JP2009238635A - 接合体及びその製造方法、並びに、異方性導電材料及びその製造方法 - Google Patents

接合体及びその製造方法、並びに、異方性導電材料及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009238635A
JP2009238635A JP2008084399A JP2008084399A JP2009238635A JP 2009238635 A JP2009238635 A JP 2009238635A JP 2008084399 A JP2008084399 A JP 2008084399A JP 2008084399 A JP2008084399 A JP 2008084399A JP 2009238635 A JP2009238635 A JP 2009238635A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
conductive adhesive
conductive material
anisotropic conductive
adhesive portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008084399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5049176B2 (ja
Inventor
Tomoyuki Ishimatsu
朋之 石松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dexerials Corp
Original Assignee
Sony Chemical and Information Device Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Chemical and Information Device Corp filed Critical Sony Chemical and Information Device Corp
Priority to JP2008084399A priority Critical patent/JP5049176B2/ja
Publication of JP2009238635A publication Critical patent/JP2009238635A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5049176B2 publication Critical patent/JP5049176B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

【課題】接合特性を維持しつつ、配線間のショートを防ぐことができる接合体及びその製造方法、並びに、該接合体の製造方法に用いられる異方性導電材料及びその製造方法の提供。
【解決手段】異方性導電材料を、第1の回路部材上に所定の間隔をもって形成された第1の配線に貼り付ける貼付工程と、前記第1の配線に貼り付けられた異方性導電材料から剥離層を剥離して、前記第1の配線に導電性粘着部を転着させる転着工程と、前記転着された導電性粘着部を介して、前記第1の配線と第2の回路部材上に形成された第2の配線とを電気的に接合する接合工程とを含み、前記異方性導電材料が前記第1の配線に貼り付けられる前において、隣接する導電性粘着部の中心間距離が、前記第1の配線の高さ位置における前記第1の配線の配線幅以下であり、且つ、前記導電性粘着部の高さが、前記導電性粒子の最大粒子径よりも大きいことを特徴とする接合体の製造方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、接合体及びその製造方法、並びに、異方性導電材料及びその製造方法に関する。
従来より、回路部材を接続する手段として、図9A(上面図)及び図9Bに示すような、導電性粒子が分散された熱硬化性樹脂を剥離フィルムに塗布したテープ状の接続材料(例えば、異方性導電フィルム(ACF;Anisotropic Conductive Film))が用いられている。
この異方性導電フィルムは、例えば、フレキシブルプリント基板(FPC)やICチップの端子と、LCDパネルのガラス基板上に形成されたITO(Indium Tin Oxide)電極とを接続する場合を始めとして、種々の端子同士を接着すると共に電気的に接続する場合に用いられている。
この異方性導電フィルム(ACF)等に代表される接着フィルムの被着体への貼り付け(転着)は、以下(1)〜(4)のように行われていた。
(1)まず、図10Aに示すように、ベースフィルム(剥離層)とACF層(接着層)とで構成される接着フィルムのACF層側からナイフを挿入し、ACF層のみに任意の長さの切り込みを入れてハーフカットを行う。このハーフカットの際、ベースフィルムが切断されないように注意しながら、ACF層にしっかりナイフを挿入する。
(2)次に、図10B及び図10Cに示すように、接着フィルムをベースフィルム側から仮圧着装置の加熱ヘッドにより押圧して、ACF層を加熱しながらパネル(被着体)上に接触させて、ACF層をパネルの数mm〜数mの接合部分に仮貼りする。
(3)次に、ベースフィルムを剥がす(ACF層には、任意の長さの切り込みが入ってい
るので、パネル上には、パネルと接触した任意の長さのACF層のみが残る)。
(4)さらに、ICや配線等を接合させて、本圧着する。
しかしながら、上述した貼り付け(転着)方法によっては、異方性導電フィルム(ACF)等の接着フィルムを被着体に貼り付けるために、ハーフカット及び加熱などを行う必要があるので、工程が複雑になると共に、仮貼り用の大型装置を用いる必要があるという問題があった。
また、前記異方性導電フィルムとして、インクジェット方式により導電性粒子が配列されたもの(例えば、特許文献1)や、単層の導電性粒子を粘着層表面に配列させたもの(例えば、特許文献2)や、接着剤を塗布した面に、インクジェット方式を用いて導電性粒子を含んだ粘性領域を塗布したもの(例えば、特許文献3)が提案されている。
特開2007−115560号公報 特開2007−4868号公報 特開2006−49783号公報
本発明は、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、接合特性を維持しつつ、配線間のショートを防ぐことができる接合体及びその製造方法、並びに、該接合体の製造方法に用いられる異方性導電材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、導電性粒子の使用量を低減すると共に、仮貼り用の大型装置を用いることなく、容易に仮貼りすることができる異方性導電材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決する手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 第1の回路部材と、前記第1の回路部材に電気的に接合された第2の回路部材とを備える接合体の製造方法であって、剥離層と、前記剥離層上に所定の間隔をもって形成され、導電性粒子を含有するドット形状の導電性粘着部とを有する異方性導電材料を、前記第1の回路部材上に所定の間隔をもって形成された第1の配線に貼り付ける貼付工程と、前記第1の配線に貼り付けられた異方性導電材料から前記剥離層を剥離して、前記第1の配線に前記導電性粘着部を転着させる転着工程と、前記転着された導電性粘着部を介して、前記第1の配線と、前記第2の回路部材上に形成された第2の配線とを電気的に接合する接合工程とを含み、前記異方性導電材料が前記第1の配線に貼り付けられる前において、隣接する導電性粘着部の中心間距離が、前記第1の配線の高さ位置における前記第1の配線の配線幅以下であり、且つ、前記導電性粘着部の高さが、前記導電性粒子の最大粒子径よりも大きいことを特徴とする接合体の製造方法である。
該接合体の製造方法では、貼付工程において、剥離層と、前記剥離層上に所定の間隔をもって形成され、導電性粒子を含有するドット形状の導電性粘着部とを有する異方性導電材料が、前記第1の回路部材上に所定の間隔をもって形成された第1の配線に貼り付けられ、転着工程において、前記第1の配線に貼り付けられた異方性導電材料から前記剥離層が剥離されて、前記第1の配線に前記導電性粘着部が転着され、接合工程において、前記転着された導電性粘着部を介して、前記第1の配線と、前記第2の回路部材上に形成された第2の配線とが電気的に接合される。前記異方性導電材料が前記第1の配線に貼り付けられる前において、隣接する導電性粘着部の中心間距離が、前記第1の配線の高さ位置における前記第1の配線の配線幅以下であり、且つ、前記導電性粘着部の高さが、前記導電性粒子の最大粒子径よりも大きい。その結果、接合特性を維持しつつ、配線間のショートを防ぐことができる。
<2> 異方性導電材料が第1の配線に貼り付けられる前において、隣接する導電性粘着部間のスペース幅と、前記隣接する導電性粘着部の一方の最大直径と、前記隣接する導電性粘着部の他方の最大直径との合計が、前記第1の配線の高さ位置における前記第1の配線の配線幅以下である前記<1>に記載の接合体の製造方法である。
<3> 異方性導電材料が第1の配線に貼り付けられる前において、導電性粘着部の最大直径が、隣接する導電性粘着部の中心間距離の1/2倍よりも小さい前記<1>から<2>のいずれかに記載の接合体の製造方法である。
<4> 異方性導電材料が第1の配線に貼り付けられる前において、導電性粘着部の高さが、前記第1の配線の高さよりも低く、前記導電性粘着部の最大直径が、隣接する第1の配線間の高さ位置におけるスペース幅よりも小さい前記<1>から<3>のいずれかに記載の接合体の製造方法である。
<5> 導電性粘着部が、導電性粒子を1ドットあたり5個以上含有する前記<4>に記載の接合体の製造方法である。
<6> 導電性粘着部が、バインダー樹脂及び硬化剤をさらに含む前記<1>から<5>のいずれかに記載の接合体の製造方法である。
<7> バインダー樹脂が、エポキシ樹脂及びアクリル樹脂の少なくともいずれかを含有する前記<6>に記載の接合体の製造方法である。
<8> 硬化剤が、熱硬化剤及び光硬化剤の少なくともいずれかを含有する前記<6>から<7>のいずれかに記載の接合体の製造方法である。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の接合体の製造方法により製造されたことを特徴とする接合体である。
<10> 第1の回路部材と、前記第1の回路部材に電気的に接合された第2の回路部材とを備える接合体であって、前記第1の回路部材上に第1の配線が形成され、前記第2の回路部材上に第2の配線が形成され、前記第1の配線及び前記第2の配線間のみに導電性粒子が存在することを特徴とする接合体である。
該接合体は、前記第1の配線及び前記第2の配線間のみに導電性粒子が存在するので、接合特性を維持しつつ、配線間のショートを防ぐことができる。
<11> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の接合体の製造方法に用いられる異方性導電材料であって、剥離層と、前記剥離層上に形成されたドット形状の導電性粘着部とを備えることを特徴とする異方性導電材料である。
該異方性導電材料は、前記剥離層上に前記導電性粘着部がドット形状に形成されているので、導電性粒子の使用量を低減すると共に、仮貼り用の大型装置を用いることなく、容易に仮貼りすることができる。
<12> 前記<11>に記載の異方性導電材料の製造方法であって、バインダー樹脂、硬化剤、導電性粒子、及び溶媒を含む導電性ペーストを調製する調製工程と、前記調製された導電性ペーストを剥離層上にドット形成するドット形成工程とを含む異方性導電材料の製造方法である。
該接合体の製造方法では、調製工程において、バインダー樹脂、硬化剤、導電性粒子、及び溶媒を含む導電性ペーストが調製され、ドット形成工程において、前記調製された導電性ペーストが剥離層上にドット形成される。
本発明の方法によれば、前記従来における諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、接合特性を維持しつつ、配線間のショートを防ぐことができる接合体及びその製造方法、並びに、該接合体の製造方法に用いられる異方性導電材料及びその製造方法を提供することができる。また、導電性粒子の使用量を低減すると共に、仮貼り用の大型装置を用いることなく、容易に仮貼りすることができる異方性導電材料及びその製造方法を提供することができる。
(接合体の製造方法)
本発明の接合体の製造方法は、貼付工程と、転着工程と、接合工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択した、その他の工程を含む。
<貼付工程>
前記貼付工程は、剥離層と、前記剥離層上に形成され、導電性粒子を含有するドット形状の導電性粘着部とを有する異方性導電材料を、前記第1の回路部材上に所定の間隔をもって形成された第1の配線に貼り付ける工程である。この貼付工程においては、例えば、図1A及び図1Bに示すように、異方性導電材料100を、第1の回路部材200上に所定の間隔をもって形成された第1の配線20に貼り付ける。
<<異方性導電材料>>
前記異方性導電材料としては、剥離層と導電性粘着部とを有してなるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、幅が1mm〜20mmである接着テープなどが挙げられる。例えば、図2A及び図2Bに示すように、異方性導電材料100は、剥離層10と導電性粘着部11とを有する。
−剥離層−
前記剥離層としては、その形状、構造、大きさ、厚み、材料(材質)などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、剥離性の良好なものや耐熱性が高いものが好ましく、例えば、シリコーン等の剥離剤が塗布された透明な剥離PET(ポリエチレンテレフタレート)シートなどが好適に挙げられる。
−導電性粘着部−
前記導電性粘着部としては、前記剥離層上に所定の間隔をもって形成され、導電性粒子を含有するドット形状のものであれば、その形状、構造、大きさ、厚み、材料(材質)などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バインダー樹脂及び硬化剤をさらに含有する導電性粘着部等が挙げられる。例えば、図3に示すように、導電性粘着部11は、ドット形状であり、導電性粒子12を複数個含有する。
隣接するドット形状の導電性粘着部は、お互いに接触しない程度に離れていればよい。
また、剥離層上における配列方法は、縦横一列(図4A)、互い違い(図4B)のいずれであってもよく、他の配列であってもよい。
ドット形状としては、例えば、円形(図4A及び図4B)が挙げられるが、これに限定されるものではなく、隣接するドット形状の導電性粘着部と交わらない形状であれば、例えば、図4Cに示す形状であってもよい。
−−バインダー樹脂−−
前記バインダー樹脂は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エポキシ樹脂及びアクリル樹脂の少なくともいずれかを含有するのが好ましい。
前記エポキシ樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アクリル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エポキシアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記アクリレートをメタクリレートにしたものが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−硬化剤−−
前記硬化剤としては、バインダー樹脂を硬化するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱硬化剤(熱によって活性化される硬化剤)及び光硬化剤(光によって活性化される硬化剤)の少なくともいずれかを含有するのが好ましい。前記熱硬化剤としては、バインダー樹脂がエポキシ樹脂であれば、例えば、アミン系硬化剤、スルホニウム塩が挙げられ、また、バインダー樹脂がアクリル樹脂であれば、例えば、有機過酸化物が挙げられる。また、前記光硬化剤としては、例えば、オニウム塩、スルホニウム塩が挙げられる。
−−導電性粒子−−
前記導電性粒子としては、特に制限はなく、従来の異方性導電接着剤において用いられているものと同じ構成のものを使用することができる。例えば、半田、ニッケル等の金属粒子;金属(ニッケル、金、パラジウム、銅等)メッキで被覆された、樹脂粒子、ガラス粒子あるいはセラミック粒子;更にこれらを絶縁被覆した粒子;などが挙げられる。これらの導電性粒子を用いると、接合する端子及び基板配線の平滑性のばらつきを吸収し、製造時のプロセスマージンを確保することができるほか、応力により接続点が離れた場合でも、導通を確保することができ、高い信頼性が得られる。
前記導電性粒子の中でも、金属被覆樹脂粒子、例えば、ニッケル金メッキ被覆樹脂粒子が好ましく、端子間に前記導電性粒子が入り込むことにより生じるショートを防止可能な点で、前記金属被覆樹脂粒子が、絶縁樹脂により被覆されてなる絶縁粒子がより好ましい。
また、導電性粘着部が、導電性粒子を1ドットあたり1個以上含有することが好ましく、5個以上含有することがより好ましい。
また、粒子径1〜30μmのものを用いることが好ましい。ここで、粒子径とは、金属顕微鏡により測定された粒子径の平均値を意味する。
また、導電性粘着部にはその他の成分が含有されていてもよく、前記その他の成分としては、本発明の効果を害さない限り特に制限はなく、目的に応じて公知の添加剤の中から適宜選択することができ、例えば、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤、難燃剤、シランカップリング剤などが挙げられる。
前記その他の成分の添加量としては、特に制限はなく、前記導電性粒子、前記バインダー樹脂、前記硬化剤などの添加量との関係で、適宜選択することができる。
<<第1の回路部材>>
前記第1の回路部材としては、第1の配線が所定の間隔をもって形成されたものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FPC基板、PWB基板が挙げられる。
<<導電性粘着部のピッチと第1の配線の配線幅との関係>>
前記導電性粘着部のピッチと第1の配線の配線幅との関係としては、図4に示すように、隣接する導電性粘着部11a、11bの中心間距離(ドット形状の導電性粘着部11aの中心線と、導電性粘着部11aに隣接するドット形状の導電性粘着部11bの中心線との間の距離)Pが、第1の配線20a、20bの高さ位置における第1の配線20a、20bの配線幅L以下である(P≦Lを満たす)。このように、隣接する導電性粘着部11a、11bの中心間距離Pが、第1の配線20a、20bの高さ位置における第1の配線20a、20bの配線幅L以下である(P≦Lを満たす)と、第1の配線20a、20b上にドット形状の導電性粘着部11が捕捉される。なお、隣接する導電性粘着部11c、11d間のスペース幅Qと、隣接する導電性粘着部の一方11cの最大直径Xと、隣接する導電性粘着部の他方11dの最大直径Xとの合計Qが、第1の配線20の高さ位置における第1の配線20の配線幅L以下である(Q≦Lを満たす)ことが好ましい。
<<導電性粘着部の高さと導電性粒子の最大粒子径との関係>>
前記導電性粘着部の高さと導電性粒子の最大粒子径との関係としては、図5に示すように、導電性粘着部11の高さYが、導電性粘着部11内の導電性粒子12の最大粒子径よりも大きい(Y>導電性粒子の最大粒子径)。ここで、導電性粒子の最大粒子径とは、金属顕微鏡により測定された各導電性粒子の粒子径(導電性粒子が球径でない場合は最大径)の最大値を意味する。導電性粘着部11の高さYは、前記導電性粘着部11における導電性粒子12の最大粒子径より小さいと、粘着性が低下して異方性導電材料の貼り付け性が問題となる。導電性粘着部11の高さYが大きすぎると、リール製品にした場合、潰れて広がる可能性があるが、隣り合うドット形状の導電性粘着部11と繋がらなければ特に制限を受けるものではない。
<<導電性粘着部の最大直径と導電性粘着部のピッチとの関係>>
前記導電性粘着部の最大直径と導電性粘着部のピッチとの関係としては、図5に示すように、導電性粘着部11の最大直径Xが、隣接する導電性粘着部11a、11bの中心間距離Pの1/2倍よりも小さい(X<P×1/2を満たす)ことが好ましい。このように、導電性粘着部11の最大直径Xが、隣接する導電性粘着部11a、11bの中心間距離Pの1/2倍よりも小さい(X<P×1/2を満たす)と、隣接するドット同士が接触しないので、ドット形状、ドット間距離が変わることがない。
<<導電性粘着部の高さと第1の配線の高さとの関係>>
前記導電性粘着部の高さと第1の配線の高さとの関係としては、図5に示すように、導電性粘着部11の高さYが、第1の配線20の高さHよりも低いことが好ましい。これにより、異方性導電材料が第1の配線に貼り付けられた際に、導電性粘着部11が第1の回路部材200の基板部200aに接触するのを防止することができ、もって第1の配線20のみに導電性粘着部11を転着することができる。
<<導電性粘着部の最大直径と第1の配線のピッチとの関係>>
前記導電性粘着部の最大直径と第1の配線のピッチとの関係としては、図5に示すように、導電性粘部11の最大直径Xが、隣接する第1の配線20a、20b間の高さ位置におけるスペース幅Sよりも小さいことが好ましい。これにより、1つの導電性粘着部11が、隣接する第1の配線20a、20bにまたがって転着されるのを防止することができ、もって配線間のショートを防止することができる。
<転着工程>
前記転着工程は、第1の配線に貼り付けられた異方性導電材料から剥離層を剥離して、前記第1の配線に前記導電性粘着部を転着させる工程である。例えば、図6A及び図6Bに示すように、剥離層10を剥がすと、ドット形状の導電性粘着部11が、第1の回路部材200上に形成された第1の配線20上に転着される。ここで、ドット形状の導電性粘着部11は、第1の配線20上のみに転着され、第1の回路部材200の基板部200a上には転着されていない。
<接合工程>
前記接合工程は、転着された導電性粘着部を介して、第1の配線と、第2の回路部材上に形成された第2の配線とを電気的に接合する工程である。例えば、図7A及び図7Bに示すように、転着された導電性粘着部11を介して、第1の配線20と第2の回路部材300の第2の配線(端子)(不図示)とを接合する。ここで、充填材として、NCP(Non Conductive Paste)、NCF(Non Conductive Film)を挟み込んでもよい。
<<第2の回路部材>>
前記第2の回路部材としては、第1の配線と対応する第2の配線を有し、前記第1及び第2の配線を介して、第1の回路部材と電気的に接合できるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FPC基板、COF基板、TCP基板、PWB基板、IC基板、パネル等が挙げられる。
<その他の工程>
前記その他の工程は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
(接合体)
本発明の接合体は、本発明の接合体の製造方法により製造された接合体である。本発明の接合体の製造方法により製造された接合体は、第1の配線及び第2の配線間のみに導電性粒子が存在する。
(異方性導電材料)
本発明の異方性導電材料は、本発明の接合体の製造方法に用いられる異方性導電材料である。
(異方性導電材料の製造方法)
本発明の異方性導電材料の製造方法は、調製工程と、ドット形成工程とを含み、更に必要に応じて適宜選択した、その他の工程を含む。
<調製工程>
前記調製工程は、バインダー樹脂、硬化剤、導電性粒子、及び溶媒を含む導電性ペーストを調製する工程である。
前記バインダー樹脂、前記硬化剤、及び導電性粒子としては、上述したものが挙げられる。
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、酢酸エチル等が挙げられる。
前記調製の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、攪拌装置を用いて調製する方法等が挙げられる。
<ドット形成工程>
前記ドット形成工程は、調製された導電性ペーストを剥離層上にドット形成する工程である。
前記ドット形成の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェットプリンタ、レーザープリンタ等のドット形成装置を用いてドット形成する方法等が挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1:熱硬化性接着剤A)
フェノキシ樹脂(東都化成社製:YP50)を40部、ビスフェノールA型エポキアクリレート(ダイセルサイテック社製:EB600)を30部、シランカップリング剤(東レダウコーニング社製:Z-6033)を1部、硬化剤(日本油脂社製:パーブチルZ)を2部、導電性粒子(積水化学工業社製:AU205、5μmφ)27部からなる組成物をメチルエチルケトン(MEK)で固形分30%になるよう均一に溶解した熱硬化性接着剤Aを作製した。
(製造例2:粒子密度の少ない熱硬化性接着剤B)
製造例1において、導電性粒子(積水化学工業社製:AU205、5μmφ)の添加量を27部から5部に変更した以外は、製造例1と同様にして熱硬化性接着剤Bを作製した。
(製造例3:光硬化性接着剤C)
製造例1において、硬化剤を、硬化剤(日本油脂社製:パーブチルZ)から光硬化剤(チバスペシャリティーケミカル社製:イルガキュア184)に代えた以外は、製造例1と同様にして光硬化性接着剤Cを作製した。
(製造例4:熱可塑性粘着剤D)
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(日本ゼオン社製:クインタック3450)50部、タッキファイヤー(日本ゼオン社製:クイントンB170)7部、軟和剤(出光興産社製:ダイアナプロセスオイルNS−90S)15部、及び老化防止剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製:イルガノックス#1010)1部、導電粒子(積水化学工業社製:AU205、5μmφ)27部からなる組成物を固形分30%になるようにトルエンに均一に溶解し熱可塑性粘着剤Dを作製した。
(製造例5:熱硬化性ペースト状接着剤P1)
ビスフェノールA型エポキシアクリレート(ダイセルUCB社製:EB600)を95部にリン酸アクリレート(東亞合成社製:PM-2)を1部、シランカップリング剤(東レダウコーニング社製:Z-6033)を1部、硬化剤(日本油脂社製;パーブチルZ)を3部含有させたペースト状接着剤P1を作製した。なお、ペースト状接着剤P1は、接合体を作製する際に、配線間を埋めるものとして使用される。
(製造例6:光硬化性ペースト状接着剤P2)
製造例5において、硬化剤を、硬化剤(日本油脂社製:パーブチルZ)から光硬化剤(チバスペシャリティーケミカル社製:イルガキュア184)に代えた以外は、製造例5と同様にして光硬化性ペースト状接着剤P2を作製した。なお、ペースト状接着剤P2は、接合体を作製する際に、配線間を埋めるものとして使用される。
(製造例7:接着層がシート状の異方性導電材料A)
製造例1で作製した熱硬化性接着剤Aを乾燥後の厚みが25μmになるよう離形フィルム(帝人社製:A-70)上に塗布した後、1mm幅にスリットした異方性導電材料Aを作製した。なお乾燥条件は100℃/10分で行った。
(製造例8:熱硬化ドット型の異方性導電材料B)
<異方性導電材料の作製>
インクジェットプリンタ(キーエンス社製:MK9100、ノズル径34μmφ)に製造例1の熱硬化性接着剤Aを注ぎ、離形フィルム(帝人社製:A-70)に、長辺ピッチ(図5における隣接する導電性粘着部11a、11bの中心間距離P)が80μm、短辺ピッチ(長辺ピッチに対して垂直方向のピッチ)が120μmの一定間隔でドット塗布した後に1mm幅にスリットした異方性導電材料Bを作製した。なお、異方性導電材料Bは、長辺が貼り付けられる配線のピッチ間隔に対応し、短辺が配線の長さに対応して貼り付けられた。
<単位ドット中の導電性粒子数測定>
金属顕微鏡(オリンパス社製:MX-50)の倍率50倍を用いて、作製した異方性導電材料Bの単位ドット中に含有される導電性粒子の数(粒子密度)を測定した(N=20)。結果を表1に示す。
<ドット形状の導電性粘着部の最大直径測定>
金属顕微鏡(オリンパス社製:MX-50)の倍率50倍を用いて、作製した異方性導電材料Bのドット形状の導電性粘着部の最大直径を測定した。結果を表1に示す。
<ドット形状の導電性粘着部の高さ測定>
マイクロメータ(ミツトヨ社製:MDC-25MJ)を用いて、作製した異方性導電材料Bのドット形状の導電性粘着部の高さを測定した。結果を表1に示す。
(製造例9:熱硬化ドット型の異方性導電材料C)
製造例8において、製造例1で作製した熱硬化性接着剤Aを製造例2で作製した熱硬化性接着剤Bに代えた以外は、製造例8と同様にして、異方性導電材料Cを作製し、単位ドット中の導電性粒子数測定、ドット形状の導電性粘着部の最大直径測定、及びドット形状の導電性粘着部の高さ測定を行った。結果を表1に示す。
(製造例10:光硬化ドット型の異方性導電材料D)
製造例8において、製造例1で作製した熱硬化性接着剤Aを製造例3で作製した光硬化性接着剤Cに代えた以外は、製造例8と同様にして、異方性導電材料Dを作製し、単位ドット中の導電性粒子数測定、ドット形状の導電性粘着部の最大直径測定、及びドット形状の導電性粘着部の高さ測定を行った。結果を表1に示す。
(製造例11:熱可塑性ドット型の異方性導電材料E)
製造例8において、製造例1の熱硬化性接着剤Aを製造例4の熱可塑性粘着剤Dに代えた以外は、製造例8と同様にして、異方性導電材料Eを作製し、単位ドット中の導電性粒子数測定、ドット形状の導電性粘着部の最大直径測定、及びドット形状の導電性粘着部の高さ測定を行った。結果を表1に示す。
(製造例12:長辺120μmピッチの熱硬化ドット型の異方性導電材料F)
製造例8において、長辺ピッチを80μmから120μmに変えた以外は、製造例8と同様にして、異方性導電材料Fを作製し、単位ドット中の導電性粒子数測定、ドット形状の導電性粘着部の最大直径測定、及びドット形状の導電性粘着部の高さ測定を行った。結果を表1に示す。
(製造例13:長辺160μmピッチの熱硬化ドット型の異方性導電材料G)
製造例8において、長辺ピッチを80μmから160μmに変えた以外は、製造例8と同様にして、異方性導電材料Gを作製し、単位ドット中の導電性粒子数測定、ドット形状の導電性粘着部の最大直径測定、及びドット形状の導電性粘着部の高さ測定を行った。結果を表1に示す。
(製造例14:導電性粒子の粒子径よりも高さが低い熱硬化ドット型の異方性導電材料H)
製造例8において、固形分30%から固形分15%に変更した以外は、製造例8と同様にして、異方性導電材料Hを作製し、単位ドット中の導電性粒子数測定、ドット形状の導電性粘着部の最大直径測定、及びドット形状の導電性粘着部の高さ測定を行った。結果を表1に示す。
表1から、異方性導電材料B、C、D、E、F、Gにおいて、ドット形状の導電性粘着部の最大直径及び高さがほぼ同程度であることから、ドット形状の導電性粘着部の最大直径及び高さを制御することができることが判る。また、異方性導電材料B、D、E、F、Gについて、粒子密度がほぼ同等であり、導電性粒子の添加量を低減して意図的に粒子密度を低減させた異方性導電材料Cでは、異方性導電材料B、D、E、F、Gよりも粒子密度を低減していることが判る。また、異方性導電材料Hでは、接着剤組成物の固形分を15%と低くすることで、ドット形状の導電性粘着部の高さを導電性粒子の粒子径5μmよりも低い4μmとした。
(実施例1:ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FB)
FPC基板(200μmピッチ、L/S=120μm/80μm、Cu厚18μm、Snメッキ、ポリイミド膜厚38μm)の端子部(第1の配線部)に異方性導電材料Bを載置し、ゴムローラーで押し付け、離形フィルムを剥離して、ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FBを作製した。
<転着性の確認>
作製したFPC基板FBについて、金属顕微鏡(オリンパス社製:MX-50)の倍率10倍で単位端子(単位配線)あたりのドット形状の導電性粘着部の転着個数を測定した。結果を表2に示す。
(実施例2:ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FD)
実施例1において、異方性導電材料Bを異方性導電材料Dに代えた以外は、実施例1と同様にして、ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FDを作製し、単位端子あたりのドット形状の導電性粘着部の転着個数を測定した。結果を表2に示す。
(実施例3:ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FE)
実施例1において、異方性導電材料Bを異方性導電材料Eに代えた以外は、実施例1と同様にして、ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FEを作製し、単位端子あたりのドット形状の導電性粘着部の転着個数を測定した。結果を表2に示す。
(実施例4:ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FF)
実施例1において、異方性導電材料Bを異方性導電材料Fに代えた以外は、実施例1と同様にして、ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FFを作製し、単位端子あたりのドット形状の導電性粘着部の転着個数を測定した。結果を表2に示す。
(比較例1:ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FG)
実施例1において、異方性導電材料Bを異方性導電材料Gに代えた以外は、実施例1と同様にして、ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FGを作製し、単位端子あたりのドット形状の導電性粘着部の転着個数を測定した。結果を表2に示す。
(比較例2:ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FH)
実施例1において、異方性導電材料Bを異方性導電材料Hに代えた以外は、実施例1と同様にして、ドット形状の導電性粘着部が転着されたFPC基板FHを作製し、単位端子あたりのドット形状の導電性粘着部の転着個数を測定した。結果を表2に示す。
表2から、実施例1〜4のFPC基板FB、FD、FE、FFでは、隣接する導電性粘着部の中心間距離P(80〜120μm)が、第1の配線の高さ位置における第1の配線の配線幅L(120μm)以下であり、且つ、導電性粘着部の高さH(8μm)が、導電性粒子の粒子径(5μm)よりも大きいので、転着個数を8個以上にすることができることが判った。一方、比較例1のFPC基板FGでは、隣接する導電性粘着部の中心間距離P(160μm)が、第1の配線の高さ位置における第1の配線の配線幅L(120μm)よりも大きい値であるために、転着個数が少なく、転着不良が発生した。また、比較例2のFPC基板FHでは、導電性粘着部の高さH(4μm)が、導電性粒子の粒子径(5μm)よりも小さいために、転着個数が少なく、転着不良が発生した。
(比較例3:接合体A)
ITOパターンガラス(200μmピッチ、L/S=120μm/80μm、10Ω/□)に製造例7で作製した異方性導電材料Aを80℃/1MPa/2secで貼り付けて、離形フィルムを剥離した後、FPC基板(200μmピッチ、L/S=120μm/80μm、Cu厚18μm、Snメッキ、ポリイミド膜厚38μm)を位置合わせして、接続をおこなった。接続条件は2.0mm幅ヒートツールを用いて190℃/4MPa/10secで行い、接合体Aを作製した。作製した接合体Aについて、4端子法を用いて電流1mAを流したときの接続抵抗を測定した。結果を表3に示す。
(実施例5:接合体B)
ITOパターンガラス(200μmピッチ、L/S=120μm/80μm、10Ω/□)上に製造例5で作製したペースト状接着剤P1を塗布して、実施例1で作製したFPC基板FBを位置合わせして、比較例3と同じ接続条件で接合体Bを作製した。作製した接合体Bについて、4端子法を用いて電流1mAを流したときの接続抵抗を測定した。結果を表3に示す。
(実施例6:接合体E)
実施例5において、FPC基板FBを実施例3で作製したFPC基板FEに代えた以外は、実施例5と同様にして、接合体Eを作製し、接続抵抗を測定した。結果を表3に示す。
(実施例7:接合体F)
実施例5において、FPC基板FBを実施例4で作製したFPC基板FFに代えた以外は、実施例5と同様にして、接合体Fを作製し、接続抵抗を測定した。結果を表3に示す。
(比較例4:接合体G)
実施例5において、FPC基板FBを比較例1で作製したFPC基板FGに代えた以外は、実施例5と同様にして、接合体Gを作製し、接続抵抗を測定した。結果を表3に示す。
(比較例5:接合体H)
実施例5において、FPC基板FBを比較例2で作製したFPC基板FHに代えた以外は、実施例5と同様にして、接合体Hを作製し、接続抵抗を測定した。結果を表3に示す。
(実施例8:接合体I)
比較例3で使用したITOパターンガラス上に、製造例6で作製したペースト状接着剤P2を塗布して、実施例2で作製したFDを位置合わせして、石英ガラスのステージの下から高圧水銀灯(東芝ライテック社製:H1000L)を用いて照射度500mJ/cm2で10sec照射した。圧力は120℃に加熱された2.0mm幅のヒートツールを用いて上から4MPaでFPCを押し込み接続を行い、接合体Iを作製した。作製した接合体Iについて、4端子法を用いて電流1mAを流したときの接続抵抗を測定した。結果を表3に示す。
(実施例9:接合体J)
実施例8において、FPC基板FDを実施例3で作製したFPC基板FEに代えた以外は、実施例8と同様にして、接合体Jを作製し、接続抵抗を測定した。結果を表3に示す。
表3から、実施例1〜4のFPC基板FB、FD、FE、FFを用いた接合体B、E、F、I、J(実施例5〜9)については、導通信頼性が良好である(比較例3と同等である)のに対して、比較例1及び2のFPC基板FG、FHを用いた接合体G、H(比較例4及び5)については、導通信頼性が不良であることが判った。
<粒子捕捉数と接続抵抗上昇値との関係>
FPC基板(200μmピッチ、L/S=120μm/80μm、Cu厚18μm、Snメッキ、ポリイミド膜厚38μm)の端子に、製造例9で作製した異方性導電材料Cのドット形状の導電性粘着部を単位端子あたりに1個転着させ、比較例3と同様に接続を行い、1個〜8個の導電性粒子が1個のドット形状の導電性粘着部内に含まれた接合体を8種作製した。1配線あたりの粒子捕捉数と環境試験85℃/85%/500hr後の接続抵抗上昇値の関係を図8に示す。粒子捕捉数は金属顕微鏡を用いてカウントした。
図8では、1個のドット形状の導電性粘着部内に5個以上の導電性粒子が含有されていると(1配線あたりの粒子捕捉数が5個以上であると)、抵抗値が2Ω以下となっていることから、導電性粘着部が5個以上の導電性粒子を内部に含有すると、良好な導通信頼性が得られることが判った。
(比較例6及び実施例10)
比較例3及び実施例5で接合体A、Bを作製する際に、FPC基板とITOガラスの間に15μm厚のPETシートを0.2mmの幅で異方性導電材料と一緒に挟み込んで接続おこなった。それぞれの接合体をL、Mとした。接合体Lは挟み込んだPETに流れ込んだ導電粒子が塞き止められた状態になっていたのに対して、接合体Mは端子間に粒子は存在せず、粒子も塞き止められていなかった。
<絶縁性試験>
作製した接合体L、Mについて端子間に電圧30Vを印加したときのショート発生率を測定した。それぞれ100ポイント測定した。結果を表4に示す。
表4から、実施例1で作製したFPC基板FBを用いた接合体M(実施例10)については、全くショートが発生しなかった(端子間の絶縁性が保たれていた)のに対し、製造例7で作製した異方性導電材料A(接着層がシート状であって、ドット型でない)を用いて導電性粘着部を転着させた接合体L(比較例6)については、特に、環境試験85℃/85%/500hr後におけるショート発生率が高いことが判った。接合体Lでショートが発生した理由としては、配線(端子)間スペースに導電性粒子が存在するためと考えられる。
本実施例では、FPC基板等のCOF(チップ オン フィルム)基板にドット形状の導電性粘着部を転着させているが、ITOパターンガラスに転着させても同様の結果となる。
また、本発明の異方性導電材料は、COF基板/Glass基板の接続に限らず、COF基板/PWB基板、COF基板/COF基板、IC基板/Glass基板、IC基板/PWB基板などの接合に対応可能である。
図1Aは、本発明の接合体の製造方法における貼付工程を説明するための工程図である(その1)。 図1Bは、本発明の接合体の製造方法における貼付工程を説明するための工程図である(その2)。 図2Aは、本発明の異方性導電材料の上面図である。 図2Bは、本発明の異方性導電材料の断面図である。 図3は、図2Aにおけるドット形状の導電性粘着部の拡大図である。 図4Aは、図3の導電性粘着部の配列の一例を示す図である(その1)。 図4Bは、図3の導電性粘着部の配列の一例を示す図である(その2)。 図4Cは、図3の導電性粘着部の形状の一例を示す図である。 図5は、図3の導電性粘着部のピッチを説明するための図である。 図6Aは、本発明の接合体の製造方法における転着工程を説明するための工程図である(その1)。 図6Bは、本発明の接合体の製造方法における転着工程を説明するための工程図である(その2)。 図7Aは、本発明の接合体の製造方法における接合工程を説明するための工程図である(その1)。 図7Bは、本発明の接合体の製造方法における接合工程を説明するための工程図である(その2)。 図8は、粒子捕捉数と抵抗値との関係を示すグラフである。 図9Aは、従来の異方性導電フィルムの上面図である。 図9Bは、従来の異方性導電フィルムの概略説明図である。 図10Aは、ハーフカット方式の一例を示す概略説明図である(その1)。 図10Bは、ハーフカット方式の一例を示す概略説明図である(その2)。 図10Cは、ハーフカット方式の例を示す概略説明図である(その3)。
符号の説明
10 剥離層
11 導電性粘着部
11a 導電性粘着部
11b 導電性粘着部
11c 導電性粘着部
11d 導電性粘着部
12 導電性粒子
20 第1の配線
20a 第1の配線
20b 第1の配線
100 異方性導電材料
200 第1の回路部材
200a 基板部
300 第2の回路部材

Claims (12)

  1. 第1の回路部材と、前記第1の回路部材に電気的に接合された第2の回路部材とを備える接合体の製造方法であって、
    剥離層と、前記剥離層上に所定の間隔をもって形成され、導電性粒子を含有するドット形状の導電性粘着部とを有する異方性導電材料を、前記第1の回路部材上に所定の間隔をもって形成された第1の配線に貼り付ける貼付工程と、
    前記第1の配線に貼り付けられた異方性導電材料から前記剥離層を剥離して、前記第1の配線に前記導電性粘着部を転着させる転着工程と、
    前記転着された導電性粘着部を介して、前記第1の配線と、前記第2の回路部材上に形成された第2の配線とを電気的に接合する接合工程とを含み、
    前記異方性導電材料が前記第1の配線に貼り付けられる前において、隣接する導電性粘着部の中心間距離が、前記第1の配線の高さ位置における前記第1の配線の配線幅以下であり、且つ、前記導電性粘着部の高さが、前記導電性粒子の最大粒子径よりも大きいことを特徴とする接合体の製造方法。
  2. 異方性導電材料が第1の配線に貼り付けられる前において、隣接する導電性粘着部間のスペース幅と、前記隣接する導電性粘着部の一方の最大直径と、前記隣接する導電性粘着部の他方の最大直径との合計が、前記第1の配線の高さ位置における前記第1の配線の配線幅以下である請求項1に記載の接合体の製造方法。
  3. 異方性導電材料が第1の配線に貼り付けられる前において、導電性粘着部の最大直径が、隣接する導電性粘着部の中心間距離の1/2倍よりも小さい請求項1から2のいずれかに記載の接合体の製造方法。
  4. 異方性導電材料が第1の配線に貼り付けられる前において、導電性粘着部の高さが、前記第1の配線の高さよりも低く、前記導電性粘着部の最大直径が、隣接する第1の配線間の高さ位置におけるスペース幅よりも小さい請求項1から3のいずれかに記載の接合体の製造方法。
  5. 導電性粘着部が、導電性粒子を1ドットあたり5個以上含有する請求項4に記載の接合体の製造方法。
  6. 導電性粘着部が、バインダー樹脂及び硬化剤をさらに含む請求項1から5のいずれかに記載の接合体の製造方法。
  7. バインダー樹脂が、エポキシ樹脂及びアクリル樹脂の少なくともいずれかを含有する請求項6に記載の接合体の製造方法。
  8. 硬化剤が、熱硬化剤及び光硬化剤の少なくともいずれかを含有する請求項6から7のいずれかに記載の接合体の製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の接合体の製造方法により製造されたことを特徴とする接合体。
  10. 第1の回路部材と、前記第1の回路部材に電気的に接合された第2の回路部材とを備える接合体であって、前記第1の回路部材上に第1の配線が形成され、前記第2の回路部材上に第2の配線が形成され、前記第1の配線及び前記第2の配線間のみに導電性粒子が存在することを特徴とする接合体。
  11. 請求項1から8のいずれかに記載の接合体の製造方法に用いられる異方性導電材料であって、剥離層と、前記剥離層上に形成されたドット形状の導電性粘着部とを備えることを特徴とする異方性導電材料。
  12. 請求項11に記載の異方性導電材料の製造方法であって、
    バインダー樹脂、硬化剤、導電性粒子、及び溶媒を含む導電性ペーストを調製する調製工程と、
    前記調製された導電性ペーストを剥離層上にドット形成するドット形成工程とを含む異方性導電材料の製造方法。
JP2008084399A 2008-03-27 2008-03-27 接合体及びその製造方法、並びに、異方性導電材料及びその製造方法 Active JP5049176B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008084399A JP5049176B2 (ja) 2008-03-27 2008-03-27 接合体及びその製造方法、並びに、異方性導電材料及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008084399A JP5049176B2 (ja) 2008-03-27 2008-03-27 接合体及びその製造方法、並びに、異方性導電材料及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009238635A true JP2009238635A (ja) 2009-10-15
JP5049176B2 JP5049176B2 (ja) 2012-10-17

Family

ID=41252321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008084399A Active JP5049176B2 (ja) 2008-03-27 2008-03-27 接合体及びその製造方法、並びに、異方性導電材料及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5049176B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011093207A1 (ja) * 2010-02-01 2011-08-04 ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 異方性導電フィルム、接合体及び接続方法
WO2016204136A1 (ja) * 2015-06-16 2016-12-22 デクセリアルズ株式会社 接続体、接続体の製造方法、検査方法
CN114507488A (zh) * 2016-10-03 2022-05-17 昭和电工材料株式会社 导电性膜、卷绕体、连接结构体和连接结构体的制造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6661969B2 (ja) * 2014-10-28 2020-03-11 デクセリアルズ株式会社 異方性導電フィルム及び接続構造体

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02151045A (ja) * 1988-12-02 1990-06-11 Hitachi Ltd 電子部品の接続構造体および電子部品の接続形成方法
JPH0575250A (ja) * 1991-07-14 1993-03-26 Sony Chem Corp 電気的接続方法
JPH0574846A (ja) * 1991-07-14 1993-03-26 Sony Chem Corp 電気的接続方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02151045A (ja) * 1988-12-02 1990-06-11 Hitachi Ltd 電子部品の接続構造体および電子部品の接続形成方法
JPH0575250A (ja) * 1991-07-14 1993-03-26 Sony Chem Corp 電気的接続方法
JPH0574846A (ja) * 1991-07-14 1993-03-26 Sony Chem Corp 電気的接続方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011093207A1 (ja) * 2010-02-01 2011-08-04 ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 異方性導電フィルム、接合体及び接続方法
CN102741943A (zh) * 2010-02-01 2012-10-17 索尼化学&信息部件株式会社 异向性导电膜、接合体以及粘结方法
CN102741943B (zh) * 2010-02-01 2016-02-10 迪睿合电子材料有限公司 异向性导电膜、接合体以及粘结方法
WO2016204136A1 (ja) * 2015-06-16 2016-12-22 デクセリアルズ株式会社 接続体、接続体の製造方法、検査方法
JP2017005225A (ja) * 2015-06-16 2017-01-05 デクセリアルズ株式会社 接続体、接続体の製造方法、検査方法
US10368443B2 (en) 2015-06-16 2019-07-30 Dexerials Corporation Connection body, method for manufacturing connection body, and method for inspecting same
CN114507488A (zh) * 2016-10-03 2022-05-17 昭和电工材料株式会社 导电性膜、卷绕体、连接结构体和连接结构体的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5049176B2 (ja) 2012-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5143967B2 (ja) 異方性導電材料及び接続構造体
JP5226562B2 (ja) 異方性導電フィルム、並びに、接合体及びその製造方法
WO2010058782A1 (ja) 接続フィルム、並びに、接合体及びその製造方法
TW200810243A (en) Conducting particles placement sheet and anisotropic conductive film
WO2019188372A1 (ja) 導電材料、及び接続体の製造方法
JP5049176B2 (ja) 接合体及びその製造方法、並びに、異方性導電材料及びその製造方法
JP6297381B2 (ja) 接着フィルム、フィルム巻装体、接続体の製造方法
JP5816456B2 (ja) 異方性導電接続材料、フィルム積層体、接続方法及び接続構造体
JP5010493B2 (ja) 接着フィルムの転着方法
JP5896732B2 (ja) 異方性導電材料及び接続構造体
JP6783537B2 (ja) 接続体の製造方法
JP6517130B2 (ja) リペア方法、及び接続方法
JP4670859B2 (ja) 接続部材及びこれを用いた電極の接続構造
JP2012079927A (ja) 半田付け可能な導電性構造物
JP2008112732A (ja) 電極の接続方法
WO2013146479A1 (ja) 接続体の製造方法、電子部品の接続方法、接続部材、接続部材の製造方法
JP2007048687A (ja) 導電性粒子転写シート及び接続構造体
JP2018135517A (ja) 接着フィルム、フィルム巻装体、接続体の製造方法
JP2015162496A (ja) 接続体の製造方法、フレキシブル基板の接続方法、接続体及びフレキシブル基板
JP4254849B2 (ja) マルチチップ実装法
JP2014192453A (ja) 回路部材の接続方法、及び接合体
JP4670858B2 (ja) リペア性の付与方法及び接続部材
JP4670857B2 (ja) リペア性の付与方法及び接続部材
JP2008103347A (ja) 接続部材及びこれを用いた電極の接続構造
JP2008112731A (ja) 接続部材及びこれを用いた電極の接続構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101008

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120313

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120626

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120720

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150727

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5049176

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250