JP2009236041A - 燃料ポンプのローラリフタ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ポンプに備えられたローラリフタにおけるローラ軸の回転を防止可能とする構成を提供する。
【解決手段】ローラ軸支持孔51dの内周面の周方向の一箇所に、ローラ軸支持孔51dの軸心に略沿う方向に延びる溝54を形成する。ローラ軸支持孔51dにローラ軸53aを挿通して、その端面にカシメ加工を施した際、ローラ軸53aの変形部分の一部が溝54に入り込みローラ軸支持孔51dの開放側端縁部分に周方向で引っ掛かる状態となる。これにより、リフタ本体51aに対するローラ軸53aの回転は規制されることになり、ローラ軸53aの外周面とローラ軸支持孔51dの内周面との間の摺動を回避できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えば筒内直噴型エンジン等の内燃機関に適用され、燃料噴射弁(インジェクタ)に向けて高圧燃料を供給するための燃料ポンプにおけるローラリフタ構造に係る。特に、本発明は、リフタ本体にローラ軸をカシメ加工によって組み付けるようにした構造の改良に関する。
自動車等に搭載される筒内直噴型エンジンにおいては、燃料圧力を燃焼室内の圧力よりも高くして燃料噴射を行う必要があるため、燃料タンクから送られてきた燃料を高圧燃料ポンプで加圧してインジェクタに向けて供給している。
筒内直噴型エンジンの燃料供給系としては、例えば、下記の特許文献1に開示されているように、燃料タンクから燃料を送り出すフィードポンプと、このフィードポンプによって送り出された燃料を加圧する高圧燃料ポンプと、高圧燃料ポンプによって加圧された燃料を貯留するデリバリパイプと、エンジンの各気筒ごとに配置されたインジェクタとを備えるものが知られている。各インジェクタの開弁制御によりデリバリパイプ内に貯留されている高圧燃料は、インジェクタから燃焼室内に直接噴射される。
そして、このような燃料供給系に用いられる高圧燃料ポンプとしては、例えば、シリンダ内に往復摺動可能に挿入されたプランジャと、これらシリンダとプランジャとによって区画形成された加圧室と、リフタガイド内に往復摺動可能に配設されているとともに、プランジャに連結されたリフタと、このリフタをカムの外周面側に押圧する圧縮コイルばねとを備えるものがある。カムの回転にともなって、カムノーズがリフタから退避するときにプランジャが移動して加圧室の容積が拡大する行程(吸入行程)と、カムノーズによってリフタが押され、それにともなってプランジャが移動して加圧室の容積が縮小する行程(加圧行程)とを繰り返すことにより、燃料をデリバリパイプ等に加圧して供給する構造となっている。
ところで、上述のような構造の高圧燃料ポンプにおいて、互いに接触するカムとリフタとの間での摺動抵抗を抑制するために、下記の特許文献2に開示されているように、リフタをローラリフタとして構成したものが知られている。つまり、略筒型のリフタ本体に、上記カムの軸線に沿う方向に貫通する貫通孔を形成しておき、この貫通孔にローラ軸を挿入して固定すると共に、このローラ軸によってローラを回転自在に支持した構成となっている。これにより、ローラの外周面とカムの外周面とが当接することになり、ローラがカムの外周面に沿って回転しながらカムからの押圧力をリフタが受けることになって、各接触面同士の摺動抵抗を抑制できる。
特開2001−3836号公報 特開2003−314212号公報
ところで、特許文献2にも開示されているように、従来のローラリフタ構造では、上記リフタ本体に対するローラ軸の固定構造としては、カシメ加工が一般に採用されている。つまり、リフタ本体に形成した貫通孔に対してローラ軸を挿入しておき、このローラ軸の両端面に対しカシメ用の工具を利用してカシメ加工を行い、このローラ軸の両端部分を外周側へ押し広げるように変形(塑性変形)させることで、この変形部分を貫通孔の開口縁部に係合させるようにしていた。このカシメ加工により、ローラ軸が上記貫通孔から抜け落ちてしまうことを防止できる。
しかしながら、従来のカシメ加工によるローラ軸の固定構造では、ローラ軸の回転を規制できない可能性があり、ローラからの回転力を受けるなどしてローラ軸が貫通孔に対して相対的に回転してしまう可能性があった。そして、このようなローラ軸の回転が発生すると、ローラ軸の外周面と貫通孔の内周面との間での摺動により、これら部材に摩耗が発生したり、その摩耗により生じた異物(金属粉など)がベアリングの軸受け性能に悪影響を与えるなどして動力伝達ロスを悪化させる原因となる可能性があった。
本発明の発明者は、上記課題の発生原因について考察を行った。そして、従来のカシメ加工では、ローラ軸の変形が、その周方向の全体に亘って均一となってしまい、周方向の移動(回転)を阻止するような変形を得ることができないために上記ローラ軸の回転が発生してしまうことを見出した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃料ポンプに備えられたローラリフタにおけるローラ軸の回転を防止可能とする構成を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、ローラ軸をカシメ加工することによってこのローラ軸が取り付けられるローラ軸支持孔の開口縁部分の形状を変更することで、カシメ加工後のローラ軸の塑性変形が、そのローラ軸自身の回転を阻止する形状となるようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、シリンダ内に往復移動可能に挿入されて加圧室を区画形成するプランジャと、このプランジャがシリンダ内で往復移動するようにカムからの押圧力をプランジャに伝達するリフタとを備えていると共に、このリフタが、ローラ軸支持孔を有するリフタ本体と、このローラ軸支持孔に挿通され且つこのローラ軸支持孔の開放側端縁部分にカシメ加工によって取り付けられたローラ軸と、このローラ軸によって回転自在に支持されたローラとを備えて成るローラリフタとして構成されている燃料ポンプのローラリフタ構造を前提とする。この燃料ポンプのローラリフタ構造に対し、上記リフタ本体に形成されているローラ軸支持孔にローラ軸が挿通された状態でこのローラ軸がカシメ加工される際に、ローラ軸の変形形状が、ローラ軸の周方向の少なくとも一部分が不均一となってリフタ本体に対するローラ軸の回転が規制される形状となるように、上記リフタ本体に変形形状ガイド手段を設けている。
この特定事項により、燃料ポンプの燃料吐出動作としては、カムからの押圧力をローラリフタが受け、それに伴ってシリンダ内でプランジャが往復移動することで燃料加圧動作および燃料吐出動作が行われることになる。この際、ローラ軸に支持されているローラがカムの外周面に沿って回転しながらカムからの押圧力をリフタが受けることになるので、各接触面同士の摺動が抑制されて動力伝達ロスが削減されている。一方、ローラを回転自在に支持しているローラ軸は、リフタ本体に形成されているローラ軸支持孔に挿通された状態でカシメ加工されており、その塑性変形によってローラ軸支持孔の開放側端縁部分に係合され、これによりリフタ本体に取り付けられている。
そして、本発明では、上記カシメ加工によるローラ軸の変形形状がローラ軸の周方向に亘って不均一となるように、リフタ本体に変形形状ガイド手段が設けられている。この変形形状ガイド手段が設けられていることに伴うローラ軸における周方向の不均一な変形(カシメ加工による塑性変形)によって、ローラ軸に回転方向の力が作用した場合であっても、この不均一な変形部分がローラ軸支持孔の開放側端縁部分に周方向で引っ掛かることによりローラ軸のリフタ本体に対する回転は規制されることになる。その結果、ローラ軸の外周面とローラ軸支持孔の内周面との間の摺動は生じにくく、これら部材の摩耗を抑制することができ、金属粉などの異物の発生も抑制されて、この異物が原因となる動力伝達ロスの悪化を防止することができる。
上記変形形状ガイド手段の具体的な構成としては以下のものが挙げられる。先ず、ローラ軸支持孔の内周面の周方向の一箇所または複数箇所において、ローラ軸支持孔の軸心に略沿う方向に延びる溝により変形形状ガイド手段を構成したものである。
また、上記ローラ軸支持孔の開放側端縁部分に面取り加工を施しておき、この面取り加工部分の周方向の一箇所または複数箇所に形成された溝により変形形状ガイド手段を構成したものも挙げられる。この場合のより具体的な構成としては、上記面取り加工部分からリフタ本体の外面に亘って上記溝を形成することが挙げられる。
このように変形形状ガイド手段として溝を形成しておくことにより、ローラ軸にカシメ加工を施した際には、ローラ軸の変形部分の一部は上記溝に入り込みローラ軸支持孔の開放側端縁部分に周方向で引っ掛かる状態となる。このため、リフタ本体に対するローラ軸の回転は規制されることになって、ローラ軸の外周面とローラ軸支持孔の内周面との間の摺動を回避できる。
特に、燃料ポンプの駆動時にローラ軸からリフタ本体に対して作用する荷重の作用箇所は、主にローラ軸支持孔の内面であってローラ軸と接触している箇所(上記面取り加工が施されていない箇所)となっている。この場合、上述した如く面取り加工部分に溝を形成したものにあっては、ローラ軸からの荷重が殆ど作用しない面取り加工部分に溝が形成されていることになるので、この溝に応力集中が生じることが抑制され、ローラリフタの耐久性の向上を図りながらも上記ローラ軸のリフタ本体に対する回転を規制することができる。
上記変形形状ガイド手段としての溝の形成位置として具体的には、ローラ軸支持孔の開口縁の周方向において、リフタがカムから受ける押圧力の作用方向に対して略直交する位置に設定されている。例えばリフタとカムとが上下に配置されていることでリフタがカムから受ける押圧力の作用方向が鉛直方向である場合には、溝の形成位置としては、ローラ軸支持孔の開口縁の水平方向両側または一方側の位置に設定される。
これにより、リフタがカムから受ける押圧力が、溝の形成位置に直接的に作用することは回避され、これによっても、溝に応力集中が生じることが抑制されて、ローラリフタの耐久性の向上を図りながらもローラ軸のリフタ本体に対する回転を規制することができる。
上記変形形状ガイド手段の他の具体的な構成としては以下のものも挙げられる。上記ローラ軸支持孔の開放側端縁部分に面取り加工を施しておき、ローラ軸支持孔の軸線に直交する方向における上記面取り加工部分の面取り幅寸法を、その周方向に亘って不均一に形成することで変形形状ガイド手段を構成したものである。
この場合のより具体的な構成としては、上記ローラ軸支持孔が開放するリフタ本体の外面を、ローラ軸支持孔の軸心に対して傾斜して形成する。また、このローラ軸支持孔の軸心を中心とする円錐台形状にローラ軸支持孔の開放側端縁部分を面取り加工する。これにより、ローラ軸支持孔の軸線に直交する方向の面取り幅寸法を、面取り加工部分の周方向に亘って不均一に形成している。
この特定事項によれば、応力が集中するような形状の加工を有しない構成とすることができるので、この場合にも、ローラリフタの耐久性の向上を図りながらも上記ローラ軸のリフタ本体に対する回転を規制することができる。また、上述した如くリフタ本体の外面をローラ軸支持孔の軸心に対して傾斜させておくことで、面取り幅寸法を、面取り加工部分の周方向に亘って不均一に形成することが可能であるため、特別な面取り加工を必要とすることなく、ローラ軸のリフタ本体に対する回転を規制する機能を発揮させることができる。
上記変形形状ガイド手段の更なる他の構成としては以下のものが挙げられる。つまり、ローラ軸の一端側を支持しているローラ軸支持孔の開口縁の軸心と、ローラ軸の他端側を支持しているローラ軸支持孔の開口縁の軸心とを偏心させることで変形形状ガイド手段を構成したものである。
この特定事項によれば、ローラ軸支持孔にローラ軸を挿入した状態では、ローラ軸支持孔の内面に対してローラ軸の外面が傾斜した状態となり、これらローラ軸支持孔の内面とローラ軸の外面との間の隙間の形状がその周方向に亘って不均一となる。この状態で、ローラ軸に対してカシメ加工を行うと、上記隙間の形状に略合致した形状にローラ軸が塑性変形することになり、その変形形状は周方向に亘って不均一となる。これにより、ローラ軸のリフタ本体に対する回転を規制することができる。このような構成によれば、加工工数を増加させることなしに上記変形形状ガイド手段を設けることができ、加工コストを増大させることなしに上記ローラ軸のリフタ本体に対する回転を規制することができる。
本発明では、ローラ軸をカシメ加工することによってこのローラ軸が取り付けられるリフタ本体のローラ軸支持孔の開口縁部分の形状を変更することで、カシメ加工後のローラ軸の塑性変形が、ローラ軸の周方向に亘って不均一となるようにしている。このため、ローラ軸のリフタ本体に対する回転を規制でき、ローラ軸の外周面とローラ軸支持孔の内周面との間の摺動は生じにくくなる。その結果、これら部材の摩耗を抑制することができ、金属粉などの異物の発生も抑制されて、この異物が原因となる動力伝達ロスの悪化を防止することができる。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
以下では、自動車に搭載される筒内直噴型多気筒(例えば6気筒)ガソリンエンジンに用いられる高圧燃料ポンプのローラリフタ(以下では、単にリフタと呼ぶ場合もある)に本発明を適用した場合について説明する。
−燃料供給装置100−
高圧燃料ポンプの具体構成について説明する前に、この高圧ポンプが適用される燃料供給装置100の概略構成について、図1を参照して説明する。
図1に例示する燃料供給装置100は、燃料タンク101から燃料を送り出すフィードポンプ102と、このフィードポンプ102によって送り出された燃料を加圧して各気筒(6気筒)のインジェクタ4,4,…に向けて吐出する高圧燃料ポンプ1とを備えている。
高圧燃料ポンプ1は、その具体構成については後述するが、シリンダ21と、プランジャ23と、加圧室22と、電磁スピル弁30とを備えている。
プランジャ23は、エンジンの吸気カムシャフト110に取り付けられたカム111の回転によって駆動され、シリンダ21内を往復移動する。このプランジャ23の往復移動により加圧室22の容積が拡大または縮小する。この実施形態では、吸気カムシャフト110の回転軸線回りに120°の角度間隔をもって3つのカム山(カムノーズ)112,112,112がカム111に形成されている。そして、これら3つのカムノーズ112,112,112によってプランジャ23が押し上げられて、このプランジャ23がシリンダ21内で移動するようになっている。
この実施形態では、エンジンは6気筒型であるため、エンジンの1サイクル中、つまり、クランクシャフトが2回転する間に、各気筒ごとに設けられたインジェクタ4から各1回ずつ、合計6回の燃料噴射が行われることになる。また、エンジンの1サイクルごとに、吸気カムシャフト110が1回転し、高圧燃料ポンプ1からの吐出動作が3回ずつ行われる。
加圧室22は、プランジャ23およびシリンダ21によって区画されている。この加圧室22は、低圧燃料配管104を介してフィードポンプ102に連通している。また、加圧室22は、高圧燃料配管105を介してデリバリパイプ(蓄圧容器)106内に連通している。
デリバリパイプ106には、6つのインジェクタ4,4,…が接続されている。デリバリパイプ106には、パイプ内部の燃料圧力(実燃圧)を検出する燃圧センサ161が配設されている。また、デリバリパイプ106には、リリーフバルブ171を介してリターン配管172が接続されている。
リリーフバルブ171は、デリバリパイプ106内の燃料圧力が所定圧(例えば13MPa)を超えたときに開弁する。このリリーフバルブ171の開弁により、デリバリパイプ106に蓄えられた燃料の一部がリターン配管172を介して燃料タンク101に戻されるようになっている。これにより、デリバリパイプ106内の燃料圧力の過上昇が防止される。
また、リターン配管172と高圧燃料ポンプ1とは、燃料排出配管108(図1では破線で示す)によって接続されており、高圧燃料ポンプ1のプランジャ23とシリンダ21との間隙から漏出した燃料がシールユニット5の上部の燃料収容室6に蓄積され、その後、この燃料収容室6に接続された燃料排出配管108に戻されるようになっている。
低圧燃料配管104には、フィルタ141とプレッシャレギュレータ142とが設けられている。プレッシャレギュレータ142は、低圧燃料配管104内の燃料圧力が所定圧(例えば0.4MPa)を超えたときに低圧燃料配管104内の燃料を燃料タンク101に戻すことによって、この低圧燃料配管104内の燃料圧力を所定圧以下に維持するようになっている。
また、低圧燃料配管104には、パルセーションダンパ107が設けられており、このパルセーションダンパ107によって高圧燃料ポンプ1の作動時における低圧燃料配管104内の燃圧脈動が抑制されるようになっている。さらに、高圧燃料配管105には、高圧燃料ポンプ1から吐出された燃料が逆流することを阻止するための逆止弁151が設けられている。
高圧燃料ポンプ1には、低圧燃料配管104と加圧室22との間を連通または遮断するための電磁スピル弁30が設けられている。電磁スピル弁30は、電磁ソレノイド31を備えており、この電磁ソレノイド31への通電を制御することにより開閉動作する。
次に、この電磁スピル弁30の開閉動作について、図2を参照しながら説明する。
まず、電磁ソレノイド31に対する通電が停止された状態のときには、電磁スピル弁30が圧縮コイルばね37の弾性力によって開弁し、低圧燃料配管104と加圧室22とが連通した状態になる。この状態において、カム111が吸気カムシャフト110とともに回転して、プランジャ23が加圧室22の容積が増大する方向(図1ではプランジャ23が下降する方向)に移動するとき(吸入行程)には、フィードポンプ102から送り出された燃料が低圧燃料配管104を経て加圧室22内に吸入される。
一方、カム111が吸気カムシャフト110とともに回転して、プランジャ23が、加圧室22の容積が収縮する方向(図1ではプランジャ23が上昇する方向)に移動するとき(加圧行程)において、電磁ソレノイド31への通電により電磁スピル弁30が圧縮コイルばね37の弾性力に抗して閉弁すると、低圧燃料配管104と加圧室22との間が遮断され、加圧室22内の燃料圧力が所定値に達した時点で逆止弁40が開放して、高圧の燃料が高圧燃料配管105を通じてデリバリパイプ106に向けて吐出される。
そして、高圧燃料ポンプ1における燃料吐出量の調整は、加圧行程での電磁スピル弁30の閉弁期間を制御することによって行われる。すなわち、電磁スピル弁30の閉弁開始時期を早めて閉弁期間を長くすると燃料吐出量が増加し、電磁スピル弁30の閉弁開始時期を遅らせて閉弁期間を短くすると燃料吐出量が減少するようになる。このように、高圧燃料ポンプ1の燃料吐出量を調整することにより、デリバリパイプ106内の燃料圧力が制御される。
ここで、高圧燃料ポンプ1の燃料吐出量(電磁スピル弁30の閉弁開始時期)を制御するための制御量であるポンプデューティDTについて説明する。このポンプデューティDTは、0〜100%という値の間で変化するものであって、電磁スピル弁30の閉弁期間に対応する吸気カムシャフト110のカム111のカム角度に関係した値である。
具体的には、カム111のカム角度に関して、図2に示すように、電磁スピル弁30の最大閉弁期間に対応したカム角度(最大カム角度)をθ0とし、その最大閉弁期間の目標燃圧に対応するカム角度(目標カム角度)をθとすると、ポンプデューティDTは、最大カム角度θ0に対する目標カム角度θの割合(DT=θ/θ0)で表される。従ってポンプデューティDTは、目標とする電磁スピル弁30の閉弁期間(閉弁開始時期)が最大閉弁期間に近づくほど100%に近い値となり、目標とする閉弁期間が「0」に近づくほど0%に近い値となる。
そして、ポンプデューティDTが100%に近づくほど、ポンプデューティDTに基づいて調整される電磁スピル弁30の閉弁開始時期は早められ、電磁スピル弁30の閉弁期間は長くなる。その結果、高圧燃料ポンプ1の燃料吐出量が増加して実燃圧が上昇するようになる。また、ポンプデューティDTが0%に近づくほど、ポンプデューティDTに基づいて調整される電磁スピル弁30の閉弁開始時期は遅らされ、電磁スピル弁30の閉弁期間は短くなる。その結果、高圧燃料ポンプ1の燃料吐出量が減少して実燃圧が低下するようになる。なお、上記ポンプデューティDTの算出手順の詳細についてはここでは説明を省略する。
−高圧燃料ポンプ1の具体構成−
次に、高圧燃料ポンプ1の具体構成について、図3を参照して説明する。
図3に例示する高圧燃料ポンプ1は、プランジャタイプのポンプであって、ハウジング10内に設けられたポンプ部20と、電磁スピル弁30と、逆止弁40とを備えている。
ポンプ部20は、シリンダ21と、加圧室22と、プランジャ23と、リフタ51とを備えている。シリンダ21は、ハウジング10の中央部に形成され、その先端側(図3における上端側)に加圧室22が形成される。プランジャ23は、ほぼ円柱形状の部材であって、シリンダ21内にその軸線方向(ここでは上下方向)の摺動が可能に挿入されている。
リフタ51は、略筒状のリフタ本体51aを備えている。このリフタ本体51aの軸心方向(図3における上下方向)に中間部には隔壁部51cが一体形成されており、この隔壁部51cの上側の空間に、プランジャ23の基端部(下端部)、リテーナ26、圧縮コイルばね27等が収納されている。リフタ本体51aの下部(上記隔壁部51cの下部)は、ローラ支持部51bとして構成されており、このローラ支持部51bには、吸気カムシャフト110の軸心に対して平行に延びる軸心回りに回転自在なローラ53が支持されている。そして、このローラ53の下端がカム111の外周面に当接可能となっている。このように、リフタ51は所謂ローラリフタとして構成されている。
上記ローラ53は、例えば、多数のころ53b,53b,…を有するころ軸受け(図4参照)を介して、ローラ支持部51bに固定されたローラ軸53aによって回転自在に支持されている。そして、この実施形態では、カム111の外周面とローラ53の外周面との接触部(カム・ローラ接触部)P1に潤滑油を供給して、このカム・ローラ接触部P1における潤滑性を向上させるようになっている。尚、このリフタ本体51aにおけるローラ支持部51bに対するローラ軸53aの固定構造については後述する。
リフタガイド52は、略円柱形状の空間を有し、この空間内にリフタ51が軸線方向へ摺動可能に収納されている。このリフタガイド52は、例えば、円筒形状に形成され、吸気カムシャフト110を支持している図示しないカムキャリアの上部に一体的に取り付けられている。
プランジャ23の基端部にはリテーナ26が一体に装着されている。また、リフタガイド52の上部にはスプリングシート部材52aが嵌め込まれている。これらスプリングシート部材52aの下面とリテーナ26との間に圧縮コイルばね27が挟み込まれている。この圧縮コイルばね27の弾性力によって、プランジャ23を押し下げる方向(加圧室22の容積を拡大させる方向)の付勢力が付与されているとともに、リフタ本体51aにローラ軸53aを介して支持されたローラ53がカム111に向けて押圧されている。
ここで、カム111が吸気カムシャフト110とともに回転すると、そのカム111のカムノーズ112がリフタ51のローラ53に対して上向きの押圧力を作用させることによって、リフタ51およびプランジャ23が上昇しながら圧縮コイルばね27を圧縮して加圧室22の容積を縮小する。一方、カムノーズ112がリフタ51のローラ53から離れると、圧縮コイルばね27の付勢力によりリフタ51およびプランジャ23が下降させられて加圧室22の容積を拡大する。
電磁スピル弁30は、加圧室22に対向して配置されている。電磁スピル弁30は、電磁ソレノイド31と、ボビン32と、コア33と、アーマチャ34と、ポペット弁35と、シート体36とを備えている。電磁ソレノイド31は、ボビン32にリング状に巻装されたコイルからなり、このボビン32の中心貫通孔にコア33が嵌合固定されている。アーマチャ34は、ポペット弁35の一端に固定された状態で、その一部がコア33と同軸上でボビン32の中心貫通孔に進入可能に配置されている。コア33およびアーマチャ34の各対向面にはそれぞれ凹部が形成されており、それら凹部間には圧縮コイルばね37が圧縮状態で収納されている。そして、この圧縮コイルばね37の弾性力により、アーマチャ34が加圧室22側に向けて付勢されている。ポペット弁35は、シート体36内の貫通孔に摺動可能に挿入されている。ポペット弁35の下端部には円板状の弁体35aが形成されている。
以上の構成において、電磁ソレノイド31の非通電時には、圧縮コイルばね37の弾性力により、弁体35aがシート体36のシート部36aから離間されて、電磁スピル弁30が開弁状態となる。一方、端子38への電力供給により電磁ソレノイド31が通電状態になると、コア33、アーマチャ34および電磁スピル弁30全体を支持する支持部材39により磁気回路が形成され、圧縮コイルばね37の弾性力に抗して、アーマチャ34がコア33側に移動する。これにより、ポペット弁35が加圧室22と反対側に移動し、その弁体35aがシート体36のシート部36aに当接して、電磁スピル弁30は閉弁状態となる(図3に示す状態)。
一方、電磁スピル弁30が開弁状態にあるときには、シート体36に形成された複数の供給通路36bと加圧室22との間で燃料が流通可能となっている。
供給通路36bと連通するように、ハウジング10には低圧燃料通路11が形成されている。そして、電磁スピル弁30の開弁状態で、プランジャ23が下降するとき、フィードポンプ102の作動により燃料タンク101から汲み上げられた低圧燃料が、フィルタ141、プレッシャレギュレータ142、低圧燃料通路11、および、供給通路36bを経て加圧室22に吸入されるようになっている。
シリンダ21の先端側に形成された加圧室22は、シリンダ21の内周面よりも大径に形成されている。そして、プランジャ23は、電磁スピル弁30の閉タイミング前に加圧室22に進入し、電磁スピル弁30が閉弁した後にプランジャ23が上死点に到達するようになっている。また、プランジャ23の先端部が加圧室22内に進入した状態で、加圧室22の内周面とプランジャ23の外周面との間に隙間が形成されるようになっている。ハウジング10には高圧燃料通路12が形成されており、加圧室22がこの高圧燃料通路12を介して逆止弁40に連通するようになっている。
逆止弁40は、高圧燃料通路12に接続されたケーシング41と、そのケーシング41内に配置されたシート体42およびスプリングベース体45と、シート体42に接離可能に対向するバルブ体(弁体)43と、このバルブ体43をシート体42に対する当接位置に向けて付勢する圧縮コイルばね44とを備えている。また、逆止弁40は高圧燃料配管105に接続されている。そして、加圧室22内から高圧燃料通路12を介して圧送される燃料の圧力が所定値を超えたとき、バルブ体43が圧縮コイルばね44の付勢力に抗してシート体42から離間する位置に移動される。これにより、逆止弁40が開弁状態になって、高圧燃料通路12から圧送される高圧燃料が高圧燃料配管105を経てデリバリパイプ106に供給されるようになっている。
−ローラ軸53aの固定構造−
次に、本実施形態の特徴とする構成として、リフタ51におけるリフタ本体51aに対するローラ軸53aの固定構造についての複数の実施形態を説明する。
このリフタ51は、リフタ本体51aのローラ支持部51bに形成されたローラ軸支持孔51d,51d(図5参照)にローラ軸53aが挿通された状態で、このローラ軸53aの両端面部分がカシメ加工されることにより、このローラ軸53aとローラ支持部51bとが一体的に組み付けられている。また、上述した如く、ローラ軸53aは、ころ軸受け(ニードルベアリング)を介してローラ53を回転自在に支持している。
そして、本実施形態の特徴とするところは、上記カシメ加工を行った際に、ローラ支持部51bに対するローラ軸53aの回り止め機能が発揮されるようにするためのリフタ本体51aの構成にある。以下、各実施形態においてローラ軸53aの固定構造を具体的に説明する。
(第1実施形態)
先ず、第1実施形態について説明する。図5は、本実施形態におけるリフタ51のリフタ本体51aであって、ローラ軸53aが組み付けられる前の状態を示している。図5(a)はリフタ本体51aの側面図(ローラ軸支持孔51dの軸心に沿う方向から見た側面図)、図5(b)は図5(a)におけるB−B線に沿った断面図である。
これら図に示すように、リフタ本体51aは平面視形状が略長円形状の金属製筒体で構成されており、互いに平行な平面部(二面幅部)51e,51eと、これら平面部51e,51eの両端同士を連結するように平面視が略円弧形状とされた湾曲部51f,51fとを備えている。これら平面部51e,51eおよび湾曲部51f,51fの内側の空間がローラ53の収容空間となる。このため、上記平面部51e,51eの内面同士の間隔寸法(図5(b)における寸法T1)は、上記ローラ53の軸線方向の長さ寸法よりも僅かに長く設定されている。一方、この平面部51e,51eの外面同士の間隔寸法(図5(b)における寸法T2)は、上記ローラ軸53aの軸線方向の長さ寸法に略一致した寸法に設定されている。また、図5(b)に示すように、リフタ本体51aの板厚寸法は、その全体に亘って略均一な寸法に設定されている。
尚、上記平面部51eは、上記リフタガイド52の内面との間に、図示しないピンを介在させる空間を形成するためのものであり、この空間にピンが介在されることで、リフタ本体51aがリフタガイド52に対して相対的な軸線回りの回転が規制されるようになっている。これにより、上記カム111の回転軸心とローラ53の回転軸心との平行度が維持されるようになっている。
そして、各平面部51e,51eには、上記ローラ軸53aを挿入するための上記ローラ軸支持孔51d,51dがそれぞれ形成されている。これらローラ軸支持孔51d,51dの内径寸法は上記ローラ軸53aの外径寸法に略一致するか、または、ローラ軸53aの外径寸法よりも僅かに大きく設定されている。また、これらローラ軸支持孔51d,51dの軸心位置は互いに一致している(同一直線上に位置している)。つまり、同一軸線上に各ローラ軸支持孔51d,51dは形成されている(図5(b)における各ローラ軸支持孔51d,51dの中心線Lを参照)。
更に、各ローラ軸支持孔51d,51dにおける平面部51e,51eの外面側の端部(ローラ軸支持孔51dの開放側端縁部分)には、その全周囲に亘って均一な面取り加工が施されている。この面取り加工部分56は、例えばローラ軸支持孔51dの内面および平面部51eの外面に対してそれぞれ45°の角度を存した面で形成されている。また、例えば、平面部51eの厚さ寸法に対して、その1/4程度の幅寸法をもって面取り加工部分56が形成されている。
そして、本実施形態の特徴として、上記各ローラ軸支持孔51d,51dの開口縁部分には、このローラ軸支持孔51dの軸心Lに沿う方向に延びる溝54がそれぞれ1箇所に形成されている。この溝54は、平面部51eの外面から内面に亘って連続した凹部として形成されている。つまり、この溝54は、各ローラ軸支持孔51d,51dの開口縁部分において平面部51eの板厚方向に沿って延びており、この溝54の内側空間と上記ローラ軸支持孔51dの内部空間とは連通している。また、この溝54の形成位置としては、ローラ軸支持孔51dの開口縁の水平方向側(図5(a)に示す溝54にあっては、ローラ軸支持孔51dの右側部分)に設定されている。
また、この溝54の深さ寸法(ローラ軸支持孔51dにおける半径方向の寸法)は、上記面取り加工部分56における面取り長さ(ローラ軸支持孔51dにおける半径方向の長さ)の略半分程度に設定されている。
以上のように、上記ローラ軸支持孔51dの内周面の周方向の一箇所には、ローラ軸支持孔51dの軸心に略沿う方向に延びる溝54が形成されており、これにより本発明でいう変形形状ガイド手段が構成されている。
次に、上述の如く構成されるローラリフタ51の組立手順について説明する。この組立手順としては、ローラ53の取り付け作業を伴うローラ軸挿入作業、ローラ軸カシメ加工作業が順に行われる。
先ず、ローラ軸挿入作業では、ローラ支持部51bの下側から、このローラ支持部51bの内部空間に向けてローラ53を挿入し、このローラ53を所定位置(ローラ53の軸心が上記ローラ軸支持孔51dの軸心に一致する位置:図4に示すローラ53の位置)で保持する。この状態で、ローラ軸53aを、一方のローラ軸支持孔51dから、ローラ53の中心孔を経て他方のローラ軸支持孔51dに向けて挿入する。
尚、ローラ53の中心孔には、予めころ軸受けを構成する複数のころ53b,53b,…が配設されており、ローラ軸53aが、一方のローラ軸支持孔51d、ローラ53の中心孔および他方のローラ軸支持孔51dに亘って順に挿通された状態では、ローラ軸53aの外周面とローラ53の中心孔の内周面との間にころ軸受けが配置されることになる。つまり、ローラ53は、ころ軸受けを介してローラ軸53aによって回転自在に支持された状態となる。
図6は、このようにしてローラ軸53aが挿通された状態(カシメ加工は未だ行われていない状態)を示している。図6(a)はリフタ51の側面図(ローラ軸53aの軸心に沿う方向から見た側面図)、図6(b)は図6(a)におけるB−B線に沿った断面図である。また、図6(c)は図6(b)におけるC部分(一点鎖線で囲んだ部分)の拡大図であり、図6(d)は図6(b)におけるD部分(一点鎖線で囲んだ部分)の拡大図である。更に、図6(e)は図6(b)におけるE−E線に対応した位置におけるリフタ51の断面図である。
これらの図に示すように、ローラ軸53aが挿通された状態(カシメ加工は未だ行われていない状態)では、ローラ軸53aは上記溝54には係合されておらず、リフタ本体51aに対して回転可能な状態である。
上述したローラ軸挿入作業として、より具体的には、ローラ53の中心孔にころ軸受けを挿入し、このころ軸受けの内側にゴム製や樹脂製の球状または円柱状のスペーサを嵌め込んで、ローラ53の中心孔の内周面にころ軸受けが沿うように位置決めしておく。そして、上記ローラ軸53aの挿入作業において、このローラ軸53aを、ころ軸受けからスペーサが押し出されるように挿入していき、これにより、ころ軸受けの位置を変化させることなく、その内側にローラ軸53aを挿入することができる。
上述したローラ軸挿入作業の後、ローラ軸カシメ加工作業に移る。このローラ軸カシメ加工作業は、上記各ローラ軸支持孔51d,51dに亘って挿通されたローラ軸53aの各端面に対し、カシメ用の工具を利用して各端面部分を外周側に向けて塑性変形させる作業である。例えば、ローラ軸53aの外径寸法よりも僅かに小径の円筒形状の工具60(図6(b)の仮想線参照)をローラ軸53aの端面に押し当てて、この工具により、この端面に高い圧力を作用させることで、端面およびその周辺部を外周側部分に塑性変形させるようにしている。尚、このカシメ加工はローラ軸53aの各端面に対して同時に行ってもよいし、片側ずつ行ってもよい。
図7は、このカシメ加工によりローラ軸53aの端面を塑性変形させた状態を示している。図7(a)はリフタ51の側面図(ローラ軸53aの軸心に沿う方向から見た側面図)、図7(b)は図7(a)におけるB−B線に沿った断面図である。また、図7(c)は図7(b)におけるC部分(一点鎖線で囲んだ部分)の拡大図であり、図7(d)は図7(b)におけるD部分(一点鎖線で囲んだ部分)の拡大図である。更に、図7(e)は図7(b)におけるE−E線に対応した位置におけるリフタ51の断面図である。尚、ローラ軸53aの端面に形成されている略円形状の凹部は上記カシメ加工により形成されたもの(カシメ痕)である。
これらの図に示すように、上記カシメ加工によるローラ軸53aの端面の塑性変形により、この端面の外縁部分は、リフタ本体51aに形成されている上記面取り加工部分56に向けて塑性変形すると共に、その一部は、上記平面部51eの外面から内面に亘って連続して形成されている溝54に嵌り込むことになる。そして、この溝54は面取り加工部分56の周方向の1箇所のみに設けられているため、この溝54に嵌り込んだ部分がローラ軸支持孔51dの開口縁部に周方向で引っ掛かる状態となり、ローラ軸53aのリフタ本体51aに対する回転は規制される状態となる。つまり、高圧燃料ポンプ1の駆動時に、ローラ軸53aに対してローラ53から回転方向の力が作用した場合であっても、このローラ軸53aの回転は効果的に阻止されることになり、ローラ軸53aのリフタ本体51aに対する回転は規制される。このため、ローラ軸53aの外周面とローラ軸支持孔51dの内周面との間の摺動は生じにくく、これら部材の摩耗を抑制することができ、摩耗粉などの異物の発生も抑制されて、この異物が原因となる動力伝達ロスの悪化を防止することができる。
尚、この実施形態では、上記溝54を、面取り加工部分56の周方向の1箇所のみに設けるようにしたが、周方向の複数箇所に設けるようにしてもよい。この場合、各溝54の形成部分においてローラ軸53aの回り止め機能が発揮されることになるので、このローラ軸53aの回り止めをより確実に行うことができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、変形形状ガイド手段の構成が上述した第1実施形態のものと異なっている。その他の構成およびローラリフタ51の組立作業は第1実施形態のものと同様であるので、ここでは変形形状ガイド手段の構成およびその機能について主に説明する。
また、本実施形態に係る図面である図8および図9にあっては、上述した第1実施形態のものと同一の部材および同一部分については同符号を付してその説明を省略する。
図8は、本実施形態におけるリフタ51のリフタ本体51aであって、ローラ軸53aが組み付けられる前の状態を示している。図8(a)はリフタ本体51aの側面図(ローラ軸支持孔51dの軸心に沿う方向から見た側面図)、図8(b)は図8(a)におけるB−B線に沿った断面図である。
これら図に示すように、本実施形態では、上記面取り加工部分56の周方向の一箇所に溝55が形成されている。この溝55は、面取り加工部分56から平面部51eの外面に亘って連続した凹部として形成されている。つまり、この溝55は、平面部51eの表面側にのみ形成されており、内面側には形成されていない点で、上記第1実施形態の溝54とは異なっている。
また、この溝55の形成位置としては、ローラ軸支持孔51dの開口縁の水平方向側(図8(a)に示す溝55にあっては、ローラ軸支持孔51dの右側部分)に設定されている。
また、この溝54の深さ寸法(ローラ軸支持孔51dの軸心に沿う方向の寸法)は、上記面取り加工部分56における面取り長さ(ローラ軸支持孔51dの軸心に沿う方向の長さ)に略一致した寸法に設定されている。つまり、この溝54は、ローラ軸支持孔51dの内面(ローラ軸53aが挿入された際に、このローラ軸53aの外周面が接触する面)には形成されていない。
以上のように、上記面取り加工部分56の周方向の一箇所に溝55が形成されており、これにより本発明でいう変形形状ガイド手段が構成されている。
次に、ローラリフタ51の組立手順について説明する。この組立手順としても、ローラ軸挿入作業、ローラ軸カシメ加工作業が順に行われる。ローラ軸挿入作業は、上述した第1実施形態の場合と同様であるので、ここでは、ローラ軸カシメ加工作業についてのみ説明する。
ローラ軸カシメ加工作業は、上述した第1実施形態の場合と同様に、上記各ローラ軸支持孔51d,51dに亘って挿通されたローラ軸53aの各端面に対し、カシメ用の工具を利用して各端面部分を外周側に向けて塑性変形させる。
図9は、このカシメ加工によりローラ軸53aの端面を塑性変形させた状態を示している。図9(a)はリフタ51の側面図(ローラ軸53aの軸心に沿う方向から見た側面図)、図9(b)は図9(a)におけるB−B線に沿った断面図である。また、図9(c)は図9(b)におけるC部分(一点鎖線で囲んだ部分)の拡大図であり、図9(d)は図9(b)におけるD部分(一点鎖線で囲んだ部分)の拡大図である。更に、図9(e)は図9(b)におけるE−E線に対応した位置におけるリフタ51の断面図である。
このようなローラ軸53aの端面の塑性変形により、この端面の外縁部分は、リフタ本体51aに形成されている上記面取り加工部分56に向けて塑性変形すると共に、その一部は、上記面取り加工部分56に形成されている溝55に嵌り込むことになる。そして、この溝55は面取り加工部分56の周方向の1箇所のみに設けられているため、この溝55に嵌り込んだ部分がローラ軸支持孔51dの開口縁部に周方向で引っ掛かる状態となり、ローラ軸53aのリフタ本体51aに対する回転は規制される状態となる。つまり、高圧燃料ポンプ1の駆動時に、ローラ軸53aに対してローラ53から回転方向の力が作用した場合であっても、このローラ軸53aの回転は効果的に阻止されることになり、ローラ軸53aのリフタ本体51aに対する回転は規制される。このため、ローラ軸53aの外周面とローラ軸支持孔51dの内周面との間の摺動は生じにくく、これら部材の摩耗を抑制することができ、摩耗粉などの異物の発生も抑制されて、この異物が原因となる動力伝達ロスの悪化を防止することができる。
また、高圧燃料ポンプ1の駆動時にローラ軸53aからリフタ本体51aに対して作用する荷重の作用箇所は、主にローラ軸支持孔51dの内面であってローラ軸53aと接触している箇所(上記面取り加工が施されていない箇所)となっている。本実施形態では、上述した如く面取り加工部分56に溝55を形成しているので、ローラ軸53aからの荷重が殆ど作用しない箇所に溝55が形成されていることになる。このため、この溝55に応力集中が生じることが抑制され、リフタ51の耐久性の向上を図りながらも上記ローラ軸53aのローラ支持部51bに対する回転を規制することができる。
尚、この実施形態では、上記溝55を、面取り加工部分56の周方向の1箇所のみに設けるようにしたが、周方向の複数箇所に設けるようにしてもよい。この場合、各溝55の形成部分においてローラ軸53aの回り止め機能が発揮されることになるので、このローラ軸53aの回り止めをより確実に行うことができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態も、変形形状ガイド手段の構成が上述した各実施形態のものと異なっている。その他の構成およびローラリフタ51の組立作業は各実施形態のものと同様であるので、ここでも変形形状ガイド手段の構成およびその機能について主に説明する。
また、本実施形態に係る図面である図10および図11にあっては、上述した第1実施形態のものと同一の部材および同一部分については同符号を付してその説明を省略する。
図10は、本実施形態におけるリフタ51のリフタ本体51aであって、ローラ軸53aが組み付けられる前の状態を示している。図10(a)はリフタ本体51aの側面図(ローラ軸支持孔51dの軸心に沿う方向から見た側面図)、図10(b)は図10(a)におけるB−B線に沿った断面図である。
これら図に示すように、本実施形態では、リフタ本体51aの平面部51eに形成されているローラ軸支持孔51dの軸線(図10(b)における直線L)に直交する方向における上記面取り加工部分56の面取り幅寸法が、その周方向に亘って不均一に形成されている。例えば、図10に示すように、面取り加工部分56の面取り幅寸法としては、図中の左側が最も短く(図10(a)における寸法T3を参照)、図中の右側が最も長くなっており(図10(a)における寸法T4を参照)、その間の面取り幅寸法が次第に変化していくように形成されている。
このように面取り加工部分56の面取り幅寸法を形成するための具体的な加工方法について以下に説明する。この加工の前段階では、図10(b)に仮想線で示すように、リフタ本体51aの各平面部51e,51eは均一の板厚寸法であって、且つその内側面と外側面とは互いに平行となっている。
この状態で、先ず、上記ローラ軸支持孔51d,51dの軸心Lを中心とする円錐台形状にローラ軸支持孔51d,51dの開放側端縁部分を面取り加工する。その後、リフタ本体51aにおける平面部51eの外面を、ローラ軸支持孔51d,51dの軸心Lに対して傾斜した面となるように研磨加工を行う。つまり、図10(b)に二点鎖線で示す形状から実線で示す形状となるように平面部51eの外面を研磨加工する。これにより、ローラ軸支持孔51dの軸線Lに直交する方向における上記面取り加工部分56の面取り幅寸法が、その周方向に亘って不均一に形成される。具体的には、上記研磨加工による研磨量の大きい領域ほど、面取り加工部分56の面取り幅寸法は小さくなる。
以上のように、上記面取り加工部分56の面取り幅寸法が、その周方向に亘って不均一に形成されており、これにより本発明でいう変形形状ガイド手段が構成されている。
次に、ローラリフタ51の組立手順について説明する。この組立手順としても、ローラ軸挿入作業、ローラ軸カシメ加工作業が順に行われる。ローラ軸挿入作業は、上述した第1実施形態の場合と同様であるので、ここでは、ローラ軸カシメ加工作業についてのみ説明する。
ローラ軸カシメ加工作業は、上述した第1実施形態の場合と同様に、上記各ローラ軸支持孔51d,51dに亘って挿通されたローラ軸53aの各端面に対し、カシメ用の工具を利用して各端面部分を外周側に向けて塑性変形させる。
図11は、このカシメ加工によりローラ軸53aの端面を塑性変形させた状態を示している。図11(a)はリフタ51の側面図(ローラ軸53aの軸心に沿う方向から見た側面図)、図11(b)は図11(a)におけるB−B線に沿った断面図である。また、図11(c)は図11(b)におけるC部分(一点鎖線で囲んだ部分)の拡大図であり、図11(d)は図11(b)におけるD部分(一点鎖線で囲んだ部分)の拡大図である。更に、図11(e)は図11(b)におけるE−E線に対応した位置におけるリフタ51の断面図である。
上記カシメ加工が行われると、面取り加工部分56の面取り幅寸法が大きい部分にあっては、ローラ軸53aの大きな変形が許容され、逆に、面取り加工部分56の面取り幅寸法が小さい部分にあっては、ローラ軸53aの変形量が制限されることになる。このため、カシメ加工による各係合部分のカシメ状態が、その周方向に亘って不均一となることで、ローラ軸53aのリフタ本体51aに対する回転を規制する機能が発揮される状態となる。このため、本実施形態においても、ローラ軸53aの外周面とローラ軸支持孔51dの内周面との間の摺動は生じにくく、これら部材の摩耗を抑制することができ、摩耗粉などの異物の発生も抑制されて、この異物が原因となる動力伝達ロスの悪化を防止することができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態も、変形形状ガイド手段の構成が上述した各実施形態のものと異なっている。その他の構成およびローラリフタ51の組立作業は各実施形態のものと同様であるので、ここでも変形形状ガイド手段の構成およびその機能について主に説明する。
また、本実施形態に係る図面である図12〜図14にあっては、上述した第1実施形態のものと同一の部材および同一部分については同符号を付してその説明を省略する。
図12は、本実施形態におけるリフタ51のリフタ本体51aであって、ローラ軸53aが組み付けられる前の状態を示している。図12(a)はリフタ本体51aの側面図(ローラ軸支持孔51dの軸心に沿う方向から見た側面図)、図12(b)は図12(a)におけるB−B線に沿った断面図である。
これら図に示すように、本実施形態では、ローラ軸53aの一端側(図12(b)における上側)を支持しているローラ軸支持孔51dの開口縁の軸心L1と、ローラ軸53aの他端側(図12(b)における下側)を支持しているローラ軸支持孔51d’の開口縁の軸心L2とが偏心(左右方向で偏心)した構成となっている。
このように各ローラ軸支持孔51d,51d’の開口縁の軸心L1,L2が互いに偏心していることにより本発明でいう変形形状ガイド手段が構成されている。
次に、ローラリフタ51の組立手順について説明する。この組立手順としても、ローラ軸挿入作業、ローラ軸カシメ加工作業が順に行われる。ローラ軸挿入作業は、上述した第1実施形態の場合と同様であるので、ここでは、ローラ軸カシメ加工作業についてのみ説明する。
尚、上記ローラ軸挿入作業にあっては、上述した如く各ローラ軸支持孔51d,51d’の開口縁の軸心L1,L2は互いに偏心しているため、ローラ軸支持孔51d,51d’にローラ軸53aを挿入した状態では、ローラ軸支持孔51d,51d’の内面に対してローラ軸53aの外面が傾斜した状態となり、これらローラ軸支持孔51d,51d’の内面とローラ軸53aの外面との間の隙間の形状がその周方向に亘って不均一となっている。図13は、ローラ軸支持孔51dの内面とローラ軸53aの外面との位置関係を示す断面図である。
ローラ軸カシメ加工作業は、上述した第1実施形態の場合と同様に、上記各ローラ軸支持孔51d,51d’に亘って挿通されたローラ軸53aの各端面に対し、カシメ用の工具を利用して各端面部分を外周側に向けて塑性変形させる。
図14は、このカシメ加工によりローラ軸53aの端面を塑性変形させた状態を示している。図14(a)はリフタ51の側面図(ローラ軸53aの軸心に沿う方向から見た側面図)、図14(b)は図14(a)におけるB−B線に沿った断面図である。また、図14(c)は図14(b)におけるC部分(一点鎖線で囲んだ部分)の拡大図であり、図14(d)は図14(b)におけるD部分(一点鎖線で囲んだ部分)の拡大図である。更に、図14(e)は図14(b)におけるE−E線に対応した位置におけるリフタ51の断面図である。
上記カシメ加工が行われると、ローラ軸支持孔51dの内面とローラ軸53aの外面との間の隙間の形状に略合致した形状にローラ軸53aが塑性変形することになり、その変形形状は周方向に亘って不均一となる。これにより、ローラ軸53aのリフタ本体51aに対する回転を規制することができる。このような構成によれば、加工工数を増加させることなしに上記変形形状ガイド手段を設けることができ、加工コストを増大させることなしに上記ローラ軸53aのリフタ本体51aに対する回転を規制することができる。このため、本実施形態においても、ローラ軸53aの外周面とローラ軸支持孔51dの内周面との間の摺動は生じにくく、これら部材の摩耗を抑制することができ、摩耗粉などの異物の発生も抑制されて、この異物が原因となる動力伝達ロスの悪化を防止することができる。
−他の実施形態−
以上、本発明の実施形態について説明したが、ここに示した実施形態は一例であり、さまざまに変形することが可能である。
上記各実施形態では、吸気カムシャフト110に取り付けられたカム111の回転によってリフタ51が往復動される構成としたが、排気カムシャフトに取り付けられたカムの回転によってリフタ51を往復動させる構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、3つのカムノーズ112,112,112を有するカム111によりリフタ51が往復動される構成としたが、その他の個数のカムノーズ(例えば、2つのカムノーズ)を有するカムによってリフタ51を往復動させる構成としてもよい。
更に、上記各実施形態では、自動車に搭載される筒内直噴型6気筒ガソリンエンジンに本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限られることなく、例えば、筒内直噴型4気筒ガソリンエンジンなどの他の任意の気筒数のガソリンエンジンに適用可能である。また、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジン等の他の内燃機関にも本発明は適用可能である。さらに、本発明が適用可能なエンジンは、自動車用のエンジンに限るものでもない。
実施形態に係る燃料供給装置を模式的に示す図である。 電磁スピル弁の開閉動作を説明するための図である。 高圧燃料ポンプを示す縦断面図である。 ローラリフタを示す側面図である。 第1実施形態におけるローラリフタのリフタ本体を示し、図5(a)はリフタ本体の側面図であり、図5(b)は図5(a)におけるB−B線に沿った断面図である。 ローラ軸支持孔にローラ軸が挿通された状態を示し、図6(a)はリフタの側面図、図6(b)は図6(a)におけるB−B線に沿った断面図、図6(c)は図6(b)におけるC部分の拡大図、図6(d)は図6(b)におけるD部分の拡大図、図6(e)は図6(b)におけるE−E線に対応した位置におけるリフタの断面図である。 カシメ加工によりローラ軸が取り付けられた状態を示し、図7(a)はリフタの側面図、図7(b)は図7(a)におけるB−B線に沿った断面図、図7(c)は図7(b)におけるC部分の拡大図、図7(d)は図7(b)におけるD部分の拡大図、図7(e)は図7(b)におけるE−E線に対応した位置におけるリフタの断面図である。 第2実施形態における図5に相当する図である。 第2実施形態における図7に相当する図である。 第3実施形態における図5に相当する図である。 第3実施形態における図7に相当する図である。 第4実施形態における図5に相当する図である。 第4実施形態においてローラ軸支持孔にローラ軸が挿通された状態におけるローラ軸支持孔の内面とローラ軸の外面との位置関係を示す断面図である。 第4実施形態における図7に相当する図である。
符号の説明
1 高圧燃料ポンプ
21 シリンダ
22 加圧室
23 プランジャ
51 リフタ
51a リフタ本体
51d ローラ軸支持孔
53 ローラ
53a ローラ軸
54,55 溝(変形形状ガイド手段)
56 面取り加工部分
111 カム
L1,L2 ローラ軸支持孔の軸心

Claims (8)

  1. シリンダ内に往復移動可能に挿入されて加圧室を区画形成するプランジャと、このプランジャがシリンダ内で往復移動するようにカムからの押圧力をプランジャに伝達するリフタとを備えていると共に、
    このリフタが、ローラ軸支持孔を有するリフタ本体と、このローラ軸支持孔に挿通され且つこのローラ軸支持孔の開放側端縁部分にカシメ加工によって取り付けられたローラ軸と、このローラ軸によって回転自在に支持されたローラとを備えて成るローラリフタとして構成されている燃料ポンプのローラリフタ構造において、
    上記リフタ本体に形成されているローラ軸支持孔にローラ軸が挿通された状態でこのローラ軸がカシメ加工される際に、ローラ軸の変形形状が、ローラ軸の周方向の少なくとも一部分が不均一となってリフタ本体に対するローラ軸の回転が規制される形状となるように、上記リフタ本体には変形形状ガイド手段が設けられていることを特徴とする燃料ポンプのローラリフタ構造。
  2. 上記請求項1記載の燃料ポンプのローラリフタ構造において、
    上記変形形状ガイド手段は、ローラ軸支持孔の内周面の周方向の一箇所または複数箇所において、ローラ軸支持孔の軸心に略沿う方向に延びる溝により構成されていることを特徴とする燃料ポンプのローラリフタ構造。
  3. 上記請求項1記載の燃料ポンプのローラリフタ構造において、
    上記ローラ軸支持孔の開放側端縁部分には、面取り加工が施されており、
    上記変形形状ガイド手段は、上記面取り加工部分の周方向の一箇所または複数箇所に形成された溝により構成されていることを特徴とする燃料ポンプのローラリフタ構造。
  4. 上記請求項2または3記載の燃料ポンプのローラリフタ構造において、
    上記溝は、ローラ軸支持孔の開口縁の周方向において、リフタがカムから受ける押圧力の作用方向に対して略直交する位置に設けられていることを特徴とする燃料ポンプのローラリフタ構造。
  5. 上記請求項3記載の燃料ポンプのローラリフタ構造において、
    上記面取り加工は、リフタ本体の外面とローラ軸支持孔の内周面とに亘って施されており、
    上記溝は、上記面取り加工部分からリフタ本体の外面に亘って形成されていることを特徴とする燃料ポンプのローラリフタ構造。
  6. 上記請求項1記載の燃料ポンプのローラリフタ構造において、
    上記ローラ軸支持孔の開放側端縁部分には、面取り加工が施されており、
    上記変形形状ガイド手段は、ローラ軸支持孔の軸線に直交する方向における上記面取り加工部分の面取り幅寸法が、その周方向に亘って不均一に形成されて構成されていることを特徴とする燃料ポンプのローラリフタ構造。
  7. 上記請求項6記載の燃料ポンプのローラリフタ構造において、
    上記ローラ軸支持孔が開放するリフタ本体の外面は、ローラ軸支持孔の軸心に対して傾斜して形成されていると共に、このローラ軸支持孔の軸心を中心とする円錐台形状にローラ軸支持孔の開放側端縁部分が面取り加工されていることで、ローラ軸支持孔の軸線に直交する方向の面取り幅寸法が、面取り加工部分の周方向に亘って不均一に形成されていることを特徴とする燃料ポンプのローラリフタ構造。
  8. 上記請求項1記載の燃料ポンプのローラリフタ構造において、
    上記変形形状ガイド手段は、ローラ軸の一端側を支持しているローラ軸支持孔の開口縁の軸心と、ローラ軸の他端側を支持しているローラ軸支持孔の開口縁の軸心とが偏心した構成となっていることを特徴とする燃料ポンプのローラリフタ構造。
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