JP2009286328A - 障害物認知支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両周辺で検知された障害物の存在を、運転者に距離感をもって瞬時に感じさせる障害物認知支援装置を提供する。
【解決手段】報知音を通じて車両周辺の障害物の存在を運転者に認知させる障害物認知支援装置。日常的に車内で聞こえる間欠音を基本音として入力する音入力部51と、基本音のリバーブ音を生成するリバーブ音生成部53と、障害物を検知して障害物検知情報を出力する障害物検知部31と、障害物検知情報に応答して報知音として基本音とリバーブ音とを出力させる報知音制御部56とが備えられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、報知音を通じて車両周辺の障害物の存在を運転者に認知させるための障害物認知支援装置に関する。
自動車技術の分野では、車両周辺の障害物の存在を音で報知して、運転者に障害物の存在を認知させる技術がある。例えば、自車の周囲に位置する他車の方位を報知するため、警告音もしくは周辺車両の走行音やスリップ音などの擬似音の音像定位を、複数のスピーカにおける音量バランスとディレイ音付加によって変化させ、運転者に障害物の存在を認知させる技術が知られている(特許文献1参照)。同様に、障害物の存在する位置にスピーカから発生する音響の音像をディレイ操作や音量操作によって定位させる以外に、障害物の位置によって区分けされた警告音の音響パターンを用いて運転者に障害物の存在を認知させる技術もある(特許文献2参照)。
また、上述したような音像定位を利用した障害物の報知方法以外に、空間的位置毎に音色を割り当てる方法も知られている(特許文献3参照)。この方法では、予め空間位置毎に決めた音色を記録しておくデータベースと空間位置に応じて抽出された音色を再生する再生装置とを備えることで、音色によって空間的な位置を表現することができる。
特許第3179227号公報(段落番号0014−0018、図6−図8) 特許第2785234号公報(段落番号0021−0026、図2) 特開平6−84079公報(要約、図6)
しかしながら、特許文献1や特許文献2のような従来技術では、障害物の存在を距離感をもって運転者に伝えるためには、障害物の距離が比較的遠い時点から音を鳴らし続け、徐々に音量や音色や出力周期、あるいはディレイ音や初期反射音を変化させ、その変化を運転者に知覚させる必要がある。従って、突如接近した歩行者などの障害物の存在を瞬時に運転者に伝えることは困難である。さらに、音を鳴らし続ける場合、運転者がその継続する音を騒がしく感じてしまうという問題や、逆にその音に運転者が順応して音の変化に対する方向感や距離感を認知しなくなる可能性がある。
また、特許文献3のような従来技術では、どの位置に対してどの音色が対応づけされているのかを運転者があらかじめ知っておく必要がある。また、この技術では、周波数が高い音ほど近くに障害物が存在するというようなコンセンサスに基づいた設定を行うことができるが、必ずしも全ての運転者がそのようなコンセンサスに基づいた感じ方をするとは限らないという不都合もある。いずれにせよ、この技術では空間位置を網羅するために多くの種類の音色が割り当てられているので、不意の障害物の発生時に運転者をかえって混乱させてしまう可能性がある。
上記実状に鑑み、本発明の目的は、車両周辺で検知された障害物の存在を、運転者に距離感をもって瞬時に感じさせる障害物認知支援装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る障害物認知支援装置は、車両内で聞こえる間欠音を基本音として前記基本音のリバーブ音を生成するリバーブ音生成部と、障害物を検知して障害物検知情報を出力する障害物検知部と、前記障害物検知情報に応答して、前記車両周辺の障害物の存在を運転者に認知させる報知音として前記基本音と前記リバーブ音とを出力させる報知音制御部と、を備えている。ここでリバーブ音とは基本音に対する初期反射音と残響音とを含む語句であるが、本発明では、初期反射音は必須ではなく残響音だけでもよいとする。
この特徴構成によれば、障害物が検知された場合、運転者は車内で聞こえる間欠音である基本音がリバーブ音をもって聞くことになる。つまり、通常車内で聞いている音に少なくとも初期残響音が付加されているので、聴覚上の違和感を持つことになる。しかもその聴覚上の違和感は基本音に対してリバーブ音が付加されたことに起因するので、何か反射体が近くに存在するかのような感覚が生じる。これにより、運転者は周囲を見渡すといった障害物発生に対する警戒行動をとることになり、その結果障害物を認知しやすくなり、接触等の不測の事態が防止される。
本発明に係る障害物認知支援装置の別の特徴構成は、前記障害物検知情報には前記障害物と前記車両との間の距離値が含まれており、当該距離値が所定条件を満たしているときに前記報知音が出力されることである。この特徴構成により、障害物と車両との間の距離値によって報知音の出力が制御される。いままで鳴っている音がリバーブのかかった音となることで生じる聴覚上の差異を、特に広がりを感じさせる音を運転者に感じとらせる。これにより、この音の変化は運転者が周囲を見渡すという行動のトリガーとなる。
障害物検知情報に含まれている前記障害物と前記車両との間の距離値のさらなる利用として、本発明に係る障害物認知支援装置の別の特徴構成では、前記距離値をパラメータとして得られるリバーブ特性に基づいて前記リバーブ音が生成されることである。この特徴構成を採用することで、基本音に付加されるリバーブ音は、障害物までの距離に応じたリバーブ特性(音の反射時間や残響時間)を有することになり、運転者は距離感をもって障害物の存在を感じる。そして車両周囲を見渡すことで障害物を認知することができる。
より簡素な構成のために、本発明に係る障害物認知支援装置の別の特徴構成では、前記所定条件が予め設定された閾値であり、前記距離値が前記閾値を下回ったときに予め設定されたリバーブ特性を有するリバーブ音を含む報知音が出力される。この特徴構成により、障害物と車両との間の距離値によって報知音の出力がON/OFF制御される。その際、その閾値を比較的大きな値とすることで障害物検知の際に強い刺激をもつ警告音に先立って、そのような日常的な音にもかかわらず、その音の広がりという聴覚上の変化を通じて運転者に周囲を確認させるという、人間に優しい危険回避方法も実現できる。
本発明で用いられる基本音として、日常的に車内で聞こえる間欠音が好適である。さらには、前記車両の運転状態に対応付けられて前記車両が発する音、例えば、その基本音がリバース音、ウインカー音、ハザード音のうちの少なくとも1つでであることが好適である。リバース音は周囲に様子に注意を要する後進運転時に鳴るものであり、同様にウインカー音も注意を要する右折運転時や左折運転時に鳴るものであり、障害物認知支援装置の適用に最適である。
また本発明に係る障害物認知支援装置の別の特徴構成は、前記報知音を出力するスピーカが複数設けられており、前記障害物の方向が認知可能なようにステレオ化された報知音が前記スピーカから出力されることである。この特徴構成では、運転者は、ステレオ化された報知音によって障害物の方向を感じることができる。ステレオ効果とリバーブ効果との相乗効果によって、この報知音は、車両周辺で検知された障害物の存在を、運転者に距離感と方向感とをもって瞬時に感じさせることができる。なお、このステレオ化には左右2チャンネルステレオだけでなく、4チャンネルステレオなどの多チャンネルステレオが含まれている。
上述した、本発明におけるリバーブ音生成部は基本音のリバーブ音を生成するものであるが、ここでのリバーブ音の生成という語句には、その都度基本音からリバーブ処理演算を通じてリバーブ音を作り出すこと、及び予めリバーブ処理演算を通じて作り出しておいたリバーブ音をデータベース化し必要の際にそこからリバーブ音を読み出すことが含まれている。従って、本発明では、リバーブ音生成部はその2つの機能のいずれか一方または両方を含むものと解されるべきである。
以下本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に車両1の基本構成が示されている。運転席3の周辺には、回転操作力を前車輪2fに伝えて駆動操向を行うステアリング4、走行速度を制御するシフトレバー5やアクセルペダル6、前車輪2f及び後車輪2rに制動力を作用させるブレーキペダル7が配置されている。運転席3の近傍のコンソールの上部位置には表示面にタッチパネル10Tが形成されたモニタ10備えられている。モニタ10の下面にはスピーカ11が備えられている。尚、スピーカ11はその他の車両内装面に設けることもできる。さらに、車内、特に運転席近くで聞こえる音を取り込むマイク13も設けられている。車両1の後端には、車両周辺を撮影する撮像部を構成するバックカメラ8が備えられている。モニタ10は、バックライトを備えた液晶式のものである。もちろん、プラズマ表示型のものやCRT型のものであっても良い。また、タッチパネル10Tは、感圧式のものや静電式のものが使用され、指等の接触位置をロケーションデータとして出力する。なお、モニタ10はナビゲーションシステムや駐車支援システムの表示装置として用いられる。
また、この車両1の適当な箇所に、この実施形態では車両後面部と側面部と前面部にそれぞれ2個の障害物検知センサ9が設けられている。障害物検知センサ9として、例えば、車両の周囲に存在する障害物を検出するミリ波レーダや超音波レーダを利用することができる。20は、車両1における各種電子制御を行うECU(electronic control unit)を内蔵している電子制御ボックスである。
図3に、本発明による障害物認知支援装置を模式的に示す機能ブロック図が示されている。障害物認知支援装置の中核構成要素は障害物認知支援ECU50である。この障害物認知支援ECU50は他のECUとネットワーク機能を用いてデータ伝送可能に接続されているが、本発明に特に関係するのは、オーディオ機器管理ECU20、車両状態検出ECU30、駐車支援ECU40などである。
オーディオ機器管理ECU20は、車両後進時にリバース音を鳴らす機器、方向指示器の動作時にウインカー音を鳴らす機器、ハザードランプ点滅時にハザード音を鳴らす機器など、車両1に装備されている種々のオーディオ機器を管理する機能を有する。この実施形態では、オーディオ機器管理ECU20は、特定のオーディオ機器から出力されるオーディオ信号を出力することが可能であり、そのオーディオ信号は障害物認知支援ECU50に送信される。
車両状態検出ECU30は、種々の車両状態に関する情報を生成する機能を有するが、本発明に特に関するものとして、障害物検知センサ9などの出力信号に基づいて障害物までの距離や車両1との相対位置関係を演算して、衝突の可能性のある障害物を検知する障害物検知部31が備えられている。なお、バックカメラ8などの車両周辺を撮影するカメラからの撮影画像を画像処理して障害物の検知に利用することも可能である。障害物検知部31で生成された障害物検知情報は、駐車支援ECU40や障害物認知支援ECU50、ここでは図示されていない乗員保護ECUなどに送られる。この実施形態では、障害物検知情報には、障害物の有無だけでなく、障害物までの距離値や運転者を基準とした障害物の方向も含まれている。
駐車支援ECU40は、タッチパネル10Tやバックカメラ8からの信号、及び車両操作状態や車両動作状態を検出する各種センサからの信号が入力される入力され、モニタ10やスピーカ11に駐車支援情報を出力する出力する。駐車支援ECU40自体はよく知られているのでここでは詳細な構成や機能の説明は省略する。駐車支援ECU40の基本的なプロセスでは、車両1を駐車させる目標位置が設定され、現在位置から当該駐車目標位置へ車両1を誘導する誘導経路に沿って移動する車両1の移動中の位置を演算して車両1の誘導経路からのずれをモニタ10やスピーカ11を通じて報知することで駐車を支援する。
障害物認知支援ECU50は、図3に示すように、音入力部51と、前処理部52と、リバーブ音生成部53と、合成部54と、増幅部55と、報知音制御部56とを備えている。音入力部51は、オーディオ機器管理ECU20からのオーディオ信号またはマイク13からのマイク信号あるいはその両方を入力し、報知音制御部56からの指令に基づいて選択された信号を基本音信号として前処理部52へ送り出す。前処理部52は、音入力部51から受け取った基本音信号に対してノイズキャンセル処理や増幅処理などの前処理を行って出力する。リバーブ音生成部53は、報知音制御部56から与えられるリバーブ特性係数に基づいて、前処理部52出力された基本音信号である基本音のための初期反射音と残響音からなるリバーブ音を生成してリバーブ音信号を出力する。合成部54は、前処理部52から送られてきた基本音信号とリバーブ音生成部53から送られてきたリバーブ音信号とを合成して報知音信号として出力する。つまり、この報知音信号は、基本音に対して特定の反射空間条件下で得られるリバーブ音(初期反射音と残響音)が加えられたオーディオ信号である。この報知音信号は増幅器55によって適当に音の強さが調整されスピーカ11に送られ、運転手が聴くことができる報知音として鳴らされる。
報知音制御部56は、障害物認知支援ECU50に含まれる上記各機能部を制御する働きをするが、特徴的な機能部として、基本音選択部56aと反射空間条件演算部56bとが含まれている。基本音選択部56aは、車両状態検出ECU30の障害物検知部31から障害物検知情報が送られてくると、その時点で音入力部51に入力されている基本音(信号)をリバーブ処理された報知音としてスピーカ11で鳴らすために前処理部52に送り出す。例えば、その際にリバース音が鳴っているとすれば、このリバーブ音のオーディオ信号を基本音信号として前処理部52に送る。また、オーディオ機器管理ECU20からオーディオ信号が出力されていない場合、マイク13で集音した間欠音を前処理部52に送る。マイク13で連続音しか集音できない場合には、当該連続音を間欠音にして前処理部52に送ってもよい。さらに、オーディオ機器管理ECU20からオーディオ信号が出力されない構成の場合には、実際に室内に流れているリバース音やウインカー音、ハザード音をマイク13で集音して基本音として利用してもよい。
反射空間条件演算部56bは、障害物検知情報に含まれている障害物までの距離値と障害物の方向から反射空間条件、つまりリバーブ条件を作り出し、リバーブ特性係数を生成する。この反射空間条件演算部56bの機能を、図3と図4を用いて説明する。まず、図3の(a)は、車両1が後進で駐車スペースに駐車しようとしている途中で、歩行者が障害物として突如に現れた状況を示している。図3の(b)は、図3の(a)の状況下で出力される障害物検知情報から読み取られる、Qで表された運転者からPで表された障害物までの距離値:Lと障害物の方向:Rとに基づいて、仮想的に配置された反射体Rを示している。ここでは反射体Rは運転者:Qから障害物までの方向ベクトルに直交する面を反射面として有するように配置されている。この図3の(b)に示された構図は、仮想的な反射空間を表している。この反射空間は、車両1の周辺領域を含む大きさの音響空間に障害物に対応する反射体Rが配置したものである。図3の(b)ではその音響空間は二点鎖線で表されている。反射空間条件演算部56bは運転者:Qの位置を音源位置としてそこから発せられた基本音が障害物に対応する反射体Rを反射された反射空間においてどのような初期反射音と残響音が運転者:Qの位置に戻ってくるのかを演算する。つまり、反射空間条件演算部56bは、障害物検知情報に基づいて仮想的に構築された反射空間を反射空間条件として、運転者の位置を基準とするリバーブ特性係数を演算する。図3のようなケースでは、リバース音が鳴っているので、基本音としてこのリバース音が利用され、反射空間条件演算部56bによって決定されたリバーブ特性係数に基づいてリバーブ音生成部53は当該リバース音に関するリバーブ音(初期反射音と残響音)を生成する。その結果、運転者はリバーブ効果をもったリバース音を聞くことになり、リバーブ効果に関係付けられた距離感をもって障害物の存在を認知することが可能となる。
図4の(a)は、車両1が交差点で左折しようとしている途中で、歩行者が左折側に障害物として突如に現れた状況を示している。図4の(b)は、図4の(a)の状況下における図3の(b)に相当する図である。図4のようなケースでは、ウインカー音が鳴っているので、基本音としてこのリバース音が利用され、反射空間条件演算部56bによって決定されたリバーブ特性係数に基づいてリバーブ音生成部53は当該ウインカー音に関するリバーブ音(初期反射音と残響音)を生成する。その結果、運転者はリバーブ効果をもったウインカー音を聞くことになり、通常とは異なる周辺状況、リバーブ効果に関係付けられた距離感をもって障害物の存在を認知することが可能となる。
次に、第2の実施形態を図5に基づいて説明する。図5から明らかなように、この第2の実施形態は、スピーカ11が複数備えられていることと、それらのスピーカ11へ送る報知音信号の切換を行うスピーカ切換部57が備えられていることで、第1の実施形態と異なっている。ここでは、スピーカ11は4個用意されており、車両内部における右前部と左前部と右後部と左後部に配置されている。このスピーカ配置により、例えば、右前部のスピーカ11から報知音が鳴らされた場合は障害物の方向が右前方であると運転者に認知させることができる。同様に、左前部のスピーカ11から報知音が鳴らされた場合は障害物の方向が左前方であり、右後部のスピーカ11から報知音が鳴らされた場合は障害物の方向が右後方であり、左後部のスピーカ11から報知音が鳴らされた場合は障害物の方向が左後方であると認知させることができる。さらに、それら隣合う2つの方向の間となる方向を認知させるためには、その隣合う方向に対応するする2つのスピーカ11から報知音を鳴らすとよい。スピーカ切換部57におけるスピーカ11の上記の切換は、報知音制御部56が障害物検知情報に含まれている障害物の方向に基づいてスピーカ切換部57に出力するスピーカ切換信号によって行われる。
次に第3の実施形態を図6と図7を用いて説明する。図6から明らかなように、この第3の実施形態は、スピーカ11として右スピーカ11aと左スピーカ11bが運転者の右側と左側に備えられ、右スピーカ用の第1リバーブ処理系と左スピーカ用の第2リバーブ処理系とが備えられていることで異なっている。従って、第3の実施形態では、それぞれのスピーカ11aと11bから異なったリバーブ音を有する報知音が鳴らされる。第1リバーブ処理系と第2リバーブ処理系とは、実質的に同じ構成であり、リバーブ音生成部53、合成部54、増幅部55からなる。各リバーブ音生成部53には、報知音制御部56の反射空間条件演算部56bから個別のリバーブ特性係数が送られるので、通常、異なったリバーブ音が生成されることになる。
反射空間条件演算部56bで第1リバーブ処理系のリバーブ音生成部53と第2リバーブ処理系のリバーブ音生成部53とのためにに異なるリバーブ特性係数が生成される原理を図7を用いて説明する。図7は、図3(b)や図4(b)に対応する図であり、仮想的な反射空間を表している。このような反射空間において運転者Qの位置を音源位置としてそこから発せられた基本音がどのような初期反射音と残響音が運転者Qの左右に配置されたポイントQ1とQ2の位置に戻ってくるのかを反射空間条件演算部56bは演算する。そして、ポイントQ1において得られるリバーブ特性係数を第1リバーブ処理系のリバーブ音生成部53に送られ、ポイントQ2において得られるリバーブ特性係数を第2リバーブ処理系のリバーブ音生成部53に送られる。これにより、左右のスピーカ11a、11bから鳴らされ、運転者に聞こえる報知音はリバーブ効果に関係付けられた距離感だけでなくステレオ感もあり、より明確に障害物の存在を感じさせることが可能となる。
この第3の実施形態では、右スピーカ11aと左スピーカ11bで、つまり2チャンネルでステレオ感を出していたが、さらに多くのスピーカを用意し、例えば後方左右スピーカも含めた4チャンネルステレオ化してもよい。
(1)
上述した第1の実施形態では、障害物検知部31から出力される障害物検知情報には、障害物の有無だけでなく障害物までの距離値や障害物の方向が含まれていた。障害物までの距離値や障害物の方向が含まれていない場合には、リバーブ音生成部53は前もって特定されている反射空間条件に基づいたリバーブ音信号を生成するような構成を採用することができる。この構成では、報知音に付加されるリバーブ音はいつも同じであるが、それにもかかわらず、特定の距離感を感じさせるリバーブ音が付加されているので、運転者は特定の距離感をもって、例えば周囲に注意を払わなければならない程度の近くの距離に、障害物があることを感じ取ることができる。
(2)
上述した実施形態の説明では、検知された障害物が1つのケースであったが、もちろん複数の障害物が同時に検知される場合でも、同様な原理でリバーブ音が生成され、基本音に当該リバーブ音を含む報知音が鳴らされる。例えば、車両1の前方左右の2箇所で障害物が検出された場合、それぞれの障害物検知情報から、図8に示されるような反射空間が仮想的に構築される。図8から明らかなように、2つの障害物が検知されると、各障害物P1とP2毎に反射体R1とR2が配置される。このように複数の障害物が検知された場合で、複数の障害物に応じた反射空間が構築され、それに適応したリバース音が生成されるので、車両周辺で検知された障害物の存在を、運転者に距離感をもって瞬時に感じさせることができる。
(3)
上述した実施形態の説明では、リバーブ音生成部53によるリバーブ音は、リバーブ特性係数に基づいて基本音から生成されていた。これに代えて、前もって利用可能な基本音をサンプルし、リバーブ特性係数毎のリバーブ音を生成してデータベースしておいてもよい。このデータベースをROM化することで、リバーブ音生成の処理速度は短縮化できる。また、サンプルした基本音についてもROM化し、リバーブ音を付加せずに無加工のまま出力を行ってもよい。さらには、基本音にリバーブ音を付加した報知音をデータベース化してROM化した場合、障害物認知支援ECU50から音入力部51と前処理部52と合成部54を省略することができる。もちろん、一部の代表的な基本音のリバーブ音や一部の代表的なリバーブ特性係数によるリバーブ音だけを前もってデータベース化しておくだけでもよい。
車両の一部を切り欠いて運転席を見た斜視図 本発明の第1の実施形態での障害物認知支援装置の機能を示す機能ブロック図 後進駐車時におけるリバーブ音生成のための反射空間の構築を説明する説明図 左折時におけるリバーブ音生成のための反射空間の構築を説明する説明図 本発明の第2の実施形態での障害物認知支援装置の機能を示す機能ブロック図 本発明の第3の実施形態での障害物認知支援装置の機能を示す機能ブロック図 ステレオ感のあるリバーブ音生成のための反射空間の構築を説明する説明図 複数の障害物を検知した場合でのリバーブ音生成のための反射空間の構築を説明する説明図
符号の説明
10 モニタ
11 スピーカ
13 マイク
20 オーディオ機器管理ECU
30 車両状態検出ECU
31 障害物検知部
50 障害物認知支援ECU
51 音入力部
52 前処理部
53 リバーブ音生成部
54 合成部
55 増幅部
56 報知音制御部
56a基本音選択部
56b反射空間条件演算部

Claims (6)

  1. 車両内で聞こえる間欠音を基本音として前記基本音のリバーブ音を生成するリバーブ音生成部と、
    障害物を検知して障害物検知情報を出力する障害物検知部と、
    前記障害物検知情報に応答して、前記車両周辺の障害物の存在を運転者に認知させる報知音として前記基本音と前記リバーブ音とを出力させる報知音制御部と、
    を備える障害物認知支援装置。
  2. 前記障害物検知情報には前記障害物と前記車両との間の距離値が含まれており、当該距離値が所定条件を満たしているときに前記報知音が出力される請求項1に記載の障害物認知支援装置。
  3. 前記距離値をパラメータとして得られるリバーブ特性に基づいて前記リバーブ音が生成される請求項2に記載の障害物認知支援装置。
  4. 前記所定条件が予め設定された閾値であり、前記距離値が前記閾値を下回ったときに予め設定されたリバーブ特性を有する報知音が出力される請求項2に記載の障害物認知支援装置。
  5. 前記基本音が前記車両の運転状態に対応付けられて前記車両が発する音であり、リバース音、ウインカー音、ハザード音のうちの少なくとも1つである請求項1から4のいずれか一項に記載の障害物認知支援装置。
  6. 前記報知音を出力するスピーカが複数設けられており、前記障害物の方向が認知可能なようにステレオ化された報知音が前記スピーカから出力される請求項1から5のいずれか一項に記載の障害物認知支援装置。
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