JP2009260662A - 符号化装置およびその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】映像信号を符号化する際の発生符号量を適切に制御する。
【解決手段】設定された量子化パラメータQを使用して、映像信号を符号化し、所定の映像単位当りの符号量Rcを計測し、所定の映像単位当りの目標符号量Rtと、符号量Rcの差分からパラメータPを算出し、目標符号量Rtから目標累積符号量を計算し、符号量Rcから実累積符号量を計算して、目標累積符号量と実累積符号量の差分からパラメータIを算出し、目標累積符号量の変化率と実累積符号量の変化率を計算し、それら変化率の差分、および、係数KdからパラメータDを算出し、目標符号量Rtと、パラメータP、I、Dに基づき量子化パラメータQを設定し、実累積符号量>目標累積符号量の場合、実累積符号量≦目標累積符号量の場合に比べて大きな値の係数Kdを設定する。
【選択図】図1
【解決手段】設定された量子化パラメータQを使用して、映像信号を符号化し、所定の映像単位当りの符号量Rcを計測し、所定の映像単位当りの目標符号量Rtと、符号量Rcの差分からパラメータPを算出し、目標符号量Rtから目標累積符号量を計算し、符号量Rcから実累積符号量を計算して、目標累積符号量と実累積符号量の差分からパラメータIを算出し、目標累積符号量の変化率と実累積符号量の変化率を計算し、それら変化率の差分、および、係数KdからパラメータDを算出し、目標符号量Rtと、パラメータP、I、Dに基づき量子化パラメータQを設定し、実累積符号量>目標累積符号量の場合、実累積符号量≦目標累積符号量の場合に比べて大きな値の係数Kdを設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、映像信号を符号化する符号化処理に関する。
映像信号(動画像)を符号化する際に、符号化処理に用いる量子化パラメータを制御することによって、符号化によって発生する映像信号の符号量(以下、発生符号量)を調整する技術が知られている。
映像信号の符号化を行う装置は、映像信号の符号化部、符号化された映像信号を格納して所定符号量ごとに出力するバッファ、および、符号化部の量子化パラメータを制御する制御部などを備える。
符号化部は、動画像を構成する各フレームを例えば4×4画素の処理単位ブロック(以下、マクロブロック)に分割して、マクロブロック単位に映像信号を符号化する。この符号化処理は、量子化パラメータを用いて映像信号を量子化する量子化処理を含む。
制御部は、量子化パラメータを増減して、バッファに蓄積される符号量を調整する。発生符号量を調整する技術は、例えば特許文献1などに開示されている。
一般に、制御部は、バッファに蓄積された符号量(以下、実累積符号量)と、その時点での累積符号量の目標値(以下、目標累積符号量)の差分を計算し、差分に応じて量子化パラメータを増減させる。具体的には、実累積符号量>目標累積符号量の場合は量子化パラメータを大きくして発生符号量を減少させ、逆に、実累積符号量<目標累積符号量の場合は量子化パラメータを小さくして発生符号量を増加させる。
符号化対象のシーケンスが絵柄の複雑なシーン、言い換えれば符号化難易度の高いシーンに変化した場合、発生符号量は増加する傾向にある。また、符号化対象のマクロブロックが、ピクチャ内でも絵柄の複雑な部分になると、発生符号量が増加する傾向にある。
上述した量子化パラメータの制御によれば、実累積符号量<目標累積符号量であれば量子化パラメータは小さくなり、シーケンス、ピクチャ、マクロブロックなどを単位とする発生符号量の変化に応じた量子化パラメータの制御は行われていない。もし、実累積符号量が目標累積符号量を僅かに下回り、量子化パラメータを小さくした直後に、符号化難易度が高いシーンやマクロブロックが現れれば急激に実累積符号量が増加することになり、バッファがオーバフローする可能性がある。
また、符号化難易度が低いシーンやマクロブロックが現れると発生符号量は減少する傾向にあり、量子化パラメータを大きくする必要はない。しかし、上述した量子化パラメータの制御によれば、実累積符号量>目標累積符号量であれば量子化パラメータは大きくなり、符号化後の画質を必要以上に低下させる場合もある。
本発明は、映像信号を符号化する際の発生符号量を適切に制御することを目的とする。
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
本発明にかかる符号化装置は、設定された量子化パラメータを用いて、映像信号を符号化する符号化手段と、前記符号化手段が出力する、所定の映像単位当りの符号量を計測する計測手段と、前記所定の映像単位当りの目標符号量と、前記計測手段が計測した符号量の差分から第一のパラメータを算出する第一の算出手段と、前記目標符号量から目標累積符号量を計算し、前記計測手段が計測した符号量から実累積符号量を計算して、前記目標累積符号量と前記実累積符号量の差分から第二のパラメータを算出する第二の算出手段と、前記目標累積符号量の変化率と前記実累積符号量の変化率を計算し、それら変化率の差分、および、設定された係数から第三のパラメータを算出する第三の算出手段と、前記目標符号量と、前記第一から第三のパラメータに基づき前記量子化パラメータを設定する設定手段と、前記実累積符号量が前記目標累積符号量を超える場合は、前記実累積符号量が前記目標累積符号量以下の場合に比べて大きな値の係数を、前記第三の算出手段の係数として設定する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明にかかる符号化方法は、設定された量子化パラメータを用いて、映像信号を符号化しする符号化ステップと、前記符号化ステップが出力する、所定の映像単位当りの符号量を計測する計測ステップと、前記所定の映像単位当りの目標符号量と、前記計測ステップで計測した符号量の差分から第一のパラメータを算出する第一の算出ステップと、前記目標符号量から目標累積符号量を計算し、前記計測ステップで計測した符号量から実累積符号量を計算して、前記目標累積符号量と前記実累積符号量の差分から第二のパラメータを算出する第二の算出ステップと、前記目標累積符号量の変化率と前記実累積符号量の変化率を計算し、それら変化率の差分、および、設定された係数から第三のパラメータを算出する第三の算出ステップと、前記目標符号量と、前記第一から第三のパラメータに基づき前記量子化パラメータを設定する設定ステップと、前記実累積符号量が前記目標累積符号量を超える場合は、前記実累積符号量が前記目標累積符号量以下の場合に比べて大きな値の係数を、前記第三の算出ステップの係数として設定する制御ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、映像信号を符号化する際の発生符号量を適切に制御することができる。
以下、本発明にかかる実施例の符号化処理を図面を参照して詳細に説明する。
[装置の構成と動作]
図1は実施例の符号化装置の構成例を示すブロック図である。
図1は実施例の符号化装置の構成例を示すブロック図である。
符号化部104は、入力される映像信号を所定の符号化方式で符号化する。符号化方式は、とくに限定しないが、例えばMPEG-2 (ISO/IEC13818-2)などである。
バッファ105は、符号化部104から出力される符号を順次バッファし、所定のタイミングおよび所定のビットレートで、バッファした符号をメモリカードなどの記憶装置や伝送路へ出力する。目標ビットレート設定部106は、バッファ105の記憶容量と、記憶装置の書込速度または伝送路の伝送速度から目標ビットレートを設定する。例えば、伝送路の伝送速度が5Mbpsであれば、目標ビットレート設定部106は目標ビットレートを5Mbpsに設定し、バッファ105は1秒間当り5Mビットの符号を出力する。
なお、例えば仮想バッファ検証器(virtual buffer verifier)の設定に従い、目標ビットレートを決定してもよい。
目標符号量算出部107は、目標ビットレート、並びに、GOP (group of pictures)を構成するIピクチャ、PピクチャおよびBピクチャの符号量配分比からピクチャ一枚当りの目標符号量(以下、ピクチャ目標符号量)を算出する。なお、Iピクチャとはフレーム内符号化するピクチャ、Pピクチャとはフレーム間予測符号化するピクチャ、Bピクチャとは両方向フレーム間予測符号化するピクチャのことである。
目標符号量算出部107における符号量配分比の算出方法はとくに限定しないが、例えばMPEGにおいて規定されたテストモデルと呼ばれる量子化パラメータの制御方法を基に、各ピクチャの符号割当量を算出することが可能である。以下に、テストモデルに基づく各ピクチャの符号割当量の算出式を示す。
RI = RGOP/(1 + NPXP/XICp + NBXB/XICb)
RP = RGOP/(NP + NBCpXB/XPCb) …(1)
RB = RGOP/(NB + NPCbXP/XBCp)
ここで、RIはIピクチャの符号割当量、
RPはPピクチャの符号割当量、
RBはBピクチャの符号割当量、
RGOPはGOPの符号割当量、
NPはGOP内のPピクチャの数、
NBはGOP内のBピクチャの数、
XIはIピクチャの複雑さの指標値、
XPはPピクチャの複雑さの指標値、
XBはBピクチャの複雑さの指標値、
CpおよびCbは定数。
RI = RGOP/(1 + NPXP/XICp + NBXB/XICb)
RP = RGOP/(NP + NBCpXB/XPCb) …(1)
RB = RGOP/(NB + NPCbXP/XBCp)
ここで、RIはIピクチャの符号割当量、
RPはPピクチャの符号割当量、
RBはBピクチャの符号割当量、
RGOPはGOPの符号割当量、
NPはGOP内のPピクチャの数、
NBはGOP内のBピクチャの数、
XIはIピクチャの複雑さの指標値、
XPはPピクチャの複雑さの指標値、
XBはBピクチャの複雑さの指標値、
CpおよびCbは定数。
符号量計測部108は、符号化部104が出力するピクチャの符号量(以下、ピクチャ符号量)を計測する。
パラメータ算出部(第一の算出部)101は、式(2)によってパラメータP(第一のパラメータ)を算出する。
P = Kp×(Rt - Rc) …(2)
ここで、Rtは目標符号量算出部107が算出したピクチャ目標符号量、
Rcは符号量計測部108が計測したピクチャ符号量、
Kpはパラメータ制御部111から入力されるパラメータ。
P = Kp×(Rt - Rc) …(2)
ここで、Rtは目標符号量算出部107が算出したピクチャ目標符号量、
Rcは符号量計測部108が計測したピクチャ符号量、
Kpはパラメータ制御部111から入力されるパラメータ。
パラメータ算出部(第二の算出部)102は、目標符号量算出部107が算出したピクチャ目標符号量Rtに基づき、符号化開始から現時点までの目標符号量の累積値(以下、目標累積符号量)を計算する。さらに、符号量計測部108が計測したピクチャ符号量Rcの、符号化開始から現時点までの累積値(以下、実累積符号量)を計算する。そして、式(3)によってパラメータI(第二のパラメータ)を算出する。
I = Ki×(Tt - Tc) …(3)
ここで、Ttは目標累積符号量、
Tcは実累積符号量、
Kiはパラメータ制御部111から入力されるパラメータ。
I = Ki×(Tt - Tc) …(3)
ここで、Ttは目標累積符号量、
Tcは実累積符号量、
Kiはパラメータ制御部111から入力されるパラメータ。
パラメータ算出部(第三の算出部)103は、目標符号量算出部107が算出したピクチャ目標符号量Rtに基づき、過去に符号化したNdiv枚のピクチャに関する目標累積符号量Ttの変化率を計算する。さらに、符号量計測部108が計測したピクチャ符号量Rcに基づき、過去に符号化したNdiv枚のピクチャに関する実累積符号量Tcの変化率を計算する。そして、式(4)によってパラメータD(第三のパラメータ)を算出する。
D = Kd×(Ct - Cc) …(4)
ここで、Ctは目標累積符号量Ttの変化率、
Ccは実累積符号量Tcの変化率、
Kdはパラメータ制御部111から入力されるパラメータ。
D = Kd×(Ct - Cc) …(4)
ここで、Ctは目標累積符号量Ttの変化率、
Ccは実累積符号量Tcの変化率、
Kdはパラメータ制御部111から入力されるパラメータ。
なお、過去に符号化したピクチャの数Ndivの数値は、とくに限定しないが、例えばNdiv=4として、目標累積符号量Ttの変化率Ctと実累積符号量Tcの変化率Ccを算出するものとする。例えば、N枚目のピクチャの符号化が終了した時点の目標累積符号量Tt=1.2Mビット、実累積符号量Tc=1.3Mビットとする。そして、Ndiv-1枚前のピクチャの符号化が終了した時点の目標累積符号量Tt=0.8Mビット、実累積符号量Tc=0.95Mビットとすると、変化率Ct、Ccは次のようになる。
Ct = (1.2 - 0.8)/4 = 0.1
Cc = (1.3 - 0.94)/4 = 0.09
Ct = (1.2 - 0.8)/4 = 0.1
Cc = (1.3 - 0.94)/4 = 0.09
割当符号量算出部109は、式(5)によって、パラメータ算出部101〜103から入力されるパラメータP、I、D、および、目標符号量算出部107が算出しピクチャ目標符号量Rtから次のピクチャの割当符号量Rnを計算する。
Rn = Rt + P + I + D …(5)
Rn = Rt + P + I + D …(5)
量子化パラメータ算出部110は、目標符号量算出部107が算出しピクチャ目標符号量Rt、および、割当符号量算出部109が算出した次のピクチャの割当符号量Rnに基づき、符号化部104に入力する量子化パラメータQを算出する。量子化パラメータの算出方法は、とくに限定されないが、例えば式(6)によって算出すればよい。
Q = clip(1, 31, 8×Rt/Rn) …(6)
ここで、関数clip(min, max, x)は、
x < min の場合はminを出力し、
x > max の場合はmaxを出力し、
min ≦ x ≦の場合はxを出力する。
Q = clip(1, 31, 8×Rt/Rn) …(6)
ここで、関数clip(min, max, x)は、
x < min の場合はminを出力し、
x > max の場合はmaxを出力し、
min ≦ x ≦の場合はxを出力する。
なお、量子化パラメータQの算出は、上記に限定されず、例えばMPEGにおいて規定されたテストモデルと呼ばれる量子化パラメータ制御方法を基に算出してもよい。
パラメータ制御部111は、パラメータ算出部101〜103へそれぞれ設定するパラメータ(係数)Kp、Ki、Kdを制御する。なお、パラメータ制御部111は、Kp=0.1、Ki=0.2に固定する。勿論、これに限定されるわけではない。例えば、伝送路の伝送速度に対してバッファ105の記憶容量が小さい場合、実累積符号量が目標累積符号量を超えた場合の割当符号量を減らすためにKi>0.2にしてもよい。
パラメータ制御部111は、図3に示すように、パラメータ算出部102が算出した実累積符号量Tcと目標累積符号量Ttを比較し(S101)、その比較結果に基づきパラメータKdを制御する。具体的には、実累積符号量が目標累積符号量を超える(Tc>Tt)場合はKd=0.4にし(S102)、実累積符号量が目標累積符号量以下(Tc≦Tt)の場合はKd=0.1にする(S103)。勿論、これに限定されるわけではない。例えば、Tc>Ttの場合はKd=0.3にし、Tc≦Ttの場合はKd=0.2にしてもよい。
[実累積符号量と目標累積符号量の推移]
図2は実累積符号量と目標累積符号量の推移を示す図である。
図2は実累積符号量と目標累積符号量の推移を示す図である。
図2において、横軸は映像信号の符号化を開始した時点からの符号化ピクチャの枚を表し、縦軸は累積符号量を表す。説明を簡単にするため、目標ビットレートを3Mbps、フレームレートを30fps、すべてのピクチャをIピクチャとして符号化するものとする。また、ピクチャ一つ当りの目標符号量Rtは常に0.1Mビットになるとする。
●実累積符号量<目標累積符号量、符号量が増加傾向にある場合
ピクチャN1の符号化を終えた時点で、符号量計測部108が計測したピクチャ符号量Rc1は0.11Mビットであるとする。ここで、パラメータ算出部101に与えられるパラメータKp=0.1とすると、パラメータ算出部101が式(2)によって算出するパラメータP1は次のとおりである。
P1 = Kp×(Rt - Rc1) = 0.1×(0.1 - 0.11) = -0.001
ピクチャN1の符号化を終えた時点で、符号量計測部108が計測したピクチャ符号量Rc1は0.11Mビットであるとする。ここで、パラメータ算出部101に与えられるパラメータKp=0.1とすると、パラメータ算出部101が式(2)によって算出するパラメータP1は次のとおりである。
P1 = Kp×(Rt - Rc1) = 0.1×(0.1 - 0.11) = -0.001
また、ピクチャN1の符号化を終えた時点で、実累積符号量Tc1が0.9Mビットになり、目標累積符号量Tt1が1Mビットになったとする。ここで、パラメータ算出部102に与えられるパラメータKi=0.2とすると、パラメータ算出部102が式(3)によって算出するパラメータI1は次のとおりである。
I1 = Ki×(Tt1 - Tc1) = 0.2×(1 - 0.9) = 0.02
I1 = Ki×(Tt1 - Tc1) = 0.2×(1 - 0.9) = 0.02
また、ピクチャN1の符号化を終えた時点で、実累積符号量Tcの変化率Cc1が0.12になり、目標累積符号量Ttの変化率Ct1が0.1になったとする。ここで、パラメータ算出部103に与えられるパラメータKd=0.1とすると、パラメータ算出部103が式(4)によって算出するパラメータD1は次のとおりである。
D1 = Kd×(Ct1 - Cc1) = 0.1×(0.1 - 0.12) = -0.002
D1 = Kd×(Ct1 - Cc1) = 0.1×(0.1 - 0.12) = -0.002
従って、ピクチャN1の符号化を終えた時点で、割当符号量算出部109が式(5)によって算出する次のピクチャの割当符号量Rn1は次のとおりである。
Rn1 = Rt + P1 + I1 + D1 = 0.1 - 0.001 + 0.02 - 0.002 = 0.117Mビット
Rn1 = Rt + P1 + I1 + D1 = 0.1 - 0.001 + 0.02 - 0.002 = 0.117Mビット
つまり、目標累積符号量Ttの変化率Ctと実累積符号量Tcの変化率Ccから算出されるパラメータDが、次のピクチャの割当符号量Rnに反映される。実累積符号量Tcの変化率Ccを考慮しない、つまりパラメータD=0の場合、次のピクチャの割当符号量は0.119Mビットになる。すなわち、実累積符号量Tcの変化率Ccを考慮して割当符号量Rnを算出すれば、符号量が増加傾向にある場合、実累積符号量Tc<目標累積符号量Ttであったとしても、よりも少ない符号量を割り当てることになる。
●実累積符号量>目標累積符号量、符号量が増加傾向にある場合
次に、ピクチャN2の符号化を終えた時点で、符号量計測部108が計測したピクチャ符号量Rc2は0.11Mビットであるとする。ここで、パラメータ算出部101に与えられるパラメータKp=0.1とすると、パラメータ算出部101によって算出されるパラメータP2は次のとおりである。
P2 = Kp×(Rt - Rc2) = 0.1×(0.1 - 0.11) = -0.001
次に、ピクチャN2の符号化を終えた時点で、符号量計測部108が計測したピクチャ符号量Rc2は0.11Mビットであるとする。ここで、パラメータ算出部101に与えられるパラメータKp=0.1とすると、パラメータ算出部101によって算出されるパラメータP2は次のとおりである。
P2 = Kp×(Rt - Rc2) = 0.1×(0.1 - 0.11) = -0.001
また、ピクチャN2の符号化を終えた時点で、実累積符号量Tc2が1.65Mビットになり、目標累積符号量Tt2が1.5Mビットになったとする。ここで、パラメータ算出部102に与えられるパラメータKi=0.2とすると、パラメータ算出部102が算出するパラメータI2は次のとおりである。
I2 = Ki×(Tt2 - Tc2) = 0.2×(1.5 - 1.65) = -0.03
I2 = Ki×(Tt2 - Tc2) = 0.2×(1.5 - 1.65) = -0.03
また、ピクチャN2の符号化を終えた時点で、実累積符号量Tcの変化率Cc2が0.16になり、目標累積符号量Ttの変化率Ct2が0.1になったとする。パラメータ制御部111は、実累積符号量Tc2>目標累積符号量Tt2であるから、パラメータ算出部103に与えるパラメータKd=0.4にする。ここで、パラメータ算出部103が算出するパラメータD2は次のとおりである。
D2 = Kd×(Ct2 - Cc2) = 0.4×(0.1 - 0.16) = -0.024
D2 = Kd×(Ct2 - Cc2) = 0.4×(0.1 - 0.16) = -0.024
従って、ピクチャN2の符号化を終えた時点で、割当符号量算出部109が算出する次のピクチャの割当符号量Rn2は次のとおりである。
Rn2 = Rt + P2 + I2 + D2 = 0.1 - 0.001 - 0.03 - 0.024 = 0.045Mビット
Rn2 = Rt + P2 + I2 + D2 = 0.1 - 0.001 - 0.03 - 0.024 = 0.045Mビット
もし、実累積符号量Tcの変化率Ccを考慮しない場合(パラメータD=0)、次のピクチャの割当符号量は0.069Mビットになる。すなわち、実累積符号量Tcの変化率Ccを考慮して割当符号量Rnを算出すれば、実累積符号量Tc>目標累積符号量Ttであり、かつ、符号量が増加傾向にある場合は、さらに少ない符号量を割り当てることになる。
●実累積符号量>目標累積符号量、符号量が減少傾向にある場合
次に、ピクチャN3の符号化を終えた時点で、符号量計測部108が計測しピクチャ符号量Rc3は0.08Mビットであるとする。ここで、パラメータ算出部101に与えられるパラメータKp=0.1とすると、パラメータ算出部101が算出するパラメータP3は次のとおりである。
P3 = Kp×(Rt - Rc3) = 0.1×(0.1 - 0.08) = 0.002
次に、ピクチャN3の符号化を終えた時点で、符号量計測部108が計測しピクチャ符号量Rc3は0.08Mビットであるとする。ここで、パラメータ算出部101に与えられるパラメータKp=0.1とすると、パラメータ算出部101が算出するパラメータP3は次のとおりである。
P3 = Kp×(Rt - Rc3) = 0.1×(0.1 - 0.08) = 0.002
また、ピクチャN3の符号化を終えた時点で、実累積符号量Tc3が2.55Mビットになり、目標累積符号量Tt3が2.5Mビットになったとする。ここで、パラメータ算出部102に与えられるパラメータKi=0.2とすると、パラメータ算出部102が算出するパラメータI3は次のとおりである。
I3 = Ki×(Tt3 - Tc3) = 0.2×(2.5 - 2.55) = -0.01
I3 = Ki×(Tt3 - Tc3) = 0.2×(2.5 - 2.55) = -0.01
また、ピクチャN3の符号化を終えた時点で、実累積符号量Tcの変化率Cc3が0.05になり、目標累積符号量Ttの変化率Ct3が0.1になったとする。パラメータ制御部111は、実累積符号量Tc3>目標累積符号量Tt3であるから、パラメータ算出部103に与えるパラメータKd=0.4にする。ここで、パラメータ算出部103が算出するパラメータD3は次のとおりである。
D3 = Kd×(Ct3 - Cc3) = 0.4×(0.1 - 0.05) = 0.02
D3 = Kd×(Ct3 - Cc3) = 0.4×(0.1 - 0.05) = 0.02
従って、ピクチャN3の符号化を終えた時点で、割当符号量算出部109が算出する次のピクチャの割当符号量Rn3は次のとおりである。
Rn3 = Rt + P2 + I2 + D2 = 0.1 + 0.002 - 0.01 + 0.02 = 0.112Mビット
Rn3 = Rt + P2 + I2 + D2 = 0.1 + 0.002 - 0.01 + 0.02 = 0.112Mビット
もし、実累積符号量Tcの変化率Ccを考慮しない場合(パラメータD=0)、次のピクチャの割当符号量は0.092Mビットになる。すなわち、実累積符号量Tcの変化率Ccを考慮して割当符号量を算出すれば、実累積符号量Tc>目標累積符号量Ttであっても、符号量が減少傾向にある場合は、より多く符号量を割り当てることになる。
このように、目標累積符号量Ttの変化率Ctと、実累積符号量Tcの変化率Ccの差分に基づくパラメータDを、実累積符号量>目標累積符号量の場合に大きくするように制御(Kdの制御)する。そして、パラメータD、映像単位当りの目標符号量(ピクチャ目標符号量Rt)、目標累積符号量Tt、実累積符号量Tcに基づき量子化パラメータQを算出する。従って、目標累積符号量Ttと実累積符号量Tcの関係に加えて、実累積符号量Tcの変化率Ccも考慮した符号量制御が行うことができ、バッファ105のオーバフローを未然に防ぎ、符号化後の画質の必要以上の低下を防ぐことができる。
[変形例]
上記では、ピクチャ単位当りに割当符号量を算出する例を説明したが、GOPやマクロブロックを映像単位として割当符号量を算出してもよい。この場合、図1に示す符号化装置を構成する各ブロックは、GOPまたはマクロブロック単位に符号量の計測や各パラメータの算出を行うことになる。
上記では、ピクチャ単位当りに割当符号量を算出する例を説明したが、GOPやマクロブロックを映像単位として割当符号量を算出してもよい。この場合、図1に示す符号化装置を構成する各ブロックは、GOPまたはマクロブロック単位に符号量の計測や各パラメータの算出を行うことになる。
[他の実施例]
なお、本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置、制御装置など)に適用してもよい。
なお、本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置、制御装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、上記実施例の機能を実現するコンピュータプログラムを記録した記憶媒体をシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が前記コンピュータプログラムを実行することでも達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたソフトウェア自体が上記実施例の機能を実現することになり、そのコンピュータプログラムと、そのコンピュータプログラムを記憶する、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体は本発明を構成する。
また、前記コンピュータプログラムの実行により上記機能が実現されるだけではない。つまり、そのコンピュータプログラムの指示により、コンピュータ上で稼働するオペレーティングシステム(OS)および/または第一の、第二の、第三の、…プログラムなどが実際の処理の一部または全部を行い、それによって上記機能が実現される場合も含む。
また、前記コンピュータプログラムがコンピュータに接続された機能拡張カードやユニットなどのデバイスのメモリに書き込まれていてもよい。つまり、そのコンピュータプログラムの指示により、第一の、第二の、第三の、…デバイスのCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、それによって上記機能が実現される場合も含む。
本発明を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応または関連するコンピュータプログラムが格納される。
Claims (6)
- 設定された量子化パラメータを用いて、映像信号を符号化する符号化手段と、
前記符号化手段が出力する、所定の映像単位当りの符号量を計測する計測手段と、
前記所定の映像単位当りの目標符号量と、前記計測手段が計測した符号量の差分から第一のパラメータを算出する第一の算出手段と、
前記目標符号量から目標累積符号量を計算し、前記計測手段が計測した符号量から実累積符号量を計算して、前記目標累積符号量と前記実累積符号量の差分から第二のパラメータを算出する第二の算出手段と、
前記目標累積符号量の変化率と前記実累積符号量の変化率を計算し、それら変化率の差分、および、設定された係数から第三のパラメータを算出する第三の算出手段と、
前記目標符号量と、前記第一から第三のパラメータに基づき前記量子化パラメータを設定する設定手段と、
前記実累積符号量が前記目標累積符号量を超える場合は、前記実累積符号量が前記目標累積符号量以下の場合に比べて大きな値の係数を、前記第三の算出手段の係数として設定する制御手段とを有することを特徴とする符号化装置。 - さらに、前記符号化手段が符号化した映像信号を出力する際の目標ビットレートに基づき、前記目標符号量を計算する目標符号量の計算手段を有することを特徴とする請求項1に記載された符号化装置。
- さらに、前記符号化手段が符号化した映像信号を格納するバッファから前記映像信号の符号を出力する速度に基づき、前記目標ビットレートを計算する目標ビットレートの計算手段を有することを特徴とする請求項2に記載された符号化装置。
- 設定された量子化パラメータを用いて、映像信号を符号化する符号化ステップと、
前記符号化ステップが出力する、所定の映像単位当りの符号量を計測する計測ステップと、
前記所定の映像単位当りの目標符号量と、前記計測ステップで計測した符号量の差分から第一のパラメータを算出する第一の算出ステップと、
前記目標符号量から目標累積符号量を計算し、前記計測ステップで計測した符号量から実累積符号量を計算して、前記目標累積符号量と前記実累積符号量の差分から第二のパラメータを算出する第二の算出ステップと、
前記目標累積符号量の変化率と前記実累積符号量の変化率を計算し、それら変化率の差分、および、設定された係数から第三のパラメータを算出する第三の算出ステップと、
前記目標符号量と、前記第一から第三のパラメータに基づき前記量子化パラメータを設定する設定ステップと、
前記実累積符号量が前記目標累積符号量を超える場合は、前記実累積符号量が前記目標累積符号量以下の場合に比べて大きな値の係数を、前記第三の算出ステップの係数として設定する制御ステップとを有することを特徴とする符号化方法。 - コンピュータ装置を制御して、請求項1から請求項3の何れか一項に記載された符号化装置の各手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
- 請求項5に記載されたコンピュータプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008107237A JP2009260662A (ja) | 2008-04-16 | 2008-04-16 | 符号化装置およびその方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008107237A JP2009260662A (ja) | 2008-04-16 | 2008-04-16 | 符号化装置およびその方法 |
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ID=41387515
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JP2008107237A Withdrawn JP2009260662A (ja) | 2008-04-16 | 2008-04-16 | 符号化装置およびその方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012160973A (ja) * | 2011-02-01 | 2012-08-23 | Canon Inc | 画像処理装置 |
JP2016197841A (ja) * | 2015-04-06 | 2016-11-24 | 日本電信電話株式会社 | 符号量算出方法、符号量算出装置及び符号量算出プログラム |
-
2008
- 2008-04-16 JP JP2008107237A patent/JP2009260662A/ja not_active Withdrawn
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