JP2009500649A - 2d−3d切替を有するオートステレオスコピック表示デバイスおよびこのデバイスを用いた方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、マトリックス・ビューイング表示装置(2)と、そのうちの1つが少なくとも変換レンティキュラ・アレイ(3)と呼ばれる2つのレンティキュラ・アレイの組とを含む、2次元モードと3次元モードとの間で切替可能なオートステレオスコピック・ビューイング・デバイス(1)に関する。レンティキュラ・アレイは、前記ビューイング表示装置(2)の前に配置される。変換レンティキュラ・アレイ(3)は、前記ビューイング表示装置(2)によって放たれるラスタ・イメージを受け取り、光学的に処理するように設計される。前記オートステレオスコピック・ビューイング・デバイスは、さらに、第1レンティキュラ・アレイと第2レンティキュラ・アレイまたはビューイング表示装置との間の複数の距離を変更する手段(5)を含む。本発明は、コンピュータ表示装置または3次元テレビジョン・セットに特に有用である。
Description
本発明は、2つの表示モード、すなわち、見る人が画面を2次元イメージとして知覚する通常の2Dモードと、見る人の2つの目がオートステレオスコピック画面からくる異なる情報を受け取り、したがって、見る人に立体の印象を与える3Dモードとの間で切り替えることができるオートステレオスコピック表示デバイスに関する。本発明は、2D表示モードと3D表示モードとの間で切り替えることができる表示デバイスを用いて実施される方法にも関する。
したがって、本発明は、例えば、広告または情報を公衆に放送するか情報またはエンターテイメント・コンテンツを表示することを意図された、3次元カラー表示されるイメージまたはコンピュータ画面、もしくは、テレビジョン画面に関する。
現在、眼鏡なしのオートステレオスコピック表示用のデバイスを作る方法が知られている。これらのデバイスは、例えば液晶テクノロジまたはプラズマ・テクノロジに基づく2次元画面と、その2次元画面から短い距離に配置された2D−3D変換画面からなる。この変換画面は、例えば、不透明の微細な帯および透明の微細な帯の交番からなるパララックス・バリヤ(parallax barrier)、または、互いに平行な半円柱レンズの層を含むレンティキュラ(lenticular)ネットワークのいずれかからなるものとすることができる。
変換画面は、オートステレオスコピック表示デバイスを見る人の右目および左目に異なる情報を送ることを可能にする、2次元画面の画素の角度選択を可能にし、2次元表示画面の連続する画素が同一シーンの角度的に僅かにオフセットしたショットを符号化する場合に、見る人に立体の印象を与える。2次元画面上で符号化される異なるショットの枚数は、オートステレオスコピック表示デバイスの構成要素の幾何学的特性および物理的特性に依存する。
しかし、そのようなオートステレオスコピック・デバイスは、不利益を有する。見る人は、観察される物体が実際には奥行きを伴わないイメージである場合であっても、立体の印象を有する。したがって、見る人の目の筋肉は、見る人の脳が反対の印象を有する場合であっても、異なる焦点面を観察するために動くことはなく、これが、疲労および頭痛の原因になる可能性がある。
したがって、2つの表示モード、すなわち、2D表示モードと3D表示モードとの間で切り替えることができるオートステレオスコピック表示デバイスを提案することが有益であるはずである。
そのようなデバイスが、欧州特許出願第EP 1401216 A2号、名称「Autostereoscopic display」に記載されている。3Dモードから2Dモードに切り替えるために、発明者は、オートステレオスコピック表示デバイスからパララックス・バリヤを除去し、したがって、2つの別々の物体、すなわち、2次元表示デバイスおよび未使用パララックス・バリヤを得ることを提案している。
そのようなデバイスが、米国特許出願第US 05500765 A号、名称「Convertible 2D/3D autostereoscopic display」にも記載されている。この場合に、オートステレオスコピック・デバイスの変換画面は、レンティキュラ・ネットワークである。3D表示モードから2D表示モードに切り替えるために、変換画面に、変換画面の影響を補償する第2レンティキュラ画面を配置することが提案され、この第2レンティキュラ画面は、当初に、たとえばヒンジ系によって離される。したがって、このデバイスによれば、
−3D表示モードでは、オートステレオスコピック表示デバイスの表示画面によって送られるイメージが、見る人の目に達する前に変換画面だけを通過し、第2レンティキュラ画面は離され、−2D表示モードでは、第2レンティキュラ画面が、変換画面に接して配置される。
−3D表示モードでは、オートステレオスコピック表示デバイスの表示画面によって送られるイメージが、見る人の目に達する前に変換画面だけを通過し、第2レンティキュラ画面は離され、−2D表示モードでは、第2レンティキュラ画面が、変換画面に接して配置される。
上で説明した2つのデバイスは、2D表示モードと3D表示モードとの間で切り替えるために、ユーザが画面を除去し、または追加しなければならないという意味で、コンパクトではない。
欧州特許出願第EP 1401216 A2号
米国特許出願第US 05500765 A号
本発明の課題は、2つの表示モード、すなわち、2D表示モードと3D表示モードとの間で切り替えることができるコンパクトなオートステレオスコピック表示デバイスを提案することである。
この課題は、マトリックス表示画面と、少なくとも1つのいわゆるレンティキュラ変換ネットワークを含む1組のレンティキュラ・ネットワークとからなる、2次元表示モードと3次元表示モードとの間での切り替えが可能なオートステレオスコピック表示デバイスであって、レンティキュラ・ネットワークは、前記表示画面の前に配置され、前記レンティキュラ・ネットワークは、前記表示画面によって送られるマトリックス・イメージを受け取り、光学的に処理するように配置され、
第1レンティキュラ・ネットワークと第2レンティキュラ・ネットワークまたは表示画面との間の複数の距離を変更する手段をも含むことを特徴とする
オートステレオスコピック表示デバイスを用いて達成される。
第1レンティキュラ・ネットワークと第2レンティキュラ・ネットワークまたは表示画面との間の複数の距離を変更する手段をも含むことを特徴とする
オートステレオスコピック表示デバイスを用いて達成される。
第1実施形態では、レンティキュラ・ネットワークの組は、単一の、いわゆるレンティキュラ変換ネットワークを含むことができる。
第2実施形態では、レンティキュラ・ネットワークの組は、前記表示画面の前の、いわゆるレンティキュラ変換ネットワークと、表示画面とレンティキュラ変換ネットワークとの間に配置された第2の、いわゆるレンティキュラ・スイッチング・ネットワークとを含むことができ、レンティキュラ・スイッチング・ネットワークおよびレンティキュラ変換ネットワークのレンティキュール(lenticule)は、向かい合って位置合せされる。レンティキュラ・スイッチング・ネットワークのレンティキュールのカバリング・パワーC4は、レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールのカバリング・パワーC3と反対の符号を有するが、同一の絶対値を有する(C3=−C4)ことができる。
レンティキュラ・ネットワークは、表示画面の垂直軸に関して同一の角度アルファ≧0に従って傾けられたレンティキュラ軸を有することができる。
表示画面としては、電子プラズマ画面、電子液晶(LCD)画面、または任意の他のマトリックス・テクノロジに基づく画面を含むことができる。
距離を変更する手段は、圧電モーター、電気モーター、あるいは、ねじ型または押しボタン型の機械的移動手段を含むことができる。
本発明のもう1つの態様によれば、本発明によるデバイス内で実施される、オートステレオスコピック表示方法であって、
−マトリックス表示画面上で同一シーンのP個のショットを一体化するマトリックス・イメージを符号化するステップと、
−1組のレンティキュラ・ネットワークによってマトリックス・イメージを受け取り、光学的に処理するステップと、
−2次元モードと3次元モードとの間での、表示画面上でのマトリックス・イメージ符号化の変化を含む、2次元表示モードと3次元表示モードとの間での切り替えを行うステップとを含み、
表示モードの間の切替が、第1レンティキュラ・ネットワークと第2レンティキュラ・ネットワークまたは表示画面との間の複数の距離の変更をも含むことを特徴とする
方法が提案される。
−マトリックス表示画面上で同一シーンのP個のショットを一体化するマトリックス・イメージを符号化するステップと、
−1組のレンティキュラ・ネットワークによってマトリックス・イメージを受け取り、光学的に処理するステップと、
−2次元モードと3次元モードとの間での、表示画面上でのマトリックス・イメージ符号化の変化を含む、2次元表示モードと3次元表示モードとの間での切り替えを行うステップとを含み、
表示モードの間の切替が、第1レンティキュラ・ネットワークと第2レンティキュラ・ネットワークまたは表示画面との間の複数の距離の変更をも含むことを特徴とする
方法が提案される。
第1実施形態では、この方法を、レンティキュラ・ネットワークの組が、前記表示画面によって送られるマトリックス・イメージを受け取り、光学的に処理するように配置された1つだけの、いわゆるレンティキュラ変換ネットワークを含むオートステレオスコピック表示デバイスについて実施することができる。この第1の態様では、2次元表示モードと3次元表示モードとの間の切替は、
−レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離の2倍に実質的に等しい表示画面距離へのレンティキュラ変換ネットワークの移動を含む2次元表示モードへの切替、
−実質的に0と等しい表示画面距離へのレンティキュラ変換ネットワークの移動を含む2次元表示モードへの切替、または、
−レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離と実質的に等しい表示画面距離へのレンティキュラ変換ネットワークの移動を含む3次元表示モードへの切替
からなるものとすることができる。
−レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離の2倍に実質的に等しい表示画面距離へのレンティキュラ変換ネットワークの移動を含む2次元表示モードへの切替、
−実質的に0と等しい表示画面距離へのレンティキュラ変換ネットワークの移動を含む2次元表示モードへの切替、または、
−レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離と実質的に等しい表示画面距離へのレンティキュラ変換ネットワークの移動を含む3次元表示モードへの切替
からなるものとすることができる。
第2実施形態では、この方法を、レンティキュラ・ネットワークの組が、前記表示画面の前に配置された、いわゆるレンティキュラ変換ネットワークならびに表示画面とレンティキュラ変換ネットワークとの間に配置された、第2のいわゆるレンティキュラ・スイッチング・ネットワークを含み、レンティキュラ・スイッチング・ネットワークおよびレンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールが向かい合って位置合せされるオートステレオスコピック表示デバイスについて実施することができる。この第2の態様では、2次元表示モードと3次元表示モードとの間の切替を、
−同一の光学的空間内でレンティキュラ変換ネットワークの焦点面がレンティキュラ・スイッチング・ネットワークの焦点面に実質的に合併されるようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む2次元表示モードに切り替えること、または
−レンティキュラ変換ネットワークおよびレンティキュラ・スイッチング・ネットワークを含む光学系によって形成される焦点面が表示画面に実質的に合併されるようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む3次元表示モードに切り替えること
からなるものとすることができる。
−同一の光学的空間内でレンティキュラ変換ネットワークの焦点面がレンティキュラ・スイッチング・ネットワークの焦点面に実質的に合併されるようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む2次元表示モードに切り替えること、または
−レンティキュラ変換ネットワークおよびレンティキュラ・スイッチング・ネットワークを含む光学系によって形成される焦点面が表示画面に実質的に合併されるようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む3次元表示モードに切り替えること
からなるものとすることができる。
この第2実施形態の特定の事例では、レンティキュラ・スイッチング・ネットワークのレンティキュールのカバリング・パワーC4は、レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールのカバリング・パワーと反対の符号であるが同一の絶対値を有する(C3=−C4)ことができる。この特定の場合に、2次元表示モードと3次元表示モードとの間の切替は、レンティキュラ変換ネットワーク(3)が実質的に0と等しいレンティキュラ・スイッチング・ネットワーク(4)からの距離にあるようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む2次元表示モードへの切替からなるものとすることができる。また、この特定の場合に、2次元表示モードと3次元表示モードとの間の切替は、
−レンティキュラ変換ネットワーク(3)が、レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離と実質的に等しい表示画面(2)からの距離にあり、
−レンティキュラ変換ネットワーク(3)が、レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離と実質的に等しいレンティキュラ・スイッチング・ネットワーク(4)からの距離にある
ようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む3次元表示モードへの切替からなるものとすることができる。
−レンティキュラ変換ネットワーク(3)が、レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離と実質的に等しい表示画面(2)からの距離にあり、
−レンティキュラ変換ネットワーク(3)が、レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離と実質的に等しいレンティキュラ・スイッチング・ネットワーク(4)からの距離にある
ようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む3次元表示モードへの切替からなるものとすることができる。
本発明の他の利益および特徴は、決して限定的ではない実施形態の詳細な説明および添付図面を考察することによって明確になる。
まず、図1を参照して、本発明によるオートステレオスコピック表示デバイスの例を説明する。
オートステレオスコピック表示デバイス1は、マトリックス表示画面2および1組のレンティキュラ・ネットワークを含む。この組は、前記表示画面2の前の距離gに配置された、少なくとも1つのいわゆるレンティキュラ変換ネットワーク3を含む。
レンティキュラ変換ネットワーク3は、表示画面2によって送られるマトリックス・イメージを受け取り、光学的に処理するように配置され、このマトリックス・イメージは、同一シーンの複数P個の視点を一体化するために符号化され、この表示画面2は、それぞれが3つのカラー・セルを含む画面画素のマトリックスを含む。3次元モードでは、オートステレオスコピック表示デバイスを見る人の左目LEおよび右目REが、異なる情報を受け取り、したがって、見る人に立体の印象を与える。レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離を、fと表す。
表示デバイス1は、第1レンティキュラ・ネットワークと第2レンティキュラ・ネットワークまたは表示画面との間の複数の距離を変更する手段5を含む。したがって、レンティキュラ・ネットワークおよび表示画面を、互いに関して、単独で、または共に移動することができ、これによって、異なる表示モードの間で切り替えることが可能になる。
表示画面2は、符号化されたイメージを生成する電子モジュール6に接続される。
ネットワークの組合せに、表示画面2とレンティキュラ変換ネットワーク3との間に配置された、第2のいわゆるレンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4をも含めることができる。この組合せが、レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4を含む場合に、レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4およびレンティキュラ変換ネットワーク3のレンティキュールは、向かい合って位置合せされ、レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4のレンティキュールは、カバリング・パワーC4を有し、レンティキュラ変換ネットワーク3のレンティキュールは、カバリング・パワーC3を有する。レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4とレンティキュラ変換ネットワーク3との間の距離をeと表す時に、レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4およびレンティキュラ変換ネットワーク3によって形成される系の総合カバリング・パワーCGを、距離eに従って変更することができる。表示画面2とレンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4との間の距離を、dと表す。
このレンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4は、複数の動作位置を有しており、このことが、オートステレオスコピック表示デバイス1を、2D表示モードと3D表示モードとの間で切り替えることを可能にしている。
図2に、単一のレンティキュラ・ネットワークを含むオートステレオスコピック表示デバイスの3D表示モードを示す。この図は、レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離fと実質的に等しい距離gだけ離隔された表示画面2、および、レンティキュラ変換ネットワーク3を示す。このモードでは、レンティキュラ変換ネットワーク3は、2次元画面の画素を角度的に選択し、これは、オートステレオスコピック表示デバイスを見る人の左目および右目に異なる情報を送り、したがって、見る人に立体の印象を与えることを可能にする。
図3に、単一のレンティキュラ・ネットワークを含む本発明によるオートステレオスコピック表示デバイスの、−1と等しい倍率を有する2D表示モードを示す。この図は、レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離fの2倍と実質的に等しい距離gだけ離隔された表示画面2、および、レンティキュラ変換ネットワーク3を示す。この場合に、イメージが、正しく読まれるフレーム(right−reading frame)で見られる場合に、このイメージを、レンティキュールのスケールで、表示画面の誤って読まれるフレーム(wrong−reading frame)内に符号化しなければならない。
図4に、単一のレンティキュラ・ネットワークを含む本発明によるオートステレオスコピック表示デバイスの、1の倍率を有する2D表示モードを示す。この図は、実質的に0と等しい距離gだけ離隔された表示画面2およびレンティキュラ変換ネットワーク3を示す。
図5に、図1と同様に、変換ネットワーク3およびスイッチング・ネットワーク4の2つのレンティキュラ・ネットワークと表示画面2とを含む、本発明によるオートステレオスコピック表示デバイスの3D表示モードを示す。レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4のレンティキュールのカバリング・パワーC4が、レンティキュラ変換ネットワーク3のレンティキュールのカバリング・パワーC3と反対である、すなわちC4=−C3である特定の場合を検討する。この図では、レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4の位置は、e≒fかつd≒0になるようになっている。この位置では、レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4は、レンティキュラ変換ネットワーク3の焦点面上にあり、したがって、その影響は0である。表示画面も、変換ネットワーク3の焦点面上にあり、この変換ネットワーク3は、表示画面2によって送られるマトリックス・イメージを受け取り、光学的に処理する。スイッチング・ネットワークが、表示画面に押し付けられる時に、距離eは、f、すなわち、レンティキュラ変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離とほぼ等しい値を有し、これらのレンティキュラ・ネットワークによって形成される系の総合カバリング・パワーCGは、C3と等しい。
1/f=C3なので、CG=C3+C4−e*C3*C4=C3+C4−f*C3*C4=C3
1/f=C3なので、CG=C3+C4−e*C3*C4=C3+C4−f*C3*C4=C3
この場合に、オートステレオスコピック表示デバイス1は、3D表示モードである。
この例は、レンティキュラ変換ネットワーク、および、レンティキュラ・スイッチング・ネットワークを含む光学系によって形成される焦点物体平面が、実質的に表示画面に合併される特定の場合を示すものである。
図6に、図1と同様に、変換ネットワーク3およびスイッチング・ネットワークの2つのレンティキュラ・ネットワークと表示画面2とを含む、本発明によるオートステレオスコピック表示デバイスの2D表示モードを示す。レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4のレンティキュールのカバリング・パワーC4が、レンティキュラ変換ネットワーク3のレンティキュールのカバリング・パワーC3と反対である、すなわちC4=−C3である特定の場合を検討する。この図では、レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4の位置は、e≒0かつd≒fになるようになっている。実際には、2つのレンティキュラ・ネットワークが一緒に連結されることだけが重要であり、表示画面に関するレンティキュラ・ネットワークの対の位置は、ほとんど重要性を有しない。この位置では、レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク4は、反対のカバリング・パワーを有するレンティキュラ変換ネットワーク3に押し付けられ、その影響が、互いに打ち消し合う。その場合に、表示デバイスは、概略的に、その前に2つの平行の面を有する板がある表示画面からなる。スイッチング・ネットワークが変換ネットワークに押し付けられる時に、eは0であり、これらのレンティキュラ・ネットワークによって形成される系の総合カバリング・パワーCGは、0と等しい。
e=0かつC3=−C4なので、CG=C3+C4−e*C3*C4=0
e=0かつC3=−C4なので、CG=C3+C4−e*C3*C4=0
この場合に、オートステレオスコピック表示デバイス1は、2D表示モードである。
この例は、レンティキュラ変換ネットワークの焦点物体平面が、実質的にレンティキュラ・スイッチング・ネットワークの焦点像平面に合併される特定の場合を示すものである。
実用的な実施形態では、
−表示画面は、PIONEER社のプラズマ画面PDP50MXE1であり、その画素のそれぞれは、赤、緑、および青の3つの色付きセルからなり、このセルは、水平に位置合せされ、各セルは、286μmの幅および808μmの高さを有し、
−レンティキュラ変換ネットワークは、互いに平行でありプラズマ画面の垂直軸に平行である凸半円柱レンズのネットワークである。このレンティキュラ・ネットワークは、プラズマ画面の前でレンティキュールすなわち半円柱レンズの焦点長f=9mmに実質的に等しい距離に置かれ、
−レンティキュラ・スイッチング・ネットワークは、互いに平行でありプラズマ画面の垂直軸に平行である凹半円柱レンズのネットワークである。そのレンティキュールの焦点距離は、変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離と反対であり、
−第1レンティキュラ・ネットワークと第2レンティキュラ・ネットワークまたは表示画面との間の複数の距離を変更する手段は、電気モーターおよび回転運動を直線運動に変換する機械式デバイスである。
−表示画面は、PIONEER社のプラズマ画面PDP50MXE1であり、その画素のそれぞれは、赤、緑、および青の3つの色付きセルからなり、このセルは、水平に位置合せされ、各セルは、286μmの幅および808μmの高さを有し、
−レンティキュラ変換ネットワークは、互いに平行でありプラズマ画面の垂直軸に平行である凸半円柱レンズのネットワークである。このレンティキュラ・ネットワークは、プラズマ画面の前でレンティキュールすなわち半円柱レンズの焦点長f=9mmに実質的に等しい距離に置かれ、
−レンティキュラ・スイッチング・ネットワークは、互いに平行でありプラズマ画面の垂直軸に平行である凹半円柱レンズのネットワークである。そのレンティキュールの焦点距離は、変換ネットワークのレンティキュールの焦点距離と反対であり、
−第1レンティキュラ・ネットワークと第2レンティキュラ・ネットワークまたは表示画面との間の複数の距離を変更する手段は、電気モーターおよび回転運動を直線運動に変換する機械式デバイスである。
もちろん、本発明は、上で説明した例に限定されず、多数の変更を、本発明の範囲を超えずにこれらの例に対して行うことができる。具体的には、本発明を、他のタイプのマトリックス構造、または、第1レンティキュラ・ネットワークと第2レンティキュラ・ネットワークまたは表示画面との間の複数の距離を変更する他の手段と共に実施することができる。
Claims (20)
- マトリックス表示画面(2)と、少なくとも1つのいわゆるレンティキュラ変換ネットワーク(3)を含む1組のレンティキュラ・ネットワークとからなる、2次元表示モードと3次元表示モードとの間での切り替えが可能なオートステレオスコピック表示デバイス(1)であって、
前記レンティキュラ・ネットワークは、前記表示画面(2)の前に配置され、前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)は、前記表示画面(2)によって送られるマトリックス・イメージを受け取り、光学的に処理するように配置され、
一方では第1レンティキュラ・ネットワークと、他方では第2レンティキュラ・ネットワークまたは前記表示画面との間の複数の距離を変更する手段(5)を含むことをさらに特徴とする
オートステレオスコピック表示デバイス。 - レンティキュラ・ネットワークの前記組は、単一のいわゆるレンティキュラ変換ネットワーク(3)を含むことを特徴とする請求項1に記載のオートステレオスコピック表示デバイス。
- レンティキュラ・ネットワークの前記組は、前記表示画面(2)の前に配置されたいわゆるレンティキュラ変換ネットワーク(3)と、前記表示画面(2)と前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)との間に配置された第2のいわゆるレンティキュラ・スイッチング・ネットワーク(4)とからなり、前記レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク(4)および前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)のレンティキュールは、向かい合って位置合せされることを特徴とする請求項1に記載のオートステレオスコピック表示デバイス。
- 前記レンティキュラ・スイッチング・ネットワークの前記レンティキュールのカバリング・パワーC4は、前記レンティキュラ変換ネットワークの前記レンティキュールのカバリング・パワーC3と反対の符号であるが同一の絶対値を有する(C3=−C4)ことを特徴とする請求項3に記載のデバイス。
- 前記レンティキュラ・ネットワークは、前記表示画面(2)の垂直軸に関して同一の角度アルファ≧0に従って傾けられたレンティキュラ軸を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデバイス。
- 前記表示画面(2)は、電子プラズマ画面を含むことを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス。
- 前記表示画面(2)は、電子液晶(LCD)画面を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のデバイス。
- 距離を変更する前記手段(5)は、圧電モーターを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のデバイス。
- 距離を変更する前記手段(5)は、電気モーターを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のデバイス。
- 距離を変更する前記手段(5)は、ねじ型または押しボタン型の機械的移動手段を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のデバイス。
- 前記請求項のいずれか一項に記載のデバイス内で実施される、オートステレオスコピック表示方法であって、
マトリックス表示画面(2)上で同一シーンのP個のショットを一体化するマトリックス・イメージを符号化するステップと、
1組のレンティキュラ・ネットワークによってマトリックス・イメージを受け取り、光学的に処理するステップと、
2次元モードと3次元モードとの間での、前記表示画面上での前記マトリックス・イメージ符号化の変化を含む、2次元表示モードと3次元表示モードとの間での切り替えを行うステップであって、前記表示モード間の前記切替が、一方では第1レンティキュラ・ネットワークと、他方では第2レンティキュラ・ネットワークまたは前記表示画面との間の複数の距離の変更をも含むことを特徴とする、ステップと
を含む方法。 - レンティキュラ・ネットワークの前記組が変換ネットワークと呼ばれる単一のレンティキュラ・ネットワークを含むオートステレオスコピック表示デバイス内で実施され、2次元表示モードと3次元表示モードとの間の前記切替は、前記レンティキュラ変換ネットワークの前記レンティキュールの焦点距離の2倍に実質的に等しい前記表示画面(2)からの距離への前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)の移動を含む2次元表示モードに切り替えることからなることを特徴とする請求項11に記載の方法。
- レンティキュラ・ネットワークの前記組が変換ネットワークと呼ばれる単一のレンティキュラ・ネットワークを含むオートステレオスコピック表示デバイス内で実施され、2次元表示モードと3次元表示モードとの間の前記切替は、実質的に0と等しい前記表示画面(2)からの距離への前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)の移動を含む2次元表示モードに切り替えることからなることを特徴とする請求項11に記載の方法。
- レンティキュラ・ネットワークの前記組が変換ネットワークと呼ばれる単一のレンティキュラ・ネットワークを含むオートステレオスコピック表示デバイス内で実施され、2次元表示モードと3次元表示モードとの間の前記切替は、前記レンティキュラ変換ネットワークの前記レンティキュールの焦点距離と実質的に等しい前記表示画面(2)からの距離への前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)の移動を含む3次元表示モードに切り替えることからなることを特徴とする請求項11に記載の方法。
- レンティキュラ・ネットワークの前記組が、前記表示画面(2)の前に配置されたいわゆるレンティキュラ変換ネットワーク(3)、並びに、前記表示画面(2)と前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)との間に配置された、いわゆるレンティキュラ・スイッチング・ネットワーク(4)を含み、前記レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク(4)および前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)のレンティキュールが、向かい合って位置合せされるオートステレオスコピック表示デバイス内で実施される、請求項11に記載の方法。
- 2次元表示モードと3次元表示モードとの間の前記切替は、同一の光学的空間内で前記レンティキュラ変換ネットワークの焦点面が前記レンティキュラ・スイッチング・ネットワークの焦点面に実質的に合併されるようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む2次元表示モードに切り替えることからなることを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 2次元表示モードと3次元表示モードとの間の前記切替は、レンティキュラ変換ネットワークおよびレンティキュラ・スイッチング・ネットワークを含む光学系によって形成される焦点面が前記表示画面に実質的に合併されるようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む3次元表示モードに切り替えることからなることを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 前記レンティキュラ・スイッチング・ネットワークの前記レンティキュールのカバリング・パワーC4は、前記レンティキュラ変換ネットワークの前記レンティキュールのカバリング・パワーC3と反対の符号であるが同一の絶対値を有する(C3=−C4)ことを特徴とする請求項15乃至17のいずれか一項に記載の方法。
- 2次元表示モードと3次元表示モードとの間の前記切替は、前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)が実質的に0と等しい前記レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク(4)からの距離にあるようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む2次元表示モードに切り替えることからなることを特徴とする請求項18に記載の方法。
- 2次元表示モードと3次元表示モードとの間の前記切替は、
前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)が、前記レンティキュラ変換ネットワークの前記レンティキュールの焦点距離と実質的に等しい前記表示画面(2)からの距離にあり、
前記レンティキュラ変換ネットワーク(3)が、前記レンティキュラ変換ネットワークの前記レンティキュールの焦点距離と実質的に等しい前記レンティキュラ・スイッチング・ネットワーク(4)からの距離にある
ようにするための、少なくとも1つのレンティキュラ・ネットワークの移動を含む3次元表示モードに切り替えることからなることを特徴とする請求項18に記載の方法。
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