JP2008287029A - 反射型スクリーン及び前面投射型表示システム。 - Google Patents

反射型スクリーン及び前面投射型表示システム。 Download PDF

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Abstract

【課題】投射系光軸とスクリーンの中心とがずれた場合にコントラストを向上させる反射型スクリーン及び前面投射型表示システムを提供する。
【解決手段】投射光源から出射した映像光L0を反射するスクリーン1であって、スクリーン1の入射側の面に複数配列され、一方向に延在した帯状のレンチキュラーレンズ5と、レンチキュラーレンズ5と反対側の面にレンチキュラーレンズ5の配列方向に複数配列され、一方向に延在した外光吸収層6と、レンチキュラーレンズ5と反対側の面に、外光吸収層6の間に複数配列され、一方向に延在した反射層7と、を備え、外光吸収層6がレンチキュラーレンズ5の光軸を対称軸として非対称に形成されているように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射型スクリーン及び前面投射型表示システムに関する。
従来、液晶、DMD(Digital Micro mirror Device)を映像源としたプロジェクタが広く普及している。特に、スクリーン前面に映像光L0を投射するフロントプロジェクタは、容易に画面を大型にすることができるという長所があるため、広く使用されている。このフロントプロジェクタでは、明室で観視すると外光がスクリーン面で反射して映像のコントラストが劣るという欠点がある。
この点を改善するためのスクリーンの一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示のスクリーンでは、レンチキュラーレンズシートに反射層と光吸収層が設けられている。そして、レンチキュラーレンズにより映像光L0を効率よく反射層に集光することにより、コントラストを向上させている(例えば、特許文献1)。
また、特許文献2は、投射光源とスクリーンの配置を考慮し、入射面のレンズと光吸収層との相対位置をスクリーンの中心部から端側に向かうにつれてずらすことにより、コントラストを向上している。
しかし、近年では、様々な投射配置でフロントプロジェクタが使用されている。図11に、投射配置の一例を示す。図11に示すように、フロントプロジェクタ110は、机上に配置されることが多く、スクリーン111は、観察者から見て机の影とならないように、スクリーン111全体が机の高さよりも上方に位置している。すなわち、スクリーン111の下端が机の高さ程度に位置している。そのため、フロントプロジェクタ110の投射系光軸は、スクリーン111の上下方向の中央の下方に偏った位置となる。さらに投射系光軸の位置がスクリーン111の外側となる場合もある。
このような配置に対して、特許文献2に記載のスクリーンではコントラストを向上させることができない。コントラストを向上させるためには、入射面のレンズと光吸収層との相対的な配置位置に関して工夫を行う必要がある。
さらに、反射効率を改善する技術として、入射面のレンズの中心位置と反射面の中心位置とをスクリーンの中心部から端側に向かうにつれてずらすものが知られている(例えば、特許文献3)。
しかし、特許文献3に記載のスクリーンのように、両面に楔状の溝が対向して形成されたシートは裂けやすいため、実用上では裏打ちシートを貼り合せる必要がある。そのため、レンズシート形成工程、反射層形成工程、光吸収層形成工程の他に、裏打ちシート貼り合わせ工程が必要となり、製造工程が煩雑となる。
特開平2−072340号公報 特開平2−136846号公報 特開平2−171734号公報
以上、説明したように、上述技術では、投射系光軸とスクリーンの中心とがずれてフロントプロジェクタが配置された場合にコントラストを向上させることができない。
また、裏打ちシートを備えた反射型スクリーンを簡便に製造する技術が求められている。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、投射系光軸とスクリーンの中心とがずれた場合にコントラストを向上させる反射型スクリーン及び前面投射型表示システムを提供することを目的とする。
本発明にかかる反射型スクリーンは、投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーンであって、前記反射型スクリーンの入射側の面に複数配列され、一方向に延在した帯状のレンチキュラーレンズと、前記レンチキュラーレンズと反対側の面に前記レンチキュラーレンズの配列方向に複数配列され、一方向に延在した外光吸収層と、前記レンチキュラーレンズと反対側の面に、前記外光吸収層の間に複数配列され、一方向に延在した反射層と、を備え、前記外光吸収層は、前記配列方向に垂直な方向から見た当該外光吸収層の断面形状が非対称な形状となるように形成されている。このような構成により、投射系光軸とスクリーンの中心とがずれた場合に、外光吸収層によって投射光が吸光されずにすむとともに、外光を確実に吸光することができることとなって、コントラストを向上させることができる。
好ましくは、前記レンチキュラーレンズの光軸と前記反射層の中心線とのずれ幅は、前記投射光の前記レンチキュラーレンズへの入射角に基づいて決定される。このような構成により、投射系光軸とスクリーンの中心とがずれた場合に、確実に外光吸収層により外光を吸収することができることとなって、コントラストを向上させることができる。
また、好ましくは、前記反射層の前記反射面は、前記反射型スクリーンの主面から前記投射光源側に傾いているものである。
このような構成により、投射系光軸とスクリーンの中心とがずれた場合であっても、投射光を効率よく反射面により反射することができることとなって、明るさとコントラストに優れた反射型スクリーンを提供することができる。
さらに好ましくは、前記ずれ幅は、前記入射角が大きくなるに従って徐々に大きくなるように構成されているものである。これにより、より確実に投射光を反射面により反射することができ、さらに明るさに優れ、コントラストが向上した反射型スクリーンを提供することができる。
また、前記ずれ幅は、前記配列方向の一端から他端に向かうにつれて徐々に大きくなるように構成されている。これにより、投射系光軸がスクリーンの一端側に偏って配置された場合であっても、反射面に入射する外光を好適に反射させることができ、コントラストを向上することができる。
さらにまた、前記レンチキュラーレンズは、前記反射型スクリーンが設置された状態で水平に延在し、前記反射型スクリーンの下端における前記レンチキュラーレンズの光軸と前記反射層の中心線とのずれ幅は、上端における前記レンチキュラーレンズの光軸と前記反射層の中心線とのずれ幅よりも小さいように構成されている。これにより、投射系光軸がスクリーンの下端側に偏って配置された場合であっても、反射面に入射する外光を好適に反射させることができる。
また、前記反射層が接着剤により形成され、前記反射層の前記入射側と反対側の面には裏打ちシートが貼り合わされている。このように構成することにより、当該反射型スクリーンの製造工程において、反射層形成工程と裏打ちシート貼り合わせ工程とを同一工程とすることができ、裏打ちシートを備えた反射型スクリーンを簡便に、且つ、安価に製造することができる。
本発明によれば、投射系光軸とスクリーンの中心とがずれた場合に、確実に外光吸収層により外光を吸収することができることとなって、コントラストを向上させることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明にかかる反射型スクリーン1(以下、スクリーン1と称する。)を備える全面投射型表示システム10の一例を示す側面模式図である。また、図1には、スクリーン1の下部と上部を拡大した断面模式図を示す。また、図2に、スクリーン1と前面投射型表示装置2及び室内照明3との配置を示す側面模式図を示す。
まず、図1及び図2を参照しながら、反射型スクリーン1及び前面投射型表示システム10の概略構成について説明する。
投射光源(図示省略)を有する前面投射型表示装置(フロントプロジェクタ)2は、例えば、図1に示すように、スクリーン1の下端と略同じ高さに設置されている。即ち、前面投射型表示装置2の映像光(投射光)L0を出射する投射レンズ(図示省略)の投射系光軸K1が、スクリーン1の下部と略同じ高さとなっている。そして、前面投射型表示装置2から投射される映像光L0は、前面投射型表示装置2の投射系光軸K1を中心として放射線状に拡がってスクリーン1に到達するようになっている。言い換えれば、スクリーン1の大部分が、前面投射型表示装置2の投射系光軸K1よりも上位に位置し、そのため、スクリーン1には映像光L0が下方から入射する。
また、図2に示すように、室内照明3がスクリーン1の真上上方に設置されており、室内照明3から出射される外光L1がスクリーン1の上方から入射するようになっている。
スクリーン1は、図1に示すように、基材4、基材4の入射側の面(映像光L0が入射する側の面)に形成されるレンチキュラーレンズ5、基材4の背面側の面(入射側の面と反対側の面)に形成される外光吸収層6及び反射層7等を有する。
基材4は、アクリル樹脂等により形成され、スクリーン1の本体となるシート状の部材である。
レンチキュラーレンズ5は、スクリーン1の入射側の面に、一方向に延在するように帯状に複数配列される。
具体的には、レンチキュラーレンズ5は、その断面形状が略C字状の凸形状である柱状の凸レンズである。換言すれば、レンチキュラーレンズ5は断面略楕円状の形状に形成されている。レンチキュラーレンズ5は、基材4の片面(入射側の面)に投射光源側(フロントプロジェクタ2側)に向かって突設されている。即ち、レンチキュラーレンズ5が形成された基材4の入射側の面は凹凸形状となっている。そして、スクリーン1が壁などに取り付けられた状態で、複数のレンチキュラーレンズ5が略水平に延在するように配列されている。換言すれば、スクリーン1の入射側の面に、複数のレンチキュラーレンズ5がシート状に配列されている。
レンチキュラーレンズ5は、例えば、透光性樹脂等を用いて、押し出し成形法などによって形成される。好適には、レンチキュラーレンズ5は、押出し成形法により形成する場合には、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等の透光性樹脂を用いて形成される。また、レンチキュラーレンズ5は、ウレタン系樹脂を用いて、押出し成形法により形成されてもよい。ウレタン系樹脂により形成されたレンチキュラーレンズ5は、耐キズ付性に優れる。また、これら透光性樹脂中に帯電防止材、紫外線吸収材、光吸収材、光拡散材を混入してもよい。
外光吸収層6は、スクリーン1に入射した外光L1を吸収する。外光吸収層6は、スクリーン1の背面側の面に形成される。具体的には、外光吸収層6は、スクリーン1の背面側の面に、レンチキュラーレンズ5が延在する方向と同一方向に延在し、且つ、レンチキュラーレンズ5の配列方向と同一方向に複数配列されている。即ち、外光吸収層6は、スクリーン1の背面側の面に一方向に延在するように帯状に形成される。
一般に、スクリーン1における外光吸収層6の面積比率が大きいほど、コントラスト性能が優れる。従って、外光吸収層6のスクリーン1に占める面積比率を大きくするのが好ましい。一方、スクリーン1における外光吸収層6の面積比率が過度に大きいと、投射光源及びスクリーン1の配置によっては映像が暗くなってしまう。従って、スクリーン1における外光吸収層6の占める面積比率は、スクリーン1面を正面から観察した場合、基材4の背面全体に対して20〜70%であるのが好ましく、より好ましくは30〜60%である。
反射層7は、スクリーン1に入射した映像光L0を反射する。反射層7は、スクリーン1の背面側の面に、外光吸収層6の間に形成される。具体的には、反射層7は、スクリーン1の背面側の面に、レンチキュラーレンズ5が延在する方向と同一方向に延在し、且つ、レンチキュラーレンズ5の配列方向と同一方向に複数配列されている。即ち、反射層7は、スクリーン1の背面側の面に一方向に延在するように帯状に形成される。
反射層7は、レンチキュラーレンズ5の焦点位置付近に位置するように、スクリーン1の背面側の面に形成されることが好ましい。具体的には、反射層7が、レンチキュラーレンズ5の焦点位置とレンチキュラーレンズ5の頂点位置との間において、レンチキュラーレンズ5の焦点位置から1/3までの間に位置するように、基材4の厚みが設計されることが好ましい。このように構成することにより、レンチキュラーレンズ5に入射した映像光L0が再帰反射に近い反射特性で反射することとなり、投射光源付近から観視した場合に明るい映像とすることができる。同時に、反射層7の位置をレンチキュラーレンズ5の焦点位置からレンチキュラーレンズ5側へ適宜ずらすことにより、より広い視野範囲で映像を観視することが可能となる。
なお、レンチキュラーレンズ5、外光吸収層6、反射層7の配列方向はこれに限られるものではない。
次に、図1、図2を参照して、反射型スクリーン1の詳細構成について説明する。
レンチキュラーレンズ5のレンズピッチは、0.3mm以下とすることができる。一般に、反射型スクリーン1は80インチ以上の投影サイズで用いられることが多い。このときの上下方向の映像サイズは約1200mmとなる。そして、上下方向の画素数が480本、720本、1080本である場合には、画素ピッチは、それぞれ約2.5mm、1.7mm、1.1mm等となる。画素ピッチとレンズピッチとが干渉して発生するモアレは、(画素ピッチ)/(レンズピッチ)の値が大きいほど目立ちにくく、整数倍に近いほど目立ちやすい。レンズピッチを0.3mm以下とすることにより、(画素ピッチ)/(レンズピッチ)=約8.3、5.6、3.7以上となり、モアレを低減することができる。
また、スクリーン1の一端におけるレンチキュラーレンズ5の光軸K2と、反射層7の中心線C1とのずれ幅は、他端におけるレンチキュラーレンズ5の光軸K2と、反射層7の中心線C1とのずれ幅よりも小さくなっている。また、レンチキュラーレンズ5の光軸K2と、反射層7の中心線C1とのずれ幅は、スクリーン1の一端から他端に向かうにつれて連続して徐々に大きくなっている。具体的には、レンチキュラーレンズ5の光軸K2と反射層7の中心線C1のずれ幅は、スクリーン1の投射系光軸K1と略同位置である端側から他端に向かうにつれて徐々に大きくなっている。より具体的には、図1に示すように、スクリーン1の下端におけるレンチキュラーレンズ5の光軸K2と反射層7の中心線C1とのずれ幅は、スクリーン1の上端におけるレンチキュラーレンズ5の光軸K2と反射層7の中心線C1とのずれ幅よりも小さくなっている。また、レンチキュラーレンズ5の光軸K2と反射層7の中心線C1とのずれ幅は、スクリーン1の下端から上端に向かうにつれて徐々に大きくなっている。特に、スクリーン1の下端におけるレンチキュラーレンズ5の光軸K2と反射層7の中心線C1とは同一ライン上に位置し、当該ラインの延長上に投射系光軸K1が位置するように前面投射型表示装置2が配置されている。
換言すれば、レンチキュラーレンズ5の光軸K2と反射層7の中心線C1とが一致するライン上に投射系光軸K1が位置する場合、当該投射系光軸K1は、スクリーン1の中央より上下方向にずれた位置にある。また、換言すれば、映像光L0を出射する前面投射型表示装置2は、スクリーン1の中央より上下方向にずれた位置に配置されている。従って、映像光L0は、スクリーン1の中央から上下方向にずれた位置を投射系光軸K1として、スクリーン1に入射される。
好適には、図1、図2に示すように、映像光L0を出射する前面投射型表示装置2は、スクリーン1の下端と略同一の高さに配置されている。即ち、前面投射型表示装置2は、スクリーン1の下端付近に配列されたレンチキュラーレンズ5の光軸方向に、スクリーン1から所定距離離間した位置に配置されている。このとき、投射系光軸K1は、スクリーン1の下端付近に配列されたレンチキュラーレンズ5の光軸K2と平行であり、映像光L0は、スクリーン1の下端付近に配列されたレンチキュラーレンズ5の光軸K2と平行に、スクリーン1に入射される。
スクリーン1の投射系光軸K1付近に配列される反射層7は、レンチキュラーレンズ5の光軸K2と当該反射層7の中心線C1とが略同一ライン上となる位置に配列される。また、スクリーン1の投射系光軸K1から上方に離れるに従って、反射層7は、当該反射層7と対向するレンチキュラーレンズ5の光軸K2より当該反射層7の中心線C1が上方に位置するように配置されている。また、スクリーン1の投射系光軸K1から下方に離れるに従って、反射層7は、当該反射層7と対向するレンチキュラーレンズ5の光軸K2より当該反射層7の中心線C1が下方に位置するように配置されている。即ち、反射層7は、スクリーン1の投射系光軸K1に相当する位置から上下方向に離れるに従って、当該反射層7と対向するレンチキュラーレンズ5より上下方向にずれて配列される。
換言すれば、レンチキュラーレンズ5の光軸K2と、反射層7の中心線C1とのずれ幅は、映像光L0のレンチキュラーレンズ5(即ち、スクリーン1)への入射角θに基づいて決定される。具体的には、レンチキュラーレンズ5の光軸K2と、反射層7の中心線C1とのずれ幅は、映像光L0のレンチキュラーレンズへの入射角θが大きくなるにつれて大きくなっている。
外光吸収層6は、スクリーン1の背面側の面に、レンチキュラーレンズ5の配列方向において、スクリーン1の中心に対して非対称な配列パターンで配置されている。
具体的には、外光吸収層6と隣り合う反射層7の中心線C1と当該反射層7と対向するレンチキュラーレンズ5の光軸K2とのずれ幅が大きくなるのに従って、外光吸収層6は、当該外光吸収層6の中心線C2と当該レンチキュラーレンズ5の光軸K2との距離が連続して徐々に大きくなるように配列されている。
より具体的には、スクリーン1の投射系光軸K1付近に配列される外光吸収層6は、レンチキュラーレンズ5の光軸K2と当該外光吸収層6の中心線C2との距離が最小となる位置に配列される。また、スクリーン1の投射系光軸K1から上方に離れるに従って、外光吸収層6は、レンチキュラーレンズ5の光軸K2より当該外光吸収層6の中心線C2が上方に位置するように配置されている。また、スクリーン1の投射系光軸K1から下方に離れるに従って、外光吸収層6は、レンチキュラーレンズ5の光軸K2より当該外光吸収層6の中心線C2が下方に位置するように配置されている。即ち、外光吸収層6は、スクリーン1の投射系光軸K1に相当する位置から上下方向に離れるに従って、当該外光吸収層6の隣り合う反射層7と対向するレンチキュラーレンズ5より上下方向にずれて配列される。
換言すれば、レンチキュラーレンズ5の光軸K2と、外光吸収層6の中心線C2との距離は、映像光L0のレンチキュラーレンズ5(即ち、スクリーン1)への入射角θに基づいて決定される。具体的には、レンチキュラーレンズ5の光軸K2と、外光吸収層6の中心線C2とのずれ幅は、映像光L0のレンチキュラーレンズへの入射角θが大きくなるにつれて大きくなっている。
従って、映像光L0は、当該映像光L0が投射系光軸K1に平行に入射する付近の反射層7に対して投射系光軸K1と平行に入射し、投射系光軸K1から離れるに従って当該投射系光軸K1に対して傾斜した角度で反射層7に入射する。
好適には、図2に示すように、投射系光軸K1がスクリーン1の下端のレンチキュラーレンズ5の光軸K2に平行である場合に、反射層7は、スクリーンの下端においてレンチキュラーレンズ5と対向した位置に配列されている。また、外光吸収層6及び反射層7は、スクリーン1の上端に近づくほどレンチキュラーレンズ5より上方にずれた位置に配列されている。
次に、上述のスクリーン1に入射する映像光L0及び外光L1の光線経路について、説明する。
前面投射型表示装置2から出射された映像光L0は、光軸K2が投射系光軸K1と平行なレンチキュラーレンズ5に入射すると、当該レンチキュラーレンズ5に対向する位置に配列された反射層7によって反射される。このとき、レンチキュラーレンズ5の集光位置が反射層7よりもスクリーン1の背面側に位置する場合には、レンチキュラーレンズ5の入射側の集光位置がレンズ外部に位置することとなり、反射された映像光L0は拡散しながらレンチキュラーレンズ5から入射側に出射される。
また、映像光L0は、投射系光軸K1から離れた位置に配列されたレンチキュラーレンズ5には、斜入射する。そして、斜入射した映像光L0は、当該レンチキュラーレンズ5の光軸K2とその中心線C1がずれて配列された反射層7により反射される。反射された映像光L0は拡散しながらレンチキュラーレンズ5から入射側に出射される。
一方、室内照明3から出射される外光L1は、レンチキュラーレンズ5に対して斜入射する。斜入射した外光L1は、レンチキュラーレンズ5によって、当該レンチキュラーレンズ5の光軸K2とその中心線C2との距離が大きくなるように下方にずれて配列された外光吸収層6に集光される。そして、外光吸収層6によって吸収されるため、レンチキュラーレンズ5から入射側に出射されない。即ち、外光吸収層6及び反射層7は室内照明3の位置に応じてずれた位置に配置されている。
より具体的に、投射系光軸K1がスクリーン1の下端付近に位置する場合における映像光L0及び外光L1の光線経路について、図2を参照しながら、説明する。
前面投射型表示装置2から出射された映像光L0は、スクリーン1の下端から上端に向かうにつれて広がりながら、レンチキュラーレンズ5に斜入射する。斜入射した映像光L0は、投射系光軸K1から上方に離れるに従って、当該レンチキュラーレンズ5の光軸K2とその中心線C1が上方にずれて配列された反射層7により反射される。
一方、室内照明3から出射される外光L1は、スクリーン1の上端から下端に向かうにつれて広がりながら、レンチキュラーレンズ5に斜入射する。斜入射した外光L1は、当該レンチキュラーレンズ5の光軸K2とその中心線C2との距離が大きくなるように下方にずれて配列された外光吸収層6により吸収される。
以上、説明したように、本発明にかかるスクリーン1では、映像光L0は外光吸収層6によって吸収されることなく、反射層7によって反射される。一方、外光L1は外光吸収層6によって吸収される。さらに、レンチキュラーレンズ5のレンズピッチを0.3mm以下とすることができる。これにより、本発明にかかるスクリーン1では、画素ピッチとレンズピッチに起因するモアレを低減しながら、明るさとコントラストを向上させることができる。
なお、投射系光軸K1はスクリーン1の外部に位置してもよく、この場合には、全てのレンチキュラーレンズ5において、当該レンチキュラーレンズ5の光軸K2と反射層7の中心線C1とがずれている。具体的には、投射系光軸K1がスクリーン1の下端よりも下方に位置する場合には、全ての反射層7は、当該反射層7の中心線C1がレンチキュラーレンズ5の光軸K2よりも上側にずれるように配列されている。また、投射系光軸K1がスクリーン1の上端よりも上方に位置する場合には、全ての反射層7は、当該反射層7の中心線C1がレンチキュラーレンズ5の光軸K2よりも下側にずれるように配列されている。
次に、本発明にかかるスクリーン1に適用可能な外光吸収層6の形状について説明する。本発明にかかる外光吸収層6の形状の一例を図3に示す。
図3に示すように、基材4の背面側の面は、四角形状の凸部が形成されている。そして、当該凸部により形成される凸面に外光吸収層6を形成することができる。また、図4に示すように、外光吸収層6の外光吸収面61が背面側に向かって凸の三角形状(図4(a)参照)、入射側に向かって凸の三角形状(図4(b)参照)、背面側に向かって凸の曲面形状(図4(c)、(d)参照)などの形状となるように、外光吸収層6の形状を形成することができる。
また、図3、図4に示すように、外光吸収層6は、レンチキュラーレンズ5の配列方向に垂直な方向から見た断面形状が非対称な形状となるように形成されている。換言すれば、外光吸収層6の当該断面形状は、スクリーン1の主面に対して垂直な当該外光吸収層6の中心線を対称軸として非対称な形状となっている。具体的には、図3に示すように、基材4の背面側には、スクリーン1に垂直な線に対して非対称な四角形状の凸部が形成されている。換言すれば、当該凸部のスクリーン1の一端側の斜面とスクリーン1の他端側の斜面とはスクリーン1に垂直な線に対して非対称な角度を有している。また、図4に示すように、基材4の背面側には、スクリーン1に垂直な線に対して非対称な断面形状を有する凸部が形成されている。そして、外光吸収層6は、当該凸部の頂部及び斜面の一部に黒インクB(後述)を塗布することにより形成される。すなわち、個々の外光吸収層6がスクリーン1に垂直な線に対して非対称な形状に形成されることにより、レンチキュラーレンズ5に対向する反射層7に隣接する外光吸収層6,6は、当該レンチキュラーレンズ5の光軸K2を対称軸として非対称に形成されている。
次に、本発明にかかるスクリーン1に適用可能な反射層7の形状について説明する。本発明にかかる反射層7の形状の一例を図3に示す。
図3に示すように、反射層7の反射面71がスクリーン1の主面(映像が投影される面)から投射光源側に傾くように、反射層7を形成することができる。図3には、反射層7の反射面71が平坦な面に形成されている例を示している。また、図4に示すように、反射層7の反射面71が様々な角度でスクリーン1の主面から投射光源側に傾くように、反射層7を形成することができる。この他に、反射層7の反射面71が凹曲面形状、凸曲面形状となるように反射層7を形成することができる。
また、反射層7の反射面71がスクリーン1の主面に対して傾く角度がスクリーン1の上下方向で変化するように、反射層7が形成されてもよい。スクリーン1の下端から上端に向かって傾斜して映像光L0がスクリーン1に斜入射する場合を考慮すると、反射層7の反射面71のスクリーン1の主面に対して傾く角度がスクリーン1の上方に向かうにつれて大きくなるように、反射層7が形成されてもよい。
なお、本発明において、反射層7の反射面71がスクリーン1の主面から傾いている場合や、曲面形状に形成されている場合には、反射層7の中心線C1の位置とは、図4に示すように反射層7の配列方向(即ち、上下方向)の中央とする。
次に、本発明にかかるスクリーン1の製造方法について説明する。
例えば、図4に示すように、基材4の入射側の面に、レンチキュラーレンズ5を形成する。具体的には、ウレタン系紫外線硬化性樹脂を、基材4の入射側の面に塗布する。その後、レンチキュラーレンズ5のレンズ形状の逆型の凹凸形状を有する成形型を押し当て、紫外線を照射する。これにより、基材4の入射側の面にレンチキュラーレンズ5を形成することができる。
また、基材4の背面に、背面側に向かって突出する四角形状の凸部を形成する。当該凸部を構成する上側の面と下側の面は、スクリーン1の主面から非対称な角度で傾斜している。そして、例えば、ロールナイフを用いたロール印刷又はスクリーン印刷によって、当該凸部により形成される凸面に黒インクB(後述)を塗布することにより、外光吸収層6を形成することができる。
あるいは、基材4の背面にレンチキュラーレンズ5に対向する位置に四角形状の凹部を形成する。当該凹部を構成する上側の面と下側の面は、スクリーン1の主面から非対称な角度で傾斜している。そして、基材4の当該凹部を含む背面の前面に黒インクBを塗布し、当該凹部の底面(即ち、反射面71)に塗布された不要な黒インクBを除去することによって、当該凹部と隣り合う凹部との間に形成された凸部に、外光吸収層6を形成することができる。
ロール印刷技術を用いた外光吸収層6の形成方法について、図5を参照しながら説明する。図5に、外光吸収層6を形成するための印刷装置100の具体的な一例を示す。図5に示すように、印刷装置100では、ロールナイフ101が印刷ロール102に当接し、印刷ロール102の表面には紫外線硬化性黒インクB(以下、黒インクBと称する。)が塗布されるようになっている。また、片面にレンチキュラーレンズが形成され、他方の面が凹凸形状に形成されたシート状の基材4が、印刷ロール102とバックアップロール103に挟持される。そして、バックアップロール103が回転することにより、シート状に形成された基材4が、塗布工程に搬送されるようになっている。
そして、印刷ロール102表面に塗布された黒インクBが、シート状に形成された基材4の凹凸面の凸部へと転写される。その後、黒インクBが塗布された基材4の凹凸面に紫外線が照射される。これにより、外光吸収層6が形成される。
次に、外光吸収層6の他の具体的な形成方法について説明する。
まず、黒インクBが、シート状に形成された基材4の凹凸面の凹部を含む全面に塗布される。次に、凹部以外の部分に塗布された黒インクBを掻き取る等の方法によって、除去する。その後、黒インクBが塗布された基材4の凹凸面に紫外線が照射される。これにより、外光吸収層6が形成される。
また、図6に示すように、反射層7と外光吸収層6との境界に段差あるいは凹部9を形成してもよい。基材4の背面に凸部を形成し、当該凸部に黒インクBを塗布して外光吸収層6を形成する際に、当該凸部から流れた黒インクBが、反射層7と外光吸収層6との境界に形成された凹部9によりせき止められ、反射層7に流れるのを防ぐことができる。これにより、反射層7と外光吸収層6との境界が明瞭になり、効率よく精密に外光吸収層6を形成することができる。また、凹部9により黒インクBがせき止められ反射層7に流れるのが防止されるため、黒インクBを塗布した後に、黒インクBを掻き取る工程が不必要となり、塗布工程の1回の工程のみで外光吸収等6を形成することができる。
また、図7に示すように、反射層7の入射側とは反対側の面に裏打ちシート8が接着可能となっていると好ましい。具体的には、外光吸収層6が形成された基材4の背面側に接着剤又は粘着剤を積層して反射層7を形成する。そして、反射層7の入射側とは反対側の面に裏打ちシート8を貼り合わせる。これにより、スクリーン1を巻き上げ可能とすることができる。また、スクリーン1を簡易な構成とすることができ、製造コストを抑えることができる。また、反射層形成工程と裏打ちシート貼り合わせ工程とを同一工程とすることができ、製造工程を1つ減らすことができ、裏打ちシート8を備えた反射型スクリーンを簡便に製造することができる。
反射層7を形成する材料としては、光拡散材、顔料、金属粉末等の反射性を有する材料を混入した接着剤または粘着剤を用いることができる。また、反射層7を形成する接着剤又は粘着剤としては、公知の粘着剤や各種接着剤を使用できるが、スクリーン1を巻き取り収納することを考慮すると、柔軟なものが好ましい。この点で、反射層7を形成する材料として、粘着剤が用いられることが好ましい。
また、接着剤を用いる場合は紫外線硬化性の接着剤以外、例えば熱硬化性の接着剤により反射層7を形成することが好ましい。スクリーン1の入射面側から紫外線を照射しても外光吸収層6に接した部分が硬化されにくいためである。また、裏打ちシート8は一般に白又は黒の不透明なシートにより形成されるため、裏側からの紫外線照射もできないためである。
なお、レンチキュラーレンズ5の表面に微細な凹凸を設けてもよい。レンチキュラーレンズ5の表面に形成された微細な凹凸により、レンチキュラーレンズ5の表面において外光L1や映像光L0による映り込みを防止することができる。レンチキュラーレンズ5の表面に微細な凹凸を形成する方法としては、レンチキュラーレンズ5の成形型の表面をサンドブラスト等により処理することで粗面とする方法、レンチキュラーレンズ5を形成する樹脂中に光拡散材を混入させる方法等の各種の方法がある。特に、樹脂中に光拡散材を混入させる場合には、レンチキュラーレンズ5を形成する樹脂と略等屈折率を有する光拡散材を用いるのが好ましい。
また、レンチキュラーレンズ5の表面に微細な凹凸を形成する別の方法として、図5に示すロール印刷技術を使用して拡散材入りの透明インク層をレンチキュラーレンズ5に塗布する方法がある。拡散材を混入することにより透明インクの粘度が高くなり、レンチキュラーレンズ5間の谷部に透明インクが付着しにくいので好ましい。これは、レンチキュラーレンズ5間の谷部に透明インクが付着すると谷部形状が不明瞭になり不具合の一因となるためである。また、透明インク基材をハードコート樹脂とすると耐キズ付性が向上するためさらに好ましい。
さらに、レンチキュラーレンズ5の表面に形成される微細な凹凸の程度としては、JIS B 0601 2001で規定された表面粗さRaが0.2μm〜10μmの範囲となることが好ましい。表面粗さRaが0.2μmより小さい場合には映り込み防止効果が得られず、表面粗さRaが10μmより大きい場合には映像がぼけてしまう等の問題が発生する。なお、表面粗さRaは、レンチキュラーレンズ5のレンズ頂部のレンズ長手方向における表面粗さを測定することにより計測したものである。
レンチキュラーレンズ5に光拡散材が混入されてもよい。この場合には、レンチキュラーレンズ5が形成されたスクリーン1の入射側よりも反射層7が形成される背面側に、より多くの光拡散材が含有されることが好ましい。このように構成することにより、反射層7より反射された映像光L0を拡散させてレンチキュラーレンズ5から出射させることができる。また、外光吸収層6に吸収される映像光L0の割合を低減することができる。
また、スクリーン1の入射側において、映像投射領域のみにレンチキュラーレンズ5を形成してもよい。これにより、より大型サイズ或いは額縁状の周辺部を有する意匠性の高い反射型スクリーンを製造することができる。
実施例.
本実施例として、以下のように、スクリーン1を作製した。
まず、メタクリルスチレン共重合体樹脂(屈折率=1.57)を用いて、押出し機とロール金型によって、シート状樹脂(基材4)の片側の面にピッチ0.15mmの円柱状凸レンズ(レンチキュラーレンズ5)が複数並列し、反対側の面に四角形状の凹凸形状を有するレンズシートを形成した。なお、レンチキュラーレンズ5が形成される面(即ち、入射側の面)と反対側の面に形成された凸部と隣り合う凸部との間に形成された凹部は、レンチキュラーレンズ5に略対応する位置に、レンチキュラーレンズ5と同じピッチで形成されている。そのため、レンチキュラーレンズ5とその反対側の面に形成された凹凸形状とにより、モアレが発生することはない。
図8に、本実施例で作製したレンズシートを示す。図8に示すように、レンズシートの入射側の面と反対側の面に形成された凹部の底面は、当該レンズシートを用いて作製されるスクリーン1が壁等に設置された際に、下向きに傾くように斜めに形成されている。そして、当該凹部の底面が反射面71となる。また、上記の通り、反射面71のピッチは、0.15mmとなるように、当該凹部が形成されている。即ち、当該凹部のピッチは、0.15mmとなっている。
また、レンズシートを形成するメタクリルスチレン共重合体樹脂中に、架橋メタクリルスチレン共重合体樹脂からなる拡散材を4重合量%混入させた。当該拡散材の平均粒子径は8μmである。
また、図8に示すように、レンズシートの入射側の面と反対側の面には、レンチキュラーレンズ5に対応する位置に、下向き(投射光源側)に傾いた反射面71を有する反射層7が形成されている。また、レンズシートの入射側の面と反対側の面には、反射層7に隣接して、レンチキュラーレンズ5の光軸K2に対して非対称な四角形状の凸部が形成されている。
次いで、例えば、図5に示す印刷装置100を用いて、レンズシートの入射側の面と反対側の面に形成された凸部の頂部及び斜面の略全面に黒インクBを塗布する。その後、紫外線を照射して黒インクBを硬化させ、外光吸収層6を形成した。レンズシートの当該凸部表面には、約0.01mmの厚さで外光吸収層6が形成された。
その後、白色顔料を混入させたアクリル系粘着材(屈折率=1.49)を、レンズシートの入射側の面と反対側の面の全面に塗布し、反射層7を形成した。次いで、当該反射層7の表面(即ち、反射層7の入射側の面と反対側の面)に裏打ちシート8を貼り合わせ、スクリーン1を作製した。裏打ちシート8を貼り合わせることにより、スクリーン1を巻き上げ可能とすることができる。作製したスクリーン1のスクリーンサイズは、縦1.7m、横2.2mである。
なお、図8に示すように、スクリーン1下端において、反射層7の中心線C1がレンチキュラーレンズ5の光軸K2より約0.05mm上方へずれており、スクリーン1上端において、反射層7の中心線C1がレンチキュラーレンズ5の光軸K2より約0.06mm上方へずれていた。
比較例.
比較例のスクリーンとして、従来からのクラレプラスチックス株式会社製スクリーン「WG−225」を使用した。
実施例の比較例の評価.
本実施例のスクリーン1と比較例のスクリーンとの明るさ評価と映像目視評価とを行った。
図9、10に、本実施例と比較例におけるスクリーンの配置状態の一例が示されている。図9、図10に示すように、明室内において実施例のスクリーン1と、比較例のスクリーンに映像を投射し、その明るさ及びコントラストを評価した。ここで用いた前面投射型表示装置2(投射光源)は、日本アビオニクス株式会社製「MP−450」(画素数1,024×768)である。前面投射型表示装置2の投射系光軸K1がスクリーンの下端となるように、前面投射型表示装置2をスクリーンの下端とほぼ同じ高さに配置した。照明(外光光源)は蛍光灯照明である。当該照明のスクリーン中央部での照度は点灯時360ルクスであった。
<明るさ評価>
明るさ評価を行うために、輝度計を観視位置に配置し、全白映像を投射した。そして、照明を消灯状態として、実施例のスクリーン1と比較例のスクリーンのスクリーン水平中央方向の上端、中央、下端の輝度を計測した。計測結果を表1に示す。数値が大きい方が明るい映像であることを意味する。
コントラスト評価を行うために、前面投射型表示装置2を停止し、照明を点灯状態として、スクリーン面の反射輝度を計測した。測定位置はスクリーン水平中央方向の上端、中央、下端である。計測結果を表1に示す。数値が小さい方が、黒がより黒く表示されていることを示す。即ち、数値が小さい方が、コントラストが優れていることを意味する。
表1に示すように、実施例のスクリーン1は、比較例のスクリーンよりも、明るさ、コントラストともに大きく向上している。
Figure 2008287029
<映像目視評価>
映像目視評価を行うために、照明を点灯状態とし、TV映像を実施例のスクリーン1及び比較例のスクリーンに投射して、目視で評価した。
その結果、実施例のスクリーン1では、映像が明るく表示され、映像のコントラストも優れていた。また、実施例のスクリーン1では、画素ピッチとレンチキュラーレンズ5のレンズピッチとのずれに起因するモアレも観察されなかった。
これに対して、比較例のスクリーンでは、外光L1によって映像が白く表示され、映像のコントラストも比較的に劣っていた。
このように、本発明によれば、明るくコントラストに優れ、また、画素ピッチとレンチキュラーレンズ5のレンズピッチとのずれに起因するモアレが目立たないスクリーンを実現することができる。また、裏打ちシート8を備える反射型スクリーンをより容易に製造することができる。
本発明にかかる反射型スクリーンを備える前面投射型表示システムの一例を示す側面視模式図である。 本発明にかかる反射型スクリーンを備える前面投射型表示システムにおける配置位置の一例を示す側面模式図である。 本発明にかかる反射型スクリーンの一構成例を示す断面模式図である。 本発明にかかる反射型スクリーンの一構成例を示す断面模式図である。 本発明にかかる反射型スクリーンの製造に使用される印刷装置の一例を示す側面視模式図である。 本発明にかかる反射型スクリーンの一構成例を示す断面模式図である。 本発明にかかる反射型スクリーンの一構成例を示す断面模式図である。 本実施例にかかる反射型スクリーンの一構成例を示す断面模式図である。 本実施例にかかる反射型スクリーンの配置状態の一例を示す側面視模式図である。 本実施例にかかる反射型スクリーンの配置状態の一例を示す上面視模式図である。 前面投射型表示装置の配置例を示す側面模式図である。
符号の説明
1 スクリーン(反射型スクリーン)
2 前面投射型表示装置(投射光源)
5 レンチキュラーレンズ
6 外光吸収層
7 反射層
71 反射面
8 裏打ちシート
10 前面投射型表示システム
C1 中心線
K2 光軸

Claims (8)

  1. 投射光源から出射した投射光を反射する反射型スクリーンであって、
    前記反射型スクリーンの入射側の面に複数配列され、一方向に延在した帯状のレンチキュラーレンズと、
    前記レンチキュラーレンズと反対側の面に前記レンチキュラーレンズの配列方向に複数配列され、一方向に延在した外光吸収層と、
    前記レンチキュラーレンズと反対側の面に、前記外光吸収層の間に複数配列され、一方向に延在した反射層と、
    を備え、
    前記外光吸収層は、前記配列方向に垂直な方向から見た当該外光吸収層の断面形状が非対称な形状となるように形成されている反射型スクリーン。
  2. 前記レンチキュラーレンズの光軸と前記反射層の中心線とのずれ幅は、前記投射光の前記レンチキュラーレンズへの入射角に基づいて決定される請求項1に記載の反射型スクリーン。
  3. 前記反射層の前記反射面は、前記反射型スクリーンの主面から前記投射光源側に傾いている請求項1又は2に記載の反射型スクリーン。
  4. 前記ずれ幅は、前記入射角が大きくなるに従って徐々に大きくなる請求項2又は3に記載の反射型スクリーン。
  5. 前記ずれ幅は、前記配列方向の一端から他端に向かうにつれて徐々に大きくなる請求項2〜4の何れか一項に記載の反射型スクリーン。
  6. 前記レンチキュラーレンズは、前記反射型スクリーンが設置された状態で水平に延在し、
    前記反射型スクリーンの下端における前記レンチキュラーレンズの光軸と前記反射層の中心線とのずれ幅は、上端における前記レンチキュラーレンズの光軸と前記反射層の中心線とのずれ幅よりも小さい請求項2〜5の何れか一項に記載の反射型スクリーン。
  7. 前記反射層が接着剤により形成され、前記反射層の前記入射側と反対側の面には裏打ちシートが貼り合わされている請求項1〜6の何れか一項に記載の反射型スクリーン。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の反射型スクリーンと、
    投射光を出射する投射光源と、
    を備える前面投射型表示システム。
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