JP2009294090A - 絶縁抵抗測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電機に係る絶縁抵抗の測定を自動化して省力化を図ることができる絶縁抵抗測定装置を提供する。
【解決手段】この絶縁抵抗測定装置100は、発電を開始する際に、回転子3を初期励磁するための初期励磁回路17と、回転子3が回転して固定子巻線1に誘起された電力を降圧するトランス8と、トランス8から発生された交流電力を直流に整流する整流器7と、回転子巻線3に供給する界磁電力を停止する界磁遮断器6と、絶縁抵抗を測定するメガー10と、メガー10の測定端子10aをブラシ5に接続又は遮断するスイッチ(断接手段)9と、絶縁抵抗測定装置100全体を制御する制御部11と、を備えて構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】この絶縁抵抗測定装置100は、発電を開始する際に、回転子3を初期励磁するための初期励磁回路17と、回転子3が回転して固定子巻線1に誘起された電力を降圧するトランス8と、トランス8から発生された交流電力を直流に整流する整流器7と、回転子巻線3に供給する界磁電力を停止する界磁遮断器6と、絶縁抵抗を測定するメガー10と、メガー10の測定端子10aをブラシ5に接続又は遮断するスイッチ(断接手段)9と、絶縁抵抗測定装置100全体を制御する制御部11と、を備えて構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、絶縁抵抗測定装置に関し、さらに詳しくは、スリップリングを介して回転子巻線に電力を供給して磁界を発生させるために、スリップリングと接触摺動する摺動ブラシを有する発電機の絶縁抵抗を自動的に測定する技術に関するものである。
従来から、発電機を構成する回転子の絶縁抵抗測定は、定期的に発電機の稼動を停止して運転員が絶縁抵抗測定器(メガー)を使用して測定するか、或いは、発電機の運転状況に合わせて発電機が停止する毎にメガーを使用して測定していた。
また、従来技術として特許文献1には、検査対象モータがOFFのときに、巻き線に検査電圧を印加して絶縁抵抗を測定して判定するシステムについて開示されている。
特開2004−251689公報
また、従来技術として特許文献1には、検査対象モータがOFFのときに、巻き線に検査電圧を印加して絶縁抵抗を測定して判定するシステムについて開示されている。
しかしながら、運転員が定期的に測定する従来の方法では、測定周期が長期に亘る場合、絶縁劣化を早期に発見することが困難であった。また、運転員が現場に出向いて測定しなければならないため、例えば、山間部等の発電所にある発電機を測定する場合、その場所に到着するまでに多大の時間を要するばかりでなく、そのために要する人件費等が嵩むといった問題がある。
また、特許文献1に開示されている従来技術は、巻き線に直接検査電圧を印加しなければならず、手間と測定に多大の時間を要していた。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、スリップリングを介して回転子巻線に電力を供給して磁界を発生させるために、スリップリングと接触摺動する摺動ブラシを有する発電機において、摺動ブラシに印加する界磁電力を検知する検知手段を備え、摺動ブラシに界磁電力が供給されていないことを検知すると、摺動ブラシと絶縁抵抗測定器をスイッチにより接続して絶縁抵抗の測定を開始することにより、発電機に係る絶縁抵抗の測定を自動化して省力化を図ることができる絶縁抵抗測定装置を提供することを目的とする。
また、特許文献1に開示されている従来技術は、巻き線に直接検査電圧を印加しなければならず、手間と測定に多大の時間を要していた。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、スリップリングを介して回転子巻線に電力を供給して磁界を発生させるために、スリップリングと接触摺動する摺動ブラシを有する発電機において、摺動ブラシに印加する界磁電力を検知する検知手段を備え、摺動ブラシに界磁電力が供給されていないことを検知すると、摺動ブラシと絶縁抵抗測定器をスイッチにより接続して絶縁抵抗の測定を開始することにより、発電機に係る絶縁抵抗の測定を自動化して省力化を図ることができる絶縁抵抗測定装置を提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、回転子巻線に接続されたスリップリングと、該スリップリングと摺動する摺動ブラシを介して前記回転子巻線に電力を供給して磁界を発生させる発電機の絶縁抵抗を自動的に測定する絶縁抵抗測定装置であって、前記回転子巻線に供給する界磁電力を停止する界磁遮断器と、前記絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定器と、前記絶縁抵抗測定器の測定端子と前記摺動ブラシを接続又は遮断する断接手段と、前記絶縁抵抗測定装置全体を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記摺動ブラシに供給された界磁電力の有無を検知する電力検知手段と、前記絶縁抵抗測定器の測定結果に基づいて評価結果を判定する判定手段と、を備え、前記電力検知手段により前記摺動ブラシに前記界磁電力が供給されていないことを検知したときに、前記断接手段を接続状態とし、前記絶縁抵抗測定器を稼働して測定を開始することを特徴とする。
発電機は、円筒状に構成された固定子巻線内を界磁された回転子巻線が回転することにより、固定子巻線に電力を誘起するように構成されている。このとき回転子を界磁するために、回転子巻線に所定の界磁電力を供給する必要があるため、スリップリングを介して摺動ブラシから界磁電力を供給して回転子を界磁する方法が採られている。また、発電機の故障、或いはメンテナンスのために、界磁電力を遮断する界磁遮断器が備えられているが、発電中は、摺動ブラシに界磁電力(約400V)が供給されているので、そこに測定器を接続すると、測定器が破損する虞があるため絶縁抵抗を測定することができない。そこで本発明では、電力検知手段により摺動ブラシに界磁電力が供給されていないことを検知すると、断接手段を接続状態として摺動ブラシと測定器を接続して、摺動ブラシを介して測定電圧を印加して測定する。これにより、回転子巻線の絶縁抵抗を測定する測定器の破損を防止すると共に、測定の精度を高めるばかりでなく、発電機の絶縁抵抗の測定を自動化して省力化を図ることができる。
請求項2は、前記判定手段は、前記絶縁抵抗測定器の測定結果に基づいて正常又は異常信号を発生し、前記電力検知手段が前記摺動ブラシに界磁電力が供給されていることを検知したときに、測定禁止信号を出力することを特徴とする。
判定手段は、絶縁抵抗測定器から出力される絶縁抵抗の値を所定の閾値で正常か、又は異常かを判断している。例えば、絶縁抵抗が100メグオーム以上であれば、正常、それ以下であれば異常と判断する。また、発電中は測定が不可能なので、測定禁止信号を出力する。これにより、外部装置が発電機の絶縁抵抗に係る測定結果を即座に認識することができる。
発電機は、円筒状に構成された固定子巻線内を界磁された回転子巻線が回転することにより、固定子巻線に電力を誘起するように構成されている。このとき回転子を界磁するために、回転子巻線に所定の界磁電力を供給する必要があるため、スリップリングを介して摺動ブラシから界磁電力を供給して回転子を界磁する方法が採られている。また、発電機の故障、或いはメンテナンスのために、界磁電力を遮断する界磁遮断器が備えられているが、発電中は、摺動ブラシに界磁電力(約400V)が供給されているので、そこに測定器を接続すると、測定器が破損する虞があるため絶縁抵抗を測定することができない。そこで本発明では、電力検知手段により摺動ブラシに界磁電力が供給されていないことを検知すると、断接手段を接続状態として摺動ブラシと測定器を接続して、摺動ブラシを介して測定電圧を印加して測定する。これにより、回転子巻線の絶縁抵抗を測定する測定器の破損を防止すると共に、測定の精度を高めるばかりでなく、発電機の絶縁抵抗の測定を自動化して省力化を図ることができる。
請求項2は、前記判定手段は、前記絶縁抵抗測定器の測定結果に基づいて正常又は異常信号を発生し、前記電力検知手段が前記摺動ブラシに界磁電力が供給されていることを検知したときに、測定禁止信号を出力することを特徴とする。
判定手段は、絶縁抵抗測定器から出力される絶縁抵抗の値を所定の閾値で正常か、又は異常かを判断している。例えば、絶縁抵抗が100メグオーム以上であれば、正常、それ以下であれば異常と判断する。また、発電中は測定が不可能なので、測定禁止信号を出力する。これにより、外部装置が発電機の絶縁抵抗に係る測定結果を即座に認識することができる。
請求項3は、前記正常又は異常信号、及び測定禁止信号はコード化された信号であることを特徴とする。
判定結果を外部に転送する場合、各信号ごとにポートを対応させてそのポートが「1」か「0」かにより判定する方法がある。しかし、この方法の場合、信号の種類が多くなると、ポート数も増加するといった問題がある。そこで本発明では、ポート数を1つにして、各信号に対応するコードを生成するようにする。これにより、ポート数を最小限にすると共に、コンピュータにより処理することができる。
請求項4は、前記制御部は、発電を開始する場合には、前記断接手段を遮断状態にした後に、前記界磁遮断器を不動作状態として前記界磁電力を前記摺動ブラシに供給するように制御することを特徴とする。
発電を開始するには、摺動ブラシに界磁電力を供給する必要がある。しかし、測定器が摺動ブラシに接続されているときは、必ず界磁遮断器を動作状態として界磁電力が摺動ブラシに供給されないようにしておく必要がある。そこで本発明では、この手順を守るために、発電を開始する場合には、断接手段を遮断状態にした後に、界磁遮断器を不動作状態として界磁電力を摺動ブラシに供給するように制御する。これにより、発電中は必ず絶縁抵抗測定器には界磁電力が印加されないようにすることができる。
判定結果を外部に転送する場合、各信号ごとにポートを対応させてそのポートが「1」か「0」かにより判定する方法がある。しかし、この方法の場合、信号の種類が多くなると、ポート数も増加するといった問題がある。そこで本発明では、ポート数を1つにして、各信号に対応するコードを生成するようにする。これにより、ポート数を最小限にすると共に、コンピュータにより処理することができる。
請求項4は、前記制御部は、発電を開始する場合には、前記断接手段を遮断状態にした後に、前記界磁遮断器を不動作状態として前記界磁電力を前記摺動ブラシに供給するように制御することを特徴とする。
発電を開始するには、摺動ブラシに界磁電力を供給する必要がある。しかし、測定器が摺動ブラシに接続されているときは、必ず界磁遮断器を動作状態として界磁電力が摺動ブラシに供給されないようにしておく必要がある。そこで本発明では、この手順を守るために、発電を開始する場合には、断接手段を遮断状態にした後に、界磁遮断器を不動作状態として界磁電力を摺動ブラシに供給するように制御する。これにより、発電中は必ず絶縁抵抗測定器には界磁電力が印加されないようにすることができる。
本発明によれば、摺動ブラシを備えた発電機の回転子巻線の絶縁抵抗を測定するために、摺動ブラシに界磁電力が供給されていないことを検知して、摺動ブラシと絶縁抵抗測定器を断接手段(例えばスイッチ等)により接続して絶縁抵抗を自動的に測定するので、絶縁抵抗測定器の破損を防止すると共に、測定の精度を高めるばかりでなく、発電機の絶縁抵抗の測定を自動化して省力化を図ることができる。
また、絶縁抵抗測定器から出力される絶縁抵抗の値を所定の閾値で正常か、又は異常か、測定禁止かを判断し、発電中は測定が不可能なので、測定禁止信号を出力することにより、外部装置が発電機の絶縁抵抗に係る測定結果を即座に認識することができる。
また、ポート数を1つにして、各信号に対応するコードを生成するようにするので、ポート数を最小限にすると共に、コンピュータにより処理することができる。
また、制御部は発電を開始する場合には、断接手段を遮断状態にした後に、界磁遮断器を不動作状態として界磁電力を摺動ブラシに供給するように制御するので、発電中は必ず測定器には界磁電力が印加されないようにすることができる。
また、絶縁抵抗測定器から出力される絶縁抵抗の値を所定の閾値で正常か、又は異常か、測定禁止かを判断し、発電中は測定が不可能なので、測定禁止信号を出力することにより、外部装置が発電機の絶縁抵抗に係る測定結果を即座に認識することができる。
また、ポート数を1つにして、各信号に対応するコードを生成するようにするので、ポート数を最小限にすると共に、コンピュータにより処理することができる。
また、制御部は発電を開始する場合には、断接手段を遮断状態にした後に、界磁遮断器を不動作状態として界磁電力を摺動ブラシに供給するように制御するので、発電中は必ず測定器には界磁電力が印加されないようにすることができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の一実施形態に係る絶縁抵抗測定装置を模式化して示す構成図である。この絶縁抵抗測定装置100は、スリップリング4を介して回転子巻線3に電力を供給して磁界を発生させるために、スリップリング4と接触摺動する摺動ブラシ(以下、単にブラシと呼ぶ)5を有する発電機19の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定装置100であって、発電を開始する際に、回転子3を初期励磁するための初期励磁回路17と、回転子巻線3が回転して固定子巻線1に誘起された電力を降圧するトランス8と、トランス8から発生された交流電力を直流に整流する整流器7と、回転子巻線3に供給する界磁電力を遮断する界磁遮断器6と、絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定器(以下、メガーと呼ぶ)10と、メガー10の測定端子10aをブラシ5に接続又は遮断するスイッチ(断接手段)9と、絶縁抵抗測定装置100全体を制御する制御部11と、を備えて構成されている。尚、制御部11は、界磁遮断器6を駆動する遮断器駆動部23(後述)から出力される遮断器制御信号12と、スイッチ9をON/OFF駆動するスイッチ駆動部24(後述)からの駆動信号14と、メガー10の出力信号を許可するメガー制御信号15とを出力し、ブラシ5に印加された界磁電力を検知する電力検知手段20(後述)に界磁電力を入力する信号線13と、メガー10から出力される測定結果を入力する信号線16とを入力する。また、発電機19は、円筒状に構成された固定子巻線1内を界磁された回転子巻線3が回転することにより、固定子巻線1の出力端子2に電力を誘起する。
図1は本発明の一実施形態に係る絶縁抵抗測定装置を模式化して示す構成図である。この絶縁抵抗測定装置100は、スリップリング4を介して回転子巻線3に電力を供給して磁界を発生させるために、スリップリング4と接触摺動する摺動ブラシ(以下、単にブラシと呼ぶ)5を有する発電機19の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定装置100であって、発電を開始する際に、回転子3を初期励磁するための初期励磁回路17と、回転子巻線3が回転して固定子巻線1に誘起された電力を降圧するトランス8と、トランス8から発生された交流電力を直流に整流する整流器7と、回転子巻線3に供給する界磁電力を遮断する界磁遮断器6と、絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定器(以下、メガーと呼ぶ)10と、メガー10の測定端子10aをブラシ5に接続又は遮断するスイッチ(断接手段)9と、絶縁抵抗測定装置100全体を制御する制御部11と、を備えて構成されている。尚、制御部11は、界磁遮断器6を駆動する遮断器駆動部23(後述)から出力される遮断器制御信号12と、スイッチ9をON/OFF駆動するスイッチ駆動部24(後述)からの駆動信号14と、メガー10の出力信号を許可するメガー制御信号15とを出力し、ブラシ5に印加された界磁電力を検知する電力検知手段20(後述)に界磁電力を入力する信号線13と、メガー10から出力される測定結果を入力する信号線16とを入力する。また、発電機19は、円筒状に構成された固定子巻線1内を界磁された回転子巻線3が回転することにより、固定子巻線1の出力端子2に電力を誘起する。
即ち、発電機19の基本構成は、円筒状に構成された固定子巻線1内を界磁された回転子巻線3が回転することにより、固定子巻線1に電力を誘起する。このとき回転子を界磁するために、回転子巻線3に所定の界磁電力を供給する必要がある。そこでスリップリング4を介してブラシ5から界磁電力を供給して回転子を界磁する方法が採られている。また、発電機19の故障、或いはメンテナンスのために、界磁電力を遮断する界磁遮断器6が備えられている。また、発電中は、ブラシ5に界磁電力(約400V)が供給されているので、そこにメガー10を接続すると、メガー10が破損する虞があるため絶縁抵抗を測定することができない。そこで本実施形態では、電力検知手段20によりブラシ5に界磁電力が供給されていないことを検知すると、スイッチ9を接続状態として、ブラシ5とメガー10を接続する。これにより、回転子巻線3の絶縁抵抗を測定するメガー10の破損を防止すると共に、測定の精度を高めるばかりでなく、発電機19の絶縁抵抗の測定を自動化して省力化を図ることができる。
次に、本実施形態に係る絶縁抵抗測定装置100の概略動作について説明する。発電中は、界磁遮断器6は制御部11の遮断器制御信号12により不動作状態(遮断器が回路を遮断していない状態)に制御され、トランス8から供給された電力を整流器7により整流して界磁遮断器6を通過してブラシ5に供給される。ブラシ5はスリップリング4に接触して摺動される構成であるので、回転子3が回転しても常に界磁電力を供給することができる。その結果、界磁電力(電流)は点線の矢印Aのように、整流器7から界磁遮断器6を通過して回転子巻線3を流れ整流器7に戻るループが形成される。これにより、回転子巻線3により図示しない回転子が磁化され、固定子巻線1内を回転することにより電力が発電される。このとき、制御部11は信号線13により界磁電力が供給中であることを検知するので、現在発電中であると判断してスイッチ9をOFFのままにする。
次に、制御部11が回転子巻線3の絶縁抵抗を測定する場合について説明する。発電機19を停止するには、出力端子2側を無負荷状態にして、制御部11から遮断器制御信号12をONとして、界磁遮断器6を動作させる。これにより界磁遮断器6は回路を開放する。その結果、ループAは遮断されて回転子巻線3には界磁電力が供給されなくなり、信号線13には界磁電力が0となる。制御部11は電力検知手段20によりブラシ5に界磁電力が供給されていないことを検知すると、スイッチ9を接続状態として、ブラシ5とメガー10を接続するように構成する。この状態では、メガー10の入力端子10aは、スイッチ9を介してブラシ5に接続されたことになる。次に制御部11は、メガー制御信号15をONとして絶縁抵抗の測定を開始する。メガー10はこの信号を受信すると、メガー10から絶縁抵抗を測定するために、例えば500Vの測定電圧を発生させる(この測定電圧は、機器の耐圧により決定される)。この測定電圧は、点線の矢印Bのようにブラシ5からスリップリング4を介して回転子巻線3に印加される。もし、回転子巻線3の絶縁が正常であれば、メガー10から印加された測定電圧はメガー10に戻ってこないため、大きな絶縁抵抗値を示す。しかし、例えば、回転子巻線3内部のP点から絶縁破壊を起こしている場合は、測定電圧BがP点からグランドGに漏洩するので、メガー10は低い絶縁抵抗値を示す。その値は、信号線16として制御部11に入力される。制御部11はメガー10からの測定値に基づいて判定手段22により合否を判定する。尚、絶縁抵抗の判定基準は、機器の耐圧によって異なるので、機器毎に設定する。
図2は制御部11内部の機能を示す機能ブロック図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。この制御部11は、ブラシ5に供給された界磁電力の有無を検知する電力検知手段20と、メガー10の測定結果に基づいて評価結果を判定する判定手段22と、界磁遮断器6を駆動するための電力を発生する遮断器駆動部23と、スイッチ9を駆動するための電力を発生するスイッチ駆動部24と、これらを制御するCPU21と、CPU21を駆動するプログラムを格納するROM25と、ワークメモリとして動作するRAM26と、を備えて構成されている。また、メガー10から絶縁抵抗値の結果が信号線16からCPU21に入力され、メガー10による絶縁抵抗測定の指示を与えるメガー制御信号15がCPU21から出力される。尚、図2では、電力検知手段20、及び判定手段22がCPU21の外部に配置されているが、CPU21内部に存在しても構わない。即ち、電力の検知、及びメガー10から受信した測定結果の合否判定は、ソフトウェアにより行なわれるため、特にブロックとして備える必要はないが、説明を簡略化するためにブロックとして独立しているものとして説明する。また、判定手段22の判定結果27は、例えば通信装置を介して遠隔のセンターサーバに送信するようにしても構わない。これにより、遠隔操作により発電機の絶縁抵抗を測定することができる。
即ち、判定手段22は、メガー10から出力される絶縁抵抗の値を所定の閾値で正常か、又は異常かを判断している。例えば、絶縁抵抗が100メグオーム以上であれば、正常、それ以下であれば異常と判断する。また、発電中は測定が不可能なので、測定禁止信号を出力する。これにより、外部装置が発電機19の絶縁抵抗に係る測定結果を即座に認識することができる。
即ち、判定手段22は、メガー10から出力される絶縁抵抗の値を所定の閾値で正常か、又は異常かを判断している。例えば、絶縁抵抗が100メグオーム以上であれば、正常、それ以下であれば異常と判断する。また、発電中は測定が不可能なので、測定禁止信号を出力する。これにより、外部装置が発電機19の絶縁抵抗に係る測定結果を即座に認識することができる。
図3は界磁遮断器6、スイッチ9、メガー10、及び制御部11の関係を示すタイミングチャートである。界磁遮断器6が接続状態のときブラシ5には界磁電力が印加されているため、スイッチ9は遮断状態であり、制御部11の制御信号15はメガー10を不動作とする。従って、制御部11の判定結果27は非測定である信号を出力する。制御部11は絶縁抵抗を測定するために、遮断器駆動部23から界磁遮断器6に対して界磁遮断器6を動作(遮断動作)させる信号12を出力する。その結果、界磁遮断器6はA点で遮断状態となり、制御部11に入力されている信号線13の界磁電力が0となる。制御部11は界磁電力が0であることを電力検知手段20により検知すると、スイッチ9を接続状態とするために、スイッチ駆動部24に信号を供給する。その結果、スイッチ9は接続状態(B点)となる。また、制御部11は、制御信号15をONとして、メガー10を動作状態とする。即ち、メガー10から所定の測定電圧を発生させる。その結果、メガー10からは回転子巻線3の絶縁抵抗値17が得られる。このとき、絶縁抵抗値17がスレッシュ18を超えていれば正常として判定結果27から出力される。一方、回転子巻線3に絶縁破壊が存在すると、絶縁抵抗値がスレッシュ18以下となるので、異常として判定結果27から出力される。
測定が終了すると、制御部11は、スイッチ駆動部24からスイッチ9をOFFする信号を出力する。それにより、スイッチ9はOFFとなり(C点)、メガー10の入力端子10aはブラシ5から切り離される。その後、遮断器駆動部23に界磁遮断器6をOFFとする(遮断器を不動作)信号を出力する(D点)。これにより、整流器7とブラシ5が界磁遮断器6により接続される。その結果、制御部11の判定結果27は測定禁止である信号を出力する。
測定が終了すると、制御部11は、スイッチ駆動部24からスイッチ9をOFFする信号を出力する。それにより、スイッチ9はOFFとなり(C点)、メガー10の入力端子10aはブラシ5から切り離される。その後、遮断器駆動部23に界磁遮断器6をOFFとする(遮断器を不動作)信号を出力する(D点)。これにより、整流器7とブラシ5が界磁遮断器6により接続される。その結果、制御部11の判定結果27は測定禁止である信号を出力する。
尚、判定結果を外部に転送する場合、各信号ごとにポートを対応させてそのポートが「1」か「0」かにより判定する方法がある。しかし、この方法の場合、信号の種類が多くなると、ポート数も増加するといった問題がある。そこで本実施形態では、ポート数を1つにして、各信号に対応するコードを生成する方法がある。これにより、ポート数を最小限にすることができる。
また、発電を開始するには、ブラシ5に界磁電力を供給する必要がある。しかし、メガー10がブラシ5に接続されているときは、必ず界磁遮断器6を動作状態として界磁電力がブラシ5に供給されないようにしておく必要がある。そこで本実施形態では、この手順を守るために、発電を開始する場合には、スイッチ9を遮断状態にした後に、界磁遮断器6を不動作状態として界磁電力をブラシ5に供給するように制御する。これにより、発電中は必ずメガー10には界磁電力が印加されないようにすることができる。
また、発電を開始するには、ブラシ5に界磁電力を供給する必要がある。しかし、メガー10がブラシ5に接続されているときは、必ず界磁遮断器6を動作状態として界磁電力がブラシ5に供給されないようにしておく必要がある。そこで本実施形態では、この手順を守るために、発電を開始する場合には、スイッチ9を遮断状態にした後に、界磁遮断器6を不動作状態として界磁電力をブラシ5に供給するように制御する。これにより、発電中は必ずメガー10には界磁電力が印加されないようにすることができる。
図4は本発明に係る絶縁抵抗測定装置の一実施例の動作を説明するフローチャートである。制御部11は絶縁抵抗の測定を開始しない場合(S1でNO)は何もしないが、絶縁抵抗の測定を開始する場合(S1でYES)は、発電機19の負荷を無負荷状態として、界磁遮断器6を動作(遮断動作)させる信号12を出力する。その結果、界磁遮断器6は界磁電力の回路を遮断する(S2)。それにより、界磁電力はブラシ5に印加されなくなるので、回転子巻線には界磁電流が流れなくなり発電機19は発電を停止する(S3)。しかし、回転子は軸の重量が重いため、完全に停止すると軸が歪む虞があるので常時回転しておく必要がある。次に、制御部11は、信号線13に界磁電力(約400Vの電圧)が供給されているか否かをチェックし、界磁電力が0であることを検出すると(S4でNO)、スイッチ駆動部24を駆動する信号を出力することにより、スイッチ9をONとする(S5)。その結果、メガー10の入力端子10aとブラシ5が接続される。メガー10からはスイッチ9とブラシ5を介してスリップリング4に測定電圧を印加して絶縁抵抗の測定を開始する(S6)。ここで、回転子巻線3の絶縁が正常であれば、メガー10から印加された測定電圧はメガー10に戻ってこないため、大きな絶縁抵抗値を示す。しかし、例えば、回転子巻線3内部のP点から絶縁破壊を起こしている場合は、測定電圧BがP点からグランドGに漏洩するので、メガー10は低い絶縁抵抗値を示す。その値は、信号線16として制御部11に入力される。制御部11は判定手段22により絶縁抵抗の判定を行い(S7)、所定の絶縁抵抗値以下の場合は(S7でNO)、異常であることを外部装置に通報する(S14)。ステップS7で所定の絶縁抵抗値以上の場合は(S7でYES)、正常であることを外部装置に通報する(S8)。測定を終了する場合は(S9でYES)、スイッチ駆動部24を駆動する信号を停止することにより、スイッチ9をOFFとする(S10)。その後、所定の時間経過後に(S11でYES)、遮断器駆動部23に駆動信号を出力して界磁遮断器6をOFFして、界磁電力がブラシ5に印加されるように界磁回路を接続する(S12)。そして、発電を開始するのであれば、初期励磁回路17を動作させて回転子巻線3を励磁して、回転子巻線3を外部動力(火力又は水力)により回転することにより発電を開始する(S13)。
1 固定子巻線、2 出力端子、3 回転子巻線、4 スリップリング、5 ブラシ、6 界磁遮断器、7 整流器、8 トランス、9 スイッチ、10 メガー、11 制御部、12、13,14,15,16、27 信号線、17 初期励磁回路、19 発電機、20 電力検知手段、21 CPU、22 判定手段、23 遮断器駆動部、24 スイッチ駆動部、25 ROM、26 RAM、100 絶縁抵抗測定装置
Claims (4)
- 回転子巻線に接続されたスリップリングと、該スリップリングと摺動する摺動ブラシを介して前記回転子巻線に電力を供給して磁界を発生させる発電機の絶縁抵抗を自動的に測定する絶縁抵抗測定装置であって、
前記回転子巻線に供給する界磁電力を停止する界磁遮断器と、
前記絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定器と、
前記絶縁抵抗測定器の測定端子と前記摺動ブラシとを接続又は遮断する断接手段と、
前記絶縁抵抗測定装置全体を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記摺動ブラシに供給された界磁電力の有無を検知する電力検知手段と、前記絶縁抵抗測定器の測定結果に基づいて評価結果を判定する判定手段と、を備え、
前記電力検知手段により前記摺動ブラシに前記界磁電力が供給されていないことを検知したときに、前記断接手段を接続状態とし、前記絶縁抵抗測定器を稼働して測定を開始することを特徴とする絶縁抵抗測定装置。 - 前記判定手段は、前記絶縁抵抗測定器の測定結果に基づいて正常又は異常信号を発生し、前記電力検知手段が前記摺動ブラシに界磁電力が供給されていることを検知したときに、測定禁止信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の絶縁抵抗測定装置。
- 前記正常又は異常信号、及び測定禁止信号はコード化された信号であることを特徴とする請求項2に記載の絶縁抵抗測定装置。
- 前記制御部は、発電を開始する場合には、前記断接手段を遮断状態にした後に、前記界磁遮断器を不動作状態として前記界磁電力を前記摺動ブラシに供給するように制御することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の絶縁抵抗測定装置。
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JP2008148152A JP2009294090A (ja) | 2008-06-05 | 2008-06-05 | 絶縁抵抗測定装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2008
- 2008-06-05 JP JP2008148152A patent/JP2009294090A/ja active Pending
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