JP2009257222A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Kenji Iwahashi
健志 岩橋
Bunichi Sato
文一 佐藤
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Abstract

【課題】ブローバイガス処理を実施する際に内燃機関の回転数の変動を抑制した内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置30は、燃焼室12からクランク室20へ流れたブローバイガスを吸気通路13へ還流させるブローバイガス通路22と、ブローバイガス通路22におけるガス流量を制御する電動PCVバルブ23とを備え、アイドル運転中には、電動PCVバルブ23のステップ指令値を小さくするほど駆動速度指令値を高くするようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関においては、ピストンの往復運動をクランク機構によって回転運動に変換するレシプロエンジンが知られている。レシプロエンジンでは、燃焼室に存在する混合気の一部が、いわゆるブローバイガスとしてクランク室へ漏れる場合がある。クランク室へ漏れ出たブローバイガスは、エンジンオイルを劣化させ、ひいては内燃機関を劣化させる虞がある。そこで、内燃機関の運転中では、従来から、こうしたブローバイガスを吸気通路へ還流させて、燃焼室で再燃焼させるブローバイガス処理が実施されている(例えば、特許文献1)。
ブローバイガス処理を実施する際には、吸気通路の負圧が、ブローバイガスの通路を通じてクランク室内へ作用する。クランク室内のブローバイガスは、この負圧を受けて吸気通路へ吸入されて燃焼室へ還流される。クランク室から吸気通路へ還流されるガス流量は、クランク室と吸気通路との間のPCVバルブによって制御される。
特開2005‐127213号公報
内燃機関の低負荷運転時には、吸気流路における空気流量が低下する。燃焼室への吸気流量に占めるブローバイガスの割合は、この空気流量の低下に伴い増大する。ブローバイガスの流量変動は、吸入流量に占めるブローバイガスの割合が増大する分だけ、内燃機関の回転数に大きな影響を与えてしてしまう。そこで、上記ブローバイガス処理においては、内燃機関の安定性の向上を図るため、こうした回転数の変動を抑えるためブローバイガスの流量制御が望まれている。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブローバイガス処理を実施する際に内燃機関の回転数の変動を抑制した内燃機関の制御装置を提供することにある。
請求項1に記載する内燃機関の制御装置は、燃焼室からクランク室へ流れたブローバイガスを吸気通路へ還流させるブローバイガス通路と、前記ブローバイガス通路におけるガス流量を制御する流量制御手段とを備えた内燃機関の制御装置であって、機関低負荷運転中には前記ブローバイガス通路におけるガス流量が低くなるほど前記ガス流量の変化率を低くするように前記流量制御手段を制御することを要旨とする。
ブローバイガス通路におけるガス流量が低くなるほど、流量制御手段がガス流量の変化率を低くする。したがって、ブローバイガス通路におけるガス流量の変化率が低くなる分だけ、内燃機関の回転数に関する変動が抑えられる。よって、この内燃機関の制御装置は、ブローバイガス処理を実施するに際し、内燃機関の回転数の変動を抑制できる。
請求項2に記載する内燃機関の制御装置は、請求項1に記載する内燃機関の制御装置であって、前記流量制御手段が、前記ブローバイガス通路に設けられた流量制御弁と、前記流量制御弁を駆動するアクチュエータとを備え、前記流量制御弁の開度が小さくするほど前記流量制御弁の駆動速度を低くするように前記アクチュエータを制御することを要旨と
する。
流量制御弁の開度が低くなるほど、アクチュエータが流量制御弁の駆動速度を低くする。したがって、アクチュエータが駆動速度を低くさせる分だけ、内燃機関の回転数の変動が抑えられる。よって、この内燃機関の制御装置は、ブローバイガス処理を実施するに際し、内燃機関の回転数の変動を抑制できる。
請求項3に記載する内燃機関の制御装置は、請求項2に記載する内燃機関の制御装置であって、前記流量制御弁の開度を小さくするほど前記流量制御弁の駆動速度の上限値を低くすることを要旨とする。
流量制御弁の駆動速度に上限値が設定されることから、この内燃機関の制御装置は、ブローバイガス処理を実施するに際し、内燃機関の回転数の変動を確実に抑制できる。
請求項4に記載する内燃機関の制御装置は、請求項3に記載する内燃機関の制御装置であって、前記流量制御弁の駆動速度が前記上限値になるように前記流量制御弁を制御することを要旨とする。
流量制御弁の駆動速度が流量制御弁の開度に応じて一義的に上限値に設定されるため、この内燃機関の制御装置は、ブローバイガス処理を実施するに際し、内燃機関の回転数の変動を、より確実に抑えられる。
請求項5に記載する内燃機関の制御装置は、請求項1〜4のいずれか1つに記載する内燃機関の制御装置であって、前記ブローバイガス通路におけるガス流量を低くする場合には、前記流量を低くしながら点火時期を進角し、前記ブローバイガス通路におけるガス流量を高くする場合には、前記流量を高くしながら点火時期を遅角することを要旨とする。
ブローバイガス通路における流量に応じて、点火時期が進角あるいは遅角される。したがって、内燃機関の回転数の変動量を所定値に抑える場合には、点火時期が進角あるいは遅角する分だけ、ガス流量の変化率の範囲を拡大できる。よって、この内燃機関の制御装置は、ブローバイガス処理を実施するに際し、内燃機関の回転数の変動を、より高い制御性の下で抑制できる。
請求項6に記載する内燃機関の制御装置は、請求項1〜5のいずれか1つに記載する内燃機関の制御装置であって、前記燃焼室への吸入空気流量を制御する吸入空気制御手段を備え、前記ブローバイガス通路におけるガス流量と前記吸入空気流量との和が一定になるように前記吸入空気制御手段と前記流量制御手段とを制御することを要旨とする。
燃焼室への吸気流量が一定であることから、この内燃機関は、ブローバイガス通路におけるガス流量の応答が遅れる場合であっても、吸入空気流量によって吸気流量の一部を補償できる。そのため、この内燃機関の制御装置は、回転数の変動を、より確実に抑制できる。
(第一実施形態)
以下、本発明に係る内燃機関を自動車のエンジンに具体化した第一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、第一実施形態に係る制御装置が適用されたエンジン及びその周辺機構を示す模式図である。
図1において、エンジン10に搭載される各気筒の燃焼室12には、吸気通路13と排気通路14とが連結されている。吸気通路13の途中に設けられたスロットルバルブ15
は、燃焼室12への吸入空気量を変更する。各気筒に設けられた燃料噴射バルブ16は、燃焼室12へ燃料を噴射することにより、燃焼室12の内部に、空気と燃料とからなる混合気を充填する。点火プラグ17が燃焼室12の混合気に点火するとき、ピストン18は、混合気の燃焼エネルギーによって往復移動し、ピストン18の往復移動は、クランクシャフト19の回転へ変換される。そして、燃焼後の混合気は、排気として排気通路14へ送り出される。
燃焼室12に存在する混合気の一部は、ピストンリング18aとシリンダ内壁12aとの間からブローバイガスとしてクランクケース20の内部へ漏れる。エンジン10には、このブローバイガスを処理するためのブローバイガス処理装置21が設けられている。
ブローバイガス処理装置21は、スロットルバルブ15の下流側に設けられたサージタンク13aと、クランクケース20の内部とを結ぶブローバイガス通路22を備えている。ブローバイガス通路22は、クランクケース20の内部に存在する揮発燃料をブローバイガスとともにサージタンク13aへ戻す。本実施形態においては、ブローバイガス通路22におけるガス流量であって、サージタンク13aへ流入する流量を、PCV流量と言う。
ブローバイガス通路22の途中には、上記PCV流量を目標値に制御するための電動PCVバルブ23が設けられている。電動PCVバルブ23は、電動式のバルブであって、弁体を駆動するためステッピングモータを搭載する。電動PCVバルブ23は、このステッピングモータのステップ値を変更することによって、バルブの開度、すなわちPCV流量を制御する。例えば、電動PCVバルブ23は、ステッピングモータのステップ値を増大させてPCV流量を高くし、ステッピングモータのステップ値を減少させてPCV流量を低くする。
電動PCVバルブ23は、ステッピングモータの単位時間当たりの回転数を変更することによって、PCV流量の変化率を制御する。電動PCVバルブ23は、単位時間当たりの回転数を増大させてPCV流量の変化率を高くし、単位時間当たりの回転数を減少させてPCV流量の変化率を低くする。本実施形態においては、この単位時間当たりの回転数を、駆動速度と言う。
ブローバイガス処理装置21は、電動PCVバルブ23のステップ値や駆動速度に応じてPCV流量やその変化率を変動させ、サージタンク13aへ還流される燃料成分を、燃焼室12で燃焼させる。
電子制御装置30は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を備えている。電子制御装置30は、CPUを用いて各種の制御に係る算出処理を実行する。電子制御装置30は、各種の制御に必要なプログラムを格納し、さらにマップやテーブル等のデータをROMに格納する。電子制御装置30は、RAMを用いて、CPUの算出結果、電動PCVバルブやスロットルバルブ15の開度に関するデータ等を一時的に格納する。電子制御装置30は、入出力ポートを用いて、外部との間で信号を入力及び出力する。電子制御装置30は、ROMが格納するプログラムやデータを読み出し、CPUやRAMを用いて、エンジン10に関わる各種の制御を実行する。
電子制御装置30は、吸気通路13に設けられたエアフローメータ25に接続されて、エアフローメータ25からの検出信号を受ける。エアフローメータ25は、吸気通路13に吸入される空気量(以下単に、吸入空気量と言う。)をスロットルバルブ15の上流で検出し、吸入空気量に関する検出信号を電子制御装置30へ出力する。
電子制御装置30は、スロットルバルブ15に設けられたスロットルポジションセンサ26に接続されて、スロットルポジションセンサ26からの検出信号を受ける。スロットルポジションセンサ26は、スロットルバルブ15の開度(以下単に、スロットル開度と言う。)を検出し、スロットル開度に関する検出信号を電子制御装置30へ出力する。
電子制御装置30は、クランクシャフト19の近傍に設けられたクランクポジションセンサ27に接続されて、クランクポジションセンサ27からの検出信号を受ける。クランクポジションセンサ27は、クランクシャフト19の回転量を検出し、クランクシャフト19の回転量に関する検出信号を電子制御装置30へ出力する。
電子制御装置30は、アクセルペダル28に連結されたアクセルポジションセンサ28aに接続されて、アクセルポジションセンサ28aからの検出信号を受ける。アクセルポジションセンサ28aは、運転者によって踏込操作されるアクセルペダル28の踏み込み量(以下単に、アクセル踏込量と言う。)を検出し、アクセル踏込量に関わる検出信号を電子制御装置30へ入力する。
電子制御装置30は、排気通路14に設けられた酸素センサ29に接続されて、酸素センサ29からの検出信号を受ける。酸素センサ29は、排気通路14における酸素濃度を検出し、酸素濃度に関わる検出信号を電子制御装置30へ入力する。
電子制御装置30は、スロットルバルブ15、燃料噴射バルブ16、点火プラグ17、及び電動PCVバルブ23を駆動するための各種の駆動回路に接続されている。電子制御装置30は、エアフローメータ25、スロットルポジションセンサ26、クランクポジションセンサ27、アクセルポジションセンサ28a、及び酸素センサ29から入力される検出信号を受けて、エンジン10の運転状態を判断する。例えば、電子制御装置30は、各種の検出信号を受けて、エンジン10が低負荷運転時か否かを判断する。
電子制御装置30は、エンジン10の運転状態に応じて、各種の駆動回路への指令信号を出力する。そして、電子制御装置30は、エンジン10の運転状態に応じて、燃料噴射バルブ16を用いた燃料噴射量の制御と、スロットルバルブ15を用いた吸入空気量の制御と、点火プラグ17を用いた点火制御と、電動PCVバルブ23を用いたPCV流量の制御とを実行する。
次に、電動PCVバルブ23を用いたPCV流量の制御について以下に詳しく説明する。PCV流量の流量制御は、ステップ指令値と駆動速度指令値とに基づいて実行される。
ステップ指令値とは、電動PCVバルブ23のステップ値に関する指令値であって、PCV流量を目標値にするためのステップ値である。ステップ指令値とは、エンジン回転速度やエンジン10の負荷状態に基づいて、電子制御装置30によって算出される。ステップ指令値は、クランクケース20に存在する揮発燃料の処理と潤滑油の劣化防止とに適した開度を得るためのステップ値として算出される。電動PCVバルブ23は、その時々のステップ値がステップ指令値に制御されることにより、エンジン10の潤滑油に混合した燃料成分の処理を速やかに実行する。
駆動速度指令値とは、電動PCVバルブ23の駆動速度に関する指令値である。駆動速度指令値とは、予め試験等に基づいて得られたマップデータ(以下単に、回転数データと言う。)を利用して電子制御装置30により算出される。回転数データとは、単位時間当たりにおけるエンジン10の回転数の変動量を、PCV流量と駆動速度とでマップ化したデータである。電子制御装置30は、PCV流量の目標値と上記の回転数データとを利用して駆動速度指令値を算出する。本実施形態においては、単位時間当たりにおけるエンジン10の回転数の変動量を、回転変動量と言う。
図2は、回転変動量をPCV流量と駆動速度とでマップ化した図であり、低負荷運転時、すなわちアイドル運転時における関係を示す。図2の横軸はPCV流量(L/min )を示し、図2の縦軸は駆動速度(Pulse/sec :PPS)を示す。
図2において、PCV流量と駆動速度とでマップ化された回転変動量は、複数の領域に区分されている。すなわち、回転変動量は、0.1sec 当たりに3.5回転減少する領域と、回転数が0.1sec 当たりに4.0回転減少する領域と、回転数が0.1sec 当たりに4.5回転減少する領域と、回転数が殆ど変動しない領域(図2に示す白抜きの領域:以下単に安定領域と言う。)とに区分される。
例えば、PCV流量の目標値が5L/min の場合に20PPSの駆動速度を用いると、回転変動量が4.5回転/0.1sec になり、10PPSの駆動速度を用いると、回転変動量が3.5回転/0.1sec まで減少する。そして、5PPSの駆動速度を用いると、回転変動量が3.5回転/0.1sec に未満になり、回転変動量が殆ど0回転/0.1sec になる。
そして、PCV流量の目標値が同じ場合には、高い駆動速度を用いるほど、回転変動量が大きくなり、反対に、低い駆動速度を用いるほど、回転変動量が小さくなる。換言すれば、エンジン10の回転数を安定させるためには、PCV流量の目標値が低くなるほど、電動PCVバルブ23の駆動速度を低く設定しなければならない。
電子制御装置30において、回転変動量の安定領域には、PCV流量ごとの駆動速度の上限値が一義的に規定されている。各上限値は、PCV流量が低くなるほど駆動速度が低くなるように規定されている。そして、電子制御装置30には、各上限値を結んだ直線(図2における一点鎖線:以下単に、上限駆動速度線CLと言う。)が補間式として格納されている。
電子制御装置30は、PCV流量の目標値と上記の回転数データとを利用して、回転変動量が殆ど変動しないように、すなわち回転変動量が安定領域になるように、駆動速度指令値を算出する。なお、本実施形態における電子制御装置30は、上限駆動速度線CLに相当する補間式を利用して、駆動速度指令値に相当する駆動速度が上限駆動速度線CL上であるように、駆動速度指令値を算出する。
そして、電子制御装置30は、ステップ指令値と駆動速度指令値とを用い、PCV流量の目標値が低くなるほどブローバイガス通路22におけるPCV流量の変化率が低くなるように、電動PCVバルブ23を制御する。これによって、電子制御装置30は、エンジン10の回転数を安定させられる。
次に、ブローバイガスを処理する手順について図3を参照して説明する。ブローバイガス処理ルーチンは、電子制御装置30によって、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
電子制御装置30は、ブローバイガス処理ルーチンを読み出し、アイドル運転中であることを条件に(ステップS11:YES)、エンジン10の運転状態に応じたPCV流量の目標値を算出する。次いで、電子制御装置30は、PCV流量の目標値に基づいて、電動PCVバルブ23に関するステップ指令値を算出する(ステップS12)。電子制御装置30は、ステップ指令値を算出すると、ROMに記憶する回転数データ、すなわち上限駆動速度線CLに関するデータを読み出し、PCV流量の目標値と回転数データとを利用して駆動速度指令値を算出する(ステップS13)。そして、電子制御装置30は、ステ
ップ指令値と駆動速度指令値とを用い、PCV流量の目標値が低くなるほどブローバイガス通路22におけるPCV流量の変化率が低くなるように、電動PCVバルブ23を制御する。
第一実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第一実施形態における電子制御装置30は、アイドル運転中の場合には、ブローバイガス通路22におけるPCV流量が低くなるほどPCV流量の変化率を低くするように電動PCVバルブ23を制御する。したがって、PCV流量の変化率が低くなる分だけ、エンジン10の回転数に関する変動が抑えられる。よって、電子制御装置30は、ブローバイガス処理を実施するに際し、エンジン10の回転数の変動を抑制できる。
(2)第一実施形態における電子制御装置30は、電動PCVバルブ23の開度を小さくするほど電動PCVバルブ23の駆動速度の上限値を低くする。したがって、電動PCVバルブ23の駆動速度の上限値が設定されることから、電子制御装置30は、ブローバイガス処理を実施するに際し、回転変動量を確実に抑制できる。
(3)第一実施形態における電子制御装置30は、電動PCVバルブ23の駆動速度がPCV流量ごとの上限値になるように、上限駆動速度線CLに相当する補間式を利用して電動PCVバルブ23を制御する。したがって、電動PCVバルブ23の駆動速度がPCV流量に応じて一義的に上限値に設定されるため、電子制御装置30は、ブローバイガス処理を実施するに際し、回転変動量を、より確実に抑制できる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態について図4を参照して説明する。第二実施形態は、第一実施形態におけるブローバイガス処理ルーチンを変更したものである。以下、この変更点を中心に説明し、第一実施形態と同様の部材については、同一の符号を付して説明を省略する。
電子制御装置30は、ブローバイガス処理ルーチンを読み出し、アイドル運転中であることを条件に(ステップS21:YES)、エンジン10の運転状態に応じたPCV流量の目標値を算出する。次いで、電子制御装置30は、PCV流量の目標値に基づいて、電動PCVバルブ23に関するステップ指令値を算出する(ステップS22)。電子制御装置30は、ステップ指令値を算出すると、ROMに記憶する回転数データ、すなわち上限駆動速度線CLに相当する補間式を読み出し、PCV流量の目標値と回転数データとを利用して駆動速度指令値を算出する(ステップS23)。
電子制御装置30は、駆動速度指令値を算出すると、PCV流量の変化量が所定値以上になるか否かを判断する。すなわち、電子制御装置30は、駆動速度指令値を算出すると、その時々において、電動PCVバルブ23のステップ値と、ステップ指令値との差(以下単に、ステップ変位量と言う。)が規定量以上であるか否かを判断する(ステップS24)。
電子制御装置30は、ステップ変位量が規定量以上であることを条件に(ステップS24:YES)、その時々において、電動PCVバルブ23とスロットルバルブ15とを協調制御する。詳述すると、電子制御装置30は、ステップ変位量が規定量以上であるとき、PCV流量の目標値eqcalと吸入空気量の目標値eqcalとの和が一定となるように、電動PCVバルブ23の開度とスロットルバルブ15の開度とを制御する(ステップS25)。
電動PCVバルブ23の開度を変化させる場合、PCV流量は、ブローバイガス通路2
2の流路抵抗分だけ、バルブ開度の変化よりも遅れて変化する。こうしたPCV流量の応答遅延は、ステップ変位量が大きくなる分だけ拡大して、回転変動量の増大を招く。本実施形態における上記規定量は、予め試験等に基づいて設定され、上記PCV流量の応答遅延によって、回転変動量が安定領域から外れるときのステップ変位量に設定されている。
したがって、電子制御装置30は、PCV流量の急激な増減要求を先読みすることから、PCV流量の応答が遅れる場合であっても、燃焼室12への吸気流量の一部を吸入空気量によって補償できる。この結果、電子制御装置30は、PCV流量を急激に増減させる場合であっても、エンジン10の回転数の変動を抑えられる。
なお、電子制御装置30は、ステップ変位量が所定値に満たないことを条件に(ステップS24:NO)、第一実施形態と同様に、電動PCVバルブ23を制御する。すなわち、電子制御装置30は、ステップ指令値と駆動速度指令値とを用い、PCV流量の目標値が低くなるほどブローバイガス通路22におけるPCV流量の変化率が低くなるように、電動PCVバルブ23を制御する(ステップS26)。
第二実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(4)第二実施形態における電子制御装置30は、PCV流量の目標値と吸入空気流量の目標値との和が一定になるように電動PCVバルブ23とスロットルバルブ15とを協調制御することから、PCV流量の応答遅延がある場合であっても、燃焼室12への吸気流量の変動を抑えられる。したがって、エンジン10の回転数の変動を、より確実に抑制できる。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態について図5を参照して説明する。第三実施形態は、第一実施形態におけるブローバイガス処理ルーチンを変更したものである。以下、この変更点を中心に説明し、第一実施形態と同様の部材については、同一の符号を付して説明を省略する。
電子制御装置30は、ブローバイガス処理ルーチンを読み出し、アイドル運転中であることを条件に(ステップS31:YES)、エンジン10の運転状態に応じたPCV流量の目標値を算出する。次いで、電子制御装置30は、PCV流量の目標値に基づいて、電動PCVバルブ23に関するステップ指令値を算出する(ステップS32)。電子制御装置30は、ステップ指令値を算出すると、ROMに記憶する回転数データ、すなわち上限駆動速度線CLに相当する補間式を読み出し、PCV流量の目標値と回転数データとを利用して駆動速度指令値を算出する(ステップS33)。
電子制御装置30は、駆動速度指令値を算出すると、ステップ指令値がPCV流量を下げる指令値か否かを判断する。すなわち、電子制御装置30は、駆動速度指令値を算出すると、その時々において、電動PCVバルブ23のステップ値と、ステップ指令値との差(ステップ変位量)が負であるか、あるいは正であるかを判断する。
電子制御装置30は、PCV流量を下げることを条件に(ステップS34:YES)、その時々において、電動PCVバルブ23と点火プラグ17とを協調制御する。すなわち、電子制御装置30は、PCV流量を下げるときには、点火時期を基準点火時期から進角させながら電動PCVバルブ23のステップ値をステップ指定値へ制御する(ステップS35)。また、電子制御装置30は、PCV流量を上げることを条件に(ステップS34:NO)、その時々において、電動PCVバルブ23と点火プラグ17とを協調制御する。すなわち、電子制御装置30は、PCV流量を上げるときには、点火時期を基準点火時期から遅角させながら電動PCVバルブ23のステップ値をステップ指令値へ制御する(
ステップS36)。
PCV流量を低下させる場合、エンジン10の回転数は、PCV流量の低下分だけ低下し易くなる。反対に、PCV流量を増加させる場合、エンジン10の回転数は、PCV流量の増加分だけ増加し易くなる。本実施形態における点火時期は、予め試験等に基づいて設定され、PCV流量の低下に伴う回転数の低下が点火時期の進角によって補償されるタイミングに設定されている。また、PCV流量の増加に伴う回転数の増加が点火時期の遅角によって補償されるタイミングに設定されている。
したがって、電子制御装置30は、PCV流量の増減要求を先読みすることから、PCV流量の増減に伴って回転変動量が増大し得る場合であっても、その回転変動量の一部を点火時期の制御によって相殺できる。この結果、電子制御装置30は、電動PCVバルブ23と点火プラグ17とを協調制御する分だけ、回転変動量の安定領域を拡大でき、ひいてはエンジン10の回転数の変動を抑えられる。
第三実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(5)第三実施形態における電子制御装置30は、PCV流量を低くする場合には、PCV流量を低くしながら点火時期を進角し、PCV流量を高くする場合には、PCV流量を高くしながら点火時期を遅角する。したがって、電子制御装置30は、点火時期を進角あるいは遅角する分だけ、回転変動量の安定領域を拡大できる。よって、この電子制御装置30は、ブローバイガス処理を実施するに際し、回転変動量を、より高い制御性の下で抑制できる。
尚、上記実施形態は、以下の態様で実施しても良い。
・上記実施形態の電動PCVバルブ23は、弁体を駆動するアクチュエータとしてのステッピングモータを搭載するが、これに限らず、電動PCVバルブ23は、弁体を駆動するアクチュエータとしてのデューティソレノイドを搭載する構成であっても良い。
・上記実施形態の電子制御装置30は、電動PCVバルブ23の開度を小さくするほど電動PCVバルブ23の駆動速度を低くする構成にした。これに限らず、ブローバイガス処理を実施する際に内燃機関の回転変動量を抑える上では、ブローバイガス通路22に複数のPCVバルブを設け、電子制御装置30は、PCV流量が低くなるほど各PCVバルブの開弁時期を順次遅らせる構成であっても良く、PCV流量が低くなるほどPCV流量の変化率を低くする構成であれば良い。
・上記実施形態の電子制御装置30は、上限駆動速度線CLに相当する補間式を用いて駆動速度指令値を算出するが、これに限らず、電子制御装置30は、マップデータである回転数データにおいて回転変動量が所望の基準値よりも低くなるのであれば、上限駆動速度線CL上から外れた駆動速度を選択する構成であっても良い。すなわち、電子制御装置30は、PCV流量が低くなるほどPCV流量の変化率を低くする構成であれば良い。
本実施形態の制御装置が適用されるエンジン全体を示す略図。 PCV流量及び駆動速度と回転変動量との関係を示すマップ。 第一実施形態のブローバイガス処理ルーチンを示すフローチャート。 第二実施形態のブローバイガス処理ルーチンを示すフローチャート。 第三実施形態のブローバイガス処理ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
10…内燃機関としてのエンジン、12…燃焼室、13…吸気通路、15…吸入空気制
御手段としてのスロットルバルブ、22…ブローバイガス通路、23…流量制御手段としての電動PCVバルブ。

Claims (6)

  1. 燃焼室からクランク室へ流れたブローバイガスを吸気通路へ還流させるブローバイガス通路と、前記ブローバイガス通路におけるガス流量を制御する流量制御手段とを備えた内燃機関の制御装置であって、
    機関低負荷運転中には前記ブローバイガス通路におけるガス流量が低くなるほど前記ガス流量の変化率を低くするように前記流量制御手段を制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載する内燃機関の制御装置であって、
    前記流量制御手段は、前記ブローバイガス通路に設けられた流量制御弁と、前記流量制御弁を駆動するアクチュエータとを備え、
    前記流量制御弁の開度を小さくするほど前記流量制御弁の駆動速度を低くするように前記アクチュエータを制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載する内燃機関の制御装置であって、
    前記流量制御弁の開度を小さくするほど前記流量制御弁の駆動速度の上限値を低くすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項3に記載する内燃機関の制御装置であって、
    前記流量制御弁の駆動速度が前記上限値になるように前記流量制御弁を制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載する内燃機関の制御装置であって、
    前記ブローバイガス通路におけるガス流量を低くする場合には、前記流量を低くしながら点火時期を進角し、
    前記ブローバイガス通路におけるガス流量を高くする場合には、前記流量を高くしながら点火時期を遅角することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載する内燃機関の制御装置であって、
    前記燃焼室への吸入空気流量を制御する吸入空気制御手段を備え、
    前記ブローバイガス通路におけるガス流量と前記吸入空気流量との和が一定になるように前記吸入空気制御手段と前記流量制御手段とを制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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JP2017096228A (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 マツダ株式会社 内燃機関の制御装置

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