JP2009285845A - 印刷装置および印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷装置の循環経路におけるインクの循環の開始後、循環経路全体のインクの温度を速やかに上昇させる。
【解決手段】印刷装置1は、ヘッド32に接続される第1インクタンク34およびインクを貯溜する第2インクタンク51を備える。第2インクタンク51内のインクはポンプ54により第1インクタンク34に供給され、主減圧機構55により第2インクタンク51内を減圧することにより、第1インクタンク34からヘッド32を経由して第2インクタンク51へとインクが戻される。ポンプ54および主減圧機構55により循環経路におけるインクの循環を開始した直後において、インクを加熱しつつ主減圧機構55により第2インクタンク51内の圧力が通常動作時よりも低くされる。これにより、インクの温度が低く、粘度が高い状態においてもある程度のインク流量を確保して、循環経路全体のインクの温度を速やかに上昇させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット方式の印刷装置、および、当該印刷装置における印刷方法に関する。
従来より、インクの微小な液滴を吐出する複数の吐出口が配列されたヘッドを印刷媒体に沿って走査することにより、印刷媒体に印刷を行うインクジェット方式の印刷装置が用いられている。また、インクを貯溜するインクタンクとヘッドとの間にてインクを循環させつつ印刷を行う印刷装置も知られており、例えば特許文献1の装置では、プリントヘッドの下方に位置するとともに大気に開放される下方容器から、プリントヘッドの上方に位置するとともに大気に開放される上方容器にポンプにてインクを供給し、上方容器からプリントヘッドを介して下方容器へとインクを戻すことによりインクの循環が行われる。
インクの循環が行われる印刷装置では、仮にヘッド内にてインク中に気泡が発生した場合でも(例えば、ピエゾ駆動方式のヘッドでは、ピエゾの高速駆動による振動によりインク中に気泡が発生する場合がある。)、気泡をインクと共にインクタンクへと戻すことが可能となり、気泡がヘッドの吐出口まで移動して吐出口からインクが一時的に吐出されない状態が生じる(いわゆる、ノズル欠けが生じる)ことが抑制される。また、白色のインクを用いる場合によく見られる顔料の沈降等もインクの循環により改善することが可能となる。
なお、特許文献2では、インクタンクからヘッドにインクを供給する流路プレートにおいて、インク流路の周囲に間接的にインクを加熱する流路プレートヒータを配置し、インク流路の内部には、直接的にインクを加熱する流路ヒータを配置し、通常動作時は流路プレートヒータのみにより温度制御を行い、電源投入後の立ち上げ時等には、双方のヒータを駆動することにより、インクジェット記録装置において画像記録が可能となるまでの立ち上げ時間を短縮する手法が開示されている。
特表2002−533247号公報 特開2000−103081号公報
ところで、インクの循環が行われる印刷装置において、インクを所定の設定温度に加熱してインクの粘度を常温時よりも低くした状態で印刷が行われることがあり、この場合に、全体の駆動を停止した後、印刷装置を再度立ち上げて印刷を行う際には、循環するインクを設定温度まで上昇させる必要がある。しかしながら、インクの循環の開始直後では、インクの粘度が高いことにより、循環経路におけるインクの流量が通常動作時よりも大幅に低くなり、循環経路全体におけるインクの加熱に長時間を要してしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、印刷装置の循環経路におけるインクの循環の開始後、循環経路全体のインクの温度を速やかに上昇させることを目的としている。
請求項1に記載の発明は、インクジェット方式の印刷装置であって、所定の配列方向に配列された複数の吐出口から、前記配列方向に交差する方向に前記複数の吐出口に対して相対的に移動する印刷媒体に向けてインクの微小液滴を吐出するヘッドと、前記ヘッドの近傍にてインクを貯溜して前記ヘッドに接続される第1インクタンクと、インクを貯溜し、供給ラインを介して前記第1インクタンクに接続されるとともに、回収ラインを介して前記ヘッドに接続される第2インクタンクと、前記供給ラインに設けられ、前記第2インクタンク内のインクを前記第1インクタンクに供給するポンプと、前記第2インクタンク内を減圧することにより、前記第1インクタンクから前記ヘッドおよび前記回収ラインを経由して前記第2インクタンクに至る流路をインクにて満たした状態で前記流路を介して前記第1インクタンクから前記第2インクタンクへとインクを戻す減圧機構と、前記第2インクタンクから前記供給ライン、前記第1インクタンク、前記ヘッドおよび前記回収ラインを経由して前記第2インクタンクへと戻る循環経路のいずれかの位置に設けられるヒータと、前記ポンプおよび前記減圧機構により前記循環経路におけるインクの循環を開始した直後において、前記ヒータによりインクを加熱しつつ前記減圧機構により前記第2インクタンク内の圧力を通常動作時の圧力である通常循環圧力よりも低くする制御部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の印刷装置であって、前記循環経路のいずれかの位置にてインク温度を測定するインク温度測定部をさらに備え、前記制御部が、前記インク温度測定部の測定値に基づいて前記減圧機構を制御することにより、前記インク温度の増大に従って前記第2インクタンク内の圧力を前記通常循環圧力まで漸次増大する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の印刷装置であって、前記回収ラインに設けられ、インクの流量を調整する流量調整部をさらに備え、インクの循環を開始した直後において、前記流量調整部が内部の流路である開口を通常動作時よりも広げる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の印刷装置であって、前記第1インクタンク内の圧力を調整する圧力調整機構と、前記回収ラインにてインク流量を測定するインク流量測定部とをさらに備え、前記制御部が、前記第2インクタンク内の圧力および前記インク流量測定部の測定値に基づいて前記圧力調整機構を制御することにより、前記複数の吐出口内にインクのメニスカスが形成される状態を保つ。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の印刷装置であって、前記第1インクタンク内の圧力を調整する圧力調整機構をさらに備え、前記制御部が、前記インク温度測定部の測定値に基づいて前記減圧機構および前記圧力調整機構を制御することにより、前記複数の吐出口内にインクのメニスカスが形成される状態を保ちつつ前記第2インクタンク内の圧力を前記通常循環圧力まで漸次増大する。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の印刷装置であって、前記ヒータが前記第2インクタンクに設けられる。
請求項7に記載の発明は、インクジェット方式の印刷装置における印刷方法であって、前記印刷装置が、所定の配列方向に配列された複数の吐出口から、前記配列方向に交差する方向に前記複数の吐出口に対して相対的に移動する印刷媒体に向けてインクの微小液滴を吐出するヘッドと、前記ヘッドの近傍にてインクを貯溜して前記ヘッドに接続される第1インクタンクと、インクを貯溜し、供給ラインを介して前記第1インクタンクに接続されるとともに、回収ラインを介して前記ヘッドに接続される第2インクタンクと、前記供給ラインに設けられ、前記第2インクタンク内のインクを前記第1インクタンクに供給するポンプと、前記第2インクタンク内を減圧することにより、前記第1インクタンクから前記ヘッドおよび前記回収ラインを経由して前記第2インクタンクに至る流路をインクにて満たした状態で前記流路を介して前記第1インクタンクから前記第2インクタンクへとインクを戻す減圧機構と、前記第2インクタンクから前記供給ライン、前記第1インクタンク、前記ヘッドおよび前記回収ラインを経由して前記第2インクタンクへと戻る循環経路のいずれかの位置に設けられるヒータとを備え、前記印刷方法が、a)前記ポンプおよび前記減圧機構を駆動することにより前記循環経路におけるインクの循環を開始する工程と、b)前記a)工程の直後において、前記ヒータによりインクを加熱しつつ前記減圧機構により前記第2インクタンク内の圧力を通常動作時の圧力である通常循環圧力よりも低くする工程と、c)前記循環経路におけるインク温度が設定温度以上となった後に、前記第2インクタンク内を前記通常循環圧力としつつ前記ヘッドから印刷媒体に向けてインクを吐出することにより印刷を行う工程とを備える。
本発明によれば、印刷装置の循環経路全体のインクの温度を速やかに上昇させることができ、循環経路におけるインクの循環の開始後、短時間にて印刷を開始することができる。
また、請求項3の発明では、インク流量を増大して、循環経路全体のインクの温度をより短時間にて上昇させることができ、請求項4および5の発明では、吐出口からのインクの漏れを防止するとともに、吐出口からヘッド内に空気が吸い込まれて、通常動作時にインクの吐出に不具合が生じることを防止することができ、請求項6の発明では、ヒータを循環経路に容易に設けることができる。
図1は印刷装置1の外観を示す斜視図である。印刷装置1は、例えばフィルム等の撥液性を有するシート状の基材9上にインクジェット方式にてカラー印刷を行うものである。
図1の印刷装置1は本体11および制御部4を備え、本体11はシート状の基材9を図1中のY方向(以下、「走査方向」ともいう。)に移動する搬送部27、および、搬送部27による移動途上の基材9に向けてインクの微小液滴を吐出する吐出部3を備える。搬送部27では、それぞれが図1中のX方向に長い複数のローラ271がY方向に配列されており、複数のローラ271の(+Y)側にはロール状の基材9(供給ロール)を保持する供給部272が設けられ、複数のローラ271の(−Y)側にはロール状の基材9(巻取ロール)を保持する巻取部273が設けられる。以下の説明では、単に基材9という場合は搬送途上の部位(すなわち、複数のローラ271上の基材9の部位)を指すものとする。
搬送部27の1つのローラ271aには基材9の走査方向の移動速度を検出するエンコーダ29が設けられ、制御部4がエンコーダ29の出力に基づいて巻取部273のモータの回転を制御することにより、基材9が(−Y)方向に一定速度にて移動する。実際には、供給部272が有するモータにて基材9に対して移動方向とは逆向き(すなわち、(+Y)方向)の負荷(テンション)を付与することにより、複数のローラ271上の基材9が波打つことなく滑らかに移動する。
複数のローラ271の上方(図1中の(+Z)側)には吐出部3が配置され、吐出部3は複数のローラ271を跨ぐようにして基台20に設けられるフレーム25に固定される。フレーム25上には紫外線を出射する光源39が設けられ、複数の光ファイバ(実際には、複数の光ファイバは束状となっており、図1では符号391を付して1本の太線にて示している。)を介して光源39からの光が吐出部3の内部へと導入される。
図2は吐出部3の底面図である。図2に示すように、吐出部3はそれぞれが互いに異なる色のインクを吐出する複数の(図2では、4個の)ヘッドユニット33を備え、複数のヘッドユニット33はY方向に配列されて吐出部3の本体30に固定される。図2中の最も(+Y)側のヘッドユニット33はK(ブラック)の色のインクを吐出し、Kのヘッドユニット33の(−Y)側のヘッドユニット33はC(シアン)の色のインクを吐出し、Cのヘッドユニット33の(−Y)側のヘッドユニット33はM(マゼンタ)の色のインクを吐出し、最も(−Y)側のヘッドユニット33はY(イエロー)の色のインクを吐出する。各色のインクは紫外線硬化剤を含んでおり、紫外線硬化性を有している。なお、吐出部3に、ライトシアン、ライトマゼンタ、ホワイト等の他の色用のヘッドユニットがさらに設けられてもよい。
各ヘッドユニット33では、例えばピエゾ駆動方式の複数のヘッド32が図2中のX方向(Y方向およびZ方向に垂直な方向であり、以下、「幅方向」という。)に千鳥状に配列されており、各ヘッド32の下面((−Z)側の面)には複数の吐出口(一部のヘッド32においてのみ符号321を付す点にて示す。)が幅方向に配列形成される。これにより、ヘッドユニット33の全体では、配列方向である幅方向に多数の吐出口321が一定のピッチにて配列され、基材9上において走査方向の各位置にて、幅方向に一列に並ぶ複数のドットの形成が可能とされる。実際には、各ヘッドユニット33の複数の吐出口321は幅方向に関して基材9上の印刷領域の全体に亘って(ここでは、基材9の幅方向の幅のほぼ全体に亘って)設けられており、基材9が吐出部3の下方を一回通過するのみで基材9への画像の印刷が完了する(いわゆる、ワンパス印刷)。
また、図2の吐出部3には、光源39に接続される光照射部38が複数のヘッドユニット33の(−Y)側に設けられる。光照射部38では、複数の光ファイバがX方向に沿って配列されており、基材9上においてX方向に伸びる線状の領域に光照射部38により紫外線が照射される。
印刷装置1では、各ヘッドユニット33がインク循環機構5(後述の図3参照)に接続されており、インク循環機構5によりインクがヘッドユニット33に供給されるとともに、ヘッドユニット33からインクが回収される。以下の説明では、複数の色のうちの一の色のヘッドユニット33およびインク循環機構5に着目するが、他の色のものも同様の構成となっている。
図3はヘッドユニット33およびインク循環機構5の構成を示す図である。なお、図3では3個のヘッド32を図示しているが、実際のヘッドユニット33には図2のように多数のヘッド32が設けられる。
図3に示すように、ヘッドユニット33は、複数のヘッド32の上方近傍にてインクを貯溜する第1インクタンク34、第1インクタンク34から複数のヘッド32へとインクをそれぞれ導入するインク導入部である複数のインク導入管351、複数のヘッド32の上方にて第1インクタンク34と2段構造にて設けられ、複数のヘッド32からのインクが流入する内部空間を有するマニホールド本体36、並びに、複数のヘッド32とマニホールド本体36とをそれぞれ接続するとともに複数のヘッド32内のインクをマニホールド本体36へと導くインク導出部である複数のインク導出管352を備える。1つのヘッド32にはインク温度測定部である温度センサ322が設けられ、ヘッド32内のインク温度が測定される。
インク循環機構5は、インクを貯溜する第2インクタンク51を備え、第2インクタンク51は供給ライン52を介してヘッドユニット33の第1インクタンク34に接続されるとともに、回収ライン53、並びに、ヘッドユニット33のマニホールド本体36および複数のインク導出管352を介して複数のヘッド32に接続される。供給ライン52にはポンプ54およびフィルタ521が設けられ、フィルタ521にてインク内の不要物を除去しつつポンプ54により第2インクタンク51内のインクが第1インクタンク34に供給され、第1インクタンク34にてインクが貯溜される。第2インクタンク51の内部空間の水平な面における断面積は鉛直方向にほぼ一定となっており(第1インクタンク34において同様)、当該断面積は第1インクタンク34よりも大きくされる。
また、第2インクタンク51にはポンプ、圧力調整バルブ、圧力計等を有する主減圧機構55が接続されており、印刷装置1の通常動作時には主減圧機構55により第2インクタンク51内(の気体)が大気圧より数百ミリバール(mbar)(例えば、500mbar(すなわち、5×10パスカル(Pa)))だけ低い圧力(以下、「通常循環圧力」という。)とされることにより、第1インクタンク34から複数のインク導入管351、複数のヘッド32、複数のインク導出管352、マニホールド本体36および回収ライン53を経由して第2インクタンク51に至る流路(以下、「回収流路」という。)をインクにて満たした状態で、回収流路を介して第1インクタンク34から第2インクタンク51へとインクが戻される。
回収ライン53には、インク流量を測定するインク流量測定部532、および、インクの流量を調整する流量調整部である流量調整バルブ531が設けられており、流量調整バルブ531の内部の流路である開口(以下、「流路開口」という。)の面積に応じて、第1インクタンク34から第2インクタンク51へのインクの流量が制限される。本実施の形態における通常動作では、流量調整バルブ531内の流路開口の面積は変更されないため、第1インクタンク34から第2インクタンク51へのインクの流量は第2インクタンク51内の圧力(正確には、第1インクタンク34と第2インクタンク51との圧力差)に主に依存することになる。インク循環機構5では、主減圧機構55により第2インクタンク51内の圧力がほぼ一定に制御されるため、ヘッド32におけるインクの流量が時間的にほぼ一定となる。
第1インクタンク34および第2インクタンク51のそれぞれには、インクの液面の位置(すなわち、インクレベル)を検出するインクレベルセンサ341,511が設けられる。第1インクタンク34および第2インクタンク51のそれぞれでは、所定の設定液面レベル(図3中にて符号L1,L2を付す破線にて示す。)を中央として上限である補充停止レベル、および、下限である補充開始レベルが設定されている。第1インクタンク34では、インクの液面の位置が補充開始レベル以下となると、ポンプ54により第2インクタンク51からインクが補充(供給)され、第2インクタンク51では、インクの液面の位置が補充開始レベル以下となると、図示省略のメインインクタンクからインクが補充される。
また、第2インクタンク51にはヒータ512および温度センサ513が設けられ、インクを常温よりも高い所定の設定温度(例えば45℃)に加熱してインクの粘度が常温時の粘度よりも低くされる。実際には、ヘッド32にはドライバ回路が設けられており、温度が調整されたインクがヘッド32を通過することにより、ドライバ回路の冷却も行われる。これにより、印刷装置1では、別途冷却機構を設ける場合に比べて、印刷装置の製造コストが削減される。
第1インクタンク34には、ポンプ、圧力調整バルブ、圧力計等を有し、第1インクタンク34内(の気体)の圧力が調整可能な補助圧力調整機構37が接続されており、通常動作時には、補助圧力調整機構37により第1インクタンク34内が大気圧より数mbarだけ低い圧力(以下、「通常補助圧力」という。)とされる(すなわち、第1インクタンク34内が僅かに負圧にされる)。印刷装置1では、このように第1インクタンク34内が減圧された状態において、各ヘッド32の複数の吐出口におけるインクの圧力が負圧になり、吐出口内にインクのメニスカスが形成されて吐出口からのインクの漏れが防止される。なお、吐出口内にインクのメニスカスが形成される際の吐出口におけるインクの圧力はメニスカス圧とも呼ばれる。
以上のように、図3のインク循環機構5では、ポンプ54を駆動することにより第2インクタンク51内のインクが供給ライン52を介してヘッドユニット33の第1インクタンク34に供給されるとともに、第2インクタンク51内を負圧にすることにより回収ライン53を介して第1インクタンク34から第2インクタンク51へとインクが戻される。これにより、第2インクタンク51から供給ライン52、第1インクタンク34、ヘッド32および回収ライン53を経由して第2インクタンク51へと戻る循環経路にてインクの循環を行いつつ、第2インクタンク51内の負圧を利用して、第2インクタンク51内にてインクが効率よく脱気され、ヘッド32内のインクに気泡が存在する場合に発生する吐出不良等、インクの吐出に不具合が生じることが防止される。
次に、全体の駆動を停止した後、印刷装置を再度立ち上げて印刷を行う際に、循環経路におけるインクの循環を開始した直後における印刷装置1の動作について説明する。図4は、印刷装置1における印刷に係る動作の流れを示す図である。
図3の印刷装置1では、印刷装置の主電源をONにすることにより、主減圧機構55による第2インクタンク51内の減圧、および、ポンプ54による第1インクタンク34へのインクの供給(実際には、第1インクタンク34内のインクの液面の位置に応じて断続的に行われる。)が開始されて循環経路におけるインクの循環が開始されると同時に(ステップS11)、第2インクタンク51にてヒータ512によるインクの加熱が開始される(ステップS12)。続いて、短時間にて印刷を開始するために、インク循環の初期動作が行われる(ステップS13)。
図5はインク循環の初期動作の流れを示す図であり、図4のステップS13にて行われる処理を示している。インクの循環が開始されると、印刷装置1では、ヘッド32の温度センサ322にてインク温度が測定される(ステップS21)。インク温度の測定値は制御部4(図1参照)に入力され、測定値が設定温度よりも低い場合には(ステップS22)、測定値に基づいて主減圧機構55が制御される(ステップS23)。
図6は第2インクタンク51の目標圧力とインク温度との関係を示す図であり、図6の縦軸は第2インクタンク51の目標圧力を示し、横軸はヘッド32におけるインク温度を示す。制御部4では、図6に示す第2インクタンク51の目標圧力とインク温度との関係が予め準備されており、例えばインク温度の測定値がθである場合には、図6に示す関係においてインク温度θに対応する目標圧力Pが特定される。そして、第2インクタンク51内が目標圧力Pとなるように主減圧機構55が制御される。
このとき、図6に示す第2インクタンク51の目標圧力とインク温度との関係では、インク温度が設定温度θ以上となる範囲にて目標圧力が通常循環圧力Pにて一定とされており、インク温度が設定温度θよりも低くなるに従って目標圧力も低くなっている(すなわち、負圧が大きくなっている。)。実際には、図6に示す関係では目標圧力の下限である下限圧力Pも定められており、インク温度がある温度θ以下となる範囲では、目標圧力は下限圧力Pにて一定とされる。印刷装置1では、第2インクタンク51内の圧力の変化によりヘッド32内の圧力も僅かに変化するため、第2インクタンク51に対する下限圧力Pは、第1インクタンク34内が通常補助圧力とされた状態において、ヘッド32の吐出口にてインクのメニスカスが形成される限界の圧力として予め求められている。なお、図6中の温度θから設定温度θまでの間において、第2インクタンク51の目標圧力は必ずしもインク温度に対して線形に変化する必要はない。
印刷装置1では、ヘッド32におけるインク温度を測定しつつ、インク温度の測定値に基づいて主減圧機構55を制御する動作が繰り返される(ステップS21〜S23)。これにより、図7中に符号711を付す破線にて示すように、インクの循環開始時刻T1からの時間の経過に従ってヘッド32におけるインク温度が高くなり、時刻T2にて設定温度θに到達する。また、図7中に符号712を付す実線にて示すように、インク温度がθ以下となる期間では第2インクタンク51内の圧力が下限圧力Pにて一定とされ、インク温度がθよりも高くなる期間ではインク温度の増大(および時間の経過)に従って第2インクタンク51内の圧力が通常循環圧力Pまで漸次増大されることとなる。
制御部4では、ヘッド32内のインク温度が設定温度θ以上となったことが確認されると(ステップS21,S22)、インク循環の初期動作が終了され、続いて、基材9を走査方向に移動しつつ複数のヘッドユニット33から基材9へのインクの吐出を制御することにより印刷が行われる(図4:ステップS14)。実際には、インク循環の初期動作の終了後の通常動作時には、ヘッド32におけるインク温度を測定しつつヒータ512が制御されてインク温度が設定温度θに保たれるとともに、主減圧機構55により第2インクタンク51内が通常循環圧力にて一定に保たれる。
印刷装置1における印刷動作が完了した後、印刷装置1の全体の駆動を停止する際には、ヒータ512によるインクの加熱が停止されるとともに(ステップS15)、主減圧機構55およびポンプ54が停止されて循環経路におけるインクの循環が停止される(ステップS16)。
以上に説明したように、印刷装置1では、ポンプ54および主減圧機構55により循環経路におけるインクの循環を開始した直後において、ヒータ512によりインクを加熱しつつ主減圧機構55により第2インクタンク51内の圧力が、通常動作時の圧力である通常循環圧力よりも低くされる。これにより、インクの温度が低く、粘度が高い状態においてもある程度のインク流量を確保して、循環経路全体のインクの温度を速やかに上昇させることができ、循環経路におけるインクの循環の開始後、短時間にて印刷を開始することができる。また、印刷装置1では、インク温度の増大に従って第2インクタンク51内の圧力を通常循環圧力まで漸次増大することにより、第2インクタンク51内の圧力を滑らかに変化させることができる。
次に、インク循環の初期動作の他の例について述べる。図8は他の例に係るインク循環の初期動作の流れの一部を示す図であり、図5のステップS23とステップS21との間にて行われる処理を示している。
本動作例では、循環経路におけるインクの循環が開始され、ヘッド32内のインク温度が設定温度よりも低いことが確認されると(図5:ステップS21,S22)、上記動作例と同様に、インク温度の測定値に基づいて主減圧機構55が制御されるとともに(ステップS23)、補助圧力調整機構37も制御される(図8:ステップS23a)。
ここで、本動作例では、図3の流量調整バルブ531内の流路開口の面積が一定とされており、この場合、第1インクタンク34からヘッド32を経由して第2インクタンク51に至る回収流路において第1インクタンク34からインク導入管351を介してヘッド32に至る流路の抵抗をRin、ヘッド32からインク導出管352、マニホールド本体36および回収ライン53を介して第2インクタンク51に至る流路の抵抗をRout、第1インクタンク34内の圧力をU、ヘッド32内のインクの圧力をV、第2インクタンク51内の圧力をWとすると、(U−V)と(V−W)との比が、RinとRoutとの比に等しくなり(すなわち、((U−V):(V−W)=Rin:Rout))、ヘッド32内のインクの圧力Vが((U・Rout+W・Rin)/(Rin+Rout))として表される。
例えば、通常動作時において、第1インクタンク34内の圧力Uの大気圧との差が0barであり、第2インクタンク51内の圧力Wの大気圧との差が(−0.3)barであり(すなわち、圧力Wが大気圧よりも0.3barだけ低い。)、RinとRoutとの比が1対9である場合には、ヘッド32内のインクの圧力Vの大気圧との差は(−0.03)barとなり、この状態において吐出口内にインクのメニスカスが形成される。なお、正確には、第1インクタンク34内の圧力Uは大気圧よりも数mbar低い。
したがって、印刷装置1では、図5のステップS23の処理にて第2インクタンク51内の目標圧力が、大気圧との差が(−0.6)barとなる値とされる場合には、図8のステップS23aの処理にて、大気圧との差が(+0.033)barとなる値が第1インクタンク34の目標圧力として特定され、第1インクタンク34内が目標圧力となるように補助圧力調整機構37が制御される。これにより、ヘッド32内のインクの圧力の大気圧との差が通常動作時と同様に(−0.03)barとなり、吐出口内にインクのメニスカスが形成される。このとき、既述のように、インク温度の測定値に基づいて第2インクタンク51の目標圧力が決定されるため、第2インクタンク51内の圧力(目標圧力)に基づいて決定される第1インクタンク34内の目標圧力も、実質的にインク温度の測定値に基づいて特定されることとなる。なお、ヘッド32内のインクの圧力Vの大気圧との差は、ヘッドの設計によっては(−0.03)barよりも大きく(0に近く)される。
補助圧力調整機構37により第1インクタンク34内の圧力が調整されると(または、調整動作に並行して)、図5のステップS21に戻って、ヘッド32におけるインク温度が測定される。そして、インク温度の測定値が設定温度よりも低いことが確認されると(ステップS22)、測定値に基づいて第2インクタンク51の目標圧力および第1インクタンク34の目標圧力が特定され、主減圧機構55および補助圧力調整機構37が制御される(ステップS23、図8:ステップS23a)。
印刷装置1では、ヘッド32におけるインク温度を測定しつつ、温度センサ322の測定値に基づいて主減圧機構55および補助圧力調整機構37を制御する動作が繰り返され(図5:ステップS21〜S23、図8:ステップS23a)、ヘッド32内のインクの圧力をほぼ通常動作時の圧力として、ヘッド32の複数の吐出口内にインクのメニスカスが形成される状態を保ちつつ、インク温度の増大に従って第2インクタンク51内の圧力が通常循環圧力まで漸次増大される。制御部4では、ヘッド32内のインク温度が設定温度以上となったことが確認されると(図5:ステップS21,S22)、インク循環の初期動作が終了する。インク循環の初期動作の終了後では、第2インクタンク51内が通常循環圧力にて保たれるとともに、第1インクタンク34内も通常補助圧力にて保たれる。
図9は、第1インクタンク34からヘッド32および回収ライン53を経由して第2インクタンク51に至る回収流路におけるインクの圧力分布を示す図である。図9の縦軸はインクの圧力を示し、横軸は回収流路における第1インクタンク34からの距離を示している。
図9では、印刷装置1の通常動作時の圧力分布を符号721を付す破線にて示しており、通常動作時において第1インクタンク34(図9中の距離が0の位置)では通常補助圧力U0とされ、第2インクタンク51(図9中の距離がBの位置)では通常循環圧力W0とされ、回収流路では第1インクタンク34からの距離が増大するに従って(原則として)インクの圧力が低下する。このとき、ヘッド32(図9中の距離がAの位置)では、吐出口内にてインクのメニスカスが形成されるように、大気圧よりも僅かに低い圧力V0とされる。実際には、第1インクタンク34からの距離に対してインクの圧力が線形に低下する訳ではないが、図9の線721ではインクの圧力分布を簡素化して示している(後述の線722,723において同様)。
ここで、インク循環の初期動作において、第1インクタンク34内を通常補助圧力U0にて保ちつつ第2インクタンク51内が通常循環圧力W0よりも低い圧力W1とされる場合、図9中に符号722を付す一点鎖線にて示すように、ヘッド32内のインクの圧力が、通常動作時の圧力V0よりも低い圧力V1となる。
これに対し、本動作例では、温度センサ322の測定値に基づいて主減圧機構55および補助圧力調整機構37が制御されることにより、第2インクタンク51内が圧力W1とされる場合に、図9中に符号723を付す実線にて示すように、ヘッド32内のインクの圧力が通常動作時の圧力V0と等しくなるように、第1インクタンク34内が通常補助圧力U0よりも高い圧力U1に調整される。これにより、インク循環の初期動作において、複数の吐出口内にインクのメニスカスが形成される状態が確実に保持される。その結果、吐出口からのインクの漏れを防止するとともに、吐出口からヘッド32内に空気が吸い込まれて、通常動作時にインクの吐出に不具合(例えば、ノズル欠け)が生じることを確実に防止することができる。なお、本動作例では、第2インクタンク51内の圧力が上述の下限圧力P(図6および図7参照)よりも低くされてもよく、この場合でも、第2インクタンク51内の圧力(目標圧力)に合わせて第1インクタンク34内の圧力を調整することにより、吐出口内にインクのメニスカスが形成される状態を保つことが可能である。
次に、インク循環の初期動作のさらに他の例について述べる。図10はさらに他の例に係るインク循環の初期動作の流れの一部を示す図であり、図5のステップS23とステップS21との間にて行われる処理を示している。なお、図10にて符号S29を付す破線の矩形にて囲む処理は、後述の動作例にて行われる処理である。
本動作例では、循環経路におけるインクの循環の開始後、上記動作例と同様に、図3の温度センサ322におけるインク温度の測定値が設定温度よりも低いことが確認されて主減圧機構55が制御されると(図5:ステップS21〜S23)、インク流量測定部532においてインク流量が測定され、インク流量の測定値が制御部4(図1参照)に入力される(図10:ステップS24)。実際には、図11に示すように、インクの循環開始時刻T1の直後では、インクの温度が低いためインクの粘度が高くなっており、インク流量は低くなる。
ここで、制御部4ではインク流量の下限値Fおよび上限値Fが予め設定されており、インクの循環開始時刻T1の直後では、インク流量の測定値が下限値F以下であることが確認され(ステップS25)、流量調整バルブ531の流路開口が上述の通常動作時の面積よりも所定量だけ広げられる(すなわち、開度が大きくされる。)(ステップS26)。これにより、第1インクタンク34からヘッド32を経由して第2インクタンク51に至る回収流路におけるインク流量が増大される。なお、第1インクタンク34内の圧力は通常補助圧力にて保持されている。
続いて、図5のステップS21に戻って、ヘッド32におけるインク温度が測定される。インク温度の測定値が設定温度よりも低いことが確認されて主減圧機構55が制御されると(ステップS22,S23)、インク流量測定部532においてインク流量が測定される(図10:ステップS24)。そして、インク流量の測定値が下限値F以下である場合には(ステップS25)、流量調整バルブ531の流路開口が所定量だけさらに広げられ(ステップS26)、図5のステップS21に戻る。また、インク流量の測定値が下限値Fよりも大きく、かつ、上限値Fよりも小さい場合には(ステップS25,S27)、流量調整バルブ531の流路開口の大きさは変更されず、図5のステップS21に戻る。
このようにして、インク温度の測定値に基づく主減圧機構55の制御、および、インク流量の測定値に基づく流量調整バルブ531の制御が繰り返し行われる(図5:ステップS21〜S23,図10:ステップS24〜S27)。インクの循環開始時刻T1からある程度の時間が経過すると、インクの温度も高くなり、第2インクタンク51内の負圧も小さくされるが、実際には、図11に示すように、インク流量が上限値F以上となることがある。このように、インク流量の測定値が上限値F以上となることが確認される場合には(ステップS24,S25,S27)、流量調整バルブ531の流路開口が所定量だけ狭められる(ステップS28)。これにより、回収流路におけるインク流量が低減され、インク流量が上限値Fよりも大幅に多くなることが防止される。
ここで、インク流量の上限値Fは、ポンプ54による第2インクタンク51から第1インクタンク34へのインクの供給量(すなわち、流量)の最大値とされており、本動作例では第1インクタンク34から第2インクタンク51へのインク流量が、第2インクタンク51から第1インクタンク34へのインクの供給量よりも大幅に多くなることを防止して、第1インクタンク34のインク量が過度に少なくなる(第2インクタンク51のインク量が過度に多くなる)ことが防止される。
一方、第1インクタンク34から第2インクタンク51へのインク流量が過度に少ない場合、第1インクタンク34では、インクの液面の位置が設定液面レベルL1近傍となるようにポンプ54が制御されるため、第2インクタンク51にて加熱されたインクがヘッド32に供給される量も少なくなり、供給ライン52や第1インクタンク34における放熱の影響によりヘッド32内のインク温度が設定温度よりも低い温度にて収束してしまう。そこで、インク流量の下限値Fは、ヘッド32内のインク温度を設定温度にて維持することが可能な最少のインク流量として求められており、インク流量が下限値Fよりも多くなるように流量調整バルブ531が制御されることにより、ヘッド32内のインク温度を設定温度まで上昇させることが可能となる。なお、インク流量の上限値Fが通常動作時のインク流量の例えば110%とされ(ただし、上記の上限値Fよりも低い。)、下限値Fが通常動作時のインク流量の90%とされ(ただし、上記の下限値Fよりも高い。)、インク循環の初期動作におけるインク流量の許容範囲が狭められてもよい(すなわち、インク流量を安定させてもよい。)。
印刷装置1では、ヘッド32内のインク温度が設定温度以上となったことが確認されると(図5:ステップS21,S22)、インク循環の初期動作が終了する。インク循環の初期動作の終了後では、流量調整バルブ531の流路開口が通常動作時の面積に戻されるとともに、第2インクタンク51内が通常循環圧力とされる。
ここで、循環経路におけるインクの循環を開始した直後において、第2インクタンク51内を通常循環圧力にて維持しつつ流量調整バルブ531の流路開口の面積のみを大きくすることも考えられるが、実際には、インクの温度が低く、粘度が高い状態で流量調整バルブ531の流路開口の面積のみを大きくしてもインクの流量をあまり増大することはできない。
これに対し、本動作例では、インクの循環を開始した直後において、主減圧機構55により第2インクタンク51内の圧力を通常循環圧力よりも低くしつつ、流量調整バルブ531の流路開口が通常動作時よりも広げられる。これにより、第2インクタンク51内を通常循環圧力にて維持しつつ流量調整バルブ531の流路開口の面積のみを大きくする場合、および、第2インクタンク51内の圧力を通常循環圧力よりも低くしつつ流量調整バルブ531の流路開口の大きさを変更しない場合(すなわち、図5のみを参照して説明した上記動作例の場合)に比べて、インク流量を増大して、循環経路全体のインクの温度をより短時間にて上昇させることが可能となる。また、本動作例では、図5のみを参照して説明した上記動作例の場合に比べて、第2インクタンク51内の圧力を通常循環圧力に近似させて(すなわち、負圧の制御範囲を狭くして)、同等以上のインク流量を確保することも可能である。
次に、図10のインク循環の初期動作において補助圧力調整機構37により第1インクタンク34内の圧力も調整する場合について説明する。以下の動作では、図10にて符号S29を付す破線の矩形にて囲む処理も行われる。
本動作例では、流量調整バルブ531内の流路開口の面積が変更されることにより、回収流路において第1インクタンク34からインク導入管351を介してヘッド32に至る流路の抵抗Rinと、ヘッド32からインク導出管352、マニホールド本体36および回収ライン53を介して第2インクタンク51に至る流路の抵抗Routとの比が変動する。
そこで、印刷装置1では、インク循環の初期動作を行う前の事前準備として、第1インクタンク34内の圧力を一定に保ちつつ、第2インクタンク51内を大気圧との差が、例えば(−0.1)、(−0.2)、(−0.3)、(−0.4)および(−0.5)barのそれぞれとなる圧力(負圧)にした場合において、インク流量を100、200、300、400および500ミリリットル毎分(ml/min)のそれぞれとするときのヘッド32の吐出口におけるインクの圧力が測定される。これにより、第2インクタンク51内の圧力、インク流量、第1インクタンク34内の圧力、および、吐出口におけるインクの圧力の関係を示す関係式が求められる。
実際に、インク循環の初期動作を行う際には、図5のステップS21にて、ヘッド32におけるインク温度が測定され、測定値が設定温度よりも低いことが確認されて主減圧機構55が制御されると(ステップS22,S23)、インク流量測定部532においてインク流量が測定され(図10:ステップS24)、流量調整バルブ531が制御される(流路開口の大きさを変更しない場合を含む。)(ステップS25〜S28)。そして、上記関係式に第2インクタンク51内の圧力(第2インクタンク51の目標圧力であってもよい。)、インク流量の測定値、および、通常動作時の吐出口におけるインクの圧力(目標とされる圧力)が代入されて、第1インクタンク34の目標圧力が求められ、第1インクタンク34内が目標圧力となるように補助圧力調整機構37が制御される(ステップS29)。
印刷装置1では図5のステップS21に戻って上記処理が繰り返され(ステップS22,S23、図10:ステップS24〜S29)、ヘッド32内のインク温度が設定温度以上となったことが確認されると(図5:ステップS21,S22)、インク循環の初期動作が終了する。インク循環の初期動作の終了後では、流量調整バルブ531の流路開口が通常動作時の面積に戻されるとともに、第1インクタンク34および第2インクタンク51内がそれぞれ通常補助圧力および通常循環圧力とされる。
なお、印刷装置1では、第2インクタンク51内の圧力、インク流量、第1インクタンク34内の圧力、および、吐出口におけるインクの圧力の関係を示すテーブルが準備され、インク循環の初期動作時に、第2インクタンク51内の圧力、インク流量の測定値、および、通常動作時の吐出口におけるインクの圧力を用いて当該テーブルを参照することにより、第1インクタンク34の目標圧力が求められてもよい。
以上に説明したように、印刷装置1では、インク循環の初期動作において、変動する第2インクタンク51内の圧力およびインク流量の測定値に基づいて補助圧力調整機構37を制御することにより、ヘッド32の複数の吐出口におけるインクの圧力を通常動作時における圧力に近似させることができる。これにより、複数の吐出口内にてインクのメニスカスが形成される状態を確実に保ちつつ、第2インクタンク51から供給ライン52、第1インクタンク34、ヘッド32および回収ライン53を経由して第2インクタンク51へと戻る循環経路全体のインクの温度を速やかに上昇させることができ、循環経路におけるインクの循環の開始後、ノズル欠け等の発生が防止される高精度な印刷を短時間にて開始することが実現される。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
図3の印刷装置1では、第1インクタンク34等、循環経路における任意の位置にヒータを取り付けることが可能である。ただし、ヒータを循環経路に容易に取り付けるには、他の構成要素に比べて大きな部材とされる第2インクタンク51にヒータ512が設けられるのが好ましい。
上記実施の形態では、ヘッド32に設けられる温度センサ322の測定値に基づいて主減圧機構55(および補助圧力調整機構37)が制御されるが、第2インクタンク51に設けられる温度センサ513の測定値に基づいて第2インクタンク51内の圧力を制御することも可能である。また、第1インクタンク34や供給ライン52等に温度センサが設けられ、その測定値が主減圧機構55の制御に利用されてもよい。このように、印刷装置1では、循環経路内のいずれかの位置(すなわち、任意の位置)に温度センサを設けることにより、インク温度の測定値に基づく主減圧機構55の制御が可能となる。
印刷装置1では、循環経路におけるインクの循環を開始した直後において、ヒータ512によりインクを加熱しつつ主減圧機構55により第2インクタンク51内の圧力が通常循環圧力よりも低くされるのであるならば、例えばインク流量測定部532におけるインク流量の測定値に基づいて主減圧機構55を制御することも可能である。
また、図3の印刷装置1では、1つのヘッドユニット33がインク循環機構5に接続されるが、同様の構造の複数のヘッドユニット33がインク循環機構5に接続されてもよい。この場合、好ましくは供給ライン52の第2インクタンク51とは反対側が複数の分岐供給ラインに分岐して複数のヘッドユニット33の第1インクタンク34にそれぞれ接続され、回収ライン53の第2インクタンク51とは反対側が複数の分岐回収ラインに分岐して複数のヘッドユニット33のマニホールド本体36にそれぞれ接続され、1つの補助圧力調整機構37からの圧力調整管が分岐して複数のヘッドユニット33の第1インクタンク34に接続される。そして、上記動作例と同様にして、主減圧機構55(並びに、補助圧力調整機構37および流量調整バルブ531)を制御することにより、循環経路におけるインクの循環の開始後、短時間にて印刷を開始することが可能となる。
図1の印刷装置1(いわゆる、ロールtoロール方式の印刷装置)では、基材9を走査方向に移動する搬送部27により、複数の吐出口の配列方向に交差する走査方向に基材9が吐出部3に対して一定速度にて移動するが、印刷装置1では印刷時に吐出部3を走査方向に移動する機構が設けられてもよい。また、図12に示す印刷装置1a(枚葉式の印刷装置)のように、矩形の基材9を保持するステージ21、および、ステージ21を走査方向(図12中のY方向)に移動するステージ移動機構22が設けられてもよい。このように、基材9を吐出部3に対して相対的に走査方向に移動する走査機構は様々な構成にて実現可能である。なお、図12の印刷装置1aでは、基台20上に設けられる位置検出モジュール23により、基台20に対するステージ21の位置が検出可能となっている。
印刷装置1,1aにおける印刷媒体は、シート状の基材9以外に、プラスチックにて形成される板状の部材や印刷用紙等であってもよい。
印刷装置の外観を示す斜視図である。 吐出部の底面図である。 インク循環機構の構成を示す図である。 印刷装置における印刷に係る動作の流れを示す図である。 インク循環の初期動作の流れを示す図である。 第2インクタンクの目標圧力とインク温度との関係を示す図である。 インク温度および第2インクタンク内の圧力の変化を示す図である。 インク循環の初期動作の他の例の流れの一部を示す図である。 回収流路におけるインクの圧力分布を示す図である。 インク循環の初期動作のさらに他の例の流れの一部を示す図である。 インク流量の変化を示す図である。 印刷装置の他の例を示す図である。
符号の説明
1,1a 印刷装置
4 制御部
9 基材
32 ヘッド
34 第1インクタンク
37 補助圧力調整機構
51 第2インクタンク
52 供給ライン
53 回収ライン
54 ポンプ
55 主減圧機構
321 吐出口
322 温度センサ
512 ヒータ
531 流量調整バルブ
532 インク流量測定部
S11〜S14 ステップ

Claims (7)

  1. インクジェット方式の印刷装置であって、
    所定の配列方向に配列された複数の吐出口から、前記配列方向に交差する方向に前記複数の吐出口に対して相対的に移動する印刷媒体に向けてインクの微小液滴を吐出するヘッドと、
    前記ヘッドの近傍にてインクを貯溜して前記ヘッドに接続される第1インクタンクと、
    インクを貯溜し、供給ラインを介して前記第1インクタンクに接続されるとともに、回収ラインを介して前記ヘッドに接続される第2インクタンクと、
    前記供給ラインに設けられ、前記第2インクタンク内のインクを前記第1インクタンクに供給するポンプと、
    前記第2インクタンク内を減圧することにより、前記第1インクタンクから前記ヘッドおよび前記回収ラインを経由して前記第2インクタンクに至る流路をインクにて満たした状態で前記流路を介して前記第1インクタンクから前記第2インクタンクへとインクを戻す減圧機構と、
    前記第2インクタンクから前記供給ライン、前記第1インクタンク、前記ヘッドおよび前記回収ラインを経由して前記第2インクタンクへと戻る循環経路のいずれかの位置に設けられるヒータと、
    前記ポンプおよび前記減圧機構により前記循環経路におけるインクの循環を開始した直後において、前記ヒータによりインクを加熱しつつ前記減圧機構により前記第2インクタンク内の圧力を通常動作時の圧力である通常循環圧力よりも低くする制御部と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記循環経路のいずれかの位置にてインク温度を測定するインク温度測定部をさらに備え、
    前記制御部が、前記インク温度測定部の測定値に基づいて前記減圧機構を制御することにより、前記インク温度の増大に従って前記第2インクタンク内の圧力を前記通常循環圧力まで漸次増大することを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記回収ラインに設けられ、インクの流量を調整する流量調整部をさらに備え、
    インクの循環を開始した直後において、前記流量調整部が内部の流路である開口を通常動作時よりも広げることを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記第1インクタンク内の圧力を調整する圧力調整機構と、
    前記回収ラインにてインク流量を測定するインク流量測定部と、
    をさらに備え、
    前記制御部が、前記第2インクタンク内の圧力および前記インク流量測定部の測定値に基づいて前記圧力調整機構を制御することにより、前記複数の吐出口内にインクのメニスカスが形成される状態を保つことを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記第1インクタンク内の圧力を調整する圧力調整機構をさらに備え、
    前記制御部が、前記インク温度測定部の測定値に基づいて前記減圧機構および前記圧力調整機構を制御することにより、前記複数の吐出口内にインクのメニスカスが形成される状態を保ちつつ前記第2インクタンク内の圧力を前記通常循環圧力まで漸次増大することを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記ヒータが前記第2インクタンクに設けられることを特徴とする印刷装置。
  7. インクジェット方式の印刷装置における印刷方法であって、
    前記印刷装置が、
    所定の配列方向に配列された複数の吐出口から、前記配列方向に交差する方向に前記複数の吐出口に対して相対的に移動する印刷媒体に向けてインクの微小液滴を吐出するヘッドと、
    前記ヘッドの近傍にてインクを貯溜して前記ヘッドに接続される第1インクタンクと、
    インクを貯溜し、供給ラインを介して前記第1インクタンクに接続されるとともに、回収ラインを介して前記ヘッドに接続される第2インクタンクと、
    前記供給ラインに設けられ、前記第2インクタンク内のインクを前記第1インクタンクに供給するポンプと、
    前記第2インクタンク内を減圧することにより、前記第1インクタンクから前記ヘッドおよび前記回収ラインを経由して前記第2インクタンクに至る流路をインクにて満たした状態で前記流路を介して前記第1インクタンクから前記第2インクタンクへとインクを戻す減圧機構と、
    前記第2インクタンクから前記供給ライン、前記第1インクタンク、前記ヘッドおよび前記回収ラインを経由して前記第2インクタンクへと戻る循環経路のいずれかの位置に設けられるヒータと、
    を備え、
    前記印刷方法が、
    a)前記ポンプおよび前記減圧機構を駆動することにより前記循環経路におけるインクの循環を開始する工程と、
    b)前記a)工程の直後において、前記ヒータによりインクを加熱しつつ前記減圧機構により前記第2インクタンク内の圧力を通常動作時の圧力である通常循環圧力よりも低くする工程と、
    c)前記循環経路におけるインク温度が設定温度以上となった後に、前記第2インクタンク内を前記通常循環圧力としつつ前記ヘッドから印刷媒体に向けてインクを吐出することにより印刷を行う工程と、
    を備えることを特徴とする印刷方法。
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