JP2009232684A - ペット用***物吸収シート - Google Patents

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Noritaka Omoto
典隆 尾本
Masahito Ono
雅人 小野
Shiro Nakano
史郎 中野
Hisashi Itokawa
寿史 糸川
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Lion Corp
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Abstract

【課題】尿の保持力や吸収速度に優れ、尿の逆戻りが少なく、衛生的に長期間使用可能なペット用***物吸収シートを提供する。
【解決手段】ペット用***物吸収シート10は、液透過性の表面シート11と、液不透過性の裏面シート12と、それらの間に設けられた吸収体12とを有し、吸収体12が上層と下層の2層を有し、上層が繊維状吸収体20と吸水性樹脂Bとの混合物からなり、下層が繊維状吸収体21と吸水性樹脂Aとの混合物からなり、上層に用いる吸水性樹脂Bより、下層に用いる吸水性樹脂Aの方が液吸収速度が速いことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ペット用***物吸収シートに関する。
近年、犬、猫等のペットは家族同然であり、人とペットとが同じ空間で生活することが多くなっている。室内で飼われるペット用の排尿処理成形物として、シートタイプのペット用***物吸収シートが知られている。ペット用***物吸収シートは、上から順に、液透過性の表面シート、吸収体、液不透過性の裏面シートを基本構成としており、吸収体にペットの尿を留められるようになっている。
従来用いられていたペット用***物吸収シートは、***物の保持力が弱く、尿が逆戻りしやすいので、ペット用***物吸収シートをその都度交換する必要があった。また、保持力の弱さに加えて、吸収速度も遅く、排尿時にペットの足が濡れる恐れがあり、不衛生になり易い傾向にあった。
近年、共働きの家庭が増え、その都度ペット用***物吸収シートを交換するのはむずかしく、長時間設置可能で衛生的なペット用***物吸収シートが求められている。
尿の保持力や吸収速度を向上させるため、吸水性樹脂をペット用***物吸収シートに添加する方法がある。吸水性樹脂を多く用いると、尿の保持量が増加する。しかし、尿によって膨潤した吸水性樹脂は、密集していると塊を形成しやすい。これが障壁となり、尿の吸収を妨げるブロッキングを生じる。従って、吸水性樹脂を増量するだけでは、多量の尿を吸収できず、吸収速度も経時的に遅くなるという問題があった。
そこで、特許文献1では、吸収体を3層構造とし、表面シート側から吸水性樹脂層、繊維状吸収体層、吸水性樹脂層の順に積層させた、ペット用***物吸収シートが開示されている。
また、特許文献2では、吸収体を4層構造とし、2層の繊維状吸収体層の間に、2層の吸水性樹脂層を有する、ペット用***物吸収シートが開示されている。
特許文献1及び2で開示されているペット用***物吸収シートは、吸水性樹脂層を異なる吸水性樹脂による2層とすることで、尿を裏面シート側に移行しやすくして、ブロッキングを防ぎ、尿の保持力や吸収速度を向上させようとしている。
しかしながら、吸水性樹脂のみから形成された層は、膨潤して塊となり易く、ブロッキングを起こす傾向にある。従って、尿の保持力や吸収速度が十分なものではなく、長時間に渡り、尿の逆戻りを防げるものではなかった。
そこで、特許文献3では、吸収体を2層構造とし、表面シート側から、表面が架橋された吸水性樹脂層、繊維状吸収体と架橋していない吸水性樹脂とを混合させた層の順に積層させた、ペット用***物吸収シートが開示されている。
特開平11−332413号公報 特開2005−6604号公報 特開2005−198598号公報
特許文献3で開示されているペット用***物吸収シートは、表面シート側の吸水性樹脂層に用いる吸水性樹脂の表面を架橋することで、その膨潤を防いでいるが、尿の逆戻りを完全に防げるものではなかった。
更に、このペット用***物吸収シートは、尿の拡散を防ぐ効果も有している。
しかしながら、尿の拡散を防いでしまうと、同じ場所で***をした場合に吸収体の一部のみが使用されるため、長期間の使用ができなくなるという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、尿の保持力や吸収速度に優れ、尿の逆戻りが少なく、衛生的に長期間使用可能なペット用***物吸収シートを目的とする。
本発明のペット用***物吸収シートは、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、それらの間に設けられた吸収体とを有し、吸収体が上層と下層の2層を有し、上層が繊維状吸収体と吸水性樹脂Bとの混合物からなり、下層が繊維状吸収体と吸水性樹脂Aとの混合物からなり、上層に用いる吸水性樹脂Bより、下層に用いる吸水性樹脂Aの方が液吸収速度が速いことを特徴とする。
本発明のペット用***物吸収シートにおいて、前記吸収体が含有する、吸水性樹脂Bと吸水性樹脂Aとの質量比(吸水性樹脂B/吸水性樹脂A)が7/3〜1/9であると好ましい。
本発明のペット用***物吸収シートは、前記上層と前記下層との間に、液拡散性シートを有すると好ましい。
本発明のペット用***物吸収シートは、前記表面シートと裏面シートとの間に消臭剤を含有すると好ましい。
また、本発明のペット用***物吸収シートは、前記消臭剤を、前記下層と前記表面シートとの間に有すると好ましい。
本発明のペット用***物吸収シートは、尿の保持力や吸収速度に優れ、尿の逆戻りが少なく、衛生的に長期間使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のペット用***物吸収シートは、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、それらの間に設けられた吸収体とを有し、吸収体が上層と下層の2層を有する。
〔表面シート〕
表面シートは、液透過性であれば、その構造が、薄葉紙や不織布等による1層構造であっても、薄葉紙や不織布等の上に多数の液透過孔を有した樹脂フィルムを重ねた2層構造であっても良い。
不織布としては、パルプやレーヨンなどのセルロース系繊維で形成されたスパンレース不織布、前記セルロース系繊維と親水処理された合成樹脂繊維とで形成されたスパンレース不織布、親水処理された熱融着性の合成樹脂繊維で形成されたエアースルー不織布、親水処理された熱融着性の合成樹脂繊維で形成されたポイントボンド不織布、親水処理されたスパンボンド不織布等が挙げられる。更に、スパンボンド不織布にマイクロファイバーをラミネートした複合不織布で、具体的には、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布の3層複合不織布等も用いることができる。
樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル等のビニル系ポリマーなどの熱可塑性樹脂等による白色の開孔フィルムを用いるのが好ましい。
表面シートはその厚みが10〜1000μmであると好ましく、15〜900μmであると更に好ましい。表面シートの厚さが10μm以上であれば使用する際にペットが引掻く等しても破れにくい程度の、強度が保持され、1000μm以下であれば容易に折り畳むことができ、さまざまな形態に梱包することが可能である。
〔裏面シート〕
裏面シートは、尿漏れを防止するため液不透過性である。裏面シートとしては、ポリエチレン、ポリエチレン(PE)ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルム、または撥水性あるいは疎水性の不織布等で形成されると好ましい。この不織布は、メルトブロー不織布またはスパンボンド不織布、あるいはメルトブロー不織布とスパンボンド不織布とが積層された積層不織布などである。
裏面シートはその厚みが15〜30μmであると好ましく、20〜25μmであると更に好ましい。裏面シートの厚さが15μm以上であれば、使用中および廃棄する際に破れにくい程度の強度が保持され、30μm以下であれば容易に折り畳むことができ、さまざまな形態に梱包することが可能である。
〔吸収体〕
本発明のペット用***物吸収シートに係る吸収体は、上層と下層の2層を有し、上層が繊維状吸収体と吸水性樹脂Bとの混合物からなり、下層が繊維状吸収体と吸水性樹脂Aとの混合物からなり、上層に用いる吸水性樹脂Bより、下層に用いる吸水性樹脂Aの方が液吸収速度が速いことを特徴とする。
(繊維状吸収体)
上層及び下層で用いられる繊維状吸収体としては、綿状パルプ、破木パルプ、おが屑等が挙げられる。特に、尿の保持力や加工のしやすさから綿状パルプを用いることが好ましい。
繊維状吸収体の使用量は、目付けが50〜1000g/mであると好ましく、60〜1000g/mであるとより好ましく、70〜1000g/mであると更に好ましい。
目付けが50g/m以上であれば、十分な尿の保持力が得られ、1000g/m以下であれば、地合いが良くなる。
(吸水性樹脂)
上層及び下層で用いられる、吸水性樹脂B及び吸水性樹脂Aとしては、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系の吸水性樹脂が挙げられる。特に、尿の保持力や吸収速度の観点からポリアクリル酸ナトリウム系のものが好ましい。
吸水性樹脂の使用量は、繊維状吸収体の乾燥質量100質量部に対して、乾燥質量で10〜80質量部であると好ましく、15〜75質量部であるとより好ましく、20〜70質量部であると特に好ましい。
吸水性樹脂の乾燥質量が、繊維状吸収体の乾燥質量の10質量部以上であれば、十分な尿の保持力が得られ、80質量部以下であれば地合いが良くなる。
吸水性樹脂Bの吸収速度は、20〜60秒であると好ましく、25〜60秒であると更に好ましい。吸水速度が60秒以下であれば、吸収速度が遅すぎて、排尿時にペットの体に尿が付く等のことがおきにくい。また、20秒以上であれば尿が下層まで到達する時間を持てる。
吸水性樹脂Aの吸収速度は、1〜50秒であると好ましく、5〜40秒であると更に好ましい。吸水速度が50秒以下であれば、吸収速度が遅すぎて、上層に過剰な尿が残存することを避けられる。また、1秒以上であればブロッキングせずに尿を浸透させることができる。
本発明のペット用***物吸収シートに係る吸収体において、下層に用いる吸水性樹脂Aの吸収速度は、上層に用いる吸水性樹脂Bの吸収速度より速いものである。
このとき、下層に用いる吸水性樹脂Aの吸収速度と、上層に用いる吸水性樹脂Bの吸収速度の差は3秒以上であると好ましく、5秒以上であると更に好ましい。また差の、上限値は、30秒以内であると好ましい。
吸収速度の差が3秒以上であれば、尿が上層で吸収されにくい傾向にあり、尿は下層に吸収されるので、逆戻り防止効果を発揮することができる。吸収速度の差が30秒以内であれば吸収速度が遅すぎて、排尿時にペットの体に尿が付く等のことがおきにくい。
本発明のペット用***物吸収シートに係る吸収体において、吸収体が含有する、吸水性樹脂Bと吸水性樹脂Aとの質量比(吸水性樹脂B/吸水性樹脂A)が、7/3〜1/9であると好ましく、7/4〜5/8であると更に好ましい。
質量比が7/3以下であれば、上層が厚すぎて、尿が下層に到達する前に吸収されてしまう等のことがなく、1/9以上であれば、上層に尿が残っても逆戻りを抑えることができる。
(液拡散性シート)
本発明のペット用***物吸収シートは、上層と下層の2層を有する吸収体の、上層と下層との間に液拡散性シートを有すると好ましい。
液拡散性シートは、ペット用***物吸収シート内部で、尿を拡散させて全体に行渡らせる為に用いるものある。
液拡散性シートとしては、薄葉紙、ティッシュ、拡散紙、クレープ紙、吸水紙または親水性の不織布等を用いると好ましく、中でも安価であるので薄葉紙、ティッシュを用いると特に好ましい。
(消臭剤)
本発明のペット用***物吸収シートは、表面シートと裏面シートとの間に消臭剤を配置すると好ましい。特に、消臭剤を吸収体の下層と表面シートとの間に配置すると、消臭剤が尿と確実に接するため、持続的な消臭効果が得られ好ましい。
消臭剤としては、香料成分、消臭成分、抗菌成分が挙げられる。
香料成分とは、使用時に表面シートから揮発して、芳香効果を与え、かつ、アンモニア臭等の匂いの発散を抑制する消臭効果も期待できる成分である。
具体的には、ゲラニオール、シトロネロール、シトラール、オイゲノール、フェネチルアルコール、チモール、リナロール、青葉アルコール、メントール、ベンジルアルコールなどのアルコール類や、ヘキシルシナムンアルデヒドなどのアルデヒド類、あるいはガラクソライドなどが挙げられ、これらのうちのいずれか1種以上を用いると好ましい。
消臭成分とは、各種悪臭成分を分解する機能を有する成分である。
具体的には、カテキン、タンニン、フラボノイド、ポリフェノール、ヒノキチオール、フラバンジェノール、月桂樹製油、セージ製油、しょうが製油、ペパーミント精油、もしくは、これらを含有するもののうちのいずれか1種以上が選択されて使用されると好ましい。
抗菌成分とは、尿や便などに含まれる雑菌を殺すことが可能である抗菌性を有する成分である。
具体的には、カチオン性界面活性剤又は両性界面活性剤が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム等が用いられる。両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミンオキサイド、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン等が用いられる。
中でも特に、消臭性ならびに着色防止性の観点から、カチオン界面活性剤を用いることが好ましく、その中でも抗菌効果の観点から塩化ベンザルコニウムが好ましい。
これら消臭剤の配合方法としては、散粒、噴霧、滴下、転写等の方法があり、消臭剤の形態に合わせて適宜選択すると好ましい。
〔ペット用***物吸収シート〕
本発明のペット用***物吸収シートの一例を図1に示す。
図1に示されるペット用***物吸収シート10は、液透過性の表面シート11と、液不透過性の裏面シート13と、それらの間に設けられた吸収体12とを有する。吸収体には上層16と下層17の2層を有し、上層が繊維状吸収体20と吸水性樹脂B19との混合物からなり、下層17が繊維状吸収体21と吸水性樹脂A22との混合物からなる。また、更に表面シートが2層を有する場合は、樹脂フィルム14及び、薄葉紙又は不織布15を重ねて用いると好ましい。また、上層16と下層17との間に液拡散性シート18を配置すると好ましく、消臭剤をこの液拡散性シート18に転写しても良い。
本発明のペット用***物吸収シートを得るには、例えば、まず、薄葉紙23の上に、繊維状吸収体21と吸水性樹脂A22とを混合したものを積繊し、その上に液拡散性シート18をのせる。次に、液拡散性シート18の上に繊維状吸収体20と吸水性樹脂B19とを混合したものを積繊し、その上に薄葉紙15をのせる。更に、薄葉紙23の下に裏面シート13を配置して、裏面シート13と薄葉紙23の縁を折り返し、その上に樹脂フィルム14をのせ、糊、ホットメルト系の接着剤、熱融着等を用いてその周囲を接着し、ペット用***物吸収シートを形成する。
本発明のペット用***物吸収シートによれば、その吸収体が吸水性樹脂と繊維状吸収体とを混合させたものであるから、吸水性樹脂が吸収体の中でばらばらに配置され、膨潤してもブロッキングを起こしにくくなり、尿の保持力を向上させ、長期間使用することが可能となった。
また、下層に用いた吸水性樹脂Aの吸収速度が、上層に用いた吸水性樹脂Bより速いため、尿は吸収体の下層側から保持され、長期間使用しても吸収速度を維持し、かつ、尿の逆戻りを防ぐことができた。
更に、吸収体の上層と下層の間に液拡散性シートを配置したことで、ペット用***物吸収シート内で尿を拡散することが可能となった。従って、同じ場所を使用しても、尿が他の部分に広がり、長期間の使用が可能となった。また、液拡散性シートはペット用***物吸収シート内に配置されているので、使用中の尿の逆戻り等も防ぐことができる。
また、ペット用***物吸収シート内に消臭剤を用いたことより、より衛生的に長期間使用することが可能となった。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、各実施例及び比較例における諸物性の測定、及び評価は次の方法による。
〔吸収速度〕
試料中央に1質量%NaCl水溶液40mLを10秒かけて50mLメスシリンダーを用いて注入し、注入後、1質量%NaCl水溶液が試料内に吸収され試料表面に存在しなくなるまでの秒数を測定し、吸水速度とした。
1時間おきに計5回測定し、1日後再び1時間おきに5回測定し計10回測定し、以下の評価を行った。
<評価基準>○以上が合格範囲
◎◎:吸水速度が10回目まで1秒未満
◎ :吸水速度が10回目まで1秒以上3秒未満
○ :吸水速度が10回目まで1秒以上3秒未満
△ :吸水速度が7回目以降3秒以上
× :吸水速度が5回目以降3秒以上
〔逆戻り性〕
試料中央に1質量%NaCl水溶液40mLを10秒かけて50mLメスシリンダーを用いて注入し、これを1時間おきに計5回繰り返した。1日後再び5回注入し、注入量の合計が400mLに達した時、事前に重量を測定した濾紙(ADVANTEC 5Aφ11cm)10枚を試料中央にのせ、その上に2kgの重りをのせ、3秒間5×5×πcmの範囲を加圧した。加圧後の濾紙の重量を測定し、増加量を液戻り量とし、以下の評価を行った。
<評価基準>○以上が合格範囲
◎◎:逆戻り量が10回目まで10g未満
◎ :逆戻り量が7回目まで10g未満
○ :逆戻り量が5回目まで10g未満
△ :逆戻り量が5回未満で10g以上
× :逆戻り量が1回目で10g以上
〔吸水性樹脂の吸水速度〕
まず、100mLビーカーに0.9質量%NaCl水溶液を50g入れた。このビーカー内にスターラーチップを入れ、600rpmで回転させ、水溶液が渦を生成していることを確認した。水溶液を回転させながら、ビーカーに吸水性樹脂を2g入れ、水溶液の渦がなくなり液面が水平になるまでに擁した時間を測定し、吸収速度とした。
下記の実施例、及び比較例において、吸収体に以下の吸水性樹脂を用意した。
吸水性樹脂A:アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物(吸水速度;36秒、吸水量;66g/g、平均粒径;368μm)
吸水性樹脂B:アクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物(吸水速度;42秒、吸水量;57g/g、平均粒径;369μm)
〔実施例1〕
下層として、繊維状吸収体(綿状パルプ、NBKP:針葉樹)15gと吸水性樹脂A4.5gとを混合し、かき混ぜた混合物を30×40cmにして敷いた。次に液拡散性シートとして、薄葉紙(坪量15g/m)30×40cmを下層の上にのせた。更に、上層として、繊維状吸収体(綿状パルプ、NBKP:針葉樹)15gと吸水性樹脂B5.5gとを混合し、かき混ぜた混合物を30×40cmとし液拡散性シートの上にのせた。更に、その上に表面シートとして、薄葉紙(坪量15g/m)30×40cmをのせて試料を成形し、各評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
吸水性樹脂Aの質量を4gとし、吸水性樹脂Bの質量を6gとした他は実施例1と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
吸水性樹脂Aの質量を1gとし、吸水性樹脂Bの質量を9gとした他は実施例1と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
吸水性樹脂Aの質量を5gとし、吸水性樹脂Bの質量を5gとした他は実施例1と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例5〕
吸水性樹脂Aの質量を7gとし、吸水性樹脂Bの質量を3gとした他は実施例1と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例6〕
液拡散性シートを用いないこと以外は、実施例1と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009232684
表1に示されるように、実施例1〜6で成形した試料においては、吸収体の上層、下層共に、繊維状吸収体と吸水性樹脂を混合したものであり、下層に用いた吸水性樹脂Aの吸水速度が上層に用いた吸水性樹脂Bよりも速いため、長期間に渡って測定を行っても、吸収速度を維持し、逆戻りの少ない試料が得られた。
中でも、吸水性樹脂Bと吸水性樹脂Aとの質量比(吸水性樹脂B/吸水性樹脂A)が7/4〜5/8の範囲にある実施例1,2及び4では良好な結果が得られている。
また、液拡散性シートの有無のみが異なる、実施例1と実施例6とを比較すると、上層と下層の間に液拡散性シートを挟んでいる実施例1は何度も同じ場所から試験を行っても、内部で液体が拡散し長期間の測定が可能であった。一方、液拡散性シートを用いなかった実施例6は、試料内部で液体が広がらず、多少逆戻りする傾向が見られた。
〔比較例1〕
上層に用いた繊維状吸収体と吸水性樹脂Bとを混合せず、繊維状吸収体(坪量125g/mとした実施例1と同様の綿状パルプ)の上に吸水性樹脂Bを散粒した以外は実施例2と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例2〕
下層に用いた繊維状吸収体と吸水性樹脂Aとを混合せず、繊維状吸収体(坪量125g/mとした実施例1と同様の綿状パルプ)の上に吸水性樹脂Aを散粒した以外は実施例2と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例3〕
上層に用いた繊維状吸収体と吸水性樹脂Bとを混合せず、繊維状吸収体(坪量125g/mとした実施例1と同様の綿状パルプ)の上に吸水性樹脂Bを散粒し、更に、下層に用いた繊維状吸収体と吸水性樹脂Aとを混合せず、繊維状吸収体(坪量125g/mとした実施例1と同様の綿状パルプ)の上に吸水性樹脂Aを散粒した以外は実施例2と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例4〕
上層として、繊維状吸収体15gと吸水性樹脂A4gとを混合したものを用い、下層として、繊維状吸収体15gと吸水性樹脂B6gとを混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例5〕
上層として、繊維状吸収体15gと吸水性樹脂B10gとを混合したものを用い、下層として、繊維状吸収体15gのみを用いた以外は実施例1と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例6〕
上層として、繊維状吸収体15gと吸水性樹脂A10gとを混合したものを用い、下層として、繊維状吸収体15gのみを用いた以外は実施例1と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例7〕
上層として、繊維状吸収体15gと吸水性樹脂A6gとを混合したものを用い、下層として、繊維状吸収体15gと吸水性樹脂B4gとを混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例8〕
上層に用いた繊維状吸収体の代わりに薄葉紙(坪量15g/m)30×40cmを用い、吸水性樹脂Bを散粒した以外は実施例2と同様にして試料を成形し、各評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2009232684
比較例1〜3においては、吸収体の上層、下層のいずれかにおいて、繊維状吸収体と吸水性樹脂を混合せず、繊維状吸収体の上に吸水性樹脂を散粒しただけであったので、吸水性樹脂がばらばらにならず、膨潤して塊となって液体の吸収を阻んだので、吸収速度、逆戻り性共に良好な結果を得られなかった。
比較例4では、上層の吸水性樹脂の吸水速度を下層より速いものとしたので、はじめは吸収速度が良好であったが、液体が下層に移行せず上層のみで吸収されるので、すぐに液体を吸収できなくなり、最終的に、吸収速度、逆戻り性共に良好な結果を得られなかった。また、比較例7も同様に上層の吸水性樹脂の吸水速度を下層より速いものとしたので、下層に液体が移行せず、吸収速度、逆戻り性共に良好な結果を得られなかった。
比較例5及び6では、上層のみ繊維状吸収体と吸水性樹脂を混合し、下層に吸水性樹脂を用いなかったため、保持力に劣り、吸収速度、逆戻り性共に良好な結果を得られなかった。
比較例8は、上層として薄葉紙の上に吸水性樹脂を散粒したものを用いたため、すぐに吸水性樹脂が膨潤し、塊となって液体の吸収を阻み、吸収速度、逆戻り性共に良好な結果を得られなかった。
本発明のペット用***物吸収シートの一例の断面図である。
符号の説明
10:ペット用***物吸収シート、11:表面シート、12:吸収体、13:裏面シート、16:上層、17:下層、18:液拡散性シート、19:吸水性樹脂B、20:繊維状吸収体、21:繊維状吸収体、22:吸水性樹脂A

Claims (5)

  1. 液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、それらの間に設けられた吸収体とを有したペット用***物吸収シートにおいて、
    吸収体が上層と下層の2層を有し、上層が繊維状吸収体と吸水性樹脂Bとの混合物からなり、下層が繊維状吸収体と吸水性樹脂Aとの混合物からなり、
    上層に用いる吸水性樹脂Bより、下層に用いる吸水性樹脂Aの方が液吸収速度が速い、ペット用***物吸収シート。
  2. 前記吸収体が含有する、吸水性樹脂Bと吸水性樹脂Aとの質量比(吸水性樹脂B/吸水性樹脂A)が7/3〜1/9である、請求項1記載のペット用***物吸収シート。
  3. 前記上層と前記下層との間に、液拡散性シートを有する、請求項1又は2に記載のペット用***物吸収シート。
  4. 前記表面シートと裏面シートとの間に消臭剤を含有する請求項1〜3いずれか記載のペット用***物吸収シート。
  5. 前記消臭剤を、前記下層と前記表面シートとの間に有する請求項1〜4いずれか記載のペット用***物吸収シート。
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