JP2009269807A - SiCセラミックス、その製造方法およびハニカム構造体 - Google Patents

SiCセラミックス、その製造方法およびハニカム構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】 微細な細孔をもつSiCセラミックスを提供すること。
【解決手段】 本発明のSiCセラミックスは、JCPDSカード番号で049−1428と規定された結晶相をもつSiCよりなり、異なる粒径をもつSiC粒子よりなるSiC粉末と、SiC粉末を構成するSiC粒子同士を結合し、SiC粒子を構成するSiCとは結晶相が異なるSiCよりなる結合材と、を有することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、SiCセラミックス、その製造方法およびハニカム構造体に関し、詳しくは、微粒子物質の捕集性に優れたフィルタを提供することができるSiCセラミックスおよびハニカム構造体に関する。
内燃機関、ボイラー、化学反応機器、燃料電池用改質器等の触媒作用を利用する触媒用担体、排ガス中のスス等の微粒子(特にディーゼルエンジンからの排気ガス中の微粒子物質(PM))の捕集フィルタ(以下、DPFという)等には、セラミックス製のハニカム構造体が用いられている。
セラミックス製のハニカム構造体は、一般に、多孔質のセラミックスよりなり、流体の流路となる複数のセルを隔壁で区画する隔壁部と、端面が市松模様状を呈するように隣接するセルが互いに反対側となる端部を封止するセラミックスよりなる封止部と、を有している。
セラミックス製のハニカム構造体よりなるDPFは、隔壁部のセルを区画する隔壁を排気ガスが通過するウォールフロー型の触媒として用いられている。ウォールフロー型の触媒は、セル壁に形成された連続した細孔を排気ガスが通過し、細孔を通過できない排気ガス中のPMを捕集する。
従来の一般的なDPFは、PMを捕集する捕集率が向上してきて99%以上を示すようになってきている。しかし、99%以上を示したとしても、コンマ数%のわずかな捕集漏れがある。この捕集漏れは、特に捕集初期(エンジン始動直後)において顕著に表れる。PMが捕集されると、捕集したPM自身がDPFの細孔径を小さくして捕集漏れがほぼなくなるためである。
また、一般的なDPFは、PMを捕集することを目的としているが、PMよりさらに微細な粒子であるSPM(浮遊粒子状物質)を捕集することができず、SPMがDPFを通過するという問題があった。SPMは、その粒径が0.01〜0.1μmであり、DPFの細孔径が数〜数十μmであったためである。このように、従来の一般的なDPFでは、SPMの捕集が困難となっていた。
ここで、従来のDPFの捕集率は重量比または体積比により求められており、99%以上の捕集率のDPFで捕集できなかった1%未満の捕集漏れのPMには、莫大な数のSPM粒子が含まれている。
そして、このSPMは、生態系に多大な被害を与えることが明らかとなっている。非特許文献1に示されている。非特許文献1には、一般に呼吸によって人体の体内に蓄積されて悪影響を及ぼすのはSPM、つまりナノサイズの粒子によるものが最も大きいことが示されている。すなわち、PMは黒煙となって視覚的に環境に悪い印象を与えるが、真に生態系に被害を与えるのは目に見えないナノ粒子であるSPMとも言える。
このことからも、DPFなどのフィルタには、ナノサイズのSPMを捕集初期から漏らさず捕集できるフィルタが求められている。
吉田隆編、「自動車排出ナノ粒子およびDEPの測定と生体影響評価」、株式会社エヌティーエス発行、2005年5月、P159−164
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、ナノサイズの微細粒子までも捕集できるフィルタを得られるSiCセラミックスおよびハニカム構造体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らはハニカム構造体を構成するSiCセラミックスについて検討を重ねた結果本発明をなすに至った。
本発明のSiCセラミックスは、JCPDSカード番号で049−1428と規定された結晶相をもつSiCよりなり、異なる粒径をもつSiC粒子よりなるSiC粉末と、SiC粉末を構成するSiC粒子同士を結合し、SiC粒子を構成するSiCとは結晶相が異なるSiCよりなる結合材と、を有することを特徴とする。
本発明のSiCセラミックスの製造方法は、JCPDSカード番号で049−1428と規定されたSiCよりなり、平均粒径(D50)が15μm未満の微細SiC粉末と、JCPDSカード番号で029−1127を含む049−1428と規定されたSiCよりなり、平均粒径(D50)が微細SiC粉末よりも大きな粗大SiC粉末と、からなるSiC粉末と、Si粉末と、C粉末と、を混合する工程と、混合物を所定の形状に成形する成形工程と、成形体を1500〜1850℃で熱処理する工程と、を有することを特徴とする。
本発明のハニカム構造体は、JCPDSカード番号で049−1428と規定された結晶相をもつSiCよりなり、異なる粒径をもつSiC粒子よりなるSiC粉末と、SiC粉末を構成するSiC粒子同士を結合し、SiC粒子を構成するSiCとは結晶相が異なるSiCよりなる結合材と、を有する多孔質のSiCセラミックスよりなることを特徴とする。
本発明のSiCセラミックスは、SiC粒子を、SiC粒子とは結晶相の異なるSiCよりなる結合材が結合している。このように結晶相の異なるSiCから形成される本発明のSiCセラミックスは、結合材に微細な細孔を多数形成できる。この微細な細孔は、従来のフィルタにおいては捕集が不可能であった微細粒子までも捕集することができる。
本発明のSiCセラミックスの製造方法は、上記のSiCよりなる結合材がSiC粒子を結合している多孔質のSiCセラミックスを製造することができる。
また、本発明のハニカム構造体は、微細な細孔をもつ上記の多孔質のSiCセラミックスよりなることから、ナノサイズの微細粒子までも捕集できるハニカム構造体となっている。
(SiCセラミックス)
本発明のSiCセラミックスは、JCPDSカード番号で049−1428と規定された結晶相をもつSiCよりなるSiC粉末と、SiC粉末を構成するSiC粒子同士を結合し、SiC粒子を構成するSiCとは結晶相が異なるSiCよりなる結合材と、を有する多孔質のセラミックスである。
本発明のSiCセラミックスでは、SiC粉末が、JCPDSカード番号で049−1428と規定されたSiCよりなる。SiC粉末を構成するSiCは、高い結晶性を有している。ここで、SiC粉末を構成するSiCは、特定の結晶相(049−1428)のみから形成されているものだけでなく、ほぼ特定の結晶相から形成されているものを含む。つまり、わずかに異なる結晶相を有していてもよい。
本発明のSiCセラミックスでは、SiC粉末が、異なる粒径をもつSiC粒子よりなる。SiC粉末が粒径の異なるSiC粒子よりなることで、SiC粒子間のすき間よりなる細孔の大きさおよび分布を容易に制御できる。具体的には、SiC粉末の平均粒径および粒径分布等の条件を調節することで、SiC粒子間の細孔の大きさ及び分布を制御することができる。
本発明において、SiC粉末が粗大粒子と、粗大粒子よりも粒径の小さな微細粒子との混合粉末よりなることが好ましい。SiC粉末が粒径の異なる粒子が混合してなることで、SiCセラミックスが微細な細孔をもつこととなる。すなわち、粗大粒子簡のすき間に微細粒子が存在するようになり、粗大粒子と微細粒子との間に微細なすき間が形成される。粗大粒子及び微細粒子の粒径は、特に限定されるものではない。SiC粉末は、D50が1〜15μmの微細SiC粉末と、D50が20〜100μmの粗大SiC粉末と、からなることが好ましい。
また、本発明のSiCセラミックスでは、結合材が、SiC粒子とは結晶相の異なるSiCよりなる。つまり、結合材を構成するSiCは、結晶性がSiC粒子よりも低いため、SiC粒子と結合材とが一体とならずに、SiC粒子を固定することができる。この結合材を構成するSiCは、結晶記号が6Hで示される結晶相を有することが好ましい。
本発明のSiCセラミックスは、隣接するSiC粒子がSiCよりなる結合材で固定された構成となっている。ここで、結合材による固定とは、SiC粒子が焼結していない状態でその位置が固定された状態を示す。このような構成となっていることにより、多孔質のSiCセラミックスにおける細孔設計の自由度が向上している。つまり、SiC粒子間のすき間よりなる細孔の大きさおよび分布を容易に制御できる。
本発明のSiCセラミックスは、SiCよりなる結合材とSiC粉末を構成するSiC粒子とが、同じSiCよりなるため、結合材とSiC粒子との接合性が高くなっている。この結果、本発明の多孔質のSiCセラミックスは、SiC粒子と結合材との界面での剥離が生じなくなり強度が向上している。
さらに、本発明のSiCセラミックスは、隣接するSiC粒子の間に多数の細孔を有しており、この細孔がSiCセラミックスの熱膨張(収縮)時の体積変化を緩衝する。このように、本発明のSiCセラミックスは、フィルタとして用いられたときには、SiC粒子の体積変化を緩衝することができる。
ここで、本発明のSiCセラミックスは、隣接するセラミックス粒子が結合材で固定されたことで、微細な細孔をもつことが可能となっている。従来のハニカム構造体に用いられる多孔質セラミックスでは、原料となるセラミックス粒子を所定の形状に成形した後に焼成してセラミックス粒子同士を焼結させることで製造されている。つまり、従来の多孔質のセラミックスは、焼結することでセラミックス粒子同士を一体に結合させているが、焼結条件によってはセラミックス粒子が粒成長を生じてセラミックス粒子間の微細な細孔が消失していた。つまり、従来の多孔質のセラミックスでは、細孔の調節が困難となっていた。これに対し、本発明は、SiC粒子を結合材で結合した構造であり、SiC粒子間の微細な細孔を残存させることができ、自由に細孔設計を行うことができる。
そして、本発明のSiCセラミックスでは、結合材に、SiC粒子間の細孔よりも小さな微細な細孔が形成される。結合材に形成される微細な細孔は、結合材がSiC粒子の間に介在していることから、SiC粒子間の細孔よりもかなり小さな細孔となる。そして、この微細な細孔が、ナノサイズの微細粒子であるSPM粒子を捕集できる微細な細孔となる。この結果、本発明のSiCセラミックスは、PM程度の粗大な粒子だけでなく、ナノサイズのSPMも捕集することができるフィルタに使用可能なハニカム構造体を構成することができる。
結合材は、SiC粒子と混合した状態でSiCの焼結温度以下の温度で熱処理してSiC粒子を結合することが好ましい。SiC粒子の焼結温度以下の温度での加熱により結合材がSiC粒子を結合することで、SiC粒子同士の焼結を抑えた状態でSiC粒子同士を結合することができる。本発明において、SiC粒子の焼結温度とは、SiC粒子が焼結する温度であり、一般的には、熱力学温度で融点の90%以上の温度である。
本発明において結合材は、SiCの焼結温度以下の温度で熱処理してSiC粒子を結合する構成となればよく、SiCの焼結温度以下の温度で熱処理して結合材を構成するSiCが生成されてもよい。
本発明において、SiC粉末を構成するSiC粒子の粒径については、特に限定されるものではない。つまり、目的とする細孔径および気孔率を得られる粒径のSiC粒子を用いることができる。また、SiC粉末が、粒径(平均粒径)の異なる複数種のセラミックス粒子から形成されていてもよい。SiC粉末の好ましい積算重量%での平均粒径(D50)は、100μm以下である。SiC粉末のより好ましいD50は、80μm以下である。
(SiCセラミックスの製造方法)
本発明のSiCセラミックスの製造方法は、JCPDSカード番号で049−1428と規定されたSiCよりなり、平均粒径(D50)が15μm未満の微細SiC粉末と、JCPDSカード番号で029−1127を含む049−1428と規定されたSiCよりなり、平均粒径(D50)が微細SiC粉末よりも大きな粗大SiC粉末と、からなるSiC粉末と、Si粉末と、C粉末と、を混合する工程と、混合物を所定の形状に成形する成形工程と、成形体を1500〜1850℃で熱処理する工程と、を有する。本発明の製造方法では、上記の隣接するSiC粒子がSiCよりなる結合材で固定された多孔質のSiCセラミックスを製造することができる。
本発明の製造方法では、まず、結晶相及びD50が異なる粒子よりなるSiC粉末と、Si粉末と、C粉末と、を混合している。つまり、この工程では、結合材で結合されるSiC粒子と、その後の工程で結合材となるSi粉末と、C粉末と、を準備する。
次に、それぞれの粉末の混合物を成形する。これにより、所望の形状のSiCセラミックスを得られるようになる。
そして、成形体を1500〜1850℃で熱処理する。熱処理の処理温度は、SiCが焼結する温度(2300℃)よりも低い温度である。このため、熱処理を施しても、成形体中のSiC粉末は焼結せずにその形状が維持される。熱処理温度が1500℃未満では、SiCの生成反応がほとんど進行せず、1850℃を超えるとSiC粉末の焼結が進行する。
そして、1500〜1850℃の成形体の熱処理温度は、Si粉末を構成するSiとC粉末を構成するCとが反応を生じ、SiCを生成する。ここで、熱処理により生成されるSiCは、結晶記号が6Hで示される結晶相を有する。そして、原料粉末に用いられるSiC粉末は、JCPDSカード番号で049−1428と規定された微細SiC粉末と029−1127を含む049−1428と規定された粗大SiC粉末とからなっており、SiCの結晶相が異なるものとなっている。ここで、JCPDSカード番号で029−1127と規定されたSiCの結晶記号は4Hである。
この結果、本発明の製造方法によると、上記の隣接するSiC粒子がSiCよりなる結合材で固定された多孔質のSiCセラミックスを製造することができる。
本発明の製造方法において、SiC粉末、Si粉末およびC粉末の各粉末の割合については特に限定されるものではなく、所望のSiCセラミックスを製造できる割合とすることができる。全体を100wt%としたときに、SiC粉末が50〜90wt%、Si粉末が1〜50wt%、C粉末が0.2〜20wt%であることが好ましい。
また、SiC粉末、Si粉末およびC粉末の混合物を製造するときに、結着剤等の従来公知の添加剤を混合してもよい。
さらに、SiC粉末、Si粉末およびC粉末のそれぞれの粒径についても特に限定されるものではなく、所望のSiCセラミックスを製造できる割合とすることができる。SiC粉末の好ましい積算重量%での平均粒径(D50)は、100μm以下である。SiC粉末のより好ましいD50は、80μm以下である。Si粉末の好ましい積算重量%での平均粒径(D50)は、100μm以下である。Si粉末のより好ましいD50は、80μm以下である。C粉末の好ましい積算重量%での平均粒径(D50)は、50μm以下である。C粉末のより好ましいD50は、30μm以下である。
(ハニカム構造体)
本発明のハニカム構造体は、JCPDSカード番号で049−1428と規定された結晶相をもつSiCよりなり、異なる粒径をもつSiC粒子よりなるSiC粉末と、SiC粉末を構成するSiC粒子同士を結合し、SiC粒子を構成するSiCとは結晶相が異なるSiCよりなる結合材と、を有する多孔質のSiCセラミックスよりなる。
すなわち、本発明のハニカム構造体は、上記のSiCセラミックスにより形成されている。上記の多孔質のSiCセラミックスでは、結合材に、SiC粒子間の細孔よりも小さな微細な細孔が形成される。結合材に形成される微細な細孔は、結合材がSiC粒子の間に介在していることから、SiC粒子間の細孔よりもかなり小さな細孔となる。そして、この微細な細孔が、ナノサイズの微細粒子であるSPM粒子を捕集できる微細な細孔となる。この結果、本発明のハニカム構造体は、PM程度の粗大な粒子だけでなく、ナノサイズのSPMも捕集することができるフィルタに使用可能なハニカム構造体となっている。
本発明のハニカム構造体は、従来公知のハニカム構造体のように、複数部の分体を接合材で接合した構成としてもよい。このような構成は、分体ごとにその特性を変化させることができ、ハニカム構造体全体に所望の性能を付与できる。ハニカム構造体が複数部の分体よりなるときに、それぞれの分体の材質は同じであっても異なっていてもいずれでもよい。すなわち、ハニカム構造体は、多孔質セラミックスよりなる複数のハニカム分体と、複数のハニカム分体同士を接合する接合材層と、からなることが好ましい。
本発明のハニカム構造体において、ハニカム構造体が複数の分体を接合してなるときに、複数の分体の少なくともひとつが、セラミックス粉末と、セラミックス粉末を構成するセラミックス粒子同士を結合する結合材と、を有する多孔質セラミックスよりなることが好ましい。より好ましくは、全ての分体がセラミックス粉末と、セラミックス粉末を構成するセラミックス粒子同士を結合する結合材と、を有する多孔質セラミックスよりなることである。
複数のハニカム分体を接合する接合材層は、粒径分布を測定したときに、二つ以上のピークをもつセラミックス粒子をもつ接合材から形成されたことが好ましい。接合材が粒径の異なるセラミックス粒子をもつことで、粒径の小さなセラミックス粒子が粒径の大きなセラミックス粒子同士の間に位置することとなり(充填密度が増加し)、セラミックス粒子間に形成される細孔が微細化する。この結果、微細な多数の細孔をもつことが可能となる。ここで、接合材を構成するセラミックス粒子の粒径分布を測定したときに得られるピークの数は、二つ以上であればよく、三つや四つなど多ければ多いほど好ましい。
セラミックス分体を接合する接合材についても、従来公知の接合材を用いることができる。この接合材としては、たとえば、SiC系接合材を用いることができる。セラミックス分体を接合材で接合したときにセラミックス分体の間に形成される接合材層は、0.5〜5.0mmの厚さで形成することが好ましい。
本発明のハニカム構造体は、周方向の外周面上に、従来公知のハニカム構造体のように、外周材層を有することが好ましい。外周材層をもつことで、ハニカム構造体をDPFなどに使用したときに生じる形状変化が抑えられる。具体的には、ハニカム構造体をDPFなどの用途に使用したときに、ハニカム構造体は高熱にさらされる。そして、ハニカム構造体は、熱膨張を生じる。外周材層をもつことでこの熱膨張を抑えることができる。外周材層を構成する材質は、従来公知の材質を用いることができる。たとえば、SiC、シリカ系化合物、チタン酸アルミニウムなどのアルミナ系化合物などを用いることができる。
外周材層は、粒径分布を測定したときに、二つ以上のピークをもつセラミックス粒子をもつ外周材スラリーを塗布してなることが好ましい。外周材が粒径の異なるセラミックス粒子をもつことで、粒径の小さなセラミックス粒子が粒径の大きなセラミックス粒子同士の間に位置することとなり(充填密度が増加し)、セラミックス粒子間に形成される細孔が微細化する。この結果、接合材層が微細な多数の細孔をもつことが可能となる。ここで、外周材を構成するセラミックス粒子の粒径分布を測定したときに得られるピークの数は、二つ以上であればよく、三つや四つなど多ければ多いほど好ましい。
また、外周材層は、ハニカム構造体の形状により異なるため、その厚さが一概に決定できるものではないが、たとえば、0.5mm以上の厚さで形成することが好ましい。さらに好ましくは、0.5〜5.0mmである。
本発明のハニカム構造体は、ハニカム構造体を構成する多孔質セラミックスがセラミックス粒子と結合材とから構成される以外は、従来公知のハニカム構造体と同様の構成とすることができる。
つまり、本発明のハニカム構造体は、軸方向にのびる多数のセルをもつ形状に形成されたことが好ましい。本発明のハニカム構造体において、セルの形状(断面形状)は、特に限定されるものではなく、従来公知の断面形状とすることができる。従来公知のセル形状のうち、正方形状であることがより好ましい。
本発明のハニカム構造体は、その外周形状が特に限定されるものではなく、従来公知の形状とすることができる。たとえば、断面が真円や楕円の略円柱状、断面が方形や多角形の角柱状とすることができ、より好ましくは円柱形状である。
本発明のハニカム構造体は、多数のセルの一方の端部または他方の端部がセラミックスよりなる封止材に封止されていることが好ましい。セルの一方の端部または他方の端部が封止材で封止されることで、ウォールフロー型のハニカム構造体を形成できる。封止材を構成するセラミックスは、その材質が特に限定されるものではなく、ハニカム構造体を構成する多孔質のセラミックスと同じ材質であっても、異なる材質であっても、いずれでもよい。より好ましくは、多孔質のセラミックスを主成分としてなるセラミックスである。
本発明のハニカム構造体は、DPFに用いることが好ましい。本発明のハニカム構造体は、セルを区画する隔壁を排気ガス(気体)が通過するウォールフロー型のフィルタ触媒として用いることができ、このようなフィルタ触媒のうち特に、DPFとして用いることが好ましい。
本発明のハニカム構造体をDPFとして用いるときに、少なくとも隔壁部の細孔表面に、アルミナ等よりなる多孔質酸化物、Pt,Pd,Rh等の触媒金属の少なくともひとつを担持したことが好ましい。これらの物質を担持したことで、DPFとしてパティキュレートなどの浄化性能が向上する。
本発明のハニカム構造体は、セラミックス粒子の間のすき間だけでなく結合材のすき間よりなる細孔の細孔設計の自由度が向上している。そして、本発明のハニカム構造体においては、ナノサイズの粒子を捕集できる微細な細孔を均一な状態でもつことが好ましい。本発明のハニカム構造体において、細孔径や気孔率については、特に限定されるものではないが、SPMを捕捉できる程度の微細な細孔径の細孔を均一にもつことが好ましい。
本発明のハニカム構造体は、セラミックス粒子の間のすき間の平均細孔径が0.1〜5μmで、気孔率が30〜60%であることが好ましい。平均細孔径がこの範囲内となることで、PMを捕捉することができる。また、気孔率がこの範囲内となることで、圧損の上昇が抑えられる。より好ましくは、平均細孔径が1〜5μmであり、気孔率が35〜45%である。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
本発明の実施例として、DPF用ハニカム構造体を製造した。
(実施例1)
実施例のDPF用ハニカム構造体の製造方法を以下に示す。
まず、結晶相がJCPDSカード番号で049−1428のSiCよりなる積算重量%での平均粒径(D50)が13μmのSiC粉末(信濃電機製錬製、商品名:GP1000F)を16kg、結晶相がJCPDSカード番号で029−1127を含む049−1428のSiCよりなるD50が70μmのSiC粉末(太平洋ランダム製、商品名:F220)を24kg、D50が20μmのSi粉末(電気化学工業製、商品名:SN−BL)を5kg、を秤量した。秤量された粉末を、結合材のコロイダルシリカ(アデライト工業製、商品名:AT−20G)4kg、水15kgとともに十分に混合(混練)した後に、軸方向に多数のセルが形成された柱状の成形体を従来公知の製造方法である押出成形で製造した。この成形体は、断面が正方形状に区画されたセルをもつ。ここで、この成形体の外周形状(見かけの形状)は、本実施例のように角柱状だけでなく、ハニカム構造体を形成したときの外周形状と略一致する外周形状に形成することができる。
つづいて、主成分がハニカム構造体と同様のスラリーを調製した。なお、このスラリーは、粘度調整材等の添加剤を含む。そして、このスラリーを、乾燥させた成形体の両端の端部から所定のセルに注入し、80℃で乾燥させた。ここで、所定のセルとは、スラリーが注入されたセルが市松模様状をなすようにもうけられている。また、セルの一方の端部または他方の端部のみにスラリーが注入された。そして、その後の工程で成形したときに、ハニカム構造体1の外周面を区画するセルには、その両端にスラリーを注入した。
その後、1300℃でセルにスラリーが注入された成形体を熱処理して結合材でセラミックス粒子を結合するとともにスラリーを固化させて封止材3とし、封止材3で封止されたセル(封止部)をもつハニカム体2を形成した。セルの軸方向における封止材3の長さはそれぞれ3.0mmであった。封止部が形成された状態を図1に模式的に示した。
そして、このハニカム体2を電動ノコギリを用いて切削して外周形状を成形した。電動ノコギリによる切削は、図1において破線で示された線に沿って、両端部に封止材が形成されたセルが外周面を形成する略円柱状をなすようになされた。成形後のハニカム体2(切削体)を図2に模式的に示した。
そして、SiCが主成分のスラリー(テルニック工業株式会社製、商品名:BETACK1566),1.26wt%でカルボキシルメチルセルロース(CMC)を含むバインダ溶液(ダイセル化学工業製、商品名:CMCダイセル),コロイダルシリカ(日産化学工業製、商品名:スノーテックス30),分散材(ユニケマ製、商品名:KD−2)を秤量し、十分に混合してスラリーを調製した。調製されたスラリーを切削体の外周面に塗布し、80℃で乾燥した後に850℃で加熱してスラリーを固化させた。これにより、外周面上に外周材層4が形成できた。
以上により、本実施例のハニカム構造体1を製造することができた。本実施例のハニカム構造体を図3〜5に示した。なお、図3はハニカム構造体1の端面を、図4はハニカム構造体1の軸方向での断面を、それぞれ示した。
図に示したように、本実施例のハニカム構造体1は、軸方向にのびる多数のセルを備えた多孔質セラミックスよりなるハニカム体2と、多数のセルのうち所定のセルの一方の端部または他方の端部に充填された封止材3と、隔壁部の周方向の外周面上に形成された外周材層4と、を備えた構成を有している。なお、本実施例のハニカム構造体1のハニカム体2は、外径:90.0mm、軸方向長さ:150.0mmの略円柱状に形成されている。
本実施例のハニカム構造体1のハニカム体2は、粒径の異なるSiC粒子がSiCよりなる結合材で結合された構成を有している。ここで、SiC粒子および結合材を構成するSiCのそれぞれの結晶相を確認したところ、SiC粒子の結晶相はJCPDSカード番号で049−1428と規定された結晶系であり、結合材のSiCの結晶相は結晶記号が6Hで示される結晶系であった。
本実施例のDPF用ハニカム構造体1のハニカム体2の平均細孔径および気孔率を測定した。測定結果を図5に示した。平均細孔径は1.22μmであり、気孔率は50.3%であった。この平均細孔径および気孔率は、水銀ポロシメータ(島津製作所製、商品名:ポアサイザ9310)を用いてなされた。
また、本実施例のDPF用ハニカム構造体1のハニカム体2の細孔を、SEM写真で確認した。撮影されたSEM写真を図6に示した。なお、図6(a)は1000倍の、図6(b)は10000倍のSEM写真である。図6に示したように、微細な細孔が形成されていることが確認できた。
このように、本実施例のDPF用ハニカム構造体1のハニカム体2は、微細な細孔が均一に分散した多孔質セラミックスより形成されている。このような微細な細孔は、セラミックス粒子を焼結させることなく結合材で固定したことにより達成できた。
(実施例2)
実施例2のDPF用ハニカム構造体の製造方法を以下に示す。
まず、実施例1のハニカム体2と同様の方法でハニカム分体5を製造した。このハニカム分体5は、軸方向に垂直な断面での断面積が実施例1のハニカム体よりも小さい(区画されたセル数が少ない)こと以外は、実施例1のハニカム体2と同様な構成である。製造されたハニカム分体5は、セル中に封止材3よりなる封止部が形成されている。ハニカム分体5を図7に示した。なお、図7においては、封止材3は省略した。
そして、ハニカム分体5同士をSiC系接合材で接合した。接合材による接合は、厚さが1.0±0.5mmとなるように接合材をハニカム分体5の外周面に塗布した後、別のハニカム分体5をこの面にすりあわせて接合した。この接合を繰り返して、断面が正方形をなすように16個のハニカム分体5を接合し、80℃で乾燥した。ハニカム分体5の接合体の端面を図8に示した。
ここで、ハニカム分体5同士を接合するSiC系接合材は、上記の実施例1において外周材層を形成するために製造されたスラリーである。
そして、この接合体を電動ノコギリを用いて切削して外周形状を成形した。電動ノコギリによる切削は、両端部に封止材が形成されたセルが外周面を形成する略円柱状をなすようになされた。この切削時に、封止材のセルからの剥離がみられなかった。
そして、主成分がSiCよりなるスラリーを調製し、成形体の外周面に塗布し、80℃で乾燥した後に850℃で加熱して接合材およびスラリーを固化させた。これにより、外周面上に外周材層4が形成できた。
以上により、本実施例のハニカム構造体1を製造することができる。本実施例のハニカム構造体をその端面で図9に示した。
図に示したように、本実施例のハニカム構造体1は、複数の多孔質のSiCセラミックスよりなるハニカム分体5が接合材層6を介して接合されてなるハニカムと、多数のセルのうち所定のセルの一方の端部または他方の端部に充填された封止材3と、隔壁部の周方向の外周面上に形成された外周材層4と、を備えた構成を有している。
そして、本実施例のハニカム構造体1のハニカムは、実施例1の時と同様に、粒径の異なるSiC粒子の間に細孔が形成されているとともに、結合材にも微細な細孔が形成されている。粒子間の細孔と結合材の微細な細孔とを比較すると、微細な細孔の方がはるかに細孔径が小さな細孔であった。
そして、本実施例のハニカム構造体1のハニカム体2は、粒径の異なるSiC粒子がSiCよりなる結合材で結合された構成を有している。ここで、SiC粒子および結合材を構成するSiCのそれぞれの晶系を確認したところ、実施例1と同様に、SiC粒子の結晶相はJCPDSカード番号で049−1428と規定された結晶系であり、結合材のSiCの晶系は結晶記号が6Hで示される結晶系であった。
(比較例1)
まず、平均粒径(D50)が13μmのSiC粉末(信濃電気製錬製、商品名:GP−1000F)を40kg,カーボン(SECカーボン株式会社製、商品名:ファインパウダー)5kg,球状シリカ(電気化学工業製、商品名:SN)5kg,上記のCMCを含む溶液500g,水15kgを秤量し、十分に混合(混練)した後に、軸方向に多数のセルが形成された柱状の成形体を従来公知の製造方法である押出成形で製造した。この成形体は、実施例1の成形体と同様の形状である。
つづいて、実施例1の時と同様にして、固形分がほぼSiC粒子よりなるスラリーを調製し、成形体の両端の端部から所定のセルに注入した。
その後、2300℃でセルにスラリーが注入された成形体を熱処理して成形体を焼成するとともにスラリーを固化させて封止材3とし、封止材3で封止されたセル(封止部)をもつハニカム体2を形成した。
そして、実施例1の時と同様に外周形状を成形した。
そして、主成分が平均粒径(D50)が20μmのSiCよりなるスラリーを調製し、切削体の外周面に塗布し、80℃で乾燥した後に850℃で加熱してスラリーを固化させた。これにより、外周面上に外周材層4が形成できた。
以上により、本比較例のハニカム構造体1を製造することができた。
本比較例のハニカム構造体1は、実施例1のハニカム構造体1と同様な形状をなすように形成されている。
本比較例のハニカム構造体1のハニカム体2は、SiC粒子が焼結して形成されている。ハニカム体2を構成するSiC粒子の間にすき間(細孔)が形成されている。細孔が確認できるハニカム体2のSEM写真を図10に示した。
図10に示したように、本比較例のハニカム体では、SiC粒子の間に大きなすき間が形成されていることが確認できた。
(評価)
実施例1〜2及び比較例1のハニカム構造体1の評価を行った。
まず、排気量が3.4Lのディーゼルエンジンからの排気管に、酸化触媒(DOC)を設置し、その下流に各実施例および比較例のハニカム構造体(DPF)を取り付けた。そして、排気管のハニカム構造体の下流に、エジェクター式希釈機および排ガス粒子カウンタ(ESI社製、EPS3090)を取り付けた。このように組み付けられた排気系において、ディーゼルエンジンを稼働して、ハニカム構造体を通過したスス粒子(PM)の個数を計測した。測定結果を図11〜13に示した。
図11〜13に示したように、実施例1,2のハニカム構造体は、比較例のハニカム構造体と比較して、初期のスス粒子の計測個数が4分の1以下となっている。つまり、各実施例のハニカム構造体は、比較例のハニカム構造体と比較して、エンジン始動直後からのPMの捕集性能に優れたものとなっている。
また、各実施例のハニカム構造体は、エンジン始動直後から所定の時間が経過した後のPMの計測個数も、比較例のハニカム構造体と比較して、少なくなっている。つまり、各実施例のハニカム構造体は、比較例のハニカム構造体と比較して、エンジン始動直後から所定時間が経過した後でもPMの捕集性能に優れたものとなっている。
また、実施例1および比較例1の各ハニカム構造体を通過したPMの粒径と個数を図14〜16に示した。また、比較例2として、ハニカム構造体を取り付けないときの例も示した。
各図に示したように、実施例1のハニカム構造体を用いると、従来のハニカム構造体である比較例1のハニカム構造体を用いた場合よりも、測定されるPM量が大きく減少していることがわかる。さらに、実施例1のハニカム構造体では、粒径が100nm以下のSPMを捕集していることがわかる。
このように、実施例1のハニカム構造体1は、エンジン始動直後から、粒径が100nm以下の微細な粒子状物質(SPM)を高い捕集率で捕集することができる効果を有していることが確認された。すなわち、各実施例のハニカム構造体は、比較例のハニカム構造体よりも、SPMの捕集性能に優れていることがわかる。
上記したように、各実施例のハニカム構造体は、SPMを含むPMの捕集性能に優れたものとなっていることが確認された。
実施例1のハニカム構造体に用いられるハニカム体を示した図である。 実施例1のハニカム体の切削体を示した図である。 実施例1のハニカム構造体の端面を示した図である。 実施例1のハニカム構造体の軸方向の断面を示した図である。 実施例1のハニカム構造体の細孔分布の測定結果である。 実施例1のハニカム構造体のハニカム体のSEM写真である。 実施例2のハニカム構造体に用いられるハニカム分体を示した図である。 実施例2のハニカム分体の接合体の端面を示した図である。 実施例2のハニカム構造体の端面を示した図である。 比較例のハニカム構造体のハニカム体のSEM写真である。 実施例1のハニカム構造体の評価試験の試験結果である。 実施例2のハニカム構造体の評価試験の試験結果である。 比較例1のハニカム構造体の評価試験の試験結果である。 実施例1のハニカム構造体でのSPM捕集試験の試験結果を示したグラフである。 比較例1のハニカム構造体でのSPM捕集試験の試験結果を示したグラフである。 比較例2でのSPM捕集試験の試験結果を示したグラフである。
符号の説明
1:ハニカム構造体
2:ハニカム体
3:封止材
4:外周材層
5:ハニカム分体
6:接合材層

Claims (11)

  1. JCPDSカード番号で049−1428と規定された結晶相をもつSiCよりなり、異なる粒径をもつSiC粒子よりなるSiC粉末と、
    該SiC粉末を構成する該SiC粒子同士を結合し、該SiC粒子を構成するSiCとは結晶相が異なるSiCよりなる結合材と、
    を有することを特徴とする多孔質のSiCセラミックス。
  2. 前記結合材を構成するSiCは、結晶記号が6Hで示される結晶相を有する請求項1記載のSiCセラミックス。
  3. 前記SiC粉末は、積算重量%での平均粒径(D50)が100μm以下である請求項1〜2のいずれかに記載のSiCセラミックス。
  4. 前記SiC粉末は、D50が1〜15μmの微細SiC粉末と、D50が20〜100μmの粗大SiC粉末と、からなる請求項1〜3のいずれかに記載のSiCセラミックス。
  5. JCPDSカード番号で049−1428と規定されたSiCよりなり、平均粒径(D50)が15μm未満の微細SiC粉末と、JCPDSカード番号で029−1127を含む049−1428と規定されたSiCよりなり、平均粒径(D50)が該微細SiC粉末よりも大きな粗大SiC粉末と、からなるSiC粉末と、Si粉末と、C粉末と、を混合する工程と、
    該混合物を所定の形状に成形する成形工程と、
    成形体を1500〜1850℃で熱処理する工程と、
    を有することを特徴とする多孔質のSiCセラミックスの製造方法。
  6. 前記SiC粉末は、平均粒径が5μm以下である請求項6記載のSiCセラミックスの製造方法。
  7. 前記微細SiC粉末は、D50が1〜15μmの微細SiC粉末と、D50が20〜100μmの粗大SiC粉末と、からなる請求項5〜6のいずれかに記載のSiCセラミックスの製造方法。
  8. JCPDSカード番号で049−1428と規定された結晶相をもつSiCよりなり、異なる粒径をもつSiC粒子よりなるSiC粉末と、
    該SiC粉末を構成する該SiC粒子同士を結合し、該SiC粒子を構成するSiCとは結晶相が異なるSiCよりなる結合材と、
    を有する多孔質のSiCセラミックスよりなることを特徴とするハニカム構造体。
  9. 前記結合材を構成するSiCは、結晶記号が6Hで示される結晶相を有する請求項8記載のハニカム構造体。
  10. 前記SiC粉末は、平均粒径が5μm以下である請求項8〜9のいずれかに記載のハニカム構造体。
  11. 前記SiC粉末は、D50が1〜15μmの微細SiC粉末と、D50が20〜1000μmの粗大SiC粉末と、からなる請求項8〜10のいずれかに記載のハニカム構造体。
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