JP2009259656A - 封止剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、電子デバイスの発光および受光を妨げない透明性と、電子デバイスの長寿命化を達成するために必要な防湿性とを合わせ持つ封止剤を提供することである。さらには、その封止剤の硬化物、および、その封止剤で封止された長寿命の電子デバイス、特に、発光および受光に優れた長寿命の電子デバイスを提供することである。
【解決手段】
固体の乾燥剤粒子と硬化性樹脂とを含む封止剤であり、前記固体の乾燥剤粒子の平均粒径が100nm以下であることを特徴とする封止剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子デバイスを外部環境から保護するための封止に用いる封止剤、封止剤硬化物の製造方法、および該封止剤で封止された電子デバイスの製造方法に関する。本発明の封止剤は、ダイオード、トランジスタ、IC等の半導体の電子部品や、液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、エレクトロルミネッセンス(以下、EL)素子等の表示素子、光磁気ディスク等の高密度記録媒体、太陽電池、光導波路等の封止に用いることができる。
電子デバイスは周囲の温度変化や湿度変化などによって大きく影響を受けるため、液状樹脂等で封止された状態で使用されることは良く知られている。
例えば、発光ダイオードを樹脂により封止する提案が数多くなされている。なかでも白
色発光ダイオードは、大幅な省エネルギーを実現し得る照明用光源として注目されている。そのため、発光ダイオード素子(LEDチップ)からの放出光を、いかに効率よく取り出すかが重要であり、LEDチップの封止剤には、無着色、高透明性のものが求められている。
一方、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)は、互いに対向する一対の電極間に有機発光材料層が挟持された積層体構造を有し、この有機発光材料層に一方の電極から電子が注入されるとともに他方の電極から正孔が注入されることにより有機発光材料層内で電子と正孔とが結合して発光する。このように有機EL素子は自己発光を行うことから、バックライトを必要とする液晶表示素子等と比較して視認性がよく、薄型化が可能であり、しかも直流低電圧駆動が可能であるという利点を有しており、次世代ディスプレイとして着目されている。
また、有機EL素子は、積層体を構成する有機発光材料や電極が水分等による酸化し特性が劣化しやすく、大気中で駆動させると発光特性が急激に劣化する問題がある。そこで、一般的な有機EL素子では積層体の上に乾燥剤が設置されたガラス又は金属からなる蓋を被せ、その周辺を封止剤で封止することにより水分の侵入を遮断する構造が採られている。この方式では、積層体から発せられた光は蓋の反対側、即ち、有機EL素子の底部側から取り出されることからボトムエミッション方式とも呼ばれている(特許文献1)。
一方、近年、従来のボトムエミッション方式の有機EL素子に代って、積層体から発せられた光を上面側から取り出すトップエミッション方式の有機EL素子が注目されている。この方式は、開口率が高く、低電圧駆動となることから、長寿命化に有利であるという利点がある。このようなトップエミッション方式の有機EL素子では、通常、積層体を2枚のガラス等の透明材料からなる防湿性基材により挟み込み、該防湿性基材間を封止剤で充填することにより封止している(特許文献2)。
上述のボトムエミッション方式およびトップエミッション方式の有機EL素子では、これまで、光硬化性樹脂組成物や熱硬化性樹脂組成物等の硬化性樹脂組成物からなる封止剤を用いて充填する方法等が検討されていた。しかしながら、樹脂組成物からなる封止剤は防湿性が十分ではなく、外部から進入した水分が封止剤中を拡散し素子内部に進入し、有機EL素子を劣化させる問題があった。
そこで、例えば、基板上に形成された有機EL素子を保護膜で覆い、さらに封止剤(光硬化性樹脂組成物や熱硬化性樹脂組成物等の硬化性樹脂組成物からなる)を介して封止基板を貼り合わせることにより、封止剤中に有機電界発光素子を封止した完全固体封止構造が提案されている。このような構造では、有機電界発光素子が狭持された基板間に水分などの侵入の原因となる隙間が残らないため、上述した素子の劣化を防止する効果が高い。
しかし、上述の保護膜は、基板上の異物や基板と保護膜の熱膨張係数の違いなどが原因となって、保護膜に局所的に薄い箇所ができたり、ピンホールやクラックなどの欠陥を生じたりすることがある。結果、それらを介して水分などが有機EL素子内部へと進入して有機EL素子を劣化させるという問題がある。
また、保護膜は透明性の高い材質(酸化珪素、窒化珪素などの金属酸化物、ポリマーなどの有機材料、または、これらの混合体および積層体)が用いられている。特に、その防湿性の高さから、窒化珪素、または、窒化珪素を含む混合体および積層体が一般に用いられるが、窒化珪素は完全に透明ではなく、保護膜の透過率を十分なものとするには保護膜を薄くする必要がある。しかし、保護膜を薄くすると水分などの進入を防止する能力が低下し、結果、水分などが有機EL素子内部へと進入して有機EL素子を劣化させるという問題がある。
以上に述べたように、封止剤や保護膜が水分などの進入を防ぐ効果は十分とは言えず、封止剤が水分などの進入を防ぐ効果をより一層高めることが望まれている。
封止剤が水分の進入を防ぐ効果を高める手段の一つとして、封止剤に固体の乾燥剤を分散させることや、吸水性の高いポリマーを混ぜることが検討されている。
しかし、吸水性の高いポリマーを混ぜる方法は十分な防湿性を達成することが困難であり、固体の乾燥剤粒子を分散させた場合、固体の乾燥剤粒子が光を吸収あるいは散乱し、封止剤の透明性が損なわれるため、トップエミッション方式の完全固体封止では光取り出し効率を損なうという問題がある。
特開平9−148066号公報 特開2001−375973号公報
本発明の目的は、電子デバイスの発光および受光を妨げない透明性と、電子デバイスの長寿命化を達成するために必要な防湿性とを合わせ持つ封止剤を提供することである。さらには、その封止剤の硬化物、および、その封止剤で封止された長寿命の電子デバイス、特に、発光および受光に優れた長寿命の電子デバイスを提供することである。
本発明者らは、前記諸問題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、固体の乾燥剤粒子と硬化性樹脂とを含む封止剤であり、前記固体の乾燥剤粒子の平均粒径が100nm以下であることを特徴とする封止剤に関する。
また、本発明は、固体の乾燥剤粒子が粒径100nmより大きい粒子を含有しないことを特徴とする上記の封止剤に関する。
また、本発明は、固体の乾燥剤粒子が、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化リチウム、臭化カルシウム、炭酸カリウム、硫酸銅、硫酸ナトリウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化コバルト、五酸化二リン、シリカゲル、酸化アルミニウム、および、ゼオライトのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする、上記の封止剤に関する。
また、本発明は、硬化性樹脂が光カチオン重合開始剤とカチオン重合性化合物とを含む硬化性樹脂であることを特徴とする上記の封止剤に関する。
また、本発明は、光カチオン重合開始剤がボレートアニオンを含んでなる上記の封止剤に関する。
また、本発明は、ボレートアニオンが下記一般式(1)であらわされる上記の封止剤に関する。
一般式(1)
Figure 2009259656
(ただし、Yはフッ素または塩素原子、Zは、フッ素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基の中から選ばれる基で2つ以上置換されたフェニル基、mは0から3の整数、nは1から4の整数を表し、m+n=4である。)
また、本発明は、光カチオン重合開始剤がスルホニウムカチオンを含んでなる請上記の封止剤に関する。
また、本発明は、スルホニウムカチオンが下記一般式(2)で表される上記の封止剤に関する。
一般式(2)
Figure 2009259656
(ただし、R1は、置換されたベンジル基、置換されたフェナシル基、置換されたアリル基、置換されたアルコキシル基、置換されたアリールオキシ基より選ばれる基を、R2およびR3はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいベンジル基、置換基を有してもよいフェナシル基、置換基を有してもよいアリル基、置換基を有してもよいアルコキシル基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、または、置換基を有してもよいアルケニル基より選ばれる基を、R4は酸素原子もしくは孤立電子対を示す。また、R1、R2およびR3はその2個以上の基が結合して環状構造となってもよい。)
また、本発明は、上記の封止剤に活性エネルギー線の照射をすること、または、加熱すること、あるいはその両方を行うことによって得られる封止剤硬化物の製造方法に関する。
また、本発明は、活性エネルギー線が紫外光または可視光あるいはその両方を含む光であることを特徴とする上記の封止剤硬化物の製造方法に関する。
また、本発明は、上記の製造方法で得られる封止剤硬化物に関する。
また、本発明は、上記の封止剤を用いて電子デバイスを封止することを特徴とする封止された電子デバイスの製造方法に関する。
また、本発明は、上記の製造方法で製造された、封止された電子デバイスに関する。
本発明の有効な点は、平均粒径が100nm以下の乾燥剤粒子を硬化性樹脂中に分散させることにより、透明性を維持したまま封止剤に水分吸着性を持たせている点、また、その水分吸着性が、乾燥剤粒子の表面積が広いことにより特に優れている点である。
これによって、電子デバイスを外部の水分から効果的に防止することができ、封止された電子デバイスの品質を長期にわたって維持できる。さらに、トップエミッション方式の有機EL素子や発光ダイオード素子の光取り出し効率を損なうことなく、素子への水分の進入を効果的に防止することができ、高効率かつ長寿命の素子を得ることができる。
以下、詳細にわたって本発明を説明する。
本発明で用いる固体の乾燥剤粒子とは、球状、針状、その他定まった形の無い不定形などあらゆる形状を含む。
本発明で用いる固体の乾燥剤粒子の平均粒径について説明する。透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、少なくとも3つ以上の異なる観察点を観察することで合計50個以上の1次粒子を観察し、観察した1次粒子から無作為に20個選び、それぞれの1次粒子の外形の最も離れた2点間の距離を観察画像上のミクロンマーカーの長さをもとに測定し、平均した値である。
本発明で好適に用いる固体の乾燥剤粒子としては、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化リチウム、臭化カルシウム、炭酸カリウム、硫酸銅、硫酸ナトリウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化コバルト、五酸化二リン、シリカゲル、酸化アルミニウム、および、ゼオライトが挙げられ、さらに、これらの混合物からなる粒子、これらの混合によって形成される固溶体からなる粒子が挙げられるが、これらに限定されるもではない。また、これらの粒子は単体で用いても良いし、2種類以上を併用してもよい。また、硬化性樹脂への分散性向上する目的で、固体の乾燥剤粒子の粒子表面を化学的あるいは物理的に修飾しても良い。
なお、ゼオライトとは、アルミノシリケートの含水金属塩の総称であり、天然の鉱物として産出するものや人工的に合成されるものがある。具体的には、珪素(Si)とアルミニウム(Al)が酸素(O)を介して結合した構造をしており、骨格構造中のアルミニウム(+3価)と珪素(+4価)が酸素(−2価)を互いに共有している。したがって、珪素の周りは電気的に中性となり、アルミニウムの周りは−1価となり、この負電荷を補償するために、骨格中に陽イオン(例えばLi+、Na+、K+、Na+、Ca2+、など)が組み込まれている。このゼオライトの結晶がもつ結晶水を加熱脱離除去すると、結晶水の取り除かれた跡に微細孔が残り、微細孔内に水分子を吸着するようになる。
本発明で用いる固体の乾燥剤粒子は、化学物質の固有の性質(化学反応や潮解)を利用する化学的乾燥剤、多孔質表面に水分子が吸着しやすい性質を利用する物理的乾燥剤があり、全ての乾燥剤が同一のメカニズムで機能するわけではない。また、同一質量での水分吸収量には材質によりそれぞれ差異が有る。しかし、いずれの固体の乾燥剤粒子も、硬化した封止剤中を進入する水分を補足することができる。
本発明で用いる平均粒径100nm以下の固体の乾燥剤粒子を製造する方法としては、以下のようなものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
気相法:ガス化等により気相状態とした原料を反応、凝集、結晶化により粒子化する方法。例えば、CVD法などがある。
液相法:溶解等により液相状態とした原料を反応、分散、固化により粒子化する方法。例えば、噴霧法、アルコキシド法、ミセル法などがある。
固相法:固体状態の原料から反応による核生成、または粉砕などにより粒子化する方法。例えば、ジェットミル湿式粉砕、ビーズミルによる粉砕などの方法がある。
(平成17年度特許流通支援チャート一般18ナノ粒子製造技術)
有機高分子などのマトリックス中に1nmから100nm程度の大きさの粒子が分散している系はナノコンポジットと呼ばれ、μm程度の大きさの粒子が分散した系では見られない様々な機能が発現することから注目されている。
具体的には以下のようなものが機能の発現としてあげられる。
1.引張強さの向上や、曲げ強さの向上、衝撃強さの向上、といった機械的性質の向上。
2.マトリックス中に固形分が分散した系であるにもかかわらず、可視光の透過性がほぼ不変である。
3.微細な粒子がマトリックス中に分散することによる、水蒸気、酸素などに対するバリア性の向上。
4.マトリックス中に分散した粒子が微細であることにより、粒子の表面積が拡大することによる、粒子の持つ機能の向上。
上述のもの以外にも様々な機能の発現が知られている。
本発明で用いる固体の乾燥剤粒子の平均粒径は、封止剤の硬化物の透明性や吸湿性の点で、100nm以下が好ましく、50nm以下がさらに好ましい。
本発明で用いることができる硬化性樹脂としては、光硬化樹脂や電子線硬化樹脂や熱硬化樹脂、あるいは、これらの混合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。封止対象物に熱によるダメージを与えにくいことから、光硬化樹脂は好適に用いることができる。
熱硬化樹脂としては、封止対象物に熱によるダメージを与えにくいことから、100℃以下で硬化するものが好ましく、例えば、エポキシ樹脂を主体とする接着剤樹脂、ウレタン樹脂を主体とする硬化性樹脂、アクリル樹脂を主体とした硬化性樹脂、オキセタン化合物を主体とした硬化性樹脂等が挙げられる。
熱硬化樹脂には、硬化剤、及び、硬化促進剤又は硬化触媒が含有されていてよい。例えば、エポキシ樹脂を主体とする室温硬化樹脂にあっては、アミン系硬化剤や、イミダゾール系硬化促進剤、アミンアダクト型硬化促進剤、リン系硬化促進剤、有機金属錯体、ポリアミンの尿素化物(ウレア変性ポリアミン)等の硬化促進剤等が使用可能である。
光硬化樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂を主体とする硬化性樹脂、アクリル樹脂を主体とする硬化性樹脂、エポキシ樹脂とアクリル樹脂の混合物を主体とする硬化性樹脂、オキセタン化合物を主体とした硬化性樹脂、エポキシ樹脂とオキセタン化合物の混合物を主体とする硬化性樹脂、アクリル樹脂とオキセタン化合物の混合物を主体とする硬化性樹脂等が挙げられる。
光硬化樹脂としては、硬化収縮が小さいことから光カチオン重合開始剤とカチオン重合性化合物とを含む光硬化樹脂が特に好ましい。
カチオン重合性化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上併用されてもよい。上記カチオン重合性化合物としては、好ましくは、エポキシ基、オキセタン基、ビニルエーテル基を有する化合物が用いられる。特に好ましくは、エポキシ基、オキセタニル基を有する化合物が用いられる。これらの官能基の重合は比較的反応性が高く、かつ硬化時間が短いため、封止工程の短縮を図ることができる。
エポキシ基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、異節環状型エポキシ樹脂、多官能性エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂などのアルコール型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂などのハロゲン化エポキシ樹脂、ゴム変成エポキシ樹脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、エポキシ基含有ポリエステル樹脂、エポキシ基含有ポリウレタン樹脂、エポキシ基含有アクリル樹脂等を挙げることができる。これらのエポキシ樹脂は常温で液体であっても良いし、固体であっても良い。また、エポキシ基含有オリゴマーも好適に用いることができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシオリゴマー(例えば、油化シェルエポキシ社製、エピコート1001、1002等)を挙げることができる。さらに、上記エポキシ基含有モノマーやオリゴマーの付加重合体を用いてもよく、例えば、グリシジル化ポリエステル、グリシジル化ポリウレタン、グリシジル化アクリルなどを挙げることができる。
なかでも、光カチオン重合性がより高く、少ない光量でもより効率的に光硬化が進行す
ることから、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等が好適に用いられる。これらのエポキシ基を有する化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記脂環式エポキシ樹脂の具体例としては、例えば、1,2:8,9−ジエポキシリモネン、4−ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、メチル化ビニルシクロヘキセンジオキサイド、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ノルボルネンモノエポキサイド、リモネンモノエポキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサノン−メタ−ジオキサン、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチレン)アジペート、ビス−(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、(2,3−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、2,2−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロヘキシル]ヘキサフルオロプロパン、BHPE−3150(ダイセル化学工業(株)製、脂環式エポキシ樹脂(軟化点71℃)等があげられるが、これらに限定されるものではない。
脂肪族エポキシ樹脂の具体例としては、例えば1,4−ブタンジオールジクリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールモノグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールモノグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグルコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグルコールモノグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グルセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンモノグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等があげられるが、これらに限定されるものではない。
オキセタニル基を有する化合物としては、例えば、フェノキシメチルオキセタン、3,3−ビス(メトキシメチル)オキセタン、3,3−ビス(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、オキセタニルシルセスキオキサン、フェノールノボラックオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン等があげられるが、これらに限定されるものではない。
光カチオン重合開始剤としては、例えば、オニウム塩、メタロセン化合物、ケイ素化合物/アルミニウム錯体、等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
光カチオン重合開始剤としては、その優れた硬化性からオニウム塩を好適に用いることができる。例えば、スルホニウム塩系、ヨードニウム塩系、ホスホニウム塩系、ジアゾニウム塩系、ピリジニウム塩系、ベンゾチアゾリウム塩系、スルホキソニウム塩系、フェロセン系の化合物が挙げられる。これらの構造は特に限定されず、ジカチオンなどの多価カチオン構造を有していてもよく、カウンターアニオンも公知のものを適宜、選択して使用することができる。また、オニウム塩以外の光カチオン重合開始剤としては、ニトロベンジルスルホナート類、アルキルまたはアリール−N−スルホニルオキシイミド類、ハロゲン化されていてもよいアルキルスルホン酸エステル類、1,2−ジスルホン類、オキシムスルホナート類、ベンゾイントシラート類、β−ケトスルホン類、β−スルホニルスルホン類、ビス(アルキルスルホニル)ジアゾメタン類、イミノスルホナート類、イミドスルホナート類、トリハロメチルトリアジン類などのトリハロアルキル基を有する化合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの光カチオン重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
また、特に硬化性に優れることから、オニウム塩としてはスルホニウムカチオンとカウンターアニオンとからなるオニウム塩、または、ボレートアニオンとカウンターカチオンとからなるオニウム塩が好ましく、硬化性と硬化物の透明性の両方に優れることから、スルホニウムカチオンとボレートアニオンとからなるオニウム塩が特に好ましい。
本発明で用る光カチオン重合開始剤の使用量は、100重量部のカチオン重合性化合物に対して、0.01重量部〜20重量部の範囲内が好ましく、特に好ましくは、0.5重量部〜10重量部である。光カチオン重合開始剤の添加量が0.01重量部未満の場合、カチオン重合による重合または架橋が十分に進行しない場合がある。また、光カチオン重合開始剤の添加量が20重量部より多い場合、封止用組成物中の低分子成分が多すぎるため、十分な接着性が得られない場合があり、且つ、光カチオン重合開始剤由来の着色が原因となり硬化後の高透明性が得られない場合がある。
硬化性および硬化物の透明性の点からボレートアニオンとしては、以下の一般式(1)で示されるものが好ましい。
一般式(1)
Figure 2009259656
(ただし、Yはフッ素または塩素原子、Zは、フッ素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基の中から選ばれる基で2つ以上置換されたフェニル基、mは0から3の整数、nは1から4の整数を表し、m+n=4である。)一般式(1)における置換基Zとしては、3,5−ジフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、2,3,4,6−テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、2,4,6−トリフルオロ−3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、3,5−ジニトロフェニル基、2,4,6−トリフルオロ−3,5−ジニトロフェニル基、2,4−ジシアノフェニル基、4−シアノ−3,5−ジニトロフェニル基、4−シアノ−2,6−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基等があげられるが、これらに限定されるものではない。
したがって、一般式(1)で表記されるのボレートアニオンの構造として、具体的には、ペンタフルオロフェニルトリフルオロボレート、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルトリフルオロボレート、ビス(ペンタフルオロフェニル)ジフルオロボレート、ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ジフルオロボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)フルオロボレート、トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]フルオロボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート等があげられる。
この内、一般式(1)で表記されるアニオンとして特に好ましいものは、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレートである。その理由として、比較的容易に合成でき、発生する酸が非常に強く、高い溶解度と高い安全衛生性を有することが挙げられる。
硬化性および硬化物の透明性の点から、特に好ましいスルホニウムカチオンの構造としては、一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンをあげることができる。
一般式(2)
Figure 2009259656
(ただし、R1は、置換されたベンジル基、置換されたフェナシル基、置換されたアリル基、置換されたアルコキシル基、置換されたアリールオキシ基より選ばれる基を、R2およびR3はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいベンジル基、置換基を有してもよいフェナシル基、置換基を有してもよいアリル基、置換基を有してもよいアルコキシル基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、または、置換基を有してもよいアルケニル基より選ばれる基を、R4は酸素原子もしくは孤立電子対を示す。また、R1、R2およびR3はその2個以上の基が結合して環状構造となってもよい。)
一般式(2)における置換基R1は、置換されたベンジル基、置換されたフェナシル基、置換されたアリル基、置換されたアルコキシル基、置換されたアリールオキシ基であり、具体的には一般式(3)〜一般式(6)から選ばれる構造である。
Figure 2009259656
(式中、R5は、一般式(3)〜一般式(6)に共通して、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4から24の単環または縮合多環アリール基、置換されたヘテロ原子を含んでよい炭素数4から24の単環または縮合多環アリール基、アルキル基(一般式(6)の場合)、置換されたアルキル基(一般式(6)の場合)を表す。R6およびR7は一般式(3)〜一般式(5)に共通して、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、置換されたアルキル基、アリール基、置換されたアリール基、アルコキシル基、置換されたアルコキシル基、アリールオキシ基、置換されたアリールオキシ基、アルケニル基または置換されたアルケニル基を表す。
ただし、R5、R6およびR7は一体となって、環を形成してもよい。)
以下に一般式(2)で表されるスルホニウムカチオン中の置換基について説明する。まず、一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する一般式(3)〜一般式(6)で表されるスルホニウムカチオンにおける置換基R5において、
ヘテロ原子を含んでよい炭素数4から24の単環または縮合多環アリール基としては、フェニル基、1ーナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基、9−アンスリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−インデニル基、2−フルオレニル基、9−フルオレニル基、3−ペリレニル基、2−フリル基、2−チエニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、2−アクリジニル基、2−チアンスレニル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−キノリニル基、4−イソキノリル基、3−フェノチアジニル基、2−フェノキサチイニル基、3−フェニキサジニル基、3−チアントレニル基、3−クマリニル基等が挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、また、これらのアリール基は上記以外の置換位置で炭素原子と結合していてもよく、それらも本発明のR5で表記される置換基の範疇に含まれる。
この内、一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する一般式(3)〜一般式(6)で表されるスルホニウムカチオンにおける置換基R5において、より好ましいヘテロ原子を含んでよい炭素数4から24の単環または縮合多環アリール基としては、一般式(7)〜一般式(10)から選ばれる構造をあげることができる。
Figure 2009259656
(式中、R8は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、ハロゲン原子を表す。R9は、アルキル基、アリール基、アシル基またはアルケニル基を表す。R10は、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシル基、アリールオキシ基、ハロゲン原子を表す。R(Rj、Rk、Rl、Rp)は、一般式(8)〜一般式(10)に共通して、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アシル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、ハロゲン原子を表す。j、k、l、pは置換基Rが置換されている個数を表し、jは1〜5の整数を表す。kは、一般式(8)〜一般式(10)に共通して、0〜4の整数を表す。lは0〜3の整数を表す。pは0〜3の整数を表す。ただし、k+lは必ず1以上である。さらに、隣接した、R同士、R8同士、もしくは、RとR9、RとR10は、互いに共有結合によって環構造を形成していてもよい。なお、一般式(8)〜一般式(10)において、上記以外の置換位置で一般式(3)〜一般式(5)の炭素原子または、一般式(6)の酸素原子と結合していても良い。)
また、一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンの、硬化性を高めるため導入する置換基として、好ましいものとしては、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシル基が挙げられる。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンにおける置換基R2とR3、一般式(3)〜一般式(5)における置換基R6とR7、一般式(7)における置換基R8、一般式(9)における置換基R9、一般式(10)における置換基R10、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアルキル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基が挙げられ、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、sec−ペンチル基、t−ペンチル基、t−オクチル基、ネオペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、4−デシルシクロヘキシル基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンにおける置換基R2とR3、一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する一般式(3)〜一般式(5)における置換基R6とR7、一般式(7)における置換基R8、一般式(9)における置換基R9、一般式(10)における置換基R10、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアリール基としては、置換基R5でアリール基として例示したものと同一の置換基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、一般式(9)における置換基R9において、これらのアリール基は上記以外の置換位置で窒素原子と結合していてもよく、それらも本発明のR9で表記される置換基の範疇に含まれる。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する置換基R2とR3、一般式(3)〜一般式(5)における置換基R6とR7、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアルケニル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルケニル基が挙げられ、それらは構造中に複数の炭素−炭素二重結合を有していてもよく、具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソプロペニル基、イソブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、1,3−ブタジエニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロペンタジエニル基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する置換基R2とR3、一般式(3)〜一般式(5)における置換基R6とR7、一般式(7)における置換基R8、一般式(10)における置換基R10、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアルコキシル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルコキシル基があげられ、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、sec−ペンチルオキシ基、t−ペンチルオキシ基、t−オクチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、アダマンチルオキシ基、ノルボルニルオキシ基、ボロニルオキシ基、4−デシルシクロヘキシルオキシ基、2−テトラヒドロフラニルオキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する置換基R2とR3、一般式(3)〜一般式(5)における置換基R6とR7、一般式(7)における置換基R8、一般式(10)における置換基R10、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアリールオキシ基としては、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4〜18の単環または縮合多環アリールオキシ基が挙げられ、具体例としては、フェノキシ基、1ーナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基、9−フェナントリルオキシ基、1−ピレニルオキシ基、5−ナフタセニルオキシ基、1−インデニルオキシ基、2−アズレニルオキシ基、1−アセナフチルオキシ基、9−フルオレニルオキシ基、2−フラニルオキシ基、2−チエニルオキシ基、2−インドリルオキシ基、3−インドリルオキシ基、2−ベンゾフリルオキシ基、2−ベンゾチエニルオキシ基、2−カルバゾリルオキシ基、3−カルバゾリルオキシ基、4−カルバゾリルオキシ基、9−アクリジニルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する一般式(7)における置換基R8、一般式(9)における置換基R9、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアシル基としては、水素原子または炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族基が結合したカルボニル基、あるいは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数4から18の単環状あるいは縮合多環状芳香族が結合したカルボニル基が挙げられ、それらは構造中に不飽和結合を有していてもよく、具体例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、シンナモイル基、3−フロイル基、2−テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する一般式(7)における置換基R8、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアルキルチオ基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキルチオ基が挙げられ、具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、ドデシルチオ基、オクタデシルチオ基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する一般式(7)における置換基R8、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアリールチオ基としては、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4〜18の単環または縮合多環アリールチオ基が挙げられ、具体例としては、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、9−アンスリルチオ基、9−フェナントリルチオ基、2−フリルチオ基、2−チエニルチオ基、2−ピロリルチオ基、6−インドリルチオ基、2−ベンゾフリルチオ基、2−ベンゾチエニルチオ基、2−カルバゾリルチオ基、3−カルバゾリルチオ基、4−カルバゾリルチオ基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアシルオキシ基としては、水素原子または炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族基が結合したカルボニルオキシ基、あるいは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数4から18の単環状あるいは縮合多環状芳香族が結合したカルボニルオキシ基が挙げられ、具体例としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ラウロイルオキシ基、ミリストイルオキシ基、パルミトイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、シクロペンチルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、クロトノイルオキシ基、イソクロトノイルオキシ基、オレオイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、1−ナフトイルオキシ基、2−ナフトイルオキシ基、シンナモイルオキシ基、3−フロイルオキシ基、2−テノイルオキシ基、ニコチノイルオキシ基、イソニコチノイルオキシ基、9−アンスロイルオキシ基、5−ナフタセノイルオキシ基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する一般式(10)における置換基R10、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げることができる。
一般式(2)で表されるスルホニウムカチオンを構成する置換基R2とR3、一般式(3)〜一般式(5)における置換基R6とR7、一般式(7)における置換基R8、一般式(9)における置換基R9、一般式(10)における置換基R10、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアルキル基、一般式(3)〜一般式(6)における置換基R5、一般式(3)〜一般式(5)における置換基R6とR7、一般式(7)における置換基R8、一般式(9)における置換基R9、一般式(10)における置換基R10、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアリール基、一般式(2)における置換基R2とR3、一般式(3)〜一般式(5)における置換基R6とR7、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアルケニル基、一般式(2)における置換基R2とR3、一般式(3)〜一般式(5)における置換基R6とR7、一般式(7)における置換基R8、一般式(10)における置換基R10、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアルコキシル基、一般式(2)における置換基R2とR3、一般式(3)〜一般式(5)における置換基R6とR7、一般式(7)における置換基R8、一般式(10)における置換基R10、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアリールオキシ基、一般式(7)における置換基R8、一般式(9)における置換基R9、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアシル基、一般式(7)における置換基R8、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアルキルチオ基、一般式(7)における置換基R8、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアリールチオ基、一般式(7)〜一般式(10)における置換基Rにおけるアシルオキシ基は、さらに他の置換基で置換されていてもよく、そのような他の置換基としては、ヒドロキシル基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基等を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基が挙げられ、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、sec−ペンチル基、t−ペンチル基、t−オクチル基、ネオペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、4−デシルシクロヘキシル基などが挙げられる。
アリール基としては、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4〜18の単環または縮合多環アリール基が挙げられ、具体例としては、フェニル基、1ーナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、1−アセナフチル基、9−フルオレニル基、2−フラニル基、2−チエニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−アクリジニル基等が挙げられる。
アシル基としては、水素原子または炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族が結合したカルボニル基、あるいは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数4から18の単環状あるいは縮合多環状芳香族が結合したカルボニル基が挙げられ、それらは構造中に不飽和結合を有していてもよく、具体例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、シンナモイル基、3−フロイル基、2−テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、9−アンスロイル基、5−ナフタセノイル基などを挙げられる。
アルコキシル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルコキシル基があげられ、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、sec−ペンチルオキシ基、t−ペンチルオキシ基、t−オクチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、アダマンチルオキシ基、ノルボルニルオキシ基、ボロニルオキシ基、4−デシルシクロヘキシルオキシ基、2−テトラヒドロフラニルオキシ基、2−テトラヒドロフラニルオキシ基、等を挙げることができる。
アリールオキシ基としては、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4〜18の単環または縮合多環アリールオキシ基が挙げられ、具体例としては、フェノキシ基、1ーナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基、9−フェナントリルオキシ基、1−ピレニルオキシ基、5−ナフタセニルオキシ基、1−インデニルオキシ基、2−アズレニルオキシ基、1−アセナフチルオキシ基、9−フルオレニルオキシ基、2−フラニルオキシ基、2−チエニルオキシ基、2−インドリルオキシ基、3−インドリルオキシ基、2−ベンゾフリルオキシ基、2−ベンゾチエニルオキシ基、2−カルバゾリルオキシ基、3−カルバゾリルオキシ基、4−カルバゾリルオキシ基、9−アクリジニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、水素原子または炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族が結合したカルボニルオキシ基、あるいは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数4から18の単環状あるいは縮合多環状芳香族が結合したカルボニルオキシ基が挙げられ、具体例としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ラウロイルオキシ基、ミリストイルオキシ基、パルミトイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、シクロペンチルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、クロトノイルオキシ基、イソクロトノイルオキシ基、オレオイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、1−ナフトイルオキシ基、2−ナフトイルオキシ基、シンナモイルオキシ基、3−フロイルオキシ基、2−テノイルオキシ基、ニコチノイルオキシ基、イソニコチノイルオキシ基、9−アンスロイルオキシ基、5−ナフタセノイルオキシ基などを挙げることができる。
アルキルチオ基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキルチオ基が挙げられ、具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、ドデシルチオ基、オクタデシルチオ基等が挙げられる。アリールチオ基としては、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4〜18の単環または縮合多環アリールチオ基が挙げられ、具体例としては、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、9−アンスリルチオ基、9−フェナントリルチオ基、2−フリルチオ基、2−チエニルチオ基、2−ピロリルチオ基、6−インドリルチオ基、2−ベンゾフリルチオ基、2−ベンゾチエニルチオ基、2−カルバゾリルチオ基、3−カルバゾリルチオ基、4−カルバゾリルチオ基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
置換基R2は2価の連結基を介してR6、R7、R8、R9、R10、およびRのいずれかと互いに結合し、環構造を形成していてもよい。また、置換基R6、R7は2価の連結基を介してR8、R9、R10、およびRのいずれかと結合し、環構造を形成してもよい。ここでいう2価の連結基とは、炭素数1〜4の置換基を有してもよいアルキレン基、置換を有しても良いアリーレン基、アリールアルキレン基、もしくは−C=C−、−O−、−S−、−NH−、−SO2−、−CO−、−COO−、−OCOO−、−CONH−、−SO2−O−及びこれらの結合を一部に有するような置換基を有しても良いアルキレン基を意味する。
スルホニウムカチオンとボレートアニオンとからなるオニウム塩として、具体例を以下に挙げるがそれらに限定されるものではない。
Figure 2009259656

Figure 2009259656

Figure 2009259656

Figure 2009259656

Figure 2009259656

Figure 2009259656
ただし、上記構造式中のX-は、以下に示した構造から選ばれるアニオンいずれであっ
てもよい。
Figure 2009259656

本発明の封止剤は、耐熱性、密着性、硬度などの特性を向上する目的で無機充填剤を配合してもよい。具体的には、溶融シリカ粉末、結晶シリカ粉末、アルミナ、ジルコン、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリウム、ジルコニア、タルク、クレー、水酸化アルミニウム、等の粉体、またはこれらを球形化したビーズ、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化ケイ素、アルミナ等の単結晶繊維、ガラス繊維等を1種類以上配合して用いることができる。これら無機充填剤の中で、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。その使用量は、封止剤100重量部に対して0.1〜2000重量部が好ましい。また、無機充填剤は予め充分混合しておくことが好ましい。また、封止剤の硬化物の透明性を保つために、無機充填剤は透過性の高い材質であること、無機充填剤の屈折率が封止剤の硬化物の屈折率の差が0.2以内であること、無機充填剤は粒子状であり平均粒子径が100nm以下であること、といった無機充填剤を選択することが好ましい。
さらに必要に応じて、接着性をより向上させるためのシランカップリング剤などの接着性付与剤、粘度を調整するための粘度調整剤、チキソトロープ性(揺変性)を付与するためのチキソトロープ剤(揺変性付与剤)、引張り特性等を改善されるための物性調整剤、熱安定剤、難燃剤、帯電防止剤、等を加えても良い。
本発明の封止剤には、カップリング剤として、シランカップリング剤またはチタネートカップリング剤を用いることもできる。これらを用いることで、本発明の封止剤による硬化物と基材との接着性を高めることができる。
シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン、さらに、エポキシ系、アミノ系、ビニル系の高分子タイプのシラン等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。特に、エポキシシラン、アミノシラン、メルカプトシランが好ましい。
一方、チタネートカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、ジイソプロピルビス(ジオクチルホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
これらのカップリング剤は、単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して使用する
こともできる。このときカップリング剤の使用量は、硬化性樹脂全量部100に対して0.1〜1重量部の範囲が好ましい。
本発明の封止剤は、各種原材料を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製することが可能である。一般的な手法として、所定の配合量の原材料をミキサー等によって充分に混合した後、ミキシングロール、ニーダ、押出機等によって混練を行い、次いで冷却し、粉砕する方法を挙げることができる。溶融混練は、複数の装置を用いて複数回行っても良いし、原材料の一部をミキシングロール等で混練後、ニーダや押出機等で原材料全体を再度混練する等の手法を採っても良い。
本発明の封止剤を調製するにあたっては、固体の乾燥剤粒子の吸湿性を維持するために、各種原材料を均一に分散混合する工程を真空中あるいは不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
本発明の封止剤の調製にあたって、固体の乾燥剤粒子を封止剤中に均一に分散させるために、あらかじめ分散媒としての溶媒、硬化性樹脂、硬化性樹脂と相溶性を有する樹脂、あるいは、それらの混合物に均一に分散させるなどの方法で固体の乾燥剤粒子の分散液を作り、それを封止剤の各種原材料と混合し封止剤を調製しても良い。
固体の乾燥剤粒子の分散液を得る方法としては、二次粒子の形成が少なく均一に分散できる手段ならどのような手段を用いてもかまわない。例えば、ゾル−ゲル法により溶媒中に直接固体の乾燥剤粒子を形成して分散液を得る方法、あるいは、分散剤を利用して固体の乾燥剤粒子を分散媒としての分散媒としての溶媒、硬化性樹脂、硬化性樹脂と相溶性を有する樹脂、あるいは、それらの混合物に均一に分散させる方法が挙げられる。
固体の乾燥剤粒子の分散液を得る方法の一例を以下に示す。固体の乾燥剤粒子を分散剤、溶剤と混合した後、分散処理を行う。分散剤としては、シリコンカップリング剤等の各種カップリング剤、各種高分子分散剤、アニオン系・ノニオン系・カチオン系等の各種界面活性剤が挙げられる。これら分散剤は、用いる導電性酸化物微粒子の種類や分散処理方法に応じて適宜選定することができる。また、分散剤を全く用いなくても、適用する固体の乾燥剤粒子と溶剤の組合せ、及び分散方法の如何によっては、良好な分散状態を得ることができる場合がある。分散剤の使用は、本発明の封止剤における透明性、防湿性、および安定性を悪化させる可能性があるので、分散剤を用いないで固体の乾燥剤粒子を分散させることが最も好ましい。分散処理としては、超音波処理、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ビーズミル等の汎用の方法を適用することができる。得られた分散液は、加熱等による濃縮や溶剤等を添加することによる希釈によって、固体の乾燥剤粒子濃度、溶剤濃度等の成分調整を行っても良い。
上記の分散液を得る方法は、固体の乾燥剤粒子の吸湿性を維持するために、真空中あるいは不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
硬化性樹脂、硬化性樹脂の原料(光カチオン重合開始剤、カチオン重合性化合物)、固体の乾燥剤粒子、シランカップリング剤、無機充填材、その他各種添加材などの本発明の封止剤の原料を、封止剤の調整に用いる前に、真空中あるいは不活性雰囲気で加熱処理をすること、乾燥剤を添加し混練した後に濾過などにより乾燥剤を除去することなどのの処理によって、水分をあらかじめ排除した後に用いても良い。
本発明の封止剤は、基本的に電子デバイスまたは電子デバイスを含む基材上で硬化することで、基材を外部環境から保護するために用いられる。本発明の封止用組成物を塗布もしくは充填する対象物は特に限定されず、平面状のもの、立体状のもの、凹凸のあるものなどあらゆるものに塗布して使用することが可能である。
本発明の封止剤の硬化方法としては、活性エネルギー線を照射することまたは加熱することによって硬化させる方法、または、その両方によって硬化させる方法が挙げられる。また、硬化方法は封止剤に含まれる硬化性樹脂に合わせて選ぶことが好ましい。
ここで、本発明の基材について説明する。本発明の封止剤を塗布もしくは充填するために使用する基材は特に限定されず、公知の材料はいかなるものも使用可能である。例えば、PETフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ポリイミドに代表される合成樹脂フィルム、各種紙類、布、不織布、アルミ箔に代表される金属箔、アクリル版等の樹脂板、金属板、木材、発泡体、ガラス、ガラスエポキシ基板などの回路基板材料などが挙げられる。
本発明の電子デバイスとしては、ダイオード、トランジスタ、IC等の半導体の電子部品や、液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELパネル等の表示素子、光磁気ディスク等の高密度記録媒体、太陽電池、光導波路等が挙げられる。
また、本発明の電子デバイスを含む基材とは上記記載の基材上に電子デバイスおよび電子デバイスに付帯する回路が積載または形成されたものを指す。また、基材上に積載または形成された電子デバイスは、保護層によって被覆されていても良い。保護層の材質は、防湿性に優れたものならばどのようなものでも良いが、トップエミッション型の有機EL素子の場合は、透明性と防湿性に優れた、酸化珪素、窒素化珪素などの金属酸化物、ポリマーなどの有機材料、または、これらの混合体および積層体で形成されていることが好ましい。
半導体素子等を封止する場合、本発明の封止剤を用いた最も一般的な封止方法としては、低圧トランスファー方式があるが、射出成形、圧縮成形、注型等による封止も可能である。封止用組成物で封止後、硬化させることで、半導体素子の封止を行う。
より詳しく説明すると、例えばガラス、セラミック、プラスチック、シリコーンゴム等の活性エネルギー線の通過しやすい材質からなる型に、本発明の封止用組成物を入れ、半導体素子を浸漬しそのまま硬化させた後、脱型する方法である。
また、液晶パネルや有機ELパネルの場合は、基本的に2つの基材を接着させる方法で封止を行う。本発明の封止用組成物が2つの基材に接触する順番は、特に限定はない。基材の上に塗布する場合には剥離加工された基材上に塗布した後に、ロールやラミネーターを使用して別の基材に転写した後に剥離加工された基材を剥離し、実質的に本発明の封止剤1層のみからなる接着シートとして存在することが可能である。
有機ELパネルの封止方法について、より詳しく説明する。
有機ELパネルを構成する有機EL素子が形成されたガラス等の透明材料からなる基材上に、有機EL素子を覆うように、乾燥剤が設置されたガラス又は金属からなる蓋を被せ、その周辺を本発明の封止剤で封止する。
そのほかに、トップエミッション方式の有機EL素子を用いた有機ELパネルでは、有機ELパネルを構成する有機EL素子が形成された基材ともう一方に基材で有機EL素子を挟み込み、両基材間を本発明の封止剤で充填することにより封止する。このとき、有機EL素子は、酸化珪素や窒化珪素等からなる保護層で被服されていている場合もある。
液晶パネルの封止方法について、より詳しく説明すると、ディスペンサー等を用いて本発明の封止剤を、ガラス基板の平面外周に開口部1つを残して塗布し、塗布したガラス基板と同じ大きさのガラス基板を、封止剤層がガラス基板間になるように重ね合わせた後、封止剤を硬化させ、開口部から液晶を注入し、開口部を封口する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。実施例においては、特に断りのない限り、混合比は全て重量比を示す。
製造例1
酸化カルシウム(平均粒径1μm)を、平均粒子径が100μmのビーズを使用して、乾式でビーズミル粉砕することによって、平均粒径50nmに調製した。
製造例2
酸化カルシウム(平均粒径1μm)を、平均粒子径が300μmのビーズを使用して、乾式でビーズミル粉砕することによって、平均粒径96nmに調製した。
製造例3
シリカゲル(平均粒径1.8μm)を、平均粒子径が100μmのビーズを使用して、乾式でビーズミル粉砕することによって、平均粒径75nmに調製した。
製造例1〜3の粉砕処理後の平均粒径はいずれも透過型電子顕微鏡(走査透過電子顕微鏡 HD−2700 日立ハイテク社製)の観察結果より見積もられた値である。
実施例1〜6、比較例1〜3
以下、各実施例及び各比較例で使用した各種原材料を示す。
(A)カチオン重合性化合物
A1成分:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、商品名「エピコート806」)。ただし、80℃に加熱した減圧オーブン中で5時間保持したものを用いた。
(B)光カチオン重合開始剤
B1成分:下記構造式であらわされる化合物(東洋インキ製造社製)
Figure 2009259656
B2成分:UVI−6976(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー社製)
(C)固体の乾燥剤粒子
C1成分:平均粒径50nmの酸化カルシウム。(製造例1)
C2成分:平均粒径96nmの酸化カルシウム。(製造例2)
C3成分:平均粒径1μm、の酸化カルシウム。
C4成分:平均粒径75nmのシリカゲル。(製造例3)
C5成分:平均粒径1.8μmのシリカゲル。
上述の各種原材料をそれぞれ表1に示す重量部で配合および混練を行い、実施例1〜6及び比較例1〜3に該当する封止剤をそれぞれ調製した。なお、配合および混練は窒素置換したグローブボックス内(水分、酸素濃度1ppm以下)で行った。
このとき、(C)固体の乾燥剤粒子のうち、C1成分、C2成分、およびC3成分は電気炉により1000℃で5時間加熱した後、速やかにグローブボックス内へ搬入して用いた。また、(C)固体の乾燥剤粒子のうち、C4成分、およびC5成分は、200℃に加熱した減圧乾燥機内で5時間保持した後、速やかにグローブボックス内へ搬入して用いた。
表1
Figure 2009259656
実施例7
実施例1で調整した封止剤を用いて、以下の手順で封止剤硬化物の薄膜を2×2cmの溶融石英基板上に形成した。
まず、封止剤をスピンコーターで膜厚15μmとなるように石英基板上へ塗布した。その後、ウシオ電気株式会社製の水銀−キセノンランプUXM−200YAの光を6000mJ/cm2照射して封止剤を硬化させた。
得られた封止剤硬化物の薄膜に関して透過率スペクトルを測定し、可視域の光に対する平均透過率を測定した(400nm〜780nmの範囲の透過率を1nmの分解能で測定して全380測定点の透過率の平均値を算出)。測定結果を表2に示す。
実施例8〜12、比較例4〜6
実施例7で用いた封止剤を表2に示した封止剤に置き換えた他は、実施例7と同一の所作で封止剤硬化物の薄膜を形成し、可視域の光に対する平均透過率を測定した。得られた平均透過率を表2に示した。
表2
Figure 2009259656
表2から明らかなように、実施例7〜12の平均粒径が100nm以下の固体の乾燥剤粒子を用いた場合は、固体の乾燥剤粒子を含まない場合である比較例6と比較して、同等の平均透過率を示した。それに対して100nmより大きい固体の乾燥剤粒子を用いた場合である比較例4および比較例5とは、いずれも平均透過率が劣る結果となった。また、実施例1〜3では封止剤硬化物は硬化による着色を示さなかったが、実施例4〜6では封止剤硬化物は硬化による着色を示した。
実施例7〜12、比較例4および5で得られた封止剤の硬化物を透過型電子顕微鏡で観察した結果、いずれの場合も固体の乾燥剤粒子は、凝集することなく封止剤の硬化物中に分散した状態で観察された。
実施例13
ガラス基板上に、反射金属としてAlを蒸着法にて成膜し、その上にITO(Indium Tin Oxide)をスパッタ成膜した。成膜の後に、この基板を研磨し、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを行いAl/ITOからなる反射電極を形成した。AlおよびITOのエッチング液として、王水を用いた。
反射電極が形成された基板を洗浄し、酸素プラズマ室、有機膜蒸着室、金属蒸着室およびスパッタ室が連結された蒸着装置に設置した。最初に基板を酸素プラズマ室に入れ、Ar/O2=1:1の雰囲気中で100Wの電力を印加し、1分間にわたって洗浄した。次に基板を蒸着室(圧力5×10-5Pa、室温)に移動させ、成膜速度0.5nm/sで膜厚40nmのα−NPD(bis((N−(1−naphtyl−n−phenyl))benzidine)(正孔輸送層)、および成膜速度0.5nm/sで膜厚60nmのAlq3(tris−(8−hydroxyquinolin)alminium)(電子輸送性発光層)を堆積させた。次に、基板を金属蒸着室に移動させ、膜厚5nmのMgAg合金(Mg:Ag=9:1、電子注入層)を堆積させて、有機EL層を形成した。次に、基板をスパッタ室に移動させ、対向式ターゲットスパッタ法を用い、直流100Wの電力を用い成膜速度20nm/分で膜厚75nmのIZO(Indium Zinc Oxide)を堆積させ、透明電極を形成してトップエミッション型の有機EL素子を作製した。また、素子の発光面積は2mm×2mmとなるように有機EL素子を作製した。
得られた有機EL素子を、大気暴露することなくグローブボックス内(酸素・水分濃度1ppm以下)に移し、以下の手順で封止作業を行った。
ガラス基板の素子側に、実施例1で調整した封止剤をスピンコーティング法で膜厚50μmとなるよう塗布し有機EL素子を被覆した。さらに、有機EL素子を被覆した封止剤の上から、厚さ0.5mmの溶融石英ガラス基板を張り合わせた。その後、ウシオ電気株式会社製の水銀−キセノンランプUXM−200YAの光を6000mJ/cm2照射して封止剤を硬化させ、封止された有機EL素子をえた。
封止された有機EL素子を10mA/cm2の定電流密度駆動により発光させ、初期状態の電流効率、輝度半減寿命を測定した。また、輝度半減寿命測定開始後100時間経過時点で封止された有機EL素子の発光面内でのダークスポット発生の有無を確認した。なお、測定は25℃の大気中で行った。結果を表3に示す。
実施例14〜18、比較例7〜9
実施例13で用いた封止剤を表3に示した封止剤に置き換えた他は、実施例13と同一の所作で封止ざれた有機EL素子を作製し、得られた有機EL素子をこの素子を10mA/cm2の定電流密度駆動により発光させ、初期状態の電流効率、輝度半減寿命を測定した。また、輝度半減寿命測定開始後100時間経過時点で封止された有機EL素子の発光面内でのダークスポット発生の有無を確認した。測定結果を表3に示す。
表3
Figure 2009259656
実施例19〜実施例34
粉砕処理により製造した平均粒径100nm以下の固体の乾燥剤粒子として、それぞれ、表4に示したものを用いた以外は、実施例1と同一の所作で封止剤を調製した。次に得られたそれぞれの封止剤を用いた以外は実施例13と同一の所作で封止された有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子をこの素子を10mA/cm2の定電流密度駆動により発光させたところ、いずれの場合も、初期状態の電流効率は2.4(cd/A)以上、かつ、輝度半減寿命は5000時間以上であり、輝度半減寿命測定開始後100時間経過時点でダークスポットは観察されなかった。
表4
Figure 2009259656


実施例35〜実施例71
(B)光カチオン重合開始剤として、それぞれ、表5に示す化合物(1)〜化合物(24)、および、表6に示す市販の光カチオン重合開始剤を用いて実施例1と同一の所作で封止剤を調製した。次に、得られたそれぞれの封止剤を用いた以外は実施例13と同一の所作で封止された有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子をこの素子を10mA/cm2の定電流密度駆動により発光させた。実施例35〜57では、初期状態の電流効率は2.6〜2.5(cd/A)、かつ、輝度半減寿命は5000時間以上であり、輝度半減寿命測定開始後100時間経過時点でダークスポットは観察されなかった。実施例59〜71では、初期状態の電流効率は2.4〜2.2(cd/A)、かつ、輝度半減寿命は5000時間以上であり、輝度半減寿命測定開始後100時間経過時点でダークスポットは観察されなかった。実施例58では初期状態の電流効率は2.1(cd/A)、かつ、輝度半減寿命は5000時間以上であり、輝度半減寿命測定開始後100時間経過時点でダークスポットは観察されなかった。実施例35〜57で測定された電流効率と実施例58〜71で測定された電流効率の間の差の主な原因は、封止剤硬化物の着色の有無によると考えられる。
表5
Figure 2009259656
Figure 2009259656
Figure 2009259656
Figure 2009259656
表6
Figure 2009259656
上述の結果から明らかなように、本発明の実施例である平均粒径が100nm以下の固体の乾燥剤粒子を用いた場合は、固体の乾燥剤粒子を含まない比較例9と比較して、同等の電流効率を示した。これは、封止剤の透明性に起因すると考えられる。それに対して平均粒径が100nmより大きい固体の乾燥剤粒子を用いた場合である比較例7および比較例8は、いずれも電流効率が劣る結果となった。これは、封止剤の透過率が低いことに起因すると考えられる。また、本発明の平均粒径が100nm以下の固体の乾燥剤粒子を用いたばあいは、平均粒径が100nmより大きい固体封止剤を用いた場合である比較例7および比較例8と比べ、輝度半減寿命が長い結果となった。これは、固体の乾燥剤粒子の微細化により粒子の表面積が増加したことで、封止剤の樹脂中を拡散して進入する水分を吸着する効果が高まったことによると考えられる。

Claims (13)

  1. 固体の乾燥剤粒子と硬化性樹脂とを含む封止剤であり、前記固体の乾燥剤粒子の平均粒径が100nm以下であることを特徴とする封止剤。
  2. 固体の乾燥剤粒子が粒径100nmより大きい粒子を含有しないことを特徴とする請求項1記載の封止剤。
  3. 固体の乾燥剤粒子が、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化リチウム、臭化カルシウム、炭酸カリウム、硫酸銅、硫酸ナトリウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化コバルト、五酸化二リン、シリカゲル、酸化アルミニウム、および、ゼオライトのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1又は2記載の封止剤。
  4. 硬化性樹脂が光カチオン重合開始剤とカチオン重合性化合物とを含む硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の封止剤。
  5. 光カチオン重合開始剤がボレートアニオンを含んでなる請求項4記載の封止剤。
  6. ボレートアニオンが下記一般式(1)であらわされる請求項5記載の封止剤。
    一般式(1)
    Figure 2009259656


    (ただし、Yはフッ素または塩素原子、Zは、フッ素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基の中から選ばれる基で2つ以上置換されたフェニル基、mは0から3の整数、nは1から4の整数を表し、m+n=4である。)
  7. 光カチオン重合開始剤がスルホニウムカチオンを含んでなる請求項4〜6いずれか記載の封止剤。
  8. スルホニウムカチオンが下記一般式(2)で表される請求項7記載の封止剤。
    一般式(2)
    Figure 2009259656


    (ただし、R1は、置換されたベンジル基、置換されたフェナシル基、置換されたアリル基、置換されたアルコキシル基、置換されたアリールオキシ基より選ばれる基を、R2およびR3はそれぞれ独立に、置換基を有してもよいベンジル基、置換基を有してもよいフェナシル基、置換基を有してもよいアリル基、置換基を有してもよいアルコキシル基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、または、置換基を有してもよいアルケニル基より選ばれる基を、R4は酸素原子もしくは孤立電子対を示す。また、R1、R2およびR3はその2個以上の基が結合して環状構造となってもよい。)
  9. 請求項1〜8いずれか記載の封止剤に活性エネルギー線の照射をすること、または、加熱すること、あるいはその両方を行うことによって得られる封止剤硬化物の製造方法。
  10. 活性エネルギー線が紫外光または可視光あるいはその両方を含む光であることを特徴とする請求項9記載の封止剤硬化物の製造方法。
  11. 請求項9又は10記載の製造方法で得られる封止剤硬化物。
  12. 請求項1〜8いずれか記載の封止剤を用いて電子デバイスを封止することを特徴とする封止された電子デバイスの製造方法。
  13. 請求項12記載の製造方法で製造された、封止された電子デバイス。
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