JP2009290171A - 固体撮像装置 - Google Patents

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JP2009290171A JP2008144367A JP2008144367A JP2009290171A JP 2009290171 A JP2009290171 A JP 2009290171A JP 2008144367 A JP2008144367 A JP 2008144367A JP 2008144367 A JP2008144367 A JP 2008144367A JP 2009290171 A JP2009290171 A JP 2009290171A
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尚 佐藤
Yukimasa Ishida
幸政 石田
Yasushi Yamazaki
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Abstract

【課題】信号線に対する静電保護を行なっても、信号線からのリーク電流を防止すること
のできる固体撮像装置を提供すること。
【解決手段】固体撮像装置100において、走査線3aに対する第1静電保護回路11で
は、第1高電位線71aと走査線3aとの間、および第1低電位線71bと走査線3aと
の間に、逆バイアス状態の第1高電位側保護ダイオード91a、および第1低電位側保護
ダイオード91bが接続されている。データ線6aに対する第2静電保護回路12では、
第2高電位線72aとデータ線6aとの間、および第2低電位線72bとデータ線6aと
の間に、逆バイアス状態の第2高電位側保護ダイオード92a、および第2低電位側保護
ダイオード92bが接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、入射光を電気信号に変換する固体撮像装置に関するものである。
医療画像診断や非破壊検査等においてはX線などの放射線を用いて撮像しているが、放
射線の撮影では縮小光学系の実現が難しいことから等倍での撮像が必要とされる。従って
、医療画像診断や非破壊検査等には、大面積の撮像面が求められるので、ガラスなどの基
板に対して各種薄膜を堆積させて複数の画素をマトリクス状に構成した固体撮像装置が用
いられる。また、固体撮像装置によって2次元イメージセンサを構成する場合も、大面積
の撮像面が求められるので、ガラスなどの基板に対して各種薄膜を堆積させて複数の画素
がマトリクス状に構成される。
具体的には、ベース基板上の撮像領域内に、所定方向に延在する複数本の走査線と、こ
れらの走査線と交差する方向に延在する複数本のデータ線とが形成され、走査線とデータ
線との各交差に対応する位置には、走査線により制御される電界効果型トランジスタ、お
よびこの電界効果型トランジスタを介してデータ線に電気的に接続された光電変換素子を
備えた複数の画素が形成されている。従って、走査線を介して供給される走査信号によっ
て電界効果型トランジスタをオンオフさせれば、各画素に蓄積された電荷に対応する信号
を、データ線を介して検出することができる(特許文献1参照)。
特許第3144091号公報
しかしながら、かかる固体撮像装置では、製造工程の途中において、あるいは製造し終
えた後の完成品の状態のいずれにおいても静電気の影響を受けやすいが、かかる静電気か
らの保護についての提案が一切なされていない。
ここに、本願発明者は、固体撮像装置における静電保護を提案するものであり、かかる
静電保護回路としては、図12に示すように、液晶装置で用いられている静電保護回路1
4を適用することが考えられる。図12に示す静電保護回路14は、MIS(Metal insu
lator Silicon)型の半導体素子においてドレインとゲートを接続させてなる2つのMI
S型ダイオード91、92を逆向きに並列接続した双方向ダイオード素子9を、走査線や
データ線などの信号線90と、共通配線70との間に接続したものである。かかる双方向
ダイオード素子9において、MIS型ダイオード91、92の1つに着目すると、印加電
圧と、流れる電流値との間には、図13に示すような関係があるので、逆バイアスを印加
している場合にはリーク電流が小さい。
しかしながら、固体撮像装置の場合、液晶装置と比較して、信号レベルが極めて小さい
にもかかわらず、12ビット以上の高分解能が要求されるなどの特殊性や消費電力が低い
ことが強く求められるなどの事情があるため、図12に示す静電保護回路14を固体撮像
装置に用いることができないという問題点がある。すなわち、図12に示す静電保護回路
14では、双方向ダイオード素子9に電位が印加された際、2つのMIS型ダイオード9
1、92のうちの一方には順バイアスが印加されることになるため、かかる順バイアスに
起因するリーク電流が無視できないのである。それ故、信号線90がデータ線である場合
には、データ線と共通配線70との間に発生するリーク電流によって、各画素で受光に応
じて発生した電気信号が劣化してしまう。また、信号線90が走査線である場合には、走
査線と共通配線70との間に発生するリーク電流によって消費電力が増大し、電池駆動を
行なった際、電池寿命が短くなってしまうなどの問題が発生する。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、信号線の静電保護を行なっても、信号線から
のリーク電流を低く抑えることのできる固体撮像装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、基板上の撮像領域内に、所定方向に延在する
複数本の走査線と、該複数本の走査線と交差する方向に延在する複数本のデータ線と、複
数本のバイアス線とを有し、前記走査線と前記データ線との各交差に対応する位置に配置
された複数の画素の各々に、前記走査線により制御される電界効果型トランジスタと、該
電界効果型トランジスタを介して前記データ線に電気的に接続された第1電極、および前
記バイアス線に電気的に接続された第2電極を備えた光電変換素子と、が形成された固体
撮像装置において、前記複数本の走査線および前記複数本のデータ線のうちの一方の信号
線には第1静電保護回路が形成され、当該第1静電保護回路は、前記一方の信号線に印加
される最高電位以上の高電位が印加された第1高電位線と、前記一方の信号線に印加され
る最低電位以下の低電位が印加された第1低電位線と、前記一方の信号線と前記第1高電
位線との間に逆バイアス状態で電気的に接続された第1高電位側保護ダイオードと、前記
一方の信号線と前記第1低電位線との間に逆バイアス状態で電気的に接続された第1低電
位側保護ダイオードと、を備えていることを特徴とする。
本発明では、走査線およびデータ線のうちの一方の信号線には第1静電保護回路が形成
され、第1静電保護回路は、第1高電位線および第1低電位線を備えているとともに、一
方の信号線と第1高電位線との間に逆バイアス状態の第1高電位側保護ダイオード、およ
び一方の信号線と第1低電位線との間に逆バイアス状態の第1低電位側保護ダイオードを
備えている。このため、第1静電保護回路では、第1高電位側保護ダイオードおよび第1
低電位側保護ダイオードが常に逆バイアス状態にあるので、信号線からのリーク電流を無
視することができる。また、一方の信号線には第1高電位線および第1低電位線を設けた
ため、一方の信号線の電位に適した電位を第1高電位線および第1低電位線に設定するこ
とができる。従って、一方の信号線がデータ線である場合には、各画素で受光に応じて発
生した電気信号レベルが小さい場合でも高い分解能で検出することができる。また、一方
の信号線が走査線である場合には低消費電力化を図ることができる。
本発明において、前記複数本の走査線および前記複数本のデータ線のうち、他方の信号
線には第2静電保護回路が形成されていることが好ましく、この場合、前記第2静電保護
回路は、前記他方の信号線に印加される最高電位以上の高電位が印加された第2高電位線
と、前記他方の信号線に印加される最低電位以下の低電位が印加された第2低電位線と、
前記他方の信号線と前記第2高電位線との間に逆バイアス状態で電気的に接続された第2
高電位側保護ダイオードと、前記他方の信号線と前記第2低電位線との間に逆バイアス状
態で電気的に接続された第2低電位側保護ダイオードと、を備えている構成を採用するこ
とができる。このように構成すると、他方の信号線に静電保護回路を設けた場合でも、他
方の信号線からのリーク電流を無視することができる
本発明においては、前記第1高電位線、前記第1低電位線、前記第2低電位線、および
前記第2高電位線は各々、異なる電位が印加されている構成を採用することができる。
本発明において、前記複数本の走査線および前記複数本のデータ線のうち、他方の信号
線には第2静電保護回路が形成されており、前記第2静電保護回路は、前記他方の信号線
に印加される最高電位以上の高電位が印加された第2高電位線、および前記他方の信号線
に印加される最低電位以下の低電位が印加された第2低電位線のうちの一方の配線と、前
記一方の配線と前記他方の信号線との間に逆バイアス状態で電気的に接続された保護ダイ
オードと、を備えている構成を採用してもよい。すなわち、走査線およびデータ線のうち
、一方の信号線に対する第1静電保護回路では、高電位側および低電位側の双方に静電保
護を行ない、他方の信号線に対する第2静電保護回路では、高電位側および低電位側のう
ちの一方の静電保護のみを行なう。このように構成した場合も、他方の信号線に静電保護
回路を設けた場合でも、他方の信号線からのリーク電流を無視することができる。
この場合、前記第1高電位線、前記第1低電位線、および前記一方の配線は各々、異な
る電位が印加されている構成を採用することができる。
本発明において、前記第1静電保護回路と前記第2静電保護回路とでは、前記第1高電
位線と前記第2高電位線の配線同士、および前記第1低電位線と前記第2低電位線の配線
同士のうちの少なくとも一方の配線同士が電気的に接続されて同一の電位が印加されてい
ることが好ましい。
例えば、前記第1静電保護回路と前記第2静電保護回路とでは、前記第1高電位線と前
記第2高電位線、あるいは前記第1低電位線と前記第2低電位線が電気的に接続されて同
一の電位が印加されている構成を採用することができる。また、前記第1静電保護回路と
前記第2静電保護回路とでは、前記第1高電位線と前記第2高電位線が電気的に接続され
て同一の電位が印加され、前記第1低電位線と前記第2低電位線が電気的に接続されて同
一の電位が印加されている構成を採用してもよい。これらいずれの場合も、前記第1高電
位線、前記第1低電位線、前記第2低電位線、および前記第2高電位線を各々、独立して
撮像領域の周りに形成する場合と比較して、高電位線および低電位線を形成するスペース
を狭くすることができる。また、必要な電位の数を減らすことができるので、電源回路を
簡素化することができる。
本発明において、前記走査線に対して構成された静電保護回路では、前記高電位線に印
加される電位、あるいは前記低電位線に印加される電位には、前記電界効果型トランジス
タをオフ状態とするためのゲートオフ電圧、前記電界効果型トランジスタをオン状態とす
るためのゲートオン電圧、あるいは前記バイアス線に印加されるバイアス電圧が用いられ
ていることが好ましい。このように構成すると、画素に供給される電位を利用するため、
電源回路を簡素化することができる。
本発明において、前記データ線に対して構成された静電保護回路では、前記高電位線に
印加される電位、あるいは前記低電位線に印加される電位には、前記バイアス線に印加さ
れるバイアス電圧が用いられていることが好ましい。このように構成すると、画素に供給
される電位を利用するため、電源回路を簡素化することができる。
本発明において、前記保護ダイオードは、いずれもMIS型の半導体素子においてドレ
インとゲートを接続させてなるMIS型ダイオードであって、前記データ線に対して構成
された静電保護回路では、1本の前記データ線に電気的接続された保護ダイオードのチャ
ネル幅の総和が、1本の前記データ線に電気的接続された電界効果型トランジスタのチャ
ネル幅の総和の1/10倍以下であることが好ましい。このように構成すると、データ線
から保護ダイオードを介してリークすることに起因するデータの劣化を防止することがで
きる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。以下の説明で参照する図においては、各層や各
部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめ
てある。また、電界効果型トランジスタの場合、その導電型や電流が流れる方向によって
、ソースとドレインとが入れ替わるが、本発明では、便宜上、光電変換素子が接続されて
いる側をドレインとし、信号線(データ線)が接続されている側をソースとしてある。
また、本発明では、走査線およびデータ線のうちの一方の信号線に第1静電保護回路を
形成した構成を有している。また、以下に説明する実施の形態1〜4のうち、実施の形態
1〜3では、走査線およびデータ線のうちの他方の信号線に第2静電保護回路を形成する
構成を採用している。ここで、第1静電回路および第2静電保護回路は、走査線およびデ
ータ線のいずれの静電保護を行なうか限定されるものではないが、以下の説明では、走査
線に対する静電保護回路を第1静電保護回路とし、データ線に対する静電保護回路を第2
静電保護回路として説明する。但し、本発明では、データ線に対する静電保護回路を第1
静電保護回路とし、走査線に対する静電保護回路を第2静電保護回路として構成してもよ
い。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の電気的構成を示すブロック図であ
る。図2(a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の各画素構成を示
す回路図、および別の画素構成を示す回路図である。図3は、本発明の実施の形態1に係
る固体撮像装置の外観を模式的に示す説明図である。
図1に示す固体撮像装置100は、X方向に延在する複数本の走査線3aと、X方向と
交差するY方向に延在する複数本のデータ線6aとを有している。走査線3aとデータ線
6aとの交差に対応する各位置には画素100aが配置されており、これら複数の画素1
00aがマトリクス状に配置された領域によって撮像領域100cが構成されている。複
数の画素100aの各々には、入射光量に応じた電荷を発生させる光電変換素子80、お
よびこの光電変換素子80に電気的に接続された電界効果型トランジスタ30が形成され
ており、本形態において、光電変換素子80はPINフォトダイオードからなる。
走査線3aは電界効果型トランジスタ30のゲートに電気的接続され、データ線6aは
電界効果型トランジスタ30のソースに電気的接続され、電界効果型トランジスタ30の
ドレインは、光電変換素子80に電気的に接続されている。本形態では、データ線6aと
並列するようにバイアス線5aが延在しており、バイアス線5aは、光電変換素子80に
電気的接続されている。バイアス線5aには定電位が印加されており、光電変換素子80
に逆バイアスを印加する。バイアス線5aは、走査線3aと並列するように延在している
構成を採用することもできる。定電位をバイアス線5aに印加するにあたって、本形態で
は、複数本のバイアス線5aを1本の主線に電気的に接続した構成が採用されている。
複数の走査線3aは走査線駆動回路110に接続されており、各画素100aの電界効
果型トランジスタ30は、走査線駆動回路110から出力された走査信号(ゲートパルス
)によって順次、オンオフする。複数のデータ線6aは、読出回路120に接続されてお
り、電界効果型トランジスタ30のオンオフ動作に連動して、各画素100aでの入射光
量に応じた電気信号が順次、データ線6aを介して読出回路120に出力される。読出回
路120は、オペアンプとキャパシタとにより構成されるいわゆるチャージセンシングア
ンプを備えている。
図2(a)に示すように、本形態では、電界効果型トランジスタ30のドレインは、光
電変換素子80の第1電極81a(カソード)に電気的接続し、バイアス線5aは、光電
変換素子80の第2電極85a(アノード)に電気的接続している。なお、図2(b)に
示すように、電界効果型トランジスタ30のドレインに対して電気的接続する光電変換素
子80の第1電極81aがアノードとして用いられる場合があり、この場合、バイアス線
5aに電気的接続する光電変換素子80の第2電極85aはカソードとなる。
なお、複数の画素100aの各々には保持容量80aを備えており、かかる保持容量8
0aの一方の電極は、光電変換素子80の第1電極81aと同様、電界効果型トランジス
タ30のドレインに電気的接続され、保持容量80aの他方の電極は、光電変換素子80
の第2電極85aと同様、バイアス線5aに電気的接続されている。このため、保持容量
80aは、光電変換素子80に並列に電気的接続されていることになる。かかる保持容量
80aは、光電変換素子80に逆バイアスを印加した際、光電変換素子80に生成される
空乏層などにより形成される構成や、かかる空乏層により形成される容量成分に加えて、
別途、画素100aに対して光電変換素子80とは並列に電気的接続された蓄積容量を形
成することによっても構成される。いずれの場合も、保持容量80aは、光電変換素子8
0で発生した電界を蓄積し、かかる保持容量80aに蓄積された電荷は、画素100aで
受光した光量に対応する。
かかる固体撮像装置100において、図1を参照して説明した走査線3a、データ線6
a、バイアス線5a、画素100a(光電変換素子80、電界効果型トランジスタ30、
保持容量90)は、図3に示すベース基板10上に形成される。ここで、ベース基板10
の略中央領域は、上記の画素100aが複数マトリクス状に配列された撮像領域100c
として利用される。また、図3に示す例では、走査線駆動回路110および読出回路12
0は、ベース基板10上とは別に形成されている。このため、ベース基板10において、
撮像領域100cを外側で囲む周辺領域には、駆動用IC(図3には図示せず)が実装さ
れたフレキシブル基板150、160が接続されている。
(画素構成)
図4(a)、(b)は各々、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100において
、隣接する複数の画素100aの平面図、およびその1つ分の断面図であり、図4(b)
は、図4(a)のA1−A1′線に相当する位置で固体撮像装置100を切断したときの
断面図に相当する。なお、図4(a)では、走査線3aおよびそれと同時形成された薄膜
は細い実線で示し、データ線6aおよびそれと同時形成された薄膜は細い一点鎖線で示し
、電界効果型トランジスタ30の半導体膜(能動層)は細くて短い点線で示し、バイアス
線5aは二点鎖線で示してある。また、光電変換素子80の第1電極81aは細くて長い
点線で示し、光電変換素子80の半導体膜は太い実線で示し、光電変換素子80の第2電
極85aは太くて長い点線で示してある。
図4(a)に示すように、ベース基板10上には、走査線3aとデータ線6aとが互い
に交差する方向に延在しており、走査線3aとデータ線6aとの交差に対応する各位置に
画素100aが形成されている。また、データ線6aと並列するようにバイアス線5aが
延在している。本形態において、データ線6aは、X方向で隣接する画素100aの境界
領域と重なる位置で当該境界領域に沿ってY方向に延在し、バイアス線5aは画素100
aのX方向の中央を通ってY方向に延在している。走査線3aは、Y方向で隣接する画素
100aの境界領域に沿ってX方向に延在している。
画素100aには、PINフォトダイオードからなる光電変換素子80、およびこの光
電変換素子80に電気的に接続された電界効果型トランジスタ30が形成されており、走
査線3aの一部によって電界効果型トランジスタ30のゲート電極3bが形成され、デー
タ線6aの一部によって電界効果型トランジスタ30のソース電極6bが形成されている
。本形態の画素構成は、図2(a)に例示するように、電界効果型トランジスタ30のド
レイン電極6dは、光電変換素子80の第1電極81a(カソード)に電気的接続し、バ
イアス線5aは、光電変換素子80の第2電極85a(アノード)に電気的接続している
かかる画素100aの断面構成等を、図4(a)(b)を参照して説明する。図4(a
)、(b)に示す固体撮像装置100において、ベース基板10は、石英基板や耐熱性の
ガラス基板などからなり、その両側の面10x、10yのうち、上側の面10xには電界
効果型トランジスタ30が形成されている。電界効果型トランジスタ30は、走査線3a
の一部からなるゲート電極3b、ゲート絶縁膜21、電界効果型トランジスタ30の能動
層を構成するアモルファスシリコン膜からなる半導体膜1a、高濃度N型不純物がドープ
されたアモルファスシリコン膜からなるコンタクト層4a、4bがこの順に積層されたボ
トムゲート構造を有している。半導体膜1aのうち、ソース側の端部には、コンタクト層
4aを介してデータ線6aがソース電極6bとして重なっており、ドレイン側の端部には
、コンタクト層4bを介してドレイン電極6dが重なっている。データ線6aおよびドレ
イン電極6dは同時形成された導電膜からなる。走査線3aは、例えば、厚さが50nm
程度のモリブデン膜と、厚さが250nm程度のアルミニウム膜の積層膜である。半導体
膜1aは、例えば厚さが150nm程度のアモルファスシリコン膜であり、ゲート絶縁膜
21は、例えば厚さが400nm程度のシリコン窒化膜である。コンタクト層4a、4b
は、例えば厚さが50nm程度の高濃度N型のアモルファスシリコン膜であり、データ線
6aは、例えば、厚さが50nm程度のモリブデン膜と、厚さが250nm程度のアルミ
ニウム膜と、厚さが50nm程度のモリブデン膜の積層膜からなる。
データ線6aおよびドレイン電極6dの表面側には、厚さが400nm程度のシリコン
窒化膜などからなる下層側絶縁膜22が形成されている。下層側絶縁膜22の上層には、
光電変換素子80の第1電極81aが形成されており、かかる第1電極81aは、下層側
絶縁膜22に形成されたコンタクトホール22aの内部でドレイン電極6dの上面に接し
て電気的接続している。このようにして、第1電極81aは、第1電極81aより下層側
で電界効果型トランジスタ30のドレインに電気的接続している。第1電極81aは、例
えば、厚さが100nm程度のアルミニウム膜からなる。
第1電極81aの上層には、高濃度N型の不純物がドープされたアモルファスシリコン
膜からなる高濃度N型半導体膜82a、真性のアモルファスシリコン膜からなるI型半導
体膜83a(真性半導体膜)、高濃度P型の不純物がドープされたアモルファスシリコン
膜からなる高濃度P型半導体膜84aが積層され、高濃度P型半導体膜84aの上層には
第2電極85aが積層されている。かかる第1電極81a、高濃度N型半導体膜82a、
I型半導体膜83a、高濃度P型半導体膜84a、および第2電極85aによって、光電
変換素子80はPINフォトダイオードとして構成されている。第2電極85aは、例え
ば、厚さが90nm程度のITO膜からなり、光電変換素子80は、透光性の第2電極8
5aの側から入射した光を検出する。
本形態では、光電変換素子80の段差での耐電位低下に起因する信頼性や歩留まりの低
下を避けることを目的に、光電変換素子80を構成する複数の薄膜(第1電極81a、高
濃度N型半導体膜82a、I型半導体膜83a、高濃度P型半導体膜84a、および第2
電極85a)のうち、第1電極81aのみがコンタクトホール22aと重なる領域に形成
されているが、光電変換素子80全体(第1電極81a、高濃度N型半導体膜82a、I
型半導体膜83a、高濃度P型半導体膜84a、および第2電極85aの全て)がコンタ
クトホール22aと重なる領域に形成されている構成を採用してもよい。
光電変換素子80の上層側には、撮像領域100cの全面に、厚さが400nm程度の
シリコン窒化膜などの無機絶縁膜からなる上層側絶縁膜23が形成されており、かかる上
層側絶縁膜23の上層にはバイアス線5aが形成されている。ここで、上層側絶縁膜23
には、第2電極85aと重なる位置にコンタクトホール23aが形成されている。このた
め、バイアス線5aは、コンタクトホール23aの内部で第2電極85aに重なって第2
電極85aに電気的接続されている。バイアス線5aは、例えば、厚さが50nm程度の
モリブデン膜と、厚さが250nm程度のアルミニウム膜と、厚さが50nm程度のモリ
ブデン膜の積層膜からなる。
バイアス線5aの上層側には、厚さが400nm程度のシリコン窒化膜などからなる表
面保護層24が形成されている。固体撮像装置100をX線などの放射線を用いた医療画
像診断や非破壊検査等に用いる場合、表面保護層24自身によって、あるいは表面保護層
24の上層にリン光体などによって放射線ビームを可視光に変換するシンチレーターが構
成される。また、X線以外の撮像を行なう場合には、また、光の各波長に対応するシンチ
レーターがあればその波長の光を撮像することもでき、本形態の固体撮像装置10は、X
線撮像装置に限定されるものではない。
(動作)
図5は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置における撮像動作において1走査期
間中の信号波形を示す説明図である。図1および図5において、本形態の固体撮像装置1
00においては、バイアス線5aに、データ線6aより低電位のバイアス電圧VBが印加
され、光電変換素子80に逆方向にバイアスされる結果、電荷が蓄えられる。そして、撮
像領域100cに配置した各画素100aの光電変換素子80を均一に逆バイアスさせた
後、撮像データが光として撮像領域100cに照射される。その結果、光量に応じた電荷
が光電変換素子80の内部で生成され、光電変換素子80内の電荷量が変化する。次に、
複数本の走査線3aの電位をゲートオフ電圧Vglからゲートオン電圧Vghに順次切り換え
、電界効果型トランジスタ30を順次オンさせ、光電変換素子80の電荷をデータ線6a
に放出させる。ここで、走査線3a方向の1ラインのデータを読み込む時間を、図5に示
す1水平走査期間とする。この時のデータ線6aの電位変化をデータ線6aに電気的接続
する読出回路120で読む。
このような動作において、電界効果型トランジスタ30をオンさせる前に、データ線6
aにプリセット電位Vpを印加してデータ線6aをリセットしておき、かかるプリセット
電位Vpからの変化量を読出回路120で読み取る。かかる読み取りは、電界効果型トラ
ンジスタ30をオンさせている間に行うことが望ましい。オフさせる際にフィードスルー
電圧V2が発生し、読み取り誤差要因となるからである。なお、必ずしもプリセット電位
Vpの印加によるプリセット動作を用いる必要はないが、プリセット動作を行なわないと
、データ線6a方向の撮像データがデータ線6aに積分されることになり、正確な読み出
しを容易に行なうことが難しくなる。
(第1静電保護回路の構成)
図6(a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置100
において走査線3aに対して設けた第1静電保護回路の構成を示す回路図、この第1静電
保護回路の平面構成を示す平面図、および第1静電保護回路の断面構成を示す断面図であ
り、図6(c)は図6(b)のB−B1′断面図に相当する。
本形態の固体撮像装置100は、ベース基板10が絶縁基板であることから、固体撮像
装置100の製造工程の途中において、あるいは製造し終えた後の完成品の状態のいずれ
においても静電気の影響を受けやすい。そこで、本形態では、走査線3aに対しては、図
1および図6を参照して以下に説明する第1静電保護回路11が構成されている。
図1および図6(a)に示すように、走査線3aに対する第1静電保護回路11では、
まず、ベース基板10上に、撮像領域100cを囲むように、走査線3aに印加される最
高電位以上の高電位が印加された第1高電位線71aと、走査線3aに印加される最低電
位以下の低電位が印加された第1低電位線71bとが形成されている。かかる第1高電位
線71aおよび第1低電位線71bは、各々が独立して撮像領域100cを囲む共通線と
して形成されており、各々異なる電位が印加されている。
また、第1静電保護回路11では、ベース基板10における撮像領域100cの外側領
域に、複数本の走査線3aと第1高電位線71aとの各交差に対応する位置で走査線3a
および第1高電位線71aに逆バイアス状態で電気的に接続された第1高電位側保護ダイ
オード91aと、走査線3aと第1低電位線71bとの交差に対応する位置で走査線3a
および第1低電位線71bに逆バイアス状態で電気的に接続された第1低電位側保護ダイ
オード91bとが形成されている。
かかる第1高電位線71a、第1低電位線71b、第1高電位側保護ダイオード91a
、および第1低電位側保護ダイオード91bは、図6(b)、(c)を参照して以下に説
明するように、撮像領域100cに形成された各種配線や各半導体素子と同時形成されて
なる。
まず、第1高電位線71aおよび第1低電位線71bはいずれも、走査線3aと交差す
るY方向に延在している部分が、図4を参照して説明したデータ線6aと同時形成された
導電膜からなり、走査線3aと平行なX方向に延在している部分が、図4を参照して説明
した走査線3aと同時形成された導電膜からなり、走査線3aと交差する方向に延在して
いる部分と、走査線3aと平行に延在している部分とは、絶縁膜に形成されたコンタクト
ホールを介して電気的に接続されている。
第1高電位側保護ダイオード91aは、図4を参照して説明した電界効果型トランジス
タ30と略同一の構成のMIS型の半導体素子においてドレインとゲートを接続させてな
るMIS型ダイオード素子からなる。すなわち、第1高電位側保護ダイオード91aは、
ゲート電極3f、ゲート絶縁膜21、アモルファスシリコン膜からなる半導体膜1f、高
濃度N型不純物がドープされたアモルファスシリコン膜からなるコンタクト層4g、4h
がこの順に積層されたボトムゲート構造を有している。半導体膜1fのうち、ソース側の
端部には、コンタクト層4hを介して第1高電位線71aの一部が重なっており、ドレイ
ン側の端部には、コンタクト層4gを介してドレイン電極6hが重なっている。第1高電
位線71aおよびドレイン電極6hの表面側には下層側絶縁膜22が形成されており、下
層側絶縁膜22の上層には、図4を参照して説明した光電変換素子80の第1電極81a
と同時形成された中継電極81dが形成されている。
中継電極81dは、下層側絶縁膜22に形成されたコンタクトホール22fを介してド
レイン電極6hに電気的に接続しているとともに、下層側絶縁膜22およびゲート絶縁膜
21に形成されたコンタクトホール22eを介して走査線3aに電気的に接続している。
このように構成した第1高電位側保護ダイオード91aでは、第1高電位線71aの側に
接続するソースがカソードとして機能し、走査線3aの側に接続するドレインがアノード
として機能する。
第1低電位側保護ダイオード91bは、第1高電位側保護ダイオード91aと同様、図
4を参照して説明した電界効果型トランジスタ30と略同一の構成のMIS型の半導体素
子においてドレインとゲートを接続させてなるMIS型ダイオード素子からなる。すなわ
ち、第1低電位側保護ダイオード91bは、ゲート電極3e、ゲート絶縁膜21、アモル
ファスシリコン膜からなる半導体膜1e、高濃度N型不純物がドープされたアモルファス
シリコン膜からなるコンタクト層4e、4fがこの順に積層されたボトムゲート構造を有
しており、半導体膜1eのうち、ドレイン側の端部には、コンタクト層4eを介して第1
低電位線71bの一部が重なっており、ソース側の端部には、コンタクト層4fを介して
ソース電極6gが重なっている。また、第1低電位線71bおよびソース電極6gの表面
側には下層側絶縁膜22が形成されており、下層側絶縁膜22の上層には、図4を参照し
て説明した光電変換素子80の第1電極81aと同時形成された中継電極81cが形成さ
れている。
中継電極81cは、下層側絶縁膜22に形成されたコンタクトホール22bを介して第
1低電位線71bに電気的に接続しているとともに、下層側絶縁膜22およびゲート絶縁
膜21に形成されたコンタクトホール22cを介してゲート電極3eに電気的に接続して
いる。また、中継電極81dは、下層側絶縁膜22に形成されたコンタクトホール22d
を介してソース電極6gに電気的に接続している。このように構成した第1低電位側保護
ダイオード91bでは、第1低電位線71bの側に接続するドレインがアノードとして機
能し、走査線3aの側に接続するソースがカソードとして機能する。
(第2静電保護回路の構成)
図7(a)、(b)、(c)は各々、本発明を適用した固体撮像装置100においてデ
ータ線6aに対して設けた第2静電保護回路の構成を示す回路図、この第2静電保護回路
の平面構成を示す平面図、および第2静電保護回路の断面構成を示す断面図であり、図7
(c)は図7(b)のC−C1′断面図に相当する。本形態の固体撮像装置100では、
データ線6aに対しては、走査線3aと略同様な構成を利用して、図1および図7を参照
して以下に説明する第2静電保護回路12が構成されている。
図1および図7(a)に示すように、データ線6aに対する第2静電保護回路12では
、まず、ベース基板10上に、撮像領域100cを囲むように、データ線6aに印加され
る最高電位以上の高電位が印加された第2高電位線72aと、データ線6aに印加される
最低電位以下の低電位が印加された第2低電位線72bとが形成されている。かかる第2
高電位線72aおよび第2低電位線72bは、各々が独立して撮像領域100cを囲む共
通線として形成されており、各々異なる電位が印加されている。本形態において、第2低
電位線72bには、後述する理由から、バイアス線5aに印加する電位(バイアス電圧V
B)と同一の電位を印加する。このため、複数本のバイアス線5aはいずれも、第2低電
位線72bに電気的に接続されており、第2低電位線72bは、複数本のバイアス線5a
に対する主線として機能する。ここで、バイアス線5aと第2低電位線72bとは異なる
層間に形成されているので、絶縁膜に形成したコンタクトホールを介して電気的に接続し
た構造が採用されている。
また、第2静電保護回路12では、ベース基板10における撮像領域100cの外側領
域に、データ線6aと第2高電位線72aとの交差に対応する位置でデータ線6aおよび
第2高電位線72aに逆バイアス状態で電気的に接続された第2高電位側保護ダイオード
92aと、データ線6aと第2低電位線72bとの交差に対応する位置でデータ線6aお
よび第2低電位線72bに逆バイアス状態で電気的に接続された第2低電位側保護ダイオ
ード92bとが形成されている。
かかる第2高電位線72a、第2低電位線72b、第2高電位側保護ダイオード92a
、および第2低電位側保護ダイオード92bは、図7(b)、(c)に示すように、撮像
領域100cに形成された各種配線や各半導体素子と同時形成されてなる。
まず、第2高電位線72a、および第2低電位線72bはいずれも、データ線6aと交
差するX方向に延在している部分が、図4を参照して説明した走査線3aと同時形成され
た導電膜からなり、データ線6aと平行なY方向に延在している部分が、図4を参照して
説明したデータ線6aと同時形成された導電膜からなり、データ線6aと交差する方向に
延在している部分と、データ線6aと平行に延在している部分とは、絶縁膜に形成された
コンタクトホールを介して電気的に接続されている。
第2高電位側保護ダイオード92aは、図4を参照して説明した電界効果型トランジス
タ30と略同一の構成のMIS型の半導体素子においてドレインとゲートを接続させてな
るMIS型ダイオード素子からなる。すなわち、第2高電位側保護ダイオード92aは、
ゲート電極3g、ゲート絶縁膜21、アモルファスシリコン膜からなる半導体膜1i、高
濃度N型不純物がドープされたアモルファスシリコン膜からなるコンタクト層4i、4j
がこの順に積層されたボトムゲート構造を有しており、半導体膜1iのうち、ソース側の
端部には、コンタクト層4iを介してソース電極6jが重なっており、ドレイン側の端部
には、コンタクト層4iを介してデータ線6aの一部が重なっている。また、ソース電極
6jおよびデータ線6aの表面側には下層側絶縁膜22が形成されており、下層側絶縁膜
22の上層には、図4を参照して説明した光電変換素子80の第1電極81aと同時形成
された中継電極81gが形成されている。
中継電極81gは、下層側絶縁膜22に形成されたコンタクトホール22jを介してソ
ース電極6jに電気的に接続しているとともに、下層側絶縁膜22およびゲート絶縁膜2
1に形成されたコンタクトホール22iを介して第2高電位線72aに電気的に接続して
いる。このように構成した第2高電位側保護ダイオード92aでは、第2高電位線72a
の側に接続するソースがカソードとして機能し、データ線6aの側に接続するドレインが
アノードとして機能する。
第2低電位側保護ダイオード92bについいては断面の図示を省略するが、第2高電位
側保護ダイオード92aと同様、図4を参照して説明した電界効果型トランジスタ30と
略同一の構成のMIS型の半導体素子においてドレインとゲートを接続させてなるMIS
型ダイオード素子からなる。すなわち、第2低電位側保護ダイオード92bは、ゲート電
極3e、ゲート絶縁膜21、アモルファスシリコン膜からなる半導体膜1j、高濃度N型
の不純物がドープされたアモルファスシリコン膜からなるコンタクト層がこの順に積層さ
れたボトムゲート構造を有しており、半導体膜1jのうち、ドレイン側の端部には、コン
タクト層を介してドレイン電極6k重なっており、ソース側の端部には、コンタクト層を
介してデータ線6aの一部が重なっている。また、ドレイン電極6kおよびデータ線6a
の表面側には下層側絶縁膜22が形成されており、下層側絶縁膜22の上層には、図4を
参照して説明した光電変換素子80の第1電極81aと同時形成された中継電極81hが
形成されている。ここで、中継電極81hは、下層側絶縁膜22に形成されたコンタクト
ホール22nを介してドレイン電極6kに電気的に接続しているとともに、下層側絶縁膜
22およびゲート絶縁膜21に形成されたコンタクトホール22p、22rを介してゲー
ト電極3hおよび第2低電位線72bに電気的に接続している。このように構成した第2
低電位側保護ダイオード92bでは、第2低電位線72bの側に接続するドレインがアノ
ードとして機能し、データ線6aの側に接続するソースがカソードとして機能する。
このように構成した第2静電保護回路12においては、1本のデータ線6aに2つの保
護ダイオード(第2高電位側保護ダイオード92a、および第2低電位側保護ダイオード
92b)が接続されているが、1本のデータ線6aに接続している第2高電位側保護ダイ
オード92aおよび第2低電位側保護ダイオード92bのチャネル幅の和W1は、1本の
データ線6aに接続する各画素100aの電界効果型トランジスタ30のチャネル幅の総
和W2より小さく設定してある。このため、データ線6aの電位が第2高電位側保護ダイ
オード92a、および第2低電位側保護ダイオード92bを介してリークするとしても、
かかるリークの影響は無視することができる。第2高電位側保護ダイオード92aおよび
第2低電位側保護ダイオード92bのチャネル幅の和W1については、1本のデータ線6
aに接続する各画素100aの電界効果型トランジスタ30のチャネル幅の総和W2の1
/10倍以下であることが好ましく、1/100倍であればより好ましい。すなわち、各
画素100aの電界効果型トランジスタ30のチャネル幅が10μm程度で、接続する数
Nが100であれば、第2高電位側保護ダイオード92a、および第2低電位側保護ダイ
オード92bのチャネル幅の和W1は1mm以下、好ましくは100μm以下、さらに好
ましくは10μm以下である。なお、データ線6aの電位が各画素100aの電界効果型
トランジスタ30を介してリークするとしても、かかるリークの影響は無視することがで
きる。
(高電位線および低電位線に供給する電位)
再び図1および図5において、第1静電保護回路11では、第1高電位線71aには、
電界効果型トランジスタ30をオンさせるゲートオン電圧Vgh以上の電位を印加し、第1
低電位線71bには、電界効果型トランジスタ30をオフさせるゲートオフ電圧Vgl以下
の電位を印加する必要がある。そこで、本形態では、第1高電位線71aにゲートオン電
圧Vghが印加され、第1低電位線71bにはゲートオフ電圧Vglが印加されている。
第2静電保護回路12では、第2高電位線72aには、データ線6aに印加される最高
電位以上の電位を印加し、第2低電位線72bには、データ線6aに印加される最低電位
以下の電位を印加する必要がある。ここで、データ線6aはプリセット電位Vpにセット
された後、フィードスルー電位V1分だけ高電位側に動く。かかるフィードスルー電圧V1
は、ゲート電圧をゲートオン電圧Vghにする際、データ線6aが振られる電位である。こ
こで、1画素の走査線3aとデータ線6a間の寄生容量(電界効果型トランジスタ3の寄
生容量や、走査線3aとデータ線6aの交差部の容量等)をCp、データ線容量をCdとす
ると、下式
(Cp/Cd)×(Vgh−Vgl)
のようになる。
ここで、プリセット電位Vpとフィードスルー電圧V1を足したものがデータ線6aに印
加される電位の最高値である。一般にフィードスルー電圧V1は設計次第であるが、1V
以下である。従って、本形態では、プリセット電位Vpより1V以上大きい電位を第2高
電位線72aに印加する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の固体撮像装置100では、走査線3aおよびデータ線6
aのうち、走査線3aには第1静電保護回路11が形成され、第1静電保護回路11は、
第1高電位線71aおよび第1低電位線71bを備えているとともに、走査線3aと第1
高電位線71aとの間に逆バイアス状態の第1高電位側保護ダイオード91aを備え、走
査線3aと第1低電位線71bとの間に逆バイアス状態の第1低電位側保護ダイオード9
1bを備えている。このため、第1静電保護回路11では、第1高電位側保護ダイオード
91aおよび第1低電位側保護ダイオード91bが常に逆バイアス状態にあるので、走査
線3aに対して第1静電保護回路11を設けた場合でも、走査線3aからのリーク電流を
極めて低いレベルとすることができる。
また、走査線3aには第1高電位線71aおよび第1低電位線71bを設けたため、走
査線3aの電位に適した電位を第1高電位線71aおよび第1低電位線71bに設定する
ことができる。従って、図13に示す電流−電圧特性において、第1高電位側保護ダイオ
ード91aおよび第1低電位側保護ダイオード91bに加わる逆バイアス電圧が低いので
、走査線3aに対して第1静電保護回路11を設けた場合でも、走査線3aからのリーク
電流は無視できるレベルである。
それ故、本形態によれば、固体撮像装置100の低消費電力化を図ることができ、例え
ば、固体撮像装置100において、電池を駆動源とすることも可能である。
また、本形態の固体撮像装置100では、データ線6aには第2静電保護回路12が形
成され、第2静電保護回路12も、第1静電保護回路11と同様、第2高電位線72aお
よび第2低電位線72bを備えているとともに、データ線6aと第2高電位線72aとの
間に逆バイアス状態の第2高電位側保護ダイオード92aを備え、データ線6aと第2低
電位線72bとの間に逆バイアス状態の第2低電位側保護ダイオード92bを備えている
。このため、第2静電保護回路12でも、第1静電保護回路11と同様、第2高電位側保
護ダイオード92aおよび第2低電位側保護ダイオード92bが常に逆バイアス状態にあ
るので、データ線6aに対して第2静電保護回路12を設けた場合でも、データ線6aか
らのリーク電流を極めて低いレベルとすることができる。
また、データ線6aには、走査線3aに対する第1高電位線71aおよび第1低電位線
71bとは別に個別の定電位線(第2高電位線72aおよび第2低電位線72b)を設け
たため、データ線6aの電位に適した電位を第2高電位線72aおよび第2低電位線72
bに設定することができる。従って、図13に示す電流−電圧特性において、第2高電位
側保護ダイオード92aおよび第2低電位側保護ダイオード92bに加わる逆バイアス電
圧が低いので、データ線6aに対して第2静電保護回路12を設けた場合でも、データ線
6aからのリーク電流は無視できるレベルである。
それ故、本形態によれば、データ線6aからのリーク電流によって、各画素100aで
受光に応じて発生した電気信号が劣化することがないので、分解能の高い固体撮像装置1
00を実現することができる。
また、走査線3aとデータ線6aとには、各々異なる電位が印加された第1高電位線7
1a、第1低電位線71b、第2高電位線72a、および第2低電位線72bを設けたた
め、走査線3aとデータ線6aとに電位差が生じ、各画素100aに設けた電界効果型ト
ランジスタ30に静電破壊が発生することが懸念される。但し、走査線3aは、第1高電
位線71a、第1低電位線71b、第2高電位線72a、および第2低電位線72bと交
差し、データ線6aも、第1高電位線71a、第1低電位線71b、第2高電位線72a
、および第2低電位線72bと交差している。このため、図1に示すように、各交差には
容量Cが寄生している。従って、4本の配線(第1高電位線71a、第1低電位線71b
、第2高電位線72a、および第2低電位線72b)は、容量Cを介して結合しているの
で、走査線3aとデータ線6aとの間に大きな電位差が生じないので、電界効果型トラン
ジスタ30に静電破壊が発生することはない。
さらに、本形態では、第1静電保護回路11では、第1高電位線71aにゲートオン電
圧Vghを印加し、第1低電位線71bにはゲートオフ電圧Vglを印加している。また、第
2静電保護回路12では、第2低電位線72bにはバイアス電圧VBを印加している。す
なわち、第1高電位線71a、第1低電位線71b、および第2低電位線72bには各画
素100aに供給される定電位を印加している。このため、第1静電保護回路11に第1
高電位線71aおよび第1低電位線71bを設け、第2静電保護回路12に第2高電位線
72aおよび第2低電位線72bを設けた場合でも、新たな電源回路としては、第2高電
位線72aに印加すべき電位を生成する電源回路を設ければよく、電源部の回路構成を簡
素化できるという利点がある。
[実施の形態2]
図8は、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の電気的構成を示すブロック図であ
る。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には
同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図8に示すように、本形態の固体撮像装置100でも、実施の形態1と同様、ベース基
板10上の撮像領域100cの外側には、走査線3aに対する第1静電保護回路11が形
成されており、かかる第1静電保護回路11は、走査線3aに印加される最高電位以上の
高電位が印加された第1高電位線71aと、走査線3aに印加される最低電位以下の低電
位が印加された第1低電位線71bとを備えている。また、第1静電保護回路11は、走
査線3aおよび第1高電位線71aに逆バイアス状態で電気的に接続された第1高電位側
保護ダイオード91aと、走査線3aおよび第1低電位線71bに逆バイアス状態で電気
的に接続された第1低電位側保護ダイオード91bとを備えている。
また、本形態の固体撮像装置100では、実施の形態1と同様、ベース基板10上の撮
像領域100cの外側には、データ線6aに対する第2静電保護回路12が形成されてお
り、かかる第2静電保護回路12は、データ線6aに印加される最高電位以上の高電位が
印加された第2高電位線72aと、データ線6aに印加される最低電位以下の低電位が印
加された第2低電位線72bとを備えている。また、第2静電保護回路12は、データ線
6aおよび第2高電位線72aに逆バイアス状態で電気的に接続された第2高電位側保護
ダイオード92aと、データ線6aおよび第2低電位線72bに逆バイアス状態で電気的
に接続された第2低電位側保護ダイオード92bとを備えている。
ここで、第1高電位線71aと第2高電位線72aとは電気的に接続されて、撮像領域
100cを囲む1本の共通線を形成しており、かかる共通線(第1高電位線71aおよび
第2高電位線72a)には、走査線3aおよびデータ線6aの双方で印加される最高電位
以上の高電位として、ゲートオン電圧Vghが印加されている。また、第1低電位線71b
と第2低電位線72bとは電気的に接続されて、撮像領域100cを囲む1本の共通線を
形成しており、かかる共通線(第1高電位線71aおよび第2高電位線72a)には、走
査線3aおよびデータ線6aの双方で印加される最低電位以下の低電位として、バイアス
電圧VBが印加されている。
かかる固体撮像装置100では、第1高電位線71a、第1低電位線71b、第1高電
位側保護ダイオード91a、第1低電位側保護ダイオード91b、第2高電位線72a、
第2低電位線72b、第2高電位側保護ダイオード92a、第2低電位側保護ダイオード
92bの構成は各々、実施の形態1と同様である。このため、Y方向に延在する第1高電
位線71aおよび第1低電位線71bはデータ線6aと同時形成された導電膜で構成され
、X方向に延在する第2高電位線72aおよび第2低電位線72bは走査線3aと同時形
成された導電膜で構成されている。それ故、第1高電位線71aと第2高電位線72aと
を電気的に接続し、第1低電位線71bと第2低電位線72bとを電気的に接続するにあ
たっては、例えば、図4(b)を参照して説明したゲート絶縁膜21および下層側絶縁膜
22にコンタクトホールを形成し、かかるコンタクトホールを利用して、第1高電位線7
1aと第2高電位線72aとを繋げ、第1低電位線71bと第2低電位線72bとを繋げ
ればよい。
このように本形態の固体撮像装置100でも、実施の形態1と同様、走査線3aに対す
る第1静電保護回路11、およびデータ線6aに対する第2静電保護回路12では、第1
高電位側保護ダイオード91a、第1低電位側保護ダイオード91b、高電位側保護ダイ
オード92a、および第2低電位側保護ダイオード92bに逆バイアス電圧が印加されて
いるので、走査線3aおよびデータ線6aからのリーク電流を極めて低いレベルとするこ
とができる。それ故、本形態によれば、固体撮像装置100の低消費電力化を図ることが
できるので、固体撮像装置100において、電池を駆動源とすることができるとともに、
分解能の高い固体撮像装置100を実現することができる。
また、本形態では、第1高電位線71aおよび第2高電位線72aにゲートオン電圧V
ghを印加し、第1低電位線71bおよび第2低電位線72bにはバイアス電位VBを印加
しているため、新たな電源回路を設ける必要がないという利点がある。
なお、本形態では、第1高電位線71aおよび第2高電位線72aにゲートオン電圧V
ghを印加し、第1低電位線71bおよび第2低電位線72bにはバイアス電位VBを印加
しているため、第1低電位側保護ダイオード91b、および第2高電位側保護ダイオード
92aに印加される逆バイアス電圧が、実施の形態1に比較して高いが、図12に示す静
電保護回路と比較すれば、リーク電流を大幅に低減することができる。
[実施の形態2の変形例]
上記の実施の形態2では、第1高電位線71aと第2高電位線72aとは電気的に接続
されて、撮像領域100cを囲む1本の共通線を形成しているとともに、第1低電位線7
1bと第2低電位線72bとは電気的に接続されて、撮像領域100cを囲む1本の共通
線を形成していたが、一方の配線同士のみを電気的に接続した構成を採用してもよい。
すなわち、第1高電位線71aおよび第2高電位線72aについては個別に撮像領域1
00cを囲むように形成する一方、第1低電位線71bと第2低電位線72bとは電気的
に接続されて、撮像領域100cを囲む1本の共通線を形成してもよい。あるいは、第1
低電位線71bおよび第2低電位線72bについては個別に撮像領域100cを囲むよう
に形成する一方、第1高電位線71aと第2高電位線72aとは電気的に接続されて、撮
像領域100cを囲む1本の共通線を形成してもよい。
[実施の形態3]
図9は、本発明の実施の形態3に係る固体撮像装置の電気的構成を示すブロック図であ
る。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には
同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図9に示すように、本形態の固体撮像装置100でも、実施の形態1、2と同様、ベー
ス基板10上の撮像領域100cの外側には、走査線3aに対する第1静電保護回路11
が形成されており、かかる第1静電保護回路11は、走査線3aに印加される最高電位以
上の高電位が印加された第1高電位線71aと、走査線3aに印加される最低電位以下の
低電位が印加された第1低電位線71bとを備えている。また、第1静電保護回路11は
、走査線3aおよび第1高電位線71aに逆バイアス状態で電気的に接続された第1高電
位側保護ダイオード91aと、走査線3aおよび第1低電位線71bに逆バイアス状態で
電気的に接続された第1低電位側保護ダイオード91bとを備えている。
また、本形態の固体撮像装置100でも、実施の形態1、2と同様、ベース基板10上
の撮像領域100cの外側には、データ線6aに対する第2静電保護回路12が形成され
ている。
但し、本形態において、第2静電保護回路12は、データ線6aに印加される最低電位
以下の低電位が印加された第2低電位線72bを備えているが、実施の形態1、2と違っ
て、図1および図8を参照して説明した第2高電位線72aを備えていない。従って、本
形態において、第2静電保護回路12は、データ線6aおよび第2低電位線72bに逆バ
イアス状態で電気的に接続された第2低電位側保護ダイオード92bを備えているが、図
1および図8を参照して説明した第2高電位側保護ダイオード92aを備えていない。
それ故、第1低電位線71bと第2低電位線72bとは電気的に接続されて、撮像領域
100cを囲む1本の共通線を形成しており、かかる共通線(第1低電位線71bおよび
第2低電位線72b)には、走査線3aおよびデータ線6aの双方で印加される最低電位
以下の低電位として、バイアス電位VBが印加されている。また、第1高電位線71aは
それ自身で撮像領域100cを囲む共通線を形成しており、かかる共通線(第1高電位線
71a)には、走査線3aに印加される最高電位以上の高電位として、ゲートオン電圧V
ghが印加されている。
かかる固体撮像装置100では、第1高電位線71a、第1低電位線71b、第1高電
位側保護ダイオード91a、第1低電位側保護ダイオード91b、第2低電位線72b、
および第2低電位側保護ダイオード92bの構成は各々、実施の形態1と同様である。こ
のため、Y方向に延在する第1高電位線71aおよび第1低電位線71bはデータ線6a
と同時形成された導電膜で構成され、X方向で延在する第2低電位線72bは走査線3a
と同時形成された導電膜で構成されている。また、第1高電位線71aのうち、X方向で
延在する部分は、走査線3aと同時形成された導電膜で構成されている。
このように本形態の固体撮像装置100でも、実施の形態1と同様、走査線3aに対す
る第1静電保護回路11、およびデータ線6aに対する第2静電保護回路12では、第1
高電位側保護ダイオード91a、第1低電位側保護ダイオード91b、および第2低電位
側保護ダイオード92bに逆バイアス電圧が印加されているので、走査線3aおよびデー
タ線6aからのリーク電流を極めて低いレベルとすることができる。それ故、本形態によ
れば、固体撮像装置100の低消費電力化を図ることができるので、固体撮像装置100
において、電池を駆動源とすることができるとともに、分解能の高い固体撮像装置100
を実現することができる。
また、本形態では、第1高電位線71aにゲートオン電圧Vghを印加し、第1低電位線
71bおよび第2低電位線72bにはバイアス電位VBを印加しているため、新たな電源
回路を設ける必要がないという利点がある。
なお、本形態では、第1高電位線71aおよび第2高電位線72aにゲートオン電圧V
ghを印加し、第1低電位線71bおよび第2低電位線72bにはバイアス電位VBを印加
しているため、第1低電位側保護ダイオード91b、および第2高電位側保護ダイオード
92aに印加される逆バイアス電圧が、実施の形態1に比較して高いが、図12に示す静
電保護回路と比較すれば、リーク電流を大幅に低減することができる。
[実施の形態4]
図10は、本発明の実施の形態4に係る固体撮像装置の電気的構成を示すブロック図で
ある。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分に
は同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図10に示すように、本形態の固体撮像装置100でも、実施の形態1、2、3と同様
、ベース基板10上の撮像領域100cの外側には、走査線3aに対する第1静電保護回
路11が形成されており、かかる第1静電保護回路11は、走査線3aに印加される最高
電位以上の高電位が印加された第1高電位線71aと、走査線3aに印加される最低電位
以下の低電位が印加された第1低電位線71bとを備えている。また、第1静電保護回路
11は、走査線3aおよび第1高電位線71aに逆バイアス状態で電気的に接続された第
1高電位側保護ダイオード91aと、走査線3aおよび第1低電位線71bに逆バイアス
状態で電気的に接続された第1低電位側保護ダイオード91bとを備えている。
但し、本形態では、実施の形態1、2、3と違って、図1、図8、図9、図10を参照
して説明した第2静電保護回路12を備えていない。
それ故、第1高電位線71aはそれ自身で撮像領域100cを囲む共通線を形成してお
り、かかる共通線(第1高電位線71a)には、走査線3aに印加される最高電位以上の
高電位として、ゲートオン電圧Vghが印加されている。また、第1低電位線71bはそれ
自身で撮像領域100cを囲む共通線を形成しており、かかる共通線(第1低電位線71
b)には、走査線3aに印加される最低電位以下の低電位として、ゲートオフ電圧Vglが
印加されている。従って、本形態では、複数のバイアス線5aは専用の主線5sを介して
バイアス電位VBが印加されている。
かかる固体撮像装置100では、第1高電位線71a、第1低電位線71b、第1高電
位側保護ダイオード91a、および第1低電位側保護ダイオード91bの構成は各々、実
施の形態1と同様である。このため、Y方向に延在する第1高電位線71aおよび第1低
電位線71bはデータ線6aと同時形成された導電膜で構成され、第1高電位線71aお
よび第1低電位線71bのうち、X方向で延在する部分は、走査線3aと同時形成された
導電膜で構成されている。
このように本形態の固体撮像装置100でも、実施の形態1と同様、走査線3aに対す
る第1静電保護回路11では、第1高電位側保護ダイオード91a、および第1低電位側
保護ダイオード91bに逆バイアス電圧が印加されているので、走査線3aからのリーク
電流を極めて低いレベルとすることができる。それ故、本形態によれば、固体撮像装置1
00の低消費電力化を図ることができるので、固体撮像装置100において、電池を駆動
源とすることができる。
また、本形態では、第1高電位線71aにゲートオン電圧Vghを印加し、第1低電位線
71bおよび第2低電位線72bにはゲートオフ電圧Vglを印加しているため、新たな電
源回路を設ける必要がないという利点がある。
[その他の実施の形態]
上記実施の形態1では、図2(a)に示すように、電界効果型トランジスタのドレイン
は、光電変換素子80の第1電極81a(カソード)に電気的接続し、バイアス線5aは
、光電変換素子80の第2電極85a(アノード)に電気的接続していたが、図2(b)
に示すように、電界効果型トランジスタのドレインに対して電気的接続する光電変換素子
80の第1電極81aがアノードとして用いられる構成でもよく、この場合、バイアス線
5aに電気的接続する光電変換素子80の第2電極85aはカソードとなる。かかる図2
(b)に示す構成の場合も、光電変換素子80には、バイアス線5aを介して逆バイアス
が印加されるなど、基本的な動作は同一であるが、信号の電位レベルの高低は、図11に
示すように、図5に示すパターンと相違する。それ故、実施の形態1では、第2高電位線
72aには、プリセット電位Vpより1V高い電位を印加し、第2低電位線72bには、
バイアス電圧を印加したが、図2(b)に示す構成の場合、第2低電位線72bには、プ
リセット電位Vpより1V低い電位を印加し、第2高電位線72aにはバイアス電圧VBを
印加すればよい。
上記実施の形態1〜4では、光電変換素子80としてPINフォトダイオードを用いた
が、それに限る必要はなくPNフォトダイオードを用いてもよく、さらには、MIS型、
ショットキー型の光電変換素子80を用いてもよい。
上記実施の形態1〜4では、電界効果型トランジスタ30として、アモルファスシリコ
ン膜を用いたTFTを例に説明したが、微結晶シリコン膜や、ポリシリコン膜、単結晶シ
リコン層を用いた薄膜トランジスタを電界効果型トランジスタ30として用いてもよい。
また、上記実施の形態1〜4では、電界効果型トランジスタ30として、ベース基板10
の下層側から上層側に向かってゲート電極3b、ゲート絶縁膜21および半導体膜2a(
能動層)が順に積層されたボトムゲート構造を備えていたが、ベース基板10の下層側か
ら上層側に向かって半導体膜(能動層)、ゲート絶縁膜およびゲート電極が順に積層され
たトップゲート構造を備える構造であってもよい。かかるトップゲート構造を採用した場
合において、ゲート電極の側から光が入射するように構成する場合、ゲート電極をITO
膜などの透光性導電膜を用いれば、能動層への光の入射を効率よく行なうことができる。
また、電界効果型トランジスタ30の構造については、スタガ型、逆スタガ型、コプラナ
ー型、逆コプラナー型のいずれであってもよい。
上記実施の形態1〜4では、画素スイッチング素子として、N型の電界効果型トランジ
スタ30を用いたが、画素スイッチング素子として、P型の電界効果型トランジスタ30
を用いてもよい。この場合、上記の説明と極性を反転すれば、上記実施の形態1〜4と同
様な構成を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した固体撮像装置の各画素構成を示す回路図、および別の画素構成を示す回路図である。 本発明を適用した固体撮像装置の外観を模式的に示す説明図である。 (a)、(b)は各々、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置において、隣接する複数の画素の平面図、およびその1つ分の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置における撮像動作において1走査期間中の信号波形を示す説明図である。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置において走査線に対して設けた第1静電保護回路の構成を示す回路図、この第1静電保護回路の平面構成を示す平面図、および第1静電保護回路の断面構成を示す断面図である。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置においてデータ線に対して設けた第2静電保護回路の構成を示す回路図、この第2静電保護回路の平面構成を示す平面図、および第2静電保護回路の断面構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る固体撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る固体撮像装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明を適用した別の固体撮像装置における撮像動作において1走査期間中の信号波形を示す説明図である。 従来の静電保護回路を示す回路図である。 静電保護回路に用いたMIS型ダイオード素子の電流−電圧特性を示す説明図である。
符号の説明
3a・・走査線、5a・・バイアス線、6a・・データ線、10・・ベース基板、11・
・第1静電保護回路、12・・第2静電保護回路、30・・電界効果型トランジスタ、7
1a・・第1高電位線、71b・・第1低電位線、72a・・第2高電位線、72b・・
第2低電位線、80・・光電変換素子、81a・・光電変換素子の第1電極、85a・・
光電変換素子の第2電極、91a・・第1高電位側保護ダイオード、91b・・第1低電
位側保護ダイオード、92a・・第2高電位側保護ダイオード、92b・・第2低電位側
保護ダイオード、100・・固体撮像装置、100a・・画素、100c・・撮像領域

Claims (9)

  1. 基板上の撮像領域内に、所定方向に延在する複数本の走査線と、該複数本の走査線と交
    差する方向に延在する複数本のデータ線と、複数本のバイアス線とを有し、
    前記走査線と前記データ線との各交差に対応する位置に配置された複数の画素の各々に
    、前記走査線により制御される電界効果型トランジスタと、該電界効果型トランジスタを
    介して前記データ線に電気的に接続された第1電極、および前記バイアス線に電気的に接
    続された第2電極を備えた光電変換素子と、が形成された固体撮像装置において、
    前記複数本の走査線および前記複数本のデータ線のうちの一方の信号線には第1静電保
    護回路が形成され、
    当該第1静電保護回路は、前記一方の信号線に印加される最高電位以上の高電位が印加
    された第1高電位線と、前記一方の信号線に印加される最低電位以下の低電位が印加され
    た第1低電位線と、前記一方の信号線と前記第1高電位線との間に逆バイアス状態で電気
    的に接続された第1高電位側保護ダイオードと、前記一方の信号線と前記第1低電位線と
    の間に逆バイアス状態で電気的に接続された第1低電位側保護ダイオードと、を備えてい
    ることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記複数本の走査線および前記複数本のデータ線のうち、他方の信号線には第2静電保
    護回路が形成されており、
    前記第2静電保護回路は、前記他方の信号線に印加される最高電位以上の高電位が印加
    された第2高電位線と、前記他方の信号線に印加される最低電位以下の低電位が印加され
    た第2低電位線と、前記他方の信号線と前記第2高電位線との間に逆バイアス状態で電気
    的に接続された第2高電位側保護ダイオードと、前記他方の信号線と前記第2低電位線と
    の間に逆バイアス状態で電気的に接続された第2低電位側保護ダイオードと、を備えてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記第1高電位線、前記第1低電位線、前記第2低電位線、および前記第2高電位線は
    各々、異なる電位が印加されていることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記複数本の走査線および前記複数本のデータ線のうち、他方の信号線には第2静電保
    護回路が形成されており、
    前記第2静電保護回路は、前記他方の信号線に印加される最高電位以上の高電位が印加
    された第2高電位線、および前記他方の信号線に印加される最低電位以下の低電位が印加
    された第2低電位線のうちの一方の配線と、前記一方の配線と前記他方の信号線との間に
    逆バイアス状態で電気的に接続された保護ダイオードと、を備えていることを特徴とする
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  5. 前記第1高電位線、前記第1低電位線、および前記一方の配線は各々、異なる電位が印
    加されていることを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。
  6. 前記第1静電保護回路と前記第2静電保護回路とでは、前記第1高電位線と前記第2高
    電位線の配線同士、および前記第1低電位線と前記第2低電位線の配線同士のうちの少な
    くとも一方の配線同士が電気的に接続されて同一の電位が印加されていることを特徴とす
    る請求項2または4に記載の固体撮像装置。
  7. 前記走査線に対して構成された静電保護回路では、前記高電位線に印加される電位、あ
    るいは前記低電位線に印加される電位には、前記電界効果型トランジスタをオフ状態とす
    るためのゲートオフ電圧、前記電界効果型トランジスタをオン状態とするためのゲートオ
    ン電圧、あるいは前記バイアス線に印加されるバイアス電圧が用いられていることを特徴
    とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  8. 前記データ線に対して構成された静電保護回路では、前記高電位線に印加される電位、
    あるいは前記低電位線に印加される電位には、前記バイアス線に印加されるバイアス電圧
    が用いられていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  9. 前記保護ダイオードはいずれもMIS型の半導体素子においてドレインとゲートを接続
    させてなるMIS型ダイオードであって、
    前記データ線に対して構成された静電保護回路では、1本の前記データ線に電気的接続
    された保護ダイオードのチャネル幅の総和が、1本の前記データ線に電気的接続された電
    界効果型トランジスタのチャネル幅の総和の1/10倍以下であることを特徴とする請求
    項1乃至8の何れか一項に記載の固体撮像装置。
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