JP2009223007A - 反射型スクリーン及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より一層コントラストを向上させた反射型スクリーンを提供する。
【解決手段】投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーン1である。背面側に配置された光反射シート4と、入射側に配置されており、背面側に、水平方向へ延在した凹凸9が上下方向へ連続して形成された透光層5と、透光層5の凸部10を略覆うように形成された遮光層6と、遮光層6を略覆うように形成された光反射層7と、を備えている。透光層5の凸部10の頂部近傍は、遮光層6及び光反射層7を介して、光反射シート4に貼り合わされ、凹部11に空気層8が形成されている。凹部11の底部11aはスクリーン1の主面1aから投射光源側に傾いている。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射型スクリーン及びその製造方法並びに当該反射型スクリーンを用いた前面投射型表示システムに関する。
従来、液晶、DMD(Digital Micro mirror Device)を映像源としたプロジェクタが広く普及している。特に、反射型スクリーン(以下、単にスクリーンと省略する場合がある。)の前面に投射光(映像光)を投射するフロントプロジェクタは、容易に画面を大型にすることができるという長所があるため、広く使用されている。
また近年、様々な投射配置でフロントプロジェクタが使用されている。図7及び図8に投射配置の一例を示す。図7に示すように、フロントプロジェクタ2は、机a上に配置されることが多く、スクリーンbは、観察者から見て机aの影とならないように、スクリーンb全体が机aの高さよりも上方に位置している。すなわち、スクリーンbの下端が机aの高さ程度に位置している。そのため、フロントプロジェクタ2の投射系光軸K1は、スクリーンbの上下方向の中央の下方に偏った位置となる。さらに図8に示すように、投射系光軸K1の位置がスクリーンbの外側となる場合もある。
ところで、フロントプロジェクタは、明室で観視すると外光がスクリーン面で反射して映像のコントラストが劣るという欠点がある。
この点を改善するためのスクリーンの一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示のスクリーンでは、レンチキュラーレンズシートに反射層と光吸収層が設けられている。そして、レンチキュラーレンズにより投射光を効率よく反射層に集光することにより、コントラストを向上させている。
また、別のスクリーンの例が、特許文献2、3に開示されている。これらのスクリーンは、傾斜面を反射面とし、当該傾斜面の間に配置されるライズ面を吸光面としたフレネル形状部材を備えている。そして、傾斜面で投射光の反射指向性を適正化し、吸光面で外光を吸収することにより、コントラストを向上させている。
さらに、また別のスクリーンの例が、特許文献4に開示されている。特許文献4に開示のスクリーンは、水平方向に帯状に延在する複数の第1の傾斜面及び第2の傾斜面を上下方向に交互に形成し、第1の傾斜面を透光面とし、第2の傾斜面を吸光面としたスクリーンである。投射光は、第1の傾斜面を透光し、裏側の反射層で反射される。他方、外光は吸光面で吸光される。これにより、コントラストを向上させている。
特開平2−072340号公報 特開平5−011345号公報 特開平1−161228号公報 特開平6−282009号公報
しかし、特許文献1のスクリーンでは、外光光源がスクリーンの前方真上付近にある場合には、コントラストの改善効果が不十分となる可能性がある。スクリーンの前方真上付近からレンチキュラーレンズの単位レンズに入射した外光は、当該レンチキュラーレンズに対向する反射層の下にある光吸収層の下に位置する反射層に到達する可能性がある。そして、当該外光が入射側(観察側)に反射してしまう可能性があるためである。
また、特許文献2及び3のスクリーンでは、反射面を鏡面として反射指向性を高めると特定の視野範囲以外から映像を観視した場合に暗くなってしまうという問題がある。反対に、反射面を拡散面として反射指向性を弱めると、外光が拡散反射されるため、コントラストの改善効果が不十分となる。
また、特許文献4のスクリーンでもコントラストの改善効果が不十分な場合がある。透光面へ入射した外光の一部が、当該透光面で屈折して裏側の反射層に達し、入射側に反射されてしまう場合があるためである。
以上説明したように、上述技術によってもコントラストの改善は不十分である。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、より一層コントラストを向上させた反射型スクリーン及びその製造方法並びに当該反射型スクリーンを用いた前面投射型表示システムを提供することを目的とする。
本発明に係る反射型スクリーンは、
投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーンであって、
背面側に配置された光反射シートと、
入射側に配置されており、背面側に、水平方向へ延在した凹凸が上下方向へ連続して形成された透光層と、
前記透光層の凸部を略覆うように形成された遮光層と、
前記遮光層を略覆うように形成された光反射層と、を備え、
前記透光層の凸部の頂部近傍は、前記遮光層及び前記光反射層を介して、前記光反射シートに貼り合わされ、前記凹部に空気層が形成されており、
前記凹部の底部はスクリーンの主面から前記投射光源側に傾いている。これにより、投射光が入射側に反射し、外光は吸収することができ、良好なコントラストとなる。
上述の透光層の入射側に、投射光を前記凹部の底部に集光するレンチキュラーレンズを備えていることが好ましい。これにより、スクリーンの下方から入射する投射光を確実に入射側へ反射させ、またスクリーンの上方から入射する外光を効果的に遮光することができる。
上述の凹部の底部は、スクリーンの主面から前記投射光源側に(2π/360)×5rad以上(2π/360)×45rad以下の角度で傾いていることが好ましい。
本発明に係る前面投射型表示システムは、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の反射型スクリーンと、
投射光を出射する投射光源と、
を備えている。これにより、投射光が入射側に反射し、外光は吸収することができ、良好なコントラストとなる。
本発明に係る反射型スクリーンの製造方法は、
投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーンを製造する方法であって、
一方の面に、凹部の底部がスクリーンの主面から前記投射光源側に傾いた凹凸を、水平方向へ延在し、且つ上下方向へ連続した形態で有する透光層を形成する工程と、
前記透光層の凸部を略覆うように遮光層を形成する工程と、
前記遮光層を略覆うように光反射層を形成する工程と、
前記透光層の凸部の頂部近傍を、前記遮光層及び前記光反射層を介して、光反射シートに貼り合わせ、前記凹部に空気層を形成する工程と、
を備えている。これにより、投射光が入射側に反射し、外光は吸収することができ、良好なコントラストとなる。また、透光層の凸部の頂部近傍を光反射シートに貼り合わせるだけで良いので、高い精度を必要とせず、製造が簡単である。
上述の透光層の入射側に、投射光を前記凹部の底部に集光するレンチキュラーレンズを形成することが好ましい。これにより、スクリーンの下方から入射する投射光を確実に入射側へ反射させ、またスクリーンの上方から入射する外光を効果的に遮光することができる。
上述の透光層の凸部を略覆うようにロール印刷又はスクリーン印刷によって黒インクを塗布して前記遮光層を形成し、前記遮光層を略覆うようにロール印刷又はスクリーン印刷によって白インクを塗布して前記光反射層を形成することが好ましい。これにより、簡単に遮光層及び光反射層を形成することができる。
本発明によれば、より一層コントラストを向上させた反射型スクリーン及びその製造方法並びに当該反射型スクリーンを用いた前面投射型表示システムを提供することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
<実施形態1>
図1は、本実施形態の反射型スクリーン1を用いた前面投射型表示システム100の一例を示す側面視模式図である。また、図1には、スクリーン1の下部と上部を拡大した断面模式図を示す。投射光源(図示省略)を有する前面投射型表示装置(フロントプロジェクタ)2は、例えば、図1に示すように、スクリーン1の下端と略同じ高さに設置されている。即ち、前面投射型表示装置2の投射光L0を出射する投射レンズ(図示省略)の光軸(投射系光軸)が、スクリーン1の下部と略同じ高さとなっている。そして、前面投射型表示装置2から投射される投射光L0は、前面投射型表示装置2の投射系光軸を中心として放射状に拡がってスクリーン1に到達するようになっている。言い換えれば、スクリーン1の大部分が、前面投射型表示装置2の投射系光軸よりも上位に位置し、そのため、スクリーン1には投射光L0が下方から入射する。
また、室内照明3(外光光源)がスクリーン1の真上上方に設置されており、室内照明3から出射される外光L1がスクリーン1の上方から入射するようになっている。
スクリーン1は、図1及び図2に示すように、光反射シート4と、透光層5と、遮光層6と、光反射層7と、空気層8とを備えている。
光反射シート4は背面側に配置されている。この光反射シート4としては、拡散材を混入した樹脂フィルム、白インクを塗布したシート、金属蒸着を施したシートなどを用いることができる。
透光層5は入射側に配置されている。この透光層5は、入射側が平坦に形成されており、背面側には、水平方向へ延在した凹凸9が、凸部10と凹部11とを上下方向へ交互に連続した形態で形成されている。この凹凸9は非対称な四角形状とされている。具体的にいうと、凸部10の頂部10aが平坦で、凹部11の底部11aはスクリーン1の主面1aから前面投射型表示装置2(即ち、投射光源)側に傾いている。そして、凸部10の下側面10bは、上方に設置された室内照明3からの外光が入射し易いように、室内照明3側に傾いている。一方、凸部10の上側面10cは、詳細は後述するが、前記上側面10cを覆うように形成された光反射層7に、前面投射型表示装置2からの投射光が入射して良好に入射側に出射、又は光反射シート4側に出射できるように、光反射シート4側に傾いている。つまり、凸部10は、入射側に向かって拡幅した形状とされている。
凹部11の底部11aのスクリーン1の主面1aに対する角度αは、前面投射型表示装置2、外光光源3及びスクリーン1の配置、さらには製造の容易さによって適宜設定すればよいが、例えば(2π/360)×5rad以上(2π/360)×45rad以下とすることができる。(2π/360)×5rad未満であると、本発明の効果が充分得られない場合がある。また、(2π/360)×45radより大きいと製造が困難になる場合がある。
前面投射型表示装置2の仕様、配置によってはスクリーン1への入射角θが、例えば(2π/360)×―10rad(−10°)〜(2π/360)×10rad(10°)となる場合(図7のプロジェクタ光軸K1の延長線上近傍)もある。透光層5に一般に使用される合成樹脂の屈折率が1.5〜1.6程度であることを考慮すると、その臨界角は(2π/360)×40rad(40°)前後となる。したがって、スクリーン1の主面1aへ略垂直に入射する場合であっても、投射光が凹部11の底部11aで全反射せず、透過して凹部11内の空気層8へ到達するためには、凹部11の底部11aの角度αは(2π/360)×40rad(40°)以下が好ましく、(2π/360)×35rad(35°)以下が更に好ましく、(2π/360)×30rad(30°)以下が特に好ましい。凹部11の底部11aの角度αを、このように設定することにより、スクリーン1の上方から入射する外光をより一層効果的に遮光することができ、スクリーン1の下方から入射する投射光をより確実に入射側へ反射させることができる。
なお、スクリーン上部ではよりスクリーン1の下方から投射光が照射され、外光はやや正面寄りから照射されることを考慮すると、スクリーン上部ほど角度αが大きくなっていても良い。
また、凹部11の底部11aは平滑であることが好ましいが、本発明の効果を発揮する範囲で微細な凹凸を付与したり、凹面、凸面とすることが出来る。
遮光層6は、透光層5の凸部10を略覆うように形成されている。この透光層6は、凸部10を略覆うように、例えばロールナイフを用いたロール印刷又はスクリーン印刷によって黒インクを塗布し、形成することができる。
光反射層7は、遮光層6を略覆うように形成されている。この光反射層7は、遮光層6を略覆うように、例えば上記インクの塗布法と同様に、ロール印刷又はスクリーン印刷によって白インクを塗布し、形成することができる。
この透光層5の凸部10の頂部10a近傍は、遮光層6及び光反射層7を介して、光反射シート4に貼り合わされている。その結果、透光層5の凹部11に空気層8が形成されている。
このような構成のスクリーン1に入射する投射光L0及び外光L1は、図2に示すような光線経路を辿る。
スクリーン1の斜め上方からの外光L1は、スクリーン1の主面(入射面)で屈折し、外光L1の一部は直接遮光層6へ到達し、吸収される。外光L1の他の一部は凹部11の底部11aに到達するが、空気層8を成す凹部11の底部11aが投射光源側に傾いているため、界面で全反射し、その後遮光層6へ到達し、吸収される。つまり、凹部11の底部11aは、投射光源側に傾いているため、凹部11の底部11aに到達した外光L1の入射角は、比較的大きくなり、臨界角以上となる。そのため、外光L1は、凹部11の底部11aにおいて全反射される。そして、全反射した外光L1は、入射側に張り出した遮光層6に到達し、吸収されるのである。
一方、スクリーン1の斜め下方からの投射光L0は、スクリーン1の主面で屈折し、投射光L0の一部は凹部11の底部11aに到達するが、凹部11の底部11aが投射光源側に傾いているため、上記外光L1の場合と異なり、全反射せず透過する。その後背面の光反射シート4及び遮光層6を覆うように形成された光反射層7で反射され、入射側へ出射する。つまり、凹部11の底部11aは、投射光源側に傾いているため、凹部11の底部11aに到達した投射光L0の入射角は、比較的小さく、臨界角より小さい。そのため、投射光L0は、凹部11の底部11aを透過して、空気層8内において光反射シート4や光反射層7により反射されるのである。
ここで、投射光L0の他の一部は遮光層6に入射するが、凹部11の底部11aが投射光源側に傾いた形状であれば遮光層6の形状を、図2のように非対称(即ち、凸部10の下側面10bが上側面10cよりも入射側に張り出した形状)とすることが容易であり、凹部11の底部11aに到達する割合を増すことができる。
また、光反射層7で反射された投射光が入射側に出射する際、凹部11の底部11a及びスクリーン1の主面がプリズムのような効果を奏するため、観察者が存在するやや下方へ偏向して出射し、より明るい映像となる。
したがって、スクリーン1及びそれを用いた前面投射型表示システム100は、投射光が入射側に反射し、外光は吸収することができ、良好なコントラストとなる。また、光反射シート4や光反射層7に拡散材が混入されていたり、表面が凹凸構造を有していると、投射光は拡散反射するため、広い範囲で明るい映像を観視できる。
上述のスクリーン1は、以下のように製造される。
先ず、押出し成形などによって、片側が平坦で、反対面に凹部11の底部11aがスクリーン1の主面1aから投射光源側に傾いた、非対称な四角形状の凹凸9が、水平方向へ延在し、且つ上下方向へ連続する、スチレン系樹脂製の透光層5を形成する。
但し、押出し成形以外の成形方法でも透光層5を形成することはできる。例えば透明フィルムの片面にウレタン系紫外線硬化性樹脂を塗布し、底部が平坦で非対称な四角形状の凹凸を有する成形型を押し当て、紫外線を照射することによって、片側が平坦で、反対面が非対称な四角形状の凹凸9を有する透光層5を形成することができる。
次に、透光層5の凸部10を略覆うように、例えばロールナイフを用いたロール印刷又はスクリーン印刷によって黒インクを塗布し、遮光層6を形成する。そのため、簡単に遮光層6を形成することができる。
次に、遮光層6を略覆うように、白インクを塗布するなどして光反射層7を形成する。白インクの塗布法は上記黒インクの塗布法と同様に、ロール印刷又はスクリーン印刷を採用することができ、簡単に光反射層7を形成することができる。
その後、透光層5の凸部10の頂部10a近傍を、遮光層6及び光反射層7を介して、予め形成しておいた光反射シート4に貼り合わせ、凹部11内に空気層8を形成すると、スクリーン1が完成する。
透光層5の凸部10の頂部10a近傍を光反射シート4に貼り合わせるだけで良いので、高い精度を必要とせず、製造が簡単である。
ちなみに、前記貼り合わせ工程は、透明接着材を用いても良いし、白色拡散性の接着材を用いて接着層と光反射層を兼ねても良い。
<実施形態2>
上記実施形態1のスクリーン1は、入射側が平坦に形成されているが、図3に示すように、投射光を凹部11の底部11aに集光するレンチキュラーレンズ12を備えていることが好ましい。
レンチキュラーレンズ12は、透光層5の入射側に複数の単位レンズ13が連続的に形成されている。単位レンズ13は、断面形状がカマボコ形状(即ち、略C字状の凸形状)である柱状の凸レンズである。
このとき、レンチキュラーレンズ12の単位レンズ13は凹部11の底部11aに対応する位置に形成されていることが好ましい。なお、投射光源、外光光源及びスクリーン1の配置に応じて、レンチキュラーレンズ12の単位レンズ13の位置を凹部11の底部11aに対応する位置から適宜ずらしても良い。本実施形態では、前面投射型表示装置2がスクリーン1の下端と略同じ高さに設置され、投射光L0がスクリーン1の高い部分に下方から入射することを考慮すると、特に、スクリーン1の上部においては、単位レンズ13の位置を凹部11の底部11aに対応する位置より下方にずらす方が好ましい。
単位レンズ13の位置を凹部11の底部11aに対応する位置より下方にずらす量は、上下方向1mあたり、レンズピッチの1%〜10%程度とすることができる。さらに、単位レンズ13の焦点位置と凹部11の底部11a及び遮光層6の位置、凹部11の底部11aの角度に応じて単位レンズ13の位置を上下方向に適宜ずらすことができる。
また、凹部11の底部11aがレンチキュラーレンズ12の前記底部11a側焦点近傍に位置するように、レンチキュラーレンズ12を構成する透光層5の厚みを設計することが好ましい。具体的にいうと、凹部11の底部11aが、例えば単位レンズ13の頂部位置から焦点距離の0.7倍〜1.3倍の位置に配置されるように、透光層5の厚みを設計することが好ましい。このような構成とすることにより、スクリーン1の下方から入射する投射光L0をより確実に入射側へ反射させ、またスクリーン1の上方から入射する外光L1をより一層効果的に遮光することができる。同時に、凹部11の底部11aの位置を単位レンズ13の焦点位置から単位レンズ13側へ適宜ずらすことにより、より広い視野範囲で映像を観視することが可能となる。
なお、レンチキュラーレンズ12は、単位レンズ13の断面形状が上下非対称の形状となるように形成されても良い。また、レンチキュラーレンズ12は、単位レンズ13の断面形状が多角形状となるように形成されても良い。
このようなレンチキュラーレンズ12を構成する透光層5も、押出し成形などによって形成することができる。
但し、レンチキュラーレンズ12を構成する透光層5は、上記実施形態1と同様に押出し成形以外でも形成することができる。つまり、先ず、透明フィルムの片面にウレタン系紫外線硬化性樹脂を塗布し、底部が平坦で非対称な四角形状の凹凸を有する成形型を押し当て、紫外線を照射することによって、片側が平坦で、反対面が非対称な四角形状の凹凸9を有する透光性シートを形成する。さらに前記透光性シートの平坦面側に紫外線硬化性ウレタン系樹脂を塗布し、レンズ形状の逆型の凹凸を有する成形型を押し当て、紫外線を照射することによって、片側にレンチキュラーレンズ12を有し、反対面に非対称な四角形状の凹凸9を有する透光層5を形成することができる。
<実施例1>
実施例として、以下のように、スクリーン1を作製した。
先ず、図4に示すように、メタクリルスチレン共重合体樹脂(屈折率=1.57)を用いて、押出し機とロール金型によって、片側の面にピッチ0.15mmの円柱状凸レンズ(単位レンズ13)が複数並列したレンチキュラーレンズ12を有し、反対側の面に非対称な四角形状の凹凸9を有する透光層5を形成した。ちなみに、メタクリルスチレン共重合体樹脂には、架橋メタクリルスチレン共重合体樹脂からなる拡散材を4重合量%混入した。当該拡散材の平均粒子径は8μmである。
凹部11は、レンチキュラーレンズ12の単位レンズ13に対応する位置に、レンチキュラーレンズ12と同じピッチで形成されている。そのため、レンチキュラーレンズ12とその反対側の面に形成された凹凸9とにより、モアレが発生することはない。但し、本実施例では、図4に示すように、凹部11の底部11aは単位レンズ13のレンズ光軸より約0.01mm上方へずれていた。
凹部11は、底部11aのピッチが0.15mmとなるように形成されている。そして、凹部11の底部11aは、透光層5を用いて形成されるスクリーン1が壁等に設置された際に、下向きに傾くように斜めに形成されている。
次いで、印刷装置を用いて、透光層5の背面側に形成された凸部10の頂部10a及び斜面の略全面に黒インクを塗布した。その後、紫外線を照射して黒インクを硬化させ、遮光層6を形成した。その結果、透光層5の凸部10表面には、約0.01mmの厚さで遮光層6が形成された。
その後、白色顔料を混入させたアクリル系接着材(屈折率=1.49)を、遮光層6を略覆うように塗布し、光反射層7を形成した。次いで、透光層5の凸部10の頂部10aを、遮光層6及び光反射層7を介して、光反射シート4に貼り合わせ、凹部11内に空気層8を形成してスクリーン1を製造した。この光反射シート4は、通例の裏打ちシートの役割も担い、スクリーン1を巻き上げ可能とすることができる。作製したスクリーン1のスクリーンサイズは、縦1.7m、横2.2mである。
<比較例1>
比較例のスクリーンとして、従来からのクラレプラスチックス株式会社製スクリーン「WG−225」を使用した。
[実施例の比較例の評価]
実施例のスクリーン1と比較例のスクリーンとの映像目視評価を行った。
図5及び図6に、実施例と比較例におけるスクリーンの配置状態の一例が示されている。図5及び図6に示すように、明室内において実施例のスクリーン1と、比較例のスクリーンに映像を投射し、その明るさ及びコントラストを評価した。ここで用いた前面投射型表示装置2は、日本アビオニクス株式会社製「MP−450」である。前面投射型表示装置2の投射系光軸がスクリーンの下端となるように、前面投射型表示装置2をスクリーンの下端とほぼ同じ高さに配置した。照明(外光光源)は蛍光灯照明である。当該照明のスクリーン中央部での照度は点灯時360ルクスであった。
[映像目視評価]
映像目視評価を行うために、照明を点灯状態とし、TV映像を実施例のスクリーン1及び比較例のスクリーンに投射して、目視で評価した。
その結果、実施例のスクリーン1では、映像が明るく表示され、映像のコントラストも優れていた。また、実施例のスクリーン1では、画素ピッチとレンチキュラーレンズ12のレンズピッチとのずれに起因するモアレも観察されなかった。
これに対して、比較例のスクリーンでは、外光によって映像が白く表示され、映像のコントラストも比較的に劣っていた。
このように、本発明によれば、明るくコントラストに優れ、また、画素ピッチとレンチキュラーレンズのレンズピッチとのずれに起因するモアレが目立たないスクリーンを実現することができる。
本発明に係る反射型スクリーンを用いた前面投射型表示システムの一例を示す側面視模式図である。 本発明に係る反射型スクリーンの実施形態1を示す断面模式図である。 本発明に係る反射型スクリーンの実施形態2を示す断面模式図である。 実施例の透光層を示す断面模式図である。 実施例及び比較例の反射型スクリーンの配置状態の一例を示す側面視模式図である。 実施例及び比較例の反射型スクリーンの配置状態の一例を示す上面視模式図である。 反射型スクリーンと前面投射型表示装置との配置状態を示す側面視模式図である。 反射型スクリーンと前面投射型表示装置との異なる配置状態を示す側面視模式図である。
符号の説明
1 反射型スクリーン
1a 反射型スクリーンの主面
2 フロントプロジェクタ(前面投射型表示装置)
3 室内照明(外光光源)
4 光反射シート
5 透光層
6 遮光層
7 光反射層
8 空気層
9 凹凸
10 凸部
10a 凸部の頂部
11 凹部
11a 凹部の底部
12 レンチキュラーレンズ
13 単位レンズ
100 前面投射型表示システム
L0 投射光

Claims (7)

  1. 投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーンであって、
    背面側に配置された光反射シートと、
    入射側に配置されており、背面側に、水平方向へ延在した凹凸が上下方向へ連続して形成された透光層と、
    前記透光層の凸部を略覆うように形成された遮光層と、
    前記遮光層を略覆うように形成された光反射層と、を備え、
    前記透光層の凸部の頂部近傍は、前記遮光層及び前記光反射層を介して、前記光反射シートに貼り合わされ、前記凹部に空気層が形成されており、
    前記凹部の底部はスクリーンの主面から前記投射光源側に傾いている反射型スクリーン。
  2. 前記透光層の入射側に、投射光を前記凹部の底部に集光するレンチキュラーレンズを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の反射型スクリーン。
  3. 前記凹部の底部は、スクリーンの主面から前記投射光源側に(2π/360)×5rad以上(2π/360)×45rad以下の角度で傾いていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の反射型スクリーン。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の反射型スクリーンと、
    投射光を出射する投射光源と、
    を備えている前面投射型表示システム。
  5. 投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーンを製造する方法であって、
    一方の面に、凹部の底部がスクリーンの主面から前記投射光源側に傾いた凹凸を、水平方向へ延在し、且つ上下方向へ連続した形態で有する透光層を形成する工程と、
    前記透光層の凸部を略覆うように遮光層を形成する工程と、
    前記遮光層を略覆うように光反射層を形成する工程と、
    前記透光層の凸部の頂部近傍を、前記遮光層及び前記光反射層を介して、光反射シートに貼り合わせ、前記凹部に空気層を形成する工程と、
    を備えている反射型スクリーンの製造方法。
  6. 前記透光層の入射側に、投射光を前記凹部の底部に集光するレンチキュラーレンズを形成することを特徴とする、請求項5に記載の反射型スクリーンの製造方法。
  7. 前記透光層の凸部を略覆うようにロール印刷又はスクリーン印刷によって黒インクを塗布して前記遮光層を形成し、前記遮光層を略覆うようにロール印刷又はスクリーン印刷によって白インクを塗布して前記光反射層を形成することを特徴とする、請求項5又は請求項6に記載の反射型スクリーンの製造方法。
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