JP2009239017A - 発光素子実装用配線基板 - Google Patents

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聡 平野
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Abstract

【課題】複数のセラミック層を積層してなる基板本体の表面に開口するキャビティの底面に発光素子が追って実装され、該発光素子が発する光を上記キャビティの側面および底面の近傍で確実に反射し得る発光素子実装用配線基板を提供する。
【解決手段】10質量%以下のガラス成分を含むセラミック層s1〜s5、あるいはガラス成分を含まないセラミック層s1〜s5を複数積層してなり、表面3および裏面4を有する基板本体2aと、該基板本体2aの表面3に開口し、側面7および底面6を有するキャビティ5と、基板本体2aを構成する上記複数のセラミック層s1〜s5間に形成され、且つ該基板本体2aに内蔵される導体層15〜17と、を備え、該導体層15〜17は、キャビティ5の側面7および底面6から500μm以上(d)離れている、発光素子実装用配線基板1a。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のセラミック層が積層されてなる基板本体に内設するキャビティに発光素子が実装される発光素子実装用配線基板に関する。
複数のセラミック層を積層してなる基板本体の表面に開口するキャビティの底面に発光素子が追って実装され、該キャビティの側面に形成したAgを含む光反射層によって、上記発光素子が発した光を、効率良く反射して外部に放射するようにした発光素子実装用配線基板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−216764号公報(第1〜10頁、図1〜8)
しかし、前記特許文献1の発光素子実装用配線基板において、キャビティの底面に露出するセラミック層から基板本体の内部に形成された配線層までの間に位置するセラミック部分の厚みが小さいと、キャビティに実装された発光素子が発する光の一部が、該セラミック部分を透過した後、上記配線層やこれを形成する金属の拡散層に吸収される。その結果、上記光がキャビティ側に反射されないため、反射率が低下する一因となる、という問題があった。
本発明は、背景技術において説明した問題点を解決し、複数のセラミック層を積層してなる基板本体の表面に開口するキャビティの底面に追って発光素子が実装され、該発光素子が発する光を上記キャビティの側面近傍および底面近傍で確実に反射し得る発光素子実装用配線基板を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、セラミックが露出するキャビティの底面や側面と、基板本体の内部に形成された導体層との間に位置するセラミック部分の距離を規定する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明による第1の発光素子実装用配線基板(請求項1)は、10質量%以下のガラス成分を含むセラミック層、あるいはガラス成分を含まないセラミック層を複数積層してなり、表面および裏面を有する基板本体と、該基板本体の表面に開口し、側面および底面を有するキャビティと、上記基板本体を構成する上記複数のセラミック層間に形成され、且つ該基板本体に内蔵される導体層と、を備え、該導体層は、キャビティの側面および底面の少なくとも一方から500μm以上離れている、ことを特徴とする。
これによれば、前記キャビティを囲む基板本体が、10質量%以下のガラス成分を含み且つ気孔が比較的多いセラミック層、あるいはガラス成分を含まず且つ気孔が著しく多いセラミック層を複数積層したもので構成されている。しかも、基板本体に内蔵され且つ上記セラミック層間に形成された導体層と、キャビティの側面および底面の少なくとも一方とが、500μm以上のセラミック部分を挟んで離れている。その結果、追ってキャビティの底面に実装される発光素子が発する光は、キャビティの側面や底面から基板本体を構成する何れかのセラミック層中に進入しても、上記側面および底面の少なくとも一方から500μm未満の位置に透過するまでの間に、殆どが反射され、上記導体層に達しにくくなる。従って、上記発光素子の光を、キャビティの側面および底面の近傍において、高い反射率により反射させ、基板本体の外部に放射させることが可能となる。
尚、前記セラミック層は、セラミック成分を主体とする高温焼成セラミックからなり、隣接するセラミック粒子間に粒径が約1μm程度の微小な気孔を含んでいるが、併せてガラス成分を含まないか、ガラス成分の含有量が少ないため、気孔の分布密度が比較的高く、これに応じて光の反射率も高くなる傾向がある。
また、前記導体層とキャビティの側面および底面との間が500μmよりも短くなると、キャビティの底面に実装される発光素子から発光された光の一部が、該キャビティの底面や側面を形成する前記セラミック層内に透過した後、前記導体層に吸収されるため、上記光の反射率が約10%以上低下し得る。かかる反射率の低下を防ぐため、前記距離(間隔)を設定した。望ましい距離は、600μm以上、より望ましくは、700μm以上である。但し、該距離の上限値は、1.5mm、実用的には、約1mmである。
更に、上記距離は、前記導体層とキャビティの側面および底面の少なくとも一方との間における最短の距離である。
また、前記導体層は、前記セラミック層間に形成されるベタ状の導体層や配線層、あるいは所要のパターンを有する引き回し用の配線層を含む。但し、上記セラミック層を貫通するビア導体や、前記キャビティの底面に形成される電極、および発光素子実装用のパッドと接続される配線層は、上記導体層から除かれる。
加えて、前記導体層は、WまたはMo、あるいはこれらの一方をベースとする合金からなり、発光素子の光を吸収し易い傾向を有する。
一方、本発明による第2の発光素子実装用配線基板(請求項2)は、40〜60質量%のガラス成分を含む複数のセラミック層を積層してなり、表面および裏面を有する基板本体と、該基板本体の表面に開口し、側面および底面を有するキャビティと、上記基板本体を構成する上記複数のセラミック層間に形成され、且つ該基板本体に内蔵される導体層と、を備え、該導体層は、キャビティの側面および底面の少なくとも一方から800μm以上離れている、ことを特徴とする。
これによれば、前記キャビティを囲む基板本体が、40〜60質量%のガラス成分を含み且つ気孔が比較的少ないセラミック層を複数積層したもので構成されている。しかも、基板本体に内蔵され且つ上記セラミック層間に形成された導体層と、キャビティの側面および底面の少なくとも一方とが、800μm以上のセラミック部分を挟んで離れている。その結果、追ってキャビティの底面に実装される発光素子が発する光は、キャビティの側面や底面から基板本体を構成する何れかのセラミック層中に進入しても、上記側面および底面の少なくとも一方から800μm未満の位置に透過するまでの間に、殆どが反射され、上記導体層に達しにくくなる。従って、上記発光素子の光を、キャビティの側面および底面の近傍において、高い反射率により反射させ、基板本体の外部に放射させることが可能となる。
尚、前記セラミック層は、セラミック成分とガラス成分とを40〜60質量%乃至60〜40質量%の割合で含む低温焼成セラミックからなり、隣接するセラミック粒子間に気孔とガラス成分とが併存しているため、発光素子の光が吸収され易く、これに応じて光の反射率も低くなる傾向がある。
また、前記導体層とキャビティの側面および底面との間が800μmよりも短くなると、キャビティの底面に実装される発光素子から発光された光の一部が、該キャビティの底面や側面を形成する前記セラミック層内に透過した後、上記導体層に吸収されるため、上記光の反射率が5%以上低下し得る。かかる反射率の低下を防ぐため、前記距離(間隔)を設定した。望ましい距離は、900μm以上である。但し、該距離の上限値は、1.5mm、実用的には、約1mmである。
更に、前記距離の定義、および導体層の範囲は、それぞれ前記と同じである。
加えて、前記導体層は、AgまたはCu、あるいはこれらの一方をベースとする合金からなり、該導体層自体、あるいはAgやCuの拡散層によって、発光素子の光を吸収する傾向を有する。
以下において、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明による第1および第2の発光素子実装用配線基板(以下、単に配線基板と称する)に共通する一形態の配線基板1aを示す垂直断面図である。
配線基板1aは、図1に示すように、複数のセラミック層s1〜s5を積層してなり、平面視がほぼ正方形の表面3および裏面4を有する基板本体2aと、該基板本体2aの表面3に開口し、平面視が円形の底面6および全体が円柱形の側面7を有するキャビティ5と、を備えている。
また、基板本体2aを構成するセラミック層s1〜s5間には、所定パターンの配線層(導体層)15〜17と、キャビティ5の底面6における側面7側に形成された電極11、およびキャビティ5の底面6の中央部に形成された発光ダイオード(発光素子)19実装用のパッド10と接続される一対の配線層12と、が形成されている。該一対の配線層12は、セラミック層s3,s4間を通過し、基板本体2aの外側面に垂直に形成された接続配線13を介して、基板本体2aの裏面4に形成された裏面端子電極14と導通可能とされている。更に、図1に示すように、配線層12,15,16,17は、セラミック層s2〜s5を貫通するビア導体vを介して、相互に導通可能とされている。
本発明による第1の配線基板1aの場合、基板本体2aを構成する前記セラミック層s1〜s5は、10重量%以下のガラス成分を含むか、ガラス成分を含まず、例えば、アルミナを主成分とした高温焼成セラミックからなる。
また、前記パッド10、電極11、配線層12,15,16,17、裏面端子電極14、および接続配線13は、WまたはMo、あるいはこれらの一方をベースとする合金からなる。
更に、配線層(導体層)15,16,17は、キャビティ5の底面6および側面7の少なくとも一方から、500μm以上の距離d離れている。該距離dは、前記セラミック層s2〜s4のセラミック部分である。
一方、本発明による第2の配線基板1aの場合、基板本体2aを構成する前記セラミック層s1〜s5は、40〜60重量%のガラス成分を含み、例えば、ガラス−アルミナ(セラミック)の低温焼成セラミックからなる。
また、前記パッド10、電極11、配線層12,15,16,17、裏面端子電極14、および接続配線13は、AgまたはCu、あるいはこれらの一方をベースとする合金からなる。
更に、配線層(導体層)15,16,17は、キャビティ5の底面6および側面7の少なくとも一方から、800μm以上の距離d離れている。該距離dは、前記セラミック層s2〜s4のセラミック部分である。
図2は、本発明による第1および第2の配線基板に共通する異なる形態の配線基板1bを示す垂直断面図である。
配線基板1bは、図2に示すように、複数のセラミック層s1〜s3,s6,s7を積層してなり、平面視がほぼ正方形の表面3および裏面4を有する基板本体2bと、該基板本体2bの表面3に開口し、平面視が円形の底面6および全体がほぼ逆円錐形の側面9を有するキャビティ8と、を備えている。
また、基板本体2bを構成するセラミック層s1〜s3,s6,s7間には、前記同様の配線層(導体層)15〜17が形成されている。
更に、セラミック層s3,s4間には、キャビティ8の底面6における側面9側に形成された電極11、およびキャビティ5の底面6の中央部に形成された発光ダイオード(発光素子)19実装用のパッド10と接続される一対の配線層12、が形成されている。該一対の配線層12は、セラミック層s3,s4間を通過し、基板本体2aの外側面に垂直に形成された接続配線13を介して、基板本体2aの裏面4に形成された裏面端子電極14と導通可能とされている。
加えて、図2に示すように、配線層12,15,16,17は、セラミック層s2,s3,s6を貫通するビア導体vを介して、相互に導通可能とされている。
本発明による第1の配線基板1bの場合、基板本体2bを構成する前記セラミック層s1〜s3,s6,s7は、10重量%以下のガラス成分を含むか、ガラス成分を含まず、例えば、アルミナを主成分とした高温焼成セラミックからなる。
また、前記パッド10、電極11、配線層12,15,16,17、裏面端子電極14、および接続配線13は、WまたはMo、あるいはこれらの一方をベースとする合金からなる。
更に、配線層(導体層)15,16,17は、キャビティ5の底面6および側面7の少なくとも一方から、500μm以上の距離d離れている。該距離dは、前記セラミック層s2,s3,s6のセラミック部分である。
一方、本発明による第2の配線基板1bの場合、基板本体2bを構成する前記セラミック層s1〜s3,s6,s7は、40〜60重量%のガラス成分を含み、例えば、ガラス−アルミナ(セラミック)の低温焼成セラミックからなる。
また、前記パッド10、電極11、配線層12,15,16,17、裏面端子電極14、および接続配線13は、AgまたはCu、あるいはこれらの一方をベースとする合金からなる。
更に、配線層(導体層)15,16,17は、キャビティ5の底面6および側面7の少なくとも一方から、800μm以上の距離d離れている。該距離dは、前記セラミック層s2,s3,s6のセラミック部分である。
以上のような第1の配線基板1a,1bによれば、基板本体2a,2bが、10質量%以下のガラス成分を含み且つ気孔が比較的少ないセラミック層s1〜s7、あるいは、ガラス成分を含まず且つ気孔が極く少ないセラミック層s1〜s7を積層したもので構成されている。しかも、基板本体2a,2bに内蔵され且つセラミック層s1〜s7間に形成された配線層(導体層)15〜17と、キャビティ5,8の側面7,9および底面6の少なくとも一方とが、500μm以上d離れている。その結果、追ってキャビティ5の底面6のパッド10上に実装される発光ダイオード19が発する光は、キャビティ5,8の側面7,9や底面6から基板本体2a,2b内に進入しても、上記側面7,9および底面6の少なくとも一方から500μm未満の位置に透過するまでの間に、殆どが反射され、配線層15〜17に達しにくくなる。従って、発光ダイオード19の光を、キャビティ5の側面7,9および底面6の近傍において、高い反射率により反射させ、基板本体2aの外部に放射させることが可能となる。
また、前記のような第2の配線基板1a,1bによれば、基板本体2a,2bが、40〜60重量%のガラス成分を含み且つ比較的気孔が少ないセラミック層s1〜s7で構成され、基板本体2a,2bに内蔵され且つセラミック層s1〜s7間に形成された配線層(導体層)15〜17と、キャビティ5,8の側面7,9および底面6の少なくとも一方とが、800μm以上d離れている。その結果、追ってキャビティ5,8の底面6のパッド10上に実装される発光ダイオード19が発する光は、キャビティ5,8の側面7,9や底面6から基板本体2a,2b内に進入しても、上記側面7,9および底面6の少なくとも一方から800μm未満の位置に透過するまでの間に、殆どが反射され、配線層15〜17に達しにくくなる。従って、発光ダイオード19の光を、キャビティ5,8の側面7,9および底面6の近傍において、高い反射率により反射させ、基板本体2a,2bの外部に放射させることが可能となる。
以下において、前記配線基板1aの製造方法について説明する。
予め、アルミナ粉末、8.5質量%(10質量%以下)、あるいは50質量%(40〜60質量%)のガラス成分、所定量の有機バインダ、および溶剤を個別に瓶量し、これらを攪拌して得られたセラミックスラリをドクターブレード法によってシート状に成形することで、図3に示すように、グリーンシートg1〜g5を製作した。
次に、追って前記セラミック層s4,s5となるグリーンシートg4,g5の中央部に対し、パンチングによる打ち抜き加工を施して、図3に示すように、断面が円形の貫通孔H1をそれぞれ形成した。また、追って前記セラミックs2〜s4となるグリーンシートg2〜g4ごとの所定の位置に対し、上記同様の打ち抜き加工を施して、個別にビアホールhを形成した。
次いで、グリーンシートg2〜g4のビアホールhごとに、図示しないメタルマスクおよびスキージを用いて、W粉末あるいはAg粉末を含む導電性ペーストを充填することで、図4に示すように、未焼成のビア導体vを形成した。
更に、グリーンシートg1〜g4の表面および裏面の少なくとも一方に対し、前記同様の導電性ペーストをスクリーン印刷して、未焼成の配線層12,15〜17、パッド10、電極11、および裏面端子電極14を形成した。
この際、図4に示すように、上記配線層15〜17は、追ってキャビティ5の底面6となるグリーンシートg3の表面または側面7となる貫通孔H1の内面から、焼成後において少なくとも500μm以上、あるいは800μm以上の距離dが離れた位置に形成された。
次に、前記グリーンシートg1〜g5を、図4中の矢印で示すように、それらの厚み方向に積層した後、圧着した。
その結果、グリーンシートg1〜g5を積層した図示しないグリーンシート積層体が得られた。該積層体の外側面におけるグリーンシートg1〜g3に、前記導電性ペーストを塗布して、前記接続配線13(図示せず)を形成した
次いで、上記グリーンシート積層体を、所定の温度帯で焼成した。その結果、グリーンシートg1〜g5は、前記セラミック層s1〜s5となり、且つ前記基板本体2aとなった。同時に、焼成された配線層15〜17は、前記キャビティ5の底面6および側面7の少なくとも一方から500μm以上、あるいは800μm以上離れていた。
そして、上記基板本体2aを図示しない電解Niメッキ槽および電解Auメッキ槽に順次浸漬し、且つ基板本体2aに設けた図示しないメッキ用結線などを用いて外部電極と通電して電解メッキを施した。その結果、キャビティ5の底面6に露出する前記パッド10,電極11、および基板本体2aの裏面4に露出する裏面端子電極14の表面に、所定厚さのNiメッキ層、およびAuメッキ層が、順次被覆された。
以上のような各工程を経て、前記図1で示した配線基板1aを製造した。
次に、前記配線基板1bの製造方法の概略について説明する。
予め、前記同様の組成であるグリーンシートg1〜g3,g6,g7を製作した。このうち、追って前記セラミック層s6,s7となるグリーンシートg6,g7の中央部に対し、パンチとその外径よりも大きな内径の受け入れ孔を有するダイとによる打ち抜き加工を施して、図5に示すようにほぼ逆円錐形の貫通孔H2,H3を形成した。尚、該貫通孔H2,H3の傾斜角度は同じである。
また、追って前記セラミック層s2,s3,s6となるグリーンシートg2,g3,g6ごとの所定の位置に対し、前記同様の打ち抜き加工を施して、個別にビアホールhを形成した。次いで、該グリーンシートg2,g3,g6のビアホールhごとに、前記同様の導電性ペーストを充填して、図6に示すように、未焼成のビア導体vを形成した。
更に、グリーンシートg1〜g3,g6の表面および裏面の少なくとも一方に対し、前記同様の導電性ペーストをスクリーン印刷して、未焼成の配線層12,15〜17、パッド10、電極11、および裏面端子電極14を形成した。
この際、図6に示すように、上記配線層15〜17は、追ってキャビティ8の底面6または側面9となる貫通孔H2,H3の内面から、焼成後において少なくとも500μm以上、あるいは800μm以上の距離dが離れた位置に形成した。
これ以降の積層、接続配線13の形成、焼成、およびNi・Auメッキ工程は、前記と同様に行った。
以上のような各工程を経て、前記図2で示した配線基板1bを製造した。
尚、前記配線基板1a,1bは、多数個取りの方法によっても製造できる。
以下において、前記配線基板1aの実施例を、比較例と併せて説明する。
図7の断面図に示すように、セラミック層s1〜s3を積層してなり、表面3および裏面4を有する基板本体2aと、その表面3に開口し、円形の底面6および円柱形の側面7からなるキャビティ5と、セラミック層s1,s2間に形成した配線層(導体層)16とを備えた配線基板を、セラミック層s1〜s3の材料組成およびセラミック層s1,s2の厚みをそれぞれ替えて複数個形成した。
尚、上記キャビティ5の直径aは、3.0mm、セラミック層s3の厚みbは、0.5mm、セラミック層s1,s2の合計厚みcは、1.5mm、基板本体2aの一辺eは、3.5mmであった。前記配線層16には、セラミック層s1〜s3の材料組成に応じて、WあるいはAgを適用した。
また、複数の前記配線基板は、セラミック層s1〜s3は、ガラス成分を8.5質量%含み残部がアルミナからなる組と、ガラス成分を50質量%含み残部がほぼアルミナからなる組と、に分けた。
各組ごとに、前記セラミック層s1,s2の厚みを替えて、配線層16とキャビティ5の底面6との距離dを、図8のグラフの横軸に示すように変化させると共に、キャビティ5ごとの底面6中央部に、同じ発光ダイオード(発光素子)19を同じ条件で通電可能にして実装した。更に、各配線基板ごとのキャビティ5内に、同じ封止樹脂を同じ条件で充填した。
個々の配線基板ごとに、発光ダイオード19を発光させ、キャビティ5の開口部の上方に配置した光反射率計を用いて、発光された光のうち、セラミック層s1〜s3に透過ないし吸収された光を除き、キャビティ5の開口部側に反射された光の割合(%)を測定した。それらの結果を、図8のグラフに示した。
図8のグラフによれば、ガラス成分を8.5質量%含む組のセラミック層s1〜s3から構成された基板本体2aの配線基板のうち、配線層16とキャビティ5の底面6との距離dが500μm以上であった実施例の配線基板1aは、反射率が約79〜80%と高くなった。一方、上記距離dが500μm未満であった比較例の配線基板は、反射率が約78%またはこれ以下に留まった。
また、図8のグラフによれば、ガラス成分を50質量%含む組のセラミック層s1〜s3から構成された基板本体2aの配線基板のうち、配線層16とキャビティ5の底面6との距離dが800μm以上であった実施例の配線基板1aは、反射率が約77%以上と高くなった。一方、上記距離dが800μm未満であった比較例の配線基板は、反射率が約76%またはこれ以下に留まった。
以上のような実施例の配線基板1aの結果は、セラミック層s1〜s3の材料組成に応じて、配線層16とキャビティ5の底面6との距離dを、500μm以上、あるいは800μm以上確保することで、発光ダイオード19の光を、セラミック層s2などの内部に透過させず、且つ配線層16やその付近の拡散層に吸収されずに、キャビティ5の開口部側に多く反射させることができた、ものと推定される。
前記のような実施例の配線基板1aによって、本発明の効果が裏付けられた。
本発明は、前述した各形態に限定されるものではない。
例えば、前記キャビティの側面を形成するセラミック層は、1層のみでも、3層以上であっても良い。
また、前記キャビティは、平面視が長円形で且つ全体が長円柱形、平面視が長円形で且つ全体が長円錐形、平面視が楕円形で且つ全体が楕円柱形、あるいは、平面視が楕円形で且つ全体が楕円錐形を呈する形態であっても良い。これらのキャビティを有する配線基板の基板本体の表・裏面は、長方形の形態が望ましい。
更に、前記キャビティの底面には、複数の発光素子を実装するための複数のパッド、およびこれと同数の電極用を形成しても良い。
本発明による一形態の配線基板を示す垂直断面図。 本発明の異なる形態の配線基板を示す垂直断面図。 図1の配線基板の製造工程を示す概略断面図。 図3に続く製造工程を示す概略断面図。 図2の配線基板の製造工程を示す概略断面図。 図5に続く製造工程を示す概略断面図。 実施例および比較例の配線基板を示す垂直断面図。 実施例および比較例の配線基板の反射率を示すグラフ。
符号の説明
1a,1b…配線基板(発光素子実装用配線基板)
2a,2b…基板本体
3……………表面
4……………裏面
5,8………キャビティ
6……………底面
7,9………側面
15〜17…配線層(導体層)
s1〜s7…セラミック層
d……………距離

Claims (2)

  1. 10質量%以下のガラス成分を含むセラミック層、あるいはガラス成分を含まないセラミック層を複数積層してなり、表面および裏面を有する基板本体と、
    上記基板本体の表面に開口し、側面および底面を有するキャビティと、
    上記基板本体を構成する上記複数のセラミック層間に形成され、且つ該基板本体に内蔵される導体層と、を備え、
    上記導体層は、キャビティの側面および底面の少なくとも一方から500μm以上離れている、
    ことを特徴とする発光素子実装用配線基板。
  2. 40〜60質量%のガラス成分を含む複数のセラミック層を積層してなり、表面および裏面を有する基板本体と、
    上記基板本体の表面に開口し、側面および底面を有するキャビティと、
    上記基板本体を構成する上記複数のセラミック層間に形成され、且つ該基板本体に内蔵される導体層と、を備え、
    上記導体層は、キャビティの側面および底面の少なくとも一方から800μm以上離れている、
    ことを特徴とする発光素子実装用配線基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012089555A (ja) * 2010-10-15 2012-05-10 Stanley Electric Co Ltd 発光素子搭載用基板、発光装置およびこれらの製造方法
JP2016092142A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 シチズンホールディングス株式会社 配線基板およびそれを用いた発光装置の製造方法
US10263159B2 (en) 2015-02-25 2019-04-16 Kyocera Corporation Light-emitter mounting package, light-emitting device, and light-emitting module

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