JP2009244531A - 光学素子 - Google Patents

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慶二 松坂
Toru Nakatani
通 中谷
Sadahito Katagiri
禎人 片桐
Hiroshi Ishida
宏 石田
Hiroyuki Kobayashi
宏至 木林
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Abstract

【課題】高解像度を確保しつつ、高輝度の被写体を撮像する場合でもゴーストやフレアを抑えることができるよう不要光の発生を抑制し、更には低コストで大量生産が可能な光学素子を提供する。
【解決手段】NDフィルタ膜Fn1〜Fn3は、それぞれ光透過率を減少させる機能があるので、NDフィルタ膜Fn1の内側近傍を通過する光束の光量が最も高く、NDフィルタ膜Fn2の内側近傍を通過する光束の光量、NDフィルタ膜Fn3の内側近傍を通過する光束の光量、絞り膜Msの内側近傍を通過する光束の光量の順に、光量が低下するようになっている。最も外側の絞り膜Msは、光の透過率がほぼゼロであるので、開口絞りSとしての機能を発揮できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、撮像用の光学素子に関し、例えばCCD型イメージセンサあるいはCMOS型イメージセンサ等の固体撮像素子に対して光学像を結像させるための光学系に用いられると好適な光学素子に関する。
近年、CCD(Charge Coupled Devices)型イメージセンサあるいはCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)型イメージセンサ等の固体撮像素子を備えた監視カメラ等が開発されている。
ところで、撮像レンズを用いて固体撮像素子の受光面に被写体像を結像させる場合において、適正露出を確保すべく、被写体光量に応じて絞り径を調整している。ところが、撮影シーンによっては、ヘッドライトや太陽など高輝度の被写体が撮影画角内に入り込むことを避けられない場合もあるが、絞り径を自動的に調整すると極度の小絞りとなり、光の回折による回り込みによって、解像度が低下する恐れがある。かかる問題は、夕日などの高輝度被写体を意図的に撮影しようとする場合にも生じる。これに対し、特許文献1では、NDフィルタを用いて被写体光量を低下させ、極度の小絞りを抑制することで、解像度を向上させている。
特開平06−167738号公報 特開平05−281590号公報 特開2002−229095号公報 特開2007−178823号公報
一方、絞りやNDフィルタは板材からなるので、ある程度の厚みが存在するために、その光軸側の側縁に、物体側からの光が当たって反射すると、絞りやNDフィルタより像側に侵入してしまい、迷光となってゴーストやフレアを発生させ、画質の低下を招く恐れがある。特に、監視カメラ等においては、その性質上、ヘッドライトや太陽など高輝度の被写体が撮影画角内に入り込むことを避けられないため、無視できないゴーストが発生する恐れが大きい。
これに対し特許文献2においては、絞り羽根の内側縁に微小凹凸を設けることで、内側縁の反射光を拡散させてゴースト等の発生を抑制している。又、特許文献3においては、絞り羽根の内側縁を、物体側に向かうにつれて広がるように傾斜させ、且つ微細な階段を設けることで、内側縁の反射光を拡散させてゴースト等の発生を抑制している。更に、特許文献4においては、絞りやNDフィルタの縁部の稜線に非周期性の凹凸を形成して、縁部の反射光を拡散させてゴースト等の発生を抑制している。
しかしながら、特許文献2〜4の技術では、いずれも厚さ数百μm程度の樹脂板材である絞りやNDフィルタの縁部に、微小な凹凸を形成するものであり、凹凸の加工処理に手間がかかりコストが増大するという問題がある。又、凹凸の加工精度を所定の公差内に抑えようとすると、更にコストが増大する。加えて、絞りやNDフィルタの縁部に微小な凹凸を加工したとしても、一定量の反射光が内部に侵入することは許容せざるを得ないが、これは高輝度の被写体であっても回避できない監視カメラ等の場合には、大きな問題となる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、高解像度を確保しつつ、高輝度の被写体を撮像する場合でもゴーストやフレアを抑えることができるよう不要光の発生を抑制し、更には低コストで大量生産が可能な光学素子を提供することを目的とする。
請求項1に記載の光学素子は、光学面の少なくとも一部に被膜を形成した撮像用の光学素子において、
前記被膜は、光軸に向かって光の透過率が増大するように形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、光学面の少なくとも一部に、光軸に向かって光の透過率が増大するように被膜を形成したので、かかる被膜に例えばNDフィルタや絞り等の機能を持たせることで、回折現象による解像度低下を招く小絞りとする必要がなくなり、更には従来のNDフィルタや絞りと比べて、膜厚が非常に薄いため、内側の縁部の面積低減により反射光の発生を効果的に抑制でき、これにより不要光の発生を抑えてゴーストやフレアの不具合を可否できる。
請求項2に記載の光学素子は、請求項1に記載の発明において、前記被膜は、複数の層を重ねて形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の光学素子は、請求項2に記載の発明において、前記複数の層は、光軸に向かうにつれて、重ねる数を減少させていることを特徴とする。
請求項4に記載の光学素子は、請求項2又は3に記載の発明において、前記複数の層は、互いに透過率が異なることを特徴とする。
請求項5に記載の光学素子は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記被膜は、光軸を含む開口を有していることを特徴とする。
請求項6に記載の光学素子は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記被膜は、多層膜コーティング、インクジェット、又は蒸着により形成されることを特徴とする。
請求項7に記載の光学素子は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、前記被膜の膜厚は50μm以下であることを特徴とする。
請求項8に記載の光学素子は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、開口絞り径をφS、前記被膜の膜厚をTsとしたときに、以下の式を満たすことを特徴とする。尚、本明細書中、φSとは直径Sであることを意味する。
Ts/φS≦0.1 (1)
ここで、値Ts/φSが(1)式の上限を上回ると、被膜のエッジ面での不要光反射や回折現象が顕著となり、画質が低下する恐れがある。
請求項9に記載の光学素子は、請求項1〜8のいずれかに記載の発明において、 開口絞り径をφS、前記被膜の最小開口径をφ1としたときに、以下の式を満たすことを特徴とする。
φS/φ1≧1.1 (2)
ここで、値Ts/φ1が(2)式の下限を下回ると、従来の絞り部材と同様に回折強度が高まり、強い光源の回りに放射状の輝線が発生する恐れがある。
請求項10に記載の光学素子は、請求項1〜9のいずれかに記載の発明において、前記光学素子は、開口絞りの近傍に配置されていることを特徴とする。
請求項11に記載の光学素子は、請求項1〜10のいずれかに記載の発明において、前記光学面には反射防止手段が形成されており、前記被膜は前記反射防止手段の上に形成されていることを特徴とする。尚、反射防止手段としては、ARコートやナノ反射防止構造ARSなどがある。
図1及び図2を参照して、本発明の実施の形態にかかる光学系を搭載した撮像装置100について説明する。撮像装置100は、携帯電話に用いると好適であるが、監視カメラや車載用カメラにも応用できる。図1は、撮像装置100のブロック図である。
図1に示すように、撮像装置100は、光学系101と、固体撮像素子102と、A/D変換部103と、制御部104と、光学系駆動部105と、タイミング発生部106と、撮像素子駆動部107と、画像メモリ108と、画像処理部109と、画像圧縮部110と、画像記録部111と、表示部112と、動作部113とを備えて構成される。
光学系101は、被写体像を固体撮像素子102の撮像面に結像させる機能を有する。固体撮像素子102は、CCDやCMOS等の撮像素子であり、入射光をR、G、B毎に光電変換してそのアナログ信号を出力する。A/D変換部103は、アナログ信号をデジタルの画像データに変換する。
制御部104は、撮像装置100の各部を制御する。制御部104は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を含み、ROMから読み出されてRAMに展開された各種プログラムと、CPUとの協働で各種処理を実行する。
光学系駆動部105は、制御部104の制御により、変倍、合焦(後述する第2レンズ群G2、第4レンズ群G4及び第5レンズ群G5の移動)、露出等において、光学系101を駆動制御する。タイミング発生部106は、アナログ信号出力用のタイミング信号を出力する。撮像素子駆動部107は、固体撮像素子102を走査駆動制御する。
画像メモリ108は、画像データを読み出し及び書き込み可能に記憶する。画像処理部109は、画像データに各種画像処理を施す。画像圧縮部110は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)等の圧縮方式により、撮像画像データを圧縮する。画像記録部111は、図示しないスロットにセットされた、メモリカード等の記録メディアに画像データを記録する。
表示部112は、カラー液晶パネル等であり、撮影後の画像データ、撮影前のスルー画像、各種操作画面等を表示する。動作部113は、レリーズボタン、各種モード、値を設定するための各種操作キーを含み、ユーザにより操作入力された情報を制御部104に出力する。
ここで、撮像装置100における動作を説明する。被写体撮影では、被写体のモニタリング(スルー画像表示)と、画像撮影実行とが行われる。モニタリングにおいては、光学系101を介して得られた被写体の像が、固体撮像素子102の受光面に結像される。光学系101の撮影光軸後方に配置された固体撮像素子102が、タイミング発生部106、撮像素子駆動部107によって走査駆動され、一定周期毎に結像した光像に対応する光電変換出力としてのアナログ信号を1画面分出力する。
このアナログ信号は、RGBの各原色成分毎に適宜ゲイン調整された後に、A/D変換部103でデジタルデータに変換される。そのデジタルデータは、画像処理部109により、画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理が行なわれて、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb、Cr(画像データ)が生成されて画像メモリ108に格納され、定期的にその信号が読み出されてそのビデオ信号が生成されて、表示部112に出力される。
この表示部112は、モニタリングにおいては電子ファインダとして機能し、撮像画像をリアルタイムに表示することとなる。この状態で、随時、ユーザの動作部113を介する操作入力に基づいて、光学系駆動部105の駆動により光学系101の変倍、合焦、露出等が設定される。
このようなモニタリング状態において、静止画撮影を行ないたいタイミングで、ユーザが動作部113のレリーズボタンを操作することにより、静止画像データが撮影される。レリーズボタンの操作に応じて、画像メモリ108に格納された1コマの画像データが読み出されて、画像圧縮部110により圧縮される。その圧縮された画像データが、画像記録部111により記録メディアに記録される。
なお、上記各実施の形態及び各実施例における記述は、本発明に係る好適な光学系及び撮像装置の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記各実施の形態及び各実施例において、光学系を搭載した撮像装置として、デジタルスチルカメラの例を説明したがこれに限定されるものではなく、ビデオカメラや、撮像機能付の携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等の少なくとも撮像機能を有する携帯端末等の機器としてもよい。
また、光学系を搭載した撮像装置を、上記機器に搭載される撮像ユニットとしてもよい。ここで、図2を参照して、撮像装置100を搭載した携帯電話機300の例を説明する。図2は、携帯電話機300の内部構成を示すブロック図である。
図2に示すように、携帯電話機300は、各部を統括的に制御すると共に各処理に応じたプログラムを実行する制御部(CPU)310と、番号等をキーにより操作入力するための操作部320と、所定のデータの他に撮像した映像等を表示する表示部330と、アンテナ341を介して外部サーバ等との間の各種情報通信を実現するための無線通信部340と、撮像装置100と、携帯電話機100のシステムプログラムや各種処理プログラム及び端末ID等の必要な諸データを記憶している記憶部(ROM)360と、制御部310によって実行される各種処理プログラムやデータ、若しくは処理データ、或いは撮像装置100により撮像データ等を一時的に格納する作業領域として用いられる及び一時記憶部(RAM)370とを備えている。
尚、撮像装置100の制御部104と、携帯電話機300の制御部310とは通信可能に接続されており、かかる場合、図1に示す表示部112,操作部113などの機能は、携帯電話機300側に持たせることができるが、撮像装置100自体の動作は基本的に同様である。より具体的には、撮像装置100の外部接続端子(不図示)は、携帯電話機300の制御部310と接続され、携帯電話機300側から撮像装置100側にレリーズ信号が送信され、撮像により得られた輝度信号や色差信号等の画像信号は撮像装置100側から制御部310側に出力する。かかる画像信号は、携帯電話機300の制御系により、記憶部360に記憶されたり、或いは表示部330で表示され、さらには、無線通信部340を介して映像情報として外部に送信されることができる。
また、光学系を搭載した撮像装置は、これと、基板上に配置された制御部及び画像処理部等と、を配置して、コネクタ等により表示部及び操作部等を有する別体に結合され用いられることを前提とするカメラモジュールとして構成してもよい。
図3は、本実施の形態に用いる光学系101の断面図であり、(a)はワイド端の状態を示し、(b)は中間位置の状態を示し、(c)はテレ端の状態を示す。図2において、光学系101は負正の2群ズームレンズであって、物体側から順に、両凹レンズL1,物体側凸の正メニスカスレンズL2から成る第1群G1と、開口絞りSと、両凸レンズL2、像側凸の負メニスカスレンズL4から成る第2群G2と、IRカットフィルタFとを有する。レンズは全てガラス材料で全面非球面となっている。
図4は、光学系101のレンズL3の断面図であるが、理解しやすいように被膜を誇張して示している。図4において、レンズL3の光学面両面には、ARコートMarが形成されており、物体側面のARコートMar上には、3層のNDフィルタ膜Fn1,Fn2、Fn3が形成され、更にその上に、固定の開口絞りSを形成する絞り膜Msが形成されている。被膜としてのNDフィルタ膜Fn1,Fn2、Fn3及び絞り膜Msは、光軸を含むように、それぞれ異なる径の開口を有している。
より具体的には、NDフィルタ膜Fn1,Fn2、Fn3は、物体側に向かうにつれて開口径が大きく(φ1<φ2<φ3)なっており、更に、絞り膜Msの開口径φSは、NDフィルタ膜Fn3の開口径φ3より大きく(φ3<φS)なっている。即ち、光軸に向かうにつれて、積層されたNDフィルタ膜の層数が減少しており、これにより回折光の位相をずらし、強度を弱める効果を得られる。これにより、絞り膜Msの内側近傍を通過する光束は、NDフィルタ膜Fn1,Fn2、Fn3全てとARコートMarを通過し、NDフィルタ膜Fn3の内側近傍を通過する光束は、NDフィルタ膜Fn1,Fn2とARコートMarを通過し、NDフィルタ膜Fn2の内側近傍を通過する光束は、NDフィルタ膜Fn1とARコートMarを通過し、NDフィルタ膜Fn1の内側近傍を通過する光束は、ARコートMarのみを通過するようになっている。
更に、被膜としてのNDフィルタ膜Fn1,Fn2、Fn3及び絞り膜Msの全体の膜厚をTsとし、開口絞り径をφSとし、被膜の最小開口を有するNDフィルタ膜Fn1の開口径をφ1としたときに、以下の式を満たす。
Ts/φS≦0.1 (1)
φS/φ1≧1.1 (2)
本実施の形態のように、ARコートMar上にNDフィルタ膜を形成すると、ARコートのクラックや膜剥がれが生じにくく、ARコート時に墨材料がチャンバーを汚染することがなく、ARコートしやすく、インクジェット方式などで絞りを形成することにより、非常に簡単な工程でレンズ作れるという利点がある。
以上から明らかであるが、NDフィルタ膜Fn1〜Fn3は、それぞれ光透過率を減少させる機能があるので、NDフィルタ膜Fn1の内側近傍を通過する光束の光量が最も高く、NDフィルタ膜Fn2の内側近傍を通過する光束の光量、NDフィルタ膜Fn3の内側近傍を通過する光束の光量、絞り膜Msの内側近傍を通過する光束の光量の順に、光量が低下するようになっている。最も外側の絞り膜Msは、光の透過率がほぼゼロであるので、開口絞りSとしての機能を発揮できる。これにより、レンズ自体のFno.を明るく保ちつつ、周辺光量を低下させることができるので、諸収差の補正に有利であるにも関わらず、例えば夕日などの高輝度被写体を撮影する場合でも、小絞りにする必要がなくなり、高解像度を確保できる。又、レンズの光学面に対してコートや印刷等で形成できる絞り膜Ms及びNDフィルタ膜Fn1〜Fn3の内周縁の厚さは、従来の板材に比べれば、50μm以下と極めて薄いので、ここで反射した光が像側に向かい、不要光になることを効果的に抑制できる。尚、NDフィルタ膜を用いても、低周波成分の不要光を除去することはできない場合もあるが、これは画像処理等の後処理で画像信号から除去することが可能である。
但し、NDフィルタ膜Fn1〜Fn3は3層に限らず、2層以下、又は4層以上も受けられていても良いし、各層毎に異なる透過率であっても良い。又、少なくともNDフィルタ膜Fn1は、開口を有さなくても良い。
被膜としての絞り膜Msを形成する場合、物体側に設けるのが好ましい。その理由は、光線角度の観点から、物体側に絞りを置く方が、絞り内周縁からの反射により像面に到達する不要光の確率が低いためである。但し、像側、又は両側に形成しても良い。携帯端末カメラ用の光学系と、後述する監視カメラ用の光学系は、物体側に被膜としての絞り膜Msを形成するのが好ましい。一方、後述する車載カメラ用の光学系は、第3レンズの像側か第4レンズの物体側かいずれか一方に、被膜としての絞り膜Msを形成するのが好ましく、より望ましいのは第4レンズの物体側である。
又、被膜を形成する光学素子の素材はガラスでもプラスチックでも良いが、墨塗りやARコートの密着性(信頼性)を考えると、ガラスの方が望ましい。
図5は、変形例にかかる正のレンズL3の断面図である。本変形例においては、図4の実施の形態に対して、正のレンズL3の像側面を平面とし、それに成膜したARコートMar上に、NDフィルタ膜Fn1,Fn2、Fn3及び絞り膜Msを形成した点が異なる。それ以外の点は共通するので、説明を省略する。
図6は、別な変形例にかかる正のレンズL3の断面図である。本変形例においては、図4の実施の形態に対して、正のレンズL3の物体側面に、NDフィルタ膜Fn1,Fn2、Fn3及び絞り膜Msを形成し、更にその上にARコートMarを成膜している点が異なる。それ以外の点は共通するので、説明を省略する。
本実施の形態のように、NDフィルタ膜Fn1,Fn2、Fn3及び絞り膜Ms上にARコートMarを形成すると、コートの反射が抑えられ、不要光に対する墨塗りの効果が大きくなり、墨材料の制約が少ないというメリットがある。尚、以上に限られず、ARコートMarを設ける位置は任意である。
図7は、変形例にかかる負のレンズL4の断面図である。本変形例においては、図4に示すように、正のレンズL3にNDフィルタ膜Fn1,Fn2、Fn3及び絞り膜Msを形成する代わりに、負のレンズL4の物体側面において、ARコートMar上にNDフィルタ膜Fn1,Fn2、Fn3及び絞り膜Msを形成している点が異なる。それ以外の点は共通するので、説明を省略する。
本発明のNDフィルタでは、光学吸収膜としてニオブ膜と誘電体膜の積層膜 が好適に用いられる。ニオブ膜は、従来用いられている金属膜に比べて屈折率が小さく、光学吸収膜における低濃度部位において従来金属膜より厚い成膜が可能になり、安定した薄膜が形成できる。これにより、低濃度部位の先端での除去部分小さくできる。
図8においては、NDフィルタ膜Fnの模式断面図を示している。レンズL上に反射率を低下させるための反射防止膜であるAl23膜41と、透過率を低下させるための光吸収膜であるTiOx膜42とが交互に計8層積層されている。更に、最表層の第9層には、低屈折材料であるMgF2膜43を、光学膜厚n×d(n:屈折率、d:物理膜厚)で1/4λ(λ=500〜600nm)に蒸着することにより、反射防止効果を更に高めることが可能である。また、本実施例においては、最表層にMgF2膜43を用いたが、MgF2膜43の代りにSiO2膜 を用いることもできる。
NDフィルタ膜Fnの透過率は、第2、4、6、8層の光吸収膜であるTiOx膜42の総膜厚によって変化し、膜厚が厚くなるほど透過率は低下する。また、400〜700nmの波長範囲内での透過率のニュートラル性は上述のTiOx膜42の組成のxによって変化し、適当に選択することにより透過率分布はニュートラルとなる。xの好ましい数値は0.5以上〜2.0以下の範囲であり、x=1.2以下の際に約550nmの波長を境界として、波長の短い光の透過率が低くなるように傾く現象が生ずる。また、x=1.2以上の場合には、逆に波長の短い光の透過率が高くなるため、蒸着時に透過率をモニタリングすることにより、透過率をニュートラルにすることが好ましい。但し、NDフィルタ膜は以上の構成に限られない。また絞り膜については、金属等を蒸着することで得ることができる。
このようなNDフィルタ膜及び絞り膜は、多層膜コーティング、インクジェット、又は蒸着により、安価に精度良く形成することができる。
図9は、車載カメラに好適な広角の光学系101’の断面図である。光学系101’は、物体側から順に、物体側凸の負メニスカスレンズL1、両凹負レンズL2、両凸レンズL3、開口絞りS、両凸レンズL4と両凹レンズL5の接合レンズ、両凸レンズL6で構成されており、レンズL2,L3がプラ材料からなり、その他のレンズはガラス材料からなる。尚、レンズL2の物体側と、レンズL3の物体側と、レンズL6の両面が非球面となっている。本実施の形態においては、開口絞りSに最も近いレンズL4の物体側面に、図4に示すようなNDフィルタ膜が形成されているが、開口絞りSを設ける代わりに絞り膜を設けてもよい。
図10は、監視カメラに好適な光学系101”の断面図である。光学系101”は、物体側から順に、絞り膜からなる開口絞りS、両凸レンズL1、物体側凸の負メニスカスレンズ2、両凸レンズL3、物体側凸の負メニスカスレンズL4、IRカットフィルタFとで構成されており、レンズL3,L4がプラ材料からなり、その他のレンズはガラス材料からなり、レンズL2,L3,L4の両面が非球面となっている。本実施の形態においては、レンズL1の物体側面に、図4に示すようなNDフィルタ膜及び絞り膜が形成されているが、絞り膜の代わりに開口絞りを設けても良い。
但し、本発明の被膜として絞りやNDフィルタ膜を設けるレンズは、好ましくは高輝度の被写体が移り込む可能性の高い車載用カメラや監視カメラ等であるが、以上の用途に限られないことは言うまでもない。
撮像装置100のブロック図である。 携帯電話機300の内部構成を示すブロック図である。 本実施の形態に用いる光学系101の断面図である。 光学系101のレンズL3の一例にかかる断面図である。 光学系101のレンズL3の一例にかかる断面図である。 光学系101のレンズL3の一例にかかる断面図である。 光学系101のレンズL4の一例にかかる断面図である。 NDフィルタ膜Fnの模式断面図である。 車載カメラに好適な広角の光学系101’の断面図である。 監視カメラに好適な光学系101”の断面図である。
符号の説明
100撮像装置
101光学素子
102固体撮像素子
103変換部
104制御部
105光学系駆動部
106タイミング発生部
107撮像素子駆動部
108画像メモリ
109画像処理部
110画像圧縮部
111画像記録部
112表示部
113動作部
113操作部
300携帯電話機
310制御部
320操作部
330表示部
340無線通信部
341アンテナ
360記憶部
F IRカットフィルタ
L1〜L6レンズ
Fn1〜Fn3 NDフィルタ膜
Mar絞り膜
S開口絞り
CCD固体撮像素子

Claims (11)

  1. 光学面の少なくとも一部に被膜を形成した撮像用の光学素子において、
    前記被膜は、光軸に向かって光の透過率が増大するように形成されていることを特徴とする光学素子。
  2. 前記被膜は、複数の層を重ねて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記複数の層は、光軸に向かうにつれて、重ねる数を減少させていることを特徴とする請求項2に記載の光学素子。
  4. 前記複数の層は、互いに透過率が異なることを特徴とする請求項2又は3に記載の光学素子。
  5. 前記被膜は、光軸を含む開口を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子。
  6. 前記被膜は、多層膜コーティング、インクジェット、又は蒸着により形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学素子。
  7. 前記被膜の膜厚は50μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子。
  8. 開口絞り径をφS、前記被膜の膜厚をTsとしたときに、以下の式を満たすことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学素子。
    Ts/φS≦0.1 (1)
  9. 開口絞り径をφS、前記被膜の最小開口径をφ1としたときに、以下の式を満たすことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光学素子。
    φS/φ1≧1.1 (2)
  10. 前記光学素子は、開口絞りの近傍に配置されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光学素子。
  11. 前記光学面には反射防止手段が形成されており、前記被膜は前記反射防止手段の上に形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の光学素子。
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