JP2009270154A - Snめっき層を有するめっき基材およびめっき層から針状ウィスカが成長するのを抑制する方法 - Google Patents

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隆史 野村
Shigeru Chikada
滋 近田
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充 坂野
Yasufumi Shibata
靖文 柴田
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Abstract

【課題】PbフリーのSnめっき層を有するめっき基材でのウィスカの発生を抑制する。
【解決手段】母材1の表面にPbフリーのSnめっき層2を形成しためっき基材3において、Snめっき層における隣り合う結晶粒界の角度を20゜以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、PbフリーのSnめっき層を有するめっき基材と、そのめっき層から針状ウィスカが成長するのを抑制する方法に関する。
半導体装置のような電子部品において、外部端子の母材にはCu、Cu合金、42アロイ(鉄とNiが42%の合金)などが用いられるが、素地のままでは端子表面が酸化してはんだ付け不良等による導通不良を引き起こす恐れがある。そのために、通常、めっき等により端子表面に保護膜(めっき層)を形成して酸化を防いでいる。
めっき層の材料としてSnまたはSn合金を用いる場合、従来からPbを含む材料が用いられてきた。近年、環境負荷を軽減する観点からPbフリー化が求められるようになり、前記端子のめっき層材料にも、例えば、純SnあるいはSn−Cu,Sn−Bi,Sn−AgのようなSn合金のように、Pbを含まない材料が使用されるようになっている。しかし、Pbフリーの材料で電子部品の端子表面をめっき処理すると、めっき層から例えば径が3μm程度のSn単結晶の連続体である100μmを越えるような針状ウィスカが成長する。
近年、例えばICチップをリードフレームに搭載した半導体装置のような電子部品は一層の小型化が求められており、結果として、その端子間の間隔は数百μm程度まで狭くなってきている。前記針状ウィスカは数百μmの長さにまで成長することがあり、前記のように端子間の間隔が数百μm程度と狭い場合には、成長した針状ウィスカにより端子間ショートが発生する恐れがあるので、針状ウィスカの成長を抑制するための対策が求められている。
針状ウィスカの発生および成長のメカニズムは完全には解明されていないが、めっき層中に蓄積された内部応力が一因であるとの考えから、めっき層の内部応力を除去することで針状ウィスカの発生を抑制しようとする提案がなされており、特許文献1には、Pbを含まないSn合金めっき層を、めっき後にその融点より高い温度で加熱してリフローさせて内部応力を開放することで、ウィスカの発生を抑制できることが記載されている。
めっき層の結晶方位面およびその配向指数を制御することで、ウィスカの発生を抑制できることも提案されており、特許文献2には、Snめっき層の結晶粒界にSn合金相を形成してウィスカの発生を抑制技術であって、Sn合金相が形成しやすくするために、めっき層における(220)面と(321)面の配向指数を高くすることが記載されている。
他の観点からのウィスカの成長を抑制する方法として、特許文献3には、SnまたはSn合金のめっき層を基材の上に電着により形成するに当たって、SnまたはSn合金のめっき層に、隣接する結晶面と5゜〜22゜の角度を形成する結晶面が実質的にないようにすることが記載されている。
特開平10−144839号公報 特開2006−249460号公報 特開2004−124249号公報
本発明者らは、PbフリーのSnめっき層でのウィスカの成長について多くの実験と研究を継続して行ってきており、前記した隣り合う結晶粒界の角度とウィスカの成長との関係についても実験と研究を行ってきたが、その過程で、隣り合う結晶粒界の角度が30゜を越える角度である場合に、針状ウィスカの成長を抑制できないことを知見した。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、Snめっき層における隣り合う結晶粒界の角度をある角度範囲に限定することによって針状ウィスカの成長を抑制できるようにしためっき基材、およびそのようなめっき層からウィスカが成長するのを抑制する方法を開示することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らは、PbフリーのSnめっき層における隣り合う結晶粒界の角度とウィスカの成長との関係について、さらに多くの実験を行うことにより、隣り合う結晶粒界の角度が20゜以下の場合に、ウィスカが成長はするものの、それは長さが50μm以下のいわゆるノジュール状ウィスカであり、長さの長い針状ウィスカは成長しないことを知った。また、Snめっき層の形成を真空蒸着法により行うことにより、実質的にすべてのめっき面における隣り合う結晶粒界の角度を20゜以下とすることができることを知った。
本発明は、本発明者らが得た上記の知見に基づいており、本発明によるめっき基材は、母材の表面にPbフリーのSnめっき層を有するめっき基材であって、Snめっき層における隣り合う結晶粒界の角度が20゜以下であることを特徴とする。
本発明によるめっき基材では、短絡をもたらすので好ましくないとされている長さ100μmを越えるような針状ウィスカは成長せず、成長する場合でも、長さが50μm以下である径の大きいノジュール状ウィスカのみである。これは、隣り合う結晶粒界の角度が20゜以下であることによりエネルギー的不安定が解消し、針状ウィスカの成長が抑制されるものと解される。
そのために、本発明によれば、針状ウィスカによる端子間短絡を生じさせないめっき基材が得られる。なお、本発明によるめっき基材において、めっき面の全面において隣り合う結晶粒界の角度が20゜以下となっていることは望ましいが、その大半、例えば50%を超える領域で隣り合う結晶粒界の角度が20゜以下となっていれば、実使用に支障のないめっき基材が得られる。
本発明によるめっき層から針状ウィスカの成長を抑制する方法は、母材の表面にPbフリーのSnめっき層を有するめっき基材のめっき層から針状ウィスカが成長するのを抑制する方法であって、母材の表面に対するSnめっき層の形成を真空蒸着法により行い、形成されるSnめっき層における隣り合う結晶粒界の角度を20゜以下とすることを特徴とする。
本発明者らの実験では、Snめっき層を電気めっきにより形成すると、隣り合う結晶粒界の角度を特定の範囲に制御することはできず、0゜〜90゜の範囲にばらついたものとなる。そのために、結晶粒界の角度が30゜〜60゜程度の範囲である箇所から50μmを越える針状ウィスカが成長するのを避けることができない。真空蒸着法によりSnめっき層を形成すると、隣り合う結晶粒界の角度の多くを20゜以下のもとすることができ、そのために、めっき層から針状ウィスカが成長するのを効果的に抑制することができる。
特に、蒸着速度150〜100nm/分程度の速度で真空蒸着を行うことにより、めっき面のほとんどの領域を、隣り合う結晶粒界の角度が20゜以下の領域とすることができる。
本発明において、Snめっき層を形成するSnは、純Snが好ましいが、Sn−Cu,Sn−Bi,Sn−Agのような、鉛を含まないSn合金であってもよい。
また、本発明において、母材に特に制限はないが、製造されるめっき基材の用途を考慮すると、Cu、Cu合金または42アロイ(鉄とNiが42%の合金)であることが好ましい。
本発明によれば、母材の表面にPbフリーのSnめっき層を有するめっき基材において、針状ウィスカの成長を抑制しためっき基材が得られる。
以下、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は本発明により製造しためっき基材の一例を示す。
めっき基材3は、母材1とその上に形成したSnめっき層2を備える。母材1は、好ましくは、Cu、Cu合金または42アロイ(鉄とNiが42%の合金)である。厚さに制限はなく、めっき基材3の用途を考慮して適宜設定される。
Snめっき層2は、真空蒸着法によって、母材1の表面に形成される。好ましくは、真空蒸着を蒸着速度150〜100nm/分程度の速度で行う。Snめっき層を形成するSnは、純Snであってもよく、Sn−Cu,Sn−Bi,Sn−Agのような、鉛を含まないSn合金であってもよい。
めっき基材3のSnめっき層2における隣り合う結晶粒界の角度を、断面方向からEBSP法により測定すると、そのほとんどは20゜以下の角度となっている。
本発明によるめっき基材は、半導体装置のような電子部品における外部端子に特に好適に適用できる。
[実施例1]
42アロイ母材の表面に、蒸着速度150nm/分でSnの真空蒸着を行って、厚さ6〜9μmのSnめっき層を形成して試験用めっき部材aとした。Snめっき層形成後に、Snめっき層における隣り合う結晶粒界の角度を、断面方向からEBSP法により測定したところ、そのほとんどは20゜以下であり、角度5゜の結晶粒界が最も多かった。
試験用めっき部材aに対して、高温側60℃、低温側0℃、各20minの冷熱衝撃試験を2000サイクル実施して、めっき層表面でのウィスカ発生の有無を走査型電子顕微鏡により観察した。結果を図2のグラフにaとして示した。すなわち、試験用めっき部材aでは、長さ10μm程度のノジュール状ウィスカが成長していたが、針状ウィスカの発生は観察できなかった。
[実施例2]
真空蒸着の条件を蒸着速度120nm/分とした以外は、実施例1と同様にして試験用めっき部材bを作った。実施例1と同様にして断面方向からEBSP法により測定したところ、そのほとんどは20゜以下であり、角度10゜の結晶粒界が最も多かった。
試験用めっき部材bに対して、実施例1と同じ冷熱衝撃試験を行い、めっき層表面でのウィスカ発生の有無を観察した。結果を図2のグラフにbとして示した。すなわち、試験用めっき部材bでは、長さ30μm程度のノジュール状ウィスカが成長していたが、針状ウィスカの発生は観察できなかった。
[実施例3]
真空蒸着の条件を蒸着速度100nm/分とした以外は、実施例1と同様にして試験用めっき部材cを作った。実施例1と同様にして断面方向からEBSP法により測定したところ、そのほとんどは20゜以下であり、角度15゜の結晶粒界が最も多かった。
試験用めっき部材cに対して、実施例1と同じ冷熱衝撃試験を行い、めっき層表面でのウィスカ発生の有無を観察した。結果を図2のグラフにcとして示した。すなわち、試験用めっき部材cでは、長さ45μm程度のノジュール状ウィスカが成長していたが、針状ウィスカの発生は観察できなかった。
[比較例1]
実施例1で用いたと同じ母材に対して、電解めっきにより厚さ6〜9μmのSnめっき層を形成し、試験用めっき部材dとした。使用しためっき浴は、硫酸浴である。Snめっき層における隣り合う結晶粒界の角度を、断面方向からEBSP法により測定したところ、特定の角度に偏らず、30゜〜90゜の範囲にほぼ等しくばらついていた。
試験用めっき部材dに対して、実施例1と同じ冷熱衝撃試験を実施して、めっき層表面でのウィスカ発生の有無を走査型電子顕微鏡により観察した。結果を図2のグラフに(イ)〜(ト)として示した。すなわち、隣り合う結晶粒界の角度が30゜の箇所からは長さ50μmを越えるノジュール状ウィスカ(イ)が成長し、また、隣り合う結晶粒界の角度が70゜、80゜、90゜の箇所からも長さ50μmを越えるノジュール状ウィスカ(ホ)、(ヘ)、(ト)が成長していた。さらに、隣り合う結晶粒界の角度が40゜、50゜、60゜の箇所からは長さ100μmを越える針状ウィスカ(ロ)、(ハ)、(ニ)が成長していた。
[考察]
図2に示すグラフからわかるように、本発明による製造方法で製造した本発明によるめっき部材は、Snめっき層における隣り合う結晶粒界の角度が20゜以下であることから、50μmを超える長さのノジュール状ウィスカおよび針状ウィスカの成長が抑制されている。そのために、本発明によるめっき基材は、端子間の間隔が狭い半導体装置のような電子部品における外部端子等として、特に好適に適用できることがわかる。
本発明によるめっき部材を説明するための図。 実施例と比較例におけるめっき基材でのSnめっき層にやけるウィスカ長を隣り合う結晶粒界の角度と共に示すグラフ。
符号の説明
1…母材、2…めっき層、3…めっき基材

Claims (2)

  1. 母材の表面にPbフリーのSnめっき層を有するめっき基材であって、Snめっき層における隣り合う結晶粒界の角度が20゜以下であることを特徴とするめっき基材。
  2. 母材の表面にPbフリーのSnめっき層を有するめっき基材の前記めっき層から針状ウィスカが成長するのを抑制する方法であって、母材の表面に対するSnめっき層の形成を真空蒸着法により行い、形成されるSnめっき層における隣り合う結晶粒界の角度を20゜以下とすることを特徴とするめっき層から針状ウィスカの成長を抑制する方法。
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