JP2009257511A - 電磁アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】アーマチャの磁極面とステータの磁極面との間への磁性異物の噛み込み等を起因とするバルブとアーマチャの作動不良を防止する。
【解決手段】バルブ9を駆動するアーマチャ11、およびこのアーマチャ11を引き寄せる電磁力を発生する電磁石(電磁コイル13、ステータ15等)に対して別体部品で構成された磁性体(永久磁石等)41を、バネ部材42の付勢力によってバルブボデー5のアーマチャ側端面に押し付けて固定している。これにより、電磁石の電磁コイル13により形成される磁界に影響がない、バルブボデー5のアーマチャ室37内に臨む壁面近傍に磁性体41を配置することにより、アーマチャ室37内に流出してきた燃料内に浮遊する磁性異物(切削粉、研削粉等)が磁性体41に捕集される。したがって、アーマチャ11の磁極面とステータ15の磁極面との間への磁性異物の噛み込みを防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁アクチュエータに関するもので、特にバルブを駆動するアーマチャと共に流体を収容するアーマチャ室に磁性体(永久磁石等)を配置した電磁アクチュエータを利用した電磁弁に係わる。
[従来の技術]
従来の技術として、内燃機関の吸気弁または排気弁を電磁石に発生する電磁力によって駆動する電磁アクチュエータ(バルブ駆動装置)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、従来の技術として、ディーゼルエンジン用のコモンレール式燃料噴射システムに使用される電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)の電磁弁のバルブを電磁石に発生する電磁力によって駆動する電磁アクチュエータ(バルブ駆動装置)が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
ここで、特にインジェクタ用電磁弁に使用される電磁アクチュエータは、図8に示したように、アーマチャ101を引き寄せる電磁力を発生する電磁石を備えている。この電磁石は、電磁コイル102およびステータ103等によって構成されている。
また、アーマチャ101は、ステータ103の磁極面に対向する対向面(壁面)を有するバルブボデー104の摺動孔111に摺動自在に支持されている。また、アーマチャ101のアーマチャステム112の先端凹部113内には、オリフィスプレート105に対して着座、離脱してオリフィス孔114を閉鎖、開放するバルブ106が組み込まれている。
なお、ステータ103の磁極面とバルブボデー104の対向面との間には、アーマチャ101と共に燃料を収容するアーマチャ室107が形成されている。このアーマチャ室107の外周部は、インジェクタ本体を構成するロアボデー109によって覆われている。 そして、インジェクタ用電磁弁を備えたインジェクタは、ロアボデー109の内周にバルブボデー104を締め付け固定した後に、バルブボデー104とロアボデー109との間にオリフィスプレート105を挟み込み、更に、この状態を維持しながら、リテーニングナット110をロアボデー109の外周に締め付け固定することで一体化されている。
ここで、インジェクタ用電磁弁は、電磁コイル102への通電を停止した後の残留磁気による応答不良を防止するため、アーマチャ101がステータ103の磁極面に引き寄せられてフルリフトした場合でも、アーマチャ101の磁極面とステータ103の磁極面との間に適正な軸線方向隙間(エアギャップ)を確保する必要がある。
そこで、アーマチャ101およびバルブボデー104をロアボデー109に組み付け、ストッパ115およびステータケース116をステータ103に組み付けた後に、ステータ103の磁極面等に研削加工を施している。
[従来の技術の不具合]
ところが、従来のインジェクタ用電磁弁においては、ステータ103の磁極面等を研削加工するときに研削粉が発生する。そして、研削加工後に研削粉を完全に除去できなかった場合、研削加工時に発生した研削粉が、インジェクタ用電磁弁内に残留してしまう可能性がある。また、インジェクタ用電磁弁は、バルブボデー104、ロアボデー109等にねじ部を切削加工するときに切削粉が発生する。そして、切削加工後に切削粉を完全に除去できなかった場合、切削加工時に発生した切削粉が、ねじ部に溜まってしまう可能性がある。
また、インジェクタ用電磁弁の作動時に、アーマチャ101のアーマチャステム112の摺動面とバルブボデー104の摺動孔111の孔壁面との摺動により摩耗粉が発生する。
そして、インジェクタ用電磁弁の組み付け後に、除去しきれなかった研削粉や切削粉がアーマチャ室107内に流出してきたり、あるいはインジェクタ用電磁弁の作動時に発生する摩耗粉がアーマチャ室107内に流出してきたりすると、アーマチャ101とステータ103との間に噛み込む可能性がある。
このようにインジェクタ用電磁弁の組み付け後にアーマチャ室107内に流出してきた磁性異物(研削粉や切削粉または摩耗粉等)が、アーマチャ101とステータ103との間に噛み込んでしまうと、アーマチャ101およびバルブ106が作動不良を引き起こすことが問題となっており、上記の特許文献2に記載の電磁アクチュエータの構造によって、インジェクタ用電磁弁のステータ103の研削加工時に発生する研削粉の、アーマチャ101とステータ103との間への流出を防ぐ不具合は解決されている。
ところが、インジェクタの組み付け後に発生する磁性異物(摩耗粉等)や、インジェクタの組み付け後にアーマチャ室107内に流出する磁性異物(切削粉または摩耗粉等)が、アーマチャ101とステータ103との間に噛み込み、アーマチャ101およびバルブ106が作動不良を引き起こす問題は、未だ解決できていない。
特開2001−118725号公報 特開2006−194237号公報
本発明の目的は、アーマチャと電磁石の磁極面との間への磁性異物の噛み込みを防止することのできる電磁アクチュエータを提供することにある。また、磁性異物の噛み込み等を起因とするアーマチャの作動不良を防止することのできる電磁アクチュエータを提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、移動体を駆動する電磁アクチュエータのアーマチャ、およびこのアーマチャを引き寄せる電磁力を発生する電磁石に対して別体部品で構成された磁性体を、電磁石の磁極面とハウジングとの間に形成される、アーマチャと共に流体を収容するアーマチャ室内に臨むように配置している。
これによって、電磁アクチュエータの組み付け時または組み付け後に発生し、アーマチャ室内に流出した磁性異物を、アーマチャ室内に臨むように配置された磁性体で捕集することができるので、アーマチャと電磁石の磁極面との間への磁性異物の噛み込みを防止することができる。これにより、アーマチャと電磁石の磁極面との間への磁性異物の噛み込み等を起因とするアーマチャの作動不良を防止することができる。
なお、アーマチャ室内の、電磁石により形成される磁界に影響のない位置に磁性体(例えば軟磁性材、磁石等)を配置することが望ましい。
請求項2に記載の発明によれば、磁性体は、例えばサマリウム−コバルト(Sm−Co)磁石、ネオジウム(Nd)磁石等の希土類磁石、アルニコ磁石、フェライト磁石、樹脂磁石が用いられ、長期間磁力を安定して発生し続ける永久磁石である。
請求項3に記載の発明によれば、ハウジングのアーマチャ室内に臨む壁面近傍に磁性体を配置することにより、電磁アクチュエータの組み付け時または組み付け後に発生し、アーマチャ室内に流出した磁性異物を磁性体で捕集することができる。
請求項4に記載の発明によれば、磁性体は円環状に形成されている。
請求項5に記載の発明によれば、磁性体は、電磁アクチュエータのアーマチャのリフト量を調整するためのスペーサとしての機能を有している。
請求項6に記載の発明によれば、磁性体を、ハウジングのアーマチャ室内に臨む壁面に押し付ける方向に付勢力を発生するバネ部材を備えている。そして、バネ部材の付勢力によってハウジングのアーマチャ室内に臨む壁面に磁性体が固定されている。
請求項7に記載の発明によれば、アーマチャ室の周囲を周方向に覆う筒状のボデーを備えている。このボデーのアーマチャ室内に臨む内壁面に環状凹部を設けている。
請求項8に記載の発明によれば、磁性体は、環状凹部の底面に押し付ける方向に付勢力を発生するばね部材よりなる。そして、磁性体自身の付勢力によってボデーのアーマチャ室内に臨む内壁面に磁性体が固定されている。
請求項9に記載の発明によれば、アーマチャ室の周囲を周方向に覆う筒状のボデーを備えている。また、磁性体は、ボデーのアーマチャ室内に臨む内壁面の内径よりも大きい外径を有している。そして、ボデーのアーマチャ室内に臨む内壁面に磁性体を圧入固定している。
請求項10に記載の発明によれば、磁性体はハウジングと一体化されている。すなわち、少なくともハウジングのアーマチャ室内に臨む壁面近傍を磁性材料または軟磁性材料で形成することで、電磁石の電磁力によってハウジングと一体化された磁性体を磁化できる。
請求項11に記載の発明によれば、磁性体はボデーと一体化されている。すなわち、少なくともボデーのアーマチャ室内に臨む内壁面近傍を磁性材料または軟磁性材料で形成することで、電磁石の電磁力によってボデーと一体化された磁性体を磁化できる。
請求項12に記載の発明によれば、アーマチャに駆動される移動体は、電磁式流体制御弁(電磁弁)のバルブである。このバルブは、アーマチャに開弁作動方向または閉弁作動方向に駆動される。
請求項13に記載の発明によれば、アーマチャに駆動される移動体は、インジェクタ用電磁弁のバルブである。このバルブは、アーマチャに開弁作動方向または閉弁作動方向に駆動される。
本発明を実施するための最良の形態は、アーマチャと電磁石の磁極面との間への磁性異物の噛み込みや、それを起因とするアーマチャの作動不良を防止するという目的を、電磁アクチュエータまたはこの電磁アクチュエータを利用した電磁弁の組み付け時または組み付け後に発生し、アーマチャ室内に流出した磁性異物を、アーマチャ室内に臨むように配置された磁性体で捕集することで実現した。
[実施例1の構成]
図1および図2は本発明の実施例1を示したもので、図1は電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を示した図で、図2はインジェクタ用電磁弁の要部を示した図である。
本実施例の燃料噴射装置は、例えば複数の気筒を有するディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)である。
このコモンレール式燃料噴射システムは、燃料を加圧して高圧化する燃料供給ポンプ(サプライポンプ)と、このサプライポンプより圧送された高圧燃料を蓄圧するコモンレールと、このコモンレールから高圧燃料が分配供給される複数のインジェクタとを備え、コモンレール内に蓄圧された高圧燃料を各インジェクタを介してエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
本実施例のインジェクタは、エンジンの各気筒毎に対応して搭載されて、コモンレールの内部に蓄圧された高圧燃料を、直接燃焼室内に霧状に噴射供給する直接噴射タイプの内燃機関用燃料噴射弁である。このインジェクタは、コモンレールより分岐する複数のインジェクタ配管の燃料流方向の下流端に接続されて、エンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射を行う燃料噴射ノズル、およびこの燃料噴射ノズルの弁体を開弁作動方向に駆動するインジェクタ用電磁弁等から構成された電磁式燃料噴射弁である。
燃料噴射ノズルは、複数の噴射孔を開閉するノズルニードル1と、このノズルニードル1を摺動自在に収容するノズルボデー2と、ノズルニードル1の軸線方向の後端部(図示上端部)に連結されたコマンドピストン3と、このコマンドピストン3を摺動自在に収容するインジェクタボデー(以下ロアボデーと呼ぶ)4とを備えている(図2および図7参照)。
ここで、本実施例のインジェクタは、燃料噴射ノズルのハウジングであるロアボデー4と電磁弁のハウジングであるバルブボデー5との間にオリフィスプレート6を挟み込んだ状態で、ロアボデー4の軸線方向の後端部(円筒部7)の外周にリテーニングナット8を締め付け固定することで、燃料噴射ノズルと電磁弁とが一体的に結合されている。
電磁弁は、燃料噴射ノズルの軸線方向の後端部(図示上端部)に組み付けられるバルブシート(オリフィスプレート6)と、このオリフィスプレート6に対して着座、離脱することが可能なバルブ(電磁弁の弁体)9と、このバルブ9を開弁作動方向または閉弁作動方向に駆動する電磁アクチュエータとによって構成されている。
電磁アクチュエータは、ロアボデー4との間にオリフィスプレート6を挟み込む円筒状のバルブボデー5と、このバルブボデー5に摺動自在に支持されるアーマチャ11と、このアーマチャ11を引き寄せる電磁力を発生する円筒状の電磁石とを備えている。
電磁石は、円筒状のコイルボビン12に巻装されたソレノイドコイル(電磁コイル)13、この電磁コイル13に接続される外部接続端子(ターミナル)14、および電磁コイル13への通電により磁化されるステータ15等によって構成されている。
また、電磁アクチュエータは、電磁石のステータ15の周囲を円周方向に取り囲むように配設された円筒状のステータケース16と、自身の厚みによってアーマチャ11のフルリフト量を決める円環状のスペーサ17と、アーマチャ11のフルリフト位置を規制するストッパ18と、ステータケース16に固定されるハウジング19と、このハウジング19をインサート成形したコネクタ20とを備えている。
なお、本実施例の電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁の詳細は後述する。
燃料噴射ノズルのノズルニードル1は、ノズルボデー2に形成された複数の噴射孔を開閉する。
ノズルボデー2およびロアボデー4は、例えばクロム・モリブデン鋼または低炭素鋼等の金属材料によって円筒形状に形成されている。
ノズルボデー2の軸線方向の先端側には、エンジンの各気筒毎の燃焼室内に高圧燃料を噴射する複数の噴射孔が形成されている。
また、ノズルボデー2の軸線方向の中央部には、燃料溜まり室21が形成されている。 また、ロアボデー4の軸線方向の後端側(図示上端側)には、圧力制御室22が形成されている。また、ロアボデー4の軸線方向の前端部(図示下端部)には、ノズルニードル1を閉弁方向に付勢するコイルスプリング(ニードル付勢手段)23が収容されている(図7参照)。
そして、ノズルボデー2およびロアボデー4の内部には、コモンレールに接続される配管継ぎ手のインレットポート24から、燃料中に混入した異物を捕捉するバーフィルタ25を経て、燃料溜まり室21および圧力制御室22に高圧燃料を供給するための燃料供給通路(高圧燃料通路)26が形成されている(図7参照)。
また、ロアボデー4の内部には、コイルスプリング23を収容するスプリング収容室31から余剰燃料が流れ込む燃料回収通路32が形成されている(図7参照)。
燃料回収通路32内に流入した余剰燃料は、電磁弁側の燃料排出通路33、アウトレットポート34、アウトレットパイプ35を経て、燃料タンクに戻される(図7参照)。
また、ロアボデー4の軸線方向の後端部(図示上端部)には、図1および図2に示したように、図示上方に突出するように円筒部7が設けられている。この円筒部7の内部には、電磁弁の軸線方向の前端部を収容する空間が形成されている。また、円筒部7の外周には、電磁弁側のリテーニングナット8の内周ねじ部に螺合する外周ねじ部が形成されている。なお、本実施例では、リテーニングナット8が、インジェクタのアッパボデーを構成している。
また、円筒部7の内周には、電磁弁側のバルブボデー5の外周ねじ部に螺合する内周ねじ部が形成されている。この円筒部7の内周ねじ部の近傍には、環状凹部(溝部)36が形成されている。この環状凹部36には、アーマチャ室37内に臨むように配置される円環状の磁性体41を、バルブボデー5のアーマチャ室37内に臨む壁面(アーマチャ側端面)に押し付ける方向に付勢力を発生するリング状のバネ部材42が嵌め込まれている。 なお、本実施例の電磁弁、特に電磁アクチュエータの構成要素である磁性体41およびバネ部材42の詳細は後述する。
そして、円筒部7の底面、つまり圧力制御室22の開口周縁部には、内部に燃料流路孔43、44が形成されたオリフィスプレート6が組み付けられている。
また、オリフィスプレート6には、通過する燃料の流量を調節する入口側、出口側オリフィス45、46が形成されている。これらの入口側、出口側オリフィス45、46は、燃料流路孔43、44の途中に設けられており、燃料流路孔43、44の中で極めて流路断面積の小さい流路孔である。なお、出口側オリフィス46は、電磁弁の弁孔を構成している。
ロアボデー4の円筒部7の底面で開口する圧力制御室22は、オリフィスプレート6に形成された燃料流路孔43(入口側オリフィス45を含む)を介して燃料供給通路26に連通している。また、圧力制御室22は、オリフィスプレート6の中央部を貫通する燃料流路孔44(出口側オリフィス46を含む)、電磁弁側のバルブ室47、燃料排出通路48、49を介して、電磁弁側の燃料排出通路33またはアーマチャ室37に連通している。
次に、本実施例の電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁の詳細を図1および図2に基づいて説明する。
本実施例の電磁弁は、上述したように、バルブボデー5、オリフィスプレート6、リテーニングナット8、バルブ9および電磁アクチュエータによって構成されている。
バルブボデー5は、例えばクロム・モリブデン鋼または低炭素鋼等の金属材料によって円筒形状に形成されている。このバルブボデー5は、ステータ15の磁極面およびストッパ18の規制面との間に、アーマチャ11と共に燃料を収容するアーマチャ室37を形成している。
また、バルブボデー5の中心軸線上には、アーマチャ11が摺動する摺動孔(貫通孔)51が形成されている。また、摺動孔51のオリフィスプレート側の開口端には、摺動孔51の孔径よりも大きい開口径のバルブ室47が設けられている。また、摺動孔51のアーマチャ側の開口端には、電磁弁の閉弁時におけるバルブボデー5とアーマチャ11との衝突を緩和する円環状の衝撃吸収プレート52を収容する円形状凹部53が形成されている。なお、衝撃吸収プレート52は、アーマチャ室37と燃料排出通路49とを連通する連通路54を有している。
また、バルブボデー5の内部には、バルブボデー5の中心軸線方向に対して傾斜するように設けられる燃料排出通路(傾斜通路)48、およびバルブボデー5の中心軸線方向に平行で、摺動孔51に対して並列配置される燃料排出通路(貫通孔)49が形成されている。なお、燃料排出通路48は、バルブ室47と燃料排出通路49とを連通している。また、燃料排出通路49は、図示上端側の開口部がアーマチャ室37内に臨む壁面(アーマチャ側端面)で開口し、図示下端側の開口部がオリフィスプレート6の周囲を取り囲むように形成される円環状の燃料排出通路33内に臨む壁面(オリフィスプレート側端面)で開口している。
バルブ9は、アーマチャ11のアーマチャステム55の先端側に保持される球面体形状の弁体(ボールバルブ)であって、例えばクロム・モリブデン鋼または低炭素鋼等の金属材料によって球面体(ボール)形状に形成されている。このバルブ9は、オリフィスプレート6の出口側オリフィス46の開口周縁部(オリフィスプレート6の弁座)に対して着座、離脱することで、電磁弁の弁孔として機能する出口側オリフィス46を閉鎖、開放する。また、バルブ9は、電磁アクチュエータによって、オリフィスプレート6に着座して出口側オリフィス46を閉鎖するバルブ全閉位置と、オリフィスプレート6より離座して出口側オリフィス46を開放するバルブ全開位置との2位置に駆動される。
次に、本実施例の電磁アクチュエータの詳細を図1および図2に基づいて説明する。
電磁アクチュエータは、バルブ9を開弁作動方向または閉弁作動方向に駆動するアーマチャ11と、このアーマチャ11を引き寄せる電磁力を発生する電磁コイル13等を有する電磁石とを備えている。
アーマチャ11は、例えば純鉄や低炭素鋼(またはフェライト系のステンレス鋼:SUS13)等の軟質磁性材料によって形成されており、電磁石のステータ15の電磁力によってステータ15の磁極面側に吸引され、開弁作動方向(電磁アクチュエータの軸線方向の後方側(他方側):図示上方側)に移動する。これにより、バルブ9がオリフィスプレート6の弁座より離座して出口側オリフィス46を開く。
また、アーマチャ11は、電磁コイル13への通電が停止されると、コイルスプリング62の付勢力(バネ荷重)によって閉弁作動方向(電磁アクチュエータの軸線方向の前方側(一方側):図示下方側)に移動してバルブ9をオリフィスプレート6に押し当てる。これにより、バルブ9がオリフィスプレート6の弁座に着座して出口側オリフィス46を閉じる。すなわち、オリフィスプレート6の図示上端面は、コイルスプリング62の付勢力によってアーマチャ11が図示下方に押し戻されて、アーマチャ11がオリフィスプレート6の弁座(図示上端面)側に移動した際に、アーマチャ11の移動量を規制する第1規制面として利用されている。これにより、バルブ9がオリフィスプレート6の第1規制面に着座した際に、バルブ9およびアーマチャ11のそれ以上の移動が規制される。つまり、バルブ9の位置がデフォルト位置となる。これに伴ってアーマチャ11の位置がデフォルト位置にて規制される。
したがって、本実施例の電磁弁は、常閉型(ノーマリクローズタイプ)の電磁開閉弁を構成する。
本実施例のアーマチャ11は、電磁石のステータ15の磁極面に対向する磁極面(ステータ側端面)を有するアーマチャ本体、およびこのアーマチャ本体の反ステータ側端面の中央部より軸線方向の先端側(図示下方側)に突出するアーマチャステム55等によって構成されている。なお、アーマチャ本体とアーマチャステム55とを別部品で構成して、両者を圧入または溶接等により結合しても良い。この場合には、アーマチャステム55の材質として耐摺動性に優れる軸受鋼を用いても良い。
アーマチャ11のアーマチャステム55は、バルブボデー5の摺動孔51内に摺動自在に支持されている。このアーマチャステム55の軸線方向の先端凹部56内には、バルブ9が組み込まれている。また、アーマチャ11のアーマチャ本体には、アーマチャ本体を軸線方向に貫通する複数の貫通孔57が形成されている。これらの貫通孔57は、アーマチャ11がストッパ18の規制面に当接した際に、電磁石のステータ15の磁極面とアーマチャ11の磁極面との間に挟み込まれる不要な燃料を逃がすために形成されている。
電磁石は、通電されると周囲に磁束を発生する電磁コイル13、およびこの電磁コイル13に励磁電流(インジェクタ駆動電流)が流れると磁化されるステータ15等によって構成されている。
電磁コイル13は、ステータ15のコイル収納部内に収容された樹脂製のコイルボビン12の外周に、絶縁被膜を施した導線を複数回巻装されており、励磁電流が供給されると磁気吸引力(電磁力)を発生するソレノイドコイルである。そして、電磁コイル13は、コイルボビン12の一対の鍔状部間に巻装されたコイル部、およびこのコイル部より取り出された一対の端末リード線を有している。一対の端末リード線には、コネクタ20に保持される一対のターミナル14が電気的に接続されている。
ステータ15は、例えば純鉄や低炭素鋼(またはフェライト系のステンレス鋼:SUS13)等の軟質磁性材料によって円筒形状に形成されている。このステータ15は、電磁コイル13への通電によりアーマチャ11と共に磁化される。そして、ステータ15は、電磁コイル13およびアーマチャ11を伴って磁気回路を形成する。また、ステータ15は、アーマチャ11のアーマチャ本体の磁極面との間に所定の隙間を隔てて対向する磁極面(アーマチャ側端面)を有している。そして、ステータ15のコイル収納部よりも半径方向の外径側は、円筒状のステータケース16によって保護されている。
ステータケース16は、例えば低炭素鋼等の金属材料によって円筒形状に形成されている。このステータケース16は、ロアボデー4の円筒部7の環状端面との間にスペーサ17を挟み込む円環状のフランジ部59等を有している。また、ステータケース16は、ステータ15の外周部に係合してステータ15を組み付け、ハウジング19をかしめまたは溶接等によって組み付けている。これにより、ステータケース16とハウジング19との間にステータ15およびストッパ18が固定されている。
スペーサ17は、例えば低炭素鋼等の金属材料によって円環形状に形成されている。このスペーサ17は、ロアボデー4の円筒部7の環状端面とステータケース16のフランジ部59の環状端面との間に挟み込まれている。
ここで、ステータ15、ストッパ18およびハウジング19が組み付けられたステータケース16のフランジ部59は、スペーサ17を間に挟んで、ロアボデー4の円筒部7の環状端面とリテーニングナット8の段差部60の環状端面との間に挟み込まれている。そして、リテーニングナット8をロアボデー4の円筒部7の外周ねじ部にねじ込むことによって、スペーサ17を挟んでステータケース16のフランジ部59が、ロアボデー4の円筒部7の環状端面に押し当てられる。すると、ステータ15、ストッパ18およびハウジング19が、ロアボデー4に対して位置決めされる。これにより、ロアボデー4とバルブボデー5との間に挟み込まれたオリフィスプレート6の弁座とステータ15の磁極面およびストッパ18の規制面との間の軸方向距離が決まり、バルブ9およびアーマチャ11のフルリフト量が設定される。
ここで、本実施例の電磁弁では、電磁コイル13に流れる励磁電流を遮断した後の残留磁気による応答不良を防止するため、アーマチャ11がフルリフトした場合でも、アーマチャ11の磁極面とステータ15の磁極面との間に適正な軸線方向隙間(エアギャップ)を確保している。このエアギャップは、ストッパ18によって確保されている。
本実施例のストッパ18は、例えばクロム・モリブデン鋼等の金属材料によって円筒形状に形成されている。なお、ストッパ18は、電磁コイル13に流れる励磁電流を遮断した後の残留磁気による応答不良を防止するために非磁性材料によって形成することが望ましい。このストッパ18は、内部にスプリング収容室61が形成された円筒状のストッパ本体、およびこのストッパ本体の軸線方向の後端部から半径方向外方に向けて突出する円環状のフランジ部等を有している。このフランジ部は、ハウジング19の下端面(アーマチャ側端面)に当接している。
ストッパ18のストッパ本体は、電磁石のステータ15の内周面(内壁面)との間に所定の筒状隙間が形成されている。このストッパ本体の内部(スプリング収容室61)には、バルブ9およびアーマチャ11を、オリフィスプレート6の弁座に押し付ける方向(閉弁作動方向)に付勢するコイルスプリング62が収容されている。
また、ストッパ本体の軸線方向の先端面(図示下端面)は、電磁コイル13の電磁力によってアーマチャ11が図示上方に引き寄せられて、アーマチャ11がステータ15の磁極面側に移動した際に、アーマチャ11のフルリフト位置を規制する規制面として利用されている。これにより、アーマチャ11がストッパ18のストッパ本体の規制面に当接した際に、アーマチャ11のそれ以上の移動が規制される。つまり、アーマチャ11の位置がフルリフト位置となる。これに伴って、バルブ9のリフト位置もフルリフト位置にて規制される。
ここで、本実施例のアーマチャ室37は、バルブボデー5のアーマチャ室37内に臨む壁面(アーマチャ側端面)と、電磁石のステータ15の磁極面(ステータ15のアーマチャ室37内に臨む壁面:アーマチャ側端面)との間に形成されている。また、アーマチャ室37の外周部は、ロアボデー4の円筒部7のアーマチャ室37内に臨む内壁面(アーマチャ11の外周部を円周方向に取り囲む内壁面)によって覆われている。
また、本実施例の電磁弁、特に電磁アクチュエータは、バルブボデー5のアーマチャ室37内に臨む壁面(アーマチャ側端面)近傍に、電磁弁、特に電磁アクチュエータの組み付け後にアーマチャ室37内に流出してきた磁性異物を捕集するための磁性体41を配置している。
磁性体41は、円環状に形成されており、アーマチャ11および電磁石(ステータ15)に対して別体部品で構成されている。また、磁性体41は、例えばサマリウム−コバルト(Sm−Co)磁石、ネオジウム(Nd)磁石等の希土類磁石、アルニコ磁石、フェライト磁石、樹脂磁石が用いられ、長期間磁力を安定して発生し続けるリング状の永久磁石である。磁性体41は、バネ部材42の付勢力によってバルブボデー5のアーマチャ側端面に押し付けられて固定されている。また、磁性体41は、ロアボデー4、バルブボデー5、アーマチャ11、電磁石(コイルボビン12、電磁コイル13、ターミナル14、ステータ15等)、ステータケース16、スペーサ17およびストッパ18に対して別体部品で構成されている。
バネ部材42は、その外周端縁部が、ロアボデー4の円筒部7の環状凹部36に嵌合固定されている。このバネ部材42は、付勢力(バネ力)を有している。これにより、磁性体41は、電磁石の電磁コイル13により形成される磁界に影響がない、バルブボデー5のアーマチャ室37内に臨む壁面近傍で、且つロアボデー4の円筒部7のアーマチャ室37内に臨む内壁面に当接する位置に配置される。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を備えたインジェクタの作用を図1および図2に基づいて簡単に説明する。
インジェクタの電磁弁の電磁コイル13が通電されると、電磁コイル13およびステータ15よりなる電磁石に電磁力が発生する。この電磁石の電磁力によってステータ15の磁極面側にアーマチャ11が吸引される。そして、アーマチャ11がステータ15の磁極面に近づく方向(軸線方向の一方側)へ移動して、アーマチャ11のアーマチャ本体がストッパ18のストッパ本体の規制面に当接する。これにより、アーマチャ11の位置がフルリフト位置にて規制される。
このとき、バルブ9(およびバルブ室47)よりも燃料流方向の上流側の圧力制御室22内には、コモンレールから入口側オリフィス45を介して高圧燃料が導入されている。また、バルブ9(およびバルブ室47)よりも燃料流方向の下流側の燃料排出通路48、49内は、燃料排出通路33、アウトレットポート34、アウトレットパイプ35を介して、燃料タンク(燃料系の低圧側)に連通している。
このため、バルブ9よりも燃料流方向の上流側の方が、バルブ9よりも燃料流方向の下流側よりも燃料圧力が高いので、アーマチャ11の軸線方向の上方側への移動(リフト)に伴って、バルブ9がオリフィスプレート6の弁座から離脱して、オリフィスプレート6の出口側オリフィス46が開放される。したがって、圧力制御室22の内部に充満していた燃料は、圧力制御室22から燃料流路孔44(出口側オリフィス46を含む)→バルブ室47→燃料排出通路48、49→燃料排出通路33→アウトレットポート34→アウトレットパイプ35を経て燃料タンクに戻される。
以上の電磁弁自身の開弁動作に伴って、圧力制御室22内の燃料圧力(ノズルニードル1を押し下げる方向(閉弁方向)に作用する油圧力)が低下し、燃料溜まり室21内の燃料圧力(ノズルニードル1を押し上げる方向(開弁方向)に作用する油圧力)が、圧力制御室22内の油圧力にコイルスプリング23の付勢力(ノズルニードル1を押し下げる方向(閉弁方向)に作用する付勢力)を加えた合力よりも大きくなる。これにより、ノズルニードル1がノズルボデー2の弁座(シート面)より離脱するため、複数の噴射孔が開放される。すなわち、燃料噴射ノズルの弁体(ノズルニードル1)が開弁し、コモンレールの内部に蓄圧された高圧燃料がエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給される。よって、エンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射が開始される。
噴射タイミングから指令噴射期間が経過すると、電磁弁の電磁コイル13への通電が停止される。すると、アーマチャ11がコイルスプリング62の付勢力によってステータ15の磁極面より遠ざかる方向へ移動し、バルブ9がオリフィスプレート6の弁座に押し付けられる。これにより、出口側オリフィス46が閉塞されるため、コモンレールから燃料供給通路26、入口側オリフィス45を経由して圧力制御室22内に供給される高圧燃料が圧力制御室22内に充満する。これに伴って、圧力制御室22内の燃料圧力が上昇し、圧力制御室22内の燃料圧力にコイルスプリング23の付勢力を加えた合力が燃料溜まり室21内の燃料圧力よりも大きくなると、ノズルニードル1がノズルボデー2の弁座(シート面)に着座するため、複数の噴射孔が閉塞される。すなわち、燃料噴射ノズルの弁体(ノズルニードル1)が閉弁し、エンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射が終了する。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例のインジェクタ用電磁弁においては、ロアボデー4、バルブボデー5、アーマチャ11、電磁石(コイルボビン12、電磁コイル13、ターミナル14、ステータ15等)、ステータケース16、スペーサ17およびストッパ18に対して別体部品で構成された磁性体(永久磁石等)41を、バネ部材42の付勢力によってバルブボデー5のアーマチャ側端面に押し付けて固定している。これにより、磁性体41は、電磁石の電磁コイル13により形成される磁界に影響がない、バルブボデー5のアーマチャ室37内に臨む壁面近傍で、且つロアボデー4の円筒部7のアーマチャ室37内に臨む内壁面に当接する位置に配置される。
これによって、電磁石の電磁コイル13により形成される磁界に影響されることなく、電磁アクチュエータの組み付け時または組み付け後に発生し、アーマチャ室37内に流出した磁性異物、例えば電磁弁の開弁時にオリフィスプレート6の出口側オリフィス46から排出されてアーマチャ室37内に流出してきた燃料内に浮遊する金属異物(摩耗粉等)およびバルブボデー5の外周ねじ部、バルブボデー5の摺動孔51からアーマチャ室37内に流出してきた燃料内に浮遊する金属異物(切削粉、研削粉等)を、アーマチャ室37内に臨む壁面近傍に配置された磁性体41で捕集することができる。
したがって、アーマチャ11の磁極面とステータ15の磁極面との間に形成されるエアギャップへの磁性異物の噛み込みを防止することができる。これによって、アーマチャ11の磁極面とステータ15の磁極面との間に形成されるエアギャップ内への磁性異物(金属異物)の噛み込み等を起因とするバルブ9およびアーマチャ11の作動不良を防止することができる。
図3は本発明の実施例2を示したもので、電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を示した図である。
本実施例のインジェクタ用電磁弁においては、磁性体(永久磁石)41自身が、ロアボデー4の円筒部7のアーマチャ室37内に臨む内壁面に形成される環状凹部36の底面に押し付ける方向に付勢力を発生するばね部材よりなる。
本実施例の磁性体41は、自身の付勢力によってロアボデー4の円筒部7のアーマチャ室37内に臨む内壁面に当接するように固定されている。この磁性体41は、電磁石の電磁コイル13により形成される磁界に影響がない、バルブボデー5のアーマチャ室37内に臨む壁面近傍に配置されている。また、磁性体41は、ロアボデー4、バルブボデー5、アーマチャ11、電磁石(コイルボビン12、電磁コイル13、ターミナル14、ステータ15等)、ステータケース16、スペーサ17およびストッパ18に対して別体部品で構成されている。
以上のように、本実施例のインジェクタ用電磁弁においては、磁性体41をアーマチャ室37内に臨むように配置したことにより、電磁石の電磁コイル13により形成される磁界に影響されることなく、電磁弁、特に電磁アクチュエータの組み付け時または組み付け後に、バルブボデー5の外周ねじ部、バルブボデー5の摺動孔51、オリフィスプレート6の出口側オリフィス46からアーマチャ室37内に排出された、燃料内に浮遊する磁性異物である金属異物(切削粉、研削粉、摩耗粉等)を、磁性体41で捕集することができる。
したがって、アーマチャ11の磁極面とステータ15の磁極面との間に形成されるエアギャップへの磁性異物の噛み込みを防止することができる。これによって、実施例1と同様な効果を達成することができる。
図4は本発明の実施例3を示したもので、電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を示した図である。
本実施例の磁性体(永久磁石)41は、ロアボデー4の円筒部7のアーマチャ室37内に臨む内壁面よりも大きい外径を有し、ロアボデー4の円筒部7のアーマチャ室37内に臨む内壁面に圧入固定されている。この磁性体41は、電磁石の電磁コイル13により形成される磁界に影響がない、バルブボデー5のアーマチャ室37内に臨む壁面に当接する位置に配置されている。また、磁性体41は、ロアボデー4、バルブボデー5、アーマチャ11、電磁石(コイルボビン12、電磁コイル13、ターミナル14、ステータ15等)、ステータケース16、スペーサ17およびストッパ18に対して別体部品で構成されている。
以上のように、本実施例のインジェクタ用電磁弁においては、磁性体41をアーマチャ室37内に臨むように、ロアボデー4の円筒部7のアーマチャ室37内に臨む内壁面に圧入固定したことにより、実施例1及び2と同様な作用効果を達成することができる。
図5は本発明の実施例4を示したもので、電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を示した図である。
本実施例のインジェクタ用電磁弁においては、アーマチャ室37内に臨む内壁面を有する円環状の磁性体41が、ロアボデー4の円筒部7の環状端面とステータケース16の肉厚部63の環状端面との間に挟み込まれている。また、アーマチャ11のフルリフト量は、磁性体41自身の厚みによって設定される。すなわち、磁性体41は、アーマチャ11のフルリフト量を調整するスペーサとしての役目と磁性異物の捕集の役目とを果たすことができる。また、磁性体41は、ロアボデー4、バルブボデー5、アーマチャ11、電磁石(コイルボビン12、電磁コイル13、ターミナル14、ステータ15等)、ステータケース16およびストッパ18に対して別体部品で構成されている。
以上のように、本実施例のインジェクタ用電磁弁においては、アーマチャ室37内に臨むように磁性体41を配置したことにより、実施例1〜3と同様な作用効果を達成することができる。
図6および図7は本発明の実施例5を示したもので、図6は電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を示した図で、図7はインジェクタ用電磁弁を備えたインジェクタを示した図である。
本実施例のインジェクタ用電磁弁においては、ロアボデー4を、例えば純鉄や低炭素鋼(またはフェライト系のステンレス鋼:SUS13)等の軟質磁性材料によって形成し、電磁石のステータ15の電磁力によって磁化するように構成している。本実施例のインジェクタ用電磁弁では、ロアボデー4の円筒部7のアーマチャ室37内に臨む内壁面を磁化することにより、実施例1〜4と同様に、アーマチャ室37内に排出された燃料内に浮遊する磁性異物を捕集することができる。
なお、ロアボデー4は、バルブボデー5、アーマチャ11、電磁石(コイルボビン12、電磁コイル13、ターミナル14、ステータ15等)、ステータケース16およびストッパ18に対して別体部品で構成されている。また、ロアボデー4の円筒部7のアーマチャ室37内に臨む内壁面近傍のみ鉄分を多くして磁化できるようにしても良い。
また、バルブボデー5を、例えば純鉄や低炭素鋼(またはフェライト系のステンレス鋼:SUS13)等の軟質磁性材料によって形成し、電磁石のステータ15の電磁力によって磁化するように構成している。本実施例のインジェクタ用電磁弁では、バルブボデー5のアーマチャ室37内に臨む壁面(アーマチャ側端面)を磁化することにより、実施例1〜4と同様に、アーマチャ室37内に排出された燃料内に浮遊する磁性異物を捕集することができる。
なお、バルブボデー5は、ロアボデー4、アーマチャ11、電磁石(コイルボビン12、電磁コイル13、ターミナル14、ステータ15等)、ステータケース16およびストッパ18に対して別体部品で構成されている。また、バルブボデー5のアーマチャ室37内に臨む壁面近傍のみ鉄分を多くして磁化できるように磁化しても良い。
[変形例]
本実施例では、電磁コイル13およびステータ15等によって電磁石を構成したが、電磁コイル13のみによって電磁石を構成しても良い。また、電磁石を、ヨークやマグネチックプレート等の他の固定コアを用いて構成しても良い。
本実施例では、本発明を、電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁に適用しているが、内部に燃料が通過するものであれば、バルブ等の移動体だけでなく、シャッターやドア等の移動体を2位置にて駆動する電磁アクチュエータに適用しても良い。また、本発明の電磁アクチュエータを利用した電磁式流体制御弁を、サプライポンプの電磁弁(燃料調量弁)やコモンレールの減圧弁のようにバルブ等の移動体の位置を連続的または段階的に変更可能な電磁アクチュエータを備えた電磁式流量制御弁に適用しても良い。
本実施例では、本発明の電磁アクチュエータを利用したインジェクタを、電磁弁の開弁時における燃料の排出をロアボデー4のアウトレットポート34から行うサイドリターンタイプのインジェクタに適用したが、本発明の電磁アクチュエータを利用したインジェクタを、電磁弁の開弁時における燃料の排出をハウジング19に設けられるトップリターンチューブから行うトップリターンタイプのインジェクタに適用しても良い。
電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を示した断面図である(実施例1)。 インジェクタ用電磁弁の要部を示した拡大図である(実施例1)。 電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を示した断面図である(実施例2)。 電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を示した断面図である(実施例3)。 電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を示した断面図である(実施例4)。 電磁アクチュエータを利用したインジェクタ用電磁弁を示した断面図である(実施例5)。 インジェクタ用電磁弁を備えたインジェクタを示した断面図である(実施例5)。 インジェクタ用電磁弁の要部を示した拡大図である(従来の技術)。
符号の説明
4 ロアボデー
5 バルブボデー(ハウジング)
7 ロアボデーの円筒部
9 バルブ(電磁弁の弁体)
11 アーマチャ
13 電磁コイル(電磁石)
15 ステータ(電磁石)
16 ステータケース
17 スペーサ
18 ストッパ
19 ハウジング
36 ロアボデーの環状凹部
37 アーマチャ室
41 磁性体(永久磁石)
42 バネ部材

Claims (13)

  1. (a)移動体を駆動するアーマチャと、
    (b)このアーマチャを引き寄せる電磁力を発生する電磁石と、
    (c)この電磁石の磁極面との間に、前記アーマチャと共に流体を収容するアーマチャ室を形成するハウジングと、
    (d)前記アーマチャおよび前記電磁石に対して別体部品で構成されて、前記アーマチャ室内に臨むように配置された磁性体と
    を備えた電磁アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記磁性体は、永久磁石であることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記磁性体は、前記ハウジングの前記アーマチャ室内に臨む壁面近傍に配置されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の電磁アクチュエータにおいて、 前記磁性体は、円環状に形成されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  5. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の電磁アクチュエータにおいて、 前記磁性体は、前記アーマチャのリフト量を調整するためのスペーサとしての機能を有していることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  6. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の電磁アクチュエータにおいて、 前記磁性体を、前記ハウジングの前記アーマチャ室内に臨む壁面に押し付ける方向に付勢力を発生するバネ部材を備え、
    前記磁性体は、前記バネ部材の付勢力によって前記ハウジングの前記アーマチャ室内に臨む壁面に固定されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  7. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の電磁アクチュエータにおいて、 前記アーマチャ室の周囲を周方向に覆う筒状のボデーを備え、
    前記ボデーは、前記アーマチャ室内に臨む内壁面に環状凹部を有していることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  8. 請求項7に記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記磁性体は、前記環状凹部の底面に押し付ける方向に付勢力を発生するばね部材よりなり、自身の付勢力によって前記ボデーの前記アーマチャ室内に臨む内壁面に固定されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  9. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の電磁アクチュエータにおいて、 前記アーマチャ室の周囲を周方向に覆う筒状のボデーを備え、
    前記磁性体は、前記ボデーの前記アーマチャ室内に臨む内壁面の内径よりも大きい外径を有し、前記ボデーの前記アーマチャ室内に臨む内壁面に圧入固定されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  10. 請求項1に記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記磁性体は、前記ハウジングと一体化されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  11. 請求項1に記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記アーマチャ室の周囲を周方向に覆う筒状のボデーを備え、
    前記磁性体は、前記ボデーと一体化されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  12. 請求項1ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記移動体は、電磁式流体制御弁のバルブであることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  13. 請求項1ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載の電磁アクチュエータにおいて、
    前記移動体は、インジェクタ用電磁弁のバルブであることを特徴とする電磁アクチュエータ。
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