JP2009295281A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Morio Fujitani
守男 藤谷
Tatsuo Mifune
達雄 三舩
Keisuke Sumita
圭介 住田
Kenichi Kusaka
健一 日下
Akira Hasegawa
顕 長谷川
Hideyuki Shirahase
英幸 白波瀬
Koshiro Mizuno
孝志郎 水野
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Abstract

【課題】高精細な隔壁幅の小さい微細放電セルにおいて、高品質な表示が可能なプラズマディスプレイパネルを実現することを目的とする。
【解決手段】前面板と、前記前面板に放電空間を形成して対向配置した背面板とを備え、前記背面板20の隔壁24は、アドレス電極と平行に配置した縦隔壁24aと、前記縦隔壁24aに交差するように配置した横隔壁24bとにより構成し、かつ前記縦隔壁24a及び横隔壁24bにおいて、前記縦隔壁24aの横隔壁24bとの交差部24cにおける高さをH1、前記縦隔壁24aの表示電極の放電ギャップの位置における高さをH2、前記縦隔壁24aの放電ギャップの位置から前記横隔壁24bとの交差部24cまでの間における特定の位置における高さをH3、前記横隔壁24bの頂部に付着した蛍光体層25の表面までの高さをH4としたとき、H1≧H2≧H4>H3を満足する形状としたことを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は表示デバイスとして知られているプラズマディスプレイパネルに関するものである。
近年、双方向情報端末として大画面、壁掛けテレビへの期待が高まっており、そのための表示デバイスとして、液晶表示パネル、フィールドエミッションディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイなどの数多くのものがある。これらの表示デバイスの中でもプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と記す)は、自発光型で美しい画像表示ができ、大画面化が容易であるなどの理由から、視認性に優れた薄型表示デバイスとして注目されており、高精細化及び大画面化に向けた開発が進められている。
PDPは、表示電極、誘電体層、MgOによる保護層などの構成物を形成した前面板と、アドレス電極、隔壁、蛍光体層などの構成物を形成した背面板とを、内部に微小な放電セルを形成するように対向配置するとともに周囲を封着部材により封止して構成している。放電セルにはネオン(Ne)及びキセノン(Xe)などを混合した放電ガスを例えば66180Pa(約180Torr)程度の圧力で封入している。
ここで前面板は、表示電極を覆って誘電体層を形成し、誘電体層を覆って保護層を形成しているが、表示電極としてその一部に導電性を確保するために膜厚の厚い金属電極を用いている。そのために、表示電極位置の保護層が膨らみ前面板と背面板とを対向させたとき、この膨らんだ保護層の部分と隔壁とが局所的に接触する。このような状態でPDPに振動や衝撃が加わると、保護層が接触している箇所の隔壁が欠損する場合があった。前面板の表示電極に対応する領域の隔壁は個々の放電セルの放電領域近傍であるため、欠損した隔壁によって蛍光体層が飛散して放電セルの放電状態に影響して放電電圧を上昇させたり、隣接する放電セルへの誤放電、さらには不灯などの点灯欠陥が発生していた。
隔壁の欠損を防止する目的で、隔壁を2層構成とし、隔壁の上に酸化アルミニウム(Al23)を主成分とする黒色ポーラス層を緩衝材として形成する例などが知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、PDPの輝度向上を目的として、隔壁として縦隔壁と横隔壁とにより井桁形状の隔壁を備えたPDPでは、放電空間の排気効率を高めるために縦隔壁上に盛り上がり部を設けて隔壁高さを部分的に変える例や、排気及びガス封入を容易とするためにアドレス電極に直交する隔壁の頂部を凹面形状とするなどの隔壁高さに関する例が知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、近年の表示画像の高精細度化の要求に対して放電セルの微細化が要求されている。これらの微細放電セルを高品質、高歩留まりで実現し、高品質の表示画像を実現するためには、隔壁幅が小さくなっても落下や振動による隔壁の欠損の少ない放電セル構造と、隣接放電セル間での放電の影響、すなわち放電クロストークを抑制した放電セル構造の実現が要望されている。
一方、特許文献1には隔壁強度を向上させる隔壁構造が開示されているが、フルハイビジョン対応などの微細放電セルの隔壁幅の小さい隔壁の欠損抑制には充分ではなく、隣接放電セル間の放電クロストークの抑制についても効果がないものである。また、微細放電セルの輝度向上に有効な井桁形状の隔壁構造に関する特許文献2や特許文献3には、特に排気やガス封入の効率性を目的とした隔壁高さに関する例は開示されているが、隔壁の欠損や放電クロストークの抑制に関しては効果のないものであった。
特開2004−158245号公報 特開2001−092415号公報 特開2001−116614号公報
このPDPの高精細化、セルの微細化に伴い、これまでのPDPでは発生しなかった新たな課題が生じてきている。特に、前述する放電クロストークの抑制、隔壁の欠損による不灯の抑制、排気やガス封入の効率性などを微細セルで両立することが非常に困難であった。
本発明はこのような課題を鑑みてなされたもので、高精細な隔壁幅の小さい微細放電セルにおいて、高品質な表示が可能なPDPを実現することを目的とする。
この目的を達成するために本発明は、ガラス基板上に放電ギャップを設けて維持電極と走査電極からなる表示電極を形成しかつ前記表示電極を覆うように誘電体層を形成するとともに前記誘電体層上に保護層を形成した前面板と、前記前面板に放電空間を形成して対向配置されかつガラス基板上に前記表示電極と直交する方向に配置して放電セルを構成するアドレス電極と前記放電セルを区画するように配置される隔壁と前記放電セルに配置される蛍光体層とを形成した背面板とを備え、前記隔壁は、前記アドレス電極と平行に配置した縦隔壁と、前記縦隔壁に交差するように配置した横隔壁とにより構成して前記放電空間を放電セルに区画形成し、かつ前記縦隔壁及び横隔壁において、前記縦隔壁の横隔壁との交差部における高さをH1、前記縦隔壁の表示電極の放電ギャップの位置における高さをH2、前記縦隔壁の放電ギャップの位置から前記横隔壁との交差部までの間における特定の位置における高さをH3、前記横隔壁の頂部に付着した蛍光体層の表面までの高さをH4としたとき、H1≧H2≧H4>H3を満足する形状としたことを特徴とする。
また、隔壁の高さH1とH4との差Δh3が、0μm≦Δh3<9μmであることを特徴とする。
本発明によれば、放電領域での隔壁の欠損と縦方向と横方向の放電クロストークの抑制と、ガスの排気、封入を高いレベルで両立させることができ、高品質、高歩留りの画像表示を実現するPDPを提供することができ、大画面、高精細表示の画像表示装置などに有用である。
以下、本発明の実施の形態におけるPDPについて、図面を用いて説明する。
まず、本発明の実施の形態におけるPDPの構造について図1を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態1におけるPDPの構造を示す分解斜視図である。図1に示すように、PDPは、前面板10と背面板20とから構成され、前面板10と背面板20とは放電空間30を形成するように対向配置されている。
前面板10は、前面ガラス基板11上に、走査電極12と維持電極13とで対をなすストライプ状の複数の表示電極14が形成され、その隣接する表示電極14の間には、光遮蔽部となるブラックストライプ15が形成されている。また、表示電極14とブラックストライプ15とを覆って誘電体層16が形成され、さらに誘電体層16を覆って酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層17が形成されており、これにより前面板10が構成されている。
また、背面板20は、背面ガラス基板21上に、前記前面板10の表示電極14と直交する方向にアドレス電極22が形成され、そのアドレス電極22を覆うように下地誘電体層23が設けられている。また、下地誘電体層23上には、アドレス電極22に平行な方向の縦隔壁24aと、アドレス電極22に直交する方向の横隔壁24bとにより井桁状に形成された隔壁24が設けられ、隔壁24の側面と下地誘電体層23の表面には、蛍光体層25が設けられている。蛍光体層25は隣接する隔壁24によって仕切られた放電空間30に、アドレス電極22毎にそれぞれ赤色に発光する赤色蛍光体層、緑色に発光する緑色蛍光体層、青色に発光する青色蛍光体層が順に形成され、これにより背面板20が構成されている。
そして、前記前面板10と背面板20とは、前記前面板10の表示電極14と背面板20のアドレス電極22とが交差するように対向配置し、その周縁部を封着材で封着接合し、前記放電空間30に、放電ガスとして、例えばネオン(Ne)とキセノン(Xe)との混合ガスなどを封入することによりパネルが構成されている。
このような構成のPDPにおいては、表示電極14に映像信号電圧を選択的に印加することによって放電させ、それによって発生した紫外線により各色の蛍光体層25を励起して、赤色、緑色、青色の各色を発光させることによりカラー画像を表示するものである。
図2はPDPを前面板10の前面ガラス基板11側からみた平面図であり、図3はPDPの前面板10の表示電極14に垂直な方向の断面図である。図2、図3に示すように、前面板10に設けられた表示電極14を構成する走査電極12及び維持電極13は、それぞれ透明電極12a、13aとバス電極12b、13bとにより構成され、走査電極12と維持電極13とにより対をなす表示電極14は、放電ギャップ18を挟んで配列されている。また、縦隔壁24aと横隔壁24bとによって区画され、表示電極14とアドレス電極22とが直交する方形の領域が単位発光領域としての放電セル31を構成している。この放電セル31は、隣接する放電セル31間、すなわち隣接する表示電極14間では非放電領域19を形成し、この領域の前面ガラス基板11上にコントラストを向上させる遮光層15を形成している。したがって、横隔壁24bは非放電領域19に形成され、横隔壁24bに対応する位置に遮光層15が形成されている。
また、図3に示すように、透明電極12a、13aは薄膜のITOなどで形成されて放電ギャップ18を形成するとともに、放電セルから発生する光を透過させている。一方、バス電極12b、13bは放電ギャップ18と反対側のそれぞれの透明電極12a、13a上に、銀(Ag)材料などの導電性の大きい材料で形成されている。
バス電極12b、13bは導電性を確保するために銀材料の厚膜形成法によって形成されているため、表示電極14を覆って形成された誘電体層16には、バス電極12b、13bに対応する位置で盛り上がり、さらにこの誘電体層16上に形成された保護層17が薄膜形成法で形成されるために、保護層17の表面が盛り上がり部10aを有することになる。
したがって、図1に示すように、前面板10と背面板20とを対向配置して、背面板20の縦隔壁24aと前面板10の保護層17とを接触させると、前面板10のバス電極12b、13bの位置に対応する保護層17と縦隔壁24aとが他の領域に比べて強い接触圧力で接触し、隔壁に対して応力の強く発生する領域となる。フルハイビジョン対応などの微細放電セルの場合には、隔壁24の隔壁幅が小さく、衝撃や振動などのわずかな応力印加によって隔壁の欠損を誘発し、特にバス電極12b、13b上の領域では欠損が生じやすくなる。また、この領域は、放電セルの放電領域に隣接しているため、わずかな縦隔壁24aの欠損によって、放電セル31内の蛍光体層25の飛散やその保護層17への付着が発生し、放電電圧の上昇や不灯などの表示画像品質の劣化を生じる。
図4〜図6は、本発明の実施の形態におけるPDPの縦隔壁24aの高さと前面板10の表面との関係について説明する図であり、図4はPDPの縦隔壁の高さと前面板の表面との関係について説明する縦隔壁に水平な方向の断面図、図5はPDPの縦隔壁の高さと前面板の表面との関係について説明する縦隔壁に垂直な方向の断面図、図6はPDPの背面板隔壁構造を示す斜視図である。
図4には、背面板20として隔壁24の縦隔壁24aと横隔壁24bとを示し、縦隔壁24aの上端部を実線Aで示している。また、前面板としては、透明電極12a、バス電極12bにより構成される走査電極12と、透明電極13a、バス電極13bにより構成される維持電極13と、それらにより構成される表示電極14間に形成された非放電領域に設けられた遮光層15、及び誘電体層16上に形成された保護層17の表面を実線Bで示している。
図4、図5、図6に示すように、本発明の実施の形態におけるPDPでは、縦隔壁24aにおいて、横隔壁24bとの交差部24cにおける高さをH1、前記縦隔壁24aの表示電極14の放電ギャップ18の位置における高さをH2、前記縦隔壁24aの放電ギャップ18の位置から前記横隔壁24bとの交差部24cまでの間における特定の位置における高さをH3、前記横隔壁24bの頂部に付着した蛍光体層の表面までの高さをH4としたとき、H1≧H2≧H4>H3を満足する形状としている。また、H3に対応する所定の位置を、バス電極12b、13bの位置としている。ここで、上記H1、H2、H3、H4で示す高さとは、背面板20の下地誘電体層23の表面からの高さを示す。
すなわち、前面板10の保護層表面はバス電極12b、13bの領域にのみ盛り上がり部10aがあり、その他の領域はほぼ平坦である。一方、縦隔壁24aは交差部24cで保護層表面と当接し、バス電極12b、13bの位置に対応する領域ではその高さを小さくして、盛り上がり部10aに当接しない高さとし、さらに、放電ギャップ部18の領域に対応する領域では、保護層表面とわずかな隙間を有する高さとしている。すなわち、図4に示すように前面板10と背面板20とは、保護層表面と縦隔壁24aとが交差部24cでのみ当接し、放電ギャップ18の領域では縦隔壁24bを通過して隣接する放電セル31に放電クロストークが発生しない隙間となるように縦隔壁24bの高さを形成している。
さらに、高精細化によるセルサイズの微細化に伴い、輝度、効率等の向上のためには、非放電領域19をいかに狭くし、透明電極12a、13aの面積を広くとることが必須であり、その実現のためには、上下のセルとの縦方向のクロストークをさらに厳しく抑制することが必須である。しかし、上下セルとの縦方向のクロストークを抑制するために、横隔壁を高くし、縦隔壁との交差部との高さを一定に近づけることにより前面板とのすき間を狭めると、前面板と背面板を張り合わせた後のガスの排気や、封入が困難になるおそれが生じる。また、横隔壁を高くすることにより、蛍光体をディスペンサー方式で形成する場合に横隔壁の頂部に蛍光体が乗り上げるため、そのままでは、横方向のクロストークが発生するおそれが生じる。また、それを防ぐためには隔壁頂部の蛍光体を除去する必要が生じ、工程が増加することでパネルのコストが上昇するおそれがある。
このように、縦隔壁24aと前面板10とが当接する部分を、縦隔壁24aと横隔壁24bとが交差する交差部24cのみの領域とすることにより、その他の領域では縦隔壁24aと前面板10との接触がなくなる。特に、フルハイビジョンなどの微細放電セルでは縦隔壁の隔壁幅を小さくする必要があり、隔壁幅が小さくなると、応力に対する機械的強度も小さくなるだけでなく、隔壁頂部表面の表面粗さを制御することも難しくなる。そのため、放電領域に隣接した領域の縦隔壁の頂部表面粗さが大きいと、隔壁の欠損が発生して放電不良などの表示画像の劣化を発生しやすくする。
このような課題に対し、本発明の実施の形態では、上記のように、前面板10と背面板20との接触を、非放電領域であり、なおかつ、遮光層15の領域に対応する縦隔壁24aと横隔壁24bとの交差部24cのみで行っているため、交差部24cの領域で縦隔壁24aの欠損が発生しても、この領域が非放電領域であり、なおかつ遮光層15で遮光された領域であるため、放電セルの放電現象や表示画像の品質に影響を与えることがない。また、本実施の形態においては、同時に縦方向のクロストークと、横方向のクロストークを抑制することができる。この縦方向、横方向のクロストークの抑制には、一般的に良く知られている面一井桁構造が最適ではあるが、この場合は、前述する隔壁の欠損による不灯の抑制と、パネル内のガスの排気や封入を効率良く両立させることが困難であるが、本実施の形態においてはその全ての高いレベルで両立させることができる。
なお、本発明の実施の形態におけるPDPでは、図4に示すように、交差部24cでの隔壁高さH1と放電ギャップ部18の領域での隔壁高さH2との差Δh1は、放電クロストークの抑制から、0μm〜10μmの範囲とすることが望ましく、さらに好ましくは1μm〜7μmとすることが望ましい。
さらに、バス電極12b、13bの位置に対応する隔壁高さH3と放電ギャップ部18の領域での隔壁高さH2との差Δh2は、基本的には盛り上がり部10aの高さ以上であれば良いが、大きくなると放電クロストークが発生するため9μm以下が望ましく、さらに好ましくは3μm〜5μmが望ましい。また、Δh1とΔh2の合計値が10μm以下となるように制御することがさらに望ましい。
また、前記横隔壁の頂部に付着した蛍光体層の最高点である表面までの高さH4と、交差部24cでの隔壁高さH1との差Δh3は、放電クロストークの抑制から、0μm〜9μmの範囲とすることが望ましく、さらに好ましくは0μm〜5μmとすることが望ましい。
高精細化においても輝度、効率等を向上させるためには、縦方向のクロストークを抑制し非発光領域を出来る限り狭くする必要があるため、このΔh3を出来る限り狭く設定し、逆に横方向のクロストークマージンが確実にとれる範囲でΔh2を設定し、ガスの排気や封入の効率化にはΔh2、及び、Δh1のすき間を利用する方が好ましい。
次に、これらの前面板と隔壁頂部とのすき間について、H1からH4までの各ポイントで、H1≧H2≧H4>H3の関係を満たすことが好ましい理由を説明する。
まず、隔壁欠損による不灯抑制が良品のパネルの作成においては、最も重要度が高い。たとえ縦方向、横方向のクロストークを抑制しても、不灯が発生しては商品とならない。すなわち、H1が最も高いことは必須である。次に、H2とH4の関係としては、H2は放電ギャップに最も近い部分であるため、横方向のクロストークが最も発生しやすく、出来る限り前面板と背面板の隔壁頂部のすき間は狭い方が好ましいが、不灯の抑制からH1と同等か、もしくは低くなければならない。
一方、H4についても、縦方向のクロストークの抑制としては出来る限り前面板と背面板の隔壁の頂部のすき間は狭い方が好ましいが、H2の横方向のクロストークを抑制するパネルの設計項目が主に縦隔壁の頂部幅のみの1項目になることに対して、H4については、横隔壁の頂部幅と共に、非放電領域の幅で微調整が可能となる。この観点から、H2とH4と前面板とのすき間はどちらも出来る限り狭い方が良いが、量産のマージンを考慮した場合は、H2のすき間の方が優先順位が高いため、H2≧H4の関係となる。H3については、前面板の電極上の盛り上がりとの衝突回避の関係から、低く設定する必要がある。但し、このH3付近にも蛍光体を乗り上げさせて、隔壁欠損による不灯の抑制効果との両立を達成しながら、すき間を減少させても良く、これらに限るものではない。
この隔壁の形成においては、最終的な形態は面一井桁からの形成になるが、あえて隔壁を下層、上層の2層形状にすることで、上述の縦隔壁の隔壁高さと横隔壁の隔壁高さが制御された隔壁構造を感光性隔壁材料を用いた隔壁形成法を用いて実現することができる。すなわち、アドレス電極22と下地誘電体層23が形成された背面ガラス基板21上に、隔壁材料と感光性樹脂材料などよりなる第1層目の隔壁形成材料層を所定厚みで塗布して乾燥させ、その後、縦隔壁と横隔壁の交点部分のみを露光する。さらに、その上に前述の同様組成の第2層目の隔壁形成材料層を所定厚みで塗布して乾燥させ、その後、縦隔壁24a及び横隔壁24bを形成する格子形状パターンに対応させて露光する。このように、露光が2回行われた隔壁形成材料層を現像することによって、井桁構造を形成することができ、焼成によって感光性樹脂材料を焼失させ、隔壁材料のみの前述する構造の隔壁を形成することができる。
このように、第1層目の部分的に露光された隔壁形成材料層に、第2層目の隔壁形成材料層を塗布し乾燥させると、理由はわからないが第1層目の既に露光された横隔壁に対応する領域に第2層目の隔壁形成材料層が隔壁形成材料層中の溶媒の濃度拡散によって集中することを利用している。したがって、塗布乾燥された第2層目の隔壁形成材料層の厚みは、図4に示す隔壁高さに対応して、既に露光された縦隔壁24aと横隔壁24bの交点に対応する交差部24cで厚くなり、その周囲であるバス電極12b、13bに対応する領域で一番薄くなり、さらに放電ギャップ部18に対応する領域で若干盛り上がる厚みとなる。また、この交差部の盛上げにより、横隔壁の中央部は交差部に対して低く形成することができる。
このような、厚み分布を有する第2層目の隔壁形成材料層を、例えば縦隔壁24aと横隔壁24bの格子形状パターンに対応させて露光したあと、現像、焼成をすることによって、図4に示す縦隔壁24aと横隔壁24bの高さ分布を有する井桁形状の隔壁24を実現することができる。
以上のように、本発明の実施の形態では、隔壁を感光性隔壁材料を用い、2層塗布と2回露光の場合の隔壁形成材料層の物理的性質に着目して実現している。したがって、図4に示す、縦隔壁24aと横隔壁24bの隔壁高さの数値を、隔壁形成材料層の材料成分の調整や、露光方法などによって任意に調整することが可能であり、縦隔壁24aと横隔壁24bの高さ分布を任意に調整することが可能となる。
ここで、図7に示すように、蛍光体層を形成していない隔壁の状態で、横隔壁の中央部の高さH5としたとき、H4は、横隔壁の中央部の高さH5+横隔壁頂部に付着した蛍光体層表面の最高点となるが、この場合は、H5はH1≧H2≧H4>H5≧H3でも良いし、H1≧H2≧H4>H3≧H5でも良い。
この手法では、蛍光体を微細なノズルから吐出しながら縦隔壁に沿って塗布するディスペンサー方式の形成法を用いる場合において、横隔壁上に必ず形成される蛍光体を除去する必要が無い。
以上のように本発明によれば、大画面、高精細表示のPDPを得る上で有用な発明である。
本発明の実施の形態におけるPDPの構造を示す分解斜視図 同じくPDPを前面板の前面ガラス基板側からみた平面図 同じくPDPの前面板の表示電極に垂直な方向の断面図 本発明におけるPDPの縦隔壁の高さと前面板の表面との関係について説明する縦隔壁に水平な方向の断面図 縦隔壁に垂直な方向の断面図 同じく背面板隔壁構造を示す分解斜視図 同じく背面板隔壁構造を示す分解斜視図
符号の説明
10 前面板
11 前面ガラス基板
12 走査電極
13 維持電極
14 表示電極
16 誘電体層
17 保護層
18 放電ギャップ
20 背面板
21 背面ガラス基板
22 アドレス電極
23 下地誘電体層
24 隔壁
24a 縦隔壁
24b 横隔壁
24c 交差部
25 蛍光体層
30 放電空間
31 放電セル

Claims (2)

  1. ガラス基板上に放電ギャップを設けて維持電極と走査電極からなる表示電極を形成しかつ前記表示電極を覆うように誘電体層を形成するとともに前記誘電体層上に保護層を形成した前面板と、前記前面板に放電空間を形成して対向配置されかつガラス基板上に前記表示電極と直交する方向に配置して放電セルを構成するアドレス電極と前記放電セルを区画するように配置される隔壁と前記放電セルに配置される蛍光体層とを形成した背面板とを備え、前記隔壁は、前記アドレス電極と平行に配置した縦隔壁と、前記縦隔壁に交差するように配置した横隔壁とにより構成して前記放電空間を放電セルに区画形成し、かつ前記縦隔壁及び横隔壁において、前記縦隔壁の横隔壁との交差部における高さをH1、前記縦隔壁の表示電極の放電ギャップの位置における高さをH2、前記縦隔壁の放電ギャップの位置から前記横隔壁との交差部までの間における特定の位置における高さをH3、前記横隔壁の頂部に付着した蛍光体層の表面までの高さをH4としたとき、H1≧H2≧H4>H3を満足する形状としたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 隔壁の高さH1とH4との差Δh3が、0μm≦Δh3<9μmであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
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