JP2009248484A - タイヤ成形方法及びタイヤ成形型 - Google Patents

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Abstract

【課題】型開き時にタイヤをサイド型部から円滑に離型できるようにしたタイヤ成形方法及びタイヤ成形型を提供すること。
【解決手段】タイヤTのサイドウォール部外面にサイド型部3を当接すると共に、タイヤTのトレッド部外面に、タイヤ周方向に分割されたセクター5の組み合わせからなるトレッド型部を当接して加硫するタイヤ成形方法において、加硫後にセクター5をタイヤ径方向外側に変位させるに際し、セクター5のサイド型部3との嵌合面5a付近の内周面をタイヤTに係合させ、嵌合面5aに跨がったタイヤ外面部分Tsを変形させてサイド型部3から剥離させるようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、タイヤを加硫する工程を含むタイヤ成形方法と、タイヤを加硫成形するためのタイヤ成形型とに関する。
一般に、セグメンテッドタイプのタイヤ成形型は、図13に示すように、タイヤのトレッド部外面を成形するトレッド型部11と、タイヤのサイドウォール部外面を成形するサイド型部12,13とを備える。トレッド型部11はタイヤ周方向に分割された複数のセクターで構成され、各セクターは、型締め時には互いに寄り集まって環状をなし、型開き時にはタイヤ径方向外側に変位して相互に離間する。
このようなタイヤ成形型では、加硫後に型開きする際に、タイヤがトレッド型部11に対しては円滑に離型するものの、サイド型部12又はサイド型部13に密着して離型が困難になる場合があった。特に上方に配置されるサイド型部13にタイヤが密着した場合には、サイド型部13の上昇に伴ってタイヤが持ち上げられるため、作業者が人力で引っ張り外す必要が生じ、作業能率が大きく損なわれるという問題があった。
上記の問題を解決すべく、下記特許文献1では、上側モールドリングの加硫時の拡張を外側から支えると共に、型開き動作の初期に上側モールドリングを下降してタイヤを上型モールド(上方に配置されたサイド型部)から剥離する手法が提案されている。しかし、この手法は、タイヤ成形型の開閉機構を改良するものであり、既存のタイヤ成形型に適用するには大幅な改造が避けられない。実用上、既存のタイヤ成形型に対しても簡易に適用できる手法が強く望まれる。
特開平6−218734号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、型開き時にタイヤをサイド型部から円滑に離型できるようにしたタイヤ成形方法及びタイヤ成形型を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。即ち、本発明に係るタイヤ成形方法は、タイヤのサイドウォール部外面をサイド型部に当接させると共に、前記タイヤのトレッド部外面をタイヤ周方向に分割されたセクターの組み合わせからなるトレッド型部に当接させて加硫するタイヤ成形方法において、加硫後に前記セクターをタイヤ径方向外側に変位させるに際し、前記セクターの前記サイド型部との嵌合面付近の内周面をタイヤに係合させ、前記嵌合面に跨がったタイヤ外面部分を変形させて前記サイド型部から剥離させるようにしたものである。
本発明のタイヤ成形方法では、加硫後に型開きする際のセクターの変位を利用して、嵌合面に跨がったタイヤ外面部分を変形させ、該タイヤ外面部分をサイド型部から剥離させるようにする。この剥離によって、嵌合面付近ではタイヤ外面部分とサイド型部との間に空気が侵入し、隙間が生じて密着状態が解除される。そのため、サイド型部をタイヤから離間させるときには、その隙間を取っ掛かりとして、タイヤをサイド型部から容易且つ円滑に離型することができる。
上記において、前記セクターの内周面とタイヤとの係合の度合を前記セクターの周方向両側で互いに異ならせ、加硫後に前記セクターをタイヤ径方向外側に変位させたときに、前記嵌合面に跨がったタイヤ外面部分に捩り力を作用させることが好ましい。
これにより、タイヤ外面部分の変形量を大きくして、サイド型部からの剥離を促進することができる。その結果、タイヤ外面部分の変形をセクターの周上で均一に発現する場合に比べて、タイヤ外面部分とサイド型部との密着状態をより円滑に解除できる。
上記において、前記セクターの内周面とタイヤとの係合の度合をタイヤ周方向に沿って順々に小さくし、加硫後に前記セクターをタイヤ径方向外側に変位させたときに、前記嵌合面に跨がったタイヤ外面部分にタイヤ周方向に沿って回転力を作用させることが好ましい。
これによって、タイヤ外面部分のサイド型部からの剥離し易さがタイヤ周方向に沿って順々に小さくなるため、セクターをタイヤ径方向外側に変位させたときには、嵌合面付近にてタイヤ外面部分のサイド型部からの剥離がタイヤ周方向に沿って順次に発現される。その結果、環状に延びたタイヤ外面部分を一気に剥離する場合に比べて、タイヤ外面部分とサイド型部との密着状態をより円滑に解除できる。
また、本発明に係るタイヤ成形型は、タイヤのサイドウォール部外面を成形するサイド型部と、型締め時に前記サイド型部のタイヤ径方向外側に嵌合され、前記タイヤのトレッド部外面を成形するトレッド型部とを備え、前記トレッド型部がタイヤ周方向に分割されたセクターの組み合わせからなり、前記セクターの各々がタイヤ径方向に変位可能に構成されているタイヤ成形型において、前記セクターの前記サイド型部との嵌合面付近の内周面にタイヤと係合する係合要素を設け、加硫後に前記セクターをタイヤ径方向外側に変位させるに際し、前記嵌合面に跨がったタイヤ外面部分を変形させて前記サイド型部から剥離可能に構成したものである。
本発明のタイヤ成形型によれば、加硫後に型開きする際のセクターの変位を利用して、嵌合面に跨がったタイヤ外面部分をサイド型部から剥離できる。この剥離により、嵌合面付近ではタイヤ外面部分とサイド型部との間に空気が侵入し、隙間が生じて密着状態が解除される。そのため、サイド型部をタイヤから離間させるときには、その隙間を取っ掛かりとして、タイヤをサイド型部から容易且つ円滑に離型することができる。
本発明では、係合要素がタイヤ側に突出した凸要素である場合に、複数個の凸要素をセクターの移動方向に配列していることが好ましい。これにより、係合要素による係合の回数を増やしてタイヤ外面部分を確実に変形させ、該タイヤ外面部分をサイド型部から効果的に剥離できる。なお、本発明では、係合要素として、凸要素のほか、反タイヤ側に窪んだ凹要素や、凸要素と凹要素との組み合わせを採用することが可能である。
上記において、前記係合要素の個数又はサイズを前記セクターの周方向両側で互いに異ならせているものが好ましい。かかる構成によれば、タイヤ外面部分の変形量を大きくして、サイド型部からの剥離を促進することができる。その結果、タイヤ外面部分の変形をセクターの周上で均一に発現する場合に比べて、タイヤ外面部分とサイド型部との密着状態をより円滑に解除できる。なお、係合要素のサイズとしては、係合要素の幅や長さ、深さが挙げられる。
上記において、前記係合要素の個数又はサイズをタイヤ周方向に沿ってセクター毎に順々に小さくしているものが好ましい。かかる構成によれば、タイヤ外面部分のサイド型部からの剥離し易さがタイヤ周方向に沿って順々に小さくなるため、セクターをタイヤ径方向外側に変位させたときには、嵌合面付近にてタイヤ外面部分のサイド型部からの剥離がタイヤ周方向に沿って順次に発現される。その結果、環状に延びたタイヤ外面部分を一気に剥離する場合に比べて、タイヤ外面部分とサイド型部との密着状態をより円滑に解除できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るタイヤ成形型の一例を概略的に示す縦断面図であり、型締め状態を示している。図1において、未加硫タイヤ(不図示)はタイヤ軸方向が上下になるようにセットされ、図1右側がタイヤ径方向内側、図1左側がタイヤ径方向外側となる。図2は、トレッド型部1の平面図である。
このタイヤ成形型(以下、単に「成形型」と称する場合がある。)は、タイヤのサイドウォール部外面を成形する一対のサイド型部2,3と、型締め時にサイド型部2,3のタイヤ径方向外側に嵌合され、タイヤのトレッド部外面を成形するトレッド型部1と、を備えたセグメンテッドモールドである。サイド型部2,3のタイヤ径方向内側にはビードリング4が設けられており、タイヤのビード部を固定可能に構成されている。
トレッド型部1は、図2に示すようにタイヤ周方向に分割されたセクター5の組み合わせからなり、セクター5の各々はタイヤ径方向に変位可能に構成されている。型締め状態では、各セクター5が互いに寄り集まり、端面同士を当接させて円環状に連なる。型開き状態では、各セクター5がタイヤ径方向外側に変位してサイド型部2,3から離間する。本実施形態では、トレッド型部1が7分割され、各セクター5の周長が略同等である例を示すが、本発明ではトレッド型部の分割数は特に制限されず、各セクターの周長が互いに異なっていても構わない。
トレッド型部1の素材としては、アルミニウムが例示される。このアルミニウムとは、純アルミ系の素材のみならず、アルミニウム合金を含む概念であり、例えばAl−Cu系、Al−Mg系、Al−Mg−Si系、Al−Zn−Mg系、Al−Mn系、Al−Si系が挙げられる。また、サイド型部2,3の素材としては、鋼材が例示される。
トレッド型部1の背面側となる外周面には、セクター5毎にコンテナ21が取り付けられている。コンテナ21は、昇降自在に構成されたサイドプレート23の下面に、タイヤ径方向に沿って摺動可能に取り付けられている。コーンリング24は、コンテナ21の外側斜面に設けられたレール25に嵌合されており、サイドプレート23に対して相対的に昇降自在に構成されている。
図1に示した型締め状態において、コーンリング24を上昇させてコンテナ21をタイヤ径方向外側に移動させると、各セクター5がタイヤ径方向外側に変位してサイド型部2,3から離間する。更にサイドプレート23及びコンテナ21を上昇させると、セクター5とサイド型部3が持ち上がって型開き状態に移行する。型開き状態から型締め状態への移行は、上記動作を逆に行えばよい。
図面には示していないが、成形型の内部にはブラダーと呼ばれるゴムバッグが設置されている。加硫成形時には、ブラダーをタイヤ径方向外側に膨張させることにより、タイヤの外面がトレッド型部1及びサイド型部2,3の内周面に押し当てられる。ブラダーに代えて剛性コアを使用することも可能であり、本発明はブラダー加硫にもコア加硫にも適用可能である。
図3は、図1に示す成形型の要部拡大図であり、セクター5のサイド型部3との嵌合面5aの周辺(A部分)を拡大して示している。セクター5の嵌合面5a付近の内周面には、タイヤと係合する係合要素が設けられている。図3の例では、係合要素として、タイヤ側に突出した凸要素である突起6が設けられている。この成形型は、加硫後にセクター5をタイヤ径方向外側に変位させるに際し、嵌合面5aに跨がったタイヤ外面部分を変形させてサイド型部3から剥離可能に構成されている。
かかる成形型を用いてタイヤを加硫成形する方法は、次の通りである。まず、成形型に未加硫タイヤをセットして型締めする。次に、ブラダーを膨張させて、タイヤのサイドウォール部外面をサイド型部2,3の内周面に当接させると共に、トレッド部外面をトレッド型部1の内周面に当接させる。そして、成形型を所定の加硫温度にて加熱保持し、内部のタイヤに加硫成形を施す。その後、成形型を型開きして加硫したタイヤを取り出す。
既述のように、型開き動作では、まず、各セクター5がタイヤ径方向外側に変位してサイド型部2,3から離れ、その後にセクター5及びサイド型部3が上昇してサイド型部2から離れる。したがって、加硫後のタイヤは、まずトレッド型部1から離型し、その次にサイド型部3から離型する。この成形型では、セクター5がタイヤ径方向外側に変位する際に、嵌合面5aに跨ったタイヤ外面部分とサイド型部3との剥離が行われ、それによりサイド型部3が上昇する際にタイヤが容易且つ円滑に離型する。
即ち、セクター5がタイヤ径方向外側に変位する際には、図4に示すように、セクター5の嵌合面5a付近の内周面が突起6にてタイヤTに係合し、嵌合面5aに跨ったタイヤ外面部分Tsを強制的に弾性変形させ、タイヤ外面部分Tsをサイド型部3の内周面から剥離させる。この剥離によって、タイヤ外面部分Tsとサイド型部3との間に空気が侵入し、隙間が生じて密着状態が解除される。
セクター5が更に外側に変位すると、図5に示すように係合が外れ、タイヤ外面部分Tsが復元する。しかし、タイヤ外面部分Tsでは既にサイド型部3との密着状態が解除されていることから、サイド型部3を上昇させたときには、タイヤ外面部分Tsとサイド型部3との間の隙間が取っ掛かりとなり、サイド型部3の内周面による吸盤効果を滅失せしめて、タイヤTがサイド型部3から容易且つ円滑に離型することができる。
上記の作用効果を適切に奏する観点から、突起6の係合面6aのタイヤ幅方向に対する角度θは30°以下であることが好ましい。即ち、この角度が30°以下であることにより、セクター5の変位に伴ってタイヤ外面部分Tsを変形させうるだけの係合力が良好に確保される。
突起6のタイヤ幅方向の突出量δは、タイヤTとの係合作用を確保するために0.5mm以上であることが好ましく、1.5mm以上であることがより好ましい。また、タイヤ外面部分TsにおけるタイヤTのゴム厚を確保するべく、突出量δは5.0mm以下であることが好ましい。更に、突起6のタイヤ径方向に沿った幅Wは、突起6の耐久性を高めて欠損を防ぐために2mm以上が好ましい。
凸要素としては、上記の突起6のように断面三角形状をなすものに限られず、図6に示す突起7のように先端が丸みを帯びた形状でもよい。かかる突起7によれば、係合によるタイヤへのクラックの導入を抑制することができる。突起7の先端の曲率半径としては0.5〜5.0mmが例示される。
図7は、図6に示すセクター5を概念的に示す平面図である。図7では突起7の外形を図示しており、このセクター5では複数個の突起7をセクターの移動方向MD(タイヤ径方向とは必ずしも一致していない。)に配列させている。これにより、突起7による係合の回数を増やしてタイヤ外面部分Tsを確実に変形させ、タイヤ外面部分Tsをサイド型部3から効果的に剥離できる。なお、この例では突起7を円柱状に設けてあるが、突起7などの係合要素をセクター5の周方向に沿って延設しても構わない。
上記では、係合要素として凸要素である突起6,7を採用した例を示したが、本発明では、凸要素のほか、反タイヤ側に窪んだ凹要素や、凸要素と凹要素との組み合わせを採用することが可能である。従って、例えば図3の突起6に代えて凹要素である溝を設け、該溝にてタイヤと係合させても構わない。溝の場合には、周長が20mm以上であることが好ましい。
図8は、係合要素として、凸要素と凹要素との組み合わせを採用した例である。このセクター5では、図3で説明した突起6を設けつつ、その突起6のタイヤ径方向外側に凹要素である溝8を設け、更にそれらをセクター5の移動方向に複数配列している。かかる構成によれば、突起6の高さに溝8の深さが合算されて大きな係合力を発揮することができる。そのうえ、係合力を高めながらも突起6の高さを抑制できるため、タイヤTのゴム厚を確保でき、耐久性を損なうことがない。
突起6,7及び溝8などの係合要素は、嵌合面5aからタイヤ径方向外側に40mm以内、より好ましくは30mm以内となる範囲に設けられていることが好ましい。これにより、セクター5の内周面が係合要素にてタイヤTと係合した際に、嵌合面5aに跨ったタイヤ外面部分Tsを変形させ易くなる。なお、嵌合面5aは、タイヤTのバットレス部に位置するのが一般的である。
図7の例では、係合要素である突起7をセクター5の周方向に均一に設けており、この場合には、嵌合面5aに跨ったタイヤ外面部分の変形がセクター5の周上で均一に発現される傾向にある。但し、本発明はこれに限られるものではなく、下記に示すようなバリエーションが挙げられる。
図9に示すセクター5では、係合要素としての突起9を周方向の片側(図9では左側)にのみ配設している。これは、セクター5の内周面とタイヤとの係合の度合がセクター5の周方向両側で互いに異なるように、突起9の個数をセクター5の周方向両側で互いに異ならせている例である。
この場合、セクター5の内周面は図9の左側だけがタイヤと係合するため、嵌合面5aに跨ったタイヤ外面部分Tsは左側だけが引っ張られ、この円弧状に延びたタイヤ外面部分Tsに時計回りの捩り力が作用する。これにより、タイヤ外面部分Tsの変形量が大きくなり、サイド型部3からの剥離を促進することができる。その結果、タイヤ外面部分Tsの変形をセクター5の周上で均一に発現する場合に比べて、タイヤ外面部分Tsとサイド型部との密着状態をより円滑に解除できる。
図9では、突起9の個数をセクター5の周方向両側で互いに異ならせていたが、これに代えて又は加えて、突起9のサイズ(突起9の幅、長さ又は深さ)を異ならせることが可能である。いずれの場合にも、セクター5の周方向中央を境にして、その両側で係合の度合が互いに異なるように構成される。図10は、図9に示すセクター5の変形例であり、(A)は周上に不連続な突起15を設けた例、(B)は突起15のタイヤ径方向内側に円柱状の突起16を設けた例である。
図11に示すトレッド型部1では、係合要素である突起17をセクター5毎に異なる個数で設けてあり、それによってセクター5の内周面とタイヤとの係合の度合がタイヤ周方向に沿って順々に小さくなるように構成されている。かかるトレッド型部1では、タイヤ外面部分Tsのサイド型部からの剥離し易さがタイヤ周方向に沿って、詳しくはR方向に沿って順々に小さくなる。
上記のトレッド型部1では、各セクター5をタイヤ径方向外側に変位させたときに、嵌合面5aに跨ったタイヤ外面部分Tsにタイヤ周方向に沿って回転力が作用し、タイヤ外面部分Tsのサイド型部からの剥離がR方向に沿って順次に発現される。これは、タイヤ外面部分Tsに対して回転力を局所的に発生させて剥離を促進するものであり、タイヤ全体を回転させるものではなく、その必要も無い。
これによって、環状に延びたタイヤ外面部分Tsを一気に剥離する場合に比べて、タイヤ外面部分Tsとサイド型部との密着状態をより円滑に解除できる。なお、上記の作用効果が得られる範囲であれば、図11のように突起17の個数が同じセクター5が局部的に並んでいても構わない。また、係合の度合が最小となるセクターには突起を設けないことも可能である。
図12に示すトレッド型部1は、図11の例と同様に、タイヤ周方向に沿ってセクター毎に係合の度合に差(強弱)を付けたものである。即ち、このトレッド型部1では、係合要素である突起18をセクター5毎に異なる幅で設けてあり、それによってセクター5の内周面とタイヤとの係合の度合がタイヤ周方向に沿って順々に小さくなるように構成されている。図12の例では、突起18の幅によって係合力を調整しているが、突起の長さや深さによっても調整可能である。
上述した実施形態では、上方に配置したサイド型部3に対してタイヤの離型性を向上する例を説明したが、下方に配置したサイド型部2に対しても、上記と同様にして離型性を向上できる。その場合には、セクター5のサイド型部2との嵌合面1b付近の内周面に係合要素が設けられる。
本発明では、一対のサイド型部2,3の両方に対して離型性が向上するように構成しても構わない。但し、通常はタイヤが上下のどちらに密着するのか明らかな傾向があるため、問題となる一方のサイド型部に対して離型性を向上させることで十分である。なお、両方のサイド型部2,3に対して、図11,12のようにタイヤ周方向に沿って回転力を作用させる場合には、その回転力の方向を上下で同じにすることが好ましい。
本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。したがって、各型部の形状や材質、それらの移動機構などは特に限定されず、適宜に変更することが可能である。
本発明に係るタイヤ成形型の一例を概略的に示す縦断面図 トレッド型部の平面図 タイヤ成形型の要部拡大図 タイヤ成形型の要部拡大図 タイヤ成形型の要部拡大図 本発明の別実施形態に係るタイヤ成形型の要部拡大図 図6に示すセクターを概念的に示す平面図 本発明の別実施形態に係るタイヤ成形型の要部拡大図 本発明の別実施形態に係るタイヤ成形型のセクターを示す平面図 図9に示すセクターの変形例 本発明の別実施形態に係るタイヤ成形型のトレッド型部を示す平面図 本発明の別実施形態に係るタイヤ成形型のトレッド型部を示す平面図 セグメンテッドモールドの概略構成図
符号の説明
1 トレッド型部
2 サイド型部
3 サイド型部
5 セクター
5a 嵌合面
6,7,9 突起(係合要素としての凸要素)
8 溝突起(係合要素としての凹要素)
15〜18 突起(係合要素としての凸要素)
T タイヤ
Ts タイヤ外面部分

Claims (7)

  1. タイヤのサイドウォール部外面をサイド型部に当接させると共に、前記タイヤのトレッド部外面をタイヤ周方向に分割されたセクターの組み合わせからなるトレッド型部に当接させて加硫するタイヤ成形方法において、
    加硫後に前記セクターをタイヤ径方向外側に変位させるに際し、前記セクターの前記サイド型部との嵌合面付近の内周面をタイヤに係合させ、前記嵌合面に跨がったタイヤ外面部分を変形させて前記サイド型部から剥離させるようにしたことを特徴とするタイヤ成形方法。
  2. 前記セクターの内周面とタイヤとの係合の度合を前記セクターの周方向両側で互いに異ならせ、加硫後に前記セクターをタイヤ径方向外側に変位させたときに、前記嵌合面に跨がったタイヤ外面部分に捩り力を作用させる請求項1に記載のタイヤ成形方法。
  3. 前記セクターの内周面とタイヤとの係合の度合をタイヤ周方向に沿って順々に小さくし、加硫後に前記セクターをタイヤ径方向外側に変位させたときに、前記嵌合面に跨がったタイヤ外面部分にタイヤ周方向に沿って回転力を作用させる請求項1又は2に記載のタイヤ成形方法。
  4. タイヤのサイドウォール部外面を成形するサイド型部と、型締め時に前記サイド型部のタイヤ径方向外側に嵌合され、前記タイヤのトレッド部外面を成形するトレッド型部とを備え、前記トレッド型部がタイヤ周方向に分割されたセクターの組み合わせからなり、前記セクターの各々がタイヤ径方向に変位可能に構成されているタイヤ成形型において、
    前記セクターの前記サイド型部との嵌合面付近の内周面にタイヤと係合する係合要素を設け、加硫後に前記セクターをタイヤ径方向外側に変位させるに際し、前記嵌合面に跨がったタイヤ外面部分を変形させて前記サイド型部から剥離可能に構成したことを特徴とするタイヤ成形型。
  5. 前記係合要素がタイヤ側に突出した凸要素であり、複数個の前記凸要素が前記セクターの移動方向に配列されている請求項4に記載のタイヤ成形型。
  6. 前記係合要素の個数又はサイズを前記セクターの周方向両側で互いに異ならせている請求項4又は5に記載のタイヤ成形型。
  7. 前記係合要素の個数又はサイズをタイヤ周方向に沿ってセクター毎に順々に小さくしている請求項4〜6いずれか1項に記載のタイヤ成形型。
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