次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1に、本発明の実施形態に係る分光光度計1の構成図を示す。なお、以下の説明では、図1に示すような紫外可視ダブルビーム分光光度計を例に説明する。分光光度計1の光源として、タングステン(W)ランプWIと、重水素(D)ランプD2とが備えられている。測定波長に応じて、タングステンランプWIと重水素ランプD2とのいずれかの光源から放射された光が、光源ミラーM1で反射され、第1分光器MO1のフィルタFLTに導入される。光源ミラーM1による光源切り替えは、制御部CONTによって制御される。また、検定の検定項目2)の波長正確さ(水銀ランプ)検定には、光源として水銀ランプ(図示省略)が使用されるが、水銀ランプへの光源切り替えも、制御部CONTによって制御することが可能である。
第1分光器MO1に入射した光は、フィルタFLTを通り、回折格子G1にて波長分散(分光)され、入射スリットS1を通して第2分光器MO2に送られる。第2分光器MO2に入射した光は、回折格子G2にて波長分散(分光)され、出射スリットS2から単色光L0として出射する。回折格子G1と回折格子G2は、制御部CONTによって、角度位置の制御がされ、単色光L0の波長をスキャン(波長走査)することができる。
出射スリットS2から出射した単色光L0は、ダブルビーム生成部3に入り、平面ミラーM2で反射され、透過部と反射部とシャッタ部と円板上に備えるセクターミラーM3に入射する。セクターミラーM3は、円板を回転させて透過部と反射部とシャッタ部に周期的に単色光L0を当てて、単色光L0をトロイドミラーM4の方向とトロイドミラーM7の方向に交互に振り分ける。セクターミラーM3の反射部とトロイドミラーM4で反射された単色光L0は、対照光LRとして、試料室6内の対照光路5上を通る。セクターミラーM3の透過部を透過しトロイドミラーM7で反射された単色光L0は、試料光LSとして、さらに平面ミラーM8で反射され、試料室6内の試料光路4上を通る。こうして、出射スリットS2から出射した単色光L0は、ダブルビーム生成部3によって、試料光路4上を通る試料光LSと、対照光路5上を通る対照光LRとに振り分けられる。
対照光路5上を通過した対照光LRは、トロイドミラーM5と平面ミラーM6で反射され光検出器PMTに入射する。試料光路4上を通過した試料光LSは、トロイドミラーM9と平面ミラーM10で反射され光検出器PMTに入射する。
試料室6の中には、試料用セルポジショナ7と、対照用セルポジショナ8とが設けられている。試料用セルポジショナ7は、複数の試料用セル(サンプルセル:Sample Cell)、すなわち、ブランクセルSB、シャッタセルSS、溶液入りセルSN、フィルタセルSFを配置(装着)でき位置決めできる複数の試料用枠、すなわち、SB用枠71、SS用枠72、SN用枠73、SF用枠74を備えている。試料用セルポジショナ7は、試料用枠71、72、73、74を一括して移動させることで、試料光路4上に配置する試料用セルSB、SS、SN、SFを入れ替えることができる。そして、試料光LSは、試料光路4上に配置された試料用セルSB、SS、SN、SFに入射しさらには透過することができる。
対照用セルポジショナ8は、複数の対照用セル(レファレンスセル:Reference Cell)、すなわち、ブランクセルRB、減光板セルRAを配置(装着)でき位置決めできる複数の対照用枠、すなわち、RB用枠81、RA用枠82を備えている。対照用セルポジショナ8は、対照用枠81、82を一括して移動させることで、対照光路5上に配置する対照用セルRB、RAを入れ替えることができる。そして、対照光LRは、対照光路5上に配置された対照用セルRB、RAに入射しさらには透過することができる。
なお、対照用枠81、82の一括移動の方向は、対照光路5の方向に垂直な方向であり、試料用枠71、72、73、74の一括移動の方向は、試料光路4の方向に垂直な方向である。これらの一括移動は、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7に内蔵されたパルスモータ(図示省略)によって行われ、対照用枠81等と試料用枠71の幅分の距離の移動を繰り返すことにより目的の対照用セルRB等および試料用セルSB等を、対照光路5上および試料光路4上に置くことが可能である。このように、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7によれば、1方向の往復移動で、対照用セルRB等と試料用セルSB等の切り替えが可能であり、短時間の移動が可能である。対照用セルRB等と試料用セルSB等の大きさを同じにして規格化することにより、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7の規格化も可能になり、対照用セルRB等と試料用セルSB等、さらには、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7を安価に提供することができる。
制御部CONTは、制御プログラムにより、対照用セルポジショナ8上の複数の対照用セルRB、RAを対照光路5上に移動させ相互に切り替えることができる。制御部CONTは、制御プログラムにより、試料用セルポジショナ7上の複数の試料用セルSB、SS、SN、SFを試料光路4上に移動させ相互に切り替えることができる。
光検出器PMTに入射した試料光LSと対照光LRとは、光検出器PMTによって検出され、光量に応じた電気信号、試料信号Sと対照信号Rとに変換される。試料信号Sと対照信号Rは、制御部CONTのデータ処理部DPに送信される。また、光検出器PMTは、セクターミラーM3の円板のシャッタ部の回転に同期したタイミングで光検出器PMTから得られるゼロ信号Zを、データ処理部DPに送信する。なお、ゼロ信号Zは、図示を省略したが前記フィルタFLT近傍に配置されたゼロチョッパの回転に同期したタイミングで光検出器PMTから受信してもよい。
制御部CONTは、第1分光器MO1と第2分光器MO2を制御して単色光L0の波長を変え、光検出器PMTが検出する検出結果である対照信号Rと試料信号Sとゼロ信号Zに基づいて、試料光路4上に配置された試料用セルSB等の透過率Tと、対照信号Rのエネルギ強度E(R)と、吸光度Absを算出する。具体的に、データ処理部DPは、セクターミラーM3の回転に同期して光検出器PMTから得られる対照信号Rと試料信号Sとゼロ信号Zとを、式T=(S−Z)/(R−Z)に代入して計算することにより、透過率Tを算出する。また、データ処理部DPは、対照信号Rのエネルギ強度E(R)を、式E(R)=S−Zを用いて計算し、吸光度Absを、式Abs=−Log(T)を用いて計算する。このようにして、制御部CONTは、単一波長における透過率T、対照信号Rのエネルギ強度E(R)、吸光度Absを測定したり、所定の波長域の透過率スペクトル、対照信号Rのエネルギスペクトル、吸光度スペクトルを測定したりすることができる。なお、詳細は後記するが、分光光度計の検定の10個の検定項目の内、1)波長正確さ(D2ランプ)検定と、2)波長正確さ(水銀(Hg)ランプ)検定と、3)波長設定繰返し精度検定と、4)バンドパス/分解検定とでは、対照信号Rのエネルギ強度E(R)が測定され、5)迷光検定では、透過率Tが測定され(具体的には、透過率Tを100倍した透過率%Tが測定され)、6)測光正確さ検定と、7)測光繰返し精度検定と、8)ベースライン平坦度検定と、9)ベースライン安定性検定と、10)ノイズレベル検定とでは、吸光度Absが測定される。
制御部CONTには、入力部INPと、表示部DISPが接続されている。表示部DISPは、例えば、モニタであり、透過率等の測定値が表示されるとともに、分光光度計1で測定、精度管理、検定などを行う場合は、その操作手順に準じた指示が表示される。入力部INPは、キーボードやマウス等の入力手段であり、測定、精度管理、検定などで、表示部DISPに表示される指示を選択するのに使用される。
図2(a)に、対照用セルのブランクセルRBの斜視図を示す。ブランクセルRBには、溶液の入っていない、空の透明容器9を用いることができる。このブランクセルRBによれば、ブランクセルRBに入射した光の光量に対して、出射した光の光量が減じることがない。また、ブランクセルRBには、ブランクセルRBを他のセルから識別可能な位置に突起11が設けられている。ブランクセルRBには、測定者に他のセルと識別可能なように、識別子、例えばRBのような文字が付されている。
図2(b)に、対照用セルの減光板セルRAの斜視図を示す。減光板セルRAにも、ブランクセルRBに用いたのと同じ構造の透明容器9が用いられている。透明容器9の光路方向に対して法線が平行な方向の壁面(出射面)には、減光板12が設けられている。この減光板12によれば、減光板12に入射した光の光量に対して、出射した光の光量の比を1%に減じることができる。また、減光板セルRAには、減光板セルRAを他のセルから識別可能な位置に突起11が設けられ、測定者に他のセルと識別可能なように、識別子、例えばRAのような文字が付されている。
図2(c)に、試料用セルのブランクセルSBの斜視図を示す。ブランクセルSBにも、ブランクセルRBに用いたのと同じ構造の透明容器9が空のまま用いられている。また、ブランクセルSBには、ブランクセルSBを他のセルから識別可能な位置に突起11が設けられ、測定者に他のセルと識別可能なように、識別子、例えばSBのような文字が付されている。
図2(d)に、試料用セルのシャッタセルSSの斜視図を示す。シャッタセルSSは、黒色体であり、光を透過しない構造になっている。シャッタセルSSの寸法は、透明容器9の外形寸法と等しくなっている。また、シャッタセルSSには、シャッタセルSSを他のセルから識別可能な位置に突起11が設けられ、測定者に他のセルと識別可能なように、識別子、例えばSSのような文字が付されている。
図2(e)に、試料用セルの溶液入りセルSNの斜視図を示す。溶液入りセルSNにも、ブランクセルRBに用いたのと同じ構造の透明容器9が用いられている。溶液入りセルSNには、溶液15が入れられている。溶液15には、ヨウ化ナトリウム(NaI)水溶液、又は、亜硝酸ナトリウム(NaNO2)水溶液を用いることができる。なお、ヨウ化ナトリウム水溶液には、ヨウ化ナトリウム、1×10−2kgに精製水を加えて溶解し、全量を1リットル(1×10−3m3)にした規定濃度の水溶液が用いられる。亜硝酸ナトリウムの溶液には、亜硝酸ナトリウム、5×10−2kgに精製水を加えて溶解し、全量を1リットル(1×10−3m3)にした規定濃度の水溶液が用いられる。また、溶液入りセルSNには、溶液入りセルSNを他のセルから識別可能な位置に突起11が設けられ、測定者に他のセルと識別可能なように、識別子、例えばSNのような文字が付されている。
図2(f)に、試料用セルのフィルタセルSFの斜視図を示す。フィルタセルSFにも、ブランクセルRBに用いたのと同じ構造の透明容器9が用いられている。透明容器9には、フィルタ13が挿入されている。フィルタ13は、光路方向に対して表面の法線方向が平行(一定)になるように、支板14で支持されている。また、フィルタセルSFには、フィルタセルSFを他のセルから識別可能な位置に突起11が設けられ、測定者に他のセルと識別可能なように、識別子、例えばSFのような文字が付されている。
図3(a)に、試料室6(図1参照)における対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7の配列図を示す。対照用セルポジショナ8は、2つのセル配置用の枠、RB用枠81と、RA用枠82とを有する。試料用セルポジショナ7は、4つのセル配置用の枠、SB用枠71と、SS用枠72と、SN用枠73と、SF用枠74とを有する。対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とでは、設けられているセル配置用の枠の数が2つと4つとで異なるので、測定者は、容易に対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7を識別することができる。また、各枠81、82、71〜74には、対応するセルRB等を他のセルから識別可能な位置にマイクロスイッチ16が設けられている。また、測定者に配置すべきセルが容易に確認できるように、識別子、例えばRB用枠のような文字が、各枠81、82、71〜74に付されている。
図3(b)に、図3(a)の6つの枠81、82、71〜74に対応させて配列した、対照用セルのブランクセルRBおよび減光板セルRAと、試料用セルのブランクセルSB、シャッタセルSS、溶液入りセルSNおよびフィルタセルSFを示す。セル数と枠数とが一致しているので、測定者による、セルRB等と枠81等とを対応付けての、枠81等へのセルRB等の配置を容易にしている。
図3(c)に、ブランクセルRBおよび減光板セルRAを配置させた対照用セルポジショナ8と、ブランクセルSB、シャッタセルSS、溶液入りセルSNおよびフィルタセルSFを配置させた試料用セルポジショナ7の配列図を示す。枠81等に対応付けられたセルRB等が配置されると、突起11がマイクロスイッチ16をオンする。逆に、対応付けられていないセルが配置されると、突起11とマイクロスイッチ16の位置関係によって突起はマイクロスイッチ16をオンできない。制御部CONTは、マイクロスイッチ16がオンしていないことを検知することで、枠81等に対応付けられたセルRB等が配置されていないと判定することができる。
図4に、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7のそれぞれのポジションの組合せを示す。第1ポジションとしては、対照用セルポジショナ8によって、対照光路5上にブランクセルRBを配置し、試料用セルポジショナ7によって、試料光路4上にブランクセルSBを配置している。そして、対照用セルポジショナ8を移動させることにより、第1ポジションから第2ポジションに移行させることができる。
第2ポジションとしては、対照用セルポジショナ8によって、対照光路5上に減光板セルRAを配置し、試料用セルポジショナ7によって、試料光路4上にブランクセルSBを配置している。そして、試料用セルポジショナ7を移動させることにより、第2ポジションから第3ポジションに移行させることができる。
第3ポジションとして、対照用セルポジショナ8によって、対照光路5上に減光板セルRAを配置し、試料用セルポジショナ7によって、試料光路4上にシャッタセルSSを配置している。試料用セルポジショナ7を移動させることにより、第3ポジションから第4ポジションに移行させることができる。
第4ポジションとして、対照用セルポジショナ8によって、対照光路5上に減光板セルRAを配置し、試料用セルポジショナ7によって、試料光路4上に溶液入りセルSNを配置している。対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7を移動させることにより、第4ポジションから第5ポジションに移行させることができる。
第5ポジションとして、対照用セルポジショナ8によって、対照光路5上にブランクセルRBを配置し、試料用セルポジショナ7によって、試料光路4上にブランクセルSBを配置している。なお、第5ポジションのセル配置は第1ポジションのセル配置と同じになっている。試料用セルポジショナ7を移動させることにより、第5ポジションから第6ポジションに移行させることができる。
第6ポジションとして、対照用セルポジショナ8によって、対照光路5上にブランクセルRBを配置し、試料用セルポジショナ7によって、試料光路4上にフィルタセルSFを配置している。なお、それぞれのポジションがどのようなタイミングで設定されるかは後記する。
図5、図6、図7に、分光光度の測定方法のフローチャートを示す。
ステップS1で、制御部CONTは、検定を行うのか、試料の測定を行うのかの選択を測定者に促す表示を表示部(モニタ)DISPに行う。具体的には、図8に示すような表示ウィンドウが、表示部DISPに表示される。表示ウィンドウには、「検定を行う場合は、「検定」をクリックして下さい。試料の測定を行う場合には、「測定」をクリックして下さい。」の文言表示が記載され、測定者は、この文言表示を読むことにより、入力部INPのマウスやキーボードを用いて、検定を行う場合は「検定」をクリックし、試料の測定を行う場合は「測定」をクリックする。入力部INPは、検定か測定かの選択に関する入力を行ったことになる。
ステップS2で、制御部CONTは、測定者による、入力部INPからの、検定か測定かの選択に関する入力を、受信する。
ステップS3で、制御部CONTは、検定か測定かの選択に関する入力に基づいて、測定者が検定を行うのか測定を行うのか判定する。検定が行われると判定した場合(ステップS3、検定)は、ステップS4に進み、測定が行われると判定した場合(ステップS3、測定)は、図7に記載のステップS22に進む。
ステップS4で、制御部CONTは、今回の検定で行わない検定項目があれば除くことを測定者に促す表示を表示部DISPに行う。具体的には、図9に示すような表示ウィンドウが、表示部DISPに表示される。表示ウィンドウには、10個の検定項目の一覧表が表示される。検定項目毎に、実施すべき頻度が表示され、選択欄が設けられる。頻度には、その検査項目を実施すべき、頻度、例えば、毎日1回とか、週に1回とかが表示されている。選択欄にチェックがあるとその検定項目は制御部CONTによって実施されることになる。当初、全ての検定項目の選択欄にはチェックが設けられている。表示ウィンドウには、「今回の検定で行わない検定項目があればチェックをはずして下さい。なければそのまま「次へ」をクリックして下さい。」の文言が表示され、測定者は、この文言を読むことにより、入力部INPのマウスやキーボードを用いて、前記頻度を参照しながら、今回検定を行わない検定項目の選択欄をクリックしてチェックをはずし、「次へ」をクリックする。入力部INPは、今回検定を行わない検定項目に関する入力を行ったことになる。
ステップS5で、制御部CONTは、測定者による入力部INPからの、今回検定を行わない検定項目に関する入力を受信する。
ステップS6で、制御部CONTは、入力部INPからの入力に基づいて、今回の検定で行う検定項目を決定する。
ステップS7で、制御部CONTは、決定した今回の検定で行う検定項目に基づいて、今回の検定で行う検定項目を実施するのに必要なセルRB等を決定する。この決定のためには、予め、検定項目毎に必要なセルRB等を決定したデータベースを用意しておけばよい。制御部CONTは、試料用セルポジショナ7にセットするセルを決定し、対照用セルポジショナ8にセットするセルRB等を決定したことになる。
ステップS8で、制御部CONTは、決定したセルRB等の試料用セルポジショナ7と対照用セルポジショナ8の所定の位置へのセットを、測定者に依頼する(促す)表示を表示部DISPに行う。具体的には、図10に示すような表示ウィンドウが、表示部DISPに表示される。表示ウィンドウには、枠が表示された対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7の配列が表示され、それぞれの枠毎に対応するセルRB等明確になるように、それぞれの枠とセルとが一対一に関係付けられて表示されている。表示ウィンドウには、「上のようにセルをセットしてください」の文言が表示され、測定者は、この文言を読むことにより、試料用セルポジショナ7と対照用セルポジショナ8にセルを容易にセットすることができる。なお、表示されるセルは、ステップS7で決定した今回の検定で行う検定項目を実施するのに必要なセルのみで十分であるが、全ての検定項目を実施するのに必要なセルを一律セットしてもよい。
また、制御部CONTは、セットの終了後に、セットのチェックに関する入力を測定者に促す表示を、表示部DISPに行う。具体的には、図10に示すように、表示ウィンドウに、「セットが終わりましたら正しくセットされたかチェックしますので「自動チェック」をクリックして下さい」の文言が表示され、測定者は、この文言を読むことにより、セットの終了後に、入力部INPのマウスやキーボードを用いて、「自動チェック」をクリックすることができる。入力部INPは、自動チェックをスタートするための入力を行ったことになる。
ステップS9で、制御部CONTは、測定者による入力部からの、セット終了に伴う自動チェックに関する入力を受信する。
ステップS10で、制御部CONTは、各枠81等(図1参照)におけるセルRB等のセットの状態を示す状態信号に基づいて、今回の検定でセルが配置されるべき枠81等すべてに対応するセルRB等がセットされているか否か判定する。なお、この状態信号には、前記マイクロスイッチ16のオン、オフの信号を用いることができる。マイクロスイッチ16がオンであれば、対応する枠にセルが正しくセットされていると判定することができる。今回の検定に必要なセルを配置する全ての枠81等にセルRB等が正しく配置されているときは(ステップS10、Yes)、ステップS14に進み、正しく配置されていないときは(ステップS10、No)、ステップS11に進む。
ステップS11で、制御部CONTは、各枠81等におけるセルRB等のセットの状態を示す状態信号に基づいて、正しくセットされていない枠およびセルを決定する。
ステップS12で、制御部CONTは、例えば図11に示すように、正しくセットされていない枠およびセルSSを、正しくセットされていない旨と共に、矢印等で他の枠およびセルと区別して表示部DISPに表示し、正しくセットされていない枠およびセルSSを再度セットするように、測定者に依頼する表示を表示部DISPに行う。また、制御部CONTは、測定者による再セットの終了後に、セットの再チェックに関する入力を測定者に依頼する表示を、表示部DISPに行う。測定者は、これらの表示を読むことにより、再セットを実施し、入力部INPのマウスやキーボードを用いて、「自動チェック」をクリックする。入力部INPは、自動チェックをスタートするための入力を行ったことになる。
ステップS13で、制御部CONTは、測定者による入力部INPからの、再セットの自動チェックに関する入力を受信する。ステップS13で受信の後に、ステップS10に戻る。ステップS10からステップS13まではループになっており、今回の検定に必要なセルを配置する全ての枠81等にセルRB等が正しく配置され(ステップS10、Yes)、ステップS14に進むまで、ループが繰り返される。前記のように、セルのセットは、全ての検定項目の実施がスタートされる前に行われるので、個々の検定項目毎にセルをセットする必要がなく、全ての検定項目分のセットを一括して実施でき、測定者の負担を軽減することができる。
ステップS14で、制御部CONTは、各検定項目の実施に要する時間を予めテーブル等で記憶しておき、今回の検定で行う各検定項目の実施に要する時間を、前記テーブル等から読み出して足し合わせた和を検定時間として算出する。制御部CONTによれば、ある検定項目の実施終了後、次の検定項目の実施のスタート前に、測定者によるセルRB等の入れ替えを行わなくてよく、ある検定項目の実施終了によって、次の検定項目の実施をスタートさせることができるので、算出された検定時間は、実際に要する検定時間に一致し、測定者は、容易に正確な測定(作業)スケジュールを立案することができる。なお、検定項目の実施毎に、測定者によるセルRB等の入れ替えを行わなくてよいのは、全ての検定項目の実施がスタートされる前に、全ての検定項目に必要なセルが一括してセットされているからであり、さらに、後記するが個々の検定項目の実施では、制御部CONTが必要なセルの入れ替えを行うからである。
そこで、ステップS15で、制御部CONTは、図12に示す「検定には1時間20分間程度かかります」のように、検定時間を表示部DISPに表示するとともに、検定を今スタートさせるのか、後でスタートさせるのか、の選択を、測定者に依頼する表示を表示部DISPに行う。測定者は、検定を今スタートさせる場合は「スタート」をクリックし、後でスタートさせる場合は「後で行う」をクリックすることになる。
ステップS16で、制御部CONTは、測定者による入力部INPからの検定のスタートのタイミングに関する入力を受信する。
ステップS17で、制御部CONTは、スタートのタイミングに関する入力に基づいて、測定者が検定を今スタートさせるのか、スタートさせないのか(後でスタートさせるのか)、判定する。ステップS17でスタートさせないと判定した場合(ステップS17、No)は、ステップS1に戻り、ステップS17でスタートさせると判定した場合(ステップS17、Yes)は、図6のステップS18に進む。
ステップS18で、制御部CONTは、今回検定を行う検定項目を所定の順番に実施する。例えば、図6に示すように、ステップS100の波長正確さ(D2ランプ)検定、ステップS200の波長正確さ(水銀(Hg)ランプ)検定、ステップS300の波長設定繰返し精度検定、ステップS400のバンドパス/分解検定、ステップS500の迷光検定、ステップS600の測光正確さ検定、ステップS700の測光繰返し精度検定、ステップS800のベースライン平坦度検定、ステップS900のベースライン安定性検定、ステップS1000のノイズレベル検定の順に実施する。なお、各検定項目の実施内容の詳細は後記する。
ステップS18の検定項目の実施中に、ステップS19で、制御部CONTは、図13に示すような、検定項目の一覧表の表示を表示部DISPに行う。一覧表には、今回の検定で実施される検定項目をチェックにより示す選択欄が設けられている。また、一覧表には、検定項目毎に、検定値が表示される欄と、検定終了日時が表示される欄と、検定結果が表示される欄が設けられている。
ステップS20で、制御部CONTは、検定項目の実施が終了すると、その終了した検定項目の検定結果の欄に、検定結果として得られた合否を表示する。また、制御部CONTは、検定項目の実施が終了すると、その終了した検定項目の検定終了日時の欄に、その検定項目の実施が終了した日時を表示する。また、制御部CONTは、検定項目の実施が終了すると、その終了した検定項目の検定値の欄に、検定結果を得るために行った、許容範囲に入っているか否かの判定に用いられた検定値を表示する。検定項目が終了するたびに、検定結果等が表示されることで、測定者は、分光光度計1の稼動の現状を理解することができ、検定結果に不合格があれば、早期に対応することが可能になる。
また、ステップS18の検定項目の実施中に、ステップS21で、制御部CONTは、図14に示すように、検定中のリアルタイムに、試料光路4(図1参照)上に、どのセルが位置しているのかの表示を表示部DISPに行う。また、制御部CONTは、検定中のリアルタイムに、対照光路5(図1参照)上に、どのセルが位置しているのかの表示を表示部DISPに行う。試料光路4上のセルと、対照光路5上のセルが、表示されることで、測定者は、分光光度計1の稼動の現状を理解することができ、不具合があれば早期に対応することが可能になる。前記で検定(分光光度の測定方法)が終了するが、ステップ1に戻り試料の測定のために待機してもよい。
次に、ステップS3で測定と判定された場合について説明する。
図7のステップS22で、制御部CONTは、図15に示すように、測定に減光板セルRAを使うのか否かの選択を、測定者に依頼する表示を表示部DISPに行う。測定者は、減光板セルRAを使う場合は「Yes」をクリックし、減光板セルRAを使わない場合は「No」をクリックすることになる。
ステップS23で、制御部CONTは、測定者による入力部INPからの減光板セルRAの使用に関する入力を受信する。
ステップS24で、制御部CONTは、減光板セルRAの使用に関する入力に基づいて、減光板セルRAを使用するのか否か判定する。ステップS24で減光板セルRAを使用する場合(ステップS24、Yes)は、ステップS25に進み、使用しない場合(ステップS24、No)は、ステップS26に進む。
ステップS25で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8(図1参照)によって対照光路5上に減光板セルRAを移動させる。
ステップS26で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させる。
ステップS27で、制御部CONTは、図15に示すように、測定する試料の数の設定を測定者に促す表示、「試料数はいくつですか?」を、表示部DISPに行う。測定者は、所望の試料数を入力部INPから入力する。
ステップS28で、制御部CONTは、測定者による入力部INPから入力された試料数を受信する。
ステップS29で、制御部CONTは、試料数に基づいて、試料毎に、各試料が入ったセルを配置する試料用セルポジショナ7内の枠71等(図1参照)を決定する。
ステップS30で、制御部CONTは、試料毎に、決定した試料用セルポジショナ7内の枠への試料の入ったセルのセットを、測定者に依頼する表示、例えば、図15に示すような、試料用セルポジショナ7の枠に測定順を表示した図と「試料を測定順につめてセットして下さい」の表示を表示部DISPに行う。また、測定者は、試料名を入力部INPから入力することで、制御部CONTは、試料に試料名を設定することができる。そして、測定者は、「「測定スタート」をクリックすると測定がスタートします」の表示により、測定をスタートさせるために、入力部INPを用いて「測定スタート」をクリックする。
ステップS31で、制御部CONTは、測定者による入力部INPからの、試料のセット終了に伴う測定スタートに関する入力を受信する。
ステップS32で、制御部CONTは、試料毎に、試料用セルポジショナ7で、試料の入ったセルを試料光路4上に移動させては、透過率測定を実施する。前記で測定(分光光度の測定方法)が終了するが、ステップS1に戻り試料の測定、あるいは検定のために待機してもよい。
次に、ステップS18の検定項目の実施で行われる、個々の検定項目の実施内容について説明する。
図16に示すように、ステップS100の波長正確さ(D2ランプ)検定では、まず、ステップS110で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にブランクセルSBを移動させる。これらの移動で、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、図4に示す第1ポジションに設定される。
ステップS120で、制御部CONTは、第1分光器MO1等を制御して、D2ランプ光源の656.1nmと486.0nmの少なくともどちらか一方の輝線波長を含めた前後の波長域の対照信号Rのエネルギ強度E(R)のエネルギスペクトルを測定する。
ステップS130で、制御部CONTは、制御部CONT内のデータ処理部DPで、前記波長域の測定波長毎に測定したエネルギ強度E(R)を記憶する。
ステップS140で、データ処理部DPは、前記波長域でエネルギ強度E(R)が最大となるピーク透過率を抽出する。
ステップS150で、データ処理部DPは、エネルギ強度E(R)が前記ピークエネルギ強度E(R)となる測定波長をピーク波長として抽出する。
ステップS160で、データ処理部DPは、このピーク波長と前記輝線波長との差を算出する。
ステップS170で、データ処理部DPは、この差が許容範囲内であるか否か判定する。差が許容範囲内であれば(ステップS170、Yes)、ステップS180へ進み、差が許容範囲外であれば(ステップS170、No)、ステップS190へ進む。
ステップS180で、データ処理部DPは、検定結果として合格識別子を、検定項目の識別子である「波長正確さ(D2ランプ)検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値としてピーク波長と輝線波長との差を表示することになる。
ステップS190で、データ処理部DPは、検定結果として不合格識別子を、検定項目の識別子である「波長正確さ(D2ランプ)検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、ステップS20の検定結果の表示において、検定結果として不合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値としてピーク波長と輝線波長との差を表示することになる。
前記で、ステップS100の波長正確さ(D2ランプ)検定はストップ(終了)するが、スタートからストップまでの間で、測定者がセルRB等を入れ替える必要は生じない。
図17に示すように、ステップS200の波長正確さ(水銀ランプ)検定では、まず、ステップS210で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にブランクセルSBを移動させる。これらの移動で、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、図4に示す第1ポジションに設定される。
ステップS220で、制御部CONTは、第1分光器MO1等を制御して、水銀ランプ光源(図1で図示を省略している)の546.1nmと435.8nmと253.7nmの少なくとも1つの輝線波長を含めた前後の波長域のエネルギ強度E(R)のエネルギスペクトルを測定する。
ステップS230で、制御部CONTは、データ処理部DPに、前記波長域の測定波長毎に測定したエネルギ強度E(R)を記憶させる。
ステップS240で、データ処理部DPは、前記波長域でエネルギ強度E(R)が最大となるピーク透過率を抽出する。
ステップS250で、データ処理部DPは、エネルギ強度E(R)が前記ピークエネルギ強度E(R)となる測定波長をピーク波長として抽出する。
ステップS260で、データ処理部DPは、このピーク波長と前記輝線波長との差を算出する。
ステップS270で、データ処理部DPは、この差が許容範囲内であるか否か判定する。差が許容範囲内であれば(ステップS270、Yes)、ステップS280へ進み、差が許容範囲外であれば(ステップS270、No)、ステップS290へ進む。
ステップS280で、データ処理部DPは、検定結果として合格識別子を、検定項目の識別子である「波長正確さ(水銀ランプ)検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値としてピーク波長と輝線波長との差を表示することになる。
ステップS290で、検定結果として不合格識別子を、検定項目の識別子である「波長正確さ(水銀ランプ)検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、ステップS20の検定結果の表示において、検定結果として不合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値としてピーク波長と輝線波長との差を表示することになる。
前記で、ステップS200の波長正確さ(水銀ランプ)検定はストップ(終了)するが、スタートからストップまでの間で、測定者がセルRB等を入れ替える必要は生じない。
図18に示すように、ステップS300の波長設定繰返し精度検定では、まず、ステップS310で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にブランクセルSBを移動させる。これらの移動で、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、図4に示す第1ポジションに設定される。
ステップS320で、制御部CONTは、第1分光器MO1等を制御して、D2ランプ光源の前記輝線波長を含めた前後の波長域のエネルギ強度E(R)のエネルギスペクトルを、複数回測定する。
ステップS330で、制御部CONTは、データ処理部DPに、前記波長域の測定波長毎に測定したエネルギ強度E(R)を、前記複数回分記憶させる。
ステップS340で、データ処理部DPは、各回毎に、前記波長域でエネルギ強度E(R)が最大となるピーク透過率を抽出する。
ステップS350で、データ処理部DPは、各回毎に、エネルギ強度E(R)が前記ピークエネルギ強度E(R)となる測定波長をピーク波長として抽出する。
ステップS360で、データ処理部DPは、複数のピーク波長のばらつき(たとえば、複数のピーク波長の最大値と最小値の差や、複数のピーク波長の偏差等)を算出する。
ステップS370で、データ処理部DPは、このばらつきが許容範囲内であるか否か判定する。ばらつきが許容範囲内であれば(ステップS370、Yes)、ステップS380へ進み、ばらつきが許容範囲外であれば(ステップS370、No)、ステップS390へ進む。
ステップS380で、データ処理部DPは、検定結果として合格識別子を、検定項目の識別子である「波長設定繰返し精度検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として複数のピーク波長のばらつきを表示することになる。
ステップS390で、データ処理部DPは、検定結果として不合格識別子を、検定項目の識別子である「波長設定繰返し精度検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として不合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として複数のピーク波長のばらつきを表示することになる。
前記で、ステップS300の波長設定繰返し精度検定はストップ(終了)するが、スタートからストップまでの間で、測定者がセルRB等を入れ替える必要は生じない。
図19に示すように、ステップS400のバンドパス/分解検定では、まず、ステップS410で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にブランクセルSBを移動させる。これらの移動で、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、図4に示す第1ポジションに設定される。
ステップS420で、制御部CONTは、第1分光器MO1等を制御して、D2ランプ光源の輝線の前記輝線波長を含めた前後の波長域のエネルギ強度E(R)のエネルギスペクトルを測定する。
ステップS430で、制御部CONTは、データ処理部DPに、前記波長域の測定波長毎にエネルギ強度E(R)を記憶させる。
ステップS440で、データ処理部DPは、前記波長域でエネルギ強度E(R)が最大となるピークエネルギ強度E(R)を抽出する。
ステップS450で、データ処理部DPは、前記ピークエネルギ強度E(R)の半分のエネルギ強度E(R)である半値エネルギ強度E(R)を算出する。
ステップS460で、データ処理部DPは、エネルギ強度E(R)が前記半値エネルギ強度E(R)となる2つの測定波長を半値波長として抽出する。
ステップS470で、データ処理部DPは、2つの半値波長の差を算出する。
ステップS480で、データ処理部DPは、この差が許容範囲内であるか否か判定する。差が許容範囲内であれば(ステップS480、Yes)、ステップS490へ進み、ばらつきが許容範囲外であれば(ステップS480、No)、ステップS491へ進む。
ステップS490で、データ処理部DPは、検定結果として合格識別子を、検定項目の識別子である「バンドパス/分解検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として2つの半値波長の差を表示することになる。
ステップS491で、データ処理部DPは、検定結果として不合格識別子を、検定項目の識別子である「バンドパス/分解検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として不合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として2つの半値波長の差を表示することになる。
前記で、ステップS400のバンドパス/分解検定はストップ(終了)するが、スタートからストップまでの間で、測定者がセルRB等を入れ替える必要は生じない。
図20に示すように、ステップS500の迷光検定では、まず、ステップS501で、制御部CONTは、図21に示すように、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にブランクセルSBを移動させる。これらの移動で、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、図4に示す第1ポジションに設定される。
ステップS502で、制御部CONTは、所定の波長(例えば、ヨウ化ナトリウムの溶液入りセルSNを用いる場合は波長220nm以下の波長、又、亜硝酸ナトリウムの溶液入りセルSNを用いる場合は波長340nm以下の波長)において、オートゼロを実行する。具体的には、前記所定の波長における透過率を算出し、その透過率が100%になるように校正値を算出し記憶する。
ステップS503で、制御部CONTは、図21に示すように、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上に減光板セルRAを移動させる。この減光板セルRAは光量を1%に減光することができる。そして、この移動により、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、第1ポジションから移行し、図4に示す第2ポジションに設定される。
ステップS504で、制御部CONTは、前記所定の波長について、所定の時間(例えば60秒間)、透過率(対照信号R、試料信号S、ゼロ信号Z)の時間変化測定を実施し、前記校正値で校正した測定結果を記憶する。
ステップS505で、制御部CONTは、図21に示すように、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にシャッタセルSSを移動させる。この移動により、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、第2ポジションから移行し、図4に示す第3ポジションに設定される。
ステップS506で、制御部CONTは、前記所定の波長について、所定の時間(例えば60秒間)、透過率(対照信号R、試料信号S、ゼロ信号Z)の時間変化測定を実施し、前記校正値で校正した測定結果を記憶する。
ステップS507で、制御部CONTは、図21に示すように、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上に溶液入りセルSNを移動させる。この移動により、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、第3ポジションから移行し、図4に示す第4ポジションに設定される。
ステップS508で、制御部CONTは、前記所定の波長について、所定の時間(例えば60秒間)、透過率(対照信号R、試料信号S、ゼロ信号Z)の時間変化測定を実施し、前記校正値で校正した測定結果を記憶する。
ステップS509で、制御部CONTは、ステップS504、ステップS506、ステップS508の測定結果に基づいて、迷光計算を実施し、迷光量を算出する。
ステップS510で、制御部CONTのデータ処理部DPは、この迷光量が許容範囲内であるか否か判定する。迷光量が許容範囲内であれば(ステップS510、Yes)、ステップS511へ進み、迷光量が許容範囲外であれば(ステップS510、No)、ステップS512へ進む。
ステップS511で、データ処理部DPは、検定結果として合格識別子を、検定項目の識別子である「迷光検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として迷光量を表示することになる。
ステップS512で、データ処理部DPは、検定結果として不合格識別子を、検定項目の識別子である「迷光検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として不合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として迷光量を表示することになる。
ステップS513で、制御部CONTは、図21に示すように、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にブランクセルSBを移動させる。これらの移動により、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、第4ポジションから移行し、図4に示す第5ポジションに設定される。
ステップS514で、制御部CONTは、オートゼロを実行する。前記で、ステップS500の迷光検定はストップ(終了)するが、スタートからストップまでの間で、セルRB等の入れ替えは、制御部CONTによって実施され、測定者がセルRB等を入れ替える必要は生じない。
図22に示すように、ステップS600の測光正確さ検定では、まず、ステップS610で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にフィルタセルSFを移動させる。これらの移動で、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、第5ポジションから移行し、図4に示す第6ポジションに設定される。
ステップS620で、制御部CONTは、第1分光器MO1等を制御して、所定の波長の吸光度Absを測定する。
ステップS630で、制御部CONTは、データ処理部DPに、この測定した吸光度Absを記憶させる。
ステップS640で、データ処理部DPは、この測定した吸光度Absと、事前に正確に測定された規定吸光度Absとの差を算出する。
ステップS650で、データ処理部DPは、この差が許容範囲内であるか否か判定する。差が許容範囲内であれば(ステップS650、Yes)、ステップS660へ進み、差が許容範囲外であれば(ステップS650、No)、ステップS670へ進む。
ステップS660で、データ処理部DPは、検定結果として合格識別子を、検定項目の識別子である「測光正確さ」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として測定した吸光度Absと規定吸光度Absの差を表示することになる。
ステップS670で、データ処理部DPは、検定結果として不合格識別子を、検定項目の識別子である「測光正確さ」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として不合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として測定した吸光度Absと規定吸光度Absの差を表示することになる。
前記で、ステップS600の測光正確さ検定はストップ(終了)するが、スタートからストップまでの間で、測定者がセルRB等を入れ替える必要は生じない。
図23に示すように、ステップS700の測光繰返し精度検定では、まず、ステップS710で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にフィルタセルSFを移動させる。これらの移動で、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、図4に示す第6ポジションに設定される。
ステップS720で、制御部CONTは、第1分光器MO1等を制御して、ステップS620と同じ所定の波長の吸光度Absを、複数回測定する。
ステップS730で、制御部CONTは、データ処理部DPに、複数回分の測定した吸光度Absを記憶させる。
ステップS740で、データ処理部DPは、複数回分の吸光度Absのばらつき(例えば、最大値と最小値の差や、偏差等)を算出する。
ステップS750で、データ処理部DPは、このばらつきが許容範囲内であるか否か判定する。ばらつきが許容範囲内であれば(ステップS750、Yes)、ステップS760へ進み、ばらつきが許容範囲外であれば(ステップS750、No)、ステップS770へ進む。
ステップS760で、データ処理部DPは、検定結果として合格識別子を、検定項目の識別子である「測光繰返し精度検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として複数回分の吸光度Absのばらつきを表示することになる。
ステップS770で、データ処理部DPは、検定結果として不合格識別子を、検定項目の識別子である「測光繰返し精度検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として不合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として複数回分の吸光度Absのばらつきを表示することになる。
前記で、ステップS700の測光繰返し精度検定はストップ(終了)するが、スタートからストップまでの間で、測定者がセルRB等を入れ替える必要は生じない。
図24に示すように、ステップS800のベースライン平坦度検定では、まず、ステップS810で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にブランクセルSBを移動させる。これらの移動で、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、第6ポジションから移行し、図4に示す第1ポジションに設定される。
ステップS820で、制御部CONTは、所定の波長域において、オートゼロ(ユーザベースラインの設定)を実行する。具体的には、オートゼロでは、ステップS821で、制御部CONTは、所定の波長域の吸光度Absスペクトルを測定する。次に、ステップS822で、制御部CONTは、データ処理部DPに、前記波長域の測定波長毎に測定した吸光度Absを記憶させる。最後に、ステップS823で、データ処理部DPは、測定波長毎に吸光度Absが0(ゼロ)になるように校正値を算出し記憶する。前記でオートゼロが終了する。
ステップS830で、制御部CONTは、所定の波長域の吸光度Absスペクトルを、複数回測定する。
ステップS840で、制御部CONTは、データ処理部DPに、校正値を用いて、各回毎に、前記波長域の測定波長毎に測定した吸光度Absから、校正した吸光度Absを算出する。
ステップS850で、制御部CONTは、データ処理部DPに、各回毎に、測定波長毎の校正した吸光度Absを記憶させる。
ステップS860で、データ処理部DPは、各回毎に、校正した吸光度Absのばらつき(校正した透過率の最大値と最小値の差や、偏差等)を算出する。
ステップS870で、データ処理部DPは、各回毎のばらつきが許容範囲内であるか否か判定する。各回毎のばらつきがすべて許容範囲内であれば(ステップS870、Yes)、ステップS880へ進み、許容範囲外のばらつきがあれば(ステップS870、No)、ステップS890へ進む。
ステップS880で、データ処理部DPは、検定結果として合格識別子を、検定項目の識別子である「ベースライン平坦度検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として各回毎の校正した吸光度Absのばらつきを表示することになる。
ステップS890で、データ処理部DPは、検定結果として不合格識別子を、検定項目の識別子である「ベースライン平坦度検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として不合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として校正した吸光度Absのばらつきを表示することになる。
前記で、ステップS800のベースライン平坦度検定はストップ(終了)するが、スタートからストップまでの間で、測定者がセルRB等を入れ替える必要は生じない。
図25に示すように、ステップS900のベースライン安定性検定では、まず、ステップS910で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にブランクセルSBを移動させる。これらの移動で、対照用セルポジショナ8と試料用セルポジショナ7とは、図4に示す第1ポジションに設定される。
ステップS920で、制御部CONTは、所定の波長において、オートゼロを実行する。具体的には、オートゼロでは、ステップS921で、制御部CONTは、所定の波長の透過率を測定する。次に、ステップS922で、制御部CONTは、データ処理部DPに、前記所定の波長で測定した透過率を記憶させる。最後に、ステップS923で、データ処理部DPは、測定した吸光度Absが0(ゼロ)になるように校正値を算出し記憶する。前記でオートゼロが終了する。
ステップS930で、制御部CONTは、ステップS921と同じ所定の波長において、吸光度Absを複数回(例えば、所定の間隔で60分間)測定する。
ステップS940で、制御部CONTは、データ処理部DPに、校正値を用いて、各回毎に、測定した吸光度Absから、校正した吸光度Absを算出する。
ステップS950で、制御部CONTは、データ処理部DPに、各回毎に、校正した吸光度Absを記憶させる。
ステップS960で、データ処理部DPは、複数回分の校正した吸光度Absのばらつき(例えば、最大値と最小値の差や、偏差等)を算出する。
ステップS970で、データ処理部は、複数回毎のばらつきが許容範囲内であるか否か判定する。複数回毎のばらつきがすべて許容範囲内であれば(ステップS970、Yes)、ステップS980へ進み、許容範囲外のばらつきがあれば(ステップS970、No)、ステップS990へ進む。
ステップS980で、データ処理部DPは、検定結果として合格識別子を、検定項目の識別子である「ベースライン安定性検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として複数回分の校正した吸光度Absのばらつきを表示することになる。
ステップS990で、データ処理部DPは、検定結果として不合格識別子を、検定項目の識別子である「ベースライン安定性検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として不合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として複数回分の校正した吸光度Absのばらつきを表示することになる。
前記で、ステップS900のベースライン安定性検定はストップ(終了)するが、スタートからストップまでの間で、測定者がセルRB等を入れ替える必要は生じない。
図26に示すように、ステップS1000のノイズレベル検定では、まず、ステップS1010で、制御部CONTは、対照用セルポジショナ8によって対照光路5上にブランクセルRBを移動させ、試料用セルポジショナ7によって試料光路4上にブランクセルSBを移動させる。
ステップS1020で、制御部CONTは、所定の波長において、吸光度Absを複数回(所定の間隔で300秒間又は60分間)測定する。
ステップS1030で、制御部CONTは、データ処理部DPに、各回毎に、吸光度Absを記憶させる。
ステップS1040で、データ処理部DPは、複数回分の吸光度Absのばらつき(例えば、最大値と最小値の差や、偏差等)を算出する。
ステップS1050で、データ処理部DPは、複数回毎のばらつきが許容範囲内であるか否か判定する。複数回毎のばらつきがすべて許容範囲内であれば(ステップS1050、Yes)、ステップS1060へ進み、許容範囲外のばらつきがあれば(ステップS1050、No)、ステップS1070へ進む。
ステップS1060で、データ処理部DPは、検定結果として合格識別子を、検定項目の識別子である「ノイズレベル安定性検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として複数回分の吸光度Absのばらつきを表示することになる。
ステップS1070で、データ処理部DPは、検定結果として不合格識別子を、検定項目の識別子である「ノイズレベル安定性検定」と現在の日時と共に記憶する。そして、前記したステップS20の検定結果の表示において、検定結果として不合格識別子を表示し、検定終了日時として現在の日時を表示し、検定値として複数回分の吸光度Absのばらつきを表示することになる。
前記で、ステップS1000のノイズレベル検定はストップ(終了)するが、スタートからストップまでの間で、測定者がセルRB等を入れ替える必要は生じない。
前記で、ステップS18の検定項目の実施で行われる、個々の検定項目の実施内容について説明した。前記の説明では、図27に示すように、ステップS100の波長正確さ(D2ランプ)検定、ステップS200の波長正確さ(水銀ランプ)検定、ステップS300の波長設定繰返し精度検定、ステップS400のバンドパス/分解検定、ステップS500の迷光検定、ステップS600の測光正確さ検定、ステップS700の測光繰返し精度検定、ステップS800のベースライン平坦度検定、ステップS900のベースライン安定性検定、ステップS1000のノイズレベル検定の順に実施している。このように、1つの検定項目の実施が終わったら次の検定項目を始めるように、1つずつ実施している実施方法は、測定者が検定の内容を理解しやすく、特に、従来の検定項目毎に測定者がセルの入れ替えを行う際の混乱を避けるためには有効であった。しかし、本実施形態によれば、検定項目の実施順序を変更しても、測定者と制御部CONTに混乱が生じることはない。そこで、図28に示すような、検定項目の実施順序の変更ができる。
図28の検定項目の実施順序では、最初に行われていたステップS100の波長正確さ(D2ランプ)検定の前に、ステップS200の波長正確さ(水銀ランプ)検定と、ステップS300の波長設定繰返し精度検定が行われる。そして、ステップS300の波長設定繰返し精度検定の後に、ステップS100の波長正確さ(D2ランプ)検定とステップS400のバンドパス/分解検定とが実施される。このことにより、ステップS100の波長正確さ(D2ランプ)検定においては、ステップS110からステップS150までを省くことができる。そして、ステップS160でのピーク波長と輝線波長との差の算出は、ステップS350で各回毎に抽出されたピーク波長の内の1回分のピーク波長に基づいて算出することができる。また、ステップS400のバンドパス/分解検定においては、ステップS410からステップS440までを省くことができる。そして、ステップS450での半値エネルギ強度E(R)の算出は、ステップS340で各回毎に抽出されたピークエネルギ強度E(R)の内の1回分のピークエネルギ強度E(R)に基づいて算出することができる。制御部CONTは、検出結果又はエネルギ強度E(R)を記憶し、異なる複数の検定項目の検定に使用する。ステップが省けるので、検定に要する時間を短縮することができる。
次に、ステップS500の迷光検定が行われ、ステップS600の測光正確さ検定は、ステップS700の測光繰返し精度検定の後に行われる。このことにより、ステップS600の測光正確さ検定においては、ステップS610からステップS630までを省くことができる。そして、ステップS640での測定した吸光度Absと規定吸光度Absとの差の算出は、ステップS730で記憶された複数回分の吸光度Absの内の1回分の吸光度Absに基づいて算出することができる。これによっても、ステップが省けるので、検定に要する時間を短縮することができる。そして、ステップS600の測光正確さ検定の後に、ステップS800のベースライン平坦度検定、ステップS900のベースライン安定性検定、ステップS1000のノイズレベル検定が実施される。
そして、本実施形態によれば、検定に必要な試料用セルSB、SS、SN、SFが、試料用セルポジショナ7の試料用枠71、72、73、74のそれぞれに配置され、検定に必要な対照用セルRB、RAが、対照用セルポジショナ8の対照用枠81、82のそれぞれに配置されることにより、制御部CONTは、試料用セルポジショナ7と対照用セルポジショナ8を制御して、試料光路4への試料用セルSB、SS、SN、SFの入れ替えと、対照光路5への対照用セルRB、RAの入れ替えが可能になり、これらの入れ替えを行っては、透過率を算出することにより、検定項目毎の測定者によるセルの入れ替えを要しない検定を可能にしている。
本実施形態では、検定項目毎の測定者によるセルの入れ替えを無くすために、全ての検定項目がスタートする前に、検定に必要な試料用セルSB、SS、SN、SFと対照用セルRB、RAを、試料用枠71、72、73、74と対照用枠81、82に、一括して配置している。この配置は、測定者によって一括して行われるが、時間の拘束が1回ですむので、測定者に対する負担を軽減することができる。さらに、制御部CONTは、この一括配置を促すために、配置依頼の表示を表示部DISPに行っているので、測定者は、容易に、かつ、正確に一括配置をすることができる。