JP2009271435A - 光導波路素子および波長変換素子および高調波レーザ光源装置 - Google Patents

光導波路素子および波長変換素子および高調波レーザ光源装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009271435A
JP2009271435A JP2008123678A JP2008123678A JP2009271435A JP 2009271435 A JP2009271435 A JP 2009271435A JP 2008123678 A JP2008123678 A JP 2008123678A JP 2008123678 A JP2008123678 A JP 2008123678A JP 2009271435 A JP2009271435 A JP 2009271435A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical waveguide
core layer
light
layer
waveguide device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008123678A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4993309B2 (ja
Inventor
Shuichi Suzuki
修一 鈴木
Atsushi Sakai
篤 坂井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2008123678A priority Critical patent/JP4993309B2/ja
Publication of JP2009271435A publication Critical patent/JP2009271435A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4993309B2 publication Critical patent/JP4993309B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】変換効率の良い波長変換が可能である光導波路素子を実現する。
【解決手段】光導波路素子は、非線形光学材料によるコア層0101と、コア層の側から第1クラッド0103、第2クラッド0104を積層して構成されるクラッド構造層0102と、コア層0101とともにクラッド構造層0102を挟むように形成された光吸収層0105とを有し、コア層とクラッド構造層との間において光が干渉反射され、この干渉反射の反射率が、基本波の基本モードの光に対して大きく、コア層において発生する高次モードの光に対して低く設定されることにより、コア層において発生する高次モードの光がクラッド構造層の側に漏れて光吸収層に吸収され、コア層内に発生する高調波光が、実質的にコア層内に閉じ込められて、コア層内を基本モードの基本波と共に導波されるように構成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、光導波路素子および波長変換素子および高調波レーザ光源装置に関する。
レーザ光は種々の技術に利用されているが、利用分野が波長により規制される場合も多い、例えば、波長:500〜600nmの緑色レーザ光は「蛍光タンパクの観察」や、赤色レーザ光、青色レーザ光と組み合わせて「輝度の高いカラーレーザディスプレイ」に利用される。また、波長:2μm以上の中赤外レーザ光は「メタンガスや2酸化炭素等のガス検知」に利用される。
ところで現在のところ、上記緑色レーザ光や中赤外レーザ光は単独の半導体レーザ(LD)では生成できない。これらの波長域のレーザ光を生成する方法として「非線形光学効果を利用する波長変換方法」が知られている。
「非線形光学効果」は、非線形光学結晶中をレーザ光が通過するとき、結晶の分極構造と光の相互作用で現れる現象であり、例えば「2次の非線形効果(和周波発生)」を利用することにより、2倍高調波や3倍高調波を生成できる。例えば、Nd:YAGレーザ等からの赤外レーザ光を、位相整合条件を満たした状態でKTP(KTiOPO)、KDP(KHPO)、LBO(LiB)、CLBO(CLiB10)等の非線形光学結晶中に通すと「緑色や紫外域のレーザ光」を得ることができ、逆に2次の非線形光学効果における「差周波発生」を利用することにより、可視レーザ光から「赤外光からテラヘルツ波といった長波長レーザ光」を発生させることもできる。
非線形光学結晶を用いて波長変換を行う場合、非線形光学結晶による光導波路に「基本モードの光」を導波させるのが好ましい。
1例として、第2高調波を発生させる場合について説明すると、基本波(高調波に対する元の周波数(基本周波数)を持つレーザ光)を、非線形光学結晶による光導波路に入射させ、光導波路中で伝搬距離:Lだけ伝搬させたときの第2高調波の発生効率:ηは、次式:
η=|κ|[{sin(Δ・L)}/(Δ・L)] (1)
で与えられる。
ここに、Pは「入射パワー」、Δは、基本波の波長:λ、光導波路を伝搬する基本波及び2次高調波に対する非線形光学結晶の等価屈折率:n及びnを用いて次式、
Δ=2π(n−n)/λ (2)
で定義される量である。また、κは「基本波と高調波の結合係数」であり、それぞれの導波モード間の「重なり積分」に比例する。
基本波から第2高調波を発生させたとき、第2高調波の強度:I(2ω)は、次式:
(2ω) ∝ d[{sin(Δ・L)}/(Δ・L)] (3)
で与えられる。dは「2次非線形光学定数」、Lは「光の伝搬距離」である。
式(1)から明らかなように、第2高調波の発生効率:ηを大きくするには、結合係数:κ、入射パワー:P、伝搬距離:Lを大きくし、式(2)で定義される「Δ」を小さくするのが良い。非線形光学結晶で光導波路を形成すると光のパワー密度を増加させることができ、入射パワー:Pを増加させて「高効率な出力光(第2高調波)」を得ることができる。また、第2高調波の強度:I(2ω)を増大させるためには、非線形光学結晶として「2次非線形光学定数:d」の大きい結晶を選択するのが良い。
高調波強度:I(2ω)は、Δ=0すなわちn=nを満たす場合のみ「dに比例して増加」するが、n≠nのときにはLの変化に対して周期的になり、その値もLが大きくなると非常に小さくなる。周期長(Δ・L=2πとなる伝搬距離)の半分の距離:L=λ/(4|n−n|)までは高調波は同相的に強め合うが、後の半分の距離までは逆相的に弱めあうため、高調波の強度は増加せず周期的に変化しつつ減少する。上記Lは「コヒーレント長」と呼ばれる。従って高効率で高調波を発生させるためにはn=nにする必要があり、これを「位相整合」と呼ぶ。
具体的な位相整合の方法としてよく知られているのは「結晶の複屈折を利用した角度整合法」であり、例えば「異常屈折率:n<常屈折率:nの一軸性結晶」でn1o=n2eを満たす伝搬角:θを選ぶことでΔ=0を実現できる。しかし、この位相整合では「このような条件を持たす1軸性結晶」を用いて光導波路を形成しなければならない。
別の位相整合法としては「周期分極反転結晶を用いた擬似位相整合法」が知られている(特許文献1)。
上記結合係数:κを大きくできる光導波路構造として「リッジ型光導波路」が知られている(特許文献2)。
「リッジ型光導波路」は、LiNbO等の非線形光学結晶を支持基板に接合してから精密研磨等によって「厚さ:数μmまで薄膜化」して光を膜厚方向に閉じ込め、さらに薄膜にダイシングやエッチング加工を施して薄膜に「厚さの差(リッジ)」を設けて薄膜幅方向(厚さ方向と導波方向とに直交する方向)の光閉じ込めを可能にした光導波路であり、結晶膜厚の厚さが数μmと小さいところから非線形光学結晶薄膜内に光を強く閉じ込めることができる。
しかしながら「リッジ型光導波路」は、光導波路の単一モード条件と比較すると光学結晶薄膜の膜厚が大きく、光導波路自体としては「マルチモード光導波路」となるため、基本波が光導波路を伝搬する際に「高次モードが励起される可能性」がある。高次モードが励起された場合、励起された高次モードのフィールド形状は、基本モード(0次モード)のフィールド形状とは大きく異なるため「高調波の基本波成分との重なり積分」が非常に小さくなって結合係数:κが小さくなり、高効率の波長変換が困難になる。
このような問題を避けるためには、リッジ型光導波路を「単一モードで動作」させるようにすればよいが、このためには、結晶薄膜の厚さを「1μm程度以下」に薄くする必要があり、このような極めて薄い膜厚を「光導波路全域にわたって維持する」ことは必ずしも容易でなく、所望の光導波路長を持つ単一モード動作の光導波路を実現するのは困難である。
特開2007―121515号公報 特開2005−221894号公報
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、光のパワー密度の増大と、実質的な単一モード動作とを可能とし、変換効率の良い波長変換が可能である光導波路素子、およびこの光導波路素子を用いる波長変換素子、この波長変換素子を有する高調波レーザ光源装置の実現を課題とする。
この発明の光導波路素子は「基本波を入射され、高調波光を発生・伝搬させる光導波路素子」であって、コア層と、光吸収層と、1以上のクラッド構造層を有する。
「コア層」は、非線形光学材料により構成される。非線形光学材料は、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO)やタンタル酸リチウム(LiTaO)等に代表される「非線形光学結晶」を用いることができる。
「クラッド構成層」は1以上が設けられ、個々のクラッド構成層は「コア層の側から第1クラッド、第2クラッドを積層」して構成される。
「第1クラッド」は、コア層の屈折率よりも小さい屈折率を有して、コア層よりも薄く形成される。
「第2クラッド」は、第1クラッドの屈折率より大きい屈折率を有して、コア層よりも薄く、且つ、第1クラッドよりも厚く形成される。
即ち、コア層の屈折率をNc、厚さをEc、第1クラッドの屈折率をN1、厚さをE1、第2クラッドの屈折率をN2、厚さをE2とすると、これらの大小関係は以下の通りである。
N1<Nc 、 N1<N2 、 E1<E2<Ec
「光吸収層」は、コア層とともに、クラッド構造層を挟むように形成される。
そして、コア層とクラッド構造層とは、これらの間において光が「干渉反射」され、この干渉反射の反射率が、基本モードの基本波に対して大きく、コア層において発生する高次モードの光に対して低く設定されることにより、基本モードの基本波が「実質的にコア層内に閉じ込められて導波される」とともに、コア層において発生する高次モードの光が「クラッド構造層の側に漏れて光吸収層に吸収」され、コア層内において発生する高調波光が「実質的にコア層内に閉じ込められて、コア層内を基本モードの基本波と共に導波される」ように構成されている。
即ち、コア層、光吸収層、1以上のクラッド構造層は、上記の如く「基本モードの基本波と高調波光を共に、実質的にコア層内に閉じ込めて伝搬させ、高次モードの光をコア層からクラッド構造層の側に漏洩させる」ように干渉反射の特性を設定される。
「干渉反射」は、第1クラッドとコア層との境界面での反射光と、クラッド構造層側からの反射光とが干渉して反射光強度を決定するような反射であり、干渉反射の反射率は上記の如く「基本モードの基本波と高調波光に対しては実質的に1に近い値となり、高次モードの光に対しては小さい値となる」ように設計される。
即ち、この発明の光導波路素子は「非線形光学材料をコア層とする漏れ構造光導波路」である。従来から知られた「光導波路型の波長変換素子」は、全反射によって光を閉じ込めて伝搬させるものであるが、この発明の光導波路素子では「導波光は、コア層とクラッド層との間で干渉反射を繰り返して導波」される。干渉反射は全反射ではないので「反射率は1.0よりも小さい」が、極めて1.0に近い反射率を実現できるように設計できるので、十分に低損失な光伝搬が可能である。
そして、高次モードの光に対しては「干渉反射の反射率が低く設定」され、導波モードのうち基本モードの光(基本波)のみが低損失で伝搬し、高次モードの光はコア層外に放射され、「通常の全反射型光導波路ではマルチモード伝搬となるような厚みのコア厚」を有する光導波路であっても実質的に単一モードで動作させることができる。
このような「漏れ構造光導波路」は、従来から「ARROW(Anti-Resonant Reflecting Optical Waveguide)」として知られ、製作トレランスの拡大や波長分波素子への応用を目的として「ガラス材料や半導体材料をコア層」とするものが報告されているが、この発明の光導波路素子のように「非線形光学材料を用いるコア層」に対して適用した例は知られていない。
請求項1記載の光導波路素子は上記のように構成されているので、コア層において高次モードの光が発生しても、発生した高次モードの光はクラッド構造層の側に漏洩して光吸収層に吸収され、コア層内では速やかに減衰するので、高次モードの光により「結合係数:κが小さくなる」ことを有効に軽減することができる。即ち、請求項1記載の光導波路素子は「実質的な単一モード動作」が可能である。また、光導波路構造であるので「光のパワー密度」が大きい。従って、高い波長変換効率を実現できる。
請求項1記載の光導波路素子は上記の如く、1以上のクラッド構造層を有する。従って、クラッド構造層は単一であることも複数であることもできる。
クラッド構造層が単一である場合、クラッド構造層はコア層の片面に形成され「コア層と光吸収層により挟まれた構造」となる(請求項2)。
クラッド構造層が複数である場合、これらは、コア層の片面に積層して形成されてもよいし、コア層の両面に形成されてもよい。例えば、クラッド構造層が2層である場合には、これらがコア層の片面に積層され、「積層された2層のクラッド構造層」がコア層と光吸収層により挟まれる構造とすることもできるし、コア層の両面にクラッド構造層を1層ずつ形成し、コア層の両面側において、コア層と光吸収層とにより挟持される構造であることもできる。
このように、クラッド構造層が複数であって「コア層の片面側または両面側で」コア層と光吸収層により挟持される構成とすることもできる。クラッド構造層を3層以上形成する場合も同様である(請求項3)。
請求項1〜3の任意の1に記載の光導波路素子は「コア層、クラッド構造層、光吸収層の何れかに接して、光を全反射する光バッファ層を有する」ことができる(請求項4)。
請求項1〜4の任意の1に記載の光導波路素子は、少なくとも「コア層と、光吸収層と、1以上のクラッド構造層とにより構成される部分」が、支持基板上に一体に形成されていることが好ましい(請求項5)。支持基板上には「コア層と、光吸収層と、1以上のクラッド構造層とにより構成される部分」とともに前記光バッファ層を一体化できることは言うまでも無い。
請求項5記載の光導波路素子においては「光吸収層が支持基板に密着する」構成とすることができる(請求項6)、また、光バッファ層を有する場合には「光バッファ層が支持基板に密着する」構成とすることができる(請求項7)。この場合、光バッファ層を他の部分と支持基板との密着性を実現するために用いることができる。
請求項1〜7の任意の1に記載の光導波路素子において、コア層は「光の導波方向において周期的な分極反転領域を有する」ことができる(請求項8)。
請求項1〜8の任意の1に記載の光導波路素子は「コア層が、光の導波方向に沿って厚みの段差を有し、光が厚みの大きいコア層部分を導波される」構成であることができる(請求項9)。
請求項1〜8の任意の1に記載の光導波路素子はまた、コア層が「非線形光学材料よりも屈折率を高められた光伝搬領域」を有する構成とすることができる(請求項10)。
請求項1〜8の任意の1に記載の光導波路素子はまた「コア層の幅方向(コア層の厚み方向と光導波方向とに直交する方向)の少なくとも一端に沿って、非線形光学材料より屈折率の小さい光非伝搬領域を有する」構成とすることができる(請求項11)。
前記請求項1〜11の任意の1に記載の光導波路素子は「クラッド構造層を構成する第1クラッド、第2クラッドのうち、第2クラッドがコア層と同一の屈折率(即ち、N2=Nc)を有し、且つ、その厚さがコア層の略1/2(E2=Ec/2)である」ことが好ましい(請求項12)。
請求項1〜12の任意の1に記載の光導波路素子は「光が伝搬する領域の近傍に、屈折率調整用の電極を有する」構成とすることができる(請求項13)。
この発明の「波長変換素子」は、光導波路素子に、基本波を基本モードで導波しつつ高調波光を発生させ、発生した高調波光を基本モードの基本波と共に導波し、光導波路素子の出力端から高調波光を基本波と分離して射出させる波長変換素子」であって、光導波路素子と、この光導波路素子の出力端に設けられて、高調波光を「基本波から分離」する波長分離手段を有し、光導波路素子が請求項1〜13の任意の1に記載のものであることを特徴とする(請求項14)。
「光導波路素子の出力端に設けられて、高調波光を基本波から分離する波長分離手段」としては、基本波を吸収し、高調波光を選択的に透過させるフィルタや、あるいは回折格子等を用いることができる。
この発明の「高調波レーザ光源装置」は、請求項14記載の波長変換素子と、この波長変換素子に導波させる基本波を放射するレーザ光源とを有することを特徴とする(請求項15)。
以上に説明したように、この発明によれば新規な光導波路素子、波長変換素子、高調波レーザ光源装置を実現できる。この発明の光導波路素子は、上記の如き構成であるので、変換効率の良い波長変換が可能である。従って、この光導波路素子を用いる波長変換素子は効率よく高調波光を得ることができ、この波長変換素子を用いる高調波レーザ光源は、高出力の高調波光を実現できる。
図1は、光導波路素子の「最も基本的な構造による実施の形態」の例を示している。
図1は、光導波路素子の断面図を模式的に表したものであり、図の如く、上下方向にy方向、左右方向にz方向、図面に直交する方向にx方向を設定すると、y方向がコア層の厚み方向、z方向が導波方向である。
図1において、符号0101はコア層、符号0102はクラッド構造層、符号01055は光吸収層を示している。即ち、図1に示す光導波路素子は、コア層0101と、クラッド構造層0102と、光吸収層0105とを有する。
コア層0101は「光を主として導波する部分」であって、非線形光学材料により構成されている。クラッド構造層0102は、コア層0101の側から第1クラッド0103、第2クラッド0104を積層して構成されている。そして、光吸収層0105は、クラッド構造層0102を、コア層0101と共に挟むように形成されている。
図1の左側の部分は「コア層0101、第1クラッド0103、第2クラッド0104、光吸収層0105の屈折率・厚さの大小関係」を示している。図示の如く、第1クラッド0103は、コア層0101の屈折率よりも小さい屈折率を有してコア層0101よりも薄く形成され、第2クラッド0104は、第1クラッド0103の屈折率より大きい屈折率を有してコア層0101よりも薄く、且つ、第1クラッド0103よりも厚く形成されている。また、光吸収層0105は、コア層0101、第1クラッド0103、第2クラッド0104よりも大きい屈折率を有する。
コア層0101をなす非線形光学材料は、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO)やタンタル酸リチウム(LiTaO)等に代表される非線形光学結晶等である。
基本波がコア層0101の内部をz方向に伝搬することにより、コア層各位置で振動分極が生じ、この振動分極を2次波源とする高調波が発生する。例えば、基本波の周波数:ωに対して周波数:2ωの振動分極が生じた場合には2次高調波(SHG)が発生する。
コア層0101の膜厚を薄くすると、コア層内部を伝搬する光のパワー密度が増加し、式(1)における入射パワー:Pが増加し、高効率の波長変換が可能となるが、コア層0101の膜厚を薄くしすぎると「コア層内部への基本波の入射(カップリング)」が困難となることなどから、コア層0101の厚さは「1〜10μm程度の範囲」が好適である。
第2クラッド0103の屈折率は、コア層0101と等しいことが理想であり、また、第2クラッド0103の膜厚はコア層0101の厚さの略半分程度が理想である。図1の実施の形態ではこのようになっている。
第1クラッド0103及び第2クラッド0104の材料として好適なものとしては「SiOやTa、TiO等のガラス材料」、もしくはこれらガラス材料を混合した材料を挙げることができる。ガラス材料の混合比を異ならせることで「低屈折率から高屈折率まで所望の屈折率」を得ることが可能である。
第2クラッド0104を構成する材料は、コア層0101と同じ光学結晶材料であることが理想であり、コア層0101と同一の非線形光学結晶を薄膜化して第2クラッド0104として積層しても良いが、コア層0101の材料と「略同じ屈折率を有する混合ガラス」を成膜して第2クラッド0104とするのが製作プロセスの簡便さの面からより現実的である。
コア層0101とクラッド構造層0102との境界では「全反射ではなく干渉反射」によって光を閉じ込める。従って、伝搬光の一部はクラッド構造層0102によりコア層0101内部に反射されず、コア層0101の外に放射される。
クラッド構造層0102は、光導波路を伝搬する光のうち「基本モードの基本波のみ」を「極めて1.0に近い反射率」でコア層0101の内部に反射させ「基本モード以外の高次モードの光に対しては反射率が小さくなる」ように設計されている。従って、高次モードの光は、一部がコア層0101外側に放射され、残りがコア層内部に反射される。コア層0101外部に放射された「高次モードの光」は光吸収層0105に吸収され、コア層0101に戻らない。
光吸収層0105の材料は、複素屈折率の「実部が非常に大きい材料」もしくは「虚数部が比較的大きな材料」であればよく、例示すれば「Cr、Au、Ag、Ti、Ni等の金属材料」や「a−Si等の半導体材料」が好適である。
即ち、コア層0101とクラッド構造層0102との間において光が干渉反射され、この干渉反射の反射率が、基本モードの光に対して大きく(通常99.9%以上)、コア層0101において発生する高次モードの光に対して低く設定されることにより、基本モードの基本波が実質的にコア層0101内に閉じ込められて導波されるとともに、コア層0101において発生する高次モードの光がクラッド構造層0102の側に漏れて光吸収層0105に吸収される。
光導波路素子内部に入力された基本波は、コア層0101と空気領域(図1においてコア層0101の上方の領域)との境界においては全反射し、コア層0101とクラッド構造層0102との境界においては干渉反射し、これら全反射と干渉反射とを繰り返しながら伝搬する。
上記の如く基本モードで伝搬する基本波に対して「干渉反射の反射率」を十分に高く設定しているため、基本波は「基本モードで極めて低損失」で伝搬する。高次モードの光は「干渉反射の反射率が小さい」ため、干渉反射ごとに放射を繰り返しながら伝搬するため伝搬損失が大きい。従って、コア層0101の厚さが「通常の全反射型の光導波路ではマルチモード動作となるような厚さ」でも、実質的に基本モードの光のみが伝搬するような単一モード光導波路となる。
基本波の伝搬で高次モードが励振された場合、高調波光の伝搬モードとの結合係数が低下し、位相整合も困難となるため、高効率な波長変換には「高次モードの励起の抑制」が有効である。この発明の光導波路素子では、上記のごとく、光導波路を伝搬する光から励起される高次モードが極めて速やかに減衰するので結果的に「高次モードの励起が抑制」され「高効率な波長変換」が可能となる。
図1において、符号0106は「基本モードの光(基本波)の伝搬光フィールド(x方向の電界強度分布)」を示している。
以下に図1の光導波路素子の具体的な構成例を説明する。
動作波長(基本波の波長)を1064nmとした。
コア層0101を構成する非線形光学材料としてはニオブ酸リチウム(屈折率:2.156)の結晶とし、コア層0101の厚さを6.0μmとした。
第2クラッド0104の屈折率はコア層0101と同じく2.156、厚さは3.0μm(コア層の厚さの1/2)とした。光吸収層0105の材料はCrとし、その複素屈折率を4.53+4.3iとした。
かかる条件において、第1クラッド0103の「屈折率および膜厚」をパラメータとして変化させ、基本モード(0次モード)と高次モードの伝搬損失を算出した。
第1クラッド0103の屈折率を2.0および2.1としたときの、第1クラッド0103の膜厚と「光導波モードの伝搬損失」との関係をシミュレーションした結果を、それぞれ図13の(a)及び(b)に示す。高次モードは2次モードまでを考慮した。
図13(a)に示すように、第1クラッド0103の屈折率を2.0とした場合には、その膜厚を0.2〜0.3μm程度とすることにより、高次モード(1次モード、2次モード)の光の伝搬損失を10dB/cm以上にすることが可能である。
このときの「基本モードの基本波の伝搬損失」は0.2dB/cm程度であり十分に低損失である。
図13(b)に示すように、第1クラッド0103の屈折率を2.1とした場合には、その膜厚を0.4μm程度とすることにより、高次モードの伝搬損失(10dB以上)と比較して基本モードの光のみを極めて低損失(0.2dB/cm程度)で伝搬させることができる。このように、クラッド構造層0102を最適設計することにより「実質的に基本モードの光のみが伝搬可能な光導波路素子」を実現できる。
図14には、光導波路内を伝搬する光導波モードの「x方向(コア層の厚さ方向と導波方向とに直交する方向)の電界(Ex)の分布(伝搬フィールド分布)」を示す。実線は基本波(波長:1064nm)、破線は第2高調波光(波長:532nm)の伝搬フィールドを示す。このときの光導波路は、上記光導波路構成において、第1クラッド0103の屈折率を2.0、膜厚を0.2μmとした。図14に示されたように「基本波と高調波光の伝搬フィールド分布」は極めてよく一致し、これらの「重なり積分」は十分に大きく、式(1)における「基本波と高調波光の結合係数:κ」の値を大きくでき「高効率な波長変換」が可能となる。
即ち、コア層0101内に発生する高調波光は、実質的にコア層0101内に閉じ込められてコア層0101内を基本モードの基本波と共に導波される。
図2は光導波路素子の実施の別形態を説明するための図である。
図2は光導波路素子の断面図を図1に倣って模式的に表したものである。
支持基板0201上に光バッファ層0207を介してコア層0202が積層され、その上にさらに第1クラッド0204および第2クラッド0205が順次積層されてクラッド構造層0203を構成し、更にその上に光吸収層0206が形成される。
コア層0202は「非線形光学材料」からなる。
図1に示した光導波路素子は「バルク結晶による波長変換素子と比べて非線形光学材料の厚さが数μm程度と非常に薄くなる」が、図2に示す実施の形態のように、光導波路素子を「支持基板と一体の構成(請求項5)」とすることにより「素子の堅牢性」を向上させることができる。
具体的には、支基基板0201上に「薄膜化した結晶材料」が接合される。支持基板材料は後述する「コア層の薄膜化プロセス」をより容易にするために、コア層0202と同じ材料であることが好ましいが、より安価なシリコンや石英ガラス等であっても良い。
コア層0202と支持基板0201との間には光バッファ層0207が挟まれるが、光バッファ層0207の屈折率はコア層0202の材料の屈折率よりも低い(図2左側部分の屈折率の関係を示す図を参照)。コア層0202となる非線形光学材料は、ニオブ酸リチウム結晶等では屈折率が2.0程度以上と大きいため、光バッファ層0207を構成する材料は様々なものが利用可能であり、具体的には「SiO等のガラス材料やポリマー材料」が好適である。
コア層0202と光バッファ層0207の境界では「全反射」によって光をコア層0202内部に閉じ込める。従って、光バッファ層0207の厚さは「コア層0202を伝搬する光が支持基板0201に放射されない程度(エバネセント光が存在する領域の厚さより大きく)に厚く」する必要がある。
具体的には、コア層0202をニオブ酸リチウム、光バッファ層0207をSiOで形成した場合、光バッファ層の厚さは1.0μm程度以上であればよい。
図2において符号0208は「基本モードの光(基本波)の伝搬光フィールド(x方向の電界強度分布)」を示している。
図2に示した光導波路素子の製作プロセスを図17を参照して説明する。
プロセス2001において、コア層となる「コア材料(非線形光学結晶)」02の表面に光バッファ層0207を成膜する。光バッファ層0207がガラス材料で形成される場合には、高周波スパッタや真空蒸着、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition:CVD)等の一般的なガラス薄膜形成方法で成膜が可能である。光バッファ層0207の膜厚は1μm程度以上であればよい。プロセス2002において光バッファ層0207の成膜面と支持基板(図中「基板」と表示)0201とを接合する。
この「接合」は、加熱および加圧による直接接合のほか、支持基板0201の表面のプラズマ活性化やイオンビーム等の照射による表面活性化を利用した常温または低温における直接接合が好適である。また、より簡便に「接着剤等を用いて貼り合わせ」てもよい。プロセス2003において、コア材料を薄膜化してコア層(図中「コア」と表示)0202を形成する。コア層0202の厚さは1〜10ミクロン程度とする。
「薄膜化」の方法は精密研磨加工が簡便である。また、コア材料02へのイオン注入と加熱剥離とを組み合わせたイオンスライス法(CrystalIon Slicing)によっても薄膜化によるコア層0202の形成が可能である。プロセス2004および2005ではコア層0202の上に第1クラッド0204および第2クラッド0205が順に成膜される。
これら第1、第2クラッドの材料がガラス材料である場合には、光バッファ層0207と同様にスパッタ、蒸着、CVD等の成膜技術によって形成が可能である。通常は、第1クラッド0204の膜厚は1μm程度以下、第2クラッド0205の膜厚はコア層0202の膜厚の半分である。最後に、プロセス2006で光吸収層0206が成膜される。光吸収層0206は「金属材料である場合には真空蒸着や高周波スパッタ」により形成できる。光吸収層0206の厚さは特に限定されないが、50nm程度以上の厚さであればコア層0202から漏れた光を十分に吸収できる。
図3は光導波路素子の実施の他の形態を説明するための図である。
先に説明した図2の光導波路素子は「支持基板0201上にバッファ層0207から順に光学材料を積層した例」であるが、図3に示す形態のように、支持基板0301上に光吸収層0306、第2クラッド0305、第1クラッド0304、コア層0302、光バッファ層0307を順次積層していく構成でもその効果に何等変わりはない。図3の形態では、光バッファ層0307は必ずしも必要ではなく、コア層0302の上表面は「空気と接して」いても良い。
図3において符号0308は「基本モードの光(基本波)の伝搬光フィールド(x方向の電界強度分布)」を示している。
図3に示す光導波路素子の製作プロセスを図18に示す。
プロセス2101、プロセス2102およびプロセス2103でコア材料(非線形光学結晶)03に第1クラッド層0304、第2クラッド層0305および光吸収層0306を順に成膜する。次に、プロセス2104で上記の成膜構造の光吸収層0306を支持基板(図中「基板」と表示)0301と接合する。プロセス2105でコア材料03を薄膜化加工し、光導波路のコア層(図中「コア」と表示)0302を形成する。最後に、プロセス2106で光バッファ層(図中に「バッファ層」と表示)0307を成膜する。この製作プロセスは全て、図17に示したものと同じ製作技術で実現可能である。
図4は光導波路素子の実施の他の形態を示している。
図4は、光導波路素子の断面図を図1に倣って表したものであり、基板0401上に光バッファ層0406、コア層0402、第1クラッド0403、第2クラッド0404、光吸収層0405が順次積層されている。光は光導波路内部をz軸方向に伝搬する。コア層0402は「z方向に分極が交互に反転」する分極反転領域0407を有する。
図4において符号0408は「基本モードの光(基本波)の伝搬光フィールド(x方向の電界強度分布)」を示している。
図4の構成は、図2に示す構成において「コア層に分極反転領域を設けた」構成に相当する。同様に、図1や図3に示した光導波路構造のコア層に分極反転領域を形成することもできる。
光導波路を伝搬する基本波と高調波において「両者の伝搬定数」が異なると、発生する高調波の強度が周期的に変化し、そのままでは高調波を高効率に発生させることが困難であるが、コア層0402を形成する非線形光学材料の分極を、導波方向(Z方向)に周期的に反転させることで、基本波と高調波の位相整合が可能となる。
分極反転のピッチ:Λは「コヒーレント長:L(=λ/4|n−n|)の2倍」とすればよい。nおよびnはそれぞれ基本波および高調波に対する等価屈折率で、λは基本波の波長である。具体例としてコア層0402をニオブ酸リチウムの結晶で構成して「基本波:1064nmから波長:532nmの第2高調波を発生させる場合」を説明する。
光導波路を伝搬する伝搬光はコア層0402の内部に強く閉じ込められるため、光導波路の等価屈折率は非線形光学材料の屈折率と等しいとする。ニオブ酸リチウムの結晶の屈折率を波長:1064nmにおいて2.156、波長:532nmにおいて2.2342とすると、
Λ=2L=λ/(2|n−n|)
=1.064μm/2(2.2342−2.156)=1.064/0.1564
=6.803μm
であるから、分極反転のピッチを6.8μmとすることにより位相整合が可能になる。
「非線形光学材料(結晶)によるバルク基板」に分極反転領域を形成する方法としては、分極方向が揃った基板の両面(+Z面と−Z面、又は、+C面と−C面)に所定の電極パターンを形成し、電圧を印加して「電極に挟まれた部分の分極方向を反転させる」方法がよく知られている。
図4に実施の形態を光導波路素子は、図17に示した「コア層となる非線形光学結晶基板02」に代えて、「上記の如くに分極反転させた非線形光学結晶の基板」を用い、図17に示した製作プロセスによって製作することが可能である。
図5は、光導波路素子の実施の他の形態を示す図である。
図5は、光導波路素子の断面図を図1に倣って表したものである。この実施の形態において、光導波路素子は、支持基板0501の上に、光バッファ層0508、コア層0502、クラッド構造層0503、0504、光吸収層0507が上記順序に積層された構造となっている。即ち、この実施の形態では、コア層0502の片面(図における上面)に2層のクラッド構造層0503、0504が積層された構造となっている。
これら2層のクラッド構造層0503、0504は同一構造であって、コア層0502の側に第1クラッド0505、光吸収層0507の側に第2クラッド0506を積層した構造となっており、各クラッド構造層0503、0504における第1クラッドおよび第2クラッドの屈折率および膜厚はそれぞれ等しい。このような構造とすることにより、基本モードで伝搬する基本波の低損失伝搬と、高次モードの光のコア層外への放射性のさらなる向上が可能である。
図5において符号0509は「基本モードの光(基本波)の伝搬光フィールド(x方向の電界強度分布)」を示している。
図15に、図5に示す如き「クラッド構造層を2層設けた光導波路素子」の伝搬損失の計算結果を示す。動作波長(基本波の波長)を1064nmとした。コア層0502の材料をニオブ酸リチウムの結晶とし、その屈折率を2.156、厚さを4.0μmとした。第2クラッド0506は屈折率をコア層と同じく2.156、厚さを2.0μmとした。光吸収層0507の材料をCrとし、その複素屈折率を4.53+4.3iとした。
また、第1クラッド0505の屈折率を2.1とし、第1クラッド0505の膜厚をパラメータとして、基本モードの光のみが低損失で伝搬するような第1クラッドの膜厚を計算した。
図15に示すように、第1クラッド0505の膜厚を0.2〜0.3μmとすれば、高次モードの光の伝搬損失を10dB/cm以上と大きくでき、基本モードの光の伝搬損失を0.1dB/cm以下と非常に小さくできる。即ち、第1クラッド0505の膜厚を0.2〜0.3μmとした上記光導波路素子は「基本モードの光のみを導波させることができる単一モード光導波路素子」として機能し、基本波が伝搬する際に、高次モードが定常的に励振されることがないため、高効率の波長変換が可能となる。
図5に示した実施の形態では、クラッド構造層の層数を2層としたが、クラッド構造層をさらに多層に積層してもよい。また、図1に示した「支持基板がない構成」や、図3に示した「コア層と支持基板の間にクラッド構造層がある構成」でも同様にクラッド層を多層にすることがより高効率の波長変換に有効である。
図6に、光導波路素子の実施の他の形態を2例示す図である。
図6は、光導波路素子の断面図を表したものである。図6(a)、(b)は光導波路素子の断面を示し、光が導波するz方向は図面に直交する方向である。
図6(a)及び(b)に示す実施の形態は、図2及び図3に示した光導波路素子において「リッジ形状」を形成したものである。図6(a)、(b)に共通の符号0602で示すコア層の膜厚が「x方向の領域ごとに異なるリッジ形状」となっている。導波される光は、x方向における「コア層0602の厚い領域0607」に横方向(x方向)に閉じ込められて伝搬する。
これは、コア層0602の厚い領域0607は「コア層の薄い領域(領域0607のx方向両側の領域)」と比べて「相対的に光導波路の等価屈折率が大きくなる」からであり、この光閉じ込めの原理は従来からよく知られた「リッジ型光導波路」と同じである。膜厚方向(y方向)には干渉反射を利用して光を閉じ込め、横方向には等価屈折率の差に起因する全反射によって光を閉じ込める。これにより光を図の上下左右に閉じ込めて伝搬させる3次元光導波路を形成できる。
図6(a)に示した光導波路素子の製作プロセスを図19に示す。
プロセスは図17に示した工程に対して「コア層へのリッジ形状の加工プロセス2204が追加」された点のみが異なる。その他の製作プロセスについては図17に示したものと全く同様の加工方法が適用できる。コア層にリッジ形状を加工するプロセス2204において、リッジ幅は1〜10μm程度であり、「リッジの深さ」は第2クラッド0604の厚さより小さくて済むため5μm以下となる。このようなリッジ形状の加工には、例えば、ダイシング加工によりコア層(図中に「コア」と表示)の両脇を切削することや、ドライエッチング加工等が好適である。
ドライエッチングを施す場合、リッジ幅が数μm程度であるから、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて光導波路のマスクパターンを形成すればよい。マスクパターン形成後に反応性イオンエッチング(RIE)、ICPエッチング、NLDプラズマエッチング、集束イオン(FIB)エッチング等のドライエッチング技術を用いてコア材料02をエッチングし、リッジの段差を設ける。コア層0602にリッジ加工を施した後は、光導波路素子全体に第1クラッド、第2クラッド、光吸収層の順に積層していけば3次元光導波路が形成できる。図示しないが、図18に示した製作プロセスにおいてコア層形成後にリッジ加工を施すことにより、図6(b)に示すような光導波路構造を製作できる。
図5に実施の形態を示した光導波路素子に対して、上述のリッジ加工を施す場合の製作プロセスを図20に示す。プロセス2301から2304までは図19に示したプロセス2201から2304までと同じである。プロセス2304において、形成するリッジの深さは「コア厚のほぼ半分の深さ」にする。その後、プロセス2305から2309まで、2つのクラッド構造層および光吸収層を順次積層していく。
理想的には、第2クラッドの膜厚は「コア層の厚さの半分」であるから、1層目のクラッド構造層の第2クラッドを形成するプロセス2306において、光伝搬領域のコア層の高さと、光が伝搬しない領域の第2クラッドの高さが略等しくなる。光が伝搬しない領域においては「第2クラッドとコア材料との間に第1クラッド0505が挟まれる構造」となる。
第1クラッドの屈折率はコア層の屈折率より低いため、第1クラッドが「横方向(x方向)に光を閉じ込める役割」を果たす。従って、上の製作プロセスにおいては「光伝搬領域の周囲には、リッジ状の段差は発生しない」が、光が伝搬しない領域においては、コア層の中間に低屈折率層を含む構造となり、横方向に光を閉じ込める3次元光導波路を実現することができる。
図7に、光導波路素子の実施の他の形態を2例示す図である。
図7は、光導波路素子の断面図を図6に倣って表したものである。図7(a)、(b)は光導波路素子の断面を示し、光が導波するZ方向は図面に直交する方向である。
これら図7(a)、(b)に示す光導波路素子においては、光は光伝搬領域0707に閉じ込められてz方向(図面に直交する方向)に伝搬する。
先に説明した、図6の実施の形態では「コア層に段差を設けて横方向(x方向)の閉じ込めを実現」したが、図7(a)、(b)に示す実施の形態では、コア層0702における「光伝搬領域0707以外の部分」が完全に除去されている。この場合、横方向(x方向)におけるコア層0702への光の閉じ込めは「コア層0702を形成する非線形光学材料と空気との境界における全反射」による。また「コア層材料を除去した箇所」に他の光学材料を充填してもよい。この場合に使用する光学材料は、その屈折率が「非線形光学材料の屈折率より低」ければどのような材料であってもよい。
図7に示した構造を製作するためには、図17あるいは図18で光導波路を形成した後、光伝搬領域0707となる「帯状のマスク」をフォトリソグラフィ技術によってパターニングした後、ドライエッチングやダイシング等によってコア層部分までを取り除けばよい。図7に示した構造は、光伝搬領域0707となる部分以外では「コア層0702の厚さ全部をエッチング」しているが、さらに「より深く」エッチングし、支持基板0701に達するまでエッチングしても良い。
図8に光導波路素子の実施の他の形態を示す。
図8は光導波路素子の断面図を示し、光の伝搬方向であるz方向は図面に直交する方向である。この実施形態においては、光は光伝搬領域0807に閉じ込められてz軸方向に伝搬する。先に説明した図6の実施形態では「コア層0603の厚さを異ならせて横方向(x方向)における光の閉じ込めを実現した。
図8に示す光導波路素子では、コア層0802の厚さは「x方向に於いて光伝搬領域0807以外の領域」でも一定であるが、屈折率がx方向に於いて光伝搬領域0807の部分とその両側の部分とで異なり、光伝搬領域0807の部分の屈折率を「その両側の部分よりも大きく」することにより横方向であるx方向においては「光を相対的に屈折率の大きな領域である光伝搬領域0807に閉じ込めて伝搬させる」ことができる。
y方向における光の閉じ込めは「干渉反射」を利用して行われる。このようにして、x方向、y方向に光を閉じ込めてz方向(図面に直交する方向)へ光を伝搬させる3次元光閉じ込めが可能となる。
光伝搬領域0807に相当するコア層0802の屈折率変化領域0808の屈折率は、その両側の領域よりも屈折率を高められている。このように屈折率を高める方法としては、良く知られた「Ti拡散法やプロトン交換法」を利用できる。
製作プロセスにおいてはコア層材料となる非線形光学結晶に、上記のTi拡散あるいはプロトン交換により「屈折率が相対的に高い領域」を設けておき、以後は、上述した製作プロセスをそのまま適用することで図8に示す光導波路素子を製作できる。
図9に光導波路素子の実施の他の形態を示す。
図9は光導波路素子の断面図を示し、光の伝搬方向であるz方向は図面に直交する方向である。この実施形態においては、光は光伝搬領域0907に閉じ込められてz軸方向に伝搬する。
図8に示した光導波路素子では、コア層0802の屈折率を「光伝搬領域0807の部分でその両側よりも高く」しているが、図9に示す光導波路素子では、コア層0902の屈折率を「光伝搬領域0907のx方向両側の部分0608で光伝搬領域0907の部分よりも低くする」ことにより、光伝搬領域0907の部分の屈折率を「その両側の部分0608よりも相対的に高く」している。
非線形光学結晶の屈折率を低くする方法としては「結晶材料へのイオン注入」を利用することができる。即ち、一般に、結晶中に例えば「HイオンやHeイオン」を注入すると、原子的衝突により生じた「部分的な格子の乱れ(損傷)」により、結晶中の原子密度が減少して屈折率が下がる。例えば、ニオブ酸リチウムの結晶に、Heイオンを1MeV程度の高エネルギで注入すると、2μm程度の深さまでイオン注入されるが「1.0×1016/cm程度」のイオン注入量で「2%程度の屈折率低下」が生じる。これは伝搬光を「光伝搬領域0907の左右方向(x方向)に閉じ込める屈折率差」として十分な値である。
上記のイオン注入プロセスは、図17または18で示した光導波路素子の製作プロセスに容易に組み入れることができる。例えば、プロセス最初に非線形光学結晶の基板にイオン注入工程を行えばよい。また非線形光学結晶の基板を薄層化した後にイオン注入プロセスを実施しても良い。図9の光導波路素子の光伝搬領域0907の部分にはイオン注入を防ぐ必要があるが、光伝搬領域0907の表面(イオン注入を行う側の面)に保護マスクとして機能する導波パターンを形成すればよい。
保護マスクの材料としてはSiO等のガラス材料や金属材料が好適である。例えば、SiOガラスのパターンにイオンが衝突した場合、SiOはアモルファス材料であるため、その至るところでイオンとの衝突が起こり、結晶内部にイオンが到達できない。この現象を利用して、イオン注入されない領域(光伝搬領域0907)を形成できる。
図10に光導波路素子の実施の他の形態を示す。
図10は光導波路素子の断面図を図1に倣って示している。この光導波路素子では、コア層1102の上下を「第1クラッドおよび第2クラッドからなるクラッド構造層1103とクラッド構造層1104」で挟んでいる。即ち、2層のクラッド構造層1103、1194がコア層1102の両面に形成された例である。
クラッド構造層1103、1104は、同一構造でありコア層1102の側に第1クラッド1105が形成され、この第1クラッド1105を「コア層1102とともに挟む」ように第2クラッド1106が形成されている。そして、コア層1102の両面側において、クラッド構造層1103、1104は、コア層1102と光吸収層1107により挟持されている。
即ち、図10の光導波路素子では、コア層1102のy方向の両面側とも「干渉反射」によって基本モードの光のみを低損失で伝搬させるように構成される。支持基板1101と光吸収層1107との間に介設された光バッファ層1108は、基本モード・高次モードの光とも全反射(反射率:100%)でコア層1102側に反射する機能を有するが、2つのクラッド構造層1103、1104の外側には光吸収層1107が設けられているので、y方向の反射において高次モードがコア層1102外に放射された高次モードの光が光吸収層1107に吸収されるため、基本モードの光のみが低損失で伝搬される。
図10において符号1109は「基本モードの光(基本波)の伝搬光フィールド(x方向の電界強度分布)」を示している。
この光導波路素子の場合、必ずしも光バッファ層1108を必要としない。しかし、支持基板1101と光吸収層1106との密着性が悪い場合などの場合に、この密着性を高めるために光バッファ層1108を設けることが有効である。
図10に示すような「コア層の両面をクラッド構造層で挟み込んだ光導波路構造」における光伝搬損失を計算した結果を図16に示す。
基本波の波長(動作波長)を1064nmとし、コア層の材料をニオブ酸リチウムの結晶としその屈折率を2.156、厚さを4.0ミクロンとした。
第2クラッド1106の屈折率をコア層1102と同じく2.156、厚さを2.0μmとし、光吸収層1107の材料としてCrを想定し、その複素屈折率を4.53+4.3iとした。第1クラッド1105の屈折率は2.1とした。
このような条件下で、第1クラッド1105の膜厚をパラメータとし、基本モードの光のみが低損失で伝搬するような膜厚を計算した。
図16に示すように、第1クラッドの膜厚を0.8μm以上にすれば、高次モードの光の伝搬損失を20dB/cm以上と極めて大きくでき、基本モードの光の伝搬損失を0.1B/cm以下と非常に小さくできる。即ち、このように構成された光導波路素子は「基本モードの光のみを有効に導波できる単一モード光導波路」として機能する。基本波が伝搬する際に、高次モードが定常的に励振されないため、高効率な波長変換が可能となる。
図4の実施の形態のように「コア層となる非線形光学結晶に周期的な分極反転領域」を設けることにより、コア層に入力した基本波と「波長変換によって生じた高調波」の位相整合がとれ、高調波の出力を「光伝搬長の増加とともに増加させる」ことができる。しかしながら「分極反転領域の形成プロセスにおける製作誤差」から、反転ピッチが必ずしも設計値通りとならない場合がある。
また、光導波路を伝搬する光の等価屈折率は「非線形光学結晶材料そのものの屈折率」とはわずかに異なり、その値は「コア層の厚さ」や、3次元閉じ込めを施した場合、例えばリッジ光導波路(図6等)の場合には「リッジ幅やリッジ深さ」に依存するため、これらの製作誤差によって完全な位相整合が困難となる場合がある。
この問題の解決には「光導波路素子を構成する材料の屈折率をわずかに変化させる」ことが有効である。具体的には、図11(a)に示すように、光導波路素子の実体的部分をy方向において挟むようにヒーターとなる電極1308を設け、これらの電極間に電圧を印加することにより「光導波路素子の動作温度を変化させる」ことができる。符号1310は「光伝搬領域」である。
基本波と高調波光の等価屈折率差は「温度により異なる」から、高調波光の出力をモニタしながら温度調節を行うことにより、常に「位相整合がとれた状態」を保つことが可能となる。
また、非線形光学材料の結晶は、その内部に電界が形成されると電気光学効果によって屈折率が僅かに変化する。例えば、ニオブ酸リチウムの結晶やタンタル酸リチウムの結晶はポッケルス効果により電界量に比例して屈折率が変化する。「電気光学効果による屈折率変化量」は最高でも1.0×10−3程度と小さいが、位相整合の補正を目的とする場合には十分大きな値である。
光学結晶内部への電界形成は、図11(b)あるいは(c)のように、光導波路素子の実体的部分(コア層、クラッド構造層、光吸収層、光バッファ層)を積層方向の両側から電極1308で挟み込み、電極間に電圧を印加することで実現できる。電極の形成は例えば図11(b)では、光バッファ層1307を非線形光学結晶基板に成膜した後に電極層を成膜する工程を加えるのみで可能である。
さらに図11(b)では高次伝搬モードの光を吸収するための光吸収層1306を電極1308として用いている。同様に図11(c)では光吸収層1306が「下部電極1308の役割」も果たすようになっており、電界形成のためには光導波路素子の実体的部分を製作後に金属電極1308を形成するのみでよい。以上のように、従来の素子製作プロセスに金属層を1層分成膜するプロセスを追加するのみで上記の位相整合が可能である。
図12に、高調波レーザ光源装置の実施の形態を2例示す。
図12において符号10は「レーザ光源」を示す。また、符号12、121は波長変換素子を示す。
波長変換素子12、121は「光導波路素子に、基本波を基本モードで導波しつつ高調波光を発生させ、発生した高調波光を基本モードの基本波と共に導波し、光導波路素子の出力端から高調波光を基本波と分離して射出させる波長変換素子」であり、光導波路素子12Aと、この光導波路素子12Aの出力端に設けられて、高調波光を基本波から分離する波長分離手段12Bあるいは12Cを有する。
光導波路素子12Aは、上に説明した各種のものを用いることができる。
図12においてレーザ光源10は「基本波となるレーザ光」を放射する半導体レーザ10Aと、放射されたレーザ光を光導波路素子12Aのコア層にカップリングさせて入射させるための集光レンズ10Bとを有している。
図12(a)に示す実施の形態では、波長分離手段12Bは「フィルタ」であり、光導波路素子12Aを導波された基本波を吸収し、高調波光を透過させることにより、高調波光を基本波から分離して出力させる。
図12(b)に示す実施の形態では、波長分離手段12Cは「回折格子」であり、光導波路素子12Aを導波された基本波と高調波光を異なる回折角で回折させて射出させることにより高調波光を基本波から分離して出力させる。
上には、高調波光として2倍高調波の場合を主として説明したが、これに限らず、3倍高調波や、あるいは基本波の2倍、3倍・・の波長を持つレーザ光を生成するようにすることもできることは言うまでもない。
光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の実施の形態を説明するための図である。 高調波レーザ光源装置の実施の形態を説明するための図である。 光導波路素子の導波特性を説明するための図である。 光導波路素子の導波特性を説明するための図である。 光導波路素子の導波特性を説明するための図である。 光導波路素子の導波特性を説明するための図である。 光導波路素子の製作プロセスを説明するための図である。 光導波路素子の製作プロセスを説明するための図である。 光導波路素子の製作プロセスを説明するための図である。 光導波路素子の製作プロセスを説明するための図である。
符号の説明
0101 コア層
0202 第1クラッド
0203 第2クラッド
0204 クラッド構造層
0205 光吸収層

Claims (15)

  1. 基本波を入射され、高調波光を発生・伝搬させる光導波路素子であって、
    コア層と、光吸収層と、1以上のクラッド構造層とを有し、
    前記コア層は非線形光学材料により構成され、
    前記クラッド構造層は、前記コア層の側から第1クラッド、第2クラッドを積層して構成され、
    前記第1クラッドは、前記コア層の屈折率よりも小さい屈折率を有して前記コア層よりも薄く形成され、
    前記第2クラッドは、前記第1クラッドの屈折率より大きい屈折率を有して前記コア層よりも薄く、且つ、前記第1クラッドよりも厚く形成され、
    前記光吸収層は、前記コア層とともに、前記クラッド構造層を挟むように形成され、
    前記コア層とクラッド構造層との間において光が干渉反射され、この干渉反射の反射率が、前記基本波の基本モードの光に対して大きく、前記コア層において発生する高次モードの光に対して低く設定されることにより、前記基本波が基本モードで実質的に前記コア層内に閉じ込められて導波されるとともに、前記コア層において発生する高次モードの光が前記クラッド構造層の側に漏れて前記光吸収層に吸収され、
    前記コア層内に発生する高調波光が、実質的に前記コア層内に閉じ込められて、前記コア層内を前記基本モードの基本波と共に導波されるように構成されていることを特徴とする光導波路素子。
  2. 請求項1記載の光導波路素子において、
    クラッド構造層が単一で、コア層の片面に形成され、前記コア層と光吸収層とにより挟持される構造であることを特徴とする光導波路素子。
  3. 請求項1記載の光導波路素子において、
    クラッド構造層が複数であって、コア層の片面もしくは両面に形成されており、前記コア層の片面側もしくは両面側において、前記コア層と光吸収層とにより挟持される構造であることを特徴とする光導波路素子。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載の光導波路素子において、
    コア層、クラッド構造層、光吸収層の何れかに接して、光を全反射する光バッファ層を有することを特徴とする光導波路素子。
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載の光導波路素子において、
    少なくとも、コア層と、光吸収層と、1以上のクラッド構造層とにより構成される部分が、支持基板上に一体に形成されていることを特徴とする光導波路素子。
  6. 請求項5記載の光導波路素子において、
    光吸収層が支持基板に密着することを特徴とする光導波路素子。
  7. 請求項5記載の光導波路素子において、
    光バッファ層を有し、前記光バッファ層が支持基板に密着することを特徴とする光導波路素子。
  8. 請求項1〜7の任意の1に記載の光導波路素子において、
    コア層が、光の導波方向において周期的な分極反転領域を有することを特徴とする光導波路素子。
  9. 請求項1〜8の任意の1に記載の光導波路素子において、
    コア層が、光の導波方向に沿って厚みの段差を有し、光が厚みの大きいコア層部分を導波されることを特徴とする光導波路素子。
  10. 請求項1〜8の任意の1に記載の光導波路素子にいて、
    コア層が、非線形光学材料よりも屈折率を高められた光伝搬領域を有することを特長とする光導波路素子。
  11. 請求項1〜8の任意の1に記載の光導波路素子において、
    コア層の幅方向の少なくとも一端に沿って、非線形光学材料より屈折率の小さい光非伝搬領域を有することを特徴とする光導波路素子。
  12. 請求項1〜11の任意の1に記載の光導波路素子において、
    クラッド構造層を構成する第1クラッド、第2クラッドのうち、第2クラッドはコア層と同一の屈折率を有し、且つ、その厚さがコア層の略1/2であることを特徴とする光導波路素子。
  13. 請求項1〜12の任意の1に記載の光導波路素子において、
    光が伝搬する領域の近傍に、屈折率調整用の電極を有することを特徴とする光導波路素子。
  14. 光導波路素子に、基本波を基本モードで導波しつつ高調波光を発生させ、発生した高調波光を前記基本モードの基本波と共に導波し、前記光導波路素子の出力端から前記高調波光を前記基本波と分離して射出させる波長変換素子において、
    光導波路素子と、この光導波路素子の出力端に設けられて、前記高調波光を前記基本波から分離する波長分離手段を有し、
    前記光導波路素子が、請求項1〜13の任意の1に記載のものであることを特徴とする波長変換素子。
  15. 請求項14記載の波長変換素子と、この波長変換素子に導波させる基本波を放射するレーザ光源とを有することを特徴とする高調波レーザ光源装置。
JP2008123678A 2008-05-09 2008-05-09 光導波路素子および波長変換素子および高調波レーザ光源装置 Expired - Fee Related JP4993309B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008123678A JP4993309B2 (ja) 2008-05-09 2008-05-09 光導波路素子および波長変換素子および高調波レーザ光源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008123678A JP4993309B2 (ja) 2008-05-09 2008-05-09 光導波路素子および波長変換素子および高調波レーザ光源装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009271435A true JP2009271435A (ja) 2009-11-19
JP4993309B2 JP4993309B2 (ja) 2012-08-08

Family

ID=41438014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008123678A Expired - Fee Related JP4993309B2 (ja) 2008-05-09 2008-05-09 光導波路素子および波長変換素子および高調波レーザ光源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4993309B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102213797A (zh) * 2010-03-30 2011-10-12 住友大阪水泥股份有限公司 波导型偏振器
JP2012159862A (ja) * 2012-05-28 2012-08-23 Ngk Insulators Ltd 波長変換素子およびその製造方法
JP2013088822A (ja) * 2011-10-21 2013-05-13 Sharp Corp 紫外線レーザ光源、紫外線光を生成する周波数倍化導波路の製造方法
US8897614B2 (en) 2009-08-26 2014-11-25 Ricoh Company, Ltd. Electro-optical element
US11126059B2 (en) 2017-12-28 2021-09-21 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Optical device
US11435571B2 (en) 2017-12-26 2022-09-06 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Optical scanning device with dual spacing non-waveguide regions and dual intermediate regions adjacent a waveguide

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01225905A (ja) * 1988-03-07 1989-09-08 Res Dev Corp Of Japan 光導波路
JPH02113228A (ja) * 1988-10-24 1990-04-25 Canon Inc 薄膜導波路素子
JPH09281536A (ja) * 1995-12-28 1997-10-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光導波路及び光波長変換素子とそれらの製造方法、ならびに短波長光発生装置及び光ピックアップ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01225905A (ja) * 1988-03-07 1989-09-08 Res Dev Corp Of Japan 光導波路
JPH02113228A (ja) * 1988-10-24 1990-04-25 Canon Inc 薄膜導波路素子
JPH09281536A (ja) * 1995-12-28 1997-10-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光導波路及び光波長変換素子とそれらの製造方法、ならびに短波長光発生装置及び光ピックアップ

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8897614B2 (en) 2009-08-26 2014-11-25 Ricoh Company, Ltd. Electro-optical element
CN102213797A (zh) * 2010-03-30 2011-10-12 住友大阪水泥股份有限公司 波导型偏振器
JP2013088822A (ja) * 2011-10-21 2013-05-13 Sharp Corp 紫外線レーザ光源、紫外線光を生成する周波数倍化導波路の製造方法
US8743922B2 (en) 2011-10-21 2014-06-03 Sharp Kabushiki Kaisha Ultraviolet laser
US9158178B2 (en) 2011-10-21 2015-10-13 Sharp Kabushiki Kaisha Ultraviolet laser
JP2012159862A (ja) * 2012-05-28 2012-08-23 Ngk Insulators Ltd 波長変換素子およびその製造方法
US11435571B2 (en) 2017-12-26 2022-09-06 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Optical scanning device with dual spacing non-waveguide regions and dual intermediate regions adjacent a waveguide
US11126059B2 (en) 2017-12-28 2021-09-21 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Optical device

Also Published As

Publication number Publication date
JP4993309B2 (ja) 2012-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1584975B1 (en) Optical waveguide device, optical waveguide laser using same and optical apparatus having same
US5991490A (en) Optical waveguide and optical wavelength conversion device
JP4993309B2 (ja) 光導波路素子および波長変換素子および高調波レーザ光源装置
JP5072045B2 (ja) 電磁波発振素子
JP6104376B2 (ja) 導波路型レーザ装置
JP2008089875A (ja) 光導波路素子
US20120134012A1 (en) Periodically poled optical waveguide
Espinosa et al. Tunable four-wave mixing in AlGaAs waveguides of three different geometries
EP2192443B1 (en) Wavelength conversion element and wavelength conversion laser device
JP6131552B2 (ja) 波長変換素子及びその製造方法
JPH09281536A (ja) 光導波路及び光波長変換素子とそれらの製造方法、ならびに短波長光発生装置及び光ピックアップ
JP7160194B2 (ja) 波長変換素子
JP2016173429A (ja) 波長変換素子
JP4849024B2 (ja) 導波路素子及び波長変換素子
Feng et al. A bond-free PPLN thin film ridge waveguide
JPH06194708A (ja) Shg素子、shg装置およびshg素子の実効屈折率決定方法
WO2024100865A1 (ja) 光導波路素子およびその製造方法
JP2015041041A (ja) 回折格子および光モジュール
JPH0627427A (ja) 光機能素子
CN113612108B (zh) 一种基于斜切非线性晶体脊型波导的频率转换器及其制备方法
JP5194882B2 (ja) 波長変換素子
JP6107397B2 (ja) 波長変換素子および波長変換レーザ装置
JP4554187B2 (ja) 非線型光導波路
Ho et al. On-chip highly efficient octave-spanning long-wavelength mid-infrared optical parametric generation with a 74% quantum efficiency
JP2011257558A (ja) 光学素子及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120410

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120426

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4993309

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees