JP2009243027A - インクジェット印刷用布帛 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット印刷においてインク滲みがほとんど無く、耐洗濯性に優れ、風合が損なわれることのないインクジェット印刷用布帛を提供する。
【課題を解決するための手段】
布帛のインクジェット印刷される面に,側鎖に4級アンモニウム塩基を有するアクリル架橋型共重合物(A)と多官能エポキシ誘導体(B)とからなる塗工液が塗工された布帛は、インクジェット印刷によるインク滲みがほとんど無く,洗濯変褪色堅牢度及びドライクリーニング変褪色堅牢度がいずれも4級以上であり、風合が損なわれることの無いインクジェット用布帛である。
【選択図】なし
【課題を解決するための手段】
布帛のインクジェット印刷される面に,側鎖に4級アンモニウム塩基を有するアクリル架橋型共重合物(A)と多官能エポキシ誘導体(B)とからなる塗工液が塗工された布帛は、インクジェット印刷によるインク滲みがほとんど無く,洗濯変褪色堅牢度及びドライクリーニング変褪色堅牢度がいずれも4級以上であり、風合が損なわれることの無いインクジェット用布帛である。
【選択図】なし
Description
本発明は,インクジェット印刷でのインク滲みがほとんど無く、耐洗濯性に優れ、布帛の風合が損なわれることのないインクジェット印刷用布帛に関するものである。
紙の印刷分野ではインクジェットによる印刷方式が発達し、広く実用化しているが、布帛は紙と異なり、素材の種類も広範囲にわたり、且つ、表面の凹凸が大きいため、インクジェットによる印刷方式ではインク滲みや濃度むら等が生じる問題がある。
色の滲みや濃度むらを防止するため、染料に対し非染着性である化合物を布帛素材に0.1〜50重量%含有させてインク保持層を形成したものが開発されているが、インクジェット印刷後に湿熱処理をして染着固定をする必要があると共に、その後水洗をして余分の染料やインク保持層(非染着性化合物)を除去するなど複雑な工程が必要がある。
一方、紙でのインクジェット印刷用記録材のインク受容層は、バインダーとして水性ポリウレタン樹脂を含有し、更に、無機質充填材や染料固着剤等を含有したものが提案されている。(特開平10−182962号公報、特開平11−180036号公報) しかし、これらのインク受理層を衣服等に用いられる布帛に適用すると、布帛のしなやかさが大きく損なわれることとなる。
特開平10−182962
特開平11−180036
本発明は、インクジェット印刷においてインク滲みがほとんど無く、耐洗濯性に優れ、風合が損なわれることがないインクジェット印刷用布帛を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討したところ、布帛のインクジェット印刷される面に,側鎖に4級アンモニウム塩基を有するアクリル架橋型共重合物(A)と多官能エポキシ誘導体(B)とからなる塗工液が塗工された布帛は、インクジェット印刷によるインク滲みがほとんど無く,洗濯変褪色堅牢度及びドライクリーニング変褪色堅牢度がいずれも4級以上であり、風合が損なわれることが無いことを見いだし、本発明を完成させるに至った。
本発明のインクジェット用布帛を使用し、インクジェット印刷した布帛はインク滲みがほとんど無く,洗濯変褪色堅牢度及びドライクリーニング変褪色堅牢度がいずれも4級以上であり、布帛自体の風合が損なわれていなかった。とりわけ、繊維製品の取扱い表示に用いるプリントネーム用ラベルでは,文字,絵柄等の設定及び呼出が簡単にでき,簡単に印字できることより、少ロット多品種対応の必要なプリントネーム用ラベル印刷に最適である。
本発明における布帛としては、織物、編物、不織布を問わずあらゆる布帛組織が含まれる。また、布帛の素材としては、綿、麻、羊毛等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、アセテート、トリアセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成繊維、そしてそれらの内の一つ以上を混紡、交織の形で使用しても構わない。中でも、ポリエステル繊維織物が好ましく用いられ、組織は朱子,斜文,平織等いずれでも良い。
塗工剤は,側鎖に4級アンモニウム塩基およびカルボキシル基を有し、ジアルキル(メチルもしくはエチル)アミノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物、アクリル酸(メタクリル酸を含む)、およびアクリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含む)の共重合物(A)と多官能エポキシ誘導体(B)との架橋反応生成物である。具体的には、架橋性の共重合物(A)と多官能エポキシ誘導体(B)に、前記エポキシ誘導体(B)の開環反応触媒を添加して反応させた架橋反応生成物が用いられる。
前記の共重合物(A)は、ジアルキル(メチルもしくはエチル)アミノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物(対イオンとしてのアニオンを含む)を直接コモノマーと共重合させる方法、もしくはジアルキル(メチルもしくはエチル)アミノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物に代えてその前駆体であるジアルキル(メチルもしくはエチル)アミノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)とコモノマーを共重合させ、得られた共重合体をカチオン化剤で処理して4級アンモニウム塩基にする方法のいずれかによって得ることができる。前記のコモノマーとしては、アクリル酸およびメタクリル酸のうちの少なくとも1種、およびアクリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含む)の他、必要に応じて他のコモノマーを用いることもできる。
前記のジアルキル(メチルもしくはエチル)アミノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物は、ジアルキル(メチルもしくはエチル)アミノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)をカチオン化剤で4級化したものである。前記のカチオン化剤としては、塩化メチル、ジメチル硫酸などが例示できる。前記アクリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含む)としては、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどが挙げられる。また、前記の共重合物(A)の原料として用いることができる他のモノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル、オレフィンなどのビニル誘導体を挙げることができる。
前記の共重合物(A)は、これらのモノマーを、ラジカル重合開始剤を用いて乳化重合法もしくは溶液重合法により重合させて得られる。溶液重合法の場合に用いる溶液としては、イソプロパノールと水の混合物が挙げられる。前記の共重合物(A)において、各々のモノマーの組成比率は特に限定するものではないが、前記共重合物体全モノマーに対するジアルキル(メチルもしくはエチル)アミノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物の組成比率は15〜40mol%、アクリル酸もしくはメタアクリル酸の組成比率は3〜13mol%が好ましい。ジアルキル(メチルもしくはエチル)アミノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物の組成比率が15mol%未満ではインキのにじみ防止効果が小さく、40mol%を越えると親水性が大きくなり過ぎる。
前記の多官能エポキシ誘導体(B)としては、グリセリンジグリシジルエーテルなどの2官能エポキシ誘導体やトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルなどの3官能エポキシ誘導体が挙げられる。前記エポキシ誘導体(B)の開環反応触媒としては、2−メチルイミダゾールや2−エチル、4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール誘導体、およびアミン類などエポキシ開環反応触媒が挙げられる。塗膜形成に用いる前記エポキシ誘導体(B)の添加量は前記の共重合物(A)に対して5〜15重量%が好ましい。
布帛への塗工方法は特に限定されないが、コーティング方式、含浸方式、スクリーン方式、ローラ方式、スプレー方式、などが挙げられる。中でも付与する処理液の粘度や温度等の条件の制限が比較的少なく、多く塗布でき且つ塗布量をコントロールし易い含浸方式、コーティング方式、スクリーン方式が好ましい。
塗布剤を塗布して塗膜を形成させるには、塗布後適当な温度で乾燥・硬化させる必要があり、50〜110℃の熱処理が好ましく用いられる。
塗布剤の塗工量は、布帛に対し、好ましくは0.1〜20g/m2、更に好ましく は1〜10g/m2適当である。
本発明においては、布帛の塗布面に対して、塗布剤が十分に接着することが必要で ある。そのため、基材となるフィルムの塗布面の濡れ性改良の方法として、コロナ 処理、プラズマ処理、フレーム処理などの公知の処理を行なうことができる。
インクジェット印刷機としては、オンデマンド型のインクジェットプリンターが使用できる。ンクジェット印刷方式には、水性、油性、UV硬化型方式がある。とりわけ、耐水性、耐久性、次の二次行程に即時移れることより、UV硬化型方式が好ましく使用できる。
使用インキは印刷方式により、水性染料インキ、水性顔料インキ、油性顔料インキ、UV硬化型顔料インキが使用できる。
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが,本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例、比較例の検討条件を以下に示す。
〔インクジェット用布帛の作製法〕
布帛サンプルに、側鎖に4級アンモニウム塩基及びカルボキシル基を有するアクリル架橋型共重合体塗布剤、ボンデップPA100の主剤と多官能エポキシ誘導体、ボンデップ硬化剤(共にコニシ(株)製)を主剤:硬化剤=1:1の割合で混合し、イソプロプルアルコール:水=1:1の混合溶剤により希釈した混合溶液を調整した、この塗工液をスクリーン方式により塗工し、塗工後、100℃で30分乾燥、硬化させて評価の布帛サンプルを得た。
布帛サンプルに、側鎖に4級アンモニウム塩基及びカルボキシル基を有するアクリル架橋型共重合体塗布剤、ボンデップPA100の主剤と多官能エポキシ誘導体、ボンデップ硬化剤(共にコニシ(株)製)を主剤:硬化剤=1:1の割合で混合し、イソプロプルアルコール:水=1:1の混合溶剤により希釈した混合溶液を調整した、この塗工液をスクリーン方式により塗工し、塗工後、100℃で30分乾燥、硬化させて評価の布帛サンプルを得た。
〔インクジェット印刷〕
布帛サンプルにピエゾ駆動ドロップオンデマンド方式のUVプリンターを用い、ノズル解像度360dpi。インク滴下量40pl/ドロップで印字し、UV照射量180mj/m2照射し、印字サンプルを得た。
布帛サンプルにピエゾ駆動ドロップオンデマンド方式のUVプリンターを用い、ノズル解像度360dpi。インク滴下量40pl/ドロップで印字し、UV照射量180mj/m2照射し、印字サンプルを得た。
[インクジェットよるインクジェット印字性]
品質表示ラベルの印字を行い、インキに滲み、文字の鮮明さにより判定した。
品質表示ラベルの印字を行い、インキに滲み、文字の鮮明さにより判定した。
[洗濯変褪色堅牢度]JIS L0844 A−3法で実施した。すなわち,インクジェット印刷された布帛を石けん5g/l含む水溶液100mlに入れ,60℃で30分処理し,水洗、乾燥後、変褪色等級に準じて判定した。
[摩擦堅牢度]JIS L0849法で、摩擦試験機を用いて規定の方法により乾燥試験、湿潤試験を実施した。汚染用グレースケールによる汚染等級に準じて判定した。
布帛へのインクジェットによる印刷、とりわけ、繊維製品の品質表示や取扱い表示に用いられるプリントネームラベル、リボンなどに好ましく用いられる。
Claims (4)
- 布帛のインクジェット印刷される面に,側鎖に4級アンモニウム塩基を有するアクリル架橋型共重合物(A)と多官能エポキシ誘導体(B)とからなる塗工液が塗工されていることを特徴とするインクジェット用布帛。
- アクリル架橋型共重合物(A)が側鎖に4級アンモニウム塩基およびカルボキシル基を有し、ジアルキル(メチルもしくはエチル)アミノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物、アクリル酸(メタクリル酸を含む)、およびアクリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含む)であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット用布帛。
- インクジェット印刷方式がUV硬化型インクジェット印刷が用いられる請求項1記載のインクジェット用布帛。
- インクジェット印刷された布帛が、プリント用ネーム、リボンとして用いられる請求項1記載のインクジェット用布帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008094447A JP2009243027A (ja) | 2008-04-01 | 2008-04-01 | インクジェット印刷用布帛 |
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JP2008094447A Pending JP2009243027A (ja) | 2008-04-01 | 2008-04-01 | インクジェット印刷用布帛 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011168906A (ja) * | 2010-02-17 | 2011-09-01 | Dynic Corp | 紫外線硬化型インクジェット印刷用素材 |
JP2018035273A (ja) * | 2016-08-31 | 2018-03-08 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット捺染方法、着色布の製造方法、インクジェットインク、インクカートリッジ、及び着色布 |
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2008
- 2008-04-01 JP JP2008094447A patent/JP2009243027A/ja active Pending
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