56)

  1. 下記の化学式(I)の化合物、またはその製薬上許容できる塩を調製する方法
    Figure 2009504627
    ここで式中、RはPgまたはP1’であり;
    1’は、CO−ハイドロカルビル(Hydrocarbyl)であり;
    は、CH、OまたはN−Pgであり;および
    PgおよびPgは、それぞれ独立して、窒素保護基であり;
    前記方法は、以下のステップ:
    (i)ジオキシランと化学式IIの化合物とを反応させて化学式IIIのエポキシドを生成するステップ(i);
    Figure 2009504627
    ここで式中、Xは、CN、CH、CHNH−Pg、ONH−Pg、NHNH−Pg、およびN(Pg)NH−Pgから選択される;
    (ii)化学式IIIの化合物を化学式Iの化合物に変換するステップ(ii)
    Figure 2009504627
    を有する。
  2. KHSOとケトンとの反応により、in situでジオキシランを生成する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ケトンは化学式Vであり、
    Figure 2009504627
    ここで式中、RおよびRは、それぞれ独立して、アルキル、アリール、ハロアルキルまたはハロアリールである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記RおよびRは、それぞれ独立して、アルキルまたはハロアルキルである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記RおよびRは、それぞれ独立して、メチルまたはトリフルオロメチルである、請求項3または4に記載の方法。
  6. 前記ケトンは、アセトンおよび1,1,1−トリフルオロアルキルケトンから選択される、請求項2〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記トリフルオロアルキルケトンは、1,1,1−トリフルオロアセトンまたは1,1,1−トリフルオロ−2−ブタノンである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記ステップ(i)は、pH約7.5〜約8において行なわれる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記ステップ(i)は、NaHCOの存在下において行なわれる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記ステップ(i)は、アセトニトリルを含む溶媒中で行なわれる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記ステップ(i)は、相間移動試薬をさらに含む混合溶媒中で行なわれる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ステップ(i)は、Na.EDTA水溶液を含む混合溶媒中において行なわれる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記ステップ(ii)は、化学式IIIの化合物を化学式IVの化合物にin situで変換すること;および前記化学式IVの化合物を化学式Iの化合物に変換することを含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
    Figure 2009504627
  14. 前記Xは、CNである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記Pは、CHである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記ステップ(ii)は、化学式IIIaの化合物を化学式IVaの化合物に変換すること;および前記化学式IVaの化合物を化学式Iaの化合物に変換することを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
    Figure 2009504627
  17. 前記ステップ(ii)は、化学式IIIaの化合物を、ホウ化水素ナトリウムおよび塩化コバルト(II)六水和物で処理することを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記ステップ(ii)に使用される溶媒は、メタノールである、請求項17に記載の方法。
  19. 前記Rは、tert−ブトキシカルボニル Bocであり、かつ前記ステップ(ii)は、化学式IIIaの化合物をラネーニッケル触媒および水素で処理することを含む、請求項16に記載の方法。
  20. 前記ステップ(ii)に使用される溶媒は、アンモニア含有メタノールである、請求項19に記載の方法。
  21. 前記化学式IIの化合物は、下記の化学式IIa,
    Figure 2009504627
    で示されるものであり、Rは、請求項1で定義したものと同様である、
    請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記化学式IIaの化合物は、下記の化学式IIb,
    Figure 2009504627
    から調製されるものであり、LGは離脱基であり、かつRは、請求項1で定義したものと同様である、
    請求項21に記載の方法。
  23. 前記離脱基、LGは、Ms、Ts、ハロ、またはOHである、請求項22に記載の方法。
  24. 前記化学式IIaの化合物は、前記化学式IIbとシアン化ナトリウムとの反応により調製される、請求項22または23に記載の方法。
  25. 前記離脱基、LGがMsの場合、前記化学式IIbの化合物は、下記の化学式IIcの化合物
    Figure 2009504627
    式中Rは、請求項1と同様である、
    をメシル化することにより調製される、請求項22に記載の方法。
  26. 前記離脱基、LGがTsの場合、前記化学式IIbの化合物は、下記の化学式IIcの化合物
    Figure 2009504627
    式中Rは、請求項1と同様である、
    をトシル化することにより調製される、請求項22に記載の方法。
  27. 前記離脱基、LGがOHである、請求項22に記載の方法。
  28. 前記化学式IIaの化合物は、下記の化学式IIcの化合物と、
    Figure 2009504627
    式中Rは、請求項1と同様である、
    トリフェニルホスフィン、DEAD、およびアセトンシアノヒドリンとの反応により調製される、請求項22に記載の方法。
  29. 前記化学式IIcの化合物は、化学式IIdの化合物から調製される、請求項25〜28のいずれか1項に記載の方法
    Figure 2009504627
    ここで式中、Rは、アルキルまたはアリール基であり、Rは、請求項1と同様である。
  30. 前記化学式IIcの化合物は、メタノール/THF中でLiBHと、化学式IIdの化合物との反応により調製される、請求項29に記載の方法。
  31. 前記Rが、tert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、
    かつ前記化学式IIcの化合物が、前記Rがメチル基の場合の化学式IIdの化合物と、塩化リチウムおよびホウ化水素ナトリウムとの反応により調製される、請求項29に記載の方法。
  32. 前記反応が、溶媒としてジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム(Diglyme)を用いて行なわれる、請求項31に記載の方法。
  33. 前記化学式IIdの化合物は、化学式IIeの化合物から調製される、請求項29に記載の方法。
    Figure 2009504627
    式中Rは、アルキルまたはアリール基であり、かつRは、請求項1と同様である。
  34. 前記化学式IIdの化合物は、トルエン/メタノール中で化学式IIeの化合物と(トリメチルシリル)ジアゾメタンとの反応により調製される、請求項33に記載の方法。
  35. 前記Rが、tert−ブトキシカルボニル(Boc)であり、
    かつ前記Rがメチル基の場合の化学式IIdの化合物は、化学式IIeの化合物と、ヨウ化メチルおよび炭酸水素カリウムとの反応により調製される、請求項33に記載の方法。
  36. 前記化学式IIdの化合物は、化学式IIfの化合物、またはその塩から調製される、請求項29に記載の方法。
    Figure 2009504627
    式中Rは、アルキルまたはアリール基であり、かつRは、請求項1と同様である。
  37. 前記Rはメチルである、請求項29〜35のいずれか1項に記載の方法。
  38. 前記RはBoc基である、請求項1〜37のいずれか1項に記載の方法。
  39. 前記化学式Iの化合物の結合していないNH基を保護するステップをさらに含む、請求項1〜38に記載の方法。
  40. 前記化学式Iの化合物を、1,4−ジオキサン/水中においてFmoc−Clおよび炭酸ナトリウムで処理する、請求項39に記載の方法。
  41. 前記化学式IIIまたはIIIaの化合物は、ステップ(ii)の前に再結晶することで精製される、請求項16に記載の方法。
  42. 前記化学式IIIaの化合物は、ジエチルエーテル:ヘプタンの混合溶媒で再結晶する、請求項41に記載の方法。
  43. 前記Rは、P1’基の場合、P1’はCO−アリール、CO−アラルキル、CO−シクロアルキル、CO−アルキル、およびCO−脂環式の基から選択され、
    さらに、前記アリール、前記アラルキル、前記シクロアルキル、前記アルキル、および前記脂環式の基は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、NH、CF、SO−アルキル、SO−アリール、OH、NH−アルキル、NHCO−アルキル、およびN(アルキル)からなる群から選択される1以上の基でそれぞれ任意に置換される、請求項1〜37または41もしくは42のいずれか1項に記載の方法。
  44. 前記P1’基は、CO−フェニル、CO−CH−フェニル、およびCO−(N−ピロリジン)CO−(3−ピリジル)よびCO−(3−フルオロフェニル)から選択される少なくとも一つの基である、請求項43に記載の方法。
  45. 請求項1〜44のいずれか1項に記載の方法を含む、システイニルプロテナーゼ阻害剤を調製する方法。
  46. 前記システイニルプロテナーゼ阻害剤は、CAC1阻害剤である、請求項45に記載の方法。
  47. 前記CAC1阻害剤は、カテプシンK阻害剤、カテプシンS阻害剤、カテプシンF阻害剤、カテプシンB阻害剤、カテプシンL阻害剤、カテプシンV阻害剤、カテプシンC阻害剤、ファルシペイン(falcipain)阻害剤、およびクルーズペイン(cruzipain)阻害剤から選択される、請求項46に記載の方法。
  48. 前記CAC1阻害剤は、カテプシンS阻害剤である、請求項47に記載の方法。
  49. 前記システイニルプロテナーゼ阻害剤は、化学式VIIである、請求項45〜48のいずれか1項に記載の方法
    Figure 2009504627
    式中、RおよびRはそれぞれ独立してハイドロカルビル(hydrocarbyl)である。
  50. 前記システイニルプロテナーゼ阻害剤は、化学式VIIIである、請求項45〜49のいずれか1項に記載の方法
    Figure 2009504627
    式中、Pは、請求項1と同様であり;
    は、アリールまたはアルキルであり;
    は、アルキル、アラルキル、シクロアルキル(アルキル)またはシクロアルキルであり;およびRは、アリール、ヘテロアリール、または脂環式の基であり、前記アリール、アルキル、アラルキル、シクロアルキル(アルキル)、シクロアルキル、ヘテロアリール、および脂環式の基は任意に置換されてもよい。
  51. 前記Rは、ピペラジニルまたはピペリジニル基でそれぞれ任意に置換されたアリールまたはヘテロアリール基であり、さらに前記ピペラジニルおよびピペリジニルは、1以上のアルキルまたはアシル基でそれぞれ任意に置換されてもよい、請求項50に記載の方法。
  52. 前記Rは、5員からなるヘテロアリール基、または6員からなる脂環式の基であり、前記5員からなるヘテロアリール基、および前記6員からなる脂環式の基は、1以上のアルキル基にそれぞれ任意に置換されてもよい、
    請求項50に記載の方法。
  53. 前記Rは、フェニル、3−ピリジル、または3−フルオロ−フェニルであり;
    前記Rは、CHCH(Me)、シクロへキシル−CH−、パラ−ヒドロキシベンジル、CHC(Me)、C(Me)、シクロペンチル、またはシクロへキシルであり;
    前記Rは、フェニル、またはチオニルであり、かつ前記フェニル、またはチオニルのそれぞれは、OH、ハロ、アルキル、アルキル−NH、N−ピペラジニル、およびN−ピペリジニルから選択される少なくとも一つでそれぞれ任意に置換されていてもよく、さらに前記N−ピペラジニルおよびN−ピペリジニルは、それぞれ1以上のアルキルまたはアシル基でそれぞれ任意に置換されてもよく;
    また、前記Rは、2−フラニル、3−フラニル、またはN−モルフォルニルであり、かつ前記2−フラニル、3−フラニル、またはN−モルフォルニルは1以上のアルキル基でそれぞれ任意に置換されてもよい、
    請求項50に記載の方法。
  54. 前記システイニルプロテナーゼ阻害剤は化学式IX
    Figure 2009504627
    ここで式中:
    2’=O、CHまたはNR、前記Rは、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、およびAr−炭素数1〜7のアルキルから選択される一つ;
    Y=CR1011−C(O)またはCR1011−C(S)またはCR1011−S(O)またはCR1011−SO
    ここで前記R10およびR11は、それぞれ独立して、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、およびAr−炭素数1〜7のアルキル−アルキルから選択される、
    またはYは、
    Figure 2009504627
    で表され、
    上記式において、Lは、1〜4の整数であり、かつR12およびR13は、それぞれ独立して、CR1415から選ばれ、前記R14およびR15は、それぞれ独立して、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、またはAr−炭素数1〜7のアルキルまたはハロゲンである;およびR12およびR13のそれぞれ、R14およびR15のいずれか(ただし、R14およびR15の両方ではない)は、必要によりOH、O−炭素数1〜7のアルキル、O−炭素数3〜6のシクロアルキル、OAr、O−Ar−炭素数1〜7のアルキル、SH、S−炭素数1〜7のアルキル、S−炭素数3〜6のシクロアルキル、SAr、S−Ar−炭素数1〜7のアルキル、NH、NH−炭素数1〜7のアルキル、NH−炭素数3〜6のシクロアルキル、NH−Ar、NH−Ar−炭素数1〜7のアルキル、N−(炭素数1〜7のアルキル)、N−(炭素数3〜6のシクロアルキル)、N(Ar)およびN−(Ar−炭素数1〜7のアルキル)から選択されてもよい;
    基(X’)において、X’=CR1617、前記R16およびR17は、それぞれ独立して、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、およびAr−炭素数1〜7のアルキルから選択され、前記oは、0から3までの整数であり;
    基(W)において、W=O、S、C(O)、S(O)、またはS(O)またはNR18、前記R18は、それぞれ独立して、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、およびAr−炭素数1〜7のアルキルから選択され、前記nは、0から1までの整数であり;
    基(V)において、V=C(O)、C(S)、S(O)、S(O)、S(O)NH、OC(O)、NHC(O)、NHS(O)、NHS(O)、OC(O)NH、C(O)NH、またはCR1920、C=N−C(O)−OR19またはC=N−C(O)−NHR19
    前記R19およびR20は、それぞれ独立して、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、およびAr−炭素数1〜7のアルキルからなる群から選択される一つであり、前記mは0から3までの整数であり、mが1以上の場合は、(V)が、最大1のカルボニルまたはスルホニル基を含む;
    U=飽和または不飽和であり、かつ0〜4個のヘテロ原子を含む安定した5員単環式から7員単環式、または飽和または不飽和であり、かつ0〜4個のヘテロ原子を含む安定した8員二環式から11員二環式、以下より選択される:
    Figure 2009504627
    21は:
    H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、Ar、Ar−炭素数1〜7のアルキル、OH、O−炭素数1〜7のアルキル、O−炭素数3〜6のシクロアルキル、O−Ar、O−Ar−炭素数1〜7のアルキル、SH、S−炭素数1〜7のアルキル、S−炭素数3〜6のシクロアルキル、S−Ar、S−Ar−炭素数1〜7のアルキル、SOH、SO−炭素数1〜7のアルキル、SO−炭素数3〜6のシクロアルキル、SO−Ar、SO−Ar−炭素数1〜7のアルキル、NH、NH−炭素数1〜7のアルキル、NH−炭素数3〜6のシクロアルキル、NH−Ar、N−Ar、NH−Ar−炭素数1〜7のアルキル、N(炭素数1〜7のアルキル)、N(炭素数3〜6のシクロアルキル)、またはN(Ar−炭素数1〜7のアルキル)である;または、CHR21またはCR21基の一部である際は、R21はハロゲンでもよい;
    Aは、以下から選択される:
    CH、CHR21、O、S、SO、NR22、またはN−オキサイド(oxide)(N→O)、前記R21は、上記で定義されたものと同様である;およびR22は、H、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、ArおよびAr−炭素数1〜7のアルキルから選択される;
    B、DおよびGは、それぞれ独立して以下から選択される:
    CR21、前記R21は上記で定義されたものと同様である、またはNまたはN−オキサイド(oxide) (N→O);
    Eは、以下から選択される:
    CH、CHR21、O、S、SO、NR22、またはN−オキサイド(oxide)(N→O)、前記R21およびR22は、上記で定義されたものと同様である;
    Kは、以下から選択される:
    CH、CHR22、前記R22は、上記で定義されたものと同様である;
    J、L、M、R、T、T、T、およびTは、それぞれ独立して、以下から選択される:
    CR21、前記R21は、上記で定義されたものと同様である、またはNもしくはN−オキサイド(oxide)(N→O);
    は、以下から選択される:
    CHまたはN;
    は以下から選択される:
    NR22、SO、OC(O)、C(O)、NR22C(O);
    qは、1から3の整数であり、したがって、5−員環、6−員環、または7−員環を規定する;
    1’=R2’C(O)、R2’OC(O)、R2’NQC(O)、R2’SO、前記R2’は、炭素数1〜7のアルキル、炭素数3〜6のシクロアルキル、ArおよびAr−炭素数1〜7のアルキルから選択され、およびQはHまたは炭素数1〜7のアルキルである、
    を有する、請求項50〜53のいずれか1項に記載の方法。
  55. 請求項1〜44のいずれか1項に記載の方法を含む、請求項49、50または54のいずれかに記載の化学式VII、VIIIまたはIXの化合物を調製する方法。
  56. 明細書に添付の実施例に関して実質的に記載するプロセスまたは方法。
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