JP2009248649A - サスペンション装置 - Google Patents

サスペンション装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009248649A
JP2009248649A JP2008096501A JP2008096501A JP2009248649A JP 2009248649 A JP2009248649 A JP 2009248649A JP 2008096501 A JP2008096501 A JP 2008096501A JP 2008096501 A JP2008096501 A JP 2008096501A JP 2009248649 A JP2009248649 A JP 2009248649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lower link
link
wheel
vehicle
suspension device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008096501A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Kageyama
雄介 影山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2008096501A priority Critical patent/JP2009248649A/ja
Publication of JP2009248649A publication Critical patent/JP2009248649A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

【課題】低速走行での転舵時における、ハンドル操作力を低減可能なサスペンション装置を提供する。
【解決手段】下部仮想ピボット点を規制する2本のロアリンク3,4のうち前側ロアリンク3を、リンク軸線方向に沿って伸縮可能な構成とする。その伸縮は、車輪のへの横力が小さいほど伸縮し易くなるように、シリンダ構造とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、少なくとも2本のロアリンクを備えるサスペンション装置に関する。
従来のサスペンション装置としては、例えば特許文献1に記載の装置がある。このサスペンション装置は、前後一対のロアリンクを備える。各ロアリンクは、個別に車体側部材と車輪支持部材とに連結する。そして、上面視における、2本のロアリンクのリンク軸線の交点で規定される下側仮想ピボット点によって、仮想キングピン軸の下側位置を規定する。
なお、仮想キングピン軸の上側位置は、例えばアッパリンクで規定する。
特開2007−55442号公報
上記従来技術のようなダブルピボット形式のフロントサスペンションは、各リンクのリンク軸などを個別に変更可能である。したがって、サスペンション静特性の設定自由度が高い。このため、横力コンプライアンスステアとサスペンション剛性とのトレードオフを解決しやすい傾向にある。
しかしながら、ハンドルを操舵して車輪を転舵した際に、2本のロアリンクのリンク軸線が揺動する。すなわち、転舵に伴い、2本のロアリンクで規定する下側仮想ピボット点が変化する。このため、仮想キングピン軸が振れ回る。
このことは、例えば、低速走行での操舵時にスクラブ半径が大きくなって、ハンドル操作力が大きくなる可能性がある。
ここで、上記下側仮想ピボット点は、通常、各ロアリンクにおける車輪支持体への取付け点よりも車幅方向外方に位置する。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、低速走行での転舵時における、ハンドル操作力を低減可能なサスペンション装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明のサスペンション装置は、下部仮想ピボット点を規制する2本のロアリンクの一方を、リンク軸線方向に沿って伸縮可能な構成とし、且つ、車輪のへの横力が小さいほど若しくは所定車速以下では、伸縮し易くなっていることを特徴とする。
車速が小さいほど、車輪への横力が小さい。
そして、低速走行時や停車時での転舵の際には、一方のロアリンクは、転舵に伴って伸縮する。この結果、下側仮想ピボット点が他方のロアリンクの車輪側取付け点若しくはその近傍となる。すなわち、下側仮想ピボット点を車輪接地点に近づけることが可能となると共に、転舵に伴う当該下側仮想ピボット点の変動を低減可能となる。
この結果、低速走行での転舵時における、ハンドル操作力を低減可能となるとともに、そのハンドル操作力の変動を抑えることが可能となる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係るサスペンション装置のリンク構成を示す側面図である。図2は、その上面図である。図3は、模式的に記載したロアリンクの配置構成を示す平面図である。
(構成)
まず構成について説明する。
図1〜図3に示すように、アクスル1が、操舵輪2を回転自在に支持する。そのアクスル1と、そのアクスル1よりも車幅方向内側に位置する車体側部材6との間を、複数のリンク3〜5で連結する。その複数のリンク3〜5として、アクスル1の下部領域と車体側部材6とを連結する2本のロアリンク3,4と、アクスル1の上部領域と車体側部材6とを連結するアッパリンク5と、を備える。
ここで、ホイールセンタW/Cよりも下側が下部領域であり、ホイールセンタW/Cよりも上側が上部領域である。
本実施形態のアッパリンク5は、Aアームで構成する。そのアッパリンク5の車輪側取付け部は、ボールジョイント7によってアクスル1に連結する。アッパリンク5の2つの車体側取付け部は、ブッシュ8によって車体側部材6に連結する。
ここで、上記ボールジョイント7位置が上側仮想ピボット点となる。また、上記アッパリンク5の車輪側取付け部は、2つの車体側取付け部を通過する揺動軸回りに、上下に揺動する構成となる。このため、上側仮想ピボット点は、転舵に伴う揺動は小さい。
2本のロアリンク3,4は、それぞれIリンクからなる。その2本のロアリンク3,4を車両前後方向に並べて配置する。なお、2本のロアリンク3,4を区別する場合には、車両前後方向前側のロアリンク3を前側ロアリンク3と、車両前後方向後側のロアリンク4を後側ロアリンク4と呼ぶ。また、車輪側取付け点と車体側取付け部を通過する直線をリンク軸線L1,L2と呼ぶ。
上記各ロアリンク3,4の車輪側取付け部を、それぞれボールジョイント9,10によってアクスル1に連結する。また、各ロアリンク3,4の車体側取付け部を、それぞれブッシュ11,12によって車体側部材6に連結する。
本実施形態では、図3に示すように、上面視において、後側ロアリンク4のリンク軸線L2の車幅方向に対する傾きを、前側ロアリンク3のリンク軸線L1の車幅方向に対する傾きよりも小さく設定する。すなわち、後側ロアリンク4の方が、前側ロアリンク3よりも、車輪に入力した横力を多く負担するサスペンション構造とする。
また、本実施形態では、図3に示すように、2本のロアリンク3,4の車輪側取付け点P1、P2を、ともにホイールセンタW/Cより車両前後方向前側に配置している。さらに、後側ロアリンク4の車輪側取付け点P2を、前側ロアリンク3の車輪側取付け点P1よりもホイールセンタW/Cに近づけて配置している。
後側ロアリンク4は、リンク軸線L2方向に沿って伸縮しない。一方、前側ロアリンク3は、リンク軸線L1方向に伸縮可能な構成となっている。
前側ロアリンク3は、図4に示すようなシリンダ構造となっていて、筒体13、ピストン14、及びピストンロッド15を備える。
上記筒体13内の中空部に、ピストン14を配置する。ピストン14は、上記中空部の内径面に案内を受けることで、前側ロアリンク3のリンク軸線L1に沿って進退可能となっている。また、ピストン14は、上記中空部を、車幅方向外側の第1室16と、車両方向内側の第2室17とに区画する。そのピストン14から、第2室17側つまり車幅方向内方側に向けて、ピストンロッド15が延在する。ピストンロッド15は、上記筒体13の車幅方向内側底部を貫通している。そのピストンロッド15の先端部には、二股部材18が固定してあり、その二股部材18が、ブッシュ11を介して車体側部材6に連結する。一方、上記筒体13の車幅方向外側の底部は、ボールジョイント9を介してアクスル1に連結している。
また、上記ピストン14は、図4及び図5に示すように、第1室16と第2室17とを連通するオリフィス14aを有する。オリフィス14aの流路抵抗によって、前側ロアリンク3の伸縮は、速度依存性を有する。すなわち、ピストン14の移動速度が遅いほど、伸縮し易くなる。
また、ピストン14のストローク量を規制するストローク量規制手段を備える。そのストローク量規制手段について説明する。上記ピストン14を、中空部内におけるアクスル1側に寄せて配置する。すなわち、ピストン14のアクスル1側へのストローク量を小さく設定する。また、第2室17内に円板状の隔壁板20を設ける。隔壁板20とピストン14との間のスパンは、ピストン14と第1室16の底面との間のスパンと同量若しくは略同量に設定してある。これによって、ピストン14の車体側へのストローク量を、小さく規制する。そして、例えば、ピストン14のストローク量を、操舵輪2を転舵させるタイロッド23の進退量相当に設定する。
また、ピストン14の位置を初期位置に付勢するバネ部材21,22を備える。そのバネ部材21,22は、第1室16及び第2室17に配置する。具体的には、第1のバネ部材21を第1室16に配置し、第2のバネ部材22を第2室17に配置する。第1のバネ部材21は、コイルスプリングからなり、1端部を第1室16の底面に着座させると共に他端部をピストン14に着座させる。第2のバネ部材22は、コイルスプリングからなり、1端部を上記隔壁板20に着座させると共に他端部をピストン14に着座させる。
また、図5に示すように、ピストン14の周面に、案内溝14bを形成する。案内溝14bを、ピストン14の軸に対称な位置に設ける。各案内溝14bはピストン14の軸方向に延びる。筒体13内周面には、上記各案内溝14bと径方向で対向するキー13aを有する。キー13aも、軸方向に延びる。この案内溝14b及びキー13aによって、ピストン14は、筒体13に対し、回転変位が規制された状態でストローク可能となる。
上記構成によって、前側ロアリンク3は、図6のような横力−ストローク速度特性を備える。なお、筒体13内に収容する流体は、空気でも良いし、作動油でも良い。気体とした方が軽量化を図ることが出来る。
また、図2に示すように、上記アクスル1には車両前後前方に延びるアームを備える。そのアームの先端部に対し、タイロッド23の先端部がボールジョイントによって連結する。
上記タイロッド23の車幅方向内側の端部は、ステアリング装置24のラック部に連結する。そして、ハンドル25の操舵に応じて、タイロッド23の車幅方向内側の端部が車幅方向に変位することで、車輪支持部材、及びその車輪支持部材が支持する車輪を転舵する。
ここで、前側ロアリンク3が第1ロアリンクを構成する。アクスル1が車輪支持部材を構成する。
(作用)
「中高速走行時」
車両が中高速の速度で走行中に、ハンドル25を切って操舵輪2が転舵して旋回している場合には、車輪2に大きな横力が入力する。そして、その横力を2本のロアリンク3,4が負担する。
このとき、中高速走行時の旋回では、各ロアリンク3,4に入力する横力が大きいことから、オリフィス14aによる流体抵抗によってピストン14の移動速度が遅い。つまり、前側ロアリンク3の伸縮量が小さい。
この結果、前側ロアリンク3を伸縮可能な構成としても、前側ロアリンク3の横剛性を高く設定することが出来る。
「低速走行時若しくは停車時」
ここで、低速時とは、例えば時速20km以下である。
車両の速度が低い状態では、ハンドル25を切って、操舵輪2が転舵する際には、車輪に入力する横力は、小さいか無い状態である。このため、タイロッド23の車幅方向への移動によってアクスル1が転舵することで、ゆっくりとした軸方向力が前側ロアリンク3に作用し、もって前側ロアリンク3が伸縮する。なお、ラック移動速度は低速域範囲である。
例えば、旋回内輪側では、操舵輪2はトーアウト方向に転舵することとなるので、前側ロアリンク3は、転舵に伴って伸展する。
このため、アクスル1の下部領域は、転舵に伴い、後側ロアリンク4の車輪側連結点P2若しくはその近傍を中心に回転する。即ち、2本のロアリンク3,4で規定する下側仮想ピボット点PLが、後側ロアリンク4の車輪側連結点P2若しくはその近傍に移動する。
これによって、例えば、下側仮想ピボット点PLが車輪接地点に近づく。
また、横力の負担は、伸縮しない後側ロアリンク4の方が多く負担する。このため、転舵に伴う後側ロアリンク4の車輪側連結点の揺動が小さい。つまり、上記後側ロアリンク4の車輪側連結点若しくはその近傍に移動した下側仮想ピボット点PLの変動が小さくなる。
ここで、図7に前側ロアリンク3が伸縮しない場合の転舵時の挙動を示す。また、図8に、前側ロアリンク3が伸縮する場合の旋回内輪側の転舵時の挙動を示す。図7(b)と図8との比較から分かるように、前側ロアリンク3が伸縮することで、転舵時に、後側ロアリンク4をその分車両前後方向に揺動することが小さくなる。
この結果、低速走行での転舵時における、ハンドル25操作力を低減可能となるとともに、そのハンドル操作力の変動を抑えることが可能となる。
このことは、例えば、低速走行での操舵時にスクラブ半径が小さくなって、ハンドル操作力を小さくすることに繋がる。
また、転舵した車輪を戻すことで、前側ロアリンク3の長さは、初期状態に向けて変化する。
なお、完全に初期状態の長さとなっていなくても、直進走行中にバネ部材21,22によって初期状態に復帰する。
(本実施形態の効果)
(1)前側ロアリンク3を伸縮可能とし、且つ横力が小さいほど伸縮し易く構成する。これによって、横力が作用する中高速走行時における転舵の際には、所定の横剛性を発揮できる。また、低速時の転舵の際には、下側仮想ピボット点PLが、後側ロアリンク4の車輪側連結点P2若しくはその近傍に移動することで、低速走行での操舵時にスクラブ半径が小さくなって、ハンドル25操作力を小さくすることに繋がる。
(2)さらに、後側ロアリンク4側で横力を主として負担することで、低速時の転舵の際における後側ロアリンク4の車輪側連結点P2の揺動が小さく抑えることができる。これによって、その分、ロアリンク3,4で決定する下側仮想ピボット点PLの変化を抑えることが可能となる。低速時の転舵によるスクラブ半径の変化を抑えることが出来る。
(3)また、前側ロアリンク3を、後側ロアリンク4よりも車幅方向に対する車両前後方向の傾斜角を大きくなるように設定することで、後側ロアリンク4側の横力の負担を、伸縮可能な前側ロアリンク3よりも大きくすることが出来る。
(4)上面視において、後側ロアリンク4の車輪側取付け点P2を、前側ロアリンク3の車輪側取付け点P1よりも、ホイールセンタW/Cに近づけて配置する。このように配置すると、更に、後側ロアリンク4の横力負担割合を増加させることが出来る。
また、後側ロアリンク4の車輪側取付け点P2をホイールセンタW/Cに近づけるほど、低速走行時での転舵時における、後側ロアリンク4の車両前後方向への揺動を小さく抑えることが出来る。
(5)前側ロアリンク3が転舵によって初期状態から伸縮しても、バネ部材21,22によって初期状態に戻り易くなる。
(6)また、前側ロアリンク3の伸縮量(ピストン14のストローク量)を小さく規制することで、前側ロアリンク3が大きく変化することが防止できる。
なお、ストローク量を小さくすることに伴い、バネ部材21,22の軸方向長さを短く設定出来る。つまり、バネ部材21,22のバネ力を強く設定することが可能となる。
(変形例)
(1)上記実施形態では、アッパリンク5をAアームとして、転舵時における上側仮想ピボット点の揺動を抑えている。アッパリンク5はAアームでなくても良い。転舵時における上側仮想ピボット点が揺動する場合であっても、下側仮想ピボット点PLの揺動が小さくなることで、上記作用効果を得ることは出来る。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な部品などについては同一の符号を付して説明する。
本実施形態の基本構成は、上記第1実施形態と同様である。
但し、図8に示すように、伸縮可能な前側ロアリンク3の構成が異なる。
即ち、第1実施形態の前側ロアリンク3では、図4に示すように、オリフィス14aによって、中高速走行時と、低速走行若しくは停車時の伸縮の挙動を調整している。これに対して、本第2実施形態では、電磁弁31によって第1室16と第2室17の連通を制御する。
次に、本実施形態の前側ロアリンク3の構成を、図8に基づき説明する。
上記第1実施形態と同様に、筒体13内の中空部をピストン14で区画する。但し、ピストン14にはオリフィス14aを設けない。なお、上記第1実施形態と同様なバネ部材21,22及び隔壁板20を設けておく。
上記第1室16と第2室17を連通するバイパス管路30を設ける。そのバイパス管路30の途中に電磁弁31を設ける。電磁弁31は、リンク用コントローラ32からの指令によって開閉が制御される。なお、電磁弁31の初期値を閉状態としておく。
リンク用コントローラ32は、図10に示すように、車輪速センサ33からの速度Vに応じた速度信号を入力する。また、操舵角センサ34から、ハンドル25の操舵角θに応じた舵角信号を入力する。
そのリンク用コントローラ32の処理について、図11を参照しつつ説明する。
このリンク用コントローラ32の処理は、所定サンプリング周期毎に作動する。
まず、ステップS10にて、車輪速センサ33からの信号に基づき現在の車速Vを算出してステップS20に移行する。
ステップS20では、現在の車速Vが低速走行時と判定する第1車速V1(例えば20km/h)以下かどうか判定する。第1車速V1以下と判定した場合には、ステップS30に移行する。現在の車速Vが第1車速V1よりも速い場合にはステップS40に移行する。
ステップS30では、電磁弁31に開指令を出力して、復帰する。
ステップS40では、電磁弁31が開状態か否かを判定する。開状態と判定するとステップS50に移行する。電磁弁31が閉状態と判定した場合には、復帰する。
ステップS50では、現在の車速Vが、第1車速V1よりも大きい車速値である第2車速V2(例えば25km/h)以上か否かを判定する。現在の車速Vが第2車速V2以上と判定した場合にはステップS60に移行する。一方、現在の車速Vが第2車速V2未満の場合には、そのまま復帰する。
ここで、上記第2車速V2は第1車速V1と同じ値でも良いが、ハンチングを抑えるために第1車速V1よりも若干大きな値に設定している。
ステップS60では、操舵角θセンサからの信号に基づき、実質的に車両が直進状態か否かを判定する。例えば、操舵角θが所定値未満(例えば5度未満)か否かを判定する。
直進状態と判定した場合にはステップS70に移行し、直進状態でないと判定した場合には、そのまま復帰する。
(動作)
現在の車速Vが第1車速V1以上では、電磁弁31が閉状態を維持することで前側ロアリンク3が伸縮しないので、所要の横剛性を有する。
一方、車速Vが第1車速V1以下となると、電磁弁31が開状態となって第1室16と第2室17が連通して前側ロアリンク3が伸縮可能となる。
これによって、操舵輪2の転舵に伴い、前側ロアリンク3が伸縮する。この結果、アクスル1の下部領域は、転舵に伴い、後側ロアリンク4の車輪側連結点若しくはその近傍を中心に回転する。即ち、2本のロアリンク3,4で規定する下側仮想ピボット点PLが、後側ロアリンク4の車輪側連結点P2若しくはその近傍に移動する。
旋回内輪側を例として説明する。
車速が第1車速V1以下の低速走行中は、上述のように電磁弁31が開状態となって、転舵に伴い前側ロアリンク3は伸展する。
また、ハンドル25を中立位置に向けて戻すことで転舵角が小さくなるにつれて、前側ロアリンク3は初期状態の長さに向けて縮んでいく。
この状態から車速が増加して第2車速V2を越えると電磁弁31が閉じて前側ロアリンク3は伸縮しない。つまり横剛性が高くなる。
一方、低速状態から転舵したまま車速が増加して第2車速V2を越えた時には、直進状態となるまで電磁弁31を閉じることを遅らせることで、前側ロアリンク3が伸展したまま固定されることを回避する。なお、バネ部材21,22による初期値への付勢をより確実するために、直進状態となってから所定時間例えば3秒程度待ってから電磁弁31を閉めるようにしても良い。
なお、現在の車速が第2車速V2以上であって電磁弁31が開状態のときに、前側ロアリンク3の現在の長さ推定若しくは実測して、初期値若しくはほぼ初期値にもどったときに電磁弁31を閉状態としても良い。
(本実施形態の効果)
(1)本実施形態では、第1速度よりも速い場合、つまり中高速走行時は、前側ロアリンク3の軸方向剛性が高くなって、旋回などによって車輪に横方向入力があっても横剛性をしっかりと受けることが可能となる。
一方、第1速度以下の場合、つまり低速走行時若しくは停車時の状態で転舵する場合には、前側ロアリンク3が転舵に伴い伸縮することで、下側仮想ピボット点PLの揺動が小さくなって安定したハンドル操作が可能となる。
(2)また、一旦、電磁弁31が開状態となって容易に伸縮可能となった状態で、車速Vが第1車速V1よりも速くなっても、前側ロアリンク3の長さが初期値若しくは略初期値となってから電磁弁31を閉じることで、中高速走行時の前側ロアリンク3の長さが一定若しくはほぼ一定にすることが出来る。
(3)その他の作用効果は上記第1実施形態と同様である。
本発明に基づく第1実施形態に係るリンク構成を説明する側面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るリンク構成を説明する上面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るロアリンクの配置を示す平面図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る前側ロアリンクを示す断面図である。 図4におけるA−A断面図である。 前側ロアリンクの伸縮特性を示す図である。 前側ロアリンクが伸縮しない場合の転舵時の挙動を説明する図である。 前側ロアリンクが伸縮する場合の転舵時の挙動を説明する図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る前側ロアリンクを示す断面図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る車両の構成を示す概要図である。 本発明に基づく第2実施形態に係るリンク用コントローラの処理を説明する図である。
符号の説明
1 アクスル(車輪支持部材)
2 操舵輪
3 前側ロアリンク(第1ロアリンク)
4 後側ロアリンク(第2ロアリンク)
5 アッパリンク
6 車体側部材
13 筒体
14 ピストン
14a オリフィス
14b 案内溝
15 ピストンロッド
16 第1室
17 第2室
20 隔壁板
21,22 バネ部材
23 タイロッド
30 バイパス管路
31 電磁弁
32 リンク用コントローラ
33 車輪速センサ
34 操舵角センサ
L2 リンク軸線
PL 下側仮想ピボット点
W/C ホイールセンタ
V 車速
V1 第1車速
V2 第2車速
θ 操舵角

Claims (6)

  1. 操舵輪を回転自在に支持する車輪支持部材の下部領域と車体側部材との間を連結して車輪横力を受ける2本のロアリンクを備えるサスペンション装置において、
    各ロアリンクにおける、車輪支持部材への取付け点と車体側部材への取付け点を通過する直線をリンク軸線と定義し、上記2本のロアリンクの一方を第1ロアリンクと、他方を第2ロアリンクと定義したときに、
    上記第1ロアリンクを、リンク軸線方向に沿って伸縮可能な構成とし、車輪横力が小さいほど、伸縮し易いことを特徴とするサスペンション装置。
  2. 操舵輪を回転自在に支持する車輪支持部材の下部領域と車体側部材との間を連結して車輪横力を受ける2本のロアリンクを備えるサスペンション装置において、
    各ロアリンクにおける、車輪支持部材への取付け点と車体側部材への取付け点を通過する直線をリンク軸線と定義し、上記2本のロアリンクの一方を第1ロアリンクと、他方を第2ロアリンクと定義したときに、
    上記第1ロアリンクを、リンク軸線方向に沿って伸縮可能な構成とし、所定車速以下の場合に伸縮し易く構成することを特徴とするサスペンション装置。
  3. 上記第1ロアリンクは、第2ロアリンクよりも、上記車輪横力の負担割合が小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載したサスペンション装置。
  4. 上面視において、上記第1ロアリンクは、第2ロアリンクよりも、車幅方向に対する車両前後方向の傾斜角が大きいことを特徴とする請求項3に記載したサスペンション装置。
  5. 上面視において、第2ロアリンクの車輪支持部材への取付け点を、第1ロアリンクの車輪支持部材への取付け点よりも、ホイールセンタに近づけて配置することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載したサスペンション装置。
  6. 上記第1ロアリンクの長さを初期位置に付勢するバネ部材を備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載したサスペンション装置。
JP2008096501A 2008-04-02 2008-04-02 サスペンション装置 Pending JP2009248649A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008096501A JP2009248649A (ja) 2008-04-02 2008-04-02 サスペンション装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008096501A JP2009248649A (ja) 2008-04-02 2008-04-02 サスペンション装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009248649A true JP2009248649A (ja) 2009-10-29

Family

ID=41309756

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008096501A Pending JP2009248649A (ja) 2008-04-02 2008-04-02 サスペンション装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009248649A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011201452A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の操舵装置
WO2012124272A1 (ja) * 2011-03-16 2012-09-20 日産自動車株式会社 車両用サスペンション装置、そのジオメトリ調整方法及び自動車
JP2012192841A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Nissan Motor Co Ltd 車両用サスペンション装置およびそのジオメトリ調整方法
JP2013107615A (ja) * 2011-06-27 2013-06-06 Nissan Motor Co Ltd 車両用サスペンション装置、そのジオメトリ調整方法および自動車
US9499193B2 (en) 2010-11-29 2016-11-22 Nissan Motor Co., Ltd. Vehicle, and method for steering control of same

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011201452A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の操舵装置
US9499193B2 (en) 2010-11-29 2016-11-22 Nissan Motor Co., Ltd. Vehicle, and method for steering control of same
US9994249B2 (en) 2010-11-29 2018-06-12 Nissan Motor Co., Ltd. Vehicle, and method for steering control of same
WO2012124272A1 (ja) * 2011-03-16 2012-09-20 日産自動車株式会社 車両用サスペンション装置、そのジオメトリ調整方法及び自動車
JP2012192841A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Nissan Motor Co Ltd 車両用サスペンション装置およびそのジオメトリ調整方法
RU2555902C2 (ru) * 2011-03-16 2015-07-10 Ниссан Мотор Ко., Лтд. Моторное транспортное средство и способ управления выполнением руления для управляемого колеса
US9669869B2 (en) 2011-03-16 2017-06-06 Nissan Motor Co., Ltd. Motor vehicle and steer control method for steerable wheel
JP2013107615A (ja) * 2011-06-27 2013-06-06 Nissan Motor Co Ltd 車両用サスペンション装置、そのジオメトリ調整方法および自動車
JP2013224146A (ja) * 2011-06-27 2013-10-31 Nissan Motor Co Ltd 自動車および転舵輪の転舵制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR890005322B1 (ko) 후륜조타장치
JP2863923B2 (ja) 後輪操舵車両の後輪懸架装置
JP2009248649A (ja) サスペンション装置
JP2009226972A (ja) ジオメトリ可変装置
JP2009090762A (ja) サスペンション装置
JP5812039B2 (ja) 操舵輪用懸架装置
US4973069A (en) Rear suspension system for four-wheel-steered vehicle
JP5263323B2 (ja) トーションビーム式サスペンション
JPH03114978A (ja) 後輪操舵車両の後輪懸架装置
JP6116103B2 (ja) 後輪サスペンション装置
JP2010214986A (ja) サスペンション構造、及びトー角変化調整方法
JP2005335644A (ja) ホイールアライメント調整装置
KR100599482B1 (ko) 액추에이터 어셈블리의 제어방법
JP2006347399A (ja) キャンバ角制御装置
JPH06312613A (ja) サスペンション
JP3147891B2 (ja) 後輪操舵車両の後輪懸架装置
KR102224004B1 (ko) 지오메트리 가변 능동 현가장치
JP4935137B2 (ja) サスペンション装置
JPH02175402A (ja) サスペンションアライメント制御装置
JPS60169310A (ja) 自動車のリヤサスペンシヨン
KR101316406B1 (ko) 리어 서스펜션의 토우 조절장치
KR102070603B1 (ko) 액티브 캠버 시스템
JP2007223553A (ja) 車両用サスペンション装置
JP2007326467A (ja) 操舵装置
JPS62283071A (ja) 後輪操舵装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100917