JP2009281974A - 煤検出装置 - Google Patents

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Hiroyuki Nishiyama
寛幸 西山
Norihiko Nadanami
紀彦 灘浪
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渉 松谷
Takio Kojima
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Abstract

【課題】触媒の劣化を恐れがなく、また、評価時における温度変化の影響が少なく、測定精度が高い煤検出装置を提供すること。
【解決手段】第1酸素濃度測定部23の第1検知電極9と煤捕集層21を、煤の侵入が可能な構成とするとともに、第2酸素濃度測定部25の第2検知電極11の表面に煤の侵入防止する煤制限層27を設けた煤検出センサ3を用いる。そして、第1酸素濃度測定部23の温度を、煤が残存し、しかも、(ポンピングによる酸素によって)煤の燃焼が可能な温度に制御し、この状態で、第1酸素濃度測定部23の両電極9、10間に電圧を印加して酸素のポンピングを行い、このポンピングされた酸素を用いて前記温度で煤を燃焼させる。よって、第1酸素濃度測定部23の電極9、10間の電流値I1と第1酸素濃度測定部25の電極11、12間の電流値I2との差から、煤の積算量を算出できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば内燃機関等において発生する粒子状物質(PM)、詳しくはカーボンからなる煤を検出する煤検出装置に関する。
従来より、例えばディーゼルエンジンの排気に含まれる煤の量を検出する装置として、酸素センサをベースとし、煤の燃焼によって減少した酸素濃度を測定することにより、排気中の煤の量を求める粒子状物質検出装置が提案されている(特許文献1参照)。
この技術は、表面に触媒層及び微細多孔体を設けた第1酸素センサと、表面に微細多孔体のみを設けた第2酸素センサとを備えた固体電解質基板を用いるものであり、第1酸素センサで検出された酸素濃度と第2酸素センサで検出された酸素濃度との間には、触媒層において煤の燃焼に消費される酸素の量だけ差が生じるので、この差から排気に含まれる煤の含有量を求める技術である。
特開2005−337782号公報
ところが、上述した従来技術では、長期的に使用した場合には、触媒層における加熱による粒成長や被毒等によって触媒が劣化し、センサ出力が変動するという問題があった。
また、従来技術では、煤を捕集して堆積量を評価する際には、燃焼温度以下の温度で煤を捕集し評価時に温度を上げるという手法のため、堆積量を算出する際にその温度変化による影響を受けてしまい、測定精度が低いという問題があった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、触媒の劣化を恐れがなく、また、評価時における温度変化の影響が少なく、測定精度が高い煤検出装置を提供することである。
(1)請求項1の発明は、被測定ガス中の煤を検出する煤検出装置であって、酸素イオン導電体に設けられた一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記両電極間に印加された電圧により、一方の電極から他方の電極に、前記煤を燃焼させるための酸素を供給する酸素供給部と、前記酸素イオン導電体を加熱する加熱手段と、前記煤の燃焼によって変化した酸素濃度を測定する第1酸素濃度測定部と、を備え、前記加熱手段によって、前記酸素イオン導電体の温度を、前記電極間に電圧を印加しない場合に前記煤の少なくとも一部が残存し、且つ、前記電極間に電圧を印加した場合に前記残存した煤の燃焼が可能な温度に制御するとともに、前記電圧印加手段によって前記電極間に電圧を印加することにより、前記酸素供給部によって前記酸素を供給して煤を燃焼させ、前記第1酸素濃度測定部によって前記燃焼により変化した酸素濃度を示す信号を測定することを特徴とする。
本発明では、酸素イオン導電体の温度を、煤が残存し、且つ、ポンピングにより供給される酸素(活性酸素)によって煤の燃焼が可能な温度に制御する。そして、この状態で、酸素イオン導電体の両電極間に電圧を印加して酸素のポンピングを行い、このポンピングされた酸素を用いて前記制御温度で煤を燃焼させる。そのため、従来の様な触媒を用いなくても、第1酸素濃度測定部の酸素濃度を示す出力(例えば電流値)を用いて、煤の検出(煤の量等の算出)を行うことができる。よって、触媒劣化が無いため、長期にわたり安定した出力を得ることができる。
また、電圧印加前に、酸素イオン導電体を制御温度に保つので、従来の様な測定のためのタイムラグや温度上昇の際の測定誤差がなく、検出精度が向上するという利点がある。
(2)請求項2の発明では、前記第1酸素濃度測定部によって得られた酸素濃度を示す信号から、前記煤の堆積量を求める。
本発明は、酸素濃度を示す信号(例えば電流値)から、煤の堆積量を求める。例えば両電極間に流れる電流は、煤の量(堆積量)に対応しているので、この電流値から煤の量を求めることができる。
(3)請求項3の発明では、前記酸素濃度を示す信号は、前記酸素イオン導電体の一対の電極間に流れる電流であり、その電流値を積算して前記煤の堆積量を求めることを特徴とする。
両電極間に流れる電流の積算値は、煤の堆積値に対応しているので、電流の積算値から煤の堆積量を求めることができる。
(4)請求項4の発明では、前記酸素イオン導電体の温度を、前記電圧を印加しない場合に煤が自発燃焼しない温度に制御することを特徴とする。
本発明は、温度制御による好適な温度範囲を示している。つまり、煤を検知する部分は、自然発火しない温度に制御されているので、煤が付着しており、よって、電圧を印加することにより、付着している煤を燃焼させることができる。
(5)請求項5の発明では、前記酸素イオン導電体の温度を、300〜500℃の温度範囲に制御することを特徴とする。
本発明は、温度制御による好適な温度範囲を示している。この温度に制御することにより、煤の少なくとも一部が残存しているので、両電極間に電圧を印加することにより、残存している煤の(ポンピングされた酸素による)燃焼が可能である。
(6)請求項6の発明では、電流密度が0.1〜500mA/cm2の範囲となるように、前記電極間に電圧を印加することを特徴とする。
本発明は、電極間に流す電流の電流密度の好ましい範囲を示している。つまり、この範囲であれば、十分な感度(センサ出力)が得られ、且つ、酸素イオン導電体にブラックニングが発生することを防止できる。
(7)請求項7の発明では、前記酸素を供給する先の電極側に、前記煤を捕集する煤捕集部を備えたことを特徴とする。
従って、この煤捕集部で捕集した煤を、ポンピングされた酸素によって燃焼させることができる。
(8)請求項8の発明では、前記煤捕集部は、気孔率20〜90%の多孔質電極であることを特徴とする。
この気孔率とすることにより、多孔質電極の内部に煤を流入させて、煤を容易に捕集することができる。
(9)請求項9の発明では、前記煤捕集部は、前記電極上に形成された気孔率20〜90%の多孔質セラミック層であることを特徴とする。
この気孔率の多孔質セラミック層とすることにより、煤捕集部の内部に煤を流入させて、煤を容易に捕集することができる。
(10)請求項10の発明では、前記第1酸素濃度測定部が前記酸素供給部を兼ねる構成であることを特徴とする。
本発明としては、酸素イオン導電体に設けた一対の電極間に電圧を印加することにより酸素のポンピングを行うとともに、そのポンピングの際に流れる電流を測定する構成が挙げられる。
(11)請求項11の発明では、前記被測定ガス中の酸素濃度を測定する第2酸素濃度測定部を備え、前記第1酸素濃度測定部によって得られた酸素濃度を示す信号を、前記第2酸素濃度測定部から得られた酸素濃度を示す信号によって補正することを特徴とする。
第1酸素濃度測定部の電圧印加によって得られた酸素濃度を示す信号は、被測定ガス中の酸素濃度の影響を受ける。従って、本発明の様な補正を行うことにより、煤の検出を精度良く行うことができる。
(12)請求項12の発明では、前記第2酸素濃度測定部は、酸素イオン導電体と、該酸素イオン導電体に形成された検知電極及び基準電極と、前記検知電極の表面に形成されて煤の侵入を防止する煤制限層と、を備え、前記第1酸素濃度測定部によって得られた酸素濃度を示す信号を、前記第2酸素濃度測定部の両電極間に電圧を印加することによって得られた酸素濃度を示す信号によって補正することを特徴とする。
第1酸素濃度測定部によって、主として、両電極に印加した電圧に対応した信号(例えば電流)と、ポンピングされた酸素によって煤を燃焼させた場合(混成電位反応及び/又は気相酸素反応)に生じる信号(例えば電流)とが得られる。一方、第2酸素濃度測定部では、主として、両電極に印加した電圧に対応した信号(例えば電流)が得られる。
よって、両信号を用いることにより、煤の検出が可能である。例えば第1酸素濃度測定部によって得られた両電極間の電流値と、第2酸素濃度測定部によって得られた両電極間の電流値との差から、煤の堆積量等を求めることができる。
(13)請求項13の発明では、前記第2酸素濃度測定部は、前記第1酸素濃度測定部とは別体に設けられた酸素センサであることを特徴とする。
第1酸素濃度測定部の電圧印加によって得られた酸素濃度を示す信号は、被測定ガス中の酸素濃度の影響を受ける。従って、本発明の様に、酸素センサによって検出した測定ガスの酸素濃度を用いて補正を行うことにより、煤の検出を精度良く行うことができる。
なお、この酸素センサとしては、周知の限界電流式酸素センサや全領域空燃比センサを用いることができる。
(14)請求項14の発明では、酸素イオン導電体に、第1検知電極と、第1検知電極に近接した第2検知電極と、を設けるとともに、前記両検知電極の対極となる共通基準電極を設け、前記第1検知電極と共通基準電極との間に電圧を印加して第1検知電極側の煤を燃焼させるとともに、前記第2検知電極と共通基準電極との間に発生する起電力によって前記煤を検出することを特徴とする。
つまり、第1検知電極と共通基準電極との間のポンピングによって、第1検知電極側にて煤の燃焼が行われて酸素濃度が低下するので、第1検知電極に近接した第2検知電極側の酸素濃度も低下する。よって、この酸素濃度を第2検知電極と共通基準電極との間の起電力によって検出する。この起電力は、煤の量に対応したものであるので、起電力から煤の量を求めることができる。
(15)請求項15の発明では、前記酸素イオン導電体が、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、SDC(サマリウム添加セリア)、GDC(ガドリニウム添加セリア)、LSGM(ストロンチウムマグネシウム複合ランタンガレート)の少なくとも1種からなることを特徴とする。
本発明は酸素イオン導電体の材料を例示したものである。なお、SDC、GDC、LSGM等を使用すると、作動温度を低くすることができる。
(16)請求項16の発明では、前記煤の検出後、定期的に煤を除去するためのヒートクリーニング処理(例えば650〜750℃に加熱する処理)を実施することを特徴とする。
これにより、電極等に残存した煤を十分に除去できるので、次回の煤の検出を精度良く行うことができる。
(17)請求項17の発明では、前記煤の検出を、酸素ポンピングにより酸素濃度一定した環境で行うことを特徴とする。
測定ガスの酸素濃度が変化すると煤の検出に影響を及ぼすので、酸素ポンピングによって、測定環境を一定化する。なお、酸素ポンピングによって、酸素濃度を小さくした方が感度が高まり、測定精度が高くなるので好適である。
(18)請求項18の発明では、前記煤を燃焼させる電極(例えば検知電極)側とは対極の電極(例えば基準電極)側に、被測定ガス中の煤が前記対極の電極側に到達することを防止する煤制限部を備えたことを特徴とする。
これにより、例えば基準電極側に煤が付着することを防止できるので、付着した煤に起因する測定誤差を防止できる。
なお、この煤制限部は、例えば基準電極の表面を覆う様に設けてもよく、或いは、基準電極を覆う空間(例えば中間室)と外部雰囲気との間に設けてもよい。
(19))請求項19の発明では、前記煤の燃焼により変化した酸素濃度を示す信号に基づいて、前記煤の堆積量を求める演算処理装置を備えたことを特徴とする。
この演算処理装置としては、周知のマイクロコンピュータを備えた電子制御装置が挙げられる。
次に、本発明の最良の形態の煤検出装置について説明する。
[第1実施形態]
a)まず、煤検出装置の構成について説明する。
図1に示す様に、本実施形態の煤検出装置1は、例えばディーゼルエンジンの排気流路に取り付けられる煤検出センサ3と、この煤検出センサ3を制御する電子制御装置5とから構成されている。
前記煤検出センサ3は、酸素イオン導電体である固体電解質基板7の表面に2組の電極9〜12が形成された測定素子13と、この測定素子13と間隙(中間室)15を介して平行に配置されたヒータ17と、前記中間室15と外部(被測定ガス雰囲気)との間に配置された煤制限部19とからなる。
このうち、前記測定素子13としては、例えばYSZからなる固体電解質基板7の外側(同図上方)に、例えば銀からなる第1検知電極9が形成されるとともに、中間室15側に、例えば白金からなる第1基準電極10が形成され、更に、第1検知電極9の表面を覆うように、煤を捕集する例えばゼオライトからなる煤捕集層21が形成されている。
詳しくは、前記第1検知電極9は、煤の透過が可能な細孔を有する例えば気孔率が20〜90%の多孔質電極であり、煤捕集層21は、煤の透過が可能な細孔を有する例えば気孔率が20〜90%の多孔質層である。なお、第1基準電極10は、O2ガスが透過できる電極であれば特に限定はない。
従って、この煤捕集層21、第1検知電極9、固体電解質基板7、第1基準電極10からなる積層部分により、第1検知電極9側の酸素濃度を測定する第1酸素濃度測定部23が構成されている。
同様に、第1酸素濃度測定部23と並列に第2酸素濃度測定部25が形成されている。具体的には、同じ固体電解質基板7の外側に、例えば白金からなる第2検知電極11が形成されるとともに、中間室15側には、例えば白金からなる第2基準電極12が形成されている。更に、第2検知電極11の表面を覆って、ガスの透過は可能であるが煤の透過を阻止するように、例えば気孔率10%のゼオライトからなる多孔質の煤制限層27が形成されている。なお、第2検知電極11及び第2基準電極12は、O2ガスが透過できる電極であれば特に限定はない。
従って、この煤制限層27、第2検知電極11、固体電解質基板7、第2基準電極12からなる積層部分により、第2検知電極12側の酸素濃度を検出する第2酸素濃度測定部25が構成されている。
そして、第1酸素濃度測定部23の両電極9、10間には、第1検知電極9側が正極側となるように、例えば1Vの直流電源29が接続されており、この回路には、スイッチSW1と、回路に流れる電流I1を検出する電流計31が接続されている。
同様に、第2酸素濃度測定部25の両電極11、12間には、第2検知電極11側が正極側となるように、例えば1Vの直流電源33が接続されており、この回路には、スイッチSW2と、回路に流れる電流I2を検出する電流計35が接続されている。
また、前記煤制限部19は、ガスの透過は可能であるが煤の透過を阻止する細孔をするものであり、その気孔率が例えば10%のアルミナからなる多孔体である。なお、気孔率は、センサ素子の断面SEM写真数枚から、気孔部分を実測し、算出するものとする。
更に、前記ヒータ17は、例えばアルミナ基板37の内部に発熱体39が配置されたものである。このヒータ17により、測定素子13の温度は、煤捕集層21や第1検知電極9に付着した煤が自然に燃焼することがないように、例えば300〜500℃の温度範囲に加熱される。なお、この温度範囲であれば、後述する酸素イオン(活性酸素:O2-)のポンピングが可能である。
上述した煤検出装置1は、マイクロコンピュータ(図示せず)を備えた電子制御装置5により制御される。具体的には、電子制御装置5には、スイッチSW1、SW2、電流計31、35、発熱体39等が接続されており、例えば発熱体39への通電を制御することによって、煤検出センサ3の温度制御を行ったり、後述する様に、電流計31から得られた電流値I1、I2を用いて、煤の堆積量を求める演算を行う。
b)次に、本実施形態の煤堆積量を測定する原理について説明する。
煤検知センサ3を、ディーゼルエンジンの排気中の様な煤が含まれる被測定ガス中に配置した場合には、第1酸素濃度測定部23の煤捕集層21は、気孔率が大きく煤が透過するため、(同様に煤が透過する)第1検知電極9やその三相界面(検知電極と固体電解質と気相の界面)に煤が堆積する。
これに対し、第2酸素濃度測定部25の煤制限層27は、気孔率が低いため、煤は煤制限層27の表面に堆積しているだけで、第2検知電極11上やその三相界面には到達しない。
ここで、第1酸素濃度測定部23の電極9、10間と第2酸素濃度測定部25の電極11、12間に電圧を印加し、煤捕集層21や第1検知電極9に付着した煤を強制的に燃焼させる。これにより、第1酸素濃度測定部23の電極9、10間には、印加した電圧により流れる電流(ベース電流)に加えて、煤燃焼時の酸素濃淡差に基づいた電流が流れる。
詳しくは、第1酸素濃度測定部23に印加された電圧により、第1基準電極10側から第1検知電極9側に活性酸素(O2-)がポンピングされ、第1検知電極9側の三相界面では、この活性酸素と三相界面近傍の煤とが反応(混成電位反応)し燃焼するので、第1検知電極9側の酸素濃度は、煤が無い場合に比べて低下する。
従って、この反応よる酸素濃度の差(即ち第1検知電極9側と第1基準電極10側との酸素濃度差)によって生じる電流とベース電流との合計の電流値I1が、電流計31によって測定される。
これに対し、第2酸素濃度測定部27では、第2検知電極11には煤は到達しないので、混成電位反応は発生せず、よって、印加した電圧により流れる電流値I2のみが電流計35によって検出される。
よって、第1酸素濃度測定部23の電極9、10間に流れる電流値I1と第2酸素濃度測定部25の電極間11、12に流れる電流値I2の差(ΔI=I1−I2)を感度とすれば、この感度は、煤の多さ(従って煤の堆積量)に対応した値となるので、この感度の積分値を求めることにより、煤堆積量を求めることができる。
この煤堆積量は、例えば排気中に含まれる煤の量(PM量)や煤濃度に対応しているので、煤堆積量から排気ガス中のPM量や煤濃度を推定することができる。
なお、被測定ガス中に可燃性ガスが含まれている場合には、両検知電極9、11にて可燃性ガスが燃焼して酸素濃度がやや低下することがあるが、この酸素濃度の変化は両検知電極9、11で、ほぼ同様に現れると考えられるので、前記電流値の差ΔIを取ることにより、可燃性ガスの影響を排除できる。
c)次に、電子制御装置5にて行われる煤堆積量の算出の処理等について説明する。
この処理は、ディーゼルエンジンの排気流路に取り付けられ煤が堆積した煤検出センサ3に対して、その煤堆積量を求めるために、所定期間毎に実施されるものである。なお、本処理は、例えばディーゼルエンジンの作動中や停止中に行うことができる。
図2のフローチャートに示す様に、ステップ(S)100では、煤堆積量を求めるタイミングであるか否かを判定し、そのタイミングである場合には、ステップ110に進む。
ステップ110では、発熱体39に通電し、煤検出センサ3を所定の作動温度に制御する。なお、煤の捕集時には、常にこの様なヒータ制御を行ってもよい。
続くステップ120では、スイッチSW1、SW2をオンし、第1酸素濃度測定部23と第1酸素濃度測定部25に所定電圧を印加する。
続くステップ130では、第1酸素濃度測定部23に流れる電流(第1電流)I1と第2酸素濃度測定部25に流れる電流(第2電流)I2を測定する。
続くステップ140では、第1電流I1と第2電流I2の差(ΔI=I1−I2)を求める。
続くステップ150では、第1電流I1と第2電流I2の差(ΔI)の積分値を求める。
続くステップ160では、第1電流I1と第2電流I2の差(ΔI)の積分値と煤堆積量との関係から、煤堆積量を求める。例えば予め実験等によって求めておいたΔIの積分値と煤堆積量との関係を示すマップや演算式等から、煤堆積量を求める。
続くステップ170では、スイッチSW1、SW2をオフする。
続くステップ180では、ヒータ17の温度を650〜750℃に制御し、煤検出センサ3に付着した全ての煤を燃焼させるヒートクリーニング処理を実施し、一旦本処理を終了する。
d)この様に本実施形態では、第1酸素濃度測定部23の第1検知電極9と煤捕集層21を、煤の侵入が可能な構成とするとともに、第2酸素濃度測定部25の第2検知電極11の表面に煤の侵入防止する煤制限層27を設けた煤検出センサ3を用いる。
そして、第1酸素濃度測定部23の温度を、煤が残存し、しかも、(ポンピングにより供給される活性酸素によって)煤の燃焼が可能な温度に制御し、この状態で、第1酸素濃度測定部23の両電極9、10間に電圧を印加して酸素のポンピングを行い、このポンピングされた酸素を用いて前記温度で煤を燃焼させる。
よって、従来の様な触媒を用いなくても、第1酸素濃度測定部23の電極9、10間の電流値I1と第1酸素濃度測定部25の電極11、12間の電流値I2との差から、煤の検出(煤の積算量の算出)を行うことができる。また、触媒劣化が無いため、長期にわたり安定した出力を得ることができる。
また、電圧印加前に、第1酸素濃度測定部23を制御温度に保つので、従来の様な測定のためのタイムラグや温度上昇の際の測定誤差がなく、検出精度が向上するという利点がある。
更に、煤制限部19によって、中間室15内への煤の侵入が防止されているので、煤が第1基準電極10や第2基準電極12に付着することによって生ずる電流値の変動を抑制することができる。
その上、本実施形態では、両電流値の差ΔIを用いるので、被測定ガス中に煤以外の成分(例えば水素や炭化水素等の可燃性ガス)が含まれていても、支障なく煤の堆積量を求めることができる。
次に、上述した煤検出装置を用いて、その効果を確認した実施例について説明する。
a)まず、実施例の煤検出センサの製造方法について説明する。
(1)ヒータ
まず、アルミナ等の絶縁性セラミックシートを積層してなる基体内部に、ヒータパターンを埋設してヒータ用基体を形成した。次に、両基準電極が位置する中間室を形成するために、ヒータ用基体の表面に、カーボンペーストをスクリーン印刷した。また、煤制限部を形成するために、ヒータ用基体の表面に、多孔質アルミナペーストをスクリーン印刷した。その後、この印刷したヒータ用基体を乾燥した。
(2)固体電解質基板
YSZ等の固体電解質シート上に、両基準電極を形成するために、Ptペーストをスクリーン印刷した。その後、この印刷した固体電解質基板用基体を乾燥した。
(3)母体基板焼成
前記(1)のヒータ用基体の表面にアルミナペーストをスクリーン印刷し、前記(2)の固体電解質基板用基体と貼り合せ、乾燥した後、1350℃〜1600℃で焼成し、母体基板を得た。
(4)第2酸素濃度測定部の第2検知電極
第2検知電極を形成するために、母体基板上に、Ptペーストを印刷し、乾燥後、1500℃で焼成した。
(5)第2酸素濃度測定部の煤制限部(多孔セラミック)
煤制限層を形成するために、前記(4)で得た母体基板の第2検知電極上に、ゼオライトスラリーをスクリーン印刷し、乾燥後、1000℃で焼成した。
(6)第1酸素濃度測定部の第1検知電極
第1検知電極を形成するために、Ag粉末とポーラスにするための有機ビーズ(粒径約50μm)を、vol%で1:1となるように混合したスラリーを準備し、上記(3)で得た母体基板上にスクリーン印刷し、乾燥後、1000℃にて1時間焼成した。
(7)第1酸素濃度測定部の煤捕集層(多孔セラミック)
煤捕集層を形成するために、ゼオライトとポーラスにするための有機ビーズ(粒径約50μm)を、vol%で1:1となるように混合したスラリーを準備し、前記(4)で得た母体基板の第1検知電極上にスクリーン印刷し、乾燥後、750℃で焼成した。
これらの工程により、煤検出センサを完成した。
b)次に、上記の様にして製造した煤検出センサを用いた実験例について説明する。
(1)煤燃焼試験
煤検出センサを、実車(2L:ディーゼルターボ)に取り付け、アイドリングと2000rpmの運転条件で、それぞれ1時間運転して、煤検出センサに煤を堆積させた。
その後、煤検出センサを取り外し、大気中で200℃から10℃ずつ昇温させながら、5min後の煤の堆積状態の変化を観察した。
その結果、アイドリング条件で使用した煤検出センサは、570℃まで変化が無く、580℃から徐々に燃焼が始まり630℃で完全に燃焼した。また、2000回転で使用した煤検出センサは、500℃まで変化が無く、510℃から徐々に燃焼が始まり600℃で完全に燃焼した。
本発明では、ポンピングで供給した酸素によって、意図的に燃焼させた煤の量を測定するため、自発燃焼が起こらない温度域で制御することがより好ましい。よって、いずれの運転条件においても、煤の自発燃焼が起こらない500℃以下の温度で制御することがより好ましいことがわかる。
(2)検出装置評価
評価装置としてモデルガス発生装置を使用し、煤検出装置の特性の評価を行った。
<測定条件>
ガス温 :280℃
酸素イオン導電体の制御温度:450℃
ガス流速:1m/s
ガス組成:O2=10% CO2=5% H2O=5% N2=bal.
煤濃度 :10mg/m3
そして、モデルガス発生装置のガス流中に煤検出センサを配置し、この煤検出センサに前記第1実施形態の様に電気制御回路を接続し、下記の測定手順で、煤検出センサにおける煤堆積量から、被測定ガス中の煤濃度を測定した。
<測定手順>
まず、ヒータ制御無しの状態(ガス温度)で、煤を55min堆積させた後、測定準備のため、450℃となるようにヒータ制御した状態で、煤を5min堆積させた。なお、450℃制御のため、電圧を印加しなければ煤は堆積していくので、捕集時は常にヒータ制御しても良い。
このとき、第1酸素濃度測定部の捕集部は、気孔率が大きく煤が透過するため、電極、或いは三相界面にも煤が堆積している。これに対し、第2酸素濃度測定部の煤制限層は、気孔率が低いため、煤は煤制限層の表面に堆積しているだけで、電極上、三相界面には到達しない。
次に、第1酸素濃度測定部、第2酸素濃度測定部のそれぞれの電極間に、電流密度が10mA/cm2となるように電圧を印加し、強制的に煤を燃焼させた。
この時、第1酸素濃度測定部には、印加した電圧により流れる電流(ベース電流)に加えて、煤燃焼時の酸素濃淡差に基づき電流が流れる。これに対し、第2酸素濃度測定部には、印加した電圧により流れる電流のみが検出される。
なお、第1酸素濃度測定部の電極間に流れる電流値と第2酸素濃度測定部の電極間に流れる電流値の差ΔI(=I1−I2)を感度とした。
ここでは、酸素濃度測定部を2つ設けることで、モデルガスの酸素濃度を変更した時も、ベース電流値を補正することができる。なお、個別に設けられた酸素濃度検出器(酸素センサ)と組合せて絶対濃度を算出し、補正することも可能である。
(3)感度測定結果
図3に、前記実施例の煤検出装置を用いて得られた感度測定結果を示す。
この図3は、縦軸に感度(ΔI)をとり、横軸に時間を取ったものであり、このグラフの斜線で示す総面積(積算感度SΔI:1秒毎の感度ΔIを積算した値)が、煤堆積量を示している。
図4は、前記積算感度と煤堆積量の関係を示したものであり、図4に示す様に、積算感度と煤堆積量とには相関関係があるので、積算感度から煤堆積量を求めることができる。
(4)電流密度と感度及び耐久性の関係
次に、電流密度と感度及び耐久性との関係を示す実験例について説明する。
ここでは、前記実施例の煤検出装置を用い、第1酸素濃度測定部、第2酸素濃度測定部のそれぞれの電極間に流す電流の電流密度を、0.001〜1000mA/cm2の間で数点ふって試験を行った。
その結果を、図5に示す。ここで、煤検出感度規格値は、下記式のように定義した。なお、500回繰返し後感度規格値とは、500回繰返し後の煤検出感度規格値のことである。

煤検出感度規格値=(条件変更時の感度)×100/(規定条件での測定時の感度)
但し、規定条件とは、「第1検知電極と煤捕集層の気孔率50%、1時間捕集後に、 10mA/cm2で電圧印加」の条件である

この図5から明かな様に、電流密度が低い場合、堆積させた煤が完全に燃焼しないため、感度が小さくなる。また、電流密度が、大きい場合、酸素イオン導電体がブラックニングし、出力が変動する。よって、電流密度は、0.1〜500mA/cm2の範囲が好適である。
(5)第1酸素濃度測定部の煤捕集層の気孔率と感度の関係
次に、第1酸素濃度測定部の煤捕集層の気孔率と感度の関係を示す実験例について説明する。
ここでは、前記実施例の煤検出装置を用い、多孔体である第1検知電極及び煤捕集層の気孔率を10〜90%で数点ふって試験を行った。その結果を、図6に示す。
図6から明かな様に、気孔率が低い場合、煤が三相界面に到達できなくなり、煤の燃焼が十分に起こらなくなる。また、気孔率が高い場合、作成が困難であり、強度も弱くなってしまう。よって、第1検知電極及び煤捕集層の気孔率は、20〜90%が好ましい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な内容の説明は省略する。
図7に示す様に、本実施形態の煤検出装置51は、煤検出センサ53の測定素子55として、固体電解質基板57の両側に検知電極59と基準電極61を備えるとともに、検知電極59の表面に煤捕集層63を備えている。なお、検知電極59や煤捕集層63は、煤の透過が可能な様に、前記第1実施形態と同様な気孔率を有している。
また、同図下方には、測定素子55に対向するように、中間室65を介してヒータ67が配置されており、中間室65と外部との間には煤制限部69が配置されている。
更に、同図上方には、測定素子55に対向するように、測定ガスの酸素濃度を測定する酸素センサ71が配置されている。なお、この酸素センサ71としては、周知の限界電流式酸素センサや全領域空燃比センサなどを採用できる。
本実施形態では、ヒータ67により測定素子55を所定の制御温度に制御するとともに、測定素子55の両電極59、61間に電圧を印加し、酸素(活性酸素)を基準電極61側から検知電極59側にポンピングする。このポンピングされた酸素により、検知電極59や煤捕集層63に捕集された煤が燃焼する。
従って、このとき、両電極59、61間に流れた電流値を測定し、図8に示す様に、その積分値(斜線部分)を求めることにより、煤の堆積量を求めることができる。
なお、両電極59、61間に流れる電流値には、測定ガス中の酸素濃度による影響分(図8に示すオフセット)が含まれているが、この測定ガス中の酸素濃度は、酸素センサ71によって求めることができるので、このオフセット分を考慮する(差し引く)ことにより、正確に煤の堆積量を求めることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明するが、前記第1実施形態と同様な内容の説明は省略する。
図9に示す様に、本実施形態の煤検出装置71は、煤検出センサ73の測定素子75として、固体電解質基板77の一方の表面(図9(b)の上面)に、四角枠状に第1検知電極79を備えるとともに、第1検知電極79に囲まれた中央に、第2検知電極81を備えており、更に、両検知電極79、81を覆うように煤捕集層83を備えている。一方、固体電解質基板77の他方の表面(図9(b)の下面)には、両検知電極79、81の対極として共通の基準電極(共通基準電極)85を備えている。なお、第1検知電極79や煤捕集層83は、煤の透過が可能な様に、前記第1実施形態と同様な気孔率を有している。
また、図9(b)の下方には、測定素子75に対向するように、中間室87を介してヒータ89が配置されており、中間室87と外部との間には煤制限部91が配置されている。
本実施形態では、ヒータ89により測定素子75を所定の制御温度に制御するとともに、第1検知電極79と共通基準電極85との間に電圧を印加し、酸素(活性酸素)を共通基準電極85側から第1検知電極79側にポンピングする。このポンピングされた酸素により、第1検知電極79や煤捕集層83に捕集された煤が燃焼するので、第1検知電極79側の酸素濃度が低下する。
従って、このとき、第2検知電極81と共通基準電極85との間の酸素濃度の差によって発生する起電力を測定し、図10に示す様に、その積分値(斜線部分)を求めることにより、煤の堆積量を求めることができる。
尚、本発明は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば第1実施形態の煤検出センサを測定ガスや煤が透過可能な容器に収容し、酸素ポンピングにより、その容器内の酸素濃度を調節してもよい。例えば容器内の酸素濃度が低くなるようにポンピングすることにより、煤検出センサの感度を高めることができる。
(2)また、例えば第1実施形態において、第1酸素濃度測定部と第2濃度測定部の酸素イオン導電体としては、同一の部材でも異なる部材(別体)でも使用することができる。
また、第1基準電極と第2基準電極を共通の基準電極としてもよい。
(3)更に、煤を燃焼させる検知電極の材料としては、Ptを用いることができるが、制御温度が500℃に近い場合、電極表面で触媒作用が起こり、煤が三相界面に到達しない恐れがあるため、Agを使用することが望ましい。
第1実施形態の煤検出装置を示す説明図である。 第1実施形態の煤検出装置における煤堆積量の算出処理を示すフローチャートである。 感度の時間変化から煤堆積量を求める方法を示すグラフである。 積算感度と煤量との関係を示すグラフである。 電流密度をと煤検出感度規格値との関係を示すグラフである。 気孔率と煤検出感度規格値との関係を示すグラフである。 第2実施形態の煤検出装置を示す説明図である。 第2実施形態における煤堆積量の手法を示すグラフである。 第3実施形態の煤検出装置を示し、(a)はその平面図、(b)は(a)のA−A’断面図である。 第3実施形態における煤堆積量の手法を示すグラフである。
符号の説明
1、51、71…煤検出装置
3、53、73…煤検出センサ
5…電子制御装置
7、57、77…固体電解質基板
9、11、59、79、81…検知電極
10、12、61、85…基準電極
13、55、75…測定素子
17、67、89…ヒータ
19、69、91…煤制限部
21、63、83…煤捕集層
23…第1酸素濃度測定部
25…第2酸素濃度測定部
27…煤制限層
71…酸素センサ

Claims (19)

  1. 被測定ガス中の煤を検出する煤検出装置であって、
    酸素イオン導電体に設けられた一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記両電極間に印加された電圧により、一方の電極から他方の電極に、前記煤を燃焼させるための酸素を供給する酸素供給部と、
    前記酸素イオン導電体を加熱する加熱手段と、
    前記煤の燃焼によって変化した酸素濃度を測定する第1酸素濃度測定部と、
    を備え、
    前記加熱手段によって、前記酸素イオン導電体の温度を、前記電極間に電圧を印加しない場合に前記煤の少なくとも一部が残存し、且つ、前記電極間に電圧を印加した場合に前記残存した煤の燃焼が可能な温度に制御するとともに、
    前記電圧印加手段によって前記電極間に電圧を印加することにより、前記酸素供給部によって前記酸素を供給して煤を燃焼させ、前記第1酸素濃度測定部によって前記燃焼により変化した酸素濃度を示す信号を測定することを特徴とする煤検出装置。
  2. 前記第1酸素濃度測定部によって得られた酸素濃度を示す信号から、前記煤の堆積量を求めることを特徴とする請求項1に記載の煤検出装置。
  3. 前記酸素濃度を示す信号は、前記酸素イオン導電体の一対の電極間に流れる電流であり、その電流値を積算して前記煤の堆積量を求めることを特徴とする請求項2に記載の煤検出装置。
  4. 前記酸素イオン導電体の温度を、前記電圧を印加しない場合に煤が自発燃焼しない温度に制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の煤検出装置。
  5. 前記酸素イオン導電体の温度を、300〜500℃の温度範囲に制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の煤検出装置。
  6. 電流密度が0.1〜500mA/cm2の範囲となるように、前記電極間に電圧を印加することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の煤検出装置。
  7. 前記酸素を供給する先の電極側に、前記煤を捕集する煤捕集部を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の煤検出装置。
  8. 前記煤捕集部は、気孔率20〜90%の多孔質電極であることを特徴とする請求項7に記載の煤検出装置。
  9. 前記煤捕集部は、前記電極上に形成された気孔率20〜90%の多孔質セラミック層であることを特徴とする請求項7に記載の煤検出装置。
  10. 前記第1酸素濃度測定部が前記酸素供給部を兼ねる構成であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の煤検出装置。
  11. 前記被測定ガス中の酸素濃度を測定する第2酸素濃度測定部を備え、
    前記第1酸素濃度測定部によって得られた酸素濃度を示す信号を、前記第2酸素濃度測定部から得られた酸素濃度を示す信号によって補正することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の煤検出装置。
  12. 前記第2酸素濃度測定部は、酸素イオン導電体と、該酸素イオン導電体に形成された検知電極及び基準電極と、前記検知電極の表面に形成されて煤の侵入を防止する煤制限層と、を備え、
    前記第1酸素濃度測定部によって得られた酸素濃度を示す信号を、前記第2酸素濃度測定部の両電極間に電圧を印加することによって得られた酸素濃度を示す信号によって補正することを特徴とする請求項11に記載の煤検出装置。
  13. 前記第2酸素濃度測定部は、前記第1酸素濃度測定部とは別体に設けられた酸素センサであることを特徴とする請求項11に記載の煤検出装置。
  14. 酸素イオン導電体に、第1検知電極と、第1検知電極に近接した第2検知電極と、を設けるとともに、前記両検知電極の対極となる共通基準電極を設け、
    前記第1検知電極と共通基準電極との間に電圧を印加して第1検知電極側の煤を燃焼させるとともに、前記第2検知電極と共通基準電極との間に発生する起電力によって前記煤を検出することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の煤検出装置。
  15. 前記酸素イオン導電体が、YSZ、ScSZ、SDC、GDC、LSGMの少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の煤検出装置。
  16. 前記煤の検出後、定期的に煤を除去するためのヒートクリーニング処理を実施することを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の煤検出装置。
  17. 前記煤の検出を、酸素ポンピングにより酸素濃度一定した環境で行うことを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の煤検出装置。
  18. 前記煤を燃焼させる電極側とは対極の電極側に、被測定ガス中の煤が前記対極の電極側に到達することを防止する煤制限部を備えたことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の煤検出装置。
  19. 前記煤の燃焼により変化した酸素濃度を示す信号に基づいて、前記煤の堆積量を求める演算処理装置を備えたことを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の煤検出装置。
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