JP2009250405A - 軸受用密封機構 - Google Patents

軸受用密封機構 Download PDF

Info

Publication number
JP2009250405A
JP2009250405A JP2008102059A JP2008102059A JP2009250405A JP 2009250405 A JP2009250405 A JP 2009250405A JP 2008102059 A JP2008102059 A JP 2008102059A JP 2008102059 A JP2008102059 A JP 2008102059A JP 2009250405 A JP2009250405 A JP 2009250405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
slinger
sealing mechanism
side portion
fitted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008102059A
Other languages
English (en)
Inventor
Taketoshi Chibu
剛敏 千布
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2008102059A priority Critical patent/JP2009250405A/ja
Publication of JP2009250405A publication Critical patent/JP2009250405A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/7869Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward
    • F16C33/7879Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward with a further sealing ring
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/14Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
    • F16C19/18Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls
    • F16C19/181Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact
    • F16C19/183Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles
    • F16C19/184Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement
    • F16C19/186Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement with three raceways provided integrally on parts other than race rings, e.g. third generation hubs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2326/00Articles relating to transporting
    • F16C2326/01Parts of vehicles in general
    • F16C2326/02Wheel hubs or castors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)

Abstract

【課題】コンパクトでありながら長期に亘って一定の密封性能を維持することが可能な低コストの軸受用密封機構を提供する。
【解決手段】軸受内部を軸受外部から密封するための軸受用密封機構であり、一方の軌道輪(内輪4)に嵌合して固定されるスリンガ20と、他方の軌道輪(外輪2)に嵌合して固定され且つスリンガに対して摺接した状態で位置決めされるシール本体Bmとを具備し、スリンガは、一方の軌道輪に嵌合される基端側部位と、基端側部位から他方の軌道輪に向けて延出した先端側部位(スリンガ壁部20b)とを備えて構成され、スリンガの基端側部位には、一方の軌道輪に対向する対向側面に、一方の軌道輪に嵌合する嵌合面(例えばS1)と、当該嵌合面に対して高低差を持たせて配置構成された内表面(例えばS2)とがそれぞれ少なくとも1つ設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、軸受内部を軸受外部から密封するための軸受用密封機構に関する。
従来、自動車や鉄道などの各種車両には、その車軸(車輪)を回転自在に支持するための軸受が用いられており、当該軸受には、軸受内部を軸受外部から密封するための種々のシール構造が設けられている(特許文献1)。一例として図2(a)には、駆動輪用の軸受が示されており、当該軸受は、車体側構成品(例えば、ナックル)に固定されて常時非回転状態に維持される静止輪(外輪)2と、静止輪2の内側に対向して設けられ且つ車輪側構成品(例えば、車輪)に接続されて共に回転する回転輪(内輪)4と、静止輪2と回転輪4との間に複列(例えば2列)で回転可能に組み込まれた複数の転動体6,8とを備えている。
静止輪(外輪)2には、その外周側から外方に向って突出した固定フランジ2aが一体成形されており、固定フランジ2aの固定孔2bに固定用ボルト(図示しない)を挿入し、これを車体側に締結することで、静止輪2を図示しない懸架装置(ナックル)に固定することができる。一方、回転輪(内輪)4には、例えば自動車のディスクホイール(図示しない)を支持しつつ共に回転する略円筒形状のハブ(スピンドル)12が設けられており、ハブ12には、ディスクホイールが固定されるハブフランジ12aが突設されている。
ハブフランジ12aは、静止輪(外輪)2を越えて外方(ハブ12の半径方向外側)に向って延出しており、その延出縁付近には、周方向に沿って所定間隔で配置された複数のハブボルト14が設けられている。この場合、複数のハブボルト14をディスクホイールに形成されたボルト孔(図示しない)に差し込んでハブナット(図示しない)で締付けることにより、当該ディスクホイールをハブフランジ12aに対して位置決めして固定することができる。このとき、ハブ12の車輪側に突設されたパイロット部12dによって車輪の径方向の位置決めが成される。
また、ハブ12(回転輪4)には、その車体側の嵌合面4nに環状の回転輪構成体16(ハブ12と共に回転輪4を構成する内輪)が嵌合(外嵌)されるようになっている。この場合、例えば静止輪2と回転輪4との間に各転動体6,8を保持器18で保持した状態で、回転輪構成体16を嵌合面4nに形成された段部12bまで嵌合(外嵌)した後、ハブ12の車体側端部の加締め領域12cを塑性変形させて、当該加締め領域12cを回転輪構成体16の周端部16sに沿って加締める(密着させる)ことで、当該回転輪構成体16を回転輪4(ハブ12)に固定することができる。
このような軸受において、静止輪2と回転輪4との間には、軸受内部を軸受外部から密封するための密封機構(車輪側のリップシール10a、車体側のパックシール10b)が設けられている。リップシール10aは、静止輪2の車輪側の固定面2n-1に固定され、回転輪4(ハブ12)の摺動面4n-1に対して摺動自在に位置決めされている。一方、パックシール10bは、静止輪2の車体側の固定面2n-2と回転輪構成体16との間に摺動自在に配置されている。具体的には、回転輪構成体16には、静止輪2の固定面2n-2に対向して嵌合面P1が形成されており、パックシール10bは、当該嵌合面P1と上記固定面2n-2との間に嵌合した状態で位置決め固定されている。
ここで、パックシール10bについて説明する。
図2(b)に示すように、パックシール10bは、回転輪(内輪)4を構成する回転輪構成体16の嵌合面P1に嵌合して固定されるスリンガ20と、静止輪2の固定面2n-2に嵌合して固定され且つスリンガ20に対して摺接した状態で位置決めされるシール本体Bmとを備えている。ここで、シール本体Bmは、心金22の内周面(スリンガ20に対向する面)にシール材24を加硫して構成されており、シール材24には、例えば3つのシールリップ24a,24b,24cが一体成形されている。なお、心金22は、固定面2n-2に嵌合される中空円筒部22aと、中空円筒部22aから回転輪構成体16(嵌合面P1)に向けて円環状に折り返された環状折返部22bとを備えて構成されている。
一方、スリンガ20は、回転輪構成体16の嵌合面P1に嵌合される筒状のスリンガ基部20aと、当該スリンガ基部20aから静止輪2(固定面2n-2)に向けて延出し、その延出端が静止輪2(固定面2n-2)に対して非接触状態に位置決めされた環状のスリンガ壁部20bとを備えて構成されている。この場合、シール材24に成形された各シールリップ24a,24b,24cは、それぞれスリンガ20の環状スリンガ面M1,M2に摺接した状態で位置決めされている。なお、一方の環状スリンガ面M1は、スリンガ壁部20bの内周(シール本体Bmに対向する周面)に形成され、他方の環状スリンガ面M2は、スリンガ基部20aの内周(シール本体Bmに対向する周面)に形成されている。
このようなパックシール10bによれば、外内輪2,4が相対回転する間又は非回転状態において、例えば2つのシールリップ24a,24bが環状スリンガ面M1,M2に対して常に摺接状態となり、残りのシールリップ24cと環状スリンガ面M2との間にラビリンスが構成される。これにより、軸受内部を軸受外部から密封することができるため、軸受外部への潤滑剤の漏洩防止や軸受内部への異物(例えば、水、塵埃)の浸入防止を図ることが可能となる。なお、シール材24としては、例えばゴムやエラストマーなどの弾性材を適用することができると共に、当該シール材24を心金22の内周面に付加する方法としては、例えば焼き付けや接着剤により付加すれば良い。
ところで、自動車や鉄道などの各種車両に用いられる軸受は、路面近くに配置され、例えば路面からの跳ね返り水や泥水、塵埃などの異物に直接さらされた環境下で使用されている。このため、密封機構には、軸受内部への異物の侵入を確実に防止することができる優れた密封性能が要求されている。しかしながら、長期に亘って異物にさらされた状態にあると、特にパックシール10bのスリンガ20と内輪4(図面では回転輪構成体16)の嵌合面P1との間に錆が発生する場合がある。
この場合、錆の進行の程度によっては、例えば内輪4又はスリンガ20が体積膨張することで嵌合面P1が部分的に変形し、その結果、スリンガ20と内輪4(回転輪構成体16)の嵌合面P1との間の嵌合状態が劣化してしまう場合がある。そうなると、嵌合状態が劣化した部分から異物が軸受内部に侵入し易くなるため、長期に亘って一定の密封性能を維持することが困難になってしまう。
このような不具合を解消するために、例えばパックシール10bの軸受外部側にカバーを設けるなどして密封性能を一定に維持させる方法が考えられる。しかし、かかる方法では、パックシール10bを構成するための部品点数が増加し、その結果、パックシール10b自体が大型化してしまうだけで無く、製造コストも上昇してしまう。
特開2002−147478号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、コンパクトでありながら長期に亘って一定の密封性能を維持することが可能な低コストの軸受用密封機構を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明は、相対回転可能に対向配置された軌道輪と、軌道輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体とを備えた軸受に設けられ、軸受内部を軸受外部から密封するための軸受用密封機構であって、一方の軌道輪に嵌合して固定されるスリンガと、他方の軌道輪に嵌合して固定され且つスリンガに対して摺接した状態で位置決めされるシール本体とを具備し、スリンガは、一方の軌道輪に嵌合される基端側部位と、基端側部位から他方の軌道輪に向けて延出し、その延出端が当該他方の軌道輪に対して非接触状態に位置決めされた先端側部位とを備えて構成されていると共に、スリンガの基端側部位には、一方の軌道輪に対向する対向側面に、一方の軌道輪に嵌合する嵌合面と、当該嵌合面に対して高低差を持たせて配置構成された内表面とがそれぞれ少なくとも1つ設けられている。
このような発明において、嵌合面は、シール本体が摺接する基端側部位の前記対向側面に位置付けられている。この場合、内表面は、一方の軌道輪に嵌合するように配置構成しても良いし、一方の軌道輪との間でラビリンスが形成されるように配置構成しても良い。また、スリンガの基端側部位には、一方の軌道輪に対向する対向側面に、当該スリンガを一方の軌道輪に嵌合させる際の位置決め用のガイド面が少なくとも1つ設けられている。この場合、ガイド面は、スリンガの先端側部位よりも軸受内部寄りに設けても良いし、スリンガの先端側部位よりも軸受外部寄りに設けても良い。
本発明によれば、コンパクトでありながら長期に亘って一定の密封性能を維持することが可能な低コストの軸受用密封機構を実現することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る軸受用密封機構について、添付図面を参照して説明する。本実施の形態は、図2(a)に示された軸受に用いた密封機構(図2(b))の改良であるため、以下では、改良部分の説明にとどめる。この場合、上述した密封機構(図2(b))と同一の構成については、その構成に付された参照符号と同一の符号を本実施の形態に用いた図面上に付すことで、その説明を省略する。
図1(a)には、本実施の形態の軸受用密封機構としてのパックシール10bが示されており、当該パックシール10bにおいて、スリンガ20は、一方の軌道輪に嵌合される基端側部位と、基端側部位から他方の軌道輪に向けて延出し、その延出端が当該他方の軌道輪に対して非接触状態に位置決めされた先端側部位とを備えて構成されている。なお、上述した軸受(図2(a))において、パックシール10bは、回転輪(内輪)4を構成する内輪としての回転輪構成体16と静止輪(外輪)2との間に配置されている。そこで、以下の説明では、一方の軌道輪を例えば回転輪(内輪)4と回転輪構成体16とを総称して単に内輪4,16とし、他方の軌道輪を静止輪(外輪)2とする。また、スリンガ20の先端側部位をスリンガ壁部20bとする。
また、スリンガ20の基端側部位は、筒状のスリンガ基部20aと、スリンガ基部20aと内輪4,16の嵌合面P1との間に軸受内部側から軸受外部側に向けて延在された筒状の第1延在部20cと、第1延在部20cから内輪4,16の径方向内側に向けて延在された環状の第2延在部20dと、第2延在部20dから軸受外部側に向けて延在された筒状の第3延在部20eと、第3延在部20eから内輪4,16の径方向内側に向けて延在された環状の第4延在部20fとを備えて構成されている。この場合、第1延在部20cは、その軸受内部側が連結部20gを介してスリンガ基部20aに一体化されている。これにより、当該基端側部位から先端側部位(スリンガ壁部20b)に亘って連続した単体のスリンガ20が構成されている。
なお、内輪4,16の外周は、スリンガ20の基端側部位の構成に沿った表面形状を成しており、筒状の嵌合面P1と、嵌合面P1から内輪4,16の径方向内側に向けて延在された環状の壁面T1と、壁面T1から軸受外部側に向けて延在された筒状の底面P2と、底面P2から内輪4,16の径方向内側に向けて延在された外側面T2とを備えて構成されている。
このような構成において、図1(a),(b)に示すように、スリンガ20の第1延在部20cには、内輪4,16の嵌合面P1に対向する対向側面に嵌合面S1が設けられており、第3延在部20eには、内輪4,16の底面P2に対向する対向側面に内表面S2が設けられている。これにより、嵌合面S1と内表面S2とは、互いに高低差を持たせて配置構成される。このとき、嵌合面S1は、シール本体(シールリップ24b)が摺接するスリンガ基部20aに対向配置された第1延在部20cに位置付けられる。
ここで、第1延在部20cの嵌合面S1の径寸法(内径)は、内輪4,16の嵌合面P1の径寸法(外径)と一致又はそれ以下に設定することが好ましい。これにより、スリンガ20を内輪4,16の外周に嵌合させる際、双方の嵌合面S1,P1を互いに堅牢に嵌合させることができる。この場合、軸受回転時、シール本体(シールリップ24b)の摺接圧がスリンガ基部20aに作用しても、嵌合面S1,P1相互は堅牢に嵌合されているため、内輪4,16に対するスリンガ20の固定位置が変動することは無い。これにより、密封機構の密封性能を長期に亘って一定に維持することができる。
また、このように、スリンガ20を内輪4,16に固定した状態において、第2延在部20dが内輪4,16の壁面T1に、第4延在部20fが内輪4,16の外側面T2にそれぞれ対向配置(当接)されると共に、第3延在部20eが内輪4,16の底面P2に対向配置される。これにより、第2〜第4延在部20d,20e,20fと内輪4,16の外周(壁面T1、底面P2、外側面T2)との間に比較的長い距離に亘ってラビリンスが形成されるため、密封機構の密封性能を従来に比べて高めることができる。
ここで、第2延在部20dには、内輪4,16の壁面T1に対向する対向側面にガイド面G1を設けることが好ましい。この場合、嵌合時にガイド面G1が壁面T1に当接した際、当該ガイド面G1は、それ以上スリンガ20を軸受内部方向に移動させないようにするストッパとして機能する。これにより、スリンガ20を内輪4,16に対して高精度に位置決めして固定することができるため、軸受の使用時及び非使用時の双方において、スリンガ20が軸受内部方向にずれることは無い。このため、シール本体Bmとスリンガ20との間の摺接状態を一定にすることが可能となり、その結果、密封機構の密封性能を長期に亘って一定に維持することができる。
また、第4延在部20fには、内輪4,16の外側面T2に対向する対向側面に内側面G2が設けられている。この場合、当該内側面G2は、嵌合時において内輪4,16の外側面T2に当接させるように構成しても良いし、非接触状態で対向配置させても良い。内側面G2を外側面T2に当接させた場合には、当該内側面G2と上記ガイド面G1とでダブルストッパが構成されるため、スリンガ20を内輪4,16に対して更に高精度に位置決めして嵌合させることができる。また、内側面G2を外側面T2に非接触状態で対向配置させた場合には、内側面G2と外側面T2との間でラビリンスが形成されるため、密封機構の密封性能を高めることができる。ただし、第4延在部20fは、必ずしも必要な構成ではないため、無くても良いが、有った方がラビリンス効果を高めることができる。
また、第3延在部20eには、内輪4,16の底面P2に対向する対向側面に内表面S2が設けられている。この場合、当該内表面S2は、底面P2に嵌合するように配置構成しても良いし、非接触状態で対向配置させても良い。内表面S2を底面P2に嵌合させた場合には、これら内表面S2と底面P2との間と、上述した嵌合面S1,P1相互間との合計2箇所の嵌合が構成されるため、内輪4,16に対するスリンガ20の嵌合状態を強固に且つ安定化させることができる。これにより、スリンガ20を内輪4,16に対して更に堅牢に位置決め固定することができる。また、内表面S2を底面P2に非接触状態で対向配置させた場合には、内表面S2と底面P2との間でラビリンスが形成されるため、密封機構の密封性能を高めることができる。
更に、上述したような効果は、スリンガ20の基端側部位に第1〜第4延在部20c,20d,20e,20fに一体的に設けるだけで達成され、部品点数を増加させる必要も無くため、密封機構のコンパクト化及び低コスト化を実現することができる。また、スリンガ20の基端側部位に第1〜第4延在部20c,20d,20e,20fを設けたことで、当該基端側部位と内輪4,16との間のラビリンス効果を高めることができる。これにより、軸受内部への異物の侵入を防止することができるため、長期に亘って一定の密封性能を維持することができる。
なお、上述した実施の形態において、ガイド面G1は、スリンガ20の先端側部位よりも軸受内部寄りに設けられているが、これに代えて、例えば図1(c)に示すように、ガイド面G1をスリンガ20の先端側部位よりも軸受外部寄りに設けても良い。即ち、スリンガ20の連結部20gを基準として、当該連結部20gから先端側部位(スリンガ壁部20b)までの距離をT1、連結部20gからガイド面G1までの距離をT2とすると、T1<T2なる関係を満足するように、ガイド面G1をスリンガ20の先端側部位よりも軸受外部寄りに設ける。
このような構成によれば、例えばスリンガ20の軸受外部側にエンコーダ26が取り付けられたパックシール10bを複数個まとめて搬送する場合、隣り合うパックシール10bにおいて、エンコーダ26とシール本体Bm(心金22)とが触れ合うことは無い。これにより、それぞれのパックシール10bを損傷させること無く安全に搬送することが可能となる。
また、上述した実施の形態では、基端側部位における第2延在部20dのガイド面G1を位置決め基準としてスリンガ20を嵌合したが、これに代えて、例えば先端側部位におけるスリンガ壁部20bを位置決め基準としてスリンガ20を嵌合しても良い。
また、上述した実施の形態において、スリンガ20の基端側部位には、第1〜第4延在部20c,20d,20e,20fが設けられているが、これに代えて、例えば図1(d)に示すように、第1延在部20cを設けること無く、スリンガ基部20aから直接第2〜第4延在部20d,20e,20fを連続させるようにしても良い。こうすることで、第1延在部20c及び連結部20gが無くなった分だけスリンガ20の構成を簡略化することができるため、密封機構の更なるコンパクト化及び低コスト化を図ることができる。
(a)は、本発明の一実施の形態に係る軸受用密封機構の構成を示す断面図、(b)は、軸受用密封機構のスリンガの構成を示す断面図、(c)は、軸受用密封機構のスリンガの他の構成を示す断面図、(d)は、本発明の他の実施の形態に係る軸受用密封機構の構成を示す断面図。 (a)は、駆動輪用の軸受の全体構成を示す断面図、(b)は、従来の軸受用密封機構の全体構成を示す断面図。
符号の説明
2 静止輪(外輪)
4 回転輪(内輪)
20 スリンガ
20b スリンガ壁部
Bm シール本体
S1 嵌合面
S2 内表面

Claims (7)

  1. 相対回転可能に対向配置された軌道輪と、軌道輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体とを備えた軸受に設けられ、軸受内部を軸受外部から密封するための軸受用密封機構であって、
    一方の軌道輪に嵌合して固定されるスリンガと、他方の軌道輪に嵌合して固定され且つスリンガに対して摺接した状態で位置決めされるシール本体とを具備し、
    スリンガは、一方の軌道輪に嵌合される基端側部位と、基端側部位から他方の軌道輪に向けて延出し、その延出端が当該他方の軌道輪に対して非接触状態に位置決めされた先端側部位とを備えて構成されていると共に、
    スリンガの基端側部位には、一方の軌道輪に対向する対向側面に、一方の軌道輪に嵌合する嵌合面と、当該嵌合面に対して高低差を持たせて配置構成された内表面とがそれぞれ少なくとも1つ設けられていることを特徴とする軸受用密封機構。
  2. 嵌合面は、シール本体が摺接する基端側部位の前記対向側面に位置付けられていることを特徴とする請求項1に記載の軸受用密封機構。
  3. 内表面は、一方の軌道輪に嵌合するように配置構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の軸受用密封機構。
  4. 内表面は、一方の軌道輪との間でラビリンスが形成されるように配置構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の軸受用密封機構。
  5. スリンガの基端側部位には、一方の軌道輪に対向する対向側面に、当該スリンガを一方の軌道輪に嵌合させる際の位置決め用のガイド面が少なくとも1つ設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の軸受用密封機構。
  6. ガイド面は、スリンガの先端側部位よりも軸受内部寄りに設けられていることを特徴とする請求項5に記載の軸受用密封機構。
  7. ガイド面は、スリンガの先端側部位よりも軸受外部寄りに設けられていることを特徴とする請求項5に記載の軸受用密封機構。
JP2008102059A 2008-04-10 2008-04-10 軸受用密封機構 Pending JP2009250405A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008102059A JP2009250405A (ja) 2008-04-10 2008-04-10 軸受用密封機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008102059A JP2009250405A (ja) 2008-04-10 2008-04-10 軸受用密封機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009250405A true JP2009250405A (ja) 2009-10-29

Family

ID=41311309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008102059A Pending JP2009250405A (ja) 2008-04-10 2008-04-10 軸受用密封機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009250405A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014001803A (ja) * 2012-06-19 2014-01-09 Nok Corp 密封装置
IT201700091173A1 (it) * 2017-08-08 2019-02-08 Skf Ab Complesso di tenuta a basso attrito per un gruppo mozzo ruota e gruppo mozzo ruota equipaggiato con tale complesso di tenuta

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014001803A (ja) * 2012-06-19 2014-01-09 Nok Corp 密封装置
IT201700091173A1 (it) * 2017-08-08 2019-02-08 Skf Ab Complesso di tenuta a basso attrito per un gruppo mozzo ruota e gruppo mozzo ruota equipaggiato con tale complesso di tenuta
US10591060B2 (en) 2017-08-08 2020-03-17 Aktiebolaget Skf Low-friction sealing assembly for a wheel-hub unit and wheel-hub unit equipped with such a sealing assembly

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102333969B (zh) 车轮轴承密封件以及设置有该密封件的车轮轴承装置
JP2010007712A (ja) ベアリングシール
JP5708204B2 (ja) シール構造
JP2016080141A (ja) 密封装置
JP2010121645A (ja) 車輪用軸受シールおよびこれを備えた車輪用軸受装置
JP2008151174A (ja) 密封装置
JP2006132684A (ja) 軸受用シール部材
JP2006342871A (ja) シール部材及びシール部材付き転がり軸受ユニット
JP2018059586A (ja) 軸受密封装置
JP2008133908A (ja) シールリング付車輪支持用転がり軸受ユニット
JP2008151727A (ja) 回転速度検出装置及び回転速度検出装置付き車輪用軸受装置
JP2007002884A (ja) 軸受ユニット
JP2009250405A (ja) 軸受用密封機構
JP2009250297A (ja) 車輪用軸受シールおよびこれを備えた車輪用軸受装置
JP2008075832A (ja) 転がり軸受装置
JP2015227673A (ja) 車輪用軸受装置
JP2008256064A (ja) 車輪支持用軸受ユニット
JP2013072443A (ja) 軸受用密封装置
JP2012087901A (ja) 密封装置および転がり軸受装置
JP5194992B2 (ja) 転がり軸受装置
JP2008075677A (ja) 密封装置と密封装置を備えた車輪支持用ハブユニット
JP2009014181A (ja) シール構造及びその製造方法並びに軸受ユニット
WO2023204201A1 (ja) 密封構造
JP2008248958A (ja) 車輪支持用軸受ユニット
JP2018150972A (ja) 車輪支持用転がり軸受ユニット